JPH11183628A - 放射線検出器の検査方法および装置並びに放射線断層撮影装置 - Google Patents

放射線検出器の検査方法および装置並びに放射線断層撮影装置

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JPH11183628A
JPH11183628A JP9353967A JP35396797A JPH11183628A JP H11183628 A JPH11183628 A JP H11183628A JP 9353967 A JP9353967 A JP 9353967A JP 35396797 A JP35396797 A JP 35396797A JP H11183628 A JPH11183628 A JP H11183628A
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radiation
thickness
ray
radiation beam
detector
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JP9353967A
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Koji Bessho
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GE Healthcare Japan Corp
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GE Yokogawa Medical System Ltd
Yokogawa Medical Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射線検出器を利用装置に搭載したままで放
射線検出素子の劣化を検査する検査方法および装置、並
びに、そのような検査装置を備えた放射線断層撮影装置
を実現する。 【解決手段】 放射線検出器24に照射する放射線ビー
ム40をその厚みの方向に移動させて放射線検出素子2
4の感度プロファイルを測定し、それに基づいて放射線
検出素子の劣化を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射線検出器の検
査方法および装置並びに放射線断層撮影装置に関し、特
に、幅と厚みを持つ放射線ビームを放射線検出素子アレ
イで受ける放射線検出器の検査方法および装置、並び
に、そのような検査装置を備えた放射線断層撮影装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】放射線断層撮影装置の一例として、例え
ば、X線CT(computed tomography)装置がある。X線
CT装置においては、放射線としてはX線が利用され
る。X線発生にはX線管が使用される。そして、放射線
照射・検出系、すなわちX線照射・検出系を被検体の周
りで回転(スキャン(scan))させて、被検体の周囲の複
数のビュー(view)方向でそれぞれX線による被検体の投
影データ(data)を測定し、それら投影データに基づいて
断層像を生成(再構成)するようになっている。
【0003】X線照射装置は、撮影範囲を包含する幅を
持ちそれに垂直な方向に所定の厚みを持つX線ビーム(b
eam)を照射する。X線ビームの厚みはコリメータ(colli
meter)のX線通過開口の開度によって設定される。
【0004】X線検出装置は、X線ビームの幅の方向に
多数のX線検出素子をアレイ(array) 状に配列した多チ
ャンネル(channel) のX線検出器によってX線を検出す
る。多チャンネルのX線検出器は、X線ビームの幅の方
向に、X線ビームの幅に相当する長さ(幅)を有する。
X線検出素子は、X線ビームの厚みの方向に、X線ビー
ムの厚みよりも大きな長さ(厚み)を有する。
【0005】X線検出素子は、例えばX線の照射を受け
て発光するシンチレータ(scintillator)とその光を電気
信号に変換するフォトダイオードL(photodiode) で構成
される。X線ビームは、コリメータを通じて、このよう
なX線検出素子の厚み方向の中央部に照射される。X線
ビームの厚みは、撮像のスライス(slice) 厚に応じてコ
リメータのX線通過開口の開度によって調節される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】シンチレータは、X線
の照射によって経時的に劣化する。特に、厚み方向の中
央部は、どのスライス厚でもX線ビームが照射される部
分なので、X線の累積照射量が最も高くなり、劣化が特
に大きくなる傾向がある。このようなシンチレータの部
分的な劣化により、X線検出素子の厚み方向におけるX
線検出の感度分布(感度プロファイル(profile) )が不
均一となる。また、劣化による感度プロファイルの変化
は個々のX線検出素子ごとに異なる。
【0007】X線管では、使用中の温度上昇による熱膨
張等によりX線焦点の移動が生じ、これが、コリメータ
のX線通過開口を通してX線検出器の厚み方向での照射
位置の変化となって現れる。X線ビームの照射位置が厚
み方向で変位すると、上記のような感度分布の不均一に
より、X線検出信号がX線受光量に対する比例性を失う
ので、再構成画像にアーチファクト(artifact)が生じ
る。
【0008】このため、劣化をできるだけ早期に発見す
ることが望ましいが、従来は、アーチファクトが出るま
でわからず、しかもアーチファクトが出るほどに劣化し
た場合は、X線検出器を取り外して修理や交換等の処置
を必要とするので、その間、X線CT装置の稼働を停止
せざるを得なくなるという問題があった。
【0009】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は、放射線検出器を利用装置に
搭載したままで放射線検出素子の劣化を検査する検査方
法および装置、並びに、そのような検査装置を備えた放
射線断層撮影装置を実現することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)上記の課題を解決
する第1の発明は、照射方向に垂直でかつ互いに垂直な
2つの方向の一方では相対的に大きな寸法の幅を持ち他
方では相対的に小さな寸法の厚みを持つ放射線ビームの
厚みの方向において前記放射線ビームの厚みよりも大き
な長さを持つ複数の放射線検出素子を、前記放射線ビー
ムの幅の方向に配列した放射線検出器の検査方法であっ
て、前記放射線検出器に照射する前記放射線ビームをそ
の厚みの方向に移動させて前記複数の放射線検出素子の
感度プロファイルを測定し、前記測定した感度プロファ
イルに基づいて各放射線検出素子の劣化を検査する、こ
とを特徴とする放射線検出器の検査方法である。
【0011】(2)上記の課題を解決する第2の発明
は、照射方向に垂直でかつ互いに垂直な2つの方向の一
方では相対的に大きな寸法の幅を持ち他方では相対的に
小さな寸法の厚みを持つ放射線ビームの厚みの方向にお
いて前記放射線ビームの厚みよりも大きな長さを持つ複
数の放射線検出素子を、前記放射線ビームの幅の方向に
配列した放射線検出器の検査装置であって、前記放射線
検出器に照射する前記放射線ビームをその厚みの方向に
移動させて前記複数の放射線検出素子の感度プロファイ
ルを測定する測定手段と、前記測定した感度プロファイ
ルに基づいて各放射線検出素子の劣化を判定する判定手
段と、を具備することを特徴とする放射線検出器の検査
装置である。
【0012】(3)上記の課題を解決する第3の発明
は、照射方向に垂直でかつ互いに垂直な2つの方向の一
方では相対的に大きな寸法の幅を持ち他方では相対的に
小さな寸法の厚みを持つ放射線ビームを照射する放射線
照射手段と、前記放射線ビームの厚みの方向において前
記放射線ビームの厚みよりも大きな長さを持つ複数の放
射線検出素子が前記放射線ビームの幅の方向に配列され
前記放射線ビームが照射される放射線検出器と、前記放
射線検出器による複数ビューの放射線検出信号に基づい
て前記放射線ビームの通過領域についての断層像を生成
する断層像生成手段と、前記放射線検出器に照射する前
記放射線ビームをその厚みの方向に移動させて前記複数
の放射線検出素子の感度プロファイルを測定する測定手
段と、前記測定した感度プロファイルに基づいて各放射
線検出素子の劣化を判定する判定手段と、を具備するこ
とを特徴とする放射線断層撮影装置である。
【0013】第2の発明または第3の発明において、前
記測定手段はコリメータによって前記放射線ビームをそ
の厚みの方向に移動させるものであることが、放射線ビ
ームの厚み制御を含めて、制御の系統が1系統に統一で
き、簡素化の要請に応じられる点で好ましい。
【0014】また、第2の発明または第3の発明におい
て、前記測定手段は前記放射線検出器を移動させること
により相対的に前記放射線ビームをその厚みの方向に移
動させるものであることが、放射線ビームの厚み調節機
構と厚み方向の照射位置の制御機構を別々に2系統設け
ることができ、多角的な制御が可能になる点で好まし
い。
【0015】(作用)本発明では、放射線検出器に対す
る放射線ビームの照射位置を厚み方向に移動させて放射
線検出素子ごとの感度プロファイルを測定し、感度プロ
ファイルの変化に基づいて各放射線検出素子の劣化を検
査する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態
に限定されるものではない。
【0017】図1にX線CT装置のブロック(block) 図
を示す。本装置は本発明の実施の形態の一例である。本
装置の構成によって、本発明の装置に関する実施の形態
の一例が示される。本装置の動作によって、本発明の方
法に関する実施の形態の一例が示される。
【0018】(構成)図1に示すように、本装置は、走
査ガントリ(gantry)2と、撮影テーブル4と、操作コン
ソール(console) 6を備えている。
【0019】走査ガントリ2は、放射線源としてのX線
管20を有する。X線管20から放射された図示しない
X線は、コリメータ22により例えば扇状のX線ビーム
となるように成形され、検出器アレイ24に照射される
ようになっている。X線管20とコリメータ22は、本
発明における放射線照射手段の実施の形態の一例であ
る。
【0020】検出器アレイ24は、本発明における放射
線検出器の実施の形態の一例である。検出器アレイ24
は、扇状のX線ビームの幅の方向にアレイ状に配列され
た複数のX線検出素子を有する。検出器アレイ24の構
成については後にあらためて説明する。
【0021】X線管20、コリメータ22および検出器
アレイ24は、X線照射・検出系を構成する。X線照射
・検出系の構成については後にあらためて説明する。検
出器アレイ24にはデータ収集部26が接続されてい
る。データ収集部26は検出器アレイ24の個々のX線
検出素子の検出データを収集するようになっている。
【0022】X線管20からのX線の照射は、X線コン
トローラ(controller)28によって制御されるようにな
っている。なお、X線管20とX線コントローラ28と
の接続関係については図示を省略する。
【0023】コリメータ22は、コリメータコントロー
ラ30によって制御されるようになっている。なお、コ
リメータ22とコリメータコントローラ30との接続関
係については図示を省略する。
【0024】検出器アレイ24、データ収集部26、コ
リメータ22およびコリメータコントローラ30からな
る部分は、本発明における測定手段の実施の形態の一例
である。
【0025】以上のX線管20乃至コリメータコントロ
ーラ30が、走査ガントリ2の回転部32に搭載されて
いる。回転部32の回転は、回転コントローラ34によ
って制御されるようになっている。なお、回転部32と
回転コントローラ34との接続関係については図示を省
略する。
【0026】撮影テーブル4は、図示しない被検体を走
査ガントリ2のX線照射空間に搬入および搬出するよう
になっている。被検体とX線照射空間との関係について
は後にあらためて説明する。
【0027】操作コンソール6は、中央処理装置60を
有している。中央処理装置60は、本発明における判定
手段の実施の形態の一例である。また、本発明における
断層像生成手段の実施の形態の一例である。中央処理装
置60は、例えばコンピュータ(computer)等によって構
成される。中央処理装置60には、制御インタフェース
(interface) 62が接続されている。制御インタフェー
ス62には、走査ガントリ2と撮影テーブル4が接続さ
れている。
【0028】中央処理装置60は制御インタフェース6
2を通じて走査ガントリ2および撮影テーブル4を制御
するようになっている。走査ガントリ2内のデータ収集
部26、X線コントローラ28、コリメータコントロー
ラ30および回転コントローラ34が制御インタフェー
ス62を通じて制御される。なお、それら各部と制御イ
ンタフェース62との個別の接続については図示を省略
する。
【0029】中央処理装置60には、また、データ収集
バッファ64が接続されている。データ収集バッファ6
4には、走査ガントリ2のデータ収集部26が接続され
ている。データ収集部26で収集されたデータがデータ
収集バッファ64に入力される。データ収集バッファ6
4は、入力データを一時的に記憶する。中央処理装置6
0には、また、記憶装置66が接続されている。記憶装
置66は、各種のデータや再構成画像およびプログラム
(program) 等を記憶する。
【0030】中央処理装置60には、また、表示装置6
8と操作装置70がそれぞれ接続されている。表示装置
68は、中央処理装置60から出力される再構成画像や
その他の情報を表示するようになっている。操作装置7
0は、操作者によって操作され、各種の指示や情報等を
中央処理装置60に入力するようになっている。
【0031】図2に、検出器アレイ24の模式的構成を
示す。検出器アレイ24は、多数(例えば1000個)
のX線検出素子24(i)を円弧状に配列した多チャン
ネルのX線検出器を形成している。iはチャンネル番号
であり例えばi=1〜1000である。X線検出素子2
4(i)は、本発明における放射線検出素子の実施の形
態の一例である。
【0032】図3に、X線照射・検出系におけるX線管
20とコリメータ22と検出器アレイ24の相互関係を
示す。なお、図3の(a)は正面図、(b)は側面図で
ある。同図に示すように、X線管20から放射されたX
線は、コリメータ22により扇状のX線ビーム40とな
るように成形され、検出器アレイ24に照射されるよう
になっている。図3の(a)においては、扇状のX線ビ
ーム40の広がりすなわちX線ビーム40の幅を示して
いる。図3の(b)では、X線ビーム40の厚みを示し
ている。
【0033】このようなX線ビーム40の扇面に体軸を
交叉させて、例えば図4に示すように、撮影テーブル4
に載置された被検体8がX線照射空間に搬入される。X
線ビーム40によってスライスされた被検体8の投影像
が検出器アレイ24に投影される。被検体8のアイソセ
ンタ(isocenter) におけるX線ビーム40の厚みが、被
検体8のスライス厚thを与える。スライス厚thは、
コリメータ22のX線通過開口によって定まる。
【0034】検出器アレイ24に対するX線ビーム40
の照射状態のさらに詳細な模式図を図5に示す。同図に
示すように、コリメータ22におけるコリメータ片22
0,222をX線通過開口を狭める方向に変位させるこ
とにより、検出器アレイ24における投影像のスライス
厚thを薄くすることができる。また、コリメータ片2
20,222をX線通過開口を広げる方向に動かすこと
により、検出器アレイ24における投影像のスライス厚
thを厚くすることができる。このようなX線通過開口
調節により、スライス厚を例えば1,2,3,5,7,
10mm等、所定の厚みに設定する。スライス厚方向の
検出器アレイ24の寸法(厚み)は、例えば30mm程
度となっている。
【0035】また、スライス厚thを設定したコリメー
タ片220,222の相対的位置関係を維持しながら両
者をスライス厚の方向に同時に動かすことにより、検出
器アレイ24上のX線ビーム40の照射位置を、検出器
アレイ24の厚み方向で制御するようになっている。な
お、厚み方向の照射位置の制御は、コリメータ片22
0,222を動かす代わりに、検出器アレイ24を、破
線矢印で示すように、X線ビーム40の厚み方向にコリ
メータ22に関して相対的に変位させて行うようにして
も良い。
【0036】このようにすれば、スライス厚の調節機構
と厚み方向の照射位置の制御機構を別々に2系統設ける
ことができ、多角的な制御が可能になる。これに対し
て、上記のように全てコリメータ22で行えば、制御の
系統が1系統に統一でき、簡素化の要請に応じられる。
【0037】図6、図7および図8に、検出器アレイ2
4を構成する検出器モジュール(module)の模式的構成を
示す。図6は平面図、図7はA−A断面図、図8は分解
図である。
【0038】これらの図に示すように、検出器モジュー
ル240は、互いに平行に配列された複数のシンチレー
タ242〜248を有する。複数のシンチレータ242
〜248はそれぞれ検出アレイ24における個々のチャ
ンネルを構成する。シンチレータ242〜248は、結
合材250により一体化されている。
【0039】検出器モジュール240は、また、半導体
基板270上に互いに平行に形成された複数のフォトダ
イオード272〜278を有する。半導体基板270
は、ベース(base)290上に例えば接着等により取り付
けられている。
【0040】フォトダイオード272〜278の配列
は、シンチレータ242〜248の配列に相応してい
る。図8の(a)に示すフォトダイオード272〜27
8の上面(受光面)に、同図の(b)に示すシンチレー
タ242〜248の下面(光出射面)を重ね、両者は接
着剤310で接着されている。接着剤310は光学的接
着剤である。
【0041】このような検出器モジュール240を、X
線ビーム40の幅の方向に、隣接して複数個配列し、図
2に示した検出器アレイ24を構成している。なお、ベ
ース290は図示しない所定の支持枠等に適宜の手段で
固定される。
【0042】X線は図7における上方からシンチレータ
242〜248に入射する。シンチレータ242〜24
8は、入射X線の強度に応じてそれぞれ発光する。シン
チレータ242〜248からの出射光が、それぞれフォ
トダイオード272〜278によって検出される。
【0043】シンチレータ242とフォトダイオード2
72の対、シンチレータ244とフォトダイオード27
4の対、シンチレータ246とフォトダイオード276
の対およびシンチレータ248とフォトダイオード27
8の対が、それぞれ図2に示したX線検出素子24
(i)を形成する。
【0044】図9に、X線検出用の電気回路の構成を、
検出器アレイ24の1チャンネル分について示す。同図
に示すように、フォトダイオード24kの等価回路が、
ダイオード90とキャパシタ(capacitor) 92、抵抗9
4および直流定電流源96の並列回路で表される。
【0045】このような並列回路に、コネクタ(connect
or) 98を介して積分回路100が接続されている。積
分回路100は、データ収集部26に存在する。積分回
路100は、OPアンプ(operational amplifier) 10
2の正入力端子をコモン(common)に接続し、負入力端子
に抵抗104を接続し、負入力端子と出力端子をキャパ
シタ106を介して接続し、キャパシタ106にスイッ
チ(switch)108を並列に接続して構成される。
【0046】このような回路において、直流定電流源9
6の電流がシンチレータに入射するX線の強度に比例し
て変化し、その結果として積分回路100の入力電流が
変化する。このような入力電流が積分され、X線検出信
号として出力される。検出器アレイ24の全てのチャン
ネルについて、同様なX線検出回路が構成され、それぞ
れX線検出信号を得るようになっている。
【0047】(動作)本装置の動作を説明する。操作装
置70を通じて与えられる操作者からの指令の基づき、
中央処理装置60による制御の下で、被検体8の撮影が
行われる。すなわち、X線管20とコリメータ22と検
出器アレイ24とからなるX線照射・検出系がそれらの
相互関係を保ったまま被検体8の体軸の周りを回転(ス
キャン)し、スキャンの1回転当たり複数(例えば10
00)のビュー角度で被検体の投影データを収集する。
投影データの収集は、検出器アレイ24−データ収集部
26−データ収集バッファ62の系統によって行われ
る。
【0048】データ収集バッファ62に収集された投影
データに基づいて、中央処理装置60が断層像の生成す
なわち画像再構成を行う。画像再構成は、1回転のスキ
ャンで得られた例えば1000ビューの投影データを、
例えばフィルタード・バックプロジェクション(filtere
d back-projection)法によって処理すること等により行
われる。再構成画像は、記憶装置66に記憶し、また、
表示装置68で可視像として表示する。
【0049】本装置の稼働時間の積算値が、例えば数1
00時間等、所定の時間に達するごとに、検出器アレイ
24における個々のX線検出素子24(i)の劣化検査
を行う。なお、劣化検査は本装置の定期点検の一環とし
て行うようにしても良く、また、毎日の稼働開始前に始
業点検の一環として行うようにしても良い。
【0050】以下、X線検出素子24(i)の劣化検査
について説明する。操作者により操作装置70を通じて
劣化検査が指令されると、中央処理装置60は劣化検査
を開始する。劣化検査は、X線照射空間に被検体8がな
い状態で、X線照射・検出系の回転を止めて行う。
【0051】先ず、コリメータ22のX線通過開口を例
えば1mm等の最小スライス厚に相当する開度とする。
これによって、例えば図10に示すように厚みの薄いX
線ビーム40が検出器アレイ24に照射される。なお、
劣化検査用のX線ビーム40の厚みは薄いほど良いの
で、最小スライス厚より薄いビーム厚(例えば0.5m
m等)を劣化検査用のビーム厚として定め、それを用い
るようにしても良い。
【0052】このようなビーム厚を維持しつつ、コリメ
ータ片220,222を一体的にビーム厚の方向に動か
して、X線ビーム40の照射位置を検出器アレイ24の
厚み方向の一端から他端まで掃引し、各照射位置でのX
線検出信号をX線検出素子24(i)ごとに測定する。
あるいは、検出器アレイ24を厚み方向に移動させる機
構を備えているときは、上記の掃引を検出器アレイ24
を動かして行うようにしても良い。
【0053】このような測定により、例えば図11に示
すように、検出器アレイ24の厚み方向の感度プロファ
イルを、個々のX線検出素子24(i)ごとに得ること
ができる。感度プロファイルは、X線検出素子24
(i)に劣化がないときは、例えば実線で示すように、
掃引範囲の両端部を除きほぼ平坦なものとなる。
【0054】これに対して、劣化が進行すると、例えば
破線で示すように、特に中央部付近の感度が低下してく
る。そこで、中央処理装置60は、予め測定した劣化前
の感度プロファイル(実線)からの低下量dが所定の限
度(例えば数%等)を越えたとき劣化報知のメッセージ
(message) 等を表示装置68で表示する。
【0055】あるいは、定期的に行った劣化検査の履歴
から劣化傾向を予測し、劣化が許容限度を越える時期を
予報する。このとき、許容限度以内の感度低下について
は、X線検出素子の感度のキャリブレーション(calibra
tion) を実行するようにしても良い。
【0056】このような報知に基づいて、操作者もしく
は保守担当者は検出器アレイ24の劣化を認識し、事前
に準備にしつつ、定期点検等の適宜の時期に合わせた修
理や交換等の処置を行う。また、検査の履歴を通信回線
等を通じて保守・サービスセンタ(service center)等の
保守機関に送るようにしておけば、さらに効果的な予防
ないし事前準備等を行うことができる。これにより、再
構成画像にアーチファクトが出る前に適切な処置をする
ことができ、稼働に支障を来すのを回避することができ
る。
【0057】また、交換の実績データの統計から検出器
アレイ24の寿命予測を行うことができ、これを検出器
アレイ24のサービス在庫や生産の計画作成に反映させ
ることもできる。
【0058】以上、放射線としてX線を用いた例につい
て説明したが、放射線はX線に限るものではなく、例え
ばγ線等の他の種類の放射線であっても良い。ただし、
現時点では、X線がその発生、検出および制御等に関し
実用的な手段が最も充実している点で好ましい。また、
放射線検出素子は、シンチレータを用いるものに限ら
ず、例えばカドミウム・テルル(Cd ・Te) 等を利用した
他の方式の固体放射線検出素子であって良い。
【0059】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、放射線検出器を利用装置に搭載したままで放射線
検出素子の劣化を検査する検査方法および装置、並び
に、そのような検査装置を備えた放射線断層撮影装置を
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図
である。
【図2】本発明の実施の形態の一例の装置における検出
器アレイの模式的構成図である。
【図3】本発明の実施の形態の一例の装置におけるX線
照射・検出系の模式的構成図である。
【図4】本発明の実施の形態の一例の装置におけるX線
照射・検出系の模式的構成図である。
【図5】本発明の実施の形態の一例の装置におけるX線
照射・検出系の模式的構成図である。
【図6】本発明の実施の形態の一例の装置における検出
器モジュールの模式的構成図である。
【図7】本発明の実施の形態の一例の装置における検出
器モジュールの模式的構成図である。
【図8】本発明の実施の形態の一例の装置における検出
器モジュールの模式的構成図である。
【図9】本発明の実施の形態の一例の装置におけるX線
検出系の電気的接続図である。
【図10】本発明の実施の形態の一例の装置におけるX
線照射・検出系の模式的構成図である。
【図11】本発明の実施の形態の一例の装置におけるX
線検出素子の感度プロファイルの一例を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
2 走査ガントリ 20 X線管 22 コリメータ 24 検出器アレイ 24(i) X線検出素子 26 データ収集部 28 X線コントローラ 30 コリメータコントローラ 32 回転部 34 回転コントローラ 4 撮影テーブル 6 操作コンソール 60 中央処理装置 62 制御インタフェース 64 データ収集バッファ 66 記憶装置 68 表示装置 70 操作装置 40 X線ビーム 8 被検体 220,222 コリメータ片 240 検出器モジュール 242〜248 シンチレータ 250 結合材 270 半導体基板 272〜278 フォトダイオード 290 ベース 310 接着剤 96 直流定電流源 98 コネクタ 100 積分回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照射方向に垂直でかつ互いに垂直な2つ
    の方向の一方では相対的に大きな寸法の幅を持ち他方で
    は相対的に小さな寸法の厚みを持つ放射線ビームの厚み
    の方向において前記放射線ビームの厚みよりも大きな長
    さを持つ複数の放射線検出素子を、前記放射線ビームの
    幅の方向に配列した放射線検出器の検査方法であって、 前記放射線検出器に照射する前記放射線ビームをその厚
    みの方向に移動させて前記複数の放射線検出素子の感度
    プロファイルを測定し、 前記測定した感度プロファイルに基づいて各放射線検出
    素子の劣化を検査する、ことを特徴とする放射線検出器
    の検査方法。
  2. 【請求項2】 照射方向に垂直でかつ互いに垂直な2つ
    の方向の一方では相対的に大きな寸法の幅を持ち他方で
    は相対的に小さな寸法の厚みを持つ放射線ビームの厚み
    の方向において前記放射線ビームの厚みよりも大きな長
    さを持つ複数の放射線検出素子を、前記放射線ビームの
    幅の方向に配列した放射線検出器の検査装置であって、 前記放射線検出器に照射する前記放射線ビームをその厚
    みの方向に移動させて前記複数の放射線検出素子の感度
    プロファイルを測定する測定手段と、 前記測定した感度プロファイルに基づいて各放射線検出
    素子の劣化を判定する判定手段と、を具備することを特
    徴とする放射線検出器の検査装置。
  3. 【請求項3】 照射方向に垂直でかつ互いに垂直な2つ
    の方向の一方では相対的に大きな寸法の幅を持ち他方で
    は相対的に小さな寸法の厚みを持つ放射線ビームを照射
    する放射線照射手段と、 前記放射線ビームの厚みの方向において前記放射線ビー
    ムの厚みよりも大きな長さを持つ複数の放射線検出素子
    が前記放射線ビームの幅の方向に配列され前記放射線ビ
    ームが照射される放射線検出器と、 前記放射線検出器による複数ビューの放射線検出信号に
    基づいて前記放射線ビームの通過領域についての断層像
    を生成する断層像生成手段と、 前記放射線検出器に照射する前記放射線ビームをその厚
    みの方向に移動させて前記複数の放射線検出素子の感度
    プロファイルを測定する測定手段と、 前記測定した感度プロファイルに基づいて各放射線検出
    素子の劣化を判定する判定手段と、を具備することを特
    徴とする放射線断層撮影装置。
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