JPH11162828A - 投影露光装置及び投影露光方法 - Google Patents

投影露光装置及び投影露光方法

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JPH11162828A
JPH11162828A JP9337728A JP33772897A JPH11162828A JP H11162828 A JPH11162828 A JP H11162828A JP 9337728 A JP9337728 A JP 9337728A JP 33772897 A JP33772897 A JP 33772897A JP H11162828 A JPH11162828 A JP H11162828A
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JP
Japan
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optical system
stage
projection
mask
vibration
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Application number
JP9337728A
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English (en)
Inventor
Shinichi Takagi
伸一 高木
Masatoshi Ikeda
正俊 池田
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】マスクステージ及び感光基板ステージの駆動に
より生じる振動を抑制することにより結像特性を高め得
る投影露光装置及び投影露光方法を提供する。 【解決手段】レチクルステージ1とウェハステージ2と
が投影光学系3に対して同じ側に配置され、かつZ軸方
向の位置が異なるステップアンドスキャン式投影露光装
置であり、投影光学系3の倍率に応じた速度比でレチク
ルMとウェハWとを同期移動するように両ステージ1,
2をそれぞれ駆動する駆動装置10と、両ステージ1,
2の駆動によって生じる振動を減衰させる防振装置9と
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子、撮像
素子、液晶表示素子または薄膜磁気ヘッドなどの各種マ
イクロデバイスを製造するためのフォトリソグラフィ工
程で用いられる投影露光装置に関し、特にマスクと感光
基板とを同期移動してマスクのパターンを感光基板上に
転写する走査型露光装置に好適な、マスク及び感光基板
のステージの移動にともなう振動を防止するための防振
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスのフォトリソグラフィ工
程では、フォトレジストが塗布されたウェハやガラスプ
レート(以下、感光基板ともいう。)にマスク又はレチ
クルのパターンを転写することが行われるが、この種の
投影露光装置として、従来よりステップアンドリピート
式露光装置(以下、ステッパーともいう。)が広く用い
られている。このステップアンドリピート式露光装置
は、レチクルのパターンをウェハの各ショット領域に一
括して縮小投影することにより露光するもので、一つの
ショット領域の露光を終了すると、ウェハを移動して次
のショット領域の露光を行い、これを順次繰り返す方式
である。
【0003】また、レチクルパターンの露光範囲を拡大
するために、照明系からの露光光をスリット状(矩形
状)に制限し、このスリット光を用いてレチクルパター
ンの一部をウェハ上に縮小投影した状態で、レチクルと
ウェハとを投影光学系に対して同期走査させるステップ
アンドスキャン式露光装置も開発されている。このステ
ップアンドスキャン式露光装置(以下、スキャニングス
テッパともいう。)は、一回の走査露光でレチクル全面
のパターンを等倍でウェハの全面に転写するアライナー
の転写方式の長所と、上述したステッパーの転写方式の
長所とを兼ね備えたものである。
【0004】前者のステッパのような一括露光方式の露
光装置では、レチクルのパターンを感光基板の各ショッ
ト領域に転写する際に、レチクルと感光基板とをほぼ完
全に静止させておく必要があるため、床からの振動が露
光装置本体部にそのまま伝わらないように、装置本体部
のベースは防振台を介して床面に設置されている。
【0005】また、後者のステップアンドスキャン式露
光装置では、露光中にレチクルと感光基板とをそれぞれ
一定の速度比で安定に移動させる必要があるため、やは
り露光装置本体部のベースは防振台を介して床面に設置
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レチク
ルから感光基板に至る光軸が直線的に構成された投影光
学系を用いた投影露光装置では、一般的に、レチクルが
保持されるレチクルステージは投影光学系の上部に配置
され、感光基板を保持する基板ステージは投影光学系の
下部に配置され、これらレチクルステージと基板ステー
ジとは鉛直方向に80〜150cm離れていたので、特
にステップアンドスキャン式露光装置では、レチクルス
テージと基板ステージとの同期移動にともなって装置全
体が傾いたり、装置本体部を構成するコラムやベースが
振動してしまうという問題があった。
【0007】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、レチクルステージ及び感光
基板ステージの駆動により生じる振動を抑制することに
より、結像特性を高め得る投影露光装置及び投影露光方
法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1) 上記目的を達成
するために、本発明の第1の観点によれば、マスクのパ
ターンを感光基板上に転写する投影露光装置において、
前記マスクのパターンの像を前記感光基板上に投影する
投影光学系と、前記マスクを保持する第1ステージと、
前記投影光学系に対して前記第1ステージ側に配置さ
れ、前記投影光学系の光軸に沿った第1方向の位置が前
記マスクと異なるように前記感光基板を保持する第2ス
テージと、前記投影光学系の倍率に応じた速度比で前記
マスクと前記感光基板とを同期移動するように前記第1
及び第2ステージをそれぞれ駆動する駆動装置と、前記
第1及び第2ステージの駆動によって生じる振動を減衰
させる防振装置とを備えたことを特徴とする投影露光装
置が提供される。
【0009】こうしたいわゆるステップアンドスキャン
式露光装置では、マスクを保持する第1ステージと感光
基板を保持する第2ステージとを、駆動装置により、投
影光学系の倍率に応じた速度比で同期移動させながらマ
スクパターンの転写を行う。この同期移動時に、第1及
び第2ステージの駆動によって振動が発生すると光軸ズ
レなどによる結像特性の劣化につながるが、本発明の投
影露光装置では、第1及び第2ステージの駆動によって
生じる振動を減衰させる防振装置が設けられているの
で、かかる振動を減衰させることができ、結像特性の劣
化を防止することができる。
【0010】また、本発明の投影露光装置では、マスク
を保持する第1ステージと感光基板を保持する第2ステ
ージとが、投影光学系に対して同じ側に配置されている
ので、装置本体部の重心位置が、従来の投影光学系を用
いた露光装置に比べて鉛直方向に低くなる。これによ
り、装置本体部の安定性が高まるので、第1及び第2ス
テージの駆動により生じる振動自体を抑制することがで
きる。
【0011】また、その振動の抑制により、走査露光中
でのマスクと感光基板とのアライメント(重ね合わせ)
精度を向上させることができ、かつ走査露光前のマスク
ステージや基板ステージの加速度を大きくできるので、
助走(プリスキャン)距離やその時間を短縮でき、スル
ープットの向上が図れる。なお、走査露光後の各ステー
ジの減速に要する距離や時間も同様に短縮することがで
きる。
【0012】さらに、本発明の投影露光装置では、第1
及び第2ステージが第1方向に対して異なる位置に配置
されているので、第1ステージに対してマスクの搬入出
を行う搬送装置の可動領域と、第2ステージに対して感
光基板の搬入出を行う搬送装置の可動領域とを、両搬送
装置が干渉することなく、第1方向に重畳して設定する
ことができる。これにより、無理のない動作で、しかも
マスクと感光基板それぞれの搬入や搬出動作を同時に実
行できるので、露光工程のスループットを高めることが
できる。
【0013】上記発明において、特に限定されないが、
前記マスクと前記感光基板とは、それぞれ前記第1方向
(マスクのパターン面と直交する方向)と直交する第2
方向(マスクのパターン面に平行な方向)に沿って移動
され、前記防振装置は、前記同期移動時に前記マスクと
前記感光基板との前記第1方向の位置の差によって前記
第2方向と直交する方向に発生する力を低減する。
【0014】マスクと感光基板とを第2方向に沿って移
動すると、これらマスクと感光基板との第1方向の位置
の差(たとえば高さの差)により、第2方向に直交する
方向に力が生じる、装置全体としては捻れとなる。本発
明の投影露光装置では、こうした捻れにつながる力を防
振装置によって低減することができる。
【0015】特に限定されないが、より具体的には、前
記防振装置は、前記同期移動時に前記第2方向に発生す
る反力をほぼ相殺することで、マスクと感光基板との位
置の差によって生じる第2方向に直交する力を低減する
ことができる。
【0016】本発明において、防振装置の設置位置や具
体的構成は特に限定されないが、たとえば、前記防振装
置は、前記投影光学系と前記第1及び第2ステージとを
含む装置本体部とその設置面との間に配設されるアクチ
ュエータを有することが好ましい。防振装置を装置本体
部とその設置面との間に設けることで、投影光学系と第
1及び第2ステージに生じる振動を設置面、すなわち投
影光学系の系外へ除去することができ、結像特性向上の
実効を図ることができる。
【0017】防振装置を装置本体部と設置面との間に設
ける場合、特に限定されないが、前記装置本体部と分離
して前記設置面上に設けられ、かつ前記アクチュエータ
が固定されるフレームをさらに設けても良い。当該フレ
ームは実質的に設置面と同じく投影光学系の系外となる
ので、投影光学系と第1及び第2ステージに生じる振動
をこうした系外へ除去することができる他、アクチュエ
ータの設置が容易になるとともに種々のアクチュエータ
が適用できることにもなる。
【0018】本発明において、特に限定されないが、前
記アクチュエータは、リニアモータアクチュエータ、ボ
イスコイルアクチュエータ、空気式ダンパ及び機械式ダ
ンパの何れか一つ或いはこれらの組み合わせであること
が好ましい。何れのアクチュエータも機械的に非接触の
状態で装置本体部の振動を設置面に除去することができ
るので、アクチュエータ自体の動作によって装置本体部
に振動を与えるおそれがない。
【0019】本発明において、特に限定されないが、前
記第1及び第2ステージの少なくとも一方の振動又はこ
れと等価な物理量を検出する振動検出装置と、前記振動
検出装置の出力に基づいて前記防振装置を駆動制御する
制御装置とをさらに備えることが好ましい。
【0020】第1及び第2ステージの動作によってその
振動量も異なるので、これら第1及び第2ステージの動
作により生じる振動量を振動検出装置で検出し、この検
出された出力に基づいて制御装置によって防振装置を制
御することにより、振動量の大小に応じた適切な防振作
用を発揮することができる。
【0021】(2) 上記発明において、特に限定され
ないが、前記投影光学系は、前記マスクのパターンの部
分倒立像を前記感光基板上に縮小投影し、前記マスクと
前記感光基板とは前記第1方向と直交する第2方向に沿
って逆向きに移動される。
【0022】マスク及び感光基板を第2方向に沿って同
じ向きに移動させると、これにより装置本体部に生じる
それぞれの反力も第2方向に直交する方向に対して同じ
向きに生じることになる。すなわち、装置本体部に生じ
る振動は、より助長される方向に作用する。しかしなが
ら、マスク及び感光基板を第2方向に沿って逆向きに移
動させることにより、これにより装置本体部に生じるそ
れぞれの反力が、第2方向に直交する方向に対して反対
向きに生じ、その少なくとも一部が相殺されることにな
り、装置本体部に生じる振動の少なくとも一部は自己減
衰することになる。ちなみに、マスクと感光基板とを第
2方向に沿って逆向きに移動させても、投影光学系はマ
スクのパターンの部分倒立像を感光基板に投影するの
で、非対称な形状のマスクパターンであってもパターン
像は感光基板に対して正確に転写される。
【0023】特に限定されないが、マスク及び感光基
板、すなわち第1及び第2ステージを第2方向に沿って
逆向きに移動させる場合には、前記第1ステージと前記
第2ステージとの質量比を、前記投影光学系の倍率とほ
ぼ一致させることが好ましい。
【0024】第1ステージの質量をMr、その移動速度
をVr、第2ステージの質量をMw、その移動速度をV
wとすると、第1及び第2ステージを第2方向に沿って
逆向きに移動させた場合、第1ステージの移動により生
じる反作用力Frは、運動方程式からFr=Mr・Vr
となり、同様に第2ステージの移動により生じる反作用
力Fwは、Fw=Mw・Vwとなる。したがって、両反
作用力の比Fr/Fw=(Mr/Mw)・(Vr/V
w)となるが、第1及び第2ステージの速度比Vr/V
wは投影光学系の倍率の逆数に設定されているので、第
1及び第2ステージの質量比Mr/Mwを投影光学系の
倍率にほぼ一致させれば、第1及び第2ステージによる
反作用力の比Fr/Fwのスカラー値は、ほぼ1とな
る。これにより、第1及び第2ステージの移動にともな
って生じる反作用力は、装置本体部でほぼ相殺され、自
己減衰することになる。
【0025】なお、前記質量比が倍率と一致していなく
とも、走査露光前後の両ステージの加減速度をそれぞれ
調整することにより、同様に、その2つの反作用力はほ
ぼ相殺される。
【0026】本発明において、特に限定されないが、前
記投影光学系は、凹面鏡と、複数のミラーとを含んだ光
学系として構成することができる。また、前記投影光学
系は、凹面鏡と、ビームスプリッタと、少なくとも一つ
のミラーとを含んだ光学系として構成することができ
る。いわゆる反射屈折型投影光学系(カタディオプティ
ック系)を採用することで、投影光学系に対して第1ス
テージと第2ステージとを同じ側に配置することができ
る。
【0027】(3)本発明において、特に限定されない
が、前記防振装置は、前記第1及び第2ステージが配設
されるベースに対して前記第1方向に沿った力を与える
第1アクチュエータを含むことが好ましい。
【0028】上述したように、本発明に係る防振装置
は、第1及び第2ステージの駆動により生じる振動を減
衰させるものである。ここで、第1及び第2ステージの
駆動による振動は、第1方向にも作用することから、第
1アクチュエータによってベースに第1方向に沿った力
を与えることにより、当該第1方向に作用する振動を減
衰させることができる。
【0029】この場合、特に限定されないが、前記投影
光学系を支持する架台と、前記ベースと前記架台とが載
置される除振機構とをさらに備え、前記第1アクチュエ
ータは前記除振機構に組み込まれるように構成すること
ができる。
【0030】また、本発明の投影露光装置は、前記第1
及び第2ステージが配置されるベースを載置する除振機
構と、前記除振機構の設置面上に設けられるフレームと
をさらに備え、前記防振装置は、前記フレームに設けら
れ、前記第1ステージ、前記第2ステージ及び前記ベー
スの少なくとも一つに対して前記第2方向に沿った力を
与える第2アクチュエータを含むように構成することも
できる。
【0031】また、本発明の投影露光装置は、前記投影
光学系を支持する架台をさらに備え、前記第1及び第2
ステージが配置されるベースは前記架台に懸架され、前
記防振装置は、前記第1ステージ、前記第2ステージ、
前記ベース及び前記架台の少なくとも一つに対して前記
第2方向に沿った力を与える第2アクチュエータを含む
ように構成することもできる。投影光学系を支持する架
台と第1及び第2ステージが配置されるベースとの構築
関係は、このように架台にベースを懸架しても良いし、
上述したようにベースに架台を設けても良い。
【0032】この場合、特に限定されないが、前記架台
が載置される除振機構と、前記除振機構の設置面上に設
けられるフレームとをさらに備え、前記第2アクチュエ
ータは前記フレームに設けられることが好ましい。当該
フレームは実質的に設置面と同じく第1及び第2ステー
ジの系外となるので、第1及び第2ステージに生じる振
動をこうした系外へ除去することができる他、第2アク
チュエータの設置が容易になるとともに種々のアクチュ
エータが適用できることにもなる。
【0033】本発明において、照明光学系については特
に限定されないが、前記ベースに対して前記投影光学系
と反対側に配置され、前記マスクの一部に照明光を照射
する照明光学系をさらに備えることが好ましい。
【0034】(4)上記目的を達成するために、本発明
の第2の観点によれば、マスクのパターンを感光基板上
に転写する投影露光装置において、前記マスクのパター
ンの像を前記感光基板上に投影する投影光学系と、前記
マスクを保持する第1ステージと、前記投影光学系に対
して前記第1ステージ側に配置され、前記投影光学系の
光軸に沿った第1方向の位置が前記マスクと異なるよう
に前記感光基板を保持する第2ステージと、前記投影光
学系と第1及び第2ステージとを含む装置本体部とその
設置面との間に配置される防振装置とを備えたことを特
徴とする投影露光装置が提供される。
【0035】本発明は、上述したステップアンドスキャ
ン式露光装置にのみ限定されず、たとえばステップアン
ドリピート式露光装置に対しても適用することができ
る。すなわち、マスクのパターンを感光基板の一つのシ
ョット領域に一括露光すると、次のショット領域の露光
を行うために第2ステージを移動させるので、この第2
ステージの移動にともない装置本体部に振動が生じる
が、防振装置が装置本体部とその設置面との間に配置さ
れているので、装置本体部に生じた振動を設置面へ除去
することができる。
【0036】(5)上記目的を達成するために、本発明
の第3の観点によれば、マスクのパターンを投影光学系
を介して感光基板上に転写する投影露光方法において、
前記投影光学系の物体面に前記マスクを配置し、前記投
影光学系に対して前記物体面側に設定され、かつ前記投
影光学の光軸に沿った第1方向の位置が前記物体面と異
なる像面に前記感光基板を配置する段階と、前記投影光
学系の倍率に応じた速度比で前記マスクと前記感光基板
とを前記第1方向と直交する第2方向に沿って移動する
段階と、前記マスク及び感光基板の移動によって生じる
振動を減衰させる段階とを有することを特徴とする投影
露光方法が提供される。
【0037】こうしたいわゆるステップアンドスキャン
式露光方法では、マスクと感光基板とを投影光学系の倍
率に応じた速度比で同期移動させながらマスクパターン
の転写を行う。この同期移動時に、マスク及び感光基板
の移動によって振動が発生すると光軸ズレなどによる結
像特性の劣化につながるが、本発明の投影露光方法で
は、マスク及び感光基板の移動によって生じる振動を減
衰させる段階を有するので、かかる振動を減衰させるこ
とができ、結像特性の劣化を防止することができる。
【0038】また、本発明の投影露光方法では、マスク
と感光基板とが、投影光学系に対して同じ側に設定され
ているので、本発明の投影露光方法を適用した露光装置
の装置本体部の重心位置が、従来の直線的投影光学系を
用いた露光装置に比べて鉛直方向に低くなる。これによ
り、装置本体部の安定性が高まるので、マスク及び感光
基板の移動により生じる振動自体を抑制することができ
る。
【0039】また、その振動の抑制により、走査露光中
でのマスクと感光基板とのアライメント(重ね合わせ)
精度を向上させることができ、かつ走査露光前のマスク
ステージや基板ステージの加速度を大きくできるので、
助走(プリスキャン)距離やその時間を短縮でき、スル
ープットの向上が図れる。なお、走査露光後の各ステー
ジの減速に要する距離や時間も同様に短縮することがで
きる。
【0040】さらに、本発明の投影露光方法では、マス
クと感光基板とが第1方向に対して異なる位置に配置さ
れているので、マスクの搬入出を行う搬送装置の可動領
域と、感光基板の搬入出を行う搬送装置の可動領域と
を、両搬送装置が干渉することなく、第1方向に重畳し
て設定することができる。これにより、無理のない動作
で、しかもマスクと感光基板それぞれの搬入や搬出動作
を同時に実行できるので、露光工程のスループットを高
めることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。第1実施形態 図1は本発明の投影露光装置の実施形態を示す断面図、
図2は本発明に係るアクチュエータの実施形態を示す断
面図、図3は本発明に係るアクチュエータの他の実施形
態を示す断面図、図4は同実施形態を示す要部平面図で
ある。
【0042】本実施形態の投影露光装置は、いわゆるス
テップアンドスキャン式投影露光装置であって、実質的
な設置面としてのキャッチパレット5の上に、4つの防
振パッド14(図1では2つのみ図示)を介してベース
6が設置されている。防振パッド14は、ベース6の四
隅付近にそれぞれ配置されており、限定はされないが、
たとえば空気式ダンパやダンピング液中に圧縮コイルバ
ネを入れた機械式ダンパなどが用いられる。空気式ダン
パを用いた場合には、空気圧によって防振パッド14の
高さも調節できるので、防振機能に加えて上下動機構と
しても兼用することができる。
【0043】ベース6の上には、レチクルMを保持する
レチクルステージ(第1ステージ)1と、感光基板とし
てのウェハWを保持するウェハステージ(第2ステー
ジ)2とが設置され、さらにベース6上に固定されたコ
ラム7を介して投影光学系3が設けられている。
【0044】また、ウェハステージ2は投影光学系3に
対してレチクルステージ1側に配置されているととも
に、図1ではベース6上に架台6Aが設けられ、その架
台6A上にレチクルステージ1が配置されている。した
がって、レチクルMとウェハWとは、投影光学系3の光
軸AX1,AX3に沿った方向(図1では鉛直方向)の
位置が互いに異なる面内で二次元移動可能となってい
る。
【0045】詳細な図示は省略するが、レチクルステー
ジ1は、ベース6上のY方向に延在したガイドにエアベ
アリングを介して載置されており、リニアモータによっ
てベース6上をY方向に一定速度で移動(走査)でき、
さらにX方向、Y方向および回転方向(θ方向)にレチ
クルMの位置が調節できる機構を備えている。
【0046】これは、レチクルステージ1側に取り付け
られた移動鏡と、図外のコラムに固定されたレーザ干渉
計とによってレチクルステージ1のX方向およびY方向
の位置を常時0.001μm程度の分解能で計測し、ま
たレチクルステージ1の回転角も計測し、これらの計測
値をステージ駆動装置10の制御部へ送出して、この計
測値に応じてベース6上のリニアモータを制御すること
により、マスクステージ1の定速移動や位置決めなどが
実行される。
【0047】一方、レチクルパターンが転写されるウェ
ハWは、その詳細な図示は省略するが、ウェハホルダを
介して試料台上に保持されており、この試料台はウェハ
ステージ2上に載置され、このウェハステージ2はベー
ス6上のガイドにエアベアリングを介して載置されてい
る。そして、ウェハステージ2は、ベース6上において
リニアモータにより−Y方向に一定速度で走査移動およ
びステッピング移動でき、またX方向へのステッピング
移動ができるように構成されている。また、ウェハステ
ージ2内には、試料台をZ方向に所定の範囲で移動する
Zステージ機構、および試料台の傾斜角を調整するチル
ト機構(レベリング機構)が組み込まれている。
【0048】これらは、試料台に固定された移動鏡と、
図外のコラムに固定されたレーザ干渉計とによって、試
料台のX方向およびY方向の位置を常時0.001μm
程度の分解能で計測するとともに、試料台の回転角も計
測し、これらの計測値をステージ駆動装置10の制御部
へ送出して、この計測値に応じてウェハステージ2の駆
動用リニアモータを制御することにより、ウェハステー
ジ2の定速移動、ステッピング及び位置決めなどが実行
される。
【0049】ちなみに、走査露光時においては、図外の
主制御装置からステージ駆動装置10に露光開始のコマ
ンドが送出され、これに応じてステージ駆動装置10で
は、レチクルステージ1を介してレチクルMをY方向に
速度Vmで走査移動させるとともに、これと同期して、
ウェハステージ2を介してウェハWを−Y方向に速度V
wで走査移動させる。このとき、レチクルMからウェハ
Wへの投影倍率がβ、すなわち投影光学系3の投影倍率
がβであるときは、ウェハWの走査速度Vwは、β・V
mに設定される。
【0050】なお、本発明の投影露光装置では、レチク
ルM側をY方向に移動させるとともにウェハW側を−Y
方向に移動させても良く、或いはレチクルMとウェハW
とを同じY方向若しくは−Y方向に移動させても良い。
【0051】本実施形態の投影露光装置では、レチクル
ステージ1とウェハステージ2とのZ方向に対する位
置、すなわち高さを異なる高さに設定している。これ
は、図4の平面図に示すように、投影露光装置には、レ
チクルMの搬入及び搬出を行うための搬送装置21と、
ウェハWの搬入及び搬出を行うための搬送装置22とが
同じ側に設けられており、通常搬送用アームなどを用い
てレチクルカセットMC及びレチクルステージ1間や、
ウェハカセットWC及びウェハステージ2間で搬入出動
作が行われる。この場合、レチクルステージ1とウェハ
ステージ2とが同じ高さ或いはほぼ同じ高さ位置に設定
されていると、両装置21,22の搬送用アームが干渉
するおそれがあり、これを回避しようとすると両搬送用
アームの可動領域R1,R2が著しく狭くなる。
【0052】そこで、レチクルステージ1とウェハステ
ージ2との高さ位置を変えておけば、両搬送用アームの
可動領域R1,R2を互いに重畳するくらい大きくして
も、両アームが干渉することがなくなる。これにより、
両搬送装置21,22が無理なく動作でき、しかもレチ
クルMとウェハWそれぞれの搬入や搬出動作を同時に実
行でき、その結果、露光工程のスループットを高めるこ
とができる。
【0053】特に本実施形態では、レチクルステージ1
とウェハステージ2との質量比を、投影光学系3の倍率
とほぼ一致させるようにしている。たとえば、投影光学
系3の倍率が1/4であれば、レチクルステージの質量
/ウェハステージの質量≒1/4としている。
【0054】これは以下の理由による。すなわち、本実
施形態の投影露光装置では、レチクルステージ1とウェ
ハステージ2とを±Y方向(第2方向)に沿って逆向き
に移動させるので、レチクルステージ1の質量をMr、
その移動速度をVr、ウェハステージ2の質量をMw、
その移動速度をVwとすると、レチクルステージ1の移
動(スキャン移動)により生じる反作用力Frは、運動
方程式から、
【数1】Fr=Mr・Vr となり、同様にウェハステージ2の移動(スキャン移
動)により生じる反作用力Fwは、
【数2】Fw=Mw・Vw となる。したがって、両反作用力の比は、
【数3】Fr/Fw=(Mr/Mw)・(Vr/Vw) となるが、レチクルステージ1及びウェハステージ2の
速度比Vr/Vwは、投影光学系3の倍率の逆数に設定
されているので、レチクルステージ1及びウェハステー
ジ2の質量比Mr/Mwを投影光学系3の倍率にほぼ一
致させれば、これらステージ1,2による反作用力の比
Fr/Fwのスカラー値は、ほぼ1となる。したがっ
て、レチクルステージ1及びウェハステージ2の移動に
ともない生じる反作用力は、装置本体部でほぼ相殺さ
れ、自己減衰することになる。
【0055】照明光学系4は、キャッチパレット5の下
部からベース6を貫通して設けられている。これは、照
明光学系4はクリーンルーム内に配置する必要性がな
く、クリーンルーム内に不必要な装置のスペースを確保
すると、そのぶんクリーンルームの構築にかかる設備費
用が増加するからであり、本実施形態では少なくとも照
明光学系4のうちの光源が、キャッチパレット5の下
部、すなわちクリーンルーム外となる床下に配置されて
いる。こうした意味から、照明光学系4の全てをクリー
ンルーム外である床下に配置してもよい。ただし、本発
明において、照明光学系4の配置構造には何ら限定され
ることはなく、照明光学系4の全体をキャッチパレット
5上に設けることもできる。
【0056】この照明光学系4は、レチクルMに対して
投影光学系3とは反対側である装置下部に配置され、レ
チクルMの矩形パターン領域を、走査露光時の走査方向
(−Y方向)と直交した方向(±X方向)にスリット状
(矩形状)に延びた強度分布を有する照明光で照射す
る。この±X方向に直線的なスリット状照明光のレチク
ルM上での照射領域は、投影光学系3の水平な光軸と垂
直な物体面側の円形視野の中央に位置し、所定の縮小倍
率β(たとえば、1/4)の投影光学系3を通して、そ
の照射領域内のレチクルMのパターンの一部の像が、た
とえば0.35μm以下の解像度でウェハW上に投影さ
れる。この投影光学系3としては、レチクルMのパター
ン面に形成されたパターン(たとえば回路パターン)の
倒立像をウェハW上に投影するものが用いられる。
【0057】本実施形態に係る投影光学系3は、第1対
物部A、光軸折曲部B、光軸偏向部Cおよび第2対物部
Dの4つの機構的部分から構成されており、光軸折曲部
Bに凹面鏡33が配置されている。
【0058】レチクルMの直上に設けられた第1対物部
Aは、鏡筒内にレンズ群31が固定されて構成されてい
る。また、このレンズ群31の上に、後述する光軸偏向
部Cの小型ミラーを挟んで、光軸折曲部Bのレンズ群3
2及び上述した凹面鏡33が設けられている。第1対物
部Aと光軸折曲部Bとは同軸であり、その光軸AX1は
レチクルMのパターン面に垂直である。
【0059】光軸偏向部Cには、光軸AX1から−Y方
向に偏心した位置に、光軸AX1に対して−Y方向にほ
ぼ45°に傾斜した反射面を有する小型ミラー34が設
けられている。また、この小型ミラー34から−Y方向
に向かって順に、レンズ群35およびビームスプリッタ
36が配置されている。光軸偏向部Cの光軸AX2は、
光軸AX1に直交しており、ビームスプリッタ36の反
射面は小型ミラー34の反射面に直交するように光軸A
X2に対してほぼ45°で傾斜している。
【0060】また、光軸AX2をビームスプリッタ36
で折り曲げた方向に、第2対物部Dを構成するレンズ群
37が設けられており、当該レンズ群37の底面はウェ
ハWの表面に対向している。この第2対物部Dの光軸A
X3は、第1対物部Aおよび光軸折曲部Bの光軸AX1
に平行であり、かつ光軸偏向部Cの光軸AX2に直交し
ている。
【0061】この場合、照明光によるレチクルM上のス
リット状照明領域は、光軸AX1から+Y方向に偏心し
た位置に設定され、かかる照明領域を通過した照明光
(以下、結像光束ともいう。)は、第1対物部Aのレン
ズ群31を経て光軸折曲部Bに入射する。光軸折曲部B
に入射した結像光束は、レンズ群32を経て凹面鏡33
に入射し、当該凹面鏡33で反射集光された結像光束
は、再びレンズ群32を経たのち、光軸偏向部Cの小型
ミラー34で−Y方向に偏向される。
【0062】光軸偏向部Cにおいて、小型ミラー34で
反射された結像光束は、レンズ群35を通過してビーム
スプリッタ36に入射する。ビームスプリッタ36で−
Z方向に偏向された結像光束は第2対物部Dに向かい、
当該第2対物部Dにおいて、レンズ群37を通過するこ
とにより、ウェハW上の露光領域にレチクルM上の照明
領域のパターンの縮小倒立像を形成する。図1の投影光
学系3は、反射屈折光学系であって、その縮小倒立像を
投影光学系3に対してその物体面側に形成する。
【0063】特に本実施形態の投影露光装置において
は、キャッチパレット5にフレーム8,8が設けられて
おり、これらフレーム8A,8Bとレチクルステージ1
及びウェハステージ2との間にアクチュエータ(第2ア
クチュエータ)9A,9Bがそれぞれ設けられている。
【0064】このアクチュエータ9A,9Bは、図2に
その細部を示す(同図はウェハステージ2とフレーム8
Aとの間に設けられたアクチュエータ9Aを代表して示
す。)ように、フレーム8Aに固定された固定子91
と、ウェハステージ2に固定された可動子92とから構
成されたいわゆるボイスコイルアクチュエータであり、
制御装置11からの指令信号に応じて、ウェハステージ
2の±Y方向に生じる振動を吸収する。図2に示すよう
に、アクチュエータ9Aの固定子91は、N極の軸91
1の周囲にS極の筒状軸912が形成された発磁体から
なる。また、可動子92は、固定子91の軸911にギ
ャップをもって遊嵌する内筒921と、この内筒の外周
に巻回されたコイル923と、このコイル923を覆う
外筒922とからなり、コイル923を流れる電流を制
御装置11により調整することで、固定子91と可動子
92との間に軸911に平行な方向(投影露光装置でい
えば±Y方向)への力が発生する。なお、アクチュエー
タ9Bの構成はアクチュエータ9Aと同一であるのでそ
の説明は省略する。
【0065】本発明に係るアクチュエータ9A,9B
は、図2に示すボイスコイルアクチュエータにのみ限定
されることはなく、たとえば図3に示すアクチュエータ
9Cも用いることができる。同図に示すアクチュエータ
の別例は、フレーム8Aに固定された固定子91と、ウ
ェハステージ2に固定された可動子92とから構成さ
れ、固定子91は、フレーム8Aに固定されるアーム部
材913に磁性体914を設けることにより構成されて
いる。一方、可動子92は、ウェハステージ2に固定さ
れるアーム924に、磁性体914を挟むように内筒9
25を設け、この内筒925の外周にそれぞれコイル9
26を巻回することにより構成されている。この場合
も、可動子92のそれぞれのコイル926を流れる電流
を制御装置11により調整することで、固定子91と可
動子92との間の吸引力のバランスを変化させ、図示す
る方向(投影露光装置でいえば±Y方向)に力を発生す
る。
【0066】本発明に係るアクチュエータ9A,9B
は、図2および図3に示す実施形態以外にも、リニアモ
ータアクチュエータ、空気式ダンパ及び機械式ダンパな
どを用いることができる。または、これらのアクチュエ
ータを直列或いは並列に組み合わせて用いることもでき
る。図2および図3に示すアクチュエータ9A,9Cを
含み、何れのアクチュエータも機械的に非接触の状態で
ステージ1,2の振動をフレーム8A,8Bに除去する
ことができるので、アクチュエータ9A,9B自体の動
作によってステージ1,2に振動を与えるおそれがない
点で優れている。
【0067】また、本実施形態の投影露光装置では、ア
クチュエータ9A,9Bを用いてレチクルステージ1及
びウェハステージ2に生じる振動を吸収するに際し、こ
れらレチクルステージ1及びウェハステージ2に生じる
振動を検出するための加速度センサ(振動検出装置)1
2,13がそれぞれのステージ1,2に設けられてお
り、この加速度センサからの出力は制御装置11に送出
される。なお、レチクルステージ1及びウェハステージ
2に生じる振動を検出するための振動検出装置は、加速
度センサにのみ限定される趣旨ではない。
【0068】次に作用を説明する。まず、ウェハステー
ジ2を駆動してウェハW上の第1ショット領域を所定の
助走(加速)開始位置に位置決めするとともに、レチク
ルステージ1を所定のリセット位置(加速開始位置)に
戻す。
【0069】次に、ステージ駆動装置10に指令を与え
てレチクルステージ1及びウェハステージ2を駆動し、
当該ショット領域の露光を開始する。本実施形態の場合
には、レチクルステージ1が+Y方向に移動し、ウェハ
ステージ2が−Y方向に移動する。このときの移動速度
比に関しては、投影光学系3の投影倍率が1/4であれ
ば、レチクルステージの移動速度1に対してウェハステ
ージの移動速度を1/4倍に設定する。
【0070】また、照明光によるレチクルM上のスリッ
ト状照明領域は、光軸AX1から+Y方向に偏心した位
置に設定され、かかる照明領域を通過した照明光は、第
1対物部Aのレンズ群31を経て光軸折曲部Bに入射す
る。光軸折曲部Bに入射した結像光束は、レンズ群32
を経て凹面鏡33に入射し、当該凹面鏡33で反射集光
された結像光束は、再びレンズ群32を経たのち、光軸
偏向部Cの小型ミラー34で−Y方向に偏向される。光
軸偏向部Cにおいて、小型ミラー34で反射された結像
光束は、レンズ群35を通過してビームスプリッタ36
に入射する。ビームスプリッタ36で−Z方向に偏向さ
れた結像光束は第2対物部Dに向かい、当該第2対物部
Dにおいて、レンズ群37を通過することにより、ウェ
ハW上の露光領域にレチクルM上の照明領域内のパター
ンの縮小倒立像を形成する。
【0071】このようにして、ウェハW上の一つのショ
ット領域の露光が終了すると、ステージ駆動装置10に
指令を与えてウェハステージ2を駆動し、ウェハWの当
該露光済みのショット領域の隣の第2ショット領域を加
速開始位置に位置決めする。そして、レチクルステージ
1を前の露光とは反対方向(+Y方向)に移動させて当
該ショット領域の露光を開始する。この場合、ウェハス
テージ2は−Y方向にレチクルステージ1の速度の1/
4の速度で移動される。以後は同様にしてステップアン
ドスキャン方式でウェハWのショット領域の露光が行わ
れる。
【0072】こうした露光工程においては、特に露光中
に、レチクルステージ1とウェハステージ2とが±Y方
向に走査移動するので、Y方向に生じる反力はほぼ相殺
されるものの、この同期移動の加減速時の反力が原因の
振動が発生する。この振動は、特に本実施形態のように
レチクルステージ1とウェハステージ2との高さ位置を
変えて設定した場合には、±Z軸方向に生じる捻れとし
て装置全体に現れることになる。
【0073】しかしながら、本実施形態の投影露光装置
では、レチクルステージ1及びウェハステージ2のそれ
ぞれに加速度センサ12,13を設け、この加速度セン
サ12,13により検出されたそれぞれのステージ1,
2の加速度a、換言すれば振動源となる力Fに相当する
電気信号を制御装置11に送出し、制御装置11では、
検出された力Fを相殺する力Fが生じるように、それぞ
れのアクチュエータ9A,9Bのコイル923に電流を
流す。これにより、レチクルステージ1及びウェハステ
ージ2のそれぞれには、±Y方向に、それぞれのステー
ジ1,2で生じた反力を相殺する力が加えられるので、
こうした振動を減衰させることができ、ウェハWにおけ
る結像特性の劣化を防止することができる。
【0074】また、本実施形態の投影露光装置は、レチ
クルステージ1とウェハステージ2とが投影光学系3の
下に設けられているので、投影露光装置の全体構造とし
ての観点から、装置本体部の重心位置が、従来の直線的
投影光学系を用いた露光装置に比べて本来的に低くな
る。これにより、装置本体部の安定性が高まるので、レ
チクルステージ1及びウェハステージ2の駆動により生
じる振動自体を抑制することができる。
【0075】また、上述したように、本実施形態の投影
露光装置では、レチクルステージ1とウェハステージ2
とを±Y方向において互いに逆向きに移動させ、しかも
レチクルステージ1とウェハステージ2との質量比を、
投影光学系3の倍率とほぼ一致させるようにしているの
で、第1に、逆向き移動による相殺効果によって振動が
自己減衰するとともに、第2には、運動方程式理論か
ら、ステージ1,2による反作用力の比のスカラー値
は、ほぼ1となって、レチクルステージ1及びウェハス
テージ2の移動にともない生じる反作用力は、装置本体
部でほぼ相殺され、自己減衰もすることになる。
【0076】また、本実施形態の投影露光装置では、レ
チクルステージ1とウェハステージ2との高さ位置を変
えているので、レチクルMやウェハWの交換作業を円滑
かつ同時に行うことができ、露光工程のスループットが
向上することになる。
【0077】第2実施形態 図5は本発明の投影露光装置の第2実施形態を示す断面
図であり、上述した第1実施形態と共通する部材には同
一の符号が付されている。本実施形態の投影露光装置
は、第1実施形態の投影露光装置に比べて、キャッチパ
レット5とベース6との間に、防振パッド14と並列に
アクチュエータ(第1アクチュエータ)15を付加した
点が相違している。また、これにともない、このアクチ
ュエータ15を制御するための加速度センサ16がベー
ス6に設けられている。
【0078】アクチュエータ15は、たとえばベース6
の四隅の付近であって防振パッド14の近傍に4つ設け
られており、アクチュエータ9A,9Bと同様にボイス
コイルアクチュエータ、リニアモータアクチュエータ、
空気式ダンパ若しくは機械式ダンパまたはこれらを並列
或いは直列に組み合わせたものを用いることができる。
同図に示す実施形態では、アクチュエータ15として図
2に示すボイスコイルアクチュエータを用い、その固定
子151をキャッチパレット5に固定するとともに可動
子152をベース6の裏面に固定する。そして、ベース
6の表面に設けられた加速度センサ16の出力情報を制
御装置11に取り込み、ベース6の±Z方向に対する振
動を相殺すべく、制御装置11から可動子152のコイ
ルへ電流が流される。
【0079】このように、レチクルステージ1やウェハ
ステージ2をスキャン移動した際に生じる振動は、上述
したように投影露光装置全体としてみれば、捻れとして
現れ、±Z方向にもその反力が作用することから、これ
をアクチュエータ15で吸収し、キャッチパレット5へ
逃がすことができる。また、こうしたアクチュエータ1
5は、レチクルステージ1及びウェハステージ2のスキ
ャン移動による振動を減衰させるだけでなく、一般的に
生じる±Z方向の振動をも低減することができる。
【0080】なお、アクチュエータ15を防振パッド1
4に組み込んでも良い。また、少なくとも2つのアクチ
ュエータ15を設ければ、図5中のアクチュエータ9
A,9Bを設けなくても良い。
【0081】第3実施形態 図6は本発明の投影露光装置の第3実施形態を示す断面
図であり、上述した第1実施形態と共通する部材には同
一の符号が付されている。本実施形態の投影露光装置
は、第1実施形態の投影露光装置に比べて、レチクルス
テージ1とウェハステージ2とを支持するベース6が、
フレーム6Bによって投影光学系3を支持するコラム7
に懸架され、このコラム7がキャッチパレット5上に防
振パッド14を介して設置されている点が相違する。
【0082】すなわち、上述した第1実施形態では、ベ
ース6上にレチクルステージ1及びウェハステージ2が
設置されるとともに、当該ベース6上にコラム7を介し
て投影光学系3が設置されているが、本実施形態では、
この支持構造が逆に構成されている。ただし、レチクル
ステージ1及びウェハステージ2の±Y方向の力を減衰
させるアクチュエータ9A,9Bは、キャッチパレット
5上に別途設けられたフレーム8A,8Bと、レチクル
ステージ1及びウェハステージ2とのそれぞれの間に設
けられている点は同じである。
【0083】この場合、キャッチパレット5とコラム7
(またはベース6)との間に、第2実施形態で付加した
アクチュエータ15をさらに設けることもできる。
【0084】このようにベース6とコラム7との支持構
造を逆にした本実施形態においても、露光中において、
加速度センサ12,13により検出されたそれぞれのス
テージ1,2の加速度a、換言すれば振動源となる力F
に相当する電気信号を制御装置11に送出し、制御装置
11では、検出された力Fを相殺する力Fが生じるよう
に、それぞれのアクチュエータ9A,9Bのコイルに電
流を流す。これにより、レチクルステージ1及びウェハ
ステージ2のそれぞれには、±Y方向に、それぞれのス
テージ1,2で生じた反力を相殺する力が加えられるの
で、こうした振動を減衰させることができ、ウェハWに
おける結像特性の劣化を防止することができる。
【0085】なお、第2実施形態で開示したアクチュエ
ータ15を防振パッド14に組み込む、またはキャッチ
パレット5とベース6との間に少なくとも2つ配置すれ
ば、特にアクチュエータ9A,9Bを設けなくても良
い。
【0086】第4実施形態 図7は本発明の投影露光装置の第4実施形態を示す断面
図であり、上述した第1実施形態と共通する部材には同
一の符号が付されている。本実施形態の投影露光装置
は、第1実施形態の投影露光装置に比べて、アクチュエ
ータ9A,9Bの取付位置が相違している。
【0087】すなわち、本実施形態では、レチクルステ
ージ1及びウェハステージ2そのものではなく、これら
のステージ1,2が設置されたベース6と、キャッチパ
レット5に設けられたフレーム8A,8Bとの間に、そ
れぞれのアクチュエータ9A,9Bが設けられている。
ここで用いられるアクチュエータ9A,9Bは、第1実
施形態と同様に、ボイスコイルアクチュエータ、リニア
モータアクチュエータ、空気式ダンパ若しくは機械式ダ
ンパまたはこれらを並列或いは直列に組み合わせたもの
を用いることができる。
【0088】また、キャッチパレット5とベース6との
間に、第2実施形態で付加したアクチュエータ15をさ
らに設けることもできる。
【0089】このようにベース6とフレーム8A,8B
との間にアクチュエータ9A,9Bを設けた本実施形態
においても、露光中において、加速度センサ12,13
により検出されたそれぞれのステージ1,2の加速度
a、換言すれば振動源となる力Fに相当する電気信号を
制御装置11に送出し、制御装置11では、検出された
力Fを相殺する力Fが生じるように、それぞれのアクチ
ュエータ9A,9Bのコイルに電流を流す。これによ
り、レチクルステージ1及びウェハステージ2のそれぞ
れ自体ではないが、これらを支持するベース6に、それ
ぞれのステージ1,2で生じた反力を相殺する力が±Y
方向に加えられるので、こうした振動を減衰させること
ができ、ウェハWにおける結像特性の劣化を防止するこ
とができる。なお、架台6Aとフレーム8Bとの間にア
クチュエータ9Bを設けても良い。
【0090】前述した各実施形態(図1、図5〜図7)
では、投影光学系3を保持するコラム7とベース6とを
機械的に接続したが、コラム7とベース6とを別々の防
振パッドで支持するように構成しても良い。すなわち、
図6に示した投影露光装置において、フレーム6Bを介
してコラム7にベース6を懸架する代わりに、コラム7
を支持する防振パッド14とは別にベース6を支持する
防振パッドを設けるようにしても良い。
【0091】また、前述した各実施形態では鉛直方向
(重力方向)と直交する面(水平面)内でレチクルMと
ウェハWとをそれぞれ移動するものとしたが、投影光学
系3を横置きとし、かつレチクルMとウェハWとをそれ
ぞれ縦置きとして水平面と直交する面内で移動させるよ
うにしても良い。あるいは、レチクルMとウェハWとの
一方を水平面内で移動し、レチクルMとウェハWとの他
方を水平面と直交する面内で移動するようにしても良
い。すなわち、レチクルMの移動面とウェハWの移動面
との関係は任意で良く、要はレチクルステージ1が配置
されるベース(架台)とウェハステージ2が配置される
ベース(架台)とが同一または別々であっても両者が物
理的に接続されていればよい。
【0092】さらに、図1、図5〜図7に示した照明光
学系4を、キャッチパレット5上に配置される防振パッ
ドで支持するように構成しても良い。これにより、投影
露光装置が設置されるクリーンルームの床の振動が照明
光学系4に伝わるのを防止することができる。また、投
影光学系3は縮小光学系でなくても良く、等倍系または
拡大系であっても良い。
【0093】また、前述の各実施形態では、加減速時に
その移動方向に発生する反力を相殺するために、レチク
ルステージ1とウェハステージ2との質量比が投影光学
系3の倍率と一致していることが望ましいが、現実には
その質量比と倍率とを正確に一致させることは難しい。
そこで、その質量比と投影光学系3の倍率とが一致して
いないときは、走査露光前後のレチクルステージ1とウ
ェハステージ2の少なくとも一方の加減速度をそれぞれ
調整し、その移動方向(Y方向)に関する反力をほぼ相
殺するようにしても良い。
【0094】さらに、前述した各実施形態ではレチクル
ステージ1及びウェハステージ2とフレーム8A,8B
との間にそれぞれ1つずつアクチュエータ9A,9Bを
設けるものとしたが、その数は任意でよい。たとえば、
アクチュエータ9A,9Bをそれぞれ2つずつ設け、加
減速時に直交座標系XY内で±Y軸方向の捩れとして現
れる振動を相殺する力を発生させるようにしても良い。
このとき、たとえば図1の投影露光装置において、ウェ
ハステージ2に対してアクチュエータ9A側に第2のア
クチュエータ9Aを配置しても良いし、あるいはウェハ
ステージ2を挟んでアクチュエータ9Aと対向して第2
のアクチュエータ9Aを配置しても良い。なお、2つの
アクチュエータ9Aによって発生される力の向きは同一
であっても或いは逆向きであっても良いが、特に逆向き
である場合にはその2つの力が相殺し合わない、すなわ
ち同一直線上で作用し合わないようにしておく。
【0095】また、図1、図5〜図7には示していない
が、ウェハステージ2(またはベース6)とキャッチパ
レット5(またはクリーンルームの床)との間に、たと
えばアクチュエータ9Aと同一の構成の、X方向に力を
発生する少なくとも1つのアクチュエータが設けられて
いる。このX軸用アクチュエータは、キャッチパレット
5またはクリーンルームの床上に、ウェハステージ2が
配置されるベース6とは別に設けられるフレームと、ウ
ェハステージ2(またはベース6)との間に配置されて
いる。
【0096】ここでたとえばステップアンドスキャン方
式でウェハWの露光を行うとき、ウェハWは、1つのシ
ョット領域の走査露光終了後に、その走査方向(Y方
向)と直交する方向(X方向)にステッピングされる
が、X軸用アクチュエータによってステッピング動作前
後のウェハステージ2の加減速時にそれぞれ発生する反
力を相殺する力を発生させることにより、装置本体の振
動を低減することができる。
【0097】なお、同一レチクルまたは複数のレチクル
に描かれた複数のレチクルパターンをそれぞれ照明光に
対して相対移動し、ウェハW上にその複数のレチクルパ
ターンの像をつなぎ合わせて転写して1つの大きなデバ
イスパターンを形成する、いわゆるスティッチング露光
を行う場合、第1レチクルパターンを照明光に対して相
対移動した後で、第2レチクルパターンを照明光に対し
て相対移動するために、レチクルステージ1をその走査
方向と直交する方向(X方向)にステッピングさせる。
したがって、スティッチング露光を実行する露光装置で
は、レチクルステージ1(またはベース6)とキャッチ
パレット5(または床)との間に、ウェハステージ2と
同様に、X方向に力を発生させる少なくとも1つのX軸
用アクチュエータを設けることが望ましい。
【0098】また、本発明が適用される投影露光装置
(スキャニングステッパーなど)に用いられる露光用照
明光は、水銀ランプから射出される輝線(たとえばg
線、i線)、KrFエキシマレーザ(波長248n
m)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2
エキシマレーザ(波長157nm)、またはYAGレ
ーザなどの高調波の何れであっても良い。
【0099】なお、F2 エキシマレーザを使用する投
影露光装置では、照明光学系や投影光学系を構成する複
数の屈折光学素子(レンズなど)の大部分及びレチクル
が蛍石で構成され、照明光学系及び投影光学系の光路内
の空気は全てヘリウムに置換される。
【0100】さらに、露光用照明光として、たとえば5
〜15nm(軟X線領域)に発振スペクトルを有するE
UV(Extreme Ultra Violet)光
を用いても良い。なお、EUV光を使用する投影露光装
置は、反射マスク上での照明領域を円弧スリット状に規
定するとともに、複数の反射光学素子(ミラー)のみか
らなる縮小投影光学系を有し、縮小投影光学系の倍率に
応じた速度比で反射マスクとウェハとを同期移動して反
射マスクのパターンを受けは上に転写する。
【0101】以上説明した実施形態は、本発明の理解を
容易にするために記載されたものであって、本発明を限
定するために記載されたものではない。したがって、上
記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範
囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨であ
る。
【0102】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、マス
ク及び/又は感光基板の移動にともなって振動が生じて
も、こうした振動を減衰させることができ、結像特性の
劣化を防止することができる。
【0103】また、本発明によれば、露光装置の本体部
の重心位置が、従来の直線的投影光学系を用いた露光装
置に比べて鉛直方向に低くできるので、装置本体部の安
定性を高めることができ、マスク及び/又は感光基板の
移動により生じる振動自体を抑制することができる。
【0104】さらに、本発明によれば、第1ステージ
(マスク)及び第2ステージ(感光基板)が第1方向に
対して異なる位置に配置されているので、マスクの搬入
出を行う搬送装置の可動領域と感光基板の搬入出を行う
搬送装置の可動領域とを、両搬送装置が干渉することな
く、第1方向に重畳して設定することができる。その結
果、無理のない動作で、しかもマスクと感光基板それぞ
れの搬入や搬出動作を同時に実行できることとなり、露
光工程のスループットを高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の投影露光装置の第1実施形態を示す断
面図である。
【図2】本発明に係るアクチュエータの実施形態を示す
断面図である。
【図3】本発明に係るアクチュエータの他の実施形態を
示す断面図である。
【図4】第1実施形態の平面図である。
【図5】本発明の投影露光装置の第2実施形態を示す断
面図である。
【図6】本発明の投影露光装置の第3実施形態を示す断
面図である。
【図7】本発明の投影露光装置の第4実施形態を示す断
面図である。
【符号の説明】
M…レチクル(マスク) W…ウェハ(感光基板) AX1,AX2,AX3…光軸 1…レチクルステージ(第1ステージ) 2…ウェハステージ(第2ステージ) 3…投影光学系 33…凹面鏡 34…小型ミラー(ミラー) 36…ビームスプリッタ 4…照明光学系 5…キャッチパレット(設置面) 6…ベース 7…コラム 8A,8B…フレーム 9A,9B…アクチュエータ(第2アクチュエータ) 10…ステージ駆動装置 11…制御装置 12,13…加速度センサ(振動検出装置) 14…防振パッド(除振機構) 15…アクチュエータ(第1アクチュエータ) 16…加速度センサ

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスクのパターンを感光基板上に転写する
    投影露光装置において、 前記マスクのパターンの像を前記感光基板上に投影する
    投影光学系と、 前記マスクを保持する第1ステージと、 前記投影光学系に対して前記第1ステージ側に配置さ
    れ、前記投影光学系の光軸に沿った第1方向の位置が前
    記マスクと異なるように前記感光基板を保持する第2ス
    テージと、 前記投影光学系の倍率に応じた速度比で前記マスクと前
    記感光基板とを同期移動するように前記第1及び第2ス
    テージをそれぞれ駆動する駆動装置と、 前記第1及び第2ステージの駆動によって生じる振動を
    減衰させる防振装置とを備えたことを特徴とする投影露
    光装置。
  2. 【請求項2】前記マスクと前記感光基板とは、それぞれ
    前記第1方向と直交する第2方向に沿って移動され、 前記防振装置は、前記同期移動時に前記マスクと前記感
    光基板との前記第1方向の位置の差によって前記第2方
    向と直交する方向に発生する力を低減することを特徴と
    する請求項1記載の投影露光装置。
  3. 【請求項3】前記防振装置は、前記同期移動時に前記第
    2方向に発生する反力をほぼ相殺することを特徴とする
    請求項2記載の投影露光装置。
  4. 【請求項4】前記防振装置は、前記投影光学系と前記第
    1及び第2ステージとを含む装置本体部とその設置面と
    の間に配設されるアクチュエータを有することを特徴と
    する請求項2又は3記載の投影露光装置。
  5. 【請求項5】前記装置本体部と分離して前記設置面上に
    設けられ、かつ前記アクチュエータが固定されるフレー
    ムをさらに備えたことを特徴とする請求項4記載の投影
    露光装置。
  6. 【請求項6】前記アクチュエータは、リニアモータアク
    チュエータ、ボイスコイルアクチュエータ、空気式ダン
    パ及び機械式ダンパの何れか一つ或いはこれらの組み合
    わせであることを特徴とする請求項4又は5記載の投影
    露光装置。
  7. 【請求項7】前記第1及び第2ステージの少なくとも一
    方の振動又はこれと等価な物理量を検出する振動検出装
    置と、 前記振動検出装置の出力に基づいて前記防振装置を駆動
    制御する制御装置とをさらに備えたことを特徴とする請
    求項1〜6の何れか一項に記載の投影露光装置。
  8. 【請求項8】前記投影光学系は、前記マスクのパターン
    の部分倒立像を前記感光基板上に縮小投影し、 前記マスクと前記感光基板とは、前記第1方向と直交す
    る第2方向に沿って逆向きに移動されることを特徴とす
    る請求項1記載の投影露光装置。
  9. 【請求項9】前記第1ステージと前記第2ステージとの
    質量比は、前記投影光学系の倍率とほぼ一致することを
    特徴とする請求項8記載の投影露光装置。
  10. 【請求項10】前記投影光学系は、凹面鏡と、複数のミ
    ラーとを含むことを特徴とする請求項1〜9の何れか一
    項に記載の投影露光装置。
  11. 【請求項11】前記投影光学系は、凹面鏡と、ビームス
    プリッタと、少なくとも一つのミラーとを含むことを特
    徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の投影露光装
    置。
  12. 【請求項12】前記防振装置は、前記第1及び第2ステ
    ージが配設されるベースに対して前記第1方向に沿った
    力を与える第1アクチュエータを含むことを特徴とする
    請求項1又は2記載の投影露光装置。
  13. 【請求項13】前記投影光学系を支持する架台と、 前記ベースと前記架台とが載置される除振機構とをさら
    に備え、 前記第1アクチュエータは前記除振機構に組み込まれて
    いることを特徴とする請求項12記載の投影露光装置。
  14. 【請求項14】前記第1及び第2ステージが配置される
    ベースを載置する除振機構と、 前記除振機構の設置面上に設けられるフレームとをさら
    に備え、 前記防振装置は、前記フレームに設けられ、前記第1ス
    テージ、前記第2ステージ及び前記ベースの少なくとも
    一つに対して前記第2方向に沿った力を与える第2アク
    チュエータを含むことを特徴とする請求項1,2,3及
    び12の何れか一項に記載の投影露光装置。
  15. 【請求項15】前記投影光学系を支持する架台をさらに
    備え、 前記第1及び第2ステージが配置されるベースは前記架
    台に懸架され、 前記防振装置は、前記第1ステージ、前記第2ステー
    ジ、前記ベース及び前記架台の少なくとも一つに対して
    前記第2方向に沿った力を与える第2アクチュエータを
    含むことを特徴とする請求項1,2,3及び12の何れ
    か一項に記載の投影露光装置。
  16. 【請求項16】前記架台が載置される除振機構と、 前記除振機構の設置面上に設けられるフレームとをさら
    に備え、 前記第2アクチュエータは前記フレームに設けられるこ
    とを特徴とする請求項15記載の投影露光装置。
  17. 【請求項17】前記ベースに対して前記投影光学系と反
    対側に配置され、前記マスクの一部に照明光を照射する
    照明光学系をさらに備えたことを特徴とする請求項12
    〜16の何れか一項に記載の投影露光装置。
  18. 【請求項18】マスクのパターンを感光基板上に転写す
    る投影露光装置において、 前記マスクのパターンの像を前記感光基板上に投影する
    投影光学系と、 前記マスクを保持する第1ステージと、 前記投影光学系に対して前記第1ステージ側に配置さ
    れ、前記投影光学系の光軸に沿った第1方向の位置が前
    記マスクと異なるように前記感光基板を保持する第2ス
    テージと、 前記投影光学系と第1及び第2ステージとを含む装置本
    体部とその設置面との間に配置される防振装置とを備え
    たことを特徴とする投影露光装置。
  19. 【請求項19】マスクのパターンを投影光学系を介して
    感光基板上に転写する投影露光方法において、 前記投影光学系の物体面に前記マスクを配置し、前記投
    影光学系に対して前記物体面側に設定され、かつ前記投
    影光学系の光軸に沿った第1方向の位置が前記物体面と
    異なる像面に前記感光基板を配置する段階と、 前記投影光学系の倍率に応じた速度比で前記マスクと前
    記感光基板とを前記第1方向と直交する第2方向に沿っ
    て移動する段階と、 前記マスク及び感光基板の移動によって生じる振動を減
    衰させる段階とを有することを特徴とする投影露光方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009524237A (ja) * 2006-01-18 2009-06-25 エレクトログラス・インコーポレーテッド プロービング・システムにおける改良した安定のための方法及び装置
US8519728B2 (en) 2008-12-12 2013-08-27 Formfactor, Inc. Compliance control methods and apparatuses
JP2018124464A (ja) * 2017-02-02 2018-08-09 ウシオ電機株式会社 露光装置

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