JP4323128B2 - 生理活性組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、抗腫瘍活性、抗高脂血症活性、血圧降下活性、血糖値降下活性などを備えるとともに、副作用発現のおそれが低く、QOL(Quoality of life)の維持及び向上に寄与することのできる生理活性組成物を提供する。特に、本発明は、抗腫瘍組成物の他、高コレステロール血症等の治療用ないしは予防用の薬剤として使用できる組成物に関し、特に、総コレステロールおよび/またはLDLコレステロール等の低下作用を有する組成物に関する。また、この発明は、糖尿病患者における高脂血症の治療ないしは予防用の薬剤として有効な組成物に関する。さらに、健康増進作用を有する組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
担子菌類サルノコシカケ科に属する菌類の子実体、薬用ニンジンなどの各種の生薬が古くから用いられている。しかしながら、それらの成分と薬効との関係は、未だ明らかでない部分も多い。また、これらの生薬においては、その生薬に含まれる複数の成分が相乗的に作用するものと推定されるが、生薬中には多くの成分が含有されているため、そのような複数成分を特定するのは困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、生薬由来の複数成分を含有し、各種の生理活性を発揮できる生理活性組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、複数の生薬を配合すると、抗腫瘍活性、抗高脂血症活性、血圧降下活性、血糖値降下活性などが相乗的に高まることを見出した。また、特定種の生薬を用いると同様に高い各種生理活性を示すことを見出した。そして、これらの共通の成分に着目し、本発明を完成した。
すなわち、本発明によれば、以下の手段が提供される。
(1) アルギニン、ロイシン、バリン、アラニン、グリシン、プロリン、グルタミン酸、セリン、スレオニン、及びアスパラギン酸からなる群から選択される1種あるいは2種以上のアミノ酸と、
β−グルカン、
とを含有する、生理活性組成物。
(2)前記アミノ酸は、アルギニン、アラニン、グルタミン酸、及びアスパラギン酸である、(1)記載の組成物。
(3)さらに、SDSポリアクリルアミドゲルスラブ電気泳動による分子量が2,4000Da〜2,9000Daにあるタンパク質を含有する、(1)又は(2)に記載の組成物。
(4)さらに、エルゴステロールを含有する、(1)〜(3)のいずれかに記載の組成物。
(5)さらに、カリウム、マグネシウム、亜鉛、及びマンガンからなる群から選択される1種あるいは2種以上の金属、を含有する、(1)〜(4)のいずれかに記載の組成物。
(6)アルギニン、リシン、ヒスチジン、フェニルアラニン、アラニン、グルタミンからなる群から選択される1種あるいは2種以上のアミノ酸、を含有する、生理活性組成物。
(7)さらに、SDSポリアクリルアミドゲルスラブ電気泳動による分子量が2,4000Da〜2,9000Daにあるタンパク質を含有する、(6)記載の組成物。
(8)さらに、カリウム、マグネシウム、亜鉛、及びマンガンからなる群から選択される1種あるいは2種以上の金属を含有する、(6)又は(7)に記載の組成物。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の第1の組成物は、アルギニン、ロイシン、バリン、アラニン、グリシン、プロリン、グルタミン酸、セリン、スレオニン、及びアスパラギン酸からなる群から選択される1種あるいは2種以上のアミノ酸と、
β−グルカン。
とを有している。
また、本発明の第2の組成物は、アルギニン、リシン、ヒスチジン、フェニルアラニン、アラニン、グルタミン酸からなる群から選択される1種あるいは2種以上のアミノ酸、を含有している。
【0006】
本発明の組成物は、担子菌類サルノコシカケ科に属する1種類以上の担子菌とウコギ科に属する植物の根とからの抽出液に含まれる成分から抽出された成分に基づいて特定されている。また、本発明の他の組成物は、ウコギ科に属する植物の根のみからの抽出液に含まれる成分から抽出された成分に基づいて特定されている。したがって、これらの組成物の原料として、担子菌とウコギ科植物の根を採用し、これを適当な抽出溶媒で抽出して得た抽出液を取得することにより、本組成物の一部あるいは全体を得ることが可能である。しかしながら、本組成物の取得法は、これに限定するものでなく、これらの各成分に対応する商業的に入手可能な化合物を配合することもできる。なお、タンパク質などを初めとし、β−グルカンや、エルゴステロールなどは、これらの抽出液から採用することが好ましい。
【0007】
本組成物の形態は特に限定しないが、好ましくは、溶液の形態である。溶媒は、水および/またはアルコールである。水・アルコール混液の場合には、アルコールは、35vol%以下が好ましく、より好ましくは、20vol%以下であり、さらに好ましくは、10vol%以下であり、最もこのましくは5vol%以下である。
また、本発明の組成物において特定される以外の成分や、糖質(単糖、二糖、オリゴ糖、多糖類を含む)、脂質や植物繊維などの成分を含有することを排除するものではない。本発明の組成物の作用に実質的な影響を及ぼさない範囲内でこれらの成分を含有することができる。また、栄養補助食品、栄養補給剤として飲食する場合には、適当なエネルギー付与性のある糖質や脂質を含有することが好ましい。
【0008】
以下、各成分について説明する。なお、各成分の濃度は、100gの溶液あたりの量で示しているが、これらの各成分の濃度の比をそのまま成分の組成比として採用することができる。
【0009】
第1の組成物には、アミノ酸としては、アルギニン、ロイシン、バリン、アラニン、グリシン、プロリン、グルタミン酸、セリン、スレオニン、及びアスパラギン酸からなる群から選択される1種あるいは2種以上のアミノ酸を含むが、好ましくは、少なくともアルギニンと、グルタミン酸とアスパラギン酸とを含むことが好ましい。より好ましくは、これら3種加えて、さらにアラニンを含有する。最も好ましくは、全てを含有している。
アルギニンは、3〜30mgであることが好ましく、アラニンは、1〜5mg(好ましくは2mg以上)であることが好ましく、グルタミン酸は、3〜15mgであることが好ましく、アスパラギン酸は、3〜15mgであることが好ましい。
このようなアミノ酸組成は、好ましくは、担子菌類サルノコシカケ科に属する担子菌の子実体およびウコギ科植物の根を水および/またはアルコールで抽出して得られるものである。なお、具体的な抽出方法は後述する。
【0010】
また、第2の組成物には、アルギニン、リシン、ヒスチジン、フェニルアラニン、アラニン、グルタミン酸からなる群から選択される1種あるいは2種以上のアミノ酸を有しているが、好ましくは、アルギニン、リシン、ヒスチジン、グルタミン酸を有している。さらに好ましくは、加えて、フェニルアラニンとグルタミン酸を含有している。
アルギニンは、10〜100mgであることが好ましく、リシンは、1〜5mgであることが好ましく、ヒスチジンは1〜5mgであることが好ましく、グルタミン酸は、5〜20mgであることが好ましい。
このようなアミノ酸組成は、ウコギ科植物の根を水および/またはアルコールで抽出して得られるものであることが好ましい。なお、具体的な抽出方法は後述する。
【0011】
なお、上記組成物中における各種アミノ酸は、従来公知の方法によって測定することができる。例えば、食品分析に一般的に用いられるアミノ酸自動分析法などによってその含有量を測定することができる。
【0012】
第1及び第2の組成物は、いずれも、SDSポリアクリルアミドゲルスラブ電気泳動による分子量が2,4000Da〜2,9000Daにあるタンパク質を含有することができる。
このタンパク質は、例えば以下の操作により確認することができる。すなわち、チクセツニンジン30gに水1lを加えて、90分間加熱抽出し、ろ過した溶液4容量部に対して、チクセツニンジン30gに35v/v%アルコール溶液1lを加えて、約70℃で30時間加熱後、最終的に水で1lに調整した液1容量部を加えた液100mlについて、透析にて低分子成分を除去後、凍結乾燥した試料を、試料調製用緩衝液[0.002%ブロモフェノールブルー、2%SDS、5%メルカプトエタノール及び10%グリセロールを含む50mmolトリス塩酸緩衝液(pH6.5)]に5%となるように溶解し、95℃で5分間加熱放冷して、電気泳動用試料とする。SDSポリアクリルアミドゲルスラブ電気泳動は、14〜55kDaの分子量領域について行い、クマシーブリリアントブルー染色によりタンパク質成分を確認できる。なお、比較タンパクとして、MW−SDS−70L(Sigma Chemical Co.)を用いることができる。
【0013】
このタンパク質は、ウコギ科植物の根、あるいは、ウコギ科植物の根と担子菌類サルノコシカケ科に属する担子菌の子実体との混合物を水および/またはアルコールで抽出して得られるものであることが好ましい。なお、具体的な抽出方法は後述する。特に、薬用ニンジン、特にチクセツニンジンから水および/またはアルコールにて抽出されるタンパク質が好ましい。
【0014】
第1及び第2の組成物には、ナトリウム、リン、カルシウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛、及びマンガンからなる群から選択される1種あるいは2種以上の金属を含有していることが好ましい。より好ましくは、これらのうち、2種あるいは3種以上を含有している。特に、カリウム、マグネシウム、亜鉛、及びマンガンのうち、いずれか1種以上を含有していことが好ましい。マンガン、あるいはこれに加えて亜鉛を含むことが好ましく、より好ましくは、カリウム、マグネシウム、亜鉛、及びマンガンの全てを含有している。
なお、ナトリウムは、0.5〜2.0mgであることが好ましく、リンは、2.6〜20mg(より好ましくは、3〜15mg)であることが好ましく、カルシウムは、1.0〜5.0mg(より好ましくは、3.0mg以下)あることが好ましく、カリウムは、10〜40mg(より好ましくは30mg以下)であることが好ましく、マグネシウムは、0.5〜5.0mg(より好ましくは3.0mg以下)であることが好ましく、亜鉛は、5μg以上50μg以下含有することが好ましく、より好ましくは5〜25μgであり、マンガンは10μg以上250μg以下であることが好ましく、より好ましくは、150μg以下であり、および/または、25μg以上である。
これらの金属は、各種の従来公知の方法によって測定することができる。例えば、食品分析に一般的に用いられる原子吸光度法などによってその含有量を測定することができる。以上の金属組成は、好ましくは、担子菌類サルノコシカケ科に属する担子菌の子実体および/またはウコギ科植物の根を水および/またはアルコールで抽出して得られるものであることが好ましい。なお、具体的な抽出方法は後述する。
【0015】
第1の組成物は、さらに、エルゴステロールを含有することもできる。
エルゴステロールは、0.05mg以上含有していることが好ましい。より好ましくは、0.10mg以上含有する。上限は、特に限定しないが、1mgあるいは0.4mgである。エルゴステロールは、従来公知の方法によって測定することができる。例えば、食品分析に一般的に用いられる液体クロマトグラフ法などによってその含有量を測定することができる。エルゴステロールは、好ましくは、担子菌類サルノコシカケ科に属する担子菌の子実体、あるいはこれに加えてウコギ科植物の根を水および/またはアルコールで抽出して得られるものであることが好ましい。なお、具体的な抽出方法は後述する。
【0016】
第1の組成物には、また、β−グルカン類を含有することができる。β−グルカン類は、0.01g以上含有することが好ましい。より好ましくは、0.05g以上である。また、上限は、特に限定しないが、5g以下とすることができる。また、好ましくは3g以下であり、より好ましくは、2g以下である。β−グルカンは、従来公知の方法によって測定することができる。例えば、食品分析に一般的に用いられる酵素法などによってその含有量を測定することができる。β−グルカンは、好ましくは、担子菌類サルノコシカケ科に属する担子菌の子実体および/またはウコギ科植物の根を水および/またはアルコールで抽出して得られるものであることが好ましい。なお、具体的な抽出方法は後述する。
【0017】
第1及び第2の組成物は、上記した各成分を配合することによっても製造することができるが、例えば、成分の一部あるいは全ては、担子菌類サルノコシカケ科に属する担子菌類サルノコシカケ科に属するマンネンタケとカワラタケに属する担子菌の子実体および/または菌糸体培養物、およびウコギ科植物の根とをそれぞれ原料として水および/またはアルコールで抽出することによって得ることもできる。
【0018】
(担子菌類由来有効成分)
担子菌としては、少なくともマンネンタケおよびカワラタケとを用いることが好ましい。特に好ましくは、マンネンタケとカワラタケとのみを用いる。なお、本明細書において、用いられる担子菌類の分類学上の同定は、今関六也、本郷次雄の共著「原色日本菌類図鑑」(保育社)に準拠している。
担子菌類は、天然に自生するものでもよく、また、人工的に栽培したもの、あるいは細胞培養によるものでもあってもよく、特に限定しない。好ましくは、天然自生のものである。
【0019】
マンネンタケに属する担子菌としては、特に限定しない。各種マンネンタケは1種あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
好ましいマンネンタケとして、Reishi Fungus ( Ganoderma Lucidum)を例示することができる。この菌は、生来、樹木に好んで繁殖するものの、自生菌は稀少である。なお、人工栽培も可能である。この菌は、つやのある、ワックス状のかさ部分と軸部とを有しており、その軸の長さは、15cm程度にも到達される。子実体の色は、赤色、青色、黄色、白色、紫色、黒色を呈する。この菌は、切り株上や、病気で弱った木の基部付近で生長し、白い糸状体となる。
さらに、他の好ましいマンネンタケとしては、Ganoderma pheifferiおよびGanoderma lipsienseを使用することができる。いずれか一方あるいは双方のみを使用することもできる。レイシと組み合わせて用いることもできる。
【0020】
また、カワラタケとしては、特に限定しない。各種カワラタケを1種あるいは2種以上組み合わせて使用することができる。好ましいカワラタケとしては、Coriolus Versicolorを例示することができる。この菌は、日本の西部、特に、信州地方(特に、長野県)、四国地方、九州地方に自生している。この菌は、生来、好材菌であり、特に広葉樹を好む。
他の好ましいカワラタケとしては、Trametes hirsutusを使用することができる。
【0021】
これらの菌類の、本発明において使用する形態は、子実体及び/又は菌体培養物であればよいが、好ましくは子実体である。なお、子実体にあっては、室温で光を避けて風乾されたものが好ましい。
特にマンネンタケにあっては、自生で成熟した黒色の子実体を用いるのが好ましい。また、カワラタケにあっては、夏に採取された自生の子実体であることが好ましく、室温で光を避けて風乾されたものがさらに好ましい。
なお、子実体は、採取後特に加工されていない状態のものの他、乾燥された固形物、アルコール浸漬液、ペーストあるいはエキスに加工することができ、また、これらの形態で入手することができる。
【0022】
本発明の組成物においては、上記特定種のマンネンタケ及びカワラタケのうち1種及び2種以上を用いることが好ましい。例えば、マンネンタケとしてレイシを用い、カワラタケとして、Coriolus Versicolorを用いることが好ましい。
【0023】
本発明の組成物の成分の一部は、上記担子菌類の子実体あるいはその培養物を、水および/またはアルコールを用いて抽出することにより得られる抽出成分として得ることができる。
【0024】
(担子菌由来の有効成分の取得方法)
抽出に際しては、担子菌の子実体などを粉砕等して、粉状、細片状とすることが好ましい。より好ましくは、約7mm角以下の砕片状であり、さらに好ましくは、約4mm〜約6mm角の細片状である。最も好ましくは約5mmの細片状である。0.5mm〜2mm角の細片状が好ましい場合もある。菌糸状体細胞を原料とする場合には、乾燥した粉末状体を用いることが好ましい。
【0025】
担子菌由来成分は、上記した担子菌由来原料を、水の他、水:アルコール混液により抽出することが好ましい。
水で抽出する場合、使用する水は特に限定しないが、抽出にあたって加熱することが好ましい。好ましくは、約80〜100℃であり、より好ましくは、約90〜95℃である。
また、抽出原料に対する水の量も特に限定するものではないが、乾燥した原料約5〜約25重量部(より好ましくは、約10〜約20重量部、さらに好ましくは、約12〜約15重量部)に対して、抽出後の水量が約200〜800重量部(好ましくは、約500〜700重量部)となるように抽出用の水量を設定することが好ましい。この濃度範囲で最終抽出液が調製されると、そのままで経口投与に好ましい濃度であるとともに、有効な抽出が行われるからである。
【0026】
加熱抽出操作が、水分の蒸発による減量を許容する状態で行われるときは、その間の水分の減量を想定して、当初の抽出用水の量を設定する。例えば、水量を所望の最終水量に対して50〜60%程度増量して抽出する。一方、加熱抽出操作が、水分の蒸発による減量が許容されない状態で行われるときには、当初より、最終的に得ようとする抽出水量の水を原料に対して加えて加熱を行えばよい。好ましくは環流凝縮器を用いて行う。
【0027】
加熱抽出操作は、大気開放型の容器や、還流凝縮器を用いることができる。特に、有効成分の抽出阻害や抽出成分の有効性を維持するために、ガラス製、ホーロー製、セラミックス製の他、金属部分を耐食性被膜で塗装あるいは加工した材料等を使用することが好ましい。
【0028】
抽出時間も特に限定はしないものの、少なくとも1時間であることが好ましく、より好ましくは、1.5時間以上であり、さらに好ましくは2.5時間以上である。上限は3〜4時間とする。
【0029】
担子菌原料を水で抽出する場合の典型例として以下の操作を挙げることができる。
乾燥した担子菌原料(好ましくは子実体であり、好ましくは細片状である。)合わせて約20gに対して、熱水800ml〜1000mlを加えて、90〜95℃に維持しながら抽出液残量が約200〜約700mlになるように煎じる。好ましくは、1.5〜3時間程度で約200ml〜約700mlとなるような加熱調整を行う。あるいは、約20gに対して水約200ml〜約700mlを加えて還流凝縮器を用いて約2時間煮沸させる。このような操作で得た抽出液は、そのまま経口投与に適した濃度の液体となる。
【0030】
アルコールで抽出する場合、使用するアルコールは、そのまま飲用することもある場合を考慮すれば、飲用可能なアルコールであることが好ましい。すなわち、エタノールを使用することが好ましい。
アルコールを用いて抽出する場合、アルコールのみで抽出してもよいが、好ましくは、水と混合して混液で抽出することが好ましい。好ましくは、アルコール濃度が50v/v%下であり、より好ましくは35v/v%程度とする。
アルコール含有抽出液は、特に限定しないが、抽出にあたって加熱することが好ましい。好ましくは、50〜80℃であり、より好ましくは、75℃以下であり、さらに好ましくは70℃以下である。
抽出時間も特に限定はしないものの、10時間以上であることが好ましく、より好ましくは20時間以上であり、最も好ましくは30時間程度あるいはそれ以上である。
なお、最終的な経口投与時にはアルコール濃度が20v/v%程度以下であることが好ましい。したがって、20v/v%を超える濃度のアルコール溶液で抽出した場合は、抽出後に水で希釈して20v/v%以下となるようにすることが好ましい。
また、抽出原料に対する抽出液量も特に限定するものではないが、原料約50〜250重量部、より好ましくは、100〜200重量部、さらに好ましくは約120〜150重量部に対して最終的に抽出液1000重量部とすることが好ましい。このような操作で得た抽出液は、そのまま経口投与に適した濃度の液体となる。抽出のための容器は、水のみで抽出する場合と同様のものを使用することが好ましい。抽出操作は、環流凝縮器を用いて行うのが好ましい。
【0031】
なお、アルコールを用いて抽出する場合には、水のみでは抽出されない成分が抽出されてくる。担子菌類の含エタノール抽出液には、トリテルペノイド、ヌクレオシド(アデノシン、グアノシン)、多糖体では、ヘテロ−β−グルカン、キシロ−β−グルカン、マンノ−β−グルカンなどのβ−グルカンが含まれる。
【0032】
担子菌原料を水/アルコール混液で抽出する場合の典型例として以下の操作を挙げることができる。
細片状に破砕した担子菌原料(好ましくは子実体であり、好ましくは細片状である)約120〜200gに、35v/v%エタノール溶液を加えて1000mlとし、この液を約70℃に維持して約30時間煎じる。30時間経過後、全量が1000mlとなるように熱水(あるいは水)を加える。なお、最終的にアルコール濃度が約20v/v%以下となることが好ましい。
【0033】
得られた各種抽出液は、必要に応じてろ過等される。抽出液をそのまま有効成分としてもよい。また、必要に応じて濃縮して濃縮物し、これを有効成分とすることもできる。また、水分を蒸発させることにより、固形分としての抽出成分も得られ、さらに必要に応じて乾燥等することにより、所望の乾燥抽出成分が得られる。なお、抽出成分は、担子菌として2種類以上を用いる場合には、それぞれ個別に抽出することもできるし、2種類以上を同時に抽出することもできる。
さらに、本組成物の投与形態や剤形を考慮して、抽出液の濃縮時あるいは乾燥時に、製剤化あるいは抽出成分を安定化する添加剤を加えることもできる。
担子菌原料の水および/またはアルコール抽出液は、特に第1の組成物の有効成分の多くを含有している。
【0034】
(ウコギ科植物の根由来の有効成分)
本発明の組成物には、ウコギ科植物の根から抽出される成分を含有することができる。
ウコギ科植物は、特に限定しない。各種ウコギ科植物を1種あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。好ましいウコギ科植物は、竹節人参(チクセツニンジン)(珠子参、P. japonicus C. A. MeyerあるいはJapanese Panax ginseng)である。また、ウコギ科植物の薬用ニンジンとしては、オタネ人参(Panax ginseng C. A. Meyer)の他、アメリカ人参(P. quinquefolium L.)、三七人参(田七人参、P. notogingseng)も使用することができる。
本発明の組成物の成分を得るには、オタネニンジンおよびその近縁種から選択される植物の根(以下、オタネニンジン等の根という。)や、チクセツニンジンおよびその近縁種から選択される植物の根(以下、チクセツニンジン等の根という。)を用いることが好ましい。オタネニンジン及びチクセツニンジン及びこれらの近縁種植物の根を始めとして、これらのニンジンの根は、通常は、乾燥された状態で入手できる。あるいは、アルコール浸漬液、あるいはペースト、エキスとしても入手することができる。
【0035】
ウコギ科植物の根は、いわゆる植物体の根であってもよいが、あるいは培養細胞であってもよい。培養細胞の場合には、好ましくは根由来の培養細胞である。なお、植物体の根由来原料を含んでいれば、植物体の根以外の他の部位を含んだ原料も使用することができる。
【0036】
(ウコギ科植物の根からの有効成分の取得方法)
また、本組成物における有効成分の取得にあたっては、植物体のニンジンの根を粉砕等して、粉状、細片状とすることが好ましい。より好ましくは、約7mm角以下の砕片状であり、さらに好ましくは、約4mm〜約6mmであり、最も好ましくは約5mmの細片状である。0.5mm〜2mm角の細片状が好ましい場合もある。培養細胞を原料とする場合には、乾燥した粉末状体を用いることが好ましい。
【0037】
水で抽出する場合、使用する水は特に限定しないが、抽出にあたって加熱することが好ましい。好ましくは、約80〜約100℃であり、より好ましくは、約90〜約95℃である。
また、抽出原料に対する水の量も特に限定するものではないが、原料約3〜約25重量部、好ましくは、約5〜約20重量部、より好ましくは約20重量部に対して、抽出後の水量が約200〜約800重量部(好ましくは、約500〜700重量部)になるように抽出用の水量を設定することが好ましい。この濃度範囲で最終抽出液が調製されると、そのままで経口投与に好ましい濃度であるとともに、有効な抽出が行われるからである。
【0038】
加熱抽出操作が、水分の蒸発による減量を許容する状態で行われるときは、その間の水分の減量を想定して、当初の抽出用水の量を設定する。例えば、水量を所望の最終水量に対して50〜60%程度増量して抽出する。一方、加熱抽出操作が、水分の蒸発による減量が許容されない状態で行われるときには、当初より、最終的に得ようとする抽出水量の水を原料に対して加えて加熱を行えばよい。好ましくは環流凝縮器を用いて行う。
【0039】
加熱抽出操作は、大気開放型の容器や、還流凝縮器を用いることができる。特に、有効成分の抽出阻害や抽出成分の有効性を維持するために、ガラス製、ホーロー製、セラミックス製の他、金属部分を耐食性被膜で塗装あるいは加工した材料等を使用することが好ましい。
抽出時間も特に限定はしないものの、少なくとも1時間であることが好ましく、より好ましくは、1.5時間以上であり、さらに好ましくは2.5時間以上である。上限は3〜4時間とする。
【0040】
植物体であるウコギ科植物の根を水で抽出する場合の典型例として以下の操作を挙げることができる。
細片状に破砕したニンジンの乾燥根約3〜20gに対して、熱水800ml〜1000mlを加えて、前記した加熱範囲で抽出液残量が約200ml〜約700mlになるように煎じる。好ましくは、抽出液温度を90〜95℃に維持しつつ、1.5〜3時間程度で約200ml〜約700mlとなるような加熱調整を行う。特に、同量のニンジン原料に対して水約200ml〜約700mlで環流凝縮器を用いて約2時間煮沸抽出を実施するのがよい。このような操作で得た抽出液は、そのまま経口投与に適した濃度の液体となる。
【0041】
アルコールで抽出する場合、使用するアルコールは、そのまま飲用することもある場合を考慮すれば、飲用可能なアルコールであることが好ましい。すなわち、エタノールを使用することが好ましい。
アルコールを用いて抽出する場合、アルコールのみで抽出してもよいが、好ましくは、水と混合して混液で抽出することが好ましい。好ましくは、アルコール濃度が50v/v%下であり、より好ましくは35v/v%程度とする。
アルコール含有抽出液は、特に限定しないが、抽出にあたって加熱することが好ましい。好ましくは、50〜80℃であり、より好ましくは、75℃以下であり、さらに好ましくは70℃以下である。
抽出時間も特に限定はしないものの、10時間以上であることが好ましく、より好ましくは20時間以上であり、最も好ましくは30時間程度あるいはそれ以上である。
なお、最終的な経口投与時にはアルコール濃度が20v/v%程度であることが好ましい。例えば、20v/v%を超える濃度のアルコール溶液で抽出した場合は、抽出後に水で希釈して20v/v%以下となるようにすることが好ましい。好ましくは、10v/v%以下であり、より好ましくは、5v/v%以下である。
また、抽出原料(ニンジンの根)に対する抽出液量も特に限定するものではないが、原料約30〜200gに対して抽出液1000mlとすることが好ましい。抽出のための容器は、水のみで抽出する場合と同様のものを使用することが好ましい。抽出操作は、環流凝縮器を用いて行うのが好ましい。
【0042】
ウコギ科植物の根を水/アルコール混液で抽出する場合の典型例として以下の操作を挙げることができる。
細片状に破砕したウコギ科植物の乾燥根約200gに35v/v%エタノール溶液を加えて1000mlとし、この液を約70℃に維持して約30時間煎じる。30時間経過後、全量が1000mlとなるように熱水(あるいは水)を加える。なお、最終的にアルコール濃度が約20v/v%となることが好ましい。
このような操作で得た抽出液は、そのまま経口投与に適した濃度の液体となる。
【0043】
得られた抽出液は、必要に応じて、ろ過等される。抽出液をそのまま有効成分としてもよい。また、必要に応じて濃縮して濃縮物とし、これを有効成分とすることもできる。また、水分を蒸発させることにより、固形分としての抽出成分も得られ、さらに必要に応じて乾燥等することにより、所望の乾燥抽出成分が得られる。
なお、ウコギ科植物の根は1種類のみならず、2種類以上を使用することができ、その場合、種類毎に抽出液を調製してもよいし、2種類以上の任意の組み合わせで抽出液を調製してもよい。
さらに、本組成物の投与形態や剤形を考慮して、抽出液の濃縮時あるいは乾燥時に、製剤化あるいは抽出成分を安定化する添加剤を加えることもできる。
ウコギ科植物の根の水および/またはアルコール抽出液は、特に第2の組成物の有効成分の全体あるいはその多くを含有しており、また、第1の組成物の有効成分の一部を含有している。
【0044】
なお、担子菌原料として2種類以上の担子菌を用いる場合、それぞれの種類について別個に抽出液を調製することもできるが、同時に一括して抽出することもできる。また、ウコギ科植物についても同様である。さらに、担子菌原料とウコギ科植物の根原料は、それぞれ単独に抽出することもできるが、双方を含む原料組成物を同じ抽出媒体で抽出して同時に抽出することもできる。好ましくは、同時抽出する。同時抽出する場合においても、上記した担子菌原料あるいはウコギ科植物の根原料における抽出条件を採用することができる。
なお、担子菌原料とウコギ科植物の根原料については、それぞれ水抽出液と水/アルコール混液抽出液の2種類が存在する。したがって、これらを各種組み合わせることができる。すなわち、以下の組み合わせが可能である。
Figure 0004323128
【0045】
以下、同時抽出の典型例を以下に示す。
7mm角以下、好ましくは約5mm程度の細片状に破砕した特定種のマンネンタケの子実体、同様に細片状に破砕した特定種のカワラタケの子実体、ウコギ科植物の根(好ましくはチクセツニンジンの根)、それぞれ約6g(あるいは、マンネンタケ子実体、カワラタケ子実体、ウコギ科植物の根の順に10g、5g、3g、あるいは5g、10g、3g)対して、熱水1000mlを加えて、前記した加熱範囲で抽出液残量が700mlになるように煎じる。例えば、90分程度で700mlとなるような加熱調整を行う。
また、同様の形態及び組成の原料混合物(ただし、マンネンタケの子実体60g、カワラタケの子実体60g、ウコギ科植物の根60g、あるいは同じく100g、50g、30g、あるいは同じく50g、100g、30gとする)に35v/v%エタノール溶液を加えて1000mlとし、この液を約70℃に維持して約30時間煎じる。30時間経過後、全量が1000mlとなるように熱水(あるいは水)を加える。なお、最終的にアルコール濃度が約20v/v%となることが好ましい。
これらの2種の抽出液は、それぞれに本発明の原料由来成分を含んでいるために、それぞれ単独に本組成物として提供することができるが、好ましくは、水抽出液のみ、あるいは水抽出液を相対的に多く用いる。
一方、2種の抽出液を予め混合して、一組成物として本組成物とすることもできるし、投与時において混合するような2種の製品、あるいはそれぞれ別個であるが同時に投与されることを予定する1組の製品として提供される。
【0046】
これら2種の抽出液の配合比は適宜決めることができる。例えば、水抽出液と水/アルコール抽出液とを、2:1〜4:1程度の容量比で混合することができる。
以上のように、最終的な投与あるいは飲食の段階において、担子菌由来有効成分とウコギ科植物の根由来有効成分とを含有するのであれば、1種のみの製品のみから本組成物を構成する場合のみならず、2種以上の製品の組み合わせで本組成物を構成するようにすることもできる。
【0047】
本組成物は、このような組成を備えることにより、各種生理活性を発現することができる。すなわち、抗腫瘍活性、抗高脂血症活性、血圧降下活性、血糖値降下活性などを発現することができる。また、同時に、患者のQOLを維持および向上し、健康を増進することができる。
したがって、本組成物は、腫瘍の治療あるいは予防剤、高脂血症の治療あるいは予防剤、高血圧症の治療あるいは予防剤、糖尿病の治療あるいは予防剤として使用することができる。また、健康増進剤あるいは栄養補給剤として使用することができる。
【0048】
本発明の組成物が発現する抗腫瘍活性は、特に、白血病、リンパ腫、子宮頚ガン、肺ガン、卵巣ガン、乳腺ガン(転移)、皮膚ガン(転移)、乳腺ガン、皮膚ガンに対する活性を有している。白血病としては、赤芽球性白血病を例示できる。本組成物は、白血病あるいはリンパ腫を適応症とする治療剤あるいは予防剤とすることが好ましい。
【0049】
本発明の組成物が発現する抗高脂血症活性は、ヒトを含む哺乳類の血中の総コレステロール低下作用を有している。また、ヒトにおいて、特に、HDLコレステロールに対して相対的に多くのLDLコレステロールを低下させる作用を有している。また、HDLコレステロールを増加させる作用を有する。加えて、ヒトにおいて、血中トリグリセライド濃度によって代表される中性脂肪の低下作用を有している。
【0050】
特に、ヒトにおける総コレステロール低下作用、LDLコレステロール低下作用、HDLコレステロール増加作用などは、血糖値が正常(典型的には、空腹時血糖値が120mg/dl以下)〜境界領域(例えば、空腹時血糖値が120mg/dlを超え、140mg/dl未満)で、かつ総コレステロール量が正常〜高脂血症の患者において有効に発揮される。これらの患者に対しては、血中トリグリセライド量の低下作用も発揮される。
すなわち、本発明の組成物は、糖尿病、特に、インシュリン非依存性糖尿病患者における合併症としての高脂血症に有効に作用して総コレステロールおよび/またはLDLコレステロールを低下させることができる。したがって、本発明の組成物は、糖尿病における合併症としての高脂血症に対する治療用薬剤として使用することができる。
なお、本発明の組成物は、インシュリン様作用も併せ有している。すなわち、糖尿病患者に投与した場合において、血糖値及びC−ペプチドの血中濃度の低下が観察されている。したがって、本組成物を、糖尿病の予防用あるいは治療用の組成物としても用いることができる。
【0051】
本発明の組成物は、インシュリン非依存性糖尿病患者に対する他の糖尿病治療用薬剤の投与に併用することができる。すなわち、本組成物は、他の糖尿病治療用剤と併用した場合においても、総コレステロール低下作用、LDLコレステロール低下作用を奏する。本組成物は、組成物自体の投与による副作用をほとんど発現しないし、また、免疫活性化作用等により、他の糖尿病治療剤による副作用を低減することができる。
【0052】
本発明の組成物は、副作用が観察されないか、あるいは軽微な副作用しか観察されていない。すなわち、一般的に抗高脂血症剤を投与した場合に観察される副作用である、手足のしびれ、手足の脱力、体のだるさ、筋肉痛、むくみ、尿量の減少、発熱、咳、便秘、腹痛、胸の痛み、疲れやすい、鼻血、顔色が悪い、食欲減退、頭痛等は見出されず、逆に、投与開始後、手足のしびれの解消、体に力を感じる、身体の痛みの緩和、疲れにくい、顔色がよくなる、食欲増進、といった現象が観察される。
【0053】
本発明における有効成分は、製薬上許容される担体又は添加物と混合されて、投与に適した形態の組成物として使用される。組成物の形態は特に限定しないが、液剤、シロップ剤、懸濁剤、散剤、顆粒剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、乳剤、トローチ、チュアブル剤、坐剤、点眼剤、注射剤、エアゾール剤、エリキシル剤等に製剤化することができる。また、使用時に、水分を添加して、液状体を回復できるような固形(粉末)剤とすることも好ましい。
【0054】
また、本発明の組成物は、経口または非経口的に投与することができる。好ましくは、経口投与される。
経口投与の場合の一般的な投与量を以下に示す。なお、投与量は、症状や個人の体力等に応じて適宜設定されるものである。
一般的な投与量(常用量)としては、例えば、抽出原料として用いる担子菌の子実体(好ましくは、マンネンタケとカワラタケ)の乾燥重量として2g〜120g/日/患者(体重60kgとする。以下同じ。)である。特に、抗腫瘍作用の発現にあたっては、12g〜120g/日/患者とすることができる。また、血糖値低下作用、コレステロール低下作用、中性脂肪低下作用等の抗腫瘍作用以外の作用の発現には、2g〜10g/日/患者とすることができる。
一般的な投与量(常用量)としては、例えば、抽出原料として用いるチクセツニンジン等(好ましくはチクセツニンジン)の乾燥根重量として2g〜60g/日/患者(体重60kgとする。以下同じ。)である。特に、抗腫瘍作用の発現にあたっては、6g〜60g/日/患者とすることができる。また、血糖値低下作用、コレステロール低下作用、中性脂肪低下作用等の抗腫瘍作用以外の作用の発現には、2g〜5g/日/患者とすることができる。より好ましくは、2.5g〜3.0g/日/患者である。
【0055】
たとえば、典型例の水抽出液とエタノール・水混液抽出液との併用投与では、当該水抽出液を180〜220ml(好ましくは200ml)/日/患者及びエタノール・水混液抽出液を45〜55ml(好ましくは50ml)/日/患者であり、これらを1日2回で投与することが好ましい。
【0056】
なお、本発明の組成物はその毒性が極めて低く、重大な副作用を発現しないため、症状に応じて高投与量でも安全に投与することができる。
なお、経口投与のための好ましい剤型は、液剤あるいはシロップ剤である。
【0057】
本発明の組成物は、上記したコレステロール等の低下作用及び血糖値等の低下作用を有する一方、副作用がほとんどないかあるいは低減されている。さらに、健康増進作用も同時に併せ有しているこのことから、本組成物は、単に高脂血症や糖尿病の予防や防止用の医薬組成物としての他に、健康増進用組成物あるいは栄養補給用組成物として使用できる。すなわち、飲食により、ないしは、経管栄養的に本発明の組成物を摂取することにより、健康的な生活や生活の質の向上を提供することができる。
摂取量は、特に限定しないが、上記した治療用ないし予防用としての投与量よりも低くすることができる。
【0058】
本発明の組成物を健康増進用あるいは栄養補給用として用いる場合、液状であるいは固形状のいずれであってもよく、適宜錠剤やカプセル剤、チュアブル剤等の製剤化することもできる。また、使用時に、水分を添加して、液状体を回復できるような固形(粉末)剤とすることも好ましい。さらに、経管栄養的にあるいは腸管経由で摂取できるような形態とすることもある。かかる形態の選択及びその選択に応じた製剤化は当業者において周知の事項である。
【0059】
【実施例】
(実施例1)
以下、本発明について具体例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定的に解釈されるものではない。
(組成物の調製例)
(試料1)
水1lに対して、レイシ子実体の乾燥物6g、カワラタケ子実体の乾燥物6g、チクセツニンジンの根の乾燥物6gを加えてフタをして90分間沸騰抽出した。90分抽出後の溶液の残量は、おおよそ700mlであった。別に、レイシ子実体の乾燥物60g、カワラタケ子実体の乾燥物60g、チクセツニンジン子実体の乾燥物60gに35v/v%%エタノール溶液を加えて1000mlとし、この液を約70℃に維持して約30時間煎じた。30時間経過後、全量が1000mlとなるように熱水を加えた。
水抽出液のろ液に対して、この水/エタノール抽出液を、水抽出液:水/エタノール抽出液の容量比が4:1となるように添加し混合して試料1の組成物とした。
【0060】
(試料2)
1lに対して、レイシ子実体の乾燥物5g、カワラタケ子実体の乾燥物10g、チクセツニンジンの根の乾燥物3gを加えてフタをして90分間沸騰抽出した。90分抽出後の溶液の残量は、おおよそ700mlであった。別に、レイシ子実体の乾燥物50g、カワラタケ子実体の乾燥物100g、チクセツニンジン子実体の乾燥物30gに35v/v%%エタノール溶液を加えて1000mlとし、この液を約70℃に維持して約30時間煎じた。30時間経過後、全量が1000mlとなるように熱水を加えた。
水抽出液のろ液に対して、この水/エタノール抽出液を、水抽出液:水/エタノール抽出液の容量比が4:1となるように添加し混合し試料2の組成物とした。
【0061】
(試料3)
水1lに対して、レイシ子実体の乾燥物10g、カワラタケ子実体の乾燥物5g、チクセツニンジンの根の乾燥物3gを加えて約120分間沸騰させた。残量は約170mlであった。この液を、試料3の組成物とした。
【0062】
(試料4)
水1lに対して、レイシ子実体の乾燥物5g、カワラタケ子実体の乾燥物10g、チクセツニンジンの根の乾燥物3gを加えて約120分間沸騰させた。残量は約170mlであった。この液を、試料4の組成物とした。
【0063】
(試料5)
水1lに対して、チクセツニンジンの根の乾燥物30gを加えてフタをして約90分間沸騰抽出した。抽出後の容量は約700mlであった。別に、チクセツニンジン子実体の乾燥物30gに35v/v%%エタノール溶液を加えて1000mlとし、この液を約70℃に維持して約30時間煎じた。30時間経過後、全量が1000mlとなるように熱水を加えた。
水抽出液のろ液に対して、この水/エタノール抽出液を、水抽出液:水/エタノール抽出液の容量比が4:1となるように添加し混合し試料5の組成物とした。
【0064】
(試料6)
水1lに対して、チクセツニンジンの根の乾燥物30gを加えてフタをして約90分間沸騰抽出した。抽出後の容量は約700mlであった。このろ液を試料6の組成物とした。
なお、いずれの試料の調製においても、レイシ子実体、カワラタケ子実体、チクセツニンジンの根は、いずれも、0.5〜2mm角程度の細片状に破砕して抽出に用いた。
【0065】
(成分の測定)
試料1〜6の組成物につき、成分分析を行った。結果を、表1及び表2に示す。表1は、各成分を組成物100gあたりの含有量で示し、表2は、各成分を、原料10g当たりの含有量で示す。
【表1】
Figure 0004323128
【表2】
Figure 0004323128
【0066】
また、試料5と試料6の各100mlにつき、透析にて低分子成分を除去した後、凍結乾燥し、これを、試料調製用緩衝液[0.002%ブロモフェノールブルー、2%SDS、5%メルカプトエタノール及び10%グリセロールを含む50mmolトリス塩酸緩衝液(pH6.5)]に5%となるように溶解し、95℃で5分間加熱放冷して、電気泳動用試料とし、14〜55kDaの分子量領域についてSDSポリアクリルアミドゲルスラブ電気泳動を行った。検出は、クマシーブリリアントブルー染色により行った。その結果、分子量が2,4000Da〜2,9000Daにあるタンパク質を含有していた。この結果、比較タンパクであるTrypsinogen(24kDa)と、Carbonic Anhydrase(29kDa)との間に、1本のバンドが検出された。
【0067】
(実施例2)
(抗腫瘍活性)
以下、本発明について具体例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定的に解釈されるものではない。
(組成物の調製)
原料としてマンネンタケ( Ganoderma Lucidum)の子実体、カワラタケ(Coriolous Versicolor)の子実体、及びチクセツニンジン(P. japonicus C. A. Meyer)の根を用いた。マンネンタケは、夏期に中国北部の森林で採取した自生の成熟した黒色の子実体を、室温で光を避けて風乾したものを用いた。カワラタケは、夏期に日本で採取した自生の子実体を、室温で光を避けて風乾したものを用いた。チクチクセツニンジンは、夏期に日本で採取した成熟体の根を、室温で光を避けて風乾したものを用いた。
マンネンタケ6g、カワラタケ6g、及びチクセツニンジン6gをそれぞれ秤量し、これらの混合物を5ミリ角程度の細片とした。この混合物に対して、(イオン交換水、純度1μS/cm以下)を500ml添加して、還流凝縮器を用いて、還流しながら2時間煮沸した。その後、ろ過し、本実施例の組成物とした。なお、本組成物1mlあたり、マンネンタケ約0.012g量相当の抽出成分と、カワラタケ約0.012g量相当の抽出成分と、チクセツニンジン約 0.012g量相当の抽出成分が含有されている。
この組成物をさらに、前記イオン交換水を用いて1/4、1/8、1/16,1/32、1/64、1/128、1/256に希釈した。
【0068】
(実施例3)
マンネンタケ6g、カワラタケ6g、及びチクセツニンジン6gをそれぞれ秤量し、これらの混合物を粉末とする以外は、実施例1と同様に操作して、実施例3の組成物を調製した。また、実施例2と同様に希釈した。
【0069】
(実施例4)
抗腫瘍活性の確認:ヒト白血球ガン細胞であるK562細胞系列の増殖抑制効果K562細胞系列の培養液を、ミクロタイタープレートの凹部に対し、150μl、20×103個をそれぞれ添加した。前記実施例1〜3の組成物の原液及び各希釈液ろ過した前記組成物50μlを添加し、37℃で培養した。24時間、48時間、72時間及び96時間培養し、それぞれ細胞増殖をSRB法によって評価した。
SRB法は、次のように行った。80%TCA(トリクロロ酢酸)50μlをミクロタイタープレートの各凹部に添加し、1時間細胞を固定化する。その後、4回洗浄し、十分に乾燥させた。4%のSRB(sulfohodamine B) 200μlを各凹部に添加し、30分間細胞を染色し、その後、4回洗浄し、乾燥させた。10mMの緩衝化していないトリス塩基を各凹部に添加し、5分間攪拌した。その後、各凹部内液につき波長490nmにおける吸光度を測定した。この結果から得られる所定時間培養後の細胞数に対する初期細胞数の割合を増殖抑制率(%)とした。
実施例2〜3の各実施例の組成物についての結果を表3〜4に示す。
【0070】
【表3】
Figure 0004323128
【表4】
Figure 0004323128
【0071】
これらの表3及び4に示すように、実施例1の組成物は、原液〜16倍希釈液において、顕著なK562細胞系列の増殖抑制効果を示した。また、実施例2の組成物は、原液〜8倍希釈液において、顕著なK562増殖抑制効果を示した。これらのことから、これらの組成物が、抗腫瘍活性があることが示された。また、細片状として抽出することにより、抗腫瘍活性が高いことも示された。
【0072】
(実施例5)
腫瘍患者に対する臨床投与
実施例1と同様の操作により、本発明の組成物の原液を得た。この原液を、1回150ml、一日3回、35日間連続的に種々の重度の腫瘍患者26名に投与した。その結果、投与した患者全員において、身体の痛みの緩和、食欲の亢進、皮膚の状態の改善、ストレスの減少、快適な睡眠、身体の各種機能障害の改善等が自覚され、あるいは観察された。また、合併症の軽減、治癒も観察された。
表5に病巣の縮退例及び完治例を示し、また、表6に血液検査結果を示し、さらに、表7に免疫検査結果を示す。
【0073】
【表5】
Figure 0004323128
【表6】
Figure 0004323128
【表7】
Figure 0004323128
【0074】
表5〜7に示すように、本組成物の投与により、ヒトにおける抗腫瘍効果が確認された。すなわち、子宮頸ガン、肺ガン、卵巣ガン、乳腺ガン(転移)、皮膚ガン(転移)、乳腺ガン、皮膚ガンにおいて良好な治療成績が得られた。
【0075】
(実施例6)
糖尿病患者に対する臨床投与
実施例2と同様の操作により、本発明の組成物の原液を得た。また、同時に、チクセツニンジンを5mm角程度の細片とし、細片10〜20重量部に対して、500重量部の40%のエチルアルコール溶液を加え、この液を80〜100℃でアルコール分の蒸発がほぼ完了した状態となるまで加熱抽出して、チクセツニンジン抽出液を得た。
本組成物液とチクセツニンジン抽出液とが、2:1となるように混合し、この液を、1回150ml、一日2回、25日間連続的に糖尿病患者25名(男性12名、女性13名)に投与した。
その結果、投与した患者全員において、身体の痛みの緩和、とくに、頭痛、四肢のしびれが大幅な改善、食欲の亢進、視力の回復、ストレスの減少、快適な睡眠等が自覚され、あるいは観察された。また、合併症の軽減、治癒も観察された。壊死状態の下肢に感覚が回復した患者もいた。
表8に、臨床成績を示す。
【0076】
【表8】
Figure 0004323128
【0077】
表8に示すように、本臨床投与により、すべての患者において血糖降下が確認された。本組成物によれば、副作用を伴うことなく、自覚症状の改善とともに顕著な血糖降下作用を奏することがわかった。
【0078】
(実施例7)
(組成物の調製)
1.水抽出組成物
0.5〜2ミリ角程度の細片状に破砕したチクセツニンジンの乾燥根3gに対して、熱水800mlを加えて、約30分程度で抽出液残量が500mlになるように煎じた。この抽出液を、そのまま経口投与用の組成物とした。
2.アルコール・水混液抽出組成物
0.5〜2ミリ角程度の細片状に破砕したチクセツニンジンの乾燥根30gに35v/v%%エタノール溶液を加えて1000mlとし、この液を約70℃に維持して約30時間煎じた。30時間経過後、全量が1000mlとなるように熱水を加えた。なお、最終的なアルコール濃度が約20v/v%であった。この抽出液をそのまま経口投与用の組成物とした。
【0079】
(実施例8)
(臨床投与例)
実施例7で得た2種類の組成物を併用して、インシュリン非依存性糖尿病患者5人に経口投与した。投与は、これらの組成物をそのまま飲用させた。投与量は、水抽出組成物を200ml/日(朝と夕に各100ml)と、アルコール・水混液抽出組成物50ml/日(朝と夕に各25ml)であった。投与は28日間連続して実施された。なお、これらの患者は、食事療法中であり、投与期間内は、本組成物以外に糖尿病用治療用剤を含むその他の薬剤が一切投与されていなかった。また、植物アレルギー、神経障害、胃腸炎、肝機能障害、腎機能障害でもなかった。
【0080】
これらの患者について、投与開始前及び投与期間終了後において血液を採取し、血中総コレステロール、LDLコレステロール、及びC−ペプチドの濃度を測定した結果を表9に示す。
【表9】
Figure 0004323128
【0081】
表9に示すように、いずれの患者においても、総コレステロール、LDLコレステロール、C−ペプチドの血中濃度は低下した。総コレステロールは、平均して投与前の75.85%であり、LDLコレステロールは、同じく78.78%であり、c−ペプチドは、同じく84.5%であった。なお、C−ペプチドの血中濃度が低下するのは、本組成物がインシュリン様作用を呈するためと考えられる。
また、これら5人の患者においては、副作用と考えられる症状は投与期間中に観察されなかった。逆に、投与期間においては、身体の痛みの緩和、疲れにくい、体に力を感じる、顔色が良くなる、食欲増進などの状態が観察された。
【0082】
(比較例)
(臨床投与例)
紅参(高麗ニンジンの一種)粉末を糖尿病患者への投与例における総コレステロール、LDLコレステロールの投与前、投与後の血中濃度を測定した。投与患者は合計67名であった。いずれの患者もインシュリン非依存性糖尿病であり、食事療法のみで治療中であり併用される薬剤はなかった。投与量は、2.7g/日(一日3回に分けて3食前に投与)、30日間連続投与であり、経口投与とした。結果を表10に示す。
【表10】
Figure 0004323128
表10に示すように、紅参は、総コレステロールおよびLDLコレステロールの低下作用を有していたが、いずれも10%未満の低下であった。
【0083】
(実施例9)
(組成物の調製)
1.水抽出組成物
0.5〜2ミリ角程度の細片状に破砕した天然のマンネンタケの乾燥子実体10g、カワラタケの乾燥子実体5g、及びチクセツニンジンの乾燥根3gの原料混合物に対して、熱水800mlを加えて、約30分程度で抽出液残量が500mlになるように煎じた。煎じている間の抽出液の温度は、おおよそ90〜95℃であった。この抽出液を、そのまま経口投与用の組成物とした。
2.アルコール・水混液抽出組成物
0.5〜2ミリ角程度の細片状に破砕した天然のマンネンタケの乾燥子実体100g、カワラタケの乾燥子実体50g、及びチクセツニンジンの乾燥根30gの原料混合物に35v/v%%エタノール溶液を加えて1000mlとし、この液を約70℃に維持して約30時間煎じた。煎じている間の抽出液の温度は、おおよそ70℃であった。30時間経過後、全量が1000mlとなるように熱水を加えた。なお、最終的なアルコール濃度は約20v/v%であった。この抽出液をそのまま経口投与用の組成物とした。
【0084】
(実施例10)
(臨床投与例1)
実施例1で得た2種類の組成物を併用して、本件投与前1ケ月間継続して食餌療法中であって、この食餌療法期間中は糖尿病治療剤を含むその他の薬剤が投与されていない患者5人に経口投与した。なお、患者らは、表1に示すように、本組成物投与前の血糖値が正常〜境界領域であって、かついずれもがインシュリン非依存性糖尿病のハイリスク患者である。
投与は、これらの組成物をそのまま飲用させた。投与量は、水抽出組成物を200ml/日(朝と夕に各100ml)と、アルコール・水混液抽出組成物50ml/日(朝と夕に各25ml)とした。投与は28日間連続して実施され、この期間中も食餌療法は継続されていた。また、患者らは、植物アレルギー、神経障害、胃腸炎、肝機能障害、腎機能障害のいずれでもなかった。
【0085】
これらの患者について、投与開始前及び投与期間終了後において血液を採取し、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライド(TG)、グルコース、及びC−ペプチドの濃度を測定した結果を表11に示す。なお、総コレステロール、LDL、HDLおよびトリグリセライドについては、酵素法、c−ペプチドについてはRIA法によって測定された。
【0086】
【表11】
Figure 0004323128
【0087】
表11に示すように、総コレステロール、LDLコレステロールについては投与期間終了後に同程度かやや低下するという傾向を示した。HDLコレステロールは、これに対して、やや増加傾向にあった。トリグリセライドについては、いずれの患者においても低下した。コレステロールに関してみれば、全体として、総コレステロール及びLDLコレステロールが低下し、HDLコレステロールが増加する傾向にあり、TGも低下する傾向にあることがわかった。
一方、血糖値及びC−ペプチドについては、投与前後でほぼ同じレベルであった。
以上のことから、本組成物を高脂血症の予防用ないしは治療用として用いることができることがわかった。また、血糖値が正常〜境界領域の患者らにおいては、高脂血症の予防用ないしは治療用として用いることができることがわかった。特に、インシュリン非依存性糖尿病のハイリスク患者に対して有効であることがわかった。
【0088】
(実施例11)
(臨床投与例2)
実施例10で得た2種類の組成物を併用して、本件投与前1ケ月間継続して食餌療法中であって、この食餌療法期間中は糖尿病治療剤を含むその他の薬剤が投与されていない患者3人に経口投与した。なお、患者らは、表2に示すように、本組成物投与前の血糖値が高値域であって、いずれもがインシュリン非依存性糖尿病患者である。
投与は、これらの組成物をそのまま飲用させた。用法及び用量は、実施例2と同様とした。投与は28日間連続して実施され、この期間中も食餌療法は継続されていた。なお、患者らは、植物アレルギー、神経障害、胃腸炎、肝機能障害、腎機能障害のいずれでもなかった。
【0089】
これらの患者について、実施例2と同様に、投与開始前及び投与期間終了後において血液を採取し、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライド、グルコース、及びC−ペプチドの濃度を測定した結果を表12に示す。
【0090】
【表12】
Figure 0004323128
【0091】
表12に示すように、総コレステロールについては投与期間終了後に顕著に低下した(76〜99%、平均88%)。LDLコレステロールについても、顕著に低下した(62〜94%、平均79%)。これに対して、HDLコレステロールは全体として増加した(94〜115%、平均106%)。コレステロールに関してみれば、全体として、総コレステロール及びLDLコレステロールが顕著に低下し、HDLコレステロールが増加する傾向にあることがわかった。
一方、血糖値については、いずれの患者においても低下(76〜91%、平均83%)し、顕著な血糖値低下作用を示した。c−ペプチドについては、2名において顕著に低下(71%、78%)したものの、1名が増加し(121%)たが、全体としては、低下(86%)した。すなわち、血糖値低下作用ないしはc−ペプチド低下作用においても高い有効性が示された。
以上のことから、本組成物を高脂血症の予防用ないしは治療用として用いることができることがわかった。また、血糖値が高値の糖尿病患者らにおいては、本組成物を高脂血症の予防用ないしは治療用として用いることができることがわかった。同時に、糖尿病の予防用ないし治療用として用いることができることがわかった。
【0092】
(実施例12)
(臨床投与例3)
実施例10で得た2種類の組成物を併用して、本件投与前1ケ月間継続して食餌療法中であって、この食餌療法期間中、糖尿病治療剤のみを投与して治療中の患者2人に経口投与した。なお、患者らは、表3に示すように、本組成物投与前の血糖値が高値域であって、いずれもがインシュリン非依存性糖尿病患者である。また、患者らが投与されていた糖尿病治療剤は、sulfonureedsであり、投与量は3mg/日であり、一日一回の投与であった。
本組成物の用法及び用量は、実施例2と同様とした。投与は28日間連続して実施され、この期間中も食餌療法と糖尿病治療剤の投与は本件投与前と同じ用法用量で継続されていた。なお、患者らは、植物アレルギー、神経障害、胃腸炎、肝機能障害、腎機能障害のいずれでもなかった。
【0093】
これらの患者について、実施例2と同様に、投与開始前及び投与期間終了後において血液を採取し、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライド、グルコース、及びC−ペプチドの濃度を測定した結果を表13に示す。
【0094】
【表13】
Figure 0004323128
【0095】
表13に示すように、総コレステロールについては投与期間終了後に低下していた(96%、89%、平均92%)。LDLコレステロールについても、顕著に低下した(94%,74%、平均83%)。
一方、血糖値については、いずれの患者においても低下(86%、84%、平均85%)していた。c−ペプチドについては、1名において顕著に低下(68%)したものの、1名が増加し(107%)たが、全体としては、低下(87%)した。
以上のことから、糖尿病治療剤を併用した場合においても、本組成物は、有意に総コレステロール低下作用及びLDLコレステロール低下作用を発現しており、糖尿病治療剤との併用に好ましい高脂血症の予防用ないしは治療用剤であることがわかった。
【0096】
(実施例13)
各種組成物原液及び希釈液の調製
以下、本発明について具体例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定的に解釈されるものではない。
(試験1:抗腫瘍活性)
(各種組成物原液の調製)
原料としてマンネンタケ( Ganoderma Lucidum)の子実体、カワラタケ(Coriolous Versicolor)の子実体、及びチクセツニンジン(P. japonicus C. A. Meyer)の根を用いた。マンネンタケは、夏期に中国北部の森林で採取した自生の成熟した黒色の子実体を、室温で光を避けて風乾したものを用いた。カワラタケは、夏期に日本で採取した自生の子実体を、室温で光を避けて風乾したものを用いた。チクチクセツニンジンは、夏期に日本で採取した成熟体の根を、室温で光を避けて風乾したものを用いた。
【0097】
組成物原液として3種類調製した。それぞれの組成物原液は、いずれもマンネンタケ、カワラタケ、チクセツニンジンを原料とするが、配合比(乾燥重量比)が異なっている。
[組成物原液の種類と原料組成]
組成物原液RKG1
マンネンタケ1.0g、カワラタケ0.5g、チクセツニンジン0.3g
組成物原液RKG2
マンネンタケ0.5g、カワラタケ1.0g、チクセツニンジン0.3g
組成物原液RKG3
マンネンタケ0.6g、カワラタケ0.6g、チクセツニンジン0.6g
【0098】
いずれも、5mm角程度の細片に破砕加工した各原料を、上記各原料組成に基づいて各原料をそれぞれ秤量し、これらの3種の混合物を調製した。この混合物に対して、水を50ml添加して、還流凝縮器を用いて、還流しながら3時間煮沸した。その後、ろ過し、3種の組成物原液を得た。
なお、各組成物原液1mlあたりには、以下の各原料重量に相当する抽出成分が含まれている。
【0099】
組成物原液RKG1
マンネンタケ 0.02g
カワラタケ 0.01g
チクセツニンジン0.006g
組成物原液RKG2
マンネンタケ 0.01g
カワラタケ 0.02g
チクセツニンジン0.006g
組成物原液RKG3
マンネンタケ 0.012g
カワラタケ 0.012g
チクセツニンジン0.012g
【0100】
これらの各組成物原液をさらに、水で1/8に希釈して希釈液RKG1、RKG2、RKG3を調製した。
【0101】
(試験例2)
抗腫瘍活性の確認
第1世代の雑種マウスであるB6D2F1 ((C57B1/6JxDBA/2)F1)のオスを飼育場RAMS「Krjukovo」から入手した。
このマウスには、第0日に、Tリンパ腫EL-4の5×104個の腹水細胞が腹腔内(i.p.)に接種された。
これらのマウスに対して、各原液及び各希釈液を、それぞれ以下に示すサイクルで、0.1ml/1回で、1日3回経口的に投与し、RKG1、RKG1(1:8)、RKG2、RKG2(1:8)、RKG3、RKG3(1:8)の各群(マウス9匹あるいは10匹)を形成した。
1.3日目から7日目まで
2.10日目から14日目まで
3.17日目から21日目まで
4.24日目から28日目まで
5.31日目および32日目
【0102】
さらに、なんらの処置も施さない未処置群(10匹)と、シクロホスファミド(CY)100mg/kg i.pが第1日に投与されたCY−100群(10匹)と、シクロホスファミド(CY)100mg/kg i.pが第1日に投与されたマウスにさらに各原液を上記サイクルに従い投与したCY+RKG1、CY+RKG2、CY+RKG3群(各10匹)と、未接種(健常)群(10匹)とをそれぞれ形成した。
いずれの群についても、第0日から第90日を観察期間とした。
特定日における体重増加率、平均生存日数及び生存日数範囲、未処置群に対する延命日数(%)、治癒の有無を評価した。結果を表14及び図1〜図3に示す。
【0103】
【表14】
Figure 0004323128
なお、表中、ΔBW0 13(%)及びΔBW0 18(%)は、それぞれ、第0日の体重に対する第13日及び第18日における体重増加量の割合で表した体重増加率(%)で表したものであり、延命率は、各処置群の平均生存日数から未処置群の平均生存日数をひいた日数を、未処置群の平均生存日数で除したものの割合(%)で表してある。
また、表中、a,b,c、及びdはそれぞれ以下の意味を捕捉するものである。
a:初期体重と著しい差がある、b:同じ期間における未処置群のマウスの体重と著しい差がある、c:CY-100群のマウスと著しい差がある、d:対応する原液RKG群のマウスの体重と著しい差がある。
【0104】
(組成物原液及び希釈液の延命効果)
3種類の組成物原液はすべて、マウスの延命率については、ほぼ同程度に作用した。すなわち、RKG1群、RKG2群、RKG3群は、それぞれ、4%、4%、4%であった。したがって、これらの各組成物原液は、いずれも同定度に有害でないいことがわかった。
8倍希釈液を使用した群、RKG1(1:8)群、RKG2(1:8)群、RKG3(1:8)群中、RKG1(1:8)群及びRKG3(1:8)群においては、マウスの延命率に対して実質的な影響はないようであった(延命率:それぞれ、−4%、4%))。しかしながら、RKG2(1:8)群においては、延命率は12%であり、延命率に対して効果が認められた。
【0105】
図1には、RKG1(1:8)群、RKG2(1:8)群、RKG3(1:8)群の各群のマウスの生存率を縦軸に観察日数を横軸に取ったグラフ図を示す。図1からは、8倍に希釈されたRKG2(1:8)群のみが、マウスの全体的な生存を有意(ρ=0.021、WilkoxonのU基準)に増大させていた。これに対して、RKG1(1:8)及びRKG3(1:8)群は、いずれも、腹水リンパ腫EL-4を有するマウスの全体的な生存に対する信頼できるほどの影響をもたらしていないようであった。
【0106】
(腹水の増加に対する組成物の影響)
所与モデルにおける直接的な抗白血病効果を評価する好適なパラメーターは、実験の13日目および18日目までの体重変化の測定である。この期間における動物の体重増加は腹水の蓄積により説明される(表1、図2及び3参照)。RKG1原液組成物及び希釈液は、13日目までに腹水の蓄積を遅延化し、原液が希釈液よりもよく遅延化した。また、CY同時投与の場合には、極めて良好な抑制効果を呈した(CY−100と同じかそれよりもやや抑制した)。
RKG2原液組成物及び希釈液は、いずれも腹水の蓄積を遅延化し、希釈液が原液よりもよく遅延化した。また、CYと同時投与の場合には、良好な抑制効果を呈した(CY−100と同じかそれよりもやや抑制した)。
RKG3原液組成物及び希釈液は、13日目までに腹水の蓄積を遅延化し、原液が希釈液よりもよく遅延化した。また、CYと同時投与の場合には、極めて良好な抑制効果を呈した(CY−100と同じかそれよりもやや抑制した)。
【0107】
以上のことから、これらの各組成物原液においては、最も好ましくは、RKG2組成物希釈液の抗腫瘍活性が高いであろうことが予測され、次いで、RKG3原液あるいは希釈液、次いでRKG1原液ないしは希釈液であろうと推測される。
なお、RKG1原液は、特開平11−292786号公報として既に公開されている。
本発明の組成物であるRKG2及びRKG3は、RKG1よりも高い抗腫瘍活性があることがわかった。
【0108】
(実施例14)
(組成物の調製)
1.水抽出組成物
0.5〜2ミリ角程度の細片状に破砕したチクセツニンジンの乾燥根3gに対して、熱水800mlを加えて、約30分程度で抽出液残量が500mlになるように煎じた。この抽出液を、そのまま経口投与用の組成物とした。
2.アルコール・水混液抽出組成物
0.5〜2ミリ角程度の細片状に破砕したチクセツニンジンの乾燥根30gに35v/v%%エタノール溶液を加えて1000mlとし、この液を約70℃に維持して約30時間煎じた。30時間経過後、全量が1000mlとなるように熱水を加えた。なお、最終的なアルコール濃度が約20v/v%であった。この抽出液をそのまま経口投与用の組成物とした。
【0109】
(実施例15)
(臨床投与例)
実施例1で得た2種類の組成物を併用して、インシュリン非依存性糖尿病ハイリスク者〜患者9人に経口投与した。被験者9人のうち、3名(G〜I)は、糖尿病薬を併用する糖尿病患者であった。いずれもSulfonureedsのみが投与されており、患者G,H,Iは、それぞれ、3mg/日、3.5mg/日、3mg/日で投与されていた。
被験者らには、これらの抽出液をそれぞれそのまま飲用させた。投与量は、水抽出組成物を200ml/日(朝と夕に各100ml)と、アルコール・水混液抽出組成物50ml/日(朝と夕に各25ml)であった。投与は28日間連続して実施された。なお、A〜Fは、投与期間内は、本組成物以外に糖尿病用治療用剤を含むその他の薬剤が一切投与されていなかった。また、全ての被験者は、植物アレルギー、神経障害、胃腸炎、肝機能障害、腎機能障害でもなかった。
【0110】
これらの被験者らについて、投与開始前及び投与期間終了後において血液を採取し、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライド(TG)、グルコース、及びC−ペプチドの濃度を測定した結果を表15及び表16に示す。
【0111】
【表15】
Figure 0004323128
【表16】
Figure 0004323128
【0112】
表15に示すよう、A〜Fの患者においては、総コレステロール、LDLコレステロール、トリグリセライド、C−ペプチドの血中濃度は低下した。一方、HDLコレステロールは増加し、グルコースはおおよそ維持された。
総コレステロールは、平均して投与前の88.3%であり、LDLコレステロールは、同じく78.3%であり、トリグリセライドは同じく73.2%であり、c−ペプチドは同じく77.8%であった。また、HDLコレステロールは同じく103.5%、グルコースは同じく99.6%であった。
一方、表16に示すように、G〜Hの患者においては、LDLコレステロール及びC−ペプチドは低下傾向にあったが、総コレステロール、HDLコレステロール及びトリグリセライドは増加し、グルコースは維持された。
【0113】
本組成物は、C−ペプチドの血中濃度が低下するのは、本組成物がインシュリン様作用を呈するためと考えられる。
また、これら9人の患者においては、副作用と考えられる症状は投与期間中に観察されなかった。逆に、投与期間においては、身体の痛みの緩和、疲れにくい、体に力を感じる、顔色が良くなる、食欲増進などの状態が観察された。
【0114】
以上のことから、本組成物は、コレステロールの低下作用を有することが明らかであった。特に、糖尿病薬を併用しない被験者においては、総コレステロール、LDLコレステロール及びトリグリセライドを低下させる一方で、HDLコレステロールを維持あるいは増大させることができる点で、好ましいコレステロール低下作用を有している。すなわち、LDL/HDLの比の低下作用を有している。これらの作用は、予防的に投与する場合において好ましい作用である。
これらの作用から、本組成物を高脂血症の予防用及び治療用として有効であることは明瞭に理解できた。
【0115】
また、本組成物は、C−ペプチドを低下作用も同時に発現していることから、特に、インシュリン非依存性糖尿病のハイリスク者〜患者の高脂血症に対して有効な予防薬及び治療薬であることがわかった。さらに、本組成物を、その血糖値及びC−ペプチド低下作用から糖尿病の予防用ないし治療用として用いることができることがわかった。
【0116】
(実施例16)
(臨床投与例)
実施例14で得た2種類の組成物を併用して、インシュリン非依存性糖尿病ハイリスク者〜患者6人に経口投与した。被験者6人は、実施例2の被険者のうちA〜Fであり、実施例2の試験後において、実施例2の試験前及び試験中に継続していた内容の食事療法のみを2ヶ月間継続して行った直後、本実施例の試験の対象とした。
被験者らのうち、C及びDには、水抽出組成物を200ml/日(朝と夕に各100ml)で投与し、A,B、E,及びFには、アルコール・水混液抽出組成物50ml/日(朝と夕に各25ml)で投与した。投与は28日間継続して実施した。なお、A〜Fは、本試験時において、植物アレルギー、神経障害、胃腸炎、肝機能障害、腎機能障害でもなく、試験期間中は、本組成物以外に糖尿病用治療用剤を含むその他の薬剤が一切投与されていなかった。
【0117】
これらの被験者らについて、投与開始前及び投与期間終了後において血液を採取し、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライド(TG)、グルコース、及びC−ペプチドの濃度を測定した結果を表17及び表18に示す。
【0118】
【表17】
Figure 0004323128
【表18】
Figure 0004323128
【0119】
表17に示すよう、C,Dの被験者においては、HDLコレステロールを除く全ての項目が低下したが、総コレステロール、LDLコレステロール及びトリグリセライドは実施例15での低下レベル(糖尿病薬を併用しない被験者群)に及ばなかった。また、一方、A,B,E,Fにおいては、総コレステロール、LDLコレステロールはおおよそ維持されていたが、HDLコレステロールはやや増加していた。
また、これら6人の患者においては、副作用と考えられる症状は投与期間中に観察されなかった。逆に、投与期間においては、身体の痛みの緩和、疲れにくい、体に力を感じる、顔色が良くなる、食欲増進などの状態が観察された。
【0120】
以上のことから、水抽出組成物単独では、グルコース、C−ペプチド、及びトリグリセライドの低下作用はあるが、コレステロール低下作用が小さいこと、水・アルコール抽出組成物単独では、コレステロール低下作用も血糖値及びC−ペプチド低下作用も明確ではなく、HDLコレステロールはやや低下傾向にあるものの、グルコース、C−ペプチド、トリグリセライドは増加していた。すなわち、混合組成物のごとくのコレステロール及びグリセライド低下作用、グルコース等低下作用を有していないことがわかった。
【0121】
以上の実施例及び比較例から、混合組成物によれば、水抽出物あるいは水・アルコール抽出組成物、それぞれ単独投与による効果に比して良好なコレステロール(総コレステロール、特に、LDLコレステロール)低下作用及びグリセライド低下作用を示し、各組成物単独よりも、好ましいコレステロール等低下作用を有する抗高脂血症組成物であることがわかった。また、同時に、混合組成物は、C−ペプチド低下作用にも優れており、糖尿病ハイリスク者ないし糖尿病患者に対して優れた抗高脂血症組成物あることがわかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例におけるRKG1(1:8)群、RKG2(1:8)群、RKG3(1:8)群の各群のマウスの生存率を縦軸に観察日数を横軸に取ったグラフ図である。
【図2】各群の第13日における腹水の増加を示す図である。
【図3】各群の第18日における腹水の増加を示す図である。

Claims (3)

  1. マンネンタケ子実体、カワラタケ子実体及びチクセツニンジンの根又はこれらの成分を有効成分として含有し、
    前記マンネンタケ子実体、前記カワラタケ子実体及び前記チクセツニンジンの根の原料組成が5:10:3の質量比であり、1mlあたり前記マンネンタケ子実体0.01g、前記カワラタケ子実体0.02g及び前記チクセツニンジンの根0.006gの原料質量に対応する抽出成分を有する水抽出による組成物原液を水で1/8に希釈して得られる、抗リンパ腫組成物。
  2. 前記組成物原液は還流抽出して得られる、請求項1に記載の抗リンパ腫組成物。
  3. 抗リンパ腫組成物の製造方法であって、
    マンネンタケ子実体、カワラタケ子実体及びチクセツニンジンの根の各水抽出成分の原料組成が5:10:3の質量比であり、1mlあたり前記マンネンタケ子実体0.01g、前記カワラタケ子実体0.02g及び前記チクセツニンジンの根0.006gの原料質量に対応する抽出成分を有する水抽出による組成物原液を準備する工程と、
    前記原液を水で1/8に希釈する工程と、
    を備える、製造方法。
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