JPH11231252A - 光偏向器及びその製造方法 - Google Patents

光偏向器及びその製造方法

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JPH11231252A
JPH11231252A JP10313488A JP31348898A JPH11231252A JP H11231252 A JPH11231252 A JP H11231252A JP 10313488 A JP10313488 A JP 10313488A JP 31348898 A JP31348898 A JP 31348898A JP H11231252 A JPH11231252 A JP H11231252A
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幸昭 源
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直仁 志賀
Kenji Sato
健志 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高周波で駆動させたときでも不要な共振を発生
せず、かつ少ない消費電力で大きな偏向角のとれる光偏
向器を提供する。 【解決手段】支持体103 と、光を反射するための鏡面が
形成された可動板101 と、可動板101 と支持体103 との
間を連結し、可動板101 を偏向可能に保持する弾性部材
102 と、可動板101 が偏向運動する際の運動端近傍を通
るよう可動板101上にリング状に形成された駆動コイル1
04 と、駆動コイル104 に対して可動板101 平面と略平
行な方向に磁界を印加するための閉磁気回路を生成する
磁石108 及び磁気ヨーク109,110 とを有する光偏向器に
おいて、閉磁気回路を生成する磁石108 又は磁気ヨーク
109,110 を、駆動コイル104 の外側において可動板101
の運動端に対向する位置及び駆動コイル104 の内側にお
いて可動板101 に近接する位置に配置して磁気ギャップ
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光源からの光を反射
し、その反射光を走査する光偏向器に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭62−210418号公報は、従
来の光偏向器の一例を開示しており、図29はこの公報
に開示された光偏向器の構成を示している。図29に示
すように、この光偏向器は、可動部10と、支持バネ1
4と、磁気ヨーク18と、永久磁石19とから構成され
ている。また、可動部10はミラー11と、ミラー支持
体12と、駆動コイル13とから構成されている。
【0003】ミラー支持体12には両端に長方形状の穴
17が形成され、その穴17の中にそれぞれ磁気ヨーク
18の内側端が挿入され、永久磁石19の磁極全面に対
向している。またミラー11の反対側の面に、各々の穴
17を囲うようにして駆動コイル13が構成されてい
る。両駆動コイル13はともに同一形状、同一巻き数で
ある。また支持バネ14は平らな薄板であり、一端を可
動部10に両側に対称に設けられ、他端を固定部15に
ネジ16で固定されている。また支持バネ14のX方向
の位置は、可動部10の中央にある。
【0004】次にこの光偏向器の動作を説明する。2つ
の駆動コイル13に同じ大きさの電流を印加すると、駆
動コイル13に流れている電流と、駆動コイル13近傍
にある永久磁石19および磁気ヨーク18によって発生
する磁界により、2つの駆動コイル13にY軸回りに偶
力が発生する。これにより可動部10はY軸回りに揺動
する。その揺動している可動部10のミラー11にレー
ザー光等の光を照射させることにより、ミラー11で反
射したレーザー光等を走査することができる。
【0005】また、特開平1−195414号公報は他
の光偏向器の例を開示している。この例では、図30
(A)に示すように、ミラー4と駆動コイル5とリガメ
ント3とを一体形成してミラー振動子10を構成し、こ
れをフレーム2により保持する。次に図30(B)に示
すように、このフレーム2を、L字状部材8及びブロッ
ク部材9へ貼着し、励磁用の永久磁石6を取り付けるこ
とで、光偏向器を製造している。
【0006】このように、フレーム2によってミラー振
動子10をL字状部材8及びブロック部材9へ支持固定
させた場合、ミラー4や駆動コイル5を挟持して支えて
いる軟弱な2本のリガメント3を保持する上では、逆コ
の字型のフレーム2が欠かせない構造となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た特開昭62−210418号公報に開示されている構
成では、可動部10の穴17の存在により可動部10の
剛性が低下して、高周波で駆動させた場合に不要な共振
が発生しやすいという欠点がある。
【0008】詳述すると、従来技術の磁気回路は可動部
内に2つの磁気ヨーク18が挿入されていることによ
り、磁気ヨーク18と永久磁石19のギャップが狭いの
で駆動コイル13における磁束密度は強く、可動部10
に発生する駆動力は大きい。しかしながら、可動部10
の穴17の存在により可動部10の剛性が低下し、高周
波で駆動させた場合に不要な共振が発生しやすい。
【0009】また可動部10に穴17が開いている分、
可動部10の面積が大きくなる。さらに可動部10は面
積、厚みの大きいミラー支持体12の上部に面積、厚み
の大きいミラー11が設置されているので、可動部10
の慣性モーメントが非常に大きくなる。可動部10を高
周波で駆動させる場合に慣性モーメントが大きいと、可
動部10の偏向角は小さくなってしまう。
【0010】また、上記した特開平1−195414号
公報に開示されている、片側にフレーム2を有するミラ
ー振動子10の構造においては、駆動コイル5に隣接し
てフレーム2が位置するために、このフレーム2の介在
により駆動コイル5と永久磁石6との間の距離が大きく
なってしまい、駆動コイル5へ作用する永久磁石6の磁
界が低下してしまう。これによって駆動力も弱くなって
しまい、駆動力の確保が困難であるという欠点がある。
これを回避するために、フレーム2と駆動コイル5との
間を予め大きく取って形成し、これらの間に永久磁石6
を位置させることも可能であるが、フレーム2と駆動コ
イル5との間の距離が大きくなることによりチップサイ
ズが大きくなり、製造コストが上昇してしまう。
【0011】また、フレーム2を除去後にL字状部材8
やブロック部材9へ支持固定させることも考えられる
が、ハンドリングし難く、特性も大幅に変化してしまう
等の問題がある。
【0012】本発明はこのような課題に着目してなされ
たものであり、その第1の目的とするところは、可動部
の剛性を向上させることによって高周波で駆動させたと
きでも不要な共振を発生せず、かつ駆動コイルにおける
磁束密度を強めた閉磁気回路により可動部の駆動力を大
きくして、少ない消費電力で大きな偏向角のとれる光偏
向器を提供することにある。
【0013】また、本発明の第2の目的は、可動板には
少なくとも2個以上の弾性部材を接続し、かつ各弾性部
材に接続された支持体を互いに分離しつつ、少なくとも
支持体と、可動板と、弾性部材とをモノリシックに一体
形成することで、小型で高効率で低消費電力かつ特性の
安定した光偏向器及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、第1の発明に係る光偏向器は、支持体と、光を
反射するための鏡面が形成された可動板と、この可動板
と前記支持体との間を連結し、前記可動板を偏向可能に
保持する弾性部材と、前記可動板が偏向運動する際の運
動端近傍を通るよう前記可動板上にリング状に形成され
た駆動コイルと、前記駆動コイルに対して前記可動板平
面と略平行な方向に磁界を印加するための閉磁気回路を
生成する磁石及び磁気ヨークとを有し、前記閉磁気回路
の磁気ギャップに位置する前記駆動コイルに交流電流を
印加することで駆動力を発生させ、前記弾性部材の弾性
変形により可動板の偏向運動を行う光偏向器において、
前記閉磁気回路を生成する前記磁石又は前記磁気ヨーク
を、前記駆動コイルの外側において前記可動板の運動端
に対向する位置及び前記駆動コイルの内側において前記
可動板に近接する位置に配置して前記磁気ギャップを形
成する。
【0015】また、第2の発明に係る光偏向器は、支持
体と、光を反射するための鏡面が形成された可動板と、
この可動板と前記支持体との間を連結し、前記可動板を
偏向可能に保持する弾性部材と、前記可動板が偏向運動
する際の運動端近傍を通るよう前記可動板上にリング状
に形成された駆動コイルと、前記駆動コイルに対して前
記可動板平面と略平行な方向に磁界を印加するための閉
磁気回路を生成する磁石及び磁気ヨークとを有し、前記
閉磁気回路の磁気ギャップに位置する前記駆動コイルに
交流電流を印加することで駆動力を発生させ、前記弾性
部材の弾性変形により可動板の偏向運動を行う光偏向器
において、前記可動板上に前記閉磁気回路を生成する磁
性部材をさらに設け、前記閉磁気回路を生成する前記磁
石又は前記磁気ヨークを、前記磁性部材に対向する位置
に配置して前記磁気ギャップを形成する。
【0016】また、第3の発明に係る光偏向器は、第2
の発明に係る光偏向器において、前記閉磁気回路を生成
する前記磁石又は前記磁気ヨークを、前記駆動コイルの
外側において前記可動板の運動端に対向する位置及び前
記駆動コイルの内側において前記可動板に近接する位置
に配置する。
【0017】また、第4の発明に係る光偏向器は、第2
の発明に係る光偏向器において、前記閉磁気回路を生成
する前記磁石又は前記磁気ヨークを、前記駆動コイルの
外側において前記可動板の運動端に対向する位置に配置
する。
【0018】また、第5の発明に係る光偏向器は、第1
から第4の発明のいずれか1つに係る光偏向器におい
て、前記支持体、前記弾性部材、前記可動板及び前記駆
動コイルがモノリシックに一体形成されている。
【0019】また、第6の発明に係る光偏向器は、第1
から第5の発明のいずれか1つに係る光偏向器におい
て、前記磁石は、前記可動板の駆動モーメントが最大と
なる位置に設けられている。
【0020】また、第7の発明に係る光偏向器は、固定
用部材と、互いに分離するように設けられ、前記固定用
部材に固定するための支持体と、光を反射するための鏡
面を有する可動板と、前記可動板と前記支持体との間を
連結する弾性部材と、前記弾性部材を弾性変形させて前
記可動板を前記支持体に対して相対的に変位させる駆動
手段とを具備し、少なくとも前記可動板と前記支持体と
前記弾性部材とがモノリシックに一体成形されている。
【0021】また、第8の発明に係る光偏向器の製造方
法は、固定用部材と、互いに分離するように設けられ、
前記固定用部材に固定するための支持体と、光を反射す
るための鏡面を有する可動板と、前記可動板と前記支持
体との間を連結する弾性部材と、前記弾性部材を弾性変
形させて前記可動板を前記支持体に対して相対的に変位
させる駆動手段と、前記固定用部材に前記支持体を固定
した後、除去可能なように前記支持体間を連結する連結
部とを具備する光偏向器を、少なくとも前記可動板と前
記支持体と前記弾性部材と前記連結部とをモノリシック
に一体成形し、前記ユニットを前記固定用部材に固定し
た後、前記連結部を除去し、当該連結部を除去した前記
固定用部材に対して前記駆動手段の一部を固定配置して
製造する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を詳細に説明する。図1〜図6は本発明の第1実
施形態を説明するための図である。図1は本発明の第1
実施形態に係る光偏向器の平面図であり、図2は図1中
のA−A′に沿った断面図、図3は図1中のB−B′に
沿った断面図である。
【0023】第1実施形態に係る光偏向器は、光偏向ミ
ラー部100と、永久磁石108と、磁気ヨーク10
9、110と、固定用部材111とから構成される。光
偏向ミラー部100は、可動板101と、弾性部材10
2と、支持体103と、駆動コイル104と、電極パッ
ド105と、駆動コイル104が存在する駆動コイル面
107の反対側にあるミラーとしての鏡面106とで構
成されている。また、弾性部材102はトーションバー
構造となっている。
【0024】光偏向ミラー部100の各部において、可
動板101、支持体103は主に高剛性材料であるシリ
コン基板等で形成することが望ましく、弾性部材102
は長寿命、偏向角が大きくとれるポリイミド等の有機絶
縁材料で形成することが望ましい。駆動コイル104の
材料としては抵抗率の低いアルミニウム、銅等が望まし
い。可動板101の駆動力を高め偏向角を大きくとるに
は、駆動コイル104の抵抗を低くしながら巻き数を多
くし、できるだけ永久磁石108に近い位置(可動板1
01内においてできるだけ外側)に巻く。鏡面106の
表面はシリコン基板の研磨面、あるいはその上部に薄い
アルミニウムを被覆させてもよい。
【0025】光偏向ミラー部100の製造方法の一例を
簡単に説明すると、まずシリコン基板の後にシリコンエ
ッチングするためのマスクとなる絶縁膜をスパッタリン
グ、CVD、真空蒸着法等によって成膜し、フォトリソ
グラフィー法でパターン形成する。次に弾性部材102
の材料となる有機絶縁材料をスピンコート、印刷法等で
成膜、パターン形成し、そのあと駆動コイル104の材
料である金属膜をスパッタリング、CVD、真空蒸着、
印刷、メッキ法等によって成膜、パターン形成する。
【0026】図1では駆動コイル104がむき出しにな
っているが、駆動コイル104の上部にさらに絶縁膜を
成膜し、駆動コイル104を絶縁膜で覆う構造にしても
よい。最後に、形成した絶縁膜をマスクとしてシリコン
基板をエッチングして、光偏向ミラー部100ができあ
がる。以上のように同一基板上に半導体製造法で作製す
ることによって、可動板101、弾性部材102、支持
体103、駆動コイル104、鏡面106をモノリシッ
クに一体形成することができ、小型化、量産化が容易と
なる。
【0027】次に上記永久磁石108及び磁気ヨーク1
09と110とからなる閉磁気回路について説明する。
第1実施形態では、駆動コイル104の外側において可
動板101の偏向運動する端部である運動端に対向して
永久磁石108を配置し、駆動コイル104の内側にお
いて可動板101に近接して磁気ヨーク110を配置す
ることで、閉磁気回路の磁気ギャップを形成したことを
特徴としている。この磁気ギャップ中に駆動コイル10
4が位置する。
【0028】可動板101の駆動力を大きくするには、
駆動コイル104における磁束密度を大きくする必要が
ある。そのため本実施形態では、永久磁石108は少な
くとも可動板101のX方向幅よりも長く、着磁方向(
Y方向) はできるだけ広いものにする。また、できるか
ぎり、永久磁石108と可動板101との距離を狭くす
る。さらに、永久磁石108は可動板101の駆動モー
メントが最大となる位置に設けることが望ましい。
【0029】そのため、図2に示すように、中立位置に
おける光偏向ミラー部100の駆動コイル面107は、
Z方向において永久磁石108のほぼ中央に位置するよ
うに設けられている。光偏向ミラー部100を所定の位
置に固定するために、本実施形態では例えば図3に示す
ように、光偏向ミラー部100がベースフレーム111
に装着されている。
【0030】2つの永久磁石108はそれぞれ、2つの
磁極のうち、可動板101が設けられている側と反対側
(外側)の磁極を覆うように、A−A′に沿った断面に
おいて略コの字型の磁気ヨーク109によって接続され
ている。これによって、永久磁石108から発生する磁
界の漏れを小さくし、駆動コイル104における磁束密
度を大きくすることができる。
【0031】さらに磁気ヨーク109には2つの磁気ヨ
ーク110が設けられているが、この2つの磁気ヨーク
110は、Y方向において駆動コイル104を中心にし
て永久磁石108が設けられている側と反対側の位置
に、かつ、Z方向において、磁気ヨーク109の底面か
ら突出し、可動板101の下面に近接する位置までの高
さを持たせて配置されている。なお、磁気ヨーク110
のY方向位置は駆動コイル104により近い位置に設け
た方がよい。この磁気ヨーク110と永久磁石108に
より閉磁気回路が構成され、駆動コイルにおける磁束密
度がさらに大きくなる。
【0032】図29に示すように、磁気ヨーク18が永
久磁石19の磁極に完全に対向する場合には、磁気ギャ
ップ内の磁束密度がより大きくなることがシミュレーシ
ョンにより知られているが、図2のように磁気ヨーク1
10が永久磁石108の磁極と一部対向する場合でも、
磁気ギャップ内磁束密度の低減はほとんどなく、磁気ヨ
ークが無い磁気回路と比較すると大きい磁束密度が得ら
れる。
【0033】以下に、上記した第1実施形態の作用を説
明する。電極パッド105から交流電流を印加すると、
永久磁石108近傍の駆動コイル104に流れるX方向
の電流と、永久磁石108から発生するY方向の磁界の
相互作用により、永久磁石108近傍の駆動コイル10
4にZ方向にローレンツ力が発生する。両側にある永久
磁石108の極性を同一方向にすれば、それぞれの永久
磁石108近傍の駆動コイル104のローレンツ力は逆
向きに働き、可動板101は弾性部材102のX方向を
中心軸として揺動する。
【0034】可動板101の駆動力を大きくするには駆
動コイル104に印加する交流電流を大きくすればよい
が、その分、消費電力も大きくなる。従って可動板10
1の偏向角を大きくするには、駆動コイル104におけ
る磁束密度をできるだけ大きくすることが必要となる。
【0035】以上のように、第1実施形態は可動板10
1に穴を設けていないので、可動板101の剛性が高く
なる。これによって、高周波で駆動させたときでも不要
な共振が発生せず、スムーズな振動が得られる。また可
動板101の慣性モーメントが低減されることにより高
周波駆動でも偏向角が大きくとれ、かつ駆動コイル10
4近傍に設けられた、永久磁石108と磁気ヨーク11
0からなる閉磁気回路により駆動コイル104における
磁束密度が大きくなるので、少ない消費電力で大きな偏
向角のとれるトーションバー構造の光偏向器が得られ
る。また、磁気ヨーク110は、可動板101の振幅が
必要以上に大きくなった場合、ストッパーとしての機能
も持ち合わせている。
【0036】光偏向装置としての機能は、可動板101
の鏡面106にレーザー光等の光を照射しながら可動板
101を揺動させ、反射光を走査する。また本実施形態
における閉磁気回路は図1に示したものに限定されるも
のではなく、例えば図4に示されるように、磁気ヨーク
109を分離してなる2つの閉磁気回路でも同様の効果
が得られる。
【0037】また本実施形態における閉磁気回路は、図
5に示されるように、永久磁石108の着磁方向がZ方
向になるように構成してもよい。ただしこの場合、駆動
力を確保するには、中立位置における光偏向ミラー部1
00の駆動コイル面107は永久磁石108の上端に近
い位置に設けることが望ましい。
【0038】また本実施形態における閉磁気回路は図6
に示されるように、Y方向において駆動コイル104を
中心にして永久磁石108が設けられている側と反対側
の位置に2つの永久磁石112、さらにそれぞれの上部
に磁気ヨーク113を設ける構成、或いは、永久磁石1
12のみの構成にしてもよい。ただし永久磁石112お
よび磁気ヨーク113のY方向の位置が、駆動コイル1
04に近いと、駆動コイル104における磁束密度の向
きがZ方向になってしまうので、Y方向の磁界を大きく
発生させるためには、駆動コイル104からある程度離
れた位置に永久磁石112と磁気ヨーク113を設置す
るのが望ましい。
【0039】以下に本発明の第2実施形態を説明する。
図7は第2実施形態に係る光偏向器の平面図であり、図
8は、図7のA−A′に沿った断面図である。図7、図
8に示すように、第2実施形態では弾性部材202は片
持ち構造になっている。各部の符号200〜209、2
11は順に、第1実施形態で用いた参照符号100〜1
09、111に対応しており、同一のものを参照してい
る。また、製造方法も第1実施形態と同様に、光偏向ミ
ラー部200の各部は同一基板上に構成されている。
【0040】第2実施形態の可動板201の駆動は以下
の通りである。電極パッド205から交流電流を印加す
ると、永久磁石208近傍の駆動コイル204に流れる
X方向の電流と、永久磁石208から発生するY方向の
磁界の相互作用により、永久磁石208近傍の駆動コイ
ル204にZ方向にローレンツ力が発生するが、可動板
201は片持ち構造のため、並進のみでなく回転成分も
有する振動となる。
【0041】この場合、永久磁石208側の駆動コイル
204辺と弾性部材202側の駆動コイル204辺の電
流は逆向きになるので、それぞれの駆動コイル204の
ローレンツ力は逆方向になる。可動板201の偏向角を
大きくするには、永久磁石208側の駆動コイル204
における磁束密度をなるべく大きく、弾性部材202側
の駆動コイル204における磁束密度はなるべく小さく
しなければならない。そのため駆動コイル204は可動
板201内でなるべく外側に設けるのが望ましい。また
もちろん永久磁石208は可動板201にできるだけ近
く、中立位置における駆動コイル面207をZ方向にお
いて永久磁石208の中央付近に配置するのが望まし
い。
【0042】次に磁気ヨーク209について述べる。永
久磁石208は、2つの磁極のうち、可動板201が設
けられている側と反対側(外側)の磁極を覆うように磁
気ヨーク209で接続することにより、永久磁石208
から発生する磁界の漏れを小さくし、駆動コイル204
における磁束密度を大きくすることができる。また磁気
ヨーク209は、Y方向において駆動コイル204を中
心にして、永久磁石208が設けられている側と反対側
の位置に設けられ、かつ、Z方向において、磁気ヨーク
209の底面から突出し、可動板201の下面に近接す
る位置までの高さを持たせて配置されている。
【0043】磁気ヨーク209のY方向位置は駆動コイ
ル204により近い位置にした方がよい。この磁気ヨー
ク209と永久磁石208により、閉磁気回路が構成さ
れ、磁気ギャップに位置する駆動コイル204における
磁束密度がさらに大きくなる。
【0044】上記した第2実施形態によれば、第1実施
形態と同様に、可動板の剛性が高くなることにより、高
周波で駆動させたときでも不要な共振が発生せず、スム
ーズな振動が得られる。また可動板の慣性モーメントが
低減されることにより高周波駆動でも偏向角が大きくと
れ、かつ駆動コイル204近傍に設けられた、永久磁石
および磁気ヨーク209からなる閉磁気回路により駆動
コイル204における磁束密度が大きくなるので、少な
い消費電力で大きな偏向角のとれる片持ち構造の光偏向
装置が得られる。また、磁気ヨーク209の内側端は、
可動板201の振幅が必要以上になった場合におけるス
トッパーとしての機能も持ち合わせている。
【0045】また、第2実施形態における閉磁気回路は
図7、図8に示したものに限定されるものではなく、例
えば図9に示されるように、永久磁石208の着磁方向
をZ方向にした構成や、図10に示されるように、Y方
向において駆動コイル204を中心にして永久磁石20
8が設けられている側と反対側の位置に永久磁石122
を設け、この上部にさらに磁気ヨーク213を設けた
り、或いは、永久磁石112のみの構成にしても同様の
効果が得られる。
【0046】以下に本発明の第3実施形態を説明する。
図11は本発明の第3実施形態に係る光偏向器の平面図
であり、図12は、図11のA−A′線に沿った断面図
である。各部の符号300〜309、311は順に、第
1実施形態で用いた参照符号100〜109、111に
対応しており、同一のものを参照している。314は磁
性部材である。弾性部材302はトーションバー構造で
ある。
【0047】第3実施形態では、可動板301上の駆動
コイル304の内側に磁性部材314をスパッタリン
グ、真空蒸着、メッキ法、印刷法等により形成する。材
料としてはNi系、Ni-Fe 合金系、Ni-Fe-Moパーマロイ系
等が望ましい。
【0048】第3実施形態では、閉磁気回路は、永久磁
石308と磁気ヨーク309と磁性部材314から構成
され、駆動コイル304の外側において可動板301の
運動端に対向する位置に永久磁石308を配置し、磁性
部材314との間に磁気ギャップを形成している。この
磁気ギャップは、可動板301の両方の運動端に形成さ
れ、この両磁気ギャップ中に駆動コイル304が位置す
る。
【0049】このような磁性部材314を設けることに
より、2つの永久磁石308間の漏れ磁界が低減され、
駆動コイル304における磁束密度がより大きくなる。
さらに可動板301のZ軸方向における重心が弾性部材
302の方向に近くなることにより、可動板301の振
動がよりスムーズになる。ただし磁性部材314を設け
ると、可動板301の慣性モーメントが大きくなる。そ
のため可動板301がシリコン基板の場合、磁性部材3
14の膜厚は、可動板301の厚さの1/10以下が望
ましい。
【0050】第3実施形態においても第1、第2実施形
態と同様に、可動板301の剛性が高く慣性モーメント
が低減され、また磁性部材314により駆動コイル30
4における磁束密度がさらに大きくなり、より少ない消
費電力で大きな偏向角のとれる光偏向器が得られる。ま
た、可動板301の重心の高さが弾性部材302に近く
なるので、第1、第2実施形態よりもさらにスムーズな
可動板301の振動が得られる。
【0051】以下に本発明の第4実施形態を説明する。
図13は第4実施形態に係る光偏向器の平面図であり、
図14は、図13のA−A′線に沿った断面図である。
図13、図14に示すように、第4実施形態では弾性部
材402は片持ち構造になっている。各部の符号400
〜409、411、414は順に、第3実施形態で用い
た参照符号300〜309、311、314に対応して
おり、同一のものを参照している。
【0052】第4の実施形態では、閉磁気回路は、永久
磁石408と磁気ヨーク409と磁性部材414から構
成され、駆動コイル404の外側において可動板401
の運動端に対向する位置に永久磁石408を配置し、磁
性部材414との間に磁気ギャップを形成している。こ
の磁気ギャップ中に駆動コイル404が位置する。
【0053】なお、上記した第3、第4実施形態の閉磁
気回路は、上記した第1、第2実施形態と同様に、永久
磁石の着磁方向をZ方向にした構成や、Y方向におい
て、駆動コイルを中心にして永久磁石が設けられた側と
反対側の位置に2つあるいは1つの永久磁石と、その上
部に磁気ヨークを設ける構成、或いは、永久磁石のみの
構成としてもよいことは勿論である。
【0054】以下に本発明の第5実施形態を示す。この
実施形態の特徴は、トーションバー構造の両弾性部材に
接続された支持体が分離されていない状態で、少ない消
費電力で大きな偏向角のとれる閉磁気回路を有する光偏
向器である。
【0055】図15は第5実施形態に係る光偏向器の平
面図であり、図16は図15のA−A′線に沿った断面
図、図17は図15のB−B′線に沿った断面図であ
る。各部の符号は第1実施形態で用いた参照符号に対応
しており、同一のものを参照している。
【0056】この実施形態は支持体を固定用部材に装着
せず、且つ両弾性部材を接続する支持体同士を分離して
いない場合の光偏向器である。本実施形態の閉磁気回路
について説明する。図16に見られるように、駆動コイ
ル104の外側において、永久磁石108を駆動コイル
104に近い位置に設けるため、弾性部材102を挟む
ように支持体103上に永久磁石108を接着する。支
持体103の存在により、駆動コイル104をZ方向に
おいて永久磁石108の着磁面の中央に配置することが
できないため、永久磁石108の着磁方向をY方向より
もZ方向( 可動板厚方向) にした方がはるかに駆動コイ
ル104におけるY方向の磁束密度が大きくとれる。従
って、駆動力を大きくするために永久磁石108の着磁
方向はZ方向にし、できるだけ着磁幅を大きくする。ま
た両永久磁石108の磁極の向きは互いに反対にする。
【0057】次に永久磁石108から発生する磁界の漏
れを小さくするために、2つの永久磁石108の支持体
103と反対側の磁極同士を磁気ヨーク109で接続す
る。また第1実施例同様、Y方向において駆動コイル1
04を中心にして永久磁石108と反対側の位置で、か
つZ方向において両弾性部材102を中心にして可動板
101の両側に近接する位置に磁気ヨーク110を設け
る。これにより磁気ヨーク110と永久磁石108で磁
気ギャップを形成し、この磁気ギャップ中に駆動コイル
104が位置することになる。なおできるだけ駆動コイ
ル104におけるY方向の磁束密度を大きくするため
に、磁気ヨーク110のY方向位置は駆動コイル104
に近い位置に設けた方がよい。磁気ヨーク110の存在
により駆動コイル104における磁束密度がさらに大き
くなる。
【0058】以上第5実施形態により、両弾性部材10
2に接続された支持体103が分離されていない状態で
も第1実施形態と同様、少ない消費電力で大きな偏向角
のとれるトーションバー構造の光偏向装置が得られる。
なお本実施形態の作用は第1実施形態と同様である。
【0059】また第5実施形態における閉磁気回路は図
16に示したものに限定されるものではなく、第1実施
形態同様、図18に示されるように磁気ヨーク109を
分離してなる2つの閉磁気回路でも同様の効果が得られ
る。
【0060】また第5実施形態における閉磁気回路は図
19に示されるように、Y方向において駆動コイル10
4を中心にして永久磁石108が設けられている側と反
対側の位置に2つの永久磁石112、さらにそれぞれの
上部に磁気ヨーク113を設ける構成にしてもよく、あ
るいは永久磁石112のみの構成にしてもよい。
【0061】次に本発明の第6実施形態について説明す
る。図20は第6実施形態に係る光偏向器の平面図であ
り、図21は図20のA−A′線に沿った断面図であ
る。各部の符号は第1実施形態で用いた参照符号に対応
しており、同一のものを参照している。
【0062】図21、図22に示すように光偏向ミラー
部200は片持ち構造であり、第5実施形態同様、支持
体をベースフレームに装着せず、また弾性部材に接続さ
れている支持体と反対側の支持体を分離していない状態
である。
【0063】次に磁気回路について説明する。駆動コイ
ル204の外側において、弾性部材202と反対側の支
持体203上にZ方向に着磁した永久磁石208を接着
する。次に永久磁石208から発生する磁界の漏れを小
さくするために、永久磁石208の支持体203と反対
側の磁極に磁気ヨーク209を接続する。また磁気ヨー
ク209はZ方向において可動板201に近接する位置
に磁気ヨーク210を設ける。これにより磁気ヨーク2
10と永久磁石208で磁気ギャップを形成し、この磁
気ギャップ中に駆動コイル204が位置することにな
る。なおできるだけ駆動コイル204におけるY方向の
磁束密度を大きくするために、磁気ヨーク210のY方
向位置は駆動コイル204に近い位置に設けた方が望ま
しい。
【0064】以上第6実施形態により、弾性部材に接続
された支持体と反対側の支持体が分離されていない状態
でも第2実施形態と同様、少ない消費電力で大きな偏向
角のとれる片持ち構造の光偏向装置が得られる。なお本
実施形態の作用は第2実施形態と同様である。
【0065】また第6実施形態における閉磁気回路は図
21に示されるものに限定されるものでなく、第5実施
形態の変形例同様、Y方向において駆動コイルを中心に
して永久磁石が設けられている側と反対側の位置に永久
磁石、さらにその上部に磁気ヨークを設ける構成にして
もよく、あるいは永久磁石のみの構成にしてもよい(図
示せず)。
【0066】次に第7実施形態について説明する。第7
実施形態は第3実施形態同様、可動板上の駆動コイルの
内側に磁性部材を設けたトーションバー構造の光偏向ミ
ラー部で、両弾性部材に接続された支持体が分離されて
いない状態で、少ない消費電力で大きな偏向角のとれる
閉磁気回路を有する光偏向器を特徴としている。
【0067】第7実施形態において図12と同様の断面
図を図22に示す。閉磁気回路について説明すると、駆
動コイル104の外側において、両弾性部材の支持体1
03上にZ方向に着磁した2つの永久磁石108を接着
する。次に永久磁石108から発生する磁界の漏れを小
さくするために、2つの永久磁石108を接続した支持
体103と反対側の永久磁石108の磁極同士を磁気ヨ
ーク109で接続する。この閉磁気回路は永久磁石10
8と磁性部材で磁気ギャップを形成し、この磁気ギャッ
プ中に駆動コイル104が位置することになる。第3実
施形態同様、磁性部材を設けることにより、2つの永久
磁石108間の漏れ磁界が低減され、駆動コイル104
における磁束密度がより大きくなる。さらに可動板10
1のZ軸方向における重心を弾性部材の方向に近くする
ことにより可動板101の不要振動モードの発生を抑え
ることができる。なお本実施形態の作用は第3実施形態
と同様である。
【0068】次に第8実施形態について説明する。第8
実施形態は第4実施形態同様、可動板上の駆動コイルの
内側に磁性部材を設けた片持ち構造の光偏向ミラー部
で、弾性部材に接続されている支持体と反対側の支持体
を分離していない状態で、少ない消費電力で大きな偏向
角のとれる閉磁気回路を有する光偏向器を特徴としてい
る。
【0069】第8実施形態において図14と同様の断面
図を図23に示す。閉磁気回路について説明すると、駆
動コイル204の外側において、弾性部材202と反対
側の支持体203上にZ方向に着磁した永久磁石208
を接着する。次に永久磁石208から発生する磁界の漏
れを小さくするために、永久磁石208を接続した支持
体203と反対側の永久磁石208の磁極を磁気ヨーク
209で接続する。この閉磁気回路は永久磁石208と
磁性部材214で磁気ギャップを形成し、この磁気ギャ
ップ中に駆動コイル204が位置することになる。第4
実施形態同様、磁性部材を設けることにより、永久磁石
208と磁性部材214間の漏れ磁界が低減され、駆動
コイル204における磁束密度がより大きくなる。さら
に可動板201のZ軸方向における重心が弾性部材20
2の方向に近くなることにより可動板201の不要振動
モードの発生を抑えることができる。
【0070】なお上記の第8実施形態の閉磁気回路は上
記した第6実施形態と同様、Y方向において駆動コイル
を中心にして永久磁石が設けられた側と反対側の位置に
永久磁石と、その上部に磁気ヨークを設ける構成、ある
いは永久磁石のみの構成にしてもよいことはもちろんで
ある。
【0071】なお、上述した第5〜第8の実施形態で
は、支持体への永久磁石の固定を接着で行なっていた
が、特に限定されるものではなく、例えば、ネジ止めに
よる固定も可能である。
【0072】以下に本発明の第9実施形態を説明する。
図24は第9実施形態に係る光偏向器の概略構成を示す
斜視図、図25(A)は図24に示す光偏向器の中心軸
線であるA−A′線に沿った断面図、図25(B)は図
24のB−B′線に沿った断面図である。また、図26
(A)〜(I)は第9実施形態に係る光偏向器の製造工
程を示す図、図27は実装工程の説明を示す図、図28
は第9実施形態に係る光偏向器の変形例を示す図であ
る。
【0073】図24に示すように、第9実施形態に係る
光偏向器は、その自由端が振動される可動板13と、こ
の可動板13の自由端に対向配置された永久磁石15と
を有している。可動板13と固定端である支持体12と
は、板バネ状の弾性部材18で連結され、可動板13の
表面には、ミラーとしての鏡面17が設けられている。
また、可動板13には、その周縁近傍を周回するように
駆動コイル16が設けられている。駆動コイル16内周
部に位置する駆動コイル16の端からは、駆動コイル1
6を跨ぐように、配線が形成され、弾性部材18に設け
られた配線を経由して電極パッド19に接続されてい
る。一方、駆動コイル16の外周部に位置する駆動コイ
ル16の端部は、そのまま弾性部材18に設けられた配
線により電極パッド19に接続されている。光偏向器の
製造工程上、配線類は同時に形成されるので、配線と駆
動コイル16の端部の接続部においては、配線に段差が
形成されている。
【0074】ここで、永久磁石15は、その着磁方向が
可動板13の振動方向に略垂直であって、着磁面のほぼ
中心が駆動コイル16の平面に対向する位置に配置され
る。以下に図25(A)及び図25(B)を参照して、
図24に示す光偏向器のA−A′線、B−B′線に沿っ
た断面構造を説明する。
【0075】図25(A)に示すように、図24の光偏
向器をA−A′線に沿った断面で見ると、支持体12
は、シリコン基板251、窒化シリコン膜250、第1
ポリイミド層220、第2ポリイミド層230、第3ポ
リイミド層240を積層して構成され、一方の支持体1
2においては、第2ポリイミド層230上に、駆動コイ
ル16を跨ぐ配線142及び配線142よりも膜厚の厚
い電極パッド19が設けられ、第3ポリイミド層240
には、電極パッド19の部分に貫通孔が形成されてい
る。
【0076】可動板13は支持体12の構成に加えて、
第1ポリイミド層220上に駆動コイル16が設けられ
ている構成となっている。また、弾性部材18は、第1
ポリイミド層220、第2ポリイミド層230、第3ポ
リイミド層240を積層して構成され、一方の弾性部材
18では、第2ポリイミド層230上に配線142が設
けられている。シリコン基板251は、面方位が(10
0)面のシリコン単結晶基板が用いられる。ポリイミド
は弾性を有する有機絶縁材料であり、その弾性係数は、
シリコン単結晶基板と比較してかなり小さいため、第1
ポリイミド層220、第2ポリイミド層230及び第3
ポリイミド層240は、弾性変形可能な弾性薄膜とな
る。
【0077】ここで、第3ポリイミド層240の膜厚
は、第1ポリイミド層220及び第2ポリイミド層23
0の膜厚の和に略等しく形成されている。従って、弾性
部材18において、第2ポリイミド層230上に設けら
れた駆動コイル16は、弾性部材18の厚み方向に略二
等分の位置に配置されることになる。
【0078】更に、一方の支持体12においては、駆動
回路と接続するために、絶縁保護用のカバーレイフィル
ム30を付したフレキ基板20上の配線143と、支持
体12上の電極パッド19とを、異方導電性接着剤32
0を介して接続してある。
【0079】図25(B)に示すように、図24の光偏
向器をB−B′線に沿った断面で見ると、図25(A)
の可動板13の積層構造に対して、左右対称に同程度の
クリアランスを挟んで、永久磁石15が磁気ヨーク14
の壁面に固定されている。
【0080】次に、このような構成を有する光偏向器の
動作について説明する。駆動コイル16には、電極パッ
ド19を介して、図示しない電源より交流電流が印加さ
れる。駆動コイル16を流れる電流は、可動板13の自
由端近傍に配置された永久磁石15が作る磁場と相互作
用し、駆動コイル16は可動板13の自由端近傍で特に
力を受ける。つまり、永久磁石15と駆動コイル16の
一部とが、アクチュエータの働きをする。駆動コイル1
6を流れる電流が交流であるため、平面状の駆動コイル
16が受ける力の向きは、周期的に変化する。ここで、
第1ポリイミド層220、第2ポリイミド層230、第
3ポリイミド層240の内、シリコン基板251と固定
されていない部分は、相対的に剛性が低く、この部分が
板バネ状の弾性部材18として機能し、可動板13は厚
み方向に振動する。その共振周波数は、可動板13と弾
性部材18の形状や材質によって一意的に決まり、この
共振周波数に等しい周波数の交流電流を駆動コイル16
に供給することにより、可動板13は、その電流値での
最大の振幅で振動する。可動板13の鏡面17で反射さ
れる光は、可動板13によって決まっている偏向角で往
復走査される。
【0081】次に、本実施形態に係る光偏向器の製造方
法について、図26(A)〜(I)を参照して説明す
る。図26(A)に示すように、面方位が(100)面
のシリコン基板251は、洗浄後、その表面に低圧CV
D装置を用いて、窒化シリコン膜250が成膜される。
下面の窒化シリコン膜250は、ドライエッチングによ
り部分的に除去されてパターニングされ、パターニング
された窒化シリコン膜250は、シリコン基板251か
ら支持体12と可動板13を形成する際のマスクとして
働く。また、上面の窒化シリコン膜250は、シリコン
基板251から支持体12と可動板13を形成する際
に、上面の窒化シリコン膜250の上部に作製される構
造体を、シリコン基板のエッチングプロセスから保護す
る役割を有する。
【0082】図26(B)に示すように、上面の窒化シ
リコン膜250の上に、第1ポリイミド層220が形成
される。第1ポリイミド層220は、液状のポリイミド
溶液をシリコン基板251上に、印刷法あるいはスピン
コーティング法によって均一に塗布し、乾燥・硬化して
成膜される。
【0083】図26(C)に示すように、第1ポリイミ
ド層220の上に、駆動コイル16が形成される。駆動
コイル16は、スパッタリングによってアルミを成膜
し、これをエッチングによってパターニングして製造さ
れる。
【0084】図26(D)に示すように、第1ポリイミ
ド層220の上に、駆動コイル16を覆う第2ポリイミ
ド層230が形成される。第2ポリイミド層230は、
第1ポリイミド層と同様に、液状のポリイミド溶液を第
1ポリイミド層220上に均一に塗布し、乾燥・硬化し
て成膜される。
【0085】図26(E)に示すように、第2ポリイミ
ド層230の上に、配線142が形成される。配線14
2は、スパッタされたアルミをエッチングによりパター
ニングして形成される。この工程においては、図26
(C)において製造した平面状の駆動コイル16を跨ぐ
形で、配線142を形成するため、まず、駆動コイル1
6の内周部端部の上部ポリイミドをエッチングで除去
し、除去部分にアルミを成膜し、パターニングによって
層間の接続を取ってから、第2ポリイミド層230上に
アルミを成膜し、パターニングする。
【0086】図26(F)に示すように、第2ポリイミ
ド層230の上に、第3ポリイミド層240が設けられ
る。第3ポリイミド層240は、第1、第2ポリイミド
層220,230と同様に、液状ポリイミド溶液を第2
ポリイミド層230上に均一に塗布し、乾燥・硬化して
成膜される。第3ポリイミド層240は、弾性部材18
に所定の特性を持たせるように形成されると同時に、図
26(E)の工程で製造された配線142が、空気中に
露出して経時変化を起こすことを防ぐ役割、及び絶縁保
護の役割をする。更に、第3ポリイミド層240の厚さ
は、第1ポリイミド層220と第2ポリイミド層230
の厚さの和に略等しく成膜され、完成状態で、弾性部材
の内部に存在する配線142が、弾性部材の厚さ方向に
略二等分の位置に配置される。
【0087】更に、第3ポリイミド層240の鏡面該当
部分に、マスクを介して、クロム、続いてアルミを電子
シャワー方式の蒸着により成膜して、鏡面を形成する。
図26(G)に示すように、第3ポリイミド層240に
おいて、電極パッド19の上に位置する部分が、ドライ
エッチングにより除去される。
【0088】図26(H)に示すように、弾性部材を形
成するために、シリコン基板251の下面のパターニン
グされた窒化シリコン膜250をマスクにして、アルカ
リ性溶液を用いてシリコン基板251を、下面から異方
性エッチングして除去する。この時、第1ポリイミド層
220の下にある窒化シリコン膜250は、シリコン基
板251がエッチングされ貫通した際に、第1ポリイミ
ド層220を保護するマスク層として働く。
【0089】図26(I)に示すように、第1ポリイミ
ド層220のマスク層となった窒化シリコン膜250
は、シリコン基板251のエッチング後、ドライエッチ
ングによって除去される。その後、図示はしないが、弾
性部材を形成する部分以外のポリイミド層を裏面から酸
素系のドライエッチングで除去して、モノリシックな構
造体が完成する。
【0090】また、必要であれば、図26(F)の工程
で鏡面を形成する代わりに、シリコン基板裏面に同様の
工程で鏡面を形成してもよく、高反射率が不要な場合に
は、シリコン基板裏面をそのまま鏡面として使用しても
よい。
【0091】このように製作した構造体を、異方導電性
接着剤を介して、駆動回路への配線が回路形成され、そ
の表面をカバーレイフィルムで絶縁保護されているフレ
キ基板と、熱圧着して接続した後、図27に示すように
固定用部材11に固着する。その後に、連結部40を機
械的に破壊して除去し、更に、永久磁石を取り付けた磁
気ヨークを固定用部材11に取り付けることにより、図
24に示すような本実施形態の光偏向器が得られる。な
お、連結部40が破壊し易いように、予めシリコン基板
上にエッチング加工等によってスクライブライン等を入
れておくことが好ましい。
【0092】図26(A)の工程において、スクライブ
ラインを形成する部分の窒化膜を例えば100μm幅の
ライン状に除去し、図26(H)におけるシリコンエッ
チングの際に同時にエッチングすることで、V溝状のス
クライブラインが形成される。
【0093】以上詳述した本実施形態に係る光偏向器に
よれば、電磁型の駆動方式により、光束径を大きく取
れ、駆動コイルを可動部とすることにより、可動部が軽
量化でき、高速走査が安定してできる。また、駆動コイ
ルと永久磁石の位置をより近接化したことで、小型で高
効率で低消費電力かつ特性の安定した光偏向器を提供す
ることができる。
【0094】また、各材料で各構成部材を別個に製作し
てから組み立てる様な従来の製造方法でも、可動板を保
持する弾性部材の特性を調節する機構を付加すれば、あ
る程度の小型軽量化は可能であるが、本実施形態のよう
に、マイクロマシニングによる微細加工技術を用いて製
作することで、支持体と弾性部材と可動板とを、一連の
工程で一体に形成できるため、部品点数が少なく、その
後の組立工程も減らすことができ、超小型の光偏向器を
大量に安価に製造することができる。更に、薄膜積層を
得意とする半導体製造技術を応用しているため、より小
型軽量化ができ、寸法精度を高くし、特性のばらつきが
極めて少なく、調整機構も不要な光偏向器を製造するこ
とができる。また、弾性部材に、有機絶縁材料であるポ
リイミドを用いることにより、脆性破壊が発生しがた
く、かつ大きな偏向角を得ることができる。また、駆動
コイルと配線がポリイミドの表面に露出せず、内部に形
成されるため、湿気や酸化による特性変化を抑えること
ができる。更に、両持ち梁のねじれ方式を用いることに
より、位置変動の少ない安定した駆動が可能となる。
【0095】また、鏡面と駆動コイルを有する前記構造
体を固定用部材に固着してから、連結部を除去し、永久
磁石を取り付けた磁気ヨークを固定用部材に取り付けた
ことにより、ハンドリング性が維持でき、特性も変化さ
せることなく、かつ永久磁石への近接による高効率化も
可能となる。
【0096】なお、本実施形態では、弾性部材におい
て、配線が厚み方向に略二等分の位置に配置されてい
る。通常、光偏向器の動作時には、弾性部材が大きく変
形し、その結果応力が発生する。配線を弾性部材の最表
層に形成すると、この応力により繰り返し疲労で断線し
てしまうが、本実施形態のような構成にすれば、長期信
頼性が得られる。
【0097】なお、本実施形態の各構成は、上述したも
のには限定されず、各種の変形、変更が可能である。例
えば、平面状の駆動コイルは、スパッタ成膜とエッチン
グ加工による代わりに、メッキ加工によっても良い。こ
の場合は、容易に配線類の厚膜化ができるため、駆動コ
イルの抵抗値を下げる一方で巻数を増やして、大きな偏
向角を得ることができる。
【0098】ポリイミド各層は、剛性や膨張係数等の物
性、あるいは溶剤可溶型、光反応型、付加型、熱可塑型
等各層への適用方法により、種々の特性を発現できる材
料であるため、同一材料を用いる必要はなく、組み合わ
せも可能である。ポリイミドのパターニングも、レーザ
ーアブレーションを用いる手法等も適用できる。本実施
形態では、鏡面の形成は、第3ポリイミド層上に行った
が、中央部分のポリイミド層と窒化膜全てをエッチング
で除去して、シリコン基板表面を露出させた上で、ここ
にアルミをスパッタリングで成膜しても良い。
【0099】また、本実施形態では、可動板上部に鏡面
を形成したが、広い面積が必要な場合には、可動部下表
面上に、金等の金属薄膜を成膜して鏡面を形成しても良
い。フレキ基板の配線と、支持体上の電極パッドとの接
続は、ワイヤーボンディングして樹脂封止する方式も可
能である。更に、駆動方法は、上記したような共振周波
数に等しい交流電流を用いる方法に限定されず、例えば
可変の周波数による駆動、直流電流による駆動で静的な
位置決めを行うこと等も可能である。
【0100】以下に本発明の第10実施形態を説明す
る。図28は本発明の第10実施形態の構成を示す図で
ある。上記した第9実施形態では、可動部13の形状が
可動部13の振動軸に対して対称な矩形であったが、第
10実施形態における可動部13の形状は、図28に示
すように、支持体12から弾性部材18が分岐する交差
線部分から、可動部13の自由端先端に向かって、可動
部13の振動軸に対して対称な稜線を有する六角形とす
る。また、弾性部材18のサイズは、支持体12から弾
性部材18が分岐する交差線部分が可動部13の全長の
1/10以下になるようにする。それ以外の構成は第1
実施形態と同様である。
【0101】なお、第10実施形態における弾性部材1
8は、可動部13の全重量を支えるために、第9実施形
態で適用した厚さよりも若干厚くするか、剛性の高いも
のを使用すると良い。このように、本実施形態の弾性部
材18は、極力短く形成したために、可動部13の重量
によって弾性部材18がたわんでしまい、可動部13の
自由端位置が安定しなくなる現象を回避することができ
る。
【0102】なお、上記した具体的実施形態には以下の
ような構成の発明が含まれている。 (1) 支持体と、光を反射するための鏡面が形成され
た可動板と、この可動板と前記支持体との間を連結し、
前記可動板を偏向可能に保持する弾性部材と、前記可動
板が偏向運動する際の運動端近傍を通るよう前記可動板
上にリング状に形成された駆動コイルと、前記駆動コイ
ルに対して前記可動板平面と略平行な方向に磁界を印加
するための閉磁気回路を生成する磁石及び磁気ヨークと
を有し、前記閉磁気回路の磁気ギャップに位置する前記
駆動コイルに交流電流を印加することで駆動力を発生さ
せ、前記弾性部材の弾性変形により可動板の偏向運動を
行う光偏向器において、前記閉磁気回路を生成する前記
磁石又は前記磁気ヨークを、前記駆動コイルの外側にお
いて前記可動板の運動端に対向する位置及び前記駆動コ
イルの内側において前記可動板に近接する位置に配置し
て前記磁気ギャップを形成したことを特徴とする光偏向
器。
【0103】構成(1)の光偏向器では、可動板に穴を
設けていないので、可動板の剛性が高くなる。これによ
って、高周波で駆動させたときでも不要な共振が発生せ
ず、スムーズな振動が得られる。また可動板の慣性モー
メントが低減されることにより高周波駆動でも偏向角が
大きくとれ、さらに閉磁気回路により駆動コイルにおけ
る磁束密度が大きくなるので、従来よりも少ない消費電
力で大きな偏向角のとれる光偏向器となる。また、駆動
コイルの内側において可動板に近接して配置された磁石
又は磁気ヨークは、可動板の振幅が必要以上になった場
合にストッパーとしての機能も持ちあわせている。
【0104】この発明に対応する実施形態は、第1,
2,5,6の実施形態である。 (2) 支持体と、光を反射するための鏡面が形成され
た可動板と、この可動板と前記支持体との間を連結し、
前記可動板を偏向可能に保持する弾性部材と、前記可動
板が偏向運動する際の運動端近傍を通るよう前記可動板
上にリング状に形成された駆動コイルと、前記駆動コイ
ルに対して前記可動板平面と略平行な方向に磁界を印加
するための閉磁気回路を生成する磁石及び磁気ヨークと
を有し、前記閉磁気回路の磁気ギャップに位置する前記
駆動コイルに交流電流を印加することで駆動力を発生さ
せ、前記弾性部材の弾性変形により可動板の偏向運動を
行う光偏向器において、前記可動板上に前記閉磁気回路
を生成する磁性部材をさらに設け、前記閉磁気回路を生
成する前記磁石又は前記磁気ヨークを、前記磁性部材に
対向する位置に配置して前記磁気ギャップを形成したこ
とを特徴とする光偏向器。
【0105】構成(2)の光偏向器では、可動板に穴を
設けていないので、可動板の剛性が高くなる。これによ
って、高周波で駆動させたときでも不要な共振が発生せ
ず、スムーズな振動が得られる。また可動板の慣性モー
メントが低減されることにより高周波駆動でも偏向角が
大きくとれ、さらに閉磁気回路により駆動コイルにおけ
る磁束密度が大きくなるので、従来よりも少ない消費電
力で大きな偏向角のとれる光偏向器となる。また、可動
板上に閉磁気回路が存在することにより、可動板の重心
が弾性部材に近づくことになり、スムーズな可動板の振
動が得られる。この発明に対応する実施形態は、第3,
4,7,8の実施形態である。 (3) 前記閉磁気回路を生成する前記磁石又は前記磁
気ヨークを、前記駆動コイルの外側において前記可動板
の運動端に対向する位置及び前記駆動コイルの内側にお
いて前記可動板に近接する位置に配置することを特徴と
する構成(2)記載の光偏向器。
【0106】構成(3)の光偏向器では、構成(2)の
光偏向器と同様の作用効果を得ながら、駆動コイルの内
側において可動板に近接して配置された磁石又は磁気ヨ
ークは、可動板の振幅が必要以上になった場合にストッ
パーとしての機能も持ちあわせている。
【0107】この発明に対応する実施形態は第4,8の
実施形態である。 (4) 前記閉磁気回路を生成する前記磁石又は前記磁
気ヨークを、前記駆動コイルの外側において前記可動板
の運動端に対向する位置に配置することを特徴とする構
成(2)記載の光偏向器。
【0108】構成(4)の光偏向器では、構成(2)の
光偏向器と同様の作用効果を得る。この発明に対応する
実施形態は、第3,7の実施形態である。 (5) 前記支持体、前記弾性部材、前記可動板及び前
記駆動コイルがモノリシックに一体形成されていること
を特徴とする構成(1)から(4)のいずれか1つに記
載の光偏向器。
【0109】構成(5)の光偏向器では、さらに、従来
よりも小型でかつ製造工数が大幅に低減可能な光偏向器
となる。この発明に対応する実施形態は第1,2,3,
4,5,6,7,8の実施形態である。 (6) 前記磁石は、前記可動板の駆動モーメントが最
大となる位置に設けられていることを特徴とする構成
(1)から(5)のいずれか1つに記載の光偏向器。
【0110】構成(6)の光偏向器では、さらに、従来
よりも少ない消費電力で大きな偏向角のとれる光偏向器
となる。。この発明に対応する実施形態は、第1,2,
3,4,5,6,7,8の実施形態である。 (7) 前記可動板上に設けた磁性部材は、前記可動板
に対してモノリシックに形成されていることを特徴とす
る構成(2)記載の光偏向器。
【0111】構成(7)の光偏向器では、さらに、従来
よりも小型でかつ製造工数が大幅に低減可能な光偏向器
となる。この発明に対応する実施形態は、第3,4,
7,8の実施形態である。 (8) 前記可動板が揺動運動を行うことで前記弾性部
材がねじり振動を行うように、前記可動板に対する前記
弾性部材の支持方向と前記閉磁気回路による磁界の印加
方向とを交差するように構成したことを特徴とする構成
(1)から(7)のいずれか1つに記載の光偏向器。
【0112】構成(8)の光偏向器では、さらに、ねじ
り振動を行う光偏向器となる。この発明に対応する実施
形態は、第1,3,5,7の実施形態である。 (9) 前記可動板が偏向運動を行うことで前記弾性部
材が曲げ振動を行うように、前記可動板に対する前記弾
性部材の支持方向と前記閉磁気回路による磁界の印加方
向とがほぼ同一になるように構成したことを特徴とする
構成(1)から(7)のいずれか1つに記載の光偏向
器。
【0113】構成(9)の光偏向器では、さらに、曲げ
振動を行う光偏向器となる。この発明に対応する実施形
態は第2,4,6,8の実施形態である。 (10) 固定用部材と、互いに分離するように設けら
れ、前記固定用部材に固定するための支持体と、光を反
射するための鏡面を有する可動板と、前記可動板と前記
支持体との間を連結する弾性部材と、前記弾性部材を弾
性変形させて前記可動板を前記支持体に対して相対的に
変位させる駆動手段と、を具備し、少なくとも前記可動
板と前記支持体と前記弾性部材とがモノリシックに一体
成形されていることを特徴とする光偏向器。
【0114】構成(10)の光偏向器では、少なくとも
支持体と、可動板と、弾性部材とをモノリシックに一体
形成するとともに、弾性部材を少なくとも二個以上形成
して各弾性部材に接続された支持体を互いに分離させた
ので、アクチュエータ部分をより近接化できるようにな
り、より駆動力を増強でき、小型で高効率で低消費電力
かつ特性の安定した光偏向器を提供することができる。
【0115】この発明に対応する実施形態は、第1,
3,5,7,9,10の実施形態である。 (11) 二個以上の前記弾性部材が、二個以上の前記
支持体に固定され、前記アクチュエータの一部が前記固
定用部材とは異なる支持部材に固定され、前記支持体と
前記支持部材とは、前記固定用部材を介して相互に固定
されていることを特徴とする構成(10)に記載の光偏
向器。
【0116】構成(11)の光偏向器では、二個以上の
前記弾性部材が、二個以上の前記支持体に固定され、前
記アクチュエータの一部が前記固定用部材とは異なる支
持部材に固定され、前記支持体と前記支持部材とを、前
記固定用部材を介して相互に固定したことにより、各ユ
ニットを組み合わせて組み立てられるため、チップのハ
ンドリングに優れ、形状が安定した状態で組み立て可能
である。
【0117】この発明に対応する実施形態は、第1,
3,5,7,9,10の実施形態である。 (12) 前記弾性部材が、両持ち梁状に形成されてい
ることを特徴とする構成(10)または(11)に記載
の光走査装置。
【0118】構成(12)の光偏向器では、前記弾性部
材を、両持ち梁状に形成することにより、片持ち梁に比
べてミラー角度や位置の不安定さが小さくなるので、安
定した駆動力で大きな変位を得ることができ、高効率か
つ低消費電力の光偏向器を提供することができる。
【0119】この発明に対応する実施形態は、第1,
3,5,7,9,10の実施形態である。 (13) 前記固定用部材に前記アクチュエータの一部
が固定され、前記アクチュエータの一部が可動板に隣接
した位置で、前記可動板を延長した面の一部を含むよう
に配置したことを特徴とする構成(10)〜(12)の
いずれか1つに記載の光偏向器。
【0120】構成(13)の光偏向器では、前記固定用
部材に前記アクチュエータの一部が固定され、前記アク
チュエータの一部が可動板に隣接した位置で、前記可動
板を延長した面の一部を含むように配置したことによ
り、より大きな駆動空間が確保できかつ大きな変位を得
ることができる光偏向器を提供することができる。
【0121】この発明に対応する実施形態は、第1,
3,5,7,9,10の実施形態である。 (14) 前記固定用部材に固定された前記アクチュエ
ータが永久磁石であり、前記可動板に固定されたアクチ
ュエータがコイルであることを特徴とする構成(10)
〜(13)のいずれか1つに記載の光偏向器。
【0122】構成(14)の光偏向器では、前記固定用
部材に固定された前記アクチュエータを永久磁石とし、
前記可動板に固定されたアクチュエータをコイルとする
ことにより、電磁型の駆動方式で光束径を大きく取るこ
とができ、コイルを可動部とすることで、可動部を軽量
化して高速走査かつ大きな変位を安定して得ることがで
き、高効率で、低消費電力の光偏向器を提供できる。
【0123】この発明に対応する実施形態は、第1,
3,5,7,9,10の実施形態である。 (15) 固定用部材と、互いに分離するように設けら
れ、前記固定用部材に固定するための支持体と、光を反
射するための鏡面を有する可動板と、前記可動板と前記
支持体との間を連結する弾性部材と、前記弾性部材を弾
性変形させて前記可動板を前記支持体に対して相対的に
変位させる駆動手段と、前記固定用部材に前記支持体を
固定した後、除去可能なように前記支持体間を連結する
連結部とを具備する光偏向器を、少なくとも前記可動板
と前記支持体と前記弾性部材と前記連結部とをモノリシ
ックに一体成形し、前記ユニットを前記固定用部材に固
定した後、前記連結部を除去し、当該連結部を除去した
前記固定用部材に対して前記駆動手段の一部を固定配置
して製造することを特徴とする光偏向器の製造方法。
【0124】構成(15)の光偏向器では、前記可動板
には少なくとも2個以上の弾性部材を接続し、かつ各弾
性部材に接続された前記支持体を互いに分離しつつ、少
なくとも前記支持体と、前記可動板と、前記弾性部材と
を半導体製造プロセスを用いて一体のユニットに形成し
たので、脆弱な前記可動板や前記弾性部材に負荷を与え
ることなく組立作業ができ、容易に前記ユニットを前記
固定用部材に固定することができる。この発明に対応す
る実施形態は、第1,3,5,7,9,10の実施形態
である。
【0125】
【発明の効果】本発明によれば、可動部に穴を設ける必
要性をなくしたことにより可動部の剛性を向上させたの
で、高周波で駆動させたときでも不要な共振を発生せ
ず、かつ駆動コイルにおける磁束密度を強めた閉磁気回
路により可動部の駆動力を大きくして、少ない消費電力
で大きな偏向角のとれる光偏向器を提供することができ
る。
【0126】また、本発明によれば、可動板には少なく
とも2個以上の弾性部材を接続し、かつ各弾性部材に接
続された支持体を互いに分離しつつ、少なくとも支持体
と、可動板と、弾性部材とをモノリシックに一体形成す
るようにしたので、小型で高効率で低消費電力かつ特性
の安定した光偏向器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る光偏向器の平面図
である。
【図2】図1に示す光偏向器のA−A′に沿った断面図
である。
【図3】図1に示す光偏向器のB−B′に沿った断面図
である。
【図4】本発明の第1実施形態の変形例を示す図であ
る。
【図5】本発明の第1実施形態の他の変形例を示す図で
ある。
【図6】本発明の第1実施形態の他の変形例を示す図で
ある。
【図7】本発明の第2実施形態に係る光偏向器の平面図
である。
【図8】図7に示す光偏向器のA−A′に沿った断面図
である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る光偏向器の平面図
である。
【図10】本発明の第2実施形態の変形例を示す図であ
る。
【図11】本発明の第3実施形態に係る光偏向器の平面
図である。
【図12】図11に示す光偏向器のA−A′線に沿った
断面図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る光偏向器の平面
図である。
【図14】図13に示す光偏向器のA−A′線に沿った
断面図である。
【図15】本発明の第5実施形態に係る光偏向器の平面
図である。
【図16】図15に示す光偏向器のA−A’に沿った断
面図である。
【図17】図15に示す光偏向器のB−B’に沿った断
面図である。
【図18】本発明の第5実施形態の変形例を示す図であ
る。
【図19】本発明の第5実施形態の他の変形例を示す図
である。
【図20】本発明の第6実施形態に係る光偏向器の平面
図である。
【図21】図20に示す光偏向器のA−A’に沿った断
面図である。
【図22】本発明の第7実施形態に係る光偏向器の断面
図である。
【図23】本発明の第8実施形態に係る光偏向器の断面
図である。
【図24】本発明の第9実施形態に係る光偏向器の概略
構成を示す斜視図である。
【図25】(A)は図24に示す光偏向器の中心軸線で
あるA−A′線に沿った断面図であり、(B)は図24
のB−B′線に沿った断面図である。
【図26】(A)〜(I)は第9実施形態に係る光偏向
器の製造工程を示す図である。
【図27】実装工程の説明を示す図である。
【図28】本発明の第10実施形態に係る光偏向器の変
形例を示す図である。
【図29】従来の光偏向器の構成を示す図である。
【図30】従来の光偏向器の構成を示す図である。
【符号の説明】
100…光偏向ミラー部、 101…可動板、 102…弾性部材、 103…支持体、 104…駆動コイル、 105…電極パッド、 106…鏡面、 107…駆動コイル面、 108…永久磁石、 109、110…磁気ヨーク、 111…ベースフレーム。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、 光を反射するための鏡面が形成された可動板と、 この可動板と前記支持体との間を連結し、前記可動板を
    偏向可能に保持する弾性部材と、 前記可動板が偏向運動する際の運動端近傍を通るよう前
    記可動板上にリング状に形成された駆動コイルと、 前記駆動コイルに対して前記可動板平面と略平行な方向
    に磁界を印加するための閉磁気回路を生成する磁石及び
    磁気ヨークとを有し、 前記閉磁気回路の磁気ギャップに位置する前記駆動コイ
    ルに交流電流を印加することで駆動力を発生させ、前記
    弾性部材の弾性変形により可動板の偏向運動を行う光偏
    向器において、 前記閉磁気回路を生成する前記磁石又は前記磁気ヨーク
    を、前記駆動コイルの外側において前記可動板の運動端
    に対向する位置及び前記駆動コイルの内側において前記
    可動板に近接する位置に配置して前記磁気ギャップを形
    成したことを特徴とする光偏向器。
  2. 【請求項2】 支持体と、 光を反射するための鏡面が形成された可動板と、 この可動板と前記支持体との間を連結し、前記可動板を
    偏向可能に保持する弾性部材と、 前記可動板が偏向運動する際の運動端近傍を通るよう前
    記可動板上にリング状に形成された駆動コイルと、 前記駆動コイルに対して前記可動板平面と略平行な方向
    に磁界を印加するための閉磁気回路を生成する磁石及び
    磁気ヨークとを有し、 前記閉磁気回路の磁気ギャップに位置する前記駆動コイ
    ルに交流電流を印加することで駆動力を発生させ、前記
    弾性部材の弾性変形により可動板の偏向運動を行う光偏
    向器において、 前記可動板上に前記閉磁気回路を生成する磁性部材をさ
    らに設け、 前記閉磁気回路を生成する前記磁石又は前記磁気ヨーク
    を、前記磁性部材に対向する位置に配置して前記磁気ギ
    ャップを形成したことを特徴とする光偏向器。
  3. 【請求項3】 前記閉磁気回路を生成する前記磁石又は
    前記磁気ヨークを、前記駆動コイルの外側において前記
    可動板の運動端に対向する位置及び前記駆動コイルの内
    側において前記可動板に近接する位置に配置することを
    特徴とする請求項2記載の光偏向器。
  4. 【請求項4】 前記閉磁気回路を生成する前記磁石又は
    前記磁気ヨークを、前記駆動コイルの外側において前記
    可動板の運動端に対向する位置に配置することを特徴と
    する請求項2記載の光偏向器。
  5. 【請求項5】 前記支持体、前記弾性部材、前記可動板
    及び前記駆動コイルがモノリシックに一体形成されてい
    ることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記
    載の光偏向器。
  6. 【請求項6】 前記磁石は、前記可動板の駆動モーメン
    トが最大となる位置に設けられていることを特徴とする
    請求項1から5のいずれか1つに記載の光偏向器。
  7. 【請求項7】 固定用部材と、 互いに分離するように設けられ、前記固定用部材に固定
    するための支持体と、 光を反射するための鏡面を有する可動板と、 前記可動板と前記支持体との間を連結する弾性部材と、 前記弾性部材を弾性変形させて前記可動板を前記支持体
    に対して相対的に変位させる駆動手段と、 を具備し、 少なくとも前記可動板と前記支持体と前記弾性部材とが
    モノリシックに一体成形されていることを特徴とする光
    偏向器。
  8. 【請求項8】 固定用部材と、 互いに分離するように設けられ、前記固定用部材に固定
    するための支持体と、 光を反射するための鏡面を有する可動板と、 前記可動板と前記支持体との間を連結する弾性部材と、 前記弾性部材を弾性変形させて前記可動板を前記支持体
    に対して相対的に変位させる駆動手段と、 前記固定用部材に前記支持体を固定した後、除去可能な
    ように前記支持体間を連結する連結部とを具備する光偏
    向器を、 少なくとも前記可動板と前記支持体と前記弾性部材と前
    記連結部とをモノリシックに一体成形し、 前記ユニットを前記固定用部材に固定した後、前記連結
    部を除去し、 当該連結部を除去した前記固定用部材に対して前記駆動
    手段の一部を固定配置して製造することを特徴とする光
    偏向器の製造方法。
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