JPH11227453A - 乗用車のリィンフォースバー - Google Patents

乗用車のリィンフォースバー

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JPH11227453A
JPH11227453A JP5451598A JP5451598A JPH11227453A JP H11227453 A JPH11227453 A JP H11227453A JP 5451598 A JP5451598 A JP 5451598A JP 5451598 A JP5451598 A JP 5451598A JP H11227453 A JPH11227453 A JP H11227453A
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JP
Japan
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bar
air
reinforce
reinforce bar
cover body
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Pending
Application number
JP5451598A
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English (en)
Inventor
Kohei Sawada
幸平 沢田
Tatsuo Kubota
辰雄 久保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Inoac Corp
Original Assignee
Inoac Corp
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Publication date
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Publication of JPH11227453A publication Critical patent/JPH11227453A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗員室の内部空間の拡大を容易に実現すると
共に、調温空気の吹出構造の新たな提案を可能とする。 【解決手段】 リィンフォースバー10を乗員室18に
露出状態で配置する。内部に空気流通路46を画成する
と共に該空気流通路46に連通する空気吹出口67を外
壁部43に所定数開設してなるカバー体40を、前記リ
ィンフォースバー10の外周面10aに沿って取付け
る。そして、カバー体40の空気流通路46をエアコン
ディショナ35からのダクト36に連通接続して、調温
された空気を前記空気吹出口67から乗員室18へ吹出
させるよう構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、乗用車のリィン
フォースバーに関し、更に詳細には、乗員室内に露出さ
せて配置し、外周部位から調温空気を吹出し得るように
したリィンフォースバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】乗用車における乗員室内の前方には、所
要形状に成形されて車幅方向に延在するダッシュボード
が、一般的に設けられている。このダッシュボードに
は、スピードメータやタコメータその他各種表示灯等を
備えた計器盤が運転席からの視認容易な位置に配設され
ると共に、身の回りの各種小間物や車検証等を収納する
グローブボックスおよびエアバッグ等が必要に応じて助
手席側に配設され、更にオーディオやエアコンディショ
ナ等の操作盤が略中央に位置している。また、前記乗員
室内の空調を行なうためのエアコンディショナが前記ダ
ッシュボードに覆蓋された状態で配設されており、前記
操作盤に設置したスイッチを操作して調温空気の温度や
吹出量を適宜設定することで、冷・暖房を含めた総合的
な空気調温を行ない得るようになっている。そして、前
記エアコンディショナで所定温度に調整された調温空気
は、前記ダッシュボードにおける乗員席側の指向面の中
央部や左右両端近傍に開設した空気吹出口を介し、車両
室内の後方へ吹出すようになっている。
【0003】また図10に示すように、乗用車における
前部エンジン室19と乗員室18とを区画する境界付近
には、リィンフォースバー10が車体内部の対向し合う
両内側壁17,17に端部接続されて横方向に延在し
て、該車体の横方向の剛性を確保すると共に側面からの
衝突に対する衝撃を受け止め得るようになっている。こ
のリィンフォースバー10は、例えば断面円形状をなす
中空管体であって、その両端部に固着した取付部材9
0,90を、前記内側壁17,17にボルトまたは溶接等
で回動不能に固着するようになっている。なお図11に
示すように、ステアリング71のシャフト72やエアバ
ッグ(図示せず)等が、このリィンフォースバー10を利
用して装着されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、乗用車に実
施される従来のリィンフォースバー10は、図10から
判明する如く、ダッシュボード91で全体的に覆うこと
により、乗員室18の側に露出しない構造になってい
る。すなわちダッシュボード91は、前記リィンフォー
スバー10を覆蓋すると共に、計器盤や各種搭載機器を
固定保持したりエアコンディショナからの調温空気の吹
出部を備える機能も併合的に果たしている。このためダ
ッシュボード91は、図11に示すように、必然的にド
アの見切り16より乗員室18の後方へ突出した構成と
なっている。従って、前記ダッシュボード91を有する
乗用車は、一般的に前部座席および後部座席を順次後方
側へ位置させて設置せざるを得ず、殊に小型車にあって
は室内空間を拡張する上での大きな障害となっていた。
更に前記ダッシュボード91は、各種搭載機器を確実に
保持するために適宜位置にリブ等を配設した成形品であ
ることが要求され、これを製造する成形金型は大型で精
密かつ複雑なものとなるために、該金型の製作費用も嵩
んでしまう等の難点もあった。
【0005】
【発明の目的】この発明は、前述した欠点に鑑み、これ
を好適に解決するべく提案されたものであって、従来の
ダッシュボードを取除くと共にリィンフォースバーを乗
員室内へ露出させた状態で配置し、このリィンフォース
バーの外周部に、調温空気の流通路や吹出口およびワイ
ヤーハーネス用の配線収納部等を設けたカバー体を取付
ることで、該乗員室の内部空間の拡大を容易に実現する
と共に調温空気の吹出構造の新たな提案を可能とした車
両構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を好適に達成するため、本発明に係る乗用車のリ
ィンフォースバーは、乗用車の前部エンジン室と乗員室
とを区画する境界付近で横方向に位置し、車体の対向し
合う両内側壁に端部で接続して横方向の剛性を補強する
リィンフォースバーにおいて、前記リィンフォースバー
を乗員室に露出状態で配置し、内部に画成した空気流通
路に連通する空気吹出口を外壁部に所定数開設してなる
カバー体を、前記リィンフォースバーの外周面に沿って
取付け、前記カバー体における空気流通路をエアコンデ
ィショナからのダクトに連通接続して、調温された空気
を前記空気吹出口から乗員室へ吹出させるよう構成した
ことを特徴とする乗用車のリィンフォースバー。
【0007】また前記課題を克服し、所期の目的を好適
に達成するため、別の発明に係る乗用車のリィンフォー
スバーは、乗用車の前部荷物室と乗員室とを区画する境
界付近で横方向に位置し、車体の対向し合う両内側壁に
端部で接続して横方向の剛性を補強するリィンフォース
バーにおいて、前記リィンフォースバーを乗員室に露出
状態で配置し、内部に画成した空気流通路に連通する空
気吹出口を外壁部に所定数開設してなるカバー体を、前
記リィンフォースバーの外周面に沿って取付け、前記カ
バー体における空気流通路をエアコンディショナからの
ダクトに連通接続して、調温された空気を前記空気吹出
口から乗員室へ吹出させるよう構成したことを特徴とす
る乗用車のリィンフォースバー。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る乗用車のリィ
ンフォースバーにつき、好適な実施例を挙げて、添付図
面を参照しながら以下説明する。なお、前述した従来の
技術で既出の部材と同一部材については、同一の符号を
付して説明する。
【0009】図1は、本発明の好適な一実施例に係る乗
用車における乗員室の前方部を概略で示す斜視図であっ
て、該乗員室内の全幅に亘って延在する従来のダッシュ
ボードが廃止され、リィンフォースバー10が乗員室1
4内に完全に延在した状態で配設されている。前記リィ
ンフォースバー10は、図2〜図4に示すように、ファ
イヤーウォール(区画壁)15とフロントドアの見切り1
6との間において対向し合う両内側壁17,17間に、
その端部を強固に固定した状態で略水平に架設されてい
る。またリィンフォースバー10は、車体の横方向の剛
性を高めると共に側面からの衝突等に対する衝撃を受け
止め得る強度を確保しながらも軽量化を図るために、図
6に示すように、例えば鉄や鋼等を材質とする所要の肉
厚を有する円筒状の中空管体に形成されている。なお本
実施例では、乗員室18の前方にエンジン室19を有す
る「フロントエンジン」タイプの乗用車を例示している。
【0010】そして本実施例の乗用車では、前述したよ
うに、計器盤や各種搭載機器を固定するためのダッシュ
ボードを廃止したことに伴い、運転席と助手席(共に図
示せず)との間に、各種計器類や付属機器の操作部等が
配設された小型のセンターコンソール20が設置されて
いる。このセンターコンソール20は、図2に示すよう
に、前記リィンフォースバー10の前側から上方へ延出
する前方箱部21と、該リィンフォースバー10の下側
から乗員室後方へ延在する後方箱部22とからなり、全
体として側面略L形の箱体状に形成されている。前記前
方箱部21の上部には、速度計や各種表示灯類を備えた
計器盤23や、オーディオおよび携帯電話の音声を出力
するスピーカ24等が配設されている。また後方箱部2
2の上面には、小間物を収納するためのコンソールトレ
イ25が画成されていると共に、その後方には変速チェ
ンジレバー26等が配設されている。
【0011】前記センターコンソール20における前方
箱部21の内部下方には、エアコンディショナ35が内
装されている。このエアコンディショナ35からは、図
2に示すように、調温空気の送出管としての複数のダク
トが延出しており、そのうちの第1ダクト36が前記リ
ィンフォースバー10に環装した後述のカバー体40に
連通接続され、該エアコンディショナ35からの調温空
気が、該カバー体40に横方向へ開設した複数個の各空
気吹出部65の吹出口67から乗員室18へ吹出すよう
になっている。また、前記エアコンディショナ35から
延出した第2ダクト37が前記前方箱部21の上面に開
設された上面吹出口27に連通接続され、第3ダクト3
8が前記後方箱部22の後面に開設された後面吹出口2
8に連通接続されると共に、第4ダクト39が前方箱部
21の下部側面に開設された側面吹出口29に連通接続
されている。これにより、前記エアコンディショナ35
で調温された空気は、各吹出口67,27,28,29か
ら吹出すようになり、乗員室18全体が効率的に空調さ
れ得るようになっている。
【0012】本実施例の乗用車では、前述すると共に図
1〜図4に示すように、前記リィンフォースバー10の
全長と略同一長に設定されて内部に空気流通路46と配
線収納部53を画成したカバー体40を、該リィンフォ
ースバー10を覆蓋した環装状態に取付け、このリィン
フォースバー10を前記エアコンディショナ35から送
出される調温空気のダクトとして機能させたり、搭載機
器に接続されるワイヤーハーネスの収納部とするように
なっている。すなわち前記カバー体40は、例えばブロ
ー成形やガスインジェクション成形等により成形される
合成樹脂製であり、内部に前記空気流通路46を画成し
てリィンフォースバー10の約1/2周分を覆蓋するよ
うになる第1半体41と、ワイヤーハーネスを挿通する
ための配線収納部53を有して該リィンフォースバー1
0の残りの約1/2周分を覆蓋するようになる第2半体
42とから構成されている。そして、これら第1半体4
1と第2半体42とは、成形工程時に一体的に成形され
るヒンジ状の連設部50で互いの一側端縁部41a,4
2aが連結され、他側端縁部41b,42b同志を近接,
離間させて開閉変位し得るようになっている。
【0013】第1半体41は、カバー体40がリィンフ
ォースバー10に取付けられた際に、図2および図5に
示すように、該リィンフォースバー10の外周面10a
の後面から下面に亘って位置するようになっており、乗
員室18に露出する外壁部43と、リィンフォースバー
10の外周面10aに密着する円弧状の内側面44aを
有する内壁部44と、第2半体42の当接面52a,5
2bと密着的に当接する当接面45a,45bを形成し
た当接壁45,45とにより、内部に前記空気流通路4
6を画成した中空体状に成形されている。また第1半体
41は、後述する各種搭載機器との干渉を回避するため
に所要部位では適宜変形しており、例えば図3に示すよ
うに、ステアリングシャフト72の延在部位において
は、その下部位が適宜凹設されて空気流通路46が狭く
なっている。また前記当接面45bには、第2半体42
の当接面52bに形成した凹部(係着部材)54に嵌挿す
る凸部(係着部材)47が、長手方向に所要間隔毎に複数
個突設されている。
【0014】そして第1半体41の左右略中央の下面部
には、前記第1ダクト31の出口に連結される流入口4
8が形成されており、これにより該第1ダクト31と前
記空気流通路46とが空間的に連通される。更に第1半
体41の外壁部43には、図1および図5に示すよう
に、複数個(実施例では4個)の空気吹出部65が、車幅
方向へ所要間隔毎に配設されている。すなわち外壁部4
3において、各空気吹出部65が配設される部位に装着
口49が穿設されており、空気吹出部65の本体66を
該装着口49へ嵌合することにより、該空気吹出部65
がカバー体40に取着されるようになる。各空気吹出部
65では、筒体状の前記本体66の前面に空気吹出口6
7が形成されると共に両側面に空気流通口68が開設さ
れ、該本体66の内部には、側面中央の支持軸70で枢
支された風向調整体69が回動可能に配設されている。
従って、第1ダクト31から空気流通路46内に流入し
た調温空気は、前記空気流通口68を介して空気吹出部
65の本体66内に流入して前記風向調整体69で所要
方向へ変向させられた後に、前記空気吹出口67から乗
員室18へ吹出すようになる。
【0015】前記第2半体42は、カバー体40がリィ
ンフォースバー10に環装された際に、図2および図5
に示すように、該リィンフォースバー10の外周面10
aの上面から前面に亘って位置するようになっており、
乗員室18に露出する外壁部51と、第1半体41の当
接面45a,45bと密着的に当接する当接面52a,5
2bを有する当接壁52,52が形成され、一方へ開放
した樋状に成形されている。そして、カバー体40をリ
ィンフォースバー10に取付けた際には、図5に示すよ
うに、第2半体42と該リィンフォースバー10との間
に、ワイヤーハーネス等を挿通を許容する配線収納部5
3が形成されるようになっている。また前記当接面52
bには、前述したように、前記第1半体41の当接面4
5bに形成した各凸部47が嵌挿する凹部54が、長手
方向に所要間隔毎に複数個形成されている。なお第2半
体42には、リィンフォースバー10に固着されて延出
するブラケット14を挿通するための開口55が、所要
位置に形成されている。
【0016】このように構成したカバー体40は、第1
半体41と第2半体42とを開放した状態において、図
6に示すように、該第1半体41の内側面44aをリィ
ンフォースバー10の外周面10aに整合させた後に、
第2半体42を閉成することで該リィンフォースバー1
0に環装状態で取付けられるようになっている。このと
き、第1半体41の当接面45bに形成した前記各凸部
47が、第2半体42の当接面52bに形成した前記各
凹部54に夫々嵌挿され、しかも凸部47と凹部54と
が適宜の係着力をもって係合されるように形成してある
から、これら第1半体41および第2半体42はリィン
フォースバー10に対して好適に取付けられるようにな
っている。なお、カバー体40の各外壁部43,51の
外表面は、塩化ビニル等の表皮材が外装されて外観のグ
レードアップが図られていると共に、該外壁部43,5
1と表皮材との間に柔軟性と弾力性に富むクッション材
を介在させてある。
【0017】また前記カバー体40および前記センター
コンソール20は、図7に示すように、ボルト60およ
びナット61(固定手段)により、リィンフォースバー1
0に固定されるようになっている。すなわちセンターコ
ンソール20の前方箱部21の固定片30には、前記ボ
ルト60を貫通し得る挿通孔31aを形成した複数個の
ボス部31が、該固定片30の下面から適宜下方に突設
した状態に形成され、またカバー体40の第2半体42
の上部には、各ボス部31が嵌合し得る凹部56と、挿
通孔31aに整合する貫通孔57が形成してある。また
リィンフォースバー10では、前記貫通孔57に整合し
得る第1通孔11と、この第1通孔11の対向位置に第
2通孔12が形成してある。更に、カバー体40の第1
半体41の下部における外壁部43および内壁部44に
は、前記第2通孔12に整合する貫通孔58が形成され
ると共に、該外壁部43が上方へ湾曲して内壁部44と
当接している。これにより、前記挿通孔31a,貫通孔
57,第1通孔11,第2通孔12および貫通孔58が夫
々整合した状態において、前記ボルト60を挿通させて
前記ナット61を螺着することにより、センターコンソ
ール20とカバー体40がリィンフォースバー10に固
定される。
【0018】なお、第1半体36における前記外壁部4
3と内壁部44との当接部59は、図8に示すように凹
凸状に成形されており、前記ボルト60とナット61に
より締め付けられた際には夫々の凹凸が互いに整合密着
するようになり、前記貫通孔58からの調温空気の漏れ
を防止するようになっている。
【0019】更に、乗員室18に露出させて配置した前
記リィンフォースバー10は、各種搭載機器,部材を取
付けるための支持体としても機能するようになってい
る。すなわち、リィンフォースバー10における運転席
と助手席の前方に位置した背面下部には、図3および図
4に示すように、前方に延出したブラケット13,14
が例えば溶接等により強固に固定されており、必要に応
じて所要の搭載機器,部材が該ブラケット13,14に取
付けられる。例えば運転席側では、図3に示すように、
ステアリング71のステアリングシャフト72に外装し
た取付部材73を、前記ブラケット13にボルト74を
介して取付けることにより、該ステアリング71が回動
可能に固定される。
【0020】一方助手席側では、図4に示すように、搭
載機器としてのエアバッグ75やダストボックス76等
が、前記ブラケット14にボルト77を介して選択的に
取付け得るようになっている。なお搭載機器としては、
これらエアバッグ75やダストボックス76の他に、図
9に示すように、身の回り品を収納するためのグローブ
ボックス78や上部に載置されるカバー79、そして図
示しないが、スナック等を載置するテーブル、携帯電話
や煙草等の小間物を収納する小型ホルダ、ナビゲーショ
ンシステムのディスプレイの取付けホルダ等が、オプシ
ョン部材として準備されている。
【0021】更に、エンジン室19と乗員室18とを区
画する前記ファイヤウォール15における乗員室18側
には、図1〜図4に示すように、表皮材付きのダッシュ
サイレンサ80が、全面に亘って展着状態に配設されて
いる。このダッシュサイレンサ80は、前記エンジン室
19に搭載された図示しないエンジンのノイズやロード
ノイズ等を遮断したり、各種計器類やエアコンディショ
ナ35等に連結されるワイヤーハーネス82を覆蓋する
ためのもので、乗員室18側を指向した面は塩化ビニル
(PVC)等の表皮材81で覆われており、外観上のグレ
ードアップが図られている。
【0022】
【実施例の作用】次に、前述のように構成した本発明に
係る乗用車のリィンフォースバーの作用につき説明す
る。実施例の乗用車におけるリィンフォースバー10
は、ファイヤーウォール15とフロントドアの見切り1
6との間において対向し合う両内側壁17,17間に、
その端部を接続した状態で略水平に架設されており、車
体の横方向の剛性を補強すると共に側面からの衝突等に
対する外部からの衝撃を受け止め、乗員室18内の乗員
を保護するよう機能する。
【0023】そして、このように車体に強固に固定した
リィンフォースバー10に対して、前記カバー体40を
環装状態に取付ける。すなわち、第1半体41と第2半
体42とを開放し、図6に示すように、該第1半体41
の内側面44aをリィンフォースバー10の外周面10
aに整合させた状態において第2半体42を閉成するこ
とで、カバー体40が該リィンフォースバー10に取付
られる。このとき、第1半体41の各凸部47が第2半
体42の各凹部54に夫々嵌挿され、しかも凸部47と
凹部54とが適宜の係着力をもって係合される。なおワ
イヤーハーネスは、第2半体42を第1半体41に閉成
する前に配線収納部53に添わせておけば、該第2半体
42の閉成と共に該配線収納部53に収納される。更
に、前記カバー体40と前記センターコンソール20
を、ボルト60およびナット61でリィンフォースバー
10に固定すると共に、流入口48を第1ダクト36に
接続する。
【0024】そして図1に示すように、右ハンドル仕様
の乗用車においては、リィンフォースバー10の右側に
配設されたブラケット13を利用して、ステアリングシ
ャフト72を取付けてステアリング71を固定する。ま
た図4に示すように、リィンフォースバー10の左側に
配設されたブラケット14を利用して、エアバッグ75
やダストボックス76等の搭載機器,部材を選択的に取
付ける。
【0025】このように構成された乗用車において、乗
員室18内の空調を行なう場合には、図示しない操作盤
による所要の操作により前記エアコンディショナ35が
起動し、該エアコンディショナ42で調温された空気
が、第1ダクト36を介して空気流通路46内に導入さ
れた後に、各空気吹出部65の空気吹出口67から吹出
すようになる。なお、前記各空気吹出部65に配設され
た風向調整体69の角度を調整することで、調温空気の
吹出し方向を任意に変更する。また、第2ダクト37,
第3ダクト38および第4ダクト39へ送出された調温
空気は、上面吹出口27,後面吹出口28および側面吹
出口29から乗員室18へ吹出す。これら各吹出口6
7,27,28,29から調温空気が吹出すことにより、
乗員室18全体が効率的に空調される。
【0026】
【変更例】なお、実施例の前記カバー体40について
は、第1半体41と第2半体42とを連設部50で連結
した略一体成形品として構成したものを例示したが、例
えば第1半体41と第2半体42とを完全に分離する別
体として形成し、両半体41,42に互いに係着し得る
適宜係着手段を形成することにより、リィンフォースバ
ー10を挟んだ状態で該係着手段を利用して連結するよ
う構成してもよい。また、第1半体41と第2半体42
とは、別に準備したヒンジ等の連結部品を用いて連結す
るようにしてもよい。更に、第1半体41と第2半体4
2とは、リィンフォースバー10の下方側に位置する互
いの一側端縁部41a,42aを連設部50で連結する
場合を例示したが、該リィンフォースバー10の上方側
に位置する他側端縁部41b,42bを連設部50で連
結した形態としてもよい。なおカバー体50は、リィン
フォースバー10に好適に固定し得れば、該リィンフォ
ースバー10全体を覆蓋しない形状であってもよい。
【0027】そして、本発明の乗用車のリィンフォース
バーは、前記各実施例で示したように、乗員室18の前
方に画成したエンジン室19にエンジン(図示せず)を搭
載したタイプ、すなわち「フロントエンジン」タイプにの
み実施されるものではない。例えば、乗員室18の下方
または後方にエンジンを搭載すると共に、該乗員室18
の前方に荷物室84あるいは機器の搭載スペースを画成
したタイプ、すなわち「ミッドシップ」または「リアエン
ジン」タイプの乗用車であっても好適に実施し得る。
【0028】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る乗用車
のリィンフォースバーによれば、該リィンフォースバー
を乗員室内に露出させて配置すると共に、空気流通路お
よび空気吹出口を設けたカバー体を、エアコンディショ
ナに連通接続した状態で該リィンフォースバーに取付け
ることにより、該エアコンディショナからの調温空気を
該空気吹出口から乗員室へ吹出させることができる。ま
た、従来のダッシュボードを不要としたので、乗員室の
前方部を開放的に画成して室内空間を拡張し得ると共
に、該ダッシュボードの製作に係る金型製作費用を削減
し得る等の有益な効果が得られる。更に、前記カバー体
にワイヤーハーネスの収納を許容する配線収納部を設け
ることにより、乗員室内に設置される各種搭載機器に接
続される配線を、該乗員室内に露出することなく好適に
配線処理し得る利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るリィンフォースバーを
設置した乗用車における乗員室の前方部を概略で示す斜
視図である。
【図2】リィンフォースバーを配置した乗員室の前方部
を、センターコンソール部で破断して示す縦断側面図で
ある。
【図3】リィンフォースバーを配置した乗員室の前方部
を、運転席側で破断して示す縦断側面図である。
【図4】リィンフォースバーを配置した乗員室の前方部
を、助手席側で破断して示す縦断側面図である。
【図5】空気吹出部の配設位置で破断して示すカバー体
およびリィンフォースバーの縦断面図である。
【図6】リィンフォースバーにカバー体を装着する状態
を示す縦断面図である。
【図7】センターコンソールとカバー体とをリィンフォ
ースバーに固定する状態を示す縦断側面図である。
【図8】カバー体の第1半体における外壁部と内壁部と
の当接部を拡大して示す断面図である。
【図9】リィンフォースバーに各種搭載機器を取付ける
状態を示す説明図である。
【図10】従来の乗用車における乗員室の前方部を概略
で示す斜視図である。
【図11】従来の乗用車における乗員室の前方部を概略
で示す側断面図である。
【符号の説明】
10 リィンフォースバー 10a 外周面 17 内側壁 18 乗員室 19 エンジン室 35 エアコンディショナ 36 ダクト 40 カバー体 41 第1半体 42 第2半体 41a,42a 一側端縁部 41b,42b 他側端縁部 43 外壁部 44a 内側面 46 空気流通路 47 凸部(係着部材) 50 連設部 53 配線収納部 54 凹部(係着部材) 67 空気吹出口 84 荷物室

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗用車の前部エンジン室(19)と乗員室(1
    8)とを区画する境界付近で横方向に位置し、車体の対向
    し合う両内側壁(17,17)に端部で接続して横方向の剛性
    を補強するリィンフォースバー(10)において、 前記リィンフォースバー(10)を乗員室(18)に露出状態で
    配置し、 内部に画成した空気流通路(46)に連通する空気吹出口(6
    7)を外壁部(43)に所定数開設してなるカバー体(40)を、
    前記リィンフォースバー(10)の外周面(10a)に沿って取
    付け、 前記カバー体(40)における空気流通路(46)をエアコンデ
    ィショナ(35)からのダクト(36)に連通接続して、調温さ
    れた空気を前記空気吹出口(67)から乗員室(18)へ吹出さ
    せるよう構成したことを特徴とする乗用車のリィンフォ
    ースバー。
  2. 【請求項2】 前記カバー体(40)は、リィンフォースバ
    ー(10)の外周面(10a)に整合密着する内側面(44a)を有
    し、かつ内部に前記空気流通路(46)を画成した第1半体
    (41)と、ワイヤーハーネス等の挿通を許容する配線収納
    部(53)を画成した第2半体(42)とからなり、これら第1
    半体(41)と第2半体(42)とにより前記リィンフォースバ
    ー(10)を整合的に挟むことで該リィンフォースバー(10)
    への取付けがなされる請求項1記載の乗用車のリィンフ
    ォースバー。
  3. 【請求項3】 前記第1半体(41)と第2半体(42)とは、
    長手方向の一側端縁部(41a,42a)に形成した連設部(50)
    で互いに連結され、該連設部(50)を中心として他側端縁
    部(41b,42b)を近接させた閉成状態と離間させた開放状
    態とに開閉変位が可能で、前記第1半体(41)の内側面(4
    4a)を前記リィンフォースバー(10)に整合させた状態で
    前記第2半体(42)を閉成することにより該リィンフォー
    スバー(10)への取付けがなされ、適宜の係着部材(47,5
    4)で係着することで容易な開放が不能になっている請求
    項2記載の乗用車のリィンフォースバー。
  4. 【請求項4】 乗用車の前部荷物室(84)と乗員室(18)と
    を区画する境界付近で横方向に位置し、車体の対向し合
    う両内側壁(17,17)に端部で接続して横方向の剛性を補
    強するリィンフォースバー(10)において、 前記リィンフォースバー(10)を乗員室(18)に露出状態で
    配置し、 内部に画成した空気流通路(46)に連通する空気吹出口(6
    7)を外壁部(43)に所定数開設してなるカバー体(40)を、
    前記リィンフォースバー(10)の外周面(10a)に沿って取
    付け、 前記カバー体(40)における空気流通路(46)をエアコンデ
    ィショナ(35)からのダクト(36)に連通接続して、調温さ
    れた空気を前記空気吹出口(67)から乗員室(18)へ吹出さ
    せるよう構成したことを特徴とする乗用車のリィンフォ
    ースバー。
JP5451598A 1998-02-18 1998-02-18 乗用車のリィンフォースバー Pending JPH11227453A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6533025B1 (en) * 2000-04-22 2003-03-18 Benteler Ag Instrumental panel support
JP2008179309A (ja) * 2007-01-26 2008-08-07 Mazda Motor Corp 自動車のインストルメントパネル構造
US7891409B2 (en) * 2005-04-21 2011-02-22 Valeo Thermal Systems Japan Corporation Air conditioner for vehicle

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