JPH11239621A - イオントフォレーシス装置 - Google Patents

イオントフォレーシス装置

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JPH11239621A
JPH11239621A JP10060423A JP6042398A JPH11239621A JP H11239621 A JPH11239621 A JP H11239621A JP 10060423 A JP10060423 A JP 10060423A JP 6042398 A JP6042398 A JP 6042398A JP H11239621 A JPH11239621 A JP H11239621A
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JP
Japan
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drug
electrode
iontophoresis device
dissolving
cup
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JP10060423A
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English (en)
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Nobuhiro Koga
伸裕 古賀
Hiroyuki Maeda
浩幸 前田
Mitsuru Kuribayashi
満 栗林
Shigeto Higo
成人 肥後
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Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Original Assignee
Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
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    • A61NELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
    • A61N1/00Electrotherapy; Circuits therefor
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    • A61N1/30Apparatus for iontophoresis, i.e. transfer of media in ionic state by an electromotoric force into the body, or cataphoresis
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬物の長期安定性を保証でき、しかも適用時
の組み立て操作が容易なイオントフォレーシス装置を提
供する。 【解決手段】 バッキング層4の一方にはドナー電極印
刷部6が配置され、他方にはリファレンス電極印刷部7
が配置される。両電極印刷部6、7はコネクターIdに
より電流発信部Iaに接続される。薬物溶解部11に
は、薬物保持膜14が取り外し可能に接合される。薬物
保持膜14には粘着層13が設けられる。皮膚側の粘着
層13には、薬液付与用の穴16を有するカップ状成型
保護カバー12が配置されている。使用時には、カップ
状成型保護カバー12が剥離され、薬物保持部14が露
出する。この状態で装置が皮膚に貼付される。そして電
流発信部の電源をオンすることにより、イオントフォレ
ーシス装置が駆動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、経皮及び経粘膜適
用の治療に対して好適なイオントフォレーシス装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、外用製剤分野では種々の剤型が開
発され、その関心が次第に高まりつつある。その理由
は、皮膚や粘膜から局所性または全身性にその薬理作用
を期待する薬物を投与した場合、薬効の持続性が期待で
きること、薬物の吸収速度の調節が容易であり投与過剰
による副作用の防止が可能なこと、経口投与に見られる
ような肝臓による初回通過効果による代謝の影響等が少
なく薬物の有効利用が可能であること、肝臓障害等を伴
う薬物でも比較的安全に投与できること等の利点を有す
る為である。
【0003】しかし、正常な皮膚は当然、外界からの刺
激に対する保護作用を有するため、薬物の吸収・透過は
比較的困難なものとなっている。従って、薬物を外用剤
の剤型で投与しても、目的とする薬効を充分発現するの
に必要な薬物量が、容易に皮膚吸収され難いのが現状で
ある。
【0004】また、皮膚以外の生体膜からの吸収経路、
例えば経口、直腸、口腔、鼻、舌下等の投与法において
も、薬物によっては、それに関わる生体膜を浸透もしく
は透過し難く、バイオアベイアビリティーの低い薬物が
数多く見られる。
【0005】従って、皮膚及びその他の生体膜に対する
浸透・透過・吸収を充分に高めて、薬理効果を示し、か
つそれ自身の局所毒性や全身毒性等が少ない、有用性及
び安全性の高い吸収促進方法が望まれている。
【0006】現在、吸収促進方法には吸収促進剤を用い
る化学的促進法と、イオントフォレ−シスやフォノフォ
レ−シスを用いた物理的促進法があるが、近年になりイ
オントフォレーシスがにわかに注目され、上記の問題を
解決できる投与方法として期待されている。イオントフ
ォレ−シスは、皮膚または粘膜に電圧を印加し、電気的
にイオン性薬物を泳動し、皮膚または粘膜から薬物投与
するものである。
【0007】一般的に、イオントフォレーシス装置は、
薬剤を貯蔵するための層と電極とを組み合わせた構造を
有する。薬剤を貯蔵するための層には、薬効成分の体内
血中濃度を一定時間維持する目的で、あらかじめ設計さ
れた量の薬効成分の他に、薬効維持のため種々の添加剤
が必要に応じて封入されている。また電極としては、陽
極と陰極の2つのイオントフォレーシス用電極を備えて
おり、これを互いに一定間隔だけ離して皮膚に貼着し、
電流発生器の発生した電流をこの電極に導くことによっ
て、本装置による治療が実施されるように構成されてい
る。
【0008】この種のイオントフォレーシス装置は、例
えば特開昭62−268569号公報、特開平2−13
1779号公報、特開平3−268769号公報、特開
平3−45271号公報、特表平3−504343号公
報、特表平3−504813号公報等に開示されてい
る。
【0009】しかしながら、これらのイオントフォレー
シス装置は、水中での安定性に問題がある薬物(生理活
性ペプチド類等)を使用する場合には、経時での薬物の
分解による設定薬物量の減少が懸念される。更に、薬物
を高濃度で投与したい場合には、保存中に薬物希釈が起
こるおそれがある。
【0010】また、イオントフォレーシスによるペプチ
ド系薬物の経皮吸収の場合、薬物保持環境を薬物の等電
点よりも酸性側もしくは塩基性側に設定することが通常
である。この為、生理活性物質の薬理効果の発現補助を
目的として含有される添加剤の安定性に大きな影響を与
え、薬理効果が低下するおそれもある。
【0011】更に、生理活性ペプチド類等を溶解状態で
保存した場合は、製剤を構成する部材の周辺部位への吸
着が発生し、所定の濃度を長期間安定に保存すること
は、非常に困難であることが認識されている。
【0012】その他の問題として、薬物を溶解状態で含
有する導電層が、通電直後の電極に直接接触して存在す
るように構成された装置においては、通電時に薬物が電
極表面で電気的に分解することが報告されており、分解
薬物の体内吸収による人体への影響も懸念される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
すべく、これまで数多くの提案がなされてきた。例え
ば、特開昭63−102768号公報、米国特許531
0404号には、水または電解質溶液を封入したカプセ
ルまたはポーチを電極構造の上部に配置し、用時にカプ
セルまたはポーチを破壊して薬物保持層を含浸させる方
法が提案されている。しかし、この方法は、薬物を安定
な状態(乾燥)で保存できる点では優れているものの、
薬物保持層全体に水分を均一に浸透させるのに時間がか
かりすぎ、また薬物の希釈による薬効の低下が生じる可
能性があり、十分とは言えない。
【0014】また、特許第2542792号公報には、
薬物保持層と電解質を含む電極層とが分離した状態で別
々のコンパートメント内に配置され、適用時にヒンジ構
造にある2つのコンパートメントを折り合わせることで
活性化する方法が開示されている。しかし、この方法
は、薬物の長期安定性の面からは向上が見られるが、活
性化時に剥離カバーと薬物保持部とが接触している為、
剥離カバー側に溶解した薬液が付着する可能性があり、
製剤の均一な薬物含量を維持できないという問題があ
る。また、活性化方法に十分な工夫が無いために人為的
誤差を含む要素が多く、活性化後の製剤の均一性が十分
に得られるとは言えず、実用性の面で問題がある。
【0015】また、特開平3−94771号公報には、
イオン選択透過性膜(イオン交換膜等)を水保持部の皮
膚側に隣接するように設置し、更にイオン選択透過性膜
の生体接触面上に薬物を乾燥付着させることで、薬物の
希釈防止及び微量薬物の局所高濃度投与の実現を目的と
したデバイスが開示されている。
【0016】更に、特開平9−201420号には、電
極構造層、溶解液保持層及び乾燥状態にある生理活性物
質含有の薬物保持層をこの順に階層構造に配置し、更に
溶解液保持層と薬物保持層との間に非透水性のセパレー
ター層を配置したイオントフォレーシス用デバイスが開
示されている。このデバイスは、活性時にセパレーター
層を引き抜くことで溶解液保持層と薬物保持層との接合
が自動的になされるよう構成されている。このデバイス
の場合、装置組立時の人為的誤差の防止と言う面では、
非常に優れている。しかし、このデバイスでは、溶解液
保持層と薬物保持層を同一包装とするため、溶解液保持
層からの溶解液の漏れによる薬物の安定性の低下が懸念
され、品質保証が非常に難しい。また、仮に溶解液の漏
れの完全防止が技術的に可能としても、製造コストが高
くなることが予想される。
【0017】このように、薬物の長期安定性を保証で
き、しかも適用時の活性化操作が容易かつ正確で、人為
的誤差を極力排除したイオントフォレーシス装置及びそ
の作動方法はいまだ得られていないのが現状である。
【0018】従って本発明の目的は、薬物の長期安定性
を保証でき、しかも適用時の組み立て操作が容易なイオ
ントフォレーシス装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的は、次のような
構造のイオントフォレーシス装置により、達成される。
すなわち本装置は、本発明者らが上記問題点を解決すべ
く鋭意研究を重ねた結果得られたもので、例えばカップ
状に成型されたカバーで薬物保持体を保護する事によ
り、薬物保持体とカバーとの間に空間を確保し、薬液が
カバーへ移行しないようにしたものである。これによ
り、薬液を薬物保持体へ一定量付与・保持・乾燥する工
程において、薬物保持体の薬物含量を安定に保持するこ
とができる。更に、カップ状カバーに薬液付与用穴を設
けることにより、カバーに薬物保持体を設置した状態で
薬液付与・保持・乾燥の一連の工程を実行することがで
き、製造上の取り扱いも簡便となる。
【0020】また、本発明に係るイオントフォレーシス
装置は、活性化時において、直接薬物保持体と剥離カバ
ーとが接触しないので、再溶解した薬液が剥離カバー側
に付着することがなくなり、製剤の薬物含量の損失を抑
えることができる。更に、適用時において、直接患者の
手で薬物保持体を触れずに積層できるので、手の皮脂へ
の薬物吸着、手に付着した水分による薬物の分解、ある
いは手に付着している汚れや異物等による薬物部の汚染
の心配もなくなる。しかも、薬物保持体を使用すること
により、一定の投与面積が得られ、薬物を定量的に投与
することが可能となる。
【0021】更に、本発明に係るイオントフォレーシス
装置は、上記に示した技術構成を有していることから、
作動前には、薬物部と薬物溶解部を分離した状態でも保
存できる。このため、水分に対する安定性に問題がある
薬剤(生理活性ペプチド類等)を薬物部に含有させる場
合、薬物溶解部を内設する電極部からの水揮散による薬
剤の経時的分解を懸念する必要は無い。また、電極から
の水揮散の完全防止を目的とする包装を必要としなくな
るため、経済的にも改善される。これにより、薬物部と
薬物溶解部が一体であった場合には、薬物溶解部への影
響を考慮して使用できなかった乾燥剤等の薬物部の安定
性改善剤の使用が可能となる。このため、薬剤の長期安
定性が一段と向上する。
【0022】更に、前記薬物保持体を保護するカバーの
カップ部が、薬物部と薬物溶解部とを正しく積層するた
めの付加的構造を有している。ここで付加的構造とは、
例えば薬物部と薬物溶解部に互いに符合する位置に開け
られた穴、及び当該穴へ挿入される棒を指す。この付加
的構造を用いて位置合わせを行うことにより、薬物保持
部と薬物溶解部とを正しい位置関係に積層することがで
きる。
【0023】また、薬物溶解部の離型カバーの一部に設
けられた穴と薬物保持体を保護するカバーのカップ部と
が接合可能であって、当該離型カバーを折り畳むことに
よって、薬物溶解部と薬物保持体とを正しい位置関係に
積層することができる。
【0024】また、薬物溶解部の周辺部に凸型または凹
型の枠が設けられており、当該枠へ薬物部のカップ部を
組み込むことによって、薬物溶解部と薬物部とを正しい
位置関係に積層することができる。
【0025】また、薬物部の周辺部が凸型または凹型に
成型処理されており、薬物溶解部には、符合する位置に
凹型または凸型の成型処理部が設けられており、この凹
凸部を組み合わせることによって、薬物部と薬物溶解部
とを正しい位置関係に積層することができる。
【0026】更に、薬物部の保護カバーのカップは、薬
物保持体が保持されるように、内部に成型処理が施され
ており、当該カップ部を上側から押さえることによっ
て、薬物溶解部と薬物部とを正しい位置関係に積層する
ことができる。
【0027】また、上述の薬物部は薬物ユニットとし
て、薬物を保持する薬物保持体と、薬物保持体の少なく
とも一方の面に前記薬物保持体と非接触の状態で配置さ
れたカバーとを備えて構成される。この薬物ユニットの
周辺部に位置合わせ用加工部を設けることにより、薬物
溶解部との積層を正確に行うことができる。ここで、薬
物ユニットのカバーは、例えばカップ状をしており、こ
のカップ状カバーには、薬物付与用の開口が備えられ
る。
【0028】また本発明は、イオントフォレーシス装置
キットとして、薬物溶解部を備える電極部と、薬物を保
持する薬物保持体及び薬物保持体の少なくとも一方の面
に薬物保持体と非接触の状態で配置されたカバーを有す
る薬物部とを具備し、この薬物部と電極部とを分離収納
して構成される。この電極部と薬物部は、それぞれ積層
のための位置合わせ加工が施されている。
【0029】このように本発明に係るイオントフォレー
シス装置によれば、適用時の活性化操作が容易かつ正確
であるため、人為的誤差を極力排除でき、薬物の再溶解
に必要な水分を精度良く薬物保持体に供給することがで
きる。
【0030】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るイオントフ
ォレーシス装置における使用直前の断面図構成を示す図
である。図中の各部分は、積層関係を分かり易くするた
め互いに離して図示したが、実際には各層は密着してい
る。
【0031】同図において、バッキング層4の一方には
ドナー電極印刷部6が配置され、他方にはリファレンス
電極印刷部7が配置されている。バッキング層4の周辺
部には、患部への製剤固定のため医療用粘着テープ等の
粘着フィルム3が設置される。両電極印刷部6、7は導
電性スナップコネクターIdにより電流発信部Iaに接
続される。バッキング層4のドナー電極印刷部6にはド
ナー電極側導電層(薬物溶解部)11が備えられ、リフ
ァレンス電極印刷部7にはリファレンス電極側導電層1
0が備えられる。薬物溶解部11には、薬物保持体とし
ての薬物保持膜14が取り外し可能に接合される。薬物
保持膜14には粘着層13が設けられる。薬物保持膜1
4は、電極部Ib側の粘着層13によりバッキング層4
あるいはドナー電極印刷部6に固定される。一方、皮膚
側の粘着層13には、薬液付与用の穴16を有するカッ
プ状成型保護カバー12が配置されている。
【0032】このように構成されたイオントフォレーシ
ス装置は、使用時には、カップ状成型保護カバー12が
剥離され、薬物保持膜14が露出する。この状態で装置
が皮膚に貼付される。そして電流発信部の電源をオンす
ることにより、このイオントフォレーシス装置が駆動さ
れる。
【0033】このようなイオントフォレーシス装置の各
部の構成例について、次に詳細に説明する。
【0034】図2は、薬物部の一実施例を示す図で、
(a)は薬物保持膜の上面図、(b)薬物部の上面図、
(c)は薬物部の断面図である。本実施例の薬物部は、
多孔性の薬物保持膜14を保護カバーである電極側カバ
ー25と皮膚側カバー12により、両側からサンドイッ
チ状に保持して形成される。更に、少なくとも皮膚側ラ
イナー12はカップ状に成型加工が施されており、カッ
プ部中央には、薬液を付与するための穴16が形成され
ている。これらのカバー12、25には、例えばポリエ
チレンテレフタレートなどのように、薬物吸着が少ない
フィルムを使用する。また薬物は、薬物保持膜14に例
えばスプレーコーティングまたは含浸などの手段により
付着され、乾燥保持されている。更に、薬物部保持膜1
4の周辺部には、電極部及び皮膚との接触を目的とした
粘着層13が両面に設置されている。この粘着層13の
塗工パターンは、空気抜きを実現するためにストライプ
塗工となっている。尚、カバー12、25には、薬物吸
着防止及び剥離性向上を目的として、薬物保持膜14と
の接触面側にシリコン処理加工が施されている。更に、
薬物溶液の粘着層13への拡がりを防止するため、薬物
の拡散防止加工を施してもよい。
【0035】次に、この薬物部を構成する各部の材料等
について説明する。粘着層13は、後述する粘着フィル
ム3に用いる粘着剤を使用できる。この層はパターン塗
工(間欠塗工、ストライプ塗工、間欠ストライプ塗工)
により設置し、空気の通り抜けが容易な構造とするのが
望ましい。パターン塗工の間欠幅は、粘着力と空気透過
性のバランスが良好であれば限定されないが、1mm〜
20mmが望ましい。
【0036】薬物保持体に代表される薬物保持膜14
は、生理活性物質からなる薬物が、便宜の手段を介して
保持されるものであれば、如何なるものであってもよ
い。例えば、ナイロンメンブレン、ポリフッ化ビニリデ
ン(PVDF)等の多孔質フィルム材が使用される。
尚、水分に不安定な薬物は乾燥状態で含有及び付着させ
ることが望ましい。薬物の安定性を向上させるとともに
薬物の漏れを防ぐためである。また、水分に安定な薬物
は、ゲル状で薬物保持体に保持させることも可能であ
る。
【0037】また、他の薬物保持体におけるゲル状薬物
保持体としては、水溶性高分子やそのハイドロゲルが好
適に用いられる。ゲル状薬物保持体の調整は、水溶性高
分子等のゲル化剤と薬物溶液を練合することにより行
う。また、導電性を上げるために塩化ナトリウム、塩化
カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸、クエン酸ナトリウ
ム等の電解質、酢酸、酢酸ナトリウム、リン酸、リン酸
ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム等のpH緩
衝剤を加えることもできる。更に、自己保形性を維持で
きる程度に調整し、シート状もしくはフィルム状に展延
する。また、自己保形性が弱い場合には、ゲル内部にメ
ッシュ状の支持体を入れることも可能である。ゲル層の
厚さは、0.1〜2mmが良く、特に好ましくは、0.
3〜0.8mmである。薄すぎるとゲル強度が弱くな
り、逆に、厚すぎると薬物の移動が阻害されるため薬物
吸収が低下する。
【0038】保護カバーとしてのライナー12、25
は、非透水性であり、成型加工(加熱成型、真空成型
等)が可能なものであれば、如何なるものであってもよ
い。例えば、アルミ箔、ポリエステル、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、更に
これらの積層フィルムが使用できる。またシリコーン処
理やテフロン処理等の吸着防止処理を施して使用するこ
とが望ましい。この処理により粘着層13からの剥離も
容易となる。
【0039】本発明に使用される薬物としては、水に溶
解、分散するものであれば、あらゆる治療分野における
薬剤が使用可能であり、特に分子量1×102〜1×1
6の生理活性物質が広く用いられる。例えば、麻酔
薬、鎮痛薬、抗食欲不振薬(anorexic)、駆虫
薬、抗喘息薬、抗痙攣薬、下痢止め、抗腫瘍薬、抗パー
キンソン病薬、痒み止め、交感神経作用薬、キサンチン
誘導体、心血管薬例えばカルシウム輸送路遮断薬、解熱
薬、β−遮断薬、抗不整脈薬、降圧薬、利尿薬、全身・
冠血管・末梢血管および脳血管を含めた血管拡張薬、抗
偏頭痛薬、酔い止め、制吐薬、中枢神経系興奮薬、咳お
よび感冒用薬、デコジュスタント(decogesta
nt)、診断薬、ホルモン剤、副交感神経抑制薬、副交
感神経作用薬、精神興奮薬、鎮静薬、トランキライザ
ー、抗炎症薬、抗関節炎薬、鎮痙薬、抗うつ薬、抗精神
病薬、鎮暈薬、抗不安薬、麻酔性拮抗薬、抗癌薬、睡眠
薬、免疫抑制薬、筋弛緩薬、抗ウイルス薬、抗生物質、
食欲抑制薬、鎮吐薬、抗コリン作用薬、抗ヒスタミン
薬、避妊薬、抗血栓形成薬、骨吸収抑制剤、骨形成促進
剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。これらは単独あるいは必要に応じて組み合わせて使
用される。
【0040】個々の薬剤の例としては、ステロイド例え
ばエストラジオール、プロゲステロン、ノルゲストレ
ル、レボノルゲストレル、ノルエチンドロン、酢酸メド
ロキシプロゲステロン、テストステロンおよびそれらの
エステル、ニトロ化合物等の誘導体例えばニトログリセ
リンおよび硝酸イソソルビド類、ニコチン、クロルフェ
ニラミン、テルフェナジン、トリプロリジン、ヒドロコ
ルチゾン、抗炎症薬例えばピロキシカム、ケトプロフェ
ン、ムコポリサッカリダーゼ例えばチオムカーゼ、ブプ
レノルフィン、フェンタニール、ナロキソン、コデイ
ン、リドカイン、ジヒドロエルゴタミン、ピゾチリン、
サルブタモール、テルブタリン、プロスタグランジン類
例えばミゾプロストール、エンプロスチル、オメプラゾ
ール、イミプラミン、ベンザミド類例えばメトクロプラ
ミン、スコポラミン、クロニジン、ジヒドロピリジン類
例えばニフェジピン、ベラパミル、エフェドリン、ピン
ドロール、メトプロロール、スピロノラクトン、塩酸ニ
カルジピン、カルシトリオール、チアジド類例えばヒド
ロクロロチアジド、フルナリジン、シドノンイミン類例
えばモルシドミン、硫酸化多糖類例えばヘパリン画分及
び蛋白質、並びにペプチド類例えばインシュリン及びそ
の同族体、カルシトニン及びその同族体例えばエルカト
ニン、プロタミン、グルカゴン、グロブリン類、アンギ
オテンシンI、アンギオテンシンII、アンギオテンシ
ンIII、リプレシン、バソプレッシン、ソマトスタチ
ン及びその同族体、成長ホルモン及びオキシトシン、並
びに必要に応じそれらの化合物と薬剤学的に受容しうる
酸又は塩基との塩類が挙げられる。
【0041】好ましくは、麻酔薬、ホルモン、蛋白質、
鎮痛薬、又は他の低分子量カチオン等であり、より好ま
しくは、ペプチド、又はポリペプチド類のインシュリ
ン、カルシトニン、カルシトニン関連遺伝子ペプチド、
バソプレッシン、デスモプレシン、プロチレリン(TR
H)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、黄体形成ホ
ルモン放出ホルモン(LH−RH)、成長ホルモン放出
ホルモン(GRH)、神経成長因子(NGF)およびそ
の他の放出因子、アンギオテンシン(アンジオテンシ
ン)、副甲状腺ホルモン(PTH)、黄体形成ホルモン
(LH)、プロラクチン、血清性性線刺激ホルモン、下
垂体ホルモン(例えば、HGH、HMG、HCG)、成
長ホルモン、ソマトスタチン、ソマトメジン、グルカゴ
ン、オキシトシン、ガストリン、セクレチン、エンドル
フィン、エンケファリン、エンドセリン、コレシストキ
ニン、ニュウロテンシン、インターフェロン、インター
ロイキン、トランスフェリン、エリスロポエチン、スー
パーオキサイドデスムターゼ(SOD)、フィルグラス
チム(G−CSF)、バソアクティブ・インテスティナ
ル・ポリペプチド(VIP)、ムラミルジペプチド、コ
ルチコトロピン、ウンガストロン、心房性ナトリウム利
尿ペプチド(h−ANP)等が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。中でもぺプチドホルモンが特
に好ましい。
【0042】また、必要に応じて塩化ベンザルコニウ
ム、BSA(牛血清アルブミン)及びモノラウリン酸等
の吸着防止剤を使用することができる。
【0043】本発明において、上記の薬剤またはその塩
の一種若しくは複数種を薬物保持膜に保持させることが
できる。 また、薬物の量は、患者に適用した際にあら
かじめ設定された有効な血中濃度を有効な時間得られる
ように、個々の薬物毎に決定され、イオントフォレーシ
ス装置の大きさおよび薬物放出面の面積もそれに応じて
決定される。
【0044】図3は、電流発信部Iaの構成例を示す図
であり、(a)は表面図、(b)は裏面図、(c)及び
(d)は断面図である。電流発信部Iaは、プラスチッ
ク成型体の内部に電流制御回路を内蔵したものであり、
電流発信部の上部には電流調節スイッチ1が配置され、
下部にはメスまたはオス電極端子2(陽極及び陰極側各
一個)が配置されている。この電流発信部Iaは、患者
に負担のない大きさ及び重さで構成されるのが好まし
い。
【0045】具体的には電流発信部は、小型の電池を内
蔵した自己発振回路と、この発振回路に接続された適宜
の高電圧発生回路と、係る両回路を駆動制御する制御回
路とから構成される。また、薬剤の注入速度を一時的に
上昇させるためのポーラス(BOLUS)ボタンを設置
することもできる。これは、鎮痛剤投与の際に、著しい
強い痛みに合わせて患者が一時的な服用量の増加を望む
場合に、有効な機能である。
【0046】更に制御回路については、例えば、要求時
投与法(on−demand medication
regime )を実現できるように、手動によるオン
/オフの切り替え、生体のサーカディアンリズムや24
時間間隔のパターンに適合した周期でオン/オフの切り
替えができるように構成される。また制御回路には、マ
イクロプロセッサが内蔵できるため、時間にわたって印
加されるべき電流のレベルやパルス、正弦波などの波形
の変更も可能である。更に、制御回路には、バイオシグ
ナルを監視し、治療方法を評価し、それに応じて薬物投
与量を調節するバイオセンサ及びある種のフィードバッ
ク系を含むことも可能である。また、製薬メーカー、医
師又は患者によって予め定められた一つ以上のプログラ
ムを設定することも可能である。
【0047】図4は電極部Ibの構成例を示す図であ
り、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は内面
図、(d)は断面図である。電極部は、ポリエステル、
ポリプロピレン等のポリオレフィン系のフィルム又はこ
れらのアルミニウム積層フィルムの成型体からなるバッ
キング層4を有する。成型されたバッキング層4には、
銀(陽極側)、塩化銀(陰極側)を印刷して形成された
ドナー電極印刷部6及びリファレンス電極印刷部7が設
置される。更に、バッキング層の中央部の電極印刷部
6、7には、導電層スナップコネクター用の挿入口5が
2箇所(陽極側、陰極側で各一箇所)設置される。また
電極部には、カップ状成型保護カバー収納スペース用枠
27が設けられている。
【0048】この電極部には、電極印刷部6、7に隣接
するようにリファレンス電極側導電層10及びドナー電
極側導電層(薬物溶解部)11が形成され、不繊布、親
水性高分子等の水保持材に電解質を含有したものが使用
される。尚、ドナー側の導電層11(本実施例では、陽
極側)は、活性化時に薬物部の薬物に水分を供給する役
割を併せ持つ。
【0049】更に、導電層は、保管時の水揮散を防ぐ目
的で、非透水性の蓋材9によるイージーピール方式のヒ
ートシール包装が施されている。また、バッキング層4
の周辺部には、患部への製剤固定のための医療用粘着テ
ープ等の粘着フィルム3が設置され、保管時はライナー
が装着され、保管時には粘着フィルム用ライナー8がそ
れぞれ装着される。
【0050】尚、これらの電極部分6、7は、従来の公
知の電極構造を有する物であれば、如何なる構造の物で
も使用することができ、例えば、白金黒、チタン、炭
素、アルミニウム、鉄、鉛、カーボン導電性ゴム、導電
性樹脂、白金電極、銀電極、塩化銀電極を使用すること
ができるが、特に白金電極、銀電極、塩化銀電極等が望
ましい。
【0051】また蓋材9は、非透水性の素材で構成され
たものであれば如何なるものであってもよく、例えばア
ルミニウム積層フィルムが用いられる。ヒートシールに
よる高い密封性が必要な場合には、前述のライナーのフ
ィルム等を複数積層したり、他の高分子樹脂をコーティ
ングする。これにより剥離が容易となる。例えば、イー
ジーピール方式のラミネートフィルムを使用することが
できる。このラミネートフィルムの180゜剥離強度
は、2000g以下であることが望ましい。
【0052】粘着フィルム3の材料としては、感圧性接
着剤が用いられる。この感圧性粘着剤は、イオントフォ
レーシス装置を患者の皮膚もしくは粘膜の表面に接触状
態で保持することができ、更に、薬物部と薬物溶解部と
の接合を良好に実施できるだけの十分な接着力もち、生
理学的に許容されるものであれば任意に使用可能であ
る。例えば、アクリル酸及びアクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸イソオクチル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウ
リル、アクリル酸ステアリル等のアルキル基の炭素数4
〜18のアクリル酸アルキルエステルの単独重合体また
は共重合体からなるアクリル系接着剤、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタ
クリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸イソオク
チル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ラウリル、メ
タクリル酸ステアリル等のアルキル基の炭素数4〜18
のメタクリル酸アルキルエステルの単独重合体または共
重合体からなるメタクリル系接着剤、ポリオリガノシロ
キサン、ポリジメチルシロキサン等のシリコーン系接着
剤、天然ゴム、ポリイソブチレン、ポリビニルエーテ
ル、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリブタジエン、
スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン
共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共
重合体等のゴム系接着剤が使用される。また、必要に応
じて、粘着付与剤及び軟化剤の配合も可能である。
【0053】バッキング層4の材料としては、薬効成分
に対して非透過性の材料が使用され、その例としては、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、可塑化
酢酸ビニルコポリマー、可塑化酢酸ビニル−塩化ビニル
共重合体、ポリアミド、セロファン、酢酸セルロース、
エチルセルロース、ポリエステル、ポリカーボネート、
ポリスチレン、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリイ
ミド、ポリアクリロニトリル、ポリイソプレン、ポリス
チレン誘導体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−ポリビニルアルコール共重合体、フッ素樹脂、アク
リル樹脂、エポキシ樹脂、等の合成樹脂製のフィルムや
シートや発泡体等が単独で、または複積層して使用され
る。
【0054】また、これらの合成樹脂製のフィルムやシ
ートや発泡体等は、アルミ箔、すず箔等の金属箔、不織
布、合成紙とのラミネートやアルミ蒸着やセラミックコ
ートしたものを使用することも可能である。更に、ヒー
トシール等の密封包装を必要とする場合には、ヒートシ
ール可能な材料を積層して使用できる。
【0055】電極部の容器材であるバッキング層4への
積層方法としては、電気配電用プリントインク等に前述
の電気材料を混合してバッキング層の材料に塗膏して乾
燥させる方法、前記電極材料を印刷して固定する方法、
叉は前記電極材料を蒸着させる方法、前記電極材料をフ
ォトエッチングによって製作する方法等が用いられる。
また、電極部の皮膚接触の可能性がある部分について
は、電極印刷層に絶縁層を更に積層することも可能であ
る。
【0056】導電層には、単に水のみを挿入させてもよ
く、また、イオン交換性高分子及び発泡材、スポンジ等
から構成される柔軟な多孔質材、吸水性ポリマー等から
選択された少なくとも一つが含まれていても良い。ま
た、導電性を上げるために塩化ナトリウム,塩化カリウ
ム、炭酸ナトリウム,リン酸、クエン酸ナトリウム等の
電解質、酢酸、酢酸ナトリウム、リン酸、リン酸ナトリ
ウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム等のpH緩衝剤を
加えることもできる。
【0057】導電層の具体例としては、通常、不織布、
紙、ガーゼ、脱脂綿、連続気泡を有するポリエチレンあ
るいはポリプロピレン、酢酸ビニル、ポリオレフィンフ
ォーム、ポリアミドフォーム、ポリウレタン等の多孔質
膜および発泡体、カラヤガム、トラガントガム、キサン
タンガム、デンプン、アラビアゴム、ローカストビーン
ガム、ジェランガム等の天然多糖類、ゼラチン、ぺクチ
ン、寒天、アルギン酸ソーダまたはポリビニルアルコー
ルおよびその部分ケン化物、ポリビニルホルマール、ポ
リビニルメチルエーテルおよびそのコポリマー、ポリビ
ニルピロリドンおよびそのコポリマー、カルボキシメチ
ルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ヒドロキシセルロース、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロース、セルロースアセテートフタレート、等の親水性
または水溶性セルロース誘導体、カルボキシビニルポリ
マー、ポリアクリルアミドおよびポリアクリルアミド誘
導体、カゼイン、アルブミン、キチン、キトサン、ポリ
アクリル酸ナトリウム、ポリヘマ類、ポリヘマ誘導体、
及びそれらの架橋体と、必要に応じ、エチレングリコー
ル、グリセリン等で可塑化させた水溶性高分子、および
そのハイドロゲルが、非水下で好適に用いられるが、本
発明はこれに限定されるものではない。また、上記の材
料を2種以上組み合わせて使用してもよい。また、必要
に応じて塩化ベンザルコニウム、BSA(牛血清アルブ
ミン)等の吸着防止剤を使用することができる。
【0058】また、導電層には、薬物と競合するイオン
を除去することを目的としたイオン交換性高分子を配合
しても良い。イオン交換性高分子は、薬物のイオン性に
応じて、陰イオン交換高分子、陽イオン交換高分子及び
両イオン交換高分子から適宜選択し使用する。また、配
合形態は、イオン交換樹脂の微粉末を前述の高分子中に
分散させてゲル状に成型する方法や膜状に予め成型する
方法もあるが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0059】ドナー電極側導電層(薬物溶解部)の容量
は、電極部のサイズ及び薬物部に保持されている薬物が
必要とする最適な水分量、或いは薬物溶解部の吸収性部
材の含水量等に依存するものであり、特に限定されるも
のでない。しかし、水分量は、多すぎると薬物再溶解液
の漏れの原因となり、少なすぎると薬物部の薬物の完全
な溶解ができないため、薬効の低下を招く。従って、水
分量は、薬物部の吸水最大量程度が望ましく、薬物溶解
部にハイドロゲルを使用した場合、離水量が10mg/
cm2〜100mg/cm2が特に好ましい。更に、ハイ
ドロゲルは、活性化時及び皮膚装着時に破壊が生じない
程度のゲル強度が必要であり、400mg/cm2〜1
500mg/cm2のゲル強度とすることが望ましい。
【0060】薬物保持体の薬物溶解に必要とする水分量
は、予め薬物溶解部でコントロールする。これにより、
使用時には、何時でも正確な水分量を確実且つ迅速に薬
物保持膜に供給できるので、治療効果が正確となる。ま
た、治療操作、治療時間も短縮することができる。
【0061】図5は、導電性スナップコネクターIdの
構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)及び
(c)は断面図である。このコネクターは電極端子固定
台17上に、電極端子18(オスまたはメス)が2箇所
設置してあり、電流発信部Iaの電極端子2(メスまた
はオス)と接合できるように構成されている。
【0062】電流発信部Iaと電極部Ibとの接続は、
電流発信部Ia側の電極端子と導電性スナップコネクタ
ーId側の電極端子により、電極部Ibを挟み込むよう
に構成される。接続により導電性スナップコネクター側
の電極端子が、電極部の電極印刷部(陽極、陰極各々)
と接触するため、電流発信部と電極部は導電可能な状態
となり、電気的結合が実現される。
【0063】また、電流発信部と電極部との接続形態と
して、コードレスで使用する場合やコードによるリモコ
ン操作で使用する場合がある。前者の場合には、手軽に
治療したい時に、小型の電流発信部を電極部に直接連結
するものである。一方、後者の場合は、電流発信部を手
元で操作しながら治療したい時に、電流発信部と電極部
との間に専用の接続コードを接続するものである。
【0064】なお、接続コードの両端には、電流発信部
側と導電性スナップコネクター側との接続を目的とした
接続手段が構成されている。本実施例では接続手段とし
てプラスチック成型体に電極端子(陽極、陰極各々)が
組み込まれ、電流発信部側と導電性スナップコネクター
側の電極端子との接続ができるように構成されている。
なお接続手段は電極端子に限定されるものではなく、接
続手段の形状及び接続状態は、随時変更可能である。好
ましくは、導電性スナップコネクター側の接続手段が、
薬物部と電極部とを位置ずれなく、しかも強固に配列保
持できるような構造が望ましい。
【0065】
【実施例】次に、このような構成部品を用いたイオント
フォレーシス装置の積層方法を実施例1〜5を用いて説
明する。
【0066】(実施例1)図6は、実施例1のイオント
フォレーシス装置の活性化方法を説明するための図であ
る。その操作手順は次のとおりである。 操作手順 電極部Ibの蓋材9を剥離し、薬物溶解部11をむき出
しにする。 操作手順 薬物保持膜をサンドイッチ状態に挟んでいる保護カバー
の内、電極側カバー25を剥離する。 操作手順 電極側カバー25を剥離後、カップ状成型保護カバー
が、カップ状成型保護カバー収納スペース用枠27に合
致するように、前記薬物部Icと薬物溶解部11を互い
に位置ずれが無いように接触させ、薬物保持膜14と薬
物溶解部11とを一体的に接合させる。 操作手順 組み込んだ後、皮膚側カバー12を剥離する。 操作手順 スナップコネクターIdを用いて分離独立している電流
発信部Ia、薬物部Ic、電極部Ibの3部を接触させ
る。 操作手順 薬物部Ibの粘着フィルム用ライナー8を剥離する。こ
れにより、そのままの状態で皮膚に適用ができ、治療を
開始できる。尚、活性化方法の操作手順は、この限りで
はなく、患者の使用形態により、臨機応変に変更可能で
ある。
【0067】以上のように、実施例1のイオントフォレ
ーシス装置は、薬物保持膜保護カバーの内、電極側カバ
ー25を剥離後、カップ状成型保護カバー12をカップ
状成型保護カバー収納スペース用枠27にはめ込むこと
により、薬物部Icと薬物溶解部11の位置合わせが可
能となる為、適用時の活性化操作が容易で、かつ正確に
なる。更に、人為的誤差を極力排除でき、当該薬物の再
溶解に必要な水分を精度良く薬物層に供給できる。
【0068】(実施例2)実施例2は、実施例1におけ
るイオントフォレーシス装置とほぼ同じ構成をしている
が、薬物部Icと薬物溶解部11との位置合わせ及び薬
物活性化を、薬物保持膜保護カバー12の周辺部を成型
加工した位置合わせ用カバー成型加工部28を用いて行
う点で異なる。
【0069】図7は、実施例2で用いる薬物部Icを示
す図で、(a)は薬物保持膜の上面図、(b)は薬物部
の上面図、(c)は薬物部の断面図である。図のよう
に、本薬物部には、位置合わせ用カバー成型加工部28
が設けられている。
【0070】図8は、実施例2で用いる電極部Ibを示
す図で、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は内
面図、(d)は断面図である。図のように、本電極部に
は、図7の薬物部の位置合わせ用カバー成型加工部28
に対応した挿入穴である位置合わせ用カバー成型加工部
用穴29が設置されている。尚、実施例2おける電流発
信部Ia、スナップコネクターIdは、実施例1の図
1、2と同一構造である。
【0071】図9は、実施例2のイオントフォレーシス
装置の活性化方法を説明するための図である。その操作
手順は次のとおりである。 操作手順 電極部Ibの蓋材9を剥離し、薬物溶解部11をむき出
しにする。 操作手順 薬物保持膜をサンドイッチ状態に挟んでいる保護カバー
の内、電極側カバー25を剥離する。 操作手順 電極側カバー25を剥離後、成形カバーの位置合わせ用
カバー成型加工部28が、位置合わせ用カバー成型加工
部用穴29に合致するように、薬物部Icと薬物溶解部
11を互いに位置ずれが無いように接触させ、薬物保持
膜14と薬物溶解部11とを一体的に接合させる。 操作手順 組み込んだ後、皮膚側カバー12を剥離する。 操作手順 スナップコネクターIdを用いて分離独立している電流
発信部Ia、薬物部Ic、電極部Ibの3部を接触させ
る。 操作手順 薬物部Icの粘着フィルム用ライナー8を剥離する。こ
れにより、そのままの状態で皮膚に適用ができ、治療を
開始できる。尚、活性化方法の操作手順は、この限りで
はなく、患者の使用形態により、臨機応変に変更可能で
ある。
【0072】以上のように、実施例2のイオントフォレ
ーシス装置は、カップ状成型保護カバー12の周辺部を
成型加工した成型加工部28を、薬物溶解部11の周辺
部に対応して設けた挿入穴である位置合わせ用カバー成
型加工部用穴29に挿入することにより、薬物部Icと
薬物溶解部11との位置合わせが可能となる為、適用時
の活性化操作が容易で、かつ正確になる。更に、人為的
誤差を極力排除でき、当該薬物の再溶解に必要な水分を
精度良く薬物層に供給できる。
【0073】(実施例3)実施例3は、実施例1及び2
におけるイオントフォレーシス装置とほぼ同じ構成をし
ているが、薬物部Icと薬物溶解部11との位置合わせ
及び薬物活性化を、活性化用補助台Ieを用いて行う点
で異なる。
【0074】図10は、実施例3で用いる電極部Ibを
示す図で、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は
内面図、(d)は断面図である。図のように、本電極部
には位置合わせ棒挿入穴15が設けられている。
【0075】図11は、実施例3で用いる薬物部Icを
示す図で、(a)は薬物保持膜の上面図、(b)は薬物
部の上面図、(c)は薬物部の断面図である。図のよう
に、本薬物部には位置合わせ棒挿入穴15’が設けられ
ている。
【0076】図12は、実施例3で用いる活性化用補助
台Ieを示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面
図である。活性化用補助台Ieは、電極部のバッキング
層4の形状に合わせた電極部収納スペース20を有し、
更に組み立て時に用いる2本の位置合わせ棒19を有す
るように構成されている。材質は、紙、金属、木材、プ
ラスチックフィルム(ポリプロピレン、テフロン、塩化
ビニル)等の成型加工可能であるものであれば特に限定
されないが、厚み3mm以上のプラスチックフィルムで
高い成型保持性を有するものが好ましい。
【0077】この活性化用補助台は、患者が本装置の積
層操作を容易に行うことができるように考案されたもの
である。本実施例では、電極部のバッキング層4の形状
に合わせた電極部収納スペース20が設置されており、
電極部を活性化用補助台上に的確に置くことができる。
また、この電極部収納スペース20は、積層時の電極部
の破損を防止できる点でも有用である。また、位置合わ
せ棒19は、装置の積層時に電極と薬物保持膜の位置合
わせを容易とするためのもので、人為的なミスを抑制す
るのに有効である。尚、実施例3おける電流発信部I
a、スナップコネクターIdは、実施例1の図1、2と
同一構造である。
【0078】図13は、実施例3のイオントフォレーシ
ス装置の活性化方法を説明するための図である。その操
作手順は次のとおりである。 操作手順 活性化用補助台Ieの位置合わせ棒19に電極部Ibの
挿入穴15を合わせて、電極部Ibを補助台Ieに設置
する。 操作手順 電極部Ibの蓋材9を剥離し、薬物溶解部11をむき出
しにする。 操作手順 薬物部Icの薬物保持膜14を保護している電極側カバ
ー25を剥離する。 操作手順 位置合わせ棒19を薬物部Icの挿入穴15’に挿入し
て、薬物部Icと薬物溶解部11を互いに位置ずれが無
いように接触させ、薬物部の薬物保持膜14と薬物溶解
部11とを一体的に接合させる。 操作手順 活性化用補助台Ieより、電極部Ibと薬物部Icから
なる製剤を取り外す。 操作手順 スナップコネクターIdを用いて分離独立している電流
発信部Ia、薬物部Ic、電極部Ibの3部を接触させ
る。 操作手順 薬物部Icのカップ状成型保護カバー12、及び粘着フ
ィルム用ライナー8を剥離する。これにより、そのまま
の状態で皮膚に適用ができ、治療を開始できる。尚、活
性化方法の操作手順は、この限りではなく、患者の使用
形態により、臨機応変に変更可能である。
【0079】以上のように、実施例3のイオントフォレ
ーシス装置は、カップ状成型保護カバー12の周辺部に
設けられた挿入穴15’を活性化用補助台Ieの位置合
わせ棒19に挿入することにより、薬物部Icと薬物溶
解部11の位置合わせが可能となる為、適用時の活性化
操作が容易で、かつ正確になる。更に、人為的誤差を極
力排除でき、当該薬物の再溶解に必要な水分を精度良く
薬物層に供給できる。また、活性化用補助台Ieの位置
合わせ棒19を用いることで、薬物部Icと薬物溶解部
11との位置合わせ手段が、簡便になることから活性化
する際の患者の操作ミスがなくなる。
【0080】(実施例4)実施例4は、実施例1、2及
び3とほぼ同じ構成のイオントフォレーシス装置を用い
るが、粘着フィルム用ライナー8を延長した位置に、薬
物部のカップ状成型保護カバー12のカップ部を挿入で
きるようなカップ状成型保護カバー用穴21を設置して
いる点と、薬物部の保護カバーのうち電極側カバーが平
坦構造である点とが異なっている。
【0081】図14は、実施例4で用いる薬物部Icを
示す図で、(a)は薬物保持膜の上面図、(b)は薬物
部の上面図、(c)は薬物部の断面図である。図のよう
に、本薬物部には、薬物保持膜保護カバー接続用ミシン
目30が設けられている。また保護カバー25は平坦構
造である。
【0082】図15は、実施例4で用いる電極部Ibを
示す図で、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は
内面図、(d)は断面図である。図のように、本電極部
には、カップ状成型保護カバー用穴21、粘着層22
(カップ状成型保護カバー用穴周辺部分)、粘着層ライ
ナー23(カップ状成型保護カバー用穴周辺部分)、カ
ップ状成型保護カバー用穴部分の折り返し用ミシン目2
4、電極側カバー25(薬物保持膜保護カバー)、及び
カップ状成型保護カバー収納スペース用枠27’が設け
られている。
【0083】図16(a)〜(d)は、実施例4のイオ
ントフォレーシス装置の活性化方法を説明するための図
である。その操作手順は次のとおりである。 操作手順 同図(a)のように、電極部Ibの蓋材9を剥離し、薬
物溶解部11をむき出しにする。 操作手順 薬物部Icのカップ状成型保護カバー12を、粘着フィ
ルム用ライナー8の延長線上に設置されたカップ状成型
保護カバー用穴21に組み込む。そして、カップ状成型
保護カバー12を、カップ状成型保護カバー用穴21の
周辺部の粘着層22を用いて接着及び固定させる。 操作手順 同図(b)のように、薬物部Icの電極側カバー(平坦
カバー)25を剥離し、薬物保持膜保護カバーの接続用
ミシン目30から切り取り、電極側カバー25を分離す
る。 操作手順 粘着フィルム用ライナー8に設けた折り軸を含んだミシ
ン目24を境に電極側に折り曲げ、薬物溶解部11と薬
物部Icを互いに位置ずれが無いように接触させ、薬物
部の薬物保持膜14と薬物溶解部11とを一体的に接合
させる。 操作手順 同図(c)のように、スナップコネクターIdを用いて
分離独立している電流発信部Ia、薬物部Ic、電極部
Ibの3部を接触させる。 操作手順 使用直前に薬物部のカップ状成型保護カバー12及び粘
着フィルム用ライナー8を剥離する。これにより、同図
(d)のように、そのままの状態で皮膚に適用ができ、
治療を開始できる。尚、活性化方法の操作手順はこの限
りではなく患者の使用形態により臨機応変に変更可能で
ある。
【0084】以上のように、実施例4のイオントフォレ
ーシス装置は、カップ状成型保護カバー12を粘着フィ
ルム用ライナー8の延長部分に設けたカップ状成型保護
カバー用穴21に装着後、粘着フィルム用ライナー8に
設けたミシン目24に沿って折り曲げることにより、薬
物部Icと薬物溶解部11の位置合わせが可能となり、
適用時の活性化操作手順が容易で、かつ正確となる。こ
れにより、人為的誤差を極力排除でき、当該薬物の再溶
解に必要な水分を精度良く薬物層に供給できる。
【0085】(実施例5)実施例5は、実施例4のイオ
ントフォレーシス装置とほぼ同じ構成であるが、カップ
状成型保護カバー用穴21が、粘着フィルム用ライナー
8の延長した外側ではなく、内側にミシン目24で織り
込まれている点、そして電極発信部Iaが、電流制御駆
動部を適用部位とは別に設置し、リード線32を介して
適宜電流制御を行ない、またリード線先端の接続部分が
前後にスライドする事により電極部端子を挟み込むよう
に構成されている点、更にはカップ状カバーの内部に薬
物保持膜14が保持されるように成型加工が施されてお
り、薬物保持膜面がカバーと接することなく、中空に浮
いている状態にある点とが、実施例4とは異なる。
【0086】図17は、実施例5で用いる薬物部Icを
示す図で、(a)は薬物保持膜の上面図、(b)は薬物
部の上面図、(c)は薬物部の断面図である。図のよう
に、本薬物部には、薬物保持膜保持用カバー成型加工部
31が設けられている。
【0087】図18は、電流発信部Iaをリード線32
を介して電極部Ibに接続する例を示す図である。本例
の場合は、リード線32の一端にはコネクター2’が接
続され、電極部端子を挟み込むことにより電極部に固定
される。リード線32の他端は、電流発信部Iaと接続
される。このリード線32を使えば、離れた位置で本装
置を操作できる。
【0088】図19は、実施例5で用いる電極部Ibを
示す図であり、(a)は表面図、(b)は内部図、
(c)は内面図、(d)は断面図である。図示のよう
に、本電極部には、埋め込み式カップ状成型保護カバー
用穴部分のミシン目26が設けられている。
【0089】図20(a)〜(e)は、実施例5のイオ
ントフォレーシス装置の活性化方法を説明するための図
である。その操作手順は次のとおりである。 操作手順 同図(a)のように、粘着フィルム用ライナー8の一部
(内側)に織り込んだカップ状成型保護カバー用穴部分
をミシン目26に沿って外側に一端折り曲げる。 操作手順 同図(b)のように、薬物部Icのカップ状成型保護カ
バー12を前記カップ状成型保護カバー用穴21に組み
込み、薬物保持膜保護カバーの内、電極側カバー(平坦
カバー)25を剥離し、薬物保持膜カバーをつなげる折
り軸のミシン目から切り取り、電極側カバー25を分離
する。 操作手順 電極部Ibの蓋材9を剥離し、薬物溶解部11をむき出
しにする。次に、成型カバーを粘着フィルム用ライナー
上に設けた折り軸を含んだミシン目を境に電極側に再び
折り返し、カップ状成型保護カバー12の薬物保持膜保
持用カバー成型加工部31を上部から押さえ、カップ内
部の薬物保持膜14を下に落とし、薬物部と薬物溶解部
11を互いに位置ずれが無いように接触させ、薬物部の
薬物保持膜14と薬物溶解部11とを接合させる。 操作手順 同図(c)のように、電流発信部Iaのリード線32の
先端のコネクター2’をスライドさせて、電極部Ibに
接続する。 操作手順 同図(d)、(e)のように、使用直前に薬物部のカッ
プ状成型保護カバー12及び粘着フィルム用ライナー8
を剥離する。これにより、そのままの状態で皮膚に適用
ができ、治療を開始できる。尚、活性化方法の操作手順
はこの限りではなく患者の使用形態により臨機応変に変
更可能である。
【0090】以上のように、実施例5のイオントフォレ
ーシス装置は、薬物部Icのカップ状成型保護カバー用
穴21を粘着フィルム用ライナー8の内側に組み込む事
により、製剤の大きさを小さくする事ができ、取り扱い
が一段と容易となる。
【0091】(比較例1)図21は、比較例1に係るイ
オントフォレーシス装置の概略を示す図であり、(a)
は表面図、(b)は内部及び裏面図、(c)は断面図で
ある。比較例1は、電極部と薬物部がバッキングを介し
て一体に設置された装置であり、適用時にヒンジ式に接
続された電極部と薬物部のライナー層を剥離し、折り合
わせることで活性化されるように構成されている。尚、
各部の内部構成については、実施例4とほぼ同じであ
る。
【0092】(実験例1) 血中のサーモンカルシトニ
ンの濃度測定 本実験例では、実施例3及び比較例1について以下の内
容のものを新たに作製し、使用した。
【0093】実施例4及び比較例1は、銀印刷部(陽
極)2.5cm2に隣接する導電層にクエン酸緩衝液
(33mM,pH5)を含有した1.5%寒天ゲル1.
0gを充填し,更に塩化銀印刷部(陰極)には、塩化ナ
トリウム含有ポリビニルアルコール(UF−250G,
ユニチカ製)1.0gを充填し、電極部を作製した。ま
た、薬物部は、薬物保持膜(バイオダイン+,ボール社
製)3.46cm2にサーモンカルシトニン20IUを
滴下、乾燥により作製した。
【0094】以上のように製造されたイオントフォレー
シス装置を実施例4及び比較例1に従い活性化した後、
SDラット(体重250g)の腹部に装着し、ドナー電
極を陽極、リファレンス電極を陰極として電流発信部よ
り12Vのパルス脱分極通電を行った。尚、イオントフ
ォレーシス装置の活性化は、実施例、比較例ともに各男
性4人で実施した。経時的にラット頚静脈から採血し、
血清を得た。血清中のサーモンカルシトニン濃度をラジ
オイムノアセキット(ペニンスラサーモンカルシトニン
定量キット)を用いて測定した。その結果を図22に示
した。
【0095】図22の結果では、約5分後のサーモンカ
ルシトニン血中濃度は、実施例4の場合、2075±1
08pg/ml(平均値±標準誤差)、比較例1の場
合、1867±548pg/mlの値を示し、更に血中
濃度の推移傾向もほぼ同じであり、両者の有為差は見ら
れなかった。しかし、比較例1は、実施例4に比べると
バラツキが多く、薬物部と薬物溶解部との位置合わせの
際、比較例の4例中全ての製剤で剥離後の平坦ライナー
面に薬液の付着が確認され、活性化時の人為的誤差が、
血中濃度に大きく影響している事が判明した。
【0096】この結果より、実施例4の装置は、用時の
活性化操作が容易で、かつ正確であるため人為的誤差を
極力排除でき、当該薬物の再溶解に必要な水分を精度良
く薬物層に供給できることを意味している。
【0097】(実験例2) 薬物部含有サーモンカルシ
トニンの経時安定性評価 実験例1で使用した実施例4及び比較例1について、以
下の内容での包装を行い、25℃,65%R.H.放置
条件下でのサーモンカルシトニンの経時安定性を評価し
た。尚、本実験では、包装材料としてアルミ複合包材
(岡田紙業製)、乾燥剤としてオゾ(OZO)1.0g
(OZO化学製)を使用した。その結果を図23に示し
た。
【0098】図23の結果より、水を含有している電極
部を乾燥状態で保持されている薬物部と同一包装した場
合、薬物の経時安定性に悪影響を与えることが確認され
た(図23中比較例1−B)。また、電極部と薬物部の
同一包装形態に、乾燥剤を使用した場合、薬物安定性は
多少向上したが、4例中1例に6ヶ月放置後に電極部の
水分の枯渇が発見された(図23中比較例1−A)。一
方、実施例4では、非常に優れた薬物安定性を示した。
【0099】以上より、薬物溶解部と薬物部の一体型の
装置では、薬物長期安定性を保証することは、現実的に
難しいと判断できる。更に、電極部と薬物部の分離型の
装置の場合、乾燥剤の使用も可能であるため、薬物長期
安定性は更に向上すると言える。
【0100】以上の結果より、本発明に係るイオントフ
ォレーシス装置による治療は、優れた薬理効果を示し、
しかも従来の装置からでは考えられなかった程の患者へ
のコンプライアンスの向上が実現される。更には、操作
面及び機能面においても安全性が十分に配慮されている
ため、高い信頼性を得ることができる。
【0101】
【発明の効果】本発明によれば、薬物の長期安定性を保
証でき、しかも適用時の組み立て操作が容易なイオント
フォレーシス装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るイオントフォレーシス装置におけ
る使用直前の断面図構成を示す図である。
【図2】薬物部の一実施例を示す図で、(a)は薬物保
持膜の上面図、(b)薬物部の上面図、(c)は薬物部
の断面図である。
【図3】電流発信部Iaの構成例を示す図であり、
(a)は表面図、(b)は裏面図、(c)及び(d)は
断面図である。
【図4】電極部Ibの構成例を示す図であり、(a)は
表面図、(b)は内部図、(c)は内面図、(d)は断
面図である。
【図5】導電性スナップコネクターIdの構成例を示す
図であり、(a)は表面図、(b)及び(c)は断面図
である。
【図6】実施例1のイオントフォレーシス装置の活性化
方法を説明するための図である。
【図7】実施例2で用いる薬物部Icを示す図で、
(a)は薬物保持膜の上面図、(b)は薬物部の上面
図、(c)は薬物部の断面図である。
【図8】実施例2で用いる電極部Ibを示す図で、
(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は内面図、
(d)は断面図である。
【図9】実施例2のイオントフォレーシス装置の活性化
方法を説明するための図である。
【図10】実施例3で用いる電極部Ibを示す図で、
(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は内面図、
(d)は断面図である。
【図11】実施例3で用いる薬物部Icを示す図で、
(a)は薬物保持膜の上面図、(b)は薬物部の上面
図、(c)は薬物部の断面図である。
【図12】実施例3で用いる活性化用補助台Ieを示す
図であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。
【図13】実施例3のイオントフォレーシス装置の活性
化方法を説明するための図である。
【図14】実施例4で用いる薬物部Icを示す図で、
(a)は薬物保持膜の上面図、(b)は薬物部の上面
図、(c)は薬物部の断面図である。
【図15】実施例4で用いる電極部Ibを示す図で、
(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は内面図、
(d)は断面図である。
【図16】(a)〜(d)は、実施例4のイオントフォ
レーシス装置の活性化方法を説明するための図である。
【図17】実施例5で用いる薬物部Icを示す図で、
(a)は薬物保持膜の上面図、(b)は薬物部の上面
図、(c)は薬物部の断面図である。
【図18】電流発信部Iaをリード線32を介して電極
部Ibに接続する例を示す図である。
【図19】実施例5で用いる電極部Ibを示す図であ
り、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は内面
図、(d)は断面図である。
【図20】(a)〜(e)は、実施例5のイオントフォ
レーシス装置の活性化方法を説明するための図である。
【図21】比較例1に係るイオントフォレーシス装置の
概略を示す図であり、(a)は表面図、(b)は内部及
び裏面図、(c)は断面図である。
【図22】実験例1における血清中のサーモンカルシト
ニン濃度の経時変化を示す図である。
【図23】実験例2における薬物部含有のサーモンカル
シトニンの残存率の経時変化を示す図である。
【符号の説明】
Ia 電流発信部 Id スナップコネクター Ic 薬物部 Ib 電極部 Ie 活性化用補助台 1 電流調節スイッチ 2 電極端子 3 粘着フィルム 4 バッキング層 5 導電層スナップコネクター用の挿入口 6 ドナー電極印刷部 7 リファレンス電極印刷部 8 粘着フィルム用ライナー 9 蓋材 10 リファレンス電極側導電層 11 ドナー電極側導電層(薬物溶解部) 12 皮膚側カバー(カップ状成型保護カバー) 13 薬物部周辺粘着層 14 薬物保持膜 15 位置合わせ棒挿入穴(薬物部) 16 薬液付与用穴(薬物保持膜保護カバー) 17 電極端子固定台 18 電極端子(スナップコネクター側) 19 位置合わせ棒 20 電極部収納用スペース 21 カップ状成型保護カバー用穴 22 粘着層(カップ状成型保護カバー用穴周辺部) 23 粘着層ライナー(カップ状成型保護カバー用穴周
辺部) 24 カップ状成型保護カバー用穴部分の折り返し用ミ
シン目 25 電極側カバー(薬物保持膜保護カバー) 26 埋め込み式カップ状成型保護カバー用穴部分のミ
シン目 27 カップ状成型保護カバー収納スペース用枠 28 位置合わせ用カバー成型加工部 29 位置合わせ用カバー成型加工部用穴 30 薬物保持膜保護カバー接続用ミシン目 31 薬物保持膜保持用カバー成型加工部 32 リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 肥後 成人 茨城県つくば市観音台1−25−11 久光製 薬株式会社筑波研究所内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 用時に薬物部と薬物溶解部を接触させ
    て、前記薬物部に保持されている薬物を投与するイオン
    トフォレーシス装置であって、前記薬物部が、薬物を担
    持する薬物保持体と前記薬物保持体の表裏を保護するカ
    バーとを備え、前記薬物保持体及びカバーの少なくとも
    一方に位置合わせ用の成型加工を施したことを特徴とす
    るイオントフォレーシス装置。
  2. 【請求項2】 前記カバーのうち少なくとも一方が、カ
    ップ状に成型加工されたことを特徴とする請求項1記載
    のイオントフォレーシス装置。
  3. 【請求項3】 前記薬物保持体が、高分子多孔質膜であ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載のイオントフォ
    レーシス装置。
  4. 【請求項4】 前記薬物保持体が、薬物溶液を付与した
    のち乾燥することによって得られるものであることを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のイオントフ
    ォレーシス装置。
  5. 【請求項5】 前記カバーの一方が、薬物溶液を付与す
    る為の穴を有することを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれかに記載のイオントフォレーシス装置。
  6. 【請求項6】 前記カバーのうち少なくとも一方がシリ
    コンコーティングされていることを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれかに記載のイオントフォレーシス装置。
  7. 【請求項7】 薬物保持体の表裏周辺部に接着層が設け
    られたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記
    載のイオントフォレーシス装置。
  8. 【請求項8】 前記薬物部と薬物溶解部の位置合わせの
    ための付加的構造を具備したことを特徴とする請求項1
    乃至7のいずれかに記載のイオントフォレーシス装置。
  9. 【請求項9】 前記付加的構造は、前記薬物部及び薬物
    溶解部の少なくとも一方の周辺部に設けられた位置合わ
    せ用の穴であることを特徴とする請求項8記載のイオン
    トフォレーシス装置。
  10. 【請求項10】 前記付加的構造は、前記薬物溶解部の
    離型カバーの一部に設けられた前記薬物部と接合可能な
    穴であることを特徴とする請求項8記載のイオントフォ
    レーシス装置。
  11. 【請求項11】 薬物溶解部の周辺部に凸型または凹型
    の枠が設けられており、前記枠へ薬物部のカップ部を組
    み込むことによって薬物溶解部と薬物部との位置合わせ
    を行うことを特徴とする請求項8記載のイオントフォレ
    ーシス装置。
  12. 【請求項12】 薬物部の周辺部が凸型または凹型に成
    型処理されており、薬物溶解部には、符合する位置に凹
    型または凸型の成型処理部が設けられており、前記薬物
    部と薬物溶解部との凹凸部を組み合わせることによって
    位置合わせを行うことを特徴とする請求項8記載のイオ
    ントフォレーシス装置。
  13. 【請求項13】 薬物部のカップ部が成型処理されてお
    り、前記カップ部を上側から押さえることによって、前
    記薬物溶解部と薬物部の位置合わせを行うことを特徴と
    する請求項8記載のイオントフォレーシス装置。
  14. 【請求項14】 薬物を保持する薬物保持体と、前記薬
    物保持体の少なくとも一方の面に前記薬物保持体と非接
    触の状態で配置されたカバーとを有することを特徴とす
    る薬物ユニット。
  15. 【請求項15】 周辺部に位置合わせ用加工部を有する
    ことを特徴とする請求項14記載の薬物ユニット。
  16. 【請求項16】 前記カバーは、カップ状の形状を有す
    ることを特徴とする請求項14記載の薬物ユニット。
  17. 【請求項17】 前記カップ状カバーは、薬物付与用の
    開口を有することを特徴とする請求項16記載の薬物ユ
    ニット。
  18. 【請求項18】 薬物溶解部を備える電極部と、薬物を
    保持する薬物保持体及び前記薬物保持体の少なくとも一
    方の面に前記薬物保持体と非接触の状態で配置されたカ
    バーを有する薬物部とを具備し、前記薬物部が前記電極
    部と分離収納されていることを特徴とするイオントフォ
    レーシス装置キット。
  19. 【請求項19】 前記電極部と薬物部は、それぞれ積層
    のための位置合わせ加工が施されていることを特徴とす
    る請求項18記載のイオントフォレーシス装置キット。
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