JPH11207268A - 農産物の選別装置 - Google Patents

農産物の選別装置

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JPH11207268A
JPH11207268A JP1401198A JP1401198A JPH11207268A JP H11207268 A JPH11207268 A JP H11207268A JP 1401198 A JP1401198 A JP 1401198A JP 1401198 A JP1401198 A JP 1401198A JP H11207268 A JPH11207268 A JP H11207268A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受皿を、作業者が実際に作業可能な低速度で
搬送させながら、仕分け工程では高速で処理し、同時
に、生産者別の代価計算を速やかに行うことができる農
産物の選別装置を提供する。 【解決手段】 農産物Pを載せたフリートレイ4を仕分
けるための一条の高速搬送型の選別コンベア1と、等速
搬送駆動しかつ終端部が選別コンベア1にフリートレイ
4を乗り移すように接続した複数条の低速搬送型の搬送
コンベア52,52と、選別コンベア1及び搬送コンベ
ア52で搬送される各フリートレイ4上の農産物Pの仕
分情報を計測する仕分情報計測手段と、搬送コンベア5
2で搬送されるフリートレイ4上の農産物Pの荷口情報
を検出するバーコードリーダー55とを備えるように設
けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リンゴ,柿,梨,
トマト,茄子,胡瓜,スイカ等の農産物を載せた受皿
(フリイトレイ)を搬送しながら仕分選別し、包装する
農産物の選別装置、詳しくは複数条の搬送手段で搬送さ
れている受皿を一条の搬送手段に合流させるようにした
受皿の搬送合流装置を含む農産物の選別装置に関するも
のである。
【0002】
【従来技術】選果場において用いられる農産物を選別仕
分けし、包装する農産物の選別作業は、一般に、農産物
を選別仕分けするための選別情報(例えば等級・階級
等)を計測,検出する選別コンベアに該農産物を供給す
る工程()、この選別コンベア上で当該選別情報を計
測する工程()、計測して得られた計測情報(選別情
報)に基づいて仕分区分を判定して仕分区分別に設けら
れた排出路に該当する農産物を送り出す仕分工程
()、仕分区分別に送り出された農産物を包装する包
装工程()、という〜の工程の流れで概ね構成さ
れている。
【0003】そして前記作業では、農産物の供給から仕
分けに渡る〜の工程作業を一つの搬送ライン上で行
うのが普通であり、この搬送ラインは一条の搬送コンベ
アあるいは乗り継ぎ部などを介して連設した複数条のコ
ンベアで形成される。
【0004】ところで、農産物の選別仕分けでは、重量
や大きさ等の階級要素と共に、色や傷の有無等の等級要
素も選別仕分けのために用いられる場合が近時多くなっ
ているが、等級要素を機械的,自動的に測定することは
容易でないため、等級要素については作業者の目視判定
で等級付けし、等級別に並設した複数の搬送ラインに作
業者が手作業で農産物を載せ分ける等級別多条搬送方式
の搬送ラインが多く採用されていた(特公昭59−50
29号公報参照)。
【0005】しかし、農産物を載せ分ける等級別の搬送
ラインを多条に設けることは、搬送ラインが重複するこ
とになって費用が嵩むという問題があり、また、選果場
に持ち込まれる農産物は各仕分区分に均等に分布せずに
一般に正規分布に似た分布状態を示すから、等級別に設
けた各搬送ラインがすべて効率よく利用されるというこ
とは通常なく、設備全体では各搬送ラインの平均的効率
(利用率)は低くなって、各装置などの能力を十分発揮
させることができず、システムの稼働効率が設備投資の
費用に比べて悪いという問題があった。
【0006】このような問題を解決する方法として、一
つの搬送ラインに複数の等級の農産物を混在して搬送さ
せる一条多等級搬送方式が考えられている(特開平1−
189380号公報、特開平3−229676号公報、
特開平4−322778号公報等)。この一条多等級搬
送方式は、等級情報の検査形式の違い、等級情報の利用
形式の違いなどによりいくつかのタイプがあり、例え
ば、等級情報を判定する作業を作業者が行うもの、近時
の発達した光学的計測技術やコンピュータによる画像処
理技術等を用いて行うもの、測定した等級情報を仕分け
作業部に伝えるのに該情報を受皿自体に設けたスイッチ
等で表示させるもの、受皿のコンベアへの載せ位置でト
ラッキング表示させてこれをセンサーで検出して利用す
るもの、トラッキング表示を受皿に設けた個別化標識
(バーコード等)とリンクさせて例えばコンピュータの
メモリーに記録し、仕分工程において該受皿の個別化
標識を検出し、メモリーから該当する受皿の等級情報を
読み出して利用するものなど種々のものがある。
【0007】この一条多等級の搬送方式によれば、搬送
ラインを等級別に多条に設ける必要がないので、設備の
重複がなく搬送ラインの利用率が向上して費用コスト、
利用効率の点で有利である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、農産物の選別
装置にあっては、近時その処理の高速化による迅速処
理、処理効率の向上が求められ、また装置の処理能力の
向上による設備費用の低減化が求められており、前記し
た一条多等級の搬送方式はこれを実現するために有利な
方式であるが、更に一層の能力向上等が要望されてい
る。
【0009】このような点から農産物選別装置を検討す
ると、一般に上述した〜の工程で構成される農産物
の選別仕分け、包装の処理において前記一条多等級の搬
送方式を採用することは設備の有効利用の点で優れ、特
に仕分区分の判定に用いられる要素を計測(目視の場合
も含む)した農産物を受皿に載せて搬送しながら所定の
仕分区分に送り出す工程の改善に有効であるが、これだ
けでは装置全体の能力向上、処理の高速化を実現できな
い。
【0010】例えば、等級に関する多くの要素(情報)
は、高速で計測できる技術が進歩しているとはいえ未だ
作業者の経験などに基づく目視判定に依存しなければな
らないものも多くあるため、前記の農産物の供給工程
あるいはの計測(検出)工程の一部は機械化,自動化
が容易でなく、高速処理ができないことが多い。より具
体的には、例えば農産物の傷などは、受皿に載せられた
農産物の全表面を光学的手段で高精度に計測することは
技術的に簡単でないので作業者の目視判定に頼る場合が
多く、計測処理の高速化に限界がある。また農産物の種
類にもよるが、スイカ等の重量の大きなものや桃等の傷
み易いものでは選果場に持ち込まれたものを受皿に一つ
一つ載せる作業を機械化することは容易でない。このた
め農産物の供給は依然として作業者の手作業に頼ること
になるため手作業処理の限界がある。手作業処理の高速
化の限界は、受皿を等級表示のためにトラッキングして
搬送ライン上に載せる場合に一層顕著である。
【0011】したがって、選別仕分の搬送ラインにおい
て一条多等級搬送方式を採用しても、その前段工程,
の高速処理化が容易でない場合には、装置全体の高速
化は十分実現できない。なおこの対策としては、工程
,の作業人員を増やすことも考えられるが、受皿に
単純に農産物を載せる作業であっても、搬送ラインの速
度を例えば作業者の目前を毎秒5,6個以上の速度で受
皿が通過するように高速化すると作業者の対応能力を超
えてしまい、実際には作業できない。本発明者等の経験
では毎秒1〜3個程度を限界としてこれを越える作業は
困難である場合が多い。
【0012】したがって、一条多等級搬送方式の利点を
有効に生かすには、上記工程,の改善が課題とな
る。
【0013】本発明者等は、以上のような種々の課題を
解決するために、例えば前記工程の搬送ラインについ
ては、例えば毎秒5,6個ないしそれ以上の高速搬送を
可能とし、他方、工程や工程の全部又は一部の作業
・処理のためには、作業者が実際に作業でき、あるいは
計測装置等で計測できる例えば毎秒1〜3個程度の低速
搬送とするように工夫した受皿合流方式の搬送装置を提
案した。これは要するに、複数条の低速コンベアから一
条の高速コンベアに受皿を乗り移して合流させること
で、各工程において求められる低速搬送と高速搬送とを
それぞれ可能としたものである。
【0014】ところで、農産物の選別仕分け作業は、上
述した農産物を所定の等階級別の仕分区分に適切に仕分
けし箱詰包装する作業と共に、各生産者に対して適切に
代価を精算する評価処理も重要な作業の一つである。
【0015】この評価処理のためには、評価した農産物
がどの生産者に所属するのかを識別することが必要であ
り、従来は、前の荷口が終了した時点からある程度の数
だけ空の受皿を搬送し、その後、新たな荷口の農産物を
搬送するという方式などの生産者別(荷口別)に時間を
ずらせる荷口切替方式を行っている。この方法は例え
ば、果菜類選別方法に関する特公昭59−45437号
公報、電子秤を用いた選別装置に関する特公平2−34
674号公報、荷口毎に評価する選果装置に関する実公
昭62−5262号公報などにより開示されている。
【0016】しかし、上述提案の低速多条→高速一条の
合流方式において、この荷口切替方式をそのまま採用す
ることは適当でない。
【0017】例えば、(イ):選果場に持ち込まれる農
産物を生産者(荷口)毎に時間をずらせて処理するよう
にするためには、複数条の低速コンベアの全てに農産物
を振り分ける必要があり、その管理や作業が煩雑とな
る。
【0018】また、(ロ):農産物は一般に大きなコン
テナに入れられて選果場に持ち込まれるが、他方、異な
る荷口の農産物が前後することなく各低速コンベアから
高速コンベア乗り移る農産物を同一荷口のものとするに
は、全低速コンベアについて一斉の荷口切替が必要にな
るが、実際には供給作業が複数条の低速コンベアにおい
て同時に終了することは稀である。
【0019】更に上記(ロ)の結果、(ハ):ある荷口
の最後のコンテナを一つの低速コンベアの作業者に担当
させることになると、残りの低速コンベアには載せるべ
き農産物がないから、完全に休止状態とするかあるいは
単に空の受皿を搬送することになり、装置の利用効率が
著しく低下する結果となる。
【0020】以上のように、複数条の低速コンベアの一
斉切替方式では、受皿への農産物の充填率は上述の理由
で生ずる空き領域の分だけ低下し、結果として生産性が
高く得られず、この充填率低下の程度は、単位時間当た
りの処理荷口数にもよるが、一般的には選別評価設備が
無駄なく連続稼働(充填率が100%)した場合の処理
能力の20〜30%減となる。このため選果場に導入す
る設備は、この能力低下分を考慮して選別処理能力を設
計しなければならないことになり、結果として選別コン
ベアの条数を多めに設計するとか、能力の高い設備を導
入することが必要になって、必要能力より2〜3割高い
能力の過剰設備、設置面積の拡大を招き、また設備コス
トの増大につながる問題を招く。
【0021】このように、農産物選別の作業効率の向上
は、個々の工程の改良によるだけでは全体としては不十
分であり、受皿への農産物の載せ作業の適正化や、荷口
切替の円滑化、生産者別(荷口別)の確実な評価処理等
々を併せて実現することが求められる。
【0022】本発明者等は、以上のような課題を解決す
るために本発明を提案するものであり、具体的には、例
えば前記工程の搬送ラインを構成する選別コンベアに
ついては、例えば毎秒5,6個ないしそれ以上の高速搬
送を可能とし、他方、工程や工程の全部又は一部の
処理を、作業者が実際に作業可能なあるいは計測装置等
で計測可能な低速搬送とできるように工夫し、しかも同
時に、各低速コンベア及び高速コンベアを効率よく利用
しながら、生産者の異なる農産物を区別して代価計算の
ための評価処理を確実に行えるようにし、これらによっ
て生産性の高い農産物の選別装置を提供することを目的
とする。
【0023】本発明の別の目的の一つは、搬送ラインの
高速化が比較的容易な仕分工程(例えば前記工程)
と、人的作業に依存することや高速処理化に対応できな
どの理由で搬送ラインの高速化が難しい農産物供給,計
測の工程(例えば前記工程や)との間で、ライン搬
送に大きな速度差があるという問題を、効率よく適合さ
せることができる農産物の選別装置を提供するところに
ある。
【0024】本発明の別の目的の他の一つは、選果場等
に搬入された農産物の評価を生産者別(荷口別)に確実
に集計して評価処理するのに適していて、かつこの処理
を効率良く行うことができる農産物の選別装置を提供す
るところにある。
【0025】本発明の別の目的の更に他の一つは、上述
のように選別設備が本来有する処理能力を効率よく発揮
させることで、選果場等に導入する設備の小型化,設備
面積の縮小に有効な農産物の選別装置を提供するところ
にある。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本願の特許
請求の範囲の各請求項に記載した発明により達成され
る。
【0027】本願請求項1の農産物の選別装置の発明
は、コンベアに連結されていない受皿をこれに載せた農
産物の選別仕分けのために高速で搬送する一条の高速搬
送コンベアと、前記受皿の各々を低速で搬送し、かつ終
端部が前記高速搬送コンベアに該受皿の乗り移しを可能
に連係した複数条の低速搬送コンベアと、前記高速搬送
コンベア及び/又は低速搬送コンベアで搬送される受皿
上の農産物の仕分区分を判定するのに用いる要素を計測
する計測手段と、前記計測手段で計測した要素に基づい
て各農産物の仕分区分を判定する仕分区分判定手段と、
前記高速搬送コンベアで搬送される受皿に載った農産物
の荷口の情報を検出するための荷口情報検出手段と、高
速搬送コンベア上で搬送される農産物を前記判定したそ
れぞれの仕分区分に対応して準備された排出路に受皿ご
と排出する受皿排出手段と、前記荷口情報検出手段で検
出した荷口情報に基づいて各荷口別に農産物の仕分区分
の情報を集計する仕分情報集計手段とを備えたことを特
徴とする。
【0028】上記構成において、受皿には、低速搬送コ
ンベアから高速搬送コンベアに乗り移りできるようにし
た、コンベアに連結されていない所謂「フリートレイ」
と称されるものが用いられる。その構造、形状は農産物
を載置して搬送できるものであれば特に限定されること
なく使用できるが、一般的には搬送を円滑に行わせるた
めに平面円形形状のものが好ましく、また仕分けのため
に計測する要素によってその要素の計測に適したものが
好ましく用いられる。例えば、外観等による外部品質や
大きさなどを計測する場合には農産物のできるだけ広い
面積が撮像できる構造の受皿が好ましく用いられ、糖
度,酸度などの内部品質を計測する場合には農産物の内
部透過光を計測するのに適した受皿が好ましく用いられ
る。
【0029】前記構成における高速搬送コンベアとして
は、例えば、農産物を載せた受皿を搬送しながら仕分区
分別に接続した複数の排出路(包装ステージの箱詰装置
に連なるように高速搬送コンベアから分岐したライン)
に受皿を送り出す選別仕分コンベアなどを挙げることが
できる。この高速搬送コンベアは、仕分区分を判定する
のに用いる要素を計測した後にあっては、仕分区分の判
定処理はコンピュータを用いて速やかに処理することが
でき、また仕分区分用として接続された分岐ライン(分
岐コンベア等)への該当農産物の送り出し作業の高速化
は、特開平6−278848号公報等で提案されている
機械化,自動化した高速処理が可能な装置等を用いて対
応することができるものである。コンベアの型式はベル
トコンベア,コロコンベア等、適宜のものを用いること
ができる。上記の計測から仕分区分を判定した農産物
は、仕分情報のシフト方式やバーコードリーダによる各
受皿上の農産物の仕分情報の読み出し方式等の既知の受
皿の排出制御に従って所定の排出路(分岐コンベア等)
に排出することができる。なお、本発明の高速搬送コン
ベアが以上の構成に限定されるものではない。
【0030】前記構成における低速搬送コンベアとして
は、高速処理が容易でない作業を搬送中に行う必要があ
るコンベア、例えば手作業で農産物を載せるラインとし
て受皿を搬送する農産物供給コンベアなどを挙げること
ができる。また、手作業で農産物の等級をトラッキング
で表示させる場合には、これに適した構造を有するコン
ベアが好ましく用いられる。ただしこれらに限定される
ものではなく、要するに、手作業の処理あるいは機械化
した処理作業のいずれであっても、前記した高速搬送コ
ンベアの処理作業に比べて相対的に遅い搬送速度とする
のが適した工程に供されるものを対象とできる。コンベ
アの型式は、ベルトコンベア,コロコンベア等、適宜の
ものを用いることができる。
【0031】前記構成において、各低速搬送コンベア及
び高速搬送コンベアは、請求項9に記載したように、搬
送方向に関し一定ピッチで受皿を搬送させるための受皿
の搬送支持部を有することができる。ここで「搬送支持
部」とは、例えば移動表面を有するコンベア表面上で受
皿を搬送させるのに適したものであれば特に限定される
ことはなくどのような構成のものであってもよいが、好
適な構成としては請求項11で特定する構成、すなわち
コンベアの搬送面に搬送横方向の桟を延設して、この桟
が受皿に係合することでコンベア搬送方向に受皿を引掛
かけて搬送連行する形式のものを挙げることができる。
【0032】また前記複数条の低速搬送コンベアから高
速搬送コンベアへの受皿の合流は、一般的には均等に行
わせることが好ましく、このためには、複数条の低速搬
送コンベアを同速度で搬送駆動させることや、請求項9
の発明のように、一定ピッチで受皿を搬送するなどの構
成のものが好ましく採用される。また高速搬送コンベア
上に一定ピッチで受皿を合流させるために、請求項10
の発明のように、一条の高速搬送コンベアと複数条の各
低速搬送コンベアとを略平行に設けると共に、各コンベ
アに受皿を搬送連行する搬送支持部を一定ピッチで設
け、更に複数条の低速搬送コンベアに設けた搬送支持部
のピッチの位相を、各低速搬送コンベア相互において、
低速搬送コンベアの設置条数分の1(例えば低速搬送コ
ンベアが二条の場合は1/2)だけ搬送方向にずれるよ
うに設定することが好ましい。このようにすることで、
例えば二条の低速搬送コンベアそれぞれから一条の高速
搬送コンベアに乗り移った受皿の前後間隔が、そのピッ
チ位相のずれ分となる。なお前記ずれ量が「条数分の
1」というのは、数学的な値と厳密に一致すべきことを
意味するものではなく、概ねその数値程度であればよい
のであり、したがって実施装置において複数の低速搬送
コンベア間のピッチ位相のずれが条数分の1から狂って
も、合流に支障を生じない限り許容される。
【0033】前記一条の高速搬送コンベアの搬送速度
は、複数の低速コンベアの条数倍に設定することもでき
るし、またそれ以上にもそれ以下にも設定することがで
きる。すなわち、高速搬送コンベアと低速搬送コンベア
の速度比は、両コンベア上での受皿の前後間隔を同じに
するには高速搬送コンベアを低速コンベアの条数倍(二
条の場合には2倍)とすればよく、高速搬送コンベア上
での受皿の前後間隔を低速搬送コンベア上での前後間隔
より広くする場合には速度比を条数倍以上とし、高速搬
送コンベア上での受皿の前後間隔を低速搬送コンベア上
での前後間隔より狭くする場合には、合流が可能な範囲
で速度比を条数倍以下とすることができる。以下におい
て速度比を「略条数倍」という場合はこれらのいずれを
も含む。なお、「高速搬送」、「低速搬送」というの
は、両者コンベアの相対的な速度関係をいうものであっ
て、具体的な速さの範囲を特定するものではないが、通
常は、高速搬送は、生産性向上のために受皿の仕分工程
における排出処理等が可能な範囲でできるだけ速い速度
が選択され、低速搬送は、農産物の受皿への載せ作業等
が可能な範囲の速度が選択される。
【0034】一条の高速搬送コンベアに連係して設置さ
れる低速搬送コンベアの条数は、一般的には二条〜四条
が適当である場合が多いが限定されるものではない。ま
た四条のうちの二条を中継コンベアに合流させ、さらに
この二条の中継コンベアから一条の高速搬送コンベアへ
と2段階に合流させるような段階的な合流方式としても
よい。この複数条の低速搬送コンベアと高速搬送コンベ
アの組合せからなる一連の搬送機構は、選果場の規模な
どに応じて複数組を設置することも勿論できる。
【0035】また、複数条の低速搬送コンベアから一条
の高速搬送コンベアへの乗り移り合流は、例えば、一条
の高速搬送コンベアに対して複数条の低速搬送コンベア
を略平行に配置して幅寄せ形式で乗り移りを行わせる方
式、一条の高速搬送コンベアに対して複数条の低速搬送
コンベアを直角に接続させて受皿の搬送方向を90°転
向させながら乗り移りを行わせる方式などを例示するこ
とができる。
【0036】上記構成における計測手段は、農産物を仕
分けるのに用いられる等階級の要素(選別要素)を検出
するのに用いられる手段をいい、階級要素用としては重
さを検出するのに用いられる秤量器、あるいは、大きさ
を検出するのに用いられる撮像手段等の光学装置と画像
解析装置の組合せなどを挙げることができる。等級要素
用としては、傷や色等の外部品質を検出するのに用いら
れる撮像手段等の光学装置と画像解析装置の組合せ、内
部欠陥や糖度等の内部品質を検出するのに用いられる透
過光検出装置と透過光分析装置の組合せなどを挙げるこ
とができる。また、等級要素を検出する計測手段として
は、作業者が目視で判断した等級を、受皿に設けたスイ
ッチ等で表示させたり、受皿(フリートレイ)をコンベ
アの幅方向(搬送横方向)に設定した等級別の載せ位置
(例えばコンベアの右側寄せ、左側寄せ、中央の3態様
の別)に該受皿を載せ、この載せ位置状態や前記スイッ
チの状態をセンサー等で検出して作業者の判断を電気信
号に置き換える方式のものを挙げることもできる。
【0037】計測手段は、その全てを低速搬送コンベア
又は高速搬送コンベアに関連して配置することもできる
し、一部の計測手段を低速搬送コンベアに関連して配置
しかつ他は高速搬送コンベアに関連して配置することも
できる。
【0038】上記構成における仕分区分判定手段は、計
測した例えば大きさを示す2L,L,M,S,2Sなど
の階級要素のランク分けと、例えば秀,優,良,可など
の等級要素のランク分けとによって総合評価して、同じ
総合評価の農産物をひとまとめにして包装(通常は箱
詰)するために仕分ける仕分区分を決定するものであ
り、農産物の種類や市場の要請、時代の変遷などに応じ
て適宜決められた要素につき、例えば、予め決められた
ランク分けの閾値と計測して得た要素情報を比較して仕
分区分を判定する方式のものを例示することができる
が、これに限定されるものではなく、従来から行われて
いる既知の判定方式を適宜採用することができ、一般的
にはコンピュータ技術を用いた装置として構成すること
ができる。この仕分区分判定手段により判定された個々
の農産物の仕分区分の情報(仕分情報)は、その農産物
を所定の仕分区分用として準備された包装ステージに受
皿を排出するために利用され、また、生産者への代価を
計算するための資料となる。
【0039】上記構成における荷口情報検出手段は、荷
口が混在した状態で農産物の一条多等級搬送を好適に実
現する本発明の最も特徴的な構成の一つである。
【0040】すなわち、評価が共通する農産物を選別仕
分けして包装するためには、個々の農産物の荷口(つま
りその農産物がどの生産者に所属するのか)の情報(荷
口情報)は特に必要ないが、他方、生産者への代価計算
のためには、価格に直接影響する個々の農産物の仕分情
報がどの生産者に所属する農産物についてのものかとい
う荷口情報は極めて重要である。しかし、一条の高速搬
送コンベアと連係している複数条の低速搬送コンベアで
相互に関連しない異なる荷口の農産物を別々に取り扱い
可能とする本発明の選別装置では、結果的に、一条の高
速搬送コンベア上において異なる荷口の農産物が混在し
て搬送されることが避けられない。そこで荷口混在の状
態で搬送される農産物の荷口情報を検出する上記手段が
重要となるのである。荷口情報検出手段は、高速搬送コ
ンベアに関連して設けられ、一般的には、農産物の仕分
区分を判定するための等階級の要素のうちの最後の要素
を計測する計測手段と関連して設けられることが好まし
い。これにより、最後の要素を計測することで決定され
るその農産物の仕分区分の情報と、その農産物が載って
いる受皿の荷口情報とを容易にリンクさせることができ
る。なお上記において「リンク」とは二つの情報を関連
付けることをいう。
【0041】このような、一条多等級・荷口混在搬送方
式と称することができる荷口混在状態で搬送される農産
物の荷口情報を検出する荷口情報検出手段は、本発明に
おいて初めて提案されるものであるので、以下更に詳細
に説明する。なお、「荷口情報」は、要するに選別仕分
けの作業とは直接関係なしに、ある生産者が選果場に持
ち込んだ農産物の個々の仕分情報を正確にグループ分け
して集計する作業に用いる必要な情報を含んでいれば足
り、このような情報の内容としては、例えば、それ単独
で一つの荷口を他の全ての荷口から区別できる内容を情
報とする場合、あるいはそれ単独では一つの荷口を他の
全ての荷口から区別できないがいずれの低速搬送コンベ
アで受皿への農産物の載せ作業が行われたものかを区別
でき、更に荷口切替情報等を利用することで他の全ての
荷口から区別できる内容を情報としている場合のいずれ
をも含む。なおこれ以外にその他の情報を含んでいても
よく、また荷口情報は、受皿に予め設けられた識別標識
や受皿の搬送手順を利用して自動的に検出できる情報で
あってもよいし、作業者が入力した荷口切替情報などを
利用するものであってもよく、いずれも限定されること
なく用いることができる。
【0042】前記荷口情報検出手段による検出方式とし
ては、例えば受皿への農産物の載せ作業を行った低速搬
送コンベアを示すコンベア条情報を利用することで、他
のコンベア条からの合流受皿と区別し、更に、荷口切替
情報等を利用することで同じ低速搬送コンベアで送られ
た他の荷口とは処理時間をずらせることで区別する方式
(条データ利用方式)、あるいは受皿を個別化するバー
コード等の個々の受皿固有の識別標識を利用して、一つ
一つの農産物を受皿を介して各生産者とリンクさせる方
式(受皿−荷口情報リンク方式)を例示することができ
る。
【0043】上記の条データ利用方式については更に、
受皿に設けた識別標識を用いる方式と、受皿の搬送手順
を利用するシフト方式を例示することができる。
【0044】前者のバーコード等の受皿の識別標識を利
用する方式においては、例えば、請求項2に記載した発
明のように、荷口情報検出手段が検出する荷口情報とし
て、一条の高速搬送コンベア上の受皿が複数条のいずれ
の低速搬送コンベアから乗り移ったかを示す乗移し元コ
ンベア条情報を利用できる。コンベア条情報は、例えば
一つの高速搬送コンベアに対して二条の低速搬送コンベ
アが連係されている場合には、その二条に条番号(1,
2等)や記号(A,B等)を付してコンベア条情報とす
ることができる。
【0045】この検出する荷口情報を乗移し元コンベア
条情報とする方式によれば、高速搬送コンベア上で受皿
が荷口混在で搬送されていても、各受皿の乗移し元の低
速搬送コンベアが分かるので、各低速搬送コンベアのグ
ループ別にこの低速搬送コンベアに供給した荷口別(生
産者別)の仕分情報を取扱え、従って従来と同様にして
荷口別の仕分情報の取扱いが可能となる。
【0046】上記方式を行うための具体的な例として
は、例えば請求項3,4の発明を例示することができ、
請求項3の発明は、上記発明における荷口情報検出手段
が、各受皿に設けた固有の識別標識を低速搬送コンベア
上の受皿搬送時に検出しかつこれと各低速搬送コンベア
を示すコンベア条情報とを予めリンクして記憶する荷口
情報記憶手段と組み合わせて用いるものであって、各受
皿の識別標識を検出することで、これにリンクしたコン
ベア条情報を前記記憶手段から読み出すようにしたこと
を特徴とする。
【0047】この構成における各受皿固有の識別情報と
しては、例えばバーコードを挙げることができる。
【0048】この発明によれば、一つ一つの受皿の識別
標識と、特定のコンベア条情報をリンクして記憶するこ
とができるので、高速搬送コンベア上で特定の受皿の識
別標識を検出したときに、その農産物の仕分区分の情報
(仕分情報)とコンベア条情報を識別標識を介してリン
クさせて記憶手段で記憶できる。上記荷口情報検出手段
は、仕分区分の判定に用いる要素のうちの最後の要素を
計測する計測手段と関連して設けられることが好まし
い。ただし、仕分情報とコンベア条情報をリンクさせる
ことができればよいので、上記の構成に限定されるもの
ではない。
【0049】これにより、仕分情報の集計においては識
別標識を利用することなくコンベア条情報のみを利用し
て低速搬送コンベア別の集計が行える。また、例えば各
低速搬送コンベア毎に設けた荷口切替情報入力手段を利
用することで、低速搬送コンベア別でかつ荷口別(生産
者別)の集計が行える。
【0050】なお、前記した識別標識を低速搬送コンベ
ア上の受皿搬送時に検出しかつこれと各低速搬送コンベ
アを示すコンベア条情報とを予めリンクして記憶する荷
口情報記憶手段は、例えば、標識がバーコードである場
合には、低速搬送コンベアに関連して設けられたバーコ
ードリーダで受皿のバーコードを読み取った際に、その
低速搬送コンベアのコンベア条情報をリンクして記憶す
るものとして構成することができる。またこの記憶手段
は、低速搬送コンベア上で仕分区分の判定に用いる要素
を計測する場合には、この計測情報もバーコードにリン
クして記憶することにも利用することができる。
【0051】荷口情報を乗移し元コンベア条情報とする
方式の他の例として挙げることができる請求項4の発明
は、荷口情報検出手段が、各低速搬送コンベア上の第1
の位置を搬送通過した各受皿が高速搬送コンベアに定め
た第2の位置に至る搬送と同期して、各低速搬送コンベ
アを示すコンベア条情報を該第2の位置へ順次シフトし
て送ることで、該第2の位置において受皿の乗移し元コ
ンベア条情報を検出できるようにしたことを特徴とす
る。
【0052】前記構成において低速搬送コンベア上の第
1の位置は、例えば該低速搬送コンベアの終端部近傍、
作業者が農産物を受皿に載せる作業領域の下流近傍、な
どに設定することができ、低速搬送コンベアに関連して
計測手段が設けられている場合には、通常この計測手段
の下流に設定される。また高速搬送コンベア上の第2の
位置は、前記と同様に、等階級要素のうちの最後の要素
を計測する計測手段と関連して設定されることが好まし
い。
【0053】この発明によれば、ある特定の低速搬送コ
ンベアから高速搬送コンベアに乗り移って第2の位置に
至るまでの受皿の搬送時間や、パルスモータ等で検出で
きる送り工程数を管理することで、ある時点で上記第2
の位置に至った受皿の上の農産物が、複数条のいずれの
低速搬送コンベアを乗移し元としているかを決めること
ができ、従ってコンベア条情報のシフト送りによって乗
移し元コンベア条を検出することができる。
【0054】以上のように、上記いずれの方式によっ
て、高速搬送コンベア上で異なる荷口の農産物が混在し
て搬送されていても、個々の受皿上の農産物の仕分情報
とコンベア条情報のリンクができて、荷口混在で搬送さ
れている農産物についての仕分情報を、コンベア条別、
更には荷口切替情報を利用してコンベア条別でかつ荷口
別に検出することができる。
【0055】また、受皿の乗移し元コンベア条情報を用
いる上記のバーコード方式あるいはシフト方式の中間的
な方式も考えられる。例えば、個々の受皿を識別する固
有の識別標識を用いるものではないが、複数条の低速搬
送コンベアを識別できる標識、例えば二条の低速搬送コ
ンベアで個々に搬送される受皿を色分けなどで識別する
標識を、受皿に予め付与し、その標識によって各受皿の
乗移し元の低速搬送コンベアを検出できるようにするこ
ともできる。なおこの場合には、一般に受皿は循環再利
用されるので、特定の低速搬送コンベアに関連した標識
を付した受皿はその特定の関連がある低速搬送コンベア
に戻す手段を受皿リターン経路に設けることがよい。
【0056】次に、受皿−荷口情報リンク方式について
説明する。
【0057】本発明において用いる荷口情報検出手段が
検出する荷口情報は、上述の乗移し元コンベア条情報と
する場合に限られるものではなく、例えば請求項5の発
明のように生産者そのものを示す荷口情報(例えば生産
者別の背番号等)を用いることもできる。
【0058】すなわち、請求項5の発明は、荷口情報検
出手段が、各受皿に設けた固有の識別標識を検出しかつ
これと個々の農産物の荷口情報を予めリンクして記憶す
る荷口情報記憶手段と組み合わせて用いられるものであ
って、各受皿の識別標識を検出することで、これにリン
クした前記荷口情報を読み出すものであることを特徴と
する。
【0059】この方式によれば、個々の農産物の仕分情
報は、荷口情報、選別仕分けのための仕分情報、代価計
算のための仕分情報として、一つ一つの受皿と確実にリ
ンクしているので、極めて確実な処理を行うことができ
る。この方式では、バーコード等の標識は低速搬送コン
ベア上で検出されて荷口情報(生産者情報)とリンクさ
れ、高速搬送コンベア上で標識が検出されて、荷口情報
と農産物の仕分情報とがリンクされる。
【0060】上記構成における仕分情報集計手段は、あ
る荷口(生産者)に関して選果場に持ち込まれた農産物
についての代価を計算するために設けられる手段であ
り、上述した荷口情報検出手段に対応した適宜好ましい
構成のものを採用することができる。
【0061】集計の方式はデータ処理の有利・不利等に
関連して適宜選択され、例えば、上記条データ利用方式
の荷口情報検出手段を用いる場合には、:個々の農産
物の仕分情報を荷口情報(この場合は乗移し元コンベア
条情報)とは関連させずに蓄積し、ある低速搬送コンベ
アの特定の荷口の処理(農産物の載せ作業)が終了した
時点で荷口切替入力手段に入力された荷口切替情報を利
用して、蓄積されている仕)情報の内から、その低速搬
送コンベアを示す荷口情報(乗移し元コンベア条情報)
がリンクされている仕分情報を集計する方法、:荷口
切替情報で切替えられた低速搬送コンベア別の荷口につ
いて、逐次判定された仕分区分の情報(仕分情報)が入
力される毎に、該当する仕分区分を示す農産物の数をカ
ウントして積算集計し、次の荷口切替情報が入力された
時点で、カウントを終了する方法、:上記やで集
計した仕分情報を、更に特定の生産者の情報とリンクさ
せる方法、などを例示することができるが、これらに限
定されるものではない。
【0062】また、上記受皿−荷口情報リンク方式で
は、上記のやと同様の方法で集計することもできる
他、仕分情報が特定の生産者情報とリンクしているの
で、全ての選別処理が終了した後に、生産者情報を用い
て仕分情報を各生産者別に集計することもできる。
【0063】以上の各手段などを行うための演算処理
は、既知のMPU(マイクロプロセッサユニット)など
を用いて容易に構築することができる。
【0064】本発明の装置は、リンゴ,柿,梨,トマ
ト,茄子,胡瓜,スイカ等、選別仕分けする農産物であ
れば特に限定されることなく適用される。
【0065】以上の構成を有する本発明によれば、低速
搬送コンベアをいずれも連続駆動させながら受皿をタイ
ミング待ちさせることなく高速搬送コンベア上に合流さ
せることができて、処理能力,作業効率の高い合流搬送
を実現できると共に、この効率の高い作業に支障を与え
ることなく、各生産者別に、適正でかつ誤りのない対価
の計算ができる。
【0066】またこれにより、高速搬送コンベアと低速
搬送コンベアの速度比を大きくできるので、高速搬送コ
ンベアでは能力の高い高速処理ができ、かつ低速搬送コ
ンベアでは処理作業に適応した低い速度での処理ができ
る。
【0067】請求項6の発明は、上記の各発明におい
て、荷口情報検出手段が、前の荷口と後の荷口が切り替
わったことを入力するために設けられた荷口切替情報入
力手段を、複数条の各低速搬送コンベア毎に有すること
を特徴とする。
【0068】上記の荷口切替情報入力手段は、例えば、
各低速搬送コンベアに関連して配属された複数の作業者
のうちの一人が操作できる操作ボタンを設け、当該低速
搬送コンベア上から一条の高速搬送コンベアに合流する
ある荷口の農産物の載せ作業が終了した時に、この操作
ボタンを押して荷口の切り替わり信号を仕分情報集計手
段等に出力するように構成することができる。
【0069】載せ作業の終了は、例えば、低速搬送コン
ベアに関連して設けた識別標識の検出手段の位置、ある
いは請求項4の発明では第1の位置を、その荷口の最後
の農産物を載せた受皿(あるいはその荷口の最後の受皿
の次、又は数個後の受皿:以下「最後の受皿」という場
合はこれらを含む)が通過した時点とすることができ、
その後ただちに次の荷口の農産物の載せ作業を開始する
ことができる。
【0070】入力する切替情報としては、単純な荷口切
替えを示す信号とすることもできるし、この荷口切替信
号と共に生産者を示す信号(生産者の背番号等)を含め
た信号とすることもできる。後者の生産者を示す信号を
含む場合には、農産物供給作業位置に送り込まれる農産
物コンテナに付けられている生産者カードなどにある例
えばバーコードをリーダで検出する方法を採ることもで
きる。
【0071】なお、上記した荷口情報検出手段を有する
本発明によれば、複数条の低速搬送コンベア別に農産物
の荷口を検出・確認できるので、空の受皿の搬送を少な
くすることができて、設備の利用効率を向上させること
ができる。
【0072】請求項7の発明は、上記の各発明におい
て、仕分情報集計手段が、請求項6の切替情報入力手段
への荷口切替情報の入力に対応して、集計した仕分情報
を荷口情報とリンクして記憶又は代価計算手段に出力す
ると共に、集計作業を更新するものであることを特徴と
する。
【0073】ここで入力に対応してというのは、ある荷
口の最後の受皿を示すように荷口切替情報が入力された
ことに関連して、高速搬送コンベアに関連して設けた荷
口情報検出手段が当該受皿の識別標識を検出(あるいは
シフト方式で当該受皿を検出)して、その荷口の仕分情
報を集計することをいう。集計作業を更新するというの
は、集計が終了した情報は必要に応じて記憶手段に記憶
などされるが、集計のための作業はクリアされて次の荷
口について開始されることをいう。
【0074】この発明によれば、集計作業を荷口毎に逐
次行えるので、一時記憶手段等の要領を低減させること
ができる。
【0075】請求項12の発明は、上記各発明におい
て、計測手段の少なくとも一つは低速搬送コンベア上で
搬送される農産物を計測するために配置されると共に、
他は高速搬送コンベア上で搬送される農産物を計測する
ために配置されることを特徴とし、この発明によれば、
低速搬送状態に適した計測と、高速搬送状態でも正確な
計測が十分可能な計測とを、状況に則して適宜設けるこ
とができ、高速搬送コンベアに設けられた計測装置は複
数条の低速搬送コンベアから合流された受皿に共通して
利用されるので、各複数条の低速搬送コンベアにそれぞ
れ設けた場合に比べて装置の台数を削減できるという利
点がある。
【0076】また請求項13の発明は、上記の各発明に
おいて、計測手段の全てが低速搬送コンベア上で搬送さ
れる農産物を計測するために配置されることを特徴と
し、この発明によれば、要求される計測情報の全てが低
速搬送状態に適している場合に有効な装置を提供するこ
とができる。
【0077】請求項14の発明は、上記請求項12又は
13の発明において、低速搬送コンベア上で搬送される
農産物を計測するための計測手段の一つは、等級を表示
するようにトラッキング状態で該低速搬送コンベア上に
載置された受皿のトラッキング位置を検出することで該
農産物の等級を計測するものであることを特徴とする。
【0078】この発明によれば、作業者の目視判断が求
められる農産物仕分けにおいて、簡単な方式で等級を計
測することができ、上記した本発明の優れた利点をより
発揮させることができる。
【0079】なお上記の各発明において、受皿の低速搬
送コンベアから高速搬送コンベアへの乗り移りを中継す
る乗移り中継コンベアをそれぞれ設け、これらの乗移り
中継コンベアの搬送速度を低速搬送コンベアと高速搬送
コンベアの中間の速度に設定することもでき、これによ
れば、高速搬送コンベアと低速搬送コンベアの搬送速度
差が大きい場合でも、支障のない受皿の乗り移りを実現
できる。
【0080】また上記の各発明において、同一水平面で
搬送される低速搬送コンベアから高速搬送コンベアに渡
りコンベアの搬送方向に対し斜めに架設されて受皿に係
合し、搬送される受皿を該搬送に伴って水平横方向に幅
寄せして受皿の乗り移りを案内する案内手段を設けるこ
とが好ましく、これにより低速搬送コンベアから高速搬
送コンベアへの合流を正確にかつ円滑に行わせることが
できる。
【0081】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に示した実施形
態に基づいて説明する。
【0082】実施形態1 図1は、本発明よりなる農産物の選別装置を設備した選
果場の一部(農産物選別のための計測〜箱詰に至る経
路)を平面図で示したものであり、この選別装置は、大
別して、農産物の供給・等階級選別部(前述した工程
,の処理部)と、等階級選別判定された農産物を各
仕分区分の貯溜コンベアに排出する選別仕分部(前述し
た工程の処理部)と、選別仕分けされた各仕分区分の
貯溜コンベアから箱詰待機位置に送りだされた一群(包
装単位数)の農産物を箱詰めする箱詰包装部(前述した
工程の処理部)の三工程から構成されている。
【0083】そして本例では、これらの三工程の作業部
分を、農産物の供給・等級要素計測部のための二条の低
速搬送コンベアとして設けることにより作業者の目視判
断等を要する比較的低い速度で作業ができる状態を確保
し、選別仕分部に至る前に、二条の供給・等階級選別部
で搬送されている受皿(以下「フリ−トレイ」という)
を一条の高速搬送コンベアに合流させて機械的作業で高
速で能率よく作業できるようにして高速処理化を図り、
箱詰包装部では多数の箱詰装置を効率的に稼働させるよ
うにしたという特徴がある。なお、本例では、二条の搬
送コンベアと一条の高速搬送コンベアの組を二系列設け
て、選別仕分部を上下二段に配置し、これらから共用す
る箱詰包装部に受皿を送り出して一層の効率化を図って
いる。
【0084】前記の農産物の供給・等階級選別部は、図
2,図3にその詳細が示され、リターンコンベア51に
より戻されたフリ−トレイ4を低速搬送コンベアである
搬送コンベア52上で移送させながら、作業者50が、
選果場に持ち込まれた農産物を多数収容したコンテナを
搬送する引込コンベア57の上から農産物を取り上げて
フリ−トレイ4の上に農産物を載せると共に、この際
に、本例では等級(秀,優,良や、A,B,Cなどの3
等級)を目視判別してフリ−トレイ4の位置を搬送コン
ベア52の中央,右側,左側(図3中に二点鎖線で示し
た位置PC ,PR,PL )の所定位置に動かしてトラッ
キングでその3等級のいずれかであることを示すように
している。図中の符号571は入荷コンベアであり、引
込コンベア57に上記コンテナを分配するように接続さ
れている。
【0085】本例の搬送コンベア52は、搬送方向に一
定間隔で桟521が設けられた桟付きコンベアをなして
おり、この桟521は、図3に示す如く、左右方向の中
央部が平面円形のフリ−トレイ4と浅く凹凸係合できる
切欠き5211に設けられていて、左右の各位置では桟
521により、また中央部の位置では前記切欠き521
1にフリ−トレイ4が係合してトラッキング表示を正確
に表示できるようにフリ−トレイ4を安定に位置決めで
きるように構成されている。なお、リターンコンベア5
1の終端部に設けた螺旋溝を有するピッチ付けスクリュ
ー511により、桟521で区切られた1マスごとに一
つのフリ−トレイ4が入るようになっている。
【0086】また、前記搬送コンベア52は、無端回動
する一対の並走リンクチェーン58の対向リンク581
間にプレート59を架設することでフリ−トレイ4の搬
送支持に適した実質的に連続するコンベア搬送面を形成
するようになっている。582はリンクチェーン58を
覆うカバーであり、コンベア搬送面の側縁枠を兼ねてい
る。
【0087】53はフリ−トレイ4の位置状態(トラッ
キング状態)を検出するために設けられた光電センサー
等のトラッキング検出装置であり、農産物の等級をこれ
を載せているフリ−トレイ4のトラッキング位置から検
出するためのものである。
【0088】トラッキングを検出した後のフリ−トレイ
4は、本例ではテーパーレール522で一列に幅寄せさ
れる。なお上記トラッキング検出装置53は、本例にお
ける計測手段の一つを構成している。
【0089】55はフリ−トレイ4に表示させた一つづ
つ異なる識別標識としてのバーコードを読み取るバーコ
ードリーダーであり、本例では、農産物を選別仕分けす
る際の仕分区分の判定に用いる要素の一つである上記ト
ラッキング検出装置53により読み取られた等級情報と
リンクして、MPU(マイクロ プロセッサ ユニッ
ト)等により構成されている演算制御装置9のメモリー
(記憶部)に記憶させると共に、このフリートレイ4が
搬送される搬送コンベア52が二条のいずれのものであ
るかを、上記記憶情報とリンクさせて記憶させるように
しているという特徴的な構成を有する。例えば、図1の
左側の搬送コンベア52には「A」の条番号を付し、右
側の搬送コンベア52には「B」の条番号を付して、上
記バーコードと等級情報と共に、この条番号をリンクさ
せて記憶させるようにしている。本例においてはこのバ
ーコードの検出にリンクした条番号の付与が、後述する
荷口情報検出手段で検出される荷口情報(乗移し元コン
ベア条情報)を構成することになる。
【0090】以上のようにして、ある特定のフリ−トレ
イ4の識別情報(個別化情報)をバーコードで検出し、
また当該特定のフリ−トレイ4に載っている農産物の等
級に関する等級情報(トラッキング検出装置53で検出
された情報)と荷口情報である条番号は、電気信号に変
換されて演算制御装置(コンピュータ)9に送られ、特
定のフリ−トレイ4に載っている農産物がいずれの仕分
区分に属するものかを判定する仕分判定要素の一つ(等
級情報)として一時記憶される。そしてこの一時記憶さ
れた情報は、後述する高速搬送コンベアである選別コン
ベア1上で計測した撮像情報に基づく階級要素(あるい
は等級要素)の情報と組合せて仕分区分の判定に用いら
れ、これが、貯溜コンベアにフリ−トレイ4を排出する
ための情報として利用され、また条番号は、生産者への
対価計算の情報として利用される。
【0091】次に、二つの搬送コンベア52上のフリ−
トレイ4を高速で移送する本発明の高速搬送コンベアと
しての一条の選別コンベア1に乗り移し合流させるよう
にした本例の特徴の一つである合流機構56の構成につ
いて説明する。
【0092】本例の農産物の供給・等階級選別部の搬送
コンベア52は、その終端側においては、該二つの搬送
コンベア52は所定の間隔を空けて平行に並走すると共
に、両者の前記桟521が搬送方向に1/2ピッチ位相
がずれて駆動(搬送)するように設けられている。そし
て、両者搬送コンベア52の中間に配置されて略2倍の
速度で平行に搬送面が移動するように設けられた上記選
別コンベア1に対し、それぞれ乗移り中継コンベア56
1,561を介して、受皿の乗移り案内手段である傾斜
レール562,562が、フリ−トレイ4を横方向に幅
寄せして合流を行うようになっている。
【0093】前記乗移り中継コンベア561は、搬送コ
ンベア52と選別コンベア1の速度比が大きい場合の乗
移り中継を円滑に行わせるためのものであり、本例では
桟5611が設けられた構成とされていると共に、移送
速度はこれら搬送コンベア52と選別コンベア1の中間
的な速度に設定されている。また各搬送コンベア52に
それぞれ対応して設けられた乗移り中継コンベア561
は、これらに設けられた桟5611が搬送方向に相互に
1/2ピッチ位相がずれて設けられていると共に、搬送
コンベア52の桟521との間ではフリ−トレイ4の乗
り移りができる関係に設定される。
【0094】以上のようにして二条の各搬送コンベア5
2の上で等階級の仕分区分を判定するのに用いられる要
素が計測された農産物を載せたフリ−トレイ4は、搬送
コンベア52で搬送されながら、傾斜レール562に係
合するとその傾斜に沿って横方向に幅寄せされ、選別コ
ンベア1に乗り移る。そして両側の搬送コンベア52の
桟521の位相が搬送方向に1/2ピッチずれているこ
とで、選別コンベア1上に交互に効率よく等間隔に整列
して合流され、この選別コンベア1に設定されている高
速度で搬送選別仕分部に送られる。なお、本例では高速
搬送コンベアである選別コンベア1の搬送速度を、低速
搬送コンベアである搬送コンベア52の搬送速度の2倍
よりも若干速く設定しており、これにより、一つには選
別コンベア1上での受皿4の前後間隔を大きくして後段
における処理を円滑に行えるようにし、他には、搬送コ
ンベア52上の受皿4の搬送速度を遅くして該受皿4に
対する農産物Pの載せ作業の条件をできるだけ緩和でき
るように構成している。
【0095】本例の選別コンベア1は、受皿4を搬送し
ながら農産物Pの仕分情報を判定するのに必要な等階級
要素を計測する工程と、計測した計測情報に基づいて判
定した仕分区分により、農産物を所定の仕分区分に選別
仕分けする工程とを行うように設けられている。
【0096】上記前者の等階級要素を計測する工程は、
選別コンベア1の途中に設けられた撮像装置101によ
り行われる。この撮像装置101は、カラーカメラやセ
ンサーカメラ等で構成され、例えば農産物Pの外観を撮
像し、適宜の演算方法で各農産物の等級あるいは階級付
けを行う。また、内部品質を計測する透過光検出装置を
必要に応じて設備してもよい。なお、本例においては、
この撮像装置101に搬入する特定の受皿4上の農産物
Pとの関係を確認するために、該撮像装置101への搬
入口にバーコードリーダー102を配置して、撮像情報
とリンクさせて演算制御装置9に情報を入力するように
している。これにより、同じくバーコードリーダー55
とリンクして演算制御装置9に入力されている等級情報
と、撮像装置101によって計測された階級(及び/又
は等級)情報とに基づいて、演算制御装置9にプログラ
ムされている仕分区分判定手段により、各受皿4上に載
っている農産物の仕分情報が判定され、バーコードとリ
ンクしてメモリーに記憶される。
【0097】以上により演算制御装置9のメモリーに記
憶された仕分情報は、農産物の選別仕分けに利用され、
またこの仕分情報とリンクして記憶されている条番号と
共に生産者への代価の精算を行う評価選別に利用され
る。
【0098】本例における生産者への代価精算を行う評
価選別は次のように行われる。すなわち、図1の搬送コ
ンベア52の二条を上述のように52Aと52Bとし、
それぞれの条の搬送コンベア52A,52Bの最も上流
側に位置する作業者501,501が、これから選果を
開始(供給作業)しようとする生産者(荷口)の情報、
例えば、生産者別の荷口番号(A1,A2,・・・・B
1,B2,・・・)やその荷口の大きさ(重量,個数)
等を、操作卓903を操作することであらかじめ集計装
置902に入力しておき、選果作業を開始する。なお、
生産者別の基本的データ等の入力時期は、その生産者の
荷口選果後であって、次の生産者の荷口の供給前であっ
てもよいが、通常は選果前に入力作業することが多い。
そしてこの作業者501が、入荷コンベア571から送
られてくる農産物コンテナの荷替わりを確認し、その荷
口の最終の農産物Pを載せた受皿4がバーコードリーダ
ー55の位置を通過した時に、操作卓903上の荷口切
替ボタンを押す。これにより、当該荷口の最終の農産物
Pを載せた受皿4が、その受皿4のバーコードの番号と
切替信号とがリンクされた状態となって下流側の選別コ
ンベア1へ搬送される。そして、この農産物Pを載せた
受皿4が、選別コンベア1のバーコードリーダ102及
び撮像装置101を通過した際に、そのバーコードの検
出から切替信号を得ることができる。この切替信号が入
力された集計装置902では、演算制御装置9から送ら
れてくる受皿4のバーコードにリンクして下記表1のよ
うに入力され蓄積記憶されている仕分情報のうちから、
荷口の切替えが行われた時点で、例えばコンベア条Aの
荷口については荷口A1の仕分情報として集計され、こ
れを生産者への精算代価を計算するための仕分情報の集
計値として代価計算装置(図示せず)等に出力する。下
記表1は、二条の搬送コンベア52A,52Bに対して
異なる荷口の農産物を送り込んだ場合の例として示して
いる。
【0099】
【表1】
【0100】なお、代価計算の方式は上記のものに限定
されるものではなく、例えば、入荷コンベア571から
複数条に分岐されている引込コンベア57の各々におい
て、作業者が荷口の切替えを入力できるようにすると共
に、その荷口切替え時の受皿4のバーコードを、図示し
ないバーコードリーダーで読み取ることで個々のバーコ
ードそれぞれに対応する荷口情報を記憶するようにして
もよい。本発明の実施形態の一つを示す本例において
は、搬送コンベア52Aと52Bの条情報を示す条番号
が各仕分情報にリンクして記憶されているので、この条
番号を指標に用いることで選別コンベア1上を荷口混在
(多荷口)状態で搬送されている農産物を条別に確実に
把握できる。したがって、一条多等級搬送方式で考えら
れている荷口切替の手法を用いても、実質的に荷口別評
価選別に支障がない。この点は本発明の極めて優れた効
果の一つを示している。
【0101】次に、選別コンベア1の後段に設けられて
いる本例の選別仕分する工程について説明する。
【0102】本例の農産物の選別装置は、前記した農産
物の供給・等階級選別部の搬送コンベア52を二条に設
け、かつこれら二条の供給・等級選別部から送出される
フリ−トレイ4を合流して搬送する選別コンベア1の二
組を箱詰包装ラインとして上下方向に離隔,積層した形
式で設けて、一つの箱詰装置に上下の箱詰包装ラインか
らのフリ−トレイ4の供給を選択できるようにしたとい
う従来にない極めて特徴的な構成をなしている(図5参
照)。そしてかかる本例の構成は、実際に適した作業可
能速度に対応して効率の良い作業形態を採用する場合に
極めて適している。なお、図1において2系統に設けら
れている農産物の供給工程は、図の右側の供給工程系統
が図5の上段の選別コンベア1に連係し、図の左側の供
給工程系統が図5の下段の選別コンベア1に連係した構
成を示している。
【0103】以下このことを実際に適用する実施形態を
説明して明らかにする。
【0104】農産物の供給・等階級選別部で仕分区分が
判定された農産物を載せたフリ−トレイ4は、図5に示
すように、上下2段の各選別コンベア1,1で移送され
ながら、横方向に分岐接続された貯溜コンベア202
(本例では上下同数の2021〜2022のn条)に、
仕分区分別に、該当する仕分区分の農産物を載せたフリ
−トレイ4を排出させるようになっている。
【0105】本例における前記の貯溜コンベア202
は、上側4条及び下側4条の計8条のものが一組(グル
ープ)をなして、箱詰包装部の一つの箱詰待機位置に連
係する分岐箱詰ライン2を形成するように設けられ、図
1の例では、これらの分岐箱詰ライン2の五組がそれぞ
れ箱詰待機位置に連係する。なお、分岐ラインは作業者
による手詰め作業に供するため、あるいは箱詰しない分
岐ラインを設けることも当然できる。手詰め作業用の分
岐ラインは、例えば極少数の農産物しかない仕分区分用
に有効であり、また格外品として出荷できないような農
産物については箱詰包装をする必要がないから、箱詰し
ないラインを設けることも選果場設備としては必要にな
る場合が多い。
【0106】以下、図1,図5,図6により、一組の分
岐箱詰ライン2について説明するが、他の組についても
箱詰めの配列パターンが異なる他は構成は共通してい
る。
【0107】選別仕分部を構成する前記の分岐箱詰ライ
ン2は、図5,図6に示すように、大略、上下の各選別
コンベア1からフリ−トレイ4を排出する上下の排出装
置201,201、排出されたフリ−トレイ4を貯溜す
る上下の貯溜コンベア202,202、箱詰待機位置2
03に上下の貯溜コンベア202からフリ−トレイ4を
送出すトレイ送出装置204とからなっている。
【0108】前記の排出装置201は、例えば特開平6
−278848号公報で開示されている高速の受皿排出
ができる仕分け排出装置を用いて構成することができ、
上下の選別コンベア1,1それぞれに各独立して設けら
れる。また本例では、一つの排出装置で二レーン(二
条)の貯溜コンベア202(図6の2021,202
2)にフリ−トレイ4を振り分ける機能をもつように構
成されている。すなわち、前記排出装置201は、外周
部の内側に周方向に沿って等間隔に多数の電磁吸着部2
012を有し、図6の矢印方向に回転する回転テーブル
2011と、選別コンベア1上からフリ−トレイ4を排
出するために該フリ−トレイ4を吸着転向させるべく、
所定の固定位置で回転テーブル2011の電磁吸着部2
012を励磁させる一つの励磁手段2013と、前記し
たように二レーンの貯溜コンベア2021,2022に
フリ−トレイ4を振り分けるため、所定の2カ所の位置
に固定して設けられた電磁吸着部2012の励磁解除手
段2014,2015とから構成されている。
【0109】以上の構成により、例えば等階級の仕分区
分の情報(仕分情報)が判定された農産物(例えば大き
さの階級がLで等級がA)は、その仕分区分に対応する
ように設定された貯溜コンベア202を有する排出装置
201の位置を通過する際に、演算制御装置9から排出
制御信号が伝達された排出制御装置901の制御指令に
より、前記励磁手段2013が励磁されることで、該当
するフリ−トレイ4は電磁吸着部2012をもつ回転テ
ーブル2011に吸着され、該回転テーブル2011の
回転に従って選別コンベア1上から横方向に転向し排出
されることになる。そして、励磁解除手段2014,2
015のいずれかを同排出制御装置901からの指令に
より作動させることで前記吸着を解除し、排出したフリ
−トレイ4を二レーン2021,2022のいずれかに
送り込む。
【0110】なお、所定の排出装置201で特定の仕分
区分の農産物を選別して該当する貯溜コンベア202に
排出する操作は、本例では次のように行われる。すなわ
ち、選別コンベア1の上流に配置したバーコードリーダ
ー103(図1参照)によりフリ−トレイのバーコード
(固有の標識)を読み取ることでこのバーコードと一対
一の関係で記録されている農産物の仕分情報を読み出
し、このバーコードリーダー103の配置位置から、該
当する仕分情報に対応する仕分区分の貯溜コンベア20
2への排出装置までの移送距離(あるいは時間)を、エ
ンコーダ装置などから前記選別コンベア1の移動量と対
応して出力されるパルス数に基づいて割り出して、該当
するフリ−トレイ4がその排出装置201部分を通過す
る際に作動させる。
【0111】本例では、例えば、図6の右側に図示した
排出装置201を、大きさMで等級のAの仕分区分の農
産物Pを載せたフリ−トレイ4を2条の貯溜コンベア2
02に排出するために設置し、左側の排出装置201
を、2条の貯溜コンベア202に大きさLで等級Aの仕
分区分の農産物Pを排出するように設置することができ
るが、これは一つの分岐箱詰ライン2の全ての貯溜コン
ベア202を同じ仕分区分としたり、全て異なる仕分区
分とすることもでき、その選択は処理する農産物の仕分
区分の分布率等により必要に応じて決定することができ
る。
【0112】次に貯溜コンベア202について説明する
と、この貯溜コンベア202はベルトコンベアあるいは
ローラコンベアなどにより構成され、排出されたフリ−
トレイ4を下流側に搬送するようになっている。また、
上述のように一つの排出装置201に対して二レーン2
021,2022が各々一列にフリ−トレイ4を集積す
るように設けられていて、各レーン2021,2022
の搬送終端位置には、フリ−トレイ4を停止させるため
のストッパ機構2023が配置される。このストッパ機
構2023は、通常はフリ−トレイ4の搬送を停止させ
るように作用し、図示しないセンサーによって例えば集
積されたフリ−トレイ数が所定の包装単位数(箱詰め作
業で一箱に詰められる個数)が集積したことが検出され
ると、後段の箱詰め作業の進行状況に応じて制御手段
(図示せず)からの指令に基づいて搬送を許す状態に切
換えられて該所定数のフリ−トレイ4を箱詰待機位置2
03に送り込み、該所定個数の送り込みの後、後続のフ
リ−トレイ4の送り込みを再び停止させるように、該ス
トッパ機構2023を搬送停止状態に復帰させる。この
ようなストッパ機構2023は例えばストッパ板とシリ
ンダ装置等を組み合わせて構成することができる。
【0113】以上の排出装置201及び貯溜コンベア2
02は、上下の選別コンベア1,1に対してそれぞれ独
立に設けられ、したがって、本例の構成では、一つの分
岐箱詰ライン2において、貯溜コンベア202は上下に
各4条、排出装置201は上下に各2個配置されること
になる。
【0114】次に、箱詰包装部について説明する。本例
のこの箱詰包装部は、農産物の箱詰待機位置203、及
びこの箱詰待機位置203に貯溜コンベア202から農
産物を送出す切替式のトレイ送出装置204、箱詰め作
業を行う箱詰装置205、及びこれに関連する周辺装置
によって構成されている。
【0115】前記の箱詰待機位置203は、一つの分岐
箱詰ライン2に含まれる複数(本例では8条)の貯溜コ
ンベア202のいずれかのレーンから送り込まれた所定
個数のフリ−トレイ4を、箱詰めのために一列に整列さ
せて箱詰めのために待機させる箱詰レーン2031とし
て設けられる。また農産物を送出す切替式のトレイ送出
装置204は、いずれかの貯溜コンベア202から箱詰
レーン2031にフリ−トレイ4を送り込むために、上
下揺動式に設けられた4条の送出コンベア2041(図
5,図6参照)と、これらの送出コンベア2041を揺
動させる各レ−ン毎のエアシリンダ装置2042と、4
条の貯溜コンベア202から送出コンベア2041を介
して送出されるフリ−トレイ4を箱詰レーン2031に
移送するために直角な方向に延設した中継コンベア20
43とにより構成されている。各エアシリンダ装置20
42は、上下に対をなす貯溜コンベア202のいずれか
一方から一群のフリ−トレイ4を送出すために、前記し
たストッパ機構2023が搬送を許す状態に切換えられ
ることに先立って、前記中継コンベア2043側の軸2
044を揺動中心にして送出コンベア2041を上下揺
動させ、該当する貯溜コンベア202と箱詰レーン20
31が(直接または中継コンベア2043を介して)連
続関係となるように切替えられる。
【0116】なお、図6は、同図の右側の貯溜コンベア
2021に箱詰包装単位数の24個のフリ−トレイ4が
集積された際に、送出コンベア2041を水平姿勢にし
て送り出している状態を示し、また、図5は、同図の送
出コンベア2041を下方に揺動させた傾斜姿勢にして
下段の貯溜コンベア202から箱詰包装単位数のフリ−
トレイ4を送り出している状態を示している。
【0117】以上のトレイ送出装置204により所定の
貯溜コンベア202から所定個数だけ送り出されたフリ
−トレイ4は、箱詰レーン2031上に送り込まれ、箱
詰レーン2031の先端に設けたストッパ機構2034
により停止されて箱詰待機状態とされる。なおこのスト
ッパ機構2034は、前記ストッパ機構2023と同様
に構成することができ、農産物の取上げ終了時点(ある
いは取上げ後搬送に支障のなくなった時点)で搬送を許
す状態に切換えられて空のフリ−トレイ4をリターンコ
ンベア51に送り出し、所定個数を送り出した後、後続
のフリ−トレイ4を再び停止させる状態に復帰される。
リターンコンベア51の終端は図1,図2で示した搬送
コンベア52につながっている。
【0118】次に、箱詰装置205としての作業ロボッ
トについて説明する。
【0119】本例のこの箱詰装置205は、例えば特開
平9−301304号公報で開示されているように、垂
直多関節型のアーム機構を有する作業ロボット(以下
「作業ロボット205」とする)を用いて構成すること
ができ、前記箱詰待機位置203の箱詰レーン2031
に一列に整列待機された所定個数のフリ−トレイ4の上
から農産物Pを取上げ、トレイパック801〜804の
いずれかを選択して嵌挿した段ボール箱6に一列づつ順
次に詰めるように動作するものである。そして本例の選
別装置では、例えば大きさLの農産物Pを箱詰する場合
には5個×4列(計20個)に詰めるが、大きさMの農
産物Pを箱詰する場合には6個×4列(計24個)を詰
めるようにしているので、取上げ個数が異なることに対
応できるように、作業ロボット205の吸着カップのう
ちの取上げに関与しないものは退避状態の位置に退避で
きるように設けられている。
【0120】すなわち、本例の作業ロボット205は、
図5に示したように、本体2051から平行四辺形リン
クモーションを行う根元リンク機構2052が延出さ
れ、この根元リンク機構2052の先端に水平軸回りの
回転を許すヒンジを介して、平行四辺形リンクモーショ
ンを行う先端リンク機構2053を連結し、更にこの先
端リンク機構2053の先端に農産物Pを吊り上げ保持
するための複数の吸着カップ20563が、図5の紙面
の奥方向つまり図6の左右方向に、その隣接間隔を変更
できるように構成されて吊持されている。
【0121】次に本例の選別装置に設けられている周辺
装置等について説明する。
【0122】7は段ボール箱6の供給・排出装置を示
し、空箱搬送コンベア701で搬送された空箱6をプッ
シャー702で空箱降下装置703に所定のタイミング
で押し入れ、押し入れられた空箱6は降下された後、図
5及び図6で示した矢印に沿って箱詰位置704に送り
込まれるようになっている。また農産物Pの箱詰が終了
した段ボール箱6は、箱詰位置704から図示しないエ
レベータで排出コンベア705まで降下され、製品搬送
コンベア706により所定の製品集積場所まで搬送され
る。
【0123】以上の構成を有する選別装置による農産物
Pの箱詰包装作業の本例を以下説明する。
【0124】農産物の供給・等階級選別部において、フ
リ−トレイ4に農産物を載せ搬送コンベア52で搬送さ
せながら、上述した搬送コンベア52上で行うトラッキ
ングを介した等級情報の計測と、選別コンベア1上の撮
像装置101による階級(及び/又は等級)情報の計測
が行われたフリ−トレイ4上の各農産物Pは、二つの並
設した搬送コンベア52からのものが合流機構56によ
り合流されて選別コンベア1に乗り移しされる。
【0125】そしてこの農産物の(供給・等階級選別
部)→(選別コンベア1)の構成は、本例では2系列に
設けられていて、2条の選別コンベア1,1は上下に離
隔・積層されて延設されている。
【0126】計測した等階級要素を用いて仕分区分が判
定された農産物Pを載せたフリ−トレイ4は、上下2段
の各選別コンベア1により移送されながら、図6の排出
装置201により所定の仕分区分に指定された貯溜コン
ベア202に送り込まれて集積される。なおこれらの各
貯溜コンベア202の終端部に配置されているストッパ
ー機構2023はいずれもフリ−トレイ4を停止させる
状態にある。
【0127】このようにして各貯溜コンベア202に集
積されたフリ−トレイ4の数は図示しないセンサーによ
り計数され、一つの段ボール箱6に箱詰する際の一箱分
が集積された時点で、箱詰装置(作業ロボット)205
が受入れ可能な状態(箱詰作業を行うことができる状
態)にあれば、その終端部のストッパー機構2023を
退避させ、送出コンベア2041を介して箱詰レーン2
031までその一箱分のフリ−トレイ4を送り込む。こ
の際、一つの分岐箱詰ライン2に属する上下各4条の貯
溜コンベア202のうちで、送出しをどの貯溜コンベア
202からのものとするかは、例えば各貯溜コンベア2
02毎に設けたセンサーカメラ(図示せず)などから検
出された情報に基づき、フリ−トレイ集積状態,集積速
さの違いなどのコンピュータ解析によって箱詰処理を効
率よく行うことができるように制御すればよい。そし
て、上段の貯溜コンベア202からの送出しの場合は、
該当する貯溜コンベア202に連続する送出コンベア2
041を水平姿勢とし、下段の貯溜コンベア202から
の送出しの場合は、エアシリンダ装置2042の作動で
該当する貯溜コンベア202に連続する送出コンベア2
041を下方に揺動させて傾斜姿勢とする。
【0128】図6に示した状態は、例えば、大きさM,
等級Aの仕分区分の農産物を集積した上段右端の貯溜コ
ンベア2021からフリ−トレイ4の一箱分(24個)
を箱詰レーン2031に送出している状態を示してい
る。
【0129】以上のようにして一箱分の農産物Pに相当
するフリ−トレイ4が送り込まれ、順次一列づつの箱詰
作業が行われる箱詰レーン2031において、上述した
多関節型の作業ロボット205により箱詰作業が行われ
る。
【0130】すなわち、段ボール箱の供給・排出装置7
により箱詰位置704に送り込まれた空の段ボール箱6
に対して、まず作業ロボット205は、積載されている
24玉(個)用のトレイパック801を吸着カップで取
上げることができるように、図5の実線で示した位置・
姿勢に、図示しない駆動手段によりアーム機構を動作さ
せる。この際トレイパック供給装置8の回転器807
は、該24玉(個)用のトレイパック801が箱詰レー
ン2031に近接した状態(図6の状態)に位置させる
ように動作する。そして取上げたトレイパック801
は、作業ロボット205のアーム機構を図5の二点鎖線
で示した位置・姿勢に移動させて箱詰位置704にある
段ボール箱6に嵌挿される。なお、805は各トレイパ
ック群を積載する回転台、806は支持枠である。
【0131】以上のようにして、箱詰位置704にトレ
イパック(前記状態では大きさM用のトレイパック80
1)が嵌挿された段ボール箱6が待機した状態とされ、
この状態において、箱詰レーン2031に停止された農
産物P入りのフリ−トレイ4から農産物Pを箱に移載す
る作業ロボット205による農産物箱詰作業が開始され
る。
【0132】複数の吸着カップ20563を有するアー
ム機構は、図5の二点鎖線で示した位置・姿勢に移動さ
れ、各吸着カップ20563により一列6個の農産物P
を吸着し取上げる。
【0133】次に取上げられた農産物Pを吸着吊持する
作業ロボット205は、アーム機構の姿勢を制御するこ
とにより各吸着カップ20563を箱詰位置に移動さ
せ、またこの移動の途中で、パンタグラフ機構(不図
示)の作動により一列の吸着カップ20563の隣接間
隔を箱詰に適した状態に変更する。農産物Pが取上げら
れた空のフリ−トレイ4は、ストッパ機構2034が退
避されてリターンコンベア51へ送出される。そして後
続の農産物Pを載せたフリイトレー4が箱詰レーン20
31に移入されて、復帰したストッパ機構2034によ
り停止され次の箱詰のために待機される。そして吸着カ
ップ20563の隣接間隔を広げた作業ロボット205
により2列目の農産物Pの箱詰作業が行われる。以上の
作業は、本例においては図7に示すように4列分連続し
て行われ、これにより一箱分の箱詰作業が終了し、作業
終了の箱6は排出コンベア705から製品搬送コンベア
706を介して所定の製品集積場所まで搬送される。
【0134】箱詰作業は次の箱6に対して行われる。す
なわち、箱詰位置704への空箱6の供給、いずれか選
択した貯溜コンベア202から箱詰レーン2031への
農産物Pを載せたフリ−トレイ4の所定個数の送り込
み、所定のトレイパック(801〜804)の箱6への
嵌挿、一列づつの農産物の取上げ・箱詰、の一連の作業
が行われる。なおこの際、箱詰を大きさLの農産物につ
いて行う場合には、トレイパック803を使用して5個
×4列の配列パターンで箱詰を行うため、複数の吸着カ
ップ20563の隣接間隔の変更を行うと共に、この一
列の吸着カップ20563全体を千鳥ピッチに対応した
距離,列方向に移動させることで、上記と同様に一列づ
つ箱詰めすることができる。
【0135】Mの箱詰めが終了した後、貯溜コンベア上
のプール状況によりLの箱詰めができる状態(箱詰単位
数)を検出すると、図示しない制御装置から出力される
切替信号により、トレイパック供給装置8の回転器80
7が駆動してL用のトレイパック802を箱詰レーン2
031に近接した状態で待機させ、前記と同様に農産物
の箱詰めが行われる。
【0136】なお上記例では、箱詰する配列パターンを
20玉(個)の場合と、24玉(個)の場合について説
明したが、箱詰の配列パターンはこれらに限定されるも
のではない。更に、一台の作業ロボット205が受け持
つ箱詰の配列パターンの種類も図面と異なる一個又は複
数とすることができ、例えば、4種類(18玉、20
玉、24玉、28玉)とした場合には、トレイパック供
給装置8において4種類のトレイパック801〜804
を積層するように構成することで実施することができ
る。またこの配列パターンは、例えば図8に例示的に示
したように、さまざまな箱詰個数、配列パターンとする
ことができ、しかもこれら図示したいずれの配列パター
ンについても、吸着カップを一列に有する作業ロボット
205は共通して使用できる。
【0137】以上のように、選別仕分けとそれ以降の工
程における処理は、比較的高速度で行うことが可能であ
る。
【0138】以上説明した本例の農産物選別装置におい
ては、二条の搬送コンベア52において比較的低速度で
搬送されているフリ−トレイ4に対して、作業者が農産
物の等級(本例では3段階の等級)を目視で判定し、フ
リ−トレイ4に該農産物を載せながら、搬送面上でのフ
リ−トレイ4の位置を右,左,中央の3位置のいずれか
に移動させてトラッキングにより等級表示をさせ、この
トラッキングで表示された農産物の等級をトラッキング
検出装置53で検出し、これに続くフリ−トレイ4に付
されているバーコードの読み取り手段であるバーコード
リーダ55による読み取り情報と共に、選別仕分けのた
めに仕分区分の判定を行う演算制御装置9に電気信号と
して送る。またこの際に、読み取ったバーコードとリン
クして、この受皿4が搬送されている搬送コンベア52
の条コード(本例ではA又はB)を演算制御装置9に一
緒に送る。なお、この例では撮像等もこの低速度搬送中
に行うことができる。
【0139】このようにして、選別仕分け処理対象の農
産物によって異なるが、例えば農産物の受皿への載せ作
業や、選別要素の計測処理作業など、高速処理が難しい
農産物の供給や等級の目視判定、トラッキング処理など
を、その作業及び計測処理速度に適した比較的低速度で
行うことができ、かつ荷口情報の一つであるコンベアの
条コードがバーコードとリンクして演算制御装置9のメ
モリーに記憶されることになる。なお、図示しないが低
速で搬送する搬送コンベア52上に比較的処理時間のか
かる内部検査装置を配置し、高速で処理する選別コンベ
ア1上に高速処理が可能なカメラ等の外観検査装置を配
置してコスト及び選別精度の両面で有効なレイアウトを
組むこともできる。
【0140】一方、合流機構56を介して、二条の搬送
コンベア52上のフリ−トレイ4を高速搬送する選別コ
ンベア1に乗移して等間隔に整列合流させることがで
き、箱詰装置(作業ロボット205)を多数台設置して
いる箱詰包装部に対し、多数のフリ−トレイ4を高速で
仕分け処理することができて装置全体としての処理能力
を高くできる。
【0141】しかも、本例の合流機構56で構成される
搬送合流装置は、二条の搬送コンベアから一条の選別コ
ンベアへの乗り移しを、乗り移しのためのタイミング待
ちなどがなく、各コンベアを連続駆動させながら最大効
率で行うことができる点で極めて優れている。
【0142】また例えば、荷口切替ボタンから集計装置
902に入力される荷口切替の情報と、演算制御装置9
から送られてくる受皿4の条番号とリンクした仕分情報
の入力によって、荷口の切替えが行われた時点毎に累積
された一つの荷口についての仕分情報に見合った代価を
集計することができ、選別仕分け処理の生産性を損なう
ことなく、かつ異なる荷口の仕分情報を明確に区別して
評価選別のための代価計算を行うことができるという利
点が得られる。
【0143】実施形態2 図9に示した本例の農産物の選別装置は、上述した実施
形態1のものと比べて次の点において異なるが、その他
の構成は同じであるので、同一の構成については同じ符
号を付して説明は省略する。
【0144】本例の特徴は、二条の搬送コンベア52,
52で搬送されるフリ−トレイ4を一条の選別コンベア
1に合流させる方式が、選別コンベア1に対して該搬送
コンベア52が直角に接続されていて、一つの搬送コン
ベア52から一個空きの状態で選別コンベア1に受皿4
を乗り移し、その空き部分に、もう一つの搬送コンベア
52から受皿4を乗り移すように設けられているところ
にあり、その余の構成は上記実施形態1と同様である。
【0145】なお、本例の二条の搬送コンベア52は同
期等速駆動されるが、受皿4を連行するための桟521
は、二条の設置間隔で空き部分に受皿4を乗り移すよう
にするので搬送方向に関して位相をずらす必要はない。
【0146】本例における仕分区分を判定するのに用い
る等階級要素の計測及び仕分区分の判定と、得られた仕
分情報による農産物の選別仕分けとは、上記実施形態1
と同様に行うことができるが、評価選別のために荷口別
に仕分情報を集計する方法が受皿のバーコードを利用し
ない点で異なるので、以下このことを説明する。なお荷
口切替え操作、及びこの情報の利用は上記実施形態1と
同様に行うことができる。
【0147】本例においては、例えば、二条の搬送コン
ベア52で搬送される受皿4のバーコードを所定位置に
配置されているバーコードリーダ551で検出し、トラ
ッキング検出装置53で計測した等級情報と、この受皿
を搬送している搬送コンベア52の条コード(上述した
A,B等)と共に、該バーコードリーダ551で順番に
検出されている受皿4のバーコードとリンクして演算制
御装置(図示せず)に記憶させる。そしてこの受皿4を
選別コンベア1上に合流させた後の例えば仕分情報計測
手段である撮像装置101に至る時点は、搬送コンベア
52及び選別コンベア1が一定速度で搬送されるもので
あれば時間管理することにより、あるいは各コンベア5
2,1をサーボモータ等で駆動させる方式であれば搬送
工程数で管理することにより、要するに、一つの受皿
(及びこれに載った農産物)の等級情報、条コード情
報、及びバーコードの各情報をリンクさせるて演算制御
装置9のメモリーに記憶する。個々の受皿4上に載った
農産物の仕分情報は、選別コンベア1に設けた撮像装置
101で計測した等階級要素を含めて演算制御装置にお
いて判定することができる。
【0148】したがって、搬送の順番は同時に乗移し元
の搬送コンベア52A又は52Bを示すことにもなるの
で、この乗移し元別に、仕分情報を積算(累積)カウン
トすることで生産者への代価を計算するデータを得るこ
とができる。なお、選別仕分けは、本例では、上述した
実施形態1と同様にバーコードリーダ103で読み取っ
たバーコードを用いて行う。
【0149】以上の構成をなす本例の搬送合流装置によ
れば、二条の搬送コンベア52を選別コンベア1の側方
に配置できるので、図9に示すように各条の搬送コンベ
ア52に対する作業者の作業空間の確保が容易であり、
また必要な装置設置空間を確保することも容易になるな
ど、全体装置のレイアウトの設計自由度が増大するとい
う利点が得られる。
【0150】なお、本例においてバーコードを利用せず
にシフト方式で荷口情報(乗移し元コンベア条情報)を
仕分情報とリンクさせる様にしているのは、この方式の
実現性を説明するためであって、条コードをバーコード
にリンクさせる上記実施形態1の方式を用いることも勿
論できる。
【0151】実施形態3 図10に示した本例は、両外側の二条の桟付き搬送コン
ベア63,65と、その中間の一条の桟付き搬送コンベ
ア64の合計三条の搬送コンベア63〜65から、一条
の選別コンベア1にそれぞれ中継コンベア632,64
2,652を介してフリ−トレイ4を乗り移させて整列
合流させる搬送合流装置を示している。なおこれら三条
の桟付き搬送コンベア63〜65は、同期駆動されるも
のであり、かつその桟631,641,651の位相が
搬送方向に関して1/3ピッチがずれるように設置され
ている。
【0152】前記構成におけるフリ−トレイ4の搬送合
流のための構成を乗り移り動作と共に以下説明する。
【0153】まず、中間の一条の搬送コンベア64は、
第1の中継コンベア642を介して選別コンベア1の終
端部に直線的にフリ−トレイ4を乗り移すように設けら
れており、また両外側の搬送コンベア63,65は、そ
れぞれ曲線搬送路を有していると共に選別コンベア1の
始端部と並走する終端直線路を有する中継コンベア63
2,652を介して該選別コンベア1にフリ−トレイ4
を乗り移すように設けられている。なおこれらの中継コ
ンベア632〜652の搬送速度は選別コンベア1と搬
送コンベア63〜65の中間の速度に設定されており、
またコンベア面から立ち上がって設けられたフリ−トレ
イ連行搬送用の桟633,643,653は、各中継コ
ンベア相互において搬送方向(選別コンベアの搬送方
向)に関して位相が1/3ピッチずれて設けられてい
る。
【0154】634,644,654はそれぞれ乗り移
し案内と搬送案内を兼ねた案内レールであり、各レール
は、始端部においては各搬送コンベア63〜65上から
中継コンベア632〜652にフリ−トレイ4を乗り移
させるように搬送方向に対し傾斜して延設され、両側の
中継コンベア632,652に沿って設けられた案内レ
ール634,654の終端部は、該中継コンベア63
2,652から選別コンベア1にフリ−トレイ4を乗り
移させるように搬送方向に対し傾斜して延設されてい
る。また案内レール634,654の始端部と終端部の
間は中継コンベア632,652に沿ってフリ−トレイ
4の搬送面からの脱落を防止するように沿設されてい
る。
【0155】以上の構成の本例のフリ−トレイの搬送合
流装置によれば、三条の搬送コンベア63〜65と、一
条の選別コンベア1をいずれも連続駆動(連続搬送)さ
せながら、該選別コンベア1の上にフリ−トレイ4を乗
り移して等間隔に整列合流させることができ、その合流
は選別コンベアと搬送コンベアの速度比を、前記実施形
態1,2よりも一層大きく(3倍/2倍)とることがで
きて、仕分工程における高速処理に対して、手作業工程
の低速処理をより効果的に実現することができる。
【0156】
【発明の効果】本願の各請求項記載の農産物の選別装置
の発明によれば、高速処理が困難な工程、例えば手作業
工程では作業者が作業可能な毎秒1〜3個程度の受皿の
搬送速度とすることができ、一方、高速処理が可能な工
程、例えば毎秒5,6個ないしそれ以上の処理が可能な
仕分工程での処理の高速化という両者の要望を解決する
ことができて、農産物選別装置全体の処理能力,処理効
率が高い農産物選別装置を提供できるという効果が奏さ
れる。またこれに加えて、異なる荷口の農産物を複数条
の低速搬送コンベアに振り分けることなく、各低速搬送
コンベアに持ち込む荷口を相互の荷口関係を無視して処
理が行えるという効果が奏される。
【0157】例えば、上述したように、選果場に持ち込
まれる農産物を生産者(荷口)毎に時間をずらせて処理
するようにするためには、複数条の低速コンベアの全て
に農産物を振り分ける必要があり、その管理や作業が煩
雑となるが、本発明の装置によればこのような問題を解
消することができる。また、一般に大きなコンテナに入
れられて選果場に持ち込まれる農産物の処理が同時に終
了することは稀であるが、本発明の装置によれば、低速
搬送コンベアに持ち込む荷口の前後や別を管理せずに、
また荷口の一斉切替を必要とすることなく、選別処理を
行うことができるという効果が奏される。
【0158】更に上、上記の各効果が得られることによ
り、各低速搬送コンベアの作業担当者は、荷口切替のた
めに作業を完全に休止することがなく、また、作業の休
止あるいは再開のために、従来にない余分な注意を払う
必要がないために、システムの変更に伴い負担の増大が
なく、また、空の受皿を搬送する可能性も増大しないの
で、全体としては装置の利用効率が著しく低下するとい
う効果が奏される。
【0159】これらの効果と共に、過剰設備となってい
た従来のものに比べた設備費用の削減、設置面積の削減
などの効果が奏されるため、本発明装置の提案は極めて
優れた効果をもたらすものである。
【0160】しかも本発明によれば、複数条の低速搬送
コンベアから一条の高速搬送コンベアに乗り移す際にタ
イミング待ちのための受皿停止させる必要がなく、乗移
し元の低速搬送コンベアと乗移り先の高速搬送コンベア
をいずれも連続駆動させながら最大効率で合流させるこ
とが可能な農産物の選別装置を提供することができ、一
層の設備効率の向上が期待できる。
【0161】また更に、選別仕分けに際して必要な生産
者への代価の計算を、荷口の切替えに応じて正確に行う
ことができ、しかもその荷口切替えの作業も簡単である
と共に、一条多等級の搬送方式における利点を損なうこ
となく迅速に行えるという極めて優れた利点が得られ
る。
【0162】更にまた上記効果に加えて、各請求項の発
明は以下の効果を奏する。
【0163】請求項2の発明によれば、複数条のいずれ
の低速搬送コンベアから受皿が乗り移ったことを、乗移
し元コンベア条の情報を検出して行うことができるの
で、各低速搬送コンベア別に従来の荷口切替方式を利用
して、各生産者への代価計算を正確に行うことができ
る。
【0164】請求項3の発明によれば、受皿に設けた固
有の識別標識を用いて各受皿の乗移し元コンベア条情報
を検出できるので、各受皿上の農産物の荷口情報を簡単
に検出することができる。
【0165】請求項4の発明によれば、各受皿の乗移し
元コンベア条情報をシフト方式で検出できるので、受皿
にバーコード等の識別標識を設けていない設備でも、各
受皿上の農産物の荷口情報を検出することができ、特に
受皿にバーコード等を設けていない既存の設備への適応
性に優れている。
【0166】請求項5の発明によれば、各受皿上の農産
物と仕分情報や荷口情報がバーコード等の識別標識を媒
介として一対一に対応するので、仕分や代価計算をより
一層正確に行うことができる。
【0167】請求項6又は7の発明によれば、各低速搬
送コンベアの荷口を切り替えた後、次の荷口の搬送を迅
速に行うことができるという効果が得られる。
【0168】請求項8の発明によれば、受皿を一定ピッ
チで搬送させる構成を簡易に提供することができる。
【0169】請求項9ないし11の発明によれば、低速
搬送コンベアから高速搬送コンベアへの合流を迅速に、
かつ円滑に行うことができる。
【0170】請求項12,13の発明によれば、低速搬
送コンベア上での緩速度での計測が望ましい計測要素
と、高速搬送コンベアの高速でも可能な計測要素とを区
別して計測手段を設置できるので、高速搬送コンベア上
の農産物の計測手段を一つにして装置のコストを低減す
ることができる。
【0171】請求項14の発明によれば、作業者の目視
判断が求められる農産物の仕分けを、トラッキングとい
う簡単な方式を利用して行うことができ、本発明の優れ
た利点をより一層有利に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の農産物選別装置を示した
平面図。
【図2】図1の選別装置の農産物の供給・等階級選別部
の詳細を示した平面図。
【図3】農産物をトラッキングして搬送するコンベアを
示した斜視図。
【図4】農産物を載せた受皿の搬送合流装置の斜視図。
【図5】図1の選別装置の選別仕分部の分岐箱詰ライン
の一つを示した正面図。
【図6】図5の平面図。
【図7】取上手段により、箱容器内に4列の配列パター
ンに一列づつ繰り返して球塊状の農産物を移載する手順
を説明した図。
【図8】一列の球塊状の青果物を吸着吊持して箱容器に
移載した結果の配列パターンを示した図。
【図9】本発明の実施形態2の受皿の搬送合流装置の構
成概要を示した平面図。
【図10】本発明の実施形態3の受皿の搬送合流装置の
構成概要を示した平面図。
【符号の説明】
1・・・選別コンベア 101・・・撮像装置 102・・・バーコードリーダー 103・・・バーコードリーダー 2・・・分岐箱詰ライン 4・・・フリートレイ 6・・・箱(段ボール箱) 7・・・段ボール箱の供給・排出装置 701・・・空箱搬送コンベア 702・・・プッシャー 703・・・空箱降下装置 704・・・箱詰位置 705・・・排出コンベア 706・・・製品搬送コンベア 8・・・トレイパックの供給装置 801〜804・・・トレイパック 805・・・回転受台 806・・・支持枠 807・・・回転器 9・・・演算制御装置 901・・・排出制御装置 902・・・計数装置 903・・・操作卓 50・・・作業者 51・・・リターンコンベア 511・・・ピッチ付けスクリュー 52・・・搬送コンベア 521・・・桟 5211・・・切欠き 522・・・テーパーレール 53・・・トラッキング検出装置 55・・・バーコードリーダー 551・・・バーコードリーダー 56・・・合流機構 561・・・乗移り中継コンベア 5611・・・桟 562・・・傾斜レール 57・・・引込コンベア 571・・・入荷コンベア 58・・・並走リンクチェーン 581・・・対向リンク 582・・・カバー 59・・・プレート 63,64,65・・・搬送コンベア 631,641,651・・・桟 632,642,652・・・中継コンベア 633,643,653・・・桟 634,644,654・・・案内レール 201・・・排出装置 2011・・・回転テーブル 2012・・・電磁吸着部 2013・・・励磁手段 2014,2015・・・励磁解除手段 202(2021,2022)・・・貯溜コンベア 2023・・・ストッパ機構 203・・・箱詰待機位置 2031・・・箱詰レーン 2034・・・ストッパ機構 204・・・トレイ送出装置 2041・・・送出コンベア 2042・・・エアシリンダ装置 2043・・・中継コンベア 2044・・・軸 205・・・箱詰装置(作業ロボット) 2051・・・本体 2052・・・根元リンク機構 2053・・・先端リンク機構 2054・・・吸着カップホルダ 20563・・・吸着カップ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンベアに連結されていない受皿をこれ
    に載せた農産物の選別仕分けのために高速で搬送する一
    条の高速搬送コンベアと、前記受皿の各々を低速で搬送
    し、かつ終端部が前記高速搬送コンベアに該受皿の乗り
    移しを可能に連係した複数条の低速搬送コンベアと、前
    記高速搬送コンベア及び/又は低速搬送コンベアで搬送
    される受皿上の農産物の仕分区分を判定するための要素
    を計測する計測手段と、前記計測手段で計測した要素に
    基づいて各農産物の仕分区分を判定する仕分区分判定手
    段と、前記高速搬送コンベアで搬送される受皿に載った
    農産物の荷口の情報を検出する荷口情報検出手段と、高
    速搬送コンベア上で搬送される農産物を前記判定したそ
    れぞれの仕分区分に対応して準備された排出路に受皿ご
    と排出する受皿排出手段と、前記荷口情報検出手段で検
    出した荷口情報に基づいて各荷口別に農産物の仕分区分
    の情報を集計する仕分情報集計手段とを備えたことを特
    徴とする農産物の選別装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記荷口情報検出手
    段が検出する荷口情報は、一条の高速搬送コンベア上の
    受皿が複数条のいずれの低速搬送コンベアから乗り移っ
    たかを示す乗移し元コンベア条情報であることを特徴と
    する農産物の選別装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記荷口情報検出手
    段は、各受皿に設けた固有の識別標識を低速搬送コンベ
    ア上の受皿搬送時に検出しかつこれと各低速搬送コンベ
    アを示すコンベア条情報とを予めリンクして記憶する荷
    口情報記憶手段と組み合わせて用いられるものであっ
    て、各受皿の識別標識を検出することで、これにリンク
    したコンベア条情報を前記記憶手段から読み出すもので
    あることを特徴とする農産物の選別装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記荷口情報検出手
    段は、各低速搬送コンベア上の第1の位置を搬送通過し
    た各受皿が高速搬送コンベアに定めた第2の位置に至る
    搬送と同期して、各低速搬送コンベアを示すコンベア条
    情報を該第2の位置へ順次シフトして送ることで、該第
    2の位置において受皿の乗移し元コンベア条情報を検出
    できるようにしたものであることを特徴とする農産物の
    選別装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記荷口情報検出手
    段は、各受皿に設けた固有の識別標識を検出しかつこれ
    と個々の農産物の荷口情報を予めリンクして記憶する荷
    口情報記憶手段と組み合わせて用いられるものであっ
    て、各受皿の識別標識を検出することで、これにリンク
    した前記荷口情報を読み出すものであることを特徴とす
    る農産物の選別装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    前記荷口情報検出手段は、前の荷口と後の荷口が切り替
    わったことを入力するために設けられた荷口切替情報入
    力手段を、複数条の各低速搬送コンベア毎に有すること
    を特徴とする農産物の選別装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記仕分情報集計手段は、請求項6の荷口切替情報入力
    手段への荷口切替情報の入力に対応して、集計した仕分
    情報を荷口情報とリンクして記憶又は代価計算手段に出
    力すると共に、集計作業を更新するものであることを特
    徴とする農産物の選別装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかにおいて、
    複数条の各低速搬送コンベア上から高速搬送コンベアへ
    の乗り移し合流は、均等に行われることを特徴とする農
    産物の選別装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかにおいて、
    低速搬送コンベア及び高速搬送コンベアには、受皿を搬
    送連行させるための搬送支持部が一定ピッチで設けられ
    ていることを特徴とする農産物の選別装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、複数条の低速搬送
    コンベアに設けられた一定ピッチの搬送支持部は、複数
    条の低速搬送コンベア相互において条数分の1だけ搬送
    方向にその位相がずれていることを特徴とする農産物の
    選別装置。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10において、各コンベ
    アに設けられた受皿搬送支持部は、搬送面の横方向に延
    設した受皿連行用の桟であることを特徴とする農産物の
    選別装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれかにおい
    て、計測手段の少なくとも一つは低速搬送コンベア上で
    搬送される農産物を計測するために配置されると共に、
    他は高速搬送コンベア上で搬送される農産物を計測する
    ために配置されることを特徴とする農産物の選別装置。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし11のいずれかにおい
    て、計測手段の全てが低速搬送コンベア上で搬送される
    農産物を計測するために配置されることを特徴とする農
    産物の選別装置。
  14. 【請求項14】 請求項12又は13において、低速搬
    送コンベア上で搬送される農産物を計測するための計測
    手段の一つは、等級を表示するようにトラッキング状態
    で該低速搬送コンベア上に載置された受皿のトラッキン
    グ位置を検出することで該農産物の等級を計測するもの
    であることを特徴とする農産物の選別装置。
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