JPH11226877A - ボツクススパナ延長部 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 簡単な組立及び減少した製造コストにおいて
高い機能精密度が達成できるという趣旨で、ボックスス
パナ延長部を改善する。 【解決手段】 一方の端部１４がピン−又はキー状に構
成されて圧力伝達要素８の圧力操作のために使われかつ
その他方の端部が差込み部分２の方向に向けられた圧力
伝達要素８が、差込み部分２内において軸線方向に案内
されている、ボックススパナ延長部を、簡単な組立及び
減少した製造コストにおいて高い機能精密度が達成でき
るという趣旨で改善するために、差込み部分２を収容部
分１に剛体的に結合する管３が提案され、この管内に、
圧力伝達要素８が配置されており、かつ収容部分１内に
おける圧力伝達要素８の軸線方向案内のための案内ブシ
ュ１３が提案され、この案内ブシュが、収容部分１の通
過穴１２内に挿入され、かつなるべく押込まれており、
その際、案内ブシュ１３の挿入−又は押込み直径が、圧
力伝達要素８の最大直径よりも大きい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一方の端部に多辺
形差込み部分が、かつ他方の端部に相応して構成された
収容部分が設けられており、その際、差込み部分が、１
つのスパナ面から部分的に突出するロック要素を備え、
かつその際、その一方の端部がピン−又はキー状に構成
されて圧力伝達要素の圧力操作のために使われかつその
他方の端部が差込み部分の方向に向けられた圧力伝達要
素の軸線方向運動をロック要素の外方運動に変換する機
構の構成部分である圧力伝達要素が、差込み部分内にお
いて軸線方向に案内されている、ボックススパナ延長部
に関する。

【０００２】

【従来の技術】前記のロック要素の役割は、ばね応力を
受けて、ボックススパナ延長部の差込み部分が挿入され
るそれぞれの収容部分の相応して構成された切り欠き内
に係止することにある。通常これは、ボックススパナ挿
入体の収容部分である。切り欠き内へのロック要素の係
止のため、両方の工具部分のあまりに簡単な分離を避け
るようにし、これらの工具部分は、所定の軸線方向力を
加えてのみ結合可能であり、かつ後に再び取り外し可能
であるようにする。それにもかかわらず例えばボックス
スパナ延長部が、いくらか傾斜して整列したここにロッ
クされたボックススパナ挿入体とともにねじ又はナット
から引抜かなければならない場合、しばしば意図に反し
て外れることがある。その際、ボックススパナ挿入体と
ねじ又はナットとの間に、静摩擦力が生じ、この静摩擦
力が、ばね負荷を受けたロック要素のロック力よりも大
きいことがある。

【０００３】初めに述べたようなボックススパナ延長部
は、米国特許第５２８９７４５号明細書により公知であ
る。このボックススパナ延長部は、一片の構成部分とし
て構成されており、この構成部分は、操作棒を収容する
ために、構成に応じて中心に又は偏心して配置された長
手穴を有する。長手穴は、通過穴として又はブラインド
ホールとして構成されている。第１のものは、多辺形に
構成された差込み区間の端面に端部キャップを必要とす
るが、一方後者のものにおいて、操作棒の軸線方向の固
定を引起こすために、収容区間に続く穴内に座金及び止
め輪を介して保持されたストッパリングが設けられてい
る。操作棒の軸線方向案内が、例外なく長手穴によって
行なわれるので、精密な案内を達成するために製造公差
に高度な要求が課され、このことが、コストのかかる製
造に通じるということは、公知のボックススパナ延長部
において不利である。公知のボックススパナ延長部のそ
の他の欠点は、差込み区間における横断穴内においてロ
ック要素が、安全ねじ又は端部キャップによって脱落を
防止されるという点にある。その結果、多くの構成部分
数、したがっておおいにコストのかかる製造及び組立が
生じる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、簡単
な組立及び減少した製造コストにおいて高い機能精密度
が達成できるという趣旨で、ボックススパナ延長部を改
善することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、この課
題は、前記のようなボックススパナ延長部において次の
ようにして解決される。すなわち差込み部分を収容部分
に剛体的に結合する管が設けられており、この管内に、
圧力伝達要素が配置されており、かつ収容部分内におけ
る圧力伝達要素の軸線方向案内のための案内ブシュが設
けられており、この案内ブシュが、収容部分の通過穴内
に挿入され、かつなるべく押込まれており、その際、案
内ブシュの挿入−又は押込み直径が、圧力伝達要素の最
大直径よりも大きい。

【０００６】このように構成されたボックススパナ延長
部は、簡単かつ迅速な組立を可能にし、この組立は、そ
の結果、望ましいコストの製造を伴う。その原因は、ボ
ックススパナ延長部の組立前に、ロック要素が、圧力伝
達要素のために設けられた穴を通して差込み部分内に挿
入でき、したがって圧力伝達要素の挿入後に、差込み部
分内に追加的な確保要素を保持することなく挿入するこ
とができる点にある。続いて収容部分、差込み部分及び
間を互いに結合した後に、圧力伝達要素は、案内ブシュ
のための通過穴を通して挿入することができ、しかもと
くに案内ブシュの挿入−又は押込み直径が圧力伝達要素
の最大直径よりも大きいので、挿入することができる。
続いて案内ブシュを挿入することによって、圧力伝達要
素は、軸線方向の案内を受け、かつ軸線方向に固定され
る。案内ブシュは、小さな摩擦係数を有する軸線方向の
案内にとくに適した材料からなることができる。

【０００７】本発明によるボックススパナ延長部によれ
ば、ボックススパナ延長部における取付けたボックスス
パナ挿入体のきわめて良好な保持が達成される。ボック
ススパナ延長部の挿入部分内に圧力伝達要素が案内され
ており、この圧力伝達要素の一方の端部は、圧力を伝達
し、かつその他方の端部は、圧力伝達要素の運動をロッ
ク要素の外方運動に移すための機構の構成部分である。
本発明の構成において、圧力伝達要素の他方の端部が、
傾斜部を備え、この傾斜部が、半径方向に案内されたロ
ック要素に接していることが提案される。

【０００８】戻し力を達成するために、本発明の別の構
成によれば、ばねが設けられており、このばねが、ピン
−又はキー端部の方に向けられた圧力を圧力伝達要素に
及ぼすことが提案される。その際、なるべくばねの一方
の端部が、差込み部分に支持され、かつその他方の端部
が、圧力伝達要素に支持されている。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の対象のそれ以上の詳細、
特徴及び利点は、次に図面に示した実施例によって説明
する。

【００１０】ボックススパナシステムの枠内において利
用可能な延長部は、この中に形成された内側四辺形を有
する収容部分１、ここにスパナ面２１として構成された
外側四辺形５を有する差込み部分２、及び収容部分１と
差込み部分２を互いに剛体的に結合する管３からなる。
収容部分１及び差込み部分２のスパナ面は、ボックスス
パナシステムに対して国際的に通常のかつ規格化された
寸法に相当する。

【００１１】それ自体周知のように、差込み部分２は、
１つのスパナ面２１に球の形のロック要素４を備えてい
る。例えば収容部分１内に設けられているような内側四
辺形内に外側四辺形５を挿入する際に、ロック要素４
は、まずその半径方向穴６内に押し戻され、かつ続いて
そのために設けられた外側四辺形の切り欠き内に係止す
ることができる。このような切り欠きは、収容部分１に
おいて相応する穴７によって実現されている。

【００１２】周知のシステムにおいて、半径方向穴６に
おける球形のロック要素４の押し戻しは、ここに配置さ
れたばねの力に抗して行なわれる。このようにして相応
する内側四辺形内に外側四辺形５を保持する力も、ばね
力に依存している。

【００１３】それに反して図面によれば、ここにおいて
同様に球形のロック要素４に直接ばねが接するのではな
く、棒の形の圧力伝達要素８が接している。圧力伝達要
素８は、差込み部分２の長手方向穴９内において案内さ
れており、かつその端部に傾斜部１０を有し、この傾斜
部が、球形のロック要素４の内側に接している。管３内
において圧力伝達要素８は、ばね１１によって差込み部
分２の内側端面に支持されている。ばね１１は、圧力伝
達要素８が差込み部分２から離れかつ収容部分１の方向
に動こうとする力を、圧力伝達要素８に及ぼすように配
置されている。傾斜部１０は、ロック要素４と関連し
て、圧力伝達要素８の軸線方向運動を大体においてロッ
ク要素４の半径方向運動に変換する機構を形成している
ので、ばね１１は、その応力解除された状態において、
同時に球形のロック要素４がその半径方向穴６内方に引
っ込むことができることを引起こす。そのために、この
状態において可動の球が差込み部分２から脱落すること
を防止する処置が講じられていることは明らかである。

【００１４】圧力伝達要素８として使われる棒は、さら
に収容部分１内にも軸線方向に通じている。そのために
収容部分１の通過穴１２内に、案内ブシュ１３が押込ま
れており、この案内ブシュは、再び圧力伝達要素８を軸
線方向に案内し、かつこの案内ブシュは、さらに圧力伝
達要素８の長手行程を制限するストッパを形成してい
る。案内ブシュ１３の挿入直径は、圧力伝達要素８の最
大直径よりも大きい。このようにして、圧力伝達要素８
とばね１１の簡単化された組立が可能になる。

【００１５】図面に示されたボックススパナ延長部を組
立るために、まず球形のロック要素４が、長手穴９を通
してその半径方向穴６内に運ばれ、続いて収容部分１、
差込み部分２及び管３が、互いに結合され、なるべくプ
レスによって管３の内壁に結合される。それから収容部
分１から、圧力伝達要素８が、ここに暫定的に取付けら
れたばね１１とともにボックススパナ延長部を通して図
示した位置にまで案内される。最後に同様に内側四辺形
１５を通して、案内ブシュ１３が挿入され、かつ通過穴
１２内に押込まれる。

【００１６】圧力伝達要素８の長さは、ピン状の端部１
４が案内ブシュ１３から突出し、かつ収容部分１の内側
四辺形１５内に突出するように図示されている。ピン状
の端部１４は、内側四辺形１５内にたとえばラチェット
スパナの相応する外側四辺形が挿入されると、このよう
にして圧力伝達要素の圧力操作のために使われる。その
際、圧力伝達要素８は、押し棒の機能を引受け、この押
し棒の軸線方向運動は、傾斜部１０を介して半径方向外
方に向けられたロック要素４の運動に伝達されるので、
これは、図面に実線で示した位置において固定的にロッ
クされる。ここに差込まれたボックススパナは、この
時、力の作用を受けてももはや外れることはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】ボックススパナ延長部を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 収容部分 ２ 差込み部分 ３ 管 ４ ロック要素 ８ 圧力伝達要素 １０ 傾斜部 １１ ばね １２ 通過穴 １３ 案内ブシュ １４ 端部 ２１ スパナ面

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヘルマン・ヨツト・ツエルフエル ドイツ連邦共和国レムシヤイト・ハーゼン クレーフエルシユトラーセ５

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一方の端部に多辺形差込み部分（２）
   が、かつ他方の端部に相応して構成された収容部分
   （１）が設けられており、その際、差込み部分（２）
   が、１つのスパナ面（２１）から部分的に突出するロッ
   ク要素（４）を備え、かつその際、その一方の端部（１
   ４）がピン−又はキー状に構成されて圧力伝達要素
   （８）の圧力操作のために使われかつその他方の端部が
   差込み部分（２）の方向に向けられた圧力伝達要素
   （８）の軸線方向運動をロック要素（４）の外方運動に
   変換する機構の構成部分である圧力伝達要素（８）が、
   差込み部分（２）内において軸線方向に案内されてい
   る、ボックススパナ延長部において、 差込み部分（２）を収容部分（１）に剛体的に結合する
   管（３）が設けられており、この管内に、圧力伝達要素
   （８）が配置されており、かつ収容部分（１）内におけ
   る圧力伝達要素（８）の軸線方向案内のための案内ブシ
   ュ（１３）が設けられており、この案内ブシュが、収容
   部分（１）の通過穴（１２）内に挿入され、かつなるべ
   く押込まれており、その際、案内ブシュ（１３）の挿入
   −又は押込み直径が、圧力伝達要素（８）の最大直径よ
   りも大きいことを特徴とする、ボックススパナ延長部。
2. 【請求項２】 圧力伝達要素（８）の他方の端部が、傾
   斜部（１０）を備え、この傾斜部が、半径方向に案内さ
   れたロック要素（４）に接していることを特徴とする、
   請求項１に記載のボックススパナ延長部。
3. 【請求項３】 ばね（１１）が設けられており、このば
   ねが、ピン−又はキー端部（１４）の方に向けられた圧
   力を圧力伝達要素（８）に及ぼすことを特徴とする、請
   求項１又は２に記載のボックススパナ延長部。
4. 【請求項４】 ばね（１１）の一方の端部が、差込み部
   分（２）に支持され、かつその他方の端部が、圧力伝達
   要素（８）に支持されていることを特徴とする、請求項
   ３に記載のボックススパナ延長部。