JPH11202877A - 音楽演奏装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用者が歌唱後にどの個所をどのように歌え
ば良いかを具体的に確認しながら再度歌唱できるように
する。 【解決手段】 ＨＤＤ２５に演奏データと歌詞データと
からなる曲データを記憶して、リモコン１０から選択さ
れた曲データの再生時、マイク１８から歌唱音声の音声
データを入力し、オーディオ制御部１５で上記音声デー
タと演奏データのメロディデータを比較して予め設定さ
れた時間毎の歌声の強さ，音程のずれ，リズムのずれ等
の比較結果データを検出し、ＣＰＵ２が比較結果データ
を上記曲データ中の対応個所にそれぞれ埋め込み、その
比較結果データが埋め込まれた曲データの再生時、グラ
フィック制御部１１等によって音楽の進行と同期させて
上記比較結果データに基づく比較結果をテレビモニタ１
３に逐次表示させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、曲データに基づ
いて音楽を再生し、その音楽に合わせて入力される歌唱
音声に基づいて歌唱力を採点する歌唱力採点機能を備え
たパーソナルコンピュータ，カラオケ装置，通信カラオ
ケ装置等の音楽演奏装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、曲データに基づいて音楽を再生
し、その音楽に合わせて入力される歌唱音声に基づいて
歌唱力を採点する歌唱力採点機能を備えたカラオケ装置
等の音楽演奏装置が多用されている。

【０００３】従来の音楽演奏装置の歌唱力採点機能は
（例えば、特開平４−３５６０９３号公報参照）、マイ
クからの音声データと、演奏データであるＭＩＤＩデー
タ内のメロディデータとを比較し、歌声の強さ，音程の
ずれ，リズムのずれなどを検出し、その検出結果に基づ
いて歌唱力の評価を示す得点を求め、その得点をリアル
タイムに表示したり、音楽の終了時に表示したりするも
のであり、利用者は歌唱中や歌唱後に総合評価を知るこ
とができた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
音楽演奏装置では、利用者が歌唱後に、歌詞中のどの個
所をどのように歌えば歌唱力を評価する得点が上がるの
かを知ることができず、繰り返し歌っても歌唱力が容易
に向上しないという問題があった。この発明は上記の点
に鑑みてなされたものであり、利用者が歌唱後にどの個
所をどのように歌えば良いかを具体的に確認しながら再
度歌唱できるようにすることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、メロディデータを含む演奏データと歌詞
データとからなる曲データを記憶する曲データ記憶手段
と、その手段から選択された曲データの演奏データに基
づいて音楽を再生する音楽再生手段と、上記選択された
曲データの歌詞データに基づく歌詞を表示する歌詞表示
手段と、上記音楽に合わせて歌唱される歌唱音声集音し
てその音声データを入力する歌唱音声入力手段と、その
手段によって入力された音声データと上記演奏データの
メロディデータを比較して予め設定された時間毎の歌声
の強さ，音程のずれ，リズムのずれ等の比較結果データ
を検出する比較結果データ検出手段と、その手段によっ
て検出された比較結果データを上記曲データ中の対応個
所にそれぞれ埋め込む比較結果データ埋込手段と、その
手段によって比較結果データが埋め込まれた曲データを
再生するとき、音楽の進行と同期させて上記比較結果デ
ータに基づく比較結果を逐次表示させる比較結果表示制
御手段を備えた音楽演奏装置を提供する。

【０００６】また、上記比較結果データが埋め込まれた
曲データを再生するとき、上記音楽再生手段による音楽
の再生を無効にし、上記歌詞表示手段による歌詞の表示
の進行と同期させて上記比較結果データに基づく比較結
果を逐次表示させる手段を設けるとよい。

【０００７】さらに、上記比較結果データ毎の歌唱指導
データを記憶する歌唱指導データ記憶手段と、上記比較
結果データが埋め込まれた曲データを再生するとき、音
楽の進行と同期させて上記比較結果データに基づく比較
結果の表示に代えて、上記歌唱指導データ記憶手段に記
憶されている上記比較結果データに対応する歌唱指導デ
ータに基づく歌唱指導音声を出力する歌唱指導音声出力
手段を設けるとなおよい。

【０００８】さらにまた、上記比較結果データが埋め込
まれた曲データを再生するとき、その曲データの比較結
果データが最も悪い部分を繰り返して再生する手段を設
けるとさらによい。

【０００９】この発明の請求項１の音楽演奏装置は、メ
ロディデータを含む演奏データと歌詞データとからなる
曲データを記憶しておき、その中から選択された曲デー
タの演奏データに基づいて音楽を再生し、上記選択され
た曲データの歌詞データに基づく歌詞を表示し、上記音
楽に合わせて歌唱される歌唱音声集音してその音声デー
タを入力して、その入力された音声データと上記演奏デ
ータのメロディデータを比較して予め設定された時間毎
の歌声の強さ，音程のずれ，リズムのずれ等の比較結果
データを検出し、その検出された比較結果データを上記
曲データ中の対応個所にそれぞれ埋め込み、その比較結
果データが埋め込まれた曲データを再生するとき、音楽
の進行と同期させて上記比較結果データに基づく比較結
果を逐次表示させるので、歌唱後にどの個所をどのよう
に歌えば良いかを音楽の進行と共に具体的に知ることが
でき、それを確認しながら再度歌唱して練習することが
できる。

【００１０】また、この発明の請求項２の音楽演奏装置
は、上記比較結果データが埋め込まれた曲データを再生
するとき、上記音楽の再生を無効にし、上記歌詞の表示
の進行と同期させて上記比較結果データに基づく比較結
果を逐次表示させるので、歌詞中の比較結果を確認しな
がら繰り返して歌唱するときに、自己の歌唱音声のみを
聞き取ることができ、演奏音楽に気を取られずに音量，
音程，及びリズム等の調整を容易に行なえるようにな
る。

【００１１】さらに、この発明の請求項３の音楽演奏装
置は、上記比較結果データ毎の歌唱指導データを記憶し
ておき、上記比較結果データが埋め込まれた曲データを
再生するとき、音楽の進行と同期させて上記比較結果デ
ータに基づく比較結果の表示に代えて、上記記憶されて
いる上記比較結果データに対応する歌唱指導データに基
づく歌唱指導音声を出力するので、利用者は比較結果の
悪かった個所で音声による具体的な改善指導を受けるこ
とができ、歌いかたの悪かった部分を直し易くなる。

【００１２】さらにまた、この発明の請求項４の音楽演
奏装置は、上記比較結果データが埋め込まれた曲データ
を再生するとき、その曲データの比較結果データが最も
悪い部分を繰り返して再生するので、利用者は比較結果
が悪かった個所を繰り返し歌い直して練習することがで
きる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて具体的に説明する。図１は、この発明の一
実施形態である通信カラオケ装置の構成を示すブロック
図である。この通信カラオケ装置は、マイクロコンピュ
ータによって実現され、システムバス１，ＣＰＵ２，Ｒ
ＯＭ３，ＲＡＭ４，ＤＭＡＣ５，ＩＮＴＣ６，タイマ
（ＴＩＭＥＲ）７，シリアルインタフェース（ＳＥＲＩ
ＡＬ・Ｉ／Ｆ）８と２２，コントロールパネル９，リモ
コン１０，グラフィック制御部１１，ビデオ（ＶＩＤＥ
Ｏ）制御部１２，テレビモニタ１３，スピーカ１４，オ
ーディオ（ＡＵＤＩＯ）制御部１５，音源ボード１６，
アンプ１７，マイク１８，通信制御部１９，ＩＳＤＮイ
ンタフェース（ＩＳＤＮ・Ｉ／Ｆ）２０，ＩＳＤＮ２
１，ＶＣＤプレーヤ２３，スカジーインタフェース（Ｓ
ＣＳＩ・Ｉ／Ｆ）２４，及びハードディスク装置（ＨＤ
Ｄ）２５からなる。

【００１４】システムバス１は、上記各部間でデータを
やり取りするための通信線である。ＣＰＵ２は、この通
信カラオケ装置全体の制御を司り、この発明に係る各種
の処理等を行なう。ＲＯＭ３は、ＣＰＵ２が実行する各
種の制御プログラムを記憶する。ＲＡＭ４は、ＣＰＵ２
が各種の処理を行なうときに使用する作業エリアであ
る。

【００１５】コントロールパネル９は、カラオケの演奏
曲の予約時の曲番号入力や、演奏時のテンポ又はキーの
調整入力や、その他の入力操作を行なう。リモコン１０
は、コントロールパネル９による操作を遠隔操作で行な
う。

【００１６】グラフィック制御部１１は、曲データ中の
歌詞データに基づく歌詞を、テレビモニタ１３に表示さ
れている背景映像上にオーバーレイ表示させる処理、演
奏曲の再生に同期させて歌詞の色変え表示する処理、及
び曲データ中の比較結果データに基づく比較結果をテレ
ビモニタ１３に表示する処理等を行なう。

【００１７】ビデオ制御部１２は、曲データに対応する
背景映像データに基づく背景映像をＮＴＳＣ信号に変換
してテレビモニタ１３に表示する処理、テレビモニタ１
３上にピクチャインピクチャ表示（ＰｉｎＰ）する処
理、スプリット表示する処理、及び曲データ中の比較結
果データに基づく比較結果をテレビモニタ１３に表示す
る処理等を行なう。

【００１８】テレビモニタ１３は、背景映像と、その背
景映像に演奏中の演奏曲の歌詞を表示し、曲データ中の
比較結果データに基づく比較結果を表示する。スピーカ
１４は、アンプ１７から出力される演奏曲の再生信号に
基づくカラオケ演奏音楽と、マイク１８から入力される
音声信号（音声データ）に基づく歌唱音を出力する。

【００１９】オーディオ制御部１５は、マイク１８から
入力される音声信号に対するエフェクト処理，演奏曲の
再生信号に対するエフェクト処理，この発明に係る比較
結果を検出する処理等を行なう。音源ボード１６は、曲
データ中の演奏データに基づいてデジタル再生信号を各
種楽器や効果音に変換してアナログの再生信号を出力す
る。アンプ１７は、音源ボード１６から出力される演奏
曲の再生信号とマイク１８から入力される音声信号をそ
れぞれ増幅してスピーカ１４へ出力する。

【００２０】マイク１８は、ユーザがスピーカ１４から
出力されるカラオケ演奏音楽に合わせて歌唱する音声の
音声信号を入力する。通信制御部１９は、ＩＳＤＮ２１
を介して外部のホスト装置からＭＩＤＩデータ等の演奏
データ（メロディデータを含む），歌詞データ，その他
の情報からなる曲データを受信し、通信カラオケ装置の
制御情報をホスト装置へ送信する通信制御を行なう。

【００２１】ＩＳＤＮ・Ｉ／Ｆ２０は、ＩＮＳ６４等の
基本インタフェース（Ｉ／Ｆ）を装備し、ＩＳＤＮ２１
との接続処理を行なう。ＶＣＤプレーヤ２３は、ＶＣＤ
等のメディアに記録されたテレビモニタ１３に表示する
背景映像の画像データを再生して出力する処理を行な
う。

【００２２】ＳＣＳＩ・Ｉ／Ｆ２４は、ＨＤＤ２５に対
する曲データ，及び各種の制御情報等の情報の書き込み
及び読み出しの制御を行なう。ＨＤＤ２５は、多数のカ
ラオケ音楽の演奏曲の曲データ（演奏データ，歌詞デー
タ等からなる），多様な比較結果データに対応する歌唱
指導データ，及び各種の制御情報等の情報を記憶する記
憶装置である。

【００２３】すなわち、上記ＨＤＤ２５がメロディデー
タを含む演奏データと歌詞データとからなる曲データを
記憶する曲データ記憶手段の機能を果たし、上記ＣＰＵ
２，音源ボード１６等が曲データ記憶手段から選択され
た曲データの演奏データに基づいて音楽を再生する音楽
再生手段の機能を果たし、上記ＣＰＵ２，グラフィック
制御部１１等が上記選択された曲データの歌詞データに
基づく歌詞を表示する歌詞表示手段の機能を果たす。

【００２４】また、上記マイク１８が上記音楽に合わせ
て歌唱される歌唱音声集音してその音声データを入力す
る歌唱音声入力手段の機能を果たし、上記ＣＰＵ２，オ
ーディオ制御部１５が上記歌唱音声入力手段によって入
力された音声データと上記演奏データのメロディデータ
を比較して予め設定された時間毎の歌声の強さ，音程の
ずれ，リズムのずれ等の比較結果データを検出する比較
結果データ検出手段と、その手段によって検出された比
較結果データを上記曲データ中の対応個所にそれぞれ埋
め込む比較結果データ埋込手段の機能を果たす。

【００２５】さらに、上記ＣＰＵ２，グラフィック制御
部１１等が上記比較結果データ埋込手段によって比較結
果データが埋め込まれた曲データを再生するとき、音楽
の進行と同期させて上記比較結果データに基づく比較結
果を逐次表示させる比較結果表示制御手段の機能を果た
す。

【００２６】また、上記ＣＰＵ２等が上記比較結果デー
タが埋め込まれた曲データを再生するとき、上記音楽再
生手段による音楽の再生を無効にし、上記歌詞表示手段
による歌詞の表示の進行と同期させて上記比較結果デー
タに基づく比較結果を逐次表示させる手段の機能を果た
す。

【００２７】さらに、上記ＨＤＤ２５が上記比較結果デ
ータ毎の歌唱指導データを記憶する歌唱指導データ記憶
手段の機能を果たし、上記ＣＰＵ２，グラフィック制御
部１１等が上記比較結果データが埋め込まれた曲データ
を再生するとき、音楽の進行と同期させて上記比較結果
データに基づく比較結果の表示に代えて、上記歌唱指導
データ記憶手段に記憶されている上記比較結果データに
対応する歌唱指導データに基づく歌唱指導音声を出力す
る歌唱指導音声出力手段の機能を果たす。

【００２８】さらにまた、上記ＣＰＵ２等が上記比較結
果データが埋め込まれた曲データを再生するとき、その
曲データの比較結果データが最も悪い部分を繰り返して
再生する手段の機能を果たす。

【００２９】図２は、上記テレビモニタ１３上の歌詞表
示例を示す図である。曲データの再生時、スピーカ１４
から演奏データに基づくカラオケ音楽が出力され、テレ
ビモニタ１３上には曲データ中の歌詞データに基づく歌
詞、例えば、「傘が無いわけじゃーないけーれど帰りた
くなーい。」が表示される。その歌詞デーは曲に合わせ
てページ単位や行単位で編集されており、再生時には音
楽の進行と同期してページ単位又は行単位の歌詞を順次
表示する。また、曲のテンポに同期して歌唱部分の表示
色を順次変化させる。

【００３０】図３は、歌詞データ中の歌詞色変えタイミ
ングデータのフォーマットの一例を示す図である。上記
歌詞データに対する歌詞色替えタイミングデータは、例
えば、時間情報を１ドットの色替え時間にすると、「傘
が」「無いわけじゃー」「ない」「けーれど」はそれぞ
れ異なるタイミングで色替えさせる。この色替えタイミ
ングは予め音楽の進行にマッチングさせて作成する。ま
た、各歌詞データは演奏データの再生と同期させるよう
に編集する。

【００３１】次に、この通信カラオケ装置における音楽
再生時の処理について説明する。ＣＰＵ２は、通信制御
部１９によってホストからメロディデータを含む演奏デ
ータと歌詞データとからなる曲データを取得し、その曲
データをＨＤＤ２５に記憶する。したがって、ＨＤＤ２
５には多種類のカラオケ曲の曲データが蓄積される。ま
た、ＨＤＤ２５には各曲データに対応する動画や静止画
の背景映像データも蓄積されている。

【００３２】そして、コントロールパネル９又はリモコ
ン１０からリクエスト曲の曲番号が入力されると、ＣＰ
Ｕ２はＨＤＤ２５から上記曲番号に該当する曲データと
対応する背景映像データとを読み出し、曲データ中の演
奏データをオーディオ制御部１５へ、歌詞データと背景
映像データをビデオ制御部１２へ出力する。

【００３３】オーディオ制御部１５は、演奏データを音
源ボード１６へ送り、音源ボード１６は演奏データに基
づく音楽信号を再生してアンプ１７へ送り、アンプ１７
は音楽信号とマイク１８から入力される歌唱音声の音声
信号とをミキシングして増幅し、スピーカ１４から出力
する。

【００３４】また、グラフィック制御部１１は、上記演
奏データの再生と同期させて歌詞データ及び背景映像デ
ータをビデオ制御部１２へ送り、ビデオ制御部１２は歌
詞データに基づく歌詞表示信号と背景映像データに基づ
く背景映像信号（ＮＴＳＣ信号）を再生してテレビモニ
タ１３へ出力し、テレビモニタ１３は音楽の進行に同期
した背景映像と歌詞を表示する。

【００３５】さらに、オーディオ制御部１５は、音楽の
演奏中は、アンプ１７，音源ボード１６を介して上記音
楽に合わせてマイク１８から入力された歌唱音声の音声
信号をデータを入力すると、その入力された音声信号と
上記演奏データのメロディデータとを比較して予め設定
された所定時間（例えば、１００ｍｓｅｃ）毎に歌声の
強さ，音程のずれ，リズムのずれ等の比較結果データ
（採点データ）を検出して出力し、ＣＰＵ２はＨＤＤ２
５に記憶されている上記演奏データ中の対応個所に上記
採点データをそれぞれ埋め込む。

【００３６】図４の（ａ）は、演奏データ中に比較結果
データを埋め込んだときのフォーマット例を示す図であ
る。演奏データ中には、曲のテンポを作成する時間情報
と、ＭＩＤＩデータと、歌詞表示の同期コードのページ
情報とから構成されており、ＭＩＤＩデータ中にメロデ
ィデータが含まれている。そして、上記所定時間毎に検
出された比較結果データ（図中には「採点データ」と示
す）を曲再生時に同期するように対応する個所に格納す
る。したがって、次に演奏データを再生したときには、
曲の再生と同期した採点データの表示が可能になる。

【００３７】図４の（ｂ）は、歌詞データ中に採点デー
タを埋め込んだときのフォーマット例を示す図である。
歌詞データ中には、ページ単位の歌詞データがテキスト
データで格納されている。この各ページの歌詞データは
上記曲データの再生と同期するように編集されている。
そして、上記所定時間毎に検出された比較結果データ
（図中には「採点データ」と示す）を歌詞再生時に同期
するように対応する個所に格納する。

【００３８】上記処理では、１回目の演奏時に、歌唱音
声の歌声の強さ，音程のずれ，テンポのずれ等の比較結
果データを所定時間毎に曲データ中に記録する。そし
て、２回目以降の演奏時に曲データ中の比較結果データ
に基づいて前回の歌声の強さ，音程のずれ，テンポのず
れ等の比較結果を表示する。したがって、上記演奏デー
タに採点データを埋め込まなくても曲の再生と同期した
採点データの表示が可能になる。

【００３９】次に、上記演奏データ中に比較結果データ
が埋め込まれた曲データの再生時、オーディオ制御部１
５は、演奏データ中に埋め込まれた比較結果データを検
出するとグラフィック制御部１１へ送り、グラフィック
制御部１１はその比較結果データをビデオ制御部１２を
介してテレビモニタ１３へ送って比較結果を表示させ
る。したがって、音楽の進行と同期させて上記比較結果
データに基づく比較結果を逐次表示させることができ
る。

【００４０】また、上記歌詞データ中に比較結果データ
が埋め込まれた曲データの再生時、グラフィック制御部
１１は、歌詞データ中に埋め込まれた比較結果データを
検出するとビデオ制御部１２を介してテレビモニタ１３
へ送って比較結果を表示させる。したがって、この場合
でも音楽の進行と同期させて上記比較結果データに基づ
く比較結果を逐次表示させることができる。

【００４１】図５は、テレビモニタ１３上の比較結果の
表示例を示す図である。例えば、テレビモニタ１３上に
は、歌詞中に矢印の上下で音程のずれを、矢印の左右で
テンポのずれを、矢印の色で歌声の強さをそれぞれ示す
と、利用者がどの個所の音程，テンポ，歌唱音量が悪い
のかをビジュアルに確認することができ、それを確認し
ながら再度歌唱して練習し、歌いかたを容易に改善する
ことができる。

【００４２】次に、上記歌詞データ中に比較結果データ
が埋め込まれた曲データを再生するとき、コントロール
パネル９又はリモコン１０から音楽を消去（無効に）す
る指示が入力されると、ＣＰＵ２はオーディオ制御部１
５に対して演奏データの再生を停止させ、グラフィック
制御部１１に対して背景映像データと歌詞データの再生
を行なわせる。

【００４３】そして、グラフィック制御部１１は、背景
映像データと歌詞データの再生を実行し、歌詞データ中
に埋め込まれた比較結果データを検出するとビデオ制御
部１２を介してテレビモニタ１３へ送って背景映像中の
歌詞に対して比較結果を表示させる。

【００４４】また、上記演奏データ中に比較結果データ
が埋め込まれた曲データを再生するときは、フロントパ
ネル９又はリモコン１０から音楽を消去（無効に）する
指示が入力されると、ＣＰＵ２はオーディオ制御部１５
に対して演奏データの再生を指示するが音源ボード１６
への出力を停止させ、グラフィック制御部１１に対して
背景映像データと歌詞データの再生を行なわせる。

【００４５】そして、オーディオ制御部１５は、演奏デ
ータの再生を実行し、比較結果データを検出するとグラ
フィック制御部１１へ出力する。一方、グラフィック制
御部１１は、背景映像データと歌詞データの再生を実行
し、オーディオ制御部１５から比較結果データを受け取
るとビデオ制御部１２を介してテレビモニタ１３へ送っ
て背景映像中の歌詞に対して比較結果を表示させる。

【００４６】このようにして、マイクを用いて歌詞中の
比較結果を確認しながら繰り返して歌唱するときに、演
奏音楽に気を取られずに自己の歌唱音声のみを聞き取る
ことができるので、利用者は音量，音程，及びリズム等
の調整を容易に行なえるようになる。

【００４７】次に、上記比較結果データが埋め込まれた
曲データを再生するとき、コントロールパネル９又はリ
モコン１０から指導音声を出力する指示が入力される
と、ＣＰＵ２は音楽の進行と同期させて上記比較結果デ
ータに基づく比較結果の表示に代えて、ＨＤＤ２５に記
憶されている上記比較結果データに対応する歌唱指導デ
ータに基づく歌唱指導音声を出力する。

【００４８】まず、上記グラフィック制御部１１又はオ
ーディオ制御部１５において比較結果データが検出され
ると、ＨＤＤ２５から比較結果データに対応する歌唱指
導データを読み出してオーディオ制御部１５へ出力す
る。オーディオ制御部１５は、歌唱指導データを受け取
ると音源ボード１６へ送り、音源ボード１６は歌唱指導
データに基づく歌唱指導音声を生成してアンプ１７を介
してスピーカ１４へ出力する。

【００４９】例えば、ＨＤＤ２５に比較結果データに対
応する歌唱指導データとして「歌声が低すぎる」「音程
が低すぎる」「音程が高すぎる」「テンポが早すぎる」
「テンポが遅すぎる」などの歌唱指導音声のＰＣＭデー
タを登録し、比較結果データの検出と共に曲の再生に同
期させて再生するようにする。なお、ＰＣＭデータの再
生タイミングとしては歌うポイントよりも若干早めに再
生するようにすれば、利用者が歌う前に歌唱指導を聞き
取ることができ、その歌唱指導にしたがって正しく歌う
ことができる。

【００５０】このようにして、利用者は１回目に歌った
曲を再度歌うときに、比較結果の悪かった個所で音声に
よる具体的な改善指導を受けることができ、歌いかたの
悪かった部分を直し易くなる。

【００５１】次に、上記比較結果データが埋め込まれた
曲データを再生するとき、コントロールパネル９又はリ
モコン１０から比較結果の最も悪かった部分の繰り返し
の指示が入力されると、ＣＰＵ２はグラフィック制御部
１１又はオーディオ制御部１５に対して最も悪い比較結
果が埋め込まれているページや小節の区間の検索を指示
し、グラフィック制御部１１又はオーディオ制御部１５
は１曲分のデータ中から最も悪い比較結果のある区間を
検出し、曲データの再生時にその区間を繰り返して再生
する。また、再生開始と共にその区間のみを繰り返し再
生するようにしてもよい。

【００５２】このようにして、利用者は２回目以降の歌
唱時に１回目に歌ったときの比較結果が悪かった個所を
繰り返し歌い直して練習することができる。

【００５３】なお、上述の処理では１回目に歌唱時に記
録した比較結果データを２回目以降も使用するようにし
たが、ＣＰＵ２の制御によって何回か利用した後に曲デ
ータ中の比較結果データを消去したり書き換えたりすれ
ば、同じ曲の歌唱練習のときに、何度か歌ううちに良く
なった個所の比較結果が表示されなくなり、繰り返して
歌うにつれて比較結果の表示数がだんだん少なくなって
練習意欲を高めることができ、歌唱力を効率良く向上さ
せることができる。

【００５４】また、上述の実施例では通信カラオケ装置
の場合を説明したが、カラオケ音楽の再生出力が可能な
パーソナルコンピュータや、カラオケ装置においても同
様に実施することができる。

【００５５】

【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
る音楽演奏装置によれば、利用者が歌唱後にどの個所を
どのように歌えば良いかを具体的に確認しながら再度歌
唱できるので、短時間で歌唱力を向上させることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施形態である通信カラオケ装置
の構成を示すブロック図である。

【図２】図１に示したテレビモニタ上の歌詞表示例を示
す図である。

【図３】図２に示した歌詞データ中の歌詞色替えタイミ
ングデータのフォーマットの一例を示す図である。

【図４】演奏データ中に比較結果データを埋め込んだと
きのフォーマット例と歌詞データ中に採点データを埋め
込んだときのフォーマット例を示す図である。

【図５】図１に示したテレビモニタ上の比較結果の表示
例を示す図である。

【符号の説明】

１：システムバス ２：ＣＰＵ ３：ＲＯＭ ４：ＲＡＭ ５：ＤＭＡＣ ６：ＩＮＴＣ ７：タイマ（ＴＩＭＥＲ） ８，２２：シリアルインタフェース（ＳＥＲＩＡＬ・Ｉ
／Ｆ） ９：コントロールパネル １０：リモコン １１：グラフィック制御部 １２：ビデオ（ＶＩＤＥＯ）制御部 １３：テレビモニタ １４：スピーカ １５：オーディオ（ＡＵＤＩＯ）制御部 １６：音源ボード １７：アンプ １８：マイク １９：通信制御部 ２０：ＩＳＤＮインタフェース（ＩＳＤＮ・Ｉ／Ｆ） ２１：ＩＳＤＮ ２３：ＶＣＤプレーヤ ２４：スカジーインタフェース（ＳＣＳＩ・Ｉ／Ｆ） ２５：ハードディスク装置（ＨＤＤ）

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 メロディデータを含む演奏データと歌詞
   データとからなる曲データを記憶する曲データ記憶手段
   と、 該手段から選択された曲データの演奏データに基づいて
   音楽を再生する音楽再生手段と、 前記選択された曲データの歌詞データに基づく歌詞を表
   示する歌詞表示手段と、前記音楽に合わせて歌唱される
   歌唱音声集音してその音声データを入力する歌唱音声入
   力手段と、 該手段によって入力された音声データと前記演奏データ
   のメロディデータを比較して予め設定された時間毎の歌
   声の強さ，音程のずれ，リズムのずれ等の比較結果デー
   タを検出する比較結果データ検出手段と、 該手段によって検出された比較結果データを前記曲デー
   タ中の対応個所にそれぞれ埋め込む比較結果データ埋込
   手段と、 該手段によって比較結果データが埋め込まれた曲データ
   を再生するとき、音楽の進行と同期させて前記比較結果
   データに基づく比較結果を逐次表示させる比較結果表示
   制御手段とを備えたことを特徴とする音楽演奏装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の音楽演奏装置において、 前記比較結果データが埋め込まれた曲データを再生する
   とき、前記音楽再生手段による音楽の再生を無効にし、
   前記歌詞表示手段による歌詞の表示の進行と同期させて
   前記比較結果データに基づく比較結果を逐次表示させる
   手段を設けたことを特徴とする音楽演奏装置。
3. 【請求項３】 請求項１又は２記載の音楽演奏装置にお
   いて、 前記比較結果データ毎の歌唱指導データを記憶する歌唱
   指導データ記憶手段と、前記比較結果データが埋め込ま
   れた曲データを再生するとき、音楽の進行と同期させて
   前記比較結果データに基づく比較結果の表示に代えて、
   前記歌唱指導データ記憶手段に記憶されている前記比較
   結果データに対応する歌唱指導データに基づく歌唱指導
   音声を出力する歌唱指導音声出力手段とを設けたことを
   特徴とする音楽演奏装置。
4. 【請求項４】 請求項１乃至３のいずれか一項に記載の
   音楽演奏装置において、 前記比較結果データが埋め込まれた曲データを再生する
   とき、その曲データの比較結果データが最も悪い部分を
   繰り返して再生する手段を設けたことを特徴とする音楽
   演奏装置。