JPH11156451A - 円筒部が一体形成されてなる金属製品の製造方法 - Google Patents

円筒部が一体形成されてなる金属製品の製造方法

Info

Publication number
JPH11156451A
JPH11156451A JP9330117A JP33011797A JPH11156451A JP H11156451 A JPH11156451 A JP H11156451A JP 9330117 A JP9330117 A JP 9330117A JP 33011797 A JP33011797 A JP 33011797A JP H11156451 A JPH11156451 A JP H11156451A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bent
outer peripheral
cylindrical
cylindrical wall
wall portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9330117A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3809265B2 (ja
Inventor
Hideaki Tanaka
秀明 田中
Tadayuki Asano
忠幸 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kojima Industries Corp
Original Assignee
Kojima Press Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kojima Press Industry Co Ltd filed Critical Kojima Press Industry Co Ltd
Priority to JP33011797A priority Critical patent/JP3809265B2/ja
Publication of JPH11156451A publication Critical patent/JPH11156451A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3809265B2 publication Critical patent/JP3809265B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Forging (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 円筒部が一体的に形成されると共に、該円筒
部の外周面に、凹部が、傾斜面乃至は湾曲面からなる側
面を有して、周方向に連続して延びるように設けられた
金属製品が、欠肉を生ずることなく、優れた品質をもっ
て有利に製造され得る方法を提供する。 【解決手段】 円筒状の金属素材を塑性加工して、径方
向外方に向かって突出する、くの字断面形状を呈する屈
曲筒壁部が一体形成されてなる中間成形体を成形した
後、外周面に、目的とする金属製品の円筒部の凹部に対
応した形状の凸部を有する成形ローラを用い、該成形ロ
ーラの凸部の側面のうち、前記中間成形体との対向配置
下において該中間成形体の屈曲筒壁部の基部側に位置す
る側面に、該屈曲筒壁部の屈曲角部を接触させた状態
で、該屈曲筒壁部を転造加工することにより、該屈曲筒
壁部の屈曲角部と基部との間の部位を、その長さ方向に
圧縮して、増肉せしめると共に、該屈曲筒壁部を該成形
ローラの外周面に対応した形状に成形して、前記円筒部
を形成するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、円筒部が一体形成されてなる金
属製品の製造方法に係り、特に、該円筒部の外周面に、
径方向内方に凹陥した凹部が、傾斜面乃至は湾曲面から
なる側面をもって、周方向に連続して延びるように設け
られた金属製品の有利な製造方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、円筒部が一体的に形成されると
共に、かかる円筒部の外周面に、径方向内方に凹陥した
凹部が、傾斜面乃至は湾曲面からなる側面をもって、周
方向に連続して延びるように設けられた金属製品が、自
動車部品等、各種の機械部品として、一般に用いられて
いる。例えば、ダンパー付クランクプーリ等に代表され
るダンパープーリのプーリ本体は、有底の円筒形状を呈
し、その円筒部(筒壁部)の外周面に、円筒状のダンパ
ーマスとの間に介装されるリング状の弾性体の内周側の
中間部位が嵌入される凹部が、周方向に連続して延びる
ように設けられており、また、この凹部は、弾性体の内
周側の中間部位が確実に嵌入され得るように、凹状の湾
曲面からなる側面を有して、構成されている。
【0003】ところで、そのようなダンパープーリのプ
ーリ本体は、一般に、以下の如き工程に従って、製造さ
れている。即ち、先ず、目的とするプーリ本体を与える
円板状の金属素材を用い、この金属素材に対して、プレ
ス成形機等を用いた、公知の絞り加工等を行なうことに
より、該金属素材を有底の円筒形状に成形して、予備成
形品を得、その後、この予備成形品を、中心軸回りに回
転可能に構成された成形金型にセットする。次に、プー
リ本体の外面形状に対応した形状の外周面を有し、該外
周面に、プーリ本体の外周面に形成される凹部に対応し
た形状の凸部が周方向に連続して延びるように形成され
てなる成形ローラを用い、前記予備成形品を成形金型の
中心軸回りに、該成形金型と一体回転せしめた状態下
で、該予備成形品の筒壁部に該成形ローラの外周面を押
し付けて、転造加工を行なうことにより、該筒壁部をプ
ーリ本体の外面形状に対応した形状に成形し、以て、該
筒壁部から成形された円筒部を有し、且つ該円筒部の外
周面に、前述の如き所定形状を有する凹部が形成され
た、目的とするプーリ本体を得るのである。
【0004】このようなプーリ本体の製造方法において
は、金属素材に対する塑性加工により目的とする金属製
品が得られるところから、金属素材に対して切削加工等
を行なう場合に比して、材料歩留りが高く、それによっ
て、材料コストが有利に低く抑えられ得るといった利点
が得られるのであるが、金属素材から加工される予備成
形品が、椀形状の全体形状を呈するように、換言すれ
ば、該予備成形品の底部側角部が湾曲面形状を有するよ
うに成形される場合、最終的に得られるプーリ本体にお
ける円筒部の基部側角部の内側に欠肉が生ぜしめられる
といった欠点があった。
【0005】すなわち、椀形状の有底円筒体は、円板状
の金属素材から極めて容易に成形される得るところか
ら、プーリ本体を与える予備成形品として、従来から多
く使用されてきているのであるが、そのような椀形状を
呈する予備成形品に対して、上述の如き形状の成形ロー
ラを用いた転造加工を行なった場合、該予備成形品の底
部側角部が湾曲面形状とされているために、該予備成形
品の筒壁部の高さ方向中間部位が、該成形ローラの凸部
にて、径方向内方に凹陥せしめられ、特に、該筒壁部が
内側に突出するくの字形状を呈するように凹陥せしめら
れた際に、前記底部側角部の内側に、該角部の内側面か
らなる湾曲面形状の凹みが残り、それによって、最終的
に得られるプーリ本体の円筒部における基部側角部の内
側に、かかる凹みからなる欠肉が生ぜしめられることと
なるのである。そして、そのような欠肉部分を有するプ
ーリ本体にあっては、外観が悪く、しかも強度や耐久性
にも劣るものとなってしまうことが避けられないのであ
る。
【0006】このように、プーリ本体等の如く、円筒部
が一体的に形成されると共に、かかる円筒部の外周面
に、径方向内方に凹陥する凹部が、傾斜面乃至は湾曲面
からなる側面をもって、周方向に連続して延びるように
設けられた金属製品を製造する従来の製造方法にあって
は、その製造過程で成形される予備成形品の形状によっ
て、最終的に得られる金属製品の品質が大きく左右され
るといった、極めて大きな問題が存していたのである。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述せる如き事
情を背景にして為されたものであって、その解決課題と
するところは、円筒部が一体的に形成されると共に、か
かる円筒部の外周面に、径方向内方に凹陥する凹部が、
傾斜面乃至は湾曲面からなる側面をもって、周方向に連
続して延びるように設けられた金属製品を製造するに際
して、該金属製品を与える予備成形品の底部側角部の形
状に拘わらず、欠肉が何等存在しない、優れた品質を有
する金属製品を有利に製造し得る技術を提供することに
ある。
【0008】
【解決手段】そして、本発明にあっては、上述の如き課
題の解決のために、円筒部の外周面に、径方向内方に凹
陥した凹部が、傾斜面乃至は湾曲面からなる側面をもっ
て、周方向に連続して延びるように設けられた金属製品
の製造方法において、(a)前記金属製品を与える円板
状の金属素材を用い、該金属素材に対して塑性加工を施
すことにより、前記円筒部を与える屈曲筒壁部が、径方
向外方に向かって突出する、くの字断面形状を呈して、
一体的に形成されてなる中間成形体を成形する工程と、
(b)前記円筒部の外形形状に対応した形状の外周面を
有し、該外周面において前記中間成形体の屈曲筒壁部と
対向配置可能とされ、且つ該外周面に、前記円筒部に設
けられる前記凹部に対応した形状の凸部が、該凹部の側
面に対応した傾斜面乃至は湾曲面からなる側面をもっ
て、該外周面の周方向に連続して延びるように設けられ
た成形ローラを用い、該成形ローラの前記凸部の側面の
うち、前記中間成形体との対向配置下において、該中間
成形体の屈曲筒壁部の基部側に位置する側面に、該中間
成形体の屈曲筒壁部における屈曲角部を接触させた状態
で、それら成形ローラと中間成形体とを、それぞれの中
心軸回りに相対回転せしめつつ、若しくは周方向に相対
移動させつつ、該成形ローラを該中間成形体の屈曲筒壁
部に押し付けることにより、該屈曲筒壁部の屈曲角部と
基部との間の部位を、その長さ方向に圧縮して、増肉せ
しめると共に、該屈曲筒壁部を該成形ローラの外周面に
対応した形状に成形して、前記円筒部を形成する工程と
を含むことを、その特徴とするものである。
【0009】すなわち、本発明に従う、円筒部が一体形
成されてなる金属製品の製造方法にあっては、目的とす
る金属製品を与える金属素材から、径方向外方に向かっ
て突出する、くの字断面形状を呈する屈曲筒壁部を有す
る中間成形体を形成した後、、かかる中間成形体の屈曲
筒壁部を、前記金属製品の円筒部の外形形状に対応した
外周面を有する成形ローラにて押圧することにより、該
屈曲筒壁部の屈曲角部と基部との間の部位が、その長さ
方向に圧縮されて、増肉せしめられつつ、成形ローラの
外周面に対応した形状に成形されるようになっていると
ころから、従来手法において用いられる予備成形品の底
部側角部に相当する、中間成形体の屈曲筒壁部における
基部側角部の肉厚が増大せしめられた状態下で、該屈曲
筒壁部から円筒部が成形加工され得るようになっている
のである。
【0010】それ故、かかる本発明手法においては、該
屈曲筒壁部の基部側角部が角張った形状とされている場
合は勿論、かかる基部側角部が湾曲面形状とされていて
も、従来方法を採用する場合、即ち、目的とする金属製
品の円筒部を与える予備成形品の筒壁部を何等増肉せし
めることなく、単に、成形ローラにて、該筒壁部から円
筒部を成形加工するだけの場合とは異なり、成形ローラ
の凸部にて、該屈曲筒壁部の高さ方向中間部位が径方向
内方に凹陥せしめられる際に、該屈曲筒壁部の基部側角
部の内側に、該角部の内側面からなる凹みが残るような
ことが有利に回避され得るのであり、そして、その結果
として、最終的に得られるプーリ本体の円筒部における
基部側角部の内側に、かかる凹みからなる欠肉が生ぜし
められるようなことが、効果的に阻止され得るのであ
る。
【0011】従って、このような本発明に従う金属製品
の製造方法によれば、円筒部が一体的に形成されると共
に、かかる円筒部の外周面に、径方向内方に凹陥する凹
部が、傾斜面乃至は湾曲面からなる側面をもって、周方
向に連続して延びるように設けられた金属製品が、該金
属製品を与える予備成形品の底部側角部の形状に拘わら
ず、欠肉等の製品欠陥を何等生ずることなく、極めて有
利に製造され得るのであり、その結果として、製造され
る金属製品において、外観、強度、及び耐久性等の点に
おける優れた品質が安定的に確保され得るのである。
【0012】また、そのような本発明に従う金属製品の
製造方法の有利な態様の一つによれば、前記金属素材に
対する塑性加工が、該金属素材に対して曲げ加工若しく
は絞り加工を施すことにより、該金属素材を有底の円筒
形状に成形する第一の工程と、該有底円筒形状に成形さ
れた該金属素材の筒壁部との対向配置下で、該筒壁部の
基部側から先端側に向かうに従って次第に大径となるテ
ーパ形状の外周面を有するテーパローラを用い、該テー
パローラの外周面を該金属素材の筒壁部における先端側
部位の外周面に接触させつつ、それらテーパローラと金
属素材とを、それぞれの中心軸回りに相対回転せしめつ
つ、若しくは周方向に相対移動させつつ、該テーパロー
ラを該金属素材の筒壁部に押し付けることにより、該筒
壁部を外方に向かって突出するくの字断面形状に屈曲せ
しめて、前記屈曲筒壁部を成形する第二の工程とを含む
加工方法にて構成されることとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより具体的に明ら
かにするために、本発明に係る金属製品の製造方法につ
いて、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
【0014】先ず、図1には、本発明手法に従って製造
される金属製品の一例としての、ダンパープーリを構成
するプーリ本体が、概略的に示されている。かかる図か
らも明らかなように、このプーリ本体10は、全体とし
て、略有底の円筒形状を呈しており、底部12の中心部
に中心孔14が形成されている一方、円筒部16の外周
面の高さ方向中間部には、凹部18が、周方向に連続し
て延びるように設けられている。また、この凹部18
は、円筒部16の外周面が、径方向内方に所定深さ凹ま
されてなる形状を有しており、且つ円筒部16の開口側
と底部12側にそれぞれ位置する側面20a,20b
が、凹状湾曲面とされている。
【0015】そして、かかるプーリ本体10にあって
は、図1に仮想線で示される如く、従来と同様に、円筒
部16の外周面上に、リング状の弾性体17が、その内
周側の中間部位を前記凹部18内に嵌入せしめて、固着
された状態下で、円筒状のダンパーマス19の内側に一
体的に組み付けられることによって、ダンパープーリを
構成するようになっているのである。また、かくの如き
構成とされたダンパープーリは、プーリ本体10におけ
る基部12の中心孔14において、図示しないクランク
シャフトに取り付けられて、これと一体回転せしめられ
ることとなる。
【0016】而して、このようなプーリ本体10は、有
利には、以下のような工程に従って、製造されることと
なるのである。
【0017】すなわち、先ず、大径の円板形状を呈し、
中心部に貫通孔が設けられてなる金属素材を準備し、こ
れに対して公知のプレス成形機等を用いた絞り加工を行
なう。それによって、図2に示される如く、有底の円筒
形状を呈し、底壁部22の中心部に中心孔24が設けら
れ、且つ筒壁部26の底部側角部28が湾曲面形状とさ
れた予備成形品30を得る。なお、この予備成形品30
を構成する金属素材としては、目的とするプーリ本体1
0の構成材料として従来から使用される材質のものが、
何れも有利に用いられる。
【0018】そして、この予備成形品30の筒壁部26
を加工することにより、目的とするプーリ本体を得るの
であるが、その際、有利には、図3に示される如き製造
装置32が用いられることとなる。
【0019】この製造装置32は、図3からも明らかな
ように、基台34上に配置された成形金型36を有し
て、構成されている。また、かかる成形金型36は、互
いに同軸的に対向配置された下型38と上型40とを備
えている。
【0020】そして、図4に示される如く、成形金型3
6の下型38は、下型側ホルダー42と下型側パッド4
4とセンターブロック46とが、それぞれ、成形金型3
6の中心軸41と同軸的に位置せしめられた状態でボル
ト固定され、一体的に組み付けられて、構成されてい
る。また、センターブロック46の上面の中心部には、
芯出し用突起47が一体的に立設せしめられている。
【0021】一方、上型40は、前記中心軸41に対し
て同軸的に配置された、上型側ホルダー48とガイドブ
ッシュ50と上型側パッド52とセンター払出しピン5
4とを有しており、ガイドブッシュ50が、上型側ホル
ダー48に対してボルト固定されていると共に、該ガイ
ドブッシュ50の内孔内に、上型側パッド52が、更に
該上型側パッド52の内孔内に、センター払出しピン5
4が、それぞれ、上型40の軸方向に上下移動可能に挿
通配置されて、構成されている。
【0022】また、この上型40にあっては、上型側パ
ッド52の下端部が、目的とするプーリ本体10の内面
形状に対応した形状とされている。更に、上型側パッド
52とセンター払出しピン54の各上面には、コイルバ
ネ収容孔56,58がそれぞれ設けられ、また、各コイ
ルバネ収容孔56,58内には、圧縮コイルバネ60,
62が、両端部を各コイルバネ収容孔56,58の底面
と前記上型側ホルダー48の下面とに各々係止せしめた
状態で、それぞれ、収容、配置されている。
【0023】そして、図3に示される如く、上述のよう
な構造とされた下型38が、前記基台34上に配置され
た下型取付板70に対して、位置固定に取り付けられて
いる。また、この下型38が取り付けられる下型取付板
70は、基台34上において、回転可能に支持されてい
ると共に、該基台34に形成されたモータ収容孔72内
のモータ74の回転軸76に対して同軸的に取り付けら
れており、以て下型38が、モータ74の回転駆動に伴
って、該モータ74の回転軸76、換言すれば、前記素
材分離用金型36の中心軸41回りに回転せしめられる
ようになっている。
【0024】一方、上型40は、基台34に対向配置さ
れた上型移動板78に対して回転可能に支持された上型
取付板80に対して、位置固定に取り付けられており、
また、かかる上型移動板78は、該基台34に立設せし
められた複数のガイドポスト82に対して、上下方向に
摺動可能に支持されている。更に、それら複数のガイド
ポスト82の上端部には、固定板84が位置固定に取り
付けられており、また、該固定板84の中央部には、図
示しない油圧機構により、ピストンロッド86を基台3
4側に突出作動せしめる上型移動板加圧シリンダ88が
取り付けられている。そして、この上型移動板加圧シリ
ンダ88内のピストンロッド86の先端部が、前記上型
移動板78に固定されている。これによって、上型40
が、上型取付板80と共に、前記成形金型36の中心軸
41回りに一体回転し得るようになっているのであり、
また、上型移動板加圧シリンダ88内のピストンロッド
86の突出、引込作動に伴って、上型取付板80と上型
40とが、上下移動せしめられるようになっているので
ある。
【0025】かくして、かかる成形金型36にあって
は、上型40が、上型移動板加圧シリンダ88内のピス
トンロッド86の突出、引込作動に伴って、下型38に
対して接近、離隔移動せしめられ得るようになっている
のである。そして、上型40を下型38に対して接近移
動させることによって、それら上型40と下型38との
間で前記予備成形品30を挟持し得るようになっている
のであり、また、そのような上型40の下型38に対す
る接近状態下で前記モータ74を回転駆動させることに
より、それら上型40と下型38とが、予備成形品30
を挟持しつつ、それらの中心軸41回りに一体回転し得
るように、構成されているのである。
【0026】さらに、そのような成形金型36が配置さ
れる製造装置32にあっては、基台34上の外周部にお
ける該成形金型36を間に挟んで対向する位置に、ロー
ラ加圧シリンダ96,96が、それぞれ配設されてい
る。このローラ加圧シリンダ96,96は、それぞれ、
先端部に断面略コ字状のクランプ98が固定されたピス
トンロッド94を、該成形金型36、より詳しくは、相
対的な接近状態下での前記成形金型36の上型40にお
ける上型側パッド52に向かって、該金型36の中心軸
41に垂直な方向に突出、引込作動させ得るように構成
されている。
【0027】そして、そのような各ピストンロッド94
のクランプ98に対して、テーパローラ90とプーリ成
形ローラ92の2種類の転造ローラが、それぞれ、成形
金型36の中心軸41に平行な回転軸回りに回転可能に
取り付けられている。この2種類の転造ローラのうち、
テーパローラ90は、下方に向かうに従って次第に小径
となるテーパ形状の外周面を有して、成っている。一
方、プーリ成形ローラ92は、目的とするプーリ本体1
0の外面形状に対応した形状の外周面を有し、該外周面
の高さ方向中間部に山形状の凸部93が周方向に連続し
て延びるように形成されている。また、この凸部93
は、二つの側面95a,95bが、それぞれ、プーリ本
体10の円筒部16の外周面に形成された前記凹部18
の二つの側面20a,20bにそれぞれ対応した、凸状
湾曲面とされている(図8参照)。
【0028】かくして、製造装置32にあっては、上述
の如き形状の外周面を有するテーパローラ90とプーリ
成形ローラ92とが、成形金型36の中心軸41に平行
な回転軸回りに回転可能な状態で、それぞれの外周面を
前記上型40の上型側パッド52の外周面に対向せしめ
つつ、ローラ加圧シリンダ96内のピストンロッド94
の突出、引込作動に伴って、前記上型40の上型側パッ
ド52に対して接近、離隔移動させられるようになって
いるのである。
【0029】従って、このような構造とされた製造装置
32を用いて、目的とするプーリ本体10を製造する際
には、先ず、予備成形品30を、中心孔24内に、下型
38のセンターブロック46の芯出し用突起47を挿通
せしめた状態で、該下型38上に同心的に載置する一
方、上型移動板加圧シリンダ88内のピストンロッド8
6を突出作動せしめることにより、上型40を下方に移
動せしめて、図5に示される如く、下型38のセンター
ブロック46及び下型側パッド44と上型40のセンタ
ー払出しピン54及び上型側パッド52との間で、予備
成形品30を、その底壁部22において同心的に挟持す
る。
【0030】その際、上型40の下方への移動に伴っ
て、上型側パッド52とセンター払出しピン54が押し
上げられると共に、前記二つの圧縮コイルバネ60,6
2の圧縮により生ずる付勢力に基づいて、下方に付勢せ
しめられることとなる。なお、それら上型側パッド52
とセンター払出しピン54の下方への移動は、上型パッ
ド52と該センター払出しピン54の外周面のそれぞれ
にフランジ状に周設された各係合突起66,64が、ガ
イドブッシュ50の上端面と上型側パッド52の内周面
とにそれぞれ形成された係止部68,69に対して各々
係合せしめられることにより、所定の移動位置にて規制
されるようになっている。
【0031】その後、基台34に取り付けられたモータ
74を回転駆動させることにより、下型38全体を回転
させて、図6に示される如く、予備成形品30を挟持さ
せつつ、下型38と上型40とを、それらの中心軸41
回りに一体回転せしめる。一方、図示しないローラ加圧
シリンダ96内のピストンロッド94を突出作動せしめ
て、該ピストンロッド94の先端に回転可能に取り付け
られたテーパローラ90を上型40の上型側パッド52
に向かって移動させる。そして、テーパローラ90の、
下方に向かって次第に小径となるテーパ形状の外周面
を、前記中心軸41回りに一体回転せしめられる予備成
形品30の筒壁部26の先端側角部に接触させ、更に該
テーパローラ90を上型40に接近移動せしめて、該予
備成形品30の筒壁部26を該テーパローラ90の外周
面にて押圧する。かくして、かかる筒壁部26に対する
テーパローラ90の押圧力により、該筒壁部26の鉛直
方向に延びる先端側部位を、先端に向かって内側に傾斜
するように屈曲させる。なお、その際、テーパローラ9
0は、成形金型36の中心軸41に平行な回転軸回り
に、予備成形品30の回転方向とは逆の方向に回転せし
められることとなる。
【0032】すなわち、このようなテーパローラ90を
用いた予備成形品30の筒壁部26に対する転造加工を
行なうことによって、該筒壁部26を外側に向かって、
くの字状に屈曲せしめ、以て、径方向外方に向かって突
出する、くの字断面形状を呈し、高さ方向中間部が屈曲
角部100とされた屈曲筒壁部106が一体形成されて
なる中間成形体108を成形するのである。なお、この
中間成形体108にあっては、屈曲筒壁部106の屈曲
角部100から先端までの部位が、該先端に向かって内
側に傾斜する内側傾斜部102とされ、また、該屈曲角
部100から基部までの部位が、予備成形品30の湾曲
形状を呈する底部側角部28からなる、前記先端に向か
って外側に広がるように湾曲せしめられた外側湾曲部1
04とされる。
【0033】次に、前記テーパローラ90が取り付けら
れるピストンロッド94を引込み作動せしめて、該テー
パローラ90を、予備成形品30から加工成形された中
間成形体108の屈曲筒壁部106から離隔させた後、
前記プーリ成形ローラ92が取り付けられるピストンロ
ッド94を突出作動させて、プーリ成形ローラ92を、
上型38の上型側パッド52に向かって移動せしめる。
そして、それにより、プーリ成形ローラ92を、成形金
型36の中心軸41回りに一体回転せしめられる中間成
形体108の屈曲筒壁部106に接触させて、該中間成
形体108とは反対の方向に回転せしめつつ、該プーリ
成形ローラ92にて、該中間成形体108の屈曲筒壁部
106を押圧するのであるが、その際、図7に示される
如く、プーリ成形ローラ92は、先ず、その外周面に設
けられた前記凸部93の二つの側面95a,95bのう
ち、下側に位置する側面95b、即ち、中間成形体10
8の屈曲筒壁部106との対向状態下で、該屈曲筒壁部
106の基部側から先端側に向かって、外側方向に傾斜
する側面95bにおいて、該屈曲筒壁部106の前記屈
曲角部100の外面に接触せしめられることとなる。
【0034】そして、そのような側面95bの屈曲角部
100への接触状態下で、プーリ成形ローラ92の上型
側パッド52への接近移動に伴って、該プーリ成形ロー
ラ92にて、中間成形体108の屈曲筒壁部106を徐
々に強く押圧していくことにより、屈曲筒壁部106の
外側湾曲部104が、該屈曲角部106の下側側面95
bにて、該外側湾曲部104の延び出し方向とは略反対
側の方向に向かって押圧力を受け、以てかかる外側湾曲
部104が、その長さ方向に圧縮せしめられて、増肉せ
しめられることとなるのである。
【0035】更にその後、プーリ成形ローラ92を上型
側パッド52に更に接近移動せしめて、図8に示される
ように、外側湾曲部104が増肉せしめられた中間成形
体108の屈曲筒壁部106を、プーリ成形ローラ92
の外周面と、上型側パッド52の、目的とするプーリ本
体10の内周面形状に対応した形状を有する下端部の外
周面との間で挟圧せしめる。これによって、屈曲筒壁部
106を、上型側パッド52の下端部の外周面に対応し
た形状の内周面と、プーリ成形ローラ92の外周面に対
応した形状の外周面とを有する円筒形状に成形するので
ある。
【0036】なお、その際、屈曲筒壁部106は、予備
成形品30の底部側角部28からなる外側湾曲部104
が増肉せしめられた状態で、プーリ成形ローラ92と上
型側パッド52との間で挟圧せしめられることになると
ころから、かかる挟圧状態下で、外側湾曲部104の内
面及び外面とプーリ成形ローラ92及び上型側パッド5
2との間に隙間が形成されるようなことが有利に回避さ
れ得るようになっているのである。
【0037】かくして、図9に示される如く、有底円筒
状の全体形状を呈し、中間成形体108の屈曲筒壁部1
06からなる円筒部16の外周面に、径方向内方に凹陥
する凹部18が、凹状の湾曲面からなる二つの側面20
a,20bをもって、周方向に連続して延びるように形
成され、更に、該円筒部16の基部側角部の内面が、成
形金型36の上型側パッド52の下端角部に対応した角
張った形状とされた、目的とするプーリ本体10を得る
のである。そして、その後、図示しない上型移動板加圧
シリンダ内のピストンロッドを引込み作動せしめること
により、上型40を上方に移動させて、成形金型36を
型開きすると共に、上型側パッド52とセンター払出し
ピン54にそれぞれ係合された圧縮コイルバネ60,6
2の付勢力にて、それら上型側パッド52とセンター払
出しピン54とを下方に突出移動させることにより、上
述の如くして得られたプーリ本体10を上型40から払
出して、成形金型36から離型するのである。
【0038】このように、本具体例手法によれば、中間
成形体108に対する加工工程中に、該中間成形体10
8の屈曲筒壁部106における、予備成形品30の底部
側角部28からなる外側湾曲部104が増肉せしめら
れ、それによって、目的とするプーリ本体10の円筒部
16を成形すべく、該屈曲筒壁部106をプーリ成形ロ
ーラ92と上型側パッド52との間で挟圧せしめた際
に、該屈曲筒壁部106における外側湾曲部104の内
面及び外面と、それらプーリ成形ローラ92及び上型側
パッド52との間に隙間が、何等形成され得ないように
なっているところから、かかる円筒部16の基部側の角
部に、欠肉が生ずるようなことが、効果的に回避され得
るのである。
【0039】従って、本具体例に係るプーリ本体10の
製造方法においては、予備成形品30の底部側角部28
が湾曲面形状とされていても、従来手法とは異なり、目
的とするプーリ本体10が、欠肉等の製品欠陥を何等生
ずることなく、極めて有利に製造され得るのであり、そ
の結果として、製造されるプーリ本体10において、外
観、強度、及び耐久性等の点における優れた品質が安定
的に確保され得ることとなるのである。
【0040】また、かかる本具体例手法にあっては、金
属素材を有底円筒形状に成形してなる予備成形品30を
製造装置32の成形金型36にセットし、その状態で、
該予備成形品30の筒壁部26に対して、テーパローラ
90とプーリ成形ローラ92とによる一連の転造加工を
施すことによって、所定形状の凹部18が外周面に形成
された円筒部16が一挙に成形され得るようになってい
るところから、目的とするプーリ本体10が、比較的容
易に、且つ迅速に製造され得るのである。
【0041】ところで、本具体例では、円板状の金属素
材に対して、プレス成形機等を用いた絞り加工を行なう
ことにより、有底円筒形状を呈する予備成形品30を成
形していたが、かかる予備成形品30の成形方法は、何
等これに限定されるものではなく、例えば、円板状の金
属素材に対して、所定の転造ローラを用いた転造加工
や、その他の公知の曲げ加工を行なうことにより、有底
円筒状の予備成形品30を成形するようにしても良い。
【0042】また、本具体例では、基台34と、この基
台34上に、中心軸41回りに回転可能に配設された成
形金型36と、該基台34上の該成形金型36を挟んで
対向する位置に、該成形金型36の中心軸41に平行な
回転軸回りに回転可能に、且つ該成形金型36に対して
接近、離隔移動可能に配置されたテーパローラ90及び
プーリ成形ローラ92の二つの転造ローラとを有する製
造装置32を用いて、この製造装置32の成形金型36
に、上述の如くして成形された予備成形品30をセット
し、そして、該予備成形品30の筒壁部26に対して、
テーパローラ90による転造加工を施すことによって、
目的とするプーリ本体10の円筒部16を与える屈曲筒
壁部106が一体的に形成された中間成形体108を
得、その後、この中間成形体108の屈曲筒壁部106
に対して、プーリ成形ローラ92による転造加工を行な
うことによって、該屈曲筒壁部106から該円筒部16
を成形するようになっていたが、そのように、予備成形
品30から目的とするプーリ本体10が一挙に得られる
製造装置32を用いることなく、予備成形品30から中
間成形体108を得る装置と、該中間成形体108をプ
ーリ本体10に成形する装置とを別々に用いて、予備成
形品30から、プーリ本体10を段階的に製造するよう
に為すことも、勿論可能である。
【0043】さらに、有底円筒状の予備成形品30を、
径方向外方に向かって突出する、くの字断面形状を呈す
る屈曲筒壁部106を備えた中間成形体108に成形す
るために、該予備成形品30の筒壁部26に対して行な
われる加工方法は、本具体例に示されるようなテーパロ
ーラ90を用いた転造加工に、何等限定されるものでは
なく、かかる加工方法として、公知のプレス成形機を用
いて、予備成形品30の筒壁部26をプレス加工する方
法等を採用しても良いのである。
【0044】すなわち、例えば、図10に示される如
く、円筒形状のダイス110と、該ダイス110の内径
よりも十分に小さな外径を有し、該ダイス110とのク
リアランス(図10中、mにて示される寸法)が大きく
されたパンチ112とを用いて、予備成形品30に対し
て絞り加工を施す方法や、図11に示されるように、円
筒体が複数に分割されてなり、個々のものの内面に、該
内面が周方向に連続して、くの字形状に凹陥せしめられ
てなる凹溝113が設けられた複数の外型114と、予
備成形品30を挟持する上型116と下型118とを用
い、かかる複数の外型114を、上型116と下型11
8との間に挟持された予備成形品30の筒壁部26の周
りを取り囲み、且つ該筒壁部26に対して接近移動可能
に配置した状態下で、該筒壁部26に接近移動させて、
該複数の外型114を該筒壁部26に押し付けることに
よって、該筒壁部26を、それら複数の外型114の内
面の凹溝113に対応した形状に加工し、以て径方向外
方に突出する、くの字断面形状を呈する屈曲筒壁部10
6を備えた中間成形体108を成形する方法等が、中間
成形体108の成形方法として、有利に採用され得るの
である。
【0045】また、本具体例では、中間成形体108を
成形金型36にセットすると共に、該成形金型36の中
心軸41回りに、該成形金型36と一体回転せしめた状
態で、該中間成形体108の屈曲筒壁部106に対し
て、該成形金型36の中心軸41に平行な回転軸回り
に、該中間成形体108の回転方向とは反対方向に回転
せしめられるプーリ成形ローラ92を押し付けることに
より、該屈曲筒壁部106をプーリ成形ローラ92の外
周面に対応した形状に成形して、円筒部16を形成する
ようになっていたが、そのようなプーリ成形ローラ92
を用いた、中間成形体108の屈曲筒壁部106に対す
る転造加工を行なう際には、少なくとも、プーリ成形ロ
ーラ92の外周面が、該屈曲筒壁部106の全周にわた
って、押し付けられ得るようになっておれば、良いので
ある。従って、例えば、中間成形体108を成形金型3
6と一体回転せしめた状態下で、プーリ成形ローラ92
を何等回転させることなく、該中間成形体108の屈曲
筒壁部106に押し付けるようにしても良く、また、そ
れら中間成形体108とプーリ成形ローラ92とを、そ
れぞれの中心軸回りに回転させつつ、或いはそれぞれの
中心軸回りに回転させることなく、プーリ成形ローラ9
2を中間成形体108の周方向に移動させながら、また
その逆に、中間成形体108をプーリ成形ローラ92の
周方向に移動させながら、プーリ成形ローラ92を中間
成形体108の屈曲筒壁部106に押し付けるようにし
ても、何等差し支えないのである。
【0046】加えて、本具体例では、円筒部の外周面
に、径方向内方に凹陥した凹部が、凹状湾曲面からなる
側面をもって、周方向に連続して延びるように設けられ
た、ダンパープーリのプーリ本体の製造方法に対して、
本発明を適用したものの具体例を示したが、本発明は、
その他、円筒部の外周に、径方向内方に凹陥した凹部
が、傾斜面乃至は湾曲面からなる側面をもって、周方向
に連続して延びるように設けられた、プーリ本体以外の
各種の金属製品の製造方法の何れに対しても、有利に適
用され得るものであることは、勿論である。
【0047】以上、本発明の具体的な構成について詳述
してきたが、本発明が、そのような記載によって、何等
の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないと
ころである。また、本発明には、上記の具体例の他に
も、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の
知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得る
ものであることが、理解されるべきである。
【0048】
【発明の効果】上述の説明からも明らかなように、本発
明に従う金属製品の製造方法によれば、円筒部が一体的
に形成されると共に、かかる円筒部の外周面に、径方向
内方に凹陥する凹部が、傾斜面乃至は湾曲面からなる側
面をもって、周方向に連続して延びるように設けられた
金属製品が、該金属製品を与える予備成形品の底部側角
部の形状に拘わらず、欠肉等の製品欠陥を何等生ずるこ
となく、極めて有利に製造され得るのであり、その結果
として、製造される金属製品において、外観、強度、及
び耐久性等の点における優れた品質が安定的に確保され
得ることとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明手法に従って製造される金属製品の一例
を示す縦断面説明図である。
【図2】図1に示された金属製品を製造するために用い
られる金属素材から成形された予備成形品の縦断面説明
図である。
【図3】本発明に従う金属製品の製造方法における一工
程例を示す説明図であって、かかる製造方法において用
いられる製造装置に予備成形品をセットした状態を示し
ている。
【図4】本発明に従う金属製品の製造方法において用い
られる成形金型の一例を示す縦断面説明図である。
【図5】本発明に従う金属製品の製造方法における別の
工程例を示す説明図であって、成形金型を構成する上型
と下型との間で、予備成形品を挟持せしめた状態を示し
ている。
【図6】本発明に従う金属製品の製造方法における更に
別の工程例を示す説明図であって、予備成形品の筒壁部
をテーパローラにて押圧して屈曲せしめることにより、
屈曲筒壁部を有する中間成形体を成形した状態を示して
いる。
【図7】本発明に従う金属製品の製造方法における他の
工程例を示す説明図であって、中間成形体の屈曲筒壁部
に対して成形ローラを接触させた状態を示している。
【図8】本発明に従う金属製品の製造方法における更に
他の工程例を示す説明図であって、中間成形体の屈曲筒
壁部を、成形ローラにて押圧して、その外周面に対応し
た形状に成形することにより、円筒部を形成した状態を
示している。
【図9】本発明に従う金属製品の製造方法における別の
工程例を示す説明図であって、製造された金属製品を離
型せしめた状態を示している。
【図10】本発明に従う金属製品の製造方法における、
予備成形品から中間成形体を成形する工程の別の例を示
す説明図である。
【図11】本発明に従う金属製品の製造方法における、
予備成形品から中間成形体を成形する工程の更に別の例
を示す説明図である。
【符号の説明】
10 プーリ本体 12 底部 16 円筒部 18 凹部 20 側面 28 底部側角部 30 予備成形品 32 製造装置 36 成形金型 90 テーパロー
ラ 92 プーリ成形ローラ 93 凸部 95 側面 100 屈曲角部 102 内側傾斜部 104 外側湾曲
部 106 屈曲筒壁部 108 中間成形

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒部の外周面に、径方向内方に凹陥し
    た凹部が、傾斜面乃至は湾曲面からなる側面をもって、
    周方向に連続して延びるように設けられた金属製品の製
    造方法であって、 前記金属製品を与える円板状の金属素材を用い、該金属
    素材に対して塑性加工を施すことにより、前記円筒部を
    与える屈曲筒壁部が、径方向外方に向かって突出する、
    くの字断面形状を呈して、一体的に形成されてなる中間
    成形体を成形する工程と、 前記円筒部の外形形状に対応した形状の外周面を有し、
    該外周面において前記中間成形体の屈曲筒壁部と対向配
    置可能とされ、且つ該外周面に、前記円筒部に設けられ
    る前記凹部に対応した形状の凸部が、該凹部の側面に対
    応した傾斜面乃至は湾曲面からなる側面をもって、該外
    周面の周方向に連続して延びるように設けられた成形ロ
    ーラを用い、該成形ローラの前記凸部の側面のうち、前
    記中間成形体との対向配置下において、該中間成形体の
    屈曲筒壁部の基部側に位置する側面に、該中間成形体の
    屈曲筒壁部における屈曲角部を接触させた状態で、それ
    ら成形ローラと中間成形体とを、それぞれの中心軸回り
    に相対回転せしめつつ、若しくは周方向に相対移動させ
    つつ、該成形ローラを該中間成形体の屈曲筒壁部に押し
    付けることにより、該屈曲筒壁部の屈曲角部と基部との
    間の部位を、その長さ方向に圧縮して、増肉せしめると
    共に、該屈曲筒壁部を該成形ローラの外周面に対応した
    形状に成形して、前記円筒部を形成する工程と、を含む
    ことを特徴とする、円筒部が一体形成されてなる金属製
    品の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記金属素材に対する塑性加工が、該金
    属素材に対して曲げ加工若しくは絞り加工を施すことに
    より、該金属素材を有底の円筒形状に成形する第一の工
    程と、該有底円筒形状に成形された該金属素材の筒壁部
    との対向配置下で、該筒壁部の基部側から先端側に向か
    うに従って次第に大径となるテーパ形状の外周面を有す
    るテーパローラを用い、該テーパローラの外周面を該金
    属素材の筒壁部における先端側部位の外周面に接触させ
    つつ、それらテーパローラと金属素材とを、それぞれの
    中心軸回りに相対回転せしめつつ、若しくは周方向に相
    対移動させつつ、該テーパローラを該金属素材の筒壁部
    に押し付けることにより、該筒壁部を外方に向かって突
    出するくの字断面形状に屈曲せしめて、前記屈曲筒壁部
    を成形する第二の工程とを含むことを特徴とする請求項
    1に記載の円筒部が一体形成されてなる金属製品の製造
    方法。
JP33011797A 1997-12-01 1997-12-01 円筒部が一体形成されてなる金属製品の製造方法 Expired - Fee Related JP3809265B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33011797A JP3809265B2 (ja) 1997-12-01 1997-12-01 円筒部が一体形成されてなる金属製品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33011797A JP3809265B2 (ja) 1997-12-01 1997-12-01 円筒部が一体形成されてなる金属製品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11156451A true JPH11156451A (ja) 1999-06-15
JP3809265B2 JP3809265B2 (ja) 2006-08-16

Family

ID=18228997

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33011797A Expired - Fee Related JP3809265B2 (ja) 1997-12-01 1997-12-01 円筒部が一体形成されてなる金属製品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3809265B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002172430A (ja) * 2000-09-26 2002-06-18 Aisin Aw Co Ltd 円筒部材の製造方法、製造装置及びスプラインを有する円筒部材
CN103920784A (zh) * 2014-03-03 2014-07-16 江苏天宏自动化科技有限公司 一种轮毂旋压机专用上下主轴锁紧机构
CN103920783A (zh) * 2014-03-03 2014-07-16 江苏天宏自动化科技有限公司 一种带有自锁锁紧装置的铝合金轮毂专用旋压机
CN114433702A (zh) * 2021-12-27 2022-05-06 西安泰金工业电化学技术有限公司 一种导电能力较好的镀银旋压钛筒
CN115318917A (zh) * 2022-09-14 2022-11-11 东莞市曼科五金制品有限公司 一种金属制品冲压模具以及该模具冲压成型后的金属制品

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002172430A (ja) * 2000-09-26 2002-06-18 Aisin Aw Co Ltd 円筒部材の製造方法、製造装置及びスプラインを有する円筒部材
JP4561008B2 (ja) * 2000-09-26 2010-10-13 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 円筒部材の製造方法、及び円筒部材の製造装置
CN103920784A (zh) * 2014-03-03 2014-07-16 江苏天宏自动化科技有限公司 一种轮毂旋压机专用上下主轴锁紧机构
CN103920783A (zh) * 2014-03-03 2014-07-16 江苏天宏自动化科技有限公司 一种带有自锁锁紧装置的铝合金轮毂专用旋压机
CN114433702A (zh) * 2021-12-27 2022-05-06 西安泰金工业电化学技术有限公司 一种导电能力较好的镀银旋压钛筒
CN114433702B (zh) * 2021-12-27 2023-05-19 西安泰金新能科技股份有限公司 一种导电能力较好的镀银旋压钛筒
CN115318917A (zh) * 2022-09-14 2022-11-11 东莞市曼科五金制品有限公司 一种金属制品冲压模具以及该模具冲压成型后的金属制品

Also Published As

Publication number Publication date
JP3809265B2 (ja) 2006-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS641218B2 (ja)
CN1047232A (zh) 压制金属底壳的压模组件和方法
JPH07132343A (ja) 回転鍛造装置
JP3192979B2 (ja) 基部外面上に円筒部が一体形成されてなる金属成形品の成形装置並びにかかる金属成形品の成形方法
JP2009523070A (ja) 鍛造/鋳造方法
CN101849114A (zh) 球节的制造装置及其制造方法
JPH11156451A (ja) 円筒部が一体形成されてなる金属製品の製造方法
JP3202204B2 (ja) 加圧ローリング法および加圧ロール装置
JP3323626B2 (ja) 電気洗濯機用ギヤケースの製法
JPS641219B2 (ja)
JPS6157103B2 (ja)
JPH078402B2 (ja) フランジ付きボスの成形方法
JP3682199B2 (ja) プーリの製造方法並びにプーリの製造装置
JP3676698B2 (ja) 多溝プーリの製造方法
JP2514401B2 (ja) 閉塞鍛造方法およびその装置
JPH08243678A (ja) 鍛造用金型装置
JP4580215B2 (ja) 車両ホイールの製造方法およびスピニング加工装置
JP3397746B2 (ja) 薄肉の金属円板の外周部に厚肉部が一体形成されてなる金属製品の製造方法並びにかかる金属製品の製造装置
JPS6410300B2 (ja)
JP3475044B2 (ja) ダンパープーリの製造方法
JPS6390332A (ja) 等速自在継手外輪の加工方法およびその装置
JPS613628A (ja) ボス付歯車の押出成形装置
JP4076253B2 (ja) 軸受内輪及びその製造方法、並びにクラッチレリーズ軸受
JPS60130436A (ja) チエンジドラムの製造方法及びその装置
JP4246851B2 (ja) 等速ジョイント用外輪部材の製造方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060522

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090526

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100526

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110526

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees