JPH11185771A - 抄紙体および燃料電池用多孔質炭素板の製造方法 - Google Patents

抄紙体および燃料電池用多孔質炭素板の製造方法

Info

Publication number
JPH11185771A
JPH11185771A JP9356992A JP35699297A JPH11185771A JP H11185771 A JPH11185771 A JP H11185771A JP 9356992 A JP9356992 A JP 9356992A JP 35699297 A JP35699297 A JP 35699297A JP H11185771 A JPH11185771 A JP H11185771A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
fiber
fuel cell
porous carbon
carbon plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9356992A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Tajiri
田尻博幸
Junichi Fujita
順一 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP9356992A priority Critical patent/JPH11185771A/ja
Publication of JPH11185771A publication Critical patent/JPH11185771A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リン酸型燃料電池におけるリン酸保持体や電
極触媒担持体とか、固体高分子型燃料電池における電極
触媒担持体といったガス拡散電極板として製作する上
で、セパレーターなどとの接触抵抗を低減でき、かつ、
ガス透過性、電気伝導性、機械強度に優れた均質なもの
にできる抄紙体を提供する。 【解決手段】 繊維径が1μmでペーパー目付が50g/
m2のピッチ系炭素繊維10〜95重量%と、炭化収率30重量
%以下のポリエステル繊維90〜5重量%とから成る抄紙
体を 160℃で加熱しながら加圧し、炭化収率が40〜75重
量%のフェノール樹脂55重量%を溶融させ、抄紙体にフ
ェノール樹脂を均質に付着させた成形シートを得る。こ
の成形シートを上下から黒鉛板で挟み、焼成、黒鉛化処
理し、燃料電池用多孔質炭素板を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リン酸型燃料電池
におけるリン酸保持体や電極触媒担持体とか、固体高分
子型燃料電池における電極触媒担持体といったガス拡散
電極板などの材料である抄紙体、ならびに、ガス拡散電
極板として製作する上で有用な燃料電池用多孔質炭素板
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、リン酸型燃料電池の場合、リン
酸を電解液として、その電解液の両側に、厚み 0.1〜
0.3mmのポーラスな多孔質炭素板を設け、その表面に電
極触媒としての白金合金触媒を担持させている。その外
側にガス流路である溝の付いた厚み1〜3mmのリン酸保
持体である多孔質炭素板およびセパレーターを設け、単
位セルを構成している。
【0003】電極触媒を担持する多孔質炭素板は細孔分
布がコントロールされ、ガス透過性が高いこと、更に、
電気伝導性、熱伝導性、機械強度、耐リン酸性などが要
求される。
【0004】また、電極触媒担持体である多孔質炭素板
とリン酸保持体である多孔質炭素板との間の接触抵抗は
低いことが要求される。更に、電極触媒担持体である多
孔質炭素板と緻密質炭素板であるセパレーターとの間の
接触抵抗も低いことが要求される。
【0005】従来、上述のような電極触媒担持体である
多孔質炭素板を製造する場合、繊維径(繊維直径の意味
であり、以下同じである)7μmの炭素繊維からなる炭
素繊維抄紙体(ペーパー目付50g/m2程度)にフェノー
ル樹脂などの結合剤を含浸して、熱プレスによりシート
状に加熱成形し、炭化または黒鉛化処理する方法が採用
されている。
【0006】また、リン酸保持体である多孔質炭素板を
製造する場合、繊維径7〜20μmの炭素繊維からなる炭
素繊維抄紙体(ペーパー目付 250g/m2程度)にフェノ
ール樹脂などの結合剤を予め配合しておくか、後で含浸
して、熱プレスによりシート状に加熱、加圧成形し、炭
化または黒鉛化処理する方法が採用されている。
【0007】また、高分子型燃料電池の場合、高分子電
解膜の両側に、厚み 0.1〜 0.3mmのポーラスな多孔質炭
素板を設け、その表面に電極触媒としての白金合金触媒
を担持させている。その外側にガス流路である溝の付い
た厚み1〜3mmの緻密質炭素板であるセパレーターを設
け、単位セルを構成している。
【0008】電極触媒を担持する多孔質炭素板は細孔分
布がコントロールされ、ガス透過性が高いこと、更に、
電気伝導性、熱伝導性、機械強度、耐リン酸性などが要
求される。
【0009】また、電極触媒を担持する多孔質炭素板と
緻密質炭素板であるセパレーターとの間の接触抵抗は低
いことが要求される。
【0010】従来、上述のような電極触媒担持体である
多孔質炭素板を製造する場合、繊維径7μmの炭素繊維
からなる炭素繊維抄紙体(ペーパー目付50g/m2程度)
にフェノール樹脂などの結合剤を含浸して、熱プレスに
よりシート状に加熱成形し、炭化または黒鉛化処理する
方法が採用されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リン酸
型燃料電池の場合に、白金触媒担持体である多孔質炭素
板、および、リン酸保持体である多孔質炭素板をそれぞ
れ製造するに際して、炭素繊維抄紙体を用いる方法で
は、炭素繊維の繊維径が7μm以上と大きいため、電極
触媒担持体である多孔質炭素板とリン酸保持体である多
孔質炭素板との間、および、リン酸保持体である多孔質
炭素板とセパレーターとの間それぞれでの接触抵抗が大
きく、熱損失が大きい欠点があった。
【0012】更に、リン酸保持体である多孔質炭素板に
ついては、炭素繊維の繊維径が大きいため、気孔率を50
%以上確保し、平均気孔径を28μm以下にコントロール
することは困難であった。
【0013】また、前述した高分子型燃料電池の場合に
おいても、抄紙体を用いる方法では、炭素繊維の繊維径
が大きいため、電極触媒担持体である多孔質炭素板とセ
パレーターとの間での接触抵抗が大きく、熱損失が大き
い欠点があった。
【0014】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、請求項1および請求項2に係る発明
は、リン酸型燃料電池におけるリン酸保持体や電極触媒
担持体とか、固体高分子型燃料電池における電極触媒担
持体といったガス拡散電極板として製作する上で、セパ
レーターなどとの接触抵抗を低減でき、かつ、ガス透過
性、電気伝導性、機械強度に優れた均質なものにできる
抄紙体を提供することを目的とする。そして、請求項3
に係る発明は、リン酸型燃料電池や固体高分子型燃料電
池における電極触媒担持体といったガス拡散電極板とし
て製作する上で、セパレーターなどとの接触抵抗を低減
でき、かつ、ガス透過性、電気伝導性、機械強度に優れ
た均質な多孔質炭素板の製造方法を提供することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の抄
紙体は、上述のような目的を達成するために、炭素繊維
化可能な繊維径1〜4μmの繊維、または、繊維径0.5
〜3μmの炭素繊維10〜95重量%と、炭化収率30重量%
以下の有機繊維90〜5重量%とから構成したことを特徴
としている。
【0016】炭素繊維化可能な繊維としては、炭素繊維
の素材となり得る種々の繊維、例えば、ポリアクリロニ
トリル繊維、フェノール樹脂繊維、再生セルロース繊維
(例えば、レーヨン、ポリノジック繊維など)セルロー
ス系繊維などの有機繊維、ピッチ系繊維などが挙げられ
る。炭素繊維化可能な繊維は、耐炎化処理または不融化
処理されていてもよい。また、炭素繊維化可能な繊維
は、1種でも2種以上を混合して使用するのでもよい。
【0017】炭素繊維化可能な繊維の繊維径は、炭素繊
維化したときの繊維径が 0.5〜3μmとなるように、1
〜4μmのものが選ばれる。1μm未満では、ガス透過
性が低下しやすく、一方、4μmを越えると、接触抵抗
が大きくなるからである。
【0018】炭素繊維としては、前述の炭素繊維化可能
な繊維を炭化または黒鉛化処理した繊維が挙げられる。
炭素繊維は、1種でも2種以上を混合して使用するので
もよい。
【0019】炭素繊維の繊維径は、 0.5〜3μmであ
る。 0.5μm未満では、ガス透過性が低下しやすく、一
方、3μmを越えると、接触抵抗が大きくなるからであ
る。
【0020】炭素繊維化可能な繊維と炭素繊維とは単独
で用いてもよいが、少なくとも炭素繊維を含むのが好ま
しい。また、炭素繊維化可能な繊維と炭素繊維とを併用
すると、ガス透過性および強度が向上する。この炭素繊
維化可能な繊維と炭素繊維との割合は、製造する多孔質
炭素板の強度や電気伝導性に応じて適宜選択すればよ
い。
【0021】有機繊維としては、例えば、ポリエステル
繊維、ポリアクリロニトリル繊維、フェノール樹脂繊
維、再生セルロース繊維(例えば、レーヨン、ポリノジ
ック繊維など)セルロース系繊維などが挙げられる。有
機繊維は、1種でも2種以上を混合して使用するのでも
よい。
【0022】有機繊維としては、炭化収率30重量%以下
のものが使用される。炭化収率が30重量%を越えると、
微細で均一な気孔の形成や気孔率の調整が困難になるか
らである。
【0023】上述の炭素繊維化可能な繊維または炭素繊
維と、有機繊維との割合は、10〜95重量%/5〜90重量
%である。炭素繊維化可能な繊維または炭素繊維の割合
が10重量%未満になると接触抵抗が大きくなり、一方、
95重量%を越えると、ガス透過性が低下しやすくなるか
らである。
【0024】また、請求項2に係る発明の抄紙体は、前
述のような目的を達成するために、炭素繊維化可能な繊
維径1〜4μmの繊維、または、繊維径 0.5〜3μmの
炭素繊維20〜50重量%と、炭化収率40〜75重量%の結合
剤15〜50重量%とを含むことを特徴としている。
【0025】結合剤としては、例えば、フェノール樹
脂、フラン樹脂、コプナ樹脂などの熱硬化性樹脂や、ポ
リアクリロニトリルなどの熱可塑性樹脂や、石炭または
石油ピッチが使用できる。
【0026】結合剤としては、製造する多孔質炭素板の
強度低下を防止するとともに気孔率を調整する上から、
炭化収率40〜75重量%のものが使用される。好ましくは
50〜75重量%程度である。
【0027】上述の炭素繊維化可能な繊維または炭素繊
維の含有率としては、20〜50重量%であり、結合剤の含
有率としては、15〜50重量%である。すなわち、炭素繊
維化可能な繊維または炭素繊維に対する結合剤の割合
は、30〜 250重量部である。30重量部未満であると、製
造する多孔質炭素板の強度が低下しやすくなり、一方、
250重量部を越えると、ガス透過性が低下しやすくなる
とともに接触抵抗が大きくなるからである。
【0028】上述のような請求項1および請求項2に係
る発明それぞれの抄紙体としては、例えば、吸引成形法
によって得ることができる。吸引成形法としては、各成
分を含むスラリーを多数の吸引孔が形成された吸引成形
型により吸引し、吸引成形型の表面に上述成分を堆積さ
せる方法とか、あるいは、吸引成形型内にスラリーを注
入して吸引する方法などが採用できる。吸引成形法によ
り得られた吸引成形体の密度は、吸引圧により容易にコ
ントロールできる。
【0029】スラリーの調製に際しては、炭素繊維化可
能な繊維または炭素繊維を叩解し、例えば、0.05〜10m
m、好ましくは 0.5〜3mm程度の短繊維としてもよい。
スラリーの固形分濃度は、吸引成形性を損なわない範囲
で選択でき、例えば、 0.1〜2重量%程度である。スラ
リーには、前記繊維や結合剤などを均一に分散させるた
め、分散剤、安定剤、粘度調整剤、沈降防止剤などを添
加してもよく、また、増粘剤、紙力増強剤、凝集作用を
有する界面活性剤、特に高分子凝集剤や歩留り向上剤な
どの種々の添加剤を添加してもよい。
【0030】吸引成形型から脱型した抄紙体は、通常、
加熱乾燥される。湿潤状態の抄紙体の加熱乾燥は、常圧
または減圧下50〜 200℃程度の温度で行うことができ
る。
【0031】そして、請求項3に係る発明の燃料電池用
多孔質炭素板の製造方法は、前述のような目的を達成す
るために、請求項1に記載の抄紙体に炭化収率40〜75重
量%の結合剤15〜50重量%を均質に付着させた炭素質予
備成形体を圧縮成形した後、その圧縮成形品を炭化また
は黒鉛化処理することを特徴としている。
【0032】抄紙体を 100℃以上の温度で加熱しながら
加圧し、かつ、結合剤を溶融させ、抄紙体に結合剤を均
質に付着した炭素質予備成形体を得る。
【0033】炭素質予備成形体の圧縮成形は、例えば、
金型プレスやローラーによるプレス等の方法で行う。こ
の圧縮成形は、成形体の均一性を高めるために加熱下で
行うのが好ましい。加熱温度は適宜選択可能であるが、
通常、 100〜 250℃程度である。また、成形圧は、30〜
750kgf/cm2、好ましくは、50〜750kgf/cm2程度である。
【0034】炭素質予備成形体を圧縮成形した後、その
圧縮成形品を上下から黒鉛板で挟み、真空下または不活
性ガス雰囲気下で 800℃以上の温度で焼成し、その後、
1000〜3000℃で黒鉛化処理する。
【0035】
【作用】請求項1および請求項2に係る発明の抄紙体の
構成によれば、炭化後の繊維径を 0.5〜3μmとし、こ
の抄紙体によって製造した燃料電池用多孔質炭素板は、
従来の繊維径7μmの抄紙体によって製造したものに比
べ、同一炭素繊維含有率で、 5.4〜 196倍の繊維本数に
できる。これにより、燃料電池用多孔質炭素板内での炭
素繊維どうしの接点数も 5.4〜196倍以上にできて内部
の電気抵抗を低減する。また、例えば、セパレーターな
どの他の部材との接触面積および接触機会を増大させ、
接触抵抗を低減する。
【0036】また、請求項3に係る発明の燃料電池用多
孔質炭素板の製造方法は、請求項1に係る発明の抄紙体
を用い、結合剤を均質に付着させ、燃料電池用多孔質炭
素板内において炭素繊維を均一に分散させる。
【0037】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例について説
明する。 実施例1 繊維径が1μmでペーパー目付が50g/m2のピッチ系炭
素繊維(大阪ガス株式会社製)40重量%(抄紙体として
は、88.9重量%)と、炭化収率が5重量%のポリエステ
ル繊維(日本繊維株式会社製、 0.5デニール×3mm)5
重量%(抄紙体としては、11.1重量%)とを含む抄紙体
(嵩密度0.05g/cm3 )を 160℃で加熱しながら加圧
し、結合剤としての炭化収率が65重量%のフェノール樹
脂(ベルパールS890:鐘紡株式会社製)55重量%を
溶融させ、抄紙体にフェノール樹脂を均質に付着させた
炭素質予備成形体としての成形シート(嵩密度 0.7g/
cm3)を得た。
【0038】上記成形シートを上下から黒鉛板で挟み、
真空下または不活性ガス雰囲気下で900℃で焼成し、そ
の後、2000℃で黒鉛化処理し、燃料電池用多孔質炭素板
を製造した。得られた燃料電池用多孔質炭素板の特性
(厚みmm、嵩密度g/cm3 、平均気孔径μm、ガス透過
率ml・Mm/cm2 ・hr・mmAq、厚み方向の熱伝導率kcal/
m ・Hr・℃、曲げ強度kg/cm2 、多孔質炭素板とセパレ
ーター間の接触抵抗Ωcm;以下同じである)を測定した
ところ、表−1(表中のNo1)に示す結果を得た。
【0039】
【表1】
【0040】実施例2 実施例1における繊維径が1μmでペーパー目付が50g
/m2のピッチ系炭素繊維(大阪ガス株式会社製)に代え
て、繊維径が3μmでペーパー目付が50g/m2のピッチ
系炭素繊維(大阪ガス株式会社製)を用いた以外は、実
施例1と同様にして燃料電池用多孔質炭素板を製造し
た。得られた燃料電池用多孔質炭素板の特性を測定した
ところ、表−1(表中のNo2)に示す結果を得た。
【0041】実施例3 繊維径が1μmでペーパー目付が50g/m2のピッチ系炭
素繊維(大阪ガス株式会社製)10重量%(抄紙体として
は、16.7重量%)と、炭化収率が5重量%のポリエステ
ル繊維(日本繊維株式会社製、 0.5デニール×3mm)50
重量%(抄紙体としては、83.3重量%)とを含む抄紙体
(嵩密度0.05g/cm3 )を 160℃で加熱しながら加圧
し、結合剤としての炭化収率が65重量%のフェノール樹
脂(ベルパールS890:鐘紡株式会社製)40重量%を
溶融させて成形シート(嵩密度 0.7g/cm3 )を得た。
焼成および黒鉛化処理は、実施例1と同様にして燃料電
池用多孔質炭素板を製造した。得られた燃料電池用多孔
質炭素板の特性を測定したところ、表−1(表中のNo
3)に示す結果を得た。
【0042】実施例4 実施例3における繊維径が1μmでペーパー目付が50g
/m2のピッチ系炭素繊維(大阪ガス株式会社製)に代え
て、繊維径が3μmでペーパー目付が50g/m2のピッチ
系炭素繊維(大阪ガス株式会社製)を用いた以外は、実
施例3と同様にして燃料電池用多孔質炭素板を製造し
た。得られた燃料電池用多孔質炭素板の特性を測定した
ところ、表−1(表中のNo4)に示す結果を得た。
【0043】実施例5 繊維径が1μmでペーパー目付が50g/m2のピッチ系炭
素繊維(大阪ガス株式会社製)50重量%(抄紙体として
は、94.3重量%)と、炭化収率が5重量%のポリエステ
ル繊維(日本繊維株式会社製、 0.5デニール×3mm)3
重量%(抄紙体としては、 5.7重量%)とを含む抄紙体
(嵩密度0.05g/cm3 )を 160℃で加熱しながら加圧
し、結合剤としての炭化収率が65重量%のフェノール樹
脂(ベルパールS890:鐘紡株式会社製)47重量%を
溶融させて成形シート(嵩密度 0.7g/cm3 )を得た。
焼成および黒鉛化処理は、実施例1と同様にして燃料電
池用多孔質炭素板を製造した。得られた燃料電池用多孔
質炭素板の特性を測定したところ、表−1(表中のNo
5)に示す結果を得た。
【0044】実施例6 実施例5における繊維径が1μmでペーパー目付が50g
/m2のピッチ系炭素繊維(大阪ガス株式会社製)に代え
て、繊維径が3μmでペーパー目付が50g/m2のピッチ
系炭素繊維(大阪ガス株式会社製)を用いた以外は、実
施例5と同様にして燃料電池用多孔質炭素板を製造し
た。得られた燃料電池用多孔質炭素板の特性を測定した
ところ、表−2(表中のNo6)に示す結果を得た。
【0045】
【表2】
【0046】実施例7 繊維径が1μmでペーパー目付が50g/m2のピッチ系炭
素繊維(大阪ガス株式会社製)40重量%(抄紙体として
は、66.7重量%)と、炭化収率が5重量%のポリエステ
ル繊維(日本繊維株式会社製、 0.5デニール×3mm)20
重量%(抄紙体としては、33.3重量%)とを含む抄紙体
(嵩密度0.05g/cm3 )を 160℃で加熱しながら加圧
し、結合剤としての炭化収率が65重量%のフェノール樹
脂(ベルパールS890:鐘紡株式会社製)40重量%を
溶融させて成形シート(嵩密度 0.7g/cm3 )を得た。
焼成および黒鉛化処理は、実施例1と同様にして燃料電
池用多孔質炭素板を製造した。得られた燃料電池用多孔
質炭素板の特性を測定したところ、表−2(表中のNo
7)に示す結果を得た。
【0047】実施例8 実施例7における繊維径が1μmでペーパー目付が50g
/m2のピッチ系炭素繊維(大阪ガス株式会社製)に代え
て、繊維径が3μmでペーパー目付が50g/m2のピッチ
系炭素繊維(大阪ガス株式会社製)を用いた以外は、実
施例7と同様にして燃料電池用多孔質炭素板を製造し
た。得られた燃料電池用多孔質炭素板の特性を測定した
ところ、表−2(表中のNo8)に示す結果を得た。
【0048】実施例9(請求項2に係る発明の抄紙体の
実施例) 繊維径が1μmでペーパー目付が50g/m2のピッチ系炭
素繊維(大阪ガス株式会社製)50重量%に、結合剤とし
ての炭化収率が65重量%のフェノール樹脂(ベルパール
S890:鐘紡株式会社製)50重量%を予め配合させた
抄紙体(嵩密度0.7g/cm3 )を、実施例1と同様にし
て焼成および黒鉛化処理し、燃料電池用多孔質炭素板を
製造した。得られた燃料電池用多孔質炭素板の特性を測
定したところ、表−2(表中のNo9)に示す結果を得
た。
【0049】実施例10(請求項2に係る発明の抄紙体
の実施例) 実施例9における繊維径が1μmでペーパー目付が50g
/m2のピッチ系炭素繊維(大阪ガス株式会社製)に代え
て、繊維径が3μmでペーパー目付が50g/m2のピッチ
系炭素繊維(大阪ガス株式会社製)を用いた以外は、実
施例9と同様にして燃料電池用多孔質炭素板を製造し
た。得られた燃料電池用多孔質炭素板の特性を測定した
ところ、表−2(表中のNo10)に示す結果を得た。
【0050】比較例1 繊維径が7μmでペーパー目付が50g/m2のPAN系炭
素繊維(東レ株式会社製)40重量%と、炭化収率が5重
量%のポリエステル繊維(日本繊維株式会社製、 0.5デ
ニール×3mm)5重量%とを含む抄紙体(嵩密度0.05g
/cm3 )を 160℃で加熱しながら加圧し、結合剤として
の炭化収率が65重量%のフェノール樹脂(ベルパールS
890:鐘紡株式会社製)55重量%を溶融させて成形シ
ート(嵩密度 0.7g/cm3 )を得た。焼成および黒鉛化
処理は、実施例1と同様にして燃料電池用多孔質炭素板
を製造した。得られた燃料電池用多孔質炭素板の特性を
測定したところ、表−3(表中のNo1)に示す結果を得
た。
【0051】
【表3】
【0052】比較例2 繊維径が7μmでペーパー目付が50g/m2のPAN系炭
素繊維(東レ株式会社製)10重量%と、炭化収率が5重
量%のポリエステル繊維(日本繊維株式会社製、 0.5デ
ニール×3mm)50重量%とを含む抄紙体(嵩密度0.05g
/cm3 )を 160℃で加熱しながら加圧し、結合剤として
の炭化収率が65重量%のフェノール樹脂(ベルパールS
890:鐘紡株式会社製)40重量%を溶融させて成形シ
ート(嵩密度 0.7g/cm3 )を得た。焼成および黒鉛化
処理は、実施例1と同様にして燃料電池用多孔質炭素板
を製造した。得られた燃料電池用多孔質炭素板の特性を
測定したところ、表−3(表中のNo2)に示す結果を得
た。
【0053】比較例3 繊維径が7μmでペーパー目付が50g/m2のPAN系炭
素繊維(東レ株式会社製)50重量%と、炭化収率が5重
量%のポリエステル繊維(日本繊維株式会社製、 0.5デ
ニール×3mm)3重量%とを含む抄紙体(嵩密度0.05g
/cm3 )を 160℃で加熱しながら加圧し、結合剤として
の炭化収率が65重量%のフェノール樹脂(ベルパールS
890:鐘紡株式会社製)47重量%を溶融させて成形シ
ート(嵩密度 0.7g/cm3 )を得た。焼成および黒鉛化
処理は、実施例1と同様にして燃料電池用多孔質炭素板
を製造した。得られた燃料電池用多孔質炭素板の特性を
測定したところ、表−3(表中のNo3)に示す結果を得
た。
【0054】比較例4 繊維径が7μmでペーパー目付が50g/m2のPAN系炭
素繊維(東レ株式会社製)40重量%と、炭化収率が5重
量%のポリエステル繊維(日本繊維株式会社製、 0.5デ
ニール×3mm)20重量%とを含む抄紙体(嵩密度0.05g
/cm3 )を 160℃で加熱しながら加圧し、結合剤として
の炭化収率が65重量%のフェノール樹脂(ベルパールS
890:鐘紡株式会社製)40重量%を溶融させて成形シ
ート(嵩密度 0.7g/cm3 )を得た。焼成および黒鉛化
処理は、実施例1と同様にして燃料電池用多孔質炭素板
を製造した。得られた燃料電池用多孔質炭素板の特性を
測定したところ、表−3(表中のNo4)に示す結果を得
た。
【0055】比較例5 繊維径が7μmでペーパー目付が50g/m2のPAN系炭
素繊維(東レ株式会社製)50重量%に、結合剤としての
炭化収率が65重量%のフェノール樹脂(ベルパールS8
90:鐘紡株式会社製)50重量%を予め配合させた抄紙
体(嵩密度 0.7g/cm3 )を、実施例1と同様にして焼
成および黒鉛化処理し、燃料電池用多孔質炭素板を製造
した。得られた燃料電池用多孔質炭素板の特性を測定し
たところ、表−3(表中のNo5)に示す結果を得た。
【0056】上記結果から、次のことが明らかであっ
た。嵩密度は同様でありながら、実施例の燃料電池用
多孔質炭素板の方が比較例に比べて平均気孔径を28μm
以下にコントロールでき、ガス透過性を向上できる。
強度を低下させることなく、実施例の燃料電池用多孔質
炭素板の方が比較例に比べて熱伝導率を大幅に向上でき
るとともに、多孔質炭素板とセパレーター間の接触抵抗
を大幅に低減できている。
【0057】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1および請求項2に係る発明の抄紙体によれば、ガス拡
散電極板として製作したときに、同一炭素繊維含有率で
の繊維本数が多くなって、その内部での炭素繊維どうし
の接点数を増大できるから、内部の電気抵抗を低減でき
て電気伝導性を向上できる。また、平均気孔径を小さな
ものにコントロールできるから、ガス透過性を向上でき
る。しかも、同一炭素繊維含有率での繊維本数が多くな
るから、強度を低下させることがなく、かつ、例えば、
高分子型燃料電池における電極触媒担持用多孔質炭素板
とセパレーターとか、リン酸型燃料電池のリン酸保持体
としての多孔質炭素板とセパレーターとか、リン酸型燃
料電池のリン酸保持体としての多孔質炭素板と電極触媒
担持用多孔質炭素板といった他の部材との接触面積およ
び接触機会を増大でき、それらの間の接触抵抗を低減で
きて熱損失を減少できる。
【0058】また、請求項3に係る発明の燃料電池用多
孔質炭素板の製造方法によれば、請求項1に係る発明の
抄紙体を用い、結合剤を均質に付着させ、燃料電池用多
孔質炭素板内において炭素繊維を均一に分散させるか
ら、ガス拡散電極板として製作したときに、ガス透過
性、電気伝導性、機械強度および接触抵抗面のいずれに
おいても優れた品質の多孔質炭素板を製造できるように
なった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素繊維化可能な繊維径1〜4μmの繊
    維、または、繊維径0.5〜3μmの炭素繊維10〜95重量
    %と、炭化収率30重量%以下の有機繊維90〜5重量%と
    から構成したことを特徴とする抄紙体。
  2. 【請求項2】 炭素繊維化可能な繊維径1〜4μmの繊
    維、または、繊維径0.5〜3μmの炭素繊維20〜50重量
    %と、炭化収率40〜75重量%の結合剤15〜50重量%とを
    含むことを特徴とする抄紙体。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の抄紙体に炭化収率40〜
    75重量%の結合剤15〜50重量%を均質に付着させた炭素
    質予備成形体を圧縮成形した後、その圧縮成形品を炭化
    または黒鉛化処理することを特徴とする燃料電池用多孔
    質炭素板の製造方法。
JP9356992A 1997-12-25 1997-12-25 抄紙体および燃料電池用多孔質炭素板の製造方法 Pending JPH11185771A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9356992A JPH11185771A (ja) 1997-12-25 1997-12-25 抄紙体および燃料電池用多孔質炭素板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9356992A JPH11185771A (ja) 1997-12-25 1997-12-25 抄紙体および燃料電池用多孔質炭素板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11185771A true JPH11185771A (ja) 1999-07-09

Family

ID=18451823

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9356992A Pending JPH11185771A (ja) 1997-12-25 1997-12-25 抄紙体および燃料電池用多孔質炭素板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11185771A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002015303A1 (fr) * 2000-08-16 2002-02-21 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Pile a combustible
JP2007005004A (ja) * 2005-06-21 2007-01-11 Tomoegawa Paper Co Ltd 燃料電池用ガス拡散電極並びにその製造方法及び燃料電池
CN100336972C (zh) * 2002-04-17 2007-09-12 三菱丽阳株式会社 碳纤维纸及使用该材料的燃料电池用多孔碳电极基材
JP2011146373A (ja) * 2009-12-17 2011-07-28 Toray Ind Inc ガス拡散電極基材の製造方法
WO2016159352A1 (ja) * 2015-04-02 2016-10-06 三菱レイヨン株式会社 多孔質電極基材およびその製造方法
WO2020017623A1 (ja) * 2018-07-19 2020-01-23 株式会社グラヴィトン 電極及び電極製造方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002015303A1 (fr) * 2000-08-16 2002-02-21 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Pile a combustible
US7510626B2 (en) 2001-10-09 2009-03-31 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Carbon fiber paper and porous carbon electrode substrate for fuel cell therefrom
CN100336972C (zh) * 2002-04-17 2007-09-12 三菱丽阳株式会社 碳纤维纸及使用该材料的燃料电池用多孔碳电极基材
JP2007005004A (ja) * 2005-06-21 2007-01-11 Tomoegawa Paper Co Ltd 燃料電池用ガス拡散電極並びにその製造方法及び燃料電池
JP2011146373A (ja) * 2009-12-17 2011-07-28 Toray Ind Inc ガス拡散電極基材の製造方法
WO2016159352A1 (ja) * 2015-04-02 2016-10-06 三菱レイヨン株式会社 多孔質電極基材およびその製造方法
JPWO2016159352A1 (ja) * 2015-04-02 2017-04-27 三菱レイヨン株式会社 多孔質電極基材およびその製造方法
CN107408707A (zh) * 2015-04-02 2017-11-28 三菱化学株式会社 多孔电极基材及其制造方法
WO2020017623A1 (ja) * 2018-07-19 2020-01-23 株式会社グラヴィトン 電極及び電極製造方法
JP2020013723A (ja) * 2018-07-19 2020-01-23 株式会社グラヴィトン 電極及び電極製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4506028A (en) Process for preparing a fuel cell electrode substrate comprising carbon fibers
US4064207A (en) Fibrillar carbon fuel cell electrode substrates and method of manufacture
KR102169124B1 (ko) 흑연화 탄소 기재 및 이를 채용한 기체확산층
JP2003504822A (ja) 低コスト製造方法を基礎とした電気化学電池用電極基板
JP4051714B2 (ja) 固体高分子型燃料電池の電極基材とその製造方法
JPH076775A (ja) 電解質保持板及びその製造方法
CN112761025B (zh) 一种气体扩散层用碳纸及其制备方法、燃料电池
JPH082979A (ja) 多孔質炭素材およびその製造方法
CN113882186B (zh) 碳纤维纸及其制备方法和应用
JP2007273464A (ja) ガス拡散媒体及び燃料電池
JPH11185771A (ja) 抄紙体および燃料電池用多孔質炭素板の製造方法
JPH09278558A (ja) 炭素質多孔体およびその製造方法
KR101425305B1 (ko) Pan 피브리드를 이용한 탄소섬유 페이퍼의 제조방법
KR100997418B1 (ko) 탄소나노튜브와 탄소의 복합체를 갖는 연료전지용 기체확산층의 제조 방법
JPH05325984A (ja) 炭素質予備成形体とその製造方法並びに燃料電池用電極基板の製造方法
JPH0543320A (ja) 炭素質成形体の製造方法
JPH11263681A (ja) 燃料電池用炭素質多孔体の製造方法
JPH0517260A (ja) 炭素質多孔体の製造方法
JPH06135770A (ja) 炭素質予備成形体とその製造方法並びに電極基板の製造方法
JPH09110407A (ja) 炭素質多孔体及びその製造方法
JPH04284363A (ja) 炭素板の製造方法
JPH06329469A (ja) 炭素質予備成形体、および電極基板の製造方法
JPH01253164A (ja) 腐食に対し耐性を有する燃料電池基盤及びその製造方法
JPH0859360A (ja) 多孔質カーボン材の製造方法
JPH05205750A (ja) 炭素質予備成形体及び燃料電池用電極基板の製造方法