JPH1120715A - 動力舵取装置 - Google Patents

動力舵取装置

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JPH1120715A
JPH1120715A JP9174905A JP17490597A JPH1120715A JP H1120715 A JPH1120715 A JP H1120715A JP 9174905 A JP9174905 A JP 9174905A JP 17490597 A JP17490597 A JP 17490597A JP H1120715 A JPH1120715 A JP H1120715A
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義人 西川
Masahiro Takeda
昌弘 竹田
Akira Hasegawa
晃 長谷川
Shuji Fujita
修司 藤田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操舵入力軸からの操舵トルクに応じた所定の
出力トルクを操舵出力軸へ出力して最適なパワーアシス
トを行うことができるのみならず、電力を供給するため
の給電ブラシの耐久性及び効率が向上する動力舵取装置
を得る。 【解決手段】 動力舵取装置では、モータ部34が第1
のモータ部34Aと第2のモータ部34Bとによって構
成されており、第1の可動磁極子及び第2の可動磁極子
は第1の固定磁極子及び第2の固定磁極子と相対回転可
能であり、操舵トルクに応じて回転される。モータ部3
4への通電の瞬間には、第1のモータ部34Aと第2の
モータ部34Bとが直列接続され、モータ部34の定常
駆動時には第1のモータ部34Aと第2のモータ部34
Bとが並列接続される。これにより、モータ部34への
突入電流が抑えられ、給電ブラシの劣化を低減すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はモータによって操舵
入力軸からの入力トルクに基づいたパワーアシストを行
って(補助駆動力を発生して)所定の出力トルクを操舵
出力軸へ出力する動力舵取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両に用いられる動力舵取装置(所謂、
パワーステアリング装置)のうち、モータによって操舵
補助力(アシスト力)を発生する構成のものが一般的に
知られている(一例として、特開平6−171518号
公報)。
【0003】この動力舵取装置(電動パワーステアリン
グ装置)では、ステアリングシャフト等から成るかじ取
り機構に加えて、操舵補助力を発生するモータを備えて
いる。このモータは、ステアリングシャフトに連結配置
されており、駆動トルクを伝達可能な構成となってい
る。また、ステアリングシャフトの途中部分にはトーシ
ョンバーが介装されており、さらにこのトーションバー
にはトルク検出機構(トルクセンサ)が設けられてい
る。ステアリングホイールが操舵されると、この操舵ト
ルクがトルク検出機構によって検出され、検出された操
舵トルクに基づいてモータが駆動され、モータの駆動ト
ルクがステアリングシャフトに伝達されて操舵補助力が
得られるようになっている。このような電動パワーステ
アリング装置では、ステアリングホイールの操舵トルク
に応じてモータが駆動されて、操舵力の補助を良好に行
うことができる。
【0004】しかしながら、前記公報に示された従来の
電動パワーステアリング装置では、ステアリングホイー
ルの操舵トルクに応じてモータを制御するために、トル
クセンサあるいは大電流を供給する大型のモータコント
ローラ等の部品が不可欠な構成であり、このためシステ
ムが全体として大型かつ複雑でコスト高になる欠点があ
った。
【0005】そこで、モータ(電動機)として所謂プリ
ントモータを用いて構成された動力舵取装置が提案され
ている(一例として、実願平8−29468号)。
【0006】この動力舵取装置では、プリントモータ
は、電機子とこの電機子の両側に対向して設けられた第
1及び第2の磁極子とから構成されている。操舵入力軸
が操舵されると、この操舵入力軸の入力トルクの大きさ
に応じた左右の回転に起因する揺動によって、プリント
モータの第1の磁極子と第2の磁極子との対向位置が軸
線周りに相対的に変更される。
【0007】この場合、第1の磁極子と第2の磁極子と
の対向位置は、操舵入力軸からの入力トルクの大きさに
対応して変更される。したがって、入力トルクに応じて
プリントモータ(第1及び第2の磁極子と電機子)の磁
束密度(磁界の強さ)が変化する。このため、操舵出力
軸へ出力されるパワーアシスト力(モータの駆動力)
は、操舵入力軸からの入力トルクの大きさに比例して増
減することになり、従来のパワーアシスト装置と同様
に、操舵入力軸からの入力トルクに基づいたパワーアシ
ストを行って所定の出力トルクを操舵出力軸へ出力する
ことができる構成である。
【0008】このように、前述した動力舵取装置では、
簡単な構造で低コストな、ステアリングホイールの操舵
トルクに応じた所定の出力トルクを操舵出力軸へ出力し
て最適なパワーアシストを行うことができる。
【0009】ところで、前述の如きプリントモータを用
いて構成された動力舵取装置では、プリントモータを駆
動する際に、このプリントモータに大きな突入電流が流
れ、このため、プリントモータへ電力を供給する給電ブ
ラシが劣化したり効率が低下する問題があり、この点に
おいて改善の余地があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、操舵入力軸からの操舵トルクに応じた所定の出力
トルクを操舵出力軸へ出力して最適なパワーアシストを
行うことができるのみならず、電力を供給するための給
電ブラシの耐久性及び効率が向上する動力舵取装置を得
ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の動
力舵取装置は、電機子と前記電機子の両側に対向して設
けられた固定磁極子及び可動磁極子とから成るモータに
よって、操舵手段に連結される操舵入力軸からの入力ト
ルクに基づいたパワーアシストを行って所定の出力トル
クを、転舵輪を転舵するための操舵出力軸へ出力する動
力舵取装置において、前記操舵入力軸の入力トルクの大
きさに応じて前記固定磁極子と可動磁極子との対向位置
を軸線周りに相対的に変更し、前記モータのパワーアシ
スト力を制御する磁極子制御手段と、前記モータへの通
電の瞬間に、前記モータの定常駆動時における抵抗値よ
りも高抵抗とすることによって、前記モータへの突入電
流を抑える突入電流低減手段と、を備えたことを特徴と
している。
【0012】請求項1記載の動力舵取装置では、転舵輪
に連結された操舵出力軸にはモータが連結されている。
操舵入力軸が操舵されると、モータへ通電され、モータ
が駆動される。これにより、操舵出力軸へモータの駆動
力が作用し、補助駆動力として操舵出力軸(転舵輪)へ
付与される。したがって、操舵入力軸(操舵手段)の操
舵力が軽減される。
【0013】ここで、この動力舵取装置では、操舵入力
軸の入力トルクの大きさに応じて、磁極子制御手段が作
動される。これにより、固定磁極子と可動磁極子との対
向位置が軸線周りに相対的に変更される。この場合、磁
極子制御手段の作動は、操舵入力軸からの入力トルクの
大きさに対応しており、固定磁極子と可動磁極子との対
向位置は入力トルクの大きさに対応して変更される。し
たがって、入力トルクに応じてモータ(固定及び可動磁
極子と電機子)の磁束密度(磁界の強さ)が変化する。
このため、操舵出力軸へ出力されるパワーアシスト力
(モータの駆動力)は、操舵入力軸からの入力トルクの
大きさに比例して増減することになり、従来のパワーア
シスト装置と同様に、操舵入力軸からの入力トルクに基
づいたパワーアシストを行って所定の出力トルクを操舵
出力軸へ出力することができる。
【0014】さらにここで、この動力舵取装置では、モ
ータへの通電の瞬間には、突入電流低減手段の作動によ
って、モータの定常駆動時における抵抗値よりも高い抵
抗値とされる。したがって、この時点では(モータへの
通電の瞬間には)、モータへの突入電流が抑えられる。
したがって、モータへ電力を供給する給電ブラシが劣化
したり効率が低下することがない。
【0015】このように、請求項1記載の動力舵取装置
では、操舵入力軸からの(操舵手段の)操舵トルクに応
じた所定の出力トルクを操舵出力軸へ出力して最適なパ
ワーアシストを行うことができるのみならず、電力を供
給するための給電ブラシの耐久性及び効率を向上するこ
とができる。
【0016】請求項2に係る発明の動力舵取装置は、請
求項1記載の動力舵取装置において、前記モータは、第
1の電機子と第1の固定磁極子及び第1の可動磁極子と
から成る第1のモータと、第2の電機子と第2の固定磁
極子及び第2の可動磁極子とから成る第2のモータと、
によって構成され、かつ、前記突入電流低減手段は、前
記モータの定常駆動時には前記第1のモータと第2のモ
ータとを並列接続し、前記モータへの通電の瞬間には前
記第1のモータと第2のモータとを直列接続する、こと
を特徴としている。
【0017】請求項2記載の動力舵取装置では、モータ
は、第1のモータと第2のモータとによって構成され、
モータの定常駆動時には突入電流低減手段によってこの
第1のモータと第2のモータとが並列接続される。これ
により、所定の出力トルクを操舵出力軸へ出力すること
ができる。
【0018】一方、モータへの通電の瞬間には、突入電
流低減手段によって第1のモータと第2のモータとが直
列接続される。これにより、モータ回路全体としての抵
抗値が、モータの定常駆動時における抵抗値よりも高く
なる。したがって、この時点では(モータへの通電の瞬
間には)、モータへの突入電流が抑えられる。したがっ
て、モータへ電力を供給する給電ブラシが劣化したり効
率が低下することがない。
【0019】またさらに、請求項2記載の動力舵取装置
では、モータを第1のモータと第2のモータとによって
構成しているため、必要な駆動力を確保する場合におい
て、単一のモータと比べると、電機子のイナーシャ(慣
性モーメント)が小さくなり、結果的にモータの応答性
が良くなる。したがって、操舵入力軸の操舵に速やかに
対応して補助駆動力を操舵出力軸へ速やかに付与するこ
とができる。
【0020】請求項3に係る発明の動力舵取装置は、請
求項1記載の動力舵取装置において、前記電機子に対す
る前記モータの給電ブラシの接触圧を変更可能に設けら
れ、前記モータへの通電の瞬間に、前記モータの定常駆
動時における接触圧よりも低圧とすることによって、前
記給電ブラシと前記電機子との間の接触抵抗を大きくす
るブラシ接触圧変更手段を備えたことを特徴としてい
る。
【0021】請求項3に係る発明の動力舵取装置では、
モータへの通電の瞬間には、ブラシ接触圧変更手段の作
動によって、電機子に対する給電ブラシの接触圧が、モ
ータの定常駆動時における接触圧よりも低圧とされる。
したがって、この時点では(モータへの通電の瞬間に
は)、給電ブラシと電機子との間の接触抵抗が大きくな
り、モータへの突入電流が抑えられる。したがって、モ
ータへ電力を供給する給電ブラシが劣化したり効率が低
下することがない。
【0022】このように、請求項3記載の動力舵取装置
では、操舵入力軸からの操舵トルクに応じた所定の出力
トルクを操舵出力軸へ出力して最適なパワーアシストを
行うことができるのみならず、電力を供給するための給
電ブラシの耐久性及び効率を向上することができる。
【0023】請求項4に係る発明の動力舵取装置は、請
求項3記載の動力舵取装置において、前記ブラシ接触圧
変更手段は、ソレノイドとされることを特徴としてい
る。
【0024】請求項4に係る発明の動力舵取装置では、
構造が簡単となりかつ確実に給電ブラシの接触圧を変更
することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1乃至図3には本発明の実施の
形態に係る動力舵取装置10の全体構成が概略的に断面
図にて示されている。
【0026】この動力舵取装置10は、例えば、車両の
電動パワーステアリング装置として用いられており、入
力軸(操舵軸)12を備えている。入力軸12は、操舵
出力軸としての転舵棒24に略直交する向きに配置され
軸受192によってハウジング194に支持されてお
り、図示しない操舵手段としてのステアリングホイール
が取り付けられている。入力軸12を支持する軸受19
2は自動調心形とされており、入力軸12はこの軸受1
92を支点として僅かに揺動可能である。入力軸12に
はピニオン196が設けられており、操舵出力軸として
のラックバー24のラックギヤ198に噛み合ってい
る。また、入力軸12の先端部には、これに対応して左
右に移動可能な保持筒200が設けられており、さらに
この保持筒200には、レバー202の一端が連結され
ている。このため、入力軸12が軸受192を支点とし
て僅かに揺動した場合には、レバー202が長手方向に
沿って移動される構成である。
【0027】さらに、動力舵取装置10は、モータ部3
4を備えている。モータ部34は所謂プリントモータと
されており、第1のモータ部34Aと第2のモータ部3
4Bとによって構成されている。
【0028】第1のモータ部34Aは、第1の電機子3
6とこの第1の電機子36の両側に対向して設けられた
第1の固定磁極子38及び第1の可動磁極子40とから
構成されている。第1の電機子36の中心にはモータ回
転軸42が固着されており、このモータ回転軸42がハ
ウジング16に回転自在に支持されている。第1の電機
子36のモータ回転軸42にはギヤ204が設けられて
おり、さらに、減速ギヤ206及びピニオン208を介
してラックバー24のラックギヤ210に連結されてい
る。
【0029】これに対し、第1の固定磁極子38は、第
1の電機子36に対向してハウジング16に固定されて
いる。一方、第1の可動磁極子40には保持板176が
取り付けられており、この保持板176がモータ回転軸
42と相対回転可能に支持されている。このため、第1
の可動磁極子40は、保持板176と共に回転すること
で、第1の固定磁極子38に対する対向位置を軸線周り
に相対的に変更可能となっている。
【0030】一方、第2のモータ部34Bは、第2の電
機子37とこの第2の電機子37の両側に対向して設け
られた第2の固定磁極子39及び第2の可動磁極子41
とから構成されている。第2の電機子37の中心にはモ
ータ回転軸42が固着されており、第1の電機子36と
共に回転する。これに対し、第2の固定磁極子39は、
第2の電機子37に対向してハウジング16に固定され
ている。一方、第2の可動磁極子41は前述した保持板
176に取り付けられており、このため第2の可動磁極
子41は、保持板176(すなわち、第1の可動磁極子
40)と共に回転することで、第2の固定磁極子39に
対する対向位置を軸線周りに相対的に変更可能となって
いる。
【0031】また、モータ部34には、磁極子制御手段
としての作動機構部211が設けられている。作動機構
部211にはギヤ212が設けられており、このギヤ2
12は前述した第1の可動磁極子40及び第2の可動磁
極子41の保持板176に連動している。さらに、ギヤ
212には、レバー202の他端に形成されたラック部
203が噛み合っている。このため、レバー202が長
手方向に沿って移動されることにより、第1の可動磁極
子40及び第2の可動磁極子41が回転移動される構成
である。
【0032】また、作動機構部211には、リミットス
イッチ214が一体的に設けられている。リミットスイ
ッチ214は、レバー202に連結された作動接点21
6が左右それぞれに移動して固定接点217、219に
接触することにより、入力軸12の操舵状態(左右の切
り換え状態)を検出可能となっている。このリミットス
イッチ214は、固定接点217、219が電源に接続
されており、さらに、作動接点216がモータ部34の
ブラシ76、ブラシ78に接続されている。これによ
り、入力軸12の操舵方向に対応してモータ部34(第
1の電機子36及び第2の電機子37)への通電方向を
切り換えることができる構成である。
【0033】ここで、図4(A)には、突入電流低減手
段の構成がモータ部34(第1のモータ部34A及び第
2のモータ部34B)の結線回路図にて示されている。
【0034】第1のモータ部34Aの各ブラシ76、ブ
ラシ78はそれぞれ電源に接続されており、ブラシ76
と電源との間には切換スイッチSW1 が設けられてい
る。一方、第2のモータ部34Bの各ブラシ76、ブラ
シ78もそれぞれ電源に接続されており、ブラシ78と
電源との間には切換スイッチSW3 が設けられている。
さらに、第1のモータ部34Aのブラシ76と第2のモ
ータ部34Bのブラシ78との間には、切換スイッチS
2 が設けられている。
【0035】これらの切換スイッチSW1 、切換スイッ
チSW2 、切換スイッチSW3 は、図4(B)に示す如
く、切換スイッチSW2 のみがON状態となり、切換ス
イッチSW1 及び切換スイッチSW3 がOFF状態とな
ることで、第1のモータ部34Aと第2のモータ部34
Bとを直列接続させることができる。一方、切換スイッ
チSW1 及び切換スイッチSW3 がON状態となり、切
換スイッチSW2 のみがOFF状態となることで、第1
のモータ部34Aと第2のモータ部34Bとを並列接続
させることができる構成である。これらの切換スイッチ
SW1 、切換スイッチSW2 、切換スイッチSW3 は、
モータ部34の定常駆動時には第1のモータ部34Aと
第2のモータ部34Bとを並列接続し、モータ部34へ
の通電の瞬間には第1のモータ部34Aと第2のモータ
部34Bとを直列接続するように構成されている。
【0036】さらに、モータ部34のブラシ76、ブラ
シ78は、保持機構部50によって保持されている。こ
こで、図5にはこの保持機構部50の概略的な構成が断
面図にて示されている。
【0037】保持機構部50では、ブラシ76、ブラシ
78がそれぞれホルダ52によって軸線方向に移動可能
に保持されている。ホルダ52内にはスプリング54が
設けられており、常にブラシ76、ブラシ78を突出方
向へ付勢している。さらに、ホルダ52には、ブラシ接
触圧変更手段としてのソレノイド56が一体に設けられ
ている。ソレノイド56は、鉄芯部58及びコイル部6
0によって構成されており、鉄芯部58はプレート62
を介してスプリング54を押圧可能となっている。すな
わち、コイル部60に通電されてソレノイド56が作動
すると、鉄芯部58がプレート62を介してスプリング
54を押圧し、結果的にブラシ76、ブラシ78の第1
の電機子36、第2の電機子37に対する接触圧が変更
される構成である。
【0038】この場合、モータ部34の定常駆動時には
ソレノイド56に通電されてブラシ76、ブラシ78の
接触圧が大きくされ、一方、モータ部34への通電の瞬
間にはソレノイド56への通電が解除されて、ブラシ7
6、ブラシ78の接触圧をモータ部34の定常駆動時に
おける接触圧よりも低圧とするように構成されている。
【0039】次に本実施の形態の作用を説明する。上記
構成の動力舵取装置10では、ステアリングホイール
(入力軸12)の非操舵時(車両直進状態)には、リミ
ットスイッチ214の作動接点216は移動しておら
ず、リミットスイッチ214はOFF状態を維持するの
でモータ部34へは通電されない。
【0040】ステアリングホイール(入力軸12)が操
舵されると、操舵トルクに応じてモータ部34が作動さ
れる。
【0041】すなわち、入力軸12が左右何れかの方向
に操舵されると、例えば、図1矢印A方向にて示す如く
右切り時には、入力軸12の操舵力はピニオン196及
びラックギヤ198を介してラックバー24へ伝達され
て、ラックバー24が軸線方向(矢印D方向)に駆動さ
れ転舵輪が転舵される。
【0042】この場合、入力軸12の操舵直後において
は、ラックバー24(すなわち、タイヤ側)の抵抗が大
きいためラックバー24は不動であり、このため入力軸
12が軸受192を支点として僅かに揺動する。このた
め、入力軸12の揺動によりレバー202が長手方向に
沿って移動され、第1の可動磁極子40及び第2の可動
磁極子41が回転移動される。これにより、第1の固定
磁極子38と第1の可動磁極子40との対向位置、及び
第2の固定磁極子39と第2の可動磁極子41との対向
位置が軸線周りに相対的に変更され、各磁極子の極性が
同極状態(N極−N極状態、またはS極−S極状態)か
ら異極状態(N極−S極状態、またはS極−N極状態)
へ次第に変更される。
【0043】さらにこの際に、レバー202の移動に伴
ってリミットスイッチ214の作動接点216が移動
し、リミットスイッチ214がONしてモータ部34
(第1の電機子36、第2の電機子37)へ通電され、
モータ部34の第1の電機子36及び第2の電機子37
が回転する。
【0044】これにより、モータ回転軸42が連結され
たラックバー24へモータ部34の駆動力が作用し、補
助駆動力として付与される。したがって、入力軸12
(ステアリングホイール)の操舵力が軽減される。
【0045】一方、入力軸12が左方向(図1矢印C方
向)に操舵されると、入力軸12の操舵力はピニオン1
96及びラックギヤ198を介してラックバー24へ伝
達されて、ラックバー24が軸線方向(矢印B方向)に
駆動され転舵輪が転舵される。
【0046】この場合にも、入力軸12の操舵直後にお
いては、ラックバー24(すなわち、タイヤ側)の抵抗
が大きいためラックバー24は不動であり、このため入
力軸12が軸受192を支点として僅かに揺動する。こ
のため、入力軸12の先端部が揺動し、レバー202が
長手方向に沿って移動されて第1の可動磁極子40及び
第2の可動磁極子41が回転移動される。これにより、
第1の固定磁極子38と第1の可動磁極子40との対向
位置、及び第2の固定磁極子39と第2の可動磁極子4
1との対向位置が軸線周りに相対的に変更され、各磁極
子の極性が同極状態から異極状態へ次第に変更される。
さらにこの際に、レバー202の移動に伴ってリミット
スイッチ214の作動接点216が前述とは逆向きに移
動してリミットスイッチ214がONし、モータ部34
(第1の電機子36、第2の電機子37)へ通電されて
モータ部34の第1の電機子36及び第2の電機子37
が前述とは逆向きに回転する。
【0047】これにより、モータ回転軸42が連結され
たラックバー24へモータ部34の駆動力が作用し、補
助駆動力として付与される。したがって、入力軸12
(ステアリングホイール)の操舵力が軽減される。
【0048】この場合、第1の可動磁極子40及び第2
の可動磁極子41と入力軸12とを連結するレバー20
2の移動は、入力軸12からの入力トルクの大きさに対
応しており、第1の固定磁極子38と第1の可動磁極子
40との対向位置、及び第2の固定磁極子39と第2の
可動磁極子41との対向位置は、入力トルクの大きさに
対応して変更される。したがって、モータ部34の駆動
力は入力トルクに応じて増減することになり、従来の油
圧式の動力舵取装置と同様に、入力軸12からの入力ト
ルクに基づいたパワーアシストを行って所定の出力トル
クをラックバー24へ付与することができる。
【0049】また、ステアリングホイール(入力軸1
2)が左右で切り換えられた場合には、前述の如くレバ
ー202及びリミットスイッチ214の作動によりモー
タ部34の第1の電機子36及び第2の電機子37への
通電方向が切り換えられ、モータ回転軸42の回転方向
が切り換えられて、入力軸12の操舵方向に対応でき
る。
【0050】ここで、この動力舵取装置10では、モー
タ部34は、第1のモータ部34A及び第2のモータ部
34Bによって構成され、モータ部34の定常駆動時に
は、切換スイッチSW1 、切換スイッチSW2 、及び切
換スイッチSW3 が図4(B)に示す如く切り換わっ
て、第1のモータ部34Aと第2のモータ部34Bとが
並列接続される。さらに、このモータ部34の定常駆動
時には、ソレノイド56に通電されてブラシ76、ブラ
シ78の接触圧が大きくされ、ブラシ76及びブラシ7
8と第1の電機子36及び第2の電機子37との間の接
触抵抗が小さくなる。したがって、モータ部34は所定
の駆動力を発生し、所定の出力トルクをラックバー24
へ出力することができる。
【0051】一方、モータ部34への通電の瞬間には、
切換スイッチSW1 、切換スイッチSW2 、及び切換ス
イッチSW3 が図4(B)に示す如く切り換わって、第
1のモータ部34Aと第2のモータ部34Bとが直列接
続される。これにより、モータ部34の結線回路全体と
しての抵抗値が、モータ部34の定常駆動時における抵
抗値よりも高くなる。したがって、この時点では(モー
タ部34への通電の瞬間には)、モータ部34への突入
電流が抑えられる。したがって、モータ部34(第1の
電機子36及び第2の電機子37)へ電力を供給するブ
ラシ76及びブラシ78が劣化したり効率が低下するこ
とがない。
【0052】またさらに、動力舵取装置10では、モー
タ部34への通電の瞬間には、ソレノイド56への通電
が解除されて、ブラシ76及びブラシ78の接触圧が、
モータ部34の定常駆動時における接触圧よりも低圧と
される。したがって、この時点では(モータ部34への
通電の瞬間には)、ブラシ76及びブラシ78と第1の
電機子36及び第2の電機子37との間の接触抵抗が大
きくなり、モータ部34への突入電流が抑えられる。し
たがって、これによってもブラシ76及びブラシ78の
劣化が低減される。
【0053】このように、本実施の形態に係る動力舵取
装置10では、ステアリングホイールの操舵トルクに応
じた所定の出力トルクを操舵出力軸へ出力して最適なパ
ワーアシストを行うことができるのみならず、電力を供
給するためのブラシ76及びブラシ78の耐久性及び効
率を向上することができる。
【0054】またさらに、動力舵取装置10では、モー
タ部34を第1のモータ部34Aと第2のモータ部34
Bとによって構成しているため、必要な駆動力を確保す
る場合において、単一のモータと比べると、電機子(第
1の電機子36、第2の電機子37)のイナーシャ(慣
性モーメント)が小さくなり、結果的にモータ部34の
応答性が良くなる。したがって、入力軸12の操舵に速
やかに対応して補助駆動力をラックバー24へ速やかに
付与することができる。
【0055】なお、本実施の形態においては、ブラシ7
6及びブラシ78を一般的な構成のものとして説明した
が、これに限らず、例えば図6に示すブラシ80の如
く、加圧力によって抵抗値が変化するカーボンパイルを
用いた構成としてもよい、この場合には、より一層効果
的にモータ部34への突入電流を抑えることができ、ブ
ラシ80の劣化が低減される。
【0056】また、前述の実施の形態においては、ブラ
シ76及びブラシ78の接触圧を変更してブラシ76及
びブラシ78と第1の電機子36及び第2の電機子37
との間の接触抵抗を大きくすることで、モータ部34へ
の突入電流を抑える構成としたが、別の新たな給電ブラ
シを設けてもよい。
【0057】すなわち、図7に示す如く、抵抗値が小さ
く設定されたブラシ82を、ブラシ76及びブラシ78
とは別に、第1の電機子36、第2の電機子37に接触
・非接触可能に設ける構成とする。この場合には、モー
タ部34への通電の瞬間には、ソレノイド56への通電
が解除されて、このブラシ82が第1の電機子36、第
2の電機子37から離間して非接触状態とされる。した
がって、この時点では(モータ部34への通電の瞬間に
は)、ブラシ76及びブラシ78と第1の電機子36及
び第2の電機子37との間の抵抗が全体として大きくな
り、モータ部34への突入電流が抑えられ、ブラシ76
及びブラシ78の劣化を低減することができる。
【0058】またさらに、前述した実施の形態において
は、ブラシ接触圧変更手段としてソレノイド56を設
け、このソレノイド56によってブラシ76及びブラシ
78の接触圧を変更する構成としたが、これに限らず、
例えば油圧式のシリンダ等の他の移動源によってブラシ
76及びブラシ78の接触圧を変更する構成としてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る動力舵取装置の全体
構成を示す正面側から視た断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る動力舵取装置の全体
構成を示す背面側から視た断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る動力舵取装置のモー
タ部の構成を示す図1の3−3線に沿った断面図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態に係る動力舵取装置の突入
電流低減手段の構成を示し、(A)はモータ部(第1の
モータ部及び第2のモータ部)の結線回路図であり、
(B)は切換スイッチのON・OFF関係を示す対応図
である。
【図5】本発明の実施の形態に係る動力舵取装置の保持
機構部の構成を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る動力舵取装置の保持
機構部に保持されたブラシの他の例を示す断面図であ
る。
【図7】本発明の実施の形態に係る動力舵取装置の保持
機構部に保持されたブラシの他の例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10 動力舵取装置 12 入力軸(操舵入力軸) 24 ラックバー(操舵出力軸) 34 モータ部 34A 第1のモータ部 34B 第2のモータ部 36 第1の電機子 37 第2の電機子 38 第1の固定磁極子 39 第2の固定磁極子 40 第1の可動磁極子 41 第2の可動磁極子 50 保持機構部 52 ホルダ 54 スプリング 56 ソレノイド(ブラシ接触圧変更手段) 58 鉄芯部 60 コイル部 76 ブラシ 78 ブラシ 80 ブラシ 82 ブラシ 202 レバー 211 作動機構部(磁極子制御手段) 214 リミットスイッチ SW1 切換スイッチ(突入電流低減手段) SW2 切換スイッチ(突入電流低減手段) SW3 切換スイッチ(突入電流低減手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 晃 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 藤田 修司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電機子と前記電機子の両側に対向して設
    けられた固定磁極子及び可動磁極子とから成るモータに
    よって、操舵手段に連結される操舵入力軸からの入力ト
    ルクに基づいたパワーアシストを行って所定の出力トル
    クを、転舵輪を転舵するための操舵出力軸へ出力する動
    力舵取装置において、 前記操舵入力軸の入力トルクの大きさに応じて前記固定
    磁極子と可動磁極子との対向位置を軸線周りに相対的に
    変更し、前記モータのパワーアシスト力を制御する磁極
    子制御手段と、 前記モータへの通電の瞬間に、前記モータの定常駆動時
    における抵抗値よりも高抵抗とすることによって、前記
    モータへの突入電流を抑える突入電流低減手段と、 を備えたことを特徴とする動力舵取装置。
  2. 【請求項2】 前記モータは、 第1の電機子と第1の固定磁極子及び第1の可動磁極子
    とから成る第1のモータと、第2の電機子と第2の固定
    磁極子及び第2の可動磁極子とから成る第2のモータ
    と、によって構成され、 かつ、前記突入電流低減手段は、 前記モータの定常駆動時には前記第1のモータと第2の
    モータとを並列接続し、前記モータへの通電の瞬間には
    前記第1のモータと第2のモータとを直列接続する、 ことを特徴とする請求項1記載の動力舵取装置。
  3. 【請求項3】 前記電機子に対する前記モータの給電ブ
    ラシの接触圧を変更可能に設けられ、前記モータへの通
    電の瞬間に、前記モータの定常駆動時における接触圧よ
    りも低圧とすることによって、前記給電ブラシと前記電
    機子との間の接触抵抗を大きくするブラシ接触圧変更手
    段を備えたことを特徴とする請求項1記載の動力舵取装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ブラシ接触圧変更手段は、ソレノイ
    ドとされることを特徴とする請求項3記載の動力舵取装
    置。
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JP2006081380A (ja) * 2004-09-13 2006-03-23 Nissan Motor Co Ltd 複数モータの回転速度切替制御装置
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JP2012170276A (ja) * 2011-02-16 2012-09-06 Jtekt Corp モータ制御装置および車両用操舵装置

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