JPH11158243A - 樹脂組成物およびそれを用いた印刷インキ - Google Patents

樹脂組成物およびそれを用いた印刷インキ

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JPH11158243A
JPH11158243A JP32977197A JP32977197A JPH11158243A JP H11158243 A JPH11158243 A JP H11158243A JP 32977197 A JP32977197 A JP 32977197A JP 32977197 A JP32977197 A JP 32977197A JP H11158243 A JPH11158243 A JP H11158243A
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resin
solvent
rosin
unsaturated fatty
acid
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JP32977197A
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Koji Sato
孝二 佐藤
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、特に芳香族成分が低含有である印刷
インキ用溶剤に溶解し、高速印刷に適した樹脂組成物お
よびそれを用いた印刷インキを提供すること。 【解決手段】(A)ロジン変性フェノ−ル樹脂と、
(C)溶剤とからなる混合物において、(D)レゾール
型フェノールアルデヒド樹脂を反応させてなることを特
徴とする樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に芳香族成分が
低含有である印刷インキ用溶剤に溶解し、高速印刷に適
した樹脂組成物およびそれを用いた印刷インキに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の印刷インキ用溶剤は、パラフィン
系、オレフィン系成分の他にベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族成分が15〜20重量%含まれている
が、衛生性を考慮し芳香族成分を低減した溶剤の使用が
検討されている。しかし一般に芳香族成分を低減した溶
剤は、印刷インキ用樹脂、すなわちロジン変性フェノー
ル樹脂との溶解性が悪くなる。
【0003】印刷インキ用に使用されるロジン変性フェ
ノール樹脂の重量平均分子量は、1万から数万程度のも
が使用されてきたが、さらに近年印刷の高速化に伴うミ
スチング等の防止の為5万〜100万、好ましくは7万
〜20万位のものが使用され始め、特に乾式平版印刷に
おいては非画線部での地汚れ防止の為上述の高分子量樹
脂が使用され始めた。さらに乾式平版印刷では品質管理
の基本特性として地汚れ防止の点から印刷インキの粘度
管理を行っているが、樹脂組成物の分子量が低いと、印
刷インキの粘度を調整しても、タック値が高くなり、印
刷時の紙剥けの原因となる。この場合も本発明の実施に
より、樹脂組成物の分子量を高分子化することにより、
適性タック値になり、印刷時の紙剥けを防止できる。し
かし樹脂組成物の重量平均分子量が7万以上になると、
特に上記溶剤との溶解性が悪化し、インキの流動性が悪
くなる。
【0004】さらに、一般にロジン変性フェノール樹脂
が固体の為、印刷インキを製造し易いように、溶剤中に
樹脂を溶解し液状(ワニスと称している)にし、さらに
印刷インキの諸種の適性を具備する為、あまに油、桐油
等の不飽和脂肪油、それらの重合油、それらを使用した
アルキッド樹脂をワニス化時添加混合している。本発明
は、(A)ロジンフェノール樹脂の反応ロジン骨格の残
未反応不飽和部分同志及び又はそれと(B1)不飽和脂
肪油、(B2)アルキッド樹脂の不飽和部分の両者つま
り(A)同志及びまたは(A)と(B1、B2)が
(D)レゾール型フェノールアルデヒド樹脂とディール
スアルダー反応(クロマン環形成)することに着目し、
本発明を完成したものである。
【0005】すなわち、本発明は(A)ロジン変性フェ
ノール樹脂同志及び又は(A)ロジン変性フェノール樹
脂と、(B1)不飽和脂肪油及び又は(B2)アルキッド樹
脂を(D)レゾール型フェノール類アルデヒドで両者
(A)同志及び又は(A)と(B1、B2)を架橋する
ことにより、樹脂の分子量を増大させた樹脂組成物であ
る。又本ワニス系のうち特にロジン変性フェノール樹脂
と溶剤、特に芳香族成分を低減した溶剤とは溶解性が良
くなく、特に樹脂の分子量を増大させるとこの傾向が強
まる。この際も(A)ロジン変性フェノール樹脂同志及
び又は(A)ロジン変性フェノール樹脂と、(B1)不飽和
脂肪油及び又は(B2)アルキッド樹脂を(D)レゾー
ル型フェノール類アルデヒドで両者(A)同志及び又は
(A)と(B1、B2)を架橋させることにより得られ
た樹脂組成物は、芳香族成分が低減された溶剤において
も良好な溶解性をもつものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は特に、芳香族
成分の低含有溶剤に溶解し、高速印刷に適した樹脂組成
物およびそれを用いてなる印刷インキに関するものであ
る。特に高速印刷におけるミスチング、インキの流動
性、乾式平版印刷における地汚れ劣化、紙剥け等の防止
を図ったものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、(A)ロ
ジン変性フェノ−ル樹脂と、(C)溶剤とからなる混合
物において、(D)レゾール型フェノールアルデヒド樹
脂を反応させてなることを特徴とする樹脂組成物であ
る。第2の発明は、(A)ロジン変性フェノ−ル樹脂
と、(B1)不飽和脂肪油及び又は(B2)不飽和脂肪
油又は不飽和脂肪酸を使用したアルキッド樹脂と、
(C)溶剤とからなる混合物において、(D)レゾール
型フェノールアルデヒド樹脂を反応させてなることを特
徴とする樹脂組成物である。
【0008】第3の発明は、(A)ロジン変性フェノ−
ル樹脂20〜70重量%と、(B1)不飽和脂肪油及び
又は(B2)不飽和脂肪油又は不飽和脂肪酸を使用した
アルキッド樹脂0〜20重量%と、(C)溶剤20〜7
0重量%とからなる混合物において、(D)レゾール型
フェノールアルデヒド樹脂0.1〜20重量%を反応さ
せてなることを特徴とする第1ないし第2発明いずれか
記載の樹脂組成物である。第4の発明は、(A)ロジン
変性フェノ−ル樹脂の重量平均分子量が7万〜100万
であることを特徴とする第1ないし第3発明いずれか記
載の樹脂組成物である。
【0009】第5の発明は、(D)溶剤の芳香族成分が
1重量%以下であることを特徴とする第1ないし第4発
明いずれか記載の樹脂組成物である。第6の発明は、第
1ないし第5発明のいずれか記載の樹脂組成物を用いた
印刷インキである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明について詳しく説明する
と、(A)ロジン変性フェノール樹脂とは、一般にロジ
ンとレゾール型フェノールアルデヒド樹脂を反応させ、
さらに多価アルコール等でエステル化反応させたものが
例示される。しかし反応順序はこれにこだわるものでは
なく、例えばロジンと多価アルコールを先に反応させ、
その後レゾール型フェノールアルデヒド樹脂を反応させ
てもよいし、必要に応じレゾール型フェノールアルデヒ
ド樹脂の分割仕込みを行ってもよい。又反応容器にオー
トクレーブを使用した場合はあらかじめレゾール型フェ
ノールアルデヒド樹脂を合成しないで、ロジン、アルデ
ヒド、フェノール、多価アルコールを同時に仕込み反応
させてもよい。
【0011】本発明において、一般的製法で説明すると
ロジンとしては、ガムロジン,ウッドロジン,トール油
ロジン,不均化ロジンまたはこれらの重合物が挙げら、
またマレイン酸,イタコン酸,クロトン酸等の不飽和カ
ルボン酸を付加したロジン誘導体等が挙げられる。本発
明において、(D)レゾール型フェノールアルデヒド樹
脂としては レゾール型若しくは酸触媒で常法によりノ
ボラック化した後レゾール化したフェノール樹脂も含
む。このレゾール型フェノール樹脂のフェノールとして
は、炭素数が0〜20の直鎖、分岐状、環状アルキル
基、芳香族、脂環基で置換された、フェノール類、例え
ば石炭酸,クレゾール,t−またはsec−ブチルフェ
ノール,アミルフェノール,シクロヘキシルフェノー
ル,オクチルフェノール,ノニルフェノール,ドデシル
フェノ−ル、ヘキサデシルフェノ−ル、オクタデシルフ
ェノ−ル、ノナデシルフェノ−ル、ジオクチルフェノ−
ル、フェニルフェノール,クミルフェノール等のフェノ
ール(オルソ、メタ、パラ配向のいずれでのよい)、カ
テコール,レゾルシン,ハイドロキノン,ピロガロー
ル、ビスフェノール(ビスフェノールA、F、S等)等
の多価フェノールが挙げられ、中でも溶解性の点から長
鎖アルキルフェノールがよい。例えばブチルフェノー
ル、オクチルフェノール、ノニルフェノールを主体とす
ることが好ましい。勿論(ドデシル、ヘキサデシル、オ
クタデシル、ノナデシル、ジオクチル)等の各フェノ−
ルであるならさらに溶解性は向上する。
【0012】アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド
(ホルマリン)、p−ホルムアルデヒド等が主体的に例
示されるが、他アルデヒド、例えばアセトアルデヒド、
長鎖アルキルアルデヒド、芳香族アルデヒド、フルフラ
ール等でもよい。
【0013】本発明のレゾール型フェノールアルデヒド
樹脂の合成は、次のようにして得ることができる。攪拌
機付き、水分離冷却管、温度計付き四つ口フラスコに上
記フェノールとアルデヒドをフェノール1モルに対して
アルデヒド、0.2〜4モルで仕込み更にトルエン,キ
シレン等の溶剤を固形分が40〜70%となるような量
を添加し、攪拌加熱し50℃にて水酸化カルシウム,酸
化カルシウム,水酸化マグネシウム,酸化マグネシウム
などの不溶性塩基性塩を用い、これらの塩を水と混合
し、スラリー状として添加する。また、アンモニウム水
やアミンも触媒として利用でき、塩基性塩およびアミン
のいずれもフェノール1モルに対し0.05〜0.1モ
ルの範囲で合成できる。0.05モル以下では反応が遅
く未反応物が多くなり、0.1モル以上では得られる樹
脂組成物の溶解性が劣化する。また、水の量は3%〜1
0%が好ましい。水の量が3%以下であると出来上った
レゾール型フェノール樹脂の着色が大きくなり、10%
以上では縮合の進行がおそくなり、必要な分子量のレゾ
ール型フェノール樹脂が得られない。
【0014】触媒添加後65〜110℃の反応温度で1
〜10時間反応を続けた後、冷却し30〜60℃としそ
の後塩酸、硫酸等の鉱酸、蟻酸、酢酸等の有機酸で中和
水洗を行なう。
【0015】本発明の多価アルコールとしては、エチレ
ングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ネオペンチルグ
リコール、(モノ、ジ、トリ)グリセリン、(モノ、
ジ、トリ)トリメチロ−ルエタン、(モノ、ジ、トリ)
トリメチロ−ルプロパン、(モノ、ジ、トリ)トリメチ
ロ−ルアルカン、(モノ、ジ、トリ)ペンタエリスリト
−ル、ソルビトール等の脂肪族多価アルコール、トリス
(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、イノシト
ール、セルロース等の環状多価アルコール等が例示され
る。さらに多価アルコール、多価フェノール、アミン系
の活性水素を持った化合物とエチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドとの反応に
よって得られた化合物、例えばビスフェノールAエチレ
ンオキサイド付加体、トリエタノールアミンなどが例示
される。さらに上記活性水素を持つ化合物とエピクロル
ヒドリンとの反応によって得られた、もしくは不飽和基
と過酸(過酢酸、過安息香酸等)によって得られたエポ
キシ化合物、例えば、ペンタエリスリトールテトラグリ
シジルエーテル、ビスフェノール(A、F、S)エポキ
シ、トリグリシジルエーテルアミン、エポキシ化あまに
油、エポキシ化大豆油、脂環式エポキシ等が例示され
る。
【0016】本発明に係る多価アルコールとのエステル
化反応では、時には触媒を用いられることもあり、酸性
触媒としてはp−トルエンスルホン酸,ドデシルベンゼ
ンスルホン酸,メタンスルホン酸,エタンスルホン酸等
のスルホン酸類、硫酸,塩酸等の鉱酸、トリフルオロメ
チル硫酸、トリフルオロメチル酢酸、ルイス酸等があ
る。さらにテトラブチルジルコネート、テトライソプロ
ピルチタネート等の金属錯体、酸化マグネシウム、酸化
カルシウム、酸化亜鉛等のアルカリ、アルカリ土類金属
の酸化物、金属塩触媒等が例示される。これらの触媒は
ロジンフェノ−ルの全樹脂中0.01〜1重量%で20
0℃以上の温度で反応させる。しかし、このような条件
では反応物が容易に着色するため、還元剤である次亜リ
ン酸,トリフェニルホスファイト,トリフェニルホスフ
ェート等を併用することもある。
【0017】更に残存する酸触媒等に由来する水素イオ
ンを中和することによって金属の錆を防ぐこともでき
る。中和剤としては、リチウム,セシウム,マグネシウ
ム,カルシウム,ストロンチウム,バリウム,アルミニ
ウム,亜鉛,チタン,ジルコニウム,アンチモン,セレ
ン等の金属の水酸化物,酸化物またはカルボン酸塩類の
利用が可能である。
【0018】〔(A)ロジン変性フェノール樹脂の合成
法〕攪拌機付き、水分離冷却管、温度計付き四つ口フラ
スコにロジンを仕込みN2ガスを吹き込みながら加熱
し、180〜260℃に昇温した後上記レゾール型フェ
ノールアルデヒド樹脂(トルエン、キシレン等の有機溶
媒に溶解)を滴下しながら加え反応させ、溶媒を回収
し,滴下終了後、加熱し200〜280℃に昇温した
後、多価アルコールを仕込み必要に応じp−トルエンス
ルフォン酸等の酸性触媒、を加えエステル化反応させ、
酸価が25以下になったら反応を終了さす。また、更に
は本発明の印刷インキ用樹脂組成物は、従来から印刷イ
ンキに用いられているロジン変性フェノール樹脂,アル
キッド樹脂,石油樹脂等との併用あるいは一部の石油樹
脂変性,アクリル変性,ウレタン変性等による変性も可
能である。
【0019】本発明の(B1)不飽和脂肪油とは10〜
80のカーボン数を持ち、沃素価100以上の乾性油、
半乾性油それらの重合油、合成乾性油ならいずれでも良
く、桐油、あまに油、脱水ひまし油、大豆油、サフラワ
ー油、それらの重合油、マレイン化油、スチレン化油等
が例示される。又(B2)不飽和脂肪油又は不飽和脂肪
酸を使用したアルキッド樹脂とは上述の不飽和脂肪油又
はそれらの不飽和脂肪酸と多価アルコール、多塩基酸と
を反応させた樹脂である。多価アルコールとして上述の
ロジン変性フェノール樹脂で使われた多価アルコール化
合物と同様の化合物が例示される。多塩基酸としては
(無水)琥珀酸、(無水)マレイン酸、フマル酸等の脂
肪族二塩基酸、(無水)フタル酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、(無水)トリメリット酸、(無水)ピロメリ
ット酸等の芳香族多塩基酸、(無水)テトラヒドロフタ
ル酸、(無水)ヘキサヒドロフタル酸、(無水)ハイッ
ミク酸、(無水)メチルハイミック酸等の脂環族多塩基
酸等が例示される。アルキッド樹脂は常法により製造さ
れるが、不飽和脂肪油使用の場合はエステル交換法によ
り合成される。さらに必要に応じ、酢酸、アクリル酸、
オクチル酸、ドデシル酸、ステアリン酸、(ターシャリ
ブチル)安息香酸、ロジン等カーボン数1〜30の他の
脂肪族、芳香族、脂環族一塩基酸で変性することもでき
る。
【0020】本発明に使用の(C)溶剤とは、印刷イン
キに用いられるものならなにでもよく例としては、日本
石油(株)製1号スピンドル油、3〜7号ソルベント、
ナフテゾールH、アルケン56NT、三菱化成(株)製
ダイヤドール13、ダイヤレン168、日産化学(株)
製Fオキソコール140、Fオキソコール180等が用
いられる。芳香族成分を1%に減じた印刷インキ用溶剤
として日本石油(株)製AFソルベント4〜8、ISU
(株)製N−パラフィンC14−C18等が例示される。沸
点が150℃〜400℃、好ましくは200℃〜350
℃でアニリン点は65〜105℃、好ましくは65〜9
5℃が望まれる。もしアニリン点が105℃より高い溶
剤を利用すれば、インキ組成中の使用樹脂との溶解性に
乏しく、インキの流動性が不十分であり、その結果被印
刷体へのレベリングが乏しく光沢のない印刷物しか得ら
れない。また65℃より低いアニリン点の溶剤を利用し
たインキは乾燥時のインキ被膜からの溶剤の離脱性が悪
く乾燥劣化を起こしてしまう。表1に印刷インキ用溶剤
の性状表を記載する。
【0021】印刷インキ用溶剤の性状表
【0022】
【表1】
【0023】本発明に係る樹脂を用いて印刷インキ用ワ
ニスとするには、攪拌機付き、水分離冷却管、温度計付
き四つ口フラスコに本発明の樹脂20〜70重量%、
(B1)不飽和脂肪油及び又は(B2)不飽和脂肪油又
はそれらの不飽和脂肪油を使用したアルキッド樹脂0〜
20重量%、(C)印刷インキ用溶剤20〜70重量%
を仕込み、窒素気流下で、180〜200℃で溶解す
る。さらに同温度で(D)レゾール型フェノール類アル
デヒド樹脂0.1〜20重量%(固形分量)を滴下で仕
込むみ一時間反応させキシレンを回収する。レゾール型
フェノール類アルデヒド樹脂の仕込み量はロジン類フェ
ノール樹脂の重量分子量に関係し、ロジン類フェノール
樹脂の重量平均分子量とレゾール型フェノール類アルデ
ヒドの仕込み重量%の関係では各々1〜5万の場合10
〜20重量%、5〜7万の場合5〜10重量%、8万以
上の場合0.1〜5重量%がおおよその仕込み目安とな
る。これより多いとワニスがゲル化して印刷インキ用溶
媒に溶解しなくなり、少ない場合はゲル能が弱い場合も
ある。勿論この近傍では若干ずれることもあるのでその
時は個別対応をする。さらに必要に応じてオクチル酸ア
ルミニウム,ステアリン酸アルミニウム,オクチル酸ジ
ルコニウム,アルミニウムトリイソプロポキサイド,ア
ルミニウムジプロポキサイドモノアセチルセトナート等
によるゲル化剤を利用してゲルワニスにすることもあ
る。
【0024】一般に印刷インキ組成は 顔料 10〜25(重量%) 樹脂ワニス 40〜80 アルキッド樹脂 0〜10 乾性油 0〜10 印刷インキ用溶剤 5〜40 乾燥促進剤 0〜3 その他の添加剤 0〜10 からなる。
【0025】顔料としては公知の一般的なもの、例えば
ベンジジンエロー,レーキレッドC,カーミン6B,フ
タロシアニンブルー,カーボンブラック、必要に応じて
無機顔料や流動性調整剤としての体質顔料が使用され
る。
【0026】必要に応じて耐摩擦向上剤,インキドライ
ヤー,乾燥抑制剤等のコンパウンドなどの各種添加剤を
添加し、適切な粘度となるよう調整することで枚葉オフ
セットインキ,オフ輪インキ等のオフセットインキとな
り、このオフセットインキは湿し水を使用する通常の枚
葉、オフ輪印刷インキとしても、また湿し水を使用しな
い乾式平版印刷用の印刷インキとしても使用することが
できる。また、新聞インキあるいは凸版インキとしても
使用できる。
【0027】
【実施例】次に具体例により本発明を説明する。例中
「部」とは重量部を示す。以下具体例により示す。 製造例1(レゾール型フェノール樹脂の合成) 攪拌機,還流冷却器,温度計付4つ口フラスコにt ーブ
チルフェノール150部、92%p−ホルムアルデヒド
81.5部、キシレン200部を仕込み、窒素ガスを吹
き込みながら加熱攪拌し、50℃で水酸カルシウム2.
0部を水10部に分散させて、その分散液を添加し70
℃に昇温し、同温度で6時間反応させる。その後、冷却
し、塩酸で中和、水洗する。このレゾール型フェノール
樹脂をレゾ−ル液(P1)とする。以下、表2のように
合成する。
【0028】レゾール型フェノール類アルデヒド樹脂の
合成
【0029】
【表2】
【0030】製造例2(ロジンフェノ−ル樹脂の合成) 攪拌機,水分離器付き還流冷却器,温度計付4つ口フラ
スコに窒素ガスを吹き込みながら、ロジン65部を仕込
み、加熱攪拌し、200℃でレゾ−ル液35部(固形
分)を滴下しながら約2時間かけて仕込み、その間水と
キシレンを回収しながら反応させ、仕込み終了後、昇温
し250℃でグリセリン6.6部を仕込み10時間反応
させ、酸価が25以下になったので汲みだした(樹脂R
1)。以下、表3のように合成する。
【0031】ロジンフェノール樹脂の合成
【0032】
【表3】
【0033】注)*ロジンと反応するレゾ−ル液は固形
分の重量部を示す。 *重量平均分子量は東ソー(株)製ゲルパーミエイショ
ンクロマトグラフィ(HLC8020)で検量線用標準
サンプルはポリスチレンで測定した。 製造例3、アルキッド樹脂の合成例 攪拌機付き、水分離管付き、温度計付き四つ口フラスコ
にあまに油800部を仕込み窒素気流下で100℃にし
水酸化ナトリウム0.4部を仕込み200℃に昇温しペ
ンタエリスリトール60部を仕込みさらに昇温し240
℃で反応させメタノールトレランス0.6CC/G(試
験管に25℃で樹脂1グラムに対し攪拌しながらメタノ
ールを少しずつ入れ0.6CC入れたところで白濁した
時点)の時点でテレフタル酸140部を仕込み一時間反
応後さらに昇温し270℃で約10時間反応させ粘度が
Z6(ガードナー気泡粘度計)、酸価15以下で、18
0℃に冷却し汲み出した。(アルキッド樹脂AR)。
【0034】製造例4(樹脂ワニスの作成) 比較例樹脂ワニス 印刷インキ用樹脂ワニスとするには、攪拌機付き、水分
離冷却管付き、温度計付き四つ口フラスコに樹脂(R
1)40部、あまに油15部、6号ソルベント37.9
部を仕込み、窒素気流下で180〜200℃で一時間か
け溶解し粘度を1250±50ポイズ/25℃に調製し
汲み出した(ワニスV1)。
【0035】実施例樹脂ワニスの作成 本発明に係る樹脂を用いて印刷インキ用ワニスとするに
は、攪拌機付き、水分離管付き、温度計付き四つ口フラ
スコに本発明の樹脂(R1)40部、あまに油15部、
6号ソルベント34.9部を仕込み、窒素気流下で18
0〜200℃で溶解する。さらに同温度でレゾール型フ
ェノール類アルデヒド樹脂(P1)10部(固形分)を
滴下で仕込みキシレンを回収しながら一時間反応させ粘
度を1250ポイズ/25℃に調製し汲み出した(ワニ
スV6)。以下比較例、実施例ワニスについて表4のよ
うにワニス化を行った。
【0036】樹脂ワニスの作成
【0037】
【表4】
【0038】注)*表中樹脂ワニスについて、比較例と
実施例は(V1とV6、V2とV7、V3とV8、V4
とV9、V5とV10、V11とV12)の関係で比較
する事。 *溶解性はノバコントロール(NOVOCONTRO
L)(株)製ケモトロニック(全自動濁点測定装置)で
測定した。測定法は供試ガラス管にサンプル/溶剤=2
g /18g を仕込みマグネチックスタラーを入れ、当該
装置にかけ、攪拌昇温し約200℃で溶解する。溶解後
自動的に冷却され規定濁度になった温度を表す。したが
って温度が低い程溶解性が良好であることを示す。
【0039】5.印刷インキの製造例 印刷インキは印刷インキ組成にしたがい三本ロ−ルで常
法により作成した。尚、インキ粘度は780±30ポイ
ズ/25℃に調製した。
【0040】印刷インキ処方と性状を表5に示す。
【0041】インキの処方と性状
【0042】
【表5】
【0043】注)*表中インキの性状について、比較例
と実施例は(I- 2とI- 6、I- 2とI- 7 、I-
3とI- 8、I- 4とI- 9、I- 5とI- 10、I−
11とI−12)の関係で比較する事。 試験法 *タック値:インコメター400RPM、室温25℃、
ロール温度30℃、規格のインキ量で一分後の値。 *フロー値:規格平行板粘度計で25℃、一分後のイン
キの流動半径値(ミリメートル) *地汚れ:乾式平版印刷試験機での非画線部へのインキ
の付着開始温度で表示し、温度が高い程良好である。温
度は乾式平版部分のセンサーによる温度表示である。版
は東レ(株)水無し平版(TAP24DG1)を使用し
た。
【0044】*ミスチング:ミシチング試験機2000
RPM、ロール温度40℃で、規定量のインキを付けそ
のミストの度合いを相対評価したもの。(優)5−1
(劣)
【0045】
【発明の効果】本発明の実施により樹脂ワニスの高分子
量化ができ、なおかつ低芳香族性印刷インキ用溶剤への
溶解性が向上し、高速印刷に適した印刷インキ用樹脂ワ
ニス、その製造方法及び印刷インキを得ることができ
る。特に高速印刷におけるミスチング、インキの流動
性、乾式平版印刷における地汚れ劣化、紙剥け等の防止
を図ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ロジン変性フェノ−ル樹脂と、
    (C)溶剤とからなる混合物において、(D)レゾール
    型フェノールアルデヒド樹脂を反応させてなることを特
    徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(A)ロジン変性フェノ−ル樹脂と、(B
    1)不飽和脂肪油及び又は(B2)不飽和脂肪油又は不
    飽和脂肪酸を使用したアルキッド樹脂と、(C)溶剤と
    からなる混合物において、(D)レゾール型フェノール
    アルデヒド樹脂を反応させてなることを特徴とする樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】(A)ロジン変性フェノ−ル樹脂20〜7
    0重量%と、(B1)不飽和脂肪油及び又は(B2)不
    飽和脂肪油又は不飽和脂肪酸を使用したアルキッド樹脂
    0〜20重量%と、(C)溶剤20〜70重量%とから
    なる混合物において、(D)レゾール型フェノールアル
    デヒド樹脂0.1〜20重量%を反応させてなることを
    特徴とする請求項1ないし2いずれか記載の樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】(A)ロジン変性フェノ−ル樹脂の重量平
    均分子量が7万〜100万であることを特徴とする請求
    項1ないし3いずれか記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】(D)溶剤の芳香族成分が1重量%以下で
    あることを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の
    樹脂組成物。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5いずれか記載の樹脂組成
    物を使用した印刷インキ。
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