JPH09330703A - リチウムイオン二次電池用負極の製造方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用負極の製造方法

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JPH09330703A
JPH09330703A JP8149161A JP14916196A JPH09330703A JP H09330703 A JPH09330703 A JP H09330703A JP 8149161 A JP8149161 A JP 8149161A JP 14916196 A JP14916196 A JP 14916196A JP H09330703 A JPH09330703 A JP H09330703A
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negative electrode
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solvent
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Masashi Wakata
昌志 若田
Yoshihisa Suda
吉久 須田
Yasushi Yamamoto
泰 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造工程を簡略化し、かつ、電池の特性を改
善する。 【解決手段】 黒鉛結晶微粉末とフラン樹脂を過剰量の
THFに溶解し溶剤を蒸発させた後、炭素化して負極の
材料とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、黒鉛結晶粉末
を、結晶性の低い炭素材料となるバインダーにより配向
させてかためた黒鉛/炭素複合炭素材料を含むリチウム
イオン二次電池用負極の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属リチウムを負極活物質とする電池を
すべてリチウム電池とよぶ。正確には正極活物質と組合
わせて“二酸化マンガン−リチウム電池”のようによ
ぶ。リチウム電池は、近年実用化された電池であるが、
電圧が通常の乾電池の約2倍と高く、容量が大きくしか
も貯蔵寿命も5年以上あるため、高価ではあるが、よく
利用されるようになった。特に近年、急速にエレクトロ
ニックス機器における小型化技術が発展してきた結果、
その電源として用いられる電池にも小型化が要求され、
高エネルギー密度、大容量、高起電力性の向上が必須と
なり、新しいリチウムイオン二次電池の研究開発が活発
化している。
【0003】しかし、従来のリチウム二次電池では、負
極活物質として金属リチウム箔等を用いる場合が多いの
で、以下のような解決しなければならない課題を有して
いた。すなわち、金属リチウムは放電に伴って電解液中
に溶出するため、充電時にリチウムは再析出することに
なる。この時、リチウムがデンドライド(樹枝)状に析
出したり、微粒子化したりする。デンドライドはショー
トの原因となったり、脱落して容量低下をもたらすため
に、サイクル特性や安全性の低下につながる。デンドラ
イドは大電流時に生成し易いので、急速充電はサイクル
寿命を悪化させる。
【0004】そこで、リチウム/アルミ合金、ウッド合
金等のようなリチウムを吸蔵することができる物質を負
極に用いる方法が提案されているが、電極としての加工
性が低下するなど問題点の完全な解決にはいたっていな
い。リチウムを吸蔵できる物質の内、最も可能性が高い
負極材料は炭素で、近年、黒鉛を始めとする各種の炭素
材に担持させる研究が盛んに行われている。特開昭57
−208079号公報には、黒鉛を負極として充電を行
うと、正極中のリチウムは電気化学的に負極黒鉛の層間
にインターカレーション(挿入)され、放電にともなっ
てリチウムは黒鉛層間から電解液中にイオンとしてデイ
ンターカレーションされ正極中に戻ることができるの
で、黒鉛粉末を結着材とともにペースト状にし、これを
金属箔の集電材に塗着した負極が開示されている。
【0005】しかし、金属リチウムの放電能力の理論値
は、3860 mAh/gであるが、黒鉛では、C6 Li迄
吸蔵できたとして、黒鉛1g当たりの放電容量の理論値
は、372mAh で、金属リチウムの1/10以下であ
る。したがって、従来より提案されている黒鉛材料にリ
チウムを担持させた負極材を用いても必ずしも高容量が
期待できず、黒鉛のみではリチウム吸蔵能力が乏しく、
リチウムイオン電池としての充放電容量が小さいという
問題がある。
【0006】黒鉛を負極として単独で使用すると、電解
液であるプロピレンカーボネート(PC)の分解反応が
クーロン効率ほぼ100%で進み、リチウムの吸蔵が困
難となることが明らかにされている。また、黒鉛を負極
として単独で使用すると、充放電により黒鉛層間にリチ
ウムをインターカレーション・デインターカレーション
させた場合に、黒鉛の結晶はC軸方向に膨張、収縮を繰
り返すが、充放電サイクルを繰り返していくと、その結
晶構造は膨張したままの状態になり、負極の集電材と黒
鉛粉末の密着性が低下したり、集電材からの脱落が起こ
って、負極での集電効率が低下したり、電池の充放電特
性が低下してくるという現象が起っていた。さらに、黒
鉛単独では放電末期に急激に電圧が変化するので電池残
量のインジケートが困難である。
【0007】黒鉛に代えて、有機材料を炭素化して得ら
れる低結晶性の炭素質材料を負極として用いることが、
例えば、特開昭62−122066号公報に記載されて
いる。しかし、低結晶性の炭素質材料単独では、リチウ
ムの吸蔵量が小さく理論値に満たない。特開平7−32
6343号公報には、リチウムイオン二次電池の負極材
料として高結晶性の黒鉛と低結晶性の炭素からなる炭素
材料を用いることが記載されている。しかしながら、黒
鉛と炭素化前の有機材料との混合が粉末どうしの単なる
混合であり不完全であるため、黒鉛が低結晶性炭素で充
分に覆われていないと推測され、黒鉛と低結晶性炭素と
を単に混ぜ合わせたときと同様に、両者の複合則に従っ
ているに過ぎない。すなわち、放電電圧が安定している
が放電末期に急激に変化するという黒鉛の特性と、放電
初期から末期にわたって電圧が徐々に変化する低結晶性
炭素の特性との中間的な特性を、両者の比率に応じて呈
している。
【0008】これに対し本願出願人は、特願平7−32
409号において、黒鉛結晶微粉末と有機物粘結材とを
混合し、高度な剪断力を作用させることによりメカノケ
ミカル反応を行なわせて分散複合させた組成物を、黒鉛
結晶が高度に配向するように押出成形した後、有機物粘
結材を炭素化して得られた黒鉛/炭素複合炭素材料を、
リチウムイオン二次電池の負極材料として用いることを
提案した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の特願平7−32409号において提案されたリチウム
イオン二次電池用負極の製造方法をさらに改善して製造
工程を簡略化し、かつ、電池の特性をさらに改善するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、黒鉛結
晶微粉末と有機物粘結材を過剰の溶剤と溶解させた後溶
剤を蒸発させて黒鉛と有機物粘結材からなる組成物と
し、該組成物を不活性雰囲気中または非酸素性雰囲気中
で焼成することにより、含まれる有機物粘結材を炭素化
して黒鉛/炭素複合炭素材料を得、該黒鉛/炭素複合炭
素材料をリチウムイオン二次電池用負極の材料として用
いるステップを具備するリチウムイオン二次電池用負極
の製造方法が提供される。
【0011】有機物粘結材に対する黒鉛結晶微粉末の重
量比は、溶剤を蒸発させた後に組成物が粉末状になる範
囲であることが好適である。高度な剪断力の作用のもと
での混練(ハイシェア混練)の代わりに過剰の溶剤で溶
解する工程を採用することにより、製造工程が簡略化さ
れる。さらに、有機物粘結材に対する黒鉛微粉末の重量
比が所定の範囲内であれば、溶剤を蒸発させた後に粉末
状になり、炭素化後においても粉末状であるので、粉砕
の工程を必要とせず、一層工程が簡略化される。
【0012】また、上記の工程によって得られた複合炭
素材料を負極材料とする電池はハイシェア混練の工程に
よる場合と比べて充放電容量及びハイレート特性(定格
値よりも高い電流値における充放電特性)が改善されて
いる。これは、電子顕微鏡による観察によると、ハイシ
ェア混練及び粉末の工程を経た複合炭素材の表面にはハ
イシェア混練または粉砕の工程で生じたと考えられる傷
が観察されるのに対して、溶剤を使用したものの表面は
非常にきれいな状態であり、そのために電池の充放電容
量及びハイレート特性が改善されたものと考えられる。
【0013】有機物粘結材は、不活性雰囲気中または非
酸化性雰囲気中で焼成した時不定形もしくは乱層構造の
炭化物を残す有機物であって、天然及び合成による有機
高分子物質、モノマー・オリゴマー類、タール・ピッチ
類、乾留ピッチ類、熱可塑性樹脂類、熱硬化性樹脂の初
期重合体類よりなる群より選んだ少なくとも1種である
ことが好適である。
【0014】ここで、バインダー炭素の出発材料につい
て説明を加える。天然及び合成有機高分子物質として
は、後記する熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂以外の物
質で、リグニン、セルロース、トラガントガム、アラビ
アガム、天然ガム及びその誘導体、糖類、キチン、キト
サン等のごとき縮合多環芳香族を分子の基本構造内に持
つ化合物及び、ナフタレンスルフォン酸のホルマリン縮
合物、ジニトロナフタレン、ピレン、ピラントロン、ビ
オラントロン、ベンゾアントロン等から誘導されるイン
ダンスレン系建染染料及びその中間体である。
【0015】熱可塑性樹脂類としては、ポリ塩化ビニ
ル、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、後塩
素化ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、エチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ポリ塩化ビニル・酢酸ビニ
ル共重合体、等の通常の熱可塑性樹脂及びポリフェニレ
ンオキサイド、ポリパラキシレン、ポリスルフォン、ポ
リイミド、ポリアミドイミド、ポリベンツイミダゾー
ル、ポリオキサジアゾール、等の耐熱性熱可塑性樹脂を
用い炭素前駆体化処理として、酸化架橋したものであ
る。
【0016】熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、
フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、コプナ樹
脂、等が用いられ加熱により、流動すると共に、分子間
架橋を生じ三次元化して硬化し、特別の炭素前駆体化処
理を行うことなく高い炭素残査収率を示すものである。
ピッチ類としては、石油ピッチ、コールタールピッチ、
アスファルト、及び、これらのピッチ類や合成樹脂など
の炭化水素化合物の乾留ピッチ(400℃以下の処理物
で、炭素残査収率が75%〜95%)に酸化処理などの
難黒鉛化処理を施したものである。
【0017】次に、本発明において、バインダー炭素の
出発原料である有機物材料に複合して用いられる黒鉛微
粉末について説明を加える。電池反応を良好に行わせる
には、高度に発達した黒鉛の結晶端面(エッジ面)が電
極の反応面に垂直に整列するように組織配向した複合炭
素材料を作製することが重要である。それ故、黒鉛ウィ
スカ、高配向性気相熱分解黒鉛(HOPG)、気相成長
黒鉛(VGCF)、キッシュ黒鉛、結晶質天然黒鉛が好
ましく用いられる。黒鉛微粉末の粒度は、目的とする電
池の構成によっても異なるが、最大粒子径が数μm以下
であることが好ましい。
【0018】次に、本願発明の負極炭素材料の製造方法
について説明する。バインダー炭素材を構成する非晶質
炭素を残す有機物として、上記の天然高分子物質、合成
高分子物質、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、ピッチ類等
のうち一種又は、二種以上を適宜選択して出発原料と
し、これに前記結晶性黒鉛微粉末を目的に応じて配合
し、これらを過剰のテトラヒドロフラン等の溶剤に溶解
させた後溶媒を蒸発させて黒鉛と有機物からなる組成物
とする。
【0019】高密度化や容量性の付与等の必要に応じて
は、上記組成に炭素残査収率の高い乾留ピッチを配合す
る。次に、この組成物を180℃に加熱されたエアー・
オーブン中にて、10時間処理してプリ・カーサー(炭
素前駆体)材料とする。更に、窒素ガス中で昇温速度を
制御しつつ1,100℃以下の所定の温度まで徐々に加
熱して炭素化を終了させ目的とする負極用炭素材料を得
る。
【0020】焼成最終温度としては、通常500〜1,
100℃であるが、700〜900℃の温度が好まし
い。負極電極の成形は、得られた負極用炭素材料を約5
重量%のポリテトラフロロエチレン(PTFE)と混合
し、粉末圧縮成形を施してシート状にし、これを円形に
打ち抜き、負極電極とした。作製した負極電極は、真空
状態で加温して絶乾状態とした。本願発明によれば、高
性能の負極用炭素材料を極めて容易に製造することがで
き、この負極材料を用いることにより、高充放電容量
で、サイクル安定性の良いリチウムイオン二次電池が製
造できる。
【0021】
【実施例】リチウムイオン電池用のテストセルの構成を
図1に示す。対極10には、過剰量の金属リチウムを使
い、セパレータ12には濾紙を3重にして用いた。対極
10及び作用極14は、スプリング15で付勢されたス
テンレス棒16によって押さえ合わせた。ステンレス棒
16はガラス管18に入れOリング20によってセルを
密閉状態とした。22はマルロインドフィルム、24は
導線である。電解液26として、重量比で1:1のエチ
レンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(D
EC)に過塩素酸リチウムを加えたものを用いた。 (実施例1)負極電極のバインダー炭素原料として、フ
ラン樹脂(日立化成製VF−302)50重量部、これ
に天然黒鉛微粉末(日本黒鉛社製 CSSP−B 平均
粒度1μm)50重量部を複合した組成物100重量部
に対し、溶剤としての過剰量のテトラヒドロフラン(T
HF)を加えて溶解させた後、溶剤を蒸発させ、180
℃に加熱したエアー・オーブン中で10時間処理してプ
リ・カーサー(炭素前駆体)とした。次に、これを窒素
ガス中で500℃までを10℃/時、500℃から10
00℃迄を50℃/時の昇温速度で昇温し、1000℃
で3時間保持した後、自然冷却して焼成を完了した。
【0022】得られた負極用炭素材料の、「黒鉛/炭
素」の重量比は、「75/25」であった。つぎに、こ
の粉末状の負極用炭素材料を約5重量%のPTFEと混
合し、粉末成形を施してシート状にし、これを直径5.
3mmの円形に打ち抜き、負極電極とした。作製した電極
は、電極の実重量が、1〜2mg前後であった。真空状態
で110℃、1日、乾燥して絶乾状態とした。作製した
負極電極は、図1に示すテストセルを用いて、充放電試
験を行った。対極には、過剰量の金属リチウムを使い、
セパレータには濾紙を3重にして用いた。電極どうし
は、直径8mmステンレス棒によって押さえ合わせた。ス
テンレス棒は、外径10mm、内径8mmガラス管に入れ、
Oリングによってセルを密閉状態とした。電解液とし
て、重量比で1:1のエチレンカーボネート(EC)と
ジエチルカーボネート(DEC)に過塩素酸リチウム
(LiClO4 )を加えたものを用いた。
【0023】テストセルは、次に示す方法で充放電試験
を行った。初回の充電(リチウムイオンが炭素極に入っ
ていく電流の方向を充電とする。)は、リチウムの持つ
電位差である3Vから、0Vに達するまで、電流密度
0.1mA/cm2 の定電流で行い、これに対し放電は同じ
電流密度で1.5V迄行った。2回目以降の充放電は0
Vから1.5Vの間でこれも電流密度を同じくして測定
した。この結果得られた充放電曲線を図2に示す。
【0024】図2及びそれ以降の図面において、全体と
して右下りの曲線が充電曲線、全体として右上りの曲線
が放電曲線である。放電時の電圧が安定で、かつ、放電
末期の電圧変化が急激でないという、二次電池として好
ましい特性が得られている。充電曲線と電位差0Vの線
との交点における横軸の値が充電容量〔 mAh/g〕、放
電曲線と電圧差1.5Vの線との交点における横軸の値
が放電容量〔 mAh/g〕を示す。各充放電サイクルにお
ける充放電容量の値を図の右上に示す。
【0025】比較のために、同じ組成比でハイシェア混
練及び粉砕の工程を経て得られた複合炭素材料の充放電
特性を図3に示す。結着剤として4.9重量%のPTF
Eが使用されている。両者を比較すれば、溶剤法の採用
により充放電容量が改善されていることがわかる。0.
5mA/cm2 の電流密度における充放電特性すなわちハイ
レート特性を図4及び図5に示す。図4が溶剤法による
もの、図5が混練法によるものである。溶剤法の採用に
よりハイレートにおける充放電容量が著しく改善される
ことがわかる。
【0026】溶剤を蒸発させた後の黒鉛/樹脂組成物が
粉末状であれば、焼成後も粉末状であり、その後の粉砕
工程を省略することができて、電池の特性の点でも好ま
しい。溶剤を蒸発させた後の黒鉛/樹脂組成物が粉末状
であるか塊状であるかは、黒鉛と樹脂の組成比及び樹脂
の種類によって異なる。表1には、種々の樹脂と溶剤の
組み合わせ及び黒鉛/樹脂の重量比における組成物の状
態に関する実験結果を示す。表1の最後の欄には、参考
として溶剤を使用しないで黒鉛と樹脂を混合したときの
結果と示す。
【0027】
【表1】
【0028】表1の結果によれば、フラン樹脂と溶剤と
してのTHFとの組み合わせにおいては、黒鉛と樹脂の
重量比が50/50及び80/20のとき粉末状になっ
た。なお黒鉛の比率がそれ以上になると、電池の特性は
黒鉛単独のときに近くなる。樹脂が塩化ビニル樹脂及び
塩素化塩化ビニル樹脂のときはどの溶剤を使っても粉末
状にならなかった。
【0029】
【発明の効果】本願発明によれば、高性能の負極用炭素
材料を極めて容易に製造することができ、この負極材料
を用いることにより、高充放電容量のリチウムイオン二
次電池が製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】充放電試験に用いたテストセルの構造説明図で
ある。
【図2】本発明の製造方法による電池の充放電曲線図で
ある。
【図3】ハイシェア混練及び粉砕の工程を経た電池の充
放電曲線図である。
【図4】本発明の製造方法による電池のハイレートにお
ける充放電曲線図である。
【図5】ハイシェア混練及び粉砕の工程を経た電池のハ
イレートにおける充放電曲線図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒鉛結晶微粉末と有機物粘結材を過剰の
    溶剤と溶解させた後溶剤を蒸発させて黒鉛と有機物粘結
    材からなる組成物とし、 該組成物を不活性雰囲気中または非酸素性雰囲気中で焼
    成することにより、含まれる有機物粘結材を炭素化して
    黒鉛/炭素複合炭素材料を得、 該黒鉛/炭素複合炭素材料をリチウムイオン二次電池用
    負極の材料として用いるステップを具備するリチウムイ
    オン二次電池用負極の製造方法。
  2. 【請求項2】 有機物粘結材に対する黒鉛結晶微粉末の
    重量比は、溶剤を蒸発させた後に組成物が粉末状になる
    範囲である請求項1記載の方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0919175A2 (en) 1997-12-01 1999-06-02 Nippon Sanso Corporation A synthetic resin insulated receptacle
CN100447077C (zh) * 2005-09-07 2008-12-31 宁波杉杉新材料科技有限公司 人造石墨炭负极材料的制备方法及制得的人造石墨炭负极材料
CN102723469A (zh) * 2011-03-31 2012-10-10 荣炭科技股份有限公司 作为锂离子电池负极材料的石墨复合碳材及其制备方法

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