JPH11158722A - 抗菌性セルロースアセテート繊維及びその製造方法並びに抗菌性セルロースアセテート繊維を用いた織物 - Google Patents

抗菌性セルロースアセテート繊維及びその製造方法並びに抗菌性セルロースアセテート繊維を用いた織物

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JPH11158722A
JPH11158722A JP11331098A JP11331098A JPH11158722A JP H11158722 A JPH11158722 A JP H11158722A JP 11331098 A JP11331098 A JP 11331098A JP 11331098 A JP11331098 A JP 11331098A JP H11158722 A JPH11158722 A JP H11158722A
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JP
Japan
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cellulose acetate
acetate fiber
antibacterial
fiber
zirconium phosphate
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JP11331098A
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Yukio Shimada
行生 島田
Kimiyo Yamada
喜美代 山田
Akihito Toshi
彰人 都志
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間にわたって優れた抗菌性を発揮し、し
かも、色相の経時変化が実質的になく、繊維物性を損な
わないセルロースアセテート繊維及びその製造方法並び
に該繊維を用いた織物を提供する。 【解決手段】 滅菌率50%以上を示し、色相の経時変
化が実質的になく、強度が0.9g/d(0.79cN
/dtex)以上、伸度が11%以上であるセルロース
アセテート繊維であり、一次粒子径が5μm以下である
リン酸ジルコニウムを0.5〜10.0重量%含有させ
紡糸原液を分散機を用いて、抗菌剤の凝集体の粒子径が
大きくならないようにしながら紡糸することにより得ら
れる。また織物は抗菌性セルロースアセテート繊維を1
5重量%以上用いることにより得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌性セルロース
アセテート繊維及びその製造方法並びに該繊維を用いた
織物に関する。
【0002】
【従来の技術】セルロースアセテート繊維は、ポリエス
テル繊維、ポリアミド繊維等の合成繊維にはない豊かな
発色性と絹様の光沢感及びドライな風合いを特徴として
婦人衣料分野を中心に広く展開している。近年、衣料用
繊維分野においては、ファッションの多様化や消費者ニ
ーズの多様化、高級化、更には機能性付与等の流れによ
り、あらゆる化学、合成繊維において種々の改質、改良
がなされており、セルロースアセテート繊維についても
繊維の断面、表面あるいは糸外観を変化させ、光沢感の
改良及び風合の改良等、高級化はなされてきたが、セル
ロースアセテート繊維自体に機能性を付与した改質例は
ほとんどない。特に、近年においては、単に従来から行
われてきたような長期保存性を目的として保管時におけ
る菌の繁殖を防止するだけでなく、各繊維製品の使用状
態において、有害な各種菌類の繁殖を抑制し、使用時に
おける悪臭の発生を防ぎ、衛生状態をいかに保つかが重
要視されるようになってきた。
【0003】各種製品用途で効果のある抗菌剤として
は、無機化合物、すなわち、金属系無機抗菌剤、特に、
銀、銅、亜鉛等の金属カチオンの無機アニオン系担持体
が好ましく用いられる。これらの化合物は、耐熱性と抗
菌作用の持続性に優れている。また、微粒子化すること
によって、繊維や樹脂などの高分子素材へ添加使用が可
能である。特に、抗菌効果が高く安全性に優れた抗菌剤
として、ゼオライト、アパタイト、ガラス、チタニア及
びシリカゲル等に銀イオンを担持させた微粉末などが挙
げられる。特開平5−272007号公報では、アクリ
ル系合成繊維に銀イオンを含むリン酸塩を混練し、抗菌
性繊維を得る方法が開示されている。また、特開平9−
217224号公報では、金属含有リン酸化合物と微粒
子酸化亜鉛をセルロースアセテート紡糸原液へ添加し、
抗菌性セルロースアセテート繊維を得る方法が開示され
ている。しかしながら、この方法では金属含有リン酸化
合物のみでは洗濯により、繊維が赤変する問題があり、
高価な微粒子酸化亜鉛を共に使用せねばならず、銀イオ
ン系抗菌剤のみを使用した抗菌性セルロースアセテート
繊維は未だ実現されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】セルロースアセテート
繊維において、銀イオン系抗菌性無機物質のみを紡糸原
液に直接添加させることにより抗菌性を付与する方法は
未だ提案されていなかった。これはまず第一に、アセテ
ート繊維の乾式紡糸では、紡糸の際のドラフトがほとん
ど無く、このため、紡糸ノズル孔径は他の化学繊維に比
べて大幅に小さいものが使用されている。これら銀イオ
ン系抗菌無機物質はその一次粒子径が10μm以上のも
のが多いため、セルロースアセテート繊維紡糸用ノズル
を詰まらせるばかりでなく、繊維としての破断強伸度も
低くなる。又、ゼオライト等多孔体の場合には、それ自
体の吸湿性のために、製品加工性、保管性が悪化する。
更に、ゼオライト等多孔体に担持された銀イオンは不安
定で、経時的に、又、繰り返し行う洗濯によって変色す
る問題もある。
【0005】そこで、本発明の目的は、長期間にわたっ
て優れた抗菌性を発揮し、しかも、色相の経時変化が実
質的にない抗菌性セルロースアセテート繊維、さらに
は、抗菌剤を含有させても、繊維物性を損なわないセル
ロースアセテート繊維を提供することにある。また、こ
れら抗菌性セルロースアセテート繊維を紡糸安定性よく
生産する製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の要旨は、
滅菌率50%以上を示し、色相の経時変化が実質的にな
い抗菌性セルロースアセテート繊維にあり、第2の要旨
は抗菌剤を含有させた紡糸原液を分散機を用いて、抗菌
剤の凝集体の一次粒子径が大きくならないようにしなが
ら、紡糸することを特徴とする抗菌性セルロースアセテ
ート繊維の製造方法にあり、更に第3の要旨は該抗菌性
セルロースアセテート繊維を縦糸及び/又は緯糸に用い
ることを特徴とする織物にある。
【0007】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明の抗菌性セルロ
ースアセテート繊維は、滅菌率50%以上を示し、色相
の経時変化が実質的にない。ここで、滅菌率が70%以
上であることにより、さらに抗菌性を発現させるために
好ましい。また、強度が0.9g/d(0.79cN/
dtex)、伸度が11%以上であることにより、本発
明の抗菌性セルロースアセテート繊維を用いて、織編物
とするときの工程通過性及び織編物自体の物性を損なわ
ないために重要である。なお、本発明でいう滅菌率と
は、後述する実施例の欄に示した方法で測定した値であ
る。このような本発明の抗菌性セルロースアセテート繊
維に用いる抗菌剤として、リン酸ジルコニウムが挙げら
れ、式1で示されるリン酸ジルコニウムが好ましい。 AgxHyNazZr2(PO43 (1) (式中、x、y、zは各々1未満の正数であり、かつ、
x+y+z=1である。)
【0008】セルロースアセテート繊維のリン酸ジルコ
ニウムの含有量は、0.5〜10.0重量%であること
が好ましく、リン酸ジルコニウムが銀イオンを担持して
いることが更に好ましく、銀イオンの担持量が0.1〜
10重量%であり、リン酸ジルコニウムの一次粒子径が
5μm以下であることが好ましい。セルロースアセテー
ト繊維中へのリン酸ジルコニウムの含有量が、0.5重
量%未満、かつリン酸ジルコニウムに対する銀イオンの
担持量が0.1重量%未満では紡糸安定性及び糸物性の
低下はないが、繊維の抗菌性能が低くなり実用性に乏し
くなる。一方、繊維中へのリン酸ジルコニウムの含有量
が10.0重量%を超えると、紡糸安定性に問題が生じ
る上に繊維の強度及び伸度が低下しやすくなる。また、
リン酸ジルコニウムに対する銀イオンの担持量が10重
量%越えた場合、リン酸ジルコニウムから脱落しやす
く、言い換えれば、不安定な銀イオンの存在により経時
的に変色するという問題を生じ易くなる。
【0009】また、リン酸ジルコニウムには、ジルコニ
ウムイオン、水素イオン、銀イオン、ナトリウムイオン
以外の陽イオンが存在しないものが望ましい。これら以
外の陽イオン、たとえば、ナトリウムイオン以外のアル
カリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウ
ムイオン等が存在すると、はっきりした原因は判明して
いないが、経時的に、また、繰り返し洗濯による色相の
変化が認められ、衣料用繊維用としては適さない方向で
ある。
【0010】更に、リン酸ジルコニウムの一次粒子径が
5μmを越えた場合、紡糸においてノズル詰まりを生じ
やすく、また、このために比表面積が小さくなり実質的
な銀イオン存在量が低下すると共に抗菌性能が低下しや
すくなる。かかるリン酸ジルコニウムとしては、具体的
には、東亞合成株式会社製の銀イオン担持リン酸ジルコ
ニウム(商品名:ノバロンAG300、一次粒子径:3
μm以下、銀イオン担持量:3.7重量%)等があげら
れる。
【0011】また、本発明の他の主要な構成は、抗菌剤
を含有させた紡糸原液を分散機を用いて、抗菌剤の凝集
体の一次粒子径が大きくならないようにしながら、紡糸
することを特徴とする抗菌性セルロースアセテート繊維
の製造方法にある。ここで、分散機として横型ビーズミ
ルを用いることが、抗菌剤の凝集体の一次粒子径が大き
くならないようにするために好ましく用いられる。
【0012】次に本発明の抗菌性セルロースアセテート
繊維の製造方法について述べる。本発明のセルロースア
セテート繊維は、酢化度56.2%〜62.5%のセル
ローストリアセテートでも良く、酢化度48.8%〜5
6.2%のセルロースジアセテートでも良い。これら
の、セルローストリアセテート又はセルロースジアセテ
ート高分子を塩化メチレン、アセトン等の単独溶剤或い
は塩化メチレンとメタノール等の混合溶剤に溶解し、溶
液濃度を15〜35重量%、好ましくは18〜30重量
%とした紡糸原液を調製する。
【0013】本発明のセルロースアセテート繊維を得る
には、紡糸原液とは別に、セルロースアセテートの溶剤
にリン酸ジルコニウムを所定の凝集状態の大きさで分散
させた分散液を、上記紡糸原液に添加、混合しノズル孔
より紡糸することにより得られる。或いは直接リン酸ジ
ルコニウムを、上記紡糸原液に添加、混合し、所定の分
散条件により、リン酸ジルコニウムの凝集体の大きさを
調製する等の方法により、リン酸ジルコニウムを紡糸原
液中に分散含有させ、ノズル孔より紡糸することによっ
ても得られる。リン酸ジルコニウムの凝集体としての一
次粒子径が5μmを越えた場合、紡糸においてノズル詰
まりを生じやすく、ノズル寿命が短くなる恐れがある。
また、このことは凝集体の一次粒子径が大きくなること
を意味しており、このために比表面積が小さくなり実質
的な銀イオン存在量が低下すると共に抗菌性能が低下し
やすくなる。また、その分散溶剤として、セルロースア
セテート可溶であるアセトン、塩化メチレン、メタノー
ル、又は塩化メチレンとメタノールとの混合溶剤が好ま
しく、これら以外の有機溶剤を使用した場合、その凝集
体としての一次粒子径が5μm以下であってもセルロー
スアセテート紡糸原液へ添加できず、実用性に乏しいも
のとなる。
【0014】この様に、凝集体の一次粒子径が大きくな
らないように紡糸原液を調製することが肝要である。凝
集体の一次粒子径を調製する方法として、分散機を用い
て行うことが好ましい。例えば、分散機として横型ビー
ズミルを用いる場合、ディスク周速、ビーズ径、ビーズ
充填率、ベッセル内部での滞在時間などを適宜調製する
ことによって、凝集体の一次粒子径が大きくならないよ
うにすることができる。
【0015】この様にして得たリン酸ジルコニウム含有
紡糸原液を紡糸ノズル装置に供給し、高温雰囲気中に吐
出する乾式紡糸法により紡糸する。なお、紡糸方式は乾
式紡糸でなく、湿式紡糸を行っても良い。
【0016】本発明のセルロースアセテート繊維の繊維
形状は、ステープル、フィラメントのいずれであっても
良い。また、紡糸原液を分割し、片方あるいは両方に加
えて混合し紡糸原液をサイドバイサイドまたは芯鞘等に
配位して紡糸し繊維内に偏在させて混入させても良い。
【0017】こうして得られた抗菌性セルロースアセテ
ート繊維を縦糸及び/又は緯糸に用いて織物となす。織
物は該抗菌性セルロースアセテート繊維を織物の1m2
当たり15重量%以上が好ましく更に好ましくは18重
量%以上であり、縦糸及び/又は緯糸に用いる。
【0018】以下実施例により本発明を具体的に説明す
るが、これにより本発明が制限を受けるものではないの
は言うまでもない。
【0019】
【実施例】下記実施例において、抗菌性は(財)日本紡績
検査協会へ評価依頼した。試験菌(黄色葡萄状球菌 ス
タフィロコッカスアウレウス ATCC 6538P)
を使用し、衛生加工製品の加工効果評価試験方法マニュ
アルに従い、シェークフラスコ法にて試験した。振盪後
の生菌数(C)を計測し、下記式に基づいた植菌数
(A)に対する滅菌率を算出し、その値が26%以上有
ればその試料に抗菌性が有るとし、それ未満で有れば、
その試料に抗菌性能が無いとして評価した。 滅菌率=(A−C)/A×100 (実施例1)平均酢化度55.2%のセルロースアセテ
ート高分子を塩化メチレンとメタノールの混合溶剤に溶
解し、濃度を21.9重量%の溶液を調製した。一方、
リン酸ジルコニウム(東亞合成株式会社製、商品名:ノ
バロンAG300)を塩化メチレンとメタノールの混合
溶剤に横型サンドミル(シンマルエンタープライゼス製
DYNO−Mill、KDLPILOT型)により均一
に分散させ分散液を調製した。全体の固形分に対して、
リン酸ジルコニウムの含有量を表1に示す様にし、前記
のセルロースアセテート溶液とリン酸ジルコニウム分散
液を攪拌混合して紡糸原液を作成した。この紡糸原液を
用い、乾式紡糸で、紡速500m/分で巻き取り、10
0デニール/26フィラメント(111dtex/26
フィラメント)の抗菌性セルロースアセテート繊維1〜
7を得た。これらの繊維の強度、伸度について測定し結
果を表1に示した。次に得られたこの繊維を用いて筒編
にして、抗菌性セルロースアセテートの試料布を作成
し、これらの試験布について抗菌性能を評価し結果を表
1に示した。
【0020】
【表1】
【0021】表1の結果より、セルロースアセテート繊
維におけるリン酸ジルコニウムの含有量がNo.3〜N
o.5におけるセルロースアセテート繊維、すなわち、
リン酸ジルコニウム(銀イオンを3.7重量%含有)の
含有量が0.5〜10.0重量%の割合である本発明の
抗菌性セルロースアセテート繊維の実施例においては、
充分に抗菌性を示すと共に、抗菌剤を加えない試験例1
と比べてその糸物性に著しい低下は認められず、抗菌性
セルロースアセテート繊維として優れていると言うこと
が出来る。これに対し、他の試験例2、6において、セ
ルロースアセテート繊維の糸物性、又は抗菌性のどちら
かに問題があることがわかる。
【0022】(実施例2)実施例1で作製した抗菌性セ
ルロースアセテート繊維(No4)、および実施例1で
使用したリン酸ジルコニウムに代えて銀イオン5重量%
含有したゼオライトを1.25重量%添加とした以外は
実施例1と同様の方法で作成したセルロースアセテート
繊維(No8)の経時的な色の変化を表2に示した。ま
た、この時使用したリン酸ジルコニウム単体とゼオライ
ト単体の経時的な色の変化も合わせて表2に示した。表
2の結果より、これまで、抗菌糸の経時的な色相の変化
が問題であったが、ジルコニウムイオン、水素イオン、
銀イオン、ナトリウムイオン以外の陽イオンを含まない
リン酸ジルコニウムを抗菌剤として用いることにより、
大幅に色相の安定性が確認された。
【0023】
【表2】
【0024】(実施例3)実施例1で作製した抗菌性セ
ルロースアセテート繊維(No4)、および実施例2で
作成したセルロースアセテート繊維(No8)の洗濯に
よる影響を調査した結果を表3に示した。表3の結果よ
り、これまで、繰り返し洗濯による色相の変化が問題で
あったが、ジルコニウムイオン、水素イオン、銀イオ
ン、ナトリウムイオン以外の陽イオンを含まないリン酸
ジルコニウムを抗菌剤として用いることにより、大幅に
色相の安定性が確認された。
【0025】
【表3】
【0026】(実施例4)実施例1で作製したセルロー
スアセテート繊維(No1)、抗菌性セルロースアセテ
ート繊維(No4)、および綿を使用し、それぞれの混
率の異なる布帛No9〜No11を得た。得られた布帛
の洗濯前後における抗菌性能、及び色相の変化を調査
し、結果を表4に示した。表4の結果より、抗菌性セル
ロースアセテート繊維(No4)の混率が18重量%で
あっても非常に良好な抗菌性能を示し、各種合成繊維、
天然繊維等との複合による多種多様な抗菌繊維製品の可
能性が示唆された。
【0027】また、洗濯による変色は全く認められず、
銀イオン系無機抗菌剤のみを紡糸原液に直接混合する事
で製造する抗菌性セルロースアセテート繊維において、
初めて変色の問題のない製品が製造可能となった。
【0028】
【表4】
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、セルロースアセテート
繊維そのものに銀イオン系抗菌剤であるリン酸ジルコニ
ウムを練り込んでいるにも拘わらず、経時的な色の変
化、繊維物性低下も無く、従来のセルロースアセテート
繊維にはない抗菌性能と耐久性を有した新規なセルロー
スアセテート繊維を提供するものであり、本発明のセル
ロースアセテート繊維は、その抗菌性能により衣料用繊
維分野、また、資材用繊維分野において従来のセルロー
スアセテート繊維では達成できなかった多様化に対応し
うる素材となるものであり、今後、大いに期待されるも
のである。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 滅菌率50%以上を示し、色相の経時変
    化が実質的にない抗菌性セルロースアセテート繊維。
  2. 【請求項2】 滅菌率が70%以上である請求項1記載
    の抗菌性セルロースアセテート繊維。
  3. 【請求項3】 強度が0.9g/d(0.79cN/d
    tex)、伸度が11%以上である請求項1または請求
    項2記載の抗菌性セルロースアセテート繊維。
  4. 【請求項4】 抗菌剤として、下記式(1)で表される
    リン酸ジルコニウムを含有させた請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の抗菌性セルロースアセテート繊維。 AgxHyNazZr2(PO43 (1) (式中、x、y、zは各々1未満の正数であり、かつ、
    x+y+z=1である。)
  5. 【請求項5】 式(1)で表されるリン酸ジルコニウム
    の含有量が0.5〜10.0重量%である請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の抗菌性セルロースアセテート繊
    維。
  6. 【請求項6】 式(1)で表されるリン酸ジルコニウム
    の銀イオン担持量が、0.1〜10重量%である請求項
    1〜5のいずれか1項に記載の抗菌性セルロースアセテ
    ート繊維。
  7. 【請求項7】 式(1)で表されるリン酸ジルコニウム
    の一次粒子径が2μm以下である請求項1〜6のいずれ
    か1項に記載の抗菌性セルロースアセテート繊維。
  8. 【請求項8】 抗菌剤を含有させた紡糸原液を分散機を
    用いて、抗菌剤の凝集体の一次粒子径が大きくならない
    ようにしながら、紡糸することを特徴とする抗菌性セル
    ロースアセテート繊維の製造方法。
  9. 【請求項9】 抗菌剤としてのリン酸ジルコニウムの凝
    集体の一次粒子径を5μm以下に調製した有機溶剤スラ
    リーを用いて紡糸する請求項8に記載の抗菌性セルロー
    スアセテート繊維の製造方法。
  10. 【請求項10】 分散機として横型ビーズミルを用いる
    請求項8または9に記載の抗菌性セルロースアセテート
    繊維の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の
    抗菌性セルロースアセテート繊維を縦糸及び/又は緯糸
    に用いることを特徴とする織物。
JP11331098A 1997-09-24 1998-04-23 抗菌性セルロースアセテート繊維及びその製造方法並びに抗菌性セルロースアセテート繊維を用いた織物 Pending JPH11158722A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100477468B1 (ko) * 2002-11-15 2005-03-17 에스케이케미칼주식회사 내세탁성이 우수한 항균 아세테이트 섬유의 제조 방법
KR101031824B1 (ko) 2002-09-03 2011-04-29 렌찡 악티엔게젤샤프트 셀룰로오스 섬유

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