JP4154016B2 - イオントフォレーシス装置およびその組み立て方法 - Google Patents

イオントフォレーシス装置およびその組み立て方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は経皮及び経粘膜への適用に好適なイオントフォレーシス装置に係り、特に用時活性型のイオントフォレーシス装置およびその組み立て方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、外用製剤分野では種々の剤型が開発され、それに対する関心が次第に高まりつつある。その理由は、局所的または全身的にその薬理作用を期待する薬物を皮膚や粘膜から投与した場合、薬物の持続性が期待できること、薬物の吸収速度の調節が容易であり投与過剰による副作用の防止が可能なこと、経口投与に見られるような肝臓による初回通過効果による代謝の影響等が少なく薬物の有効利用が可能であること、肝臓障害等を伴う薬物でも比較的安全に投与できることなど、種々の利点を有するためである。
【0003】
しかし、正常の皮膚は当然、外界からの刺激に対する保護作用を有するため、薬物の吸収・透過は比較的困難なものとなっている。従って薬物を外用剤の剤型で投与しても、薬効の充分な発現に必要な薬物量が容易には吸収されないのが現状である。また、皮膚以外の生体膜からの吸収経路、例えば経口、直腸、口腔、鼻、舌下等の投与法においても、薬物によっては、それに関わる生体膜を浸透もしくは透過し難く、バイオアベイアビリティーの低い薬物が数多く見られる。従って、皮膚及びその他の生体膜に対する浸透・透過・吸収を充分に高め実用使用濃度において充分な薬理効果を示し、かつそれ自身の局所毒性や全身毒性等が少ない、有用性及び安全性の高い吸収促進方法が望まれている。
【0004】
現在、この吸収促進方法には、吸収促進剤を用いる化学的促進法と、イオントフォレーシスやフォノフォレーシスを用いた物理的促進法があるが、近年になりイオントフォレーシスがにわかに注目され、上記の問題を解決できる投与方法として期待されている。
【0005】
イオントフォレーシスは皮膚または粘膜に電圧を印加し、電気的にイオン性薬物を泳動し、皮膚または粘膜から薬物投与するものである。一般的にイオントフォレーシス装置は、陽極と陰極の2つのイオントフォレーシス用電極を備え、これを互いに一定間隔だけ離して皮膚に貼着し、電流発生器の発生した電流をこの電極に導くことによって治療が行われるよう構成される。
【0006】
また、このイオントフォレーシス装置は、薬剤を貯蔵する層と電極とを組み合わせた構造で有り、薬効成分の体内血中濃度を一定時間維持する目的で、あらかじめ設計された量の薬効成分の他に、薬効維持のための種々の添加剤が必要に応じて封入される。
【0007】
この種のイオントフォレーシス装置は、例えば特開昭62−268569号公報、特開平2−131779号公報、特開平3−268769号公報、特開平3−45271号公報、特表平3−504343号公報、特表平3−504813号公報等に開示されている。
【0008】
しかしながら、これらのイオントフォレーシス装置は、水中での安定性に問題がある薬物(生理活性ペプチド類等)を使用する場合には、経時での薬物の分解による設定薬物量の減少が懸念される。更に、薬物を高濃度で投与したい場合には、保存中に薬物希釈が起こるおそれがある。
【0009】
また、イオントフォレーシスによるペプチド系薬物の経皮吸収の場合は、薬物保持環境を薬物の等電点よりも酸性側もしくは塩基性側に設定することが通常である。このため、生理活性物質の薬理効果の発現補助を目的として含有される添加剤の安定性に大きな影響を与え、薬理効果が低下するおそれもある。
【0010】
更に、生理活性ペプチド類等を溶解状態で保存した場合は、製剤を構成する部材の周辺部位への吸着が発生し、所定の濃度を長期間安定に保存することは、非常に困難であることが認識されている。
【0011】
その他の問題として、薬物を溶解状態で含有する導電層が、通電直後の電極に直接接触して存在するように構成された装置においては、通電時に薬物が電極表面で電気的に分解することが報告されており、分解薬物の体内吸収による人体への影響も懸念される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
このような問題を解決すべく、これまで数多くの提案がなされてきた。例えば、特開昭63−102768号公報、米国特許5310404号には、水または電解質溶液を封入したカプセルまたはポーチを電極構造の上部に配置し、用時にカプセルまたはポーチを破壊して薬物保持層を含浸させる方法が開示されている。しかしこの方法は、薬物を安定な状態(乾燥)で保存できる点では優れているものの、薬物保持層全体に水分を均一に浸透させるのに時間がかかりすぎ、また薬物の希釈による薬効の低下が生じる可能性があり、十分とは言えない。
【0013】
また特許第2542792号公報には、薬物保持層と電解質を含む電極層とが分離した状態で別々のコンパートメント内に配置され、適用時にヒンジ構造にある2つのコンパートメントを折り合わせることで活性化する方法が開示されている。しかしこの方法は、薬物の長期安定性の面からは向上が見られるが、適用時の活性化方法に十分な工夫が無いため人為的誤差を導く要素が多く、活性化後の製剤の均一性が十分に得られるとは言えない。
【0014】
また特開平3−94771号公報には、イオン選択透過性膜(イオン交換膜等)を水保持部の皮膚側に隣接するように設置し、更にイオン選択透過性膜の生体接触面上に薬物を乾燥付着させることで、薬物の希釈防止及び微量薬物の局所高濃度投与の実現を目的としたデバイスが開示されている。
【0015】
更に特開平9−201420号には、電極構造層、溶解液保持層および乾燥状態にある生理活性物質含有の薬物保持層をこの順に階層構造に配置し、更に溶解液保持層と薬物保持層との間に非透水性のセパレーター層を配置したイオントフォレーシス用デバイスが開示されている。このデバイスは、活性化時にセパレーター層を引き抜くことで溶解液保持層と薬物保持層との接合が自動的になされるよう構成される。このデバイスの場合、装置組み立て時の人為的誤差の防止と言う面では、非常に優れている。しかし、このデバイスは、溶解液保持層と薬物保持層を同一包装とするため、溶解液保持層からの溶解液の漏れによる薬物の安定性の低下が懸念され、品質保証の確保が難しい。また、仮に溶解液の漏れの完全防止が技術的に可能であるとしても、その製造コストが高くなることが予想される。
【0016】
このように、薬物の長期安定性を保証でき、しかも適用時の組み立て操作が容易かつ正確で、人為的誤差を極力排除したイオントフォレーシス装置は未だ得られていないのが現状である。
【0017】
従って本発明の目的は、薬物の長期安定性を保証でき、しかも適用時の組み立て操作が容易なイオントフォレーシス装置およびその組み立て方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、薬物溶解部を備える電極部および薬物保持体を備える薬物部にそれぞれ位置合せ構造を設け、薬物部の位置合せ構造を電極部の位置合せ構造に合せて、薬物保持体を薬物溶解部と接合するよう構成したイオントフォレーシス装置により、達成される。これらの位置合せ構造は、例えば電極部および薬物部にそれぞれ形成された開口部である。電極部と薬物部の両開口部を揃えることにより両者の位置合せを正確かつ迅速に行うことができる。
【0019】
また、電流発信部にも同様の位置合せ構造を設け、これを電極部の位置合せ構造に合せて、電流発信部を電極部と結合する。電流発信部に形成する位置合せ構造は、電極端子を用いることができる。この場合、電流発信部に接続コードで接続された端子に位置合せ構造を設けてもよい。
【0020】
更に、同様な位置合せ構造を有するコネクターを設け、各部の位置合せ構造を互いに合せて電流発信部とコネクターに電極部を挟んで結合することもできる。位置合せ構造のいくつかを導電性材料で構成することにより、この位置合せ構造を電気的結合として用いることができる。
【0021】
このイオントフォレーシス装置の薬物部は、使用前には、電流発信部や電極部等の部品とは別包装状態で保存される。そして使用時に、位置合わせのための配列保持手段を用いて、電極部と薬物部の機械的結合あるいは電極部と電流発信部の電気的結合を与えるように構成する。この配列保持手段として、例えば電流発信部や導電性スナップコネクターの電極端子あるいは装置組み立て用補助台が使われる。このように本発明装置はまた、位置合せ構造を有する電極部と、同様な位置合せ構造を有する薬物部とを分離収納した装置セットである。この装置セットには、これ以外に、同様な位置合せ構造を有する電流発信部やコネクターあるいは位置合せ用補助台が、薬物部と分離収納される。
【0022】
ここで用いられる電極部(電極ユニット)は、導電層を保持する部材と、導電層に接続された配線と、配線および部材の少なくとも一方に形成された位置合せ構造とを有する。この位置合せ構造は、配線および部材の少なくとも一方に形成された開口部である。また薬物部(薬物ユニット)は、薬物を保持する薬物保持体と、薬物保持体を保護する剥離可能なカバーと、カバーに形成された位置合せ構造とを有する。ここでの位置合せ構造は、カバーの端部に形成された開口部である。
【0023】
また本発明に係るイオントフォレーシス装置の組み立て方法は、電極部に設けられた蓋材を剥離する工程と、電極部と薬物部の両位置合せ構造を符合させて薬物部の薬物保持体を電極部の薬物溶解部に配置する工程と、薬物保持体の薬物溶解部側のカバーを剥離する工程と、薬物保持体を電極部に固定する工程とを含むものである。本装置では、薬物保持体の薬物溶解部と反対側にもカバーを配置しているが、このカバーに開口を設けているときは、カバーを剥離することなく組み立てを終了できる。また、反対側のカバーに開口を設けていないときは、カバーの少なくとも一部を剥離する工程を経て、組み立てを終了する。即ち、反対側のカバーは全体を剥離してもよいし、また例えば、カバーの位置合せ構造部分は剥離せず残りの部分を剥離するようにしてもよいのである。
【0024】
電極部と薬物部の位置合せは、補助台や電流発信部あるいはコネクターに設置した位置合せ構造を用いて行うことができる。この場合、例えば電極部と薬物部の両位置合せ構造を開口部とし、補助台の位置合せ構造を開口部に挿入可能な位置合せ棒とすることができる。また電流発信部およびコネクターの位置合せ構造としては、それらの電極端子を用いることができる。
【0025】
このようすることにより、薬物の長期安定性を保証でき、しかも適用時の組み立て操作が容易かつ正確で、人為的誤差を極力排除したイオントフォレーシス装置およびその組み立て方法を得ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るイオントフォレーシス装置における使用直前の断面構成を示す図である。図中の各部品は、積層関係を分かり易くするため互いに離して図示したが、実際には各層は密着している。
【0027】
同図において、バッキング層4の一方にはドナー電極印刷部6が配置され、他方にはリファレンス電極印刷部7が配置されている。バッキング層4の周辺部には、適用部位への製剤固定のため医療用粘着テープ等の粘着フィルム3が設置される。両電極印刷部6、7は導電性スナップコネクターIdにより電流発信部Iaに接続される。バッキング層4のドナー電極印刷部6にはドナー電極側導電層(薬物溶解部)11が備えられ、リファレンス電極印刷部7にはリファレンス電極側導電層10が備えられる。薬物溶解部11には、薬物保持体14が取り外し可能に接合される。薬物保持体14には薬物保持体周辺粘着層13が設けられる。薬物保持体14は、電極部Ib側の薬物保持体周辺粘着層13によりバッキング層4あるいはドナー電極印刷部6に固定される。一方、皮膚40側の薬物保持体周辺粘着層13には、ライナー12が配置されている。
【0028】
このように構成されたイオントフォレーシス装置は、使用時には、ライナー12が剥離され、薬物保持体14が露出する。この状態で装置が皮膚40に貼付される。このとき薬物保持体14に乾燥保持された薬物が、薬物溶解部11から供給される水によって溶解する。そして電流発信部Iaの電源をオンすることにより、このイオントフォレーシス装置が駆動される。
【0029】
【作用】
ここでライナー12には、位置合せ構造として開口部15が設けられている。また電極部Ibには同様に、位置合せ構造として開口部5が設けられている。装置適用に当たって、これらの開口部を符合させることにより、薬物溶解部11に薬物保持体14を容易かつ正確に配置することができる。このとき、電流発信部Ia又はコネクターIdの電極端子をこの開口部に挿入することにより、迅速に位置合せ操作を行うことができる。
【0030】
【実施例】
このようなイオントフォレーシス装置の各部の構成例について、次に詳細に説明する。
【0031】
図2は、薬物部(又は薬物ユニット)の一実施例を示す図で、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は断面図である。本実施例の薬物ユニットIcは、多孔質性の薬物保持体14を保護カバーである電極部側ライナー17と皮膚側ライナー12により、両側からサンドイッチ状に保持して形成される。電極部側ライナー17にはライナー折り返しのためのライナー折り返し用ミシン目24が、また皮膚側ライナー12には後述する導電性スナップコネクター用の2つの挿入口15、および組み立て後のライナー引き抜き用ミシン目16が施されている。何れのライナーも、例えばポリエチレンテレフタレートなどのように、薬物吸着が少ないフィルムを使用する。また薬物は、薬物保持体14に例えばスプレーコーティング又は含浸などの手段により付着され、乾燥保持されている。更に、薬物保持体14の周辺部には、電極部及び皮膚との接着を目的とした薬物保持体周辺粘着層13が両面に設置されており、薬物保持体周辺粘着層13の塗工パターンは、空気抜きを実現するためのストライプ塗工となっている。尚、ライナー12、17は、薬物吸着防止及び剥離性向上を目的として、薬物保持体14との接触面側にシリコン処理加工が施されている。更に、薬物溶液の薬物保持体周辺粘着層13への拡がりを防止するため、薬物の拡散防止加工を施してもよい。
【0032】
次に、この薬物ユニット各部の材料等について説明する。薬物保持体周辺粘着層13は、後述する粘着フィルム3に用いる粘着剤を使用できる。この層はパターン塗工(間欠塗工,ストライプ塗工,間欠ストライプ塗工)により設置し、空気の通り抜けが容易な構造とするのが望ましい。パターン塗工の間欠幅は、粘着力と空気透過性のバランスが良好であれば限定されないが、0.1mm〜20mmが望ましい。
【0033】
薬物保持体14は、生理活性物質からなる薬物が保持されるものであれば如何なるものであってもよい。例えば、不織布、ナイロンメンブレン、親水化ポリビニリデンフルオライド等の多孔質フィルム材が使用される。
【0034】
尚、水分に不安定な薬物は、乾燥状態で薬物保持体に含有あるいは付着させるのが望ましい。薬物の安定性を向上させるとともに、薬物の漏れや変質を防ぐためである。また、水分に安定な薬物は、ゲル状で薬物保持体に保持させることも可能である。ゲル状薬物保持体は、水溶性高分子やそのハイドロゲルが好適に用いられる。ゲル状薬物保持体の調製方法は、水溶性高分子等のゲル化剤と薬物溶液を練合する。また、導電性を上げるために塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸、クエン酸ナトリウム等の電解質、酢酸、酢酸ナトリウム、リン酸、リン酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム等のpH緩衝剤を加えることもできる。更に、自己保形性を維持できる程度に調製し、シート状若しくはフィルム状に展延する。また、自己保形性が弱い場合には、ゲル内部にメッシュ状の支持体を入れることも可能である。ゲル層の厚さは、0.1〜2mmが良く、特に好ましくは、0.3〜0.8mmである。薄すぎるとゲル強度が弱くなり、逆に、厚すぎると薬物の移動が阻害されるため薬物吸収が低下する。
【0035】
保護部材としてのライナー12、17は、非透水性の素材で構成されたものであれば如何なるものであってもよいが、成型加工(加熱成型,真空成型等)が可能であるものが望ましい。例えばアルミ箔、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、更にこれらの積層フィルム等が使用できる。またシリコーン処理やテフロン処理等の吸着防止処理を施して使用することが望ましい。この処理により粘着層からの剥離も容易となる。
【0036】
本発明に使用される薬物としては、水に溶解、分散するものであれば、あらゆる治療分野における薬剤が使用可能であり、特に分子量1×102〜1×106の生理活性物質が広く用いられる。例えば、麻酔薬、鎮痛薬、抗食欲不振薬(anorexic)、駆虫薬、抗喘息薬、抗痙攣薬、下痢止め、抗腫瘍薬、抗パーキンソン病薬、痒み止め、交感神経作用薬、キサンチン誘導体、心血管薬例えばカルシウム輸送路遮断薬、解熱薬、β−遮断薬、抗不整脈薬、降圧薬、利尿薬、全身・冠血管・末梢血管および脳血管を含めた血管拡張薬、抗偏頭痛薬、酔い止め、制吐薬、中枢神経系興奮薬、咳および感冒用薬、デコジュスタント(decogestant)、診断薬、ホルモン剤、副交感神経抑制薬、副交感神経作用薬、精神興奮薬、鎮静薬、トランキライザー、抗炎症薬、抗関節炎薬、鎮痙薬、抗うつ薬、抗精神病薬、鎮暈薬、抗不安薬、麻酔性拮抗薬、抗癌薬、睡眠薬、免疫抑制薬、筋弛緩薬、抗ウイルス薬、抗生物質、食欲抑制薬、鎮吐薬、抗コリン作用薬、抗ヒスタミン薬、避妊薬、抗血栓形成薬、骨吸収抑制剤、骨形成促進剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独あるいは必要に応じて組み合わせて使用される。
【0037】
個々の薬物の例としては、ステロイド例えばエストラジオール、プロゲステロン、ノルゲストレル、レボノルゲストレル、ノルエチンドロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、テストステロンおよびそれらのエステル、ニトロ化合物等の誘導体例えばニトログリセリンおよび硝酸イソソルビド類、ニコチン、クロルフェニラミン、テルフェナジン、トリプロリジン、ヒドロコルゾン、オキシカム誘導体例えばピロキシカム、酢酸またはプロピオン酸誘導体例えばインドメタシン、フルルビプロフェン、フェルビナク、ジクロフェナク、ケトプロフェン、ムコポリサッカリダーゼ例えばチオムカーゼ、ブプレノルフィン、フェンタニール、ナロキソン、コデイン、リドカイン、ジヒドロエルゴタミン、ピゾチリン、サルブタモール、テルブタリン、プロスタグランジン類例えばミソプロストール、エンプロスチル、オメプラゾール、イミプラミン、ベンザミド類例えばメトクロプラミン、スコポラミン、クロニジン、ジヒドロピリジン類例えばニフェジピン、ベラパミル、エフェドリン、ピンドロール、メトプロロール、スピロノラクトン、塩酸ニカルジピン、カルシトリオール、チアジド類例えばヒドロクロロチアジド、フルナリジン、シドノンイミン類例えばモルシドミン、硫酸化多糖類例えばヘパリン画分及び蛋白質、並びにペプチド類例えばインシュリン及びその同族体、カルシトニン及びその同族体例えばエルカトニン、プロタミン、グルカゴン、グロブリン類、アンギオテンシンI、アンギオテンシンII、アンギオテンシンIII、リプレシン、バソプレッシン、ソマトスタチン及びその同族体、成長ホルモン及びオキシトシン、並びに必要に応じそれらの化合物と薬剤学的に受容しうる酸又は塩基との塩類が挙げられる。好ましくは、麻酔薬、ホルモン、蛋白質、鎮痛薬、又は他の低分子量カチオン等であり、より好ましくは、ペプチド、又はポリペプチド類のインシュリン、カルシトニン、カルシトニン関連遺伝子ペプチド、バソプレッシン、デスモプレシン、プロチレリン(TRH)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LH−RH)、成長ホルモン放出ホルモン(GRH)、神経成長因子(NGF)およびその他の放出因子、アンギオテンシン(アンジオテンシン)、副甲状腺ホルモン(PTH)、黄体形成ホルモン(LH)、プロラクチン、血清性性線刺激ホルモン、下垂体ホルモン(例えば、HGH、HMG、HCG)、成長ホルモン、ソマトスタチン、ソマトメジン、グルカゴン、オキシトシン、ガストリン、セクレチン、エンドルフィン、エンケファリン、エンドセリン、コレシストキニン、ニュウロテンシン、インターフェロン、インターロイキン、トランスフェリン、エリスロポエチン、スーパーオキサイドデスムターゼ(SOD)、フィルグラスチム(G−CSF)、バソアクティブ・インテスティナル・ポリペプチド(VIP)、ムラミルジペプチド、コルチコトロピン、ウンガストロン、心房性ナトリウム利尿ペプチド(h−ANP)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。中でもぺプチドホルモンが特に好ましい。また、必要に応じて塩化ベンザルコニウム、BSA(牛血清アルブミン)及びモノラウリン酸等の吸着防止剤を使用することができる。
【0038】
本発明において、上記の薬物またはその塩の一種若しくは複数種を薬物保持体に保持させることができる。また、薬物の量は、患者に適用した際にあらかじめ設定された有効な血中濃度を有効な時間得られるように、個々の薬物毎に決定され、イオントフォレーシス装置の大きさおよび薬物放出面の面積もそれに応じて決定される。
【0039】
図3は電流発信部Iaの構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は裏面図、(c)は断面図である。電流発信部Iaは、プラスチック成型体の内部に電流制御回路を内蔵したものであり、電流発信部の上部には電流調節スイッチ1が配置され、下部にはメスまたはオス電極端子2(陽極側及び陰極側各一個)が配置されている。この電流発信部Iaは、患者に負担のない大きさ及び重さで構成されるのが好ましい。
【0040】
具体的には電流発信部は、小型の電池を内蔵した自己発振回路、この発振回路に接続された適宜の高電圧発生回路及び係る両回路を駆動制御する制御回路より構成される。また、薬剤の注入速度を一時的に上昇させるためのボーラス(BOLUS)ボタンを設置することもできる。鎮痛剤投与の際に、著しい強い痛みに合せて患者が一時的な服用量の増加を望む場合に、有用な機能である。
【0041】
更に制御回路については、例えば、要求時投与法(on−demand medication regime)を実現できるように、手動によるオン/オフの切り替え、生体のサーカディアンリズムや24時間間隔のパターンに適合した周期でオン/オフの切り替えができるように構成される。また制御回路には、マイクロプロッセッサが内蔵できるため、時間にわたって印加されるべき電流のレベルやパルス、正弦波などの波形の変更も可能である。更に、制御回路には、バイオシグナルを監視し、治療方法を評価し、それに応じて薬物投与量を調節するバイオセンサー及びある種のフィードバック系を含むことも可能である。また、製薬メーカー、医師又は患者によって予め定められた一つ以上のプログラムを設定することも可能である。
【0042】
図4は一体型電極部Ib−1の構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は裏面図、(d)は断面図である。一体型電極部Ib−1は、ポリエステル、ポリプロピレン等のポリオレフィン系のフィルム又はこれらのアルミニウム積層フィルムの成型体からなるバッキング層4を有する。成型されたバッキング層4には、銀(陽極側)、塩化銀(陰極側)を印刷して形成された電極印刷部6,7が設置される。更に、バッキング層の中央部の電極印刷部には、導電性スナップコネクター用の挿入口5が2箇所(陽極側,陰極側で各一箇所)設置される。
【0043】
この一体型電極部Ib−1には、電極印刷部6、7に隣接するように導電層10,11が形成され、不織布、親水性高分子等の水保持材に電解質を含有したものが使用される。尚、ドナー側の導電層11(本実施例では、陽極側)は、活性化時に薬物部Icの薬物に水分を供給する役割を合わせ持つ。更に、導電層は、保管時の水揮散を防ぐ目的で、非透水性の蓋材9によるイージーピール方式のヒートシール包装が施されている。また、バッキング層4の周辺部には、適用部位への製剤固定のための医療用粘着テープ等の粘着フィルム3が設置され、保管時は粘着フィルム用ライナー8が装着されている。
【0044】
図5は分離型電極部Ib−2の構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は裏面図である。分離型電極部Ib−2は、ポリエステル、ポリプロピレン等のポリオレフィン系のフィルム又はこれらのアルミニウム積層フィルムの成型体からなるバッキング層4を有する。成型されたバッキング層4には、銀(陽極側)、塩化銀(陰極側)を印刷して形成された電極印刷部6,7がそれぞれ設置される。更に、電極印刷部6、7には、導電性スナップコネクター用の挿入口5が各1箇所設置される。
【0045】
この分離型電極部Ib−2には、電極印刷部6、7に隣接するようにそれぞれ導電層10,11が形成される。導電層には、不織布、親水性高分子等の水保持材に電解質を含有したものが使用される。尚、ドナー側の導電層11(本実施例では、陽極側)は、薬物部Icの薬物に活性化時の水分供給する役割を合わせ持つ。更に、導電層は、保管時の水揮散を防ぐ目的で、非透水性の蓋材9によるイージーピール方式のヒートシール包装が施されている。また、バッキング層4の周辺部には、適用部位への製剤固定のための医療用粘着テープ等の粘着フィルム3が設置され、保管時は粘着フィルム用ライナー8がそれぞれ装着される。
【0046】
尚、これらの電極部は、公知の電極構造を使用することができる。例えば、白金黒、チタン、炭素、アルミニウム、鉄、鉛、カーボン導電性ゴム、導電性樹脂などを用いることができるが、特に白金電極、銀電極、塩化銀電極等が望ましい。
【0047】
また蓋材9は、非透水性の素材で構成されたものであれば如何なるものであってもよい。例えば、アルミニウム積層フィルムが用いられる。ヒートシールによる高い密封性が必要な場合には、前述のライナーで用いるフィルム等を複数積層したり、他の高分子樹脂をコーティングする。これにより剥離が容易となる。例えば、イージーピール方式のラミネートフィルムを使用することができる。このラミネートフィルムの180度剥離強度は、2000g以下であることが望ましい。
【0048】
粘着フィルム3(薬物保持体周辺粘着層13)の接着材料としては、感圧性接着剤が用いられる。この感圧性接着剤は、イオントフォレーシス装置を患者の皮膚もしくは粘膜の表面に接触状態で保持することができ、更に、薬物保持体と薬物溶解部との接合を良好に行うだけの十分な接着力もち、皮膚に対して生理学的に許容されるものであれば、任意に使用可能である。例えば、アクリル酸及びアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル等のアルキル基の炭素数4〜18のアクリル酸アルキルエステルの単独重合体または共重合体からなるアクリル系接着剤、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸イソオクチル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル等のアルキル基の炭素数4〜18のメタアクリル酸アルキルエステルの単独重合体または共重合体からなるメタクリル系接着剤、ポリオルガノシロキサン、ポリジメチルシロキサン等のシリコーン系接着剤、天然ゴム、ポリイソブチレン、ポリビニルエーテル、ポリウレタン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体等のゴム系接着剤が使用される。また、必要に応じて、粘着付与剤及び軟化剤の配合も可能である。
【0049】
バッキング層4の材料としては、薬効成分に対して非透過性の材料が使用され、その例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、可塑化酢酸ビニルコポリマー、可塑化酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリアミド、セロファン、酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリイソプレン、ポリスチレン誘導体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ポリビニルアルコール共重合体、フッ素樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、等の合成樹脂製のフィルムやシートや発泡体等が単独で、または複積層して使用される。
【0050】
また、これらの合成樹脂製のフィルムやシートや発泡体等は、アルミ箔、すず箔等の金属箔、不織布、合成紙とのラミネートやアルミ蒸着やセラミックコートしたものを使用することも可能である。更に、ヒートシール等の密封包装を必要とする場合には、ヒートシール可能な材料を積層して使用できる。
【0051】
電極部のバッキング層への積層方法としては、電気配電用プリントインク等に電極材料を混合してバッキング層の材料に塗膏して乾燥させる方法や、電極材料を展延して固定する方法、または電極材料を蒸着させる方法、電極材料をフォトエッチングによって製作する方法等が用いられる。また、電極部の皮膚接触の可能性がある部分については、電極印刷層に絶縁層を更に積層することも可能である。
【0052】
導電層には、単に水のみを挿入させてもよく、またイオン交換性高分子及び発泡材、スポンジ等から構成される柔軟な多孔質材、吸水性ポリマー等から選択された少なくとも一つが含まれていても良い。また、導電性を上げるために塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸、クエン酸ナトリウム等の電解質、酢酸、酢酸ナトリウム、リン酸、リン酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム等のpH緩衝剤を加えることもできる。
【0053】
導電層の具体例としては、通常不織布、紙、ガーゼ、脱脂綿、連続気泡を有するポリエチレンあるいはポリプロピレン、酢酸ビニル、ポリオレフィンフォーム、ポリアミドフォーム、ポリウレタン等の多孔質膜および発泡体、カラヤガム、トラガントガム、キサンタンガム、デンプン、アラビアゴム、ローカストビーンガム、ジェランガム、グアーガム、カラギーナン等の天然多糖類、ゼラチン、ぺクチン、寒天、アルギン酸ソーダまたはポリビニルアルコールおよびその部分ケン化物、ポリビニルホルマール、ポリビニルメチルエーテルおよびそのコポリマー、ポリビニルピロリドンおよびそのコポリマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロースアセテートフタレート、等の水性または水溶性セルロース誘導体、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリルアミドおよびポリアクリルアミド誘導体、カゼイン、アルブミン、キチン、キトサン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリヘマ類、ポリヘマ誘導体、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルアセトアミドとアクリル酸及び/アクリル酸塩との共重合体等、及びそれらの架橋体と必要に応じ、エチレングリコール、グリセリン等で可塑化させた水溶性高分子、およびそのハイドロゲルが好適に用いられるが、本発明はこれに限定されるものではない。また、上記の材料を2種以上組み合わせて使用してもよい。また、必要に応じて塩化ベンザルコニウムやBSA(牛血清アルブミン)及びモノラウリン酸等の吸着防止剤を使用することができる。
【0054】
また導電層には、薬物と競合するイオンを除去することを目的としたイオン交換性高分子を配合しても良い。イオン交換性高分子は、薬物イオン性に応じて、陰イオン交換高分子、陽イオン交換高分子及び両イオン交換高分子から適宜選択し使用する。また、配合形態は、イオン交換樹脂の微粉末を前述の高分子中に分散させてゲル状に成型する方法や膜状に予め成型したものを使用する方法もあるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0055】
ドナー電極側導電層(薬物溶解部)の容量は、電極部のサイズ及び薬物部に保持されている薬物が必要とする最適な水分量、或いは薬物溶解部の吸収性部材の含水量等に依存するものであり、特に限定されるものでない。しかし、水分量は、多すぎると薬物再溶解液の漏れの原因となり、少なすぎると薬物部の薬物の完全な溶解ができないため薬効の低下を招く。従って水分量は、薬物保持体の吸水最大量程度が望ましい。薬物溶解部にハイドロゲルを使用した場合、離水量が10mg/cm2〜100mg/cm2が特に好ましい。更に、ハイドロゲルは、組み立て時及び皮膚装着時に破壊が生じない程度のゲル強度が必要であり、400g/cm2〜1500g/cm2のゲル強度とするのが望ましい。
【0056】
薬物保持体の薬物溶解に必要な水分量は、予め薬物溶解部でコントロールする。これにより、使用時には、何時でも正確な水分量を確実且つ迅速に薬物保持体に供給できるので、治療効果が正確となる。また、治療操作、治療時間も短縮することができる。
【0057】
図6は、導電性スナップコネクターIdの構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。このコネクターIdは、電極端子固定台18上に、電極端子19(オス又はメス)が2箇所設置してあり、組み立て後、電流発信部Iaの電極端子2(メス又はオス)と接合できるように構成されている。
【0058】
電流発信部Iaと電極部Ibとの接続は、電流発信部側の電極端子と導電性スナップコネクターId側の電極端子により、電極部Ibを挟み込むように構成される。接続により導電性スナップコネクター側の電極端子が、電極部の電極印刷部(陽極、陰極各々)と接触するため、電流発信部と電極部は導電可能な状態となり、電気的結合が実現される。
【0059】
また、装置の組み立て時に電流発信部と電極部との間に薬物部を挿入して接続する場合には、電極端子は、電極部と薬物部の位置合わせを目的とした機械的な結合手段としての機能も有する。このように、電流発信部および導電性スナップコネクターの電極端子は、装置の組み立て手段として重要な位置を占めるものである。
【0060】
また、電流発信部と電極部との接続形態として、コードレスで使用する場合やコードによるリモコン操作で使用する場合がある。前者の場合には、手軽に治療したい時に、小型の電流発信部を電極部に直接連結するものである。一方、後者の場合は、電流発信部を手元で操作しながら治療したい時に、電流発信部と電極部との間に専用の接続コードを接続するものである。なお、接続コードの両端には、電流発信部側と導電性スナップコネクター側との接続を目的とした接続手段が構成されている。本実施例では接続手段としてプラスチック成型体に電極端子(陽極、陰極各々)が組み込まれ、電流発信部側と導電性スナップコネクター側の電極端子との接続ができるように構成されている。なお接続手段は、電極端子に限定されるものでなく、接続手段の形状及び接続状態は、随時変更可能である。好ましくは、導電性スナップコネクター側の接続手段が、薬物部と電極部とを位置ずれなく、しかも強固に配列保持できるような構造が望ましい。
【0061】
図7は、組み立て用補助台Ie−1の構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。補助台Ie−1は、電極部のバッキング層4の形状に合わせた電極部収納スペース21を有し、更に組み立て時に用いる2本の位置合わせ棒20を有するように構成されている。組み立て用補助台の材質は、紙、金属、木材、プラスチックフィルム(ポリプロピレン、テフロン、塩化ビニル)等の成型加工が可能であるものであれば、特に限定されないが、厚み0.5mm以上の高い成型保持性を有するプラスチックフィルムが好ましい。
【0062】
この組み立て用補助台は、患者が本装置の組み立てを行う時に操作を容易にするために考案されたものである。本実施例では、電極部のパッキング層4の形状に合わせた電極部収納スペース21が設置されており、電極部を組み立て用補助台上に的確に置くことができる。また、この電極部収納スペース21は、装置組み立て時の電極部の破損を防止できる点でも有用である。
【0063】
また、位置合わせ棒20は、装置の組み立て時に電極と薬物保持部の位置合わせを容易とするためのもので、人為的なミスを抑制するのに有効である。
【0064】
図8は、組み立て用補助台Ie−2の構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。補助台Ie−2は、電流発信部Iaの形状に合わせた電流発信部収納スペース23を有するように構成されている。電流発信部収納スペース23には、電流発信部固定手段22が設けられる。
【0065】
図9は、組み立て用補助台Ie−3の構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。補助台Ie−3は、電流発信部Iaの形状に合わせた電流発信部収納スペース23を有し、かつ位置合わせ棒20を2本備えるように構成されている。位置合わせ棒20およびスペース23の役割は、上述の補助台と同様である。
【0066】
図10は、組み立て用補助台Ie−4の構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。補助台Ie−4は、導電性スナップコネクターIdの形状に合わせたコネクター収納スペース23’を備えるように構成される。スペース23’の役割は上述のスペース23の役割と同様である。
【0067】
なお、組み立て用補助台の構成は、装置の形態及び組み立て手順により、上記の構造を併用することも可能であり、更に形状の変更も可能である。組み立て用補助台の材質は、紙、金属、木材、プラスチックフィルム(ポリプロピレン、テフロン、塩化ビニル)等の成型加工が可能であるものであれば、特に限定されないが、厚み0.5mm以上の高い成型保持性を有するプラスチックフィルムが好ましい。
【0068】
図11は、本発明に係る一体型電極部Ib−1を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て完了後の形態図であり、(a)は表面図、(b)は裏面図である。図のように、電極部の表面には電流発信部Iaが配置され、裏面には導電性スナップコネクターIdが配置される。電流発信部Iaと導電性スナップコネクターIdにより電極部を挟んで固定している。
【0069】
図12は、本発明に係る分離型電極部Ib−2を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て完了後の形態図であり、(a)は表面図、(b)は裏面図である。本例の場合も同様に、電極部に接続された配線の表面には電流発信部Iaが配置され、裏面には導電性スナップコネクターIdが配置される。電流発信部Iaと導電性スナップコネクターIdにより配線を挟んで固定している。
【0070】
図13は、電流発信部Iaを接続線30を介して電極部に接続した例であり、(a)は接続コード、(b)は装置表面図、(c)は装置裏面図である。本例の場合は、装置表面に接続コードの一端に接続されたコード接続部(電極部側)31が配置され、裏面には導電性スナップコネクターIdが配置される。コード接続部(電極部側)31と導電性スナップコネクターにより電極部を固定している。接続線30の他端にはコード接続部(電流発信部側)32が設けられ、電流発信部と接続される。コード接続部(電流発信部側)32は電極端子2’を備える。この接続コードを使えば、離れた位置で本装置を操作できる。
【0071】
このような構成部品を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て方法の実施例を次に説明する。
【0072】
(実施例1)
図14は、一体型電極を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て方法の一実施例を示す図であり、(a)は組み立ての工程を、(b)は組み立て用の補助台Ie−4を用いる工程を示す。
【0073】
まず、同図(a)▲1▼のように、一体型電極部の蓋材9を剥離し、薬物溶解部11をむき出しにする。次に、同図▲2▼のように、導電性スナップコネクターIdを用いて分離独立している電流発信部Ia、薬物部Ic、一体型電極部Ib−1を揃え、一体型電極部と薬物部との間に位置ずれが無いように接触配列させる。そして、同図▲3▼のように、薬物部の電極部側ライナー17(ミシン目を境に折り返し済み)を剥離する。次に、同図▲4▼のように、薬物部の薬物保持体14と一体型電極部の薬物溶解部11とを接合させる。これにより、薬物溶解部11の水分が薬物保持体14に浸入し、薬物が再溶解して活性化される。その後、同図▲5▼のように、薬物部の皮膚側ライナー12を導電性スナップコネクターIdから引き抜く。次に、同図▲6▼のように、粘着フィルム用ライナー8を剥離する。この状態で患部に適用し、治療を開始できる。尚、薬物部の皮膚側ライナー12には、図2に示すように、導電性スナップコネクター用の挿入口15(2箇所)からライナー引き抜き用ミシン目16が施されているため、引き抜くことは容易である。
【0074】
また、同図(b)のように、本実施例では、組み立て用補助台Ie−4を使用して装置を組み立てることもできる。本実施例のイオントフォレーシス装置によれば、薬剤の長期安定性向上はもちろん、適用時の組み立て操作を容易かつ正確に行うことができる。これにより人為的誤差を極力排除でき、薬物の再溶解に必要な水分を精度良く薬物保持体に供給できる。また、導電性スナップコネクターは、電極部と薬物部の位置合わせ手段と電極部と電流発信部の電気的接続手段の両方を兼ねるため、装置組み立て後は患者の適用部位への装着が容易である。
【0075】
(実施例2)
図15は、一体型電極を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て方法の他の実施例を示す図であり、(a)は組み立ての前半の工程を、(b)は後半の工程をそれぞれ示す。
【0076】
まず、同図(a)▲1▼のように、組み立て用補助台Ie−1の位置合わせ棒20に従って電極部を設置した後、同図▲2▼のように、電極部Ib−1の蓋材9を剥離し、薬物溶解部11をむき出しにする。次に、同図▲3▼のように、薬物部Icを位置合わせ棒20を用いて電極部Ib−1と互いに位置ずれが無いように接触配列させる。そして、同図▲4▼のように、薬物部Icの電極部側ライナー17(ミシン目を境に折り返し済み)を剥離する。これにより、同図▲5▼のように、薬物部の薬物保持体14と一体型電極部の薬物溶解部11とを無理なく接合することができる。薬物溶解部11の水分は薬物保持体14に浸入し、薬物が再溶解され活性化される。その後、同図▲6▼のように、補助台より製剤を取り外す。
【0077】
次に、同図(b)▲7▼のように、導電性スナップコネクターIdと電流発信部Iaを実施例1と同様の形態に設置する。同図▲8▼のように、適用直前に薬物部の皮膚側ライナー12を引き抜いた後、同図▲9▼のように、粘着フィルム用ライナー8を剥離する。この状態で装置は適用部位に装着可能となり、治療を開始できる。本実施例のイオントフォレーシス装置によれば、適用時の組み立て操作が一段と容易かつ正確になるため、人為的誤差を極力排除でき、薬物の再溶解に必要な水分を精度良く薬物保持体に供給できる。
【0078】
(実施例3)
図16は、一体型電極を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て方法の他の実施例を示す図であり、(a)は組み立ての前半の工程を、(b)は後半の工程をそれぞれ示す。
【0079】
まず、同図(a)▲1▼のように、組み立て用補助台Ie−2の電流発信部収納用スペース23に、電極端子2(メス)が上向きになるように電流発信部Iaを組み込み、固定手段22により固定する。次に、同図▲2▼のように、組み立て用補助台Ie−2の窪みに合わせて電極部Ib−1を設置した後、同図▲3▼のように、電極部Ib−1の蓋材9を剥離して薬物溶解部11をむき出しにする。その後、同図▲4▼、▲5▼のように、導電性スナップコネクターIdを用いて、電極部Ib−1と薬物部Icを互いに位置ずれが無いように接触させた後、同図▲6▼のように、薬物部Icの電極部側ライナー17(ミシン目を境に折り返し済み)を剥離する。そして、同図▲7▼のように、薬物部の薬物保持体14と一体型電極部の薬物溶解部11とを接合させる。これにより薬物溶解部11の水分が薬物保持体14に浸入し、薬物が再溶解される。
【0080】
その後、同図(b)▲8▼のように、薬物部の皮膚側ライナー12を導電性スナップコネクターIdから引き抜いた後、同図▲9▼のように、適用直前に粘着フィルム用ライナー8を剥離し、最後に補助台より装置を取り外す。これにより、イオントフォレーシス装置をそのままの状態で適用部位に装着でき、治療を開始できる。本実施例のイオントフォレーシス装置によれば、適用時の組み立て操作が一段と容易かつ正確になるため、人為的誤差を極力排除でき、薬物の再溶解に必要な水分を精度良く薬物保持体に供給できる。
【0081】
(実施例4)
図17は、分離型電極を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て方法の一実施例を示す図であり、(a)は組み立ての前半の工程を、(b)は後半の工程をそれぞれ示す。
【0082】
まず、同図(a)▲1▼のように、活性化用補助台Ie−2の電流発信部収納用スペース23に電流発信部Iaの2個の電極端子(オス)が上向きになるように電流発信部を組み込む。そして、同図▲2▼のように、固定手段22により電流発信部Iaを補助台Ie−2に固定する。次に、補助台Ie−2の窪みに合わせて、電極部Ib−2(陽極部,陰極部)を設置する。その後、同図▲3▼のように、電極部の蓋材9を剥離し、薬物溶解部11をむき出しにする。電極部の蓋材9の剥離は、薬物部と電極部を補助台上で重ね合わせた後でも可能である。その後、同図▲4▼▲5▼のように、導電性スナップコネクターIdを用いて、電極部Ib−2と薬物部Icを互いに位置ずれが無いように接触させた後、同図▲6▼のように、薬物部の電極部側ライナー17(ミシン目を境に折り返し済み)を剥離する。そして、同図▲7▼のように、薬物部の薬物保持体14と分離型電極部の薬物溶解部11とを接合する。これにより薬物溶解部11の水分が薬物保持体14に浸入し、薬物が再溶解され活性化される。
【0083】
その後、同図(b)▲8▼のように、薬物部の皮膚側ライナー12を導電性スナップコネクターから引き抜いた後、同図▲9▼のように、適用直前に粘着フィルム用ライナー8を剥離する。最後に補助台より装置を取り外す。この状態で装置を適用部位に装着でき、治療を開始できる。
【0084】
尚、組み立て方法の操作手順は、この限りでなく、患者の使用形態により、臨機応変に変更可能である。例えば、電極部の蓋材9に結合手段としての機能を持たせ、蓋材を剥離的に引き抜くようにした構造も可能である。更に、組み立て完了後に補助台より取り外さずに、補助台を適用部位装着への補助手段として使用し、装着完了後に補助台を除去することもできる。本実施例のイオントフォレーシス装置は、以上のように、導電性スナップコネクターと電流発信部を用いることで、電極部(陽極部,陰極部)の一体化、活性化の正確性(位置合わせ)及び活性化後の操作性(取り扱い易さ)を一度に実施できるため、所望の機能を十分に提供することができる。また、電極部(陽極部,陰極部)を分離独立して生産できるため、一体化した電極部に比べると生産設備及び品質保証の面で、優位性がある。
【0085】
(比較例1)
図18は、比較例に係るイオントフォレーシス用装置の概略図であり、同図(a)は表面図、(b)は内部及び裏面図、(c)は断面図である。本比較例は、電極部と薬物部がバッキングを介して一体に設置された装置であり、適用時にヒンジ式に接続された電極部と薬物部の電極側ライナー17を剥離し、折り合わせることで組み立てられるように構成されている。尚、各部の内部構成については、実施例とほぼ同じである。
【0086】
(実験例1)
血中のサーモンカルシトニンの濃度測定
本実験例では、実施例1及び比較例1について以下の内容のものを新たに作製し、使用した。実施例1及び比較例1は、銀印刷部(陽極)2.5cm2に隣接する導電層にクエン酸緩衝液(33mM,pH5)を含有した1.5%寒天ゲルを1.0g充填し,更に塩化銀印刷部(陰極)には、塩化ナトリウム含有ポリビニルアルコール(UF−250G,ユニチカ製)を1.0g充填し、電極部を作製した。また、薬物部は、薬物保持膜(バイオダイン+,ボール社製)3.46cm2にサーモンカルシトニン20IUを滴下、乾燥により作製した。
【0087】
以上のように製造された実施例1及び比較例1におけるイオントフォレーシス装置を実施例に従い組み立てた後、SDラット(体重250g)の腹部に装着し、ドナー電極を陽極、リファレンス電極を陰極として電流発信部より12Vのパルス脱分極通電を行った。尚、イオントフォレーシス装置の組み立ては、実施例、比較例ともに各男性4人で実施した。経時的にラット頚静脈から採血し、血清を得た。血清中のサーモンカルシトニン濃度をラジオイムノアセキット(ペニンスラサーモンカルシトニン定量キット)を用いて測定した。その結果を図19に示した。
【0088】
図19に示す結果では、約5分後のサーモンカルシトニン血中濃度は、実施例1の場合、2056±136pg/ml(平均値±標準誤差)、比較例1の場合、1867±548pg/mlの値を示し、更に血中濃度の推移傾向もほぼ同じであり、両者の有為差は見られなかった。しかし、比較例1は、実施例1に比べるとバラツキが多く、組み立て時の人為的誤差が、血中濃度に大きく影響している事が判明した。この結果より、実施例1の装置及び組み立て方法が、用時の組み立て操作が容易で且つ正確であり、人為的誤差を極力排除でき、薬物の再溶解に必要な水分を精度良く薬物保持体に供給できることがわかった。
【0089】
(実験例2)
薬物部含有サーモンカルシトニンの経時安定性評価
実験例1で使用した実施例1及び比較例1について、以下の表1の内容で包装を行い、25℃,65%R.H.放置条件下でのサーモンカルシトニンの経時安定性を評価した。
【0090】
【表1】
Figure 0004154016
【0091】
尚、本実験では、包装材料としてアルミ複合包材(岡田紙業製)、乾燥剤として1.0g(OZO化学製)を使用した。その結果を図20に示した。
【0092】
図20に示す結果より、水を含有している電極部を乾燥状態で保持されている薬物部と同一包装した場合、薬物の経時安定性に悪影響を与えることが確認された。また、電極部と薬物部の同一包装形態に、乾燥剤を使用した場合、薬物安定性は多少向上したが、4例中1例に6ヶ月放置後に電極部の水分の枯渇が発見された。一方、実施例1では、非常に優れた薬物安定性を示した。
【0093】
以上より、電極部と薬物部の一体型の装置では、薬物長期安定性を保証することは、現実的に難しいと判断できる。更に、電極部と薬物部の分離型の装置の場合、乾燥剤の使用も可能であるため、薬物長期安定性は更に向上する。
【0094】
また、本発明のイオントフォレーシス装置は、上記に示した技術構成を有していることから、電流発信部、薬物部、電極部の3部を作動前には、分離した状態で保存できるため、水分に対する安定性に問題がある薬剤(生理活性ペプチド類等)を薬物部に含有させる場合、薬物溶解部を内設する電極部からの水揮散による薬物の経時的分解を懸念する必要は無い。
【0095】
また、電極部からの水揮散の完全防止を目的とした包装を必要としなくなるため、経済的にも改善される。更に、薬物部と電極部が一体であった場合には、薬物溶解部への影響を考慮して使用できなかった乾燥剤等の薬物部の安定性改善剤の使用が可能となるため、薬物の長期安定性が一段と向上する。
【0096】
また本発明では、分離保存されている電流発信部、薬物部、電極部の3部を作動時に導電性スナップコネクターまたは組み立て用補助台により、電極部と薬物部との間に位置ずれが無いように接触させ、更に前記の薬物部のライナーを装置外部に剥離的に引く抜くことにより、薬物部の薬物保持体と電極部の薬物溶解部とが自動的に接合し薬物が活性化されるように構成される。このため、適用時の組み立て操作が容易かつ正確となり、人為的誤差を極力排除でき、薬物の再溶解に必要な水分を精度良く薬物保持体に供給できる。
【0097】
また、導電性スナップコネクターは、電極部と電流発信部の電気的接続手段をも兼ねるため、組み立て後は患者の適用部位に装するだけで治療開始が可能となる。更に、組み立て用補助台を適用時の補助手段として使用すると一段と操作性が向上する。
【0098】
以上のことから、本発明に係るイオントフォレーシス装置によれば、優れた薬理効果を示し、しかも従来の装置では得られない患者へのコンプライアンスの向上が実現される。また、操作面及び機能面に於いても安全性が十分に配慮されているため、高い信頼性を得ることができる。
【0099】
【発明の効果】
本発明によれば、薬物の長期安定性を保証でき、しかも適用時の組み立て操作が容易なイオントフォレーシス装置および組み立て方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るイオントフォレーシス装置の使用直前における断面構成を示す図である。
【図2】図2は、薬物部(薬物ユニット)の一実施例を示す図で、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は断面図である。
【図3】電流発信部Iaの構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は裏面図、(c)は断面図である。
【図4】一体型電極部(電極ユニット)Ib−1の構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は裏面図、(d)は断面図である。
【図5】分離型電極部(電極ユニット)Ib−2の構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は裏面図である。
【図6】導電性スナップコネクターIdの構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。
【図7】組み立て用補助台Ie−1の構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。
【図8】組み立て用補助台Ie−2の構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。
【図9】組み立て用補助台Ie−3の構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。
【図10】組み立て用補助台Ie−4の構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。
【図11】本発明に係る一体型電極部Ib−1を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て完了後の形態図であり、(a)は表面図、(b)は裏面図である。
【図12】本発明に係る分離型電極部Ib−2を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て完了後の形態図であり、(a)は表面図、(b)は裏面図である。
【図13】電流発信部Iaを接続線30を介して電極部に接続した例であり、(a)は接続コード、(b)は表面図、(c)は裏面図である。
【図14】図14は、一体型電極を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て方法の一実施例を示す図であり、(a)は組み立ての工程を、(b)は組み立て用の補助台Ie−4を用いる工程を示す。
【図15】一体型電極を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て方法の他の実施例を示す図であり、(a)は組み立ての前半の工程を、(b)は後半の工程をそれぞれ示す。
【図16】図16は、一体型電極を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て方法の他の実施例を示す図であり、(a)は組み立ての前半の工程を、(b)は後半の工程をそれぞれ示す。
【図17】分離型電極を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て方法の一実施例を示す図であり、(a)は組み立ての前半の工程を、(b)は後半の工程をそれぞれ示す。
【図18】比較例に係るイオントフォレーシス用装置の概略図であり、同図(a)は表面図、(b)は内部及び裏面図、(c)は断面図である。
【図19】実験例1における血清中のサーモンカルシトン濃度の推移を示す図である。
【図20】実験例2における薬物部含有のサーモンカルシトンの残存率の経時変化を示す図である。
【符号の説明】
Ia 電流発信部
Ib−1 一体型電極部
Ib−2 分離型電極部
Ic 薬物部
Id 導電性スナップコネクター
Ie 組み立て用補助台
1 電流調節スイッチ
2 電極端子(電流発信部側)
2’ 電極端子(接続コード側)
3 粘着フィルム
4 バッキング層
5 導電性スナップコネクター用挿入口(電極部)
6 ドナー電極印刷部
7 リファレンス電極印刷部
8 粘着フィルム用ライナー
9 蓋材
10 リファレンス電極側導電層
11 ドナー電極側導電層(通称,薬物溶解部)
12 皮膚側ライナー
13 薬物保持体周辺粘着層
14 薬物保持体
15 導電性スナップコネクター用挿入口(薬物部)
16 ライナー引き抜き用ミシン目
17 電極部側ライナー
18 電極端子固定台
19 電極端子(導電性スナップコネクター側)
20 位置合わせ棒
21 電極部収納用スペース
22 電流発信部固定手段
23 電流発信部収納用スペース
23’ 導電性スナップコネクター収納スペース
24 ライナー折り返し用ミシン目
30 接続線
31 コード接続部(電極部側)
32 コード接続部(電流発信部側)
40 皮膚

Claims (14)

  1. 第1の位置合せ開口部を有する電極部に備えられる薬物溶解部と、前記第1の位置合せ開口部に符合する第2の位置合せ開口部を有する薬物部に備えられる薬物保持体とを具備するイオントフォレーシス装置であって、前記薬物部が使用時に剥離される皮膚側ライナーを有し、前記第2の位置合せ開口部が前記皮膚側ライナーに設けられ、前記皮膚側ライナーに設けられた第2の位置合せ開口部前記電極部の第1の位置合せ開口部に合せることにより前記薬物保持体を薬物溶解部と接合するよう構成したことを特徴とするイオントフォレーシス装置。
  2. 前記第1の位置合せ開口部に符合する電極端子を有する接続コードに接続された電流発信部を備え、前記接続コードの電極端子前記電極部の第1の位置合せ開口部に合せることにより前記電極端子を前記電極部と結合するよう構成したことを特徴とする請求項1記載のイオントフォレーシス装置。
  3. 前記電極部の第1の位置合せ開口部に符合する電極端子を有する電流発信部を備え、前記電流発信部の電極端子前記電極部の第1の位置合せ開口部に合せることにより前記電流発信部を前記電極部と結合するよう構成したことを特徴とする請求項1記載のイオントフォレーシス装置。
  4. 第1の位置合せ開口部を有する電極部に備えられる薬物溶解部と、前記第1の位置合せ開口部に符合する第2の位置合せ開口部を有する薬物部に備えられる薬物保持体と、前記第1および第2の位置合せ開口部に符合する電極端子を有する電流発信部と、前記第1および第2の位置合せ開口部に符合する電極端子を有するコネクターとを具備するイオントフォレーシス装置であって、前記薬物部が使用時に剥離される皮膚側ライナーを有し、前記第2の位置合せ開口部が前記皮膚側ライナーに設けられ、前記各位置合せ開口部および電極端子を互いに合せることにより前記薬物保持体を薬物溶解部と接合するとともに前記電極部を前記電流発信部とコネクターに挟んで相互に結合するよう構成したことを特徴とするイオントフォレーシス装置。
  5. 薬物を吸収させるための駆動力を与える電流発信部と、薬物保持体を有する薬物部と、薬物溶解部を有するとともに第1の位置合せ開口部を有する電極部とを備え、前記薬物部が使用時に剥離される皮膚側ライナーを有し、前記電流発信部の電極端子と導電性スナップコネクターの電極端子とを前記薬物部の皮膚側ライナーに設けられた前記第1の位置合せ開口部に符合する第2の位置合せ開口部および前記電極部の前記第1の位置合せ開口部を介して接続することにより、前記電極部と前記薬物部を互いに位置ずれが無いように接触配列させて薬物部の薬物保持体と電極部の薬物溶解部とを接合するよう構成したことを特徴とするイオントフォレーシス装置。
  6. 前記電流発信部、電極部および薬物部のうち、少なくとも薬物部は別包装状態で保存するよう構成されたことを特徴とする請求項記載のイオントフォレーシス装置。
  7. 少なくとも、第1の位置合せ開口部を有し且つ薬物溶解部を備える電極部と、前記第1の位置合せ開口部に符合する第2の位置合せ開口部を有し且つ薬物保持体を備える薬物部とを具備し、前記薬物部が使用時に剥離される皮膚側ライナーを有し、前記第2の位置合せ開口部が前記皮膚側ライナーに設けられ、前記薬物部が前記電極部と分離収納されることを特徴とするイオントフォレーシス装置セット。
  8. 前記第1の位置合せ開口部に符合する電極端子を有する電流発信部と、前記第1の位置合せ開口部に符合する電極端子を有するコネクターとを備え、前記薬物部が前記電流発信部およびコネクターと分離収納されることを特徴とする請求項記載のイオントフォレーシス装置セット。
  9. 前記第1および第2の位置合せ開口部に符合する位置合せを有する組み立て用補助台を備え、前記薬物部が前記補助台と分離収納されることを特徴とする請求項記載のイオントフォレーシス装置セット。
  10. 第1の位置合せ開口部を有する電極部に備えられる薬物溶解部を具備するイオントフォレーシス装置に用いられる薬物ユニットであって、前記薬物溶解部に取り外し可能に接合される薬物を保持する薬物保持体と、前記薬物保持体を保護する使用時に剥離される皮膚側ライナーと、前記皮膚側ライナーに形成された前記第1の位置合せ開口部に符合する第2の位置合せ開口部とを有することを特徴とする薬物ユニット。
  11. 第1の位置合せ開口部を有し且つ蓋材で覆われた薬物溶解部を備える電極部と、第2の位置合せ開口部を有し且つ両面がそれぞれ薬物溶解部側ライナーおよび皮膚側ライナーで覆われた薬物保持体を備える薬物部とを有し、前記第2の位置合せ開口部が前記皮膚側ライナーに設けられるイオントフォレーシス装置の組み立て方法であって、前記電極部の蓋材を剥離する工程と、前記電極部と薬物部の両位置合せ開口部を符合させて前記薬物部の薬物保持体を電極部の薬物溶解部に配置する工程と、前記薬物保持体の薬物溶解部側ライナーを剥離する工程と、前記薬物保持体を前記電極部に固定する工程と、前記薬物保持体の前記皮膚側ライナーを剥離する工程とを含むことを特徴とするイオントフォレーシス装置の組み立て方法。
  12. 位置合せを有する組み立て用補助台を備え、前記組み立て用補助台の位置合せを用いて前記電極部と薬物部の両位置合せ開口部を合せることを特徴とする請求項11記載のイオントフォレーシス装置の組み立て方法。
  13. 電極端子を有する電流発信部と、位置合せを有する組み立て用補助台とを備え、前記組み立て用補助台の位置合せ棒および電流発信部の電極端子を用いて前記電極部と薬物部の両位置合せ開口部を合せることを特徴とする請求項11記載のイオントフォレーシス装置の組み立て方法。
  14. 電極端子を有する電流発信部と、位置合せを有する組み立て用補助台と、電極端子を有するコネクターとを備え、前記組み立て用補助台の位置合せ棒、電流発信部の電極端子およびコネクターの電極端子を用いて前記電極部と薬物部の両位置合せ開口部を合せることを特徴とする請求項11記載のイオントフォレーシス装置の組み立て方法。
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