JPH11198151A - 成形金型クリーニング用シートおよびそれを用いた成形金型のクリーニング方法 - Google Patents

成形金型クリーニング用シートおよびそれを用いた成形金型のクリーニング方法

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JPH11198151A
JPH11198151A JP854698A JP854698A JPH11198151A JP H11198151 A JPH11198151 A JP H11198151A JP 854698 A JP854698 A JP 854698A JP 854698 A JP854698 A JP 854698A JP H11198151 A JPH11198151 A JP H11198151A
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cleaning
molding die
sheet
mold
die
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Kiyoshi Tsuchida
清 土田
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Renesas Semiconductor Package and Test Solutions Co Ltd
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Hitachi Ltd
Hitachi Yonezawa Electronics Co Ltd
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形金型のクリーニング効果の向上を図ると
ともに、クリーニングの作業数を低減して短時間でクリ
ーニング可能にする。 【解決手段】 熱可塑性のバインダを含有せずかつキャ
ビティ6よりも厚い紙などのシート材によって形成され
た第1のクリーニング用シート17を準備した後、第1
のクリーニング用シート17を成形金型28の合わせ面
の全域に接触するように載置し、その後、第1のクリー
ニング用シート17を第1金型3と第2金型4とによっ
て挟んでクランプして所定時間待つことにより、成形金
型28の合わせ面に付着した樹脂バリおよび油分や塵埃
を落とし、さらに、その落ちた汚れを成形金型28の熱
および圧力によって第1のクリーニング用シート17に
付着一体化させ、型開き後、汚れを付着一体化させた第
1のクリーニング用シート17の取り出しを行うことに
より、成形金型28のクリーニングを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モールドを行う成
形金型のクリーニング方法に関し、特に、成形金型内の
付着物をクリーニング用シートに付着させて除去する成
形金型クリーニング用シートおよびそれを用いた成形金
型のクリーニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】以下に説明する技術は、本発明を研究、
完成するに際し、本発明者によって検討されたものであ
り、その概要は次のとおりである。
【0003】例えば、所定の集積回路(Integrated Cir
cuit)が形成された半導体チップは、リードフレームと
電気的に接続されたうえで、塵埃や湿度などの外的雰囲
気や機械的衝撃からこれを保護するために、成形金型を
用いたモールド工程において樹脂により樹脂封止され
る。
【0004】なお、半導体チップの封止形態は、低融点
合金やガラスなどにより封着する気密封止と、成形金型
を用いて樹脂により成形封止する樹脂封止(非気密封
止)とに分けられる。このような半導体装置の封止技術
を詳しく記載している例としては、例えば、日経BP社
発行、「実践講座 VLSIパッケージング技術
(下)」(1993年5月31日発行)、31頁〜40
頁がある。
【0005】樹脂封止においては、幾度も繰り返される
成形封止によって樹脂が充填される成形金型の内部、つ
まり一対の成形金型を形成する上金型および下金型のキ
ャビティやランナおよびエアーベントなどに樹脂バリ、
油分または塵埃などの汚れが蓄積することになる。
【0006】このような汚れは、成形品質に悪影響を与
える現象が発生し、また、成形金型から製品を取り出す
時の離型性の低下にもなるので、一定のショット数おき
に作業者が成形金型をクリーニングする必要がある。
【0007】しかし、作業者による成形金型のクリーニ
ングは、それが手作業であるためにかなりの時間を要す
ることになるので、短時間で成形金型をクリーニングで
きる技術が要請されている。
【0008】そこで、このような要請に応えるものとし
て、半導体チップの搭載されていないリードフレーム
(以降、ダミーリードフレームと呼ぶ)を成形金型にク
ランプし、アンモニアやホルマリンなどのような汚れ落
としの成分が混入されたクリーニング用樹脂を成形金型
内に充填して成形金型をクリーニングする方法が行われ
ている。
【0009】しかし、この技術によれば、クリーニング
用として高価なダミーリードフレームを使用することに
なるので不経済であるのみならず、成形金型にはそれに
適合した特定形状のダミーリードフレームを所定の位置
にセットしてクランプすることになるので、成形金型と
ダミーリードフレームとの位置決めのための精度が必要
となる。さらに、成形したクリーニングレジンにおいて
カル部やランナ部に形成されたレジンは、リードフレー
ムから外れて分離し、この分離したレジンを成形金型か
ら除去するにはかなり作業性が悪い。
【0010】そこで、このような問題を解決する技術と
して、以下に説明する技術が考案された。
【0011】まず、第1の技術として、特開平6−25
4866号公報に記載されているように、型開きした金
型間に、クリーニング用樹脂が含浸および透過可能な綿
布(不織布)からなるシート状部材をクランプし、型閉
じめした金型内に溶融状態のクリーニング用樹脂を充填
する工程からなるものである。
【0012】次に、第2の技術として、特開平1−95
010号公報に記載されているように、成形金型間に難
燃性の紙不織布または樹脂からなる基板を配置し、この
状態で金型内にクリーニング用樹脂を充填固化して前記
基板とクリーニング用樹脂とを離型する方法である。
【0013】さらに、第3の技術として、特開平3−2
43310号公報に記載されているように、成形金型面
間に所要厚みを有するネット状の固化樹脂剥離用部材を
クランプし、次に金型面間にクリーニング用樹脂を加圧
充填してこれを金型面に残存付着する異物に接着させる
とともに樹脂を剥離用部材に一体化させる。
【0014】次に、金型を型開きして金型面から剥離用
部材を取り出し、この剥離用部材に一体化された固化樹
脂および接着一体化された異物を金型面から除去するも
のである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記第1の
技術、第2の技術および第3の技術においても、金型ク
リーニングの際、クリーニング用樹脂を金型内に充填す
る必要があり、その結果、封止用樹脂からクリーニング
用樹脂への交換作業が発生し、この交換作業に手間が掛
かることが問題とされる。
【0016】さらに、この交換作業に伴うクリーニング
用樹脂の保存、在庫管理などの工程管理などのように樹
脂封止とは異なる作業や工程管理を行わなければならな
いことが問題とされる。
【0017】本発明の目的は、成形金型のクリーニング
効果の向上を図るとともに、クリーニングの作業数を低
減して短時間でクリーニングできる成形金型クリーニン
グ用シートおよびそれを用いた成形金型のクリーニング
方法を提供することにある。
【0018】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0019】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0020】すなわち、本発明の成形金型クリーニング
用シートは、一対の第1金型と第2金型とからなる成形
金型の前記第1金型と前記第2金型との間に配置して前
記成形金型の内部をクリーニングするものであり、熱可
塑性のバインダを含有していない紙または不織布などの
シート材によって形成されているものである。
【0021】これにより、クリーニング時に成形金型ク
リーニング用シートからバインダが露出して成形金型に
付着することを防ぐことができる。
【0022】その結果、成形金型クリーニング用シート
を用いた成形金型内のクリーニングにおけるクリーニン
グ効果の向上を図ることができる。
【0023】また、本発明による成形金型のクリーニン
グ方法は、成形金型クリーニング用シートを用いたもの
であり、熱可塑性のバインダを含有していない紙または
不織布などのシート材によって形成された前記成形金型
クリーニング用シートを準備する工程と、前記成形金型
クリーニング用シートを一対の第1金型と第2金型とか
らなる成形金型の合わせ面またはこの合わせ面とキャビ
ティとに配置する工程と、前記成形金型クリーニング用
シートを前記第1金型と前記第2金型とによって挟んで
クランプする工程と、前記クランプを行って所定時間が
経過した後、前記第1金型と前記第2金型とを離反させ
て前記成形金型クリーニング用シートを取り出す工程と
を有し、前記成形金型クリーニング用シートに前記成形
金型内の付着物を付着させて取り出すことにより、前記
成形金型をクリーニングするものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0025】(実施の形態1)図1は本発明の成形金型
のクリーニング方法に用いるトランスファーモールド装
置の構造の実施の形態の一例を示す斜視図、図2は図1
に示すトランスファーモールド装置における樹脂成形部
の構造を示す部分断面図、図3は図2に示す樹脂成形部
における成形金型の構造を示す平面図、図4は図3に示
す成形金型のキャビティの構造を示す拡大部分平面図、
図5は本発明の実施の形態1のクリーニング工程Aで使
用される第1の成形金型クリーニング用シートの構造を
示す斜視図、図6は本発明の実施の形態1の成形金型の
クリーニング方法が適用される半導体製造方法の手順の
一例を示すフローチャート、図7は本発明の実施の形態
1のクリーニング工程Aにおいて成形金型クリーニング
用シートがクランプされている状態の成形金型の構造を
示す部分断面図、図8は本発明の実施の形態1のクリー
ニング工程Aにおいてクリーニング終了後の成形金型の
型開き状態を示す部分断面図、図9は本発明の実施の形
態1のクリーニング工程Aにおける使用後の成形金型ク
リーニング用シートの構造を示す平面図、図10は本発
明の実施の形態1のクリーニング工程Aにおける使用後
の成形金型クリーニング用シートの構造を示す斜視図、
図11は図1に示すトランスファーモールド装置によっ
て樹脂封止された半導体装置の構造を一部断面にして示
す斜視図、図12は本発明の実施の形態1のクリーニン
グ工程Aで使用される第2の成形金型クリーニング用シ
ートの構造を示す斜視図、図13は本発明の実施の形態
1のクリーニング工程Aで使用される第3の成形金型ク
リーニング用シートの構造を示す斜視図、図14は本発
明の実施の形態1のクリーニング工程Aで使用される第
4の成形金型クリーニング用シートの構造を示す斜視図
である。
【0026】図1に示すトランスファーモールド装置は
マルチポット型のものであり、例えば、図11に示す半
導体チップ30およびこの半導体チップ30と電気的に
接続されたインナリード19aなどを樹脂によって封止
するために使用されるものである。
【0027】このトランスファーモールド装置は、上金
型である第1金型3と、これと一対を成す下金型である
第2金型4と、第1金型3および第2金型4を備えた樹
脂成形部5と、ワーク(ここでは、ダイボンディングと
ワイヤボンディングとを終えたリードフレーム)を樹脂
成形部5に搬入するローダ1と、前記ワークを樹脂成形
部5から取り出すアンローダ2とを有しており、前記ト
ランスファーモールド装置において、半導体チップ30
がボンディングされたリードフレームは、図1に示すロ
ーダ1から樹脂成形部5に搬入され、この樹脂成形部5
で図11に示す半導体チップ30などが樹脂封止され
る。なお、樹脂成形を終了した図11に示す樹脂封止形
の半導体装置19は、アンローダ2に搬出されてここに
収容される。
【0028】さらに、図2に示す樹脂成形部5には、図
11に示す半導体装置19の樹脂部に対応した形状のキ
ャビティ6と、カル7と、ランナ8と、ポット9と、プ
ランジャ10と、エジェクタプレート11,15と、エ
ジェクタピン12,16と、ゲート13と、エアベント
14とが設けられている。
【0029】図3および図4に示すように、図2に示す
成形金型28である第1金型3と第2金型4との合わせ
面には、半導体チップ30が配置される所定形状のキャ
ビティ6が複数箇所に形成されている。また、第2金型
4の所定の位置には、タブレットなどの樹脂がセットさ
れるシリンダ状のポット9が複数貫通して形成され、ポ
ット9に対応する第1金型3のそれぞれの部分には、カ
ル7が設けられている。
【0030】さらに、このカル7からは、前記した複数
のキャビティ6が連通された複数のランナ8が分岐して
形成されており、第1金型3と第2金型4とが密着され
た状態において、ポット9の上辺がカル7によって閉止
されるとともに、カル7およびランナ8を介してポット
9が複数のキャビティ6に連通されるようになってい
る。なお、キャビティ6の外側には、キャビティ6のエ
アーを外部に逃がして樹脂の充填を完全にするためのエ
アベント14が形成されている。
【0031】ここで、図5に示す本実施の形態1におけ
る第1の成形金型クリーニング用シート(以降、単にク
リーニング用シートと呼ぶ)17は、成形金型28の第
1金型3と第2金型4との間に配置して成形金型28の
内部をクリーニングする際に用いるものであり、熱可塑
性のバインダ(樹脂粘結剤)を含有していない紙、布ま
たは不織布などのシート材によって形成されたものであ
る。
【0032】なお、前記バインダは、前記シート材の強
度を向上させるためのものであるが、180℃を越える
温度で溶解しないバインダであれば含有していてもよ
い。
【0033】さらに、本実施の形態1の第1のクリーニ
ング用シート17は、保湿性を有していることが望まし
く、また、クリーニング作用を高める溶剤(薬品)が含
浸されていることが望ましい。
【0034】すなわち、前記溶剤は、異物、汚れ、酸化
膜、ワックス、離型剤などの有機物の劣化物(ブリー
ド)およびバリ異物などの付着物を溶解または膨潤させ
てクリーニング作用を高めるものであり、クリーニング
時の成形金型28の表面温度が、例えば、170〜18
0℃になるように金型温度を設定して行うため、前記溶
剤の特性は、前記金型温度との関係から常温に影響しな
い40℃以上の融点が望ましく、また、沸点が低いと前
記溶剤が揮発して溶解または膨潤作用が少なくなるとと
もに、沸点が高いと成形金型28内に残留して成形金型
28を汚すことになるため、前記溶剤の沸点は120〜
150℃程度であることが望ましい。
【0035】ここで、前記溶剤の一例を列挙すると、ベ
ンジンアルコール(C6H5CH2OH)、シクロペンタノール
(C5H10O) 、シクロペンタノン(C5H8O)、2,2,4-トリメ
チルペンタン(CH3)3CCH2CH(CH3)2 、o-ジクロロベンゼ
ン(C6H4Cl2) 、2- エチルヘキサノール(CH3(CH2)3CH(C
2H5)CH2OH)、メチルジヒドロジャスモネートまたはイソ
プロピルアルコール((CH3)2CHOH)などである。
【0036】また、本実施の形態1の第1のクリーニン
グ用シート17は、成形金型28のキャビティ6以上の
厚さを有するものである。
【0037】すなわち、半導体装置19の樹脂部の厚さ
が、例えば、2mmであれば、第1のクリーニング用シ
ート17の厚さは、3mm程度であるが、柔らかなソフ
トシートであるため、この限りではない。また、その際
の第1のクリーニング用シート17の大きさは、例え
ば、300mm×120mm程度であるが、成形金型2
8の大きさによって決まるのでこの限りではない。
【0038】なお、この薄い第1のクリーニング用シー
ト17に多数の細孔31(図17参照)をランダムに形
成してもよい。または、不織布の細孔構造のものに樹脂
を注入して使ってもよい。
【0039】また、クリーニング作用のある成分(前記
溶剤)にかえて、成形金型28の離型性回復を目的とす
る離型回復作用のある成分を含浸させた成形金型28の
キャビティ6以上の厚さのクリーニング用シート、ある
いは、余分な付着物(例えば、離型剤など)除去を目的
とする何も含浸させていない成形金型28のキャビティ
6以上の厚さのクリーニング用シートを前記クリーニン
グ作用のある成分が含浸されている第1のクリーニング
用シート17にかえてクリーニングに使用することもで
きる。
【0040】次に、図6、図11を用いて、実施の形態
1における半導体チップ30のモールド方法について説
明する。
【0041】まず、図6のステップS1に示すワイヤボ
ンディング工程において半導体チップ30とリードフレ
ームのインナリード19aとをボンディングワイヤ19
bによって接続した後、ステップS2に示すモールド工
程において半導体チップ30およびこの半導体チップ3
0と電気的に接続されたリードフレームのインナリード
19aなどとを封止用樹脂によって封止する。
【0042】その後、ステップS3の切断工程において
リードフレームの切断を行う。
【0043】なお、本実施の形態1のモールド工程は、
ステップS2に示すように、クリーニング工程と樹脂封
止工程とを有する。
【0044】そこで、本実施の形態1のモールド工程の
前記樹脂封止工程について説明する。
【0045】まず、図2に示すプランジャ10の上に、
プレヒータによって加熱された固体状の封止用樹脂(タ
ブレット)をセットし、その後、半導体チップ30とイ
ンナリード19aとがワイヤボンディングされたリード
フレームを、図1に示すローダ1から樹脂成形部5に搬
送する。
【0046】この状態で、第2金型4を第1金型3に向
けて接近移動させることにより、成形金型28を形成す
る第1金型3と第2金型4との間にキャビティ6を含め
た空間を形成する。その後、溶融状態となった前記封止
用樹脂をプランジャ10によってカル7へ押し出すと、
前記封止用樹脂はランナ8およびゲート13を通ってキ
ャビティ6内に流入する。
【0047】さらに、キャビティ6に充填された前記封
止用樹脂が、熱とキュアとにより熱硬化し、その後、第
2金型4を下降移動すると型開きが行われる。
【0048】続いて、エジェクタプレート15を下降移
動させるとともに、エジェクタプレート11を上昇移動
させる。これにより、エジェクタピン12,16が突出
して型開きを完了し、樹脂封止された樹脂封止形の半導
体装置19の取り出しを行う。この樹脂封止では、一日
に何百ショットと繰り返すため、前記封止用樹脂を充填
する成形金型28の内部、つまり成形金型28の第1金
型3と第2金型4との合わせ面(エアベント14やキャ
ビティ6、さらにランナ8を含む)に樹脂バリおよび油
分や塵埃などの汚れ(付着物)が蓄積することになる。
【0049】したがって、前記汚れを除去するために図
6に示すステップS2のモールド工程における成形金型
28のクリーニング工程を施す必要がある。
【0050】そこで、本実施の形態1の前記クリーニン
グ工程(成形金型のクリーニング方法)について説明す
る。
【0051】なお、本実施の形態1では、このクリーニ
ング工程をクリーニング工程Aと呼ぶ。
【0052】まず、熱可塑性のバインダを含有していな
い紙または不織布などのシート材によって形成された図
5に示す第1のクリーニング用シート17(クリーニン
グ用シート)を準備する。
【0053】続いて、成形金型28の金型温度を、本実
施の形態1では170〜180℃に設定する。
【0054】その後、第1のクリーニング用シート17
を一対の第1金型3と第2金型4とからなる成形金型2
8の合わせ面のほぼ全域に接触するように載置(配置)
し、この状態で、第2金型4を第1金型3に向けて接近
移動させる。
【0055】この接近移動により、図7に示すように、
第1のクリーニング用シート17を第1金型3と第2金
型4とによって挟んでクランプし、このクランプ状態
を、例えば、10〜20秒程度維持して所定時間の経過
を待つ。
【0056】これにより、第1のクリーニング用シート
17に予め含浸させてあるクリーニング作用のある成分
(前記溶剤)が作用して、成形金型28の合わせ面に付
着した樹脂バリおよび油分や塵埃を落とし、さらに、そ
の落ちた汚れを成形金型28の熱および圧力によって第
1のクリーニング用シート17に付着一体化させる。
【0057】その後、第2金型4を下降移動させること
により、第1金型3と第2金型4とを離反させて型開き
を行う。
【0058】続いて、エジェクタプレート15を下降移
動させるとともに、エジェクタプレート11を上昇移動
させる。これにより、エジェクタピン12,16が突出
して図8に示すように、型開きを完了する。
【0059】その後、第1のクリーニング用シート17
とこのシートに接着一体化させた汚れ(付着物)の取り
出しを行う。
【0060】これにより、成形金型28のクリーニング
が行われる。
【0061】ここで、図8、図9および図10に示すク
リーニング用シートは、クリーニング終了後のシートで
ある。すなわち、クリーニング工程Aにおける使用後ク
リーニング用シート18である。
【0062】また、本実施の形態1で説明した図1に示
すトランスファーモールド装置は、オートモールド構造
のものである。
【0063】したがって、成形金型28内に第1のクリ
ーニング用シート17をセットする際にも、樹脂成形部
5の後方などから図示しないロールに巻かれた第1のク
リーニング用シート17を自動的に供給できるものであ
り、一定のショットごとに自動的に第1のクリーニング
用シート17をチャージできるものである。
【0064】ただし、図1に示すトランスファーモール
ド装置は、オートモールド構造のものに限定されるもの
ではなく、その場合には、トランスファーモールド装置
とは別に第1のクリーニング用シート17の搬送機構を
設置してもよい。
【0065】本実施の形態1の成形金型クリーニング用
シートおよび成形金型28のクリーニング方法によれ
ば、以下のような作用効果が得られる。
【0066】すなわち、第1のクリーニング用シート1
7(成形金型クリーニング用シート)を第1金型3と第
2金型4とによってクランプして所定範囲の金型温度
(本実施の形態1では170〜180℃)で成形金型2
8内のクリーニングを行う際に、この第1のクリーニン
グ用シート17が熱可塑性のバインダを含有していない
紙や布または不織布などのシート材によって形成されて
いることにより、クリーニング時に第1のクリーニング
用シート17からバインダが露出して成形金型28に付
着することを防ぐことができる。
【0067】したがって、第1のクリーニング用シート
17を用いた成形金型28内のクリーニングにおけるク
リーニング効果の向上を図ることができる。
【0068】なお、成形金型28におけるクリーニング
効果を向上できるため、この成形金型28を用いて行う
半導体装置19のモールドの品質を向上できる。
【0069】さらに、紙や布または不織布などから成る
第1のクリーニング用シート17を用いた成形金型28
のクリーニングであるため、クリーニング工程の安全性
の向上を図ることができるとともに、使用後の第1のク
リーニング用シート17を焼却処分することができ、そ
の結果、成形金型28のクリーニング工程の効率を向上
できる。
【0070】また、クリーニング用樹脂や封止用樹脂あ
るいは従来のダミーリードフレームを使用しない第1の
クリーニング用シート17のみによるクリーニング工程
である場合には、前記クリーニング用樹脂や前記封止用
樹脂の所定箇所へのセットおよびこれらの樹脂を第1金
型3と第2金型4との間に充填する作業などの従来のク
リーニング工程で必要とされていた作業、さらにその作
業にともなう前記クリーニング用樹脂や前記封止用樹脂
の管理などの工程管理を省くことができる。
【0071】これにより、成形金型28のクリーニング
における作業数を低減でき、その結果、短時間で成形金
型28をクリーニングできる。
【0072】なお、短時間で行えるクリーニング工程を
用いて半導体チップ30のモールドを行うことにより、
樹脂封止形の半導体チップ30の製造コストを低減でき
る。
【0073】また、第1のクリーニング用シート17が
保湿性を有していることにより、第1金型3と第2金型
4とによって第1のクリーニング用シート17をクラン
プして圧縮した際に、第1のクリーニング用シート17
に異物、汚れまたは酸化膜などの付着物を付着させ易
い。
【0074】これにより、クリーニング効果の向上をさ
らに図ることができる。
【0075】また、第1のクリーニング用シート17に
クリーニング作用を高める溶剤が含浸されていることに
より、前記付着物を溶解または膨潤させることができ
る。
【0076】その結果、前記付着物が第1のクリーニン
グ用シート17から露出し易くなるため、クリーニング
効果をさらに向上させることができる。
【0077】また、この溶剤の融点が40℃以上でかつ
沸点が120〜150℃であることにより、沸点が低す
ぎることによる溶剤の揮発と、沸点が高すぎることによ
る成形金型内への溶剤の残留とを防ぐことができる。
【0078】これにより、前記溶剤の揮発によるクリー
ニング作用の低下や成形金型28内への溶剤の残留によ
る付着物の増加を抑えることができる。
【0079】その結果、クリーニング効果を向上させる
ことができる。
【0080】さらに、クリーニング時の成形金型28の
金型温度を170〜180℃に設定することにより、異
物、汚れまたは酸化膜などの付着物の溶解または膨潤の
進行を促進させることができる。
【0081】これにより、クリーニング効果を向上させ
ることができる。
【0082】また、成形金型28のクリーニング作業に
おいて、第1のクリーニング用シート17はシート自体
にクリーニング作用を有することにより、キャビティ
6、ランナ8、ゲート13はもちろんのこと、従来のク
リーニング工程で汚れが取りにくいとされていたエアベ
ント14、第1金型3と第2金型4とが接触する部分、
および成形金型28と図示しないリードフレームとが接
触する部分など第1のクリーニング用シート17が対応
している全ての部分の汚れも除去することができる。
【0083】これにより、樹脂封止時における封止用樹
脂のエアーベント詰まりによる未充填および気泡の発生
を防止できる。また、キャビティ6の周囲の成形金型2
8の合わせ面に付着した樹脂バリも除去することができ
るため、その結果、半導体装置19におけるリード変
形、リード打痕、リードめっき剥がれの発生を防止でき
る。
【0084】さらに、前記したように、封止用樹脂の未
充填および気泡の発生の防止、樹脂バリの除去によっ
て、図11に示すような高品質の樹脂封止形の半導体装
置19を製造することができる。
【0085】なお、成形金型28の離型性が低下した場
合は、前記した離型回復作用のある成分を含浸させた成
形金型28のキャビティ6以上の厚さを有する第1のク
リーニング用シート17を用意し、成形金型28を形成
する第1金型3と第2金型4との間に、この第1のクリ
ーニング用シート17をクランプすることにより成形金
型28の離型性を回復できる。
【0086】また、本実施の形態1によるクリーニング
工程が、クリーニング用樹脂および封止用樹脂やダミー
リードフレームを使用しない第1のクリーニング用シー
ト17のみによるクリーニング工程であることにより、
従来のクリーニング工程で必要とされていた作業や工程
管理を省くことができる。
【0087】これにより、作業工程の簡略化および作業
時間の短縮化を図れる。一例として、本実施の形態1の
クリーニング工程Aは、前記従来のクリーニング工程と
比較してその作業時間を約1/3に低減でき、かつクリ
ーニングコストを約1/2に低減できる。
【0088】その結果、本実施の形態1のクリーニング
工程Aを含むモールド方法を行うことにより、樹脂封止
形の半導体装置19の製造コストを低減でき、かつ、タ
ーンアラウンドタイム良く高品質な樹脂封止形の半導体
装置19を得ることができる。
【0089】なお、本実施の形態1のモールド方法で
は、図12に示すような第2のクリーニング用シート2
0(成形金型クリーニング用シート)を用いてもよい。
この第2のクリーニング用シート20は、熱可塑性のバ
インダを含有せずかつクリーニング作用のある成分を混
合した耐熱性および柔軟性を有するキャビティ6の厚さ
以上のものである。
【0090】さらに、図13に示すような第3のクリー
ニング用シート21(成形金型クリーニング用シート)
を用いてもよい。この第3のクリーニング用シート21
は、熱可塑性のバインダを含有せず、かつ耐熱性および
柔軟性を有する材質のシート状部材の表面および裏面に
クリーニング作用を有する薄い樹脂を有しかつキャビテ
ィ6の厚さ以上のものである。なお、前記薄い樹脂は、
成形金型28の熱により一度溶融し、その後、成形金型
28の熱とキュアにより熱硬化し、汚れと前記薄い樹脂
が一体化するものである。
【0091】また、図14に示すような第4のクリーニ
ング用シート22(成形金型クリーニング用シート)を
用いてもよい。この第4のクリーニング用シート22
は、成形金型28のキャビティ6に完全にこのシートが
接触するような形状に形成するとともに、熱可塑性のバ
インダを含有せず、かつ耐熱性および柔軟性を有するキ
ャビティ6の厚さ以上のものであり、第4のクリーニン
グ用シート22を前記クリーニング作用のある成分を含
浸したキャビティ6以上の厚さを有する第1のクリーニ
ング用シート17にかえてクリーニングできる。
【0092】(実施の形態2)図15は本発明の実施の
形態2のクリーニング工程Bで使用される第5の成形金
型クリーニング用シートの構造を示す斜視図、図16は
本発明の実施の形態2のクリーニング工程Cで使用され
る第6の成形金型クリーニング用シートの構造を示す斜
視図である。
【0093】本実施の形態2の成形金型28のクリーニ
ング方法について説明する。
【0094】まず、モールド工程の樹脂封止工程で、実
施の形態1と同様の方法により半導体チップ30および
この半導体チップ30がボンディングされたリードフレ
ームのインナリード19aなどを封止用樹脂によって封
止する。
【0095】続いて、成形金型28の合わせ面の汚れを
除去するためのクリーニング工程を行う。このクリーニ
ング工程をクリーニング工程Bと呼ぶ。
【0096】このクリーニング工程Bにおいても、熱可
塑性のバインダ(樹脂粘結剤)を含有せずかつ耐熱性お
よび柔軟性を有する例えばパルプ100%の紙、布、不
織布などによって形成されたシート材からなるととも
に、予めクリーニング作用のある成分が含浸された図1
5に示すような成形金型28のキャビティ6以上の厚さ
の第5のクリーニング用シート23(成形金型クリーニ
ング用シート)を準備する。
【0097】なお、この第5のクリーニング用シート2
3においても、実施の形態1で説明した溶剤と同様の溶
剤が予め含浸されている。
【0098】この第5のクリーニング用シート23を成
形金型28の第1金型3と第2金型4との間に、成形金
型28の合わせ面のほぼ全域に接触するように載置し、
この状態で、第2金型4を第1金型3に向けて接近移動
させる。
【0099】この接近移動の際、成形金型28と第5の
クリーニング用シート23との摩擦による成形金型28
の合わせ面の汚れの剥離を防ぎ、さらに、第1金型3お
よび第2金型4により第5のクリーニング用シート23
をクランプし、この状態を一定時間維持することによ
り、第5のクリーニング用シート23に予め含浸された
クリーニング作用のある成分(前記溶剤)が作用し、前
記合わせ面に付着した樹脂バリおよび油分や塵埃を落と
し、その落ちた汚れを成形金型28の熱および圧力によ
って第5のクリーニング用シート23に付着一体化させ
る。
【0100】その後、第2金型4を下降移動させて型開
きを行う。
【0101】続いて、エジェクタプレート15を下降移
動させるとともに、エジェクタプレート11を上昇移動
させる。これにより、エジェクタピン12,16が突出
して型開きを完了し、その結果、第5のクリーニング用
シート23およびこのシートに接着一体化された汚れの
取り出しを行う。
【0102】次に、前記クリーニング工程Bとは異なる
他のクリーニング工程を行う。このクリーニング工程を
クリーニング工程Cと呼ぶ。
【0103】このクリーニング工程Cでは、熱可塑性の
バインダ(樹脂粘結剤)を含有せずかつ耐熱性および柔
軟性を有する例えばパルプ100%の紙、布、不織布な
どによって形成されたシート材からなるとともに、予め
離型回復作用のある成分が含浸された図16に示すよう
な成形金型28のキャビティ6以上の厚さの第6のクリ
ーニング用シート24(成形金型クリーニング用シー
ト)を準備する。
【0104】この第6のクリーニング用シート24を成
形金型28の第1金型3と第2金型4との間に、これら
第1金型3および第2金型4の合わせ面のほぼ全域に接
触するように載置し、この状態で、第2金型4を第1金
型3に向けて接近移動させる。
【0105】この接近移動の際、第1金型3および第2
金型4によって第6のクリーニング用シート24をクラ
ンプし、この状態を一定時間維持することにより、第6
のクリーニング用シート24に予め含浸された離型回復
作用のある成分が作用し、成形金型28内部の合わせ面
でシートに対応する全ての部分の離型性を回復させる。
【0106】その後、第2金型4を下降移動させて型開
きを行う。
【0107】続いて、エジェクタプレート15を下降移
動させるとともに、エジェクタプレート11を上昇移動
させる。これにより、エジェクタピン12,16が突出
して型開きを完了し、その結果、第6のクリーニング用
シート24およびこのシートに接着一体化された汚れの
取り出しを行う。
【0108】なお、前記クリーニング工程Bおよび前記
クリーニング工程Cを行うことにより、キャビティ6、
ランナ8、ゲート13はもちろんのこと、従来のクリー
ニング工程で汚れが取りにくいとされていたエアベント
14、第1金型3と第2金型4とが接触する部分、およ
び成形金型28とリードフレームとが接触する部分など
第6のクリーニング用シート24が対応している全ての
部分の汚れも除去することができる。
【0109】これにより、樹脂封止時における封止用樹
脂の未充填および気泡の発生を防止できる。また、キャ
ビティ6の周囲の成形金型28の合わせ面に付着した樹
脂バリも除去することができるため、その結果、半導体
装置19におけるリード変形、リード打痕、リードめっ
き剥がれの発生を防止できる。
【0110】さらに、前記したように、封止用樹脂の未
充填および気泡の発生の防止、樹脂バリの除去によっ
て、高品質の樹脂封止形の半導体装置19を製造するこ
とができる。
【0111】なお、成形金型28の合わせ面において、
第6のクリーニング用シート24が対応する全ての部分
で離型性を回復させることができるため、成形金型28
から半導体装置19の取り出しの際の半導体装置19の
クラックおよび金型への半導体装置19の付着残存を確
実に防止できる。
【0112】さらに、本実施の形態2におけるクリーニ
ング工程が、クリーニング用樹脂および封止用樹脂やダ
ミーリードフレームを使用しない第5のクリーニング用
シート23または第6のクリーニング用シート24のみ
によるクリーニング工程であることにより、従来のクリ
ーニング工程で必要とされていた作業や工程管理を省く
ことができる。
【0113】これにより、作業数を低減できる。
【0114】その結果、本実施の形態2の前記クリーニ
ング工程を用いたモールド方法を行うことにより、樹脂
封止形の半導体装置19の製造コストを低減でき、か
つ、歩留りの向上を図れるとともに、高品質な前記半導
体装置19を得ることができる。
【0115】(実施の形態3)図17は本発明の実施の
形態3のクリーニング工程Dで使用される第7の成形金
型クリーニング用シートの構造を示す斜視図、図18は
本発明の実施の形態3のクリーニング工程Dにおいて成
形金型クリーニング用シートがクランプされている状態
の成形金型の構造を示す部分断面図、図19は本発明の
実施の形態3のクリーニング工程Dにおいて成形金型ク
リーニング用シートをクランプした成形金型内に樹脂を
充填させた状態を示す部分断面図、図20は本発明の実
施の形態3のクリーニング工程Dにおいてクリーニング
終了後の成形金型の型開き状態を示す部分断面図、図2
1は本発明の実施の形態3のクリーニング工程Dにおけ
る使用後の成形金型クリーニング用シートの構造を示す
平面図、図22は本発明の実施の形態3のクリーニング
工程Dにおける使用後の成形金型クリーニング用シート
の構造を示す斜視図である。
【0116】本実施の形態3の成形金型28のクリーニ
ング方法について説明する。
【0117】まず、モールド工程の樹脂封止工程で、実
施の形態1と同様の方法により半導体チップ30および
この半導体チップ30がボンディングされたリードフレ
ームのインナリード19aなどを封止用樹脂によって封
止する。
【0118】続いて、成形金型28の合わせ面の汚れを
除去するためのクリーニング工程を行う。このクリーニ
ング工程をクリーニング工程Dと呼ぶ。
【0119】このクリーニング工程Dでは、熱可塑性の
バインダ(樹脂粘結剤)を含有せずかつ耐熱性および柔
軟性を有する例えばパルプ100%の紙、布、不織布な
どによって形成されたシート材からなるとともに、実施
の形態1の第1のクリーニング用シート17と同様に、
予めクリーニング作用のある成分が含浸された図17に
示す第7のクリーニング用シート25(成形金型クリー
ニング用シート)を用いる。
【0120】ここで、第7のクリーニング用シート25
は、図17に示すように、封止用樹脂がこのシートを透
過し易いようにゲート機能やエアベント機能の細孔31
がランダムにその表面に形成されるとともに、厚さがリ
ードフレームと同等程度(例えば、0.1〜0.3mm)の
ものである。
【0121】なお、この第7のクリーニング用シート2
5の細孔31は、必ずしも形成されている必要はない。
【0122】この第7のクリーニング用シート25を成
形金型28の第1金型3および第2金型4の合わせ面を
覆うように載置し、この状態で、第2金型4を第1金型
3に向けて接近移動させる。
【0123】また、図18は、前記トランスファーモー
ルド装置に第7のクリーニング用シート25がクランプ
されている状態の成形金型28の図であり、樹脂成形の
場合と同様に溶融状態となった封止用樹脂をプランジャ
10によってカル7へ押し出すと、封止用樹脂は第7の
クリーニング用シート25に浸透しながら、図19に示
すように、ランナ8およびゲート13を通ってキャビテ
ィ6とエアベント14とを充填する。
【0124】さらに、第7のクリーニング用シート25
を介して封止用樹脂を成形金型28内部に充填させた状
態で一定時間経過すると、予め第7のクリーニング用シ
ート25に含浸してあったクリーニング作用のある成分
によって蓄積した樹脂バリおよび油分や塵埃などの汚れ
を除去できる。
【0125】その後、図20に示すように、第2金型4
を下降移動させて型開きを行う。
【0126】続いて、エジェクタプレート15を下降移
動させるとともに、エジェクタプレート11を上昇移動
させる。これにより、エジェクタピン12,16が突出
して型開きを完了し、その結果、第7のクリーニング用
シート25と一体化した封止用樹脂およびこの封止用樹
脂に接着一体化された汚れの取り出しを行う。
【0127】ここで、図20、図21および図22に示
すクリーニング用シートは、使用後クリーニング用シー
ト26であり、この使用後クリーニング用シート26に
は、封止用樹脂充填箇所27が形成されている。
【0128】なお、前記クリーニング作業において、図
18に示す第7のクリーニング用シート25はシート自
体にクリーニング作用を有することにより、キャビティ
6、ランナ8、ゲート13はもちろんのこと、従来のク
リーニング工程で汚れが取りにくいとされていたエアベ
ント14、第1金型3と第2金型4とが接触する部分、
および成形金型28とリードフレームとが接触する部分
など第7のクリーニング用シート25が対応している全
ての部分の汚れも除去することができる。
【0129】これにより、樹脂封止時における封止用樹
脂の未充填および気泡の発生を防止できる。また、キャ
ビティ6の周囲の金型の合わせ面に付着した樹脂バリも
除去することができるため、その結果、半導体装置19
におけるリード変形、リード打痕、リードめっき剥がれ
の発生を防止することができる。
【0130】さらに、前記したように、封止用樹脂の未
充填および気泡の発生の防止、樹脂バリの除去によっ
て、高品質の樹脂封止形の半導体装置19を製造するこ
とができる。
【0131】また、成形金型28の離型性が劣化した場
合は、前記した離型回復作用のある成分を含浸させた第
7のクリーニング用シート25を用意し、第1金型3と
第2金型4との間にこの第7のクリーニング用シート2
5をクランプすることにより、封止用樹脂を充填するこ
とにより、成形金型28の離型性を回復できる。
【0132】さらに、本実施の形態3におけるクリーニ
ング工程が、封止用樹脂と第7のクリーニング用シート
25とを用いたクリーニング工程であることにより、従
来のクリーニング工程で必要とされていた作業のうち、
前記封止用樹脂に換えてクリーニング用樹脂を第1金型
3と第2金型4との間に充填する作業、さらにその作業
にともなうクリーニング用樹脂の管理などの工程管理を
省くことができる。
【0133】これにより、成形金型28のクリーニング
における作業数を低減でき、その結果、短時間で容易に
成形金型28をクリーニングできる。
【0134】したがって、本実施の形態3の前記クリー
ニング工程を含むモールド方法を行った際には、樹脂封
止形の半導体装置19の製造コストを低減でき、かつ高
品質な前記半導体装置19を得ることができる。
【0135】(実施の形態4)本実施の形態4の成形金
型28のクリーニング方法について説明する。
【0136】まず、モールド工程の樹脂封止工程で、実
施の形態1と同様の方法により半導体チップ30および
この半導体チップ30がボンディングされたリードフレ
ームのインナリード19aなどを封止用樹脂によって封
止する。
【0137】続いて、第1金型3と第2金型4との合わ
せ面の汚れを除去するためのクリーニング工程を行う。
このクリーニング工程をクリーニング工程Eと呼ぶ。
【0138】このクリーニング工程Eでは、実施の形態
3で説明した第7のクリーニング用シート25を成形金
型28の合わせ面のほぼ全面を覆うように載置し、この
状態で、第2金型4を第1金型3に向けて接近移動させ
る。
【0139】その後、溶融状態となったクリーニング用
樹脂をプランジャ10によってカル7へ押し出すと、ク
リーニング用樹脂は第7の第7のクリーニング用シート
25に浸透しながら、ランナ8およびゲート13を通っ
てキャビティ6とエアベント14とを充填する。
【0140】さらに、第7のクリーニング用シート25
を介して前記クリーニング用樹脂を成形金型28内部に
充填させた状態で一定時間経過すると、予め第7のクリ
ーニング用シート25に含浸してあったクリーニング作
用のある成分とクリーニング用樹脂の作用とにより、蓄
積した樹脂バリおよび油分や塵埃などの汚れを除去でき
る。
【0141】その後、第2金型4を下降移動させて型開
きを行う。
【0142】続いて、エジェクタプレート15を下降移
動させるとともに、エジェクタプレート11を上昇移動
させる。これにより、エジェクタピン12,16が突出
して型開きを完了し、その結果、第7のクリーニング用
シート25と一体化したクリーニング用樹脂およびこの
クリーニング用樹脂に接着一体化された汚れの取り出し
を行う。
【0143】このクリーニングは、例えば、1000シ
ョットの樹脂封止ごとに行うが、このクリーニングサイ
クルの間に実施の形態1で説明した作業数を少なくかつ
容易に行えるクリーニング工程Aを実行する。
【0144】これにより、汚れが積み重なり取れにくく
なる前に汚れを除去することができるため、実質的にク
リーニング工程Eを増やすと同等の効果を得ることがで
きる。しかも、クリーニング工程Aは実施の形態1で説
明したように作業数が少なく容易に行えるため、クリー
ニング工程が複雑にならない。
【0145】(実施の形態5)本実施の形態5の成形金
型28のクリーニング方法について説明する。
【0146】前記クリーニング方法は、実施の形態1で
説明したクリーニング工程Aと、従来技術で説明したダ
ミーリードフレームを成形金型28にクランプし、アン
モニアやホルマリンなどのような汚れ落としの成分が混
入されたクリーニング用樹脂を充填して成形金型28を
クリーニングする方法との組み合わせによるものであ
る。
【0147】まず、モールド工程の樹脂封止工程で、実
施の形態1と同様の方法により半導体チップ30および
この半導体チップ30がボンディングされたリードフレ
ームのインナリード19aなどを封止用樹脂によって封
止する。
【0148】続いて、第1金型3と第2金型4との合わ
せ面の汚れを除去するためにクリーニング工程を行う。
このクリーニング工程をクリーニング工程Fと呼ぶ。
【0149】このクリーニング工程Fでは、従来技術で
説明したように、ダミーリードフレームを成形金型28
の第1金型3および第2金型4の合わせ面にクランプ
し、アンモニアやホルマリンなどのような汚れ落としの
成分が混入されたクリーニング用樹脂を前記成形金型2
8内に充填して成形金型28をクリーニングする方法に
より、成形金型28の合わせ面に付着した汚れを落と
す。
【0150】このクリーニングは、例えば、1000シ
ョットの樹脂封止ごとに行うが、このクリーニングサイ
クルの間に実施の形態1で説明した作業数を少なくかつ
容易に行えるクリーニング工程Aを実行する。
【0151】これにより、汚れが積み重なり取れにくく
なる前に汚れを除去することができるため、実質的にク
リーニング工程Fを増やすと同等の効果を得ることがで
きる。しかも、クリーニング工程Aは実施の形態1で説
明したように作業数が少なく容易に行えるため、クリー
ニング工程が複雑にならない。
【0152】以上、本発明者によってなされた発明を発
明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その
要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言う
までもない。
【0153】例えば、前記実施の形態1においては、成
形金型クリーニング用シートにクリーニング作用を高め
る溶剤(薬品)が予め含浸されている場合を説明した
が、前記成形金型クリーニング用シートに、クリーニン
グ作用を高めるエポキシ系樹脂などの封止用樹脂が含浸
されていてもよく、もしくは、フッ素系樹脂などからな
る弾性部材(ゴム材)の粉末を有していてもよい。
【0154】つまり、成形金型クリーニング用シート
は、紙または不織布の粉末と、前記封止用樹脂や前記弾
性部材などの粉末とを混合させたシート材からなるもの
であってもよく、さらに、シート材とシート材との間に
前記封止用樹脂または前記弾性部材の薄膜シート材を配
置してなるシート材であってもよい。
【0155】これらのシート材に、予め、アンモニアや
ホルマリンなどのような汚れ落とし成分を含有させてお
くことにより、異物、汚れまたは酸化膜などの付着物の
溶解あるいは膨潤の進行を促進させることができ、その
結果、クリーニング効果を向上させることができる。
【0156】また、成形金型28の合わせ面またはキャ
ビティ6もしくはその両者に紫外線を照射し、この紫外
線を照射した成形金型28の合わせ面に成形金型クリー
ニング用シートを配置してクリーニングすることによ
り、クリーニング時に、前記付着物の溶解または膨潤の
進行をさらに促進させて前記付着物を浮き出させること
が可能になる。
【0157】その結果、クリーニング効果を向上させる
ことができる。
【0158】なお、前記実施の形態1〜5において説明
した種々の成形金型クリーニング用シートは、単に、成
形金型28のクリーニング用としてだけではなく、成形
金型28の待機時間に、第1金型3と第2金型4との間
に前記成形金型クリーニング用シートを挟んでクランプ
(ただし、ここでのクランプは第1金型3と第2金型4
とを軽く突き合わせる程度の軽いクランプ)しておくこ
とにより、成形金型28の合わせ面の酸化膜付着防止シ
ートとしても用いることができる。
【0159】また、前記実施の形態1〜5では、モール
ド装置がマルチポット型のトランスファーモールド装置
の場合を説明したが、前記モールド装置は、必ずしもマ
ルチポット型に限定されるものではなく、シングルポッ
ト型のトランスファーモールド装置であってもよい。
【0160】さらに、そのモールド装置を用いたモール
ド方法についても、半導体装置19に限らず、発光ダイ
オードもしくはフォトトランジスタなどのような頻繁に
離型性が低下するモールド方法に適用してもよい。
【0161】また、前記実施の形態1〜5による成形金
型クリーニング用シートは、熱可塑性のバインダ(樹脂
粘結剤)を含有しておらず、かつ、耐熱性および柔軟性
を有する材質によってシート状に形成されているもので
あれば種々のものを適用することができる。その際、廃
棄処理の容易性を考慮すると、この成形金型クリーニン
グ用シートは燃焼や溶解が容易な材質で形成されている
ものが望ましい。また、成形金型クリーニング用シート
の厚さが不足している場合つまりモールドされるリード
フレームより薄い場合には、これを重ねて前記リードフ
レームの厚さにまでして使用すればよい。
【0162】さらに、成形金型28との分離容易性の観
点から成形金型クリーニング用シートには離型剤が含浸
されていることが好ましいが、これは必須の条件ではな
い。また、離型剤は、予め製造段階で成形金型クリーニ
ング用シートに含浸しておくこともできるし、第1金型
3と第2金型4とによってクランプする前に別途含浸す
ることもできる。
【0163】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0164】(1).成形金型クリーニング用シートを
第1金型と第2金型とによってクランプして所定範囲の
金型温度で成形金型内のクリーニングを行う際に、この
成形金型クリーニング用シートが熱可塑性のバインダを
含有していない紙または不織布などのシート材によって
形成されていることにより、成形金型クリーニング用シ
ートを用いた成形金型内のクリーニングにおけるクリー
ニング効果の向上を図ることができる。
【0165】(2).成形金型におけるクリーニング効
果を向上できるため、この成形金型を用いて行う半導体
装置のモールドの品質を向上できる。さらに、紙や不織
布などの成形金型クリーニング用シートを用いた成形金
型のクリーニングであるため、クリーニング工程の安全
性の向上を図ることができるとともに、使用後の成形金
型クリーニング用シートを焼却処分することができ、そ
の結果、成形金型のクリーニング工程の効率を向上でき
る。
【0166】(3).成形金型クリーニング用シートが
保湿性を有していることにより、成形金型クリーニング
用シートをクランプして圧縮した際に、成形金型クリー
ニング用シートに異物、汚れまたは酸化膜などの付着物
を付着させ易い。これにより、クリーニング効果の向上
をさらに図ることができる。
【0167】(4).成形金型クリーニング用シートに
クリーニング作用を高める溶剤が含浸されていることに
より、前記付着物を溶解または膨潤させることができ
る。その結果、前記付着物が成形金型クリーニング用シ
ートから露出し易くなるため、クリーニング効果をさら
に向上させることができる。
【0168】(5).前記溶剤の融点が40℃以上でか
つ沸点が120〜150℃であることにより、沸点が低
すぎることによる溶剤の揮発と、沸点が高すぎることに
よる成形金型内への残留とを防ぐことができる。これに
より、溶剤の揮発によるクリーニング作用の低下や成形
金型内への溶剤の残留による付着物の増加を抑えること
ができる。その結果、クリーニング効果を向上させるこ
とができる。
【0169】(6).クリーニング時の金型温度を17
0〜180℃に設定することにより、異物、汚れまたは
酸化膜などの付着物の溶解または膨潤の進行を促進させ
ることができる。これにより、クリーニング効果を向上
させることができる。
【0170】(7).成形金型の合わせ面またはキャビ
ティもしくはその両者に紫外線を照射し、この紫外線を
照射した成形金型の合わせ面に成形金型クリーニング用
シートを配置してクリーニングすることにより、クリー
ニング時に、付着物の溶解または膨潤の進行をさらに促
進させて付着物を浮き出させることが可能になる。その
結果、クリーニング効果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形金型のクリーニング方法に用いる
トランスファーモールド装置の構造の実施の形態の一例
を示す斜視図である。
【図2】図1に示すトランスファーモールド装置におけ
る樹脂成形部の構造を示す部分断面図である。
【図3】図2に示す樹脂成形部における成形金型の構造
を示す平面図である。
【図4】図3に示す成形金型のキャビティの構造を示す
拡大部分平面図である。
【図5】本発明の実施の形態1のクリーニング工程Aで
使用される第1の成形金型クリーニング用シートの構造
を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態1の成形金型のクリーニン
グ方法が適用される半導体製造方法の手順の一例を示す
フローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態1のクリーニング工程Aに
おいて成形金型クリーニング用シートがクランプされて
いる状態の成形金型の構造を示す部分断面図である。
【図8】本発明の実施の形態1のクリーニング工程Aに
おいてクリーニング終了後の成形金型の型開き状態を示
す部分断面図である。
【図9】本発明の実施の形態1のクリーニング工程Aに
おける使用後の成形金型クリーニング用シートの構造を
示す平面図である。
【図10】本発明の実施の形態1のクリーニング工程A
における使用後の成形金型クリーニング用シートの構造
を示す斜視図である。
【図11】図1に示すトランスファーモールド装置によ
って樹脂封止された半導体装置の構造を一部断面にして
示す斜視図である。
【図12】本発明の実施の形態1のクリーニング工程A
で使用される第2の成形金型クリーニング用シートの構
造を示す斜視図である。
【図13】本発明の実施の形態1のクリーニング工程A
で使用される第3の成形金型クリーニング用シートの構
造を示す斜視図である。
【図14】本発明の実施の形態1のクリーニング工程A
で使用される第4の成形金型クリーニング用シートの構
造を示す斜視図である。
【図15】本発明の実施の形態2のクリーニング工程B
で使用される第5の成形金型クリーニング用シートの構
造を示す斜視図である。
【図16】本発明の実施の形態2のクリーニング工程C
で使用される第6の成形金型クリーニング用シートの構
造を示す斜視図である。
【図17】本発明の実施の形態3のクリーニング工程D
で使用される第7の成形金型クリーニング用シートの構
造を示す斜視図である。
【図18】本発明の実施の形態3のクリーニング工程D
において成形金型クリーニング用シートがクランプされ
ている状態の成形金型の構造を示す部分断面図である。
【図19】本発明の実施の形態3のクリーニング工程D
において成形金型クリーニング用シートをクランプした
成形金型内に樹脂を充填させた状態を示す部分断面図で
ある。
【図20】本発明の実施の形態3のクリーニング工程D
においてクリーニング終了後の成形金型の型開き状態を
示す部分断面図である。
【図21】本発明の実施の形態3のクリーニング工程D
における使用後の成形金型クリーニング用シートの構造
を示す平面図である。
【図22】本発明の実施の形態3のクリーニング工程D
における使用後の成形金型クリーニング用シートの構造
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ローダ 2 アンローダ 3 第1金型 4 第2金型 5 樹脂成形部 6 キャビティ 7 カル 8 ランナ 9 ポット 10 プランジャ 11,15 エジェクタプレート 12,16 エジェクタピン 13 ゲート 14 エアベント 17 第1のクリーニング用シート(成形金型クリーニ
ング用シート) 18,26 使用後クリーニング用シート 19 半導体装置 19a インナリード 19b ボンディングワイヤ 20 第2のクリーニング用シート(成形金型クリーニ
ング用シート) 21 第3のクリーニング用シート(成形金型クリーニ
ング用シート) 22 第4のクリーニング用シート(成形金型クリーニ
ング用シート) 23 第5のクリーニング用シート(成形金型クリーニ
ング用シート) 24 第6のクリーニング用シート(成形金型クリーニ
ング用シート) 25 第7のクリーニング用シート(成形金型クリーニ
ング用シート) 27 封止用樹脂充填箇所 28 成形金型 30 半導体チップ 31 細孔

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の第1金型と第2金型とからなる成
    形金型の前記第1金型と前記第2金型との間に配置して
    前記成形金型の内部をクリーニングする成形金型クリー
    ニング用シートであって、熱可塑性のバインダを含有し
    ていない紙または不織布などのシート材によって形成さ
    れていることを特徴とする成形金型クリーニング用シー
    ト。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の成形金型クリーニング用
    シートであって、保湿性を有していることを特徴とする
    成形金型クリーニング用シート。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の成形金型クリー
    ニング用シートであって、クリーニング作用を高める溶
    剤が含浸されていることを特徴とする成形金型クリーニ
    ング用シート。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の成形金型クリーニング用
    シートであって、前記溶剤の融点が40℃以上で、かつ
    沸点が120〜150℃であることを特徴とする成形金
    型クリーニング用シート。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4記載の成形金
    型クリーニング用シートであって、クリーニング作用を
    高めるエポキシ系樹脂などの封止用樹脂もしくはフッ素
    系樹脂などからなる弾性部材を有していることを特徴と
    する成形金型クリーニング用シート。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4または5記載の成
    形金型クリーニング用シートを用いた成形金型のクリー
    ニング方法であって、 熱可塑性のバインダを含有していない紙または不織布な
    どのシート材によって形成された前記成形金型クリーニ
    ング用シートを準備する工程と、 前記成形金型クリーニング用シートを一対の第1金型と
    第2金型とからなる成形金型の合わせ面またはこの合わ
    せ面とキャビティとに配置する工程と、 前記成形金型クリーニング用シートを前記第1金型と前
    記第2金型とによって挟んでクランプする工程と、 前記クランプを行って所定時間が経過した後、前記第1
    金型と前記第2金型とを離反させて前記成形金型クリー
    ニング用シートを取り出す工程とを有し、 前記成形金型クリーニング用シートに前記成形金型内の
    付着物を付着させて取り出すことにより、前記成形金型
    をクリーニングすることを特徴とする成形金型のクリー
    ニング方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の成形金型のクリーニング
    方法であって、前記所定時間を経過させる際の金型温度
    を170〜180℃に設定することを特徴とする成形金
    型のクリーニング方法。
  8. 【請求項8】 請求項6または7記載の成形金型のクリ
    ーニング方法であって、前記成形金型の合わせ面または
    キャビティもしくはその両者に紫外線を照射し、この紫
    外線を照射した前記成形金型の合わせ面に前記成形金型
    クリーニング用シートを配置してクリーニングすること
    を特徴とする成形金型のクリーニング方法。
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