JPH11152230A - 茸またはその抽出物を含有する組成物 - Google Patents

茸またはその抽出物を含有する組成物

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JPH11152230A
JPH11152230A JP10254838A JP25483898A JPH11152230A JP H11152230 A JPH11152230 A JP H11152230A JP 10254838 A JP10254838 A JP 10254838A JP 25483898 A JP25483898 A JP 25483898A JP H11152230 A JPH11152230 A JP H11152230A
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mushrooms
bunashimeji
enokitake
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Tetsuo Ikegawa
哲郎 池川
Akiko Ikegawa
昭子 池川
Fumitake Shimada
文武 島田
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SEIMEI KAGAKU KENKYUSHO KK
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SEIMEI KAGAKU KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経口投与でも十分かつ一定した効果が得ら
れ、しかも低コストで製造可能な医薬、健康食品等とし
て利用可能な茸処理物を提供すること。 【解決手段】 椎茸、ヒラタケ、ナメコ、マイタケ、エ
ノキタケ及びブナシメジよりなる群から選ばれた少なく
とも2種の茸の乾燥物またはそれらの水もしくは低級ア
ルコール抽出物を含有してなる組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、担子菌類のうち食
用茸類の有効な利用法に関し、より詳細には椎茸[Lenti
nus edodes (Berk.) Sing.]、ヒラタケ[Pleurotus ostr
eatus (Jacq. exFr.) Quel.]、ナメコ[Pholiota nameko
(T.Ito) S.Ito et Imai]、マイタケ[Grifola frondos
a]、エノキタケ[Flammulina velutipes (Curt. ex Fr.)
Sing.]及びブナシメジ[Hypsizigus marmoreus]から選
ばれる2種以上の茸の乾燥物またはそれらの抽出物を混
合したものを含有してなる、医薬や健康食品等として利
用可能な組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明者らによる研究が発端になって、
茸類が各種の生理機能、例えば、免疫増強作用、血圧及
び血糖低下作用、抗酸化作用などを有することが知られ
るようになり、そのままで、または抽出物として、成人
病に対する薬剤または健康食品として広く使用されてい
る。
【0003】これら茸の生理活性成分は、多糖類のグル
カンであると示されているが、精製された純粋なグルカ
ンは、経口投与では吸収されず、注射によってのみ、そ
の効果を示す。従って、経口投与に際しては、精製グル
カンは使用されず、グルカンにペプチドが結合した糖蛋
白の状態で服用する必要があった。
【0004】しかしながら、それら糖蛋白を経口摂取す
ると、胃でペプチドが分解され、グルカンを生成し、腸
においての糖蛋白の吸収量は減少してしまうことにな
る。また、現在服用されている茸類の糖蛋白は、原料茸
の種類やその採取法によりその組成が異なるため、得ら
れる効果が一様ではないばかりか、その効果が現れ難い
ことすらあり、経口投与の効果は必ずしも満足できるも
のとは言えなかった。
【0005】本発明者らは、茸成分の効率の良い経口摂
取法について長年研究した結果、従来使用している経口
摂取用茸抽出物を腸溶錠に製剤化することにより、胃に
おける糖蛋白の分解を防げ、腸における吸収量を増加で
きることを知った。しかしながら、腸溶錠を作ること
は、コストがかかり経済的な方法とは言えない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、経口投与でも
十分かつ一定した効果が得られ、しかも低コストで製造
可能な茸処理物の開発が要望されていた。これが本発明
の課題である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、より簡単
な方法で茸由来の糖蛋白の吸収を増加させるべく、引き
続き検討した結果、数種類の茸の乾燥物またはそれらの
水または低級アルコール抽出物を混合使用することによ
り、経口摂取による吸収が相乗的に増加するとの知見を
得、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、椎茸、ヒラタケ、ナメ
コ、マイタケ、エノキタケ及びブナシメジよりなる群か
ら選ばれた少なくとも2種の茸の乾燥物またはそれらの
水もしくは低級アルコール抽出物を含有してなる組成物
に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に利用される茸、即ち椎
茸、ヒラタケ、ナメコ、マイタケ、エノキタケ及びブナ
シメジは、いずれも食用茸として大量に市場に流通して
いるものである。これらの茸は、いずれも人工栽培法が
確立されているが、本発明では天然のものに限らず、市
販の人工栽培品を好適に利用することができる。人工栽
培品は、品質や規格が一定であるため、有効成分である
糖蛋白の含量や種類が安定しており、また、入手の容易
さと経済性の観点から天然の茸よりも有利に利用でき
る。
【0010】本発明で使用する上記の茸の乾燥物は、茸
を天日乾燥、熱風乾燥等常法により乾燥し、必要に応じ
て粉砕、粉末化したものである。また、茸の水または低
級アルコール抽出物(以下、単に「抽出物」という)
も、通常行われている方法により調製できる。例えば、
茸またはその乾燥物に適量の水または低級アルコールを
添加し、必要に応じて加温して非還流下もしくは還流下
で抽出後、抽出液と固形物を分離し、減圧下に抽出溶媒
を留去して抽出物を採取すればよい。抽出温度は、水の
場合、90℃以上、とくに95℃程度が好ましい。抽出
に使用される低級アルコールとは、炭素数1〜4のアル
コールを意味し、具体的にはメタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノールが例示される。抽出物は、エ
キス状のものでもよいが、保存性などの観点から乾燥状
態のものが好ましい。
【0011】本発明組成物の調製は、椎茸、ヒラタケ、
ナメコ、マイタケ、エノキタケ及びブナシメジよりなる
群から選ばれた少なくとも2種の茸の乾燥物または抽出
物を混合することにより行われる。なお、抽出物は各種
の茸毎に調製するのが普通であるが、二種以上の茸また
はそれらの乾燥物を予め所定の割合で混合し、その混合
物をまとめて上記溶媒で抽出して本発明組成物としても
よい。
【0012】本発明における茸の乾燥物や抽出物の組合
せ方は、例えば、椎茸とヒラタケ、椎茸とナメコのよう
な二種の茸の組合せ、椎茸とヒラタケとナメコのような
三種の茸の組合せ、さらに四種ないし五種の茸の組合
せ、六種の茸全ての組合せなどから、適宜選択すること
ができる
【0013】これらの乾燥物または抽出物の混合割合は
特に限定されず、茸の種類や目的に応じ選択することが
できる。例えば、二種の茸の組合せの場合は、乾燥物ま
たは抽出物の重量比を7:3〜3:7の範囲とするのが
好ましく、4:6〜6:4の範囲ならばより好ましい
が、望ましくは、それぞれの配合量が50%付近、即ち
重量比がおよそ1:1付近である。三種以上の茸の組合
せの場合には、目的に応じて適宜その配合比を定め得る
が、エノキタケ、ブナシメジ、シイタケおよびマイタケ
の4種の組合せを例にとると、それぞれの重量比が4:
4:1:1または3:3:3:1程度が好ましい。
【0014】本発明における茸の組合せの中で、最も好
ましい組合せとしては、例えばエノキタケとブナシメ
ジ、エノキタケとシイタケ、又は、ブナシメジとシイタ
ケの乾燥物または抽出物を、重量比1:1で組合せた組
成物を挙げることができ、その相乗作用が著しいことは
後記実施例に示すとおりである。
【0015】本発明では、茸の乾燥物または抽出物を適
当な酵素、例えばアミラーゼ、グルカナーゼなどの糖分
解酵素などによって処理したものを用いることもでき
る。
【0016】本発明組成物は、上記乾燥物または抽出物
をそのまま散剤として使用してもよいが、例えば、錠
剤、カプセル剤、顆粒剤、液剤、その他一般に製造され
る製剤に加工して使用することもでき、それらの製剤化
には、一般に使用されている賦形成分等の添加物が使用
できる。特に錠剤の場合は、吸湿を防ぐ目的でフィルム
コーティングすることによって、きのこ製剤として最も
望ましい剤形を得ることができる。錠剤のフィルムコー
ティングは、常法に従って行うことが可能である(例え
ば、「最新薬剤学」、第211頁、広川書店;および
「最近の製剤技術とその応用 II」、第91頁、医薬ジ
ャーナル社編、等の文献を参照)。
【0017】また、本発明組成物の製剤化に際しては、
発明の効果を損なわない範囲で、例えば甘味料、着色
料、香料等の合成もしくは天然の添加物を配合してもよ
く、さらに霊芝[マンネンタケ;Ganoderma licidum (F
r.) Krast.]、メシマコブ[Phellinus linteus(Berk. e
t Curt)Aoshima]などのサルノコシカケ科の茸の乾燥粉
末またはその抽出物などの他の茸由来の成分を配合する
ことも可能である。
【0018】本発明の所期の効果を発揮するため、経口
摂取量は、人の年齢、体重、目的などにより異なるが、
特に限定されない。しかしながら、普通成人1日あたり
茸抽出物として、200mg〜5000mgの範囲、好
ましくは1000mg〜3000mgを数回に分けて服
用することが適当であろうと考えられる。
【0019】
【作用】前記のように食用茸成分である単純グルカン
は、経口投与ではその効果を示さないので注射によらね
ばならなかった。経口投与で十分な効果を得るために
は、茸の水または低級アルコール抽出物をそのまま使用
するのが良いとされ、この場合の有効成分は、グルカン
にペプチドの結合した糖蛋白であることが解明されてい
る。それら糖蛋白を経口摂取すると、胃でペプチドが分
解され、グルカンを生成し、腸においての糖蛋白の吸収
量は減少してしまう。また、使用する茸及びその抽出物
の種類により経口投与の際の吸収量が異なり、その効果
が一定しないと考えられる。
【0020】これに対し、本発明の作用機序、即ち、二
種以上の茸を混合することによって茸本来が持つ各種の
生理効果が相乗的に発揮される理由は未だ明らかではな
いが、二種以上の茸中に含まれる各種の糖蛋白の相互作
用によって吸収性が改善されるか、あるいは吸収性自体
は変わらないものの数種の糖蛋白間で相乗作用が奏され
るためと推測される。
【0021】
【実施例】以下に実施例として茸抽出物の抗腫瘍性を例
にして本発明を説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。即ち、本発明の効果は、抗腫瘍性に限
定されるものでなく、前記した茸の示す生理活用の全て
について言えることであることは明らかであり、また、
茸抽出物に限定されるものでなく、茸自体の混合物を使
用しても、使用量が多くなるという点はあるものの、本
発明の目的を達成できることは明らかである。従って本
発明には、茸自体の乾燥混合物も含まれていることは、
われわれの研究結果によるものである。
【0022】実施例1 エノキタケ子実体1kgに2Lの精製水を加えて、2時
間加熱還流しながら抽出した後、抽出液を得た。この操
作をさらに2回繰り返し、抽出液を合して減圧下に溶媒
を留去し、得られたエキスを凍結乾燥してエノキタケ抽
出物170gを得、これを微粉砕した。
【0023】ブナシメジ子実体1kgに同様に2Lの精
製水をくわえ、2時間、加熱還流しながら抽出した後、
抽出液を分離し、濃縮した。これを合計3回繰り返し、
それらを合わせて減圧下少量に濃縮した後、凍結乾燥し
ブナシメジ抽出物150gを得、これを微粉砕した。
【0024】得られたそれぞれの微粉末抽出物を100
gづつ取り、完全に混合して抽出混合物200gを得
た。この抽出混合物200mgに、賦形剤として、乳糖
140mg、トウモロコシ澱粉60mg、低置換度ヒド
ロキシプロピルセルロース15mgおよびステアリン酸
マグネシウム3mgを良く混和して打錠し、ケラチン、
カカオ脂で下掛けしてケラチン液に浸し、乾燥してフィ
ルムコーティングを行い、錠剤を作った。
【0025】実施例2 椎茸1kgに2Lの水を加え、加熱して抽出し、抽出エ
キスを分離し、実施例1と同様にして椎茸エキス210
gを得、微粉砕後、これに実施例1で得た混合抽出混合
物の微粉末を等量加え、良く混合し、3種混合抽出物を
得た。これに実施例1に示したように賦形剤を添加し、
Eudragit(ローム・アンド・ハース社製)を用
いてフィルムコーティングして錠剤を作成した。
【0026】実施例3 エノキタケ子実体乾燥物及びブナシメジ子実体乾燥物微
粉末をそれぞれ同量よく混和し、その50gをリン酸緩
衝液300mLに懸濁して試料1とした。その試料1に
アミラーゼ(2500単位)を加え、37℃で24時間
反応させて試料2を作成した。このように調整した試料
1及び2について制癌試験を行った。
【0027】5週令のICR雌マウス18匹の側腹部皮
下に、サルコーマ腹水癌1×10〜10 個/マウ
スを移植した。移植翌日より、対照群には精製水を、処
理群には、上記の試料1または2をそれぞれ1500m
g/kgづつ、1日1回20日間経口投与した。癌移植
5週後に固型癌を摘出し、その平均重量を測定した。上
記試料による処理群で、試料1では51%の腫瘍増殖阻
止率を示し、試料2では63%の阻止率を示した。
【0028】実施例4 実施例1で得られたエノキタケ抽出物、ブナシメジ抽出
物及びそれらの混合物を用いて次のような制癌試験を行
った。5週令のICR雌マウス1群6匹として対照群と
処理群に分け、サルコーマ180の腹水型腫瘍約1×1
個/マウスをすべてのマウスの側腹部皮下に移植す
る。移植翌日より対照群には生理食塩水を1日1回10
日間腹腔投与し、処置群には、それぞれ10、30及び
100mg/kgの割合でエノキタケ抽出物、ブナシメ
ジ抽出物及びそれらの混合物を生理食塩水に懸濁して1
日1回10日間投与した。5週間後、固型癌を摘出して
処理群の平均重量を対照群のそれと比較した。結果を表
1に示した。
【0029】
【表1】 ──────────────────────────────── 腫 瘍 増 殖 阻 止 率 ──────────────────────────────── 投与量(mg/kg) 10 30 100 ──────────────────────────────── (試 料) エノキタケ抽出物 63% 89% 100% ブナシメジ抽出物 65% 90% 100% 抽出混合物 76% 100% 100% ────────────────────────────────
【0030】実施例5 実施例4と同じ試料を用い、5週令ICR雌マウスに、
サルコーマ180固型腫瘍を同様に移植し、移植翌日よ
り試料をそれぞれ500mg/kg、300mg/kg
づつ、1日1回10日間経口投与して、5週間後に固型
腫瘍を摘出し、平均重量を対照群と比較した。得られた
結果を表2に示した。
【0031】
【表2】 ─────────────────────────────── 腫瘍増殖阻止率 ─────────────────────────────── 投与量(mg/kg) 300 500 ─────────────────────────────── (試 料) エノキタケ抽出物 17% 25% ブナシメジ抽出物 20% 23% 抽出混合物 27% 32% ───────────────────────────────
【0032】実施例6 実施例1で得たエノキタケ抽出物と実施例2で得た椎茸
抽出物とを1対1の比率で混合した抽出物について、実
施例4と同様の方法で抗癌試験を行った。その結果を表
3に示す。
【0033】
【表3】 ─────────────────────────────── 腫 瘍 増 殖 阻 止 率 ─────────────────────────────── 投与量(mg/kg) 10 30 100 ─────────────────────────────── (試 料) 椎茸抽出物 60% 87% 100% エノキタケ抽出物 63% 89% 100% 抽出混合物 73% 94% 100% ───────────────────────────────
【0034】実施例7 ヒラタケ1kgを精製水2Lに浸し、2時間加熱して抽
出し実施例1と同様の方法で処理してヒラタケ抽出物1
55gを得た。ここで得たヒラタケ抽出物と実施例1で
得たブナシメジ抽出物を1対1の比率で混合して抽出混
合物を作成した。ここで得られた抽出混合物に実施例1
に示した賦形剤を加えてフイルムコーティングした錠剤
を作成した。
【0035】実施例8 実施例7で得たヒラタケとブナシメジの抽出混合物につ
いて、実施例4で行ったのと同様の方法で抗癌試験を行
った。その結果を表4に示す
【0036】
【表4】 ─────────────────────────────── 腫 瘍 増 殖 阻 止 率 ─────────────────────────────── 投与量(mg/kg) 10 30 100 ─────────────────────────────── (試 料) ブナシメジ抽出物 65% 90% 100% ヒラタケ抽出物 55% 80% 97% 抽出混合物 70% 93% 100% ───────────────────────────────
【0037】実施例9 マイタケ1kgに精製水2Lを加え、2時間加熱して抽
出し、実施例1と同様の方法で処理してマイタケ抽出物
135gを得た。これに実施例1で得たエノキタケ抽出
物、ブナシメジ抽出物および実施例2で得たシイタケ抽
出物を混合し、茸エキス剤を作成した。その比率は重量
比でエノキタケ35、ブナシメジ35、シイタケ15、
マイタケ15の割合とした。ここで得た抽出混合物に実
施例1に示した賦形剤を加え、カプセルに充填してカプ
セル剤を作成した。また、この抽出混合物に同様に賦形
剤を加えて打錠し、湿気を防御するためフィルムコーテ
ィングし錠剤を作成した。
【0038】実施例10 実施例9で作成した茸エキス剤について、実施例4で行
ったと同様の方法によって抗癌試験を行った。その結果
を表5に示した。
【0039】
【表5】 ─────────────────────────────── 腫 瘍 増 殖 阻 止 率 ─────────────────────────────── 投与量(mg/kg) 10 30 100 ─────────────────────────────── (試 料) シイタケ抽出物 60% 87% 100% マイタケ抽出物 55% 80% 100% エノキタケ抽出物 63% 89% 100% ブナシメジ抽出物 65% 90% 100% 四種混合きのこ 86% 99% 100% エキス剤 ───────────────────────────────
【0040】実施例11 免疫増強作用:マウス白血病細胞L−1210を0.0
13%グルタルアルデヒド−リン酸緩衝溶液で処理した
後、その細胞をさらにコンカナバリンAで処理して、G
A−ConA−L−1210細胞を調製した。この細胞
をマウスBDF1 雌に1×10 個/マウスを腹腔内注
射した。
【0041】第1回の注射後、1週間後に2回目の注射
をした。その翌日、実施例1で作ったエノキタケ抽出
物、ブナシメジ抽出物及び混合抽出物を用い、次の混合
物AおよびBを調製して投与した。即ち、エノキタケ抽
出物50%対ブナシメジ抽出物50%の混合物(A)及
びエノキタケ抽出物45%対ブナシメジ抽出物55%の
混合物(B)を、それぞれ各グループのマウスに500
mg/kgづつ経口投与した。その薬剤投与後、6日目
にL−1210の生細胞1×10個/マウスを全ての
マウスの腹腔内に移植して、免疫賦活活性をそのマウス
の生存平均日数によって測定した。結果を表6に示し
た。
【0042】
【表6】 ─────────────────────────── 免 疫 増 強 作 用 ────────────── 試料 平均生存日数 延命率 ─────────────────────────── 対照群 13日 − エノキタケ抽出物 15日 15.4% ブナシメジ抽出物 16日 23.0% 抽出混合物(A) 18日 38.5% 抽出混合物(B) 18日 38.5% ───────────────────────────
【0043】実施例12 エノキタケ子実体10kgに2Lのエタノールを加え
て、1時間加熱還流下抽出した後、減圧下、抽出液から
溶媒を留去した。この抽出操作を2回繰り返してエノキ
タケエタノール抽出物12gを得た。一方、ブナシメジ
子実体10kgを同様にエタノールで2回抽出すること
により、ブナシメジエタノール抽出物10gを得た。こ
のふたつの抽出物をそのまま混和して、実施例1と同様
の方法により錠剤を作成した。
【0044】実施例13 実施例11で行ったと同様に、L−1210のワクチン
を、BFD雌マウスに腹腔内投与した。投与日は2回と
し、1週間あけて投与した。細胞数は1×10 個/マ
ウスとした。そしてエノキタケエタノール抽出物100
mg/kg、ブナシメジエタノール抽出物100mg/
kg及びそれぞれのエタノール抽出物を1対1(重量)
に混合した抽出混合物を100mg/kgづつ、それぞ
れ腹腔内に投与した。薬剤投与後、6日目にL−121
0の生細胞1×10個/マウスを全てのマウスに腹腔
内に移植した。その時の平均生存日数を表7に示した。
【0045】
【表7】 ─────────────────────────────── 免 疫 増 強 作 用 ────────────── 試 料 生存日数 延命率 ─────────────────────────────── 対照群 12.5日 − エノキタケエタノール抽出物 14日 12% ブナシメジエタノール抽出物 13.5日 8% 抽出混合物 15日 20% ───────────────────────────────
【0046】作用機序は明らかでないが、上記各実施例
に示したように本発明による混合抽出物の効果は、単独
の抽出物の効果に比し、明らかに相乗効果を示してい
る。
【0047】
【発明の効果】本発明による茸抽出混合物は、単独の茸
抽出物に比較し、相乗作用を示し、その効果を増強する
ので、少量の使用により目的を達することができ、癌、
高血圧症、高脂血症、狭心症、心筋梗塞、糖尿病などの
成人病及びアレルギー疾患及び肥満の予防、治療などに
有用であり、広く生活習慣病の予防と治療に効能を示す
ものである。 以 上

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 椎茸、ヒラタケ、ナメコ、マイタケ、エ
    ノキタケ及びブナシメジよりなる群から選ばれた少なく
    とも2種の茸の乾燥物またはそれらの水もしくは低級ア
    ルコール抽出物を含有してなる組成物。
  2. 【請求項2】 2種の茸を用い、乾燥物または水もしく
    は低級アルコール抽出物の重量比が、3:7〜7:3の
    範囲にある請求項1または2記載の組成物。
  3. 【請求項3】 茸がエノキタケ及びブナシメジである請
    求項1または2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 経口投与用である請求項1ないし3のい
    ずれかの項記載の組成物。
  5. 【請求項5】 剤形が、散剤、錠剤、カプセル剤、顆粒
    剤または液剤である請求項4記載の組成物。
  6. 【請求項6】 錠剤がフィルムコーティングした錠剤で
    ある請求項5記載の組成物。
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