JPH11187265A - 画像処理方法 - Google Patents
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- JPH11187265A JPH11187265A JP10279013A JP27901398A JPH11187265A JP H11187265 A JPH11187265 A JP H11187265A JP 10279013 A JP10279013 A JP 10279013A JP 27901398 A JP27901398 A JP 27901398A JP H11187265 A JPH11187265 A JP H11187265A
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Abstract
対する濃度ムラや縦筋等の影響を抑制する。 【解決手段】1画素8ビットの入力階調画像データをデ
ィザ閾値プレーンに基づいて多値ディザ処理して1画素
3ビットの階調数の画像データに変換する場合に、例え
ば、ディザマトリクスの基準閾値「1〜8」と複数のデ
ィザ閾値プレーン「1〜7」との間でのディザ閾値配列
において、そのディザ閾値配列のディザ閾値順序を図9
の(c) に示すように各ディザ閾値プレーンにまたがる斜
め方向の角度を持つ傾きで規則的に配置する。
Description
ータを多値ディザ処理してより小さい階調数の画像デー
タに変換する場合の画像処理方法に関する。
ヘッド、ラインサーマルヘッド、ラインインクジェット
ヘッドのようなラインヘッドを用いたプリンタなどの画
像形成装置では、ヘッドの有する分解能のまま、すなわ
ち、ラインLEDヘッドの場合はライン状に配列された
複数の記録素子である複数のLED発光素子のラスタ方
向の間隔のまま、ラインサーマルヘッドの場合はライン
状に配列された複数の記録素子である複数の発熱抵抗体
のラスタ方向の間隔のまま、ラインインクジェットヘッ
ドの場合はライン状に配列された複数の記録素子である
複数のインク吐出口のラスタ方向の間隔のまま、同じ大
きさのドットを記録紙上に印刷することにより2値の画
像を形成していた。
像は単純にヘッドの分解能分の2値画像として再現し、
写真画像は組織的ディザ法あるいは誤差拡散法といった
疑似階調処理により再現していた。この場合の疑似階調
処理においては、高解像度の保持と高階調の再現との両
立は非常に難しく、特に組織的ディザ処理では解像度と
階調性は相反する特性を有していた。
像形成装置では、近年、多値の画像データを用い、1画
素内の印字面積を変調することによって1画素内を数段
階の階調で表現できるようなものも出現してきている。
図17は、複数の記録素子をライン状に配列した記録ヘ
ッド71と、この記録ヘッド71により記録されたドッ
トのようすを示している。この図17では簡単のために
1画素を白を含めた3値で記録する場合を例に上げてい
る。なお、このような記録ヘッド71を、例えば、4個
あるいは3個並列に配置することで、C(シアン)、M
(マゼンタ)、Y(イエロ)、K(ブラック)の4色の
組合わせ、あるいはC、M、Yの3色の組合わせによる
カラー画像を記録できることになる。
画像形成装置においては、色変換処理やUCR(Under
Color Removal ;下色除去)処理、あるいはγ補正とい
った各種画像処理を施した後に、実際に画像記録動作を
行うプリンタエンジン部固有の規定の階調数を再現する
ために、各色毎に、スクリーン角を用いた多値ディザ処
理、あるいは多値誤差拡散処理といった多値の疑似階調
処理を行い、1画素数ビットの多値画像データを得るよ
うになっている。そして、1画素に、より多くの情報量
を集中させて画像再現性の向上を図っている。
の1つである多値ディザ処理には、各プレーンにまたが
る閾値配列の振り分け方により大きく分けて2つの方法
がある。1つは図19の(a) に示す方法で、閾値を小さ
い順に各プレーン単位に埋めていく方法であり、もう1
つは図19の(b) に示す方法で、閾値を小さい順に処理
対象となる任意の1つの画素に対して順に埋めていく方
法である。
8に示す2×2の基本ディザマトリクスを使って図19
の(a) の方法により1画素4値(2bit)の画像に変
換する多値ディザ処理は、インクジェットプリンタ等、
隣接画素のドットの出現状態に基本的に影響され難く、
単独画素毎での画像形成が安定して再現できるプリンタ
に使用されるディザ処理である。解像度はほぼプリンタ
エンジン部の解像性能に匹敵する。すなわち、解像度が
非常に高くてドット密度が高く、空間周波数が最高にな
る場合であり、面積変調で画像を再現する場合の理想的
な方法である。但し、同一サイズもしくは同等サイズの
画素で画面一面に画像が再現され易いため、印字精度の
影響等で理想状態からのズレが生じると、そのズレが画
質劣化として視覚的に非常に目立ってしまう。
に示す2×2の基本ディザマトリクスを使って図19の
(b) の方法により1画素4値(2bit)の画像に変換
する多値ディザ処理は、レーザプリンタやサーマルプリ
ンタ等、隣接画像のドットの出現状態に影響され易く、
単独画素での画像形成が困難かつ不安定なプリンタに多
用されるディザ処理である。解像度が低くてドット密度
が粗く、空間周波数が最低になる場合であり、このディ
ザの基本閾値配列をドット集中型にすると網点と呼ばれ
る画像が形成される。解像度が低いため、画素単位の微
小な印刷精度むらは吸収される。
ズ等の印刷精度との関係であるが、例えば、インクジェ
ットプリンタの場合は、記録素子であるインク吐出口か
ら吐出されるインク体積や方向は個々のインク吐出口毎
にばらついてしまうことが多い。ばらつきを問題の生じ
ない程度の一定値以下に抑えることは可能であるが、製
造コストが非常に高くなる。しかし、ばらつきの問題を
解決しなければドットが大きいインク吐出口や隣接ドッ
トが近くなっている箇所では濃度が高くなり、黒すじが
発生する。また、ドットが小さいインク吐出口や隣接ド
ットとの距離が離れている箇所では濃度低下、あるいは
白すじ発生といった濃度ムラが発生し、画質劣化を生じ
ることになる。
ディザ処理で疑似階調処理を行うことが理想であるが、
濃度ムラ発生による画質劣化という問題があるので図1
9の(b) に示す多値ディザ処理によって疑似階調処理を
行い濃度ムラや縦筋等の発生を極力防止することが考え
られる。しかし、この方法では解像度がその基本マトリ
クスサイズ単位に落ちてしまうため、元の解像度が低い
場合は、画素自体が視覚に目立ち、画質を低下してしま
うという問題が生じる。
像度を最大レベルに保ったまま、印字精度に対する濃度
ムラや縦筋等の影響を抑制できる画像処理方法を提供す
る。また、請求項3、4及び6記載の発明は、さらに、
画像の低濃度部においてはより空間周波数を上げた閾値
配列を適用することで、低濃度部の粒状性を抑えること
ができる画像処理方法を提供する。
1画素Mビットの入力階調画像データをディザ閾値プレ
ーンに基づいて多値ディザ処理して1画素N(M>N)
ビットのより小さい階調数の画像データに変換する場合
に、ディザマトリクスの基準閾値と複数のディザ閾値プ
レーンとの間でのディザ閾値配列において、そのディザ
閾値配列のディザ閾値順序を複数のディザ閾値プレーン
にまたがるように斜め方向の角度をもつ傾きで規則的に
配置することにある。請求項2記載の発明は、請求項1
記載の画像処理方法において、斜め方向の角度をもつ傾
きを印刷精度に応じて変更したことにある。
入力階調画像データをディザ閾値プレーンに基づいて多
値ディザ処理して1画素N(M>N)ビットのより小さ
い階調数の画像データに変換する場合に、ディザマトリ
クスの基準閾値と複数のディザ閾値プレーンとの間でデ
ィザ閾値配列において、入力階調画像データの低濃度部
においては空間周波数を上げるような傾きで規則的にデ
ィザ閾値を配置し、入力階調画像データの中間濃度部か
ら高濃度部においては低濃度部よりも低い空間周波数と
なるような傾きで規則的にディザ閾値を配置することに
ある。請求項4記載の発明は、請求項3記載の画像処理
方法において、入力階調画像データが中間濃度部から高
濃度部では、ディザ閾値を配置する傾きを印刷精度に応
じて変更したことにある。
入力階調カラー画像データをディザ閾値プレーンに基づ
いて多値ディザ処理して1画素N(M>N)ビットのよ
り小さい階調数のカラー画像データに変換する場合に、
ディザマトリクスの基準閾値と複数のディザ閾値プレー
ンとの間でのディザ閾値配列において、そのディザ閾値
配列のディザ閾値順序を複数のディザ閾値プレーンにま
たがるように斜め方向の角度をもつ傾きで規則的に配置
するとともに、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック
の各色に応じてディザ閾値を配置する傾きを変更するこ
とにある。
入力階調カラー画像データをディザ閾値プレーンに基づ
いて多値ディザ処理して1画素N(M>N)ビットのよ
り小さい階調数のカラー画像データに変換する場合に、
ディザマトリクスの基準閾値と複数のディザ閾値プレー
ンとの間でのディザ閾値配列において、入力階調カラー
画像データの低濃度部においては空間周波数を上げるよ
うな傾きで規則的にディザ閾値を配置し、入力階調カラ
ー画像データの中間濃度部から高濃度部においては低濃
度部よりも低い空間周波数となるような傾きで規則的に
ディザ閾値を配置するとともにシアン、マゼンタ、イエ
ロー、ブラックの各色に応じて空間周波数の度合いを変
更するようディザ閾値を配置する傾きを変更することに
ある。
して説明する。なお、この実施の形態は本発明をカラー
インクジェットプリンタに適用したものについて述べ
る。図1は、プリンタ全体の要部構成を示す図で、本体
ケース1内に、一定の周速度で図中矢印で示す方向に回
転する回転ドラム2を設け、この回転ドラム2に給紙ロ
ーラ3,4により搬送される記録紙5を巻付けるように
なっている。
カセット6を設け、この給紙カセット6の載置板7の上
に記録紙5を積層載置し、この積層載置した記録紙5を
給送ローラ8により1枚ずつ取出して前記給紙ローラ
3,4に給送するようになっている。また、前記本体ケ
ース1の側方に開閉自在に装着した手差トレイ9から手
差した記録紙5を給送ローラ10により前記給紙ローラ
3,4に給送するようになっている。前記給送ローラ8
による給送と前記給送ローラ10による給送の切替えを
給送切替手段11により行っている。
3,4から給紙される記録紙5をドラム面に吸着させる
帯電ローラ12が対向配置されている。また、前記回転
ドラム2には、ライン状に多数の記録素子を配列した4
本のインクジェット記録ヘッド131,132,13
3,134を前記回転ドラム2の回転軸方向に移動自在
に配置した印刷機構14を対向配置している。前記各記
録ヘッド131〜134は、それぞれ、イエロー(Y)
インクを吐出するイエローインクジェット記録ヘッド1
31、シアン(C)インクを吐出するシアンインクジェ
ット記録ヘッド132、マゼンタ(M)インクを吐出す
るマゼンタインクジェット記録ヘッド133、ブラック
(K)インクを吐出するブラックインクジェット記録ヘ
ッド134になっている。
1〜134を載置した往復移動機構15と、往復移動ロ
ッド及びリニアモータを有するモータユニット16と、
進退移動手段17からなり、前記進退移動手段17によ
り前記記録ヘッド131〜134を前記回転ドラム2に
対して進退移動させるとともに前記モータユニット16
により往復移動機構15を回転ドラム2の回転軸方向に
移動制御して前記記録ヘッド131〜134を回転ドラ
ム2の回転軸方向に往復移動させるようになっている。
面と記録紙5との間に挿入可能な剥離爪18を有する記
録紙剥離手段が配置され、この剥離爪18によって剥離
した記録紙5を記録紙排出搬送手段19に排出するよう
になっている。前記記録紙排出搬送手段19は、記録紙
5の非記録面に接するベルトコンベア20と前記記録紙
5をベルトコンベア20の面に押圧する押圧手段21と
で構成している。
のベルトコンベア20により搬送された記録紙5を前記
本体ケース1の上部に形成した上部排出トレイ22に排
出するか前記本体ケース1の側面に設けた着脱自在な排
出トレイ23に排出するか切替える方向切替手段24が
設けられている。なお、25はインク乾燥手段、26は
インクカセット、27はインクバッファ、28はインク
供給チューブである。
ック図で、ホストコンピュータ31からプリンタ32に
対して画像データを転送するようになっている。すなわ
ち、ホストコンピュータ31はプリンタ32とのインタ
ーフェース特性に合わせてドライバ311からプリンタ
32のプリンタコントローラ321にコードやラスター
のデータを転送するようになっている。
ローラ321によりプリンタエンジン322を駆動制御
するようになっている。前記プリンタエンジン322
は、前述した、回転ドラム2、給紙ローラ3,4や給紙
カセット6などの給紙機構、帯電ローラ12、インクジ
ェット記録ヘッド131〜134を備えた印刷機構1
4、記録紙排出搬送手段19等により構成している。
トコンピュータ31から送られるコード化された画像デ
ータ、例えば、PDL等のページ記述言語をビットマッ
プに展開及び各画像処理を行った後、内蔵しているペー
ジメモリに格納する。前記プリンタエンジン322は、
プリンタコントローラ321からのビットマップの画像
データを駆動信号に変換し、前記回転ドラム2、給紙機
構、帯電ローラ12、各記録ヘッド131〜134等を
所定の順序で駆動する。
32の関係は必ずしも1対1である必要はなく、最近普
及しているネットワークにネットワークプリンタとして
使用してもよく、この場合は複数対1の関係になる。ま
た、プリンタコントローラ321とプリンタエンジン3
22とのインターフェースは、基本的にプリンタのアー
キテクチャーに依存するものであり規定化されているも
のではない。
内の画像処理部の構成を示すブロック図で、色変換処理
部41、UCR処理部42、疑似階調処理部43及びス
ムージング処理部44からなり、例えば、入力される各
色8bitのモニタなどで標準的なRGB色信号を、先
ず、前記色変換処理部41でプリンタ32での色再現色
のCMY色に変換する。
MY色から墨成分を抽出し、かつ、その後のCMY色を
決定し、最終的にCMYK色に変換する。前記疑似階調
処理部43は、各色毎に多値ディザ処理により、1画素
のデータをプリンタ32の印刷能力に合わせた各色2〜
4bit程度のデータに圧縮する。前記スムージング処
理部44は、各色毎にエッジ部を補間して線画のジャギ
を抑える処理を行う。
ードウエア構成を示すブロック図で、コントロール部5
1を備え、画像データにより前記コントロール部51
は、各記録ヘッド131〜134を駆動制御するととも
に、前記往復移動機構15、モータユニット16からな
るヘッド移動用装置52、前記給紙ローラ3,4等を回
転駆動する用紙搬送用モータ53、前記回転ドラム2を
回転駆動するドラム用モータ54、搬送されてきた記録
紙5を回転ドラム2に固定する前記帯電ローラ12から
なる用紙固定装置55をそれぞれ駆動制御するようにな
っている。前記ヘッド移動用装置52は、印刷に同期し
て前記各記録ヘッド131〜134を所定の速度、タイ
ミングで回転ドラム2の回転軸方向に移動させる。前記
用紙搬送モータ53は、前記給紙カセット6からピック
アップされた記録紙5を前記回転ドラム2に搬送制御す
る。なお、印刷を終了し剥離された記録紙5を前記記録
紙排出搬送手段19等により排出するのは別モータで行
う。
構成するもので、この処理部の機能について、例えば、
入力8bit、256階調の画像データを疑似中間調処
理して各色3bit、8階調に変換する場合を例として
説明する。
の画像が扱える場合、例えば疑似階調処理により各色3
bitの多値の画像データを得ることができる。これ
は、図5に示すように、1画素につき各色7種類の可変
ドットサイズを用いて、白を含め計8階調を1画素内で
再現できる。また、一般的に、各階調の各ドットのサイ
ズは、濃度的にリニアな特性等になるように各色毎に予
めサイズが調整されている。また、最大階調値、すなわ
ち、7階調のドットサイズはプリンタエンジン322の
もつ純解像度の正方ピクセルに対してこれを完全に覆う
ような円となる。
構成を示し、多値ディザ処理を行うブロックになってい
る。このブロックは、LUT(ルック・アップ・テーブ
ル)61、主カウンタ62、副カウンタ63及びエンコ
ード部64からなり、前記主カウンタ62は主走査方向
に任意の一定ビット数で周期的にカウントするもので、
そのサイズはスクリーン角を含んだ基本マトリクスを正
方格子に拡張した場合の主走査方向のサイズとなる。前
記副カウンタ63は、副走査方向に任意の一定ビット数
で周期的にカウントするもので、そのサイズはスクリー
ン角を含んだ基本マトリクスを正方格子に拡張した場合
の副走査方向のサイズとなる。ここでは、主走査方向1
28画素カウント及び副走査方向128画素カウントま
での周期に対応している。
62及び副カウンタ63から入力されるカウント値か
ら、その位置に対応する多プレーンのディザ閾値列に基
づいて、あるエンコードされたMax6bitのコード
を出力する。Max6bitというのは、入力画像デー
タが8bit、256階調で、疑似階調処理後3bi
t、8階調になるとしたとき、多値ディザ処理で256
階調を越えない最大再現階調数を実現することができる
異なる閾値の最大個数xは、 255/{x×(8−1)+1}≧1、ゆえに、x≦3
6 となり、Max6bitあれば多値ディザ処理で必要十
分な256階調までの疑似階調処理の再現が網羅できる
という意味である。このエンコード部64のハードウエ
ア構成はRAM等により簡単に実現できる。
6bitのデータと8bit、256階調の入力画像デ
ータに基づいて実際の多値ディザ処理による変換結果を
3bit、8階調で出力する。このLUT61のハード
ウエア構成もRAM等により簡単に実現できる。
56階調の入力画像データを多値ディザ処理により、1
画素3bit、8階調から256階調までの疑似階調表
現が可能になる。また、前記エンコード部64及びLU
T61が図7に示すようにRAMで構成されているとき
は、擬似中間処理する以前に、RAMの中身である図8
に例示してあるディザ基本閾値配列の組み合わせや、図
9の(c) に例示してあるプレーン間にまたがる多値閾値
配列の組み合わせを、各セレクタ65,66,67を介
して初期ロードすることによって、任意に変更できる多
値ディザ処理が可能になる。
述べる。基本ディザマトリクスとしては一般的な45度
のスクリーン角を持つスクリュー型のディザマトリクス
を使用する。この場合の疑似階調再現数は、8×(8−
1)+1=57階調であり、本来からすれば階調数が少
ないが説明の簡略化のためこの構成で説明を続ける。当
然、階調数がより増えても、以下に記す実施形態での本
発明の基本的な処理方法は何ら変わるものではない。
基準閾値において、これを正方格子に拡張した場合は図
8の(b) に示すようになる。前記主カウンタ62及び副
カウンタ63のbit数は共に2bitであり、これを
エンコード部64でエンコードした3bitのデータと
入力画像データとからLUT部61で多値ディザ処理を
行い、3bitの画像データとして出力する。
規化せずに単純な閾値の大小の連番で示したものであ
る。画素No.は、図8の(a) の基本ディザマトリクスの
基準閾値に対応している。
された多レベルのディザ閾値を用いて、この各位置に対
応する入力画像データが閾値より大きければドットオ
ン、閾値より小さければドットオフというようにディザ
処理がされる。また、閾値プレーン1の閾値列が図5の
第1基本階調ドットのオン/オフの各閾値に相当し、閾
値プレーン2の閾値列が図5の第2基本階調ドットのオ
ン/オフに相当し、以下同様に閾値プレーン7の閾値列
が図5の第7基本階調ドット(最大ドット)のオン/オ
フの各閾値に相当する。
(a) と同じ閾値配列構成の例であり、理想的な閾値配置
ではあるが、同一サイズもしくは同等サイズの画素で画
面一面に画像が再現され易いため、印刷精度の影響を受
け易く濃度むらや縦筋が発生する。また、図9の(b)
は、前述した従来例の図18の(b) と同じ閾値配列構成
の例であり、プリンタエンジンの精度から来る濃度むら
や縦筋の発生については目立ちにくくなるが、ドット密
度が粗く、解像度が落ちる。
の一面均一な中間階調での、図8の(b) の基本ディザマ
トリクスを使用したときの、図9の(a) 及び(b) による
多値ディザ処理の印刷例を示したものであるが、図10
の(a) は図9の(a) による印刷結果であり、図10の
(b) は図9の(b) による印刷結果である。この結果から
も明らかなようにこの2種類の多値ディザ処理は相極端
な出力結果を示している。
に示すように、基準閾値である画素No.方向と閾値プレ
ーン方向に対して斜め方向にジグザグに閾値配列を順番
に埋めていく構成にする。図10に示した従来のドット
出力例に対応した、本実施の形態のドット出力例を図1
1に示す。出力特性はちょうど図10の(a) と図10の
(b) の中間の特性になり、その違いは本実施の形態では
より複数サイズのドット群で画像が構成されており、異
なる大きさのドットが分散されて印字することにより、
濃度ムラや筋に強い画像が形成される。
画像に対しては、隣接の画素ピッチ間隔に対して、構成
される画素のサイズが小さいため、濃度むらや縦筋等が
目立たないことが判っているので、この範囲にある入力
画像に対しては空間周波数を上げるようにする。すなわ
ち、図9の(a) と同じ構成のディザ閾値配列にする。こ
れにより、プリンタの階調再現では非常に重要な要素で
ある低濃度部での画素を目立たなくし、階調再現性を向
上する。
は異なり、規則性があるため、斜め方向の角度やスター
ト位置といったパラメータがわかりさえすれば、基本デ
ィザマトリクスから各プレーンの閾値を自動的に求める
ことができ、ハードウエアの簡素化も実現できる。
は各種考えられるが、斜め方向に3種類の角度を持たせ
た多値ディザ閾値配列の例を、図12、図13、図14
に示す。図12は、図12、図13、図14の3つの図
の中で最も角度を寝かせた場合の閾値配列例で、この場
合は空間周波数が高くなるが、画像の濃度むらや縦筋が
見え易くなる。また、この閾値配列の寝かせの角度を0
度にすると、図9の(a) と等価になる。
の図の中で最も角度を立たせた場合の閾値配列例で、こ
の場合は解像度が落ちる方向に画像が形成されるように
なるが、画像の濃度むらや縦筋には強くなる。また、こ
の閾値配列の寝かせの角度を90度にすると図9の(b)
と等価になる。図14は、寝かせの角度を図12と図1
3の間に設定した例である。この場合の出力特性は、図
12と図13の中間の特性となり、画像の濃度むらや縦
筋にもある程度強く、解像度もある程度保つことができ
る。
むらや縦筋の度合いにより、この多値ディザの閾値配列
の寝かせの角度を最適に設定することで濃度むらや縦筋
の目立たない最大の解像度での画像形成が可能になる。
例えば、インクジェットプリンタにおいてドットの打つ
べき中心位置からの実際のドットの中心位置のずれが±
5μm発生するときは、図12に示すように寝かせの角
度を、より低くした多値ディザ閾値配列を使用して疑似
階調処理を行い、ドットの打つべき中心位置からの実際
のドットの中心位置のずれが±10μm発生するとき
は、図13に示すように寝かせの角度が、より立ってい
る多値ディザ閾値配列を使用して疑似階調処理を行うよ
うに、プリンタエンジンの精度によって最適の多値ディ
ザ閾値配列を設定する。
値ディザ処理を行う。この多値ディザ処理では、印刷精
度からくる色むらを抑えるため、各色毎に異なるスクリ
ーン角を持たせて多値ディザ処理を行うことが一般的で
ある。統計的な印刷精度が同じでも一般的に各色により
濃度むらや縦筋の視覚への影響が大きく異なることが知
られている。例えば、同じ印刷精度のときは、Y→C→
M→Kの順により視覚にノイズとして目立つとされてい
る。
多値ディザ処理において、各色毎に閾値配列の傾きの度
合いを適宜変更して疑似階調処理を行うことにより、よ
り最適な出力画像を得ることができる。図15はある印
刷精度におけるカラー画像の多値ディザ処理の各色毎の
閾値配列を示したもので、図15の(a) はブラック
(K)の閾値配列を示し、図15の(b) はマゼンタ
(M)の閾値配列を示し、図15の(c) はシアン(C)
の閾値配列を示し、図15の(d) はイエロー(Y)の閾
値配列を示している。
に、K>M=C>Yとなっている。ここでは、MとCは
同じ閾値配列であるが、各色毎のディザ閾値の角度の寝
かせ方は、各色毎に濃度むらや縦筋の目立たない最大の
解像度で画像を形成するように設定する。
刷精度に見合った多値ディザ閾値配列の設定を行うこと
で解像度を限界まで保ったまま印刷精度の濃度むらや縦
筋等の影響を抑制できる。また、画像の低濃度部におい
ては、より空間周波数を上げた閾値配列を適用すること
で、低濃度部の見ためのざらつき感、すなわち、粒状性
を抑えることができる。
覚に粒状感としての印象を与え易い低濃度部においては
高濃度部よりも空間周波数を上げた閾値配列にした方が
望ましいが、印字精度があまりにも悪い場合、低濃度部
を構成する基本ドット径が大きい場合、あるいは色によ
って低濃度部においても濃度ムラや筋が目立つ場合に
は、この低濃度部での空間周波数を上げた閾値配列を適
用せず、すべての濃度領域で図16のようにジクザクス
キャンタイプの閾値配列としてもよい。この場合、全濃
度域において再現される画像の実質解像度は同じにな
る。画像全体の粒状性は悪くなるが、濃度ムラや筋に対
しては、より補正効果が上がるように作用する。
本ディザマトリクスは、基本的にはどのように構成して
もよいが、縦筋等予め画質に対する影響の方向がわかっ
ている場合はこの影響の方向に垂直な方向(縦筋の場合
は図8の基本ディザマトリクスのように横方向に画素が
成長する基本ディザパターンにする。)に画素が成長し
ていくような閾値配列にするのが最も効果的である。
56階調のカラー画像データを疑似中間調処理して各画
素の出力階調数を各色3bit、8階調にする場合を例
として説明したが必ずしもこれに限定するものではな
く、任意の入力階調数及び出力階調数に適用できるもの
である。また、基本ディザマトリクスにおけるパターン
のサイズや配置、多値レベルの深さといったパラメータ
は上述した実施の形態に限定するものではなく、解像度
と階調性とのバランスを考慮した上で、さらにはクラス
タを導入してもよく、任意に設定可能である。
インクジェットプリンタに適用したものについて述べた
が必ずしもこれに限定するものではなく、モノクロのイ
ンクジェットプリンタやサーマルプリンタ、LEDプリ
ンタ等にも適用できるものである。
像度を最大レベルに保ったまま、印字精度に対する濃度
ムラや縦筋等の影響を抑制できる。また、請求項3、4
及び6記載の発明によれば、さらに、画像の低濃度部に
おいてはより空間周波数を上げた閾値配列を適用するこ
とで、低濃度部の粒状性を抑えることができる。
構成図。
を示すブロック図。
画像処理部の構成を示すブロック図。
ドウエア構成を示すブロック図。
す図。
構成の一例を示すブロック図。
構成の他の例を示すブロック図。
びそれを正方拡張した図。
説明するための図。
たときの印刷例及び図9の(b) を使用して多値ディザ処
理を行ったときの印刷例を示す図。
たときの印刷例を示す図。
を示す図。
を示す図。
を示す図。
ィザ閾値配列例を示す図。
キャンタイプの多値ディザ閾値配列例を示す図。
す図。
るための図。
Claims (6)
- 【請求項1】 1画素Mビットの入力階調画像データを
ディザ閾値プレーンに基づいて多値ディザ処理して1画
素N(M>N)ビットのより小さい階調数の画像データ
に変換する場合に、ディザマトリクスの基準閾値と複数
のディザ閾値プレーンとの間でのディザ閾値配列におい
て、そのディザ閾値配列のディザ閾値順序を複数のディ
ザ閾値プレーンにまたがるように斜め方向の角度をもつ
傾きで規則的に配置することを特徴とする画像処理方
法。 - 【請求項2】 斜め方向の角度をもつ傾きを印刷精度に
応じて変更したことを特徴とする請求項1記載の画像処
理方法。 - 【請求項3】 1画素Mビットの入力階調画像データを
ディザ閾値プレーンに基づいて多値ディザ処理して1画
素N(M>N)ビットのより小さい階調数の画像データ
に変換する場合に、ディザマトリクスの基準閾値と複数
のディザ閾値プレーンとの間でディザ閾値配列におい
て、入力階調画像データの低濃度部においては空間周波
数を上げるような傾きで規則的にディザ閾値を配置し、
入力階調画像データの中間濃度部から高濃度部において
は低濃度部よりも低い空間周波数となるような傾きで規
則的にディザ閾値を配置することを特徴とする画像処理
方法。 - 【請求項4】 入力階調画像データが中間濃度部から高
濃度部では、ディザ閾値を配置する傾きを印刷精度に応
じて変更したことを特徴とする請求項3記載の画像処理
方法。 - 【請求項5】 1画素Mビットの入力階調カラー画像デ
ータをディザ閾値プレーンに基づいて多値ディザ処理し
て1画素N(M>N)ビットのより小さい階調数のカラ
ー画像データに変換する場合に、ディザマトリクスの基
準閾値と複数のディザ閾値プレーンとの間でのディザ閾
値配列において、そのディザ閾値配列のディザ閾値順序
を複数のディザ閾値プレーンにまたがるように斜め方向
の角度をもつ傾きで規則的に配置するとともに、シア
ン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色に応じてディ
ザ閾値を配置する傾きを変更することを特徴とする画像
処理方法。 - 【請求項6】 1画素Mビットの入力階調カラー画像デ
ータをディザ閾値プレーンに基づいて多値ディザ処理し
て1画素N(M>N)ビットのより小さい階調数のカラ
ー画像データに変換する場合に、ディザマトリクスの基
準閾値と複数のディザ閾値プレーンとの間でのディザ閾
値配列において、入力階調カラー画像データの低濃度部
においては空間周波数を上げるような傾きで規則的にデ
ィザ閾値を配置し、入力階調カラー画像データの中間濃
度部から高濃度部においては低濃度部よりも低い空間周
波数となるような傾きで規則的にディザ閾値を配置する
とともにシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色
に応じて空間周波数の度合いを変更するようディザ閾値
を配置する傾きを変更することを特徴とする画像処理方
法。
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