JPH11257385A - ディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ

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JPH11257385A
JPH11257385A JP10058315A JP5831598A JPH11257385A JP H11257385 A JPH11257385 A JP H11257385A JP 10058315 A JP10058315 A JP 10058315A JP 5831598 A JP5831598 A JP 5831598A JP H11257385 A JPH11257385 A JP H11257385A
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JP
Japan
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pin
caliper
hole
rotor
sliding
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JP10058315A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Hamabe
勉 浜辺
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーキ操作時のキャリパの摺動特性を良好
に保つことができ、非制動時にキャリパを取付部材に対
し安定させて取り付けられるようにする。 【解決手段】 キャリパ5の各取付部9a、9bに締着
した摺動ピン11、17を取付部材2の各腕部2Aa、
2Abに設けた各ピン穴3a、3b内に摺動可能に挿嵌
する。そして、少なくとも一方のピン穴3aもしくは
(かつ)3bの穴形が、ロータ1出口側に向かって狭く
なっている構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車両等に
制動力を付与するのに好適に用いられるディスクブレー
キに関する。
【0002】
【従来の技術】ー般に、ディスク周方向に離間して該デ
ィスクを軸方向にまたぐ一対の腕部を有し、車両の非回
転部分に取り付けられる取付部材と、該取付部材の各腕
部に摺動可能に設けられ、一対の摩擦パッドをディスク
の両面に押圧するキャリパとを備え、前記取付部材の各
腕部に設けた各ピン穴支持孔にキャリパに設けた一対の
摺動ピンを摺動可能に挿嵌してなるディスクブレーキは
知られている。このディスクブレーキでは、ブレーキ操
作時には前記キャリパのインナ側に設けたピストンを外
部からの液圧供給によりディスク側に摺動させ、インナ
側の摩擦パッドをディスクに向けて押圧する。そして、
この時の反力でキャリパ全体が各摺動ピンを介して取付
部材に対し摺動変位することにより、ピストンとキャリ
パのアウタ側との間で各摩擦パッドをディスクの両面に
押圧し、ディスクに制動力を付与する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したデ
ィスクブレーキでは、ブレーキ操作時に、各摩擦パッド
を介したディスクからのトルクを取付部材の各腕部のう
ちディスクの回転方向出口側の腕部(以下出口側の腕部
という)で受承させる構成としているため、図11のよ
うに取付部材はこの腕部側の部位がディスクの回転方向
に弾性変形する傾向にある。
【0004】そして、このように前記腕部が弾性変形す
ると、これに伴って、出口側の腕部側のピン穴がキャリ
パ側の摺動ピンに対して位置ずれしてしまい、ピン穴と
摺動ピンとが強く干渉しあうようになる。また、他方で
キャリパのシリンダ内の液圧の反力により、キャリパの
車輪軸方向の剛性の弱い部分が変形し、図12のように
キャリパの爪部とシリンダ部が開く形になってしまう。
【0005】その現象により、スライドピンはロータ回
転接線方向以外のロータ半径方向にもキャリパ側の摺動
ピンに対して傾いてしまい、ピン穴と摺動ピンとが強く
干渉しあうようになる。さらに、制動中はロータの熱変
形が生じ、車輪軸直方向に対して倒れてしまう。この倒
れによっても、キャリパ側の摺動ピンに対して傾きは大
きくなり、さらにピン穴と摺動ピンとが強く干渉しあう
ようになる。この結果、ピン穴と摺動ピンとの間の摺動
抵抗が大きくなって、キャリパの摺動特性が悪くなり、
ブレーキ鳴き、ジャダー等が発生しやすくなるという問
題がある。
【0006】そこで、この様な問題を解決するために、
特開平7−197962号公報記載のディスクブレーキ
では、図13、14のごとくピン穴の径を摺動ピンより
大きくとり、ピン穴の内面に溝を設け、該溝にばねを装
着して、このばねによって摺動ピンをピン穴の反対側に
圧接させて構成している。しかし、この構成では、抑え
ている方向以外の方向の移動に対しては、抑えているば
ねと摺動ピンの摩擦力のみで規制している。
【0007】この場合、摺動ピンとピン穴との間のがた
つきが大きくなるため、走行中に車体が路面に対してバ
ウンドしたりすると、非制動時にキャリパが取付部材に
対して大きく振動することがある。その振動に起因して
ラトル音等の異音が発生し、車室内の乗員に不快感を与
えてしまうという問題点がある。また、この問題を防止
するために、抑えているばねの力を大きくすると、ピン
穴と摺動ピンとの間の摺動抵抗が大きくなって、対策の
効果が減少してしまう。たとえ、抑える方向を入り口側
のピンと出口側のピンで変化させても、回転、並進方向
で必ず抑えているばねと摺動ピンの摩擦力のみで規制し
ている方向が生じる。
【0008】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は、ブレーキ操作時にディスクか
らのトルクが取付部材の腕部に大きく作用した場合で
も、また、キャリパが開くような状態になり、かつロー
タが制動時の熱により倒れた場合においても、摺動ピン
とピン穴とを互いに円滑に摺動させることができ、ジャ
ダー、鳴きの発生を防止するとともにパッドの偏摩耗を
防止でき、かつラトル音等の異音の発生を低減できるよ
うにしたディスクブレーキを提供することを目的として
いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、キャリパに配設された左右一対の摺
動ピンをピン穴に摺動自在に嵌合させることによって、
前記キャリパを取付部材に支持させたディスクブレーキ
に適用される。そして、請求項1記載の発明が採用する
構成の特徴は、少なくとも一方の前記ピン穴の穴形が、
ロータ出口側に向かって狭くなっていることにある。ま
た、請求項2記載の発明が採用する構成の特徴は、前記
ピン穴の穴形が、ロータ入り口側に向かって狭くなって
いることにある。さらに、請求項3記載の発明が採用す
る構成の特徴は、前記ピン穴の穴形が、少なくとも2種
類の穴径で構成されており、ロータ出口側に向かって小
径になる形状であることにある。そして、請求項4記載
の発明が採用する構成の特徴は、前記ピン穴の穴形が、
少なくとも2種類の穴径で構成されており、ロータ入り
口側に向かって小径になる形状であることにある。請求
項5記載の発明が採用する構成の特徴は、請求項1乃至
4のいずれかの項に記載のディスクブレーキにおいて、
前記摺動ピン摺動部の外径が前記ピン穴の最小径よりも
大きく、かつ、前記ピン穴の最大径よりも小さいことに
ある。
【0010】これらにより、非制動中は摺動ピンとピン
穴は3点支持されるため、キャリパのがたつきを全方向
で抑えることが可能になり、かつ、制動中には、取付部
材の腕部がパッドからのトルクによって変形することに
よって、摺動ピンとピン穴との間に、摺動ピンが摺動可
能な空間が生じ、キャリパが容易に摺動可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。ここで、図1、2は本発明の実施の
形態1によるディスクブレーキを自動車に適用した場合
を示している。図中、1は自動車の車輪とともに図1中
の矢印方向に回転するロータ、2は該ロータ1のインナ
側に設けられる取付部材を示し、該取付部材2は図1に
示すごとく、ロータ1の回転方向に離間してこのロータ
1の外周を跨ぐように軸方向に伸長した一対の腕部2A
a、2Abと該各腕部2Aa、2Abの基端側を連結す
る連結部2B等とから一体形成されている。
【0012】そして、取付部材2は連結部2Bに設けた
一対のねじ穴2B1を介して車両の非回転部分となるナ
ックル部(図示せず)等にー体的に取り付けられてい
る。
【0013】ここで、取付部材2は図1に示すように、
ロータ1の回転中心O(車両の車軸)よりも少なくとも
前方側よりの位置に配設されている。これにより、ロー
タ1の回転方向入り口側の腕部2Abは、回転方向出口
側の腕部2Aaよりも上側に配設される。
【0014】また、各腕部2Aa、2Abには、後述す
る摺動ピン11、17用のピン穴3a、3bが設けら
れ、該各ピン穴3a、3bはロータ1の軸方向に伸びる
有底の穴として形成されている。さらに、腕部2Aa、
2Abの基端側(インナ側)および先端側(アウタ側)
には、略コ字形状をなした各パッドガイド部2Aa1、
2Ab1とロータ1の回転方向内側に向けて突出した各
トルク受け部2Aa2、2Ab2(いずれもアウタ側の
み図示)とが形成されている。
【0015】そして、取付部材2の各腕部2Aa、2A
bは各パッドガイド部2Aa1、2Ab1に後述する各
摩擦パッド23の裏金24が摺動可能に係合され、各摩
擦パッド23をロータ1の軸方向へ摺動可能に案内する
とともに、各摩擦パッド23を介したロータ1からのト
ルクを各トルク受け部2Aa2で受承するものである。
また、各腕部2Aa、2Abには両者間を弓状に長く延
びて該各腕部2Aa、2Abの先端側を一体に連結した
補強ビーム4が図1に示すごとく形成されている。
【0016】5は取付部材2に対して摺動可能に支持さ
れたキャリパを示し、該キャリパ5は図2および図3に
示すごとく、取付部材2の各腕部2Aa、2Ab間でロ
ータ1の外周側を跨ぐように延びたブリッジ部6と、ロ
ータ1のインナ側で該ブリッジ部6の一側に一体形成さ
れたインナ脚部7と、ブリッジ部6の他側に一体形成さ
れたアウタ脚部8とから構成され、前記インナ脚部7の
内周側にはシリンダボア7Aが形成されている。
【0017】また、前記インナ脚部7には、図2中の左
右両側に位置して一対の取付部9a、9bがロータ1の
回転方向に向けて突設され、該各取付部9a、9bには
それぞれの突出端側に各ピンボルト穴9Aa、9Abが
穿設されている。そして、該各ピンボルト穴9Aa、9
Abには、それぞれ後述のピンボルト16、21を介し
て摺動ピン11、17が設けられることにより、キャリ
パ5は取付部材2の各腕部2Aa、2Abに対してロー
タ1の軸方向に摺動可能に取り付けられる。
【0018】さらに、前記各取付部9a、9bには図2
に示すように、取付部材2の各腕部2Aa、2Ab側と
なる部位にロータ1の径方向に向けて延びる係合突部1
0a、10bが形成され、該各係合突部10a、10b
には摺動ピン11、17の係合面15、20が係合され
る。
【0019】11、17はロータ1の回転方向出口側に
位置してキャリパ5の取付部9a、9bに設けられた摺
動ピンを示し、該摺動ピン11、17は円柱材をヘッダ
加工等でプレス成形されている。そして、図4に示すよ
うに摺動ピン11は、ロータ1の紬方向に伸長してピン
穴3a内に摺動可能に挿嵌された軸部11Aと、該軸部
11Aのー端側に一体形成された頭部11Bとから構成
され、該軸部11Aの外周側には円筒状のゴムブッシュ
12Aが嵌着される。
【0020】ここで、図5に示すごとくピン穴3aは全
体として、単なる円形穴ではなくロータ1の入り口側方
向に狭くなる異形穴になっている。前記ゴムブッシュ1
2Aは、摺動ピン11がピン穴3aに挿嵌されたとき
に、ロータ1の出口方向に向かって大きくなるように、
偏芯して穴が開けられている。
【0021】また、摺動ピン17は、ロータ1の軸方向
に伸長してピン穴3b内に摺動可能に挿嵌された軸部1
7Aと、該軸部17Aの一端側にー体形成された頭部1
7Bとから構成され、該軸部17Aの外周側には円筒状
のゴムブッシュ12Bが嵌着される。(図4に併記して
いる。)ピン穴3bは全体として、ロータ1の回転方向
に行くほど狭くなる異形穴になっている。前記ゴムブッ
シュ12Bは、摺動ピン11がピン穴3bに挿嵌された
ときに、ロータ1の入り口側方向に大きくなるように、
偏芯して穴が開けられている。前記頭部11Bには、取
付部9aのピンボルト穴9Aa外縁側端面に衝合する衝
合板部11Dが一体形成され、外衝合板部11Dの外側
面には一対の係合面15、15が互いに平行になるよう
に形成されている。そして、該各係合面15、15のう
ちいずれか一方の係合面15をキャリパ5の係合突部1
0に係合させた状態で、摺動ピン11はピンボルト16
等を介して取付部9aに嵌着されている。
【0022】ここで、図5に示すように、摺動ピン11
に挿嵌されているゴムブッシュ12Aはピン穴3aの広
くなっているロータ1出口側に押し付けられ、その結
果、摺動ピン11のロータ1入り口側が、ピン穴3aの
ロータ1入り口側に、直接もしくはゴムブッシュ12A
を介して、2点で押し付けられている。
【0023】また、図6に示すように、摺動ピン17に
挿嵌されているゴムブッシュ12Bはピン穴3bの広く
なっているロータ1入り口側に押し付けられ、その結
果、摺動ピン17のロータ1出口側が、ピン穴3bのロ
ータ1出口側に、直接もしくはゴムブッシュ12Bを介
して、2点で押し付けられている。
【0024】22はキャリパ5のシリンダボア7A内に
摺動可能に挿嵌されたピストンで、該ピストン22は、
シリンダボア7A内に外部から供給されるブレーキ液圧
によりシリンダボア7A内を軸方向に摺動変位し、アウ
タ脚部8の爪部8A、8Bとの間で各摩擦パッド23を
ロータ1の両面側に押圧するものである。
【0025】23、23はキャリパ5によりロータ1の
両面に押圧される一対の摩擦パッドで、該各摩擦パッド
23は、図1および図3に示すごとく平板状をなし、そ
の裏面には裏金24、24が重なり合うように固着され
ている。そして、各摩擦パッド23は、各裏金24、2
4が取付部材2のパッドガイド部2Aa1、2Ab1に
より摺動可能に支持され、ロータ1に制動力を付与すべ
く、キャリパ5によってロータ1の両面に押圧されるも
のである。
【0026】本実施の形態によるディスクブレーキは、
上述のごとき構成を有するもので、次にその作動につい
て説明する。まず、車両のブレーキ操作時には、キャリ
パ5の各シリンダボア7A内に外部から供給されるブレ
ーキ液圧により、ピストン22がロータ1側に摺動変位
すると、該ピストン22によりインナ側の摩擦パッド2
3がロータ1に押圧される。そして、この時キャリパ5
はロータ1からの反力を受け、摺動ピン11、17を介
して取付部材2に対しインナ側へと変位するとともに、
アウタ脚部8の爪部8A、8Bを介してアウタ側の摩擦
パッド23をロータ1に押圧する。これにより、ロータ
1は各摩擦パッド23によって両面側から制動力を付与
される。
【0027】そして、このときロータ1から各摩擦パッ
ド23を介してキャリパ5に伝達する制動トルクは、キ
ャリパ5を矢示A方向(以下回転方向Aという)に変位
させようとする曲げモーメントとして作用する。そのた
め、図11のごとく出口側の腕部2Aaは回転方向Aに
開いて摺動ピンがロータ1回転軸に対して偏芯してしま
う。また、出口側の摺動ピン11が回転方向Aに引きず
られるため、それに乗じて入り口側の摺動ピン17も、
偏芯してしまう。
【0028】また、キャリパ5では、シリンダボア内7
Aにかかるブレーキ液圧により、ピストン22とシリン
ダボア7Aとの反力が生じ、図12のごとくブリッジ部
6がそるような形状となり、摺動ピンが回転軸に対して
不可避の角度がつく(この角度がつく方向をT方向とす
る)。
【0029】然るに本実施の形態では、摺動ピン11が
挿嵌されている、ピン穴3aは全体として、単なる円形
穴ではなくロータ1の入り口側方向に狭くなる異形穴に
なっているため、腕部2Aaが回転方向A側に開くこと
により、摺動ピン11がピン穴3aの径の大きい方に相
対的に移動することになり、摺動ピン11のT方向の自
由度が大きくなる。即ち、摺動ピン11の摺動抵抗は非
常に小さくなる。
【0030】また、腕部2Aaが回転方向A側に開くこ
とにより、摺動ピン11が回転方向Aに移動し、それに
よって、入り口側の摺動ピン17も回転方向Aに移動す
る。摺動ピン17についても、摺動ピン17が挿嵌され
ている、ピン穴3bは全体として、単なる円形穴ではな
くロータ1の出口側方向に狭くなる異形穴になっている
ため、摺動ピン17がピン穴3bの径の大きい方に相対
的に移動することになり、摺動ピン17のT方向の自由
度が大きくなる。即ち、摺動ピン17の摺動抵抗も非常
に小さくなり、キャリパ5は円滑に摺動する。その結
果、摩擦パッド23、23へ均一的な押圧力が作用し、
摩擦パッド23、23の偏摩耗やジャダー、鳴き等が抑
えられる。
【0031】また、非制動時にも、摺動ピン11に挿嵌
されているゴムブッシュ12Aはピン穴3aの広くなっ
ているロータ1出口側に押し付けられ、摺動ピン11の
ロータ1入り口側が、ピン穴3aのロータ1入り口側
に、直接もしくはゴムブッシュ12Aを介して、2点で
押し付けられているため、回転軸方向の摺動方向以外の
全方向で、移動が規制され、ラトル音等の異音が発生す
ることはない。
【0032】次に、図7、8は本発明の実施の形態2を
示す。本実施の形態では前記実施の形態1と同様の構成
要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとす
る。しかし、本実施の形態の特徴は、取付部材2の各腕
部2Aa、2Abに設けた各ピン穴31a、31bの穴
形にある。
【0033】各ピン穴31a、31bは各摺動ピン1
1、17よりも大きな径と各摺動ピン11、17よりも
小さな径の穴が偏芯して開けられている形状になってい
る。この偏芯の方向は、ピン穴31aでは、小径が回転
方向A方向に偏芯している。また、ピン穴31bでは、
大径が回転方向A方向に偏芯している。
【0034】ここで、摺動ピン11、17は前述と同様
に非制動時には、小径と大径との交点であるC、Dで接
触しており、移動は規制されている。また、制動時に
は、摺動ピン11、17は大径の方に相対的に移動し
て、摺動ピン11、17のT方向の自由度が大きくな
り、摺動抵抗が非常に小さくなる。その結果、摩擦パッ
ド23、23へ均一的な押圧力が作用し、摩擦パッド2
3、23の偏摩耗やジャダー、鳴き等が抑えられる。
【0035】また、さらに本実施の形態の効果として
は、ピン穴31a、31bの加工が容易になる。
【0036】これらの実施の形態に於いては、両方の腕
部2Aa、2Abでピン穴3a(31a)、3b(31
b)の形状を異形にしたのもを説明したが、強度、鳴き
等の対策で腕部、キャリパ5等の剛性がロータ1入り口
側、出口側で異なる場合には、キャリパ5が振り方向の
開きとなり、片方の摺動ピン11(17)のみが相対的
に角度がつき、片方のピン穴11(17)のみの異形で
同様の効果が得られる場合もある。それらは、制動時の
両腕部2Aa、2Abの変形から、適宜に本発明を適用
すればよい。
【0037】
【発明の効果】以上詳述した通り請求項1記載の発明に
よれば、キャリパに配設された左右一対の摺動ピンをピ
ン穴に摺動自在に嵌合させることによって、前記キャリ
パを取付部材に支持させたディスクブレーキにおいて、
少なくとも一方の前記ピン穴の穴形が、ロータ出口側に
向かって狭くなっているため、ブレーキ操作時にキャリ
パが開いて、摺動ピン嵌合軸が変化しても、摺動ピンを
各ピン穴内で円滑に摺動させることができる。しかも、
非制動時には、キャリパががたつくことを抑えることが
できる。従って、摩擦パッドの引きずり等の原因を無く
してディスクおよび各摩擦パッドの寿命等を延ばすこと
が出来るとともに、燃費を向上でき、ジャダーやラトル
音、鳴き等の異音の発生を抑えて快適な走行を行うこと
が出来る。
【0038】また、請求項2記載の発明では、キャリパ
に配設された左右一対の摺動ピンをピン穴に摺動自在に
嵌合させることによって、前記キャリパを取付部材に支
持させたディスクブレーキにおいて、少なくとも一方の
前記ピン穴の穴形が、ロータ入り口側に向かって狭くな
っているため、ブレーキ操作時にキャリパが開いて、摺
動ピン嵌合軸が変化しても、摺動ピンを各ピン穴内で円
滑に摺動させることができる。しかも、非制動時には、
キャリパががたつくことを抑えることができる。
【0039】さらに、請求項3記載の発明では、キャリ
パに配設された左右一対の摺動ピンをピン穴に摺動自在
に嵌合させることによって、前記キャリパを取付部材に
支持させたディスクブレーキにおいて、少なくとも一方
の前記ピン穴の穴形が、少なくとも2種類の穴径で構成
されており、ロータ出口側に向かって小径になる形状で
あるため、ブレーキ操作時にキャリパが開いて、摺動ピ
ン嵌合軸が変化しても、摺動ピンを各ピン穴内で円滑に
摺動させることができる。しかも、非制動時には、キャ
リパががたつくことを抑えることができる。さらに、キ
ャリパの製造が容易になる。
【0040】また、請求項4記載の発明では、キャリパ
に配設された左右一対の摺動ピンをピン穴に摺動自在に
嵌合させることによって、前記キャリパを取付部材に支
持させたディスクブレーキにおいて、少なくとも一方の
前記ピン穴の穴形が、少なくとも2種類の穴径で構成さ
れており、ロータ入り口側に向かって小径になる形状で
あるため、ブレーキ操作時にキャリパが開いて、摺動ピ
ン嵌合軸が変化しても、摺動ピンを各ピン穴内で円滑に
摺動させることができる。しかも、非制動時には、キャ
リパががたつくことを抑えることができる。さらに、キ
ャリパの製造が容易になる。
【0041】さらに、請求項5記載の発明では、少なく
とも一方の前記摺動ピン摺動部の外径が前記ピン穴の最
小径よりも大きく、かつ、前記ピン穴の最大径よりも小
さいため、ブレーキ操作時にキャリパが開いて、摺動ピ
ン嵌合軸が変化しても、摺動ピンを各ピン穴内で円滑に
摺動させることができる。しかも、非制動時には、キャ
リパががたつくことを抑えることができる。さらに、キ
ャリパの製造が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるディスクブレーキ
を示すT部破断の正面図である。
【図2】図1中のディスクブレーキを示す平面図であ
る。
【図3】図2中の矢示III-III から見た拡大断面図であ
る。
【図4】図1中の摺動ピンを単体で示す斜視図である。
【図5】図1中のピン穴および摺動ピンを示すディスク
回転方向出口側での要部拡大図である。
【図6】図1中のピン穴および摺動ピンを示すディスク
回転方向入り口側での要部拡大図である。
【図7】本発明の実施の形態2によるディスクブレーキ
を示すー部破断の正面図である。
【図8】図7中のディスクブレーキを示す平面図であ
る。
【図9】図7中のピン穴および摺動ピンを示すディスク
回転方向出口側での要部拡大図である。
【図10】図7中のピン穴および摺動ピンを示すディス
ク回転方向入り口側での要部拡大図である。
【図11】従来のディスクブレーキの取付部材が制動中
に変形する様子を示す図である。
【図12】従来のディスクブレーキが制動中に変形する
様子を示す図である。
【図13】従来のディスクブレーキを示す平面図であ
る。
【図14】従来のピン穴および摺動ピンを示す要部拡大
図である。
【符号の説明】
1 ディスク 2 取付部材 2Aa 腕部 2Ab 腕部 2Aa1 パッドガイド部 2Ab1 パッドガイド部 2Aa2 トルク受け部 2Ab2 トルク受け部 2B 連結部 2B1 ねじ穴 3a ピン穴 3b ピン穴 4 補強ビーム 5 キャリパ 6 ブリッジ部 7 インナ脚部 7A シリンダボア 8 アウタ脚部 8A 爪部 8B 爪部 9a 取付部 9b 取付部 9Aa ピンボルト穴 9Ab ピンボルト穴 10a 係合突部 10b 係合突部 11 摺動ピン 11A 軸部 11B 頭部 11D 衝合板部 12A ゴムブッシュ 12B ゴムブッシュ 13 入口側トルク受部ピン穴 15 係合面 16 ピンボルト 17 摺動ピン 17A 軸部 17B 頭部 18 出口側トルク受部ピン穴 20 係合面 21 ピンボルト 22 ピストン 23 摩擦パッド 24 裏金 31a ピン穴 31b ピン穴

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリパに配設された左右一対の摺動ピ
    ンをピン穴に摺動自在に嵌合させることによって、前記
    キャリパを取付部材に支持させたディスクブレーキにお
    いて、 少なくとも一方の前記ピン穴の穴形が、ロータ出口側に
    向かって狭くなっていることを特徴とするディスクブレ
    ーキ。
  2. 【請求項2】 キャリパに配設された左右一対の摺動ピ
    ンをピン穴に摺動自在に嵌合させることによって、前記
    キャリパを取付部材に支持させたディスクブレーキにお
    いて、 少なくとも一方の前記ピン穴の穴形が、ロータ入り口側
    に向かって狭くなっていることを特徴とするディスクブ
    レーキ。
  3. 【請求項3】 キャリパに配設された左右一対の摺動ピ
    ンをピン穴に摺動自在に嵌合させることによって、前記
    キャリパを取付部材に支持させたディスクブレーキにお
    いて、 少なくとも一方の前記ピン穴の穴形が、少なくとも2種
    類の穴径で構成されており、ロータ出口側に向かって小
    径になる形状であることを特徴とするディスクブレー
    キ。
  4. 【請求項4】 キャリパに配設された左右一対の摺動ピ
    ンをピン穴に摺動自在に嵌合させることによって、前記
    キャリパを取付部材に支持させたディスクブレーキにお
    いて、 少なくとも一方の前記ピン穴の穴形が、少なくとも2種
    類の穴径で構成されており、ロータ入り口側に向かって
    小径になる形状であることを特徴とするディスクブレー
    キ。
  5. 【請求項5】 キャリパに配設された左右一対の摺動ピ
    ンをピン穴ない摺動自在に嵌合させることによって、前
    記キャリパを取付部材に支持させたディスクブレーキに
    おいて、 少なくとも一方の前記摺動ピン摺動部の外径が前記ピン
    穴の最小径よりも大きく、かつ、前記ピン穴の最大径よ
    りも小さいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    の項に記載のディスクブレーキ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104747626A (zh) * 2015-03-27 2015-07-01 江苏佰瑞克汽配有限公司 一种汽车碟刹钳体
WO2017123484A1 (en) 2016-01-11 2017-07-20 Kelsey-Hayes Company Brake caliper guide pin low pressure isolation damper

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