JPH11182571A - 等速ジョイント - Google Patents

等速ジョイント

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JPH11182571A
JPH11182571A JP34959697A JP34959697A JPH11182571A JP H11182571 A JPH11182571 A JP H11182571A JP 34959697 A JP34959697 A JP 34959697A JP 34959697 A JP34959697 A JP 34959697A JP H11182571 A JPH11182571 A JP H11182571A
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JP
Japan
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partial spherical
constant velocity
curvature
cage
joint member
Prior art date
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Pending
Application number
JP34959697A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshito Uno
吉人 宇野
Toshiya Masuda
稔也 増田
Kazuyuki Ichikawa
和之 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Publication date
Application filed by Toyoda Koki KK filed Critical Toyoda Koki KK
Priority to JP34959697A priority Critical patent/JPH11182571A/ja
Publication of JPH11182571A publication Critical patent/JPH11182571A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D3/00Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
    • F16D3/16Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts
    • F16D3/20Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members
    • F16D3/22Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts
    • F16D3/223Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts the rolling members being guided in grooves in both coupling parts
    • F16D3/226Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts the rolling members being guided in grooves in both coupling parts the groove centre-lines in each coupling part lying on a cylinder co-axial with the respective coupling part
    • F16D3/227Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts the rolling members being guided in grooves in both coupling parts the groove centre-lines in each coupling part lying on a cylinder co-axial with the respective coupling part the joints being telescopic
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D3/00Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
    • F16D3/16Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts
    • F16D3/20Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members
    • F16D3/22Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts
    • F16D3/223Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members the rolling members being balls, rollers, or the like, guided in grooves or sockets in both coupling parts the rolling members being guided in grooves in both coupling parts
    • F16D2003/22303Details of ball cages

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Pivots And Pivotal Connections (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高スライド域において、トルクを負荷し、アイ
ドリング時振動のような微振動を与えた場合でも、内方
継手部材とケージとの接触点での摩擦係数の上昇を低減
することができ、スライド抵抗、スラスト力の上昇を抑
制することができる等速ジョイントを提供する。 【解決手段】等速ジョイント10のケージ13の内周面
17は中央部の軸方向の長さAを有する円筒面17a
と、両側に位置する部分球面領域17bとを結んで形成
している。各部分球面領域17bを構成する部分球面2
2,23,24,25は内方継手部材12が軸方向に移
動したとき、その外周面18に対して同時に当接するよ
うに、その曲率中心O2〜O5及び曲率半径R2〜R5
が設定されている。ケージ12の部分球面領域17bに
おいて、各部分球面22,23或いは24,25が同時
に当接することにより荷重が分割され、当接した個所の
荷重は軽減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、等速ジョイントに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車に使用される等速ジョイン
トとして、実公昭63−2665号公報の等速ジョイン
トが知られている。この等速ジョイントのケージ1の内
周面は、図5に示すようにその軸方向の中央部に形成さ
れ、任意の軸方向長さを有する円筒面2と、前記円筒面
2の両側に位置して同円筒面2に連結されるとともに内
方継手部材3の外曲面4と同一半径rを有する部分球面
5とにて構成されている。この構成によって、ケージ1
と内方継手部材3との間に軸方向隙間が形成される。
【0003】上記の構成のように、前記軸方向隙間をケ
ージ1の中央部の円筒面2の両側に設けることにより、
軸方向振動が入力された時でも、内方継手部材3とケー
ジ1とが相対移動できるため、等速ジョイント内のスラ
イド抵抗を低減できる。以下、スライド抵抗が小さい領
域を低スライド域といい、スライド抵抗が大きい領域を
高スライド域という。低スライド域は、上記の場合、内
方継手部材3が円筒面2に摺接する領域であり、高スラ
イド域(スライド抵抗が大きい領域)は、内方継手部材
3が部分球面5に摺接する領域である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の構成
において、トルクを負荷し、アイドリング時振動のよう
な微振動が与えられると、内方継手部材3とケージ1と
の接触点でフレッチングが発生する。このフレッチング
は接触点での摩擦係数を上げ、スライド抵抗及びスラス
ト力を上昇させる原因となる。
【0005】これは特に、内方継手部材3が上記部分球
面5において摺接する高スライド域では、よりスライド
抵抗及びスラスト力が増加することになる。本発明の目
的は、高スライド域において、トルクを負荷し、アイド
リング時振動のような微振動を与えた場合でも、内方継
手部材とケージとの接触点での摩擦係数の上昇を低減す
ることができ、その結果、スライド抵抗、スラスト力の
上昇を抑制することができる等速ジョイントを提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、相交わる2軸の一方に内方継手部材を設け、他方に
円筒状の外方継手部材を設け、これら内外両継手部材の
外内周面各々に形成されたボール溝と、これらボール溝
間に配された複数個のトルク伝達ボールと、前記内外両
継手部材間に嵌合し、前記トルク伝達ボールを保持する
ためのボール保持窓を形成したケージとを備え、前記ケ
ージ内周面の軸方向の所定位置を中央とし、その中央か
ら軸方向両側にそれぞれ部分球面領域を形成し、前記両
部分球面領域間にわたって前記内方継手部材を移動自在
とした等速ジョイントにおいて、前記中央から軸方向の
両側に位置する部分球面領域のうち少なくとも一方の部
分球面領域は曲率半径若しくは曲率中心が異なる複数の
部分球面を連結して構成し、かつ、同部分球面領域の複
数の部分球面は、前記内方継手部材の軸方向の移動時に
内方継手部材に対して同時に当接可能に配置したことを
特徴とする等速ジョイントを要旨とするものである。
請求項2の発明は、請求項1において、各部分球面領域
は、2つの部分球面から構成されている等速ジョイント
を要旨とするものである。
【0007】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
において、各部分球面領域を構成する部分球面は互いに
曲率半径が異なる等速ジョイントを要旨とするものであ
る。請求項4の発明は、請求項1又は請求項2におい
て、各部分球面領域を構成する部分球面は互いに曲率中
心が異なる等速ジョイントを要旨とするものである。
【0008】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4
のうちいずれかにおいて、前記ケージ内周面の軸方向の
所定位置の中央は、円筒面に形成された等速ジョイント
を要旨とするものである。
【0009】請求項6の発明は、請求項1乃至請求項4
のうちいずれかにおいて、前記ケージ内周面の軸方向の
所定位置の中央において、両部分球面領域はなめらかに
直接連結されている等速ジョイントを要旨とするもので
ある。
【0010】(作用)請求項1の発明によれば、ケージ
の内周面の部分球面領域において、内方継手部材に軸方
向の力が作用した場合、内方継手部材は、ケージの内周
面の部分球面領域において、複数の部分球面のうち少な
くとも2つは、同時に当接する。この結果、少なくとも
2個所の接触点にて荷重が分割されるため、1個所当た
りの荷重は軽減される。又、2個所以上の接触により、
接触点間には空間が形成され、この空間は油溝と同等の
作用をなし、等速ジョイント内に入れられる潤滑剤切れ
が抑制される。
【0011】請求項2の発明によれば、各部分球面領域
は、2つの部分球面から構成することにより、請求項1
の作用を奏する。請求項3の発明によれば、各部分球面
領域を構成する部分球面を互いに曲率半径を異なるよう
にしたことにより、請求項1又は請求項2の作用を奏す
る。
【0012】請求項4の発明によれば、各部分球面領域
を構成する部分球面を互いに曲率中心が異なるようにし
たことにより、請求項1又は請求項2の作用を奏する。
請求項5の発明においては、ケージ内周面の軸方向の所
定位置の中央を、円筒面に形成した場合でも、請求項1
乃至請求項4のうちいずれかの作用を奏する。
【0013】請求項6の発明においては、ケージ内周面
の軸方向の所定位置の中央において、両部分球面領域は
直接連結した構成でも、請求項1乃至請求項4のうちい
ずれかの作用を奏する。
【0014】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
自動車に使用される等速ジョイントに具体化した第1実
施形態を図1及び図2を参照して説明する。
【0015】図1は等速ジョイントの構造を示す断面
図、図2は等速ジョイントの要部断面図である。等速ジ
ョイント10は外方継手部材11、内方継手部材12、
ケージ13、トルク伝達ボール14を備えている。前記
外方継手部材11は有底円筒状をなすとともに駆動軸8
に対して連結され、一方、内方継手部材12は被動軸9
がスプライン結合されている。外方継手部材11は円筒
状内周面15に対して軸方向に沿って直線状の案内溝1
6が形成されている。又、内方継手部材12はケージ1
3の内周面17を案内する部分球面状をなす外周面18
を備えている。前記外周面18は軸方向に沿った断面で
見て、曲率半径rを有した一様な円弧をなし、その曲率
中心は、前記被動軸9の軸線L上に位置する任意の点O
1とされている。なお、前記軸線Lは内方継手部材12
の軸心と一致する。前記外周面18には外方継手部材1
1の案内溝16とによりボールトラックを構成するボー
ル溝19が形成されている。
【0016】ケージ13は周方向において等間隔にトル
ク伝達ボール14をそれぞれ収容するボール保持窓20
が複数個(この実施形態では6個)形成されている。前
記ケージ13の外周面は外方継手部材11の内周面15
に対して軸心方向に沿ってスライド可能に嵌合する部分
突球面21を備えた載頭円錐状をなしている。前記部分
突球面21を形成する曲率中心は、前記被動軸9の軸線
L上に位置し、前記曲率中心O1から一定距離隔てられ
た点O6とされている。
【0017】図2に示すように前記ケージ13の内周面
17は、その中央において軸方向の長さAを有する円筒
面17aと、その軸方向の両側に位置する部分球面領域
17bとを結んで形成されている。又、各部分球面領域
17bは、2つの部分球面22,23,24,25から
構成されている。
【0018】一方の部分球面領域17bの部分球面22
を形成する曲率中心O2は前記円筒面17aと部分球面
領域17bとを区画するとともに、前記被動軸9の軸線
Lに直交する線M1上において、軸線Lから径方向にD
2の距離だけオフセットされた位置に配置されている。
そして、円筒面17aと部分球面22とは滑らかに連結
されている。
【0019】又、一方の部分球面領域17bの部分球面
23を形成する曲率中心O3は前記円筒面17aと部分
球面領域17bとを区画するとともに、前記被動軸9の
軸線Lに直交する線M2上において、軸線Lから径方向
にD3の距離だけオフセットされた位置に配置されてい
る。前記曲率中心O2,O3は、円筒面17aの中央
(2等分割位置)を通過し、かつ軸線Lに対し点Oにて
直交する基準線MOを挟んで図2に示すように左右反対
位置に配置されている。
【0020】又、他方の部分球面領域17bの部分球面
24を形成する曲率中心O4は前記線M2上において、
軸線Lから径方向にD4の距離だけオフセットされた位
置に配置されている。他方の部分球面領域17bの部分
球面25を形成する曲率中心O5は前記線M1上におい
て、軸線Lから径方向にD5の距離だけオフセットされ
た位置に配置されている。
【0021】前記曲率中心O4,O5は、基準線MOを
挟んで図2に示すように左右反対位置に配置されてい
る。そして、一方の部分球面領域17bにおける前記部
分球面22,23の曲率半径R2,R3及び軸線Lから
のオフセット量D2,D3は、前記内方継手部材12が
軸方向(図2においては右方向)に移動した際に、その
外周面18が、両部分球面22,23に同時に当接する
ように設定されている(図3のP点参照)。
【0022】又、他方の部分球面領域17bにおける前
記部分球面24,25の曲率半径R4,R5及び軸線L
からのオフセット量D4,D5は、前記内方継手部材1
2が軸方向(図2においては左方向)に移動した際に、
その外周面18が、両部分球面24,25に同時に当接
するように設定されている。
【0023】前記曲率半径R2〜R5、オフセット量D
2〜D5は、この等速ジョイント10を使用する車両の
使用頻度の高いジョイント角により決定されている。こ
の実施形態では、R2=R4、R3=R5、D2=D
4、D3=D5とされている。
【0024】又、曲率半径R2〜R5のいずれも半径r
よりも大きくしている。この結果、内方継手部材12と
ケージ13との間には、内方継手部材12の軸方向変位
を許容する軸方向隙間G1が形成されている。
【0025】又、図2に示すように前記ボール保持窓2
0とトルク伝達ボール14との間には、適当な間隔の隙
間G2が形成されている。この隙間G2は、軸方向及び
軸方向とは直交する方向のうち、少なくとも軸方向に設
けられていることが望ましい。この隙間G2は、トルク
伝達ボール14のボール保持窓20による少なくとも軸
方向の拘束を解除するとともに、トルク伝達ボール14
とケージ13との衝突時の影響が及ばないように5〜5
0μmの範囲に設定することが好ましい。
【0026】なお、隙間G2はトルク伝達ボール14の
拘束が解除できれば、0でも良いが、製造管理の面で
は、5μm以上にするのが確実である。又、隙間G2が
50μmを越えると、トルク伝達ボール14と、ケージ
13との衝突時の打音が大きくなり、さらに、衝突時の
衝撃によってケージ13の安定性が損なわれて振動が助
長されるため、50μm以下が好ましい。
【0027】なお、この実施形態では、等速ジョイント
10の外方継手部材11内には潤滑剤であるグリース
(図示しない)が充填されている。さて、上記の構成の
等速ジョイント10の作用について説明する。
【0028】上記等速ジョイント10に対してトルクを
負荷し、アイドリング時振動のような微振動が与えられ
た際、高スライド域では内方継手部材12が部分球面領
域17bにおいて、2つの部分球面に当接する。図3に
おいては、一方の部分球面領域17bの部分球面22,
23の両者に内方継手部材12が当接した状態を示して
いる。この状態では、内方継手部材12が、部分球面領
域17bに対して図3で示す2個所のP点にて当接する
ため、荷重が分割される。この結果、接触点の面圧が従
来1箇所で当接していた場合よりも低下する。
【0029】又、他方の部分球面領域17bにおいて、
内方継手部材12が移動して当接する場合にも、同様に
内方継手部材12は、部分球面24,25の両者に当接
する。このため、同様に接触点の面圧が従来1箇所で当
接していた場合よりも低下する。
【0030】従って、上記構成の等速ジョイント10に
よれば、下記の利点がある。 (1) 従来、高スライド域では内方継手部材が部分球
面に対して1箇所で接触していた場合とは異なり、内方
継手部材12が2つの部分球面に当接するため、接触点
面圧を下げることができる。この結果、ケージ13の内
周面17でのフレッチングの発生が抑制できるため、摩
擦係数が上がることはなく、スラスト力が増大すること
はない。
【0031】(2) 又、上記のように内方継手部材1
2は2点接触するため、接触点間においては、例えば図
3に示すように2つのP点間において隙間Gが形成さ
れ、そのため、この隙間Gが油溝と同等の作用を奏する
ことになる。すなわち、等速ジョイント10内にはグリ
ースが充填されているため、前記隙間G内にグリースが
入り込み、グリース切れを抑制することができる。
【0032】(3) この実施形態では、従来技術(実
公昭63−2665号公報の等速ジョイント)の構成と
異なり、曲率半径R2〜R5は半径rよりも大きくして
いる。このため、ケージ13の部分球面領域17bの曲
率半径が大きいことから、スライド抵抗を下げることが
できる。
【0033】(4) 本実施形態では、トルク伝達ボー
ル14とケージ13のボール保持窓20の壁面との間に
少なくとも軸方向に隙間G2を形成した。このため、ト
ルクが負荷された状態で、エンジン側からの振動が作用
した場合、トルク伝達ボール14が自由に転がることが
でき、外方継手部材11と内方継手部材12との軸方向
変位並びに角度変位のときのジョイント内部のスライド
抵抗を非常に小さくすることができる。さらに、発生す
る振動を前記隙間G1,G2により吸収して車体への伝
達を防止できる。
【0034】(5) 上記のことから、トルクが加えら
れた状態で停止している(例えば、オートマチックトラ
ンスミッション(AT)車でシフトレバーをDレンジに
して停車している)場合のように、エンジンのアイドル
振動に起因するスライド抵抗を低減できる。 (第2実施形態)次に第2実施形態を図4を参照して説
明する。
【0035】この実施形態では、第1実施形態と異な
り、円筒面17aを省略したものである。以下、前記実
施形態の構成と同一構成又は、相当する構成については
同一符号を付し、異なるところを中心に説明する。
【0036】なお,図4は、ケージ13の模式図であ
り、曲率半径等の各パラメータの大きさは誇張して示し
ている。軸線Lにおいて曲率中心O6から一定距離隔て
た点をOとしたとき、この点Oを通過するとともに軸線
Lに直交する基準線MOと内周面17との交点におい
て、一方の部分球面領域17bの部分球面22と、他方
の部分球面17bの部分球面24とがなめらかに直接連
結されている。前記部分球面22の曲率中心O2は、基
準線MO上において、軸線Lからオフセット量D2だけ
離間している。又、前記部分球面24の曲率中心O4
は、基準線MO上において、軸線Lからオフセット量D
4だけ離間している。そして、両部分球面22,24の
曲率半径はR4>R2とされ、オフセット量はD4>D
2として、互いに異ならしめている。そして、上記の部
分球面21,24の曲率半径同士の関係、曲率中心同士
の関係及び曲率半径と曲率中心との関係は、予め実験的
な試作等によって得ることができる。
【0037】すなわち、前記部分球面22,24の曲率
中心と軸線Lからのオフセット量を互いに異ならしめる
ことによって、前記第1実施形態の円筒面17aが省略
されても低スライド域が両部分球面22,24によって
得られるように設定されている。
【0038】又、一方の部分球面領域17bの部分球面
領域23の曲率中心O3は、基準線MOから軸方向にオ
フセット量D10だけ離間した線M3上において、軸線
Lからオフセット量D3だけ離間している。又、前記部
分球面25の曲率中心O5は、基準線MOから軸方向の
前記M3とは反対側にオフセット量D11だけ離間した
線M4上において、軸線Lからオフセット量D5だけ離
間している。
【0039】そして、一方の部分球面領域17bにおけ
る前記部分球面22,23の曲率半径R2,R3及びオ
フセット量D2,D3,D10,D11は、内方継手部
材12が軸方向(図4においては右方向)に移動した際
に、その外周面18が、両部分球面22,23に同時に
当接するように設定されている。
【0040】又、他方の部分球面領域17bにおける前
記部分球面24,25の曲率半径R4,R5、オフセッ
ト量D4,D5,D10,D11は、前記内方継手部材
12が軸方向(図4においては左方向)に移動した際
に、その外周面18が、両部分球面24,25に同時に
当接するように設定されている。
【0041】前記曲率半径R2〜R5、オフセット量D
2〜D5、D10,D11は、この等速ジョイント10
を使用する車両の使用頻度の高いジョイント角により決
定されている。
【0042】なお、この実施形態においても、第1実施
形態と同様に曲率半径R2〜R5のいずれも、半径rよ
りも大きくしている。この結果、内方継手部材12とケ
ージ13との間には、内方継手部材12の軸方向変位を
許容する軸方向隙間が形成されている。
【0043】さて、上記の構成の等速ジョイント10に
おいても、第1実施形態と同様に等速ジョイント10に
対してトルクを負荷し、アイドリング時振動のような微
振動が与えられた際、高スライド域では内方継手部材1
2が部分球面領域17bにおいて、2つの部分球面に当
接する。
【0044】この結果、接触点の面圧が従来1箇所で当
接していた場合よりも低下する。従って、上記構成の等
速ジョイント10によれば、下記の利点がある。 (1) 上記第1実施形態の(1)乃至(5)と同様の
効果を奏する。
【0045】(2) この実施形態では、部分球面2
2,24の曲率半径R2,R4は、前記部分球面22,
24の曲率中心と軸線Lからのオフセット量を互いに異
ならしめることによって、前記第1実施形態の円筒面1
7aが省略されても低スライド域が両部分球面22,2
4によって得られるように設定した。このため、第1実
施形態とは異なり、円筒面17aが省略されていても、
部分球面22,24を低スライド域にすることができ
る。この結果、同低スライド域のスライド抵抗を一定か
つ、小さくすることが可能である。
【0046】なお、本発明は上記の実施形態に限定され
るものではなく、以下のように実施してもよい。 (1) 前記第1実施形態、及び第2実施形態では、各
部分球面領域を2つの部分球面にて構成したが、3つ以
上の部分球面にて形成してもよい。この場合、内方継手
部材が高スライド域に移動したとき、3つ以上の部分球
面が同時に当接できるように、その曲率中心、曲率半径
を設定する。
【0047】(2) 第1実施形態、第2実施形態或い
は上記(1)の両側の部分球面領域17bのうち、一方
の部分球面領域17bの各部分球面のみが同時に内方継
手部材の外周面に当接するようにし、他方の部分球面領
域17bの各部分球面は同時に接触しないようにしても
よい。この場合、他方の部分球面領域は、単一の部分球
面で構成してもよい。
【0048】ここで、特許請求の範囲に記載された技術
的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される
技術的思想をその効果とともに以下に列挙する。 (1) 請求項1において、前記中央から軸方向の両側
に位置する部分球面領域の両側の部分球面領域は曲率半
径若しくは曲率中心のうち少なくとも一方が異なる複数
の部分球面を連結して構成し、かつ、同部分球面領域の
複数の部分球面のうち少なくとも2つは、前記内方継手
部材の軸方向の移動時に内方継手部材に対して同時に当
接可能に配置したことを特徴とする等速ジョイント。こ
うすることにより、両部分球面領域において、少なくと
も2個所の接触点にて荷重が分割されるため、1個所当
たりの荷重は軽減される。又、2個所以上の接触によ
り、接触点間には空間が形成され、この空間は油溝と同
等の作用をなし、等速ジョイント内に入れられる潤滑剤
切れが抑制される。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明に
よれば、高スライド域において、トルクを負荷し、アイ
ドリング時振動のような微振動が与えられた場合でも、
内方継手部材とケージとの接触点での摩擦係数の上昇を
低減することができ、その結果、スライド抵抗、スラス
ト力の上昇を抑制することができる。
【0050】請求項2の発明によれば、各部分球面領域
を2つの部分球面から構成することにより、請求項1の
効果を奏する。請求項3の発明によれば、各部分球面領
域を構成する部分球面を互いに曲率半径を異なるように
したことにより、請求項1又は請求項2の効果を奏す
る。
【0051】請求項4の発明によれば、各部分球面領域
を構成する部分球面を互いに曲率中心が異なるようにし
たことにより、請求項1又は請求項2の効果を奏する。
請求項5の発明によれば、ケージ内周面の軸方向の所定
位置の中央を、円筒面に形成すると、低スライド域が得
られる。
【0052】請求項6の発明によれば、ケージ内周面の
軸方向の所定位置の中央において、両部分球面領域は直
接連結した構成においても、請求項1乃至請求項4のう
ちいずれかの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の等速ジョイントの構造
を示す断面図。
【図2】同じく等速ジョイントの要部断面図。
【図3】同じく要部拡大模式図。
【図4】第2実施形態のケージの模式図。
【図5】従来の等速ジョイントの要部断面図。
【符号の説明】
10…等速ジョイント、11…外方継手部材、12…内
方継手部材、13…ケージ、14…トルク伝達ボール、
15…円筒状内周面、16…案内溝、17…ケージ13
の内周面、17a…円筒面、17b…部分球面領域、1
8…内方継手部材12の外周面、19…ボール溝、20
…ボール保持窓、21…部分突球面、22,23,2
4,25…部分球面、D2,D3,D4,D5…オフセ
ット量、R2,R3,R4,R5,r…半径。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相交わる2軸の一方に内方継手部材を設
    け、他方に円筒状の外方継手部材を設け、これら内外両
    継手部材の外内周面各々に形成されたボール溝と、これ
    らボール溝間に配された複数個のトルク伝達ボールと、
    前記内外両継手部材間に嵌合し、前記トルク伝達ボール
    を保持するためのボール保持窓を形成したケージとを備
    え、前記ケージ内周面の軸方向の所定位置を中央とし、
    その中央から軸方向両側にそれぞれ部分球面領域を形成
    し、前記両部分球面領域間にわたって前記内方継手部材
    を移動自在とした等速ジョイントにおいて、 前記中央から軸方向の両側に位置する部分球面領域のう
    ち少なくとも一方の部分球面領域は曲率半径若しくは曲
    率中心が異なる複数の部分球面を連結して構成し、か
    つ、同部分球面領域の複数の部分球面は、前記内方継手
    部材の軸方向の移動時に内方継手部材に対して同時に当
    接可能に配置したことを特徴とする等速ジョイント。
  2. 【請求項2】 各部分球面領域は、2つの部分球面から
    構成されていることを特徴とする請求項1に記載の等速
    ジョイント。
  3. 【請求項3】 各部分球面領域を構成する部分球面は互
    いに曲率半径が異なることを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の等速ジョイント。
  4. 【請求項4】 各部分球面領域を構成する部分球面は互
    いに曲率中心が異なることを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の等速ジョイント。
  5. 【請求項5】 前記ケージ内周面の軸方向の所定位置の
    中央は、円筒面に形成されたものである請求項1乃至請
    求項4のうちいずれかに記載の等速ジョイント。
  6. 【請求項6】 前記ケージ内周面の軸方向の所定位置の
    中央において、両部分球面領域はなめらかに直接連結さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうち
    いずれかに記載の等速ジョイント。
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