JPH11155744A - 合成樹脂製断熱器物 - Google Patents

合成樹脂製断熱器物

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JPH11155744A
JPH11155744A JP33070397A JP33070397A JPH11155744A JP H11155744 A JPH11155744 A JP H11155744A JP 33070397 A JP33070397 A JP 33070397A JP 33070397 A JP33070397 A JP 33070397A JP H11155744 A JPH11155744 A JP H11155744A
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JP
Japan
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gas
synthetic resin
container
adsorbent
heat insulating
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JP33070397A
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English (en)
Inventor
Takafumi Fujii
孝文 藤井
Masashi Yamada
雅司 山田
Kensuke Furuyama
憲輔 古山
Atsuhiko Tanaka
篤彦 田中
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Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
Original Assignee
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47JKITCHEN EQUIPMENT; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; APPARATUS FOR MAKING BEVERAGES
    • A47J41/00Thermally-insulated vessels, e.g. flasks, jugs, jars
    • A47J41/0055Constructional details of the elements forming the thermal insulation
    • A47J41/0072Double walled vessels comprising a single insulating layer between inner and outer walls
    • A47J41/0077Double walled vessels comprising a single insulating layer between inner and outer walls made of two vessels inserted in each other

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期に亙って断熱性能を維持し、軽量かつ安
価な商品寿命の長い合成樹脂製断熱器物の提供。 【解決手段】 合成樹脂製の内容器3をこれより稍大き
いほぼ相似形状の合成樹脂製の外容器4に空隙5を隔て
て収容し、各開口部端3a、4aを結合し一体化した二
重壁構造の容器の空隙部5に、ガスバリア性の合成樹脂
でなるガス封入用容器7内に低熱伝導率の気体Zを封入
しかつ水分吸着剤M、酸素吸着剤S、炭酸ガス吸着剤T
等の吸着剤を配した断熱層部6を、設けて断熱容器1と
する。そして断熱層部6の合成樹脂を常に乾燥状態とし
てガスバリア性の保持と大気成分の吸着除去とにより、
封入した低熱伝導率の気体Zの外部への漏洩と大気成分
の侵入を低減し、断熱層部6内の低熱伝導率の気体Zの
封入分圧を常に高く保ち、断熱性能を長期に亙って維持
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魔法瓶、クーラー
ボックス、アイスボックス、断熱コップ、断熱食器及び
保温弁当箱等の断熱容器並びに前記断熱容器の開口に被
蓋する断熱蓋体を包含する断熱器物に関し、詳しく合成
樹脂製の内容器と合成樹脂製の外容器との間に低熱伝導
率の気体を封入した断熱層を介在させて二重壁構造とな
した合成樹脂製断熱器物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、魔法瓶、保温弁当箱、及び断
熱コップ等の断熱容器について、軽量化、成形加工の容
易性、製造コストが安価である等の利点から合成樹脂製
の断熱容器の開発、製品化が進められてきている。この
ような合成樹脂製断熱容器は、合成樹脂製の内容器を、
これより稍大きさが大きく、相似に近い合成樹脂製の外
容器内に収容し空隙を隔てて配置し、これらをそれぞれ
の開口縁端で結合し、前記内、外容器を壁として前記空
隙部を介在せしめた二重壁構造の容器とし、そして前記
空隙部にクリプトン、キセノン、アルゴンの気体の少な
くとも1種よりなる低熱伝導率の気体を封入し断熱層部
とした断熱容器である。
【0003】またこれらの容器に被蓋する断熱蓋体も同
様に、断熱層部を介在せしめた二重壁構造とし、被蓋せ
しめる容器の開口部に合わせた口径形状となし、かつ浅
底状に形成せしめたものである。以下両者を含めて断熱
器物とし、理解を容易にするため、断熱容器を例示して
説明する。このような断熱容器での前記断熱層部を形成
するための方法としては、前記内、外容器の結合一体化
によって、これらの間に形成される空隙部に直接低熱伝
導率の気体を封入して、この空隙部自体を断熱層部とす
る方法や、また予め別途にガスバリア性の高い合成樹脂
を用いて前記空隙部の形状に合わせた形状の気体封入用
容器体に前記低熱伝導率の気体を封入して断熱層部を製
作し、これを内、外容器の間の前記空隙部に収容配置し
た後に内外容器を結合一体化する方法がある。
【0004】そして上記した低熱伝導率の気体を直接
内、外容器の間の空隙部に封入する断熱容器において
は、断熱性能の保持のために封入した前記気体が使用経
時により空隙部から大気への漏出を防いだり、空隙部に
大気より熱伝導率の高い大気成分の気体が侵入しないよ
う、ガスバリア性の高い合成樹脂を使用している。しか
しガスバリア性の高い合成樹脂は水分や湿分に接触する
とガスバリア性が低下することが一般的に知られてい
る。しかるに該種容器の機能上、湯水等を収容すること
が必然でこれを避けることができず、この結果たとえ高
ガスバリア性の合成樹脂を使用しても湯水との接触する
ことで、充填封入した低熱伝導率の気体が漏洩したり、
大気成分が侵入したりして、封入した低熱伝導率の気体
の分圧が低下し断熱性能を維持することが困難となる。
【0005】このようなことから湯水を収容してこれと
接触しても、その湿分が透過し難い耐水性の高い合成樹
脂を湯水収容側の壁に使用する容器が提案されている。
即ち前記内、外容器を耐水性の高い合成樹脂で形成し、
これら内、外容器間の空隙部に、別途ガスバリア性の高
い合成樹脂で形成した気体封入用容器に低熱伝導率の気
体を封入した断熱層部を収容配置せしめて、これらを一
体化して断熱容器とするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
耐水性の高い合成樹脂で形成した内・外容器の間の空隙
部に、長期間の使用とともに内・外容器の壁を透過して
大気成分である酸素、炭酸ガスおよび湿分が内・外容器
の間に形成した空隙部に侵入して来る。この結果該空隙
部自体を断熱層部とした場合は勿論のこと、空隙部に断
熱層部として収容配置した場合の高ガスバリア性の合成
樹脂製の気体封入用容器にあっても、該空隙部に侵入し
た大気成分の湿分が接触して高ガスバリア性の能力が劣
化とともに大気成分の酸素や炭酸ガスが断熱層部に侵入
したり、断熱層部内の低熱伝導率の気体が大気に漏洩し
たりする。この結果、断熱層部内の低熱伝導率の気体の
分圧が小さくなり、一方大気成分の熱伝導率の高い気体
の分圧が大きくなり、断熱性能の低下をもたらすことと
なっていた。
【0007】そこで、このような器壁よりの気体の透過
を防ぐため、器物を形成する内、外容器や、断熱層部を
形成する気体封入用容器の合成樹脂の肉厚を厚くする方
策がたてられていたが、軽量化を図ることにある該種断
熱器物の意図と相反して、重量が大となるばかりか、材
料費が嵩む不都合があった。本発明はこのような従来の
該種断熱容器の不都合を解消し、長期にわたって断熱性
能を保持し得る、軽量かつ安価な商品寿命の長い合成樹
脂製断熱器物の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記従来の不都合を解消
し、目的を達成するため、本発明の請求項1として、合
成樹脂製の内容器を合成樹脂製の外容器に空隙を隔てて
配置して収容し、それぞれの開口部端で結合し一体化し
て二重壁構造となした器物の前記空隙部に断熱層部を設
けてなるとともに、該断熱層部に空気より低熱伝導率の
気体を封入し、かつ酸素、炭酸ガス及び水分等を選択的
に吸着する吸着剤を配してなることを特徴とする合成樹
脂製断熱器物とし、請求項2として、低熱伝導率の気体
と吸着剤とを封入して配する断熱層部は、O2、N2の対
象気体の気体透過率1.0g/m 2/24hr/atm
以下であるガスバリア性の高い合成樹脂よりなる気体封
入用容器で形成されていることを特徴とする請求項1に
記載の合成樹脂製断熱器物とし、請求項3として断熱層
部に封入する空気より低熱伝導率の気体がクリプトン、
キセノン、アルゴンのうちの少なくとも1種よりなるこ
とを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項
に記載の合成樹脂製断熱器物とし、そして請求項4とし
て酸素を選択的に吸着する酸素吸着剤がゼオライト、モ
レキュラシーブス、活性炭、鉄粉、第1鉄塩等の還元
剤、およびアスコルビン酸の少なくとも1種類の吸着剤
よりなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうち
のいずれか1項に記載の合成樹脂製断熱器物とし、そし
て請求項5として炭酸ガスを選択的に吸着する炭酸ガス
吸着剤がゼオライト、モレキュラシーブス、水酸化カル
シウム、およびアミン系炭酸ガス吸着剤の少なくとも1
種類の吸着剤よりなることを特徴とする請求項1乃至請
求項4のうちのいずれか1項に記載の合成樹脂製断熱器
物とし、更に、請求項6として水分を選択的に吸着する
水分吸着剤が水酸化カルシウム、塩化カルシウム、塩化
マグネシウム、およびシリカゲルの少なくとも1種類の
吸着剤よりなることを特徴とする請求項1乃至請求項5
のいずれか1項に記載の合成樹脂製断熱器物としたもの
である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の合成樹脂製断熱器物は容
器及び該容器の開口に着脱自在に被蓋する蓋体を包含す
るものであり、これらは飲食物を収容した時に、収容し
ている飲食物側に臨む内容器と、大気に臨んでいる側の
外容器をそれぞれ合成樹脂製として、これらの内・外容
器を空隙を隔てて配置し、これら内・外容器の開口縁端
部を結合し一体化して空隙部を介在せしめた二重壁構造
の器物となすものである。
【0010】そして上記二重壁構造の器物を形成する内
・外容器の間の空隙部に、空気より低熱伝導率の気体を
充填するとともに、酸素、炭酸ガス及び水分を選択的に
吸着する水分吸着剤、酸素吸着剤、炭酸ガス吸着剤を配
してなる断熱層部を設けることによって、二重壁構造の
器物に断熱性能を付与し、かつ二重壁を形成する内・外
容器の各壁より透過してくる大気成分の酸素、炭酸ガス
及び水分を除去し、更には排気工程時に残存する空気成
分に含まれている酸素、炭酸ガス及び水分を除去するこ
とができる。また低熱伝導率の気体自体に不純物として
含まれる酸素、炭酸ガス及び水分を除去することがで
き、断熱層部内を常に高い分圧で低熱伝導率の気体を保
持して断熱性能を維持する。
【0011】空気より熱伝導率の低い気体を充填すると
ともに、酸素、炭酸ガス及び水分を選択的に吸着する吸
着剤を配してなる断熱層部を、別途作成した気体透過率
1.0g/m2/24hr/atm(対象気体:O2、N
2)以下であるガスバリア性の高い合成樹脂でなる気体
封入用容器で形成せしめることにより、これを内在せし
めて外面に現出する内容器、外容器を蒸煮物や熱湯や冷
水を収容するに適する耐水性、耐熱性の優れた機能の合
成樹脂を使用し得て、より耐久性を有する断熱性能を確
実に保持した断熱器を形成することができる。
【0012】そして、断熱層部に封入する低熱伝導率の
気体としては、クリプトン、キセノン、アルゴンの如き
気体の少なくとも1種類を使用するようにして、熱伝導
率が低く伝導による熱損失を低減し、取り扱い上も容易
で、かつ入手し易く安全に使用し得て所望する断熱性能
が得られる。また、断熱層部に配する酸素吸着剤として
ゼオライト、モレキュラシーブス、活性炭、鉄粉、第1
鉄塩等の還元剤、およびアスコルビン酸の少なくとも1
種類の吸着剤を使用し、炭酸ガスを炭酸ガス吸着剤がゼ
オライト、モレキュラシーブス、水酸化カルシウム、お
よびアミン系炭酸ガス吸着剤の少なくとも1種類の吸着
剤ヲ使用することにより、酸素と炭酸ガスを効率よく除
去し、断熱層部の低熱伝導率の気体の分圧を高い割合に
保持し、長期に亙って断熱効果を維持する。
【0013】更に水分吸着剤として、水酸化カルシウ
ム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、シリカゲルの
うちの少なくとも1種類を使用して、侵入してくる微量
な水分を、より効果的に吸着除去し常に合成樹脂を乾燥
状態に保持する。そして、これにより合成樹脂を高いガ
スバリア性に保ち、低熱伝導率の気体が断熱層部内から
の漏洩と、大気成分気体の断熱層部内への侵入を防止
し、断熱層部内の低熱伝導率の気体の分圧を高い割合に
長期に亙って保持することが可能となり、より確実に断
熱効果を確保することができる。
【0014】かかる構造により、本発明の当該合成樹脂
製の断熱器物は、蒸煮物や湯水等の飲食物を収容して使
用しても、断熱効果を劣化せしめることなく長期に亙っ
て断熱性能を保持し、軽量化した断熱器物として使用す
ることができる。
【0015】
【実施例】本発明の合成樹脂製断熱器物の実施例につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の合成樹脂製
断熱器物の一例として断熱容器と該容器に被蓋する断熱
蓋体を説明する部分断面図である。符号1は合成樹脂製
の断熱容器で、椀状及び丼状の形状をした容器を例示し
ている。また符号101は前記断熱容器1の開口部2に
着脱自在に被蓋する合成樹脂製の断熱蓋体である。断熱
容器1はポリプロピレンの如き耐水性と耐熱性の高い合
成樹脂製の内容器3を、これとほぼ相似で稍大きい大き
さの耐水性、耐熱性の合成樹脂製よりなる外容器4内に
形状を合わせて収容して空隙部5を隔てて配置し、それ
ぞれの開口端3aと4aとを溶着機で結合して一体化
し、空隙部5を間に挟んで内容器3の壁と外容器4の壁
との二重壁構造を形成している。
【0016】そして前記内容器3と外容器4との間の空
隙部5には、該空隙部5として形成される形状に整合し
た形状の断熱層部6が配設されている。断熱層部6は、
気体透過率(O2、N2等の気体による)が1.0g/m
2/24hr/atm以下のガスバリア性が高い合成樹
脂製の内壁7aと外壁7bよりなる気体封入用容器7の
空間8内に、クリプトン、キセノン、アルゴン等の気体
の少なくとも1種類よりなる低熱伝導率の気体Zがほぼ
大気圧程度の圧力に気密に封入されているとともに、水
分を選択的に吸着する水分吸着剤Mと酸素を選択的に吸
着する酸素吸着剤S、及び炭酸ガスを選択的に吸着する
炭酸ガス吸着剤Tが配設されている。また気体封入用容
器7の内壁7aの空間8側の面には銅箔等の輻射熱遮断
材9が配置固定されている。
【0017】なお前記した気体透過率を有するガスバリ
ア性の高い合成樹脂としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート等のポリエステル、あるいはポリアミド、エチ
レンビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリアク
ロニトリル、ポリビニルアルコール等の合成樹脂が効果
的に使用し得る。また水分を選択的に吸着する能力を有
する水分吸着剤Mは、水酸化カルシウム、塩化カルシウ
ム、塩化マグネシウム、シリカゲル等が効果的に使用し
得る。そしてこれらは通気性がある紙袋や布袋に所定量
収容して前記気体封入用容器7内の空間8の適宜な場所
に配置固定せしめてある。そして酸素を選択的に吸着す
る酸素吸着剤Sとしては、ゼオライト、モレキュラシー
ブス、活性炭、鉄粉、第1鉄塩等の還元剤、およびアス
コルビン酸等が効果的に使用し得る。更に、炭酸ガス吸
着剤Tとしてゼオライト、モレキュラシーブス、水酸化
カルシウム、およびアミン系炭酸ガス吸着剤等が効果的
に使用し得る。
【0018】なお更に、酸素と炭酸ガスとの2成分を同
時にかつ効果的に吸着するものとして、酸化反応で酸素
と炭酸ガスを吸収する例えば三菱ガス化学株式会社製の
脱酸素剤「エージレス E」、「エージレス SA」、
「エージレス Z−PT」(「エージレス」は三菱ガス
化学株式会社の登録商標)が有効に使用し得る。これら
はいずれも通気性ある紙袋、布袋に所定量収容して気体
封入用容器7内の空間8の適宜な場所に配置固定せしめ
てある。また、上記各吸着剤は、それぞれ特定の成分を
選択的に吸着する吸着剤を個別に使用する例について説
明したが、吸着機能が複数の吸着成分について共有して
いる吸着剤であれば、複数の吸着成分を一つの吸着剤で
共用し得るし、またそれぞれの成分を一括して吸着し得
る吸着剤であれば一つの吸着剤を使用すれば良いことは
勿論である。
【0019】なお符号10は気体封入用容器7の気体充
填口であり、符号11は前記気体充填口10を気密に封
止する封止板である。また気体封入用容器7の内壁7a
の空間8側に面して配置した輻射熱遮断材9は、アルミ
ニウム、銅、ニッケル等の金属の箔やメッキ等により形
成されている。該輻射熱遮断材9は外壁7bの空間8に
面した面に配しても良く、両方に配設すればより一層の
効果を奏する。また、気体封入用容器7と内容器3及び
外容器4の間に配してもよい。
【0020】次に上記断熱容器1の開口部2に被蓋する
断熱蓋体101について説明する。該断熱蓋体101は
上記断熱容器1とは上下位置を転倒した逆位置で使用す
る点と底浅の点で異なるが、その構造は殆ど同じであ
る。即ち、被蓋した際、収容した飲食物に対面して位置
する合成樹脂製の蓋内容器103を、これとほぼ相似で
稍大きい大きさの形状で、合成樹脂製でなる、被蓋した
際大気に面して位置する蓋外容器104内に、形状を合
わせて収容して空隙部105を隔てて配置し、それぞれ
の開口端103aと104aとを溶着機で結合して一体
化し、空隙部105を間に挟んで蓋内容器103の壁と
蓋外容器104の壁との二重壁構造を形成している。そ
してこれら蓋内・外容器103、104の各容器はポリ
プロピレンの如き耐水性と耐熱性の高い合成樹脂で形成
されている。
【0021】そして前記蓋内容器103と蓋外容器10
4との間の空隙部105には、該空隙部105として形
成される形状に整合した形状の断熱層部106が配設さ
れている。断熱層部106は、気体透過率(O2、N2
の気体による)が1.0g/m2/24hr/atm以
下のガスバリア性が高い合成樹脂製の内壁107aと外
壁107bよりなる気体封入用容器107の空間108
内にクリプトン、キセノン、アルゴン等の気体の少なく
とも1種類よりなる低熱伝導率の気体Zがほぼ大気圧程
度の圧力に気密に封入されているとともに、水分吸着剤
Mと酸素吸着剤S、及び炭酸ガス吸着剤Tが配設されて
いる。また気体封入用容器107の内壁107aの空間
108側の面には銅箔等の輻射熱遮断材109が配置固
定されている。
【0022】前記した気体透過率を有するガスバリア性
の高い合成樹脂としては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート等のポリエステル、あるいはポリアミド、エチレ
ンビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクロ
ニトリル、ポリビニルアルコール等の合成樹脂が効果的
に使用し得る。また水分吸着剤Mとしては、水酸化カル
シウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、シリカゲ
ル等が効果的に使用し得る。そしてこれらは通気性があ
る紙袋や布袋に所定量収容して前記気体封入用容器10
7内の空間108の適宜な場所に配置固定せしめてあ
る。
【0023】そして酸素吸着剤Sとしては、ゼオライ
ト、モレキュラシーブス、活性炭、鉄粉、第1鉄塩等の
還元剤、およびアスコルビン酸等が効果的に使用し得
る。更に、炭酸ガス吸着剤Tとしてゼオライト、モレキ
ュラシーブス、水酸化カルシウム、およびアミン系炭酸
ガス吸着剤等が効果的に使用し得る。等が効果的に使用
し得る。また、酸素と炭酸ガスとの2成分を同時に効果
的に吸収するものとして、酸化反応を利用してこれらを
吸収除去する、例えば三菱ガス化学株式会社製の脱酸素
剤「エージレス E」、「エージレス SA」、「エージ
レス Z−PT」(「エージレス」は三菱ガス化学株式
会社の登録商標)が有効に使用し得る。これらはいずれ
も通気性ある紙袋、布袋に所定量収容して気体封入用容
器7内の空間8の適宜な場所に配置固定せしめてある。
【0024】上記吸着剤は、吸着機能が複数の吸着成分
について共有している吸着剤であれば、複数の吸着成分
を一つの吸着剤で共用し得るし、またそれぞれの成分を
一括して吸着し得る吸着剤であれば一つの吸着剤を使用
すれば良いことは勿論である。この場合使用する各吸着
成分の吸着剤の数は勿論減少する。また、符号110は
気体封入用容器107の気体充填口であり、符号111
は前記気体充填口110を気密に封止する封止板であ
る。そして気体封入用容器107の内壁107aの空間
108側に面して配置した前記輻射熱遮断材109は、
アルミニウム、銅、ニッケル等の金属の箔やメッキ等に
より形成されている。該輻射熱遮断材109は外壁10
7bの空間108に面した面に配しても良く、両方に配
設すればより一層の効果を奏する。また、気体封入用容
器7と内容器3及び外容器4の間に配してもよい。
【0025】以上の如き、本発明の合成樹脂製の断熱容
器1と断熱蓋体101は以下の如き方法で製造される。
なお、これら断熱容器1と断熱蓋体101は上記した通
り、形状に差異はあるが構造はほぼ同じである。そして
その製造方法もまた、ほぼ同じであるので断熱容器1の
製造方法のみ説明し、断熱蓋体101の製造方法につい
ての説明は省略する。そして、断熱蓋体101について
は、以下の説明での「内容器」を「蓋内容器」と読み換
え、「外容器」を「蓋外容器」と読み換えるとともに、
断熱蓋体101の符号は「断熱容器1」の図示符号と共
通する構成には、100の値の下2桁を同一符号で表示
してあるので、以下の断熱容器1の製造方法の説明で断
熱蓋体101の製造方法について充分理解し得るもので
ある。
【0026】先ず、耐熱・耐水性合成樹脂例えばポリプ
ロピレンにより所望形状の内容器3及び該内容器3より
稍大きさの大きいほぼ相似形状である外容器4とを肉厚
1.0〜2.5mmにして成形加工により製造する。一
方ガスバリア性の高い前記各種の合成樹脂より適宜選択
した合成樹脂により、気体充填口10を配設し、かつ前
記内・外容器3、4の一体化結合によって、これらの間
に形成される空隙部5の形に合わせた形状の気体封入用
容器7を得るため、壁の肉厚約1.0mm程度にして内
壁7a、外壁7b成形加工して得る。そしてその内壁7
aの空間8に面する側に、例えば銅箔よりなる輻射熱遮
断材9を貼着して配設し、一方外壁7bの空間8に面す
る側に、水分吸着剤M、酸素吸着剤S、および炭酸ガス
吸着剤Tを、それぞれ通気性ある包袋に所定量収納して
配置し固定する。ついで、この内・外壁7a、7bをこ
れらの縁端部で気密に結合して一体化して空間8を有す
る気体封入容器7を得る。
【0027】続いて気体充填口10を介して空間8内の
空気を真空ポンプ等の排気手段により10Torr以下
の圧力に排気した後、前記した各種の低熱伝導率の気体
Zをほぼ大気圧程度に充填し、当該気体封入用容器7と
同じ合成樹脂材料よりなる封止板11を、気体充填口1
0に気密に当接して接着あるいは溶着して気体充填口1
0を封止して断熱層部6を得る。このようにして得られ
た断熱層部6は、前記既に成形されている内容器3と外
容器4との間に形成される空隙部5位置に配置せしめ
て、内容器3と外容器4の各々の開口部縁端3a、4a
を振動溶着、超音波溶着等の溶着手段により結合して一
体化して、所望する断熱容器1を得る。
【0028】かくして得られた断熱容器1は、内容器3
と外容器4との間の空隙部5に配した断熱層部6を形成
する気体封入用容器7の合成樹脂は、該気体封入容器7
内に配した水分吸着剤Mにより、含有する水分が吸着さ
れて除去される。この結果、該気体封入用容器7の合成
樹脂は乾燥され、本来保有している高いガスバリア性の
特性を発揮し、気体封入用容器7内に充填封入した低熱
伝導率の気体Zの外部への漏出が防止され、該容器内7
に封入維持される。また、前記断熱層部6を形成してい
る気体封入用容器7内に配設された酸素吸着剤Sと炭酸
ガス吸着剤Tによって、壁を透過して外部から断熱層部
6内に侵入してくる大気成分の酸素、炭酸ガスは常に吸
着除去される。更に排気工程時に残存する空気成分に含
まれている酸素、炭酸ガスを吸着除去することができ
る。また低熱伝導率の気体自体に不純物として含まれる
酸素、炭酸ガスを除去することができ、断熱層部6内の
低熱伝導率の気体Zの封入分圧を高く保持し、断熱効果
を確保する。また使用経時においても、このようにして
断熱層部6内の低熱伝導率の気体Zの封入分圧は常に高
い割合に保持され、この結果本発明の断熱容器は長期に
亙って優れた断熱性能を保持する効果を奏する。
【0029】[実験例]上記製造方法に基づいて、以下
の如き構造諸元を有するお椀状の断熱容器1とこれに被
蓋する断熱蓋体101を製造し製造後12カ月間に亙っ
て保温性能の変化を検査した。 ●断熱容器1の構造諸元 内容器3:材料にポリプロピレン(株式会社チッソ製、
GL5046T)を使用し、肉厚1.5mm、容量30
0ccとした。 外容器4:材料にポリプロピレン(株式会社チッソ製、
GL5046T)を使用し、肉厚1.5mm、内容器3
の外側に7mmの空隙部5を隔てて配置するような大き
さとした。 断熱層部6:気体封入容器7の材料としてナイロン(株
式会社ユニチカ製、M1030D)を使用し、肉厚1m
m、空間8の幅5mm、内壁7aに輻射熱遮断材11と
して銅箔を貼着し、空間8内に下記水分吸着剤M、酸素
吸着剤S、炭酸ガス吸着剤Tを配設し、空間8内をを1
0Torr以下に真空排気後低熱伝導率の気体Zとして
クリプトンガスをほぼ大気圧の圧力にして充填封入し
た。 水分吸着剤M:シリカゲル(水沢化学工業株式会社製)
10gを活性化処理した後、通気性ある和紙の包袋に充
填して使用した。 酸素吸着剤S・炭酸ガス吸着剤T:両成分共用の吸着剤
として、三菱ガス化学(株)製脱酸素剤「エージレス
E」20gを活性化処理後通気性ある和紙の包袋に充填
して使用した。上記内容器3と外容器4との間に形成さ
れる空隙部5に断熱層部6を配置し、内容器3と外容器
4のそれぞれの開口縁端部3aと4aとを振動溶着機に
より気密に溶着結合して一体化して、所望の断熱容器1
を得た。
【0030】●断熱蓋体101の構造諸元 蓋内容器103:材料にポリプロピレン(株式会社チッ
ソ製、GL5046T)を使用し、肉厚1.5mmとし
上記断熱容器1の開口部2に着脱自在に載置可能な形
状、大きさとした。 蓋外容器104:材料にポリプロピレン(株式会社チッ
ソ製、GL5046T)を使用し、肉厚1.5mm、蓋
内容器103の外側に7mmの空隙部105を隔てて配
置する大きさとした。 断熱層部106:気体封入容器107の材料としてナイ
ロン(株式会社ユニチカ製、M1030D)を使用し、
肉厚1mm、空間108の幅5mm、内壁107aに輻
射熱遮断材111として銅箔を貼着し、空間108内に
下記水分吸着剤M、酸素吸着剤S、炭酸ガス吸着剤Tを
配設し、空間108内を10Torr以下に真空排気後
低熱伝導率の気体Zとしてクリプトンガスをほぼ大気圧
の圧力にして充填封入した。 水分吸着剤M:塩化カルシウム(和光純薬工業株式会社
製)10gを活性化処理した後、通気性ある和紙の包袋
に充填して使用した。 酸素吸着剤S・炭酸ガス吸着剤T:両成分共用の吸着剤
として、三菱ガス化学(株)製脱酸素剤「エージレス
E」20gを活性化処理後通気性ある和紙の包袋に充填
して使用した。 上記蓋内容器103と蓋外容器104との間に形成され
る空隙部105に断熱層部106を配置し、蓋内容器1
03と蓋外容器104のそれぞれの開口縁端部103a
と104aとを振動溶着機により気密に溶着結合して一
体化して、所望の断熱蓋体101を得た。
【0031】上記した構造諸元を有する本発明の断熱容
器1に95℃の湯を300cc収容し、その開口部2に
上記構造諸元の本発明の断熱蓋体101を被蓋し、1時
間後の温度変化を保温性能として検査した。同一断熱器
物についてこの検査を3ヶ月毎に12ヶ月間検査し、経
時による保温性能の変動を確認した。これを図2に横軸
に経過時間(月)、縦軸に収容1時間後の保温温度
(℃)を表示した保温性能の経時変化のグラフを曲線
(A)で図示した。なお、本発明の断熱器物の保温性能
の効果を明確にするため、比較例として、上記本発明で
の断熱器物の構造諸元のうち断熱層部6、106を形成
する気体封入用容器7、107内に水分吸着剤M、酸素
吸着剤S、炭酸ガス吸着剤Tを配設しない断熱器物につ
いて同様な検査をし、その結果を図2で曲線(B)によ
り、本発明の器物の性能曲線(A)と対比して図示し
た。
【0032】図2で明らかなように、本発明の断熱器物
の保温温度の曲線(A)に示されている如く1時間経過
後の保温温度は73℃で、そして製造直後から12カ月
経過した後まで同じように1時間経過後の保温温度は7
3℃に保持されていて、ほとんど保温性能の劣化は認め
られなかった。これに対して、断熱層部を形成する気体
封入用容器内に水分吸着剤M、酸素吸着剤S、炭酸ガス
吸着剤Tを配設しない、比較例の断熱器物の保温温度の
曲線(B)では、製造直後においては1時間経過後の保
温温度は73℃であって、前記本発明の断熱器物の保温
温度と同じ温度であったが、3ヶ月経過すると1時間経
過後の保温温度は71℃、6ヶ月後では1時間経過後の
保温温度は70℃、9ヶ月後では同じく 69.5℃、
12ヶ月経過後にいたっては69.2℃に低下している
ことが理解し得る。
【0033】このように、本発明の断熱器物と比較例の
断熱器物では、1年間(12ヶ月)でその保温性能に約
4℃に近い温度差が生じ、更なる経時とともに、これら
の保温性能の温度差は大きくなって行くことは、上記現
象の傾向から極めて容易に予測し得る。以上のことから
本発明の合成樹脂製の断熱器物が如何に保温性能が変動
なく長期に亙って保持されていて、断熱器物として顕著
な断熱性能を持続する作用効果を奏することが確認され
た。
【0034】なお、上記実施例および実験例では、内容
器3と外容器4との間および蓋内容器103と蓋外容器
104との間のそれぞれの空隙部5、105とに配設す
る断熱層部6、106を、別途に合成樹脂製の気体封入
用容器7、107内に低熱伝導率の気体Zおよび所定の
成分吸着剤M、S、Tを封入して形成した例を例示して
説明した。しかし本発明はこれに限定されるものでな
く、内容器3と外容器4との間および蓋内容器103と
蓋外容器104との間のそれぞれの空隙部5、105
に、また内・外容器を多色成形方法によりガスバリア性
樹脂を断熱層側に配し、耐熱・耐水性合成樹脂で覆うよ
うに成形し、そしてその間に形成される空隙部5に直接
低熱伝導率の気体Zおよび所定の成分吸着剤M、S、T
を封入して断熱層部6、106として形成してもよく、
同様な作用効果を奏する。この場合、製造加工作業が簡
略化するとともに材料費が低減し得る。また上記、実施
例では椀状の器物について説明したが、本発明はこれに
限定されるものでなく、合成樹脂製の断熱器物であれば
魔法瓶、保温弁当箱、クーラーボックス、断熱コップ等
の器物にも適用し得ることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】本発明は上記した如く、合成樹脂製の内
容器と外容器とを空隙を隔てて一体に結合して、二重壁
構造の器物となした前記空隙部に、空気より低熱伝導率
の気体を充填するとともに酸素、炭酸ガス及び水分を選
択的に吸着する吸着剤を配してなる断熱層部を設けたの
で、断熱層部を形成する合成樹脂を常に乾燥状態にを保
持して、合成樹脂のガスバリア性を高く保ち、断熱層部
内に封入した低熱伝導率の気体の外部への漏洩と、大気
成分気体の断熱層部内への侵入を防止し、断熱層部内の
低熱伝導率の気体の分圧を高い割合に長期に亙って保持
することを可能とし、断熱性能を長期間維持し得る保温
効果の優れた断熱器物が得られる。その上、酸素および
炭酸ガス吸着剤の配置で、僅かではあるが、大気より侵
入してくる大気成分の熱伝導率の高い気体を常に除去す
るようにして、より一層断熱層部内の低熱伝導率の気体
の分圧を高い割合に保持することとなり、より確実に断
熱性能を長期に亙って確保した保温効果の優れた合成樹
脂製断熱器物が得られる。
【0036】また、上記各成分気体の吸着剤を断熱層部
に配置することにより、大気より器壁を透過して断熱層
部に侵入する気体を常に吸着除去するので、断熱層部を
形成する合成樹脂製の器壁の材料をガスバリア性の機能
の低い材料としたり、薄い肉厚としても断熱層内の低熱
伝導率の気体の分圧は高く保持され、断熱性能は確保さ
れるので、安価な樹脂の選定使用と使用材料の節減が可
能となり商品価格を低減するととも、軽量化を図ること
ができる。更に排気工程時に残存する空気成分に含まれ
ている酸素、炭酸ガスを吸着除去することができる。ま
た低熱伝導率の気体自体に不純物として含まれる酸素、
炭酸ガスも除去することができる。更にまた、本発明の
当該合成樹脂製の断熱器物は、断熱層部内に水分吸着剤
を配置する構造とした合成樹脂製の断熱器物であるの
で、合成樹脂製であるにも拘わらず、特に蒸煮物や湯水
等の飲食物を収容して使用しても、長期に亙って断熱性
能を保持し、軽量で保温性能を保持した携行用断熱器物
としてや、病院等の給食用食器として、保温効果が優れ
た軽量でかつ手触り感触が良く、盛り冷めしない温かい
食物を常に食し得る保温食器に活用し得る等の顕著な効
果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の合成樹脂製断熱器物の一例を説明す
る断熱容器とこれに被蓋する断熱蓋体の部分断面図であ
る。
【図2】 本発明の合成樹脂製断熱器物の保温性能の経
時変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1…断熱容器、 2、102…開口部、 3…内容器、
4…外容器、5、105…空隙部、 6、106…断
熱層部、7、107…気体封入用容器、 8、108…
空間、9、109…輻射熱遮断材、 10、110…気
体充填口、11、111…封止板、 101…断熱蓋
体、 103…蓋内容器、104…蓋外容器、 M…水
分吸着剤、 S…酸素吸着剤、T…炭酸ガス吸着剤、
Z…低熱伝導率の気体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 篤彦 東京都港区西新橋一丁目16番7号 日本酸 素株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製の内容器を合成樹脂製の外容
    器に空隙を隔てて配置して収容し、それぞれの開口部端
    で結合し一体化して二重壁構造となした器物の前記空隙
    部に断熱層部を設けてなるとともに、該断熱層部に空気
    より低熱伝導率の気体を封入し、かつ酸素、炭酸ガス及
    び水分等を選択的に吸着する吸着剤を配してなることを
    特徴とする合成樹脂製断熱器物。
  2. 【請求項2】 低熱伝導率の気体と吸着剤とを封入して
    配する断熱層部は、O2、N2の対象気体の気体透過率
    1.0g/m2/24hr/atm以下であるガスバリ
    ア性の高い合成樹脂よりなる気体封入用容器で形成され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂製断
    熱器物。
  3. 【請求項3】 断熱層部に封入する空気より低熱伝導率
    の気体がクリプトン、キセノン、アルゴンのうちの少な
    くとも1種よりなることを特徴とする請求項1または請
    求項2のいずれか1項に記載の合成樹脂製断熱器物。
  4. 【請求項4】 酸素を選択的に吸着する酸素吸着剤がゼ
    オライト、モレキュラシーブス、活性炭、鉄粉、第1鉄
    塩等の還元剤、およびアスコルビン酸の少なくとも1種
    類の吸着剤よりなることを特徴とする請求項1乃至請求
    項3のうちのいずれか1項に記載の合成樹脂製断熱器
    物。
  5. 【請求項5】 炭酸ガスを選択的に吸着する炭酸ガス吸
    着剤がゼオライト、モレキュラシーブス、水酸化カルシ
    ウム、アミン系炭酸ガス吸着剤の少なくとも1種類の吸
    着剤よりなることを特徴とする請求項1乃至請求項4の
    うちのいずれか1項に記載の合成樹脂製断熱器物。
  6. 【請求項6】 水分を選択的に吸着する水分吸着剤が水
    酸化カルシウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、
    シリカゲルの少なくとも1種類の吸着剤よりなることを
    特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載
    の合成樹脂製断熱器物。
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