JP2677701B2 - エレベータの制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、エレベータの制御装置に関する。

（従来の技術） 近年、種々の状況から個人用住宅における高階床化が
進みつつあり、これに伴い家庭用エレベータの設置も提
唱されている。家庭用エレベータが今後普及して行く上
で重要な要素としては、操作性、安全性およびコストで
あると考えられ、そのために種々の改良が今後加えられ
る必要がある。

第３図は、家庭用エレベータにおける従来のドア開閉
制御ブロック図である。単純にコストダウンを図るだけ
であれば開閉を手動式とすれば足りるが、この方式で
は、今後の機能向上に対応するべく電動式とする一方、
全自動式とはせず、安全性の面からかごおよびホールの
押しボンタンの操作により開閉を行う方式としている。

第３図において、１はかご操作パネルで、運転階を指
定するための複数のかご呼スイッチ２とドアを開けるた
めのかご戸開スイッチ３とを有するものである。５は各
階に設けられたホール操作パネルで、かごを呼ぶための
ホール呼スイッチ６とかごのドアを閉めるためのホール
戸閉スイッチ８とを有するものである。11はかごの位置
信号等を信号入力回路10を介して入力しつつ上述したか
ご呼スイッチ２およびホール呼スイッチ６からの信号を
受けてかごの運行を制御する運転制御部である。９は運
転制御部11からの戸開閉許可信号19の入力時にかご呼ス
イッチ２、かご戸開スイッチ３、ホール呼スイッチ６、
ホール戸閉スイッチ８からの信号を受けて扉駆動回路14
を介して扉駆動モータ15を駆動制御してドアの開閉を実
行する扉制御部である。

このような構成において、運転制御部11は、かご呼ス
イッチ２による指定（指定階信号16）あるいはホール呼
スイッチ６の操作に応じて所要の階にかごを運行させ、
到着後にドアの開閉を許可する戸開閉許可信号19を扉制
御部９に出力する。

この運行がかご呼スイッチ２による場合、扉制御部９
は、乗員によるかご戸開スイッチ３の操作を受けてドア
を開き、降車後のホール戸閉スイッチ８の操作を受けて
開いているドアを閉めるのである。

また、上述した運行がホール呼スイッチ６による場
合、扉制御部９は、このホールで待機している人による
ホール呼スイッチ６の再度操作を受けてドアを開き、乗
車後のかご呼スイッチ２の他の階と指定操作を受けて開
いているドアを閉めるのである。

（発明が解決しようとする課題） 上述したドアの開閉制御方式によれば、安全性を確保
しつつ確実な開閉制御が可能である反面、ドアの開閉に
際してかご呼スイッチ２、かご戸開スイッチ３、ホール
呼スイッチ６およびホール戸閉スイッチ８を適宜操作し
なければならず、操作性の面で改善が切望されていた。
また、スイッチ類が多いことで配線等が多くなり、コス
トダウンの面でも改善が望まれていた。

本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的と
しては、安全且つ確実な戸の開閉動作を確保しつつ操作
容易化およびコスト低減に寄与し得るエレベータの制御
装置を提供することにある。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、戸開信号あるいは戸閉信
号を受けてエレベータの戸の開閉を制御する機能を有す
る装置において、本発明は、かごの停止階を検出する停
止階検出手段と、検出した停止階とかご内に設けえられ
ているかご呼スイッチの操作による指定停止階とを比較
して、一致しているときには戸開信号を出力し、不一致
のときには戸閉信号を出力する第一の開閉指令出力手段
と、かごの停止中にエレベータの戸が閉成および開成の
状態で当該停止階のホール呼スイッチが操作されたとき
にはそれぞれ戸開信号および戸閉信号を出力する第二の
開閉指令出力手段とを有することを要旨とする。

（作用） 本発明に係るエレベータの制御装置では、かご呼スイ
ッチの操作に基づく指定停止階への到着後における戸の
開成に当ってはかご呼スイッチの当該指定停止階の再指
定を受けて実行し、また、停止中における戸の開閉に当
っては停止階のホール呼スイッチの操作を受けて実行す
ることで、かご呼スイッチおよびホール呼スイッチだけ
で戸の開閉を可能にしている。

（実施例） 以下、図面を用いて、本発明の実施例を説明する。

第１図は本発明の一実施例を係るエレベータの制御装
置の構成ブロックを示す図である。その特徴としては、
従来、かご操作パネル１におけるかご戸開スイッチ３に
よって行っていたかご呼スイッチ２の操作に基づく指定
停止階への到着後におけるドアの開成をかご呼スイッチ
２の当該指定停止階の再指定を受けて実行し、また、従
来、ホール操作パネル５におけるホール戸閉スイッチ８
によって行っていた停止中におけるドアの閉成を停止階
のホール呼スイッチ６の操作を受けて実行することで、
かご呼スイッチ２およびホール呼スイッチ６だけでドア
の開閉を可能にしたことにある。

このため、第１図に示す如く、かご操作パネル100は
かご戸開スイッチ３のない、またホール操作パネル500
はホール戸閉スイッチ８のない構成となっている一方、
停止階検出手段を構成する運転制御部110は扉制御部900
に対しかご停止階情報18を出力可能とし、第一および第
二の開閉指令検出手段を構成する扉制御部900はかご停
止階情報18を踏まえて開閉制御を行う構成となってい
る。なお、第１図において、第３図と同一物には同一符
号を付して詳細な説明は省略する。

第２図はエレベータが２階建物に適用された場合の扉
制御部900の一部回路構成例を示す図である。この回路
構成においては、運転制御部110から出力される各階ご
とのかごの停止信号（かごが停止しているか否か）18−
1,18−２とかご呼スイッチ２の操作による指定階信号
（各階ごとに指定がされたか否か）16−1,16−２との論
理積に基づいて戸開信号たは戸閉信号を出力する。すな
わち、例えば１階にかごが停止している状態（停止信号
18−１がオン,18−２がオフ）でかご呼スイッチ２の操
作により１階が指定された場合（指定階信号16−１がオ
ン,16−２がオフ）には、AND回路20aのみが作動してOR
回路22を介して戸開信号としてハイレベル（Ｈ）信号を
出力する。このとき、入力反転AND回路21aは、停止信号
18−１反転して入力されるため作動しない。２階が指定
された場合（指定階信号16−１がオフ,16−２オン）に
は、かごを２階へ運行すべく、停止信号18−２（オフ）
が反転入力された入力反転AND回路21bのみがあ作動して
OR回路23を介して戸閉信号としてハイレベル（Ｈ）信号
を出力するものである。一方、かごが２階に停止してい
る場合も同様で、かご呼スイッチによる指定階が同じか
否かでAND回路20bまたは入力反転AND回路21aが作動して
戸開信号または戸閉信号を出力するのである。

したがって、本実施例によれば、かご呼スイッチおよ
びホール呼スイッチだけでドアの開閉を可能にしたの
で、従来装置に比べて操作スイッチの減少により操作が
簡単となって使い勝手が良好であると共に、配線数が減
少してコウトダウンを図ることができる。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、かご呼スイッチ
の操作に基づく指定停止階への到着後における戸の開成
に当ってはかご呼スイッチの当該指定停止階の再指定を
受けて実行し、また、停止中における戸の開閉に当って
は停止階のホール呼スイッチの操作を受けて実行するこ
とで、かご呼スイッチおよびホール呼スイッチだけで戸
の開閉を可能にしているので、安全且つ確実な戸の開閉
動作を確保しつつ操作容易化およびコスト低減に寄与す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の構成ブロックを示す図、第
２図は当該一実施例の一部回路構成例を示す図、第３図
は従来例を示す図である。 １……かご操作パネル ２……かご呼スイッチ ３……かご戸開スイッチ ５……ホール操作パネル ６……ホール呼スイッチ ８……ホール戸閉スイッチ ９……扉制御装置 10……信号入力回路 11……運転制御部 14……扉駆動回路 15……扉駆動モータ 110……運転制御部 100……かご操作パネル 500……ホール操作パネル 900……扉制御部

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】戸開信号あるいは戸閉信号を受けてエレベ
   ータの戸の開閉を制御する機能を有する装置において、
   かごの停止階を検出する停止階検出手段と、検出した停
   止階とかご内に設けられているかご呼スイッチの操作に
   よる指定停止階とを比較して、一致しているときには戸
   開信号を出力し、不一致のときには戸閉信号を出力する
   第一の開閉指令出力手段と、かごの停止中にエレベータ
   の戸が閉成および開成の状態で当該停止階のホール呼ス
   イッチが操作されたときにはそれぞれ戸開信号および戸
   閉信号を出力する第二の開閉指令出力手段とを有するこ
   とを特徴とするエレベータの制御装置。