JPH11164976A - 縫製装置 - Google Patents

縫製装置

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JPH11164976A
JPH11164976A JP9352175A JP35217597A JPH11164976A JP H11164976 A JPH11164976 A JP H11164976A JP 9352175 A JP9352175 A JP 9352175A JP 35217597 A JP35217597 A JP 35217597A JP H11164976 A JPH11164976 A JP H11164976A
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embroidery
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実 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミシンカバーの端部に設けられた分割カバー
の位置を含めて、予め設定された刺繍縫い用設定条件や
実用縫い用設定条件を充足しないときには、確実にエラ
ーとして検出できること。 【解決手段】 ミシンカバー2の装着状態を接続信号に
より制御的に検出し、分割カバー31の本体カバー30
への当接状態を検出スイッチ110で検出でき、刺繍モ
ードと実用モードとの縫製モードを設定し、更に刺繍用
押え足117か実用模様縫いの押え足115かを検出ス
イッチ112で検出でき、布保持枠34の装着の有無を
検出スイッチ111で検出できるようにし、刺繍モード
のときに、複数の刺繍縫い用設定条件を充足しないとき
には、エラーが確実に検出されてエラーメッセージがデ
ィスプレイ16に表示される。また、実用モードのとき
に、複数の実用縫い用設定条件を充足しないときには、
エラーが確実に検出されてエラーメッセージがディスプ
レイ16に表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミシン本体を部分
的にカバーするミシンカバーをベッド部に水平状に装着
することで、補助テーブルとして機能させるとともに、
刺繍縫製時に用いる布保持枠を駆動する枠駆動装置とし
て機能させるように構成した縫製装置に関し、特に、刺
繍模様以外の実用模様を縫製する実用モードのときに
は、ミシンカバーに設けた分割カバーの分離状態を警告
するようにしたものに関する
【0002】
【従来の技術】従来、本願出願人は、ミシン本体のアー
ム部とベッド部の間のふところ部をカバーするミシンカ
バーを、実用モードの縫製に際して補助テーブルとして
機能させる一方、刺繍縫製に際しては布保持枠を駆動さ
せる枠駆動装置として有効的に機能させるようにした刺
繍縫製可能なミシン(縫製装置)を提案している(特願
平9−91701号参照)。このミシンについて簡単に
説明すると、ミシンカバーを本体カバーとその本体カバ
ーの端部において移動可能な分割カバーとで構成し、分
割カバーを本体カバーに当接させた状態でミシンカバー
を鉛直姿勢にしてミシンのアーム部等を覆うカバーとし
て使用できるとともに、そのミシンカバーを水平姿勢で
ミシンベッド部に装着してベッド面を拡張する補助テー
ブルとして使用できるようになっている。
【0003】一方、ミシンカバーのカバー本体内に分割
カバーを左右方向に移動させる左右駆動機構を設けると
ともに、分割カバー内に布保持枠を前後方向に移動させ
る前後駆動機構を設け、ミシンカバーを補助テーブルと
して機能させながら実用模様を縫製でき、またこれら前
後駆動機構と左右駆動機構により分割カバーを介して布
保持枠を前後左右に駆動することで、ミシン本体の縫製
手段と協働して布保持枠にセットされた加工布に種々の
刺繍模様を形成できるようになっている。
【0004】即ち、ミシンカバーを補助テーブルとして
使用する状態で、直線縫いやジグザグ縫いなどの実用模
様を縫製するときには、先ずミシン本体において実用モ
ードを設定し、実用模様用の押え足を取付け且つ布保持
枠を取外し、更に分割カバーをカバー本体に当接させて
一体化した状態にしてから、実用模様を加工布に縫製す
る。これにより、加工布が分割カバーと本体カバーとの
間に挟まれることなく、加工布の縫製動作に応じて容易
に移動させることができる。
【0005】また、ミシンカバーを枠駆動装置として使
用する状態で、刺繍模様を縫製するときには、先ずミシ
ン本体において刺繍モードを設定し、刺繍用の押え足を
取付け且つ布保持枠を取付けてから、選択した所望の刺
繍模様を加工布に縫製する。この場合、加工布は布保持
枠にセットされていることから、刺繍縫製中に分割カバ
ーがカバー本体から離間する状態でも、加工布が分割カ
バーと本体カバーとの間に挟まれることはない。
【0006】ところで、ミシンカバーをミシン本体に装
着して補助テーブルとして使用する場合には、ミシンカ
バーに設けたコネクタとミシン本体に設けたコネクタと
を同時に接続できるようにしておくことで、ミシンカバ
ーの接続の有無を接続信号により制御的に検出すること
ができる。また、刺繍用と実用模様用の何れの押え足が
装着されているかは、押え足を取付ける押え棒が縫製中
に、実用模様用押え足のときには最下端に移動しない
が、刺繍用押え足のときには最下端に移動することか
ら、押え足検出スイッチ(センサ)で検出できるように
なっている。ここで、この検出技術は既に実用化されて
おり公知である。
【0007】更に、布保持枠の装着の有無については、
布保持枠を取付けて駆動する駆動側の所定の部位に設け
た枠検出スイッチ(センサ)で検出できるようになって
いる。ここで、この検出技術は既に実用化されており公
知である。即ち、ミシンの操作者が補助テーブルを用い
て実用縫製する際に、操作者の設定間違いから、実用モ
ードを設定するとともに、ミシンカバーをミシン本体に
接続し且つ布保持枠を取外し且つ実用模様用押え足を取
付けるという実用縫い用設定条件を充足しないときに
は、ミシンカバーの接続信号や、押え足検出スイッチや
枠検出スイッチからの検出信号に基づいてエラー状態を
検出でき、このエラー状態を告知することができる。
【0008】また、ミシンの操作者がミシンカバー、つ
まり枠駆動装置を用いて刺繍縫製する際に、操作者の設
定間違いから、刺繍モードを設定するとともに、ミシン
カバーをミシン本体に接続し且つ布保持枠を装着し且つ
刺繍用押え足を取付けるという刺繍縫い用設定条件を充
足しないときには、ミシンカバーの接続信号や、押え足
検出スイッチや枠検出スイッチからの検出信号に基づい
てエラー状態を検出でき、このエラー状態を告知するこ
とができる。これにより、操作者の設定間違いを縫製開
始に先立って検出でき、設定間違いによる、縫針や布保
持枠の破損や事故を未然に防止することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本願出願人が、特願平
9−91701号で提案している縫製装置においては、
実用モードや刺繍モードを設定したときの、押え足の種
類や布保持枠の装着の有無に関する操作者の設定間違い
を、接続信号や押え足検出スイッチや枠検出スイッチか
らの検出信号に基づいてエラー状態を検出できるが、分
割カバーがカバー本体から離間した状態か否かを検出す
るようにはなっていないので、実用モードを設定したと
きに、布保持枠を取外し且つ実用模様用押え足を取付け
てあるが、分割カバーがカバー本体から離間した状態に
気づかずに実用模様を縫製したときには、実用縫製に供
する加工布の一部が分割カバーとカバー本体との間に挟
まって引っ掛かる場合が発生し、実用縫目が乱れたり、
縫目方向が曲がるなどして綺麗に縫製できないという問
題がある。
【0010】更に、例えば、刺繍模様の縫製中に停電な
どにより電源が遮断され、電源の再投入後において、実
用模様を縫製するときにも、分割カバーがカバー本体か
ら離間した状態になっており、同様に加工布が引っ掛か
るなどして綺麗に縫製できないという問題がある。本発
明の目的は、ミシンカバーの端部に設けられた分割カバ
ーの位置を含めて、予め設定された刺繍縫い用設定条件
や実用縫い用設定条件を充足しないときには、確実にエ
ラーとして検出できることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の縫製装置は、
縫製手段を有するミシン本体と、ミシン本体のアーム部
とベッド部の間のふところ部をカバーするミシンカバー
であって、ベッド面を拡張する補助テーブルとして使用
可能なミシンカバーとを備えた縫製装置において、ミシ
ンカバーを構成する本体カバー及びその端部側に対向状
に配設される分割カバーと、分割カバーをミシンカバー
に対して第1方向へ駆動する第1方向駆動機構及び着脱
自在に装着される布保持枠を分割カバーに対して第1方
向と直交する第2方向へ駆動する第2方向駆動機構と、
ミシンカバーがミシン本体へ装着されたことを検出する
ミシンカバー装着検出手段と、分割カバーが本体カバー
に当接し補助テーブルとして機能する状態を検出する分
割カバー位置検出手段と、刺繍模様を縫製する刺繍モー
ドと刺繍模様以外の実用模様を縫製する実用モードとを
択一的に設定するモード設定手段と、ミシンカバー装着
検出手段と分割カバー位置検出手段からの検出信号とモ
ード設定手段で設定されたモードとに基づいて、刺繍モ
ードのときに予め設定された刺繍縫い用設定条件を充足
しないときにはエラーとして検出し、実用モードのとき
予め設定された実用縫い用設定条件を充足しないときに
はエラーとして検出する誤設定検出制御手段とを備えた
ことを特徴とするものである。
【0012】ミシンカバーをカバーとして使用したとき
は、アーム部とベッド部との間のふところ部がカバーさ
れる。ミシンカバーを補助テーブルとして使用した状態
では、ベッド面を拡張することができ、モード設定手段
により刺繍モードを設定して刺繍縫製をする場合には、
第1方向駆動機構により分割カバーが本体カバーに対し
て、例えば接近又は離隔する第1方向へ駆動されるとと
もに、第2方向駆動機構により着脱可能な布保持枠が分
割カバーに対して第1方向と直交する第2方向へ駆動さ
れ、ミシン本体の縫製手段と協働して布保持枠にセット
された加工布に各種の刺繍模様が縫製される。また、モ
ード設定手段により実用モードを設定して実用縫製をす
る場合には、これら第1及び第2方向駆動機構が駆動さ
れず、ミシン本体の縫製手段により加工布に各種の実用
模様が縫製される。
【0013】即ち、誤設定検出制御手段は、刺繍モード
のときには、ミシンカバーがミシン本体に接続され且つ
分割カバーが当接状態でなくても良い、等の刺繍縫い用
設定条件を設定しており、また、実用モードのときに
は、ミシンカバーがミシン本体に接続され且つ分割カバ
ーが当接状態である、等の実用縫い用設定条件を設定し
ているので、ミシンカバー装着検出手段とカバー位置検
出手段からの検出信号と設定モードとに基づいて、ミシ
ンカバーを枠駆動装置として使用することで刺繍縫製す
る場合に、刺繍縫い用設定条件を充足しないときにはエ
ラーとして検出する一方、ミシンカバーを補助テーブル
として使用することで実用縫製する場合に、実用縫い用
設定条件を充足しないときにはエラーとして検出する。
【0014】請求項2の縫製装置は、請求項1の発明に
おいて、更に、押え足が刺繍用押え足か実用模様縫いの
為の押え足かを検出する押え足検出手段を設け、誤設定
検出制御手段は押え足検出手段からの検出信号を用いて
エラーを検出することを特徴とするものである。この場
合には、押え足検出手段により押え足が刺繍用押え足で
あるか、又は実用模様縫いの為の押え足であるかを検出
されるので、誤設定検出制御手段により、押え足検出手
段からの検出信号を用いて、押え足が間違っているとき
には、そのエラーが検出される。その他請求項1と同様
の作用を奏する。
【0015】請求項3の縫製装置は、請求項1又は2の
発明において、更に、前記布保持枠の装着の有無を検出
する枠検出手段を設け、誤設定検出制御手段は枠検出手
段からの検出信号を用いてエラーを検出することを特徴
とするものである。この場合には、枠検出手段により布
保持枠の装着の有無が検出されるので、誤設定検出制御
手段により、枠検出手段からの検出信号を用いて、布保
持枠の装着状態が間違っているときには、そのエラーが
検出される。その他請求項1又は2と同様の作用を奏す
る。
【0016】請求項4の縫製装置は、請求項1〜3の何
れか1項の発明において、更に、ディスプレイを有する
表示手段を設け、前記誤設定検出制御手段で検出したエ
ラーに対応するエラーメッセージをディスプレイに表示
させるエラー表示制御手段を設けたことを特徴とするも
のである。この場合には、エラー表示制御手段により、
誤設定検出制御手段で検出したエラーに対応するエラー
メッセージがディスプレイに表示されるので、発生した
エラー内容をそのエラーメッセージにより容易に把握で
きる。その他請求項1〜3の何れか1項と同様の作用を
奏する。
【0017】請求項5の縫製装置は、請求項1〜4の何
れか1項の発明において、前記エラーを検出した際に
は、ミシン本体の縫針と布保持枠との少なくとも一方の
移動を禁止する禁止手段を設けたことを特徴とするもの
である。この場合、何れのエラーが検出されたときに
も、禁止手段により縫針と布保持枠との少なくとも一方
の移動が禁止されるので、設定間違いによる縫針や布保
持枠の破損や事故を未然に防止することができる。その
他請求項1〜4の何れか1項と同様の作用を奏する。
【0018】請求項6の縫製装置は、請求項1〜5の何
れか1項の発明において、前記エラーを検出した際に
は、第1方向駆動手段と第2方向駆動手段との少なくと
も一方の駆動を禁止する禁止手段を設けたことを特徴と
するものである。この場合、何れのエラーが検出された
ときにも、禁止手段により第1方向駆動手段と第2方向
駆動手段との少なくとも一方の駆動が禁止されるので、
特に刺繍モード設定時の設定間違いによる布保持枠の破
損を防止できる。その他請求項1〜5の何れか1項と同
様の作用を奏する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。本実施形態は、家庭用の比
較的小型のミシンに本発明を適用した場合の一例であ
る。先ず、ミシンカバー2は、図1に示すように、ミシ
ン収納時には鉛直姿勢にしてミシン1(縫製装置に相当
する)のアーム部5等を覆うカバーとして使用できる。
【0020】一方、図2に示すように、直線縫いやジグ
ザグ縫い等の実用模様の縫製時には、水平姿勢にしてミ
シン1のベッド部3に装着して、ベッド面11を拡張す
る補助テーブルとして使用でき、更に図3、図4に示す
ように、ミシンカバー2の分割カバー31に着脱自在に
装着された布保持枠34を前後左右方向に駆動する枠駆
動装置として機能することで、ミシン1の縫製手段と協
働して布保持枠34にセットした加工布に刺繍縫製でき
るように構成してある。
【0021】最初に、ミシン1について図1〜図3を参
照して説明する。ミシン1は、ベッド部3とベッド部3
から立設された脚柱部4とベッド部3の上方で脚柱部4
から水平に張り出したアーム部5とを含む機枠と、ベッ
ド部3とアーム部5の間のふところ部6等をカバー可能
なミシンカバー2とで構成されている。ミシン1のベッ
ド部3の上面近傍部において、左端及び前後両端に段落
ち部10が形成され、段落ち部10以外の上面が水平状
のベッド面11として形成されている。ベッド部3の左
部には、袖口等の筒物を縫製する為のフリーアーム部1
2が、ベース部13の上側に間隙13aを空けて片持ち
状に設けられている。
【0022】尚、ベッド部3には、図示を省略するが、
針板7(図9参照)と、実用模様の縫製時に加工布を前
後方向へ送る為の送り歯8(図9参照)と、この送り歯
8を上下動させる送り歯上下動機構と、送り歯を前後動
させる送り歯前後動機構等が設けられている。前記間隙
13aの右端部(奥側)にはコネクタ14が設けられ、
ミシンカバー2をベッド部3に装着したときには、この
コネクタ14とミシンカバー2側のコネクタ35とが同
時に接続されて、ミシンカバー2に設けられた左右駆動
機構32のステッピングモータ60と、前後駆動機構3
3のステッピングモータ80と等が、ミシン1の制御装
置Cに電気的に接続される(図11参照)。
【0023】ミシン1の脚柱部4の前面部には、縫製模
様や種々のメッセージを表示可能な液晶ディスプレイ1
6と、所望の縫製模様等を選択編集する為のテンキーか
らなる模様選択編集キー17と、縫製処理を開始する為
の開始キー18等の各種の機能キー、電源スイッチ等が
設けられている。尚、脚柱部4の右端部にカード用スロ
ット(図示略)が設けられ、多数の刺繍模様の刺繍デー
タ等を格納したROMカード21(図11参照)をその
カード用スロットを介して挿入して制御装置Cに電気的
に接続可能になっており、後述するROM121以外の
種々の刺繍模様を縫製可能である。
【0024】尚、図示していないが、アーム部5の頭部
22には、下端に縫針23を装着した針棒24を上下駆
動する前記針棒駆動機構と、針棒24を揺動させる針棒
揺動機構の他に、天秤を駆動する天秤駆動機構等が設け
られ、前記送り歯上下動機構と針棒駆動機構と天秤駆動
機構とはミシンモータ26で駆動され、針棒揺動機構は
針棒揺動用ステッピングモータ27で駆動され、送り歯
前後動機構は送り歯駆動用ステッピングモータ28で駆
動される(図11参照)。
【0025】次に、ミシンカバー2について説明する。
但し、説明の都合上、図2に示すように、水平姿勢にし
てベッド部3に装着して補助テーブルとして使用する状
態において前後方向と左右方向とを夫々定義するものと
する。図1〜図4に示すように、ミシンカバー2は、本
体カバー30と、本体カバー30の左端側に対向状に配
設される分割カバー31と、本体カバー30内に設けら
れ分割カバー31を左右方向へ駆動する左右駆動機構3
2(第1方向駆動機構に相当する)と、分割カバー31
内に設けられて着脱自在に装着される布保持枠34を前
後方向へ駆動する前後駆動機構33(第2方向駆動機構
に相当する)等から構成されている。
【0026】本体カバー30は、上壁40と下壁41と
前壁42とからなり、その後側と左右両側が開放されて
いる。上壁40の前後方向中央部分には、右端開放状の
切欠き開口43が形成され、ミシンカバー2がミシン1
のベッド部3に水平状に装着された状態で、この切欠き
開口43がベッド部3の段落ち部10に係合し、上壁4
0の上面と部ベッド3のベッド面11とが一体的に連な
り、水平状の補助テーブルとして用可能である。
【0027】前記分割カバー31は、上壁45と下壁4
6と前壁47と左側壁48とからなり、その後側と右側
とが夫々開放されている。分割カバー31は、本体カバ
ー30の約1/5の左右長と同じ前後幅及び高さを有
し、その右端部が本体カバー30の左端部に接触した状
態で、上壁45の上面が本体カバー30の上壁40の上
面に一体的に連なり、前記水平状の補助テーブルの左端
部が構成される。更に、上壁45と左側壁48の交差部
には、布保持枠34を前後駆動機構33に装着する為の
前後に長い開口49が形成されている。
【0028】次に、分割カバー31を本体カバー30に
対して左右方向に駆動する左右駆動機構32について説
明する。図5、図6に示すように、左右駆動機構32
は、本体カバー30内の後端部分に設けられ、本体カバ
ー30の下壁41に固定された左右に長い水平の支持フ
レーム50、支持フレーム50の左右両端の鉛直部50
a,50bに両端部が固着された左右に長いロッド5
1、支持フレーム50のガイド部50cとロッド51に
左右方向へ移動自在にガイド支持された可動フレーム5
2、可動フレーム52を左右へ駆動する駆動機構53、
可動フレーム52と前後駆動機構33の支持フレーム7
0とを連結するプレート状の連結部材54等から構成さ
れている。
【0029】駆動機構53は、左右方向ステッピングモ
ータ60と、このステッピングモータ60の出力軸に固
着の駆動ギヤ61と、ギヤ62〜64と、駆動プーリ6
5及び従動プーリ66と、駆動プーリ65と従動プーリ
66とに掛装された無端状のタイミングベルト67等か
ら構成されている。ステッピングモータ60とギヤ62
〜64とプーリ65,66は夫々支持フレーム50に装
着されている。
【0030】可動フレーム52に固着の連結片68の前
端部に、タイミングベルト67の一部分が固定的に連結
され、ステッピングモータ60が駆動されると、ギヤ6
1〜64、プーリ65,66、タイミングベルト67、
連結片68を介して、可動フレーム52とともに連結部
材54が左右へ駆動される。尚、連結片68の後端部が
支持フレーム50のガイド部50cにガイド支持されて
いる。また、可動フレーム52の原点位置を検出する原
点位置検出スイッチ60a(図11参照)が設けられて
いる。
【0031】次に、前後駆動機構33について説明す
る。図5、図7〜図8に示すように、前後駆動機構33
は、左右駆動機構32の連結部材54の左端部に連結さ
れた且つ分割カバー31内に設けられた前後に長い鉛直
の支持フレーム70、支持フレーム70の前後両端の鉛
直部70a,70bに両端部が固着された前後に長いロ
ッド71、支持フレーム70のガイド部70cとロッド
71に前後方向へ移動自在にガイド支持された可動フレ
ーム72、可動フレーム72を前後へ駆動する駆動機構
73等から構成されている。
【0032】駆動機構73は、前後方向ステッピングモ
ータ80と、このステッピングモータ80の出力軸に固
着の駆動ギヤ81と、ギヤ82〜84と、駆動プーリ8
5及び従動プーリ86と、駆動プーリ85と従動プーリ
86とに掛装された無端状のタイミングベルト87等か
らなっている。ステッピングモータ80とギヤ82〜8
4とプーリ85,86とは夫々支持フレーム70に装着
されている。
【0033】可動フレーム72に固着の連結片88の下
端部に、タイミングベルト87の一部分が固定的に連結
され、ステッピングモータ80が駆動されると、ギヤ8
1〜84、プーリ85,86、タイミングベルト87、
連結片88を介して、可動フレーム72が前後へ駆動さ
れる。尚、連結片88の上端部が支持フレーム70のガ
イド部70cにガイド支持されている。また、可動フレ
ーム72の原点位置を検出する原点位置検出スイッチ8
0a(図11参照)が設けられている。
【0034】分割カバー31は、支持機構90により、
支持フレーム70に左右方向へ所定ストローク移動自在
に支持され、1対の圧縮コイルバネ91の付勢力によ
り、支持フレーム70に対して本体カバー30に接近す
る右方向へ付勢されている。また、分割カバー31の左
側壁48と支持フレーム70の間には、分割カバー31
が圧縮コイルバネ91の付勢力に抗して支持フレーム7
0に対して左方へ相対移動したことを検出する検出スイ
ッチ92が設けられている。ところで、本体カバー30
の下壁41の左端には、分割カバー31が図2に示すよ
うに、本体カバー30に当接したときにONに切換えら
れる分割カバー検出スイッチ110(分割カバー位置検
出手段相当する)が取付けられている。
【0035】次に、支持機構90について説明すると、
分割カバー31の左側壁48の内面部に、右方へ突出す
る前後1対の突出部93と、突出部93から右方へ延び
突出部93より小径のボス部94が一体形成され、これ
らボス部94に、支持フレーム70の前後の鉛直部95
に形成された1対の孔部96が摺動自在に外嵌され、各
ボス部94の右端部に庇97を当接させ、ボルト98で
締結することにより、分割カバー31が左右へ所定スト
ローク移動自在に支持されている。
【0036】圧縮コイルバネ91は、支持フレーム70
の鉛直部95と庇97の間において、ボス部94に外装
され、分割カバー31が支持フレーム70に対して本体
カバー30に接近する右方向へ付勢されている。従っ
て、通常時の分割カバー31は、支持フレーム70に対
して本体カバー30から離隔する左方向へ前記所定スト
ローク移動可能な位置にある。
【0037】検出スイッチ92は、コネクタ35に電気
的に接続された1対の検出片92a,92bを有する。
これら検出片92a,92bは、連結部材99aを介し
て支持フレーム70に支持された保持部材99に保持さ
れ、図8に示すように、通常時の検出片92aは分割カ
バー31の左側壁48に押されて検出片92bに接触し
ている。一方、分割カバー31が検出スイッチ92に対
して左方へ移動すると、検出片92aが検出片92bか
ら離隔し、分割カバー31が圧縮コイルバネ91の付勢
力に抗して支持フレーム70に対して左方へ相対移動し
たことが検出される。
【0038】次に、布保持枠34について簡単に説明す
ると、図4、図5に示すように、布保持枠34は、加工
布をピンと張った状態で保持可能な保持部100と、保
持部100から左方へ延びるバー101と、このバー1
01の先端部に固着され下方へ延びる鉛直向きの連結片
102を有し、連結片102が分割カバー31の開口4
9から内部に挿入され、その下端の連結孔103が前後
駆動機構33の可動フレーム72の上端の連結部104
に連結解除可能に連結される。尚、加工布は、保持部1
00と図示外の内枠とで挟むようにして保持される。
【0039】前記可動フレーム72の上端部に、近接ス
イッチなどからなる枠検出スイッチ111(枠検出手段
に相当する)が設けられ、布保持枠34が可動フレーム
72に装着されたときには、その枠検出スイッチ111
から「H」レベルの枠検出信号が出力されるようになっ
ている。但し、布保持枠34として、刺繍エリアの大き
さにより2〜3種類準備されているときには、枠検出ス
イッチ111として、これらの枠種類を判別可能に構成
してもよい。
【0040】次に、押え足検出スイッチ112(押え足
検出手段に相当する)について簡単に説明する。図9に
示すように、前記アーム部5の頭部22に上下方向向き
に配設された押え棒20の途中部に押え足検出スイッチ
112が取付けられている。その押え棒20の下端部
に、直線やジグザグ縫いの為の実用模様押え足115が
装着され、押え足切換えレバー19を図9に示す下方の
縫製位置に回動させたときには、押え棒20に装着され
た圧縮コイルバネ113で実用模様押え足115が針板
7に押圧されるようになっていることから、押え足検出
スイッチ112がONに切換えられない、つまり作動し
ないようになっている。
【0041】一方、図10に示すように、押え棒20の
下端部に、刺繍模様の為の刺繍用押え足117を有する
刺繍用押え足ユニット116が装着され、同様に押え足
切換えレバー19を下方の縫製位置に回動させたときに
は、刺繍用押え足117は刺繍用押え足ユニット116
に設けた圧縮コイルバネのバネ力で下方に付勢される構
造なので、押え棒20が最下端位置まで下降して押え足
検出スイッチ112がONに切換えられるようになって
いる。即ち、押え足検出スイッチ112がOFFのとき
には実用模様押え足115が装着されていることにな
り、また押え足検出スイッチ112がONのときには刺
繍用押え足117が装着されていることになる。
【0042】次に、ミシン1の制御装置Cを含む制御系
について説明する。図11に示すように、制御装置C
は、CPU120と、このCPU120にデータバスな
どのバス123を介して接続されたROM121と、R
AM122と、入力インターフェース124及び出力イ
ンターフェース125等で構成されている。
【0043】入力インターフェース124には、起動・
停止スイッチ25、開始キー18、模様選択編集キー1
7、タイミング信号発生器126、分割カバー検出スイ
ッチ110、枠検出スイッチ111、押え足検出スイッ
チ112、などが接続され、またミシンカバー2がベッ
ド部3に装着されたときには、コネクタ14,35を介
して、ミシンカバー2に設けられた検出スイッチ92と
原点位置検出スイッチ60a,80aからの検出信号が
入力される。更に、前記ROMカード21はカード用ス
ロットに装着されることで、入力インターフェース12
4に接続されるようになっている。
【0044】出力インターフェース125には、ミシン
モータ26、針棒揺動用ステッピングモータ27、送り
歯駆動用ステッピングモータ28、液晶ディスプレイ
(LCD)16の為のディスプレイコントローラ(LC
DC)127が接続され、ミシンカバー2をベッド部3
に装着した状態では、コネクタ14,35を介してミシ
ンカバー2に設けられたステッピングモータ60,80
が夫々接続される。尚、前記タイミング信号発生器12
6は、ミシンモータ26で回転されるミシン主軸に接近
して設けられ、針上位置や針下位置等を含む各種のタイ
ミング信号を発生する。出力インターフェース125に
は、ミシンモータ26の為の駆動回路、針棒揺動用ステ
ッピングモータ27の為の駆動回路、送り歯駆動用ステ
ッピングモータ28の為の駆動回路(図示略)が設けら
れている。
【0045】制御装置CのROM121には、複数の実
用模様や刺繍模様に関する模様データ(模様表示データ
や縫製データを含む)、縫製データに基づいて各モータ
26〜28,60,80を駆動する駆動制御プログラ
ム、刺繍模様を編集する各種の編集プログラム、後述の
縫製制御の制御プログラム、等が格納されている。RA
M122には、種々の制御の実行に際して必要なポイン
タやカウンタやフラグメモリやバッファに加えて、CP
U120で演算処理した演算結果を一時的に格納するメ
モリ等が設けられている。
【0046】次に、この制御装置Cにより実行される縫
製制御について、図12〜図13のフローチャートに基
いて説明する。但し、図中のSi(i=10、11、1
2・・・)は各ステップを示す。電源が投入されこの制
御が開始されると、先ず初期設定を実行したか否かを示
す初期設定フラグFのフラグデータとして、初期設定が
実行されていないので「0」がセットされる(S10)。
次に、ミシンカバー2がベッド部3に装着されていない
ときには(S11:No)、S32以降により、実用模様の縫
製が実行されることになる。ここで、ミシンカバー2の
装着状態は、コネクタ14,35が接続されることで、
接続信号に基づいて制御的に検出可能になっている。
【0047】一方、ミシンカバー2が装着されていて、
実用縫製に際してミシンカバー2を補助テーブルとして
使用するか、刺繍縫製に際して枠駆動装置として使用す
るときには(S11:Yes )、縫製モードを設定する縫製
モード設定処理が実行される(S12)。この縫製モード
設定処理においては、2つの選択項目「実用模様縫
製」,「刺繍模様縫製」がディスプレイ16に表示され
るので、図示外のキーを操作して所望の1つを選択する
ようになっている。即ち、項目「実用模様縫製」を選択
したときには実用モードが設定され、項目「刺繍模様縫
製」を選択したときには刺繍モードが設定される。
【0048】次に、項目「刺繍模様縫製」が選択された
ことで刺繍モードが設定されているときに(S13:Yes
)、初期設定フラグFがリセットされていて初期設定
が実行されていないときには(S14:No)、ミシンカバ
ー2に設けられた各検出スイッチ60a,80aからの
原点信号に基づいて、各モータ60,80を駆動させて
左右駆動機構32と前後駆動機構33の初期設定処理が
実行され(S15)、初期設定フラグFがセットされる
(S16)。次に、ROM121やROMカード21から
読み出した複数の刺繍模様がディスプレイ16に表示さ
れるので、そのうちの1つを選択する選択処理、その刺
繍模様について大きさや縫製位置を変更するなどの編集
処理が実行される(S17)。
【0049】次に、刺繍縫製に為の開始キー18が操作
されたときには(S18:Yes )、刺繍縫い用設定条件を
充足するか否か判定される。即ち、刺繍モードが設定さ
れているときに、刺繍用押え足117が装着(押え足検
出スイッチ112からの検出信号が「H」レベル)され
ており(S19:Yes )、しかも布保持枠34が装着(枠
検出スイッチ111からの検出信号が「H」レベル)さ
れているときには(S21:Yes )、操作者の設定間違い
がないことから、各モータ26,60,80に駆動指令
が出力されて、選択された刺繍模様の刺繍縫製処理が実
行される(S23)。
【0050】即ち、ミシンカバー2が装着され(S11:
Yes )、刺繍モードが設定され(S13:Yes )、刺繍用
押え足117が装着され(S19:Yes )、布保持枠34
が装着されているとき(S21:Yes )に、予め設定され
た刺繍縫い用設定条件を充足していることになり、これ
ら複数の設定条件の1つでも欠けるときには、刺繍縫い
用設定条件を充足していないことになる。例えば、刺繍
用押え足117でなくて、実用模様押え足115が装着
されているときには(S19:No)、エラーが検出されて
その旨のエラーメッセージがディスプレイ16に表示さ
れる(S20)。
【0051】また、布保持枠34が装着されていないと
きには(S21:No)、エラーが検出されてその旨のエラ
ーメッセージがディスプレイ16に表示され(S22)、
更にエラーメッセージが表示されたときには、各モータ
26,60,80の駆動が禁止される(S24)。その結
果、針棒24が上下駆動されないで、しかも布保持枠3
4が移動されないことから、設定間違いによる縫針や布
保持枠の破損や事故を未然に防止することができる。
【0052】一方、縫製モード設定処理において、項目
「実用模様縫製」を選択されて実用モードが設定されて
いるときには(S13:No)、分割カバー検出スイッチ1
10からの検出信号に基づいて、分割カバー31が本体
カバー30に当接した状態、つまり補助テーブルとして
機能(図2参照)しているか否かが判定される(S2
5)。このとき、分割カバー31が本体カバー30から
分離しているときには(S25:No)、その旨のガイドメ
ッセージがディスプレイ16に表示されるので(S2
6)、操作者が所定の移動キー(図示略)を操作するこ
とで(S27:Yes )、分割カバー検出スイッチ110が
ONされるまでステッピングモータ60が駆動される
(S28)。
【0053】その結果、図4に示すように、分割カバー
31が本体カバー30から分離している場合には、図3
に示すように、分割カバー31が本体カバー30に当接
状態になるまで移動される。次に、初期設定が実行され
ていないときには(S29:No)、前記S15と同様に初期
設定処理が実行され(S30)、初期設定フラグFがセッ
トされる(S31)。次に、複数の実用模様がディスプレ
イ16に表示されるので、そのうちの1つを選択する選
択処理が実行される(S32)。
【0054】次に、実用模様の縫製に為の開始キー18
が操作されたときには(S33:Yes)、実用縫い用設定
条件を充足するか否か判定される。即ち、実用モードが
設定されているときに、実用模様押え足115が装着
(押え足検出スイッチ112からの検出信号が「L」レ
ベル)されており(S34:Yes )、しかも布保持枠34
が取外し(枠検出スイッチ111からの検出信号が
「L」レベル)されているときには(S36)、操作者の
設定間違いがないことから、ミシンモータ26に駆動指
令が出力されて、選択された実用模様の縫製処理が実行
される(S38)。
【0055】この実用模様縫製に際して、分割カバー3
1が本体カバー30に当接状態であるので、加工布の一
部が補助テーブルとしてのミシンカバー2に引っ掛かる
ことがなく、縫製処理を支障なく行なうことができる。
即ち、ミシンカバー2が装着され(S11:Yes )、実用
モードが設定され(S13:No)、実用模様押え足115
が装着され(S34:Yes )、布保持枠34が取外されて
いるとき(S36:Yes )に、予め設定された実用縫い用
設定条件を充足していることになり、これら複数の設定
条件の1つでも欠けるときには、実用縫い用設定条件を
充足していないことになる。
【0056】例えば、実用模様押え足115でなくて、
刺繍用押え足117が装着されているときには(S34:
No)、エラーが検出されてその旨のエラーメッセージが
ディスプレイ16に表示される(S35)。また、布保持
枠34が装着されているときには(S36:No)、エラー
が検出されてその旨のエラーメッセージがディスプレイ
16に表示され(S37)、更にエラーメッセージが表示
されたときには、各モータ26,60,80の駆動が禁
止される(S39)。その結果、針棒24が上下駆動され
ないで、しかも布保持枠34が移動されないことから、
設定間違いによる縫針や布保持枠の破損や事故を未然に
防止することができる。
【0057】ここで、これらコネクタ14,35が接続
されたときの接続信号に基づいてミシンカバー2の装着
状態を検出する接続検出制御プログラムなどでミシンカ
バー装着検出手段が構成され、縫製制御の特にS12や制
御装置Cなどでモード設定手段が構成され、縫製制御や
制御装置Cなどで誤設定検出制御手段が構成されてい
る。
【0058】次に、縫製制御の作用及び効果について説
明する。ミシンカバー2を構成する分割カバー31が本
体カバー30への装着状態を制御的に検出でき、分割カ
バー31が本体カバー30に当接して補助テーブルとし
て機能する状態を検出スイッチ110で検出でき、縫製
モード設定手段により刺繍モードと実用モードの何れか
を設定でき、更に、刺繍用押え足117か実用模様縫い
の為の押え足115かを検出スイッチ112で検出で
き、布保持枠34の装着の有無を検出スイッチ111で
検出できるように構成したので、刺繍モードが設定され
ているときに、ミシンカバー2が装着され且つ刺繍用押
え足117が装着されており、しかも布保持枠34が装
着されているときには、これら複数の刺繍縫い用設定条
件を充足することで、選択された刺繍模様の縫製処理が
実行される。
【0059】しかし、これら複数の設定条件の1つでも
欠けるときには、刺繍縫い用設定条件を充足していない
ことになり、エラーが確実に検出されてその旨のエラー
メッセージがディスプレイ16に表示され、各モータ2
6,60,80の駆動が禁止される。これにより、針棒
24が上下駆動されないで、しかも布保持枠34が移動
されないことから、刺繍縫製に際しての設定間違いによ
る縫針や布保持枠の破損や事故を未然に防止することが
できる。
【0060】一方、実用モードが設定されているとき
に、ミシンカバー2が装着され且つ分割カバー31が本
体カバー30に当接し且つ実用模様押え足115が装着
されており、しかも布保持枠34が取外しされていると
きには、これら複数の実用縫い用設定条件を充足するこ
とで、選択された実用模様の縫製処理が実行される。し
かし、これら複数の設定条件の1つでも欠けるときに
は、実用縫い用設定条件を充足していないことになり、
エラーが確実に検出されてその旨のエラーメッセージが
ディスプレイ16に表示され、各モータ26,60,8
0の駆動が禁止される。これにより、針棒24が上下駆
動されないで、しかも布保持枠34が移動されないこと
から、実用縫製に際しての設定間違いによる縫針や布保
持枠の破損や事故を未然に防止することができる。
【0061】また、刺繍縫い用設定条件や実用縫い用設
定条件を充足しないときには、検出されたエラーに対応
するエラーメッセージがディスプレイ16に表示される
ので、その表示されたエラーメッセージにより設定条件
の何れが設定間違いなのかを容易に把握することができ
る。更に、刺繍縫製の途中で停電が発生し、次に電源を
投入したときに実用モードを設定したときでも、分割カ
バー31が当接状態か否かが検出されるので、停電の発
生に拘わらず、実用模様を縫製するときには分割カバー
31を必ず本体カバー30に当接した状態にでき、実用
縫製の円滑化が図れる。
【0062】次に、前記実施形態の変更形態について説
明する。縫製開始に際して、刺繍縫い用設定条件や実用
縫い用設定条件を充足しないときには、ミシンモータ2
6の駆動と両ステッピングモータ60,80の駆動との
何れか一方を駆動禁止するようにしてもよい。また、こ
れらステッピングモータ60,80の何れか一方の駆動
を禁止するようにしてもよい。本発明に係る縫製制御
は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を付加
して設定条件の不備を検出するように構成できるととも
に、種々の刺繍可能なミシンに本発明を適用することが
できる。
【0063】
【発明の効果】請求項1の縫製装置によれば、ミシン本
体と補助テーブルとして使用可能なミシンカバーとを備
えた縫製装置において、ミシンカバーを構成する本体カ
バー及び分割カバーと、第1方向駆動機構及び第2方向
駆動機構と、ミシンカバー装着検出手段と、分割カバー
位置検出手段と、モード設定手段と、誤設定検出制御手
段とを設け、ミシンカバーを枠駆動装置として使用する
刺繍縫製に際して刺繍縫い用設定条件を充足しないと
き、又はミシンカバーを補助テーブルとして使用する実
用縫製に際して実用縫い用設定条件を充足しないときに
は、何れの場合でもエラーとして検出されるので、設定
間違いを確実に防止することができる。
【0064】請求項2の縫製装置によれば、請求項1と
同様の効果を奏するが、更に、押え足が刺繍用押え足か
実用模様縫いの為の押え足かを検出する押え足検出手段
を設け、前記誤設定検出制御手段は押え足検出手段から
の検出信号を用いてエラーを検出するので、押え足の間
違いに対するエラー検出が確実になる。請求項3の縫製
装置によれば、請求項1又は2と同様の効果を奏する
が、更に、前記布保持枠の装着の有無を検出する枠検出
手段を設け、前記誤設定検出制御手段は枠検出手段から
の検出信号を用いてエラーを検出するので、布保持枠の
装着の間違いに対するエラー検出が確実になる。
【0065】請求項4の縫製装置によれば、請求項1〜
3の何れか1項と同様の効果を奏するが、更に、ディス
プレイを有する表示手段を設け、前記誤設定検出制御手
段で検出したエラーに対応するエラーメッセージをディ
スプレイに表示させるエラー表示制御手段を設けたの
で、検出されたエラーをエラーメッセージにより容易に
把握することができる。
【0066】請求項5の縫製装置によれば、請求項1〜
4の何れか1項と同様の効果を奏するが、前記エラーを
検出した際には、ミシン本体の縫針又は布保持枠の少な
くとも一方の移動を禁止する禁止手段を設けたので、設
定間違いによる何れのエラーが検出されたときでも、縫
針や布保持枠などの破損や事故を未然に確実に防止する
ことができる。
【0067】請求項6の縫製装置によれば、請求項1〜
5の何れか1項と同様の効果を奏するが、前記エラーを
検出した際には、第1方向駆動手段又は第2方向駆動手
段の少なくとも一方の駆動を禁止する禁止手段を設けた
ので、特に刺繍モード設定時の設定間違いによる布保持
枠の破損を防止できる。その他請求項1〜5の何れか1
項と同様の作用を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るミシン(収納時)の斜
視図である。
【図2】ミシンカバーを補助テーブルとして使用すると
きのミシンの斜視図である。
【図3】ミシンカバーを枠駆動装置として使用するとき
のミシンの斜視図である。
【図4】布保持枠を取外したミシンカバーの斜視図であ
る。
【図5】図4のE−E線断面図である。
【図6】図5のF−F線断面図である。
【図7】図5のG−G線断面図である。
【図8】図5のH−H線断面図である。
【図9】実用模様押え足を取付けた押え棒の側面図であ
る。
【図10】刺繍用押え足を取付けた押え棒の側面図であ
る。
【図11】ミシンの制御系のブロック図である。
【図12】縫製制御のフローチャートの一部である。
【図13】縫製制御のフローチャートの残部である。
【符号の説明】
1 ミシン 3 ベッド部 5 アーム部 11 ベッド面 16 液晶ディスプレイ 30 本体カバー 31 分割カバー 32 左右駆動機構 33 前後駆動機構 34 布保持枠 60 ステッピングモータ 80 ステッピングモータ 110 分割カバー検出スイッチ 111 枠検出スイッチ 112 押え足検出スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D05C 9/06 D05C 9/06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縫製手段を有するミシン本体と、ミシン
    本体のアーム部とベッド部の間のふところ部をカバーす
    るミシンカバーであって、ベッド面を拡張する補助テー
    ブルとして使用可能なミシンカバーとを備えた縫製装置
    において、 前記ミシンカバーを構成する本体カバー及びその端部側
    に対向状に配設される分割カバーと、 前記分割カバーを本体カバーに対して第1方向へ駆動す
    る第1方向駆動機構及び着脱自在に装着される布保持枠
    を分割カバーに対して第1方向と直交する第2方向へ駆
    動する第2方向駆動機構と、 ミシンカバーがミシン本体へ装着されたことを検出する
    ミシンカバー装着検出手段と、 前記分割カバーが本体カバーに当接し補助テーブルとし
    て機能する状態を検出する分割カバー位置検出手段と、 刺繍模様を縫製する刺繍モードと刺繍模様以外の実用模
    様を縫製する実用モードとを択一的に設定するモード設
    定手段と、 前記ミシンカバー装着検出手段と分割カバー位置検出手
    段からの検出信号とモード設定手段で設定されたモード
    とに基づいて、刺繍モードのときに予め設定された刺繍
    縫い用設定条件を充足しないときにはエラーとして検出
    し、実用モードのとき予め設定された実用縫い用設定条
    件を充足しないときにはエラーとして検出する誤設定検
    出制御手段と、 を備えたことを特徴とする縫製装置。
  2. 【請求項2】 更に、押え足が刺繍用押え足か実用模様
    縫いの為の押え足かを検出する押え足検出手段を設け、
    前記誤設定検出制御手段は押え足検出手段からの検出信
    号を用いてエラーを検出することを特徴とする請求項1
    に記載の縫製装置。
  3. 【請求項3】 更に、前記布保持枠の装着の有無を検出
    する枠検出手段を設け、前記誤設定検出制御手段は枠検
    出手段からの検出信号を用いてエラーを検出することを
    特徴とする請求項1又は2に記載の縫製装置。
  4. 【請求項4】 更に、ディスプレイを有する表示手段を
    設け、前記誤設定検出制御手段で検出したエラーに対応
    するエラーメッセージをディスプレイに表示させるエラ
    ー表示制御手段を設けたことを特徴とする請求項1〜3
    の何れか1項に記載の縫製装置。
  5. 【請求項5】 前記エラーを検出した際には、ミシン本
    体の縫針又は布保持枠の少なくとも一方の移動を禁止す
    る禁止手段を設けたことを特徴とする請求項1〜4の何
    れか1項に記載の縫製装置。
  6. 【請求項6】 前記エラーを検出した際には、第1方向
    駆動手段又は第2方向駆動手段の少なくとも一方の駆動
    を禁止する禁止手段を設けたことを特徴とする請求項1
    〜5の何れか1項に記載の縫製装置。
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