JPH11223630A - 光ファイバを利用した化学的又は生物学的種検知装置及びそれを使用した遠方監視システム - Google Patents

光ファイバを利用した化学的又は生物学的種検知装置及びそれを使用した遠方監視システム

Info

Publication number
JPH11223630A
JPH11223630A JP10025874A JP2587498A JPH11223630A JP H11223630 A JPH11223630 A JP H11223630A JP 10025874 A JP10025874 A JP 10025874A JP 2587498 A JP2587498 A JP 2587498A JP H11223630 A JPH11223630 A JP H11223630A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
sensor
unit
light source
species
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10025874A
Other languages
English (en)
Inventor
Yusuke Takano
祐輔 高野
Hironobu Yamamoto
弘信 山本
Akihiro Takaya
明広 多加谷
B Stamatoph James
ジェイムズ・ビー・スタマトフ
P Fedla Ronald
ロナルド・ピー・フェドラ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoechst Research & Technology K
Hoechst Research & Technology Kk
Original Assignee
Hoechst Research & Technology K
Hoechst Research & Technology Kk
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoechst Research & Technology K, Hoechst Research & Technology Kk filed Critical Hoechst Research & Technology K
Priority to JP10025874A priority Critical patent/JPH11223630A/ja
Priority to PCT/EP1999/000406 priority patent/WO1999040418A1/en
Publication of JPH11223630A publication Critical patent/JPH11223630A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/75Systems in which material is subjected to a chemical reaction, the progress or the result of the reaction being investigated
    • G01N21/77Systems in which material is subjected to a chemical reaction, the progress or the result of the reaction being investigated by observing the effect on a chemical indicator
    • G01N21/7703Systems in which material is subjected to a chemical reaction, the progress or the result of the reaction being investigated by observing the effect on a chemical indicator using reagent-clad optical fibres or optical waveguides

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全で、構成が簡単且つ製造が容易であり、
信頼性が高く、安価で、小型化が可能な種検知装置を提
供すること。 【解決手段】 化学的又は生物学的種の存在又は濃度を
検知するための反射型の種検知装置は、光源2と、一端
に反射膜6を備え、光源2から発せられた光を受け取っ
て伝送させ、反射膜6での反射光を逆方向に伝送し、化
学的又は生物学的種の存在下において光伝送特性に測定
可能な変化を生じるセンサ4と、光源2とセンサ4との
間に配置され、光源2からの光を透過してセンサ4に入
射させ、反射膜6からの反射光を出力する光透過・取出
し部8とを具備する。前記反射光に対応する信号を用い
て種の存在等を検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、化学的又は生物
学的な種の存在及び/又は濃度を検知するための種検知
装置及びそれを利用した遠方監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバを利用した検知装置について
は、これまでも多くの提案がなされている。例えば、燃
料蒸気を光学的に検知するために、図8に構成を示す燃
料蒸気検知器が提案されている。この燃料蒸気検知器に
おいては、光源200から一方の光ファイバ202を介
して送られてきた光ビームは、基板204上に形成され
た高分子薄膜206に入射される。高分子薄膜206で
反射された光ビームは他方の光ファイバ208を介して
光検出器210に送られて検出される。高分子薄膜20
6は、通路212の中を通過する燃料蒸気と反応し、あ
るいは燃料蒸気を吸着又は吸収するので、かかる相互作
用の結果、高分子薄膜206の膜厚及び/又は屈折率が
変化する。こうした高分子薄膜206の固有の特性を利
用して燃料蒸気を光学的に検知するので、燃料漏れを早
期に発見することが可能となり、しかも、光ファイバー
202、208を使用するために(電気的ではないため
に)本質的に安全であるという利点を有する。
【0003】図8に示す燃料蒸気検知器は干渉増幅反射
法(Interference Enhanced R
efrection、以下、IER法と呼ぶ)を利用し
ており、高分子薄膜206の表面で反射された光は、高
分子薄膜206を支持する基板204の表面で反射され
た光と位相関係を持ち、相互に干渉する。したがって、
高分子薄膜206の膜厚及び/又は屈折率が変化する
と、高分子薄膜206の反射率又は反射光の強度が変化
するので、反射光の強度の関数として、燃料蒸気の存在
及び/又は濃度を検出することが可能になる。
【0004】また、米国特許第4、846、548号明
細書は、光ファイバを利用した化学的な種検知装置を開
示している。この種検知装置は、図9の(A)及び
(B)に示すように、LEDのような光源300と、光
ファイバを利用した化学的センサ302と、化学的セン
サ302から出射された光を電気信号へ変換するフォト
ダイオードのような光検知器304とを備えている。な
お、図9の(A)においては化学的センサ302の主軸
方向の光が、図9の(B)においては化学的センサ30
2の主軸からはずれた光がそれぞれ光検知器304で検
知される。
【0005】化学的センサ302は、図9の(A)及び
(B)並びに図10の(A)に示すとおり、通常の光フ
ァイバで使用される材料からなるコア306と該コアの
周囲を囲むクラッド308とから成る。光源300から
発せられた光はコア306とクラッド308との界面で
全反射されてコア306内を伝搬し、光検知器304に
入射する。クラッド308は化学的種又は生物学的種に
感応する材料から作られており、これらの種が存在する
とき、クラッド308は化学的センサ302の光伝送特
性を変化させる。なお、図10の(B)に示すように、
クラッド308の外表面を多孔性のポリマからなるクラ
ッド310で覆い、検知すべき種が外側のクラッド31
0を通して内側のクラッド308に接触することができ
るようにしてもよい。
【0006】しかし、図8に示す燃料蒸気検知器は、光
源200と光ファイバ202との間、光ファイバ202
と高分子薄膜206との間、光ファイバ208と光検出
器210との間にそれぞれコリメータやコネクタを配設
することが必要であり、構成が複雑であるばかりでな
卯、コストが高いという欠点を有する。また、図9及び
図10に示す種検知装置は、化学的センサ302の一端
に電気的に動作する光検知器304を配置しているの
で、たとえ防爆構造を取ったとしても、潜在的に爆発性
雰囲気中で使用することへの不安はぬぐいきれない。
【0007】更に考慮すべきは、化学的種又は生物学的
種の存在や濃度を遠方から監視することができるシステ
ムが要望されるということである。
【0008】
【発明が解決すべき課題】この発明は以上の課題に鑑み
て提案されたもので、この発明の一般的な目的は、光フ
ァイバを用いて安価且つ構成の簡単な、化学的又は生物
学的種の存在及び/又は濃度を検出するための種検知装
置を提供することである。更に詳細には、この発明は、
本質的に安全であり、構成が簡単且つ製造が容易であ
り、信頼性が高く、安価で、小型化が可能な種検知装置
を提供することを目的とする。更に、この発明の他の目
的は、こうした種検知装置を利用して種の存在及び/又
は濃度を遠方から監視することができる遠方監視システ
ムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明は、化学的又は生物学的種の存在と濃度
のうちの少なくとも一方を検出するための反射型の種検
知装置及び透過型の種検知装置を提供する。
【0010】この発明に係る反射型の種検知装置は、図
1の(A)に示すとおり、光源2と、前記光源2から発
せられた所定の波長の光を一端に受け取って伝送させる
と共に他端に反射手段6を備え、前記反射手段で反射さ
れた光を逆方向に伝送するセンサ4であって、化学的又
は生物学的種の存在下において光伝送特性に測定可能な
変化を生じるセンサ4と、前記光源2と前記センサ4の
前記一端との間に配置され、前記光源2からの光を透過
して前記センサ4の前記一端に入射させると共に、前記
反射手段6によって反射されて前記センサ4を逆方向に
伝送された反射光を出力する光透過・取出し部8と、を
具備する。
【0011】この発明の一つの実施の形態においては、
反射型の種検知装置は、前記光源2から発せられた光に
対応する参照信号を生成する参照光検出部22と、前記
光透過・取出し部8からの前記反射光と前記参照光検出
部22からの前記参照光とを処理して該反射光に対応す
る信号を生成する反射光処理部10と、を更に具備す
る。
【0012】一方、この発明に係る透過型の種検知装置
は、図1の(B)に示すとおり、光源2と、前記光源2
から発せられた所定の波長の光を一端に受け取り、他端
から出力するセンサ4であって、化学的又は生物学的種
の存在下において光伝送特性に測定可能な変化を生じる
センサ4と、を具備する。
【0013】この発明の他の実施の形態においては、透
過型の種検知装置は、前記光源2から発せられた光に対
応する参照信号を生成する参照光検出部22と、前記セ
ンサ4から出力された透過光と前記参照光とを処理して
該透過光に対応する信号を生成する透過光処理部12
と、を更に具備する。
【0014】これらの反射型及び透過型の種検知装置に
おいて、前記センサ4は光源2からの所定の波長の光を
伝送するコア14と、該コアを包囲するクラッド16と
を有する光ファイバ素子であって、該クラッド16の少
なくとも一部分が検知すべき化学的又は生物学的種に応
答して該一部分の光学的特性を変化させ、該光ファイバ
素子の光伝送特性を変化させる材料から成る。例えば、
クラッド16は、検知すべき化学的又は生物学的種に応
答して屈折率を変化させる。
【0015】クラッド16は、
【化1】 で表される繰り返し単位を有するホモポリマー又はコポ
リマーであることが好ましい。ここで、Xは−H、−
F、−Cl、−Br、−CH3、−CF3、−CN又は−
CH2−CH3を表し、R1は、−R2又は−Z−R2を表
し、Zは、−O−、−S−、−NH−、−NR2′−、
−(C=Y)−、−(C=Y)−Y−、−Y−(C=
Y)−、−(SO2)−、−Y′−(SO2)−、−(S
2)−Y′−、−Y′−(SO2)−Y′−、−NH−
(C=O)−、−(C=O)−NH−、−(C=O)−
NR2′−、−Y′−(C=Y)−Y′−又は−O−
(C=O)−(CH2n−(C=O)−O−を表し、Y
は独立してO又はSを表し、Y′は独立してO又はNH
を表し、nは0〜20の整数を表し、R2又はR2′は、
独立して水素、直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、シ
クロアルキル基、不飽和炭化水素基、アリール基、飽和
又は不飽和のヘテロ環又はそれらの誘導体を表す。ただ
し、R1は水素、直鎖アルキル基、分岐アルキル基では
ない。
【0016】好ましくは、上記繰り返し単位(I)中の
XはH又はCH3を表し、R1は、置換又は非置換アリー
ル基又は−Z−R2を表し、Zは、−O−、−(C=
O)−O−又は−O−(C=O)−を表し、R2は直鎖
アルキル基、分岐アルキル基、シクロアルキル基、不飽
和炭化水素基、アリール基、飽和又は不飽和のヘテロ環
又はそれらの誘導体を表す。
【0017】クラッド16として使用されるポリマー
は、単一の上記繰り返し単位(I)のみから成るポリマ
ーでも、他の繰り返し単位と上記の繰り返し単位(I)
とから成るコポリマーでも、上記の繰り返し単位(I)
の二種類以上から成るコポリマーでもよい。コポリマー
中での繰り返し単位の配列はいかなるものでもよく、例
えば、ランダムコポリマー、交互コポリマー、ブロック
コポリマー、又はクラフトコポリマーを使用することが
できる。特に、クラッド16はポリメタクリル酸エステ
ル類、ポリアクリル酸エステル類から調製されるのが好
ましい。エステルの側鎖基は、好ましくは直鎖若しくは
分岐アルキル基又はシクロアルキル基であり、炭素数は
4〜22である。
【0018】クラッド16として特に好ましいポリアク
リルを以下に列挙する: ポリ(メタクリル酸ドデシル) ポリ(メタクリル酸イソドデシル) ポリ(メタクリル酸−エチルヘキシル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸メチル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−スチレ
ン) ポリ(メタクリル酸メチルーco−アクリル酸2−エチ
ルヘキシル) ポリ(メタクリル酸メチルーco−メタクリル酸2−エ
チルヘキシル) ポリ(メタクリル酸イソブチル−co−メタクリル酸グ
リシジル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル) ポリ(メタクリル酸オクタデシル) ポリ(メタクリル酸オクタデシル−co−スチレン) ポリ(プロピオン酸ビニル) ポリ(メタクリル酸ドデシル−co−スチレン) ポリ(メタクリル酸ドデシル−co−メタクリル酸グリ
シジル) ポリ(メタクリル酸ブチル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−メタクリル酸メチ
ル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−メタクリル酸グリシ
ジル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシルーco−メタク
リル酸グリシジル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸グリシジル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸メチル) ポリ(メタクリル酸ベンジル−co−メタクリル酸2−
エチルヘキシル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−ジアセ
トンアクリルアミド) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸ベンジル−co−メタクリル酸グリシジル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸メチル−co−メタクリル酸グリシジル) ポリ(桂皮酸ビニル) ポリ(桂皮酸ビニル−co−メタクリル酸ドデシル) ポリ(メタクリル酸テトラヒドロフルフリル) ポリ(メタクリル酸ヘキサデシル) ポリ(メタクリル酸2−エチルブチル) ポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸イソブチル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸2−エチルヘキシル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−メタクリル酸2−エ
チルヘキシル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−メタクリル酸イソブ
チル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸ブチル) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸ドデシル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−メタクリル酸エチ
ル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−メタクリル酸オクタ
デシル) ポリ(メタクリル酸ブチル−co−スチレン) ポリ(4−メチルスチレン) ポリ(メタクリル酸シクロヘキシル−co−メタクリル
酸ベンジル) ポリ(メタクリル酸ドデシル−co−メタクリル酸ベン
ジル) ポリ(メタクリル酸オクタデシル−co−メタクリル酸
ベンジル) ポリ(メタクリル酸ベンジル−co−メタクリル酸テト
ラヒドロフルフリル) ポリ(メタクリル酸ベンジル−co−メタクリル酸ヘキ
サデシル) ポリ(メタクリル酸ベンジル−co−メタクリル酸メチ
ル) ポリ(メタクリル酸ドデシル−co−メタクリル酸エチ
ル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸ドデシル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸オクタデシル) ポリ(メタクリル酸2−エチルブチル−co−メタクリ
ル酸ベンジル) ポリ(メタクリル酸テトラヒドロフルフリル−co−メ
タクリル酸グリシジル) ポリ(スチレン−co−アクリル酸オクタデシル) ポリ(メタクリル酸オクタデシル−co−メタクリル酸
グリシジル) ポリ(4−メトキシステレン) ポリ(メタクリル酸2−エチルブチル−co−メタクリ
ル酸グリシジル) ポリ(スチレン−co−メタクリル酸テトラヒドロフル
フリル) ポリ(メタクリル酸2−エチルヘキシル−co−メタク
リル酸プロピル) ポリ(メタクリル酸オクタデシル−co−メタクリル酸
イソプロピル) ポリ(3−メチル−ヒドロキシスチレン−co−4−ヒ
ドロキシスチレン) ポリ(スチレン−co−メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル−co−メタクリル酸グリシジル)。
【0019】なお、上記のメタクリル酸エステルポリマ
ー又はコポリマーにおいて、メタクリル酸に代えてアク
リル酸を用いてもよい。また、上記のポリマーはそれ自
体架橋することが可能であるが、該ポリマー中に架橋用
の反応性基を有する化合物を導入することによって架橋
することも可能である。そのような架橋用の反応性基と
しては、例えば、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、
エポキシ基、カルボニル基及びウレタン基並びにそれら
の誘導体や、マレイン酸、フマル酸、ソルビン酸、イタ
コン酸及び桂皮酸並びにそれらの誘導体を上げることが
できる。可視光、紫外光又は高エネルギー放射線の照射
によってカルベン又はニトレンを形成することが可能な
化学構造を有する物質も、架橋剤として使用し得る。架
橋ポリマーより形成されたフィルムは不溶性であるの
で、クラッド16を形成するポリマーを架橋することに
より、検知器の安定性を増すことができる。架橋方法に
は特に制限はなく、従来公知の架橋方法、例えば加熱に
よる方法の他に、光や放射線の照射による方法を用いる
ことができる。
【0020】また、
【化2】 で表される繰り返し単位(II)を有するホモポリマー
又はコポリマーであることが好ましい。高分子薄膜とし
て使用するポリマーは、単一の上記の繰り返し単位(I
I)のみから成るポリマーでも、他の繰り返し単位と上
記の繰り返し単位(II)とから成るコポリマーでもよ
い。コポリマー中での繰り返し単位の配列はいかなるも
のでもよく、例えば、ランダム・コポリマー、交互コポ
リマー、ブロック・コポリマー又はグラフト・コポリマ
ーを使用することができる。
【0021】図1の(A)及び(B)に示す種検知装置
において、光源2には可視光又は赤外線を発するレーザ
ーダイオード又は発光ダイオード等の発光体を単独で又
はコリメータ等と組み合わせて用いることができる。こ
こで用いられるコリメータとしては、市販のコリメータ
レンズ付きコネクタ、セルフォックレンズ等が好まし
い。光源2からの光を平行にするために、コリメーター
レンズを設けることが好ましい。こうしたコリメータレ
ンズとしては、ガラス球面凸レンズ、硝子非球面凸レン
ズ、プラスチック球面凸レンズ、プラスチック非球面凸
レンズ、石英球面凸レンズ、石英非球面凸レンズ、セル
フォックレンズ、ボールレンズ等を用いることができ、
石英非球面凸レンズが好適である。
【0022】図1の(A)に示す反射型の種検知装置に
おいては、光透過・取出し部8としては、ガラス板、ビ
ームスプリッタ、偏光ビームスプリッタ、無偏光ビーム
スプリッタ又はハーフミラーを用いることができ、好ま
しくはビームスプリッタである。光検出部10はフォト
ダイオード、フォトトランジスタ又は光電子増倍管のい
ずれかで構成することができるが、フォトダイオードを
用いるのが好ましい。また、前記反射手段6は前記光フ
ァイバ素子の一端に設けられた反射膜であることが好ま
しい。反射膜としては、金属ミラー、誘電体積層膜ミラ
ー等が挙げられる。
【0023】光源2と光透過・取出し部8とは、光ファ
イバ18を介して又は何等の光学装置を介することなく
直接に結合することができる。この場合の光源2として
はレーザーダイオード或いは発光ダイオードが適してい
る。同様に、光透過・取出し部8とセンサ4とは、光フ
ァイバ20を介して又は何等の光学装置を介することな
く結合することができる。光透過・取出し部8から出射
された光ビームはコリメータを介して光ファイバ20の
一端に導入されるのが好ましい。ここで用いられるコリ
メータとしては、市販のコリメータレンズ付きコネク
タ、セルフォックレンズ等が好ましい。
【0024】図1の(A)及び(B)に示す光ファイバ
18、20としては、シングル・モード光ファイバ、マ
ルチモード光ファイバ及びシングルモードファイバから
なる光ファイバ光導波管、又は、マルチモード光ファイ
バから成る光ファイバ光導波管であることが好ましい。
光ファイバ18、20から出射した光はかなりの広がり
角を有するので、レンズで集光して光透過・出力部8及
びセンサ4に入射させるのが好ましい。このためのレン
ズはガラス球面凸レンズ、硝子非球面凸レンズ、プラス
チック球面凸レンズ、プラスチック非球面凸レンズ、石
英球面凸レンズ、石英非球面凸レンズ、セルフォックレ
ンズ、ボールレンズ等が好ましい。
【0025】実際には、光源部2と光透過・取出し部8
と反射光検出部10とは発光・受光ユニットとして一体
化され、一つのケース内に収納されて防爆上安全な区域
に設置されることが望ましい。この場合、ホログラムを
付加した発光・受光一体型レーザー(特開平6−525
88号公報参照)を利用すると有利である。
【0026】図1の(A)に示すように、反射型の種検
知装置は更に、光源2から参照光を取り出して該参照光
に対応する参照値を出力する参照光検出部22を備える
ことが好ましい。この場合、反射光検出部10は、セン
サ4からの反射光に対応した電気信号を生成する光−電
気変換手段と、この生成された電気信号を前記参照値と
比較し、比較の結果として化学的又は生物学的種の存在
及び/又は濃度を知らせる処理手段とを備える。
【0027】次に、図1の(B)に示す種検知装置にお
いても、光源2とセンサ4との間、及び、センサ4と透
過光検出部12との間はそれぞれ光ファイバ24、26
によって結合することができる。これらの光ファイバ2
4、26としては、シングル・モード光ファイバ、マル
チモード光ファイバ及びシングルモードファイバからな
る光ファイバ光導波管、又は、マルチモード光ファイバ
からなる光ファイバ光導波管であることが好ましい。光
ファイバ24、26から出射した光はかなりの広がり角
を有しているので、レンズで集光してからセンサ4及び
透過光検出部12に入射させるのが好ましい。このため
のレンズはガラス球面凸レンズ、硝子非球面凸レンズ、
プラスチック球面凸レンズ、プラスチック非球面凸レン
ズ、石英球面凸レンズ、石英非球面凸レンズ、セルフォ
ックレンズ、ボールレンズ等が好ましい。
【0028】また、図1の(B)に示すように、透過型
の種検知装置も更に、光源2から参照光を取り出して該
参照光に対応する参照値を出力する参照光検出部22を
備えることが好ましい。この場合、透過光検出部12
は、センサ4からの透過光に対応した電気信号を生成す
る光−電気変換手段と、この生成された電気信号を前記
参照値と比較し、比較の結果として化学的又は生物学的
種の存在及び/又は濃度を知らせる処理手段とを備え
る。
【0029】更に、この発明は、これまで説明してきた
反射型及び透過型の種検知装置を用いて、被監視個所に
電気的装置を配置する必要のない遠方監視システムを提
供する。この遠方監視システムにおいては、これらの種
検知装置のセンサ4が被監視個所に配置され、一方、反
射型の種検知装置においては光源2、光透過・出力部
8、参照光検出部22及び反射光処理部10が、透過型
の種検知装置においては光源2、参照光検出部22及び
透過光処理部12が、被監視個所から所定距離離れた位
置に置かれた警報制御部内に設置される。
【0030】前記警報制御部は、反射光処理部10又は
透過光処理部12から出力される電気信号に基づいて、
センサ4のトラブルとセンサ4が設置された個所におけ
る化学的又は生物学的種の存在とを含む異常状態が発生
したかどうかを判定する判定回路と、前記判定回路によ
る判定結果を示すデータを蓄積するためのメモリと、前
記判定結果が異常状態の発生を示していないときには前
記メモリに蓄積されたデータを所定の時間間隔で遠方地
点へ通報し、前記判定結果が異常状態の発生を示してい
るときには直ちに前記遠方地点へ通報するための通報手
段と、を備えている。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、この発明を若干の実施の形
態によって更に具体的に説明するが、この発明はこれら
の実施の形態に限定されるものではない。なお、以下の
説明において、同一の参照数字や参照記号は同じ又は同
様の構成要素を指示するものとする。
【0032】図2の(A)は、この発明に係る種検知装
置の1つの実施の形態の構成を概略的に示す図で、図1
の(A)に示す反射型の種検知装置に対応する。種検知
装置において、光源2は例えばレーザーダイオード30
である。レーザーダイオード30から出射された光は、
コリメータレンズ及び集光レンズを介して光ファイバ1
8に入射され、また、レーザーダイオード30から逆側
へ出射された光は、参照光として第1のフォトダイオー
ド(リファレンスチャンネル・フォトダイオード)34
に入射される。光ファイバ18に入射された光は光透過
・取出し部8としてのビーム・スプリッタ32を透過
し、コリメータ36によって集光され、光ファイバ20
内を伝搬した後、コネクタ38を介して化学的センサ4
0に導入される。
【0033】化学的センサ40は、前記の米国特許第
4、846、548号明細書に記載されたような、光を
伝搬するコアと該コアを包囲するクラッドとからなる光
ファイバ型のセンサで、クラッドは例えば炭化水素等の
被検知物質と反応して屈折率等の光学的特性を変化させ
る材料から作られる。化学的センサ40内に導入された
光は端部に設けられた反射膜42によって反射される。
【0034】第1の光−電変換素子、例えばフォトダイ
オード(リファレンスチャンネル・フォトダイオード)
34で受光されたレーザービームは電流信号に変換さ
れ、第1の電流−電圧変換回路44によって電圧信号に
変換される。一方、反射膜42によって反射された光は
元の経路と同じ経路を伝搬してビームスプリッタ32に
入り、直角に曲げられて検知信号として第2の光−電変
換素子、例えばフォトダイオード(信号チャンネル・フ
ォトダイオード)46によって受光されて電流信号に変
換され、更に、第2の電流−電圧変換回路48によって
電圧信号に変換回路される。
【0035】第1の光−電変換素子34及び第1の電流
−電圧変換回路44は参照光検出部22に相当する回路
を構成し、第2の光−電変換素子46及び第2の電流−
電圧変換回路48は反射光検出部10に相当する回路を
構成する。
【0036】次に、図2の(A)に示す種検知装置の動
作について説明すると、レーザーダイオード30から出
射された光はビームスプリッタ32を通過し、コリメー
タ36、光ファイバ20及びコネクタ38を通って化学
的センサ40に入り、化学的センサ40内を伝搬して反
射膜42で反射される。この後、反射光は逆の経路上を
戻ってビームスプリッタ32に入り、ここで直角に進路
を変更してフォトダイオード46に入射して電流信号に
変換され、更に、第2の電流−電圧変換回路48によっ
て電圧信号に変換される。
【0037】一方、レーザーダイオード30から逆側へ
出射された光は、参照光としてフォトダイオード34で
受光されて電流信号に変換され、この電流信号は第1の
電流−電圧変換回路44によって基準の電圧信号に変換
される。
【0038】化学的センサ40は、炭化水素等の被検知
物質が存在する雰囲気中に置かれると、クラッドが被検
知物質と相互作用するので、クラッドの光学的特性が変
化する。これによって化学的センサ40の全反射の条件
が、したがって光伝送特性が変化するので、反射膜42
で反射されて化学的センサ40から出射される光の強度
が変わる。そこで、第1の電流−電圧変換回路44から
出力される基準の電圧信号とと第2の電流−電圧変換回
路48から出力される電圧信号とを所定の処理回路(図
示せず)において比較することにより、被検知物質の存
在を知ることができる。
【0039】なお、図2の(B)に示すように、光源2
をレーザーダイオード30とコリメーターレンズ50と
を組み合わせたものによって構成し、光ファイバ18を
省略すると共に、ビームスプリッタ32に代えてガラス
板52を用いるようにしてもよい。
【0040】図3は、この発明に係る種検知装置の第2
の実施の形態の構成を概略的に示す図で、光源2と光透
過・取出し部8と反射光検出部10とを一体化して発光
・受光ユニットとしたものである。この実施の形態にお
ける発光・受光ユニット54は、ホログラムを付加した
発光・受光一体型レーザー56(特開平6−52588
号公報参照)と、この発光・受光一体型レーザー56か
らのレーザー光及び化学的センサ40から反射されて戻
って来た光を伝搬する光ファイバ18が一端に結合され
たコリメータレンズ付きのファイバーレセプタクルFC
コネクタ58とを一体化した構造をしている。
【0041】図3において、発光・受光一体型レーザー
56は、発振波長が例えば780nmのレーザーダイオ
ード60と、このレーザーダイオード60から発出され
るレーザー光をモニターするためのフォトダイオード
(図示せず)と、化学的センサ40から反射されて戻っ
て来た光を検出するための受光フォトダイオード62
と、レーザーダイオード60から発出されたレーザー光
を透過させると共に化学的センサ40から戻って来た反
射光の進行方向を曲げて受光フォトダイオード62に入
射させるホログラム64とを一体化したもので、これら
の要素は適宜の台上に支持されている。
【0042】発光・受光一体型レーザー56はアルミ製
の筒66の一端に固定され、筒66内の適所には、ホロ
グラム64を透過した光を平行にするためのコリメータ
レンズ68が適宜の手段によって固定され、筒66の上
端にはファイバーレセプタクルFCコネクタ58の下端
が固着される。光ファイバ18の端部は、コリメータレ
ンズ68によって平行にされたレーザー光がコリメータ
レンズ70によって集光される位置まで、ファイバーレ
セプタクルFCコネクタ58の内部に引き込まれてい
る。
【0043】図3に示す発光・受光ユニット54を図1
に示す構成と対比すると、レーザーダイオード56は光
源2と、ホログラム64は光透過・取出し部8と、受光
フォトダイオード62は反射光検出部10とそれぞれ対
応する。
【0044】第2の実施の形態の種検知装置は以上のと
おりに構成されているので、レーザーダイオード60か
ら発出されたレーザー光は、ホログラム64を透過し、
コリメータレンズ68によって平行にされた後、コリメ
ータレンズ70により光ファイバ18の一端に集光さ
れ、光ファイバ18内を伝搬して化学的センサ40に至
り、反射膜44によって反射される。反射された光は逆
の経路をたどって伝搬し、コリメータレンズ68を通過
してホログラム64に入射する。ホログラム64はこの
入射光の進行方向を曲げて受光フォトダイオード62に
集光させる。このときの受光フォトダイオード52の出
力信号強度を検出して適宜処理することにより、被検知
物質の有無を検出することが可能になる。
【0045】これまでは反射型の種検知装置について説
明してきたが、次に、図4により、図1の(B)に示す
透過型の種検知装置を、この発明に係る種検知装置の第
3の実施の形態として説明する。
【0046】図4において、レーザーダイオード30か
ら出射され、光ファイバ24を通過して化学的センサ4
0の一端に入射した光は、化学的センサ40を透過して
その他端から光ファイバ26に入り、光ファイバ26内
を伝搬して第2のフォトダイオード46に至る。
【0047】図5は、これまで説明した反射型及び透過
型の種検知装置に用いることができ、光源2と参照光検
出部22とを一体化した構造の一例を示している。この
構造においては、レーザーダイオード30の代わりにL
ED30′が用いられ、フォトダイオード34の代わり
にフォトトランジスタ34′が用いられている。LED
30′から発せられた光は光ファイバ18又は24及び
第1のフォトトランジスタ34′へ入射する。LED3
0′は、凹部72が内部に形成された透明な筒形部材7
4に埋め込まれており、筒形部材74の凹部72の底面
には、LED30′から発せられた光を集光するため
に、予めレンズ76が一体成型されている。凹部72の
開口側には、レンズ76を通過した光の進行方向に対し
て45度をなす反射面78が形成された金属体80が固
定される。光ファイバ18又は24の端部は金属体80
を貫通して設けられ、光ファイバ18又は24の一端は
反射面78上に位置し、レンズ76により集光された光
が入射される。第1のフォトトランジスタ34′は、レ
ンズ76を出て反射面78によって反射された光を受光
するように、筒形部材74の外面の適宜の位置に固定さ
れる。
【0048】筒形部材74は、例えば、透明なアクリル
材料から作ることができ、プラスティック・モールディ
ングによりLED30′とレンズ76とを含んで一体成
型されるのが好ましい。
【0049】これまで詳細に説明した反射型及び透過型
の種検知装置の1つの重要な応用分野は、被検知物質の
存在及び又は濃度を遠方から監視するシステムである。
図6はこうした遠方監視システムの概要を示している。
図6において、図2の(A)に示す構成で一端に反射膜
6が設けられた化学的センサ41、42、43、44を被監
視場所に設置し、これらの化学的センサと警報制御部8
2との間を光ファイバ201、202、203、204でそ
れぞれ接続する。警報制御部82は、被監視場所から所
定の距離だけ離れた適宜の個所に設置され、遠方の監視
センタ84に設けられたデータ処理装置86と電話回
線、専用回線、無線回線、衛星回線等の任意の通信回線
88を介して接続される。データ処理装置86は例えば
パーソナルコンピュータ等の演算処理装置である。必要
に応じて、通信回線88の途中に中継局90を設置して
もよい。監視センタ84に複数個の警報制御部82を接
続し、複数の異なる場所を同時に集中監視することがで
きるようにしてもよい。
【0050】図7は、3個の化学的センサ41、42、4
3が光ファイバ201、202、203を介して接続されて
いる警報制御部82の具体的な構成例を示すブロック図
である。図6において、警報制御部82は、光ファイバ
201、202、203の一端が接続された3個の警報制
御ユニット921、922、923と、警報制御部82の
動作全体を制御する制御用マイクロプロセッサ94と、
通信回線88に接続されたモデム96と、監視データを
蓄積するメモリ98と、外部情報が入力される外部入力
端子100と、警報を発する警報部102とを備えてい
る。
【0051】警報制御ユニット921、922、923
同じ構成であって、それぞれ発光・受光ユニット、アナ
ログ判定回路及び表示部を有する。それぞれの発光・受
光ユニットはレーザー光を光ファイバ201、202、2
3に送出して化学的センサ41、42、43内を伝搬さ
せ、これらの化学的センサの一端の反射膜6で反射され
て戻って来た光を受光して電気信号に変換する。この電
気信号は、被検知物質の有無や化学的センサ、光ファイ
バ、光源等にトラブルが発生したどうかを判定するため
に、アナログ判定回路において警報スレッショルド値及
びトラブル警報スレッショルド値とそれぞれ比較され
る。アナログ判定回路での判定結果は「異常なし」、
「被検知物質が存在する」及び「センサ、光ファイバ、
光源等にトラブルが発生した」のいずれかであり、制御
用マイクロプロセッサ94はこの判定結果を警報制御ユ
ニット内の表示部に表示させて現場管理者による被監視
個所の状況の把握を可能にする。なお、必要に応じて、
判定結果をプリントアウトするようにしてもよい。
【0052】制御用マイクロプロセッサ94はアナログ
判定回路における判定結果をメモリ98に一時蓄積させ
る。この判定結果が化学的センサ41、42、43が正常
に動作しており、被検知物質が存在しないことを示すと
き、所定の時刻毎に、制御用マイクロプロセッサ94は
判定結果を表すデータをメモリ92から読み出し、この
データを現場識別コードと共にモデム96を介して監視
センタ84へ送出する。このとき、制御用マイクロプロ
セッサ94は外部入力端子100から入力される外部デ
ータ(例えば、停電発生時刻、停電が復旧した時刻等)
をもモデム96及び通信回線88を介して監視センタ8
4のデータ処理装置86へ送ることができる。こうした
監視センタ84への通報内容は、現場において適宜の入
力手段を用いて、及びデータ処理装置86から制御用マ
イクロプロセッサ94へ指令を送ることによって設定す
ることが可能である。また、警報スレッショルドやトラ
ブル警報スレッショルドの値の設定又は変更も、同様
に、新たな値を現場で入力し、又はデータ処理装置86
から通信回線88を介して制御用マイクロプロセッサ9
4へ指令を送ることによって行うことができる。
【0053】一方、アナログ判定回路の判定結果が被検
知物質の存在又は化学的センサ、光ファイバ、光源等の
トラブルの発生を示している時には、直ちに制御用マイ
クロプロセッサ94は警報部102を作動させて警報を
発して現場管理者に対処を促すと共に、異常の発生をモ
デム96及び通信回線88を介してデータ処理装置86
に通報する。これによって、データ処理装置86は異常
メッセージを表示し又は警報ランプやブザーを作動させ
て管理者に適切な処置を取るよう促す。したがって、異
常の発生を遠方地点で早期に発見することが可能とな
る。
【0054】なお、これまでの説明では、被検知物質の
存在を化学的に検知する化学的センサを用いるものとし
て説明してきたが、これに代えて、生物学的に被検知物
質の存在を検知する生物学的センサを用いてもよい。ま
た、被検知物質が存在する場合に、その濃度を検知する
ことができる化学的又は生物学的センサを用いることも
可能である。
【0055】
【発明の効果】以上、この発明を若干の実施の形態を参
照しながら詳述したところから明らかなとおり、この発
明の種検知装置は構成が簡単で、安価に製作することが
可能でありながら信頼性が高いうえ、本質的に安全に被
検知物質の存在及び/又は濃度を検知することができ
る。しかも、被監視個所にセンサを設置し、該センサと
発光・受光ユニットとを光ファイバで接続して発光・受
光ユニットからの出力を利用して異常状態の発生を判定
すればよいので、異常状態を安全に且つ早期に発見する
ことが可能になる。
【0056】更に、センサから得たデータを遠方地点へ
通報することができるようにしたので、被監視個所を無
人状態になる夜間を含めて常時監視することができ、異
常の発生時に迅速に対応することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)はそれぞれ、この発明に係る
反射型の種検知装置及び透過型の種検知装置の構成を概
略的に示す図である。
【図2】(A)は、この発明に係る種検知装置の第1の
実施の形態の構成を概略的に示す図であり、(B)は、
第1の実施の形態の一部の構成要件を変更した例であ
る。
【図3】この発明に係る種検知装置の第2の実施の形態
の構成を概略的に示す図である。
【図4】この発明に係る種検知装置の第3の実施の形態
の構成を概略的に示す図である。
【図5】図2及び図4に示す種検知装置に用いることが
できる、光源と参照光検出部との一体構造の一例を示す
図である。
【図6】この発明に係る種検知装置を用いた遠方監視シ
ステムの概要図である。
【図7】図6の警報制御部の具体的な構成を概略的に示
すブロック図である。
【図8】従来の燃料蒸気検知器の一例の構成を概略的に
示す図である。
【図9】化学的センサを用いた公知の種検知装置の概略
図である。
【図10】図9の化学的センサの構成を説明するための
図である。
【符号の説明】
4:センサ、 6:反射膜、 14:コア、 16:ク
ラッド、30:レーザーダイオード、 32:ビームス
プリッタ、34:第1のフォトダイオード、 36:コ
リメータ、 38:コネクタ、44:第1の電流−電圧
変換回路、 40:化学的センサ、 42:反射膜、4
6:第2のフォトダイオード、 48:第2の電流−電
圧変換回路、50:コリメータ・レンズ、 52:ガラ
ス板、 54:発光・受光ユニット、56:発光・受光
一体型レーザー、 60:レーザーダイオード、62:
受光フォトダイオード、 54:ホログラム、 74:
筒形部材、78:反射面、 80:金属体
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】しかし、図8に示す燃料蒸気検知器は、光
源200と光ファイバ202との間、光ファイバ202
と高分子薄膜206との間、光ファイバ208と光検出
器210との間にそれぞれコリメータやコネクタを配置
することが必要であり、構成が複雑になるばかりでな
く、コストが高いという欠点を有する。又、図9及び図
10に示す種検知装置は、化学的センサ302の一端に
電気的に動作する光検知器304を配置しているので、
たとえ防爆構造を取ったとしても、潜在的に爆発性雰囲
気中で使用することへの不安はぬぐいきれない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多加谷 明広 埼玉県川越市南台1−3−2 ヘキスト リサーチ アンド テクノロジー株式会社 内 (72)発明者 ジェイムズ・ビー・スタマトフ 埼玉県川越市南台1−3−2 ヘキスト リサーチ アンド テクノロジー株式会社 内 (72)発明者 ロナルド・ピー・フェドラ 埼玉県川越市南台1−3−2 ヘキスト リサーチ アンド テクノロジー株式会社 内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学的又は生物学的種の存在と濃度のう
    ちの少なくとも一方を検出するための種検知装置であっ
    て、 光源と、 一端に反射手段を備え、前記光源から発せられた所定の
    波長の光を他端に受け取って伝送させると共に、前記反
    射手段で反射された光を逆方向に伝送するセンサであっ
    て、化学的又は生物学的種の存在下において光伝送特性
    に測定可能な変化を生じるセンサと、 前記光源と前記センサの前記他端との間に配置され、前
    記光源からの光を透過して前記センサの前記他端に入射
    させると共に、前記反射手段によって反射されて前記セ
    ンサを逆方向に伝送された反射光を出力する光透過・取
    出し部と、を具備することを特徴とする反射型の種検知
    装置。
  2. 【請求項2】 前記光源2から発せられた光に対応する
    参照信号を生成する参照光検出部22と、 前記光透過・取出し部8からの前記反射光と前記参照光
    検出部22からの前記参照光とを処理して該反射光に対
    応する信号を生成する反射光処理部10と、を更に具備
    することを特徴とする請求項1記載の種検知装置。
  3. 【請求項3】 前記反射手段が、前記光ファイバ素子の
    一端に設けられた反射膜であることを特徴とする請求項
    1又は2記載の種検知装置。
  4. 【請求項4】 前記光源と前記光透過・取出し部と前記
    反射光検出部とが一体化された発光・受光ユニットを構
    成し、該発光・受光ユニットと前記センサとの間を光伝
    送路で結合したことを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1つに記載の種検知装置。
  5. 【請求項5】 前記発光・受光ユニットが、 レーザーダイオードと、 該レーザーダイオードで生成された光を前記光伝送路へ
    供給すると共に前記光伝送路から出力された前記反射光
    を伝送するための光学系と、 該光学系からの前記反射光を受光するためのフォトダイ
    オードと、 前記反射光を前記フォトダイオードに集光するためのホ
    ログラムと、を備えることを特徴とする請求項4記載の
    種検知装置。
  6. 【請求項6】 化学的又は生物学的種の存在と濃度のう
    ちの少なくとも一方を検出するための種検知装置であっ
    て、 光源2と、 前記光源2から発せられた所定の波長の光を一端に受け
    取り、他端から出力するセンサ4であって、化学的又は
    生物学的種の存在下において光伝送特性に測定可能な変
    化を生じるセンサ4と、を具備することを特徴とする透
    過型の種検知装置。
  7. 【請求項7】 前記光源2から発せられた光に対応する
    参照信号を生成する参照光検出部22と、 前記センサ4から出力された透過光と前記参照光とを処
    理して該透過光に対応する信号を生成する透過光処理部
    12と、を更に具備することを特徴とする請求項6記載
    の種検知装置。
  8. 【請求項8】 前記センサが、コアと該コアを包囲する
    クラッドとを有する光ファイバ素子であり、前記クラッ
    ドの少なくとも一部分が前記化学的又は生物学的種に応
    答して前記一部分における光学的特性を変化させ、これ
    によって前記光ファイバ素子の光伝送特性を変化させる
    材料からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか
    1つに記載の種検知装置。
  9. 【請求項9】 請求項2、3、4、5、7、8のいずれ
    か1つに記載された種検知装置における前記センサを被
    監視個所に配置し、前記センサと該被監視個所から所定
    距離離れた警報制御部とを光ファイバで結合した遠方監
    視システムであって、 前記警報制御部に、前記反射型の種検知装置にあって
    は、前記光源と前記光透過・取出し部と前記参照光検出
    部と前記反射光処理部とが設けられ、前記透過型の種検
    知装置にあっては、前記光源と前記参照光検出部と前記
    透過光処理部とが設けられ、 前記警報制御部が、前記反射光処理部又は透過光処理部
    から出力される信号に基づいて、前記センサのトラブル
    と前記被監視個所における前記化学的又は生物学的種の
    存在とを含む異常状態が発生したかどうかを判定する判
    定回路を有しており、 前記警報制御部が通信手段を介して監視センタと結合さ
    れており、 もって前記異常状態の発生を前記監視センタから監視す
    ることを特徴とする遠方監視システム。
  10. 【請求項10】 前記警報制御部が、更に、 前記判定回路による判定結果を示すデータを蓄積するた
    めのメモリと、 前記判定結果が異常状態の発生を示していないときには
    前記メモリに蓄積されたデータを所定の時間間隔で前記
    遠方地点へ通報し、前記判定結果が異常状態の発生を示
    しているときには直ちに前記遠方地点へ通報するための
    通報手段と、を備えていることを特徴とする請求項9記
    載の遠方監視システム。
JP10025874A 1998-02-06 1998-02-06 光ファイバを利用した化学的又は生物学的種検知装置及びそれを使用した遠方監視システム Pending JPH11223630A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10025874A JPH11223630A (ja) 1998-02-06 1998-02-06 光ファイバを利用した化学的又は生物学的種検知装置及びそれを使用した遠方監視システム
PCT/EP1999/000406 WO1999040418A1 (en) 1998-02-06 1999-01-22 Chemical or biological species sensing apparatus utilizing optical fiber and remote monitor system using same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10025874A JPH11223630A (ja) 1998-02-06 1998-02-06 光ファイバを利用した化学的又は生物学的種検知装置及びそれを使用した遠方監視システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11223630A true JPH11223630A (ja) 1999-08-17

Family

ID=12177944

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10025874A Pending JPH11223630A (ja) 1998-02-06 1998-02-06 光ファイバを利用した化学的又は生物学的種検知装置及びそれを使用した遠方監視システム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPH11223630A (ja)
WO (1) WO1999040418A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007526452A (ja) * 2003-11-20 2007-09-13 バイオワーン・エルエルシー 生物学的物質を検出する方法及び装置
CN104034695A (zh) * 2014-06-24 2014-09-10 山东大学 一种基于分布反馈光纤激光器的微水检测***
JP2014190840A (ja) * 2013-03-27 2014-10-06 Dkk Toa Corp 油膜検知装置
JP2017530347A (ja) * 2014-09-05 2017-10-12 マルバーン インストゥルメンツ リミテッド 粒子特性評価方法及び装置

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10053394C2 (de) * 2000-02-28 2003-03-20 Variom Biotechnology Ag Bauteil mit einer Mehrzahl von Fiberelementen und an den Fiberelementen immobilisierten Probenmolekülen
FR2830618B1 (fr) * 2001-10-05 2004-07-02 Tijani Gharbi Capteur optique pour la detection d'au moins une substance chimique et sondes optiques comprenant de tels capteurs optiques
ES2841313T3 (es) 2016-11-11 2021-07-08 Carrier Corp Detección basada en fibra óptica de alta sensibilidad

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4839527A (en) * 1986-10-28 1989-06-13 Alan Leitch Optical-fibre smoke detection/analysis system
US4846548A (en) * 1987-05-06 1989-07-11 St&E, Inc. Fiber optic which is an inherent chemical sensor
US5026139A (en) * 1988-01-29 1991-06-25 Fiberchem Inc. Fiber optic refractive index sensor using metal cladding
JP2960819B2 (ja) * 1992-07-29 1999-10-12 シャープ株式会社 光ピックアップ装置
US5349181A (en) * 1993-07-26 1994-09-20 Fci-Fiberchem, Inc. Fiber optic chemical sensor having specific channel connecting design

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007526452A (ja) * 2003-11-20 2007-09-13 バイオワーン・エルエルシー 生物学的物質を検出する方法及び装置
JP2014190840A (ja) * 2013-03-27 2014-10-06 Dkk Toa Corp 油膜検知装置
CN104034695A (zh) * 2014-06-24 2014-09-10 山东大学 一种基于分布反馈光纤激光器的微水检测***
JP2017530347A (ja) * 2014-09-05 2017-10-12 マルバーン インストゥルメンツ リミテッド 粒子特性評価方法及び装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO1999040418A1 (en) 1999-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5783836A (en) Optical sensor apparatus for detecting vapor of organic solvent
US6277330B1 (en) Optical sensor for detecting chemical substances dissolved or dispersed in water
EP0598341B1 (en) Optical sensor for detecting chemical species
US5644069A (en) Sensor for distinguishing fuel vapors
US5396325A (en) Optical sensor
US5422495A (en) Optical sensor having a floatation means for detecting fluids through refractive index measurement
JPH06341894A (ja) 化学物質検出用光学センサー
JPS63103920A (ja) 光ファイバ流体センサ
JP5171311B2 (ja) 生物学的センシング用装置および方法
AU1524500A (en) Refractometer and method for qualitative and quantitative measurements
US5330073A (en) Gasoline dispenser leak detectors and automatic shut-off systems
JPH11223630A (ja) 光ファイバを利用した化学的又は生物学的種検知装置及びそれを使用した遠方監視システム
JP3655904B2 (ja) 光反射型センサ及びその構造
US6185344B1 (en) Optical device for detecting traces of gaseous hydrogen in situ in an environment at cryogenic temperatures
JP2000506974A (ja) 光ファイバ式感知装置
JP2006047018A (ja) 光ファイバセンサを用いた液位計、水準器、圧力計および温度計
US20120027044A1 (en) Instrumentation and method for optical measurement of samples
EP0462755A1 (en) Detecting the presence of a substance in a fluid
JPH10267840A (ja) 防水機構を配設した揮発性有機物質漏洩検知器
CA2239548A1 (en) Optical fuel vapor detector utilizing thin polymer film and fuel leak monitor system
EP0884581A1 (en) Optical sensor for detecting chemical substances dissolved or dispersed in water
JP4098603B2 (ja) 光学センサ
JP3136104B2 (ja) 水中の有機物質を検出するための光学的センサ
US5464980A (en) Flame sensors and methods of sensing flame
JP2003307448A (ja) 境界位置検出装置および境界位置検出方法