JPH11165960A

JPH11165960A - エレベーター装置

Info

Publication number: JPH11165960A
Application number: JP9328748A
Authority: JP
Inventors: Masayuki Hirose; 正之廣瀬; Toshiki Kajiyama; 俊貴梶山
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1997-11-28
Filing date: 1997-11-28
Publication date: 1999-06-22

Abstract

(57)【要約】【課題】簡単で安価な構成で利用者が同乗しなくとも
荷物のみを行き先階まで運搬することのできるエレベー
ターの制御装置【解決手段】荷物運搬運転指令用釦３を、乗り場側あ
るいは乗りかご内に設け、前記釦３が操作され、乗りか
ご内の行き先登録釦２ａ、２ｂが操作されたたとき、戸
を開いた状態で乗りかごを停止させる。利用者は、この
状態で荷物を搬入し、その後、乗り場釦１ａ、１ｂを操
作する。これにより、戸が閉じて乗りかごが行き先階ま
で運転され、戸を閉じだ状態で停止する。行き先階で、
利用者が乗り場釦を操作すると、戸が開き、その状態が
保持される。利用者が荷物を搬出して乗り場釦を再度操
作すると、エレベーターは、通常運転の状態となる。【効果】押釦を１組追加することにより、乗りかご内
に利用者が同乗しないいわゆる荷物運搬運転を実現する
ことができるので、釦の設置スぺースを低減し、コスト
の低減を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、エレベーター装置
に係り、特に、荷物だけを乗せ人が乗ることなく乗りか
ごの走行を可能とする呼び登録と運転制御とを行うエレ
ベーター装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】通常、エレベーター装置は、乗り場側の
呼び釦を操作することにより乗りかごを呼び寄せ、乗り
かご内の行き先階釦を操作することにより行き先階を登
録し、乗りかごを行き先階に運転するように構成されて
いる。

【０００３】一方、近年急速に普及している個人住宅用
エレベーター等は、面積の大きな住宅を建てることが困
難であるため、エレベーターの昇降路面積の縮少が大き
な課題の１つとして要求されている。昇降路面積を縮少
するための最も有効な手段は、乗りかごの床面積を縮少
することであり、定員が２人以下のエレベーターも製品
化されている。しかし、乗りかごの床面積が縮少される
と、引越時、家屋内での布団の移動時等のように大型の
荷物を運搬する場合に、乗りかご内に大型の荷物と利用
者とが同乗することが困難となる。このため、利用者が
乗りかご内に乗ることなく荷物を行き先階まで運搬する
ことを可能にする機能の装備が強く望まれている。

【０００４】前述した利用者が乗りかご内に乗らずに荷
物を行き先階まで運搬する機能を実現したエレベーター
装置に関する従来技術として、例えば、特開昭５５−８
０６５９号公報等に記載された技術が知られている。こ
の従来技術は、乗り場に階床分の行き先階釦を設け、乗
りかご内で行き先階釦を操作しなくても、希望する階へ
乗りかごを運転させることを可能にするというものであ
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術は、
各階床の乗り場毎に階床数相当の行き先階登録釦を設置
する必要があるため、釦、配線及び釦の入力を取り込む
インターフェース等を多数必要とするため、設置スぺー
スを要すると共に、コストが多大になるという問題点を
有している。

【０００６】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決し、乗りかご内に利用者が同乗しなくても荷物のみ
を行き先階まで輸送する運転（以下、荷物運搬運転とい
う）を簡単な構成で行うことを可能にしたエレベーター
装置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によれば前記目的
は、乗りかごと、前記乗りかごの走行及び戸の開閉を制
御する制御装置とを備えたエレベーター装置において、
乗り場側または乗りかご内に荷物運搬運転切替え手段を
備え、該荷物運搬運転切替え手段が操作されたとき、乗
りかごの走行、停止、戸の開閉の運転条件を荷物運搬運
転に変更することにより達成される。

【０００８】また、前記目的は、前記荷物運搬運転切替
え手段の操作後、戸の開閉、乗りかごの走行を乗り場の
呼び登録釦の操作により行うことにより達成される。

【０００９】さらに、前記目的は、前記荷物運搬運転切
替え手段の操作後、乗り場の呼び登録釦が操作されるま
での期間、または、到着階の乗り場またはかご内の呼び
登録釦、または、乗りかご内の戸開閉釦または非常呼び
釦が操作されるまでの期間、戸開、戸閉、乗りかごの走
行の少なくとも１つを禁止することにより達成される。

【００１０】また、前記目的は、前記荷物運搬運転切替
え手段を、乗り場または乗りかご内に設置した少なくと
も１つの釦またはスイッチにより構成することにより、
または、乗り場または乗りかご内に通常設置されている
釦またはスイッチの少なくとも１つを所定期間内に所定
回数以上操作することにより動作させるように構成する
ことにより、あるいは、乗り場または乗りかご内に通常
設置されている釦またはスイッチの少なくとも２つを所
定の順番で操作することにより動作させるように構成す
ることにより達成される。

【００１１】通常運転を実施しているエレベーターに荷
物運搬運転の指令を与え、乗りかご内の行き先階釦を押
すと、エレベーターは戸開状態ままで停止する。利用者
がこの状態で荷物を搬入し、その後、乗り場釦を操作す
ることにより、戸が閉じ乗りかごが走行制御される。乗
りかごが行き先階に到着後、到着階の乗り場釦を操作す
ることにより、エレベーターの戸が開状態とされて保持
されるので、利用者は、乗り乗りかご内から荷物を搬出
する。その後、再度乗り場釦の操作等を行うことにより
荷物運搬運転が解除される。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明によるエレベーター
装置の一実施形態を図面により詳細に説明する。

【００１３】図１は本発明の一実施形態によるエレベー
ター装置の構成を示すブロック図、図２は本発明の一実
施形態によるエレベーター装置の動作を説明するフロー
チャートである。図１において、１ａ、１ｂは乗り場側
の呼び登録釦、２ａ、２ｂはかご内の行き先階登録釦、
３は荷物運搬運転指令用釦、４はバッファ回路、５は入
力ゲート回路、６はマイクロコンピュータである。な
お、図１には、本発明の実施に必要な乗り場釦、かご内
釦からの信号をマイクロコンピュータに取り込む部分の
構成のみを示しており、エレベーター装置の構成に必要
なその他の構成については省略して示していない。

【００１４】本発明の一実施形態によるエレベーター装
置は、図１に示すように、乗り場に設けられる乗り場側
の呼び登録釦１ａ、１ｂと、乗りかご内に設けられる行
き先階登録釦２ａ、２ｂと、本発明のために乗り場また
は乗りかご内に設けられる荷物運搬運転指令釦３と、こ
れらの各種釦からの出力を受け取るバッファ回路４と、
乗り場側の呼び登録釦１ａ、１ｂ、行き先階登録釦２
ａ、２ｂの出力を受け取るバッファ回路４からの信号を
選択してマイクロコンピュータ６に入力する入力ゲート
回路５と、入力ゲート回路５からの信号、及び、荷物運
搬運転指令釦３からの出力を受け取るバッファ回路４か
らの信号を受け、乗りかごの運転を制御するマイクロコ
ンピュータ６とを備えて構成される。

【００１５】なお、前述の本発明の一実施形態は、乗り
場側の呼び登録釦１ａ、１ｂ及び乗りかご内の行き先階
登録釦２ａ、２ｂの他に複数の乗り場側呼び登録釦と乗
りかご内の行き先階登録釦と、戸開閉釦、非常呼び釦等
が存在するが、図１においては図示を省略している。

【００１６】荷物運搬運転指令用釦３は、本発明により
新たに設けられた釦であり、乗り場または乗りかご内に
設けられる。この釦は、乗りかご内に設けられる場合、
開いた戸の乗り場側から利用者の手が届く場所に設けら
れるのがよい。この荷物運搬運転指令用釦３は、釦が押
されたとき荷物運搬運転指令発生する。また、荷物運搬
運転指令用釦３は、スイッチとしてもよく、この場合ス
イッチのＯＮ状態で荷物運搬運転指令を発生し、ＯＦＦ
の状態で通常運転の指令が発生するように構成される。
これらの指令は、バッファ回路４を介してマイクロコン
ピュータ６に入力される。マイクロコンピュータ６内部
の図示しないメモリには、荷物運搬運転と通常運転とを
実行するプログラムが格納されており、荷物運搬運転指
令用釦３の出力に応じてプログラムを選択して実行する
ことにより、エレベーターの運転が制御される。

【００１７】次に、本発明の実施形態によるエレベータ
ー装置の動作を図２に示すフローを参照して説明する。

【００１８】（１）荷物運搬運転指令の有無を検出し、
荷物運搬運転指令が無い場合、通常運転、すなわち、乗
り場呼び登録釦により乗りかごを呼び寄せ、乗りかご内
の行き先階登録釦により行き先階を登録させて、乗りか
ごを行き先階まで走行させる運転、いわゆる利用者が乗
りかご内にいる場合の運転を実行する（ステップ２０
１、２１０）。

【００１９】（２）ステップ２０１で荷物運搬運転指令
があることが検出された場合、利用者がかご内で行き先
階登録釦の操作を行ったことを検出し、戸を開状態とし
たまま乗りかごを停止させておく。この戸が開状態とさ
れている状態で、利用者は荷物を乗りかご内に搬入する
（ステップ２０２）。

【００２０】（３）利用者が荷物の搬入後乗り場呼び登
録釦を操作すると、戸が閉じられて、乗りかこが行き先
階に向けて走行制御される（ステップ２０３〜２０
５）。

【００２１】（４）乗りかごが行き先階へ到着後、乗り
かごは、戸を閉じたまま停止する。そして、利用者が行
き先階における乗り場側の呼び登録釦を操作すると、戸
が開いて開いたまま保持される。利用者は、戸が開いた
ままになっている乗りかごから荷物を搬出する（ステッ
プ２０６〜２０８）。

【００２２】（５）荷物の搬出終了後、利用者が行き先
階の乗り場呼び登録釦を再度操作すると、エレベーター
は通常運転に復帰する（ステップ２０９、２１０）。

【００２３】前述では、ステップ２０６で乗りかごが行
き先階に到着した後、戸を閉じたまま停止させるとして
説明したが、本発明は、ステップ２０６で乗りかごが行
き先階に到着した後、戸を開いた状態で乗りかごを停止
させてもよく、その場合、ステップ２０７の操作は不要
となる。

【００２４】また、ステップ２０９の処理による通常運
転への復帰は、荷物運搬運転指令釦３を押すことによっ
て行ってもよく、該荷物運搬運転指令釦３がスイッチに
より構成される場合、そのスイッチをオフとすることに
よって行ってもよい。さらに、この通常運転への復帰
は、乗りかご内に通常設けられている釦、例えば、戸開
閉釦、非常呼び釦を操作することにより行ってもよい。

【００２５】前述した本発明の一実施形態によれば、荷
物運搬運転指令用釦３を設けるだけで、乗りかご内に利
用者が同乗しなくてもよい荷物運搬運転を実現すること
ができるので、釦の設置スぺースを少なくすることがで
き、また、釦、配線、取付け等のためのコストの低減を
図ることができる。

【００２６】前述した本発明の実施形態は、荷物運搬運
転指令を発生させるために荷物運搬運転指令用釦３を設
けて構成したが、本発明は、既存の釦等を特定の条件で
操作したときに荷物運搬運転指令を発生するように構成
することができる。

【００２７】図３はこの場合の本発明の他の実施形態に
よるエレベーター装置の構成を示すブロック図である。
図３において、２ｃは乗りかご内の戸開釦であり、他の
符号は図１の場合と同一である。

【００２８】図３に示す本発明の他の実施形態は、図１
に示す実施形態において本発明のために設けた荷物運搬
運転用釦３を削除し、通常設けられている釦のみによ
り、本発明によるエレベーターの運転を行うようにした
ものであり、図３には、通常のエレベーターに設けられ
ている乗りかご内の戸開釦２ｃを示している。そして、
この本発明の実施形態は、特定の釦を所定の条件で操作
した場合に、マイクロコンピュータ６が荷物運搬運転指
令を発生するようにしている。

【００２９】この条件としては多数の組み合わせが考え
られるが、例えば、乗り場呼び登録釦１ａ、１ｂ、かご内行き先階登録釦
２ａ、２ｂ、戸開釦２ｃの少なくとも１つが、所定時間
内に複数回ＯＮ、ＯＦＦ操作された条件（通常釦が押さ
れるとＯＮであるので、少なくとも２回釦を押す）、ま
たは、所定時間以上ＯＮ操作が続けられたし続けられた
条件（釦を所定時間以上押し続ける）、乗り場呼び登録釦のＵＰ用とＤＯＷＮ用、乗りかご内
行き先階登録釦と戸開釦２ｃ等の通常同時に操作される
ことのない釦が所定時間以上同時にＯＮ操作され続けら
れた条件、所定の釦がある条件で順番に押された条件、例えば、
乗りかご内の行き先階登録釦を１階、２階、３階と順番
に押した条件、等とすることができる。

【００３０】図３に示す本発明の他の実施形態によれ
ば、図１により説明した実施形態に比較して、荷物運搬
運転指令用釦３の設置が不要となるため、コスト面で一
層有利である。

【００３１】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、押
釦を１組だけ追加することにより、あるいは、押釦を追
加することなく、乗りかご内に利用者が同乗しないいわ
ゆる荷物運搬運転を実現することができ、釦の設置スぺ
ースの低減を図ることができ、釦、配線、取付け等のた
めのコストの低減を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態によるエレベーター装置の
構成を示すブロック図である。

【図２】本発明の一実施形態によるエレベーター装置の
動作を説明するフローチャートである。

【図３】本発明の他の実施形態によるエレベーター装置
の構成を示すブロック図である。

【符号の説明】

１ａ、１ｂ乗り場側の呼び登録釦２ａ、２ｂかご内の行き先階登録釦２ｃ戸開釦３荷物運搬運転指令用釦４バッファ回路５入力ゲート回路６マイクロコンピュータ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】乗りかごと、前記乗りかごの走行及び戸
の開閉を制御する制御装置とを備えたエレベーター装置
において、乗り場側または乗りかご内に荷物運搬運転切
替え手段を備え、該荷物運搬運転切替え手段が操作され
たとき、乗りかごの走行、停止、戸の開閉の運転条件を
荷物運搬運転に変更することを特徴とするエレベーター
装置。
【請求項２】前記荷物運搬運転切替え手段の操作後、
戸の開閉、乗りかごの走行を乗り場の呼び登録釦の操作
により行うことを特徴とする請求項１記載のエレベータ
ー装置。
【請求項３】前記荷物運搬運転切替え手段の操作後、
乗り場の呼び登録釦が操作されるまでの期間、戸開、戸
閉、乗りかごの走行の少なくとも１つを禁止することを
特徴とする請求項１記載のエレベーター装置。
【請求項４】前記荷物運搬運転切替え手段の操作後、
到着階の乗り場またはかご内の呼び登録釦、または、乗
りかご内の戸開閉釦または非常呼び釦が操作されるまで
の期間、戸開、戸閉、乗りかごの走行の少なくとも１つ
を禁止することを特徴とする請求項１記載のエレベータ
ー装置。
【請求項５】前記荷物運搬運転切替え手段は、乗り場
または乗りかご内に設置した少なくとも１つの釦または
スイッチであることを特徴とする請求項１ないし４のう
ちいずれか１記載のエレベーター装置。
【請求項６】前記荷物運搬運転切替え手段は、乗り場
または乗りかご内に通常設置されている釦またはスイッ
チの少なくとも１つを所定期間内に所定回数以上操作す
ることにより動作させられることを特徴とする請求項１
ないし４のうちいずれか１記載のエレベーター装置。
【請求項７】前記荷物運搬運転切替え手段は、乗り場
または乗りかご内に通常設置されている釦またはスイッ
チの少なくとも２つを所定の順番で操作することにより
動作させられることを特徴とする請求項１ないし４のう
ちいずれか１記載のエレベーター装置。