JPH11192648A - 情報記録ディスク用基板、それを射出成形するための金型及びスタンパ、スタンパの製造方法並びに情報記録ディスク - Google Patents

情報記録ディスク用基板、それを射出成形するための金型及びスタンパ、スタンパの製造方法並びに情報記録ディスク

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JPH11192648A
JPH11192648A JP10136095A JP13609598A JPH11192648A JP H11192648 A JPH11192648 A JP H11192648A JP 10136095 A JP10136095 A JP 10136095A JP 13609598 A JP13609598 A JP 13609598A JP H11192648 A JPH11192648 A JP H11192648A
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Osamu Ishizaki
修 石崎
Hideo Daimon
英夫 大門
Hiroyuki Hirata
弘之 平田
Tatsuo Araki
立夫 荒木
Takeshi Maro
毅 麿
Yasuhiko Koda
安彦 國府田
Makoto Aihara
誠 相原
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    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/263Moulds with mould wall parts provided with fine grooves or impressions, e.g. for record discs
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた平滑性と平面性を具備する情報記録デ
ィスク用基板並びにそれを製造するための射出成形用金
型及びスタンパを提供する。 【解決手段】 プラスチック基板を射出成形するための
金型20のキャビティ面構成板1,2は、粗く研磨され
た後、キャビティ22を区画する表面に無電解Ni−P
メッキが施される。メッキ表面を砥粒を用いて研磨して
Ra≦2.0nm、Rmax≦22nmの表面粗さを得
る。この金型で成形されたプラスチック基板は研磨され
たメッキ表面と同等の平滑性を有する。キャビティ面に
ピット形成用の凹凸パターンを形成することもできる。
磁気ヘッドのニアコンタクト化が可能となり高密度記録
が実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形により成
形される情報記録媒体用の基板並びにそれを製造するた
めの金型及びスタンパに関し、さらに詳細には、高密度
記録が可能な情報記録ディスクに好適なプラスチック基
板、それを製造するための射出成形用金型及びスタン
パ、スタンパの製造法、並びにプラスチック基板を用い
た磁気ディスクや光ディスクなどの情報記録ディスクに
関する。
【0002】
【従来の技術】マルチメディア時代の到来とともに、汎
用コンピュータ等に用いられている情報記録装置は文字
情報のみならず音声や画像情報を取り扱う必要があるた
め、記録容量を一層増大することが要求されている。こ
の要求にこたえるため、例えば、コンピュータの外部記
録装置であるハードディスクを高密度記録することが検
討されている。従来、ハードディスク用の基板としてAl
−Mg等のアルミニウム合金製基板が用いられてきた。こ
のアルミニウム合金製基板は、通常、以下のプロセスで
製造されている。最初に、所望の厚みに圧延されたアル
ミ鋼鈑をプレス加工により円盤状にし、熱処理により歪
みを除去した後、切削加工によって内外径を調節する。
次いで、エッジの面取り加工が施された後、円盤表面上
にNi―Pの無電解メッキを15μm程度施して基板の
表面硬度を高める。最後に、平滑性、平面性を得る目的
でアルミナ、シリカ、ダイヤモンド等の研磨砥粒によっ
てその表面をラッピングまたはポリッシングして鏡面に
仕上げる。
【0003】最近磁気ディスクの軽量化、生産性の向
上、製造コストの低減等の目的で、磁気ディスクの基板
を光ディスクと同様に製造することが提案されている。
例えば、特開昭63−255816号は、リング上の微
細な凹部が形成された金型内に溶融樹脂を射出すること
により樹脂製の磁気ディスク用基板を作製する方法を開
示している。この微細な凹部は、コンタクト・スタート
・ストップ(CSS)方式を採用している磁気ディスクの
回転起動時に加わるトルクを低減し、磁気ディスクの摩
耗を防止するために設けられている。
【0004】従来、磁気ディスクの物理フォーマットを
行う際に、磁気ヘッドによりディスク上の全領域にフォ
ーマット信号を記録しなければならないため、多くの時
間を費やしていた。この問題に対処するために、特開平
3−86912号は、磁気ディスクの新しい形態とし
て、サーボ信号等のプリフォーマット信号を射出成形に
より樹脂基板上の凹凸として形成し、この上に磁性金属
薄膜を形成した磁気ディスクを開示している。この磁気
ディスクからサーボ信号を読み出すには、磁性金属薄膜
を一方向に強制磁化させ、この磁性金属薄膜の凹凸から
生じるもれ磁界を磁気ヘッドで検出している。このタイ
プの磁気ディスクは、精度良く配したトラッキング用の
サーボピットと隣接したトラックを磁気的に分離するた
めのガードバンド溝とを備えたマスターディスクを材料
とした射出成形などの方法により複製することによって
製造することができるため、物理フォーマットが予め行
われている大容量の磁気ディスクを大量かつ安価に提供
することが可能となる。
【0005】しかしながら、基板上に下地層や磁性層を
スパッタリングにより成形させる際、基板がスパッタに
より加熱されて変形したり、残留歪みが生じるという問
題があった。この問題に対処するため、例えば、特開昭
64−50236号は、射出成形用金型の温度を基板製
造用樹脂のガラス転移温度よりも低い所定範囲の温度に
設定して射出成形した後、所定温度範囲でアニーリング
することによって磁気ディスク用の基板を製造する方法
を開示している。また最近では、常温でもスパッタリン
グを行うことができる技術が開発されており、前述の加
熱変形に関する問題は解決されつつある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、磁気ディス
クの記録密度を増大することを目的として、記録用の磁
気ヘッドの浮上量を可能な限り小さくするニア・コンタ
クト化が進められている。ニア・コンタクト化により記
録領域の狭い範囲に磁束が集中するため、微少な磁気マ
ークを高密度に成形することが可能となる。一方、再生
時においても、磁気ヘッドを磁気ディスク面に接近させ
る程、一層大きな再生出力が得られるため、ニア・コン
タクト化は望ましい。例えば、磁気ヘッドの磁気ディス
ク面からの浮上高さを40nmから20nmに低減する
と、ヘッドの再生出力は20%程度高められることがわ
かっている。
【0007】磁気ディスクの場合、上記ニア・コンタク
ト化を実現するために、スライダに支持された浮上ヘッ
ドが採用されている。この浮動ヘッドは、磁気ディスク
の走行に伴い、空気流がスライダと磁気ディスクの間に
形成されるくさび状の隙間内に押し込まれ、それにより
発生する圧力によって浮動ヘッドは高速回転するディス
ク上を極めて狭い一定間隔で浮上することができる。
【0008】しかしながら、従来の射出成形用金型で成
形された基板では、得られた基板の表面の平滑性が充分
でないために、浮動ヘッドの浮上量が高くなり、ニア・
コンタクト化が困難であった。
【0009】また、最近、光磁気ディスク等の光情報記
録ディスクの記録再生装置において、光ヘッドを浮上ス
ライダ内に埋め込むことによって高速アクセスや高密度
記録が検討されている。例えば、特開平8−26636
9号は、固体イマージョンレンズを備えるヘッドとスラ
イダとを扇状のスイングアームの先端に固定した光磁気
ディスク記録再生装置を開示している。この記録再生装
置は、極めてコンパクトでありながらも、高速アクセス
や高密度記録が可能である。このような浮上型の光ヘッ
ドで記録・再生される光磁気ディスク等の光ディスクに
おいても磁気ディスクと同様にニア・コンタクト化が要
求される。
【0010】光ディスクやコンパクトディスク(CD)
等の光ディスク用の基板は、通常、凹凸状のプリフォー
マットパターンが形成されたスタンパを射出成形機の金
型内に装着して、樹脂を射出成形することにより製造さ
れる。しかしながら、かかるスタンパを使用した場合に
は、樹脂注入時に、溶解樹脂の熱と型締め時に付与され
た圧力、さらにはスタンパと金型の熱膨張係数の相違に
より、スタンパが変形し易くなる。かかるスタンパの変
形は、成形品である基板のうねりやリターデーションを
もたらすことになる。
【0011】上記の樹脂製の基板を用いた薄膜型記録媒
体に於いては、従来のスタンパ(殆どが純Ni製スタン
パを使用)で基板を射出成形すると、Niの硬度がビッ
カース高度で300Hv以下と低く、また厚みが薄いた
め、成形時に加わる大きな圧力(〜500kg/cm2)によ
り、Ni製スタンパが弾性変形する。この変形(うね
り)は種々の周期(波長)のものが発生するが、うねり
の周期が10mm以下のうねりではうねりの高さは50
nm以上である。このNiスタンパの弾性変形は、射出
成形により基板に転写されることになる。この程度の変
形量は従来の光磁気ディスクでは殆ど問題にならなかっ
た。しかし、前述した基板を使用した磁気ディスクや光
ヘッドを浮上型スライダに埋め込み、高密度かつ高速で
アクセスする新しいコンセプトの光磁気記録媒体に於い
ては、浮上型スライダの浮上量が小さく、又基板の微小
うねりや凹凸に対する浮上型スライダの追随性がないた
め、記録再生中にヘッドクラッシュを起こすことにあ
る。またクラッシュが起こらない場合であっても、基板
に微小うねりが存在するため、再生信号が変動したり、
トラッキングが良好にかからないという問題があった。
【0012】さらに、上述したような近接場光で情報を
記録再生する新しいタイプの光磁気記録方式では、近接
場光の伝播距離は波長の1/4程度という制限がある。
このため、光磁気記録媒体に対して浮上型ヘッドを極め
て狭い間隔で且つ高精度に位置させた状態で記録再生を
行わなければならない。したがって、上述したような基
板のうねりは、近接場光での記録再生を実現するうえで
極めて深刻な問題であった。
【0013】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、表面が極めて平坦な情報
記録媒体用基板及びそれを備えた情報記録ディスクを提
供することにある。また、本発明のさらなる目的は、表
面が極めて平坦な情報記録媒体用基板を製造するために
必要な、射出成形金型、スタンパ及びスタンパの製造方
法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に従
えば、金型内に溶融樹脂を充填することによって成形さ
れる情報記録ディスク用基板であって、10mm以下の
周期を有するうねりの高さが50nm未満であることを
特徴とする情報記録ディスク用基板が提供される。
【0015】本発明の情報記録ディスク用基板は、基板
表面に存在する10mm以下の周期(波長)を有するう
ねりの高さが50nm未満であるので、この情報記録デ
ィスク用基板上に磁性膜などを成膜すれば、表面が極め
て平坦な情報記録媒体を作製することができる。このた
め、例えば、エアスライダを備えた浮上型ヘッドを用い
て情報の記録再生を行った場合であっても、ヘッドクラ
ッシュを起こすこともなく、再生信号の振幅の変動やト
ラッキングエラーの発生を防止し、良好に情報の記録再
生を行うことができる。
【0016】本発明の情報記録ディスク用基板の材料と
しては、ポリカーボネート、ノルボルネン系アモルファ
スポリオレフィン、ポリエーテルイミド、ポリエーテル
スルフォンまたはフェノール樹脂などの樹脂が好適であ
る。
【0017】本発明の第2の態様に従えば、情報記録デ
ィスク用基板を射出成形するための射出成形用金型にお
いて、上記金型内の情報記録ディスクの記録面を形成す
るキャビティ面の少なくとも一部が、Ra≦2.0n
m、Rmax≦22nmの表面粗さであることを特徴と
する情報記録ディスク用基板を射出成形するための金型
が提供される。
【0018】本発明の金型では、射出成形用金型内の情
報記録ディスク記録面を形成するキャビティ面を、表面
粗さがRa≦2.0nm、Rmax≦22nmであるた
めに、射出成形により得られる樹脂基板の表面はキャビ
ティ面の表面粗さと同程度の平滑性及び平面性が得られ
る。それゆえ、この基板を用いて得られた磁気ディスク
も同様の平滑性及び平面性を備え、浮動ヘッドによるニ
ア・コンタクト化が可能となるため、高密度記録を実現
するとともに、充分な再生出力が得られる。逆に、Ra
が2.0nmを超え、またはRmaxが22nmを超え
る場合には、成形された基板も同様の面粗さとなり、か
かる基板を用いて製造された磁気ディスクを記録する
際、磁気ヘッドのグライドハイトが大きくなるため高密
度記録ができず、再生時においても再生出力が変動す
る。かかる表面粗さは、例えば、ラッピングまたはポリ
ッシングにより達成される。
【0019】本明細書において、表面粗さを示すRa及
びRmaxはJIS−B0601規格に基づくものであ
る。かかる面粗さの測定機としては、位相差測定法を用
いたWYKO社製TOPO−2D・3D、非点収差法を
用いた東京精密社製Sufcom920A、AFM原子
間力顕微鏡であるDigital Instruments 社製NanoS
copeII等を用いることができ、本発明の実施例に
おいてはWYKO社製TOPO−2D・3Dを用いた。
【0020】本発明の第2の態様に従う射出成形用金型
構造としては、磁気ディスクを製造する場合には、スタ
ンパを装着せず且つキャビティ面を所定の平滑性になる
ように加工する(鏡面加工する)以外は、光ディスク用
プラスチック基板を射出成形するための金型と同一の構
造にすることができる。すなわち、固定側金型の固定側
キャビティ面、可動側金型の可動側キャビティ面、固定
側型板、可動側型板、ゲートカットパンチ、スプールブ
ッシュ、ロケートリング、エジェクタスリーブ、スプー
ルエジェクタピン等で構成することができる。キャビテ
ィ面は固定側のみ、可動側のみまたは固定側及び可動側
の両面を鏡面加工してもよく、磁気ディスクの記録面に
応じて選択することができる。磁気ディスクの記憶容量
を大きくするには、固定側及び可動側の両面のキャビテ
ィ面を鏡面化することが望ましい。また、固定側、可動
側のいずれかのキャビティ面を鏡面化したい場合は、固
定側キャビティ面には成形基板の突き出し機構がなく金
型構造がシンプルであるとともに記録エリアを大きく取
れるため、固定側キャビティ面を記録領域を形成する面
とするのが好ましい。
【0021】本発明の第2の態様に従う情報記録ディス
ク基板成形用金型において、情報記録ディスクの記録面
を構成することになるキャビティ面に予め金属メッキを
施すことにより、極めて平滑度の高いキャビティ鏡面
(超鏡面)を容易に且つ低コストで得ることができる。
また、従来の鏡面加工では鋼材のピンホール、突起等の
表面欠陥を避ける為、選別して鋼材を使う等の配慮が必
要であったが、本発明における鏡面加工の一形態である
金属メッキの形成及び表面研磨により、鋼材の品質に左
右されず、安定した鏡面を得ることが可能になる。
【0022】金属メッキは、種々の金属メッキ用いるこ
とができ、例えば、Ni、Ni−P、Ni−Co、Ni
−W−P、Co−Ag、Ag−Pd、Ag−Rh等の電
気メッキや、Ni−P、Ni−B等の無電解メッキのよ
うな化学メッキを用いることができる。このうち、膜の
均一性、緻密性及び母材との密着性の観点から、Niま
たはNi合金メッキが望ましい。さらに、表面硬度の点
からすれば、Ni−P、Ni−B、Ni−Co、Ni−
W−P、Co−Agメッキが好ましい。
【0023】メッキ厚みtとしては1μm≦t≦80μ
mが好ましい。メッキ厚みが1μm未満であれば、母材
の表面状態を反映するため平滑な面を得ることが困難と
なり、メッキ厚みが80μmを越える場合は、メッキに
時間がかかったり、メッキに応力が発生して基板の平面
性が悪化する可能性がある。さらに、メッキ厚みtは、
10μm≦t≦30μmが一層好ましい。このようにキ
ャビティ面に金属メッキを施した場合には、金属メッキ
面は研磨砥粒を用いたラッピングまたはポリッシングに
より鏡面化することができる。
【0024】本発明の第2の態様に従う金型において、
キャビティ面の少なくとも一部に凹凸パターンを備える
ことができる。凹凸パターンは、記録または再生用ヘッ
ドの起動用のランディングゾーンテクスチャー、プリフ
ォーマットパターン及びデータパターンの少なくとも一
つに相当し得る。記録または再生用ヘッドの起動用のラ
ンディングゾーンテクスチャーとは、CSS方式を採用
した浮上型ヘッドにより情報記録ディスクの回転起動時
に加わるトルクを低減し、磁気ディスクの磨耗を防止す
るためにディスク表面上に設けられている凹凸パターン
をいう。かかる浮上型ヘッドは、磁気ヘッドのみなら
ず、光磁気ヘッド、光ヘッド等の磁気ディスク、光磁気
ディスク及び光ディスク等の任意の情報記録媒体の記録
または再生に使用されているヘッドを含む。また、プリ
フォーマットパターンには、トラッキングサーボ用のサ
ーボピット、アドレスピット、ガードバンド、案内溝、
ランド/グルーブ記録用の溝等のフォーマット情報に関
連するすべての凹凸パターンを含む。データパターンは
記録領域に含まれる記録ピット等を含む。
【0025】本発明の情報記録ディスク基板の凹凸パタ
ーンは、これらの凹凸パターンに対応する凹凸パターン
を射出成形用金型内の情報記録ディスク記録面を形成す
るキャビティ面に形成し、かかる金型中に樹脂を射出成
形することによって得ることができる。キャビティ面上
に形成される凹凸パターンの高さ(深さ)は、基板上に
形成される凹凸パターンを考慮して、好ましくは、20
nmから200nmである。さらに好ましくは、凹凸パ
ターンの深さは磁気ディスクのヘッド起動用のランデデ
ィングゾーンテクスチャーでは、20nmから40nm
であり、プリフォーマットパターンでは80nmから2
00nmである。また、光ディスクの凹凸パターンの深
さは起動用のランデディングゾーンテクスチャーでは、
30nmから50nmであり、プリフォーマットパター
ンでは50nm〜200nmである。
【0026】凹凸パターンは、例えば、キャビティ面を
Ni−Pメッキで構成した場合に、Ni−Pメッキ面に
所定のパターンで凹部を形成してもよく、あるいは、N
i−Pメッキ面に所定のパターンの凸部を形成してもよ
い。Ni−Pメッキ面に凸部パターンを形成する場合に
は、Ti、Ta、Alまたはそれらの元素の少なくとも
一種を含む合金の金属層をNi−Pメッキ面上にスパッ
タリングなどにより形成し、反応性プラズマエッチング
でパターンをエッチングするのが好適である。
【0027】本発明の第3の態様に従えば、溶融樹脂を
金型内に射出充填して情報記録ディスク用の基板を成形
するために使用される金型用のスタンパにおいて、上記
スタンパの溶融樹脂と接触する部分が、500Hv以上
のビッカース硬度を有することを特徴とするスタンパが
提供される。
【0028】本発明に従うスタンパの溶融樹脂と接触す
る部分はビッカース硬度が500Hv以上の材料で形成
されているので、本発明に従うスタンパを射出成形用金
型に装着し、この金型内に溶融樹脂を射出充填して金型
内部に最大で500kg/cm2程度の圧力を加えた場
合であっても、溶融樹脂の圧力によるスタンパの弾性変
形は防止されている。したがって、本発明に従うスタン
パを用いて射出成形することにより、極めて平面性に優
れたプラスチック基板が得られる。
【0029】スタンパの溶融樹脂と接触する部分の材質
はNi−P、Ni−B、Ni−CoまたはCo−Agな
ど硬度が高いものが望ましい。スタンパ全体をかかる材
料から構成してもよい。あるいは、スタンパは、ビッカ
ース硬度の異なる2層から構成されてよい。この場合、
上記溶融樹脂と接触する側の層が500Hv以上のビッ
カース硬度を有し、上記金型に装着される側の層が30
0Hv以下のビッカース硬度を有し得る。こうすること
により、スタンパの金型に装着される側におけるかじり
を防止することができる。スタンパの溶融樹脂と接触す
る側の層は、前述のように、Ni−P、Ni−B、Ni
−CoまたはCo−Agなどにより構成することができ
るが、これらの材料に限定されることはなく、成膜後に
500Hv以上のビッカース硬度を有するような材料で
あれば任意の材料を用いてスタンパの溶融樹脂と接触す
る側の層を形成することができる。また、スタンパの金
型に装着される側の層は、純Niで構成されることが好
ましいが、本発明ではこの材料に限定されることはな
く、ビッカース硬度が300以下の材料、例えば、Fe
Coなどのほかの材料を用いて金型に装着される側の層
を形成することができる。本発明に従うスタンパを製造
するには、膜の堆積速度が大きいメッキ法を用いるのが
有利である。
【0030】本発明の第4の態様に従えば、300Hv
以下のビッカース硬度を有する低硬度層及び500Hv
以上のビッカース硬度を有する高硬度層から構成された
スタンパの製造方法であって、浴組成の異なるメッキ浴
を用いて電解メッキ法でメッキすることにより上記高硬
度層及び上記低硬度層をそれぞれ形成することを特徴と
するスタンパの製造方法が提供される。
【0031】本発明のスタンパの製造方法では、浴組成
の異なる2つのメッキ浴を用いて、ビッカース硬度の高
い高硬度層とビッカース硬度の低い低硬度層で構成され
る2層構造のスタンパを作製することができる。例え
ば、高硬度が得られるメッキ浴で高硬度層をメッキした
後、低硬度が得られるメッキ浴に移して低硬度層をメッ
キすることで硬度の異なる2層構造のスタンパを作製す
ることができる。
【0032】本発明の第5の態様に従えば、情報記録デ
ィスク用基板を射出成形するためのスタンパにおいて、
溶融樹脂を金型内に射出充填して情報記録ディスク用の
基板を成形するために使用される金型用のスタンパであ
って、上記溶融樹脂と接触する部分が300Hv以下の
ビッカース硬度を有し且つスタンパの厚みが0.4mm
以上にすることを特徴とする情報記録ディスク用の基板
を射出成形するためのスタンパが提供される。300H
v以下とビッカース硬度が低い場合でも、スタンパの厚
みを0.4mm以上とすることにより、スタンパの弾性
変形を防止して、射出成形された基板の平面度を向上さ
せることができる。この場合、スタンパの転写面と反対
側にAgをスパッタリングした後、例えば、300℃程
度で加熱してスタンパと補強板をAgを介して接着す
る。補強板を用いても、スタンパの厚みを0.4mm以
上にした場合と同様の効果が得られる。Agは接着剤と
して機能する。
【0033】さらに、本発明に従えば、本発明の金型を
用いて製造された基板が提供される。また、本発明によ
り提供された基板を備える情報記録ディスクが提供され
る。情報記録ディスクは、コンパクトディスク(C
D)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、追記
型光ディスク(CD−R)、光磁気ディスク(MO)等
の光ディスク、あるいは磁気ディスクにし得る。例え
ば、本発明の基板を用いて磁気ディスクを製造するに
は、基板上に、Cr、Mo、Al、Ti、Si等の下地
層、Co−Pt、Co−Pd、Co−Cr−Pt、Co
−Ni−Cr等の磁性層、及びC、SiO2等の保護層
を順次スパッタリング等により成膜する。最後に、潤滑
膜として炭化水素系、フッ化炭素系潤滑剤、例えば、商
品名Fomblin Z−DOLをスピンコート法等に
より塗布する。こうして得られた磁気ディスクは、記録
面の平滑性及び平面性に優れるために、ニア・コンタク
ト化が可能となり、高密度な記録動作並びに充分な再生
信号出力による再生動作を実現することができる。本発
明の磁気ディスクではグライドハイトを40nm以下に
することが可能である。また、本発明の基板を用いて、
光磁気ディスク、コンパクトディスク、デジタルバーサ
タイルディスク等の光ディスクを製造するには、光ディ
スクの種類に応じて、基板上に反射膜を設けたり、ある
いは、記録層としての相変化記録膜、光磁気記録膜、色
素膜等を誘電体層とともに設ける。光ディスク及び磁気
ディスクの製造方法は任意の知られた方法を適用するこ
とができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態及び実
施例を図面を用いて詳細に説明するが、本発明はそれら
に限定されるものではない。
【0035】実施例1 〔金型の構造〕図1に本発明の射出成形用金型20の断
面構造を示し、図2に図1の金型20のキャビティ部の
拡大断面図を示す。金型20は、固定金型20aと可動
金型20bとを同軸上(X軸)に組み合わせて構成され
る。固定金型20aは、固定側型板3と、その中心軸X
上に挿入されたスプールブッシュ6と、固定金型側のキ
ャビティ面を構成する円盤状のキャビティ面構成板1と
を備える。スプールブッシュ6は、射出成形時に、溶融
樹脂を金型内に流入するための成形機ノズル(図示しな
い)と連結される。
【0036】可動金型20bは、可動側型板4と、その
中心軸X上に挿入されたエジェクタピン9と、その外周
に挿入されたゲートカットパンチ5及び基板突き出し用
のイジェクタスリーブ8と、可動金型側のキャビティ面
を構成するキャビティ面構成板2とを備える。エジェク
タスリーブ8は、可動側型板4内に形成された円筒状シ
リンダ25内に、中心軸方向に移動可能に挿入されてい
る。可動金型20b及び固定金型20aは、成形機に装
着される際に、中心軸Xと平行な4本のロッド(図示し
ない)により支持され、可動金型20bは中心軸X方向
に移動するために該ロッド上を摺動可能である。図示の
ように可動金型20bが固定金型20aと合体される
と、それらのキャビティ面構成板1,2によってキャビ
ティ22が画成される。
【0037】この実施例の金型20において、固定金型
20aのキャビティ面構成板1及び可動金型20bのキ
ャビティ面構成板2は、共に、日立金属社製HIPM3
8鋼材を用いて製造した。キャビティ面構成板1,2
は、それぞれ、固定側型板3及び可動側型板4に組込む
前に、それらのキャビティ面を構成する表面11a,1
1bを、平均粒径1μm以下の微粒子ダイヤモンド砥粒
を用いて研磨装置にて30分間ポリッシングした。ポリ
ッシング後の表面粗さを、WYKO社製TOPO−2D
・3Dで測定したところ、いずれの表面もRa=2.0
nm、Rmax=22nmであった。
【0038】〔基板及び磁気ディスクの製造〕図1及び
図2に示した金型20を、住友重機械工業社製の射出成
形機DISK3(図示しない)に装着して、磁気ディス
ク用基板の射出成形を実施した。先ず、金型温度を12
0℃、シリンダ温度を340℃にそれぞれ調節した。次
に、成形機ノズルをスプールブッシュに押し付け、固定
金型20aと可動金型20bを射出成形機の型締め機構
(図示しない)により締め付け、溶融したノルボルネン
系非晶質ポリオレフィン樹脂(日本ゼオン社製のZEO
NEX280)を金型20のキャビティ22内に射出し
た。キャビティ22内に樹脂が充填された後、冷却によ
る樹脂の体積収縮分を補充するために一定時間保圧し
た。次いで、ゲートカットパンチ5を固定金型20aに
向かって突出し、可動側のキャビティ面構成板2を樹脂
から切り離して冷却した。冷却後、エジェクタスリーブ
8を突出して固化したディスク基板を離型した。こうし
て、直径95mm、孔径25mm、厚み1.2mmのノ
ルボルネン系非晶質ポリオレフィン樹脂基板を得た。
【0039】次いで、図4に示したように、得られた基
板41の両面に、スパッタリングにより、膜厚50nm
のCr下地層43、膜厚20nmのCo−Cr−Pt磁
性層45、及び膜厚10nmのC保護膜47を順次成膜
した。更に、保護膜47上に商品名Fomblin Z
−DOLよりなる潤滑剤層49を膜厚2nmになるよう
にスピンコーターにより塗布して、磁気ディスク50を
完成した。こうして得られた磁気ディスク50の磁気特
性を測定したところ、両面とも保磁力Hcが120kA
/mと良好であった。
【0040】実施例2 実施例1では、キャビティ面を構成する表面11a,1
1bをポリッシングしてRa=2.0nm、Rmax=
22nmの平滑な表面を得たが、この実施例では、キャ
ビティ面を構成する表面11a,11bを、#800の
砥石を用い、研磨装置にてRmax=100nm程度に
磨き、次いでその表面11a,11bに無電解Ni−P
メッキを15μmの厚さで施した。さらに、Ni−Pメ
ッキ表面を平均粒径1μm以下の微粒子ダイヤモンド砥
粒を用いて研磨装置にて30分間ポリッシングした。ポ
リッシング後のNi−Pメッキ表面を、WYKO社製T
OPO−2D・3Dで測定したところ、いずれの表面も
Ra=1.3nm、Rmax=12nmであった。
【0041】こうして鏡面加工されたキャビティ面構成
板1,2をそれぞれ固定側型板3及び可動側型板4に組
み込んで金型を組み立てた後、実施例1と同様にして、
金型を射出成形機に装着してノルボルネン系非晶質ポリ
オレフィン樹脂を射出成形して基板を得た。得られた基
板を用いて、実施例1と同様のスパッタ処理により磁気
ディスクを製造した。
【0042】実施例3 固定金型側のキャビティ面構成板1の表面11aのみを
実施例2で説明したようなメッキ及びポリッシング処理
を施した以外は、実施例2と同様の操作により、基板を
射出成形し、それを用いて磁気ディスクを得た。この磁
気ディスクは片面のみに記録領域を持つことになる。
【0043】実施例4 基板材料として帝人化成社製のAD9000TGポリカ
ーボネート樹脂を用いた以外は、実施例2と同様にして
射出成形して基板を得、この基板を用いて磁気ディスク
を製造した。
【0044】比較例1 キャビティ面を構成する表面11a,11bをダイヤモ
ンド砥粒を用いて直接磨いてRa=3nm、Rmax=
30nmの面粗さを有する金型を構成した以外は、実施
例1と同様にして射出成形して基板を得、この基板を用
いて磁気ディスクを製造した。
【0045】比較例2 実施例2において無電解Ni−Pメッキを1μmの厚さ
でキャビティ面を構成する表面11a,11bに施した
以外は、実施例2と同様に射出成形して基板を得、この
基板を用いて磁気ディスクを製造した。なお、メッキ及
びポリッシング処理後のキャビティ面を構成する表面1
1a,11bの面粗さはRa=4nm、Rmax=42
nmであった。
【0046】比較例3 実施例1においてキャビティ面を構成する表面11a,
11bをポリッシングで鏡面加工する代わりに、図3に
示したように、固定金型20aのキャビティ構成板1の
表面11aに鏡面スタンパ12を装着して金型を構成し
た以外は、実施例1と同様にして金型を構成し磁気ディ
スクを得た。この鏡面スタンパ12は、ガラス原盤上に
ポジ型レジストを塗布し、このレジストをそのまま現像
した後、スパッタリングにてその表面を導電化させ、ニ
ッケル電鋳により製造した。このスタンパは厚さ300
μmであり表面粗さはRa=0.5nm、Rmax=6
nmであった。
【0047】[微小うねりの高さの測定]試作したディ
スクのの表面に存在する微小うねりの高さを、レーザー
振動計を用いて測定した。測定は、ディスクをスピンス
タンドに取り付けてディスクを回転させながらディスク
面のうねり速度を測定し、うねりの周期が10mm以上
の低周波部分は除去して、得られた信号を積分して微小
うねりの高さを求めた。フィルタのカットオフ周波数f
cは10mm以上のうねりを除去するため、測定半径r
(mm)と回転数n(rps)により決定され、次の式
で表される。
【0048】 fc=2πrn/10 ・・・・・・・・・・・・・・・・(1) フィルタの形式は2次のバタワース特性とした。実施例
1〜4及び比較例1〜3で得られた磁気ディスクの測定
結果を表1に示す。実施例1〜4で得られた磁気ディス
クは、いずれも微小うねりが50nm以下であり、比較
例では50nm以上であることがわかる。
【0049】〔成形基板の表面粗さの測定〕試作した磁
気ディスク用基板の記録面に相当する面の表面粗さをW
YKO社製TOPO−2D・3Dで測定した。結果を表
1に示す。表1より、実施例1〜4では金型のキャビテ
ィ面構成板の表面の粗さとほぼ同等の面粗度が成形基板
においても得られていることがわかる。比較例1では、
キャビティ面構成板の表面の粗さと同様に、基板の面粗
さも充分でない。比較例2においては、メッキ厚みが薄
いためメッキが施される面の凹凸がメッキ面に反映され
た結果、Rmaxが大きくなっているものと考えられ
る。比較例3ではスタンパの鏡面の平滑性に応じてRa
=0.5nm、Rmax=5nmの表面粗さが得られて
いる。
【0050】
【表1】
【0051】〔磁気ディスクの記録・再生特性の評価〕
実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた磁気ディスク
の特性を評価するために、再生信号出力の変動(モジュ
レーション)及びディスク回転時の磁気ヘッドの浮上高
さ(グライドハイト)をそれぞれ測定した。モジュレー
ションについては、記録密度100kFCI(Flux Cha
nges per Inch)で記録したテストパターンを再生した
ときの再生出力の変動を観察した。グライドハイトにつ
いては、50%スライダーを用い、磁気ヘッド浮上量を
徐々に下げ、磁気ヘッドが磁気ディスク表面の突起に衝
突した衝撃音を磁気ヘッドのアームに取り付けたAE素
子(Acoustic Emission 素子)で検出し、衝突のない下
限値をグライドハイト値とした。測定結果をそれぞれ表
1に示す。実施例1〜4で得られた磁気ディスクは、い
ずれもグライドハイトが40nm以下であり、モジュレ
ーションが6%以下であるため、高密度記録及びその再
生に好適であることがわかる。
【0052】実施例5 〔キャビティ面上の凹凸パターンの形成方法〕図5〜図
7を用いて、固定金型20aのキャビティ面構成板1及
び可動金型20bのキャビティ面構成板2上に凹凸パタ
ーンを形成する方法を説明する。図5(a) 〜(e) は、フ
ォトリソグラフィーによりかかる凹凸パターンを形成す
るために用いられるマスクを作製する方法を示してい
る。
【0053】最初に、図5(a) に示すように、原盤51
上にレジスト52を塗布した後、紫外線レーザビームを
集光して所望パターンに露光する。次に、現像液等を用
いて、図5(b) に示すように現像することに露光された
部分を除去する。さらに、原盤51を、レジズト52’
をマスクとしてエッチングすることにより図5(c) に示
すようなパターンを形成することができる。この原盤5
1にマスキング材となる材料53をスパッタ法などによ
り蒸着させ(図5(d) )、酸素ガスを使用したアッシン
グにより残留レジスト52’を取り除いてマスク54を
作製する(図5(e) )。
【0054】次に、図5(f) に示したように、前記のよ
うにしてNi−Pメッキ56が施され且つRa=1.3
nm、Rmax=12nmに鏡面研磨されたキャビティ
面55上にレジスト57を塗布する。このキャビティ面
55の鏡面研磨されたNi−Pメッキ56側に、図5
(f) に示したような配置でマスク54を密着させ、紫外
線(UV)を照射した。このキャビティ面55を現像し
て、図5(g) に示すようなパターンを得た。さらに、図
5(h) に示したように残留レジスト57’をマスクとし
てエッチングを施してパターンの深さがほぼ基板完成時
の凹凸深さとなるようにNi−Pメッキ56の表面を削
除した。最後に、残留レジスト57’を酸素ガスでアッ
シングして除去した。こうして得られた凹凸パターンの
深さは磁気ヘッド浮上用のテクスチャーゾーンでは20
nmから40nmが適当であり、サーボパターンでは8
0nmから200nmが適当である。同一キャビティ面
にいくつの異なった深さのパターンを作製する場合は、
深さ毎にマスクを用意してキャビティのエッチングを行
えばよい。この方法ではマスク一枚に対して複数のキャ
ビティを作製できる。
【0055】図8(a)〜(c)に、上記のようにして凹凸パ
ターンが形成されたキャビティ面55を有する金型を用
いて射出成形された基板パターンの例を示す。 図8(a)
に示すように、ディスクの内周部に磁気ヘッド浮上用
のテクスチャーゾーン62を、記録再生領域にはサーボ
パターン61をそれぞれ形成した。図8(b) 及び(c)
に、図8(a) に示したサーボパターンを含む領域A近傍
の拡大図及びテクスチャーゾーン62を含む領域B近傍
の拡大図をそれぞれ示す。テクスチャーゾーン62では
ディスク停止時には凸部が磁気ヘッドと実質的に接触す
ることになるので、凸部の面積を0.2%から5%程度
にするのが望ましく、本実施例では0.5%とし、深さ
を30nmとした。
【0056】図8(b) に示すように、サーボパターン6
1は、クロックマーク64、サーボマーク65で構成さ
れ、磁気ヘッドの移動軌跡に合わせて形成される。本実
施例では、これらのマークの深さを100nmとした。
図8(c) には、複数のドット66で形成されたテクスチ
ャーのパターンを示す。基板は、図8(b) 及び(c) に示
したパターンを基板の両面に有することができる。上記
のようにして凹凸パターンが得られた基板の両面に、図
4に示した磁気ディスクと同様の方法により、スパッタ
リングによりCr下地層、Co−Cr−Pt磁性層、カ
ーボン保護膜並びに潤滑剤層を積層して磁気ディスクを
製造することができる。
【0057】浮上型ヘッドを起動するためのテクスチャ
ーゾーンは、図6に示したような装置及び方法で形成す
ることもできる。この装置では、炭酸ガス−YAGレー
ザ72から照射されたパルス光を、ビーム成形プリズム
73で成形し、収束レンズ75でビーム径を絞ってキャ
ビティ面構成板1(及び2)上のNi−Pメッキに照射
する。キャビティ面構成板1は駆動モータ71により回
転される。本実施例では、Ra=1.3nm、Rmax
=12nmに鏡面研磨したキャビティ面構成板1を18
00rpmで回転しながら、キャビティ面構成板1,2
のNi−Pメッキ上に炭酸ガス−YAGレーザを用いて
200mWの強度のパルス光を照射した。パルス光の照
射によりキャビティ面のNi−Pメッキは溶融し、図7
に示すように、円錐形のバンプ81が形成できる。バン
プ81の凸部の高さは30nm程度であった。
【0058】実施例6 実施例5では、キャビティ面上にNi−Pメッキを形成
し、Ni−Pメッキの表面を所定パターンに従ってフォ
トリソグラフにより加工して凹部を設けた。この例で
は、Ni−Pメッキの表面上にTi、Ta等の金属を積
層して凸部を設ける方法について説明する。図12
(A)及び(B)に示したように、キャビティ面55上
にNi−Pメッキ56を形成する。Ni−Pメッキ56
を、Ra=1.3nm、Rmax=12nmに鏡面研磨
した後、図12(C)に示したように、スパッタ法など
の真空蒸着法によりTi、Ta、Alまたはそれらの元
素を含む合金の金属層80を凹凸パターン(形成するピ
ットパターン)の深さ分だけ付着させ、図12(D)に
示したように、フォトレジスト83を塗布する。フォト
レジスト83に紫外線レーザビームを照射して所望パタ
ーンに露光し、現像する(図12E)。次いで、図12
(F)に示したように、RFプラズマ中でCF2Cl2
びArガスに暴露することによりレジスト83によりマ
スクされていない部分のTi、Ta、Alまたはそれら
の元素を含む合金を反応性エッチングする。最後に酸素
ガス中でプラズマアッシング方法によりレジスト83を
除去して、Ni−P上に金属層80の凸パターンを得
る。
【0059】反応ガスとしてはBCl3、CHCl3、C
2Cl2などのガスを用い得る。この方法では、金属層
80のBCl3、CHCl3、CF2Cl2などのガスに対
する反応速度がレジスト83に対してより早いので、鋭
利なパターンエッジの形成が可能であり、また金属層8
0の反応速度はNi−Pより早いので、パターンの深さ
の制御が金属層、すなわちTi、Ta、Alまたはそれ
らの元素を含む合金の真空蒸着膜厚で決定できる。この
ため、均一なパターンが形成できる。さらにエッチング
時のガスBCl3、CHCl3、CF2Cl2などにO2
スを混入させることによりレジストがエッチングされ、
図12(G)に示すように、パターンエッジの角度を制
御することが可能となる。 また、この実施例の方法で
は、所定の平面度を有するNi−Pの表面上に100n
m程度の厚さの金属層を堆積させているので、金属層の
表面もまたNi−P表面の平面度を反映した平面度を有
することができ、ヘッドクラッシュを防止することがで
きる。
【0060】実施例7 本発明に従う2層構造のスタンパの製造方法について図
9を用いて説明する。直径が20cmのガラス原盤80
を用意し(図9(a))、スパッタリング法によりNi電
極層12を膜厚50nmで成膜した(図9(b))。つぎ
に、表2に示したように調整された浴組成を有する第1
メッキ浴内に、Ni電極層が形成されたガラス原盤を配
置し、ガラス原盤が陰極となるように調整した。そし
て、電解メッキ法により、表2に示した電解条件にて、
Ni電極層12上にNi−P膜14を200μmの膜厚
で電解メッキした(図9(c))。
【0061】
【表2】
【0062】次いで、Ni−P膜14が形成されたガラ
ス原盤を第1メッキ浴から取り出して純水で洗浄した
後、表3に示したような浴組成を有する第2メッキ浴に
ガラス原盤を移した。そして、表3に示した電解条件に
て電解メッキ法により、Ni−P膜84上に純Ni膜8
6を100μmの膜厚で電解メッキした(図9(d))。
更に、Ni電極膜上に形成されたNi−P膜及び純Ni
膜から構成される積層体をNi電極膜から剥離すること
によってNi−P膜と純Ni膜からなる2層構造のスタ
ンパを得た(図9(e))。
【0063】
【表3】
【0064】実施例8 第1メッキ浴を表4に示したような浴組成に調整し、N
i−P膜14の代わりにNi−B膜を表4に示した電解
条件にて電解メッキした以外は、実施例7と同様にして
2層構造のスタンパを作製した。こうして、Ni−B膜
と純Ni膜からなる2層構造のスタンパを得た。
【0065】
【表4】
【0066】実施例9 第1メッキ浴を表5に示したような浴組成に調整し、N
i−P膜の代わりにCo−Ni膜を表5に示した電解条
件にて電解メッキした以外は、実施例7と同様にして2
層構造のスタンパを作製した。こうして、Co−Ni膜
と純Ni膜とからなる2層構造のスタンパを得た。
【0067】
【表5】
【0068】実施例10 第1メッキ浴を表6に示したような浴組成に調整し、N
i−P膜の代わりにCo−Ag膜を表6に示した電解条
件にて電解メッキした以外は、実施例7と同様にして2
層構造のスタンパを作製した。こうして、Co−Ag膜
と純Ni膜とからなる2層構造のスタンパを得た。
【0069】
【表6】
【0070】[ビッカース硬度]実施例7〜10で作製
した2層構造のスタンパの表面側と裏面側のビッカース
硬度をそれぞれ荷重25gの条件で測定した。次いで、
それぞれのスタンパの表面に存在するうねりの高さを、
レーザー振動計を用いて測定した。うねりの高さの測定
では、スタンパをスピンスタンドに取り付けてスタンパ
を回転させながら測定し、うねりの周期が10mm以上
の低周波部分は除去した。実施例7〜10で作製した2
層構造のスタンパの表面側と裏面側のビッカース硬度及
びうねりの高さの測定結果を表6にまとめて示す。な
お、スタンパを構成する層のうち、第1メッキ浴でメッ
キした層(Ni−P膜、Ni−B膜、Co−Ni膜及び
Co−Ag膜)を表面層、第2メッキ浴でメッキした層
(純Ni膜)を裏面層とした。表からわかるように、実
施例1〜4で作製したスタンパの表面層のビッカース硬
度は、すべて500Hv以上あり、裏面層のビッカース
硬度は300Hv以下であった。また、周期10mm以
下のうねりの高さはすべて50nm未満であった。
【0071】
【表7】
【0072】実施例11〜14 実施例7〜10で作製したスタンパを用いて以下に示す
方法でプラスチック基板をそれぞれ製造した。まず、ス
タンパをそれぞれ2枚用意し、この2枚のスタンパを、
スタンパの裏面層が金型に取り付けられるように、換言
すればスタンパ表面層が金型のキャビティを画成するよ
うに射出成形用金型の固定側及び可動側にそれぞれ装着
した。次いで、溶融したノルボルネン系アモルファスポ
リオレフィン樹脂をこの金型内に射出充填して、プラス
チック基板を射出成形した。このとき、最終樹脂成形圧
力は500kg/cm2に設定した。こうして得られた
それぞれのプラスチック基板について、基板表面のうね
りの高さを、前述したうねりの高さの測定法と同様の方
法で測定した。その結果を表8にまとめて示す。
【0073】
【表8】
【0074】表8からわかるように、実施例7〜10で
作製したスタンパを用いて射出成形したプラスチック基
板の表面上に存在する周期10mm以下のうねりの高さ
は50nm未満であった。このことから実施例1〜4で
作製したスタンパは、射出成形時に溶融樹脂による50
0kg/cm2程度の圧力で加圧されてもほとんど弾性
変形していないと考えられる。
【0075】比較例4 Ni−P膜を設けないで純Ni膜を300μmの膜厚に
調整した以外は、実施例1と同様の方法で単層構造のス
タンパを2枚作製した。次いで、実施例5と同様にして
プラスチック基板を射出成形し、得られたプラスチック
基板についてうねりの高さの測定を行った。測定の結
果、周期10mm以下のうねりの高さは70nmであっ
た。このことからビッカース硬度の低い単層構造の純N
iスタンパでは、射出成形時に溶融樹脂による500k
g/cm2程度の圧力により弾性変形が生じていると考
えられる。
【0076】[硬質Ni−Pの膜厚変化によるうねりの
高さの変化の測定]実施例7において2層構造の各層の
膜厚Ni−P/純Niを、50μm/250μm、10
0μm/200μm、150μm/150μm、200
μm/100μm、250μm/50μm及び300μ
m/0μmにそれぞれ変化させた以外は、実施例7と同
様の方法でスタンパを作製した。次いで、これらの膜厚
で構成したスタンパを用いて、実施例11と同様にして
プラスチック基板をそれぞれ射出成形し、得られた各プ
ラスチック基板についてうねりの高さを測定した。その
結果を表9に示す。表9中に、スタンパ全体の厚さに対
するNi−P膜の膜厚の比を同時に示した。
【0077】
【表9】
【0078】表9からわかるように、スタンパ全体の厚
さに対するNi−P膜の膜厚の比を0.5以上にするこ
とで、周期10mm以下のうねりの高さをより一層低く
抑えることができ、スタンパの弾性変形をより一層低減
させることができた。なお、射出成形を1000回行っ
た結果、射出成形回数の増加に伴い試料6のスタンパに
のみスタンパ裏面にかじりが生じており、スタンパが装
着されていた金型の表面には傷が生じていた。これは、
試料6のスタンパの金型に装着される側には、ビッカー
ス硬度の低い純Ni層が形成されていないためと考えら
れる。このことから、金型に装着される側に設けられた
ビッカース硬度の低い純Ni層は、スタンパのかじりを
防止する効果があると考えられる。
【0079】実施例15 ディスクリート溝、サーボマーク、クロックマーク及び
アドレスピットなどのプリフォーマットパターンが形成
されたガラス原盤を用いた以外は、実施例1と同様にし
て2層構造のスタンパを2枚作製した。プリフォーマッ
トパターンは、スタンパの表面層(Ni−P膜)上に凹
凸状で転写された。なお、プリフォーマットパターンが
形成された上記ガラス原盤は以下の方法により予め作製
した。まず、ガラス基板上にスピンコーティング法でレ
ジストを70nmの膜厚で塗布した。次いで、波長45
8nmのArレーザー光を光源とするレーザーカッティ
ングマシンを用いて所定のパターンでレジストを露光す
ることにより、ディスクリート溝、サーボマーク、クロ
ックマーク及びアドレスピットなどのプリフォーマット
パターンに応じてレジストを感光した。そして、露光し
たレジスト付きガラス基板をエッチング液で現像するこ
とにより、上記のプリフォーマットパターンが凹凸上に
形成されたガラス原盤を得た。
【0080】このプリフォーマットパターンが形成され
た2枚のスタンパを、スタンパの表面層(Ni−P膜)
が金型のキャビティを画成するように、射出成形用金型
の固定側と可動側にそれぞれ装着し、溶融したノルボル
ネン系アモルファスポリオレフィン樹脂をこの金型内に
射出充填してプラスチック基板を成形した。このとき、
最終樹脂成形圧力は500kg/cm2に設定した。こ
うして得られたプラスチック基板について、基板表面の
うねりの高さを、前述したうねりの高さの測定法と同様
の方法で測定した。その結果、このプラスチック基板の
表面上に存在する周期10mm以下のうねりの高さは6
nmであった。このことから、本実施例で作製したプリ
フォーマットパターン付きのスタンパは、溶融樹脂の射
出充填による500kg/cm2程度の圧力で加圧され
てもほとんど弾性変形していないと考えられる。
【0081】実施例11〜14で製造したポリオレフィ
ン樹脂基板は、低コストのハードディスクを実現する基
板として好適であり、実施例15で製造したポリオレフ
ィン樹脂基板は、高密度記録を実現するためのDVD
(デジタルバーサタイルディスク)やエンボスタイプの
ハードディスク用基板、更には、基板の両面側に光磁気
記録膜を有する光磁気記録媒体に好適である。図10
に、実施例で製造した基板を適用可能な光磁気ディスク
の断面構造を示す。この光磁気ディスクは、基板41の
上下面に、それぞれ、反射層93、誘電体層91、記録
層92(光磁気記録層)及び誘電体層91が積層され、
誘電体層91の表面には保護膜47としてカーボンをそ
れぞれ形成してもよく、さらに、図示のように潤滑剤層
49をそれぞれ形成するとヘッドの摺動特性を改善でき
る。このような積層構成とすることにより、浮上ヘッド
にレンズ、例えば、固体イマージョンレンズを組み込ん
だ装置での記録再生が可能となる。また、本実施例の基
板では微小うねりが抑えられているので、浮上量変動が
抑制され、出力の変動も5%以内にできる。同様にし
て、本発明の基板を用いて、相変化記録を行うDVDを
製造することができる。
【0082】実施例16 Ni−P膜を設けなかった以外は、実施例7と同様の方
法を用いて、スタンパ厚みを0.25mm、0.3mm、
0.35mm、0.4mm、0.45mm及び0.50m
mにそれぞれ調整したNi単層構造のスタンパを6枚作
製した。いずれのスタンパも、溶融樹脂と接触する部分
のビッカース硬度は300Hvであった。次いで、実施
例11と同様にしてプラスチック基板を射出成形し、得
られたプラスチック基板についてうねりの高さの測定を
行った。測定の結果を図11のグラフに示す。スタンパ
厚0.4mm以上で周期10mm以下の微小うねりの高
さが50nm未満になることがわかった。
【0083】実施例17 実施例16で作製した厚み0.25mmのスタンパに、
転写面と反対側にAgをスパッタリングした後、0.2
5mmのNi板を300℃で加熱して接着した複合スタ
ンパを作製した。スタンパの溶融樹脂と接触する部分の
ビッカース硬度は300Hvであった。次いで、実施例
11と同様にしてプラスチック基板を射出成形し、得ら
れたプラスチック基板についてうねりの高さの測定を行
った。この結果、周期10mm以下の微小うねりの高さ
が40nmであった。
【0084】以上、本発明を実施例により具体的に説明
してきたが、本発明はそれらに限定されず、いわゆる当
業者が容易に想いつくそれらの変形例及び改良例を包含
する。例えば、鏡面加工を施すために上記実施例ではポ
リッシング単独、またはメッキ及びポリッシングの組合
せを用いてきたが、ポリッシング以外の処理、例えば、
ラッピングを用いたり、メッキ単独あるいはメッキとそ
の他の表面処理の組合せによりRa≦2.0nm、Rm
ax≦22nmの表面粗さを実現してもよい。
【0085】本発明を、磁気ディスク用基板及び及びそ
れを用いた磁気ディスクの製造例を挙げて説明してきた
が、本発明は、磁気ディスク用基板のみならず、CD、
DVD−ROM等の再生専用光ディスク、CD−R等の
追記型光ディスク、ミニディスク、光磁気ディスク等の
書換え型光ディスクの光ディスク用基板に適用すること
ができる。この場合には、凹凸状のプリフォーマットパ
ターンが予め形成されたスタンパを装着した、光ディス
ク用基板製造用の射出成形用金型を用いる。スタンパが
装着される面と対向するキャビティ面を実施例1のよう
に研磨処理したり、あるいは実施例2のようにメッキを
施した後に研磨処理することによって、本発明に従う金
型を作製することができる。そして、かかる金型を射出
成形機に装着してプラスチックを射出成形することによ
って光ディスク用基板を製造することができる。得られ
た基板のレーザー光入射面を形成する側の樹脂面はピン
ホール等の欠陥が極めて少なくなり、この基板を用いて
製造した光ディスクのエラーレートが減少する。
【0086】本発明の金型のキャビティ表面を構成する
ことになる鋼材やメッキの材料は実施例及び本明細書に
開示されたものに限定されず、種々の材料を用いること
ができる。さらに、情報記録ディスク用基板を構成する
樹脂材料及び情報記録ディスクの磁性層(光磁気層)や
保護層を構成する材料も任意の材料を使用することがで
きることはいうまでもない。
【0087】
【発明の効果】本発明のスタンパは、溶融樹脂と接触す
る部分がビッカース硬度500Hv以上の材料で形成さ
れているので、射出成形時に溶融樹脂による最大500
kg/cm2程度の圧力でスタンパが加圧されても弾性
変形することが防止される。このため、本発明のスタン
パを用いて射出成形されたプラスチック基板の表面は極
めて平坦であり、例えば、プラスチック基板の表面に存
在する周期が10mm以下のうねりについて、そのうね
りの高さは50nm未満に抑えられている。したがっ
て、周期10mm以下のうねりの高さが50nm未満に
抑えられたこのプラスチック基板上に磁性膜などを積層
して情報記録媒体を作製した場合、得られた情報記録媒
体の表面もプラスチック基板と同じように極めて優れた
平面性を有している。それゆえ、この情報記録媒体に浮
上量の低い浮上型ヘッドを用いて情報の記録再生を行っ
た場合、ヘッドクラッシュを起こすことなく良好に情報
の記録再生を行うことができ、うねりによる再生信号の
振幅の変動やトラッキングエラーの発生も防止される。
【0088】本発明の金型は、情報記録ディスクの記録
面を形成するキャビティ面の表面粗さをRa≦2.0n
m、Rmax≦22nmにすることにより、この金型を
用いて成形した情報記録ディスク用基板はこの金型と同
等の面粗度を得ることができる。このため、この金型で
成形した基板を使用して製造した磁気ディスクはモジュ
レーション及びグライドハイトが極めて小さいため、高
記録密度用の磁気ディスクに最適である。また、本発明
の金型は、通常の光ディスク用基板を製造するための射
出成形用金型を利用して作製することができ、光ディス
ク用基板を製造するための射出成形機に装着可能である
ため、新たな生産設備を構築する必要がない。また、本
発明の金型は、キャビティ面を超鏡面化する手段として
金属メッキを鏡面上に施し、メッキ表面を研磨砥粒によ
ってラッピングまたはポリッシングする手法を用いたた
め、極めて容易に超鏡面を得ることができる。さらに、
本発明の金型では、従来の光ディスク基板成形用金型の
ようにスタンパを使用する必要がなく、スタンパの変形
等による基板の歪みやリターデーションの問題が生じな
い。
【0089】本発明に従う磁気ディスク用基板は、記録
領域に対応する表面の粗さがRa≦2.0nm、Rma
x≦22nmであるため、ニア・コンタクトが必要な高
密度記録用の磁気ディスクの製造に好適である。また、
本発明に従う磁気ディスク用基板は、射出成形法による
製造が可能であり、従来のアルミディスク製造時に必要
なポリッシング工程、精密洗浄工程等が不要となること
から、生産性に優れる。さらに、樹脂材料を用いるた
め、製造コストを低下することができる。また、プリフ
ォーマットパターンやヘッド起動時に必要なランディン
グゾーンテクスチャーを凹凸パターンとして射出成形法
により樹脂基板上に形成することができるので、本発明
の基板は量産に好適である。また、本発明に従う光ディ
スク用基板は、プリフォーマットパターンが形成されな
い側の面にピンホール等の欠陥が極めて少ないので、か
かる基板及びそれから得られる光ディスクは機械的特性
に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で用いた射出成形用金型の断面
図である。
【図2】図1に示した金型のキャビティ部の拡大断面図
である。
【図3】比較例3で用いたスタンパ付き金型のキャビテ
ィ部の拡大断面図である。
【図4】本発明の実施例で製造された磁気ディスクの断
面図である。
【図5】(a)〜(i)は、本発明の実施例5で用い
た、金型キャビティ面上に凹凸パターンを形成するプロ
セスを説明する図である。
【図6】磁気ヘッド浮上用のテクスチャーゾーンを製造
するための装置及び方法を説明する図である。
【図7】図6の装置及び方法でNi−Pメッキ上に形成
された凸部を概念的に説明する図である。
【図8】(a)は本発明の実施例で得られた基板の構造
を概念的に説明する図であり、(b) 及び(c) は
(a)に示した領域A及びBの拡大概念図である。
【図9】(a)〜(e)は、本発明に従う2層構造のス
タンパの製造工程の概略を説明する図である。
【図10】本発明の実施例で得られた基板を用いて製造
した光磁気ディスクの断面図である。
【図11】本発明の実施例で製造したスタンパの厚みと
微小うねりの関係を示す図である。
【図12】(A)〜(G)は、実施例6で用いた、金型
キャビティ面上に凹凸パターンを形成するプロセスを説
明する図である。
【符号の説明】
1 固定側キャビティ面構成板、2 可動側キャビティ
面構成板 3 固定側型板、4 可動側型板、5 ゲートカットパ
ンチ 6 スプールブッシュ、7 ロケートリング、8 エジ
ェクタスリーブ 9 スプールエジェクタピン、11 キャビティ構成
面、12 鏡面スタンパ、20 射出成形用金型、20
a 固定金型、20b 可動金型、41 成形基板、4
3 下地層、45 磁性層、47 保護膜、49 潤滑
剤、50 磁気ディスク、51 原盤、52 レジス
ト、53 チタン 54 パターンマスク、55 キャビティ、56 キャ
ビティ成形面ニッケルリンメッキ層、57 レジスト、
60 基板、61 サーボパターン、62 テクスチャ
ー、63 ガードバンド、64 クロックマーク、65
サーボマーク、66 ドット、75 収束レンズ、8
0 ガラス原盤、82 Ni電極膜、84 Ni−P
膜、86 純Ni膜
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G11B 7/26 511 G11B 7/26 511 11/10 511 11/10 511A 541 541D // B29L 17:00 (72)発明者 荒木 立夫 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 麿 毅 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 國府田 安彦 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 相原 誠 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型内に溶融樹脂を充填することによっ
    て成形される情報記録ディスク用基板であって、 10mm以下の周期を有するうねりの高さが50nm未
    満であることを特徴とする情報記録ディスク用基板。
  2. 【請求項2】 上記基板が、ポリカーボネート、ノルボ
    ルネン系アモルファスポリオレフィン、ポリエーテルイ
    ミド、ポリエーテルスルフォン、及びフェノール樹脂か
    らなる群から選ばれた一種の基板であることを特徴とす
    る請求項1に記載の情報記録ディスク用基板。
  3. 【請求項3】 情報記録ディスク用基板を射出成形する
    ための射出成形用金型であって、 上記金型内の情報記録ディスクの記録面を形成するキャ
    ビティ面の少なくとも一部が、Ra≦2.0nm、Rm
    ax≦22nmの表面粗さであることを特徴とする情報
    記録ディスク用基板を射出成形するための金型。
  4. 【請求項4】 上記射出成形用金型内の情報記録ディス
    ク記録面を形成するキャビティ面の少なくとも一部が金
    属メッキにより形成されており、該金属メッキの表面粗
    さがRa≦2.0nm、Rmax≦22nmであること
    を特徴とする請求項3に記載の金型。
  5. 【請求項5】 上記金属メッキが、NiメッキまたはN
    i合金メッキであり、上記金属メッキの膜厚tが1μm
    ≦t≦80μmであることを特徴とする請求項4に記載
    の金型。
  6. 【請求項6】 上記金属メッキのビッカース硬度が30
    0Hv以上であることを特徴とする請求項4または5に
    記載の金型。
  7. 【請求項7】 上記キャビティ面の少なくとも一部に、
    凹凸パターンを有することを特徴とする請求項3または
    4に記載の金型。
  8. 【請求項8】 上記凹凸パターンは、記録または再生用
    ヘッドの起動用のランディングゾーンテクスチャー、プ
    リフォーマットパターン及びデータパターンの少なくと
    も一つに相当することを特徴とする請求項7に記載の金
    型。
  9. 【請求項9】 上記凹凸パターンが、20nm〜200
    nmの高さであることを特徴とする請求項7に記載の金
    型。
  10. 【請求項10】 上記凹凸パターンが、平坦なキャビテ
    ィ面と、その上に形成された、Ti、Ta、Al及びそ
    れらの元素を含む合金からなる群から選ばれた一種の金
    属からできた凸部とを含むことを特徴とする請求項7か
    ら9のいずれか一項に記載の金型。
  11. 【請求項11】 溶融樹脂を金型内に射出充填して情報
    記録ディスク用の基板を成形するために使用される金型
    用のスタンパにおいて、 上記スタンパの溶融樹脂と接触する部分が、500Hv
    以上のビッカース硬度を有することを特徴とするスタン
    パ。
  12. 【請求項12】 上記スタンパがビッカース硬度の異な
    る2層から構成されており、上記溶融樹脂と接触する側
    の層が500Hv以上のビッカース硬度を有し、上記金
    型に装着される側の層が300Hv以下のビッカース硬
    度を有することを特徴とする請求項11に記載のスタン
    パ。
  13. 【請求項13】 上記溶融樹脂と接触する側の層が、N
    i−P、Ni−B、Ni−Co及びCo−Agからなる
    群から選ばれた材料から形成されていることを特徴とす
    る請求項11または12に記載のスタンパ。
  14. 【請求項14】 上記金型に装着される側の層が純Ni
    から形成されていることを特徴とする請求項12または
    13に記載のスタンパ。
  15. 【請求項15】 300Hv以下のビッカース硬度を有
    する低硬度層及び500Hv以上のビッカース硬度を有
    する高硬度層から構成されたスタンパの製造方法であっ
    て、 浴組成の異なるメッキ浴を用いて電解メッキ法でメッキ
    することにより上記高硬度層及び上記低硬度層をそれぞ
    れ形成することを特徴とするスタンパの製造方法。
  16. 【請求項16】 溶融樹脂を金型内に射出充填して情報
    記録ディスク用の基板を成形するために使用される金型
    用のスタンパであって、 上記溶融樹脂と接触する部分が300Hv以下のビッカ
    ース硬度を有し且つスタンパの厚みが0.4mm以上に
    することを特徴とする情報記録ディスク用の基板を射出
    成形するためのスタンパ。
  17. 【請求項17】 上記スタンパの裏面に補強板が設けら
    れていることを特徴とする請求項16に記載のスタン
    パ。
  18. 【請求項18】 上記スタンパの裏面がAgでスパッタ
    リングされ、上記補強板が200℃以上に加熱されてA
    gを介してスタンパ裏面に接着されていることを特徴と
    する請求項17に記載のスタンパ。
  19. 【請求項19】 請求項1に記載の情報記録ディスク用
    基板を備える情報記録ディスク。
  20. 【請求項20】 グライドハイトが40nm以下である
    請求項19に記載の情報記録ディスク。
  21. 【請求項21】 請求項3に記載の金型を用いて製造さ
    れた情報記録ディスク用基板。
  22. 【請求項22】 請求項4に記載の金型を用いて製造さ
    れた情報記録ディスク用基板。
  23. 【請求項23】 請求項21に記載の基板を有する情報
    記録ディスク。
  24. 【請求項24】 請求項22に記載の基板を有する情報
    記録ディスク。
  25. 【請求項25】 グライドハイトが40nm以下である
    請求項22に記載の情報記録ディスク。
  26. 【請求項26】 請求項7に記載の金型を用いて製造さ
    れた情報記録ディスク用基板。
  27. 【請求項27】 請求項26に記載の基板を有する情報
    記録ディスク。
  28. 【請求項28】 グライドハイトが40nm以下である
    請求項27に記載の情報記録ディスク。
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