JPH11260178A - 電気回路開閉装置用接点及び電気回路開閉装置 - Google Patents

電気回路開閉装置用接点及び電気回路開閉装置

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JPH11260178A
JPH11260178A JP8275998A JP8275998A JPH11260178A JP H11260178 A JPH11260178 A JP H11260178A JP 8275998 A JP8275998 A JP 8275998A JP 8275998 A JP8275998 A JP 8275998A JP H11260178 A JPH11260178 A JP H11260178A
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Yukihiko Shirakawa
幸彦 白川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接点層と基体との間に介在する層の材質を工
夫することで、接点表面における不良導体層の形成を防
止し、低接点抵抗特性を達成し、ひいては装置の小型
化、消費電力の低減等を可能とする。 【解決手段】 絶縁性又は導電性の基体1上に形成され
た接点層3が、貴金属乃至白金族金属又は貴金属乃至白
金族金属の合金で構成されている場合に、前記基体1と
前記接点層3との間に白金族金属の酸化物を主成分とす
る金属酸化物層を接着層2として介在させて、機械的接
触の有無により電気回路の開閉を行う電気回路開閉装置
用接点を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも1対設
けられて機械的に接触、開放することにより電気回路の
開閉を行う電気回路開閉装置用接点及びこれを用いた電
気回路開閉装置に係り、特に外部からの電気的入力によ
って電気接点の開閉を行うリレー、例えば微小な駆動力
を電気接点開閉の動力源として用いる小型低消費電力型
リレーに適用可能な電気回路開閉装置用接点及び電気回
路開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、機械的な電気接点の接触、解放に
より電気回路の開閉を行う電気回路開閉装置としては、
電磁石を用いた電磁式リレーや、リードリレー、圧電バ
イモルフを利用したリレー、静電リレー等が知られてい
る。
【0003】このような、電気回路開閉装置は、サイリ
スタやMOSFET等の半導体を用いた電気回路開閉装
置と比べて、入出力間(回路を開閉する制御入力と、開
閉される信号間)の高い絶縁性や、回路を開いたときの
絶縁性、回路と閉じたときの低い抵抗(挿入損失)等に
極めて優れた特徴があり、広く実用化されてきた。
【0004】最も一般に実用化されている電磁式リレー
は、駆動力として電磁石の吸引力を用い、可動接点を駆
動し、固定接点と接触、開放を行うことで、両接点間の
電気的接続を開閉する物である。
【0005】機械的に電気接点の接触、開放により電気
回路の開閉を行う装置は、基本的にその駆動力として用
いる方法の違いを除けば、この電磁式リレーと同様に、
接点間の機械的接触の有無により電気回路の開閉を行う
物であり、何れの装置でも、その接点表面の特性は接点
を閉じたときの接点抵抗等の電気的特性を左右する。例
えば卑金属を接点に用いた場合、使用雰囲気によって接
点表面に絶縁性や低電気伝導性の酸化物等が形成される
ため、接点抵抗不良を生じる(オムロン株式会社カタロ
グ第12版、カタログ番号SAAO−005、1994
年6月、P982、983)。
【0006】このため、接点材料は絶縁性酸化物等の不
良導体が形成されにくい、金、白金、銀、イリジウム等
の貴金属乃至白金族の金属、あるいはそれらの合金を用
いている。
【0007】更に、可動接点と固定接点を接触させる時
に十分大きい接点圧力を加えることで、機械的に接点表
面の不良導体層を破壊、除去させて接点抵抗不良を防い
でいる。
【0008】更に、電気的に前記の不良導体層を破壊す
るために、実用上、接点に流れる電流値は最低でも一定
の電流値が必要で、これを最小適用負荷として規定して
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】接点表面に形成される
不良導体層の発生原因としては、(1)接点材料と使用
中の周辺雰囲気中の汚染ガスとの反応によって形成され
る不良導体層、(2)接点材料(及びその中の不純物)
と使用中の周辺雰囲気もしくは製造工程中の酸素との反
応による酸化物不良導体層、の2種類に分類可能であ
る。
【0010】(1)に属する不良導体層としては、例え
ばH2S,SO2ガスと銀系接点材料間で形成されるAg
2S層や、有機ガスと白金、パラジウム系接点材料で形
成されるポリマー層、窒素酸化物やH2Sと金系接点材
料で形成される硫酸アンモニウム等が知られている。
【0011】しかし、(1)に属する不良導体層は、清
浄雰囲気で接点を気密封止すれば解決可能な問題であ
り、従来からハーメチックシール等の方法で十分な対応
が取られている。
【0012】(2)に属する不良導体層としては、
(a)接点材料の酸化物、(b)接点材料中に含まれる
不純物の酸化物、(c)接点材料がその製造工程や使用
中に周辺材料の拡散によって含むことになった不純物の
酸化物、が挙げられる。
【0013】この内、(a),(b)の酸化物に関して
は、通常使用温度もしくは製造工程での熱履歴で酸化が
生じない十分に高純度な金、白金、イリジウム等の貴金
属乃至白金族の金属やこれらの合金を用い、十分な製造
工程管理を行えば問題が生じない。
【0014】しかしながら、(c)の接点の周辺材料の
拡散及び長期使用中でのその酸化層形成を回避すること
は、極めて困難である。
【0015】接点が保持される基体部は、通常、絶縁体
材料や卑金属材料から構成される。これらの材料は、貴
金属乃至白金族金属の接点部分と直接接触していれば、
容易に貴金属乃至白金族金属の接点内部から接点表面ま
で拡散し、最終的に接点表面で不良導体である酸化物層
を形成してしまう。
【0016】更に、接点材料として貴金属乃至白金族金
属を用いる場合、貴金属乃至白金族金属が不活性である
ため、接点の基体となる絶縁体材料や卑金属材料と直接
接合しても十分な接着強度が取れない。
【0017】このため、実用上、貴金属乃至白金族金属
材料を用いて十分な接着強度を持つ接点を形成するため
には、基体が金属材料である場合は基体と貴金属乃至白
金族金属間を相互拡散させるか、それが不可能な場合
は、相互に拡散可能もしは反応可能な中間層、即ち接着
層を挿入する必要がある。
【0018】この接着層として、例えばCr,Ti等の
卑金属が用いられているが、これらの接着層や相互拡散
層は、それ自体、接点表面上まで拡散し、不良導体であ
る酸化物層を形成してしまう。
【0019】通常こういった拡散の問題を避けるために
は、Ni等の拡散防止層を接点材料としての貴金属乃至
白金族金属と卑金属もしくは絶縁体間に挿入し、貴金属
乃至白金族金属への拡散防止を図る事が考えられる。
【0020】しかしながら、この拡散防止層自体が卑金
属材料であるため、長時間の使用や温度負荷が掛かった
場合、拡散防止層自体が部分的に貴金属乃至白金族金属
材料中を拡散し、貴金属乃至白金族金属接点表面に不良
導体である酸化物層を形成してしまう。
【0021】従って、従来のいかなる構成をとっても、
接点表面に形成される不良導体層の形成は避けがたく、
接点抵抗不良を生じやすいため、貴金属乃至白金族金属
系の材料を用いた接点を使用し、更に十分大きな機械的
圧力と、十分な接点通過電流を流すことで不良導体層を
破壊する事が必要であった。
【0022】従って、リレーとして可動接点を駆動する
ためには、十分な機械的圧力を発生可能なアクチュエー
ターが必要であった。
【0023】例えば電磁式リレーの場合、駆動力源とし
て電磁石を用いたアクチュエーターが用いられるのであ
るが、電磁石として大きな物を使用し、かつ十分なコイ
ル電流を流さねばならない。
【0024】このことは、電気回路開閉装置の小型化、
消費電力低減を図る上で大きな障害となっており、電子
部品の小型化、低消費電力化の流れの中で、電磁式リレ
ーは目立って体積と消費電力の大きい部品となってい
る。
【0025】更に、電気的に前記の不良導体層を破壊す
るために必要な下限電流値(最小適用負荷)があるた
め、従来の電気回路開閉装置を微小信号の切り替え等に
使用する場合、問題を生じやすく、現在の低消費電力化
された電子回路では使用が難しい部品となっている。
【0026】近年、このような従来の電気回路開閉装
置、特にリレーの小型化、低消費電力化のために、半導
体微細加工技術を応用した、いわゆるマイクロマシーニ
ング技術を用い、超小型電磁石や静電アクチュエータ
ー、圧電アクチュエーターを形成し、これを駆動源とし
て、可動接点を固定接点に機械的に接触させる、マイク
ロマシンリレーが実用化に向けて研究されている。例え
ば、論文「Minoru Sakata,An Electrostatic Microactu
ator for Electro-Mechanical Relay, IEEEMicro Elect
ro Mechanical Systems, 1989.2, p149-151」には、接
点として金、及び接着層としてCrを用いた積層膜を形
成してなる静電アクチュエーターを駆動源としたマイク
ロマシンリレーが開示されている。
【0027】しかしながら、これらの微小駆動力源を用
いたマイクロマシンリレーでは、上述した接点表面の不
良導体層を破壊するに至る十分な接点圧力を発生し得な
いため、実用性のある低接点抵抗特性を達成できず、ま
た、この問題を解決するために駆動力を増大するために
は、消費電力や駆動電圧の増加、部品体積の増大等の問
題が生じてしまうため、実用性に乏しいという問題点が
あった。また、最小適用負荷の問題を解決することもで
きなかった。
【0028】以上のように、機械的に接点を接触、開放
することにより電気回路の開閉を行う装置の電気接点の
表面に形成される不良導体層の発生を防止すれば、電気
回路開閉装置の小型化、低消費電力化が可能となり、更
に最小適用負荷の問題も解決が可能となるが、従来の技
術ではたとえマイクロマシンリレーを用いてもこれらの
問題点を解決することが出来なかった。
【0029】本発明は、このような従来の、機械的に接
点を接触、開放することにより電気回路の開閉を行う装
置における接点部分の問題点を解決するためになされた
ものであり、接点層と基体との間に介在する接着層又は
拡散防止層あるいは両者の材質を工夫することで、接点
表面における不良導体層の形成を防止し、低接点抵抗特
性を達成し、ひいては装置の小型化、消費電力の低減等
を可能とする電気回路開閉装置用接点及び電気回路開閉
装置を提供することを目的とする。
【0030】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施の形態において明らかにする。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電気回路開閉装置用接点は、絶縁性又は導
電性基体上に形成された接点層が、貴金属乃至白金族金
属又は貴金属乃至白金族金属の合金で構成され、機械的
接触の有無により電気回路の開閉を行う構成において、
前記基体と前記接点層との間に白金族金属の酸化物を主
成分とする金属酸化物層が介在していることを特徴とし
ている。
【0032】前記電気回路開閉装置用接点において、前
記基体と前記接点層との間に接着層及び拡散防止層が積
層状態で介在しており、いずれか一方又は両方が前記白
金族金属の酸化物を主成分とする金属酸化物層であって
もよい。あるいは、前記基体と前記接点層との間に接着
層又は拡散防止層が介在しており、該接着層又は拡散防
止層が前記白金族金属の酸化物を主成分とする金属酸化
物層であってもよい。
【0033】前記白金族金属の酸化物が、イリジウム酸
化物もしくはルテニウム酸化物であってもよい。
【0034】本発明の電気回路開閉装置は、絶縁性又は
導電性基体上に形成された接点層が貴金属乃至白金族金
属又は貴金属乃至白金族金属の合金で構成されていて、
機械的接触の有無により電気回路の開閉を行う接点を、
少なくとも1対有する構成において、前記接点における
前記基体と前記接点層との間に白金族金属の酸化物を主
成分とする金属酸化物層が介在していることを特徴とし
ている。
【0035】前記電気回路開閉装置において、静電引力
を駆動力源として、前記少なくとも1対の接点を機械的
に開閉する構成としてもよい。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電気回路開閉
装置用接点及び電気回路開閉装置の実施の形態を図面に
従って説明する。
【0037】図1は本発明の第1の実施の形態であり、
電気回路開閉装置用接点の基本構成を示す。この図にお
いて、卑金属や非金属(導電性、絶縁性のいずれでもよ
い)の基体1上に接着層2を介して貴金属乃至白金族金
属若しくはこれらの合金からなる接点層3が形成されて
いる。ここで、接着層2は接点層3の基体1に対する接
着力を増大させるために設けているもので、後述するよ
うに、白金族金属の酸化物を主成分とする金属酸化物層
で形成されている。
【0038】本発明者は、貴金属乃至白金族金属若しく
はこれらの合金からなる接点層3に拡散する周辺材料の
拡散防止作用を有し更に卑金属や非金属の基体1と接点
層3間に介在して接着力を増大させる作用を有する接着
層2として、十分な導電性を持ち、かつ接点層中に拡散
してその表面に不良導体層を形成しない材料を種々検討
した。
【0039】その結果、白金酸化物、イリジウム酸化
物、パラジウム酸化物、ルテニウム酸化物等の白金族金
属の酸化物が金、白金等の貴金属乃至白金族金属と銅や
ニッケル等の卑金属や酸化珪素やシリコン、シリコンナ
イトライド等の非金属との間の接着層として十分な特性
を持ち、更に、拡散防止層として用いた場合も上記のよ
うな卑金属材料や非金属材料に対し極めて良好な拡散防
止効果を持つことを見いだした。
【0040】更にこれらの白金族金属の酸化物は、何れ
も良好な電気伝導性を持ち、拡散防止層もしくは接着層
として用いても、貴金属乃至白金族金属接点層と外部と
の電気的接続を妨害しない。
【0041】白金族金属の酸化物が、このような良好な
接着、拡散防止効果を持つ理由は現時点では十分明らか
ではない。しかし、白金族金属の酸化物は何れも酸素と
金属原子間の結合が弱く、分解温度が通常の卑金属酸化
物と比べて低いという特徴がある。このため白金族金属
の酸化物層と接点層に用いられる貴金属乃至白金族金属
層との界面では、白金族金属の酸化物層が一部還元さ
れ、白金族金属の酸化物と貴金属乃至白金族金属の相互
拡散領域が形成されやすく、接着強度が高いと考えられ
る。
【0042】白金族金属の酸化物層と卑金属層との間で
は、更に部分的に卑金属層を酸化し酸化物間の接着領域
も形成され高い接着強度が得られると考えれる。
【0043】また、非金属との間では、非金属が酸化物
の場合、この酸化物と白金族金属の酸化物間は、酸化物
同士であり接着強度が得やすく、非金属が非酸化物であ
る場合にはこの非酸化物と白金族金属の酸化物間では非
酸化物を白金族金属の酸化物が部分的に酸化する事によ
り接着強度が得られると考えられる。
【0044】また、拡散防止効果が良好な理由として
は、従来拡散防止層として用いられていたニッケル等の
金属と比較して、基本的に酸化物中では金属等の物質の
拡散が殆どないことが原因と考えられる。
【0045】前記白金族金属の酸化物層としては、白金
酸化物、イリジウム酸化物、ルテニウム酸化物、パラジ
ウム酸化物がそれぞれの金属ターゲットを酸素雰囲気中
でスパッタリングする反応性スパッタリング法により容
易に形成可能であること、及びこれらの酸化物が良好な
電気伝導性を持つことから使用しやすい。特にイリジウ
ム酸化物とルテニウム酸化物は導電性が高く接点層と外
部の電気的接続の妨げにならない点と、分解温度が
(1,000℃)と高いため、製造工程中での不用意な
還元等の問題が起こりにくい点から望ましい。
【0046】また、白金族金属の酸化物として、これら
の単一元素の酸化物だけではなく、合金の酸化物でも良
く、例えば金系の貴金属接点材料の接点層3に対し金を
含む白金族金属合金の酸化物層を接着層2として用いれ
ば、より高い接着効果が期待できる。また、卑金属酸化
物を一定量、望ましくは50%以下の体積量で含んでも
良い。
【0047】次に、白金族金属の酸化物からなる接着層
の接着強度評価を以下の通り行った。
【0048】基体としての酸化シリコン基板上に膜厚2
0nmのイリジウム酸化物、パラジウム酸化物、ルテニ
ウム酸化物及び白金酸化物をそれぞれ接着層に用い、そ
の上に2μmの金薄膜を接点層として形成し、ASTM
(D3359−87)クロスハッチテープテストに準拠
した付着強度試験を行った。
【0049】各白金族金属の酸化物は、それぞれの白金
族金属ターゲットをマグネトロンスパッタ装置のカソー
ドに装着し、ArとO2の混合ガス中で反応性スパッタ
リングを行うことで形成し、更に引き続いて金2μmを
同じくマグネトロンスパッタ装置にて通常のスパッタ法
により形成した。
【0050】比較のため、接着層として、Cr及びTi
膜をそれぞれ20nm形成したサンプル、接着層無しに
直接金の膜を形成したサンプルを作成し、同様に付着強
度試験を行った。
【0051】付着強度試験結果を表1に示す。
【0052】 表1 構成 結果判定 Au 単層膜 OB Au/Cr 5B Au/Ti 5B Au/イリジウム酸化物 5B Au/ルテニウム酸化物 5B Au/白金酸化物 4B Au/パラジウム酸化物 4B 判定基準 5B 剥離無し 4B 5%以下の格子のエッジ沿いに小さな剥離発生 3B 5から15%の格子のエッジ沿いに小さな剥離発生 2B 15から35%の格子のエッジ沿いに剥離が発生 1B 全ての格子に剥離が発生し、35から65%に大きな剥離 0B 65%以上の格子が剥離
【0053】表1から明らかなように、金単膜では密着
力が全く取れていないのに対し、白金族金属の酸化物層
を接着層として用いることで、通常接着層として用いら
れているCrやTi層と同等もしくはそれに近い密着力
が得られている。
【0054】次に、白金族金属酸化物層の拡散防止層と
しての効果を調べるために、基体としてのSi基板上に
イリジウム酸化物、ルテニウム酸化物層をそれぞれ約2
0nm形成後、その上に金2μmを接点層として形成し
たサンプルと、比較のために拡散防止層としてNiを約
20nm形成したサンプル、拡散防止層の代わりに接着
層Cr及びTi膜をそれぞれ20nm形成したサンプル
及び拡散防止層のない直接金2μmを形成したサンプル
を作成し、それぞれを空気中600℃で熱処理後、金表
面をオージェ(Auger)電子分光法で評価した。ま
た、各層の形成方法は、上記表1と同様スパッタリング
法を用いた。
【0055】表面組成分析結果を表2に示す。
【0056】 表2 構成 表面組成分析結果 Au/Si基板 金シリサイド及びSiO2層 Au/Ni/Si基板 金シリサイド及びSiO2、酸化Ni層 Au/イリジウム酸化物/Si基板 清浄金表面 Au/ルテニウム酸化物/Si基板 清浄金表面 Au/Cr/酸化シリコン基板 酸化Cr層 Au/Ti/酸化シリコン基板 酸化Ti層
【0057】表2からも明らかなように、従来用いられ
ていたNi等の拡散防止層や、Cr、Ti等の接着層
は、十分な拡散防止効果が得られない上に、それ自体が
金表面に析出し不良導体層を形成してしまう。これに対
し、本実施の形態にて示した白金族金属の酸化物である
イリジウム酸化物、ルテニウム酸化物からなる接着層
は、拡散防止層としての作用も良好であり、本実施の形
態に係る接点構成では、従来の拡散防止層では阻止でき
なかった、基体材料や卑金属材料を完全に拡散防止する
ことが可能であり、これを電気回路開閉装置の接点に用
いることで、接点表面に形成される不良導体層の発生を
完全に阻止することが可能である。
【0058】なお、上記表1、表2の例では基体として
シリコン及び酸化シリコンの例を示したが、基体として
はこれに限るものではなく、銅や燐青銅、ステンレス等
の卑金属基体を用いた場合も、白金族金属の酸化物を主
成分とする金属酸化物の接着層は同様の接着効果及び拡
散防止効果が得られる。さらに接点層として金等の貴金
属以外に白金、イリジウム、パラジウム等の白金族金属
やそれらの合金を用いた場合も全く同様の接着効果及び
拡散防止効果が得られる。
【0059】この第1の実施の形態に示した電気回路開
閉装置用接点によれば、次の通りの効果を得ることがで
きる。
【0060】(1) 白金族金属の酸化物を主成分とする
金属酸化物層で形成された接着層2を、基体1と貴金属
乃至白金族金属若しくはこれらの合金からなる接点層3
との間に介在させているから、従来避け得なかった、接
点周辺材料からの拡散により形成されてしまう接点表面
の不良導体層が発生しないため、完全な清浄金属表面を
維持したままの接点表面を構成可能である。
【0061】(2) このため、従来のように、接点間に
物理的に強い圧力を加え、更に大きな接点電流を流すこ
とで機械的、電気的に接点表面の不良導体層を破壊する
必要がない。
【0062】(3) 大きな接点圧力を得るために必要で
あった、発生力の大きいアクチュエーターを使用する必
要が無く、電気回路開閉装置の小型化、低消費電力化が
容易に図れる。
【0063】(4) 従来の電気回路開閉装置の使用範囲
を狭めていた、最小適用負荷の制限が無くなり、微小信
号の開閉が容易に出来る。特に、従来、大きな接点圧力
を得ることが出来ず低い接点抵抗が得られないため実用
性に欠けていた静電アクチュエーター等の微小駆動力を
用いたマイクロマシンリレーの問題を解決し、実用性を
著しく向上させることが可能となる。
【0064】上記第1の実施の形態では、基体1と接点
層3間の接着層2は、白金族金属の酸化物を主成分とす
る金属酸化物層の接着作用と拡散防止作用を利用したも
のであるが、接着層と拡散防止層の2層に分けた構成と
してもよく、この場合を本発明の第2の実施の形態とし
て図2に示す。
【0065】図2の第2の実施の形態において、1は基
体であり、その上に接着層4、拡散防止層5が順次積層
形成され、その上に接点層3が形成されている。ここ
で、基体1は卑金属や非金属(導電性、絶縁性のいずれ
でもよい)、接着層4は一般的なCr、Ti等でよく、
拡散防止層5は白金族金属の酸化物を主成分とする金属
酸化物であり、接点層3は第1の実施の形態と同様に貴
金属乃至白金族金属若しくはこれらの合金からなる。
【0066】この場合、基体1に対する接着性をいっそ
う高める目的で接着層4を形成し、拡散防止作用を主目
的として白金族金属の酸化物を主成分とする金属酸化物
からなる拡散防止層5を設けている。
【0067】ここで、卑金属の接着層を用いたときの白
金族金属の酸化物層の拡散防止層5としての効果を調べ
るために、酸化シリコン基板上に、Cr及びTi接着層
を約20nm形成後、イリジウム酸化物、ルテニウム酸
化物層を拡散防止層5として約20nm形成後、接点層
3としての金2μmを形成したサンプルと、比較のため
に拡散防止層として約20nmのNiを形成したサンプ
ル及び拡散防止層のない直接金2μmを接着層上に形成
したサンプルを作成し、それぞれを空気中600℃で熱
処理後、金表面をオージェ(Auger)電子分光法で
評価した。また、各層の形成方法は、前記表1と同様ス
パッタリング法を用いた。
【0068】表面組成分析結果を表3に示す。
【0069】 表3 構成 表面組成分析結果 Au/Cr/酸化シリコン基板 酸化Cr層 Au/Ti/酸化シリコン基板 酸化Ti層 Au/Ni/Cr/酸化シリコン基板 酸化Cr層 Au/イリジウム酸化物/Cr/酸化シリコン基板 清浄金表面 Au/イリジウム酸化物/Ti/酸化シリコン基板 清浄金表面 Au/ルテニウム酸化物/Cr/酸化シリコン基板 清浄金表面 Au/ルテニウム酸化物/Ti/酸化シリコン基板 清浄金表面
【0070】表3からも明らかなように、従来用いられ
ていたNi等の拡散防止層や、Cr、Ti等の接着層
は、十分な拡散防止効果が得られない上に、それ自体が
金表面に析出し不良導体層を形成してしまう。これに対
し、本実施の形態で示した白金族金属の酸化物であるイ
リジウム酸化物、ルテニウム酸化物からなる拡散防止層
を用いた接点構成では、従来の拡散防止層では阻止でき
なかった、基体材料や接着層の卑金属材料を完全に拡散
防止することが可能であり、これを電気回路開閉装置の
接点に用いることで、接点表面に形成される不良導体層
の発生を完全に阻止することが可能である。
【0071】この第2の実施の形態によれば、基体1と
接点層3との間に接着層4と拡散防止層5の2層を介在
させており、接着層4として基体1の材質に配慮した接
着性改善効果の高い材料を選択でき、また拡散防止層5
としては拡散防止効果の高い材料を個別に選択できる利
点がある。その他の作用効果は前述の第1の実施の形態
と同様である。
【0072】なお、上記表3の例では基体として酸化シ
リコンの例を示したが、基体としてはこれに限るもので
はなく、銅や燐青銅、ステンレス等の卑金属基体を用い
てもよく、この場合も白金族金属の酸化物を主成分とす
る金属酸化物の拡散防止層は同様の拡散防止効果が得ら
れる。さらに接点層として金等の貴金属以外に白金、イ
リジウム、パラジウム等の白金族金属やそれらの合金を
用いた場合も全く同様の拡散防止効果及び接着効果が得
られる。また、接着層4にはCr、Ti等の従来一般的
な材料を用いることができるが、接着層4も拡散防止層
5とは別の白金族金属の酸化物を主成分とする金属酸化
物層で形成することも可能である。
【0073】図3及び図4は、本発明の第3の実施の形
態であって、少なくとも1対の電気回路開閉装置用接点
を有する電気回路開閉装置の例として静電アクチュエー
ターを駆動源としたマイクロリレー(静電リレー)を構
成した場合を示している。
【0074】これらの図において、マイクロリレーは、
絶縁性基板10と、基板10上に立設、固定されたアン
カー構造体12と、アンカー構造体12で基板10から
空隙を持って保持された両持ち梁状のねじれ弾性部13
と、ねじれ弾性部13による弾性支持によって回転自在
な静電リレー構造体20とを有している。つまり、静電
リレー構造体20は、アンカー構造体12及びねじれ弾
性部13を介して基板10から空隙を持って保持され、
かつ基板10に対し両持ち梁状のねじれ弾性部13のね
じれ弾性により回転動作可能となっている。この静電リ
レー構造体20は、両持ち梁接続部21、静電アクチュ
エーター可動電極支持部22及び可動接点支持部23か
ら構成されている。
【0075】静電リレー構造体20における可動接点支
持部23の基板対向側には可動接点24が形成され、静
電アクチュエーター可動電極支持部22の表面側には静
電アクチュエーター可動電極25が配置される。これら
に対向する位置の基板10上には固定接点14及び静電
アクチュエーター固定電極15が形成、配置される。絶
縁性基板10上に固定された固定電極15と可動電極支
持部22に固定された可動電極25とは両者間に印加さ
れた電圧により静電引力を発生する静電アクチュエータ
ーを構成する部分であり、静電アクチュエーター固定電
極15と可動電極25は図示しない配線により外部電源
に接続される。
【0076】前記固定接点14及び可動接点24は本発
明の第2の実施の形態で示した如き接点構造を有するも
のである。つまり、固定接点14は、厚さ1μmのAu
からなる接点層30を、イリジウム酸化物20nmから
なる拡散防止層31とCr10nmからなる接着層32
を介して基体としての基板10上に積層形成したもので
ある。可動接点24は、500nmのAuからなる接点
層40を、約20nmのイリジウム酸化物層からなる拡
散防止層41、Cr10nmの接着層42、約20nm
のSiN反応防止層43を介して静電リレー構造体側の
可動接点支持部23下面に積層形成したものである。な
お、固定電極15も固定接点14と同時に作製するた
め、同様の積層構造となり、固定接点14と同じ層に同
一符号を付した。
【0077】次に、本実施の形態に示したマイクロリレ
ーの製造方法を述べる。
【0078】まず、熱酸化法により厚さ約1μmのSi
2絶縁層を形成した単結晶Si基板を基板10として
用い、スパッタリング法により厚さ1μmのAu層から
なる接点層30を、イリジウム酸化物20nmからなる
拡散防止層31とCr10nmからなる接着層32を介
して基板全面に形成した。次にフォトエッチングを用
い、静電アクチュエーター固定電極15とリレーの固定
接点14をそれぞれパターニングした。
【0079】次にCVD法を用い、成膜時の基板温度約
400℃にて基板全面に犠牲層となるSiO2膜を約2
μm堆積した。
【0080】それから、フォトエッチング法により犠牲
層上で可動接点24となる部分のSiO2膜を約500
nmエッチングした後、スパッタリング法を用いて基板
全面に約500nmのAu膜を接点層40として形成
し、更に拡散防止層41として約20nmのイリジウム
酸化物層とCr10nmの接着層42、約20nmのS
iN反応防止層43を形成した。
【0081】ここで形成したAu/イリジウム酸化物/
Cr/SiN層を可動接点24の形状にフォトエッチン
グでパターニングしてアクチュエーター可動接点24を
形成した。この後、静電リレー構造体20を支持するア
ンカー構造体12に相当する部分の犠牲層のSiO2
をフォトエッチングを用いて選択除去する。
【0082】次にスパッタリング法を用い、基板全面に
Si膜を約6μm形成し、膜の応力を開放するために7
00℃にて熱処理した。このSi膜を以下に述べる静電
リレー構造体20の形状にRIE法によりパターニング
した。
【0083】両持ち梁状のねじれ弾性部13は、アンカ
ー構造体12から長さaが約100μm、幅約10μm
であり、静電リレー構造体20は長さbが約100μm
の接続部21、幅cが約200μm、長さdが約200
μmの静電アクチュエーター可動電極支持部22、及び
長さeが約50μmの可動接点支持部23から構成され
る。
【0084】静電リレー構造体20を形成後、更に構造
体上部に可動電極25として、約10nmのSiN絶縁
層50を介して約100nmのAu膜51を形成し、静
電アクチュエーター可動電極25の形状にフォトエッチ
ングによりパターニングした。
【0085】最後にSiO2犠牲層をフッ酸にてエッチ
ングをし、静電リレー構造体20のリリースを行い、所
定の配線を行い、マイクロリレーとして完成した。
【0086】本マイクロリレーは静電リレーであり、ア
クチュエーター構造体全体が、両持ち梁状のねじれ弾性
部13のねじれ弾性により回転可能な可動構造体とな
り、静電アクチュエーターの可動電極25と固定電極1
5間に電圧を印加することで、アクチュエーター電極間
に静電引力が働き、可動接点24と固定接点14が機械
的に接触し、電気回路を閉じる。
【0087】本実施の形態では、静電アクチュエーター
電極間に約20V弱の動作電圧を印加することにより、
接点が閉じ、この時の接点抵抗は約0.5Ωであった。
更にこの接点抵抗は、100℃、1000時間の信頼性
試験後でも全く変わらなかった。
【0088】比較例として、同様の構造で酸化イリジウ
ム拡散防止層31,41を省いた静電リレーを作成し、
評価した結果、同じく動作電圧は約20V弱ではある
が、接点抵抗は100kΩ〜100MΩ以上の極めて高
い値を示した。更に本実施の形態と比較例で形成した静
電リレーの固定接点表面をオージェ電子分光法で評価し
た結果、本実施の形態の接点表面は清浄金表面であった
が、比較例ではほぼ完全に酸化Cr層によって覆われて
いることが分かった。
【0089】以上からも明らかなように、本発明の第3
の実施の形態で示したマイクロリレーは、従来不可能で
あった低接点抵抗を実現しており、実用性が高く、従来
不可能であった電気回路開閉装置の小型化、低消費電力
化、高信頼性化を容易に図ることが出来る。
【0090】第3の実施の形態では基板と接点層との間
に接着層と拡散防止層の2層が介在する接点構造とした
が、第1の実施の形態で示した如く基板と接点層との間
に白金族金属の酸化物を主成分とする金属酸化物の接着
層が介在する構成でもよい。
【0091】なお、本実施の形態では、薄膜形成技術を
用いて静電リレー構造体を形成した例を示したが、本発
明の電気回路開閉装置としての静電リレーの構成方法は
これに限るものではなく、例えば静電リレー構造体とし
て単結晶Si基板に本実施の形態にあるような白金族金
属の酸化物を主成分とする金属酸化物の拡散防止、接着
層を用いた可動接点と可動電極を形成し、異方性エッチ
ング等の技術を用いて所定の構造に形成後、同じく白金
族金属の酸化物を主成分とする金属酸化物の拡散防止、
接着層を用いた固定接点と固定電極を形成した絶縁基板
上にスペーサーを介して貼り付けても良い。
【0092】このような場合でも、従来の構造と比較し
て、容易に低接点抵抗で信頼性が高い静電リレーを得る
ことが可能である。
【0093】また、静電リレー構造体として、表面に絶
縁加工をした金属薄板を用いることも可能である。この
ような方法で形成された静電リレーは、薄膜形成技術を
用いた静電リレーと比較して、より大きな接点電流を流
す用途に適用可能である。
【0094】また、接点の構成として、ここでは酸化イ
リジウム層を拡散防止層として用いたが、酸化ルテニウ
ム層を用いても全く同様の効果が得られ、その他の白金
族金属の酸化物層である酸化白金、酸化パラジウム層を
用いた場合も、それぞれの分解温度以下の範囲で製造プ
ロセスを設定すれば、同様の拡散防止、接着効果が得ら
れ、低接点抵抗特性を得ることが可能となる。
【0095】なお、本実施の形態では可動接点の駆動力
源として静電アクチュエーターを用いた静電リレーを例
に挙げたが、本発明の接点及びこれを用いた電気回路開
閉装置の駆動源として、静電アクチュエーターに限定す
るものではなく、例えば微小磁気駆動回路や圧電バイモ
ルフアクチュエーター等の微小駆動力を可動電極の駆動
源として用いることが可能で、従来の電磁型リレー等と
比較して小型化、低消費電力化を図った結果、十分な接
点圧力が発生困難な小型電気回路開閉装置全てに適用可
能である。更に従来型の電気回路開閉装置に本発明の接
点構成を用いれば、従来の最小適用負荷の問題を容易に
解決可能である。
【0096】以上本発明の実施の形態について説明して
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電気
回路開閉装置用接点によれば、基体と接点層との間に白
金族金属の酸化物を主成分とする金属酸化物からなる接
着層乃至拡散防止層を介在させることで、従来の拡散防
止層では阻止できなかった、基体材料や接着層の卑金属
材料を完全に拡散防止することが可能であり、接点表面
に形成される不良導体層の発生を完全に阻止することが
可能である。従って、従来のように接点を接触させる際
に、機械的圧力や過大な接点電流によって接点表面の不
良導体層を破壊する必要がない。このため、接点を機械
的に駆動するアクチュエーターの発生力を小さくして
も、接点抵抗不良の問題は発生せず、最小適用負荷の制
限のない電気回路開閉装置が実現可能となる。
【0098】特に、本発明に係る電気回路開閉装置用接
点を用いた電気回路開閉装置の構成とすれば、従来、大
きな接点圧力を得ることが出来ず低い接点抵抗が得られ
ないため実用性に欠けていた静電アクチュエーター等の
微小駆動力を用いたマイクロマシンリレーの問題を解決
し、実用性を著しく向上させることが可能となる。つま
り、従来不可能であった、低接点抵抗、小型化、低消費
電力化、高信頼性化を容易に図ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態であって、電気回路
開閉装置用接点の1例を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態であって、電気回路
開閉装置用接点の他の例を示す断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態であって、電気回路
開閉装置としてのマイクロリレーを示す正断面図であ
る。
【図4】同平面図である。
【符号の説明】
1 基体 2,4,32,42 接着層 3,30,40 接点層 5,31,41 拡散防止層 10 基板 12 アンカー構造体 13 両持ち梁状のねじれ弾性部 14 固定接点 15 静電アクチュエータ固定電極 20 静電リレー構造体 21 両持ち梁接続部 22 静電アクチュエーター可動電極支持部 23 可動接点支持部 24 可動接点 25 静電アクチュエーター可動電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性又は導電性基体上に形成された接
    点層が、貴金属乃至白金族金属又は貴金属乃至白金族金
    属の合金で構成され、機械的接触の有無により電気回路
    の開閉を行う電気回路開閉装置用接点において、 前記基体と前記接点層との間に白金族金属の酸化物を主
    成分とする金属酸化物層が介在していることを特徴とす
    る電気回路開閉装置用接点。
  2. 【請求項2】 前記基体と前記接点層との間に接着層及
    び拡散防止層が積層状態で介在しており、いずれか一方
    又は両方が前記白金族金属の酸化物を主成分とする金属
    酸化物層である請求項1記載の電気回路開閉装置用接
    点。
  3. 【請求項3】 前記基体と前記接点層との間に接着層又
    は拡散防止層が介在しており、該接着層又は拡散防止層
    が前記白金族金属の酸化物を主成分とする金属酸化物層
    である請求項1記載の電気回路開閉装置用接点。
  4. 【請求項4】 前記白金族金属の酸化物が、イリジウム
    酸化物もしくはルテニウム酸化物である請求項1,2又
    は3記載の電気回路開閉装置用接点。
  5. 【請求項5】 絶縁性又は導電性基体上に形成された接
    点層が貴金属乃至白金族金属又は貴金属乃至白金族金属
    の合金で構成されていて、機械的接触の有無により電気
    回路の開閉を行う接点を、少なくとも1対有する電気回
    路開閉装置において、 前記接点における前記基体と前記接点層との間に白金族
    金属の酸化物を主成分とする金属酸化物層が介在してい
    ることを特徴とする電気回路開閉装置。
  6. 【請求項6】 静電引力を駆動力源として、前記少なく
    とも1対の接点を機械的に開閉する請求項5記載の電気
    回路開閉装置。
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