JPH11217269A - 窒化アルミニウム質焼結体及びその製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム質焼結体及びその製造方法

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JPH11217269A
JPH11217269A JP10018836A JP1883698A JPH11217269A JP H11217269 A JPH11217269 A JP H11217269A JP 10018836 A JP10018836 A JP 10018836A JP 1883698 A JP1883698 A JP 1883698A JP H11217269 A JPH11217269 A JP H11217269A
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Tomohide Hasegawa
智英 長谷川
Tomohiro Iwaida
智広 岩井田
Shigeki Yamada
成樹 山田
Yasuhiko Yoshihara
安彦 吉原
Hiroshi Okayama
浩 岡山
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    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高熱伝導性を有しながらも、1700℃以下の
温度で焼結可能であり、且つ優れた耐薬品性を有する窒
化アルミニウム質焼結体とその製造方法を提供する。 【解決手段】窒化アルミニウムに対して、希土類元素酸
化物(RE2 3 )とアルカリ土類金属酸化物(RO)
を、RO/RE2 3 の比率が0.2〜0.5を満足す
る割合で合計0.5〜20重量%含み、シリカ(SiO
2 )およびアルミナ(Al2 3 )を合計で0.1〜
5.0重量%の割合でそれぞれ添加してなる混合粉末を
成形した後、1700℃以下の非酸化性雰囲気中で焼成
した後、1300〜1500℃の非酸化性雰囲気中で熱
処理を施し、粒界相にYAG型結晶相とアルカリ土類金
属酸化物−アルミナ系結晶相とをX線回折測定で特定に
ピーク強度比となるように析出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種配線基板や半
導体素子収納用パッケージ用の絶縁材料に適用される窒
化アルミニウム質焼結体及びその製造方法に関し、詳細
には1700℃以下の低温での焼成が可能であって、良
好な熱伝導率を有するとともに、酸やアルカリ等の耐薬
品性に優れた窒化アルミニウム質焼結体及びその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、半導体素子の高集積化に伴い、半導
体装置から発生する熱も増加しており、該半導体装置の
誤動作をなくすためには、このような熱を装置外に速や
かに放出する基板が必要になっている。しかしながら、
これまで各種絶縁基板材料として用いられてきたアルミ
ナ材料では、熱伝導率が15W/mK程度低いことか
ら、それに代わるものとして高い熱伝導率を有する窒化
アルミニウムが注目され始め、本来、窒化アルミニウム
は単結晶では理論熱伝導率が320W/mKと高いこと
から、最近では多結晶で200W/mKを越えるような
窒化アルミニウム質焼結体も得られている。
【0003】このような、窒化アルミニウム質焼結体の
製造方法としては、従来より希土類化合物またはアルカ
リ土類化合物等の焼結助剤を添加して1800℃以上の
高温で焼成する方法がある。
【0004】しかしながら、前記製造方法では焼成に使
用する冶具の消耗や、焼成炉の構造、更に焼成に係わる
ランニングコスト等を考慮すると製造コストがかなり高
くなるという欠点があった。そこで、係る欠点を解消し
て製造コストを低減するために、焼結助剤として希土類
化合物とアルカリ土類化合物を同時に添加し、1600
〜1700℃で焼成する方法が提案されている(特公平
6−49613号公報、特公平7−17454号公報参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記希
土類化合物とアルカリ土類化合物を同時に添加して得ら
れた窒化アルミニウム質焼結体を用いて配線基板やパッ
ケージ等の製品を製造する場合、諸処の洗浄工程におい
て使用される酸やアルカリ性の薬品に対して窒化アルミ
ニウム質焼結体が劣化するという問題があり、特にアル
カリ性の薬品に対しては窒化アルミニウム自体が溶解す
るため劣化が著しいという問題があった。
【0006】また、耐薬品性を向上させようとすると、
逆に熱伝導率が低下してしまうという問題点があり、こ
れまでのところ、1700℃以下の温度で焼結可能であ
りながら、少なくとも70W/m・K以上の高熱伝導率
を示すような窒化アルミニウム質焼結体が得られていな
い。
【0007】従って、本発明は、優れた耐薬品性を具備
するとともに、1700℃以下の温度で焼結可能であ
り、且つ少なくとも70W/m・K以上の高熱伝導率を
示すような窒化アルミニウム質焼結体とその製造方法を
提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
に対して鋭意検討を重ねた結果、窒化アルミニウムに対
する助剤成分として、希土類元素酸化物、アルカリ土類
金属酸化物、SiO2およびAl2 3 を含有するとと
もに、粒界相中にYAG型結晶(Y)とアルカリ土類金
属アルミネート結晶(RA)をX線回折チャートにおい
て、特定の関係を満足するように析出させることによ
り、上記目的が達成されることを見いだし、本発明に至
った。
【0009】即ち、本発明の窒化アルミニウム質焼結体
は、少なくとも希土類元素酸化物(RE2 3 )とアル
カリ土類金属酸化物(RO)を、RO/RE2 3 の比
率が0.2〜0.5を満足する割合で合計0.5〜20
重量%の割合で含むとともに、シリカ(SiO2 )およ
びアルミナ(Al2 3 )を合計で0.1〜5.0重量
%の割合でそれぞれ含み、窒化アルミニウム粒子の粒界
相が、YAG型結晶相と、アルカリ土類金属酸化物−ア
ルミナ系結晶相を含み、前記YAG型結晶相における
(2,1,1)面ピーク強度をY、前記アルカリ土類金
属酸化物−アルミナ系結晶相における(3,1,1)面
ピーク強度をRAとした時、Y/RAで表されるピーク
強度比が10〜26であることを特徴とするものであ
る。
【0010】また、窒化アルミニウム質焼結体の製造方
法として、窒化アルミニウムに対して、希土類元素酸化
物(RE2 3 )とアルカリ土類金属酸化物(RO)
を、RO/RE2 3 の比率が0.2〜0.5を満足す
る割合で合計0.5〜20重量%の割合で添加するとと
もに、シリカ(SiO2 )およびアルミナ(Al
2 3)を合計で0.1〜5.0重量%の割合でそれぞ
れ添加してなる混合粉末を成形した後、該成形体を17
00℃以下の非酸化性雰囲気中で焼成して相対密度95
%以上の焼結体を作製した後、さらに1300〜150
0℃の非酸化性雰囲気中で熱処理を施すことにより、窒
化アルミニウム粒子間の粒界に、YAG型結晶相と、ア
ルカリ土類金属酸化物−アルミナ系結晶相とを析出させ
ることを特徴とするものである。
【0011】また、更に、Al2 3 が加わると前記焼
結助剤と反応して液相を生成してより一層焼結を促進す
る事になる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の窒化アルミニウム質焼結
体は、組成として、窒化アルミニウムからなる主成分に
対して、少なくとも希土類元素酸化物(RE2 3 )と
アルカリ土類金属酸化物(RO)を合計で0.5〜20
重量%、特に7〜15重量%の割合で含有する。また、
これらの希土類元素酸化物(RE2 3 )とアルカリ土
類金属酸化物(RO)とは、RO/RE2 3 の重量比
率が0.2〜0.5、特に0.25〜0.4を満足する
割合で含有されるものである。
【0013】ここで、上記含有量が0.5重量%よりも
少ないと、1700℃以下の低温で緻密化できず、熱伝
導率が大幅に低下し、20重量%を越えると、熱伝導率
が低下し表面にシミ状の結晶が多発し外観不良となるた
めである。また、RO/RE2 3 比率が0.2よりも
小さいと、低温で焼結することが困難であり、0.5よ
りも大きいと、耐薬品性が劣化するためである。
【0014】希土類元素酸化物は、窒化アルミニウム原
料中に含有される不純物酸素と反応し、液相を生成する
ことにより焼結を促進する他、焼結中にYAG、YA
P、YAM型結晶相を生成し、焼結体を構成する窒化ア
ルミニウム粒子に固溶する酸素を減少させて焼結体の高
熱伝導化を図る作用をなすもので、具体的には、Y2
3 、Er2 3 、Yb2 3 等が挙げられ、これらの中
でも耐薬品性の点でEr2 3 、Yb2 3 が望まし
い。
【0015】また、アルカリ土類金属酸化物も、窒化ア
ルミニウム原料中に含有される不純物酸素と反応し、希
土類元素酸化物に比べてより低温で液相を生成し、焼結
を促進する上、アルカリ土類金属酸化物−アルミナ系結
晶相(アルミネート)を生成し、焼結体を構成する窒化
アルミニウム粒子に固溶する酸素を減少させて焼結体の
高熱伝導化を図る作用をなし、具体的には、CaO、M
gO、SrO等が挙げられ、これらの中でも耐薬品性に
優れる点からSrO、CaOが望ましい。
【0016】また、本発明の窒化アルミニウム質焼結体
中には、シリカ(SiO2 )およびアルミナ(Al2
3 )を合計で0.1〜5.0重量%、特に2.0〜4.
0重量%の割合でそれぞれ含む。これは、0.1重量%
よりも少ないと、耐薬品性が低下し、5.0重量%より
も多いと熱伝導率が低下するためである。特に、SiO
2 は、低温にて液相を生成して低温焼結性を高める成分
であり、0.1重量%以上、特に0.3重量%以上の割
合で添加し、また、Al2 3 は希土類元素をアルミネ
ート化して、耐薬品性を高める作用をすることから、2
重量%以上の割合でそれぞれ含まれることが望ましい。
【0017】なお、上記の各組成は、焼結体中に金属元
素として検出される希土類元素、アルカリ土類金属、S
i量を酸化物換算したものであるが、Al2 3 量は、
焼結体中の全酸素量から、検出された希土類元素、アル
カリ土類金属およびSiに化学量論的に結合している酸
素量を除いた酸素をAl2 3 換算することにより算出
される。
【0018】また、本発明の窒化アルミニウム質焼結体
は、組織上、窒化アルミニウム粒子を主とするものであ
り、かかる窒化アルミニウム粒子は、平均粒径1〜3μ
mの大きさで存在する。
【0019】また、窒化アルミニウム粒子の粒界には、
YAG型結晶相を主として含み、さらに副結晶相とし
て、アルカリ土類金属酸化物−アルミナ系結晶相を含
む。YAG型結晶相とは、一般化学式Al5 3 12
表される希土類元素酸化物とアルミナとの複合酸化物結
晶である。また、アルカリ土類金属酸化物−アルミナ系
結晶相としては、例えば、SrAl4 7 で表される結
晶相が挙げられる。
【0020】本発明によれば、X線回折測定において、
2θ=18°付近に検出されるYAG型結晶相における
(2,1,1)面のピーク強度をY、2θ=25°付近
に検出される前記アルカリ土類金属酸化物−アルミナ系
結晶相における(3,1,1)面ピーク強度をRAとし
た時、Y/RAで表されるピーク強度比が10〜26、
特に12〜24であることが重要である。
【0021】これは、上記ピーク強度比が、10より小
さいと、耐薬品性が劣化し、26よりも大きいと、熱伝
導率が低下するためである。
【0022】そして、本発明によれば、2θ=33°付
近に検出される窒化アルミニウムの(1,0,0)面ピ
ーク強度をALとした時、Y/ALで表されるピーク強
度比が0.2以上、RA/ALで表されるピーク強度比
が0.015以上であることが耐薬品性を向上させる上
で望ましい。
【0023】さらに、これらの窒化アルミニウム粒子、
粒界中の各結晶相間には、少なくともSi、Al、酸素
を含有する非晶質相が存在する。
【0024】本発明の窒化アルミニウム質焼結体は、上
記の構成によって、後述する実施例からも明らかなよう
に、熱伝導率が70W/m・K以上、特に80W/m・
K以上の高い熱伝導率を有するとともに、4NNaOH
水溶液中への浸漬60分後での重量変化が0.15mg
/cm2 以下の優れた耐薬品性を有する。
【0025】本発明の窒化アルミニウム質焼結体の製造
方法によれば、まず、窒化アルミニウム原料粉末を準備
する。この原料粉末は、直接窒化法、あるいは還元窒化
法によって作製されたものであり、特に、低温焼結性を
高める上で還元窒化法の原料であることが望ましい。
【0026】また、窒化アルミニウム原料粉末は、平均
粒径が0.8〜2.5μm、BET比表面積が2〜5m
2 /g、不純物酸素量が0.5〜3.0重量%のものが
望ましい。
【0027】次に、上記窒化アルミニウム原料粉末に対
して、前述したような希土類元素酸化物(RE
2 3 )、アルカリ土類金属酸化物(RO)を合計で
0.5〜20重量%、特に7〜15重量%の割合で添加
する。その時、RO/RE2 3 の重量比率が0.2〜
0.5を満足するように添加混合する。この時の比率を
上記範囲に限定するのは、前述した通りである。
【0028】また、本発明によれば、さらに、シリカ
(SiO2 )およびアルミナ(Al23 )を合計で
0.1〜5.0重量%、特に2.0〜4.0重量%の割
合でそれぞれ添加混合する。この時のAl2 3 量は、
窒化アルミニウム原料粉末中に含まれる酸素量をAl2
3 換算したものも含める。なお、SiO2 量は、0.
1重量%以上、特に0.3重量%以上、Al2 3 量は
2.0重量%以上であることが望ましい。
【0029】次に、各成分を上記のような比率で配合し
た混合物に、適宜、アクリル径、ブチラール系等の有機
バインダーと、イソプロピルアルコール、トルエン等の
溶媒を添加混合して成形用原料を調製する。この成形用
原料を用いて、所望の成形手段、例えば、ドクターブレ
ード法、圧延法などのシート成形法、金型プレス、冷間
静水圧プレス、押出成形等により任意の形状に成形す
る。
【0030】上記のようにして作製された成形体を非酸
化性雰囲気もしくは還元雰囲気中にて1550〜170
0℃の温度で焼成する。雰囲気としては、窒素中の他、
水素+窒素混合雰囲気中で焼成するが、特に配線基板な
どの作製において、WやMo等の高融点金属との同時焼
成を行う場合には、窒素水素混合の雰囲気中で同時焼成
する。この焼成によって、相対密度が99%以上となる
ように焼成する。
【0031】その後、上記焼成後の冷却過程で焼成時と
同様な雰囲気のままで1300〜1500℃の温度領域
で1〜2時間程度一時的に放置した後、室温まで冷却す
る。
【0032】その他、焼成後に一旦室温付近まで冷却し
た後、再度、昇温して1300〜1500℃で1〜2時
間程度熱処理する。
【0033】この熱処理によって、焼結体中の希土類元
素酸化物をYAG型結晶相として、アルカリ土類金属酸
化物を、アルカリ土類金属酸化物−アルミナ系結晶相と
して積極的に粒界に析出させることができるとともに、
セラミックス表面に結晶化し、酸化物被覆ができ、この
熱処理を施さない場合には、析出物が少ないためアルカ
リ水溶液にAlNが溶解しやすくなってしまい、本発明
の目的に合わなくなってしまう。
【0034】
【実施例】還元窒化法によって作製された平均粒径1.
3μm、不純物酸素量1.0重量%、陽イオン不純物量
が400ppm以下の窒化アルミニウム原料粉末に対し
て、純度99.9%以上の各種希土類元素酸化物、アル
カリ土類金属炭酸塩、SiO2 粉末、Al2 3 粉末を
用いて、表1、2に示すような割合で添加混合した。こ
の粉末に成形用バインダーとしてアクリル系バインダー
とトルエンの有機溶媒と混練した後、ドクターブレード
法によりグリーンシートを成形した。
【0035】前記グリーンシートを30mm□に切断し
た後、非酸化雰囲気中にて1650℃の温度で3時間焼
成した後、さらに水素窒素混合雰囲気中で表1、2に示
す温度で1時間熱処理を施した。
【0036】得られた焼結体に対して、X線回折法によ
り窒化アルミニウム結晶以外の結晶相、即ち、粒界結晶
相を同定するとともに、2θ=18°付近に検出される
YAG型結晶相における(2,1,1)面のピーク強度
(Y)、2θ=25°付近に検出される前記アルカリ土
類金属酸化物−アルミナ系結晶相における(3,1,
1)面ピーク強度(RA)、2θ=33°付近に検出さ
れる窒化アルミニウムの(1,0,0)面ピーク強度
(AL)を求め、Y/RA、Y/AL、RA/ALの各
ピーク強度比を算出した。なお、試料No.26について
のX線チャートを図1に示した。
【0037】また、焼結体に対してアルキメデス法によ
り焼結体の相対密度を求め、さらに厚み3mmの試料に
よってレーザーフラッシュ法により熱伝導率を求めた。
【0038】また、耐薬品性の評価として、アルカリ性
薬品として4NのNaOH溶液を70℃に保持し、その
溶液中に各試料を60分浸漬した後の、浸漬前後の重量
変化を測定するとともに、試料外観を実態顕微鏡により
観察した。結果は、表1、2に示した。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】表1、2の結果から明かなように、本発明
の試料は、いずれも熱伝導率が70W/m・K以上の特
性を有しながらも、アルカリに対する重量減少が0.1
5mg/cm2 の優れた耐薬品性を示した。
【0042】これに対して、X線ピーク強度比(Y/R
A)が10未満の試料No.1、2、3、6、9、12、
13、21、22、28、30では、アルカリに対する
重量変化(減少)が0.15mg/cm2 よりも大きい
ものであり、且つ外観についても表面の変色が著しいも
のであった。また、X線ピーク強度比(Y/RA)が2
6よりも大きいNo.19、25、29、33では、いず
れも耐薬品性には優れるものの熱伝導率が低下した。
【0043】
【発明の効果】 以上詳述した通り、本発明によれば、
高い熱伝導性を有しながらも、1700℃以下の低温で
の焼成が可能であり、しかもアルカリ等の耐薬品性に優
れた特性を有する窒化アルミニウム質焼結体を提供でき
る。これにより、かかる窒化アルミニウム質焼結体を用
いて配線基板やパッケージ等の製品を製造する場合にお
いても、諸処の酸やアルカリ性の薬品による洗浄工程に
おいても基板が変色するのを抑制し、量産性に優れた安
価な製品を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の窒化アルミニウム質焼結体(試料No.
26)のX線回折チャートの一例を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉原 安彦 鹿児島県国分市山下町1番4号 京セラ株 式会社総合研究所内 (72)発明者 岡山 浩 鹿児島県国分市山下町1番4号 京セラ株 式会社総合研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化アルミニウムを主成分とし、少なくと
    も希土類元素酸化物(RE2 3 )とアルカリ土類金属
    酸化物(RO)を、RO/RE2 3 の比率が0.2〜
    0.5を満足する割合で合計0.5〜20重量%含み、
    シリカ(SiO2 )およびアルミナ(Al2 3 )を合
    計で0.1〜5.0重量%の割合でそれぞれ含む焼結体
    であって、窒化アルミニウム粒子の粒界相が、YAG型
    結晶相と、アルカリ土類金属酸化物−アルミナ系結晶相
    を含み、前記YAG型結晶相における(2,1,1)面
    ピーク強度をY、前記アルカリ土類金属酸化物−アルミ
    ナ系結晶相における(3,1,1)面ピーク強度をRA
    とした時、Y/RAで表されるピーク強度比が10〜2
    6であることを特徴とする窒化アルミニウム質焼結体。
  2. 【請求項2】SiO2 を0.1重量%以上含有する請求
    項1記載の窒化アルミニウム質焼結体。
  3. 【請求項3】窒化アルミニウムに対して、希土類元素酸
    化物(RE2 3 )とアルカリ土類金属酸化物(RO)
    を、RO/RE2 3 の比率が0.2〜0.5を満足す
    る割合で合計0.5〜20重量%含み、シリカ(SiO
    2 )およびアルミナ(Al2 3 )を合計で0.1〜
    5.0重量%の割合でそれぞれ添加してなる混合粉末を
    成形した後、該成形体を1700℃以下の非酸化性雰囲
    気中で焼成して相対密度95%以上の焼結体を作製した
    後、さらに1300〜1500℃の非酸化性雰囲気中で
    熱処理を施すことにより、窒化アルミニウム粒子間の粒
    界に、YAG型結晶相と、アルカリ土類金属酸化物−ア
    ルミナ系結晶相とを析出させることを特徴とする窒化ア
    ルミニウム質焼結体の製造方法。
  4. 【請求項4】前記混合粉末中において、SiO2 を0.
    1重量%以上含有する請求項3記載の窒化アルミニウム
    質焼結体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002173373A (ja) * 2000-12-07 2002-06-21 Toshiba Corp 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法、並びにそれを用いた電子用部品
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