JPH11149215A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH11149215A
JPH11149215A JP31415497A JP31415497A JPH11149215A JP H11149215 A JPH11149215 A JP H11149215A JP 31415497 A JP31415497 A JP 31415497A JP 31415497 A JP31415497 A JP 31415497A JP H11149215 A JPH11149215 A JP H11149215A
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acid
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的速いプロセススピードでも、転写不良
の発生がなく、画出し環境、転写材の種類やサイズにか
かわらず、飛び散り、中抜け等の欠陥がなく、高濃度、
高画質、かつカブリの少ない画像が得られる画像形成装
置の提供。 【解決手段】 潜像担持体、トナー担持体を備える潜像
担持体上の静電潜像を現像する現像装置と、潜像担持体
と接して転写部位としてのニップを形成する接触転写部
材を有し、かつ転写部位で転写電荷を付与して転写材に
トナー像を転写させる転写装置とからなり、潜像担持体
の周速が180mm/s以上であり、潜像担持体上に現像さ
れたトナー帯電量(a)が絶対値で6〜30mC/Kgで、かつ
転写材上のトナー帯電量(b)と帯電量(a)との比が、1<
b/a<1.5に設定され、25℃60%RH下の凝集
度が1〜30%のトナーを使用する画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、磁気記録法等で用いられる画像形成装置に関
し、特に潜像担持体上のトナー像を接触転写手段により
転写する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報及び特公昭43−24748号公報に記載されて
いる如く多数の方法が知られている。一般的には、光導
電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に静電的
潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、
必要に応じて紙の如き転写材にトナー画像を転写した
後、加熱、圧力、加熱加圧或いは溶剤蒸気により定着
し、複写物を得るものである。
【0003】一般的な複写機等の画像形成装置において
は、潜像担持体上のトナー像を転写材に転写するための
転写装置には、潜像担持体に対向する放電ワイヤーに高
電圧を印加する、いわゆるコロナ放電による転写装置が
広く使用されてきた。しかし、コロナ放電器は空中放電
を基本としており、人体に好ましくないとされるオゾン
等の発生が多く、このためオゾン等を除去するために特
別な機構を付加する必要があり、装置の大型化や複雑化
を招くこととなっていた。
【0004】そこで、近年は、このようなコロナ放電器
に代わり、オゾン発生の少ない接触式の転写装置が検討
されており、また、実用に至っている。このような装置
は従来から広く実用化されているコロナ放電を利用した
転写手段と比べ、低電圧の印加で転写が実行でき、オゾ
ンの発生量を減少させることができるメリットがある。
更に、転写ローラの潜像担持体への圧接力を調整するこ
とによって、転写材の潜像担持体への吸着領域を拡大さ
せることができる。更に、転写材を転写部位において積
極的に押圧支持するので、転写材搬送手段による同期不
良や転写材に存在するループ及びカールによる転写ズレ
を生じる恐れが少なく、画像形成装置の小型化に伴う転
写材搬送経路の短縮化、潜像担持体の小型化の要請にも
対応しやすい。
【0005】しかし、コロナ転写の場合と比較して背面
電荷の供給が少ないがために、潜像担持体からの転写材
の分離の際、剥離放電が生じた場合には、転写材上に転
写されたトナーの保持力が低下し、トナーの飛び散りが
発生する、ドット再現性が低下する等の問題があった。
また、反転現像系の場合、転写材上のトナーの帯電極性
が潜像担持体表面の電荷の極性と等しくなる。このた
め、転写回転体から供給された転写電流が、潜像担持体
表面に流れ込み易くなる。その結果、転写電荷が転写材
上に十分保持できなくなり、転写不良を起こし易くな
る。これを防止するために、正規現像系の場合よりも、
多量の転写電流を転写ローラから流したところ、転写不
良の発生は減少することが確認できたが、多量の転写電
流が転写ローラから潜像担持体へ流れ込むため、潜像担
持体がダメージを受け、不都合が生じることが確認され
た。また、プロセススピードが速い系においては、転写
材に対して転写電流を印加できる時間が短くなり、満足
できる画像を得ることが難しくなってきている。
【0006】一方、接触帯電系におけるトナーの転写特
性改良検討が行われている。例えば、特許開平8−36
316号公報では、2種類の平均粒径の異なる外添剤を
トナー樹脂母体に外添混合した現像剤を用いて、接触転
写系においても良好な画像品位を得る試みが提案されて
いる。しかし、2種類の平均粒径の異なる外添剤を用い
てトナー流動性の向上を図っているがため、両外添剤の
添加量の最適化を図るのが難しく、帯電量の制御が困難
となるもの、と考えられる。また、高品位画像を得よう
としてトナー粒子の粒径を小さくすると現像剤の流動性
が悪くなり、転写時に飛び散る、または、中抜けを起こ
す等の問題がある。これらを解決するために、トナー粒
径及びトナー凝集度の最適化が行われているが、潜像担
持体上のトナー帯電量、転写材上のトナー帯電量をも考
慮して転写条件を十分に検討した例は未だない。このよ
うに、トナー物性をも考慮した接触転写系の画像形成装
置未だ不充分であり、多くの改良すべき点を有してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、かかる従来技術の問題点を大幅に改良した画像形成
装置、すなわち接触転写手段を利用して良好なコピー画
像を得ることのできる画像形成装置を提供することにあ
る。更に、本発明の目的は転写不良等の幣害が発生しな
いような画像形成装置を提供することにある。更に、本
発明の目的は転写時に中抜けしない画像形成装置を提供
することにある。更に、本発明の目的はプロセススピー
ドが速い、反転現像を用いた現像系においても、常に高
濃度、高解像度、かつカブリの少ない画像を得ることの
できる画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の各
種問題点を解決し、上述の本発明の目的にかなう画像形
成装置を開発すべく鋭意検討する過程で下記の発明に至
った。すなわち、本発明は、(i)静電潜像を担持する
ための潜像担持体、(ii)トナーを担持しながら該潜像
担持体と対向する現像領域にトナーを搬送するためのト
ナー担持体を備え、上記潜像担持体に形成された静電潜
像を該トナー担持体に担持されているトナーを用いて現
像を行ってトナー像を形成するための現像装置、及び
(iii)上記潜像担持体と接して転写部位としてのニッ
プを形成するための接触転写部材を有し、該転写部位に
搬送された転写材に転写電荷を付与して上記潜像担持体
に担持されているトナー像を転写させるための転写装置
とからなる画像形成装置において、上記潜像担持体の周
速が180mm/s以上であり、該潜像担持体上に現像
されたトナー像の帯電量(a)が絶対値で6乃至30m
C/Kgであり、かつ転写後の転写材上のトナーの帯電
量(b)と上記の帯電量(a)との比が 1< b/a < 1.5 (1) を満たすように設定され、更に、25℃、60%RH下
における凝集度が1乃至30%であるトナーを使用する
ことを特徴とする画像形成装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明者らは、上記した構成を有
する本発明の画像形成装置が本来の効果を発揮する理由
を下記のように考えている。すなわち、本発明者らは、
上記した問題を解決すべく鋭意検討した結果、潜像担持
体の周速が180mm/s以上と比較的に速い場合に
も、潜像担持体上のトナーの帯電量(a)や転写材上の
トナーの帯電量(b)、及び使用するトナーの凝集度が
適正な範囲に維持されるように構成すれば、接触転写時
に転写が十分に行われ、転写不良、飛び散り、中抜け等
の問題を発生することがなく、上記の問題が解決される
ことを見出した。そして、潜像担持体上のトナーの帯電
量(a)や転写材上のトナーの帯電量(b)が適正の範
囲について種々の検討を行なった結果、下記に示す理由
から、潜像担持体上のトナーの帯電量(a)が絶対値で
6乃至30mC/Kgであり、かつ転写材上のトナーの
帯電量(b)が1<b/a<1.5が、上記の優れた効
果が得られる適性な範囲であることがわかった。また、
使用するトナーの凝集度の適正な範囲としては、25
℃、60RH%下における凝集度が1乃至30%である
こともわかった。
【0010】潜像担持体上のトナーの帯電量(a)が絶
対値で6mC/Kg未満の場合は、潜像担持体上のトナ
ーの帯電量が少ないために転写しずらい。また、十分な
転写トナーを得るために転写時に多くの転写電流を流す
と、転写材を突き抜けて潜像担持体へ転写電流が流れる
だけでなく、飛び散り等の画像欠陥が生じるので好まし
くない。一方、該帯電量(a)が絶対値で30mC/K
gを超える場合は、潜像担持体から転写材へトナーが転
写しずらく、転写不良が発生する。また、転写材上のト
ナーの帯電量(b)と潜像担持体上のトナーの帯電量
(a)の比(b/a)が1以下の場合は、転写不良、中
抜け等の問題が発生し易くなり、また、b/aが1.5
以上の場合は飛び散りが悪化するので好ましくない。更
に好ましくは、b/aの値が1.05〜1.45の場合
である。また、使用するトナーは、25℃、60RH%
下における凝集度が1乃至30%であれば、トナー間の
付着力及びトナーと潜像担持体との付着力が小さいの
で、潜像担持体の周速が180mm/s以上と比較的速
い場合であっても、接触転写時に画像中抜け、転写尾引
き等の問題を発生しない。
【0011】尚、本発明においては、潜像担持体上のト
ナーの帯電量、及び転写材上のトナーの帯電量を、吸引
式ファラデーゲージ法により求めた。この吸引式ファラ
デーゲージ法は、その外筒を潜像担持体、または転写材
の表面に押し付け、潜像担持体または転写材上の一定面
積上の全てのトナーを吸引し、内側のフィルターに採取
してフィルターの重量増加分より、吸引したトナーの質
量を計算する。それと同時に、外部から静電的にシール
ドされた内筒に蓄積された電荷量を測定することによっ
て、潜像担持体上のトナーの帯電量、及び転写材トナー
の帯電量を求める。得られた質量、帯電量の比を計算す
ることから前記の潜像担持体上のトナーの帯電量
(a)、転写材上のトナーの帯電量(b)、及びそれら
の比(b/a)を計算することができる。
【0012】また、本発明において使用するトナーの凝
集度は、パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)を
用いて、25℃、60RH%下の条件で測定される。目
開き75μm、150μm、250μmの篩をこの順に
下から並べ、目開き250μmの篩に5gのトナーを投
入して、振動系に2.4vの電圧を印加して15秒間振
動を与える。振動後各篩上のトナー重量を測定し、それ
ぞれに0.2、0.12、0.04の重みをかけて加算
して百分率で算出したものである。
【0013】本発明においては、使用するトナーの重量
平均径X(μm) が、好ましくは下記条件(2)を満た
すことが良い。 3.5 ≦ X ≦ 9.0 (2) X(μm) が3.5μm未満の場合には、25℃、60
RH%下におけるトナー凝集度が大きくなるので、トナ
ー間の付着力及びトナーと潜像担持体との付着力が大き
く、転写不良、中抜け等の問題が生じる。9.0μmを
超える場合には、潜像担持体上の小さな潜像に対してト
ナーが大きくなるため高画質を達成しずらくなる。
【0014】本発明のトナーの重量平均径は、コールタ
ーカウンターTA−II或いはコールターマルチサイザー
II(コールター社製)を用いた粒度分布の測定から求め
た。電解液としては1級塩化ナトリウムを用いて調整し
た1重量%NaCl水溶液を使用する。また、電解液と
しては、例えば、ISOTON−II(コールターサイエ
ンティフィックジャパン社製)も使用できる。具体的な
測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中
に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼ
ンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料
を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音
波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置
によりアパーチャーとして100μmアパーチャーを用
いて、2μm以上のトナーの体積、個数を測定して体積
分布、個数分布とを算出し、本発明に係わるところの体
積分布から求めた重量基準の重量平均径X(各チャンネ
ルの中央値をチャンネル毎の代表値とする)を算出し
た。
【0015】本発明の画像形成装置においては、転写手
段は、所定の電流値にて出力する定電流制御手段と、所
定の低電圧にて出力する定電圧制御手段とを有すること
が好ましい。すなわち、定電流制御手段だけを有する場
合には、小さいサイズの転写材が通紙されると、通紙時
の通紙領域と非通紙領域との抵抗の違いから非通紙領域
に転写電流が流れ易く、転写材の背面に付与する転写電
荷量が少なくなり、転写抜け等の転写不良が発生し易く
なる。一方、定電圧制御手段だけを有する場合には、通
常、小さいサイズの転写材においても転写抜けを生じさ
せないように低電圧値を設定するため、大きいサイズの
転写材が通紙されると転写材の転写電荷量は過剰となり
易く、その結果、転写不具合が発生する。
【0016】本発明に用いることができる接触転写装置
としては、ローラ型に限らず、ベルト型、ベルトと電極
ブレードの組み合わせ等、任意の接触帯電装置を使うこ
とができる。図1に一例としての転写ローラを用いた画
像形成装置の要部の概略側面図を示すが、図示の装置で
は、紙面に垂直方向にのび、矢印方向に回転する円筒状
の潜像担持体1、これに当接する導電性転写ローラ2が
配設してある。
【0017】図1において、潜像担持体1の周辺には、
その表面を一様に帯電させるための一次帯電装置、該帯
電面に画像変調されたレーザー光または原稿からの反射
光などの光源を投写し、当該部分の電位を減衰させて静
電潜像を形成するための露光部、現像器、転写後に潜像
担持体表面に残留したトナーを除去するためのクリー
ナ、その他画像形成に必要な部材が配設してあるが、そ
れらは省略してある。
【0018】転写ローラ2は芯金2aと導電性弾性層2
bを有し、導電性弾性層2bはカーボンの如き導電材料
を分散させた、例えば、ポリウレタン系樹脂またはエチ
レン−プロピレン−ジエン系三元系共重合体(EPD
M)等の如き体積抵抗が106〜1010Ω・cmの弾性
体でつくられている。また、本発明に用いる当接圧力と
しては、線圧として3g/cm以上であることが好まし
い。線圧については下記の式(3)で算定する。 当接圧が3g/cm未満であると転写材の搬送ブレ、転
写電流不足にとる転写不良がおこり易く好ましくない。
特に好ましくは20g/cm以上(更に好ましくは25
〜80g/cm)である。
【0019】芯金2aには定電圧電源3によりバイアス
が印加されている。バイアス条件としては、電流値0.
1〜50μA、電圧(絶対値)100〜5000V(更
に好ましくは500〜4000V)が好ましい。図2
は、芯金2aに定電圧電源と定電流電源とを用いた接触
転写装置の一例である。この装置は、通紙される転写材
のサイズ情報によって転写電源の切り替えを行える装置
である。
【0020】本発明に用いることができる潜像担持体
は、電子写真感光体に限らず、静電記録誘導体、磁気記
録磁性体であってもよく、それらの潜像担持体に対する
可転写後の形成原理・プロセスも任意である。また、潜
像担持体はドラム型に限らず、ベルト型、ウエブ型、シ
ート型等任意である。
【0021】本発明に用いることができる転写材は、市
販紙、OHPフィルム以外に、中間転写ベルトや同ベル
ト等の中間転写部材であってもよい。
【0022】次に、本発明の画像形成装置について説明
する。本発明の画像形成装置の一例を図3に示すが、本
発明の画像形成装置はこれに限定されるものではない。
図3において、潜像担持体1は有機感光体からなり、帯
電ローラ6により均一に帯電された後、不図示のレーザ
ースキャナにより画像信号により変調されたレーザー光
Lが照射され、所望の静電潜像が形成される。この静電
潜像は、現像器7内部に収容されたトナーTにより反転
現像され、トナー像として可視化される。一方、不図示
の給紙手段により給紙された転写材Pは、一対の搬送ロ
ーラ8a及び8b、及び転写入り口ガイド9a及び9b
により転写部位に導かれ、トナーと逆極性の電圧が印加
され、潜像担持体1とニップNを形成する転写ローラ2
により、上記トナー像が転写材P上に転写される。その
後、転写材Pは過剰な転写電流を除電針10により除去
された後、搬送ガイド11により搬送され、定着器13
へ導かれ、転写材P上のトナー像を熱定着する。転写
後、潜像担持体表面に残留したトナーは、クリーナー1
2によってクリーニングされ、再び同じ画像形成プロセ
スが繰り返される。
【0023】本発明の画像形成装置に用いられるトナー
には、荷電制御剤をトナー粒子に配合(内添)、または
トナー粒子と混合(外添)して用いることが好ましい。
荷電制御剤により現像システムをはじめとする他のシス
テムに適応した帯電量の制御が可能になり、特に本発明
では、これにより、転写材上のトナーの帯電量の適正化
を図ることが可能になり、良好な転写性が得られる。
【0024】本発明で使用するトナーが、負の摩擦帯電
性を有する場合には、荷電制御剤として、例えば、サリ
チル酸金属塩、アルキルサリチル酸金属塩、ジアルキル
サリチル酸金属塩、ナフトエ酸金属塩の如き有機金属錯
塩;モノアゾ染料の如き染料;モノアゾ染料の金属錯塩
の如きモノアゾ染料誘導体等を含有していることが望ま
しい。染料系化合物の負荷電制御剤としては、例えば、
下記の一般式(I)で示されるものが挙げられる。
【0025】 (式中、Mは配位中心金属を表し、例えば、配位数6の
Cr、Co、Ni、Mn、Fe等が挙げられる。Arは
アリール基であり、例えば、フェニル基、ナフチル基な
どが挙げられ、これらは置換基を有していてもよい。こ
の場合の置換基としては、例えば、ニトロ基、ハロゲン
基、カルボキシル基、アニリド基及び炭素数1〜18の
アルキル基、アルコキシ基などがある。X、X′、Y及
びY′は、−O−、―CO−、−NH−、または−NR
−(Rは炭素数1〜4のアルキル基)である。Aは水
素、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウム
イオン、脂肪族アンモニウムイオンを示す。)
【0026】特に、本発明に使用できる荷電制御剤でよ
り効果的なものとして、例えば、下記の式(II)で示さ
れるモノアゾ系鉄錯体塩が挙げられる。 (式中、X1 及びX2 は水素原子、低級アルキル基、低
級アルコキシ基、ニトロ基またはハロゲン原子を表し、
1 とX2 は同じであっても異なっていてもよく、m及
びm′は1〜3の整数を表し、Y1 及びY3 は水素原
子、炭素数1〜18のアルキル基、アルケニル基、スル
ホンアミド基、メシル基、スルホン酸基、カルボキシエ
ステル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルコキシ
基、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基またはハロ
ゲン原子を表し、Y1とY3は同じであっても異なってい
てもよく、n及びn′は1〜3の整数を表し、Y
びY4は水素原子、又はニトロ基を表し、Aはカチオ
ンイオンを示し、75〜98モル%のアンモニウムイオ
ンを有し、他に水素イオン、ナトリウムイオン、カリウ
ムイオンまたはそれらの混合イオンを有する。)
【0027】また、本発明で使用するトナーが正の摩擦
帯電性を有するものである場合は、荷電制御剤として、
例えば、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性物;
トリブチルベンジルアンモニウム1−ヒドロキシ−4−
ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテト
ラフルオロボレート等の四級アンモニウム塩、及びこれ
らの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩及びこ
れらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれら
のレーキ顔料(レーキ剤としては、りんタングステンモ
リブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェ
リシアン酸、フェロシアン化物、等)、高級脂肪酸の金
属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサ
イド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等のジオルガノ
スズオキサイド;ジブチルスズボレート等のジオルガノ
スズボレート類;グアニジン化合物、イミダゾール化合
物などが挙げられる。これらは単独或いは2種類以上組
み合わせて用いることができる。これらの中でも、トリ
フェニルメタン化合物、カウンターイオンがハロゲンで
ない四級アンモニウム塩が好ましく用いられる。
【0028】また、下記の一般式(III)で示されるモ
ノマーの単独重合体(ホモポリマー)及びこのモノマー
と後記のスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸
エステルの如き共重合性モノマーの少なくとも1種との
共重合体を用いることができる。 (式中、R1 は水素原子またはメチル基を表し、R2
びR3 は置換または未置換のアルキル基(好ましくは、
炭素数1〜4の)を表す。)これらの場合の荷電制御剤
は、結着樹脂(の全部または一部)としての作用をも有
する。
【0029】上記荷電制御剤の含有量は、トナーの結着
樹脂100質量部に対し0.1〜5質量部が好ましく、
特に0.2〜3質量部が好ましい。荷電制御剤の割合が
過大の場合にはトナーの流動性が悪化し、カブリが生じ
易く、一方、過小の場合は十分な帯電量が得られにく
い。
【0030】本発明の画像形成装置で使用することので
きるトナーを構成する結着樹脂としては、主成分として
ビニル系樹脂或いはポリエステル樹脂を用いることが好
ましい。ビニル系樹脂を生成するためのビニル系モノマ
ーとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、
m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキ
シスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレ
ン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチ
レン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチ
レンの如きスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピ
レン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン性不飽和
モノオレフィン類;ブタジエンの如き不飽和ポリエン
類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸化ビ
ニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル
酸;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル
酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタク
リル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル
酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノ
エチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステ
ル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロ
ピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、
アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリ
ル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル
の如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、
ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如
きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキ
シルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニル
ケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾー
ル、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如
きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きア
クリル酸もしくはメタクリル酸誘導体が挙げられる。
【0031】また、マレイン酸、シトラコン酸、イタコ
ン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如
き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無
水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の
如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエ
ステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸
ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエス
テル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン
酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエス
テル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマ
ル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエ
ステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチ
ルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸
エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、
ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、該α,
β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロ
ン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、
これらの酸無水物及びこれらのモノエステルなどのカル
ボキシル基を有するモノマーなどが挙げられる。
【0032】また、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレートなどのアクリル酸又はメタ
クリル酸エステル類、4−(1−ヒドロキシ−1−メチ
ルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチ
ルヘキシル)スチレン等ヒドロキシル基を有するモノマ
ーが挙げられる。
【0033】これらのモノマーの1種または2種以上を
用いて得られるビニル系樹脂の中でも、本発明において
は、ガラス転移温度が45〜80℃、好ましくは55〜
70℃であり、数平均分子量(Mn)が2,500〜5
0,000、好ましくは3,000〜20,000であ
り、重量平均分子量(Mw)が10,000〜1,50
0,000、好ましくは25,000〜1,250,0
00のものを結着樹脂の主成分に用いるとよい。本発明
において、さらに好ましい結着樹脂の形態としては、現
像剤を溶剤に溶解し、その濾液のゲルパーミエーション
クロマトグラフィ(GPC)による分子量分布測定にお
いて、少なくとも分子量2,000〜40,000、好
ましくは3,00〜30,000、より好ましくは3,
500〜20,000の領域と、及び50,000〜
1,200,000、好ましくは80,000〜1,1
00,000、より好ましくは100,000〜1,0
00,000の領域にそれぞれピークを有するものであ
る。
【0034】本発明において使用するトナーの結着樹脂
として好適に用いられるポリエステル樹脂としては、全
成分中45〜55mol%がアルコール成分であり、5
5〜45mol%が酸成分の組成のものが好ましい。ア
ルコール成分としては、例えば、エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,
4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペン
チルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオー
ル、水素化ビスフェノールA、また、下記の(IV)式で
表わされるビスフェノール誘導体;下記の(V)式で表
されるジオール類などが挙げられる。
【0035】
【0036】 (式中、Rはエチレン基またはプロピレン基であり、
x、yはそれぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平
均値は2〜10である。)
【0037】また、全酸成分中に50mol%以上含ま
れる2価のカルボン酸としては、例えば、フタル酸、テ
レフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸などのベンゼ
ンジカルボン酸類又はその無水物;こはく酸、アジピン
酸、セバシン酸、アゼライン酸などのアルキルジカルボ
ン酸類又はその無水物、また、さらに炭素数6〜18の
アルキル基で置換されたこはく酸もしくはその無水物;
フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、な
どの不飽和ジカルボン酸又はその無水物等が挙げられ
る。
【0038】また、上記以外のアルコール成分としてグ
リセリン、ペンタエリスリトール、ソルビット、ソルビ
タン、さらには、例えば、ノボラック型フェノール樹脂
のオキシアルキレンエーテルなどの多価アルコール類
が、上記以外の酸成分としてトリメリット酸、ピロメリ
ット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物
等の多価カルボン酸類等が挙げられる。
【0039】本発明の実施上、結着樹脂として特に好ま
しいポリエステル樹脂の成分は、アルコール成分として
は前記の(IV)式で示されるビスフェノール誘導体が挙
げられ、酸成分としてはフタル酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸又はその無水物、こはく酸、n−ドデセニルコ
ハク酸、又はその無水物、フマル酸、マレイン酸、無水
マレイン酸等のジカルボン酸類が挙げられる。また、架
橋成分としては、無水トリメリット酸、ベンゾフェノン
テトラカルボン酸、ペンタエリスリトール、ノボラック
型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルが好まし
いものとして挙げられる。
【0040】更に、上記で得られるポリエステル樹脂の
中でもガラス転移温度が、40〜90℃、好ましくは4
5〜85℃であり、さらに数平均分子量(Mn)が、
1,000〜50,000、好ましくは1,500〜2
0,000、さらに好ましくは2,500〜10,00
0、重量平均分子量(Mw)が3,000〜3,00
0,000、好ましくは10,000〜2,500,0
00、さらに好ましくは40,000〜2,000,0
00のものを使用するとよい。
【0041】また、ポリエステル樹脂の酸価は、2.5
〜80mgKOH/gであることが好ましく、より好ま
しくは、5〜60mgKOH/g、さらに好ましくは1
0〜50mgKOH/gであり、OH価は80以下であ
ることが好ましく、より好ましくは70以下、さらに好
ましくは60以下である。ポリエステル樹脂の酸価が
2.5未満では、結着樹脂のカルボキシル基の会合集合
体の形成される量が少ないために、帯電速度が遅くなる
傾向にあり好ましくない。また、ポリエステル樹脂の酸
価が80を超えると、ポリエステル樹脂中で、一部会合
集合体を形成しないカルボキシル基が多く存在すること
になり、水分による攻撃を受け易くなるために、環境安
定性の悪化がおこり易くなり好ましくない。また、ポリ
エステル樹脂のOH価が80を超える場合には、OH基
の会合体が多く形成されるため、水分による攻撃を受け
易く、従って環境安定が低下し易くなり好ましくない。
【0042】本発明においては、組成、分子量、酸価及
び/又はOH価の異なる1種又は2種以上のポリエステ
ルを混合して結着樹脂として用いても良いまた、本発明
においては、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニル
ブチラール、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェ
ノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族
系石油樹脂等を、必要に応じて前記の結着樹脂に混合し
て用いることができる。
【0043】また、一成分、二成分を問わずトナーの着
色剤としては、カーボンブラック、チタンホワイトや、
その他あらゆる顔料及び染料を用いることができる。例
えば、本発明においてトナーを磁性カラートナーとして
使用する場合には、染料としては、C.I.ダイレクト
レッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシ
ッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.
モーダントレッド30、C.I.ダイレクトブルー1、
C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブルー
9、C.I.アシッドブルー15、C.I.ベーシック
ブルー3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モー
ダントブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.
I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリー
ン6等が挙げられる。顔料としては、黄鉛、カドミウム
イエロー、ミネラルファストイエロー、ネーブルイエロ
ー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、パーマ
ネントイエローNCG、タートラジンレーキ、赤口黄
鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGT
R、ピラゾロンオレンジ、ベンジジンオレンジG、カド
ミウムレッド、パーマネントレッド4R、ウオッチング
レッドカルシウム塩、エオシンレーキ、ブリリアントカ
ーミン3B、マンガン紫、ファストバイオレットB、メ
チルバイオレットレーキ、紺青、コバルトブルー、アル
カリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシ
アニンブルー、ファーストスカイブルー、インダンスレ
ンブルーBC、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメン
トグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナル
イエローグリーンG等が挙げられる。 尚、着色剤の使
用量は、結着樹脂100質量部に対して、0.1〜60
質量部、好ましくは0.5〜50質量部である。
【0044】本発明においてトナーを磁性トナーとして
用いる場合には、磁性体が着色剤の役割を兼ねてもよ
い。本発明の磁性トナーに含まれる磁性材料としては、
マグネタイト、マグヘマイト、フェライト等の酸化鉄、
及び他の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe,Co,Niの
ような金属、或いは、これらの金属とAl,Co,C
u,Pb,Mg,Ni,Sn,Zn,Sb,Be,B
i,Cd,Ca,Mn,Se,Ti,W,Vのような金
属との合金、およびこれらの混合物等が挙げられる。
【0045】また、磁性材料としては、従来、四三酸化
鉄(Fe34 )、三二酸化鉄(γ−Fe23)、酸化鉄
亜鉛(ZnFe24、酸化鉄イットリウム(Y3Fe5
12)、酸化鉄カドミウム(CdFe24)、酸化鉄ガド
リニウム(Gd3Fe512)、酸化鉄銅(CuFe
24)、酸化鉄鉛(PbFe1219)、酸化鉄ニッケル
(NiFe24)、酸化鉄ネオジム(NdFe23)、酸
化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マグネシウム
(MgFe24)、酸化鉄マンガン(MnFe24)、
酸化鉄ランタン(LaFeO3)、鉄粉(Fe)、コバ
ルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)等が知られてい
る。
【0046】本発明においては、上述した磁性材料を単
独で或いは2種以上の組合せで選択使用する。本発明の
目的に特に好適な磁性材料は、四三酸化鉄又はγ−三二
酸化鉄の微粉末である。これらの強磁性体は平均粒径が
0.05〜2μm程度で、795.8kA/m印加での
磁気特性が、抗磁力20〜150kA/m、飽和磁化5
0〜200Am2/Kg(好ましくは50〜100Am2
/Kg)、残留磁化2〜20Am2/kgのものが望ま
しい。磁性体の使用量は、結着樹脂100質量部に対し
て、磁性体10〜200質量部、好ましくは20〜15
0質量部である。
【0047】また、本発明においては、一種又は二種以
上の離型剤をトナー中に含有させることは好例である。
本発明に用いられる離型剤としては、例えば、低分子量
ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリ
スタリンワックス、パラフィンワックスなどの脂肪族炭
化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックス、それら
のブロック共重合物ワックスナどの脂肪族炭化水素系ワ
ックスの酸化物;カルナバワックス、サゾールワック
ス、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪酸エステル
を主成分とするワックス類、及び脱酸カルナバワックス
などの脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化した
ものなどが挙げられる。
【0048】さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モ
ンタン酸などの飽和直鎖脂肪酸類;ブランジン酸、エレ
オステアリン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸類;
ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニ
ルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコ
ール、メリシルアルコールなどの飽和アルコール類;ソ
ルビトールなどの多価アルコール類;リノール酸アミ
ド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸
アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレン
ビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミ
ド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどの飽和
脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、
ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオ
レイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシ
ン酸アミドなどの不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレン
ビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソ
フタル酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類;ステアリ
ン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩
(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化
水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系
モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニ
ン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部
分エステル化物;植物性油脂の水素添加などによって得
られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物な
どが挙げられる。本発明において、上記の離型剤は単独
で或いは2種以上組み合わせて使用することができ、離
型剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して0.1
〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部である。
【0049】また、本発明で使用するトナーには、環境
安定性、帯電安定性、現像安定性、流動性、保存性向上
などのために、無機微粉体または疎水性無機微粉体が混
合されることが好ましい。これらの例としては、例え
ば、シリカ微粉末、酸化チタン微粉末又はそれらの疎水
化物が挙げられる。これらは、単独で或いは2種以上組
み合わせて用いることが好ましい。
【0050】シリカ微粉体としては、ケイ素ハロゲン化
合物の蒸気相酸化により生成されたいわゆる乾式法又は
ヒュームドシリカと称される乾式シリカ、及び水ガラス
等から製造されるいわゆる湿式シリカの両方が使用可能
であるが、表面及びケイ酸微粉体の内部にあるシラノー
ル基が少なく、またNa2OSO3等の製造残渣のない乾
式シリカの方が好ましい。また、湿式シリカにおいては
製造工程において、例えば、塩化アルミニウム又は塩化
チタン等の他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化
合物と共に用いることによってシリカと他の金属酸化物
の複合粉体を得ることも可能であり、シリカ微粉体には
それらも包合する。
【0051】さらにシリカ微粉体は疎水化処理されてい
るものが好ましい。疎水化は、シリカ微粉体と反応或い
は物理吸着する有機ケイ素化合物などで化学的に処理す
ることによって行われる。好ましい疎水化処理方法とし
ては、例えば、ケイ素ハロゲン化物の蒸気相酸化により
生成された乾式シリカ微粉体をシランカップリング剤で
処理した後、或いはシランカップリング剤で処理すると
同時にシリコーンオイルの如き有機ケイ素化合物で処理
する方法などが挙げられる。シリカ微粉体のシランカッ
プリング剤処理は、例えば、撹拌等によりグラウンド状
としたシリカ微粉体に気化したシランカップリング剤を
反応させる乾式処理、又は、シリカを溶媒中に分散させ
た分散液にシランカップリング剤を滴下、反応させる湿
式法等の一般に知られた方法で行うことができる。
【0052】疎水化処理に使用されるシランカップリン
グ剤としては、例えば、ジメチルジクロロシラン、トリ
メチルクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、ヘ
キサメチルジシラザン、アリルフェニルジクロルシラ
ン、ベンジルジメチルクロルシラン、ビニルトリエトキ
シシラン、γ- メタクリルオキシプロピルトリメトキシ
シラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジビニルクロル
シラン、ジメチルビニルクロルシラン等を挙げることが
できる。
【0053】有機ケイ素化合物としては、例えば、シリ
コーンオイルなどが挙げられる。好ましいシリコーンオ
イルとしては、25℃における粘度がおよそ30〜10
00センチストークスのものが用いられる。シリカ微粉
体が負帯電性シリカの場合には、シリコーンオイルとし
ては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、アルキル変
性シリコーンオイル、α- メチルスチレン変性シリコー
ンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変
性シリコーンオイル等の使用が好ましい。また、シリカ
微粉体が正帯電性シリカの場合には、シリコーンオイル
としては、側鎖に窒素原子を少なくとも一つ以上有する
オルガノ基を有するシリコーンオイル、または窒素含有
のシランカップリング剤で処理することが好ましい。
【0054】シリコーンオイル処理の方法としては、例
えば、シランカップリング剤で処理されたシリカ微粉体
とシリコーンオイルとをヘンシェルミキサー等の混合機
を用いて直接混合する方法、適当な溶剤にシリコーンオ
イルを溶解或いは分散せしめた後、ベースのシリカ微粉
体とを混合し、溶剤を除去する方法などが挙げられる。
【0055】シリカ微粉体の疎水化処理の好ましい方法
としては、シリカ微粉体をジメチルジクロロシランで処
理し、次いでヘキサメチルジシラザンで処理し、最後に
シリコーンオイルで処理する方法が挙げられる。このよ
うにシリカ微粉体を2種類以上のシランカップリング剤
で処理し、後にシリコーンオイル処理することが疎水化
度を効果的に上げることができるので特に好ましい。上
記シリカ微粉体における疎水化処理、更には、シリコー
ンオイル処理を施した酸化チタン微粉体も、本発明にお
いては好ましく用いられる。
【0056】上記シリカ微粉体の内では、BET法で測
定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以上(特
に好ましくは50〜400m2/g)の範囲のものが好
ましく用いられる。
【0057】本発明で使用するトナーには、必要に応じ
てシリカ微粉体又は酸化チタン微粉体以外の滑剤、研磨
剤、流動性付与剤など各種外部添加剤を添加してもよ
い。滑剤としては、例えば、テフロン、ステアリン酸亜
鉛、ポリフッ化ビニリデンの如き滑剤が挙げられるが、
中でもポリフッ化ビニリデンが好ましい。研磨剤として
は、例えば、酸化セリウム、炭化ケイ素、チタン酸スト
ロンチウム等が挙げられ、中でもチタン酸ストロンチウ
ムが好ましい。流動性付与剤としては、例えば、酸化チ
タン、酸化アルミニウムなどが挙げられるが、中でも特
に疎水性のものが好ましい。ケーキング防止剤或いは、
例えばカーボンブラック、酸化亜鉛、酸化アンチモン、
酸化スズ等の導電性付与剤、さらには逆極性の白色微粒
子及び黒色微粒子を現像性向上剤として少量用いること
もできる。トナーと混合される樹脂微粒子または無機微
粉体または疎水性無機微粉体は、トナー100質量部に
対して0.1〜5質量部(好ましくは、0.1〜3質量
部)使用するのが良い。
【0058】また、本発明で使用するトナーがキヤリア
を併用する非磁性トナーである場合には、使用できるキ
ャリアとしては、例えば鉄粉、フェライト粉、マグネタ
イト粉、ガラスビーズ等のノンコートキャリアや、スチ
レン−アクリル系レジン、シリコーン系レジン、フッ素
変性アクリル系レジン等をコーティングしたキャリア又
は造粒キャリア等を使用することができる。この場合、
キヤリアの使用量は、トナー100質量部に対して10
〜1000質量部(好ましくは30〜500質量部)使
用するのがよい。キヤリアの粒径としては、4〜100
μm(好ましくは10〜80μm、更に好ましくは20
〜60μm)のものが本発明のトナーとのマッチングに
おいて好ましく用いられる。
【0059】本発明で使用されるトナーは、上記のトナ
ー構成材料をボールミルの如き混合機により充分混合
し、次いで、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダー
の如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び練肉し、冷却固
化後粉砕、及び厳密な分級を行うことにより得ることが
できる。
【0060】
【実施例】以上本発明の基本的な構成と特色について述
べたが、以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を具体
的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。実施例中の部数は質量部で
ある。
【0061】 実施例1 ・ポリエステル樹脂 100部 ・磁性酸化鉄 90部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 4部 ・金属錯塩化合物(前記の化学式(II)のもの) 2部 上記のポリエステル樹脂は、ビスフェノールA/テレフ
タル酸/n−ドデセニルコハク酸/トリメリット酸/ジ
エチレングリコール=20/38/15/5/22(モ
ル比)の割合で縮合させて得られたものである。また、
樹脂の酸価が27、水酸基価が8であり、重量平均分子
量(Mw)が55万、数平均分子量(Mn)が4800
であって、ガラス転移温度(Tg)が57℃であった。
【0062】上記材料をヘンシェルミキサーにて前混合
したあと、130℃で2軸混練押出機によって溶融混練
を行なった。混練物を放冷後、ジェット気流を用いた微
粉砕機を用いて粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級
し、重量平均粒径7.0μmの磁性トナーを得た。この
磁性トナー100部に対し、ヘキサメチルジシラザン2
5部及びジメチルシリコーンオイル10部(いずれも対
シリカ原体100部)で処理した疎水性乾式シリカ微粒
子(BET比表面積300m2/g)1.0部、及びチ
タン酸ストロンチウム微粒子3部をヘンシェルミキサー
にて外添して、磁性トナー粒子表面に疎水性乾式シリカ
微粒子及びチタン酸ストロンチウム微粒子を有する負帯
電性磁性トナーを得た。該トナーの25℃、60RH%
下での凝集度は14.1%であった。
【0063】得られた負帯電性磁性トナーを、図3に示
したように改造を行なったキヤノン製デジタル複写機G
P215により、サイズの異なる普通紙(A3サイズ及
びB5サイズの 64g/m2紙)を500枚毎に交互
に変えて、連続4万枚の通紙テスト(画像評価)を常
温、常湿度環境(23℃、60RH%)下にて実施し
た。ここで、潜像担持体の周速(プロセススピード)は
220mm/sに、現像剤担持体の周速は396mm/
sに設定した。デジタル複写機においては、直径30m
mのアルミニウム製シリンダー上にOPC感光層を有す
る潜像担持体を、帯電ローラによつて−700Vに帯電
させ、レーザー光によってイメージスキヤンニングによ
りデジタル潜像を形成し、現像スリーブにより摩擦帯電
された負帯電性磁性トナーで反転現像してトナー像を得
た。現像スリーブには、直流バイアス−580V、及び
交流バイアスVpp800V(周波数1800Hz)を印
加した。
【0064】潜像担持体上の磁性トナー像をローラ転写
によって普通紙上に静電転写を行なった。その際、A3
サイズの普通紙の場合には定電流制御で行い20μA
を、B5サイズの普通紙の場合には定電圧制御で行い2
KVを転写ローラに印加した。なお、転写ローラとして
は、カーボンを分散したポリウレタン樹脂製のものを用
いた。ローラの抵抗値は108Ω・cmであった。転写
後の普通紙は、除電後潜像担持体から分離し、普通紙上
の磁性トナ一像を定着ローラ及び加圧ローラを有する熱
ロール定着器により定着した。下記の方法及び評価基準
に従って評価した。トナーの凝集度等及び帯電量等を表
1に示し、評価結果を表2に示した。後述する他の実施
例及び比較例においても同様に行なった。
【0065】(1)画像品位 飛び散り 約2mm角の「電」の文字を複写し、光学顕微鏡観察に
より「電」の文字周辺のトナー飛散等の文字のシャープ
性のレベルを評価した。 ○:文字周辺のトナー飛散がほとんどない。 △:トナー飛散がやや多い ×:トナー飛散が多い ドット再現性 独立した1ドットのパターンをプリントアウトし、1ド
ットの再現性を光学顕微鏡観察によって評価した。 ○:ドットを忠実に再現している △:像に乱れが多少ある ×:像に乱れが多く、再現性が悪い 中抜け 約2mm角の「電」の文字を複写し、光学顕微鏡観察に
より「電」の文字のトナーの中抜けのレベルを評価し
た。 ○:中抜けしていない △:中抜けが少しあるが、文字として識別できる ×:中抜けしており、文字がかけて見える
【0066】(2)画像濃度 通常の複写用普通紙(75g/m)に2万枚プリントア
ウト終了時の画像濃度維持により評価した。尚、画像濃
度は「マクベス反射濃度計」(マクベス社製)を用い
て、原稿濃度が0.00白地部分のプリントアウト画像
に対する相対濃度を測定した。 (3)カブリ リフレクトメータ(東京電色(株)製)により測定した
転写紙の白色度と、ベタ白をプリント後の転写紙の白色
度との比較からカブリを算出した。
【0067】この結果、表2に示したように、転写不良
のない、画像品位に優れ、カブリのない高い画像濃度の
優れた画像を耐久を通じて得ることができた。尚、表1
に示した潜像担持体上のトナー帯電量は−12.35m
C/Kgの絶対値であり、耐久に亘って複数の時点で測
定したものの平均値である。測定の結果、耐久を通じて
潜像担持体上のトナー帯電量は、−11.0〜−13.
7mC/Kgの範囲にあり、又、転写材上の帯電量は−
14.1〜−18.5mC/Kgの範囲にあり(平均値
16.3mC/Kg)、いずれも安定していることが確
認された。
【0068】実施例2 ポリエステル樹脂を、スチレン/アクリル酸n−ブチル
/マレイン酸ブチルハーフエステル(モル比で70/2
0/10で共重合させた)共重合体であって、重量平均
分子量(Mw)が12000、数平均分子量(Mn)が
290000であって、酸価が25であり、Tgが61
℃のスチレン系樹脂に代える以外は実施例1と同様にし
て、重量平均径が6.3μmの磁性トナーを得た。該ト
ナーを用いて、実施例1と同様に外添処理して負帯電性
磁性トナーを得た。このトナーの25℃、60RH%下
での凝集度は17.8%であった。更にこの負帯電性磁
性トナーを使用して、実施例1と同様にして評価を行な
った。この結果、表2に示したように実施例1の場合と
ほぼ同等の良好な結果を得ることができた。
【0069】実施例3 実施例1において、磁性粉の代わりに、カーボンブラッ
クを2部加え、重量平均径8.9μmのトナーを得、該
トナー100部に対してシリカ微粒子を0.8部、チタ
ン酸ストロンチウム微粒子を1部で外添処理する以外は
実施例1と同様にして、トナーの製造及び評価を実施し
た。得られた非磁性トナーの25℃、60RH%下での
凝集度は5.5%であった。但し、現像器は非磁性一成
分トナー用のものとした。得らた非磁性一成分トナーに
関しても、十分な帯電量を保持できており、終始安定し
た良好な画像をを得ることができた。評価方法について
は、転写材にハガキ(105g/m2紙)を用いて、転
写手段に定電圧制御(2kV)だけを用いた以外は実施
例1と同じ手法により行なった。この結果、表2に示し
たように良好な結果を得ることができた。
【0070】実施例4 実施例1において、磁性粉の代わりに、フタロシアニン
ブルーを3部加える以外は実施例1と同様にして、重量
平均径を3.9μmのトナーを得、該トナー100部に
対してシリカ微粒子を2.0部、チタン酸ストロンチウ
ム微粒子を4部で外添処理する以外は、実施例1と同様
にしてトナーの製造を行なった。該トナーの25℃、6
0RH%下での凝集度は27.2%であった。画像評価
については、二成分系の現像器を用い、キヤリアとして
は、Cu−Znフェライトキヤリアを用い、フッ素系樹
脂/スチレンーアクリル系樹脂(=40/60(質量
比))で表面をコートさせたものを使用した。現像剤
は、質量比でトナー:キヤリア=4:96の比率で混合
させたものを用いた。評価方法については、転写材に厚
紙(A3サイズの128g/m2紙)を用い、転写手段
に定電流制御(20μA) だけを用いた以外は実施例1
と同じ手法により行なった。この結果、表2に示したよ
うに、良好な結果を得ることができた。
【0071】 実施例5 ・スチレン/アクリル酸n−ブチル共重合休(モル比70/30 Mn=11000;Mw=280000;Tg=60℃)100部 ・磁性粉 85部 ・ニグロシン 2部 ・低分子量エチレンーポリプロピレン共重合体 4部
【0072】上記材料を用い実施例1のトナー製造方法
と同様にして、重量平均径5.8μmの正帯電性磁性ト
ナーを得た。この磁性トナー100部に対して、アミノ
変性シリコーンオイル(アミン当量:800)15部
(対シリカ原体100部)で処理した疎水性乾式シリカ
微粒子(BET比表面積200m2/g)1.5部、チ
タン酸ストロンチウム微粒子0.8部をヘンシェルミキ
サーにて外添して、磁性トナー粒子表面に疎水性乾式シ
リカ微粒子及びチタン酸ストロンチウム微粒子を有する
正帯電性磁性トナーを得た。該トナーの25℃、60R
F%下での凝集度は24.4%であった。
【0073】上記で得られた正帯電性磁性トナーを、実
施倒1に用いたデジタル複写機GP215の改造機をポ
ジトナー用に更に改造した複写機により画像評価を実施
した。ここで、潜像担持体の周速は300mm/sに、
現像剤担持体の周速は540mm/sに設定した。デジ
タル複写機においては、直径30mmのアルミニウム製
シリンダー上に、アモルファスシリコンによる感光層を
有する潜像担持体を、帯電ローラによって400Vに帯
電させ、レーザー光によりイメージスキャニングにより
デジタル潜像を形成し、現像スリーブにより摩擦帯電さ
れた正帯電性磁性トナーで反転現像してトナー像を得
た。現像スリーブには、直流バイアス250V及び交流
バイアスVpp700V(周波数2700Hz)を印加し
た。転写手段に関しては、負の転写バイアスを印加する
以外は実施例1と同様に行なった。また、定着器は、実
施例1と同様の熱ロール定着器を用いた。
【0074】評価桔果を表2に示したが、実施例1の場
合と同様に、転写不良のない高濃度の高品位画像を耐久
を通じて得ることができた。尚、本実施例は正帯電性磁
性トナーを用いた例であるが、表1に示した潜像担持体
上のトナー帯電量は+13.94mC/Kgの絶対値で
あり、耐久に渡って複数の時点で測定したものの平均値
である。測定の結果、耐久を通じて潜像担持体上のトナ
ー帯電量は、+11.38〜+16.50mC/Kgの
範囲にあり、又、転写材上の帯電量は+14.1〜+1
8.5mC/Kgの範囲にあり(平均値+15.75m
C/Kg)、この場合も実施例1の場合と同様、安定し
ていることが確認された。
【0075】実施例6 実施例1において、画出しを行なう環境を、低湿度環境
(23℃/5RH%)に変えた以外は実施側1と同様に
して画像評価を行なった。但し、転写時に23μAの電
流を転写ローラに印加した。また、転写紙はすべて上記
環境下に一週間放置したものを使用した。評価結果は、
表2に示した終始良好であった。
【0076】実施例7 実施例1において、画出し評価を行なう環境を、高温高
湿度環境(30℃/80RH%)に変更する以外は、実
施例1と同じ手法にて画像評価を実施した。但し、転写
時に16μAの電流を転写ローラに印加した。また、使
用した転写紙はすべて上記環境下に一週間放置したもの
である。表2に示したように、良好な結果を得ることが
できた。
【0077】実施例8 実施例5において、調製するトナーの重量平均径を1
1.5μmに変え、これに外添する外添剤をシリカ微粒
子を0.6部、チタン酸ストロンチウム微粒子を0.5
部に変える以外は、実施例1と同様にしてトナーの製造
を行なった。該トナーの25℃、60RH%下での凝集
度は1.3%であった。画像評価については、実施例5
と同じ手法により行ない、表2に示したように、良好な
結果を得ることができた。
【0078】実施例9 実施例4において、調製するトナーの重量平均径を2.
9μmに変え、シリカ微粒子を2.5部、チタン酸スト
ロンチウム微粒子を5部に変える以外は、実施例1と同
様にしてトナーの製造を行なった。該トナーの25℃、
60RH%での凝集度は29.9%であった。画像評価
については、転写手段に定電圧制御(2kV)だけを用
いる以外は実施例4と同じ手法により行ない、表2に示
したように、良好な結果を得ることができた。
【0079】比較側1 実施例1において、調製するトナーの重量平均径を2.
5μmとし、該トナー100部に対し、実施例1で用い
たシリカ微粒子を1.8部、チタン酸ストロンチウム微
粒子を5部加えて外添処理を行ない、負帯電性磁性トナ
ーを得た。該トナーの25℃、60RH%下での凝集度
は74.4%であった。上記トナーを用いる以外は、実
施例1と同様の画像評価を実施したところ、潜像担持体
上のトナーの帯電量が高くなり過ぎため、トナー粒子が
潜像担持体表面へ静電的に強固に付着してしまい、転写
材への転写がしずらくなり、転写不良を起こしたため、
1000枚で画出しを中止した。
【0080】比較例2 実施例1おいて、調製するトナーの重量平均径を12.
3μmとし、該トナー100部に対し、実施例1で用い
たシリカ微粒子を0.7部、チタン酸ストロンチウム微
粒子を0.3部加えて外添処理を行ない、負帯電性磁性
トナーを得た。該トナーの25℃、60%RH% 下で
の凝集度は0.7%であった。上記トナーを用いる以外
は、実施例1と同様の画像評価を実施したところ、潜像
担持体上のトナーの帯電量が低かったため、印加した転
写バイアス条件では潜像担持体から転写材への転写がし
ずらく、転写不良を起こした。得られた画像は飛び散り
等の幣害があり、また、画像濃度が低かった。
【0081】比較例3 実施例1おいて、調製するトナーの重量平均径を10.
8μmとし、該トナー100部に対し、実施例1で用い
たシリカ微粒子を0.8部、チタン酸ストロンチウム微
粒子を3.5部加えて外添処理を行ない、負帯電性磁性
トナーを得た。該トナーの25℃、60RH%下での凝
集度は42.0%であった。また、画出しを行なう際、
転写制御手段を定電流制御のみにした以外は実施例1と
同様の画像評価を行った。この結果、2000枚を通紙
した時点でA3サイズの普通紙画像において、B5サイ
ズ相当の画像領域以外で転写不良を起こした。得られた
画像は飛び散り等の幣害が著しく多かったので評価を中
止した。
【0082】比較例4 比較例3において、転写制御手段を定電圧制御のみにし
た以外は比較例3と同様にして画像評価を行ったとこ
ろ、1200枚を通紙した時点でもA3サイズの普通紙
画像の画像濃度が低く、また、転写不良により画像品位
が著しく悪かったので評価を中止した。結果を表1に示
す。
【0083】表1 画像形成条件
【0084】表2 評価結果
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
比較的速いプロセススピードにおいて、反転現像によっ
て得られたトナー像を、接触転写により転写材上に転写
を行う画像形成装置において、潜像担持体上のトナーの
帯電量、転写材上のトナーの帯電量、及び25℃、60
RH%下におけるトナーの凝集度を適性な範囲に規定す
ることによって、以下のような優れた効果が発揮され
る。 (1)接触転写による転写工程において、転写不良等の
幣害の発生がなく、良好な転写性が安定して得られる。 (2) 画出し環境や、転写材の種類或いはサイズにか
かわらず、飛び散り、中抜け等の画像欠陥のない画像を
安定して得ることができる。 (3) プロセススピードが速い系であっても、潜像担
持体上のトナーの帯電量が適性な値で均一に保持される
ので、トナー間の付着力及びトナーと潜像担持体の付着
力を小さくでき、常に高濃度かつ高画質の画像を安定し
て得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いることのできる転写工程の一例を
示す説明図である。
【図2】本発明で用いることのできる定電圧制御と定電
流制御の切り替え制御手段を有する転写工程の一例を示
す説明図である。
【図3】本発明の実施例及び比較例に用いた画像形成装
置の概略的説明図である。
【符号の説明】
1:潜像担持体 2:転写ローラ 2a:転写ローラの芯金 2b:転写ローラの導電性弾性層 3:定電圧電源 4:定電流電源 5:切り替え制御手段 6:一次帯電ローラー 7:現像器 8a、8b:搬送ローラ 9a、9b:転写入り口ガイド 10:除電針 11:搬送ガイド 12:クリーナー 13:定着器 131:定着ローラ 132:加圧ローラ 133:定着ローラの加熱部材 134:定着ローラ表面温度検知素子 135:定着ローラバイアス印加電源 136:定着分離爪 L:レーザー光 P:転写材 N:ニップ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)静電潜像を担持するための潜像担
    持体、(ii)トナーを担持しながら該潜像担持体と対向
    する現像領域にトナーを搬送するためのトナー担持体を
    備え、上記潜像担持体に形成された静電潜像を該トナー
    担持体に担持されているトナーを用いて現像を行ってト
    ナー像を形成するための現像装置、及び(iii)上記潜
    像担持体と接して転写部位としてのニップを形成するた
    めの接触転写部材を有し、該転写部位に搬送された転写
    材に転写電荷を付与して上記潜像担持体に担持されてい
    るトナー像を転写させるための転写装置とからなる画像
    形成装置において、上記潜像担持体の周速が180mm
    /s以上であり、該潜像担持体上に現像されたトナー像
    の帯電量(a)が絶対値で6乃至30mC/Kgであ
    り、かつ転写後の転写材上のトナーの帯電量(b)と上
    記の帯電量(a)との比が 1< b/a < 1.5 (1) を満たすように設定され、更に、25℃、60%RH下
    における凝集度が1乃至30%であるトナーを使用する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 トナーの重量平均径X(μm)が下記条
    件(2)を満たす請求項1に記載の画像形成装置。 3.5 ≦ X ≦ 9.0 (2)
  3. 【請求項3】 接触転写部位が所定の電流値にて出力
    する定電流制御手段と、所定の電圧値にて出力する定電
    圧制御手段とを有することを特徴とする請求項1又は2
    に記載の画像形成装置。
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JP2007298673A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Kyocera Mita Corp 帯電ローラクリーニング装置、画像形成装置

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