JPH112647A - 直流電流センサーと直流電流流出防止方法 - Google Patents

直流電流センサーと直流電流流出防止方法

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JPH112647A
JPH112647A JP10073168A JP7316898A JPH112647A JP H112647 A JPH112647 A JP H112647A JP 10073168 A JP10073168 A JP 10073168A JP 7316898 A JP7316898 A JP 7316898A JP H112647 A JPH112647 A JP H112647A
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JP
Japan
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current
coil
component
core
sensor
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Pending
Application number
JP10073168A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Kawakami
川上  誠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Metals Ltd
Original Assignee
Sumitomo Special Metals Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Special Metals Co Ltd filed Critical Sumitomo Special Metals Co Ltd
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Publication of JPH112647A publication Critical patent/JPH112647A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 インバーター出力側の大きな交流電流中に流
出して混入する相対的に小さな直流電流を検出し、その
検出したデータに基づいて負帰環をかけ、該直流電流を
零にすることで、実質的な直流電流流出防止を可能とし
たトランスレスインバーターの提供のための被検出導線
中の交流電流中に混入する直流電流を非接触にて高感度
で測定する直流電流センサー。 【解決手段】 3個のコアにまたがってトロイダル状に
交流電流低減用コイル26を巻回配置して短絡した構成
で交流成分検出センサーに生じる交流成分の大半をパッ
シブキャンセルして低減でき、前記の検出コア10と検
出コア20とにまたがって巻回配置し、交流電流によっ
て交流検出コイル21に発生する起電力が零になるよう
帰環電流を流す帰環電流用コイル22にて交流成分をア
クティブキャンセルし、直流電流を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、太陽光発電シス
テム、無停電電源装置、各種家電製品等の直流電流を交
流電流に変換する設備等の分野で使用される、交流電流
中に混入する直流電流を検出する直流電流センサーに係
り、特に、構造が簡単で比較的大電流の交流電流に重畳
される小さな直流電流を高感度で検出可能とする直流電
流センサーとそれを用いて交流電流中に直流電流が流出
するのを防止する直流電流の流出防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から太陽光発電システムや無停電電
源装置等の機器においては、直流電流をインバーターを
介して交流電流に変換していたが、このインバーター出
力側の交流電流中に相対的に小さな直流電流が流出し
て、負荷側で使用される交流電源を用いる電気機器に直
流電流が流入すると、機器に内蔵されている電源トラン
スやリアクトル、モーター等が直流偏磁によりインダク
タンスが減少し、過電流が流れて焼損する等の問題を発
生するため、インバーター出力側にトランスを配置する
構成が採用されていた。
【0003】太陽光発電システムや無停電電源装置等の
機器では、インバーター出力が数百Aとなる構成もあ
り、この交流大電流中に相対的に小さいといえども数A
程度の直流電流が流出することから、大型のトランスを
配置する必要がある。
【0004】しかし、この構成では絶縁トランスが高価
で大型、重量があるため、インバーターの小型軽量化、
コスト低減の阻害要因となっており、トランスを配置し
ない、所謂トランスレスインバーターの使用が検討され
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記のトランスレスイ
ンバーターは小型、軽量、低価格等の長所を有するもの
の、先に説明したインバーター出力側への直流電流の流
出防止の観点からは問題点を有したままである。
【0006】トランスレスインバーターの実用化のため
には、従来のトランス配置構成に比較して、構造が比較
的簡単で安価な直流電流流出防止手段の提案が不可欠で
ある。しかし、現在まで、具体的な直流電流流出防止手
段は提案されておらず、トランスレスインバーターとし
て実用化に至っていないのが現状である。
【0007】そこで、発明者は、トランスレスインバー
ターの実現に際して、インバーター出力側への直流電流
の流出を防止するためには、まず、交流電流中に流出し
て混入する小さな直流電流を直流電流センサーにて検出
することが必要であり、この検出したデータに基づいて
負帰環をかけ、該直流電流を零にすることで、実質的な
直流電流流出防止が可能となるとの知見を得た。
【0008】この発明は、上記の問題点を解決する実質
的な直流電流の流出防止方法を実現するために好適な直
流電流センサーの提供を主たる目的とするものであり、
構造が簡単で交流電流に重畳される相対的に小さな直流
電流を高感度で検出可能とする直流電流センサーの提供
並びにこれを用いた直流電流流出防止方法の提供を目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者は、先に、配電盤
制御回路信号の保守管理を行なうための電流計測、各種
直流機器の制御を行なうための電流計測等、広範囲分野
で使用される種々の構成からなる直流電流センサーを提
案した(特開平6‐74978号、特開平6‐1943
89号、特開平6‐281674号、特開平7‐493
57号、特開平7‐55846号、特開平7‐1103
43号、特開平7−128373号、特開平7−198
754号、特開平9−5361号他)。
【0010】前記の目的を達成するために、先に提案し
た種々の構成からなる直流電流センサーを有効に活用す
ることが可能な構成を検討した。発明者は、被検出導線
中に流れる直流成分を検出するセンサーと、被検出導線
中に流れる交流成分を検出するセンサーとを併設し、更
に、これらセンサーのそれぞれにまたがる帰還電流用コ
イルを配置した構成を採用することにより、前述の目的
が達成できることを知見した。
【0011】すなわち、一旦、交流成分検出センサーに
て前記交流成分のみを検出し、該交流成分検出センサー
の出力が零となるように帰還電流用コイルに帰還電流を
流すと、交流成分検出センサーにおける交流成分の影響
を実質的に零とするだけでなく、同時に直流成分検出セ
ンサーにおける交流成分の影響をも実質的に零とするこ
とができるため、該直流成分検出センサーが有する本来
的な特徴を有効に活用することができ、交流電流中に混
入する直流電流を検出できることを知見した。
【0012】特に発明者が先に提案した直流電流センサ
ーでは、いずれも環状の軟質磁性材料からなる検出コア
を配置し、被検出導線中に流れる直流電流によって発生
する検出コア内の磁束に基づいて該直流電流の絶対値を
検出する構成であり、被検出導線に交流電流と直流電流
が同時に流れると、交流電流により発生する検出コア内
の磁束と直流電流により発生する検出コア内の磁束が重
畳されてしまい、直流電流のみの絶対値を検出すること
が不可能となってしまう。
【0013】しかし、発明者は、先に説明した交流成分
検出センサーと帰還電流用コイルを併設し、交流電流に
より発生する検出コア内の磁束を実質的に零とするアク
ティブキャンセルが可能となると、先に提案した直流電
流センサーのすぐれた特徴を有効に活用でき、直流電流
のみの絶対値を高感度に検出することが可能であること
を知見した。
【0014】さらに、太陽光発電システムや無停電電源
装置等の機器では、インバーター出力が数百Aとなるも
のがあり、出力側に少なくとも数Aの直流電流が重畳さ
れることがあり、交流成分検出センサーと帰還電流用コ
イルを併設した構成では、検出センサー出力が大きくな
り、アクティブキャンセルさせるためのアンプなどに大
出力のものを必要とする問題を生じるが、直流成分検出
センサーと交流成分検出センサーそして交流電流低減用
コアを配置して、両センサーとこの交流電流低減用コア
にまたがって交流電流低減用コイル巻回配置することに
より、交流成分検出センサーに生じる交流成分の大半を
パッシブキャンセルして低減でき、前記アクティブキャ
ンセル用アンプに小型のものを使用できることを知見
し、この発明を完成した。
【0015】すなわち、この発明は、直流成分検出セン
サーと交流成分検出センサー並びに交流電流低減用コア
の各内側に直流電流と交流電流が流れる被検出導線を貫
通配置し、両センサーにまたがって巻回配置する帰環電
流用コイルと両センサー及び交流電流低減用コアにまた
がって巻回配置する交流電流低減用コイルを有した構成
からなり、前記被検出導線を流れる交流電流によって発
生した交流成分電流を交流電流低減用コイルによって予
め所要値に低減された交流成分検出センサーの出力が零
になるよう帰環電流用コイルに帰環電流を流し、前記被
検出導線を流れる交流電流による直流成分検出センサー
への影響を実質的に零にして、直流成分検出センサーに
て前記被検出導線に流れる直流電流を検出する直流電流
センサーである。
【0016】また、発明者は、上記構成の直流電流セン
サーにおいて、交流成分検出センサーが、環状の軟質磁
性材料からなる交流成分検出コアと該コアにトロイダル
状に巻回配置する交流検出コイルとからなる構成、交流
成分検出コアの周方向の少なくとも一箇所にギャップを
形成した構成、直流成分検出センサーが、環状の軟質磁
性材料からなる直流成分検出コアと該コアにトロイダル
状に巻回配置する励磁コイルと直流検出コイルとからな
る構成を併せて提案する。
【0017】さらに、発明者は、上記構成のの直流電流
センサーにおいて、直流成分検出センサーが、励磁コイ
ルに直流成分検出コア内に該コアの保磁力を超える磁場
を発生させる三角波状の励磁電流を流し、直流成分検出
コア内の磁束の向きが反転するタイミングを検出コイル
に発生するパルス状の電圧にて検出し、該パルスの間隔
を比較測定して直流電流を検出する構成からなるもの、
直流成分検出センサーが励磁コイルに直流成分検出コア
を、磁気的に飽和可能なピーク値を有する正・負のパル
ス電流を交互に流し、検出コイルに発生する正・負のパ
ルス状出力の各々ピーク値を個別にサンプルアンドホー
ルドし、該ピーク値の平均出力を測定して直流電流を検
出する構成からなるもの、直流成分検出センサーが、励
磁コイルに所定の交流電流を流すことにより前記被検出
導線を流れる直流電流に基づき発生する直流成分検出コ
ア内の磁束を、周期的にスイッチングする構成からなる
直流電流センサーを併せて提案する。
【0018】また、発明者は、前述のごとく、インバー
ター出力側への直流電流流出の防止を実現するためには
交流電流中に流出して混入する微小な直流電流を検出す
ることが必要であると考え、この検出したデータに基づ
いて負帰環をかけ、該直流電流を零にすることで、実質
的な直流電流の流出防止が可能であることを知見した。
【0019】この発明は、直流電流をインバーターを介
して交流電流に変換してなる該インバーター出力側の交
流電流中に流出した直流電流を直流電流センサーにて検
出し、該直流電流センサーの検出データに基づいて負帰
還をかけて、前記の流出した直流電流を実質的に零とす
る直流電流流出防止方法において、直流成分検出センサ
ーと交流成分検出センサー並びに交流電流低減用コアの
各内側に直流電流と交流電流が流れる被検出導線を貫通
配置し、両センサーにまたがって巻回配置する帰環電流
用コイルと両センサー及び交流電流低減用コアにまたが
って巻回配置する交流電流低減用コイルを有した構成か
らなり、前記被検出導線を流れる交流電流によって発生
した交流成分電流を交流電流低減用コイルによって予め
所要値に低減された交流成分検出センサーの出力が零に
なるよう帰環電流用コイルに帰環電流を流し、前記被検
出導線を流れる交流電流による直流成分検出センサーへ
の影響を実質的に零にして、直流成分検出センサーにて
前記被検出導線に流れる直流電流を検出する直流電流セ
ンサーを用いる直流電流流出防止方法である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の直流電流センサ
ーの作用を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、こ
の発明の直流電流センサーの一実施例を示す概要説明図
である。図1において、3個の環状の軟質磁性材料から
なるコアを示すが、上から交流成分電流を低減するため
の交流電流低減用コア25、交流成分検出センサー3を
構成する交流成分検出コア20、直流成分検出センサー
2を構成する直流成分検出コア10である。これらの各
々コア25,20,10の内側には交流電流とともに流
出した直流電流が流れる被検出導線1が貫通配置され
る。
【0021】直流成分検出コア10には励磁コイル11
及び直流検出コイル12をトロイダル状に巻回配置し、
交流成分検出コア20には交流検出コイル21をトロイ
ダル状に巻回配置している。直流成分検出コア10と交
流成分検出コア20とにまたがってトロイダル状に帰環
電流用コイル22を巻回配置してあり、前記交流検出コ
イル21と帰環電流用コイル22の間には位相補正回路
30、アンプ31が接続される。そして交流電流低減用
コア25、交流成分検出コア20、直流成分検出コア1
0の3個のコアにまたがってトロイダル状に交流電流低
減用コイル26を巻回配置して短絡してある。
【0022】以上の構成からなる直流電流センサーにお
いて、特に直流成分検出センサー2は、先に発明者が提
案した構造で、励磁コイル11に直流成分検出コア10
内に該コア10の保磁力を越える磁場を発生させる三角
波状の励磁電流を流し、直流成分検出コア10内の磁束
の向きが反転するタイミングを直流検出コイル12に発
生するパルス状の電圧にて検出し、該パルスの間隔を比
較測定する構成(特開平7−128373号)を基本構
造とする。
【0023】かかる構成は、図示のごとく、直流成分検
出コアの構造が極めて簡単で、しかも付属する電子回路
も簡単であることから直流センサー全体構造も簡単で、
小型化、低価格に最も有効な直流電流センサーの提供が
可能になる。
【0024】さらに、これらの構成を図4、図5及び図
6にて詳細に説明する。図4は直流成分検出センサー2
の斜視説明図であり、図5は直流成分の検出作動原理を
説明する概念説明図である。ここでは、直流電流の検出
作動原理を説明するため、被検出導線1に交流電流が流
れていない状態を仮定し、直流電流の検出のみを対象と
して説明する。
【0025】励磁コイル11に、直流成分検出コア10
内に該コア10の保磁力を超える磁場を発生させる図5
Aの実線に示すような三角波状の励磁電流iを流す。す
なわち、励磁電流のピーク値をipとし、励磁コイル1
1の巻数をN、直流成分検出コア10の保磁力をHc、
直流成分検出コア10の磁路長をlとすると、Hc<N
p/lとなるように三角波状の励磁電流iのピーク値
をipを設定する。
【0026】被検出導線1に直流電流Iが流れていない
場合(I=0)、励磁電流iが増加してNi/l=Hc
になった時、また、励磁電流iが減少してNi/l=−
Hcになった時に図5Bの実線に示すように、直流成分
検出コア10内の磁束の向きが急速に反転し、直流検出
コイル12に図5Cの実線に示すような逆向きのパルス
電圧が発生する。
【0027】このパルス電圧を所定の電気回路を介する
ことによって、最終的に図5Dに示すようなアナログ出
力として得ることができる。ここで、直流成分検出コア
10の保磁力Hcが正負対称であれば、保磁力Hcの大
きさによらず、三角波状励磁電流iの山側と谷側で発生
するパルス間隔T1,T2は等しくなる。
【0028】被検出導線1に直流電流Iが流れている場
合(I=I0)、直流成分検出コア10内には上述した
ように励磁電流iの増減によって発生する磁場以外に、
被検出導線1に流れる直流電流Iによって、予め磁場I
0/lが形成されることから、これらの磁場が重畳さ
れ、それぞれ図5A〜Cの破線に示すように変化し、最
終的には図5Eに示すようなアナログ出力が得られる。
【0029】この場合は、直流成分検出コア10の保磁
力Hcが正負対称であっても、三角波状励磁電流iの山
側と谷側で発生するパルス間隔T1,T2に差(T2
1)が生じることとなる。
【0030】しかし、三角波状励磁電流iの時間あたり
の変化が一定で、かつ増加時と減少時の傾きの絶対値が
等しい場合は、被検出導線1に流れる直流電流Iが、
{(T1−T2)/(T1十T2)}に比例する。
【0031】したがって、予めこれらのパルス間隔
1,T2の差と被検出導線1に流れる直流電流Iとの相
関を測定しておくことによって、それぞれのパルス間隔
1,T2を電気的に計測することで、被検出導線1に流
れる直流電流Iの絶対値を検出することが可能となるの
である。
【0032】次に、交流電流により発生する検出コア内
の磁束を実質的に零とする手段について、図6にて説明
する。図6は交流成分検出センサー3の斜視説明図であ
り、交流成分検出コア20に交流検出コイル21及び帰
環電流用コイル22を巻回配置した構成を示している。
【0033】被検出導線1に流れる交流電流によって、
交流成分検出コア20内には磁束φが発生し、さらに、
その磁束φの時間的変化に基づき交流検出コイル21に
起電力が発生する。ここで、交流検出コイル21に発生
する起電力が零になるよう帰環電流用コイル22に所定
の帰環電流を流すと、交流成分検出コア20内の磁束を
実質的に零とすることができる。
【0034】従って、図1に示すように、帰環電流用コ
イル22を交流成分検出センサー3及び直流成分検出セ
ンサー2、すなわち、交流成分検出コア20だけでな
く、直流成分検出コア10にもまたがって巻回配置すれ
ば、直流成分検出コア10内に発生する被検出導線1に
流れる交流電流によって発生する磁束をも実質的に零と
することができ、直流成分検出コア10に巻回配置され
る直流検出コイル12は、交流電流による影響を受ける
ことなく、先に説明したアクティブキャンセルの作動原
理に基づいて、直流電流のみの検出を実現することがで
きる。
【0035】要するに、交流成分検出センサー3と直流
成分検出センサー2及びこの両者に巻回配置した帰環電
流用コイル22によって、被検出導線1に流れる交流電
流により発生する検出コア20内の磁束を実質的に零と
し、同様に直流成分検出コア10内に発生する該交流電
流によって発生する磁束をも実質的に零とすることによ
り、直流検出コイル12は、交流電流による影響を受け
ることなく直流電流のみの検出が可能であるが、被検出
導線1に流れる交流電流が例えば、数百Aの場合には当
然、交流成分検出コア20内の磁束も大きくなり、これ
をキャンセルする帰環電流用コイル22に流す電流もず
っと大きくする必要があり、交流検出コイル21と帰環
電流用コイル22の間に接続する位相補正回路30、ア
ンプ31を大電流に対応した構成にしなければならな
い。
【0036】そこで、交流成分検出コア20内の発生磁
束を小さくするために、図1に示すごとく、交流成分検
出コア20に隣接させて交流電流低減用コア25を同様
にコアの内側に被検出導線1を貫通配置し、さらに交流
成分検出コア20と直流成分検出コア10の3個のコア
にまたがってトロイダル状に交流電流低減用コイル26
を巻回配置した構成となして、交流成分検出コア20に
印加される交流電流をパッシブキャンセルして低減す
る。
【0037】この交流電流低減用コア25と交流電流低
減用コイル26を用いたパッシブキャンセル機構につい
て詳述すると、図2aに示すごとく、被検出導線1に流
れる交流電流がI0のとき、被検出導線1に流れる交流
電流によって、交流電流低減用コア25内には磁束φ0
が発生し、さらにその磁束φ0の時間的変化に基づき交
流電流低減用コイル26に起電力が発生し、図2bに示
すごとく、交流電流低減用コア25の該コイル26には
位相のずれた交流電流i(=IA/N、Nはコイル26
の巻数)が流れることになる。
【0038】被検出導線1に流れる交流電流I0は、交
流成分検出コア20にも作用するが、先の交流電流低減
用コイル26に流れる電流iにより発生した起磁力が貫
通電流I0により発生した起磁力と逆方向に作用して交
流成分検出コア20に印加される起磁力がIA分だけ低
減され、図2cに示すごとく、交流成分検出コア20に
はIB(=I0−IA)の分の起磁力が印加されることに
なる。
【0039】交流成分検出コア20に巻回されている帰
環電流用コイル22には、先に説明したアクティブキャ
ンセルにてIBを打ち消す電流が流れており、交流成分
検出コア20だけでなく、直流成分検出コア10も同様
に実質的に零にして、図2dに示すごとく、直流成分検
出コア10には直流成分だけが残り、直流電流のみの検
出を実現することができる。すなわち、交流成分検出コ
ア20の交流起磁力IBによる磁束を、帰環電流用コイ
ル22に流すアンプ31からの帰環電流による磁束にて
実質的にキャンセルし、帰環電流用コイル22が交流成
分検出コア20と直流成分検出コア10にもまたがって
巻回配置してあるから、直流成分検出コア10には直流
成分だけが残り、直流電流のみの検出を実現することが
できる。
【0040】また、作動時に交流電流低減用コア25が
発熱して図2bに破線で示すごとく、パッシブキャンセ
ル量が減少した場合は、交流成分検出コア20に現れる
交流成分は増大するが、これを見越して帰環電流を増大
させるとよい。
【0041】図1では、交流電流低減用コア25、交流
成分検出コア20と直流成分検出コア10の3個のコア
にまたがってトロイダル状に交流電流低減用コイル26
を巻回配置した構成を示したが、広幅材による1ターン
の構成であってもよく、さらには図3に示すごとく、交
流電流低減用コア25にトロイダル状に交流電流低減用
コイル26aを巻回配置し、さらに交流成分検出コア2
0と直流成分検出コア10にまたがって交流電流低減用
コイル26bを巻回配置して連結して1つの交流電流低
減用コイル26とする構成も採用できる。但し、交流電
流低減用コイル26a、26bの巻数比は交流成分検出
コア20と直流成分検出コア10側の方が多くなるよう
に設定する必要がある。
【0042】交流電流低減用コイル26のインダクタン
スをL1、帰環電流用コイル22のインダクタンスをL2
とした場合、共にその値は各コイル22,26の巻数と
交流成分検出コア20と直流成分検出コア10の断面積
に依存することになるが、コア材質、形状、被検出導線
1に流れる交流電流並びに検出すべき直流電流の範囲な
ど、センサーに要求される特性に応じて巻数やコア断面
積等の諸条件を適宜選定する必要がある。
【0043】なお、交流成分検出コア20には直流偏磁
による交流検出コイル21及び帰還電流用コイル22の
インダクタンス変化が発生し、帰環回路での位相補正が
不適切となると系が不安定となり、発振する。これを防
止するために、インダクタンスの安定を目的に周方向の
少なくとも一箇所にギャップを形成することが望まし
い。特に、電気的なバランスや製造性等の観点からは、
図6に示すように対称位置となる周方向の二箇所にギャ
ップ23a,23bを形成することが望ましい。ギャッ
プ寸法は各々検出コアの磁気特性及び測定する直流電流
の大きさにより適宜選定することが望ましい。
【0044】また、直流成分検出コア、交流成分検出コ
ア並びに交流電流低減用コアにはNi‐Fe系合金(パ
ーマロイ)、ケイ素鋼板、ソフトフェライト等の公知の
軟質磁性材料を用いることが可能であるが、先の説明か
らも分かるように、直流成分検出コアには透磁率が高く
保磁力が小さな材料がより好ましく、交流成分検出コア
並びに交流電流低減用コアには交流磁気特性が良好な材
料がより好ましいことから、直流成分検出コアをNi‐
Fe系合金にて、交流成分検出コア並びに交流電流低減
用コアをMn−Zn系ソフトフェライトにて構成するこ
とが望ましい。また、交流電流低減用コアには、低Br
(残留磁束密度)、高Bm(飽和磁束密度)材を用いる
ことにより、ギャップレスとすることができる。
【0045】なお、直流成分検出コアに巻回配置する励
磁コイル及び直流検出コイルは、図示のように独立して
設ける構成に限定されることなく、各々の機能を共用し
た一つのコイルとすることも可能である。すなわち、励
磁コイル及び直流検出コイルは実質的に同方向、同位置
に巻回配置されており、励磁コイルにも前記のパルス状
の電圧が発生することから、電気的にパルス成分のみを
取り出す回路を付加することによって、励磁コイルに直
流検出コイルの機能を共用させることが可能となる。
【0046】図1に示す構成からなるこの発明の直流電
流センサーでは、センサーとしての全体の構造が簡単
で、小型化、低価格を実現できるという長所を有する反
面、直流成分検出センサーとして三角波状の励磁電流を
使用することから必然的に応答速度が限定されてしまう
ことが分かった。すなわち、三角波状励磁電流の周波数
を増大すると、直流成分検出コアを構成する軟質磁性材
料の交流磁気特性が、直流磁気特性のものと異なりルー
プ状となってしまい、検出コイルから明確なゼロクロ
ス、パルスが得られなくなってしまうことから、通常数
10Hz程度までの三角波状電流を用いることになる。
【0047】この程度の周波数の三角波電流を用いた場
合、該センサーの応答速度は2秒程度となり、例えば、
0.5秒以内の高い応答速度を要求される太陽光発電シ
ステムの用途などへの適用は困難とされる。発明者は、
図1に示す構成の直流電流センサーが有する長所を維持
したままで、高い応答速度を可能とする構成を検討した
結果、図1に示す構成において、励磁コイル11に三角
波状の励磁電流を流すことなく、直流成分検出コア10
を磁気的に飽和可能なピーク値を有する正・負のパルス
電流を交互に流すことによって高応答性の実現が可能で
あることを確認した。
【0048】図14に示す検出コイルへの起電力発生メ
カニズムの概要に基づき、さらに詳述する。図1に示す
構成からなる直流電流センサーにおいて、被検出導線に
直流電流が流れていない状態にて、励磁コイル11に直
流成分検出コア10を磁気的に飽和可能なピーク値を有
する正・負のパルス電流(ピーク値の絶対値は同一)を
交互に流すと、該検出コア10には図14Aに示すよう
にB−Hカーブ上のO→a→O、さらにO→b→Oの変
化に応じた磁束が発生し、図14Bの如くその発生した
磁束の変化量に比例した起電力が検出コイル12に出力
1、V2として検出される。
【0049】被検出導線に直流電流が流れていない状態
では図示のようにV1=V2となり該ピーク値の平均出力
は零となる。ここで被検出導線に例えば+側の直流電流
が流れると、該直流電流によって直流成分検出コア10
が磁化され、図14AのB−Hカーブ上のO点が+側に
+ΔHだけ移動し、図14CのO1の位置となる。この
ような状態において、前記と同様な正・負のパルス電流
を励磁コイル11に流すと、検出コア10には図14C
に示すようにB−Hカーブ上のO1−a1−O1、さらに
1→b1→O1の変化に応じた磁束が発生し、図14D
の如くその発生した磁束の変化量に比例した起電力が検
出コイル12にV11,V12として検出される。
【0050】なお、図14のA,C,Eの表示におい
て、aとbの位置は、所要のB−H位置で被検出導線に
流れる直流電流に応じてH方向に変化するが、図示の都
合上移動位置を短縮して概略的に表示してある。
【0051】図から明らかなようにO1−a1−O1の変
化に基づく磁束の変化量は少ない。すなわち、O点が+
側に+ΔHだけ移動することによってわずかな電流変化
で+側の飽和領域に達し、その後電流が増加しても実質
的に発生する磁束量に変化がないためである。また、O
1−b1−O1の変化に基づく磁束の変化量は大きい。す
なわち、O点が+側に+ΔHだけ移動することによっ
て、−側の飽和領域に達するまでの磁束変化量が大きく
なるためである。従って、起電力V11,V12もその変化
に応じてV11<V12となる。
【0052】同様に被検出導線に−側の直流電流が流れ
ると、該直流電流によって直流成分検出コア10が磁化
され、図14AのB−Hカーブ上のO点が−側に−ΔH
だけ移動し、図14EのO2の位置となる。このような
状態において、前記と同様な正・負のパルス電流を励磁
コイル11に流すと、検出コア10には図14Eに示す
ようにB−Hカーブ上のO2→a2→O2、さらにO2→b
2→O2の変化に応じた磁束が発生し、図14Fの如くそ
の発生した磁束の変化量に比例した起電力が検出コイル
12にV21,V22として検出される(V21>V22)。
【0053】図14C、図14Eにて説明したように、
被検出導線に流れる直流電流に応じて、検出コイル12
の出力における正・負側で異なるピーク値(V11
12,V21>V22)が得られ、これら正・負の各々ピー
ク値を個別にサンプルアンドホールドし、該ピーク値の
平均出力を測定することで、該平均出力と直流電流の絶
対値の相関を予め確認しておくことによって、被検出導
線に流れる直流電流の絶対値と向きを確認することがで
きる。なお、V1+V2、V11+V12、V21+V22は実質
的に同値になる。
【0054】上記の作用効果を得るためには、励磁コイ
ル11に流す正・負の各々パルス電流は検出コア10を
十分に飽和することが可能な大きさでなければならな
い。すなわち、被検出導線に流れる直流電流によって、
B−Hカーブ上のO点が移動した後にも、正・負のパル
ス電流によってB−Hカーブ上の飽和領域(図中a,
b,a1,b1,a2,b2)に至るまでの変化を起こさせ
る必要があることは前記の説明からも明らかである。
【0055】従って、要求される応答速度、検出コア1
0の材質等に応じて、励磁コイル11に流すパルス電流
の周波数とピーク値を設定することが望ましい。なお、
本発明者の実験によれば、図13に示す構成において励
磁コイル11に周波数2kHz、正・負の各々のピーク
値25Vのパルス電流を流して測定した結果、励磁コイ
ル11に三角波電流を流して測定した場合と同程度の直
線性を有する測定結果が得られ、応答速度も0.1秒程
度と、三角波電流を流した場合と比べて1桁以上速い応
答速度での測定が可能であることが確認できた。上記の
実験に際し、励磁コイル11としては外径0.1mmの
エナメル線を50ターン巻回し、検出コイル12として
は外径0.1mmのエナメル線を500ターン巻回した
構成とした。
【0056】この励磁コイル11に所定のパルス電流を
流す構成では、検出コア10の交流磁気特性(B−H)
カーブに影響を受けず、パルス電流の波形がシャープ
(短時間)であれば、必然的に検出コイル12に発生す
る起電力もシャープ(短時間)となり、応答速度を大幅
に向上することが可能となる。
【0057】以上において直流電流の検出原理について
詳述したが、交流成分検出センサー3を構成する交流成
分検出コア20、交流検出コイル21、帰還電流用コイ
ル22も図1と同様な配置構成を採用することができる
ため、前記の励磁コイル11に三角波電流を流す構成と
同様な原理にて被検出導線中に交流電流とともに流れる
微小な直流電流のみを高感度にて測定することが可能と
なる。
【0058】以上に説明した構成はいずれも直流成分検
出コアとして非常にシンプルな構成を採用できることか
ら、直流電流センサーとしての全体の構成が簡単で小型
化、低価格を実現できることは先にも説明した通りであ
り、要求される応答速度により励磁コイルに流す電流を
選択することでその用途を一層拡大することができる。
しかし、検出電流が渦電流となり、スケールアウトした
場合、センサーとしての動作が不安定となることから測
定レンジも比較的狭い(通常0.1〜20A程度)範囲
となる。
【0059】かかる欠点を改善するために、発明者は先
に提案した種々の構成からなる直流電流センサーを、こ
の発明の直流電流センサーにおける直流成分検出センサ
ーとして配置したところ、測定レンジに関する問題の解
決だけでなく、要求される諸特性に応じた種々の構成を
提供することが可能であることを確認した。例えば、図
11に示すような構成を採用すれば測定レンジの範囲拡
大だけでなく応答速度の向上も可能であることが確認で
きた。
【0060】すなわち、直流成分検出センサー2とし
て、電気的に接続されている一対の直流検出コイル33
a,33bを矩形枠状の軟質磁性材料からなる直流成分
検出コア32の対向位置にある短辺部にトロイダル状に
巻回配置するとともに、該直流成分検出コア32の内側
に交流電流とともに流出した微小な直流電流が流れる被
検出導線1を貫通配置する構成からなり、さらに、被検
出導線1を流れる直流電流Iに基づき発生する直流成分
検出コア32内の磁束Φ0をスイッチングする手段とし
て、該検出コア32の対向位置にある長辺部に4角筒状
を構成する軟質磁性材料からなる一対の励磁コア34
a,34bを配置するとともに、直流成分検出コア32
外周の周方向に励磁コイル35を巻回配置した構成(特
開平6−74978号)を採用することができる。
【0061】このような構成からなる直流成分検出セン
サー2において、被検出導線1に直流電流Iが流れると
直流成分検出コア32内に磁束Φ0が発生するが、この
時、励磁コイル35に所定の交流電流(周波数f0)を
流すと励磁コア34a,34b部に図中α方向に交番磁
束が発生し、該交番磁束によって直流成分検出コア32
と励磁コア34a,34bとの直交部36が磁気的に飽
和され、前記直流成分検出コア32内の磁束Φ0がスイ
ッチングされることとなり、周波数が励磁周波数の2倍
(2f0)の交番磁束に変調される。この磁束Φ0の変化
に伴い被検出導線1を流れる直流電流Iに比例した周波
数2f0の起電力(VDET)が直流検出コイル33a,3
3bに検出され、結果として被検出導線1を流れる直流
電流Iの絶対値を知ることができる。
【0062】さらに、交流成分検出センサー3として、
軟質磁性材料からなる矩形板状の交流成分検出コア40
に交流検出コイル41を配置することともに前記直流成
分検出コア32と、交流成分検出コア40にまたがるよ
うに、帰還電流用コイル42を巻回配置することによ
り、図1と同様な作動原理によって、被検出導線Iを流
れる交流電流による直流成分検出コア32内に発生する
磁束を実質的に零とすることが可能となる。従って直流
成分検出センサー2により、先に説明した作動原理に基
づいて、直流電流のみの検出を実現できる。なお、図中
43a,43bは、インダクタンス変化防止用のギャッ
プである。
【0063】図においては、帰還電流用コイル42を一
か所にのみ配置した構成を示したが、電磁的なバランス
を考慮すると、直流成分検出コア32及び交流成分検出
コア40の各々の辺部である4ヶ所に配置することが最
も好ましい。また、交流成分検出コア40を矩形板状の
構成として示したが、その形状に限定されるものではな
く、要求される測定精度や各種コイルの巻回作業性等を
考慮して、円盤状等の構成を採用することも可能であ
る。
【0064】図11の構成によれば、三角波状の励磁電
流を使用する必要がなく、図1の構成に比べて、応答性
を大幅に向上することができる。また、図1の構成に比
べ、若干、直流成分検出コア32の構造が複雑となる
が、検出電流が渦電流となり、スケールアウトした場合
でも比較的センサーとしての動作が安定しており、か
つ、高感度、高精度の測定も可能となることから測定レ
ンジも1mA〜100A程度と広範囲になる。また、電
子回路上でノイズ除去が容易であることから耐ノイズ特
性も良好となる長所を有する。
【0065】図12に示す構成においても、図11の構
成と同等以上の特性を得ることができる。図12の直流
電流センサーを構成する直流成分検出センサー2は、直
流成分検出コアの構成を簡単にするとともに、S/N比
の向上を可能にするものであり、直流検出コイル53を
トロイダル状に巻回配置する環状の軟質磁性材料からな
る直流成分検出コア52を管状となし、該検出コア52
の周方向に連通する中空部に、励磁コイル55を巻回配
置した構成(特開平7−198754号)からなる。
【0066】このような構成において、被検出導線1に
直流電流Iが流れると直流成分検出コア52内に磁束Φ
0が発生するが、この時、励磁コイル55に所定の励磁
電流(交流電流)を流すと直流成分検出コア52内に図
中α方向の交番磁束が発生し、該交番磁束によって直流
成分検出コア52のほぼ全域が周期的に磁気的飽和さ
れ、前記直流成分検出コア52内の磁束Φ0がスイッチ
ングされることとなる。この構成では、図11にて説明
した直流成分検出センサーにおける、励磁コアの役目を
直流成分検出コア52が兼ねることになるが、基本的に
図11の直流電流センサーの作動原理と同様にして被検
出導線1を流れる直流電流Iの絶対値を知ることができ
る。
【0067】なお、図中3は、交流成分検出センサー3
であり実質的に図1の直流電流センサーの場合と同様な
構成からなっている。すなわち、図中60は環状の軟質
磁性材料からなる交流成分検出コアであり、61は交流
検出コイル、62は帰還電流用コイル、63a,63b
はインダクタンス変化防止用ギャップである。従って、
図1と同様な作動原理によって、被検出導線を流れる交
流電流による直流成分検出コア52内に発生する磁束を
実質的に零とすることが可能となり、前記直流成分検出
センサー2により、先に説明した作動原理に基づいて、
直流電流のみの検出を実現することができる。
【0068】この構成の直流電流センサーにおいても、
図11に示した構成と同様に高速応答、高感度、高精度
を実現できるが、特に直流成分検出コア52の製造が機
械化し易く、より低価格が実現できる。また、直流成分
検出コア52にフェライトコアを使用すれば、本来的に
交流磁気特性が良好であることから、より一層の高速応
答性向上を実現できる。さらに、電子回路が若干複雑に
なるものの、耐ノイズ特性についても、図1及び図11
の構成より、優れた特性を得ることができる。
【0069】以上に説明した図11、図12の構成から
なる直流電流センサーを構成する直流成分検出センサー
は、被検出導線1を流れる直流電流Iに基づき発生する
直流成分検出コア内の磁束Φ0をスイッチングする手段
が、直流成分検出コア52の周方向の一部又は全部に交
番磁束による磁気的な飽和領域を形成して磁束Φ0を周
期的に遮断する構成であったが、以下に示す図13の構
成からなる直流成分検出センサーは、磁束Φ0をスイッ
チングする手段が異なる。
【0070】図13に示す直流電流センサーを構成する
直流成分検出センサー2は、被検出導線1を流れる直流
電流Iに基づき発生する直流成分検出コア72内の周方
向の磁場に、該周方向の磁場に直交し周期的に向きが変
化する磁場を作用させることで、これらの合成磁場に基
づく直流成分検出コア72内での磁化方向を回転させ、
実質的に被検出導線1を流れる直流電流Iに基づき発生
する直流成分検出コア72内の磁束Φ0に変調をかけ磁
気的なスイッチングを行なう構成からなる。この構成に
おいても直流検出コイル73への起電力発生メカニズム
はスイッチング手段が異なるものの実質的に図11の直
流電流センサーと同様である(特願平7−180721
号)。
【0071】詳細すると、直流成分検出コア72には、
該検出コア72の側面に形成されている複数の貫通孔7
8(図においては矩形状にて示すが、円形状等でもよ
い)内に同一貫通孔内の電流の向きが同一で隣接貫通孔
内の電流の向きが反対向きとなるよう励磁コイル75
a,75bを巻回配置するとともに、外周に直流検出コ
イル73をトロイダル状に巻回配置した構成からなって
いる。励磁コイル75a,75bに所定の励磁電流(交
流電流)を印加することによって、直流成分検出コア7
2内での磁化方向を回転させ、上記の説明の通り目的と
する被検出導線1を流れる直流電流Iの絶対値を知るこ
とができる。
【0072】図中3は、交流成分検出センサー3であ
り、実質的に図1の直流電流センサーの場合と同様な構
成からなっている。すなわち、図中80は環状の軟質磁
性材料からなる交流成分検出コアであり、81は交流検
出コイル、82は帰還電流用コイル、83a,83bは
インダクタンス変化防止用ギャップである。従って、図
1と同様な作動原理によって、被検出導線を流れる交流
電流による直流成分検出コア72内に発生する磁束を実
質的に零とすることが可能となり、前記直流成分検出セ
ンサー2により、先に説明した作動原理に基づいて、直
流電流のみの検出を実現することができる。
【0073】この構成の直流電流センサーにおいても図
11に示した構成とほぼ同様な特性を得ることが可能で
あるが、検出電流が渦電流となり、スケールアウトした
場合には、直流成分検出コア72内での磁化方向の回転
が円滑に行われず、センサーとしての動作が不安定とな
ることから若干測定レンジが狭くなるものの、通常1m
A〜10A程度の範囲であれば、高速応答、高感度、高
精度を実現できる。又、直流成分検出コア72の構造が
非常に簡単であることから、小型化、低価格化の点から
も有効な構成である。
【0074】以上、図11〜図15は、直流成分検出セ
ンサーとして、励磁コイルに、所定の交流電流を流すこ
とによって、被検出導線中を流れる交流電流中に混入す
る直流電流に基づき発生する直流成分検出コア内の磁束
を同期的にスイッチングする構成からなる例を示した
が、図示の例に限らず、例えば、被検出導線中を流れる
直流電流に基づき発生する検出コア内の磁束Φ0の方向
を該磁束Φ0に対して直交する方向の交番磁束との反発
作用によって変化させることで実質的に磁束Φ0を周期
的に遮断し、結果として磁束Φ0をスイッチングする構
成(特開平7−55846号)等、先に提案した種々構
成のセンサーを用いることが可能である。
【0075】さらに、直流成分検出センサーとしては、
環状の軟質磁性材料からなる直流成分検出コアの一部に
空隙を形成し、該空隙内にホール素子を配置するような
構成も採用できる。
【0076】また、零点精度及び温度特性に優れ、小電
流から大電流までの広範囲の直流電流の測定が可能な直
流成分検出センサーの構成として、検出コイルをトロイ
ダル状に巻回配置する環状の軟質磁性材料からなる検出
コアの内側に直流電流が流れる被検出導線を貫通配置
し、該被検出導線を流れる直流電流に基づき発生する検
出コア内の磁束をスイッチングする手段を有する直流電
流センサーにおいて、前記被検出導線を流れる直流電流
に基づき発生する検出コア内の磁束を打ち消す方向の磁
束を発生し、検出コイルの出力を実質的に零とするフィ
ードバックコイルを、検出コアにトロイダル状に巻回配
置し、該フィードバックコイルへの印加電流を測定する
ことによって被検出導線に流れている直流電流を検出す
る構成(特願平8−354454号)が採用できる。
【0077】また、同様な直流成分検出センサーの構成
として、内側に直流電流が流れる被検出導線を貫通配置
する円環状又は多角形環状の軟質磁性材料からなる検出
コアと、該検出コア外周部の少なく4箇所以上で検出コ
ア軸方向中心に対して対称となる位置に検出コアの周方
向に対して直角方向に接続して環状を形成する軟質磁性
材料からなる励磁コアと、前記検出コアにトロイダル状
に巻回配置する検出コイルと、前記検出コアの外周部周
方向に巻回配置する励磁コイルと、検出コアにトロイダ
ル状に巻回配置し、前記被検出導線を流れる直流電流に
基づき発生する検出コア内の磁束を打ち消す方向の磁束
を発生し、検出コイルの出力を実質的に零とするフィー
ドバックコイルとを有する構成(特願平8−35445
3号)が採用できる。
【0078】この発明の直流電流センサーにおいて、帰
還電流用コイルを、直流成分検出センサー(直流成分検
出コア)と交流成分検出センサー(交流成分検出コア)
とにまたがって、巻回配置する構成とは、2つの各々セ
ンサー(コア)に同じ起磁力(アンペア・ターン)が印
加される巻き方であれば、図示のような巻き方に限定さ
れることなく、各々のセンサー(コア)に独立して巻回
配置したのちに互いに直列接続する構成等が採用でき
る。
【0079】この発明において、環状の軟質磁性材料と
は、軟質磁性材料が所謂リング状になっていることに限
定されるものではなく、軟質磁性材料が電磁気的な閉回
路を構成できていればよく、図示のごとく円環状、矩形
枠状等の他、種々の構成が採用でき、また、必ずしも直
流成分検出コアと交流成分検出コアを同一形状、同一寸
法とする必要性はない。
【0080】
【実施例】直流成分検出コアは、厚さ0.5mmの薄板
からなるパーマロイC(78%Ni‐5%Mo‐4%C
u‐balFe)を、外径45mm、内径33mmに打
ち抜き、所定の熱処理を施して完成した。
【0081】交流成分検出コア及び交流電流低減用コア
は、上記の直流成分検出コアと同材質、同寸法からなる
パーマロイCの打ち抜き品を10枚積層した後、対称形
状となるよう1/2に切断しそれぞれ略C型とし、さら
に、所定の熱処理を施した後、これら一対のコア片を厚
さ50μmのギャップスペーサーを介して周方向の二か
所にインダクタンス変化防止用ギャップが形成されるよ
うリング状に一体化し、完成した。
【0082】直流成分検出コアと交流成分検出コア及び
交流電流低減用コアの各々を絶縁ケースに入れた後、図
1に示すごとく励磁コイル、直流検出コイル、交流検出
コイル、帰環電流用コイル、交流電流低減用コイルを所
定位置にトロイダル状に巻回配置した。なお、これらの
励磁コイル、直流検出コイル、交流検出コイル、帰環電
流用コイルには、外径0.2mmのエナメル線を300
ターン巻回した。交流電流低減用コイルは外径0.2m
mのエナメル線を1000ターン巻回した。
【0083】さらに、各々のコイルに図7に示す電子回
路を接続し、この発明の直流電流センサーの特性を測定
し、その結果を図8〜図10に示す。図7AのL21は交
流検出コイル、L22は帰環電流用コイル、図7BのL12
は直流検出コイル、Aoutはセンサー出力、図7Cの
11は励磁コイルを示している。
【0084】なお、直流成分検出コアと交流成分検出コ
ア、交流電流低減用コアの内側に貫通配置する被検出導
線は外径15mmのビニル被覆線であり、交流電流が3
00A、励磁コイルに流す三角波状の励磁電流は90H
z、lp=±15mAとした。
【0085】まず、交流電流低減用コアと交流電流低減
用コイルによって、被検出導線に流れる300Aの交流
電流の影響を交流成分検出コアでは15Aにパッシブキ
ャンセルできた。図8は被検出導線に交流電流を流さな
い状態で直流電流のみを流した場合の入・出力特性を示
すもので、図9は交流成分検出コアに作用する被検出導
線の交流電流が15Aの状態で直流電流を測定した入・
出力特性を示すものであり、図10はこれら図6と図7
の測定結果を同一グラフ上に記載した入・出力特性であ
る。なお図10における黒○印は図8に、○印は図9に
相当する入出力特性を示すものである。
【0086】図10より、この発明の直流電流センサー
によれば、被検出導線に流れる交流電流の有無にかかわ
らず、微小な直流電流を高感度で測定可能であることが
分かる。すなわち、パッシブキャンセルとアクティブキ
ャンセル機構により、300Aの交流電流中に流出、混
入する相対的に小さな直流電流を高感度で測定すること
が可能となり、トランスレスインバーターの実用化を達
成するとの目的を実現可能とするものである。
【0087】なお、交流成分検出コアは前記のようにイ
ンダクタンス安定化のためにギャップを形成することか
ら、磁気抵抗が増大して磁束発生量が実質的に減少する
こととなり、交流検出コイルで適切な出力が得られなく
なる。このため、交流成分検出コアに実施例のようなパ
ーマロイ薄板の打ち抜き品を複数枚積層し、検出コアの
断面積を大きくすることで、実質的な磁束発生量を増大
させるとともに、良好な交流磁気特性を確保することが
可能となった。
【0088】なお、Mn−Zn系フェライトを用いれ
ば、本質的に交流磁気特性が良好なため、所定厚さのC
型一体品とすることができ、組立てが容易となり、生産
性等の面で好ましい構成となる。
【0089】また、直流電流センサー全体としての測定
感度等については上記パーマロイ積層体とMn−Zn系
フェライト一体品を用いた構成とともにほぼ同様な結果
を得ることが可能であることを確認した。
【0090】さらに、図11、図12、図13の構成に
ついても先の実施例と同様に、交流電流中に流出,混入
する微小あるいは比較的大きな直流電流を高感度で測定
すること可能であったこと、並びにトランスレスインバ
ーターの実用化が可能であったを確認した。
【0091】
【発明の効果】この発明による直流電流センサーは、パ
ッシブキャンセルとアクティブキャンセル機構にてセン
サーのコアに作用する交流電流成分をキャンセルするこ
とが可能で、被検出導線中の大電流の交流電流に流出,
混入する相対的に小さな直流電流を非接触にて高感度で
測定することが可能であり、例えば、トランスレスイン
バーター等において、インバーター出力側の交流電流中
に流出して混入する微小な直流電流を検出し、その検出
したデータに基づいて負帰環をかけ、該直流電流を零に
することで、実質的な直流電流の流出を防止することが
実現できる。
【0092】従って、この発明による直流電流センサー
並びにこれを用いた直流電流流出防止方法は、インバー
ターにおける負荷側の交流電気機器に直流電流が流入す
るのを防止でき、従来のインバーター出力側にトランス
を配置した構成に比較して、構成が簡単で安価なトラン
スレスインバーターを、インバーターの焼損等の問題を
発生することなく、実用化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の直流電流センサーの一実施例を示す
概要説明図である。
【図2】この発明の直流電流センサーのパッシブキャン
セルの作動原理を説明する概念説明図であり、aは被検
出導線の交流成分電流、bは交流電流低減用コアでの交
流電流低減用コイルに発生する交流成分電流、cは交流
成分検出コアでの交流成分電流、dは直流電流を表す。
【図3】この発明の直流電流センサーの交流電流低減用
コイルの巻回配置例を示す斜視説明図である。
【図4】この発明の直流電流センサーの直流成分検出セ
ンサーの斜視説明図である。
【図5】この発明の直流電流センサーの直流成分検出セ
ンサーの作動原理を説明する概念説明図であり、Aは三
角波状の励磁電流、Bは磁束の向き、Cはパルス電圧、
Dはアナログ出力、Eはアナログ出力を表す。
【図6】この発明の直流電流センサーの交流成分検出セ
ンサーの斜視説明図である。
【図7】A,B,Cはこの発明の直流電流センサーに接
続した電子回路の回路図である。
【図8】実施例における貫通直流電流と出力電圧との関
係を示すグラフであり、被検出導線に交流電流を流さな
い状態で直流電流のみを流した場合の入・出力特性を示
す。
【図9】実施例における貫通直流電流と出力電圧との関
係を示すグラフであり、被検出導線に15Aの交流電流
を重畳した状態で直流電流を測定した入・出力特性を示
す。
【図10】図6と図7の測定結果を同一グラフ上に記載
した入・出力特性を示すグラフである。
【図11】この発明による他の直流電流センサーを構成
する交流成分検出センサーと直流成分検出センサーの組
合せを示す斜視説明図である。
【図12】この発明による他の直流電流センサーを構成
する交流成分検出センサーと直流成分検出センサーの組
合せを示す斜視説明図である。
【図13】この発明による他の直流電流センサーを構成
する交流成分検出センサーと直流成分検出センサーの組
合せを示す斜視説明図である。
【図14】図1の直流電流センサーの励磁コイルに直流
成分検出コアを磁気的に飽和させるピーク値を有する正
・負のパルス電流を交互に流した場合における検出コイ
ルへの起電力発生メカニズムを説明するもので、A,
C,DはB−Hカーブ、B,D,Fは検出コイルに出力
される起電力を示すグラフである。
【符号の説明】
1 被検出導線 2 直流成分検出センサー 3 交流成分検出センサー 10,32,52,72 直流成分検出コア 11,35,55,75a,75b 励磁コイル 12,33a,33b,53,73 直流検出コイル 20,40,60,80 交流成分検出コア 21,41,61,81 交流検出コイル 22,42,62,82 帰環電流用コイル 23a,23b,43a,43b,63a,63b,8
3a,83b ギャップ 25 交流電流低減用コア 26,26a,26b 交流電流低減用コイル 30 位相補正回路 31 アンプ 34a,34b 励磁コア 36 直交部 78 貫通孔 L11 励磁コイル L12 直流検出コイル L21 交流検出コイル L22 帰環電流用コイル

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流成分検出センサーと交流成分検出セ
    ンサー並びに交流電流低減用コアの各内側に直流電流と
    交流電流が流れる被検出導線を貫通配置し、両センサー
    にまたがって巻回配置する帰環電流用コイルと両センサ
    ー及び交流電流低減用コアにまたがって巻回配置する交
    流電流低減用コイルを有した構成からなり、前記被検出
    導線を流れる交流電流によって発生した交流成分電流を
    交流電流低減用コイルによって予め所要値に低減された
    交流成分検出センサーの出力が零になるよう帰環電流用
    コイルに帰環電流を流し、前記被検出導線を流れる交流
    電流による直流成分検出センサーへの影響を実質的に零
    にして、直流成分検出センサーにて前記被検出導線に流
    れる直流電流を検出する直流電流センサー。
  2. 【請求項2】 請求項1において、交流成分検出センサ
    ーが、環状の軟質磁性材料からなる交流成分検出コアと
    該コアにトロイダル状に巻回配置する交流検出コイルと
    からなる直流電流センサー。
  3. 【請求項3】 請求項2において、交流成分検出コアの
    周方向の少なくとも一箇所にギャップを形成した直流電
    流センサー。
  4. 【請求項4】 請求項2において、直流成分検出センサ
    ーが、環状の軟質磁性材料からなる直流成分検出コアと
    該コアにトロイダル状に巻回配置する励磁コイルと直流
    検出コイルとからなる直流電流センサー。
  5. 【請求項5】 請求項4において、直流成分検出センサ
    ーが、励磁コイルに直流成分検出コア内に該コアの保磁
    力を超える磁場を発生させる三角波状の励磁電流を流
    し、直流成分検出コア内の磁束の向きが反転するタイミ
    ングを検出コイルに発生するパルス状の電圧にて検出
    し、該パルスの間隔を比較測定して直流電流を検出する
    構成からなる直流電流センサー。
  6. 【請求項6】 請求項4において、直流成分検出センサ
    ーが、励磁コイルに直流成分検出コアを、磁気的に飽和
    可能なピーク値を有する正・負のパルス電流を交互に流
    し、検出コイルに発生する正・負のパルス状出力の各々
    ピーク値を個別にサンプルアンドホールドし、該ピーク
    値の平均出力を測定して直流電流を検出する構成からな
    る直流電流センサー。
  7. 【請求項7】 請求項4において、直流成分検出センサ
    ーが、励磁コイルに所定の交流電流を流すことにより前
    記被検出導線を流れる直流電流に基づき発生する直流成
    分検出コア内の磁束を、周期的にスイッチングする構成
    からなる直流電流センサー。
  8. 【請求項8】 直流電流をインバーターを介して交流電
    流に変換してなる該インバーター出力側の交流電流中に
    流出した直流電流を直流電流センサーにて検出し、該直
    流電流センサーの検出データに基づいて負帰還をかけ
    て、前記の流出した直流電流を実質的に零とする直流電
    流流出防止方法において、直流成分検出センサーと交流
    成分検出センサー並びに交流電流低減用コアの各内側に
    直流電流と交流電流が流れる被検出導線を貫通配置し、
    両センサーにまたがって巻回配置する帰環電流用コイル
    と両センサー及び交流電流低減用コアにまたがって巻回
    配置する交流電流低減用コイルを有した構成からなり、
    前記被検出導線を流れる交流電流によって発生した交流
    成分電流を交流電流低減用コイルによって予め所要値に
    低減された交流成分検出センサーの出力が零になるよう
    帰環電流用コイルに帰環電流を流し、前記被検出導線を
    流れる交流電流による直流成分検出センサーへの影響を
    実質的に零にして、直流成分検出センサーにて前記被検
    出導線に流れる直流電流を検出する直流電流センサーを
    用いる直流電流流出防止方法。
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