JPH11275022A - 光送受信モジュール - Google Patents

光送受信モジュール

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JPH11275022A
JPH11275022A JP10072869A JP7286998A JPH11275022A JP H11275022 A JPH11275022 A JP H11275022A JP 10072869 A JP10072869 A JP 10072869A JP 7286998 A JP7286998 A JP 7286998A JP H11275022 A JPH11275022 A JP H11275022A
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servo
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーボの整定時間を短くでき、しかも、光の
利用効率が高い光送受信モジュールを提供する。 【解決手段】 カンパッケージ内に気密状態に封止され
たLD1S、レンズ2と、BS3と、レンズ4と、シリ
ンドリカルレンズ5と、カンパッケージ内に気密状態に
封止された多分割受光素子6と、BS7と、レンズ8
と、カンパッケージ内に気密状態に封止された受光素子
9と、レンズ10と、レンズ10を光軸及びこれに直交
する2軸方向の合計3軸方向に微調整するアクチュエー
タ11と、レセプタクル12と、これらの光学部品を保
持する光学べース13とを備えて構成される光送受信モ
ジュールにおいて、レセプタクル12に固定保持された
光ファイバの先端面を凸面又は凹面からなる曲面に加工
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1本(1心)の光
ファイバを送受信で兼用して双方向通信を行う光通信シ
ステムに用いられる光送受信モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】光通信用デバイスはこれまで幹線系シス
テムの大容量化と長距離化とともに発展してきた。現
在、光加入者システムの普及に向けて、各種伝送方式と
それに対応した光デバイスの研究開発が進められている
が、加入者系の光通信化を促進するためには、光デバイ
スの低価格化が大きな課題となっている。
【0003】この点に関し、図20に示すように、局側
装置(OSU:Optical Subscriber
Unit)と、複数の加入者装置(ONU:Opti
cal Network Unit)との間を、光スタ
ーカプラ(SC:StarCoupler)を用いて1
対多数の通信を行う形態を採り、光信号の合分岐にパッ
シブデバイスであるSCを用いて高信頼化を図り、更に
1本の光ファイバを送受信で兼用(双方向)することに
よって、低価格、即ち、経済的なシステムの構築を可能
にするPDS(Passive Double Sta
r)システムがNTTにより提唱されている。
【0004】なお、このPDSシステムは、文献「HP
Design Symposium ’95p13−
1〜13−22」に記載されている。
【0005】ここで、上記のPDSシステムでは、1本
の光ファイバで双方向の通信を行うTCM(Time
Compression Multiple)を採用し
ている。OSUにおいては、各ONUへの信号をTDM
(Time Division Multiple)と
し、更にTCMバースト光信号に変換している。変換さ
れたTCMバースト光信号は下り信号としてOSUから
送出され、SCによって各ONUに分岐される。逆に、
各ONUからOSUへ送出する信号は互いに別時間に割
り付けられたTCM−TDMA(Time Divis
ion Multiple Access)光信号に変
換され、上り信号としてSC及び光ファイバを介してO
SUに送信される。
【0006】このような光送受信モジュールの一従来例
として、特開平7−104154号公報に開示されたも
のがある(以下では、第1従来例と称する)。この第1
従来例の光送受信モジュールでは、光分岐素子にホログ
ラフィック回折格子を用いることにより、光送受信モジ
ュールの小型化及び低価格化を図っている。
【0007】以下に、図21に基づき、その構成を動作
と共に説明する。ステム100に支持されたサブマウン
ト101に搭載された発光素子102から出射された送
信信号光はパッケージ103に取り付けられたカバーガ
ラス104を透過し、続いて、カバーガラス104の出
射面側に形成されたホログラフィック回折格子105に
て0次光と+1次光とに2分された後、集光レンズ10
6により集光され、0次光のみが光ファイバ107の端
面に入射する。
【0008】一方、光ファイバ107から出射された受
信信号光は、集光レンズ106により集光された後、ホ
ログラフィック回折格子105に入射し、0次光と+1
次光とに2分され、続いて、カバーガラス104を透過
し、+1次光のみが受光素子108へ入射する。なお、
109は信号光モニター用の受光素子である。
【0009】ところで、PDSシステムでは幹線系と同
様にSMF(シングルモード光ファイバ)が用いられる
が、そのコア径はφ9.5μmと細いため、光ファイバ
やレンズの実装装置にサブミクロンレベルの精度が要求
される。
【0010】この結果、第1従来例の構成では、調整時
間が長くなり、大量生産が難しいため、光送受信モジュ
ールの低価格化を阻害する。また、光学部品が最適調整
後に固定されていることから、温度や経年変化により部
品間に位置ずれが生じ、性能が低下するという問題も発
生する。
【0011】このような第1従来例が有する問題を解決
するために、光ディスク装置の技術を転用することが、
特許公報第2509000号に開示されている(以下で
は、第2従来例と称する)。
【0012】図22〜図24はこの第2従来例を示す。
光ファイバ200はその端面にコア4とクラッド205
に反射率差を与える被覆202を持っており、そこから
反射された送信光を多分割受光素子225にて検出し、
その検出信号によりレンズサーボ機構226を動作させ
ている。サーボ機構226により送信光は光ファイバ2
00の最適位置に常時調整されるため、温度や経年変化
による性能低下は発生しない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第2従
来例では以下に示す問題点がある。
【0014】(1)送信専用のモジュールであり、送受
信モジュールではないため、PDSシステムには使えな
い。
【0015】(2)コア204の表面に被覆202を設
けているため信号光の透過率が劣化する。但し、コア2
04の表面に被覆202を設けないと、反射光量が低下
するため、検出精度が低下し、サーボの精度が悪くな
る。
【0016】(3)クラッド205に設けられた被覆2
02の反射率が不連続な変化をするため、送信光の集光
位置のコア中心からの距離と方向の情報が得られず、サ
ーボの整定時間(調整完了までの時間)が長くなる。こ
の結果、例えば、急激な温度変化による光学部品の位置
変化に追随できない。
【0017】以下に、上記(3)の問題点を図25に基
づき詳しく説明する。図25は光ファイバの断面とその
端面の1軸方向の反射率分布を示す。今、送信光の集光
ビームが光ファイバ端面の1点である点1に当たったと
すると、その左右で反射率が同じであるため、サーボ回
路は集光ビームを左へ移動させるべきか右へ移動させる
べきかを判断ができない。
【0018】このような場合は集光ビームを左側へ移動
することにしておくと、点2(つまり、光ファイバ20
0の径方向の左端部)に来て初めて、サーボ回路は動か
した方向が間違っていたことを知る。そして、その後、
集光ビームを右側へ移動させる。すると、コア204の
端点3に当たる。この位置はその左右両側において反射
率が異なっているため、サーボ回路が集光ビームはコア
204の端にあることを認識できる。
【0019】しかし、コア204の中心はまだ分からな
い。従って、集光ビームはなお右へ移動させられる。そ
うすると、コア204の端(点4)の位置が判明する。
コア204の中心は点3と点4の真ん中であることか
ら、移動速度と移動時間を先の過程で得るようにしてお
けば、コア204の中心へ集光ビームを移動するには、
(点3から点4への移動速度)×(点3から点4への移
動にかかった時間)/2だけ、集光ビームを点4から左
側へ動かせば良い。
【0020】しかしながら、この制御方法では集光ビー
ムの移動に無駄が多く、サーボの整定時間が長くなる。
また、制御の目標であるコア中心が間接的にしか分から
ないため、誤差が生じサーボの精度が悪くなる。
【0021】更には、上記(3)の問題点に起因して、
以下の(4)及び(5)の問題点が発生する。
【0022】(4)サーボ整定までの間に発光素子へ入
力された送信データは光ファイバ200には入射しない
ので、送信データの初めに送りこぼしが発生する。ま
た、サーボ整定後であっても信号を送信すると、多分割
受光素子225の受光信号に送信信号が重複するため、
サーボ動作が不安定になり、送信信号が光ファイバ20
0に入射しなくなる。
【0023】(5)サーボ機構226を四六時中動作さ
せているため消費電力が大きい。PDSシステムは電話
回線も兼ねることから、停電時でも使用できるようにバ
ッテリーを持つが、消費電力が大きいことはバッテリー
容量の増加を招き、価格・サイズが増大する。
【0024】加えて、以下の問題点もある。
【0025】(6)多分割受光素子225にて受信光を
受光しようとすると、サーボ信号を得るための反射光が
受信信号に重なるため、受信信号が得られない。
【0026】(7)ATM−PDSシステムと呼ばれ
る、送信光1.3μm・受信光1.5μmの波長多重通
信に対応していない。
【0027】本発明はこのような現状に鑑みてなされた
ものであり、上記従来技術の諸問題を解決できる光送受
信モジュールを提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明の光送受信モジュ
ールは、1本の光ファイバを送受信で兼用して双方向通
信を行う光送受信モジュールにおいて、送信光を発光す
る発光素子と、該送信光が導かれる該光ファイバ端面で
の反射光を2分する第1の光分岐素子と、該光ファイバ
端面からの反射光を受光する多分割受光素子と、該発光
素子と該光ファイバとの間に配置され、送受信光を2分
する第2の光分岐素子、受信光を受光する受光素子及び
送受信光を集光するレンズと、該レンズ又は該光ファイ
バを少なくとも光軸に直交する2軸方向に移動させるサ
ーボ動作を行うアクチュエータとを備えており、そのこ
とにより上記目的が達成される。
【0029】好ましくは、前記アクチュエータは前記レ
ンズ又は前記光ファイバを光軸及び該光軸に直交する2
軸方向に移動させる3軸サーボ動作を行うアクチュエー
タである構成とする。
【0030】また、好ましくは、前記光ファイバの先端
は凹面又は凸面からなる曲面に加工され、前記送信光の
該光ファイバ端面での反射光量が該送信光の集光位置に
より変化することを前記多分割受光素子で検出し、該多
分割受光素子の検出信号に基づき前記アクチュエータに
サーボ動作を行わせる構成とする。
【0031】また、好ましくは、入力される送信データ
に基づき前記アクチュエータにサーボ動作を行わせると
共に、前記発光素子に入力される該送信データをサーボ
整定時間以上遅延させ、且つサーボ整定後は位置制御対
象の前記レンズ又は前記光ファイバの位置を保ちながら
前記アクチュエータの動作を停止させる構成とする。
【0032】また、好ましくは、前記アクチュエータの
動作停止時に前記受信光が前記受光素子へ入射するよう
に光学系を配置し、且つ受信時に該アクチュエータを動
作停止状態に保つ構成とする。
【0033】また、好ましくは、前記多分割受光素子が
前記受光素子を兼用する構成とする。
【0034】また、好ましくは、前記第1の光分岐素子
及び前記第2の光分岐素子が1つのホログラム光学素子
で形成されている構成とする。
【0035】また、好ましくは、前記第2の光分岐素子
が波長分岐素子である構成とする。
【0036】以下に本発明の作用を説明する。
【0037】本発明の光送受信モジュールは、送信光及
び受信光をそれぞれ2分する光分岐素子と受信光の検出
を行う受光素子とを備えているので、1心の光ファイバ
を用いた双方向通信が可能となる。よって、PDSシス
テムに適用可能となる。
【0038】また、光ファイバの先端、つまりその端面
を凹面又は凸面からなる曲面に加工する構成によれば、
光ファイバへの入射角が送信光の集光位置により変化す
る。このため、見かけ上反射率が集光位置により連続的
に変化していることになるので、その方向及び移動距離
がわかる。この結果、サーボの整定時間を短くできる。
また、光ファイバのコアの表面に加工を施しても透過率
は劣化しないため光の利用効率は高い。加えて、光ファ
イバの中心はコアの面頂であるため、反射光量を直接知
ることができるので、サーボ精度を向上できる。
【0039】また、入力される送信データに基づきアク
チュエータにサーボ動作を行わせると共に、発光素子に
入力される送信データをサーボ整定時間以上遅延させ、
且つサーボ整定後は位置制御対象のレンズ又は光ファイ
バの位置を保ちながらアクチュエータの動作を停止させ
る構成によれば、データが発光素子へ入力された時には
サーボ機構はサーボ整定を完了しているため、送信デー
タの送りこぼしは発生しない。加えて、送信信号が多分
割受光素子へ入射してもアクチュエータは整定位置を保
っているため、信号の送信時に多分割受光素子の受光信
号に送信信号が重複してもサーボ動作が不安定になるこ
とはない。更には、アクチュエータが一時的に停止され
ており、サーボ回路に流れる電流を低減できるため、消
費電力の節約が図れる。
【0040】今少し具体的に説明すると、送信時は送信
光を光ファイバのコア径φ9.5μmの狭い領域に入射
する必要があるため、高精度な位置決め(つまりサーボ
動作)が必要であるが、受信時は受信光を受光素子の受
光領域φ75μmの広い領域に入射させればよく、高精
度な位置決め(サーボ動作)が不要であるので、受信時
にサーボ機構の動作を停止させることができる結果、消
費電力を節約できるのである。この点に関しては、本発
明者等が見い出したものである。
【0041】サーボ機構の動作を停止させれば、多分割
受光素子へ光ファイバ端面からの反射光が入射すること
はないので、受信信号を正しく受光できる。
【0042】また、多分割受光素子が受光素子を兼用す
る構成によれば、安価な光送受信モジュールを実現でき
る。
【0043】また、第1の光分岐素子及び第2の光分岐
素子を1つのホログラム光学素子で形成する構成によっ
ても、安価な光送受信モジュールを実現できる。
【0044】また、第2の光分岐素子に波長分岐素子を
用いる構成によれば、例えば、1.3μm光と1.5μ
m光を分離できるため波長多重通信が可能となる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づき具体的に説明する。
【0046】(実施形態1)図1〜図13は本発明光送
受信モジュールの実施形態1を示す。まず、図1に基づ
きその概略構成及びその動作を説明する。
【0047】この光送受信モジュールは、カンパッケー
ジ内に気密状態に封止された半導体レーザー素子(L
D)1と、レンズ2と、光分岐素子(BS)3と、レン
ズ4と、シリンドリカルレンズ(円柱レンズ)5と、カ
ンパッケージ内に気密状態に封止された多分割受光素子
(PD)6と、光分岐素子(BS)7と、レンズ8と、
カンパッケージ内に気密状態に封止された受光素子(P
D)9と、レンズ10と、レンズ10を光軸及びこれに
直交する2軸方向の合計3軸方向に微調整するアクチュ
エータ(3軸レンズアクチュエータ)11と、レセプタ
クル12と、これらの光学部品を保持する光学べース1
3とを備えて構成されている。
【0048】図2(a)に示すように、PD6は、a〜
hの8つの分割セルを周方向に均等間隔で配列してなる
円形状の8分割受光素子によって構成されている。な
お、同図(b)に示す正方形状の8分割受光素子であっ
てもよい。
【0049】次に、この光送受信モジュールの動作につ
いて説明する。LD1から出射されたレーザー光線、即
ち、送信光はレンズ2により平行光束とされてBS3に
入射する。BS3では、入射光の10%の光が反射する
ように貼り合わせ面に反射膜が形成されている。
【0050】この結果、入射光の90%の光束はそのま
ま直進し、BS7に入射する。BS7では入射光の50
%の光が反射するように反射膜が形成されている。この
結果、入射光の50%の光束は直進してレンズ10に入
射する。入射した光束はレンズ10にて集光され、レセ
プタクル12に固定された光ファイバ15に入射する。
【0051】光ファイバ15の端面では、フレネル反射
するので最大4%の光が反射され、この反射光は上記と
は逆の光路を経てBS3に入射し、ここで反射される。
この反射光はBS3の下方に配置されたレンズ4及びシ
リンドリカルレンズ5を経てPD6に入射する。PD6
へ入射した反射光から発生する各分割セルの光電流を後
述する演算を行うことにより、X軸方向,Y軸方向及び
Z軸方向(光軸方向)方向のサーボ信号が得られる。
【0052】そして、このサーボ信号に基づきサーボ回
路43(図12参照)がレンズ10の集光位置を光ファ
イバ15のコア中心に合わせるようにアクチュエータ1
1を微調整する。
【0053】一方、光ファイバ15から出射された受信
光は、レンズ10により平行光束とされ、その後、BS
7で反射され、レンズ8を通過し、収束光として2分割
受光素子からなるPD9へ入射し、受信信号に変換され
る。
【0054】次に、上記光学部品の詳細について説明す
る。図3はレセプタクル12の構造を示す。この構造の
詳細はJlS C5973「FC04型単心光ファイバ
コネクタ」のアダプタに詳細が記述されている。機能と
しては、プラグ(JlS C5973「FC04型単心
光ファイバコネクタ」のプラグとして詳細に記述されて
いる。)内のフェルール14の内部に固定された光ファ
イバ15の端面を特定の位置に保持するものである。
【0055】なお、光送受信モジュールとしてレセプタ
クル12を持つ構成はレセプタクル型と称せられ、第1
従来例のように光ファイバ15が直接モジュールから出
ている構成のものはピグテール型と称せられている。本
実施形態1ではレセプタクル型を示しているが、ピグテ
ール型にも適用できることは勿論である。
【0056】図4(a)に示すように、光ファイバ15
の先端はレンズ10の集光ビームの位置に応じた反射光
を得るために凸面15aに加工されている。なお、同図
(b)に示すように凹面15bに加工することにしても
よい。
【0057】レセプタクル型では、プラグの先端として
光ファイバ15の先端はジルコニア等のセラミックス製
のパイプであるフェルール14に覆われている。光ファ
イバ15の先端加工、即ち、凸面15a又は凹面15b
の加工は、フェルール14に光ファイバ15が組み込ま
れた状態で研磨すればよい。
【0058】プラグ同志を接触させ光ファイバ同志を光
学的に接続するためにプラグの先端を凸面に加工し、互
いの接触で凸面が変形することにより光学的損失を少な
くする手法は従来から用いられており、その曲面を併用
すれば加工の生産性は一層向上する。
【0059】図5はアクチュエータ11の構造を示す。
レンズ10は鏡筒16を介してらせん状ばね17に固定
されており、XYZ軸方向に移動可能である。鏡筒16
の周囲には磁気コイル18が各軸に対応して3組取付ら
れており、そこを流れる電流に比例した力がレンズ10
に加えられ、これにより、レンズ10が各軸方向に微動
可能となる。らせん状ばね17には図示しない粘弾性樹
脂接着剤が塗布されており、ダンパーとして機能する。
なお、図中の符号19はポールプレートを示し、20は
磁石を、21はヨークプレートを示す。
【0060】なお、本実施形態ではアクチュエータ11
として、電磁式のレンズアクチュエータを用いている
が、ピエゾアクチュエータや静電アクチュエータ等の他
のアクチュエータを用いることも可能である。
【0061】本実施形態では、レンズ10を3軸方向に
微調整してその集光位置を光ファイバ15のコア中心に
合わせているが、光ファイバ15側を移動して位置合わ
せを行うことも可能である。図6はそのようなアクチュ
エータ、即ち、ファイバ2軸アクチュエータ30の構造
を示す。光ファイバ15には金属膜が蒸着されており、
ファイバ駆動用電極31に高電界を加えると、静電気力
により光ファイバ15がXY2軸方向に微動可能とな
る。なお、図中の符号32は光ファイバ固定用のV溝を
示し、33は絶縁用SiO2を示す。
【0062】なお、レンズにガラス製レンズを用いた場
合やレンズレス(直接結合)の光学系を採用する場合
は、後述するようにZ軸アクチュエータは不要である。
また、ピグテール型のようにフェルールを用いない場合
は、図7に示すように、光ファイバ15の先端を凸面1
5aに加工することは、先端に熱を加えて表面張力によ
り球面に加工することで可能である。
【0063】次に、レンズ2,4,5,8,10につい
て説明する。レンズ2は樹脂製の非球面レンズであり、
他のレンズ4,5,8,10は樹脂製の球面レンズであ
る。ここで、レンズ2を非球面レンズとしたのは以下の
理由による。
【0064】送信光を光ファイバ15のコアへ入射させ
るためには光を回折限界まで絞る必要があり、そのため
には、送信に関与する光学系の収差をマレシャル基準以
下に抑える必要がある。具体的には、波面収差で0.0
7λ以下にする必要がある。LD1から出射された送信
光は大きく広がるため(NA0.45位)、最初に入射
するレンズ2のみを非球面レンズとし、波面収差を補正
する必要が生じる。
【0065】ここでは、低価格化のため樹脂製のレンズ
2を用いているが、ガラス製のレンズを用いることも可
能である。ガラス製レンズの場合は樹脂製のレンズと異
なり、周囲温度が変化しても焦点距離が変化しないとい
う長所を有する故、アクチュエータはXY軸方向の2軸
アクチュエータで良い。
【0066】次に、図8に基づきXY軸方向のサーボ信
号を得る方法について説明する。但し、図8はX軸方向
(又はY軸方向)、即ち、1軸方向についての光ファイ
バ15端面からの反射光の2分割受光素子6’上での光
強度分布を示す。光ファイバ15の凸面15aの面頂は
コア15cの中心になるように加工されているため、同
図(a)に示すように、コア15cの中心に集光ビーム
が照射されている場合の光強度分布は左右対称となる。
これを2分割受光素子6’で受光する場合において、分
割線上に光強度分布のピークを受けるように配置されて
いると、左右の分割セルの受光電流の差は0となる。
【0067】一方、集光ビームがコア15cの中心から
左へずれていると、同図(b)に示すように、光強度分
布は左右非対称となるため、左右の分割セルの受光電流
の差はマイナスとなる。これに対して、集光ビームがコ
ア15cの中心から右へずれている場合は、同図(c)
に示すように、左右の分割セルの受光電流の差はプラス
となる。
【0068】従って、左右の分割セルの受光電流の差信
号を縦軸に、集光ビームのコア中心からの変位を横軸に
とると、図9に示すようなSカーブと呼ばれるグラフを
得る。サーボ回路43は、このグラフに示されるように
差信号の大きさから集光ビームのコア中心からの距離
を、差信号の極性からコア中心の方向を知ることができ
る。このため、本実施形態によれば、第1従来例1とは
異なり、高速な自動制御が可能となる。X軸とY軸は直
交しているため、分割線が直交した4分割受光素子があ
れば、XY2軸方向のサーボ信号を得ることができる次
に、Z軸方向のサーボ信号を得る方法について説明す
る。これは下記表1に示す光ディスク装置のフォーカス
エラー検出方法を用いることができる。
【0069】
【表1】
【0070】本実施形態では、表1に示すフォーカスエ
ラー検出方法のうちの非点収差法を用いている。これ
は、図10に示すように光路にシリンドリカルレンズ5
を配置した場合に、ディスク(本実施形態では光ファイ
バ15の端面に相当)のZ方向位置に応じて、4分割受
光素子6''へ入射するビームの形状が変化することを利
用する検出方法である。
【0071】即ち、同図中に示すように、集光ビームが
ディスクに対して合焦点状態にある場合は、4分割受光
素子6''に入射するビームの形状は円形になる。これに
対して、合焦点状態よりも遠い場合はビームの形状は横
長の楕円形になり、近い場合は縦長の楕円形になる。よ
って、ビームの形状によりZ軸方向のサーボ信号を得る
ことができる。
【0072】具体的には、図11に示す4分割受光素子
6''と演算回路40によりフォーカス誤差信号(本実施
形態のZ軸サーボ信号に相当)を得ることができる。Z
軸サーボ信号とXY軸サーボ信号の独立性を高めるた
め、Z軸サーボ信号を得る分割線とシリンドリカルレン
ズ5は、Y軸回りに45度回転した配置形態をとる必要
がある。従って、このような検出形態において、XYZ
3軸方向のサーボ信号を得るためには、多分割受光素子
として、図2(a),(b)に示すような8分割受光素
子PD6が必要となる。
【0073】各サーボ信号は図2中にa〜hで示す各受
光セルの出力をa〜hとすると、X軸サーボ信号XS
は、下記(1)式で表される。
【0074】 XS=(a+b+h+g)−(c+d+e+f) …(1) また、Y軸サーボ信号YS、Z軸サーボ信号ZSは下記
(2)式、(3)式でそれぞれ表される。
【0075】 YS=(a+b+c+d)−(e+f+g+h) …(2) ZS=(a+b+f+e)−(c+d+h+g) …(3) 上記構成に加えて、本実施形態の光送受信モジュール
は、発光素子であるLD1へ入力する送信データをサー
ボ機構の整定時間以上遅延させ、且つサーボ整定後は位
置制御対象のレンズ10の位置を保ちながらアクチュエ
ータ11の動作を停止させる信号処理系を備えている。
【0076】図12はこの信号処理系のシステム構成を
示す。送信データを遅延させるにはディレイ41を設け
ればよく、例えば、光送受信モジュールの伝送速度を5
0Mbps、サーボ機構の整定時間を60msとする
と、このようなディレイ41は3MbitのFIFOメ
モリで実現できる。
【0077】この信号処理系は、ディレイ41及び上記
LD1,光分岐素子3,7、PD6、レンズ10、アク
チュエータ11に加えて、信号検出回路42、サーボ回
路43、サンプルホールド回路44を備えている。な
お、サーボ回路43、サンプルホールド回路44及びア
クチュエータ11でサーボ機構が構成される。
【0078】以下にその動作を簡単に説明する。外部入
力として送信信号が入力されると、信号検出回路42が
その立ち上がりを検出し、検出信号をトリガー信号とし
てサーボ回路43を動作させる。サーボ回路43には上
述のようにPD6よりサーボ信号が与えられるが、この
サーボ信号はディレイ41によりサーボ機構の整定時間
を考慮した時間だけ遅延させられている。サーボ回路4
3はサンプルホールド回路44に制御信号と整定信号を
与える。サンプルホールド回路44は整定信号が入力さ
れたタイミングで制御信号を取り込んでアクチュエータ
11に出力する。この制御信号によってアクチュエータ
11の電流値は一定に保たれる。
【0079】よって、この信号処理系によれば、サーボ
機構の整定後にアクチュエータ11の電流値を一定に保
つことが可能となるので、サーボ整定後に位置制御対象
のレンズ10の位置を保ちながらアクチュエータ11の
動作を停止させることができる。ここで、サーボ回路4
3の整定判断は整定時間を内蔵するタイマーで判断した
り、或いは誤差信号の大きさで判断することにより可能
である。
【0080】本実施形態の光送受信モジュールにおいて
は、図12に示すシステムに代えて図13に示すシステ
ム構成をとることもできる。図13のシステムは、サー
ボ機構の動作停止時に受信光がPD9へ入射する部品配
置をとり、且つ受信時にサーボ機構を動作させないシス
テム構成になっている。
【0081】なお、本システムにおいても、LD1へ入
力する送信データをサーボ機構の整定時間以上遅延さ
せ、且つサーボ整定後は位置制御対象のレンズ10の位
置を保ちながらアクチュエータ11の動作を停止させる
構成をとっている。但し、サーボ回路43の動作開始は
後述のように異なっている。
【0082】図13と図12を比較すれば分かるよう
に、本システムは図12のシステムに、送信信号の立ち
下がりを検出する信号検出回路45、リレー46、タイ
マー47、電源48及びスイッチ49を付加して構成さ
れている。従って、図12と対応する部分には同一の符
号を付してある。
【0083】アクチュエータ11は上述の通り電力の供
給がなければ、らせん状ばね17と重力や摩擦力が釣り
合う位置で静止する。この状態でPD9に受信光が入射
するように光学部品を配置すれば、サーボ機構の動作停
止時に受信光がPD9へ入射する。
【0084】本発明者はサーボ機構に関し、送信時は送
信光を光ファイバ15のコア径φ9.5μmの狭い領域
に入射する必要があるため、高精度な位置決め(つま
り、サーボ動作)が必要であるが、受信時は受信光をP
D9の受光領域φ75μmの広い領域に入射させればよ
く、高精度な位置決め(サーボ動作)が不要であること
を見い出した。
【0085】具体例をあげると、送信時のアクチュエー
タ11の位置精度は±0.5μmが必要であるが、受信
時の位置精度は±20μmで良いため、受信時にサーボ
動作を停止させることができる。
【0086】次に、本システムにおける動作を簡単に説
明する。外部入力に送信データが入力された時の動作は
図12のシステムの場合と同様であるので、ここでは説
明を省略する。但し、本システムにおいて、サーボ回路
43の動作開始は上述のトリガー信号ではなく、サーボ
回路43への電力供給で行うようにしている。
【0087】即ち、送信データの入力が終了したこと
は、一定時間送信データが入力されなければ終了したと
判断できるので、これには送信データの立ち下がりでタ
イマー限時がスタートするタイマー47を設ければよ
い。そこで、本システムでは、信号検出回路45が送信
信号の立ち下がりを検出すると、この検出信号をトリガ
ー信号としてタイマー47のタイマー限時をスタートさ
せ、タイマー限時になると、リレー46にOFF信号を
出力する。すると、リレー46がスイッチ49をOFF
するので、電源48からのサーボ機構、即ち、サーボ回
路43、サンプルホールド回路44及びアクチュエータ
11への電力の供給が遮断されるので、サーボ機構の動
作が停止する。
【0088】(実施形態2)図14〜図17は本発明光
送受信モジュールの実施形態2を示す。図14に示すよ
うに、この光送受信モジュールは、カンパッケージ内に
機密状態に封止されたLD51、レンズ52、BS5
3、レンズ54、カンパッケージ内に機密状態に封止さ
れたPD55、レンズ56、レンズ56をXYZ3軸方
向に微調整するアクチュエータ57及びレセプタクル5
8を備え、これらの部品は光学べース59上に保持され
ている。
【0089】図15に示すように、PD55はa〜eの
5つの分割セルからなる5分割受光素子によって構成さ
れている。より具体的には、中心の受光セルeの周囲に
4つの受光セルa〜dを均等に配置した5分割受光素子
によって構成されている。
【0090】この光送受信モジュールの基本動作は実施
形態1の光送受信モジュールと同様であるので、以下で
は異なる点のみについて説明する。
【0091】上述の図13に記すシステム構成をとれ
ば、PD6でPD9を兼用することが可能となる。そこ
で、本実施形態2では、PD55が実施形態1のPD6
とPD9とを兼用し、BS7を省略した構成となってい
る。
【0092】加えて、本実施形態2では、Z軸方向のサ
ーボ信号を得る検出方法として、表1及び図16に示す
ビームサイズ法を採用しており、実施形態1のシリンド
リカルレンズ5も省略されている。なお、図16中にビ
ームサイズ法の検出原理を表記してあるので、ここでは
説明を省略する。
【0093】XY2軸方向のサーボ信号を得る方法は実
施形態1と同じであるため、XYZ3軸サーボ信号を得
るためには、図15(a),(b)に示す5分割受光素
子が必要となる。
【0094】各サーボ信号は図15中にa〜eで示す各
受光セルの出力をa〜eとすると、X軸サーボ信号XS
は、下記(4)式で表される。
【0095】XS=(a+e)−(b+d) …(4) また、Y軸サーボ信号YS、Z軸サーボ信号ZSは下記
(5)式、(6)式でそれぞれ表される。
【0096】YS=(a+b)−(e+d) …(5) ZS=(a+b+d+e)−(c) …(6) また、受光信号は(a+b+c+d)で得られる。
【0097】(実施形態3)図17は本発明光送受信モ
ジュールの実施形態3を示す。
【0098】本実施形態3の光送受信モジュールは、実
施形態1のBS7に相当する光分岐素子として波長分岐
素子(以下ではBSと称する)67を用いた点のみが実
施形態1の光送受信モジュールとは異なっている。な
お、実施形態1と対応する部分には同一の符号を付して
ある。
【0099】ここで、本実施形態3において、LD1か
ら出射される送信光の波長λは1.3μmであるのに対
し、光ファイバ15から出射される受信光の波長λは
1.5μmであり、両者の波長は異なっている。
【0100】次に、この光送受信モジュールの動作を説
明する。LD1から出射された送信光はレンズ2により
平行光束とされてBS3へ入射する。BS3では10%
の光が反射するように反射膜が形成されている。従っ
て、入射光の90%の光束は直進し、波長分岐素子から
なるBS7へ入射する。
【0101】BS7は1.5μmの波長の光を反射し、
1.3μmの波長の光は反射しないように誘電体多層膜
が形成されている。従って、BS7に入射した100%
の光束がレンズ10へ入射する。入射した光束はレンズ
10にて集光され、レセプタクル12に固定された光フ
ァイバ15に入射する。そこでは、上述のように、フレ
ネル反射するので最大4%の光が反射される。
【0102】反射光は逆の光路を経てBS3で反射さ
れ、レンズ4及びシリンドリカルレンズ5を通過し、8
分割受光素子からなるPD6に入射する。PD6へ入射
した反射光から発生する各分割セルの光電流に基づき上
記(1)式〜(3)式の演算を実行すると、XYZ3軸
方向のサーボ信号を得ることができる。
【0103】得られたサーボ信号を基づき図示しないサ
ーボ回路がレンズ10の集光位置を光ファイバ15のコ
ア中心に合わせるようにアクチュエータ11を微調整す
る。
【0104】一方、光ファイバ15から出射された受信
光は、レンズ10により平行光束とされ、入射光束の1
00%がBS7で反射され、レンズ8を通過し、収束光
としてPD9へ入射し、受信信号に変換される。
【0105】(実施形態4)図18及び図19は本発明
光送受信モジュールの実施形態4を示す。本実施形態4
の光送受信モジュールは、送信光の光ファイバ端面での
反射光を2分する光分岐素子と、送受信光を2分する光
分岐素子とを1つのホログラム素子81で構成した点に
特徴を有する。
【0106】図18及び図19に示すように、この光送
受信モジュールは、LD71、受光素子(PD)72及
び多分割受光素子(PD)73を内部に気密状態に封止
したカンパッケージ74と、レンズ75と、レンズ75
をXYZ3軸方向に微調整するアクチュエータ76と、
レセプタクル77と、これらの部品を保持する光学べー
ス78等によって構成されている。
【0107】次に、動作を説明する。LD71から出射
された送信光はキャップ79の内面に貼付られたカバー
ガラス80を通過した後、キャップ79の外面に貼り付
けられたホログラム光学素子81により0次光、+1次
光、−1次光の3つの拡散光束に分けられる。3つの拡
散光束はレンズ75により収束されるが、その内の0次
光のみがレセプタクル77に固定された光ファイバ82
に入射する。
【0108】ここではフレネル反射するので、最大4%
の光が反射される。反射光は上記とは逆の光路を経て、
ホログラム光学素子41により0次光、+1次光、−1
次光の3つの収束光束に分けられる。このうち、+1次
光はPD72へ、−1次光はPD73へ入射する。
【0109】PD33へ入射した反射光から発生する各
分割セルの光電流に基づき上記(4)式〜(6)式で示
す演算を行う。これにより、XYZ3軸方向のサーボ信
号を得ることができる。そして、このサーボ信号に基づ
き図示しないサーボ回路がレンズ75の集光位置を光フ
ァイバ82のコア中心に合わせるようにアクチュエータ
76を微調整する。
【0110】一方、光ファイバ82から出射された受信
光は、レンズ75により収束光束とされ、ホログラム光
学素子41により+1次光として回折されてPD32へ
入射し、受信信号に変換される。
【0111】
【発明の効果】以上の本発明光送受信モジュールによれ
ば、送信光及び受信光をそれぞれ2分する光分岐素子と
受信光の検出を行う受光素子とを備えているので、1心
の光ファイバを用いた双方向通信が可能となる。よっ
て、PDSシステムに適用可能となる。
【0112】また、特に請求項3記載の光送受信モジュ
ールによれば、光ファイバの先端、つまりその端面を凹
面又は凸面からなる曲面に加工する構成をとるので、光
ファイバへの入射角が送信光の集光位置により変化す
る。このため、見かけ上反射率が集光位置により連続的
に変化していることになるので、その方向及び移動距離
がわかる。この結果、サーボの整定時間を短くできる。
また、光ファイバのコアの表面に加工を施しても透過率
は劣化しないため光の利用効率は高い。加えて、光ファ
イバの中心はコアの面頂であるため、反射光量を直接知
ることができるので、サーボ精度を向上できる。
【0113】また、特に請求項4記載の光送受信モジュ
ールによれば、入力される送信データに基づきアクチュ
エータにサーボ動作を行わせると共に、発光素子に入力
される送信データをサーボ整定時間以上遅延させ、且つ
サーボ整定後は位置制御対象のレンズ又は光ファイバの
位置を保ちながらアクチュエータの動作を停止させる構
成をとるので、データが発光素子へ入力された時にはサ
ーボ機構はサーボ整定を完了しているため、送信データ
の送りこぼしは発生しない。加えて、送信信号が多分割
受光素子へ入射してもアクチュエータは整定位置を保っ
ているため、信号の送信時に多分割受光素子の受光信号
に送信信号が重複してもサーボ動作が不安定になること
はない。更には、アクチュエータが一時的に停止されて
おり、サーボ回路に流れる電流を低減できるため、消費
電力の節約が図れる。
【0114】また、特に請求項5記載の光送受信モジュ
ールによれば、アクチュエータの動作停止時に受信光が
受光素子へ入射するように光学系を配置し、且つ受信時
にアクチュエータを動作停止状態に保つ構成をとるの
で、多分割受光素子へ光ファイバ端面からの反射光が入
射することはないので、受信信号を正しく受光できる。
【0115】また、特に請求項6記載の光送受信モジュ
ールによれば、多分割受光素子が受光素子を兼用する構
成をとるので、安価な光送受信モジュールを実現でき
る。
【0116】また、特に請求項7記載の光送受信モジュ
ールによれば、第1の光分岐素子及び第2の光分岐素子
を1つのホログラム光学素子で形成する構成をとるの
で、安価な光送受信モジュールを実現できる。
【0117】また、特に請求項8記載の光送受信モジュ
ールによれば、第2の光分岐素子に波長分岐素子を用い
る構成をとるので、ATM−PDSシステムと呼ばれる
送信光1.3μm、受信光1.5μmの波長多重通信に
対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明光送受信モジュールの実施形態1を示す
模式的側面図。
【図2】(a)は実施形態1の多分割受光素子のセル構
造を示す平面図、(b)はセル構造の他の例を示す平面
図。
【図3】実施形態1のレセプタクルの構造を示す断面
図。
【図4】(a)は実施形態1の光ファイバをフェルール
と共に示す断面図、(b)は光ファイバの他の例をフェ
ルールと共に示す断面図。
【図5】実施形態1のアクチュエータの構造を一部を破
断して示す斜視図。
【図6】アクチュエータの他の例を示す斜視図。
【図7】光ファイバの他の例をフェルールと共に示す断
面図。
【図8】(a)〜(c)は実施形態1の光送受信モジュ
ールにおいてXY軸方向のサーボ信号を得る方法を説明
するための図。
【図9】縦軸に差信号を、横軸に変位をとってXY軸方
向のサーボ信号のSカーブを示すグラフ。
【図10】実施形態1の光送受信モジュールにおいてZ
軸方向のサーボ信号を得る方法を説明するための図。
【図11】Z軸方向のサーボ信号を得る方法を説明する
ため図。
【図12】発光素子であるLDへ入力する送信データを
サーボ機構の整定時間以上遅延させ、且つサーボ整定後
は位置制御対象のレンズの位置を保ちながらアクチュエ
ータの動作を停止させるシステムのブロック図。
【図13】サーボ機構の動作停止時に受信光がPDへ入
射する部品配置をとり、且つ受信時にサーボ機構を動作
させないシステムのブロック図。
【図14】本発明光送受信モジュールの実施形態2を示
す模式的側面図。
【図15】(a)は実施形態2の多分割受光素子のセル
構造を示す平面図、(b)はセル構造の他の例を示す平
面図。
【図16】実施形態2の光送受信モジュールにおいてZ
軸方向のサーボ信号を得る方法を説明するための図。
【図17】本発明光送受信モジュールの実施形態3を示
す模式的側面図。
【図18】本発明光送受信モジュールの実施形態4を示
す側面断面図。
【図19】図18のカンパッケージを拡大して示す側面
断面図。
【図20】PDSシステムを示すシステム構成図。
【図21】光送受信モジュールの第1従来例を示す側面
断面図。
【図22】光送受信モジュールの第2従来例を示す模式
的側面図。
【図23】光ファイバを示す斜視図。
【図24】光ファイバの断面図。
【図25】第2従来例の問題点を説明するための図。
【符号の説明】
1,51 半導体レーザー素子(LD) 2,4,8,10,52,54,56,74 レンズ 3,7,53 光分岐素子(BS) 5 シリンドリカルレンズ 6,55 多分割受光素子 9 受光素子 10 レンズ 11,57,76 アクチュエータ 12,58,77 レセプタクル 13,59,78 光学べース 14 フェルール 15,82 光ファイバ 15a 光ファイバの端面に形成された凸面 15b 光ファイバの端面に形成された凹面 15c 光ファイバのコア 41 ディレイ 42 信号検出回路 43 サーボ回路 44 サンプルホールド回路 45 信号検出回路 46 リレー 47 タイマー 48 電源 49 スイッチ 67 波長分岐素子 81 ホログラム素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02B 13/00 H04B 10/24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1本の光ファイバを送受信で兼用して双
    方向通信を行う光送受信モジュールにおいて、 送信光を発光する発光素子と、 該送信光が導かれる該光ファイバ端面での反射光を2分
    する第1の光分岐素子と、 該光ファイバ端面からの反射光を受光する多分割受光素
    子と、 該発光素子と該光ファイバとの間に配置され、送受信光
    を2分する第2の光分岐素子、受信光を受光する受光素
    子及び送受信光を集光するレンズと、 該レンズ又は該光ファイバを少なくとも光軸に直交する
    2軸方向に移動させるサーボ動作を行うアクチュエータ
    とを備えた光送受信モジュール。
  2. 【請求項2】 前記アクチュエータは前記レンズ又は前
    記光ファイバを光軸及び該光軸に直交する2軸方向に移
    動させる3軸サーボ動作を行うアクチュエータである請
    求項1記載の光送受信モジュール。
  3. 【請求項3】 前記光ファイバの先端は凹面又は凸面か
    らなる曲面に加工され、前記送信光の該光ファイバ端面
    での反射光量が該送信光の集光位置により変化すること
    を前記多分割受光素子で検出し、該多分割受光素子の検
    出信号に基づき前記アクチュエータにサーボ動作を行わ
    せる請求項1又は請求項2記載の光送受信モジュール。
  4. 【請求項4】 入力される送信データに基づき前記アク
    チュエータにサーボ動作を行わせると共に、前記発光素
    子に入力される該送信データをサーボ整定時間以上遅延
    させ、且つサーボ整定後は位置制御対象の前記レンズ又
    は前記光ファイバの位置を保ちながら前記アクチュエー
    タの動作を停止させる請求項1〜請求項3のいずれかに
    記載の光送受信モジュール。
  5. 【請求項5】 前記アクチュエータの動作停止時に前記
    受信光が前記受光素子へ入射するように光学系を配置
    し、且つ受信時に該アクチュエータを動作停止状態に保
    つ請求項1〜請求項4のいずれかに記載の光送受信モジ
    ュール。
  6. 【請求項6】 前記多分割受光素子が前記受光素子を兼
    用する請求項1〜請求項5のいずれかに記載の光送受信
    モジュール。
  7. 【請求項7】 前記第1の光分岐素子及び前記第2の光
    分岐素子が1つのホログラム光学素子で形成されている
    請求項1〜請求項6のいずれかに記載の光送受信モジュ
    ール。
  8. 【請求項8】 前記第2の光分岐素子が波長分岐素子で
    ある請求項1〜請求項7のいずれかに記載の光送受信モ
    ジュール。
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