JPH11254379A - ロボットの干渉チェック方法 - Google Patents

ロボットの干渉チェック方法

Info

Publication number
JPH11254379A
JPH11254379A JP6004498A JP6004498A JPH11254379A JP H11254379 A JPH11254379 A JP H11254379A JP 6004498 A JP6004498 A JP 6004498A JP 6004498 A JP6004498 A JP 6004498A JP H11254379 A JPH11254379 A JP H11254379A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
interference
robot
check
rectangular parallelepiped
column
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6004498A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3065579B2 (ja
Inventor
Yoichi Nagao
陽一 長尾
Hideaki Ota
英明 太田
Hideyuki Ninoyu
秀幸 二之湯
Fumihiro Honda
文博 本多
Masaaki Hirayama
真明 平山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Heavy Industries Ltd filed Critical Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority to JP10060044A priority Critical patent/JP3065579B2/ja
Publication of JPH11254379A publication Critical patent/JPH11254379A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3065579B2 publication Critical patent/JP3065579B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manipulator (AREA)
  • Numerical Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 干渉チェックの対象物体の適用範囲を拡大
し、干渉チェックモデル作成を効率化するとともに高精
度な干渉チェックを実施できるロボットの干渉チェック
方法を提供する。 【解決手段】 ステップa1において、環境の中からチ
ェック対象となる物体を1つ選択し、ステップa2で概
略干渉チェックを実施する。概略チェックの干渉必要条
件が成立すると、ステップa5に移行して、ロボットの
アームの中から対象物体を1つ選択し、ロボット物体と
環境物体との間で干渉必要条件および干渉十分条件を判
定する。干渉十分条件を満足していれば干渉ありと判定
して終了する。詳細チェックの干渉十分条件を満足しな
ければ、ステップa11に移行して、物体間距離の余裕
が有れば、ロボット物体を近似した直方体をより小さな
複数の直方体に分割して近似した後、ステップa6に戻
り、詳細チェックを繰り返し実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロボットが所定の
プログラムに従って動作する際に、ロボットのアームや
先端に装着された工具がワークや周囲設備等に干渉する
か否かを計算機上で判定するロボットの干渉チェック方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ロボットの動作データを作成する
方法として、1)ロボットを設置した作業現場におい
て、操作者がロボットアームを動かして、作業に必要な
位置・姿勢や経路を教示する直接教示方法と、2)ロボ
ットの動作プログラムを計算機で予め作成しておくオフ
ライン教示方法、とに大別できる。
【0003】最近は、多品種少量生産の傾向に対応し
て、後者のオフライン教示方法の利用が増加している。
この場合、作業現場とは別の場所で動作プログラムを作
成することになるため、動作データの妥当性、特にロボ
ットの干渉の有無を検証する必要がある。
【0004】ロボットアームの干渉チェックとしては、
ロボットアームとワーク等の対象とする2物体につい
て、物体表面を構成する個々の面同士の相対的な位置と
姿勢の関係を計算機上で算出し、それらが交差するか否
かで判定することが多い。しかしながら、実際の物体は
複雑な形状を持つのが通常であり、2物体間の表面同士
の組合せを網羅的にチェックすると計算量が膨大にな
る。
【0005】この対策として、論文(「マニピュレータ
の障害物回避」尾崎 弘明著、日本ロボット学会誌、Vo
l.2 No.6 (December 1984))では、図13に示すよう
に、2つの物体が直方体であることを前提とし、さらに
物体の姿勢への考慮を省いて交差判定条件を簡略化でき
る球で近似した上で、交差の有無を調べる干渉チェック
方法が提案されている。干渉の可能性があれば、その直
方体を逐次分割してチェックすることによって近似の精
度を高めつつ、処理全体の高速化を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
直方体逐次分割方式では、2物体が直方体のみに限定さ
れている。そのため、本方式を実際に適用する場合に
は、干渉チェックの対象物体を1個の直方体で粗く近似
するか、あるいは複数の直方体の組合せで表現する必要
があり、直方体でない物体に対する適用の難しさがあ
る。
【0007】一方、他の先行技術(特開昭62−437
06号、特開平1−173205号)には、図14に示
すように、干渉チェック処理を効率化するために、ロボ
ットの各アームを球でそれぞれ近似して、概略的な干渉
チェックを実施して干渉チェックの対象となる物体の組
合せを最初に削減することが提案されている。
【0008】しかしながら、ロボットの各アームを球近
似すると、たとえば多数のワークが広い領域に配置さ
れ、ロボットが移動しながら作業するような広範囲の作
業では干渉チェックの計算量が膨大になり、処理効率の
改善は十分でない。
【0009】本発明の目的は、干渉チェックの対象物体
の適用範囲を拡大し、高精度で効率的な干渉チェックを
実施できるロボットの干渉チェック方法を提供すること
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、干渉チェック
の対象となる2つの物体のうち、一方を一般形状柱に近
似し、他方を直方体に近似する近似工程と、ロボットの
動作プログラムに従って、近似した物体を動作空間内で
相対的に移動させて、近似物体同士の干渉の有無を判定
する判定工程と、干渉の有無を判定できなかった場合、
直方体に近似した物体をより小さい複数の直方体に分割
する分割工程とを含み、分割工程で分割された直方体と
一般形状柱に近似された物体とを用いて、前記判定工程
へ戻ることを特徴とするロボットの干渉チェック方法で
ある。
【0011】本発明に従えば、図1に示すように、多角
柱や円柱のような、線分と円弧の組合せから成る底面形
状を垂直方向に引き伸ばした一般形状柱(板材も含む)
にも干渉チェックを適用することができる。したがっ
て、従来の直方体と直方体との組合せ以外にも、対象物
体の適用範囲を拡大でき、高精度に形状近似できるとと
もに、干渉チェック形状モデルの作成を効率化できる。
本手法はロボットとワークもしくは周辺設備との干渉チ
ェックだけでなく、2台のロボット間の干渉チェックに
も適用できる。
【0012】また本発明は、前記判定工程は、直方体の
外接球および一般形状柱を、一般形状柱の底面と平行な
平面に投影した底面投影図および一般形状柱の底面に垂
直な側面に投影した側面投影図において干渉必要条件を
判定する工程と、外接球の中心が一般形状柱に内包され
る干渉十分条件を判定する工程とを含むことを特徴とす
る。
【0013】本発明に従えば、一般形状柱の底面投影図
および側面投影図に分けて干渉の有無を調べることによ
って、2次元的な数値計算で足りるため、高速な干渉チ
ェックを実施できる。
【0014】また本発明は、近似工程に先だって、ロボ
ットの動作範囲およびワーク物体をそれぞれ内包する2
つの球を算出して、球同士の干渉の有無を判定する概略
判定工程を含むことを特徴とする。
【0015】本発明に従えば、ロボットの動作範囲およ
びワーク物体をそれぞれ内包する2つの球を用いて干渉
の有無を調べることによって、干渉の可能性が無いとき
の処理の高速化を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図2は、本発明に係る干渉必要条
件を示す説明図である。一般形状柱1と直方体2との干
渉必要条件について説明する。直方体2に外接する球2
aを算出し、この外接球2aが一般形状柱と交差しない
場合には元の直方体2でも干渉の可能性は無しと判定で
きる。一方、外接球2aが一般形状柱1と交差する場合
には干渉の可能性が有るため、より詳細な干渉チェック
に移行することになる。
【0017】干渉必要条件の判定では、一般形状柱1の
底面と平行なXY平面に投影した底面投影図と、一般形
状柱1の底面に垂直なZ軸と平行な側面に投影した側面
投影図とに分けて、その両方で共有点を持つか否かで判
定する。すなわち図2(1)に示すように、直方体2の
外接球2aおよび一般形状柱1をXY平面に投影して、
両者の投影図形が共有点を持つか否かでXY平面での干
渉を判定できる。また、図2(2)に示すように、直方
体2の外接球2aおよび一般形状柱1をたとえばXZ平
面に投影して、一般形状柱1の底面の高さレベルと上面
の高さレベルとの間に外接球2aの投影図形(円)が一
部でも位置するか否かで高さレベルでの干渉を判定でき
る。
【0018】この干渉必要条件を満足する場合、次に干
渉十分条件を判定する。干渉十分条件でも同様に、底面
投影図と側面投影図とに分けて考えることができ、外接
球2aの中心が一般形状柱1の内部に含まれる場合には
干渉が確実となる。
【0019】干渉必要条件が成立し、干渉十分条件が成
立しない場合は、干渉の有無を判定できないため、直方
体2を数個の小さな直方体に分割して、各直方体につい
て一般形状柱1との干渉必要条件および干渉十分条件を
判定する。
【0020】こうした干渉必要条件の判定、干渉十分条
件の判定および直方体の分割を繰り返すことによって、
必要な精度で干渉の有無を判定できる。
【0021】図3は、多角柱と直方体との干渉を調べる
手法を示す説明図である。多角柱E1は、底面の頂点P
0〜Pn-1、上面の頂点Q0〜Qn-1、高さhを有し、点P
0は座標軸原点に位置し、各点の座標はPi(Xi,Yi,0),Q
i(Xi,Yi,h)で表される。ここで、頂点P0〜Pn-1は、P
0→P1→ … →Pn-1に向かうとき、左側が多角柱の内
部となる向きにとるものとする。直方体E2は、長さ
w、k、dの3辺と、重心G(Xd,Yd,Zd)を有する。
【0022】このとき、直方体E2の外接球E2aの半
径rは、 r = (w2+k2+d21/2/2 …(1) となり、外接球E2aの中心と重心Gが一致する。
【0023】多角柱E1と直方体E2との干渉必要条件
は、多角柱E1と外接球E2aとが交差するか、あるい
は外接球E2aが多角柱E1の内部に含まれることであ
る。一方、干渉十分条件は、外接球E2aの中心が多角
柱E1の内部に含まれることである。
【0024】干渉必要条件に関して、XY平面とZ軸方
向に分けて考える。XY平面において、a)重心Gを中
心とする半径rの円が線分PiPi+1(i=0,…,n-1;
Pn=P0とする)と交差する、b)重心Gが多角形P0
P1…Pn-1 の内部に存在する、のいずれかの条件を満
足すれば足りる。
【0025】条件a)に関して、図4に示すように、多
角柱E1と外接球E2aのXY平面への射影を考える
と、直線PiPi+1の方程式は、 (Yi+1-Yi)(X-Xi)-(Xi+1-Xi)(Y-Yi) = 0 …(2) によって表される。
【0026】この線分PiPi+1が線分PiPi+1に対して
垂直な直線GHと交わるか、すなわち両端点Pi、Pi+1
が直線GHの両側に位置するか否かを、 {(Xi+1-Xi)(Xi+1-Xd)+(Yi+1-Yi)(Yi+1-Yd)}* {(Xi+1-Xi)(Xi-Xd)+(Yi+1-Yi)(Yi-Yd)} < 0 …(3) によって判定する。
【0027】式(3)が成立し、かつ次式(4)のよう
に、線分PiPi+1と重心G(Xd,Yd,Zd)との距離dが半径
rより小さい場合(d<r)に必要条件が満たされる。
【0028】
【数1】
【0029】式(3)が成立しない場合には、次式
(5)のように、端点Piと重心Gとの距離が半径rよ
り小さい場合に必要条件が満たされる。
【0030】 r>{ (Yi-Yd)2 + (Xi-Xd)21/2 …(5) 次に、条件b)に関して、図5および次式(6)に示す
ように、重心Gからの多角形P0P1…Pn-1の各辺に対
する中心角の和を計算し、和が2πである場合は重心G
が多角形P0P1…Pn-1の内部に含まれると判定でき
る。
【0031】
【数2】
【0032】したがって、式(3)かつ式(4)、ある
いは式(5)または式(6)が成立する場合に、XY平
面における干渉必要条件を満足する。
【0033】次にZ軸方向に関して、外接球E2aと多
角柱E1との干渉必要条件は、次式(7)で表される。
【0034】 | Zd - h/2 | < h/2 + r …(7) したがって、式(3)かつ式(4)、あるいは式(5)
または式(6)が成立し、かつ式(7)が成立した場合
に、多角柱E1と直方体E2との干渉必要条件を満足す
る。
【0035】次に多角柱E1と直方体E2との干渉十分
条件に関して、外接球E2aの中心が多角柱E1の内部
に含まれることであるから、式(6)と式(7)におい
て半径r=0とした条件が共に成立することである。
【0036】図6は、円柱と直方体との干渉条件を調べ
る手法を示す説明図である。円柱E3は、座標原点を中
心にZ軸に沿って配置され、底面の中心(0,0,-h/2)、上
面の中心(0,0,h/2) 、半径R、高さhを有する。直方体
E2は、長さw、k、dの3辺と、重心G(Xd,Yd,Zd)を
有する。このとき、直方体E2の外接球E2aの半径r
は、 r = (w2+k2+d21/2/2 …(1) となる。また、重心GとZ軸との距離Lは、L=(Xd2
+Yd21/2 となる。
【0037】まず干渉必要条件に関して、a)XY平面
において、距離Lが半径Rと半径rとの合計以下である
こと、すなわち L ≦ R+r …(10) が成立すること、b)Z軸方向において、 | Zd | ≦ h/2+r …(11) が成立すること、の両方を満足する必要がある。
【0038】次に干渉十分条件に関して、外接球E2a
の中心が円柱E3の内部に含まれることであるから、式
(10)と式(11)において半径r=0とした条件が
共に成立することである。
【0039】図7は、ロボットとワーク物体との概略的
な干渉チェックを行う手法を示す説明図である。広範囲
に渡って作業するロボットに対して詳細な干渉チェック
を始めると、干渉位置を見つけ出すまでに膨大な計算が
必要になる。そこで、詳細な干渉チェックに先だって、
概略的な干渉チェックを行うことが好ましい。
【0040】従来は、図14に示したように、ロボット
の各アームを個別の球で近似していたが、広範囲にわた
って作業する場合には概略チェックの計算量はかなり多
くなる。本発明では、ロボット5の動作範囲を全て内包
する球5aと対象ワーク6を内包する球6aとを算出し
て、2つの球5a、6aで近似することによって概略チ
ェックの計算量を大幅に削減している。
【0041】まず干渉必要条件に関して、2つの球5
a、6aの半径r1、r2、各球の中心間距離dとする
と、 d > r1+r2 …(12) が成立するとき、球5a、6a同士が交差せず、ロボッ
ト5と対象ワーク6との干渉必要条件を満足しない。こ
うした概略的なチェックで干渉しないことが判明すれ
ば、それ以降、詳細な干渉チェックを行う必要がなくな
る。
【0042】図8は、本発明の実施の一形態を示すフロ
ーチャートである。ここでは、ロボット1台と環境物体
群との干渉チェックを対象とし、直方体を逐次分割する
詳細チェックにおいて環境物体を一般形状柱でモデル化
し、ロボットアームを複数の直方体の組合せでモデル化
した例を説明するが、こうした手法はロボット同士の干
渉チェックにも適用可能である。
【0043】まずステップa1において、環境の中から
チェック対象となる物体を1つ選択し、ステップa2で
図7で説明した概略干渉チェックを実施する。ステップ
a3で、概略チェックの干渉必要条件が成立しなけれ
ば、当該物体との干渉は無いと判定し、次の環境物体に
対する干渉チェックに移行する。ステップa4で、チェ
ック対象となる環境物体が残っていれば、ステップa1
から再開するが、無ければ干渉チェックを終了する。
【0044】概略チェックの干渉必要条件が成立する
と、ステップa5に移行して、ロボットのアームの中か
ら対象物体を1つ選択し、ステップa6で選択したロボ
ット物体と環境物体との間で、図2〜図6で説明した干
渉必要条件を判定する。
【0045】図9は、ステップa6の動作を示すフロー
チャートである。ステップb1において、ロボット物体
を近似した直方体の外接球を生成し、ステップb2で図
3で説明したように、一般形状柱と外接球とが交差する
か否かを判定し、交差すればステップb3に移行して干
渉必要条件を満足すると判定して終了する。一方、交差
しなければ、ステップb4に移行して干渉必要条件を満
足しないと判定して終了する。
【0046】次に図8のステップa7に戻って、詳細チ
ェックの干渉必要条件を満足しなければ、当該ロボット
物体と環境物体との間には干渉は無いと判定し、次のロ
ボット物体に対する干渉チェックに移行する。ステップ
a8で、チェック対象となるロボット物体が残っていれ
ば、ステップa5から再開するが、無ければステップa
4に移行して、さらに環境物体の残りの有無を判定す
る。一方、ステップa7で詳細チェックの干渉必要条件
を満足していると、次のステップa9で図2〜図6で説
明した干渉十分条件を判定する。
【0047】図10は、ステップa9の動作を示すフロ
ーチャートである。ステップc1において、一般形状柱
が外接球の中心を含むか否かを判定し、球中心を含んで
いればステップc2に移行して干渉十分条件を満足する
と判定して終了する。一方、球中心を含んでいなけれ
ば、ステップc3に移行して干渉十分条件を満足しない
と判定して終了する。
【0048】次に図8のステップa10に戻って、詳細
チェックの干渉十分条件を満足していれば当該ロボット
物体と環境物体との間に干渉ありと判定して終了する。
一方、詳細チェックの干渉十分条件を満足しなければ、
ステップa11に移行して、当該ロボット物体と環境物
体と間の距離の余裕が所定の干渉チェック精度より小さ
いか否かを判定する。こうした物体間距離の余裕が無け
れば、干渉ありと判定して終了する。物体間距離に余裕
が有れば、ステップa12に移行して、ロボット物体を
近似した直方体をより小さな複数の直方体に分割して近
似した後、ステップa6に戻り、分割した直方体に関す
る詳細チェックを繰り返し実施する。
【0049】こうして当該ロボット物体と環境物体との
間の概略的な干渉チェックや詳細な干渉チェックを行
い、さらに干渉の有無が微妙な箇所においては複数の直
方体モデルに分割しながら干渉チェックを繰り返すこと
によって、迅速で確実な干渉チェックを行うことができ
る。
【0050】図11は本発明に係る干渉チェック方法が
適用可能なロボットシステムの一例を示す説明図であ
り、図12はワークの一例を示す斜視図である。このロ
ボットシステム20は、造船小組立工程の溶接ロボット
や橋梁塗装ロボットとして使用され、6軸垂直多関節型
ロボット21を旋回テーブル22に取り付け、X軸レー
ル23およびY軸レール24の上に搭載して構成され
る。コンベヤローラ30の上には、図12のワーク40
が搭載される。ワーク40は、切り欠き部41aを有す
る平板状の主板41に板状の部材42、43を垂直に立
てて、両者を溶接するものである。
【0051】ロボット21の姿勢やレール上の走行位置
は、ロボットコントローラ(不図示)によって制御され
る。ロボットコントローラに搭載される動作プログラム
は、別の計算機上でも作成することができ、こうした干
渉チェックもプログラム作成の後に計算機上で実施され
る。
【0052】ワーク40とロボット21との間の干渉チ
ェック物体間距離余裕は、たとえば溶接作業時に1m
m、それ以外の時は20mmに設定している。
【0053】溶接作業時は、ロボットアームおよびアー
ム先端に装着された溶接ツールをワーク40に非常に接
近させる必要がある。ワーク40の形状も、直方体など
の単純な形状であることは稀であり、一般には図12の
ような複雑な多種類の形状を持つことが多い。従来の干
渉チェック方法では、対象ワークを直方体で近似してい
たため、複雑な形状になると多数の直方体の組合せモデ
ルで近似しなければ精度の良い結果は得られない。しか
も、対象ワークの種類が多いと、この組合せモデルの作
成に多大な時間を要する。
【0054】そこで、対象ワークに近い形状を持つモデ
ルほど分割物体数が少なくて済み、たとえば板状部材や
柱状部材などを包含する一般形状柱を近似モデルとして
採用することによって、分割物体の数をあまり増やすこ
となく、高精度にかつモデル作成に手間をかけずに干渉
チェックを実施できる。
【0055】
【発明の効果】以上詳説したように本発明によれば、従
来の直方体と直方体との組合せ以外の一般形状柱にも対
象物体の適用範囲を拡大でき、高精度にかつモデル作成
に手間をかけずに干渉チェックを実施できる。
【0056】また、一般形状柱の底面投影図および側面
投影図に分けて干渉の有無を調べることによって、2次
元的な数値計算で足りるため、高速な干渉チェックを実
施できる。
【0057】さらに、ロボットの動作範囲およびワーク
物体をそれぞれ内包する2つの球を用いて干渉の有無を
調べることによって、干渉の可能性が無いときの処理の
高速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る干渉チェック方法が適用される物
体形状を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る干渉必要条件を示す説明図であ
る。
【図3】多角柱と直方体との干渉条件を調べる手法を示
す説明図である。
【図4】多角柱E1と外接球E2aのXY平面への射影
図である。
【図5】多角柱E1のXY平面への射影図である。
【図6】円柱と直方体との干渉条件を調べる手法を示す
説明図である。
【図7】ロボットとワークとの概略干渉チェックの方法
を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の一形態を示すフローチャートで
ある。
【図9】ステップa6の動作を示すフローチャートであ
る。
【図10】ステップa9の動作を示すフローチャートで
ある。
【図11】本発明に係る干渉チェック方法が適用可能な
ロボットシステムの一例を示す説明図である。
【図12】ワークの一例を示す斜視図である。
【図13】従来の直方体逐次分割方式の説明図である。
【図14】他の先行技術の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 一般形状柱 2 直方体 2a 外接球
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年2月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】また本発明は、干渉チェックの対象となる
2つの物体のうち、一方を一般形状柱に近似し、他方を
直方体に近似する近似工程と、ロボットの動作プログラ
ムに従って、近似した物体を動作空間内で相対的に移動
させて、近似物体同士の干渉の有無を判定する判定工程
と、干渉の有無を判定できなかった場合、直方体に近似
した物体をより小さい複数の直方体に分割する分割工程
とを含み、前記判定工程は、直方体の外接球および一般
形状柱を、一般形状柱の底面と平行な平面に投影した底
面投影図および一般形状柱の底面に垂直な側面に投影し
た側面投影図において、2つの投影図形が共有点を持つ
干渉必要条件を判定する工程、および外接球の中心が一
般形状柱に内包される干渉十分条件を判定する工程を含
み、分割工程で分割された直方体と一般形状柱に近似さ
れた物体とを用いて、前記判定工程へ戻ることを特徴と
するロボットの干渉チェック方法である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】本発明に従えば、判定工程において一般形
状柱の底面投影図および側面投影図に分けて干渉の有無
を調べることによって、2次元的な数値計算で足りるた
め、高速な干渉チェックを実施できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 二之湯 秀幸 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 本多 文博 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 平山 真明 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 干渉チェックの対象となる2つの物体の
    うち、一方を一般形状柱に近似し、他方を直方体に近似
    する近似工程と、 ロボットの動作プログラムに従って、近似した物体を動
    作空間内で相対的に移動させて、近似物体同士の干渉の
    有無を判定する判定工程と、 干渉の有無を判定できなかった場合、直方体に近似した
    物体をより小さい複数の直方体に分割する分割工程とを
    含み、 分割工程で分割された直方体と一般形状柱に近似された
    物体とを用いて、前記判定工程へ戻ることを特徴とする
    ロボットの干渉チェック方法。
  2. 【請求項2】 前記判定工程は、 直方体の外接球および一般形状柱を、一般形状柱の底面
    と平行な平面に投影した底面投影図および一般形状柱の
    底面に垂直な側面に投影した側面投影図において、2つ
    の投影図形が共有点を持つ干渉必要条件を判定する工程
    と、 外接球の中心が一般形状柱に内包される干渉十分条件を
    判定する工程とを含むことを特徴とする請求項1記載の
    ロボットの干渉チェック方法。
  3. 【請求項3】 近似工程に先だって、ロボットの動作範
    囲およびワーク物体をそれぞれ内包する2つの球を算出
    して、球同士の干渉の有無を判定する概略判定工程を含
    むことを特徴とする請求項1または2記載のロボットの
    干渉チェック方法。
JP10060044A 1998-03-11 1998-03-11 ロボットの干渉チェック方法 Expired - Fee Related JP3065579B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10060044A JP3065579B2 (ja) 1998-03-11 1998-03-11 ロボットの干渉チェック方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10060044A JP3065579B2 (ja) 1998-03-11 1998-03-11 ロボットの干渉チェック方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11254379A true JPH11254379A (ja) 1999-09-21
JP3065579B2 JP3065579B2 (ja) 2000-07-17

Family

ID=13130696

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10060044A Expired - Fee Related JP3065579B2 (ja) 1998-03-11 1998-03-11 ロボットの干渉チェック方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3065579B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006338389A (ja) * 2005-06-02 2006-12-14 Toyota Motor Corp 物体間衝突判定装置及び方法
JP2008279524A (ja) * 2007-05-08 2008-11-20 Ihi Corp 複数ロボットの衝突検知方法及びロボット装置
WO2008142935A1 (ja) * 2007-05-17 2008-11-27 Masaki Sato 切削加工のシミュレーション又はモデリングの方法、その方法のプログラム、並びにそのプログラムを記録した記録媒体
JP2009233757A (ja) * 2008-03-25 2009-10-15 Ihi Corp ロボット装置の制御方法及びロボット装置
WO2014122995A1 (ja) * 2013-02-06 2014-08-14 三菱電機株式会社 干渉チェック装置
JP2018134703A (ja) * 2017-02-21 2018-08-30 株式会社安川電機 ロボットシミュレータ、ロボットシステム及びシミュレーション方法
WO2021152843A1 (ja) * 2020-01-31 2021-08-05 株式会社Fuji ロボット制御装置およびロボット制御方法
US12042940B2 (en) 2019-11-27 2024-07-23 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Interference check for robot operation

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006338389A (ja) * 2005-06-02 2006-12-14 Toyota Motor Corp 物体間衝突判定装置及び方法
JP4569390B2 (ja) * 2005-06-02 2010-10-27 トヨタ自動車株式会社 物体間衝突判定装置及び方法
JP2008279524A (ja) * 2007-05-08 2008-11-20 Ihi Corp 複数ロボットの衝突検知方法及びロボット装置
WO2008142935A1 (ja) * 2007-05-17 2008-11-27 Masaki Sato 切削加工のシミュレーション又はモデリングの方法、その方法のプログラム、並びにそのプログラムを記録した記録媒体
JP2008287456A (ja) * 2007-05-17 2008-11-27 Masaki Sato 切削加工のシミュレーション方法、切削加工のシミュレーション方法のプログラム、切削加工のシミュレーション方法のプログラムを記録した記録媒体、モデリング方法、モデリング方法のプログラム及びモデリング方法のプログラムを記録した記録媒体
JP4545171B2 (ja) * 2007-05-17 2010-09-15 正樹 佐藤 切削加工のシミュレーション方法、切削加工のシミュレーション方法のプログラム、切削加工のシミュレーション方法のプログラムを記録した記録媒体、モデリング方法、モデリング方法のプログラム及びモデリング方法のプログラムを記録した記録媒体
JP2009233757A (ja) * 2008-03-25 2009-10-15 Ihi Corp ロボット装置の制御方法及びロボット装置
JP5872077B2 (ja) * 2013-02-06 2016-03-01 三菱電機株式会社 干渉チェック装置
WO2014122995A1 (ja) * 2013-02-06 2014-08-14 三菱電機株式会社 干渉チェック装置
US9550295B2 (en) 2013-02-06 2017-01-24 Mitsubishi Electric Corporation Interference check device
JPWO2014122995A1 (ja) * 2013-02-06 2017-02-02 三菱電機株式会社 干渉チェック装置
JP2018134703A (ja) * 2017-02-21 2018-08-30 株式会社安川電機 ロボットシミュレータ、ロボットシステム及びシミュレーション方法
US11213945B2 (en) 2017-02-21 2022-01-04 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Robot simulator, robot system and simulation method
US12042940B2 (en) 2019-11-27 2024-07-23 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Interference check for robot operation
WO2021152843A1 (ja) * 2020-01-31 2021-08-05 株式会社Fuji ロボット制御装置およびロボット制御方法
JPWO2021152843A1 (ja) * 2020-01-31 2021-08-05

Also Published As

Publication number Publication date
JP3065579B2 (ja) 2000-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Chang et al. Collision avoidance of two general robot manipulators by minimum delay time
EP0744046B1 (en) Intelligent system for generating and executing a sheet metal bending plan
EP1684140B1 (en) Bending apparatus comprising a control means and corresponding method
JP5144785B2 (ja) ロボットの着目部位と周辺物との干渉を予測する方法及び装置
US20080027580A1 (en) Robot programming method and apparatus with both vision and force
US20070242073A1 (en) Robot simulation apparatus
JP3065579B2 (ja) ロボットの干渉チェック方法
CN113305847B (zh) 一种建筑3d打印移动机械臂站位规划方法及***
JP2000190264A (ja) 産業用ロボットの教示方法および教示装置
JP3639873B2 (ja) ロボット制御方法およびロボット制御システム
US20020120359A1 (en) System and method for planning a tool path along a contoured surface
JPH1063324A (ja) 画像入力型ロボットシステム
Pickett et al. RoboTeach: An off-line robot programming system based on GMSolid
Kim et al. Generation of a 3D robot path for collision avoidance of a workpiece based on voxel and vector field
Baizid et al. Industrial robotics platform for simulation design, planning and optimization based on off-line CAD programming
JP2597979B2 (ja) ロボツト制御データの干渉チェック方法
JP2678005B2 (ja) ロボットの干渉チェック方法
JP2021186929A (ja) 多軸ロボットの制御方法
TSAI et al. Mathematical model for robotic arc-welding off-line programming system
Yuan et al. Strategy for robot motion and path planning in robot taping
Veeramani et al. Coordination and path planning of a heterogeneous multi-robot system for sheet metal drilling
JP2000112510A (ja) ロボットの教示方法及びその装置
JP3194471B2 (ja) 塗装ロボットの制御データ自動作成方法および制御データ自動作成装置
KR100244757B1 (ko) 철구조물의 용접 작업시 오프 라인 프로그램 구성방법 및 로봇 과 용접 대상물 위치 고정 장치
Kim et al. PC-based off-line programming in the shipbuilding industry: open architecture

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees