JPH11182221A - エンジンの潤滑油戻し構造 - Google Patents

エンジンの潤滑油戻し構造

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JPH11182221A
JPH11182221A JP35042297A JP35042297A JPH11182221A JP H11182221 A JPH11182221 A JP H11182221A JP 35042297 A JP35042297 A JP 35042297A JP 35042297 A JP35042297 A JP 35042297A JP H11182221 A JPH11182221 A JP H11182221A
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JP
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lubricating oil
engine
chamber
oil return
oil
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Application number
JP35042297A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Funai
宏 舟井
Hideo Shigetomi
英夫 繁冨
Yasushi Fujita
藤田  泰
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多気筒エンジンの動弁室から、潤滑後の潤滑
油を十分に回収すること。 【解決手段】 複数のシリンダの軸線をクランクシャフ
トの軸線と直交する方向に傾斜させたエンジンであっ
て、シリンダヘッド13とヘッドカバー14とで形成し
た動弁室内の各潤滑部に潤滑油を供給し、潤滑後の潤滑
油を動弁室から油戻し管を介してクランクケース11の
底部へ戻す形式のエンジンの潤滑油戻し構造において、
複数のシリンダと共に傾斜したシリンダヘッドの斜め下
に、複数の排気口13b…を形成し、さらに、これら複
数の排気口間に且つ動弁室の斜め下に、油戻し管27a
…を複数接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンジンの潤滑油戻
し構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】シリンダ軸線を傾斜させたエンジンにお
いて、動弁室内の各潤滑部に潤滑油を供給し、潤滑後の
潤滑油を動弁室からクランクケースの底部へ戻す技術と
して、例えば、実開平3−56815号公報「エンジン
の潤滑油通路構造」がある。上記潤滑油通路構造は、そ
の公報の第1図及び第2図によれば、シリンダ軸線を水
平に近い傾斜角で傾斜させた横倒しエンジン11(番号
は公報に記載されたものを引用した。以下同じ。)にお
いて、カムタイミング室22の下面に下向きの開口部2
7を開け、この開口部27とオイルパン17との間をオ
イル戻しパイプ28で連通することにより、潤滑後のオ
イルを、カムタイミング室22からオイルパン17へ戻
すというものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、シリンダヘ
ッド13は、シリンダブロック12及びシリンダヘッド
カバー14と連結するとともに、インテークマニホルド
15、エキゾーストマニホルド16及び図示せぬ点火プ
ラグを所定の位置に取付けるための最適な形状や大きさ
に、設定する必要がある。
【0004】一方、カムタイミング室22は、動弁機構
(カムシャフト20,21や図示せぬ吸・排気バルブ
等)を収納可能な形状や大きさに、設定する必要があ
る。カムタイミング室22を大きく設定すると、シリン
ダヘッド13も大きくなる。大きいシリンダヘッド13
に点火プラグを適切に取付けるためには、点火プラグ取
付け位置から燃焼室までの距離を、適切に設定しなけれ
ばならない。このため、シリンダヘッド13及びカムタ
イミング室22の形状は、かなり複雑になる。特に、多
気筒エンジンのシリンダヘッド13及びカムタイミング
室22は、一層複雑な形状になる。複雑な形状のカムタ
イミング室22から、潤滑後のオイルを回収すること
は、容易でない。しかし、カムタイミング室22のオイ
ルの溜まりは、少ない方がよい。
【0005】そこで本発明の目的は、多気筒エンジンの
動弁室から潤滑後の潤滑油を十分に回収することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1記載の発明は、複数のシリンダの軸線をクラ
ンクシャフトの軸線と直交する方向に傾斜させたエンジ
ンであって、シリンダヘッドとヘッドカバーとで形成し
た動弁室内の各潤滑部に潤滑油を供給し、潤滑後の潤滑
油を動弁室から油戻し管を介してクランクケースの底部
へ戻す形式のエンジンの潤滑油戻し構造において、複数
のシリンダと共に傾斜したシリンダヘッドの斜め下に、
複数の排気口を形成し、さらに、これら複数の排気口間
に且つ動弁室の斜め下に、油戻し管を複数接続したこと
を特徴とする。
【0007】傾斜した動弁室の底部における斜め下に凹
凸があっても、動弁室から複数の油戻し管を介して、潤
滑後の潤滑油を十分に回収することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見
るものとする。図1は本発明に係るドライサンプ潤滑式
4サイクルエンジンユニットを搭載した小型船の側面図
であり、想像線にて示す小型船1はレジャー用等に使用
するものであって、船体2のエンジン室2aにドライサ
ンプ潤滑式4サイクルエンジンユニット3を搭載し、こ
のエンジンユニット3でジェットポンプ4を駆動し、こ
のジェットポンプ4で船体2の底部から吸い込んだ水を
加圧し、ジェット水流として後方に吐出することで、前
進するものである。なお、2dはバルクヘッド、2eは
シート、2fはデッキ、2gはステアリングバー、5は
給水口、6は吐出ノズル、7は燃料タンクである。
【0009】図2は図1の2−2線断面図であり、エン
ジン室2a(ロアハル2bとアッパハル2cとで形成)
にドライサンプ潤滑式4サイクルエンジンユニット3を
搭載した姿を示す。ドライサンプ潤滑式は、半割クラン
クケースの外部に備えた潤滑油タンクからエンジンユニ
ット(エンジン)3の各潤滑部に潤滑油を供給し、余分
な潤滑油を半割クランクケースの底部に一時的に集め、
集めた潤滑油を潤滑油ポンプで速やかに潤滑油タンクに
汲み上げる潤滑方式である。エンジンユニット3は、ク
ランクシャフト15を小型船1の前後方向(図表裏方
向)に延し、シリンダ軸線Lを図左上方向に傾斜し、前
後左右の4つのマウント8…(…は複数を示す。以下同
じ。)をロアハル2bの取付台2h…に取付けた横置型
エンジンユニットである。9…はマウントラバーであ
る。
【0010】図3は図2の3−3線断面図であり、小型
船1の後方(図左側)に向ってエンジン動力を取出すよ
うにした、エンジンユニット3の断面構成を示す。な
お、この図において、吸入管72及び吸入油路24a廻
り(符号A−Aで示す範囲)は、図2の3−3線からず
れた位置にあるが、説明の便宜上他の部位と同一断面に
て示す。エンジンユニット3は、エンジン本体10と、
このエンジン本体10の前部に取付けた動弁駆動機構4
0及びフライホイールユニット50と、エンジン本体1
0の後部に取付けた潤滑ユニット60とからなる横置型
3気筒エンジンである。
【0011】エンジン本体10は、半割クランクケース
(クランクケース)11と、前後方向に3つのシリンダ
12a…を備えたシリンダブロック12と、シリンダヘ
ッド13と、ヘッドカバー14と、横向きのクランクシ
ャフト15と、このクランクシャフト15に連結し各シ
リンダ12a…に挿通したピストン16…と、クランク
シャフト15の後端部に連結したPTO軸(動力取出し
軸)17と、シリンダヘッド13とヘッドカバー14と
で形成した動弁室18と、この動弁室18に収納した動
弁機構30とを、主要構成とする。なお、PTO軸17
は潤滑ユニット60よりも後方(反エンジン側)に延
び、図1に示すジェットポンプ4の駆動軸4aに連結す
るものである。17aはクランクシャフト15に連結す
る連結部、17bは動力取出し用連結部であり、これら
連結部17a,17bは、めすねじ又はめすスプライン
からなる。
【0012】半割クランクケース11は底部に、各摺動
部を潤滑して余った(潤滑後の潤滑油)潤滑油を捕集す
るための3つの捕集部11a…と、これらの捕集部11
a…で捕集した潤滑油を誘導するための誘導路11b
と、この誘導路11bから潤滑ユニット60へ潤滑油を
戻すための戻し油路11cとを備える。捕集部11a…
は、溜まった潤滑油がクランクシャフト15のカウンタ
ウェイト(ウェブ)に接触しない程度にクランクシャフ
ト15に接近し、クランクシャフト15と下方の油面と
の間をバッフルプレート21…で仕切った、小容量の油
溜めである。このため、半割クランクケース11は底部
をクランクシャフト15に近づけることができるので、
小型になる。その結果、小型船1(図2参照)にエンジ
ンユニット2の搭載位置を設定する際に、エンジンユニ
ット2の底部と船底との干渉による影響を少なくでき
る。そして、半割クランクケース11が小型であるにも
かかわらず、クランクシャフト15は潤滑油に接触し難
く、回転した際のフリクションロスが抑えられ、エアレ
ーション(油の飛散)も防止される。
【0013】動弁駆動機構40は、クランクシャフト1
5で動弁機構30のカムシャフト31をベルト駆動する
機構であり、半割クランクケース11の前側部から突出
するクランクシャフト15に固定した駆動プーリ41
と、シリンダヘッド13の前側部から突出するカムシャ
フト31に固定した従動プーリ42と、これら駆動・従
動プーリ41,42間に掛けたタイミングベルト43
と、このタイミングベルト43の張力を調整するベルト
テンショナ44とからなる。45はベルトカバーであ
る。
【0014】フライホイールユニット50は、クランク
シャフト15の前端部にボルト止めしたフライホイール
51と、このフライホイール51を収納するためにシリ
ンダブロック12と半割クランクケース11とからなる
組立体の前側部にボルト止めしたホイールケース52
と、このホイールケース52の開放端(前端部)を覆う
ためにボルト止めした平板状の蓋53とからなる。すな
わち、シリンダブロック12と半割クランクケース11
とからなる組立体の側部に、且つ、クランクシャフト1
5と直交する面に、フライホイールユニット50を取付
けたものであり、このフライホイールユニット50は駆
動プーリ41よりも前方(反シリンダブロック12側)
にある。
【0015】なお、54は発電機であり、フライホイー
ル51の内周面に取付けたロータ54aと、ホイールケ
ース52に取付けたコイル54bからなる。55はフラ
イホイール51の外周面に取付けたリングギヤであり、
後述するスターターモータに連結される。57は点検用
キャップであり、クランク角度を確認するための孔を塞
ぐものである。
【0016】潤滑ユニット60は、シリンダブロック1
2と半割クランクケース11とからなる組立体の後側部
にボルト止めした潤滑油タンク61と、この潤滑油タン
ク61の開放端(後端部)を閉塞した蓋63と、半割ク
ランクケース11の捕集部11aから潤滑油タンク61
に潤滑油を戻す返送ポンプ64と、潤滑油タンク61か
らエンジン本体10の各摺動部に潤滑油を供給する供給
ポンプ65と、管路等からなる。返送ポンプ64は潤滑
油タンク61に内蔵したポンプであり、供給ポンプ65
は潤滑油タンク61から独立したポンプである。
【0017】詳しくは、シリンダブロック12と半割ク
ランクケース11とからなる組立体の側部に、且つ、ク
ランクシャフト15と直交する面に、タンク取付けパッ
キン面(フランジ)22を形成した。一方、潤滑油タン
ク61に、互いに平行な第1パッキン面(フランジ)6
1a及び第2パッキン面(フランジ)61bを形成し
た。第2パッキン面61bは第1パッキン面61aの後
方(シリンダブロック12からPTO軸17側へ離反す
る方向)にある。そして、タンク取付けパッキン面22
に、パッキン23を介して第1パッキン面61aを合せ
て、シリンダブロック12と半割クランクケース11と
からなる組立体に、潤滑油タンク61を取付け、第2パ
ッキン面61bに、パッキン62を介して蓋63を合せ
て、ボルト止めしたものである。このような潤滑油タン
ク61は、組立体の側壁と蓋63とで密閉して、潤滑油
を溜める密閉タンクである。
【0018】返送ポンプ64は、潤滑油タンク61に一
体に形成したケース部61cと、このケース部61cを
閉塞した内部カバー64aと、ケース部61cに収納し
たインナロータ64b及びアウタロータ64cと、これ
らインナ・アウタロータ64b,64cを駆動するべく
クランクシャフト15に駆動機構(駆動ギヤ64d及び
従動ギヤ64eからなる。)を介して連結した軸64f
とからなる、スカベンジングポンプである。駆動機構
は、潤滑油タンク61と組立体との間の空間部66に収
納したものである。なお、空間部66は、動弁室18と
クランク室19とを連通するためのブリーザ通路の一部
を兼ねる。67はケース部61cに内部カバー64aを
取付けるためのボルトである。
【0019】供給ポンプ65は、シリンダヘッド13と
ヘッドカバー14とからなる組立体の側部にボルト止め
したケース本体65aと、このケース本体65aを閉塞
したカバー65bと、ケース本体65aに収納したイン
ナロータ65c及びアウタロータ65dと、これらイン
ナ・アウタロータ65c,65dを駆動するべく動弁機
構30のカムシャフト31に直結した軸65eとからな
るポンプである。なお、返送ポンプ64の軸及び供給ポ
ンプ65の軸64f,65eは、クランクシャフト15
及びカムシャフト31と平行に延びる。シリンダブロッ
ク12とシリンダヘッド13とからなる組立体は、供給
ポンプ65のための吸入油路24a及び吐出油路24b
(図7参照)を備える。なお、58,58はハンガであ
る。
【0020】図4は本発明に係るエンジン本体の断面図
であり、シリンダ軸線Lを図左上方向に傾斜したエンジ
ン本体10を示す。このように、複数の全てのシリンダ
12a…の軸線Lは、クランクシャフト15の軸線(ク
ランクシャフト15の延出方向)と直交した同一方向に
傾斜する。このため、シリンダヘッド13及びヘッドカ
バー14もシリンダ12a…と共に傾斜する。
【0021】傾斜したシリンダヘッド13は、斜め上
(図右上)に3つの吸気口13a…を形成し、斜め下
(図左下)に3つの排気口13b…を形成したものであ
る。なお、この図では、各々1つの吸気口13a及び排
気口13bを示す。吸気口13aは、吸気管81を介し
てフロートレスのダイヤフラム式キャブレタ82を接続
したものである。排気口13bは下方に曲って、その下
端がシリンダブロック12の排気通路12bと連通す
る。ヘッドカバー14は、動弁室18の上部に、ブロー
バイガス還流用の第1ブリーザ室18aを備える。
【0022】各バッフルプレート21…は、半割クラン
クケース11に固定し、クランクシャフト15の回転方
向の下流側(図左側)に相当する範囲を仕切るものであ
り、本実施の形態では、半割クランクケース11の底部
に、1箇所を回り止め用の係止突起11dと係止し、他
の1箇所をボルト止めすることで、固定するものであ
る。なお、必要な範囲全体を1つのバッフルプレートで
仕切ってもよい。
【0023】動弁機構30は、カムシャフト31とロッ
カシャフト32,32とロッカアーム33,33と吸気
バルブ34と排気バルブ35とからなる。シリンダヘッ
ド13は、吸気バルブ34の弁体34aを支持するバル
ブガイド34bと、排気バルブ35の弁体35aを支持
するバルブガイド35bとを取付けたものである。
【0024】ところで、エンジン本体10は、油溜め部
61g(図3参照)から動弁室18内の各潤滑部へ潤滑
油を供給し、潤滑後の潤滑油を動弁室18から油戻し流
路27を介してクランクケース19の底部へ戻す潤滑方
式を採用したものである。具体的には、エンジン本体1
0は、傾斜したシリンダヘッド13の斜め下(図左下)
に斜め下向きの戻しノズル13cを取付け、この戻しノ
ズル13cに油戻し流路27を介して、半割クランクケ
ース11の底部の入口ノズル11eを接続することで、
動弁室18と誘導部11bとを連通した構成である。図
中、11fは捕集部11aからドレンを抜き取るための
ドレン孔、12c…は冷却水通路、28は動弁室18と
クランク室19とを連通するブリーザ通路である。
【0025】図5は図4の5矢視図であり、エンジンユ
ニット3の概略構成を示す。シリンダヘッド13は、図
3のシリンダ12a…と対応する位置に複数の排気口1
3b…を配置したものであり、これら複数の排気口13
b…は、シリンダブロック12の前後方向(図左右方
向)に延びた1つの排気通路12bと連通する。
【0026】一方、戻しノズル13cは、シリンダブロ
ック12の前後方向(図左右方向)に1列に並んで複数
ある。これらの戻しノズル13c…に接続するための油
戻し流路27は、各戻しノズル13c…に個別に接続す
る油戻し管27a…と、これら油戻し管27a…からの
流路を1つにまとめる中間管27b及びティー(チー
ズ)27c,27cと、1つの流路として入口ノズル1
1eに接続する下流管27dとからなる。油戻し管27
a…、中間管27b及び下流管27dはホースからな
る。
【0027】上記複数の戻しノズル13c…は、各排気
口13b…からシリンダブロック12の前後方向へずら
した位置に配列している。このため、複数の油戻し管2
7a…の一部は、図に示すように排気口13bと排気口
13bとの間を通る。なお、油戻し流路27は、複数の
油戻し管27a…をまとめないで、個別に半割クランク
ケース11の底部へ接続した構成であってもよい。
【0028】図6は本発明に係るシリンダヘッドの平面
図であり、シリンダヘッド13を図5の6矢視方向から
見た図である。図4から明らかなように、シリンダヘッ
ド13は、シリンダブロック12及びヘッドカバー14
と連結可能な大きさであって、吸気口13a…、排気口
13b…及び図示せぬ点火プラグを適切な位置に取付け
ることができ、しかも、動弁機構30を収納するのに好
適な形状や大きさに設定してある。
【0029】すなわち、シリンダヘッド13は、点火プ
ラグ取付孔13d…やシリンダヘッド取付用ボルト孔1
3e…の配置の関係で、複数の排気口13b…を図斜め
右下に傾けた形状であり、また、壁部13fのうちバル
ブガイド35b…の近傍を、図4に示す動弁機構30の
大きさに合せて外方へ張り出した形状である。この張り
出した部分の内面は、斜め下方に窪んだ凹部13g…と
なる。このように、傾斜したシリンダヘッド13の底部
には、斜め下に凹凸がある。
【0030】本実施の形態においては、凹部13g…の
底に戻しノズル13c…を取付けることにより、凹部1
3g…から潤滑後の潤滑油を抜き取るようにしたことを
特徴とする。凹部13g…は排気口13b…からずれた
位置にあり、このため、戻しノズル13c…も排気口1
3b…からずれた位置にある。そして、複数の戻しノズ
ル13c…の一部は、排気口13bと排気口13bとの
間を通る。従って、傾斜した図4の動弁室18の底部
(シリンダヘッド13の底部)における斜め下に凹凸が
あっても、動弁室18から複数の油戻し管27a…を介
して、潤滑後の潤滑油を十分に回収することができる。
図中、13hはヘッドカバー取付フランジ、13i…は
カムシャフト用軸受である。
【0031】図7は本発明に係る潤滑油タンク及び蓋の
分解平面図であり、シリンダブロック12と半割クラン
クケース11とからなる組立体に沿ってクランクシャフ
ト15の軸線S方向(クランクシャフト15の延出方
向)に潤滑油タンク61を膨出し、この膨出部61dに
も潤滑油を溜めるようにしたことを示す。潤滑油タンク
61のうち、組立体に沿った膨出部61dにも潤滑油を
溜めることができるので、同一容量の潤滑油タンク61
であっても、前後寸法及び上下寸法を小さくでき、この
ため、エンジンユニット3を小型にできる。図中、61
rは潤滑油供給口用キャップ、68は半割クランクケー
ス11及びシリンダブロック12に潤滑油タンク61を
取付けるボルト、69は潤滑油タンク61に蓋63を取
付けるボルトである。
【0032】図8は本発明に係るドライサンプ潤滑式4
サイクルエンジンユニットの潤滑油タンクを外した背面
図であり、シリンダブロック12と半割クランクケース
11とからなる組立体のタンク取付けパッキン面22
が、開放されていることを示す。29A,29B…はブ
リーザ通路であり、タンク取付けパッキン面22で囲ま
れた空間部(図3に示す空間部66に相当)を介して、
動弁室18とクランク室19とを連通するものである。
すなわち、ブリーザ通路29Aとブリーザ通路29B…
とは連通している。56はスタータモータであり、図3
に示すリングギヤ55を介してフライホイール51を回
転することで、エンジンユニット3を始動するものであ
る。キャブレタ82に吸気消音箱83を接続すること
で、吸気管81とキャブレタ82と吸気消音箱83とで
エンジン本体10の吸気ラインをなす。83aは吸気
口、84はマウント8に吸気消音箱83を取付けるボル
トである。
【0033】図9は本発明に係るドライサンプ潤滑式4
サイクルエンジンユニットの潤滑油タンク用蓋を外した
背面図であり、潤滑油タンク61の第2パッキン面61
bが、開放されていることを示す。潤滑油タンク61
は、返送ポンプ64のための吸入油路61e及び吐出油
路61fと、膨出部61d(図7参照)に連なり潤滑油
を溜める油溜め部61gと、この油溜め部61gより上
位の第2ブリーザ室61hと、エンジン排気口61iと
を一体に形成したものである。エンジン排気口61i
は、図8に示す排気通路12bと外部排気配管とを連通
する排気口である。吸入油路61eと油溜め部61gと
は、PTO軸17を跨ぐように左右に分れた位置にあ
り、返送ポンプ64及び供給ポンプ65は、シリンダ軸
線Lを通る位置にあり、しかも、PTO軸17より上位
に返送ポンプ64があり、この返送ポンプ64より上位
に供給ポンプ65がある。
【0034】ところで、油溜め部61gは、ストレーナ
71付き吸入管72を収納したものであり、この吸入管
72の上端は吸入油路24a、供給ポンプ65、吐出油
路24b、図4のフィルタ25(図4参照)並びに供給
油路26を通って、エンジン本体10の各摺動部に連通
する。このため、供給ポンプ65は、油溜め部61g内
の潤滑油を各摺動部に供給可能である。図中、9aはマ
ウント用ボルト、61m…は油溜め部61g内に上下方
向に3段に設けた油飛散防止用バッフル壁、61nは図
6に示す冷却水通路12cと外部冷却配管と連通する冷
却水口である。75は第3ブリーザチューブであり、潤
滑油タンク61をガス口61qを介して動弁室18(図
3参照)に連通するチューブである。
【0035】図10は本発明に係る潤滑油タンクの断面
図であり、潤滑油タンク61の膨出部61dが、シリン
ダブロック12と半割クランクケース11とからなる組
立体に沿って膨出した形状を示す。膨出部61dは、ス
トレーナ71の吸入口位置に対し、上方に配置されてお
り、これにより、船体2(図2参照)の動きに伴うエン
ジンユニット3の傾斜に際しても、吸入口が油中にある
ように配慮されている。第2ブリーザ室61hはラビリ
ンス構造であり、その詳細については図9にて説明す
る。図中、12dはシリンダブロック12の壁部、61
sは潤滑油タンク61の壁部、61tは膨出部61dの
傾斜底部、71aはストレーナ71の支持ステー、73
は第1ブリーザチューブである。76は油戻しチューブ
であり、第2ブリーザ室61hから壁部61sを介して
クランク室19へ潤滑油を戻す役割を果たす。
【0036】図11は本発明に係る第2ブリーザ室の平
断面斜視図であり、潤滑油タンク61の3つの仕切壁6
1o…と蓋63の3つの仕切壁63a…とを突合せて第
2ブリーザ室61hを3室に仕切り、更に、各仕切壁6
1o…,63a…に交互に小さな切欠き61p,63b
…を設けることで、第2ブリーザ室61hをラビリンス
構造としたことを示す。第2ブリーザ室61hは、ガス
入口61j及びガス出口61kを備える。ガス入口61
jは、第1ブリーザチューブ73を介して第1ブリーザ
室18a(図4参照)と連通するものである。ガス出口
61kは、第2ブリーザチューブ74を介してキャブレ
レタ82の上流(吸気消音箱83とキャブレレタ82と
の間の連通管)に連通するものである。
【0037】次に上記構成のドライサンプ潤滑式4サイ
クルエンジンユニットの作用を、図3、図4及び図9に
基づき説明する。図3の返送ポンプ64は、補集部11
a…に集まった潤滑油を、誘導路11b→戻し油路11
c→図9の吸入油路61e→返送ポンプ64→吐出油路
61fの経路(返送経路)で、油溜め部61gに戻す。
図9の供給ポンプ65は、油溜め部61gに溜まった潤
滑油をストレーナ71→吸入管72→吸入油路24a→
供給ポンプ65→吐出油路24b→図4のフィルタ25
→供給油路26の経路で、エンジン本体10の各摺動部
に供給する。各摺動部を潤滑して余った潤滑油は、図4
の油戻しチューブ27を通ってクランク室19内に戻
り、上記返送経路を通って潤滑油タンク61に回収され
る。
【0038】なお、上記本発明の実施の形態において、
エンジンユニット3は多気筒エンジンであればよく、例
えば、4気筒エンジンであってもよい。潤滑油タンク6
1は、少なくともシリンダブロック12と半割クランク
ケース11とからなる組立体の側部に、且つ、クランク
シャフト15と直交する面に取付けるものであればよ
い。例えば、組立体において、PTO軸17が突出する
側部に動弁駆動機構40及びフライホイールユニット5
0を取付け、反対方向(上記図3の右側)の側部に潤滑
ユニット60を取付ける。その場合には、潤滑油タンク
61は小型船1の前方に向く。
【0039】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。多気筒エンジンにおいて、傾斜したシリンダヘッ
ドの斜め下に複数の排気口を形成し、さらに、これら複
数の排気口間に且つ動弁室の斜め下に、油戻し管を複数
接続したので、傾斜した動弁室の底部における斜め下に
凹凸があっても、動弁室から潤滑後の潤滑油を十分に回
収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るドライサンプ潤滑式4サイクルエ
ンジンユニットを搭載した小型船の側面図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】本発明に係るエンジン本体の断面図
【図5】図4の5矢視図
【図6】本発明に係るシリンダヘッドの平面図
【図7】本発明に係る潤滑油タンク及び蓋の分解平面図
【図8】本発明に係るドライサンプ潤滑式4サイクルエ
ンジンユニットの潤滑油タンクを外した背面図
【図9】本発明に係るドライサンプ潤滑式4サイクルエ
ンジンユニットの潤滑油タンク用蓋を外した背面図
【図10】本発明に係る潤滑油タンクの断面図
【図11】本発明に係る第2ブリーザ室の平断面斜視図
【符号の説明】
3…エンジン(4サイクルエンジンユニット)、10…
エンジン本体、11…クランクケース(半割クランクケ
ース)、11e…入口ノズル、12…シリンダブロッ
ク、12a…シリンダ、13…シリンダヘッド、13b
…排気口、13c…戻しノズル、13d…点火プラグ取
付孔、13e…シリンダヘッド取付用ボルト孔、13f
…壁部、13g…凹部、14…ヘッドカバー、15…ク
ランクシャフト、18…動弁室、27…油戻し流路、2
7a…油戻し管、27b…中間管、27c…ティー、2
7d…下流管、60…潤滑ユニット、61…潤滑油タン
ク、L…シリンダ軸線、S…クランクシャフト軸線。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のシリンダの軸線をクランクシャフ
    トの軸線と直交する方向に傾斜させたエンジンであっ
    て、シリンダヘッドとヘッドカバーとで形成した動弁室
    内の各潤滑部に潤滑油を供給し、潤滑後の潤滑油を動弁
    室から油戻し管を介してクランクケースの底部へ戻す形
    式のエンジンの潤滑油戻し構造において、前記複数のシ
    リンダと共に傾斜した前記シリンダヘッドの斜め下に、
    複数の排気口を形成し、さらに、これら複数の排気口間
    に且つ前記動弁室の斜め下に、前記油戻し管を複数接続
    したことを特徴とするエンジンの潤滑油戻し構造。
JP35042297A 1997-12-19 1997-12-19 エンジンの潤滑油戻し構造 Pending JPH11182221A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014122566A (ja) * 2012-12-20 2014-07-03 Toyota Motor Corp 内燃機関

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014122566A (ja) * 2012-12-20 2014-07-03 Toyota Motor Corp 内燃機関

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