JPH11187646A - 交流電流制御装置及びその制御方法 - Google Patents

交流電流制御装置及びその制御方法

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JPH11187646A
JPH11187646A JP35486297A JP35486297A JPH11187646A JP H11187646 A JPH11187646 A JP H11187646A JP 35486297 A JP35486297 A JP 35486297A JP 35486297 A JP35486297 A JP 35486297A JP H11187646 A JPH11187646 A JP H11187646A
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JP
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current control
voltage
power supply
control gain
switching element
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JP35486297A
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English (en)
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Kazunori Sakanobe
和憲 坂廼辺
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実際の電源インピーダンス及び実際のリアク
トルのインダクタンスの値に応じて所定の制御応答が得
られるようにゲインを調整する交流電流制御装置を得
る。 【解決手段】 交流電源1による電圧を直流電圧に変換
する、少なくともリアクトル3、ダイオードブリッジ
2、平滑コンデンサ5及びスイッチング素子8で構成さ
れる整流回路に流れる電流及び変換した直流電圧に基づ
いて、入力電流をフィードバック制御するために、設定
した電流制御ゲインに応じたPWMデューティを算出
し、スイッチング素子8をPWM制御する交流電流制御
装置において、動作されると、交流電源1と整流回路と
を電気的に接続させるリレー14と、リレー14を動作
させ、直流電圧の変化に基づいて電流制御ゲインを演算
し、設定する電流制御ゲイン設定手段15とを備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、交流電源の入力
電流を所望の波形に制御する交流電流制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図10は従来の交流制御装置の構成を示
す全体構成図である。図10において、1は交流電源、
2は交流電源1に接続されたダイオードブリッジ、3は
ダイオードブリッジ2のプラス側(カソード側)に接続
されたリアクトル、7はリアクトル3に接続された逆阻
止ダイオード、9はダイオードブリッジ2のマイナス側
(アノード側)に接続された電流検出器、8はリレー1
4と電流検出器9の間に接続されたスイッチング素子、
5は逆阻止ダイオード4の出力側と電流検出器9に接続
された平滑コンデンサ、また18は平滑コンデンサに並
列に接続される負荷である。
【0003】また4はコンバータ制御手段である。12
は交流電源1に接続された電圧位相検出手段、13は電
圧位相検出手段12に接続された正弦波作成手段、6は
平滑コンデンサ5に接続され、平滑コンデンサ5に印加
される直流電圧Vdcと目標直流電圧Vdc*とが入力され
る電圧制御手段、17は正弦波作成手段13及び電圧制
御手段6に接続された乗算手段、11Aは乗算手段17
及び電流検出器9からの信号の入力を受ける電流制御手
段、10は電流制御手段11Aからの信号を受け、PW
M信号を出力するPWM手段である。
【0004】交流電源1から発生した交流電力は、ダイ
オードブリッジ2、リアクトル3及び逆阻止ダイオード
7を介して整流され、負荷18に直流電力を供給する。
コンバータ制御手段4の各手段は、以下に示すように、
検出された入力電流に基づき、力率が1になるようにス
イッチング素子8を制御する。電圧位相検出手段12は
電源電圧を検出し、現在の電圧位相θ(ただし、電圧位
相θは電源半波周期の繰り返し位相:0≦θ<π)を出
力する。正弦波作成手段13は電圧位相検出手段12か
ら出力された電圧位相θに基づいてsinθを出力す
る。電圧制御手段6は平滑コンデンサ5の両極間に印加
される直流電圧Vdcを検出し、直流電圧Vdcと目標直流
電圧Vdc*との偏差に基づいて(入力電流)の振幅指令
値を算出し、出力する。また電流検出器9はダイオード
ブリッジ2により整流された入力電流Iを検出する。
【0005】乗算手段17は、電圧制御手段6から出力
された振幅指令値及び正弦波作成手段13から出力され
たsinθに基づいて入力電流指令値I*を演算し、出
力する。そして、電流制御手段11Aは電流検出器9か
ら出力された入力電流Iと乗算手段17から出力された
入力電流指令値I*との偏差を算出して、その偏差に所
定ゲインKを乗じた値をPWMデューティとして出力す
る。PWM手段10は電流制御手段11Aから出力され
たPWMデューティを所定キャリア周波数のスイッチン
グ素子オン/オフタイミング信号(以下、PWM信号と
いう)に変換してスイッチング素子8をオン/オフ制御
する。これにより入力電流Iの波形は、ほぼ正弦波とな
るように制御される。
【0006】ここで電流制御手段11Aの電流制御ゲイ
ンKは、あらかじめ設定された固定値である。この電流
制御ゲインKの設定方法の例について説明する、装置に
おける制御応答の指標である電流制御系の伝達関数は、
電源インピーダンス及びリアクトルインピーダンスの抵
抗分と電源電圧とを無視すると、次式(1)で表され
る。ただし、Lは電源インピーダンス及びリアクトルの
インダクタンスであり、G(s)は電流制御系閉ループ
伝達関数である。 G(s)=1/(L/K・s+1) …(1)
【0007】したがって、装置の所要電流制御応答と基
準の電源インピーダンス及びリアクトルの基準インダク
タンスとが決定されると、(1)式より電流制御ゲイン
Kの下限値が決定する。また、電流制御ゲインKの上限
値は、PWM周波数、制御系の遅れ時間の影響による電
流発振の開始限界(電流発振によるゲインが0dBを越
えないような値)により決定する。
【0008】図11は電流制御ゲインKの値の違いに基
づくリアクトル電流波形図である。ここであらかじめ設
定されている電流制御ゲインKが最適な範囲内の値であ
れば、図11(b)のように実電流の波形は安定したも
のとなる。しかし、電流制御ゲインKの値が、使用環境
の電源インピーダンス等に対して不適切な値に設定され
ている場合、電流制御ゲイン不足時には、図11(a)
のように、実電流は電流波形が歪み、力率が低下する。
また電流制御ゲイン過大時は、図11(c)のように電
流ピークの増大等が生じ、制御性の劣化が生じることに
なる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の交流電流制御装
置は以上のように構成されているので、電流制御ゲイン
Kを設定する際に、想定した電源インピーダンスと実際
の電源インピーダンスに誤差があると、使用環境によっ
ては所定の制御応答が得られず、制御が不安定になる。
また、リアクトルの設計値と実際の値に誤差が生じても
同様に制御が不安定になるという問題点があった。
【0010】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、実際の電源インピーダンス及び
実際のリアクトルのインダクタンスの値に応じて所定の
制御応答が得られるようにゲインを調整する交流電流制
御装置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る交流電流
制御装置は、交流電源により印加される電圧を直流電圧
に変換する、少なくともリアクトル、ダイオード、平滑
コンデンサ及びスイッチング素子で構成される整流回路
に流れる電流及び変換した直流電圧に基づいて、交流電
源により供給される入力電流をフィードバック制御する
ために、設定した電流制御ゲインに応じたPWMデュー
ティを算出し、PWMデューティに基づいてスイッチン
グ素子をPWM制御する交流電流制御装置において、動
作されると、交流電源と整流回路とを電気的に接続させ
るリレー回路と、リレー回路を動作させて交流電源と整
流回路とを電気的に接続させ、直流電圧の安定までの変
化に基づいて、設定される環境の電源及び設定されたリ
アクトルのインピーダンスを考慮した電流制御ゲインを
設定する電流制御ゲイン設定手段とを備えている。
【0012】また、この発明に係る交流電流制御装置の
電流制御ゲイン設定手段は、リレー回路により交流電源
と整流回路とが電気的に接続されてから直流電圧の値が
あらかじめ定められた電圧値になるまでの時間を直流電
圧の変化として検出し、その際、電流制御ゲインは、イ
ンピーダンスが大きいほど、直流電圧が安定するために
上昇する傾きが低い(つまり、ある電圧になるまでに時
間がかかる)ことを利用し、時間がかかるほど電流制御
ゲインの値を高くするために、時間と電流制御ゲインの
値との相関関係が正となるように設定される。
【0013】また、この発明に係る交流電流制御装置の
電流制御ゲイン設定手段は、リレー回路により交流電源
と整流回路とが電気的に接続されてからあらかじめ定め
られた時間までの直流電圧の値の変化量を直流電圧の変
化として算出し、その際、電流制御ゲインは、インピー
ダンスが大きいほど、直流電圧が安定するまでの電圧変
化において上昇する傾きが低い(つまり、一定時間内で
は、インピーダンスが大きいほど電圧が低くなる)こと
を利用し、電圧が低いほど電流制御ゲインの値を高くす
るために、変化量と電流制御ゲインの値との相関関係が
負となるように設定される。
【0014】また、この発明に係る交流電流制御装置の
電流制御ゲイン設定手段は、直流電圧が安定していない
時の交流電源の位相に基づく直流電圧への影響を考慮し
て測定を行うために、交流電源の半周期間の位相が所定
の位相になったときに、リレー回路による交流電源と整
流回路との電気的接続を開始させる。
【0015】また、この発明に係る交流電流制御装置の
リレー回路は、抵抗が直列に接続された第1のリレー手
段と抵抗が接続されていない第2のリレー手段とが並列
に接続されており、電流制御ゲイン設定手段は、電流制
御ゲインが設定されるまでは第1のリレー手段により交
流電源と整流回路とを電気的に接続させて整流回路の保
護を図り、PWM制御が開始されると第2のリレー手段
により交流電源と整流回路とを電気的に接続させる。
【0016】また、この発明に係る交流電流制御装置
は、交流電源により印加される電圧を直流電圧に変換す
る、少なくともリアクトル、ダイオード、平滑コンデン
サ及びスイッチング素子で構成される整流回路に流れる
電流及び変換した直流電圧に基づいて、交流電源により
供給される入力電流をフィードバック制御するために、
設定した電流制御ゲインに応じたPWMデューティを算
出し、PWMデューティに基づいてスイッチング素子を
PWM制御する交流電流制御装置において、あらかじめ
定められた基準PWMデューティを発生させる基準デュ
ーティ発生手段と、基準デューティ発生手段が発生する
基準PWMデューティでスイッチング素子を駆動させた
時の直流電圧の上昇変化に基づいて、設定される環境の
電源及び設定されたリアクトルのインピーダンスを考慮
した電流制御ゲインを設定する電流制御ゲイン設定手段
とを備えている。
【0017】また、この発明に係る交流電流制御装置の
電流制御ゲイン設定手段は、基準PWMデューティでス
イッチング素子を駆動させてから直流電圧の値があらか
じめ定められた電圧値になるまでの時間を直流電圧の変
化として検出し、その際、電流制御ゲインは、インピー
ダンスが大きいほど、直流電圧が上昇する傾きが低い
(つまり、ある電圧になるまでに時間がかかる)ことを
利用し、時間がかかるほど電流制御ゲインの値を高くす
るために、時間と電流制御ゲインの値との相関関係が正
となるように設定される。
【0018】また、この発明に係る交流電流制御装置の
電流制御ゲイン設定手段は、基準PWMデューティでス
イッチング素子を駆動させてからあらかじめ定められた
時間までの直流電圧の値の変化量を直流電圧の変化とし
て算出し、その際、電流制御ゲインは、インピーダンス
が大きいほど、直流電圧が安定するまでの電圧変化にお
いて上昇する傾きが低い(つまり、一定時間内では、イ
ンピーダンスが大きいほど電圧が低くなる)ことを利用
し、電圧が低いほど電流制御ゲインの値を高くするため
に、変化量と電流制御ゲインの値との相関関係が負とな
るように設定される。
【0019】また、この発明に係る交流電流制御装置の
電流制御ゲイン設定手段は、交流電源の位相に基づく直
流電圧への影響を考慮して測定を行うために、交流電源
の半周期間の位相が所定の位相になったときに、基準P
WMデューティでのスイッチング素子の駆動を開始させ
る。
【0020】また、この発明に係る交流電流制御装置の
制御方法は、交流電源と、少なくともリアクトル、ダイ
オード、平滑コンデンサ及びスイッチング素子で構成さ
れる整流回路とを電気的に接続し、交流電源により印加
される電圧を直流電圧に変換する工程と、交流電源と整
流回路とが電気的に接続されてから直流電圧が所定の値
になるまでの時間を計測する工程と、計測した前記時間
に基づいた電流制御ゲインを演算し、設定する工程と、
設定した電流制御ゲインに基づいたPWMデューティを
算出する工程と、PWMデューティに基づいてスイッチ
ング素子をPWM制御し、交流電源により供給される入
力電流をフィードバック制御する工程と有している。
【0021】また、この発明に係る交流電流制御装置の
制御方法は、交流電源と、少なくともリアクトル、ダイ
オード、平滑コンデンサ及びスイッチング素子で構成さ
れる整流回路とを電気的に接続し、交流電源により印加
される電圧を直流電圧に変換する工程と、交流電源と整
流回路とが電気的に接続されてから所定時間経過後の直
流電圧の値を計測し、直流電圧の変化量を算出する工程
と、算出した直流電圧の変化量に基づいた電流制御ゲイ
ンを設定する工程と、設定した電流制御ゲインに基づい
たPWMデューティを算出する工程と、PWMデューテ
ィに基づいてスイッチング素子をPWM制御し、交流電
源により供給される入力電流をフィードバック制御する
工程とを有している。
【0022】また、この発明に係る交流電流制御装置の
制御方法は、交流電源と、少なくともリアクトル、ダイ
オード、平滑コンデンサ及びスイッチング素子で構成さ
れる整流回路とを電気的に接続し、交流電源により印加
される電圧を直流電圧に変換する工程と、基準PWMデ
ューティを発生させてスイッチング素子をPWM制御
し、交流電源により供給される入力電流をフィードバッ
ク制御する工程と、スイッチング素子をPWM制御して
から直流電圧が所定の値になるまでの時間を計測する工
程と、計測した時間に基づいた電流制御ゲインを設定す
る工程と、設定した電流制御ゲインに基づいたPWMデ
ューティを算出する工程と、設定した電流制御ゲインに
基づいたPWMデューティに基づいてスイッチング素子
をPWM制御する工程とを有している。
【0023】また、この発明に係る交流電流制御装置の
制御方法は、交流電源と、少なくともリアクトル、ダイ
オード、平滑コンデンサ及びスイッチング素子で構成さ
れる整流回路とを電気的に接続し、交流電源により印加
される電圧を直流電圧に変換する工程と、基準PWMデ
ューティを発生させてスイッチング素子をPWM制御
し、交流電源により供給される入力電流をフィードバッ
ク制御する工程と、スイッチング素子をPWM制御して
から所定時間経過後の直流電圧の値を計測し、直流電圧
の変化量を算出する工程と、算出した直流電圧の変化量
に基づいた電流制御ゲインを設定する工程と、設定した
電流制御ゲインに基づいたPWMデューティを算出する
工程と、設定した電流制御ゲインに基づいたPWMデュ
ーティに基づいてスイッチング素子をPWM制御する工
程とを有している。
【0024】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の第
1の実施の形態に係る交流電流制御装置の全体構成図で
ある。図において、図10と同じ図番を付しているもの
は、従来の交流電流制御装置と同様の動作を行うので説
明を省略する。図において、14はリアクトル3と逆阻
止ダイオード7との間に直列に接続され、装置運転時
に、電流制御ゲイン設定手段15にONされるリレー回
路(以下、リレーという)である。15はタイマを内蔵
して時間を計測し、その時間及び装置運転時の直流電圧
の変化に基づいて電流制御ゲインKを設定する電流制御
ゲイン設定手段である。11は電流制御ゲイン設定手段
15に設定された電流制御ゲインKに基づいてPWMデ
ューティを計算する電流制御手段である。16は電源か
ら装置までの配電系統によるインピーダンスを表してい
る。
【0025】図2はリレー14をONさせた時(つまり
交流電流制御装置運転開始時)の直流電圧変化を示す図
である。この図は電源電圧が一定であるとした場合、イ
ンピーダンスが大きいほど流れる電流の変化は小さくな
るので、直流電圧の変化も小さくなり、平滑コンデンサ
5が充電されるには時間がかかることを表している。本
実施の形態は、起動時における直流電圧の変化に基づい
て交流電源1及びリアクトル3のインピーダンスを推定
し、そのインピーダンスに基づいた最適な電流制御ゲイ
ンKを設定して交流電流制御を行うものである。
【0026】図3は電流制御ゲインKの設定シーケンス
を示すフローチャートである。図3に基づいて電流制御
ゲイン設定手段15の動作について説明する。電力を負
荷に供給する(起動時)際、電流制御ゲイン設定手段1
5はリレー14をONさせる(S31)。回路に直列に
設けられたリレー14がONされ、回路が接続されるこ
とにより、装置の運転(電流制御)が開始される。電流
制御ゲイン設定手段15は、時間の計測を開始し、直流
電圧Vdcの値があらかじめ定めた所定の電圧Vrの値よ
りも大きくなるまで計測する(S32)。直流電圧Vdc
の値が所定の電圧Vrの値よりも大きくなったときの時
間を到達時間Tとすると(S33)、到達時間Tを次式
(2)に代入し、電流制御ゲインKを求めて(S3
4)、電流制御手段11に出力する。ここでTnom はあ
らかじめ記憶されている到達時間の基準値であり、また
Knom はあらかじめ記憶されている基準電流制御ゲイン
の値である。 K=Knom ・T/Tnom …(2)
【0027】電流制御手段11は、従来の交流電流制御
装置と同様に、電流制御ゲイン設定手段15から入力さ
れた電流制御ゲインKに基づいて、PWMデューティを
出力し、入力電流Iの波形が正弦波となるように制御す
る(S35)。(2)式では、交流電源1及びリアクト
ルの3インピーダンスが小さい場合には電流制御ゲイン
Kが小さくなり、また逆に交流電源1及びリアクトル3
のインピーダンスが大きい場合には電流制御ゲインKが
大きくなるように設定される。したがって、設置環境変
化やリアクトルの性能のばらつきによる制御応答の劣化
が少ない安定した交流電流制御装置が実現できる。ここ
で、電流制御ゲインKの演算は(2)式で行うものとし
たが、これに限るものではなく、Kは所定電圧到達時間
Tに対して正の相関(Tが大ならばKを大とする)とな
るように設定し、電流制御ゲインKの調整を行い、制御
応答性を向上するようにしてもよい。
【0028】図4は別の電流制御ゲインKの設定シーケ
ンスを示すフローチャートである。図4に基づいて電流
制御ゲイン設定手段15の別の動作について説明する。
電力を負荷に供給する(起動時)際、電流制御ゲイン設
定手段15はリレー14をONさせ、初期状態の直流電
圧を算出する(S41)。電流制御ゲイン設定手段15
はあらかじめ定めた所定時間Taを計測する(S4
2)。所定時間Ta経過後、直流電圧Vdcを計測し、直
流電圧変化量ΔVを算出し(S43)、次式(3)に代
入して電流制御ゲインKを求めて(S44)、電流制御
手段11に出力する。ここでΔVnom は直流電圧変化量
の基準値であり、またKnom は基準電流制御ゲインの値
である。 K=Knom ×ΔVnom /ΔV …(3)
【0029】電流制御手段11は、従来の交流電流制御
装置と同様に、電流制御ゲイン設定手段15から入力さ
れた電流制御ゲインKに基づいて、PWMデューティを
出力し、入力電流Iの波形が正弦波となるように制御す
る(S45)。ここで、電流制御ゲインKの演算は
(3)式で行うものとしたが、これに限るものではな
く、電流制御ゲインKは、直流電圧変化量ΔVに対して
負の相関(ΔVが大ならばKを小とする)となるように
設定し、電流制御ゲインKの調整を行い、制御応答性を
向上するようにしてもよい。
【0030】なお上記では影響を無視したが、電源電圧
は交流であるため、電源投入時の直流電圧は実際には電
源周期で変化する入力電圧の影響を受けて脈動しながら
上昇する。すなわち、直流電圧の変化特性はリレー14
のONタイミング時の電源電圧位相にも依存し、その位
相の違いにより、検出される値にも変化が生じる。した
がって、リレー14のONタイミングがばらつくと、リ
レー14のONタイミング時の電源電圧位相もばらつ
き、測定シーケンスにおける直流電圧変化特性算出の誤
差要因となる。これを避けるために電流制御ゲイン設定
手段15がリレー14をONさせるタイミングを、交流
電源の周期の半周期間の所定の位相で行うようにする
と、変化特性をより高精度で検出することができる。
【0031】図5はリレー14の構成図例である。図に
おいて、リレー14aと抵抗14a1とは直列接続さ
れ、またリレー14a及び抵抗14a1は、リレー14
bと並列に接続されている。初期状態で多くの電流を流
すのは、平滑コンデンサ5等の各デバイスに悪影響を与
えるので、それを抑制するため、電流制御ゲイン設定手
段15はS1でリレー14aをONし、電流制御ゲイン
Kを算出し、リレー14bをONした後に電流制御を開
始し、回路を構成する各デバイスの保護を図る。
【0032】以上のように第1の実施の形態によれば、
電流制御ゲイン設定手段15が、リレー14をONさ
せ、起動時の直流電圧の値Vdcの値の測定及び時間の測
定を開始し、直流電圧の値Vdcがあらかじめ定めた所定
の電圧Vrの値よりも大きくなるまでの到達時間Tを計
測して、到達時間T、あらかじめ記憶されている到達時
間の基準値Tnom 及び基準電流制御ゲインの値Knom に
基づいて電流制御ゲインKを算出し、電流制御手段11
が、入力電流Iと乗算手段17から出力された入力電流
指令値I*との偏差に、電流制御ゲイン設定手段15が
算出した電流制御ゲインKを乗じた値をPWMデューテ
ィとして出力し、PWM手段10が、電流制御手段11
が出力したPWMデューティに基づいてスイッチング素
子8をオン/オフ制御させて交流電流制御を行うように
したので、設定環境やリアクトルの性能に基づいた交流
電流制御を行うことができ、設置環境変化やリアクトル
の性能ばらつきによる制御応答の劣化が少ない安定した
交流電流制御装置が起動時間を損なうことなく実現でき
る。また、電流制御ゲイン設定手段15が、リレー14
をONさせ、起動時の直流電圧の値Vdcの値の測定及び
時間の測定を開始し、あらかじめ定めた所定時間Ta後
の直流電圧の値Vdcの値を計測して、初期状態(ここで
は0V)との差ΔVを算出し、あらかじめ記憶されてい
る直流電圧変化量の基準値ΔVnom 及び基準電流制御ゲ
インの値Knom に基づいて、電流制御ゲインKを算出
し、電流制御手段11が、入力電流Iと乗算手段17か
ら出力された入力電流指令値I*との偏差に、電流制御
ゲイン設定手段15が算出した電流制御ゲインKを乗じ
た値をPWMデューティとして出力し、PWM手段10
が、電流制御手段11が出力したPWMデューティに基
づいてスイッチング素子8をオン/オフ制御させて交流
電流制御を行うようにしたので、設定環境やリアクトル
の性能に基づいた交流電流制御を行うことができ、設置
環境変化やリアクトルの性能ばらつきによる制御応答の
劣化が少ない安定した交流電流制御装置が実現できる。
さらに、リレー14のONタイミングを交流電源の周期
の半周期間の所定の位相で行うようにしたので、変化特
性をより高精度で検出することができる。
【0033】実施の形態2.図6は本発明の第2の実施
の形態に係る交流電流制御装置の全体構成図である。図
において、図1と同じ図番を付しているものは、図1の
の交流電流制御装置と同様の動作を行うので説明を省略
する。図6において、18は基準PWMデューティを出
力する基準デューティ発生手段である。本実施の形態
は、基準PWMデューティに基づいて運転している時の
直流電圧変化を監視し、交流電源1及びリアクトル3の
インピーダンスを推定して、そのインピーダンスに基づ
いた最適な電流制御ゲインKを設定して交流電流制御を
行うものである。
【0034】図7は基準デューティ発生手段18が発生
する基準PWMデューティにより運転させた時の直流電
圧変化を示す図である。電源電圧が一定であるとした場
合、インピーダンスが大きいほど流れる電流の変化は小
さくなるので、直流電圧変化も小さくなり、平滑コンデ
ンサ5が充電されるには時間がかかる。
【0035】図8は電流制御ゲインKの設定シーケンス
を示すフローチャートである。図8に基づいて電流制御
ゲイン設定手段15の動作について説明する。交流電源
1が起動し、装置に電力が供給され、一定時間後に直流
電圧が安定してから、電流制御ゲイン設定手段15は切
替スイッチ19が基準デューティ発生手段18とPWM
手段10とを接続させて、基準デューティ発生手段18
に基準PWMデューティの信号を送るようにさせる(S
81)。基準PWMデューティによる電流制御により、
平滑コンデンサ5は昇圧される。電流制御ゲイン設定手
段15は、基準PWMデューティの信号が送信されてか
ら時間の計測を開始し、直流電圧Vdcの値があらかじめ
定めた所定の電圧Vrの値よりも大きくなるまで計測す
る(S82)。直流電圧Vdcの値が所定の電圧Vrの値
よりも大きくなったときの時間を到達時間Tとすると
(S83)、あらかじめ記憶されている到達時間の基準
値Tnom 及び基準電流制御ゲインの値Knom に基づい
て、第1の実施の形態と同様に(2)式に代入し、電流
制御ゲインKを求めて(S84)、電流制御手段11に
出力し、切替スイッチ19を切り替えて電流制御手段1
1とPWM手段10とが接続されるようにする。電流制
御手段11は、従来の交流電流制御装置と同様に、電流
制御ゲイン設定手段15から入力された電流制御ゲイン
Kに基づいてPWMデューティを出力し、入力電流Iの
波形が正弦波となるように制御する(S85)。
【0036】図9は別の電流制御ゲインKの設定シーケ
ンスを示すフローチャートである。図9に基づいて電流
制御ゲイン設定手段15の別の動作について説明する。
交流電源1が起動し、装置に電力が供給され、一定時間
後に直流電圧が安定してから、電流制御ゲイン設定手段
15は切替スイッチ19が基準デューティ発生手段18
とPWM手段10とを接続させて、基準デューティ発生
手段18に基準PWMデューティの信号を送るようにさ
せる(S91)。基準PWMデューティによる電流制御
により、平滑コンデンサ5は昇圧される。電流制御ゲイ
ン設定手段15は、基準PWMデューティの信号が送信
されてからあらかじめ定められた所定時間Taになるま
で、時間を計測する(S92)。所定時間Ta経過後、
直流電圧Vdcを計測し、初期状態(図7におけるV0
からの直流電圧変化量ΔVを算出する(S93)。算出
した直流電圧変化量ΔV、直流電圧変化量の基準値ΔV
nom 及び基準電流制御ゲインの値Knom に基づいて、
(3)式に代入して電流制御ゲインKを求め(S9
4)、電流制御手段11に出力し、切替スイッチ19を
切り替えて電流制御手段11とPWM手段10とが接続
されるようにする。電流制御手段11は、第1の実施の
形態の交流電流制御装置と同様に、電流制御ゲイン設定
手段15から入力された電流制御ゲインKに基づいて、
PWMデューティを出力し、入力電流Iの波形が正弦波
となるように制御する(S95)。
【0037】ここで基準PWMデューティで制御される
電圧は一定ではないので、基準PWMデューティによる
PWM制御において直流電圧は脈打ちながら上昇する。
そのため、直流電圧の変化特性は基準デューティ発生手
段18が基準PWMデューティを発生させる起動タイミ
ングの電源電圧位相にも依存し、その位相の違いによ
り、検出される値にも変化が生じる。したがって、起動
タイミングがばらつくと、起動タイミング時の電源電圧
位相もばらつき、測定シーケンスにおける直流電圧変化
特性算出の誤差要因となる。これを避けるために起動タ
イミングは、交流電源の周期の半周期間の所定の位相で
行うようにすると、変化特性をより高精度で検出するこ
とができる。
【0038】以上のように第2の実施の形態によれば、
電流制御ゲイン設定手段15が、切替スイッチ19を基
準デューティ発生手段18側に接続させ、基準PWMデ
ューティの信号に基づいてスイッチング素子8をPWM
制御させるようにし、それと共に、直流電圧の値Vdcの
値の測定及び時間の測定を開始し、直流電圧の値Vdcが
あらかじめ定めた所定の電圧Vrの値よりも大きくなる
までの到達時間Tを計測して、到達時間T、あらかじめ
記憶されている到達時間の基準値Tnom 及び基準電流制
御ゲインの値Knom に基づいて電流制御ゲインKを算出
し、電流制御手段11が、入力電流Iと乗算手段17か
ら出力された入力電流指令値I*との偏差に、電流制御
ゲイン設定手段15が算出した電流制御ゲインKを乗じ
た値をPWMデューティとして出力し、PWM手段10
が、電流制御手段11が出力したPWMデューティに基
づいてスイッチング素子8をオン/オフ制御させて交流
電流制御を行うようにしたので、設定環境やリアクトル
の性能に基づいた交流電流制御を行うことができ、設置
環境変化やリアクトルの性能ばらつきによる制御応答の
劣化が少ない安定した交流電流制御装置が、リレーを設
ける必要ななく安価にしかも起動時間を損なうことなく
実現できる。また、直流電圧の値Vdcの測定時に所定の
電圧Vrを越えるような昇圧を行わないので、直流電圧
の上限が設定されることになり、直流電圧の過電圧を防
ぐことができ、安全に動作できる。また、電流制御ゲイ
ン設定手段15が、基準PWMデューティの信号に基づ
いてスイッチング素子8をPWM制御させるようにし、
あらかじめ定めた所定時間Ta後の直流電圧の値Vdcの
値を計測して、初期状態との差ΔVを算出し、あらかじ
め記憶されている直流電圧変化量の基準値ΔVnom 及び
基準電流制御ゲインの値Knom に基づいて、電流制御ゲ
インKを算出し、電流制御手段11が、入力電流Iと乗
算手段17から出力された入力電流指令値I*との偏差
に、電流制御ゲイン設定手段15が算出した電流制御ゲ
インKを乗じた値をPWMデューティとして出力し、P
WM手段10が、電流制御手段11が出力したPWMデ
ューティに基づいてスイッチング素子8をオン/オフ制
御させて交流電流制御を行うようにしたので、設定した
電流制御ゲインKによる交流電流制御までの処理時間が
一定であり、見かけ上の動作が安定される。さらに、基
準PWMデューティの信号に基づくスイッチング素子8
のPWM制御の開始タイミングを交流電源の周期の半周
期間の所定の位相で行うようにしたので、変化特性をよ
り高精度で検出することができる。
【0039】実施の形態3.なお上記の実施の形態で
は、交流電流制御装置のコンバータ回路部分として昇圧
チョッパ型の例を示したが、本発明ではこれに限定され
るものではなく、フルブリッジ型や降圧チョッパ型のコ
ンバータ回路でも同様に実現が可能である。
【0040】また、電流指令を正弦波となるようにした
が、本発明ではこれに限定されるものではなく、電流指
令がいかなる波形であっても同様に実現が可能である。
また、電源は単相で説明したが、多相交流でも同様に実
現が可能である。
【0041】上記の各実施の形態において、パルス間隔
によっては、電流制御ゲインKが決定されるまでの所要
時間を数ミリ秒〜数100ミリ秒と短くすることができ
るので、これを一般の機器(例えばエアコン、冷蔵庫、
UPS(無停電電源装置)等)の電源回路に適用した場
合でも、機器の起動特性に対する影響を極めて小さくす
ることができる。
【0042】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、電流制
御ゲイン設定手段が、リレーにより交流電源と整流回路
とを電気的に接続させ、直流電圧の安定までの変化に基
づいて、電流制御ゲインを演算し、設定して、PWM制
御による入力電流のフィードバック制御を行うようにし
たので、設定される環境の電源及び設定されたリアクト
ルのインピーダンスを考慮した制御応答の劣化が少ない
安定した交流電流制御装置が起動時間を損なうことなく
実現できる。
【0043】また、この発明によれば、電流制御ゲイン
設定手段が、リレー回路により交流電源と整流回路とが
電気的に接続されてから直流電圧の値があらかじめ定め
られた電圧値になるまでの時間を直流電圧の変化として
接続直後に検出するようにしたので、起動時間を損なう
ことなく、直流電圧の変化に基づいて電流制御ゲインを
演算し、設定することができる。
【0044】また、この発明によれば、電流制御ゲイン
設定手段が、リレー回路により交流電源と整流回路とが
電気的に接続されてからあらかじめ定められた時間まで
の直流電圧の値の変化量を直流電圧の変化として接続直
後に算出するようにしたので、起動時間を損なうことな
く、直流電圧の変化に基づいて電流制御ゲインを演算
し、設定することができる。
【0045】また、この発明によれば、電流制御ゲイン
設定手段が、交流電源の半周期間の位相が所定の位相に
なったときに、リレー回路よる交流電源と整流回路との
電気的接続を開始させるようにしたので、直流電圧が安
定していない時の交流電源の位相に基づく直流電圧への
影響を考慮して測定を行うことができ、精度の高い直流
電流の変化を検出でき、より良好な制御応答性を得るこ
とができる。
【0046】また、この発明によれば、電流制御ゲイン
設定手段が、電流制御ゲインが設定されるまでは第1の
リレー手段により交流電源と整流回路とを電気的に接続
させ、PWM制御が開始されると第2のリレー手段によ
り交流電源と整流回路とを電気的に接続させるようにし
たので、起動時に過大な電流が整流回路に流れることが
なく、整流回路の保護を図ることができる。
【0047】また、この発明によれば、電流制御ゲイン
設定手段が、基準デューティ発生手段が発生する基準P
WMデューティによるPWM制御による直流電圧の変化
に基づいて、電流制御ゲインを演算し、設定して、PW
M制御による入力電流のフィードバック制御を行うよう
にしたので、設定される環境の電源及び設定されたリア
クトルのインピーダンスを考慮した制御応答の劣化が少
ない安定した交流電流制御装置を、リレー回路を設ける
必要がなく、安価に、起動時間を損なうことなく実現で
きる。
【0048】また、この発明によれば、電流制御ゲイン
設定手段が、基準PWMデューティでスイッチング素子
を駆動させてから直流電圧の値があらかじめ定められた
電圧値になるまでの時間を直流電圧の変化として検出す
るようにしたので、直流電圧の測定時にあらかじめ定め
られた電圧値を越えるような昇圧を行わないので、直流
電圧の上限が設定されることになり、直流電圧の過電圧
を防ぐことができ、安全に動作できる。
【0049】また、この発明によれば、電流制御ゲイン
設定手段が、基準PWMデューティでスイッチング素子
を駆動させてからあらかじめ定められた時間までの直流
電圧の値の変化量を直流電圧の変化として算出するよう
にしたので、設定した電流制御ゲインによる交流電流制
御までの処理時間が一定であり、見かけ上の動作が安定
される。
【0050】また、この発明によれば、電流制御ゲイン
設定手段が、交流電源の半周期間の位相が所定の位相に
なったときに、基準PWMデューティでのスイッチング
素子の駆動を開始させるようにしたので、交流電源の位
相に基づく直流電圧への影響を考慮して測定を行うこと
ができ、精度の高い直流電流の変化を検出でき、より良
好な制御応答性を得ることができる。
【0051】また、この発明によれば、交流電源と整流
回路とを電気的に接続し、交流電源と整流回路とが電気
的に接続されてから直流電圧が所定の値になるまでの時
間を計測して電流制御ゲインを演算し、設定して、設定
した電流制御ゲインに基づいたPWMデューティに基づ
いてスイッチング素子をPWM制御し、交流電源により
供給される入力電流をフィードバック制御するようにし
たので、設定される環境の電源及び設定されたリアクト
ルのインピーダンスを考慮した制御応答の劣化が少ない
安定した交流電流制御装置が起動時間を損なうことな
く、起動直後に簡単に実現できる。
【0052】また、この発明によれば、交流電源と整流
回路とを電気的に接続し、交流電源と整流回路とが電気
的に接続されてから所定時間経過後の直流電圧の値を計
測し、算出した直流電圧の変化量に基づいた電流制御ゲ
インを設定し、設定した電流制御ゲインに基づいたPW
Mデューティに基づいてスイッチング素子をPWM制御
し、交流電源により供給される入力電流をフィードバッ
ク制御するようにしたので、設定される環境の電源及び
設定されたリアクトルのインピーダンスを考慮した制御
応答の劣化が少ない安定した交流電流制御装置が起動時
間を損なうことなく、簡単に実現できる。
【0053】また、この発明によれば、基準PWMデュ
ーティを発生させてスイッチング素子をPWM制御し、
スイッチング素子をPWM制御してから直流電圧が所定
の値になるまでの時間に基づいた電流制御ゲインを設定
してPWMデューティを算出し、そのPWMデューティ
に基づいてスイッチング素子をPWM制御し、フィード
バック制御するようにしたので、設定される環境の電源
及び設定されたリアクトルのインピーダンスを考慮した
制御応答の劣化が少ない安定した交流電流制御装置が実
現でき、またあらかじめ定められた電圧値を越えるよう
な昇圧を行わないので、直流電圧の上限が設定されるこ
とになり、直流電圧の過電圧を防ぐことができ、安全に
動作が行われる。
【0054】また、この発明によれば、基準PWMデュ
ーティを発生させてスイッチング素子をPWM制御し、
スイッチング素子をPWM制御してから所定時間経過後
の直流電圧の値を計測し、算出した直流電圧の変化量に
基づいた電流制御ゲインを設定してPWMデューティを
算出し、そのPWMデューティに基づいてスイッチング
素子をPWM制御し、フィードバック制御するようにし
たので、設定される環境の電源及び設定されたリアクト
ルのインピーダンスを考慮した制御応答の劣化が少ない
安定した交流電流制御装置が実現でき、また設定した電
流制御ゲインによる交流電流制御までの処理時間が一定
であり、見かけ上の動作が安定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る交流電流制
御装置の全体構成図である。
【図2】 リレー14のON時における直流電圧変化を
示す図である。
【図3】 電流制御ゲインKの設定シーケンスを示すフ
ローチャートである。
【図4】 別の電流制御ゲインKの設定シーケンスを示
すフローチャートである。
【図5】 リレー14の構成図例である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態に係る交流電流制
御装置の全体構成図である。
【図7】 基準デューティ発生手段18が発生する基準
PWMデューティにより運転させた時の直流電圧変化を
示す図である。
【図8】 電流制御ゲインKの設定シーケンスを示すフ
ローチャートである。
【図9】 別の電流制御ゲインKの設定シーケンスを示
すフローチャートである。
【図10】 従来の交流制御装置の構成を示す全体構成
図である。
【図11】 電流制御ゲインKの値の違いに基づくリア
クトル電流波形図である。
【符号の説明】
1 交流電源、2 ダイオードブリッジ、3 リアク
タ、4 コンバータ制御手段、5 平滑コンデンサ、6
電圧制御手段、7 逆阻止ダイオード、8 スイッチ
ング素子、9 電流検出手段、10 PWM手段、11
電流制御手段、12 電圧位相検出手段、13 正弦
波作成手段、14 リレー、15 電流制御ゲイン設定
手段、16 電源インピーダンス、17 乗算手段。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源により印加される電圧を直流電
    圧に変換する、少なくともリアクトル、ダイオード、平
    滑コンデンサ及びスイッチング素子で構成される整流回
    路に流れる電流及び変換した直流電圧に基づいて、前記
    交流電源により供給される入力電流をフィードバック制
    御するために、設定した電流制御ゲインに応じたPWM
    デューティを算出し、前記PWMデューティに基づいて
    前記スイッチング素子をPWM制御する交流電流制御装
    置において、 切替動作されると、前記交流電源と前記整流回路とを電
    気的に接続させるリレー回路と、 該リレー回路を切替動作させて前記交流電源と前記整流
    回路とを電気的に接続させ、前記直流電圧の変化に基づ
    いて前記電流制御ゲインを演算し、設定する電流制御ゲ
    イン設定手段とを備えたことを特徴とする交流電流制御
    装置。
  2. 【請求項2】 前記電流制御ゲイン設定手段は、前記リ
    レー回路により前記交流電源と前記整流回路とが電気的
    に接続されてから前記直流電圧の値があらかじめ定めら
    れた電圧値になるまでの時間を前記直流電圧の変化とし
    て検出し、その際、前記電流制御ゲインは、該時間と前
    記電流制御ゲインの値との相関関係が正となるように設
    定されることを特徴とする請求項1記載の交流電流制御
    装置。
  3. 【請求項3】 前記電流制御ゲイン設定手段は、前記リ
    レー回路により前記交流電源と前記整流回路とが電気的
    に接続されてからあらかじめ定められた時間までの前記
    直流電圧の値の変化量を前記直流電圧の変化として算出
    し、その際、前記電流制御ゲインは、該変化量と前記電
    流制御ゲインの値との相関関係が負となるように設定さ
    れることを特徴とする請求項1記載の交流電流制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記電流制御ゲイン設定手段は、前記交
    流電源の半周期間の位相が所定の位相になったときに、
    前記リレー回路による前記交流電源と前記整流回路との
    電気的接続を開始させることを特徴とする請求項1記載
    の交流電流制御装置。
  5. 【請求項5】 前記リレー回路は、抵抗が直列に接続さ
    れた第1のリレー手段と抵抗が接続されていない第2の
    リレー手段とが並列に接続されており、前記電流制御ゲ
    イン設定手段は、電流制御ゲインが設定されるまでは前
    記第1のリレー手段により前記交流電源と前記整流回路
    とを電気的に接続させ、前記電流制御ゲインが設定され
    た後、前記第2のリレー手段により前記交流電源と前記
    整流回路とを電気的に接続させることを特徴とする請求
    項1記載の交流電流制御装置。
  6. 【請求項6】 交流電源により印加される電圧を直流電
    圧に変換する、少なくともリアクトル、ダイオード、平
    滑コンデンサ及びスイッチング素子で構成される整流回
    路に流れる電流及び変換した直流電圧に基づいて、前記
    交流電源により供給される入力電流をフィードバック制
    御するために、設定した電流制御ゲインに応じたPWM
    デューティを算出し、前記PWMデューティに基づいて
    前記スイッチング素子をPWM制御する交流電流制御装
    置において、 あらかじめ定められた基準PWMデューティを発生させ
    る基準デューティ発生手段と、 該基準デューティ発生手段が発生する基準PWMデュー
    ティで前記スイッチング素子を駆動させた時の前記直流
    電圧の変化に基づいて前記電流制御ゲインを演算し、設
    定する電流制御ゲイン設定手段とを備えたことを特徴と
    する交流電流制御装置。
  7. 【請求項7】 前記電流制御ゲイン設定手段は、前記基
    準PWMデューティで前記スイッチング素子を駆動させ
    てからあらかじめ定められた電圧値になるまでの時間を
    前記直流電圧の変化として検出し、その際、前記電流制
    御ゲインは、該時間と前記電流制御ゲインの値との相関
    関係が正となるように設定されることを特徴とする請求
    項6記載の交流電流制御装置。
  8. 【請求項8】 前記電流制御ゲイン設定手段は、前記基
    準PWMデューティで前記スイッチング素子を駆動させ
    てからあらかじめ定められた時間までの前記直流電圧の
    値の変化量を前記直流電圧の変化として算出し、その
    際、前記電流制御ゲインは、該変化量と前記電流制御ゲ
    インの値との相関関係が負となるように設定されること
    を特徴とする請求項6記載の交流電流制御装置。
  9. 【請求項9】 前記電流制御ゲイン設定手段は、前記交
    流電源の半周期間の位相が所定の位相になったときに、
    前記基準PWMデューティでの前記スイッチング素子の
    駆動を開始させることを特徴とする請求項6記載の交流
    電流制御装置。
  10. 【請求項10】 交流電源と、少なくともリアクトル、
    ダイオード、平滑コンデンサ及びスイッチング素子で構
    成される整流回路とを電気的に接続し、前記交流電源に
    より印加される電圧を直流電圧に変換する工程と、 前記交流電源と前記整流回路とが電気的に接続されてか
    ら前記直流電圧が所定の値になるまでの時間を計測する
    工程と、 計測した前記時間に基づいた電流制御ゲインを演算し、
    設定する工程と、 設定した前記電流制御ゲインに基づいたPWMデューテ
    ィを算出する工程と、 前記PWMデューティに基づいて前記スイッチング素子
    をPWM制御し、前記交流電源により供給される入力電
    流をフィードバック制御する工程とを有することを特徴
    とする交流電流制御装置の制御方法。
  11. 【請求項11】 交流電源と、少なくともリアクトル、
    ダイオード、平滑コンデンサ及びスイッチング素子で構
    成される整流回路とを電気的に接続し、前記交流電源に
    より印加される電圧を直流電圧に変換する工程と、 前記交流電源と前記整流回路とが電気的に接続されてか
    ら所定時間経過後の前記直流電圧の値を計測し、前記直
    流電圧の変化量を算出する工程と、 算出した前記直流電圧の変化量に基づいた電流制御ゲイ
    ンを演算し、設定する工程と、 設定した前記電流制御ゲインに基づいたPWMデューテ
    ィを算出する工程と、 前記PWMデューティに基づいて前記スイッチング素子
    をPWM制御し、前記交流電源により供給される入力電
    流をフィードバック制御する工程とを有することを特徴
    とする交流電流制御装置の制御方法。
  12. 【請求項12】 交流電源と、少なくともリアクトル、
    ダイオード、平滑コンデンサ及びスイッチング素子で構
    成される整流回路とを電気的に接続し、前記交流電源に
    より印加される電圧を直流電圧に変換する工程と、 基準PWMデューティを発生させて前記スイッチング素
    子をPWM制御し、前記交流電源により供給される入力
    電流をフィードバック制御する工程と、 前記スイッチング素子をPWM制御してから前記直流電
    圧が所定の値になるまでの時間を計測する工程と、 計測した前記時間に基づいた電流制御ゲインを演算し、
    設定する工程と、 設定した前記電流制御ゲインに基づいたPWMデューテ
    ィを算出する工程と、 前記設定した電流制御ゲインに基づいたPWMデューテ
    ィに基づいて前記スイッチング素子をPWM制御する工
    程とを有することを特徴とする交流電流制御装置の制御
    方法。
  13. 【請求項13】 交流電源と、少なくともリアクトル、
    ダイオード、平滑コンデンサ及びスイッチング素子で構
    成される整流回路とを電気的に接続し、前記交流電源に
    より印加される電圧を直流電圧に変換する工程と、 基準PWMデューティを発生させて前記スイッチング素
    子をPWM制御し、前記交流電源により供給される入力
    電流をフィードバック制御する工程と、 前記スイッチング素子をPWM制御してから所定時間経
    過後の前記直流電圧の値を計測し、前記直流電圧の変化
    量を算出する工程と、 算出した前記直流電圧の変化量に基づいた電流制御ゲイ
    ンを演算し、設定する工程と、 設定した前記電流制御ゲインに基づいたPWMデューテ
    ィを算出する工程と、 前記設定した電流制御ゲインに基づいたPWMデューテ
    ィに基づいて前記スイッチング素子をPWM制御する工
    程とを有することを特徴とする交流電流制御装置の制御
    方法。
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