JPH11281545A - 材料試験機 - Google Patents

材料試験機

Info

Publication number
JPH11281545A
JPH11281545A JP8194198A JP8194198A JPH11281545A JP H11281545 A JPH11281545 A JP H11281545A JP 8194198 A JP8194198 A JP 8194198A JP 8194198 A JP8194198 A JP 8194198A JP H11281545 A JPH11281545 A JP H11281545A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
load
displacement
chucks
specimen
testing machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8194198A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Shiratori
正樹 白鳥
Tsutomu U
強 于
Yutaka Okumoto
裕 奥本
Yuzo Ishii
勇三 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Tobacco Inc filed Critical Japan Tobacco Inc
Priority to JP8194198A priority Critical patent/JPH11281545A/ja
Publication of JPH11281545A publication Critical patent/JPH11281545A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 荷重検出器での変位に左右されることなく供
試体に加わる変位を高精度に検出することのできる簡易
な構成の材料試験機を提供する。 【解決手段】 互いに対向して配置されて前記供試体の
保持に供される一対のチャック間に変位計を設け、該チ
ャック間の対向距離の変化として前記供試体の変位を直
接的に検出することを特徴とする。つまり供試体に負荷
を加える移動体の移動量に代えて一対のチャック間の変
位を直接的に検出することで、荷重検出計での変位を除
外して、高精度な計測を実現した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負荷を加えた供試
体における荷重と変位との関係から、該供試体の材料特
性を試験する材料試験機に係り、特に前記供試体に生じ
る圧縮や伸び等の変位を高精度に検出することのできる
材料試験機に関する。
【0002】
【関連する背景技術】材料試験片等の供試体の材料特性
を試験する材料試験機は、供試体に対して圧縮荷重や引
っ張り荷重等の負荷を加える手段と、上記負荷により前
記供試体に加えられている荷重を検出するロードセル等
の荷重検出手段と、前記負荷により供試体に生じる伸び
や縮み、或いは曲げ等の変位を検出する為の位置検出器
等からなる変位検出手段を備えて構成される。そして検
出された上記荷重と変位との関係から前記供試体の強度
や耐力等の材料特性を求めるものとなっている。
【0003】具体的には前記材料試験機は、その対向間
距離が可変される固定体(第1ユニット)と移動体(第
2ユニット)に、供試体が装着される一対のチャックを
取り付け、上記移動体を移動駆動することで前記チャッ
ク間に装着された供試体に負荷を加える如く構成され
る。そして前記チャックと前記固定体(第1ユニット)
との間に介挿されたロードセルにて該供試体に加えられ
た荷重を検出しながら、前記移動体(第2ユニット)の
移動量を計測する変位計を用いて前記供試体に加えられ
た変位を検出するように構成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述した
如く構成される材料試験機におけるロードセルは、荷重
による弾性変形を利用してその荷重を検出するものであ
る。この為、上記ロードセルを介して固定体(第1ユニ
ット)に支持されたチャックによって規定される供試体
の固定位置が、厳密には変位することが否めない。従っ
て前述した如く移動体(第2ユニット)の移動量から供
試体の変位を求めると、その変位には上記ロードセルで
の変位が検出誤差として含まれることになる。
【0005】特にロードセルにおける荷重検出精度を高
めるべく、該ロードセルの荷重に対する弾性変形量を大
きくした場合、その変位が無視できなくなり、変位計で
の計測精度が悪くなる。具体的には、例えば電子デバイ
スや電子機器等に用いられる部品のように異種材マイク
ロ接合構造をなす供試体の強度やその機械的性質を評価
するような場合、比較的軽い負荷を加えながら微小な荷
重や変位を検出してその試験が行われるので、上述した
誤差が無視できなくなる。
【0006】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、供試体に負荷を加えた際、供試
体に加わる荷重を検出する荷重検出器での変位に拘わる
ことなく、供試体に加わる変位を高精度に検出すること
のできる簡易な構成の材料試験機を提供することにあ
る。即ち、本発明は、負荷が加えられた供試体に生じる
変位を直接的に、しかも高精度に検出することのできる
材料試験機を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明に係る材料試験機は、供試体に負荷を加えた
ときの該供試体における荷重と変位との関係から前記供
試体の材料特性を試験するものであって、互いに対向し
て配置されて前記供試体の保持に供される一対のチャッ
クと、これらのチャックをそれぞれ支持し、少なくとも
その一方を前記チャックが対向する負荷方向で進退移動
可能に設けた第1および第2ユニットと、上記第1およ
び第2ユニットの一方を移動させて前記チャック間に保
持された前記供試体に負荷を加える負荷手段とを備え、
特に前記チャックの一方と、該チャックを支持したユニ
ットとの間に前記供試体に加えられた荷重を検出する荷
重検出器を介挿すると共に、前記供試体に加えられた変
位を検出する変位計を前記一対のチャック間に設け、該
チャック間の対向距離の変化を検出するようしたことを
特徴としている。
【0008】即ち、本発明に係る材料試験機は、供試体
を保持する一対のチャックの一方を支持して該チャック
を移動させ、これによって前記供試体に負荷を加えるユ
ニット(移動体)の移動量を前記供試体に加えた変位と
して検出するのではなく、相対的に変位する前記一対の
チャック間の変位を直接的に検出することで、負荷によ
って生じる荷重検出器での変位に拘わらず、上記供試体
に加わった変位を直接的に、且つ高精度に検出するよう
にしたことを特徴としている。
【0009】本発明の好ましい態様は、請求項2に記載
するように前記変位検出器を、供試体の長さ等に応じて
初期設定される前記一対のチャック間の対向距離に応じ
て前記ユニットの移動方向に位置調整されて前記チャッ
クの一方に取り付けられる検出器本体と、この検出器本
体による位置検出面をなし前記チャックの他方に取り付
けられたセンシング体として実現することを特徴として
いる。特に請求項3に記載するように、前記検出器本体
または前記センシング体を、マイクロメータヘッドを介
して前記ユニットの移動方向に微調整可能に設けること
を特徴としている。
【0010】また本発明の好ましい態様は請求項4に記
載するように、前記変位検出器を前記一対のチャック間
がなす軸心から横方向に偏心した位置に該軸心と平行に
設けることで、チャック間への供試体の装着性を妨げる
ことがないようにしたことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態に係る小型の材料試験機について説明する。こ
の実施形態に係る材料試験機は、例えば電子デバイスや
電子機器等に用いられる部品のように異種材マイクロ接
合構造をなす供試体の強度やその機械的性質の評価に用
いるに好適なものであり、電気を動力源として作動する
ディスクトップ型の装置として実現される。
【0012】図1は材料試験機本体の概略構成を示す斜
視図であり、1は防振構造を有する定盤等からなる基台
である。この基台1上には、試験に供する供試体Sに対
して圧縮や引っ張り、或いは曲げ等の荷重や変位からな
る負荷を加える為の第1ユニット10と第2ユニット2
0とが、上記負荷を加える方向(X軸方向)に離間して
装着される。
【0013】ちなみに上記第1ユニット10は、前記負
荷方向(X軸方向)に対して垂直に設けられた2軸(Y
軸およびZ軸)テーブルを主体とし、例えば前記供試体
Sの一端部を把持するチャック11を前記2軸テーブル
に取り付けて構成される。そして2軸テーブルにより、
前記チャック11を前記基台1の奥行き方向(Y軸方
向)および上下方向(Z軸方向)にそれぞれ位置調整可
能に設けたものとなっている。また第2ユニット20
は、前記負荷方向(X軸方向)に移動可能に設けられた
移動テーブルを主体としたもので、該移動テーブルに前
記チャック11と対をなすチャック21を取り付けて構
成される。このチャック21は、例えば前記供試体Sの
他端部を保持し、前記移動テーブルによるX軸方向への
移動に伴って前記供試体Sに負荷を加える役割を果た
す。
【0014】尚、ここでは一対のチャック11,21に
より供試体Sの両端を保持し、移動テーブル(第2ユニ
ット)を駆動することでチャック21のX軸方向の位置
を変位させ、これによって前記供試体Sに圧縮荷重また
は引っ張り荷重からなる負荷を加えるものとして説明す
るが、圧縮変位または引っ張り変位を負荷として加える
ことも勿論可能である。またチャック11,21の一方
に、供試体SをX軸と直交する方向(YZ面)に装着
し、上記チャック11,21の他方側に上記供試体Sに
曲げを与える治具を装着することで、前記移動テーブル
の駆動により前記供試体Sに対して直角方向から曲げ荷
重や曲げ変位を与えるようにすることも可能である。
【0015】さて前記第1ユニット10は、前記基台1
上にX軸方向に位置調整可能に取り付けられて前述した
2軸テーブルの台座をなすXテーブル12と、このXテ
ーブル12上にY軸方向に位置調整可能に取り付けられ
た衝立状のYテーブル13、およびこのYテーブル13
の垂直壁面にZ軸方向に位置調整可能に取り付けられて
前記チャック11を支持するZテーブル14からなる2
軸テーブルとを備えている。そして前記チャック11
は、後述するように棒状のロードセル15と、このロー
ドセル15を保持する棒状の保持部材16とを介して前
記Zテーブル14に固定支持されている。
【0016】ちなみに前記Xテーブル12は、前記チャ
ック11,21間に装着される供試体Sの長さに応じて
前記基台1上における取り付け位置(X軸方向の位置)
が調整された後、該基台1にボルト締めにより強固に固
定される。また前記2軸テーブルを構成するYテーブル
13は、上記Xテーブル12の上面に設けられたレール
にその基部をガイドされてY軸方向に位置調整可能に設
けられている。そしてYテーブル13は、図2に示すよ
うに前記Xテーブル12の両端に設けられた左右一対の
送りねじ機構13a,13aにより高精度に位置調整さ
れた後、前記Xテーブル12に対してボルト締めにより
強固に固定される。更に前記Zテーブル14は、Yテー
ブル13の直立面(前面)に設けられたガイド体13b
に保持されてZ軸方向に位置調整可能に設けられてい
る。そしてガイド体13bの上下端に設けられた上下一
対の送りねじ機構14a,14aにより高精度に位置調
整された後、前記Yテーブル13に対してボルト締めに
より強固に固定される。
【0017】このようなYテーブル13およびZテーブ
ル14の位置調整は、前記一対のチャック11,12間
の軸心を高精度に位置合わせするべく行われる。尚、前
記送りねじ機構13a,13a,14a,14aは、マイ
クロメータに見られるようなラチェットストップ機構を
内蔵したシンブル(マイクロメータヘッド)の回転によ
りその軸部を進退させ、該軸部により前記各テーブル1
3,14の側面を押圧することでその位置を調整する如
く構成される。
【0018】一方、前記Zテーブル14の前面への前記
ロードセル15および保持部材16を介するチャック1
1の取り付けは次のようにしてなされている。例えば棒
状のロードセル15は、前記負荷方向(X軸方向)に対
して垂直に設けられている。このロードセル15は、物
理的にはその一端に負荷を受けて両端間を平行に変位さ
せる平行リンクを構成したもので、その変位に伴う主体
部の撓みに応じて、上記一端に加わった荷重を電気的に
検出する如く構成されている。特にここではロードセル
15のY軸方向の長さを長くすることで、上記荷重を分
解能良く高精度に検出するものとなっている。尚、棒状
のロードセル15に代えて、従来一般的な磁歪式のもの
を用いることも勿論可能である。
【0019】しかして前記保持部材16は、このような
ロードセル15の軸心から離れた位置に設定された他端
側(固定端)を固定保持すると共に、該ロードセル15
の負荷が加えられる上記一端側(変位端)を前記Zテー
ブル14の軸心に一致させる役割を担うもので、ロード
セル15と略平行に配置される棒状体をなす。このよう
な保持部材16を用いて前記ロードセル15を支持し、
該ロードセル15の変位端にチャック11を取り付ける
ことで、該チャック11が前記Zテーブル14の軸心線
上に配置され、チャック11に加わる負荷が前記Zテー
ブル14(第1ユニット10)にて確実に受け止められ
るようになっている。
【0020】さて上述した如く構成される第1ユニット
10に対して、前記第2ニット20は次のように構成さ
れている。即ち、第2ユニット20は、前述したように
前記基台1上に前記負荷方向(X軸方向)に移動自在に
設けられた移動テーブルを主体とし、この移動テーブル
に前記チャック21を取り付けて構成される。この移動
テーブルは、図3に示すように基台1上に固定され、後
述するリニアモータ機構の収納空間を形成してなる台座
22のX軸方向両端部間に、脚部23,23を介して架
設された断面矩形状の軸体24に移動自在に軸支された
もので、これによって該移動テーブル25を負荷方向
(X軸方向)に進退移動可能に設けた構造を有する。前
記チャック21は、このような移動テーブル25上に略
三角形状のブロック体(反力台)26を介して、その前
端垂直面に固定されて前記第1ユニット10のチャック
11に対向配置される。そして上記移動テーブル25の
前記負荷方向(X軸方向)への移動変位により前記チャ
ック21が移動されて、前記チャック11,21間に装
着された供試体Sに対して所定の負荷が加えられるよう
になっている。
【0021】尚、前記移動テーブル25は、図4にその
断面構成を示すように前記軸体24を囲繞して設けられ
た上部構造体25a、一対の側部構造体25b,25
b、および下部構造体25cからなり、その軸受部は、
空気導入路27を介して軸体24との間に圧縮空気を導
入して該軸体24に非接触に軸支するエアベアリングを
構成している。特にこのエアベアリングは、前記下部構
造体25cの下面と前記台座22の上面との間にも圧縮
空気を導入することで移動テーブル25を効率的に軸支
している。この結果、移動テーブル25は摩擦抵抗の影
響を受けることなく前記軸体24に支持されて円滑に移
動し得るようになっている。
【0022】一方、上記移動テーブル25の駆動源に
は、ここではリニアモータ機構30が用いられている。
このリニアモータ機構30は、例えば前記軸体24に沿
って前記台座22に配設された複数本の棒状の永久磁石
31からなる第1の磁気機構と、コイル保持部材33に
組み込まれて前記移動テーブル25の両側部にそれぞれ
取り付けられて前記永久磁石31に対向して配置された
電磁コイル32からなる第2の磁気機構とによって構成
される。ちなみに前記永久磁石31は、その極性を交互
に異ならせながら所定のピッチで等間隔に配設され、且
つその両極を前記台座22の幅方向(Y軸方向)の両端
にそれぞれ位置付けられている。前記電磁コイル32
は、その磁極(図示せず)を前記各永久磁石31の両端
部(極)にそれぞれ微小な間隙を隔てて対向配置されて
選択的に磁気結合するものとなっている。
【0023】このように構成されたリニアモータ機構3
0は、上記電磁コイル32の駆動する位相を制御するこ
とで、前述した如く固定的に配設された永久磁石31の
N極とS極との間で吸引・反発力を発生しながら、上記
永久磁石31の配列方向に移動推力を生起し、これによ
って永久磁石31間を順に移動する。このようなリニア
モータ機構30により、前記移動テーブル25が前記軸
体24に沿ってX軸方向に移動制御され、該リニアモー
タ機構30の推力が前述した負荷として与えられる。
【0024】尚、リニアモータ機構30によって移動駆
動される移動テーブル25には、軸体24に対する移動
変位位置を検出するための、例えば光学式の位置センサ
(図示せず)が組み込まれている。前記リニアモータ機
構30は、このような位置センサにより検出される位置
情報(変位情報)に従ってサーボ制御され、その移動位
置が高精度に制御されるようになっている。ちなみにこ
の実施形態に係る移動テーブルにおいては、前記移動テ
ーブル25の移動ストロークLを最大100mmとし、
また0.1μmの分解能で前記移動テーブル25を高精
度に位置制御し得るように構成した。
【0025】また図3に示すように前記移動テーブル2
5の移動方向前後端には、その移動範囲を制限する検出
片35が設けられている。この検出片35は、移動テー
ブル25がその移動範囲限界に到達したとき、前記脚部
23,23に取り付けられたフォトカプラ36,36の光
学路に進入してその光路を遮るもので、これによって前
記移動テーブル25の移動限界位置(ストップ位置)が
検出されるようになっている。
【0026】さて上述した如く構成された第2ユニット
20の前記移動テーブル25にブロック体26を介して
取り付けられたチャック21は、図5に示すように前述
した第1ユニット10に取り付けられたチャック11に
対向して配置される。そしてこれらのチャック11,2
1間に供試体Sが装着されて、その材料試験に供せられ
る。この際、前述したように第1ユニット10における
2軸テーブルによりY軸方向およびZ軸方向への位置調
整によりチャック11,21間の相対位置が調整され、
供試体Sが軸ずれを生じることなくチャック11,21
間に装着されるようになっている。この状態で第2ユニ
ット20のリニアモータ機構30を駆動することでその
移動テーブル、ひいてはチャック21がX軸方向に進退
して前記供試体Sに負荷が加えられる。そしてこの負荷
により供試体Sに加えられた荷重が、前述したロードセ
ル15により検出される。
【0027】次に本発明に係る材料試験機における特徴
的な構成である変位検出器の取り付け構造について説明
すると、この変位検出器は図5に示すように前記一対の
チャック11,21間の変位を直接検出するように設け
られている。即ち、前記各チャック11,21の基部に
は、その軸心から横方向に延びるアーム体41,42が
それぞれ取り付けられている。そして一方のアーム体4
1にはX軸方向に進退するスライド軸を備えたマグネッ
トスケールからなる変位計43が装着され、また他方の
アーム体42には上記変位計43における変位検出の基
準面をなす治具44が設けられている。この治具44
は、上記変位計43のスライド軸の先端に接触して該ス
ライド軸を進退させるセンシング体として機能する。特
に前記変位計43は、これを保持する保持部材45を介
して前記アーム体41にX軸方向に位置調整可能に設け
られており、また前記治具44は送りねじ機構46を介
して前記アーム体42に位置調整可能に設けられてい
る。この送りねじ機構46は、その移動(進退)量を微
調整することで前記変位計43のスライド軸に対する前
記治具44の位置を調整する、例えばマイクロメータヘ
ッドからなる。
【0028】ちなみに前記保持部材45は、供試体Sの
長さに応じて調整されるチャック11,21間の距離に
応じて、前記アーム体41に対してX軸方向に粗調整さ
れた後、該アーム体41に強固にねじ止めされる。これ
に対して前記送りねじ機構46は、上記の如く保持部材
45の取り付け位置を粗調整して位置決めされる変位計
43に対して、前記供試体Sが無負荷状態であるときの
前記治具44の位置を微調整するもので、前記変位計4
3のスライド軸を零点調整する役割を担う。
【0029】このようにしてチャック11,21間に取
り付けられた変位計43は、チャック11,21間に装
着された供試体Sに負荷を加えた際の、該供試体Sの圧
縮や伸びからなる変位を、該チャック11,21間の距
離L2の変化として直接的に計測する。即ち、前述した
如くサーボ制御されて駆動されるリニアモータ機構30
により移動されるチャック21の変位(移動位置)は、
前述した位置センサにより移動テーブル25の変位量と
して検出可能である。しかしこの変位は基台1に対する
チャック21の絶対位置の変位、ひいては図5に示すよ
うに第1ユニット10と第2ユニット20(移動テーブ
ル)との距離L1の変位を示すものである。従って上記
変位には該第2ユニット20の移動により供試体Sに加
えた負荷に伴う前述したロードセル15の撓みに起因す
る変位Δが含まれることが否めない。
【0030】この点、上述した如く一対のチャック1
1,21間の距離L2の変化を検出する如く、前記チャッ
ク11,21間に設けられた変位計43によれば、負荷
により前記ロードセル15に撓みが生じたとしても、供
試体Sに生じた変位そのものがチャック11,21間の
距離変化として検出されるので、その変位を直接的に、
しかも高精度に検出することが可能となる。特に負荷に
よって供試体Sに加えられる荷重を高感度に、且つ高精
度に検出するべくロードセル15の荷重に対する変位
(撓み)を大きくした場合であっても、その変位に拘わ
ることなく供試体Sの負荷による変位量を前記チャック
11,21間の変位として直接的に、且つ高精度に検出
することが可能となる。
【0031】尚、上述した如く構成された第1ユニット
10および第2ユニット20を備えて構成される試験機
本体は、例えば図6に示すように、マイクロプロセッサ
を主体とする制御部51の制御の下で駆動される。具体
的にはエアポンプ52を作動させて前記エアベアリング
を機能させ、この状態でリニアモータ駆動部53を作動
させて前記リニアモータ機構30を駆動する。上記リニ
アモータ駆動部53はサーボ制御回路をなし、前述した
位置センサを用いて前記軸体24に対する移動テーブル
25の位置(チャック21の位置)を検出しながら、前
記制御部51からの荷重、または変位に関する指令に従
ってリニアモータ機構30を駆動する。このようにして
駆動されるリニアモータ機構30の作動により、前記チ
ャック11,21間に保持された供試体Sに対して荷重
または変位からなる負荷が加えられることになる。
【0032】しかして上述したようにして負荷が掛けら
れた供試体Sにおける荷重とその変位は、ロードセル1
5および変位計(マグネットスケール)43の出力とし
て荷重検出部54および変位検出部55にてそれぞれ検
出され、例えば所定の周期でサンプリングされたディジ
タルデータとして前記制御部51における計測部56に
取り込まれる。そしてこの計測部56にて、例えば所定
の計測演算処理が施されて前記供試体Sの材料特性や機
械的強度特性が評価される。
【0033】かくして上述した如く構成された材料試験
機によれば、第2ユニット20を駆動して前記一対のチ
ャック11,21間に保持した供試体Sに負荷を加えた
ときの、該供試体Sに加わる荷重とその変位をそれぞれ
高精度に検出することが可能となる。特に前記一対のチ
ャック11,21間の距離L2の変化として供試体Sの変
位を直接的に検出するので、荷重によるロードセル(荷
重計)15の変形量の影響を受けることなく供試体Sの
変位を高精度に検出することができる。従って供試体S
に加える負荷自体が小さく、供試体Sに加わる荷重やそ
の変位が小さい場合であっても、これを高感度に検出す
ることが可能となるので、その計測精度の大幅な向上を
図ることが可能となる等の実用上多大なる効果が奏せら
れる。
【0034】更には前述した如く一対のチャック11,
21の基部にアーム体41,42を介して、チャック1
1,21の軸心と平行に、且つその軸心から変位させて
変位計43を取り付けた構造なので、上記変位計43が
チャック11,21に対する供試体Sの装着性を妨げる
ことがない。また保持部材45を介して変位計43の取
り付け位置自体をX軸方向に粗調整可能に設け、また送
りねじ機構46により上記変位計43の計測基準面をな
す治具44の位置をX軸方向に微調整するので、供試体
Sの長さ等に応じて調整されるチャック11,21間の
距離L2に拘わることなく、その距離L2の変位を高精度
に計測することができる。従ってこの点でも、その変位
計測の精度を高めることができる。
【0035】尚、本発明は上述した実施形態に限定され
るものではない。例えば実施形態においては供試体Sに
圧縮負荷を与える場合を例に説明したが、引っ張り負荷
を与える場合も同様に計測可能である。但し、この場合
には治具44として変位計43のスライド軸を引っ張る
ような構造として実現するようにすれば良い。またマグ
ネットスケールの変位軸を押し込んだ状態でその位置を
零点として設定し、この零点位置からの突出量から引っ
張り量を計測することも可能である。また変位計43と
しては、前述したスライド軸を有するマグネットスケー
ルのようなものではなく、レーザ測長器のようなものを
用いることも可能である。この場合には前記治具44と
してはレーザ光の反射体として実現するようにすれば良
い。
【0036】更には第2ユニット20の駆動機構として
は、前述したリニアモータ機構30のみならず、従来一
般的な送りねじ機構を用いても良く、更には油圧シリン
ダ機構を用いることも勿論可能である。また実施形態に
示した小型の材料試験機のみならず、大型の材料試験機
に適用可能なことは言うまでもない。その他、本発明は
その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施すること
ができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、供
試体を保持する一対のチャック間に設けた変位検出器に
て該チャック間に保持された供試体に生じる変位を直接
的に検出するので、負荷によって生じる荷重検出器での
弾性変形に拘わらず、上記供試体に加わった変位を高精
度に検出することができる。換言すれば供試体に負荷を
加える移動体の変位ではなく、チャック間の変位自体を
直接的に検出するので、荷重計(ロードセル)での変形
量に起因する計量誤差をその計測値から効果的に除外す
ることができる。従って負荷を加えた供試体の荷重およ
び変位が小さい場合であっても、これを高感度に、且つ
高精度に検出することができ、簡易な構造でありながら
その計測精度を十分に高め得る等の実用上多大なる効果
が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る材料試験機の概略構
成を示す斜視図。
【図2】実施形態に係る材料試験機の第1ユニットにお
ける2軸テーブルの構成を示す図。
【図3】実施形態に係る材料試験機の第2ユニットにお
ける移動テーブルの構成を示す図。
【図4】軸体と移動テーブルとの間のエアベアリングの
構成と、リニアモータ機構の配置関係を示す断面図。
【図5】本発明に係る材料試験機における特徴的な構造
である変位検出器の取り付け構造を示す図。
【図6】材料試験機の全体的な制御系を示すブロック
図。
【符号の説明】
1 基台 10 第1ユニット 11 チャック 15 ロードセル 16 保持部材 20 第2ユニット 21 チャック 22 台座 25 移動テーブル 26 ブロック体 30 リニアモータ機構 41,42 アーム体 43 変位計(変位検出器) 44 治具(センシング体) 45 保持部材 46 送りねじ機構
フロントページの続き (72)発明者 于 強 神奈川県横浜市保土ヶ谷区東川島町87 サ ンコートガーデンA202 (72)発明者 奥本 裕 東京都北区堀船2−20−46 日本たばこ産 業株式会社機械事業部内 (72)発明者 石井 勇三 愛知県豊橋市北島町字北島202 JTトー シ株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供試体に負荷を加えたときの該供試体に
    おける荷重と変位との関係から前記供試体の材料特性を
    試験する材料試験機であって、 互いに対向して配置されて前記供試体の保持に供される
    一対のチャックと、 上記チャックをそれぞれ支持してなり、少なくともその
    一方を前記チャックが対向する負荷方向に進退移動可能
    に設けた第1および第2ユニットと、 移動可能に設けられた上記第1および第2ユニットの一
    方を移動させて前記チャック間に保持された前記供試体
    に負荷を加える負荷手段と、 前記チャックの一方と、該チャックを支持したユニット
    との間に介挿されて前記供試体に加えられた荷重を検出
    する荷重検出器と、 前記チャック間に設けられて該チャック間の対向距離の
    変化を検出する変位検出器とを具備したことを特徴とす
    る材料試験機。
  2. 【請求項2】 前記変位検出器は、前記チャック間の初
    期設定される対向距離に応じて前記ユニットの移動方向
    に位置調整されて前記チャックの一方に取り付けられる
    検出器本体と、この検出器本体による位置検出面をなし
    前記チャックの他方に取り付けられたセンシング体とか
    らなることを特徴とする請求項1に記載の材料試験機。
  3. 【請求項3】 前記検出器本体または前記センシング体
    は、マイクロメータヘッドを介して前記ユニットの移動
    方向に微調整可能に設けられることを特徴とする請求項
    2に記載の材料試験機。
  4. 【請求項4】 前記変位検出器は、前記一対のチャック
    間がなす軸心から横方向に偏心した位置に該軸心と平行
    に設けられることを特徴とする請求項1に記載の材料試
    験機。
JP8194198A 1998-03-27 1998-03-27 材料試験機 Pending JPH11281545A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8194198A JPH11281545A (ja) 1998-03-27 1998-03-27 材料試験機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8194198A JPH11281545A (ja) 1998-03-27 1998-03-27 材料試験機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11281545A true JPH11281545A (ja) 1999-10-15

Family

ID=13760531

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8194198A Pending JPH11281545A (ja) 1998-03-27 1998-03-27 材料試験機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11281545A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109612847A (zh) * 2019-01-25 2019-04-12 安阳师范学院 纤维增强再生砖骨料混凝土弯曲性能试验装置及方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109612847A (zh) * 2019-01-25 2019-04-12 安阳师范学院 纤维增强再生砖骨料混凝土弯曲性能试验装置及方法
CN109612847B (zh) * 2019-01-25 2024-01-26 安阳师范学院 纤维增强再生砖骨料混凝土弯曲性能试验装置及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11867666B2 (en) Measuring system, measuring arrangement and method for determining measuring signals during a penetration movement of a penetration body into a surface of a test body
US8132447B2 (en) Universal testing machine
JP2002062124A (ja) 測尺装置
US11073456B2 (en) Hardness tester
CN106680089B (zh) 具有夹持对中引导的柔性铰链微构件拉伸测试装置
JPS6195311A (ja) 顕微鏡
WO2022012103A1 (zh) 一种微力测力式三维综合螺纹测量机测头及用其测量方法
JP2000002636A (ja) 材料試験機
JP2007143302A (ja) 微小変位制御装置と方法およびそれを用いた装置と方法
JP2001317933A (ja) 形状測定装置
JPH11281546A (ja) 材料試験機
JP2008111739A (ja) シート状材料の厚さ方向せん断試験用治具および厚さ方向せん断試験機
US7353616B2 (en) Shape measuring instrument
JPH11281545A (ja) 材料試験機
KR101981275B1 (ko) 압입 충격 시험기
JPH11281554A (ja) 材料試験機
CN105043702A (zh) 一种空间方向激振力施加方法及装置
JP2966214B2 (ja) 表面形状計測装置
JP2587565B2 (ja) 倣いプローブ
JPH0954027A (ja) 2軸載荷試験装置
JP4376697B2 (ja) 微小変位制御装置およびそれを用いた装置と方法
JP5292668B2 (ja) 形状測定装置及び方法
KR20100002489A (ko) 마이크로 하중시험장치 및 이를 이용한 시험방법
CN217465603U (zh) 一种测量装置
Qiu et al. An instrument to measure the stiffness of MEMS mechanisms