JPH11268192A - 化粧材および化粧材の加工方法 - Google Patents

化粧材および化粧材の加工方法

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JPH11268192A
JPH11268192A JP7421898A JP7421898A JPH11268192A JP H11268192 A JPH11268192 A JP H11268192A JP 7421898 A JP7421898 A JP 7421898A JP 7421898 A JP7421898 A JP 7421898A JP H11268192 A JPH11268192 A JP H11268192A
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Shigemiki Kato
茂幹 加藤
Katsunori Nishijima
克典 西島
Kaori Imamichi
香織 今道
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非フッ素系樹脂材料での耐汚染性に優れた表面
を有する化粧材を提供することを目的とする。また、V
カット等の後加工において鋭角面での塗膜白化や破壊等
の発生しない表面を有する化粧材の加工方法を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】表面に硬化性樹脂層を有する化粧材におい
て、該硬化性樹脂層が、活性エネルギー線硬化型反応基
と熱硬化型反応基との両方を含有する硬化性樹脂組成物
からなることを特徴とする化粧材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に耐汚染性に優
れた表面を有する化粧材およびVカット等の後加工にお
いて鋭角面での塗膜白化や破壊等の発生しない表面を有
する化粧材の加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、化粧シートとしては、塩化ビニル
系樹脂シートが最も一般的であった。しかし、塩化ビニ
ル系樹脂は、焼却時の塩化水素ガス発生や酸性雨、ダイ
オキシン発生の要因となるとも言われており、近年、環
境問題の観点から塩化ビニル系樹脂シートを使用しない
化粧シートが要求されつつある。しかしながら、塩化ビ
ニル系樹脂シート以外の樹脂シートでは、塩化ビニル系
樹脂シートの持つ適度な柔軟性、耐薬品性、耐汚染性、
耐候性等のバランスのとれた性質を満足する化粧シート
はできなかった。
【0003】そこで、上記化粧シート表面の耐薬品性、
耐汚染性、耐擦傷性等を向上するため、トップコート層
を設けていた。このトップコート層は、一般的に主とし
て熱硬化型の樹脂塗工液をグラビアコーティング等種々
の塗工方法により化粧シートの表面に塗布し、熱硬化せ
しめて形成されていた。そしてこのように製造された化
粧シートを、木質系ボードに熱硬化型接着剤により貼り
合わせ化粧板とした後、Vカット等の後加工を行い、木
工製品としていた。しかしながら、そのVカット等の後
加工の段階において、既に硬化したトップコート層の破
壊や白化が生じるという問題点があった。
【0004】また、トップコート層の耐汚染性を付与す
るために、従来フッ素系樹脂を主成分とする塗工液を塗
布形成したトップコート層が化粧シートの表面に設けら
れていた。しかし、建装材分野で使用する際、燃焼時ハ
ロゲン化ガスが発生する問題やトップコート層の主成分
であるフッ素系樹脂材料のコスト面での問題が残ってい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点を解決するためになされたものであり、その課
題とするところは、特に非フッ素系樹脂材料での耐汚染
性に優れた表面を有する化粧材を提供することを目的と
する。また、Vカット等の後加工において鋭角面での塗
膜白化や破壊等の発生しない表面を有する化粧材の加工
方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の手段に
よって上記課題を解決できる。すなわち、請求項1に係
わる発明は、表面に硬化性樹脂層を有する化粧材におい
て、該硬化性樹脂層が、活性エネルギー線硬化型反応基
と熱硬化型反応基との両方を含有する硬化性樹脂組成物
からなることを特徴とする化粧材である。
【0007】請求項2に係わる発明は、請求項1に記載
の化粧材において、前記硬化性樹脂組成物が、分子内に
活性エネルギー線硬化型反応基を有し、更に側鎖や末端
に有する水酸基またはアルコキシシリル基の加水分解に
よって生じる水酸基を有する樹脂Aと、該水酸基と反応
することができる官能基を分子中に有する樹脂B とを配
合することを特徴とする。
【0008】請求項3に係わる発明は、請求項2に記載
の化粧材において、前記樹脂Aが、分子中に更に側鎖、
末端や主鎖中にシロキサン結合あるいはアルコキシシリ
ル基を有することを特徴とする。
【0009】請求項4に係わる発明は、請求項2に記載
の化粧材において、前記樹脂Aが、分子中の側鎖や末端
に水酸基またはアルコキシシリル基の加水分解によって
生じる水酸基を有することを特徴とする。
【0010】請求項5に係わる発明は、請求項1乃至4
に記載の何れかの化粧材において、前記硬化性樹脂層
が、活性エネルギー線硬化型反応基の反応により半硬化
状態であることを特徴とする。
【0011】請求項6に係わる発明は、請求項5に記載
の化粧材に対して曲げ加工を施した後に、前記硬化性樹
脂層を熱硬化せしめることを特徴とする化粧材の加工方
法である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて詳
細に説明する。図1に本発明の化粧材の構成の一例を示
した断面図である。紙、プラスチック等の基材(4)の
上に、印刷によって絵柄インキ層(3)を施し、その上
に分子内に活性エネルギー線硬化型反応基を有し、更に
側鎖や末端に有する水酸基またはアルコキシシリル基の
加水分解によって生じる水酸基を有する樹脂Aと、該水
酸基と反応することができる官能基を分子中に有する樹
脂Bとを配合してなる硬化性樹脂塗工液を塗布して塗工
膜を形成し、活性エネルギー線を照射し、半硬化させた
塗工膜からなるトップコート層(2)を形成した化粧シ
ート(1)に接着剤(5)を介して木質ボード(6)等
を積層し、Vカット等の後加工を施した後、熱エージン
グによってトップコート層(2)を形成する塗工膜を硬
化させた化粧材である。
【0013】本発明の基材は、紙や塩化ビニル樹脂の他
に、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂等の汎用
の紙あるいはフィルムが使用されるが、電子線での劣化
が小さいものや、耐熱性の有るものが好ましい。また、
環境面から塩素等のハロゲンを含まないもの、また加工
性の面からは比較的可とう性の高いものが好まく、ポリ
プロピレン樹脂等が好ましい。
【0014】前記ポリプロピレン樹脂は、フィルムに耐
熱性、硬度等を要求する場合は、ホモポリマーを、耐衝
撃性を要求する場合には、ブロックポリマーを、また耐
衝撃性、低温加工性、透明性を要求する場合には、ラン
ダムポリマーを適宜選択すれば良いが、低温加工性を重
視することから、ランダム重合タイプのポリプロピレン
が最適と言える。
【0015】前記添加される軟質成分の量は、5重量%
以下では低温加工性に対する効果が無く、30重量%以
上では得られるフィルムの弾性が大きすぎる。添加する
軟質成分は単純に混合するのみで良い。これは、工程が
簡略化するばかりでなく、軟質成分を架橋させると、逆
に透明性を損なったり、ポリプロピレン中に架橋してド
メイン構造を取る軟質成分の界面が受ける衝撃により、
白化現象を起こす等の不都合が発生するからである。
【0016】その他、基材への添加剤は、化粧シートと
して隠蔽性を得るため、顔料等を任意の割合で添加し、
着色したり、耐光性を向上するために、ヒンダードアミ
ン系等の光安定剤0.1〜1重量部、ベンゾトリアゾー
ル系等の紫外線吸収剤を0.2〜1.5重量部添加する
こともできる。
【0017】任意の絵柄インキ層に用いられるインキと
しては、塩化ビニル系、ポリオレフィン系、ポリエステ
ル等の樹脂や紙等の基材との密着性が良好であれば特に
規定されるものではなく、汎用硝化綿タイプのインキ等
でも良いが、インキ自体の凝集力や汎用性からウレタン
系のインキが最適である。また、オレフィン系シートへ
の密着ということから塩素化オレフィン系のインキも使
用可能であるが、塩素を嫌うという点からは、使用は好
まれない。
【0018】また、基材樹脂とのインキの密着性をよく
するために、ベタインキにイソシアネート等の硬化剤を
添加しても良い。インキの乾燥温度は、基材樹脂に因る
が、特に塩ビやポリオレフィン系樹脂は軟化しやすく、
それ自体が軟化して次工程の印刷が困難になってしまう
のを避けるため、100℃程度にまで抑えるのが好まし
い。
【0019】絵柄インキ層およびトップコート層以外の
層の層構成につては、特開昭49−32951号公報、
特開昭59ー10371号公報、特開昭63ー1377
72号公報等に示されているように、化粧紙の分野で一
般に行われている各種層構成が可能である。
【0020】本発明のトップコート層を形成する樹脂A
の活性エネルギー線硬化性の樹脂としては、主鎖成分に
ポリ( メタ) アクリルやポリビニル、ポリエポキシ等で
の(共) 重合体で、たとえば、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート等のアルコール性水酸基含有モノマーあるいはオ
リゴマーや(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレ
イン酸等のカルボキシル基含有モノマーあるいはオリゴ
マー、(メタ)アクリル酸(メタ)アクリル酸グリシジル等
のエポキシ含有モノマーあるいはオリゴマー、他にも、
アミド基含有、アミン系、クロルスルホン基含有、メル
カプト基、アミドオキシム基、アセチルアセテート基含
有ビニルモノマーあるいはオリゴマーがあり、それと鎖
中にシラノール基を持つシリコーンを用い、さらに、主
鎖あるいは側鎖にアルコキシル基やシラノール基や水酸
基等を有する樹脂を用いる。しかしながら、すべて、上
記の様でなくてはならないのではなく、主鎖にポリエス
テルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、ポリエ
ーテルアクリレート、エポキシアクリレート、シリコー
ンアクリレート等の単官能あるいは多官能アクリレート
ポリマーあるいはオリゴマーを単独またはそれらの(
共) 重合体を用いたり、ブレンドを行ったりしシリコー
ン樹脂を主としても良いが、主鎖あるいは側鎖には、上
記に示したような官能基が存在することが必要である。
そして、これら樹脂が、活性エネルギー線に対し反応
し、半硬化状態になり、表面のタックが消えることが必
要である。また、ここでいう半硬化状態とは、指触して
もべたつきが無く、巻き取ってもブロッキングが起きな
い程度の塗膜硬化状態をいう。また、半硬化状態、ある
いは、完全硬化状態の塗膜は、分子量、2液配合量、官
能基濃度やTg等を調節し、塗膜にフレキシビリティー
を持たせ、加工性にも問題ないことが必要である。
【0021】また、樹脂A に有する水酸基と反応する官
能基を持つ樹脂Bとしては、水酸基と反応し塗膜架橋に
寄与するもので有れば選択は自由であるが、出来るだけ
反応時副生成物の無いものが好ましい。また、その反応
温度と基材の耐熱温度等も考慮しなければならず、好ま
しくは、イソシアネート基(ポリイソシアネート化合
物)を官能基として有する樹脂が良い。
【0022】主剤のオリゴマーあるいはポリマーに対し
ての、硬化剤としてポリイソシアネートからの選択に於
いても、芳香族系、脂肪族系のポリイソシアネートとし
て、TDI 、XDI 、IPDI、HMDI、DPDI等を挙げることがで
きる。これらイソシアネートもフェノール、トリメチロ
ールプロパン等とのアダクト型、あるいは3量化してイ
ソシアヌレートとして用いることも出来る。勿論、末端
イソシアネート基を有するウレタンオリゴマーをも用い
ることができる。しかし、中でも、硬化塗膜の可とう
性、耐熱性、反応性、耐候性(黄変性)等を考慮する
と、脂肪族系のポリイソシアネートが好ましく、特にHM
DI等が好ましい。それが、官能基の数は完全硬化時の塗
膜硬さによるその必要物性に因るが、出来れば2〜4官
能位が適当であると思われる。また、その添加量は、主
剤であるポリマーの水酸基価をもとに適宜決定するとよ
いが、当量を大幅に超える添加は、過剰イソシアネート
基が経時で湿分反応するもの、半硬化時のブロッキング
の問題から、あまり好ましくない。
【0023】また、必要とする物性によっては、硬化性
樹脂組成物からなるトップコート剤に無機質充填材を混
合することが出来、一般的に使用されるシリカ、炭酸カ
ルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
アルミナ、炭化珪素等の球形あるいは不定形の無機質材
が使用でき、またその粒径や添加量は、塗膜厚さや完全
硬化後の必要物性に合わせ適宜決めると良い。
【0024】さらに、必要に応じて、硬化性樹脂組成物
からなるトップコート剤に添加剤としてチタン顔料の
他、希釈剤( 有機溶剤) 等も添加できるが、イソシアネ
ート基と反応するような活性な水素基の持つ官能基を有
するたとえば、アルコール系等は避けなければならな
い。またその他に、分散剤、可塑剤、紫外線吸収剤、消
泡剤、湿潤剤、滑剤、錫等の熱反応系の触媒、ブロッキ
ング防止剤及び増粘剤等が添加できる。
【0025】そして、その添加剤の添加方法としては、
ヘンシェルミキサー、ジゾルバー及びホモミキサー、ハ
イパーミキサー等各種ミキサーを用いることが出来る。
【0026】また、硬化性樹脂組成物からなるトップコ
ート剤を塗布する方法としては、ナイフコーター、ノズ
ルコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコー
ター、ロータリーコーター、リバースロールコーター、
コンマコーター、リップコーター等種々の塗布方式が可
能であり、その時の条件に応じ適宜選択すると良い。
【0027】図2に本発明における化粧シートおよび化
粧材の製造方法の一実施例の工程を示す。巻き出し(
8) より印刷の施されたポリエステル系樹脂基材( 7)
を、塗工面にコロナ処理機( 9) にてコロナ処理行った
後、グラビア版( 10) を用いてトップコート塗工液(
11) を塗布して、乾燥ゾーン( 12) にて溶剤を飛散
させた後、電子線照射装置( 13) にて、電子線照射を
行い、塗工膜を半硬化の状態で巻き取り( 14) により
巻き取り、本発明の半硬化させた塗工膜からなるトップ
コート層を有する化粧シートが得られる。次に、図3に
示す本発明の化粧材の加工方法の一実施例を説明する。
巻き取られた半硬化させた塗工膜からなるトップコート
層を有する上記で得られた化粧シートを、熱硬化性接着
剤を用いて木質系ボード等に貼り合わせ、Vカット等の
後加工を施した後、熱エージング処理を施した本発明の
化粧板が得られる。
【0028】オゾン処理の酸化としては、オゾン濃度2
0〜100g/Nm3、オゾン流量1〜10Nm3/h
(250mm 場合)で溶融ポリオレフィン樹脂の両面に吹き
付け、表面を酸化する場合がある。
【0029】溶剤を用いた時の乾燥方法としては、熱風
または赤外線照射で単独またはこれらを組み合わせた方
法が用いられる。その温度は使用溶剤の沸点と基材の軟
化点との兼ね合いから決定すると良い。
【0030】さらに、トップコート層を形成する硬化性
樹脂層の半硬化の方法としては、紫外線照射または電子
線照射等活性エネルギー線の何れか、必要に応じ適宜選
択できる。特に、トップコート層が透明性に欠ける場合
や層厚が厚い場合、その加速電圧により、比較的浸透性
が高くコントロール可能なため、電子線照射を選択する
ことができる。また、紫外線照射の場合と異なり、光重
合開始剤の使用が不要なため、耐候性の点から好まし
い。
【0031】また、紫外線硬化の場合には、トップコー
ト層を形成する硬化性樹脂塗工液中に反応開始剤の存在
が必要となる。紫外線照射による硬化の場合に必要な反
応性開始剤としては、自己開列型または水素引き抜き型
の何れか使用可能であるが、水素引き抜き型の場合、増
感剤の存在も必要となる。開始剤は、照射するランプの
発光波長領域や感度による硬化度合いを考慮して適宜選
択すると良い。さらに、照射線量も、紫外線照射につい
ては10mJ/cm2 〜5000mJ/cm2 が好まし
く、電子線照射については、照射線量が、5〜150K
Gyが好ましいが、ともに基材の劣化や塗膜の硬化状態
を考慮して適宜選択すると良い。
【0032】また、照射方法としては、バッチ式あるい
はコンベア連続式等を適宜選択するれば良い。
【0033】<作用>以上に詳細に説明したように、本
発明によれば、化粧材の表面に設ける硬化性樹脂層を形
成する硬化性樹脂組成物が、分子内に活性エネルギー線
硬化型反応基を有し、更に側鎖や末端に有する水酸基ま
たはアルコキシシリル基の加水分解によって生じる水酸
基を有する樹脂Aと、該水酸基と反応することができる
官能基を分子中に有する樹脂B とを配合することを特徴
とし、活性エネルギー線照射により硬化性樹脂層を半硬
化させた後、更に十分な熱エージングをしてやることに
より、前記樹脂Aと樹脂B の官能基同士が反応すると同
時に、シリコーン架橋が同時に進行しハイブリッドな塗
膜が形成され、耐汚染性が発現し、耐汚染性の優れた化
粧材が得られる。また、活性エネルギー線照射により硬
化性樹脂層を半硬化させた後、硬化性樹脂層表面のタッ
クが無くなり巻き取り可能となりブロッキングしなくな
ることにより後加工が可能になる。半硬化の状態の硬化
性樹脂層を有する化粧シートを板貼りし、Vカット等の
後加工した後に、熱エージングをしてやることにより、
加工時において鋭角面での塗膜白化や破壊等の発生しな
い化粧材の加工が可能となる。
【0034】以下、本発明を実施例により具体的に説明
する。しかしながら、本発明はこれらによって限定され
るものではない。まず、実施例を示すに当たり、その評
価方法を簡単に示しておく。
【0035】<汚染性試験>化粧シートの耐汚染性につ
いては、完全硬化後、塗膜表面に油性マジックで書き、
それを、ベンコットで拭き取りの試験を行い、下記のよ
うな評価を行った。 ○:油性マジックが拭き取れる。 ×:油性マジックが拭き取れず、跡が残る。
【0036】<半硬化の表面状態:残タック 評価>半硬化
状態の表面を指蝕して、表面の残タック を評価。 ○:表面のタックなし、巻き取り可能、ブロッキング
無、。 ×:表面にタック残り、巻き取り不可、ブロッキング
有。
【0037】<耐白化試験>Vカット等の後加工の評価
の代用として以下の試験方法を用いた。 ASTM D-1593-81 「ポリ塩化ビニルに関わる特性試験」
に指定された機器を用いて、5℃の環境下において折り
曲げ試験を実施し、シート の白化状態について以下の2段
階で目視評価を行う。 ○:塗膜白化あるいは破壊が全く認められない。 ×:塗膜白化あるいは破壊が明らかに認められる。
【0038】
【実施例】<実施例1>透明な2軸延伸ポエステルフィ
ルム(50 μ) に、オゾンガス(オゾン濃度40g/Nm
3 、オゾン流量4Nm3 /h(250mm))を吹き付
け、これにグラビア印刷法により、2液硬化ベタインキ
でベタ印刷した後、木目模様を「ラミスター」(東洋イ
ンキ製造(株)製)を使用し、導管柄を2液の樹脂吸収
性ウレタンマット着色インキ(東洋インキ製造(株)
製)で印刷し、全面に2液ウレタングロス樹脂を印刷し
て導管柄状の樹脂を吸収させ、施された導管柄が忠実に
同調して再現しており、本物の木材に近い雰囲気を再現
したシートを得た。そのシート上に表1に示した処方の
トップコート剤をグラビアコート方式を用いて乾燥後塗
布厚が約10μm になるようにウエットで塗布し、オー
ブンで溶剤分の乾燥を施した後、電子線照射装置を用い
て電子線を照射(200 kv、1.5Mrad)し、巻き取
り、その後80℃のオーブンにて72時間のエージングを行
い化粧シートを作製した。
【0039】
【表1】
【0040】<実施例2>実施例1と同様の方法で電子
線照射まで行った化粧シートについて、これをMDF に熱
硬化性接着剤(2液水性エマルジョン:コニシ( 株)
製:CVC36 :100 g/m2 塗布)で貼り合わせた後、後
加工として上記の折り曲げ試験を行った後、80℃のオー
ブン内で72時間エージングを行い化粧板を得た。
【0041】<比較例1>実施例1と同様に化粧シート
を作製したが、その際のトップコートの処方は、表2に
示した処方の塗液を用い化粧シートを作製した。
【0042】
【表2】
【0043】<比較例2>比較例1で作製した化粧シー
トを実施例2を同様の方法で、MDF に貼り合わせた後、
同様の後加工として上記の折り曲げ試験を行った後、、
80℃のオーブン内で72時間エージングを行い化粧板を得
た。
【0044】<比較例3>実施例1で作製した化粧シー
トを、80℃のオーブンで72時間エージングを行った後
に、後加工として上記の折り曲げ試験を行った。。
【0045】以上のようにして得られたサンプルについ
て、評価を行った結果を表3に示す。
【0046】
【表3】
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、表面に形成した硬化性
樹脂層を、活性エネルギー線照射により半硬化させるこ
とにより、表面のタックが無くなり、ブロッキングしな
くなることで巻き取り可能となり、後加工が可能とな
る。表面が半硬化の状態で、板貼りした化粧材を、Vカ
ット等の後加工を施した後に、熱エージングをしてやる
ことにより、耐汚染性の優れた表面を有する化粧材が提
供できる。また、後加工時において鋭角面での塗膜白化
や破壊等の発生しない化粧材の加工方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における化粧材の構成の一例を示した断
面図。
【図2】本発明における化粧シートの製造方法の一例を
示した説明図。
【図3】本発明における化粧材の加工方法の工程の一例
を示した説明図。
【符号の説明】
1、7・・化粧シート 2・・トップコート層 3・・絵柄層 4・・基材 5・・接着剤層 6・・木質系ボード 8・・原反ロール 9・・コロナ処理装置 10・・塗工版 11・・塗工液 12・・乾燥ゾーン 13・・電子線照射装置 14・・巻き取りロール

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に硬化性樹脂層を有する化粧材におい
    て、該硬化性樹脂層が、活性エネルギー線硬化型反応基
    と熱硬化型反応基との両方を含有する硬化性樹脂組成物
    からなることを特徴とする化粧材。
  2. 【請求項2】前記硬化性樹脂組成物が、分子内に活性エ
    ネルギー線硬化型反応基を有し、更に側鎖や末端に水酸
    基を有する樹脂Aと、該水酸基と反応することができる
    官能基を分子中に有する樹脂B とを配合することを特徴
    とする請求項1に記載の化粧材。
  3. 【請求項3】前記樹脂Aが、分子中に更に側鎖、末端や
    主鎖中にシロキサン結合あるいはアルコキシシリル基を
    有することを特徴とする請求項2に記載の化粧材。
  4. 【請求項4】前記樹脂Aが、分子中の側鎖や末端に水酸
    基またはアルコキシシリル基の加水分解によって生じる
    水酸基を有することを特徴とする請求項2に記載の化粧
    材。
  5. 【請求項5】前記硬化性樹脂層が、活性エネルギー線硬
    化型反応基の反応により半硬化状態であることを特徴と
    する請求項1乃至4に記載の何れかの化粧材。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の化粧材に対して曲げ加工
    を施した後に、前記硬化性樹脂層を熱硬化せしめること
    を特徴とする化粧材の加工方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016113834A (ja) * 2014-12-16 2016-06-23 株式会社トッパン・コスモ 化粧シート
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