JPH11246968A - 光学薄膜の製造方法 - Google Patents

光学薄膜の製造方法

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JPH11246968A
JPH11246968A JP10053933A JP5393398A JPH11246968A JP H11246968 A JPH11246968 A JP H11246968A JP 10053933 A JP10053933 A JP 10053933A JP 5393398 A JP5393398 A JP 5393398A JP H11246968 A JPH11246968 A JP H11246968A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スパッタリング法による成膜であっても、プ
ラズマに影響されることなく成膜時の膜厚を正確に監視
して高精度に膜厚を制御する。 【解決手段】 光源2から出射した光線7を基板8上で
反射させ、プラズマに起因する光の波長域以外の波長域
における反射光の強度を受光手段6で検出し、受光手段
6の出力より成膜中の膜厚を算出することにより、膜厚
を制御する。スパッタリング時のプラズマに起因して生
じる光の波長域以外の強度を検出するため、プラズマか
らの光がノイズとなることがなく、膜厚を正確に把握す
ることができ、高精度に制御した成膜ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膜厚を制御しなが
ら光学薄膜を製造する製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスなどの薄膜形成において
は、スパッタリング法が使用されている。このスパッタ
リング法は高周波電力を電極に印加することによりター
ゲット上に放電ガスのプラズマを発生させ、このプラズ
マによってターゲットをスパッタリングして基板上に薄
膜を成膜するものである。
【0003】また、光学薄膜では、その膜厚が薄膜の特
性を左右する重要なパラメータであり、このため膜厚を
制御しながら成膜することが行われている。かかる膜厚
の制御は、従来より成膜時間を制御することによってな
されている。スパッタリング時の成膜速度がスパッタリ
ング時の電力に比例するため、時間の制御で膜厚を監視
できるためである(刊行物「スパッタ薄膜」、小林春洋
著、日刊工業新聞社発行)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属タ
ーゲットを用いたリアクティブスパッタのようにターゲ
ット表面の状態によりスパッタ率が変化する場合には、
必ずしもスパッタ電力と成膜速度が比例するとは限ら
ず、時間制御だけでは十分に膜厚を制御することができ
ない。また、投入した電力の一部が電極の電気抵抗など
によりジュール熱に変換されるため、投入した全ての電
力がプラズマに供給されるものではない。従って、投入
した電力と成膜速度の間では完全に比例するものではな
く、高精度に膜厚を制御する必要のある場合には、時間
制御だけでは不十分である。
【0005】これに対し、真空蒸着法では、特公平7−
98993号公報に記載されるように、光学式膜厚制御
法によって成膜時の膜圧を制御している。この光学式膜
厚制御法は、基板上に薄膜が成膜されることにより、そ
の反射率が変化するため、光強度検出器によって基板か
らの反射光を測定し、この測定値に基づいて反射率の変
化を監視して膜厚を制御するものである。
【0006】ところが、この光学式膜厚制御法をスパッ
タリング法にそのまま適用した場合、スパッタリング時
に発生するプラズマからの発光がノイズとなって光強度
検出器に入力されるため、正確な膜厚測定ができない。
このため、成膜時の膜厚を正確に把握することができ
ず、スパッタリング法には適用することが難しい問題を
有している。
【0007】本発明は、このような従来の問題点を考慮
してなされたものであり、スパッタリング法による成膜
であっても、成膜時の膜厚を正確に監視することによ
り、高精度に膜厚を制御することができる光学薄膜の製
造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、高周波スパッタリング法によっ
て光学薄膜を製造する方法において、光源から出射した
光線を基板上で反射させ、プラズマに起因する光の波長
域以外の波長域における反射光の強度を受光手段で検出
し、この受光手段の出力より成膜中の膜厚を算出し、こ
の算出結果に基づいて薄膜の形成を終了することを特徴
とする。
【0009】この発明では、基板からの反射光の強度を
受光手段が検出するが、この反射光の強度はスパッタリ
ング時のプラズマに起因して生じる光の波長域以外の強
度であり、プラズマから発光した光に影響されることな
く、プラズマからの光がノイズとなることがない。この
ため基板の膜厚を正確に把握することができ、膜厚を高
精度に制御した成膜が可能となる。
【0010】請求項2の発明は、少なくとも金属フッ化
物を含むターゲットを載置した電極に、放電ガスの存在
下で高周波電力を印加してターゲット上にプラズマを発
生させ、このプラズマ中のイオンにより上記ターゲット
をスパッタリングして基板上に薄膜を形成する薄膜の製
造方法において、光源から出射した光線を基板上で反射
させ、上記プラズマに起因する光の波長域以外の波長域
における反射光の強度を受光手段で検出し、この受光手
段の出力より成膜中の膜厚を算出し、この算出結果に基
づいて薄膜の形成を終了することを特徴とする。
【0011】この発明では、ターゲットが金属フッ化物
を含んでおり、スパッタリングによってフッ化物を含ん
だ薄膜が成膜される。この発明においても、受光手段が
検出する基板からの反射光の強度は、スパッタリング時
のプラズマに起因して生じる光の波長域以外の強度であ
り、プラズマからの光がノイズとなることがない。この
ため基板の膜厚を正確に把握することができ、フッ化物
を含んだ薄膜の膜厚を高精度に制御することができる。
【0012】請求項3の発明は、真空槽に放電ガスとし
て酸素を導入し、フッ化マグネシウムをターゲットと
し、このターゲット上に高周波電力により上記放電ガス
のプラズマを発生させてターゲットをスパッタリングす
る光学薄膜の製造方法において、光源から出射した光線
を基板上で反射させた反射光の強度に基づいて膜厚を算
出する光学式の膜厚計を使用し、420nm〜430n
mの波長範囲、440nm〜450nmの波長範囲又は
475nm〜491nmの波長範囲のいずれかの波長範
囲を上記膜厚計の監視波長として膜厚を監視しながら膜
厚を制御することを特徴とする。
【0013】放電ガスとして酸素を使用し、ターゲット
としてフッ化マグネシウムを使用した場合、放電ガス及
びターゲットが決定されているため、420nm〜43
0nmの波長範囲、440nm〜450nmの波長範囲
又は475nm〜491nmの波長範囲の光がプラズマ
から発生することがない。本発明では、これらの内のい
ずれかの波長範囲を光学式の膜厚計によって測定するた
め、膜厚を高精度に制御した成膜を行うことができる。
特に、この発明では、ターゲットとしてフッ化マグネシ
ウムを使用するため、低い屈折率と高い耐久性を有した
MgF2 膜を成膜することができる。
【0014】また、上述した波長範囲は、一般的な光学
式の膜厚計に用いる光強度検出器の感度が十分な範囲と
なっている。このため、この発明では、真空蒸着法で用
いる光学式膜厚制御法を適用した膜厚の制御を行うこと
ができる。さらに、この発明では、複数の波長範囲の内
のいずれかの波長範囲を測定に用いるものであり、特定
の波長範囲では膜厚制御が困難であっても、他の波長範
囲を測定に用いることにより、良好な膜厚制御を行うこ
とができる。
【0015】なお、以上の発明において、基板として
は、薄膜を成膜するための本来の基板であっても良く、
膜厚測定のために本来の基板と別個に設けた膜厚測定用
の基板であっても良い。
【0016】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は光学式膜
厚計1を示し、図2は光学薄膜を成膜するためのスパッ
タリング装置を示す。
【0017】図1に示すように、光学式膜厚計1はスパ
ッタリング装置の真空槽10に取り付けられる。この光
学式膜厚計1は真空槽10上面に取り付けられた光路部
材22と、光路部材22の端部に取り付けられた白色光
源2及び受光手段としての光強度検出器6と、光路部材
22内に設けられたミラー4及び光学フィルター5とを
備え、さらに膜厚測定用基板(膜厚モニタ基板)3を備
えている。この内、膜厚モニタ基板3だけが真空槽10
内に配置される。このような構造の光学式膜厚計1とし
ては、シンクロン(株)製の商品名「OPM6」などの
光学式膜厚計を使用することができる。
【0018】この光学式膜厚計1においては、図1の破
線で示すように、白色光源2から出射した膜厚測定光7
が膜厚モニタ基板3で反射し、その後、ミラー4で反射
する。そして、特定の波長だけが光学フィルター5を通
過して光強度検出器6に入射し、光強度検出器6によっ
て特定波長の光の強度が検出される。
【0019】この実施の形態で使用する膜厚モニタ基板
3の屈折率は1.52であり、MgF2 の屈折率1.3
8よりも大きい。この屈折率の違いによって膜厚モニタ
基板3における膜厚測定光7の反射率の変化が生じ、膜
厚の制御が可能となる。光学フィルター5は、商品名
「MCフィルター」(朝日光学(株)製)の単色透過フ
ィルターが使用される。この光学フィルター5は、透過
波長の中心が425nm、透過波長域の半値幅が10n
mの特性となっている。従って、光強度検出器6には、
波長425nmの光が入射する。
【0020】図2に示すように、スパッタリング装置で
は、スパッタリングターゲット12、成膜用の基板18
及び上述した膜厚モニタ基板3が真空槽10内に配置さ
れている。
【0021】スパッタリングターゲット12は電極とし
てのスパッタリングカソード(カソード)15上に設け
られたバッキングプレート14と、バッキングプレート
14上に設けられたターゲット13とを備えている。こ
のスパッタリングターゲット12はスパッタリングカソ
ード15と十分に電気的な接触を保つように固定され
る。これらのターゲット13、バッキングプレート14
及びカソード15の周囲には、ターゲットシールド16
が設けられている。ターゲットシールド16は常に電位
がグラウンドレベルとなっている。さらに、スパッタリ
ングターゲット12の上方には、開閉制御されるシャッ
ター17が設けられる。
【0022】成膜用の基板18は真空槽10の上壁に回
転可能に取り付けられた基板ホルダー9に保持されてい
る。基板ホルダー9は成膜中に回転するが、その回転中
心はスパッタリングターゲット12の直上に位置するこ
となく、偏心した位置となっている。この基板ホルダー
9の回転の効果と、偏心の効果により、薄膜を基板18
上に均一に成膜することができる。
【0023】膜厚モニタ基板3は保持枠21によって保
持されている。この膜厚モニタ基板3はスパッタリング
ターゲット12の中心軸に対し、基板ホルダー9と線対
称な位置に設置される。これにより、成膜用の基板18
に成膜される膜の厚さと、膜厚モニタ基板3に成膜され
る膜の厚さが略等しくなる。なお、膜厚モニタ基板3が
取り付けられる真空槽10の上面部分は、白色光源2か
らの光線7が透過可能な覗き窓8となっている。
【0024】この実施の形態では、成膜用の基板18と
して、表面が清浄な両面研磨ガラス平板(商品名「YG
H51、(株)オハラ製)を用いた。そして、白色光源
2を点灯し、その光量を安定させた後に、基板18を基
板ホルダー9に取り付け、真空槽10内を真空排気装置
(図示省略)により排気した。
【0025】この排気により、10-4Pa以上の真空度
となったとき、基板ホルダー9の回転、光学式膜厚計1
による膜厚監視及びガス導入口(図示省略)からの真空
槽10内部へのO2 ガスを導入を開始する。そして、
0.4Paの真空度で真空槽10内部の圧力が安定した
後、カソード15に540Wの高周波(RF)電力を印
可して、ターゲット12の上にプラズマ11を発生させ
る。このときはシャッター17は閉じており、いわゆる
プレスパッタの状態となる。
【0026】プラズマの状態が安定した後、シャッター
17を開ける。このとき、プレスパッタ開始から320
秒経過している。シャッター17を開けると、膜は成膜
用の基板18の表面と膜厚モニタ基板3の表面に成長を
始め、膜厚モニタ基板3の反射率は減少を始める。さら
に成膜が進むとと共に膜厚モニタ基板3の反射率は減少
を続け、最小値を記録した後、反射率は増加に転じる。
【0027】そして、この反射率が目的反射率(目的反
射率=(初期の反射率−反射率の最小値)×0.1+反
射率の最小値)に達した時点で、シャッター17を閉め
て、成膜を終了する。シャッター17を閉めてから、徐
々にカソード15に印可していたRF電圧を落とし、プ
ラズマ11を消失させる。同時に基板ホルダー9の回転
も止め、真空槽10内部を大気圧に戻す。
【0028】以上の条件下での成膜を10回行い、得ら
れた薄膜の光学反射率特性を反射率測定機(商品名「U
SPM−RU」(オリンパス光学工業(株)製)により
測定した。その代表値として得た反射率が最小となる波
長を表1に示す。ここでのバラツキは、今回の測定形式
で得られる測定精度と同程度であり、十分な精度で膜厚
制御がなされていることが判る。
【0029】
【表1】
【0030】以上のように、この実施の形態では、監視
波長を425nmとし、この波長光の膜厚モニタ基板3
からの反射光の強度を検出し、その目的反射率に基づい
て膜厚を制御するため、スパッタリング法によるMgF
2 薄膜の製造においても、膜厚を正確に制御することが
できると共に、その制御に光学式膜厚計を使用すること
が可能となっている。
【0031】(比較例1)この比較例では、実施の形態
1における光学フィルター5を透過波長の中心が435
nm、透過波長域の半値幅が10nmである単色フィル
ターに交換し、その他は実施の形態1と同様にして成膜
した。この比較例では、実施の形態1と同様のプロセス
において、RF電力をカソード15に印可し、プラズマ
11を発生させた時点で、膜厚監視系の反射率モニター
値にノイズが混入したため、成膜を途中で中断した。こ
れは433nm付近にプラズマから放出される光が存在
し、この光が光学式膜厚計1の光強度検出器6に到達し
たためであると考えられる。
【0032】(実施の形態2)この実施の形態では、実
施の形態1における光学フィルター5を、透過波長の中
心が485nm、透過波長域の半値幅が10nmである
単色フィルターに交換し、その他は実施の形態1と同様
にして成膜した。
【0033】この実施の形態では、実施の形態1と同様
に光学式膜厚計1による膜厚監視が正常に行われ、得ら
れた薄膜の光学特性のバラツキも測定精度と同程度であ
り、十分な精度で膜厚制御がなされた。
【0034】従って、この実施の形態では、監視波長を
485nmとしたことで、スパッタリング法によるMg
2 薄膜の製造においても、膜厚の制御に光学式膜厚計
を使用することが可能となると共に、正確な膜厚制御が
可能となった。
【0035】(比較例2)この比較例では、実施の形態
1における光学フィルター5を、透過波長の中心が47
0nm、透過波長域の半値幅が10nmである単色フィ
ルターに交換し、その他は実施の形態1と同様に成膜し
た。
【0036】この比較例では、実施の形態1と同様のプ
ロセスにおいて、RF電力をカソード15に印可し、プ
ラズマ11を発生させた時点で、膜厚監視系の反射率モ
ニター値にノイズが混入し、正確な反射率の測定が困難
となった。このときのノイズは比較例1のものよりも大
きいものであった。このため比較例1と同様に、成膜を
途中で中断した。これは469nm付近にプラズマから
放出される光が存在し、この光が光学式膜厚計1の光強
度検出器6まで到達したためである。
【0037】(実施の形態3)この実施の形態では、実
施の形態1における光学式膜厚計1を昭和真空(株)製
の商品名「SOCS−1」とした。この光学式監視計
「SOCS−1」は、基本的に実施の形態1における光
学式膜厚計「OPM−6(シンクロン(株)製)」と同
一であるが、光学フィルター5にかえて回折格子を使用
することにより波長分解を行っている。本実施の形態に
おいては、膜厚監視波長を445nmに設定し、その他
は実施の形態1同様にして成膜した。
【0038】この実施の形態では、光学膜厚計1が変更
されたことで、膜厚監視(膜厚モニタ基板の反射率のモ
ニタリング)を開始する際に、膜厚監視波長を445n
mに設定することが必要となっているが、その他は実施
の形態1と同一である。この実施の形態においても、光
学式膜厚計による膜厚監視が正常に行われ、得られた膜
の光学特性のバラツキも測定精度と同程度であり、十分
な精度で膜厚制御が行えた。
【0039】従って、この実施の形態では、監視波長を
445nmとしたことで、スパッタリング法によるMg
2 薄膜の構造においても、膜厚の制御に光学式膜厚計
を使用することが可能となると共に、正確な膜厚制御が
可能となった。また、波長分解に回折格子を使用しても
問題ないことが確認された。
【0040】以上の実施の形態から本発明は、以下の発
明を包含するものである。
【0041】(1) 高周波スパッタリング法による薄
膜の製造方法において、光源から出射した光線を基板上
で反射させ、プラズマに起因する光の波長域以外の波長
域における反射光の強度を受光手段で検出し、この受光
手段の出力により成膜中の膜厚を算出し、この算出結果
に基づいて薄膜の形成を終了することを特徴とする薄膜
の製造方法。
【0042】この発明では、プラズマに起因する波長域
以外の波長域の反射光を検出して、膜厚を制御するた
め、膜厚を正確に測定することができ、制御性の良好な
成膜を行うことができる。
【0043】(2) プラズマに起因する波長域の光を
遮断するフィルターを上記受光手段の前部に設けたこと
を特徴とする上記(1)項記載の薄膜の製造方法。
【0044】この発明は、フィルターによって遮断すべ
き波長域を選択することができるため、成膜の制御が簡
単となる。
【0045】(3) 上記受光手段は、プラズマに起因
する波長域以外の光を選択的に受光することを特徴とす
る上記(1)項記載の薄膜の製造方法。
【0046】受光手段が光の波長域を選択することがで
きるため、測定可能な波長域が広くなる。
【0047】(4) 上記基板は、膜厚測定用に設けた
モニタ用基板である上記(1)項記載の薄膜の製造方
法。
【0048】膜厚測定用に設けたモニタ用基板によって
膜厚を測定するため、薄膜を成膜する本来の基板を測定
することなく、膜厚の制御を行うことができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、スパッタリング時のプラズマに起因して生じる
光の波長域以外の強度を検出するため、プラズマからの
光がノイズとなることがなく、基板の膜厚を正確に把握
することができ、膜厚を高精度に制御することができ
る。
【0050】請求項2の発明によれば、ターゲットとし
て金属フッ化物を用いると共に、スパッタリング時のプ
ラズマに起因して生じる光の波長域以外の強度を検出す
るため、フッ化物を含んだ薄膜の膜厚を高精度に制御す
ることができる。
【0051】請求項3の発明によれば、複数の特定の波
長範囲の光の強度を検出するため、検出する範囲が広く
なり、柔軟性のある膜厚制御ができる。また、光学式の
膜厚計を用いた制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に使用する光学式膜厚計の
断面図である。
【図2】スパッタリング装置の断面図である。
【符号の説明】
1 光学式膜厚計 3 膜厚モニタ基板 5 光学フィルター 6 光強度検出器 7 膜厚測定光 10 真空槽 11 プラズマ 13 ターゲット 18 成膜用の基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高尾 潔 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 川俣 健 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波スパッタリング法によって光学薄
    膜を製造する方法において、 光源から出射した光線を基板上で反射させ、プラズマに
    起因する光の波長域以外の波長域における反射光の強度
    を受光手段で検出し、この受光手段の出力より成膜中の
    膜厚を算出し、この算出結果に基づいて薄膜の形成を終
    了することを特徴とする光学薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも金属フッ化物を含むターゲッ
    トを載置した電極に、放電ガスの存在下で高周波電力を
    印加してターゲット上にプラズマを発生させ、このプラ
    ズマ中のイオンにより上記ターゲットをスパッタリング
    して基板上に薄膜を形成する薄膜の製造方法において、 光源から出射した光線を基板上で反射させ、上記プラズ
    マに起因する光の波長域以外の波長域における反射光の
    強度を受光手段で検出し、この受光手段の出力より成膜
    中の膜厚を算出し、この算出結果に基づいて薄膜の形成
    を終了することを特徴とする光学薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 真空槽に放電ガスとして酸素を導入し、
    フッ化マグネシウムをターゲットとし、このターゲット
    上に高周波電力により上記放電ガスのプラズマを発生さ
    せてターゲットをスパッタリングする光学薄膜の製造方
    法において、 光源から出射した光線を基板上で反射させた反射光の強
    度に基づいて膜厚を算出する光学式の膜厚計を使用し、
    420nm〜430nmの波長範囲、440nm〜45
    0nmの波長範囲又は475nm〜491nmの波長範
    囲のいずれかの波長範囲を上記膜厚計の監視波長として
    膜厚を監視しながら膜厚を制御することを特徴とする光
    学薄膜の製造方法。
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