JPH1114199A - アキュムレータ - Google Patents

アキュムレータ

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JPH1114199A
JPH1114199A JP9167328A JP16732897A JPH1114199A JP H1114199 A JPH1114199 A JP H1114199A JP 9167328 A JP9167328 A JP 9167328A JP 16732897 A JP16732897 A JP 16732897A JP H1114199 A JPH1114199 A JP H1114199A
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space
container
liquid
pipe
oil
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JP9167328A
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English (en)
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Toshihide Koda
利秀 幸田
Masahiro Sugihara
正浩 杉原
Mihoko Shimoji
美保子 下地
Naoki Tanaka
直樹 田中
Hitoshi Iijima
等 飯島
Masaki Toyoshima
正樹 豊島
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B43/00Arrangements for separating or purifying gases or liquids; Arrangements for vaporising the residuum of liquid refrigerant, e.g. by heat
    • F25B43/006Accumulators
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F25B41/40Fluid line arrangements
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    • F25B43/00Arrangements for separating or purifying gases or liquids; Arrangements for vaporising the residuum of liquid refrigerant, e.g. by heat
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アキュムレータから流出する液冷媒流量が過
大となるのを防ぐとともに、アキュムレータ内部に溜る
冷凍機油量を少なくして圧縮機内の冷凍機油の必要量を
確保できるアキュムレータを得る。 【解決手段】 冷凍空調回路を循環する流体である液体
と気体を流入手段3により第1空間1に導入し、ガス冷
媒を気体流通手段4,第2空間2,流出手段5を経由し
て冷凍空調回路へ導出する。また、液面高さ保持手段
7,8によって第1空間1に導入した液体の滞留高さが
所定の高さ以上になるのを防止し、所定の高さ以上にな
ったときに液体流通手段4によって第1空間内の液体を
第1空間1から第2空間2へ移動させる。また、戻し手
段6によって第1空間1に滞留している冷凍機油を冷凍
空調回路に導出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機や冷凍
機などの冷凍空調回路を構成するアキュムレータに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】以下、例えば冷媒R22と鉱油(冷凍機
油)のように相互に溶解性のある冷媒と冷凍機油とを用
いて冷凍空調回路を構成した場合の、従来のアキュムレ
ータについて記述する。図31は、文献(「密閉式圧縮
機」川平睦義著、日本冷凍協会発行、昭和56年7月3
0日)に記載された代表的なアキュムレータの構成を示
す縦断面図である。図において、151は容器、152
は吸入管、153は吐出管、153aは吐出管153の
底部に設けられた油回収穴、153bは吐出管153の
端部で、吐出管入口、154は容器151内部に滞留す
る冷凍機油と溶解関係にある液冷媒(冷凍機油が溶解し
ている状態)、155はガス冷媒である。
【0003】以下、このアキュムレータの動作について
記述する。このアキュムレータを組み込んだ冷凍空調回
路において、ガス冷媒155と液冷媒(冷凍機油を含
む)154が吸入管152を通り、矢印Aのように容器
151に流入する。容器151の内部空間で冷媒ガスと
液冷媒(冷凍機油を含む)154が気液分離され、ガス
冷媒155は吐出管入口153bから吐出管153を通
って容器151の外部に流出する。一方、液冷媒(冷凍
機油を含む)154は容器151下部に溜まり、液冷媒
154に溶解している冷凍機油は油回収穴153aを通
ってガス冷媒155,液冷媒154と共に矢印Bのよう
に圧縮機へ流出してゆく。油回収穴153aの大きさ
は、冷凍機油の回収を確実に行う大きさに設定してあ
る。
【0004】図31に示した従来のアキュムレータの問
題点を以下に述べる。冷凍空調回路を運転する場合、運
転状況によっては容器151内部に図31に示すように
液冷媒(冷凍機油を含む)154が滞留するような状態
が発生する。油回収穴153aから吐出管153の内部
に流入する液冷媒(冷凍機油を含む)154の流量は、
吐出管153内を流れるガス流速の増加と容器151内
部に滞留する液冷媒量、即ち液冷媒高さHの増大ととも
に増加する。ここで、ガス流速を一定値とした場合の流
量特性を図32に示す。図において、横軸は液冷媒面高
さH(mm)、縦軸は油回収穴153aから吐出管15
3に流入する液冷媒(冷凍機油を含む)154の流量
(kg/h)を示している。この油回収穴153aから
流入する流量は図32に示すように、概ね一定流量に液
冷媒面高さH(mm)の二乗根にほぼ比例する流量が加
えられた流量特性となる。ただし、液冷媒面高さHは油
回収穴153aから液冷媒154の表面までの高さとす
る。
【0005】周知のように、冷凍空調回路では、アキュ
ムレータの吐出管から流出したガス冷媒は、圧縮機に吸
引され、その後圧縮されて排出するように構成されてい
る。上記の如く、従来構造のアキュムレータでは、容器
151内部に多量の液冷媒154が滞留した場合、アキ
ュムレータの吐出管153に流入する液冷媒流量が過大
になる現象がある。このとき、圧縮機は多量の液冷媒を
吸引する状態となり、液冷媒圧縮状態となって異常高圧
が発生する。また、圧縮機内部では、給油ポンプが液冷
媒を吸い込み、軸受や摺動部に液冷媒を供給するため、
軸受の潤滑不良も発生する。この結果、圧縮機内部の機
構の破壊や圧縮機の摺動部での異常摩耗や焼付き現象の
原因となる。
【0006】次に、冷凍空調回路に冷媒と溶解性のない
冷凍機油を適用したアキュムレータの流量特性とその問
題点について記述する。従来のアキュムレータの他の例
について説明する。図33は実公平5−39409号公
報に記載されたアキュムレータの構成を示す縦断面図で
ある。図において、201は容器、202は吸入管、2
03は吐出管、204は容器201内部に溜まった液冷
媒、205は冷凍機油である。203a〜203eは吐
出管203の上下方向に開口された複数の油回収穴であ
り、この例では5個設けられている。203fは吐出管
203の端部であるガス入口、Uは吐出管203内のガ
ス流速を示す。
【0007】このアキュムレータを組み込んだ冷凍空調
回路において、ガス冷媒,液冷媒,および冷凍機油を含
んだ流体が吸入管202を通り、容器201に流入す
る。容器201の内部空間でガス冷媒と液冷媒が分離さ
れ、ガス冷媒はガス入口203fから吐出管203を通
って容器201の外部に流出する。一方、液冷媒204
と冷凍機油205は容器201下部に溜まる。
【0008】冷凍機油205が、液冷媒204との溶解
性が微弱か溶解性のない特性を有するか、または運転条
件によっては液冷媒204と相分離する特性を有する場
合、容器201の内部の冷凍機油205と液冷媒204
は図に示すように分離し、液面高さHの液冷媒204の
上層に、厚さhで冷凍機油205が浮遊する。油回収穴
203a〜203eは上下方向に複数個設けられてお
り、冷凍機油205と液冷媒204は油回収穴203a
〜203eから吐出管203内に吸引され、ガス冷媒と
混合して流れる。
【0009】次に、従来のアキュムレータのさらに他の
例を示す。図34は実開昭58−87079号公報に記
載されたアキュムレータの構成を示す縦断面図であり、
アキュムレータ内部の構造が図33に示した従来装置と
異なっている。図において、206は容器、207は吸
入管、208は吐出管で、208a〜208eは吐出管
208の上下方向に開口された複数の油回収穴である。
209は液冷媒、210は冷凍機油を示す。
【0010】このアキュムレータを組み込んだ冷凍空調
回路において、ガス冷媒,液冷媒,および冷凍機油を含
んだ流体が吸入管207を通って容器206に流入す
る。容器206の内部空間でガス冷媒と液冷媒が気液分
離され、冷凍機油210と液冷媒209は2相分離し、
比重の小さい冷凍機油210は液冷媒209の上層に浮
遊した状態になる。油回収穴208a〜208eは上下
方向に複数個設けられており、冷凍機油210と液冷媒
209は油回収穴208a〜208eから吐出管208
内に吸引され、ガス冷媒と混合して流れる。
【0011】上記2つの従来例ともに同様な作用と問題
点がある。以下、図33に示した従来例を代表として作
用を説明し、その問題点を述べる。油回収穴203a〜
203eから吐出管203の内部に流入する液冷媒の流
量は、吐出管203内を流れるガス流速Uの増加と容器
201内部に滞留する液冷媒量、即ち液冷媒高さHの増
大とともに増加する。ここで、ガス流速Uを一定値と
し、また、液冷媒204の上層に浮遊する冷凍機油20
5の厚さhを一定と仮定した場合の流量特性を図35に
示す。図において、横軸は液冷媒面高さH(mm)、縦
軸は吐出管203に流入する流量(kg/h)を示して
いる。また、点線は各々の油回収穴203a〜203e
から流入する個別の液冷媒流量であり、右上がりの一点
鎖線は各油回収穴から流入する流量の総和となる総液冷
媒流量を示す。液冷媒高さHが増加するにつれて液冷媒
204中に存在する油回収穴の数が増す。このとき、下
方の油回収穴から流入する流量は、液体の位置水頭分だ
け大きくなるので上方の油回収穴から流入する流量より
も多くなる。このため、総液冷媒流量は、液冷媒高さH
に比例して増加するのではなく、高さHが増加するにつ
れて加速的に増加する。即ち、アキュムレータ内部にお
ける液冷媒面の高さが高くなる程、吐出管203内に吸
い込まれてアキュムレータから流出する液冷媒204の
量が増加する。
【0012】次に油の流量について説明する。図35に
示したのこぎり状の流量を示す実線は、上層部に浮遊し
ている冷凍機油205が油回収穴を介して吐出管203
に流入する流量を示している。また、図36には油の流
量の変化を説明するための説明図を示す。冷凍機油の量
は、そのアキュムレータが組み込まれる冷凍空調回路に
よって定まるものであるが、通常はアキュムレータ内に
冷凍機油が溜まり過ぎないように油回収穴の径を定める
ため、アキュムレータの密閉容器201内に滞留する冷
凍機油の量の増減はあまりない。従って、冷凍機油の厚
さhの中に存在する油回収穴の数は、油回収穴の間隔に
もよるが、通常は1個か2個となる。
【0013】図36(a)は冷凍機油205が2個の油
回収穴203c,203dの範囲に滞留している場合で
あり、図36(b)は(a)と同一な冷凍機油の厚さh
であるが、1個の油回収穴203dの範囲に滞留してい
る場合である。即ち、液冷媒高さHの変化によって、
(a)の状態にも(b)の状態にもなりうる。当然なが
ら、両者の状態の違いは、油の流量の変化となり、
(a)は(b)よりも油の流量が多い状態となる。従っ
て、冷凍機油の厚さhが一定の場合でも液冷媒高さHの
変化にともなって、吐出管203への油の流量はある程
度変化する。実際には図35に示すように、のこぎり状
に変化する傾向がある。
【0014】アキュムレータに流入するガス冷媒の中に
液冷媒が混入し、そのアキュムレータ内における液冷媒
量が過大となる運転状況下において、従来構造のアキュ
ムレータに液冷媒と相分離する冷凍機油を適用した場合
(図33、図34)では、油回収穴の数が多いために圧
縮機には多量の液冷媒が流入する状態となる。このよう
な場合、圧縮機は液圧縮状態となって異常高圧が発生す
る。また、圧縮機内部では、給油ポンプが液冷媒を吸い
込み、軸受や摺動部に液冷媒を供給するため、軸受の潤
滑不良も発生する。この結果、圧縮機内部の摺動部での
異常摩耗や焼付き現象の原因となり、冷凍空調回路とし
て冷却不良や運転不能などの異常状態をまねく。これは
冷媒と溶解性のある冷凍機油を適用する場合よりも信頼
性に欠けることもある。
【0015】以上の従来装置の説明からわかるように、
冷凍空調回路に組み込まれるアキュムレータから導出さ
れる液冷媒の流量はある限界量以下にする必要があり、
また、圧縮機を円滑に動作させるために冷凍機油の流量
はある程度以上確保する必要がある。なお、この両限界
値は組み込む冷凍空調回路によって多少の差異がある。
【0016】図33や図34など従来の構成において液
冷媒の流量を低減するためには、例えば油回収穴を小径
化すればよいが、油回収穴の最小径は処理すべき冷凍機
油の流入量を確保するために限度がある。さらに、過度
な小径化は大量生産には不向きであるだけでなく、穴径
が小さいとごみなどの異物による詰まりが発生する可能
性が高くなり限度がある。従って、ある程度以上の穴
径、例えば通常最低1.5mm程度の穴径に設定する必
要があり、これでは液冷媒の流量を低減することができ
ない。
【0017】また、図33や図34では油の流量特性の
観点から考えると以下のような問題点もある。即ち、仮
に油回収穴の穴径を小さく設定した場合、液冷媒の流量
を低減することができるが一方では、油流量も少なくな
り、冷凍機油としての目標流量を得ることが困難とな
る。この場合、アキュムレータ容器内部に多量の油が溜
り込み、圧縮機内部の油量が激減することになる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来のア
キュムレータでは、圧縮機は多量の液冷媒を吸引する状
態となり、液冷媒圧縮状態となって異常高圧が発生す
る。また、圧縮機内部では、給油ポンプが液冷媒を吸い
込み、軸受や摺動部に液冷媒を供給するため、軸受の潤
滑不良も発生する。この結果、圧縮機内部の機構の破壊
や圧縮機の摺動部での異常摩耗や焼付き現象の原因とな
る。以上のように従来のアキュムレータでは、冷媒に溶
解性のある冷凍機油を適用する場合や、冷媒との溶解性
が微弱な冷凍機油を適用する場合において、液冷媒流量
および冷凍機油流量を適量に制御することが困難であ
り、このため、圧縮機の運転信頼性を損なうという問題
があった。
【0019】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、アキュムレータから流出する液冷
媒流量が過大となることを防止し、圧縮機に流入する液
冷媒流量を抑制すると共に、アキュムレータ内部に溜り
込む冷凍機油の量を少なくして圧縮機内の冷凍機油の必
要量を確保できるアキュムレータを得て、結果的に圧縮
機や冷凍空調回路の信頼性を向上することを目的として
いる。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成に係
るアキュムレータは、冷凍空調回路を循環する流体であ
る液体と気体を流入手段により導入する第1空間、気体
流通手段により気体を第1空間から導入し流出手段によ
り冷凍空調回路へ導出すると共に、液体を蓄積し得るよ
うに構成した第2空間、第1空間に導入した液体の滞留
高さが所定の高さ以上になるのを防止する液面高さ保持
手段、第1空間内で所定の高さ以上となったときに液体
を第1空間から第2空間へ移動させる液体流通手段、お
よび第1空間の所定の高さよりも低い位置に開口し、第
1空間に滞留している液体を冷凍空調回路に導出する戻
し手段を備えたものである。
【0021】また、本発明の第2の構成に係るアキュム
レータは、第1の構成における液体流通手段および気体
流通手段を、一端部が第1空間の気体部に開口すると共
に他端部が第2空間に開口し、第1空間内の気体部と液
体滞留部にわたって上下方向に配置した気体流通管で構
成し、液面高さ保持手段を、第1空間内で上下方向に配
置した気体流通管に所定の高さの位置で連通する連通部
と、連通部と第1空間内の上部を連通する第1経路と、
連通部と第1空間内の所定の高さより低い位置の空間を
連通する第2経路とを有するもので構成したものであ
る。
【0022】また、本発明の第3の構成に係るアキュム
レータは、第1または第2の構成において、第2空間内
に蓄積した液体を第1空間に移動する移動手段を備えた
ものである。
【0023】また、本発明の第4の構成に係るアキュム
レータは、第3の構成において、第2空間を第1空間の
上方に配置し、移動手段を、第2空間の液体蓄積部と第
1空間とを導通する連通手段で構成したものである。
【0024】また、本発明の第5の構成に係るアキュム
レータは、第3の構成において、移動手段を、流入手段
と第2空間の液体蓄積部を単数または複数の接続手段で
導通し、この接続手段の流入手段側の端部が流入手段の
内壁面から内側へ突出するように構成し、流入手段によ
り流体を第1空間へ流入するとき、第2空間に蓄積され
た液体を伴うようにしたものである。
【0025】また、本発明の第6の構成に係るアキュム
レータは、第3の構成において、移動手段を、第2空間
の液体蓄積部に上下方向に設けられその上下方向の異な
る位置の液体を回収しうる液体回収手段と、流入手段と
液体回収手段とを導通する接続手段とで構成し、接続手
段の流入手段側の端部を流入手段の内壁面から内側へ突
出するように構成し、流入手段により流体を第1空間へ
流入するとき、第2空間に蓄積された液体を伴うように
したものである。
【0026】また、本発明の第7の構成に係るアキュム
レータは、第3の構成において、第2空間を第1空間の
上方に配置し、移動手段を、第2空間と第1空間の中間
部に設けた第3空間と、第1空間と第3空間の間に設け
た第1開閉弁と、第2空間と第3空間の間に設けた第2
開閉弁とで構成し、第2開閉弁の開放時には第1開閉弁
を閉塞し、第2開閉弁の閉塞時には第1開閉弁を開放し
て第2空間に蓄積した液体を第3空間を介して第1空間
に移動することを特徴とするものである。
【0027】また、本発明の第8の構成に係るアキュム
レータは、第1ないし第7のいずれかの構成において、
第1空間および第2空間の少なくともいずれか一方に空
間内部の液面を安定させる液面安定手段を備えたもので
ある。
【0028】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.本発明の実施の形態1による冷凍空調回
路に用いられるアキュムレータの構成について説明す
る。図1は、本実施の形態によるアキュムレータとし
て、第1容器が第2容器の下部に配置されたものを示す
図であり、図1(a)は縦断面図、図1(b)は図1
(a)のX−X線断面図である。本実施の形態では、冷
凍空調回路に冷媒との溶解性が微弱な冷凍機油を適用す
ることを想定する。
【0029】図において、1は第1空間で、ここでは第
1容器、2は第2空間で、ここでは第2容器、3は冷凍
空調回路を循環するガス冷媒、液冷媒、冷凍機油を流入
する流入手段で、例えば吸入管、4は液体流通手段と気
体流通手段を兼ねた管で、ここではガス流通管、4aは
ガス流通管入口、4bはガス流通管出口である。ガス流
通管4は主に第1容器1のガス冷媒を第2容器2に導入
させるものであるが、本実施の形態では、液冷媒や冷凍
機油もこのガス流通管4を通って第2容器2に移動する
ように構成している。さらに、5はガス冷媒を冷凍空調
回路へ導出する流出手段で、ここでは吐出管、6は第1
容器1に滞留している冷凍機油を冷凍空調回路に導出す
る戻し手段で、ここでは油戻し管、7は通気管、8は連
通管、9はガス冷媒を示す。
【0030】ガス流通管4は、一端部が第1容器1の気
体部に開口すると共に、他端部が第2容器2に開口して
いる。そして第1容器1内におけるガス流通管4は気体
部と液体滞留部にわたって上下方向に配置されており、
第1容器1の底部から液面を保持したい所定の高さの位
置で連通管8と連通している。この連通管8は通気管7
に接続され、連通管8が接続された部分から通気管7の
上端部7aの管路によって連通管8と第1空間1内の上
部を連通する第1経路を構成し、連通管8が接続された
部分から通気管7の下端部7bの管路によって連通管8
と第1空間1内の所定の高さより低い位置の空間を連通
する第2経路を構成している。
【0031】以下、このように構成されたアキュムレー
タの動作について説明する。冷凍空調回路の蒸発器を出
たガス冷媒9は吸入管3から第1容器1に入り、さらに
ガス流通管4を経て第2容器2に入り、吐出管5から圧
縮機に流入する。このとき、冷凍空調回路の運転状況に
よっては、ガス冷媒9には液冷媒10や冷凍機油11が
混入している。第1容器1に流入したガス冷媒9,液冷
媒10,冷凍機油11は気液分離され、第1容器1の底
部に液冷媒10,冷凍機油11が分離された状態で滞溜
する。液冷媒10と冷凍機油11は互いに溶解性が無
く、また、液冷媒10より比重が小さい冷凍機油11を
適用することを前提とすると、冷凍機油11は液冷媒1
0の上面に浮遊した状態となる。油戻し管6は、分離さ
れた冷凍機油11を圧縮機に戻す回路に接続される。図
中、矢印はガス冷媒9(白抜き矢印)や液冷媒10(点
々模様矢印)、冷凍機油11(斜線模様矢印)の流れを
示す。
【0032】通気管7の作用については図2に基づいて
後で詳しく説明するが、主な作用としては、第1容器1
内部の液面の滞留高さ(液面高さ)を所定の高さに保持
する機能がある。さらに、冷媒との溶解性が微弱な冷凍
機油を適用した時には、液冷媒10を選択的に第2容器
2に移行する機能がある。即ち、連通管8からは液冷媒
10がガス流通管4に流れ込み、ガス冷媒9と混相流の
状態で第1容器1から第2容器2に入る。第2容器2内
部では、気液分離効果があるため、第2容器2の底部に
液冷媒11が溜まる。そして、ガス冷媒9だけが吐出管
5から圧縮機へ流出する。また、このように第1容器1
中の液面高さはほぼ一定であるため、従来のアキュムレ
ータのように流出流量への液面高さの影響がなくなり、
流量の安定化が図れる。さらに加えて液冷媒10の上層
に浮遊する冷凍機油11を選択的に油戻し管6から流出
させることができる。
【0033】以下、通気管7の動作について説明する。
図2(a),(b),(c)は第1容器1内部の動作を
説明する説明図である。図において、h1は第1容器1
の底面から油戻し管6までの高さを、h2は第1容器1
の底面から連通管8までの高さを示し、h1<h2の関
係を有する。さらに、通気管下端部7bは油戻し管6の
高さよりも低い位置に開放され、第1容器1の底面から
通気管下端部7bまでの高さをh3とすると、h3<h
1の関係を有する。なお、通気管上端部7aの位置は、
ガス流通管4の上端部とほぼ同じ位置に開放されてい
る。
【0034】図2(a),(b)は冷凍空調回路の運転
状態として、蒸発器からアキュムレータにガス冷媒9と
ともに液冷媒10が流れ込む状況を示している。図2
(a)は液面(油面)高さがh2以上にある場合を、図
2(b)は液面(油面)高さがh2以下にある場合を示
している。また、図2(c)は冷凍空調回路の運転状態
として、蒸発器からアキュムレータへ液冷媒10の流入
がなく、ガス冷媒9と冷凍機油11だけが流れ込む状況
を示している。
【0035】以下、図2に基づいて第1容器1内部の液
面(油面)高さがほぼ一定に保たれる機能、および、液
冷媒10だけが選択的にガス流通管4から第2容器2に
流入する機能について説明する。図2(a)は第1容器
1内部に液冷媒10と冷凍機油11が溜まり込んだ状況
であり、冷凍機油11の方が比重が小さいため、液冷媒
10の上層に浮遊している状況である。油戻し管6は、
第1容器1に流入する冷凍機油の流出が可能な管径や管
長さに設定し、また、通気管下端部7bや連通管8の管
径や管長さは、第1容器1に流入する液冷媒量を流すこ
とが可能な寸法に設定している。図2(a)に示すよう
に、液面(油面)高さがh2以上にある場合では、第1
容器1内と通気管7内の液面高さが同一レベルとなるた
め、連通管8は液冷媒10で充満される。この結果、通
気管下端部7bから連通管8を通り、第2容器2に液冷
媒10が流れ込む。通気管下端部7bの位置は、2相分
離した液冷媒10の層内にあるため、通気管下端部7b
からは液冷媒10だけが流れ込み、液面(油面)を下げ
るように作用する。
【0036】吸入管3から流入する液冷媒流入量が減少
し、第1容器1内部の液面(油面)高さがh2以下にあ
る場合では、図2(b)に示すような状況となり、ガス
冷媒9が通気管上端部7aから連通管8を流れるため、
通気管下端部7bから液冷媒10が流入することはな
い。従って、この状態で吸入管3から、液冷媒10が流
入した場合は、液面(油面)高さが上昇し、図2(a)
のような状態となる。即ち、第1容器1内部の液面(油
面)高さは、連通管8が設けられている位置近傍(底面
からの高さh2)で、ほぼ一定に保持される効果があ
る。
【0037】冷凍空調回路の運転状況としては、アキュ
ムレータに液冷媒が流入しない状態も多くあり、吸入管
3から液冷媒10が流入がなく、ガス冷媒9と冷凍機油
11が流入する場合を図2(c)に示している。油戻し
管6の寸法は、吸入管3から流入する最大油量を流すこ
とが可能なように設定し、液冷媒10が流入しない時に
冷凍機油11の油面高さがh1を超えることのないよう
な設計を行う。即ち、図2(c)に示すように、第1容
器1内の油面高さはh2を超えることがないため、通気
管下端部7bから連通管8を通って冷凍機油11が第2
容器2流入することがない。従って、冷凍機油11が第
2容器2に流出するのを防止できる。
【0038】このような一連の動作により、第1容器1
内部の液面(油面)高さはほぼ一定に保たれ、油戻し管
6から冷凍機油11または液冷媒と冷凍機油の混合流体
が流出するが、第1容器1内部の液面高さがほぼ一定で
あるため、油戻し管6から圧縮機に流れる流量は一定と
なる。即ち、従来装置のように、容器内部の液面高さが
高くなり、それとともに圧縮機へ戻る液冷媒流量が増加
するような現象は発生せず、油戻し管6から圧縮機に流
れる流量を圧縮機の液冷媒流入限界値以下に設定するこ
とで、圧縮機に流入する液冷媒流量を抑制でき、圧縮機
の不良発生を防止できる。
【0039】以上のように、液冷媒に溶解しない冷凍機
油が用いられる冷凍空調回路のアキュムレータとして、
本実施の形態のように構成することで、第1容器1に滞
留する液体のうちの冷凍機油を圧縮機に戻し、かつ、所
定の高さを越えた余分の液量の液冷媒を選択的に第2容
器2に移動して蓄積することができる。このため、冷凍
機油を効率よく循環でき、圧縮機内の冷凍機油の必要量
を確保できる。なお、第2容器2は気液分離機能がある
ため、吐出管5から冷凍空調回路への液冷媒流出はわず
かである。
【0040】実施の形態2.本発明の実施の形態2によ
る冷凍空調回路に用いられるアキュムレータについて説
明する。実施の形態2と実施の形態1は同機能を有し、
冷凍空調回路に冷媒との溶解性が微弱な冷凍機油を適用
することを想定する。本実施の形態では、第1容器を第
2容器の上部に配置し、第1容器から液冷媒を落下させ
て第2容器に蓄積する。図3は、本実施の形態によるア
キュムレータとして、第1容器1が第2容器2の上部に
配置された場合を示す図であり、図3(a)は縦断面
図、図3(b)は図3(a)のX−X線断面図である。
【0041】図において、12は第1容器1と第2容器
2を連結し、ガス冷媒9が流れるガス流通管であり、1
2aはガス流通管の出口、12bはガス流通管の入口で
ある。13はガス流通管12に並行して配置され、上下
端部が開放された管形状の通気管、13aは通気管上端
部、13bは通気管下端部であり、通気管13の中間点
付近でガス流通管12の側面と連通管14で接続した構
成である。通気管13とガス流通管12を接続した構成
は実施の形態1と同様であり、第1容器1の底面から油
戻し管6までの高さh1、第1容器1の底面から連通管
14までの高さh2、第1容器1の底面から通気管下端
部13bまでの高さh3は、h3<h1<h2の関係を
有する。また、通気管上端部13aの位置は、ガス流通
管12の上端部とほぼ同じ位置に開放されている。この
ように構成することにより、ガス流通管12,通気管1
3,連通管14は図2で説明したような機能を備え、第
1容器1内部では、液面(油面)高さがほぼ一定に保持
される効果がある。
【0042】即ち、第1容器1内部の液面(油面)高さ
がh2以下の場合、ガス流通管12,通気管13,連通
管14にはガス冷媒9が流入している。そして、液面
(油面)高さがh1以上になると、第1容器1に滞留す
る液体のうち上層に浮いている冷凍機油が油戻し管6か
ら流出する。さらに、第1容器1内部の液面(油面)高
さがh2以上になると、通気管下端部13bからガス流
通管12に液冷媒10が流入する。この液冷媒10は、
重力落下やガスの流動とともに下部にある第2容器2に
移動し、第2容器2の底部に滞在する。液冷媒との溶解
性が微弱な冷凍機油が適用される冷凍空調回路のアキュ
ムレータとして、実施の形態1と同様に、冷凍機油11
を選択的に油戻し管6から圧縮機に戻し、かつ、液冷媒
10を選択的に第2容器2に溜めることができる。ま
た、第2容器2は気液分離機能があるため、第2容器2
に液冷媒が溜まった場合でも吐出管5からの液冷媒流出
は大幅に増加することはない。
【0043】このように、本実施の形態によっても、第
1容器1内部の液面高さをほぼh2で一定にできるた
め、油戻し管6から圧縮機に流れる流量を一定にでき
る。このため、従来装置のように容器内部の液面高さと
ともに圧縮機へ戻る液冷媒流量が増加するような現象の
発生を防止できる。油戻し管6からは、冷凍機油、また
は冷凍機油と冷媒の混合流体が流出するが、例えば油戻
し管6の口径を調節するなどにより、油戻し管6から圧
縮機に流れる流量を圧縮機の液冷媒流入限界値以下に設
定することで、圧縮機内の冷凍機油の必要量を確保で
き、圧縮機の不良発生が抑制できる。
【0044】実施の形態3.実施の形態1,2では、冷
媒との溶解性が微弱な冷凍機油を用いる冷凍空調回路に
適用したものについて述べたが、本実施の形態では、冷
媒と溶解性のある冷凍機油を用いる冷凍空調回路に適用
したものについて説明する。実施の形態1,2では、冷
媒との溶解性が微弱な冷凍機油を適用することを想定し
たため、第1容器1内部では液冷媒と冷凍機油を分離す
る手段と液冷媒と冷凍機油の高さを一定化する手段を備
えた。これに対し、実施の形態3では、冷凍空調回路に
冷媒と溶解性のある冷凍機油を適用する場合を想定した
ものであり、第1容器1内部の液冷媒(冷凍機油を含
む)高さを一定化する機能を実現し、アキュムレータか
ら圧縮機へ流出する液冷媒(冷凍機油を含む)を制限す
ることを目的とする。
【0045】以下、本発明の実施の形態3による冷凍空
調回路に用いられるアキュムレータについて説明する。
図4は、本実施の形態によるアキュムレータとして、実
施の形態2と同様、第1容器1が第2容器2の上部に配
置された場合を示す図であり、図4(a)は縦断面図、
図4(b)は図4(a)のX−X線断面図である。図に
おいて、15は第1容器1と第2容器2を連通するガス
流通管であり、15aは連通穴、15bはガス流通管1
5の上端部、15cはガス流通管15の下端部、16a
は第1容器1に滞留する冷凍機油が溶解した液冷媒、1
6bは第2容器2に滞留する冷凍機油を溶解した液冷媒
である。ガス流通管上端部15bは第1容器1の上方に
位置し、ガス流通管下端部15cは第2容器2の上方に
位置するように構成する。連通穴15aの高さ位置h4
は液面を保持したい所定の高さの位置であり、油戻し管
6の位置h1よりも高くなるように設定する。即ち、h
1<h4が成立する。
【0046】次に動作について記述する。図4(a)は
第1容器1にガス冷媒とともに液冷媒(冷凍機油が溶
解)16が吸入管3から流入している運転状態を示して
いる。液冷媒(冷凍機油が溶解)16は第1容器1内部
で気液分離されるため、第1容器1に溜まる。第1容器
1に溜まった液冷媒(冷凍機油が溶解)16aは、連通
穴15a以上の高さに溜まった場合に、連通穴15aを
通って第2容器2に移動する。従って、第1容器1内部
の液冷媒(冷凍機油が溶解)16aの高さは、連通穴1
5aの高さh4を越えることがない。このため、第1容
器1内部の液冷媒高さが制限されるため、油戻し管6か
ら圧縮機へ流出する液冷媒(冷凍機油が溶解)の流量は
ほぼ一定となる。
【0047】運転の状態により、吸入管3から液冷媒の
流入がなく、冷凍機油だけが流入する場合も起こりう
る。この場合でも、油戻し管6として、実施の形態1,
2と同様に、吸入管3から流入する冷凍機油量を流すこ
とが可能なように設定すれば、連通穴15aの高さを超
えることはない。従って第2容器2へは冷凍機油11が
流出することがなく、冷凍機油11が溜まる状況はな
い。従来装置において、図31で示したアキュムレータ
容器内部に滞留する液冷媒量が増加すると、圧縮機へ流
出する液冷媒流量が増加したが、本実施の形態では、こ
のように滞留冷媒量に係わらず一定となる。また、アキ
ュムレータに液冷媒の流入がなく冷凍機油が流入する場
合でもアキュムレータから圧縮機に冷凍機油が確実に回
収されるため、圧縮機の運転不良がない。
【0048】図5は図4(a)のガス流通管15の形状
や配置を変更した例であり、同様の効果を得ることがで
きる。図5において、15dはガス流通管であり、連通
穴がない構造である。ガス流通管15dの上端部は図4
(a)の連通穴15aの高さに相当し、一定液面となる
位置、即ち油戻し管6よりやや高い位置に設定する。図
4(a)と同様の動作により、第1容器1内部の液面高
さは制限され、結果的に油戻し管6から圧縮機へ流出す
る液冷媒(冷凍機油が溶解)の流量は、ほぼ一定とな
る。
【0049】本実施の形態では、第1容器1を第2容器
2の上部に配置した構成を示したが実施の形態1から容
易に類推できるように、第1容器1を第2容器2の下部
に配置しても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0050】実施の形態4.本発明の実施の形態4によ
る冷凍空調回路に用いられるアキュムレータについて説
明する。本実施の形態によるアキュムレータも、第1容
器1内部に、液冷媒と冷凍機油を分離する手段と、液冷
媒と冷凍機油の高さを一定化する手段を備えている。本
実施の形態では、第1容器の液面を一定化する構成とし
て、ガス流通管側面に連通穴を設け、ガス流通管を内包
するようにガス流通管より大径の管を配置したものであ
る。図6(a)は本実施の形態によるアキュムレータを
示す縦断面図、図6(b)は図6(a)の横断面図であ
る。図において、17はガス流通管15を内包するよう
に設けた円筒であり、17aは円筒下端部を示し、液冷
媒が流れる経路となる。17bは円筒上端部を示し、ガ
ス冷媒9が流れる経路である。18はガス流通管15と
円筒17の隙間であり、円筒下端部17aと第1容器1
の底面に適度な隙間cが保持されるように第1容器1に
固定されている。ガス流通管15には液面を保持したい
所定の位置に連通穴15aが設けられている。
【0051】次に本実施の形態によるアキュムレータの
動作を、図1に示した実施の形態と対比して説明する。
隙間18は通気管7に相当し、連通穴15aは連通管8
に相当する。従って、第1容器1内の液面(油面)がh
2より高い位置にある場合は、液冷媒が円筒下端部17
aを通り、連通穴15aからガス流通管16の内部に入
り込み、第2容器2に流出する。また、第1容器1内の
液面(油面)がh2より低い位置にある場合は、ガス冷
媒9が隙間18を通り、連通穴15aからガス流通管1
5の内部に入り込む。このため、液冷媒がガス流通管1
5の内部に入り込まないようになる。このように、ガス
流通管16と円筒17によって、液冷媒と冷凍機油の高
さを一定化する手段を構成している。また、液冷媒と冷
凍機油を分離する手段とは、第1容器1を静かに保って
おき、その性質から液冷媒と分離した冷凍機油の層の部
分に、油戻し管6を備えておけばよい。このように、実
施の形態4は実施の形態1,2と同様の機能が実現でき
る。
【0052】なお、実施の形態4は、冷媒との溶解性が
微弱な冷凍機油を適用することを想定したものである
が、実施の形態3との差異は円筒17の有無である。こ
のため、本実施の形態を冷媒と溶解性のある冷凍機油を
冷凍空調回路に適用した場合、溶解性のないまたは溶解
性の微弱な冷凍機油を適用する場合と同様に、第1容器
1内の液面を一定にできる。
【0053】実施の形態5.本発明の実施の形態5によ
る冷凍空調回路に用いられるアキュムレータについて説
明する。本実施の形態によるアキュムレータも、冷凍空
調回路に冷媒との溶解性が微弱な冷凍機油を適用するこ
とを想定しており、第1容器1内部に、液冷媒と冷凍機
油を分離する手段と、液冷媒と冷凍機油の高さを一定化
する手段を備えている。本実施の形態では第1容器の液
面を一定化するものとして、ガス流通管の下端部を斜め
に切断し、さらにガス流通管を内包するようにガス流通
管より大径の管を配置したものである。図7(a)は本
実施の形態によるアキュムレータを示す縦断面図、図7
(b)は図7(a)のX−X線断面図である。図におい
て、19はガス流通管であり、その下端部19aは斜め
に切断されている。また、図に示すように下端部19a
と第1容器1の底面との間にある程度の隙間を有するよ
うに固定され、その位置は所定の液面で保持したい位置
である。20はガス流通管19を内包するように設けた
円筒であり、20aはその下端部、20bはその上端部
を示す。21はガス流通管19と円筒20の隙間であ
り、上端と下端が開放している。下端部20aの高さ位
置はガス流通管下端部19aより下位に位置し、油戻し
管6の高さ位置はガス流通管下端部19aと円筒下端部
20aの中間に位置する。
【0054】次に動作について説明する。図7(a)は
第1容器1内部に冷凍機油11と液冷媒10が存在して
いる状態を示している。液冷媒10は円筒下端部20a
と第1容器1の底面との隙間を通って隙間21に入り、
さらにガス流通管下端部19aに達する。ガス流通管下
端部19aは斜めに切断されており、下端部は図示する
ように、液冷媒10に接近した状態である。ガス冷媒9
がガス流通管下端部19aに入る時に液冷媒10の表面
付近を流れるため、液冷媒10の一部が巻き上げられて
第1容器1から流出され、第2容器(図示せず)に蓄積
される。
【0055】液冷媒10の液面位置がさらに高くなって
くると、ガス流通管下端部19aにおいてガス冷媒9が
通過する面積が小となり、通過流速が大となるため、よ
り多くの液冷媒10が巻き上げられる。逆に液冷媒10
の液面位置が低い場合は、第1容器1から排出される量
が少なくなる。従って、第1容器1内部の液面高さを一
定にすることができる。
【0056】なお、実施の形態5は、冷媒との溶解性が
微弱な冷凍機油を適用することを想定したものである
が、冷媒と溶解性のある冷凍機油を冷凍空調回路に適用
する場合には、円筒20を省略した構成でも実施の形態
4と同様の効果を得ることができる。
【0057】実施の形態6.本発明の実施の形態6によ
る冷凍空調回路に用いられるアキュムレータについて説
明する。本実施の形態によるアキュムレータも、冷凍空
調回路に冷媒との溶解性が微弱な冷凍機油を適用するこ
とを想定しており、第1容器1内部に、液冷媒と冷凍機
油を分離する手段と、液冷媒と冷凍機油の高さを一定化
する手段を備えている。本実施の形態では、第1容器の
液面を一定化するものとして、第1容器を第2容器の上
位、または下位に配置し、第1容器と第2容器の間を液
戻し管で接続し、液戻し管の上部近辺を内包するように
液戻し管より大きな径の円筒(管)を配置している。
【0058】図8(a)は本実施の形態によるアキュム
レータを示す縦断面図、図8(b)は図8(a)のX−
X線断面図である。本実施の形態では、第1容器1を第
2容器2の下部に位置した構成とする。図において、2
2は第1容器1と第2容器2を連通するガス流通管であ
り、第1容器1の上部空間と第2容器2の上部空間とを
連通する。23は円筒であり、23aは円筒下端部、2
3bは円筒上端部を示し、円筒下端部23aは第1容器
1の底部と適度な隙間を有して固定される。24は冷媒
吸い上げ管であり、第2容器2の底部と第1容器1とを
連通するものである。24aは冷媒吸い上げ管下端部、
24bは冷媒吸い上げ管上端部であり、冷媒吸い上げ管
上端部24bは第2容器2の底部に位置し、冷媒吸い上
げ管下端部24aの位置は油戻し管6より上部にある。
即ち、冷媒吸い上げ管下端部24aの位置は、液面を保
持したい高さに設置されている。さらに円筒上端部23
bは冷媒吸い上げ管下端部24aの上部に位置し、円筒
下端部23aは油戻し管6より下部に位置する構成であ
る。
【0059】次に動作について説明する。図8(a)は
第1容器1内部に冷凍機油11と液冷媒10が存在して
いる場合を示している。ガス冷媒9が第1容器1からガ
ス流通管22を通って第2容器2に流れることによって
圧力損失(圧力差ΔP)が生じる。即ち、第1容器1の
圧力の方が第2容器2の圧力よりΔPだけ高くなるた
め、第1容器1内の液冷媒10が円筒23と冷媒吸い上
げ管24を通って、第2容器2に押し上げられる。円筒
23は、実施の形態4で示した円筒17と同様の機能を
持つ。従って、円筒下端部23aの隙間を通って液冷媒
10だけが選択的に流れ、第2容器2に入る。
【0060】なお、冷凍空調回路の運転休止時などにお
いて、吸入管3からガス冷媒9の流入がない場合には圧
力差ΔPがないため、第2容器2内部に溜まった液冷媒
10や冷凍機油11は冷媒吸い上げ管24を通って第1
容器1に落下する。
【0061】また、図9は冷媒吸い上げ管の上端部の位
置が図8(a)と異なった場合を示すものである。図に
おいて、25は冷媒吸い上げ管であり、上端部25aが
第2容器2の空間に開放する構成である。図8(a)と
同様に図9においても圧力差ΔPがあるため、第2容器
2に液冷媒10だけが選択的に流入し、冷媒吸い上げ管
上端部25aの位置に係わらず、液冷媒10が選択的に
第2容器2に搬送される。図8(a)との構造的な相違
点は冷媒吸い上げ管上端部25aの高さが異なる点であ
る。このため、機能上の相違点として、吸入管3からガ
ス冷媒9の流入がない場合(装置が運転休止時)にも第
2容器2内部に溜まった液冷媒10や冷凍機油11は第
1容器1に落下しない。
【0062】このように本実施の形態では、第1容器1
内部の液面がほぼ一定化し、従って、油戻し管6の高さ
近傍に冷凍機油11を存在させ、選択的に冷凍機油11
を圧縮機に戻すことができる。また、液冷媒10を第2
容器2に蓄積することができる。
【0063】以下、本実施の形態の変形例について説明
する。図10(a)は本実施の形態によるアキュムレー
タを示す縦断面図、図10(b)は図10(a)のX−
X線断面図である。図10に示すように、第1容器1を
第2容器2の上部に位置するように構成した変形例であ
る。図において、26は第1容器1と第2容器2を連通
するガス流通管であり、第1容器1の上部空間と第2容
器2の上部空間とを連通する。27は円筒であり、27
bは円筒下端部、27aは円筒上端部を示し、円筒下端
部27bは第1容器1の底部と適度な隙間を有して固定
される。28は冷媒戻し管であり、28aは冷媒戻し管
上端部、28bは冷媒戻し管下端部を示す。
【0064】円筒下端部27bの位置<油戻し管6の位
置<冷媒戻し管上端部28aの位置となるように構成す
れば、図8の場合と同様、冷媒戻し管上端部28a付近
で液面が一定化し、第1容器1の内部に液冷媒10と冷
凍機油11が溜まりこんだ状態においても、選択的に液
冷媒だけを第2容器2に流出させることができる。
【0065】なお、本実施の形態では、冷媒との溶解性
が微弱な冷凍機油を適用することを想定したものである
が、冷媒と溶解性のある冷凍機油を冷凍空調回路に適用
する場合は、円筒23(図8,図9における),円筒2
7(図10における)を省略した構造でも同様の効果を
得ることができる。
【0066】実施の形態7.本発明の実施の形態7によ
る冷凍空調回路に用いられるアキュムレータについて説
明する。本実施の形態は第1容器1内部の液面(油面)
位置を一定化する方法に関する構成である。本実施の形
態では、第1容器の液面を一定化するものとして、ガス
流通管の側面に液戻し穴を設け、第1容器の液面位に連
動して液戻し穴を開閉するフロート機構で構成したもの
である。図11は本実施の形態によるアキュムレータを
示す縦断面図である。図において、29はガス流通管で
あり、第1容器1の上部空間と第2容器(図示せず)の
上部空間とを連通する。29aはガス流通管29の側面
に設けた冷媒戻し穴である。ここで、冷媒戻し穴29a
の位置を油戻し管6の位置よりも低い位置に配置する。
30はフロートで、樹脂や空間を有する金属などを成形
して、液冷媒10や冷凍機油11に浮遊するように構成
する。即ち、冷凍機油11の比重は0.9程度であるの
で、これより比重の小さいもので構成すればよい。
【0067】フロート30は、第1容器1内部の液冷媒
10や冷凍機油11に浮遊し、液面高さに応じて移動す
る。例えば、第1容器1にガス冷媒9と混入して冷凍機
油11だけ流入する場合は液面高さが低く、図11
(a)のような状態となり、冷媒戻し穴29aは塞がれ
る。このため、冷媒戻し穴29aの位置に冷凍機油11
が溜まっていてもガス流通管29に流入することはな
い。図11(b)に示すように、ガス冷媒9に冷凍機油
11と液冷媒10が混入して第1容器1に流入する場合
は、第1容器1内部で冷凍機油11と液冷媒10が分離
して存在する。この場合は第1容器1内部の液面高さが
図11(a)より高くなり、冷媒戻し穴29aが開放さ
れた状態となる。このため、冷媒戻し穴29aの位置に
溜まっている液冷媒10がガス流通管29に流入する。
以上のような動作により、液冷媒10が選択的に第2容
器に移動し、冷凍機油10が油戻し管6から圧縮機に戻
される。
【0068】実施の形態7は、第1容器1の液面位置を
一定化することを目的とし、液冷媒だけを選択的に第2
容器に移動するものである。液冷媒と冷凍機油は、第1
容器1を静かに保っていると自然に分離されることを前
提としている。しかしながら実際の運転状況において
は、液冷媒と冷凍機油の分離が不完全な場合があり、微
量な流量ではあるが第2容器に冷凍機油が流入する場合
がある。例えば冷凍空調回路が長時間運転されるような
状況では、冷凍機油が液冷媒と共存して第2容器に蓄積
されることもある。冷凍機油が第2容器に蓄積される
と、圧縮機内部の油量が不足する事もありうる。従っ
て、冷凍空調回路の高信頼性運転を実現するためには、
このような状況を回避する必要がある。実施の形態8お
よび実施の形態9では、冷凍空調回路の停止時あるいは
ガス冷媒9の流入がない時に第2容器に蓄積された冷凍
機油や液冷媒などの液体を第1容器1に戻す移動手段を
備えた形態であり、以下、その構造について説明する。
【0069】実施の形態8.本発明の実施の形態8によ
る冷凍空調回路に用いられるアキュムレータの構成につ
いて説明する。図12(a)は本実施の形態によるアキ
ュムレータを示す縦断面図、図12(b)は横断面図で
ある。本実施の形態では、第2容器に冷凍機油と液冷媒
が混濁し、流入する場合を想定し、第2容器に混入した
冷凍機油を第1容器に戻すものであり、第1容器を第2
容器の下位に配置し、第1容器の上部と第2容器の下部
を接続する連通管を備えたものである。図において、3
1は、第2空間この場合は第2容器2内に蓄積した液体
を第1空間この場合は第1容器1に移動する移動手段
で、例えば連通管であり、第2容器2の液体蓄積部であ
る底部近傍と第1容器1の上部とを導通する連通手段に
よって構成している。10aは第2容器2に蓄積した液
冷媒、11aは第2容器2に蓄積した冷凍機油である。
本実施の形態において、第2容器2は第1容器1の上方
に配置されている。
【0070】図12は運転時の状況を示しており、ガス
流通管4において圧力損失が発生し、第2容器2は第1
容器1より圧力が低くなっている。この圧力差によっ
て、連通管31から第2容器2の液冷媒10aや冷凍機
油11aは第1容器1に落下せず、ガス冷媒9が第2容
器2に上昇するように流れる。このため、第2容器2の
内部では液冷媒10aや冷凍機油11aが蓄積される。
【0071】冷凍空調回路が停止した場合は、第1容器
1と第2容器2は均圧化し、第2容器2に溜まった液冷
媒10aや冷凍機油11aは重力によって第1容器1に
落下する。その後、冷凍空調回路が運転された時に、第
1容器1に移動した液冷媒10は連通管8を通ってガス
流通管4に入り、第2容器2に移動する。また、第1容
器1に戻された冷凍機油11は油戻し管6から圧縮機に
流れる。このように冷凍空調回路の運転と停止が繰り返
され、この一連の動作で第2容器2に溜まった冷凍機油
11aも第1容器1を経由して圧縮機に回収することが
できる。
【0072】また、図13は第2容器2の底部と第1容
器1の上部を導通する連通管の上端部の位置が図12
(a)と異なった場合を示すものである。図において、
31aは連通管であり、上端部は第2容器2のガス空間
に開放し、さらに第2容器2の下部の液体蓄積部に連通
穴32bを設けた構成である。この構成では、運転時に
は図12(a)と同様に図13においても圧力差がある
ため、ガス冷媒9が第2容器2の上部に流入し、冷凍機
油11aは第1容器1に落下しない。冷凍空調回路が停
止した場合は連通穴31bを通って第2容器2に溜まっ
た液冷媒10aや冷凍機油11aは第1容器1に落下す
る。
【0073】即ち、運転時にガス冷媒9を第2容器2の
ガス空間に送り、かつ運転停止時には第2容器2に蓄積
された液冷媒10aや冷凍機油11aを連通穴31bを
通って第1容器1に戻すことができる。
【0074】実施の形態9.本発明の実施の形態9によ
る冷凍空調回路に用いられるアキュムレータの構成につ
いて説明する。図14は本実施の形態によるアキュムレ
ータを示す縦断面図である。この図は冷凍空調回路が運
転中の状態を示している。図において、32は液体流通
手段と気体流通手段を兼ねた流通管で、ここではガス流
通管であり、33は第2容器2の液体蓄積部とガス流通
管32の中間部を導通する連通手段で、ここでは連通管
である。本実施の形態の構成でも、第2容器2を第1容
器1の上方に配置している。また、連通管33,ガス流
通管32によって第2容器2の液体蓄積部と第1容器1
は導通している。本実施の形態では、第2容器に冷凍機
油と液冷媒が混濁し、流入する場合を想定し、第2容器
に混入した冷凍機油を第1容器に戻するものであり、第
2容器に接続されたガス流通管の側面に液戻し穴を設
け、この液戻し穴と第2容器の下部とを連通する構成で
ある。
【0075】以下、動作について説明する。運転中のア
キュムレータ内の圧力について考える。第1容器1内部
の圧力をP1 、第2容器2内部の圧力をP2 、ガス流通
管32の中間部の圧力をP3 とすると、ガスが流れるこ
とによる圧力損失があるため、各圧力はP1 >P3 >P
2 の関係となる。従って、運転中はガス冷媒に混ざって
その勢いにつられて液冷媒10や冷凍機油11が第1容
器1からガス流通管32へ流出し、ガス流通管32の開
放端または連通管33を通って第2容器2へ流れるた
め、第2容器2内部にはガス冷媒と共に液冷媒10aや
冷凍機油11aが蓄積される。
【0076】しかし、運転が停止した状態では、重力に
よって、第2容器2内部に溜まった液冷媒10aや冷凍
機油11aが連通管33とガス流通管32を通り、第1
容器1へ移動する。そして第1容器1は静止しているた
めに、液冷媒10と冷凍機油11は第1容器1の下方で
自然に分離する。再び運転が開始されると、第1容器1
の冷凍機油11は油戻し管6から圧縮機に戻され、液冷
媒10がガス冷媒9と共に第2容器2へ運搬される。こ
のような動作で第2容器2に蓄積された冷凍機油を圧縮
機に回収することができる。
【0077】以上記述した実施の形態8,9は、冷凍空
調回路の運転中に微量な流量の冷凍機油11aが第2容
器2に入り込むことを想定し、第2容器2に蓄積された
冷凍機油11aを冷凍空調回路の運転停止時に第1容器
1に戻す構成の移動手段を有するものについて説明し
た。
【0078】次に、実施の形態10,11,12では、
冷凍空調回路を停止せずに、即ち、冷凍空調回路の運転
中にでも第2容器2に蓄積された冷凍機油11aを第1
容器1に戻すことのできる構成の移動手段について説明
する。
【0079】実施の形態10.本発明の実施の形態10
によるアキュムレータについて説明する。本実施の形態
でも第2容器に冷凍機油と液冷媒が混濁し、流入する場
合を想定し、第2容器に混入した冷凍機油を第1容器に
戻すものであり、第1容器を第2容器の下位に配置し、
第1容器と第2容器の間に中間容器を備え、第1容器と
中間容器を開閉弁で、さらに、第2容器と中間容器を開
閉弁で開閉接続する。図15は本実施の形態によるアキ
ュムレータを示す縦断面図である。この図は冷凍空調回
路が運転中の状態を示している。図において、34は第
3空間で、この場合は第1空間である第1容器1と第2
空間である第2容器2の中間部に設けた中間容器、3
5,36は第1,第2開閉弁、37a,37b,37
c,37dは連通管で、中間容器34を介して第1容器
1の上部と第2容器2の底部を連結し、中間容器34と
第2容器2の間の連通管37a,37bを第1開閉弁3
5で開閉する。また、中間容器34と第1容器1の間の
連通管37c,37dを第2開閉弁36で開閉する。
【0080】以下、動作について説明する。本実施の形
態は冷凍空調回路の運転中に第1,第2開閉弁35,3
6を交互に開閉動作することで、第2容器2に蓄積され
ている液冷媒10aや冷凍機油11aを第1容器1内部
に戻すものである。
【0081】冷凍空調回路が運転されている時は、第
1,第2開閉弁35,36をともに開放した状態ではP
1 >P2 であるため、第2容器2に溜まった液冷媒10
aや冷凍機油11bを第1容器1内部に戻すことができ
ない。しかし、図16(a)のように第1開閉弁35を
開放して第2開閉弁36を閉塞した状態にすると、中間
容器34内の圧力と第2容器2の圧力が同じになり、重
力によって第2容器2から中間容器34に液冷媒10a
や冷凍機油11aが移動する。次に図16(b)のよう
に開閉弁35を閉塞し、開閉弁36を開放した状態にす
ると、中間容器34内の圧力と第1容器1の圧力が同じ
になり、中間容器34に溜まった液冷媒10aあ冷凍機
油11aは、重力によって中間容器34から第1容器1
に移動する。
【0082】以上の動作を繰り返すことによって、冷凍
空調回路の運転中においても第2容器2に溜まった液冷
媒10aや冷凍機油11aを第1容器1内部に戻すこと
が可能となる。なお、場合によっては、第2容器2内部
の液面高さを検知し、液面高さによって開閉弁35,3
6を開閉制御したり、また、定期的に開閉弁35,36
を開閉制御するなど、適切な開閉制御手段により開閉弁
35,36を開閉制御してもよい。
【0083】実施の形態11.本発明の実施の形態11
による冷凍空調回路に用いられるアキュムレータの構成
について説明する。本実施の形態では、第2容器に冷凍
機油と液冷媒が混濁し、流入する場合を想定し、第2容
器に混入した冷凍機油を第1容器に戻すものであり、第
1容器に接続する吸入管の内壁に突出するように備えた
複数の連通管を第2容器と連通するように構成してい
る。図17は本実施の形態によるアキュムレータを示す
縦断面図であり、その一部を拡大して共に示している。
図において、38は冷凍空調回路を循環するガス冷媒、
冷凍機油、液冷媒を第1容器1へ導入する流入手段で例
えば吸入管、39は吸入管38と第2容器2の液体蓄積
部を導通する接続手段で、例えば油回収管であり、複数
個(例えば3個)設けている。複数の油回収管39のう
ちの最高位置の油回収管39aは、第2容器2内部に蓄
積される液面高さの最高位置付近に設定し、さらに第2
容器2内の任意の位置に液面がある場合でも冷凍機油1
1aを第1容器1に回収できるように複数、この場合は
2つの油回収管39b、39cを上下に間隔をあけて設
置している。さらに、油回収管39の吸入管38側の端
部は、拡大して示すように吸入管38の内壁面から内側
に例えば数ミリ程度突出しており、他端部は第2容器2
の下方に接続する構成としている。
【0084】以下、動作について説明する。吸入管39
の内面に突出した油回収管39の先端部は、冷凍空調回
路から第1容器1へ流入する流体の流れの影響により、
吸入管39内部の静圧より下がり、油回収管39の先端
部の圧力はP4 となる。第1容器1内部の圧力をP1
第2容器2内部の圧力をP2 とすると、運転中はP1
2 であるため、第2容器2に溜まった冷凍機油11a
や液冷媒10aが吸入管38に流れるためにはP4 <P
2 とする必要がある。そこで、油回収管39を適切な寸
法で吸入管38内に突出させ、いわゆるエゼクタ効果を
応用することで、P4 <P2 の状況を作ることが可能と
なる。
【0085】冷凍空調回路の運転中にP4 <P2 の関係
が実現することで、第2容器2に入り込んだ冷凍機油1
1aは液冷媒10aと共に吸入管38に入り、第1容器
1に移動する。また、第2容器2を第1容器1の上方に
配置しているので、冷凍空調回路の停止時には重力によ
って、第2容器2内部の液冷媒10aや冷凍機油11a
は油回収管39を通り、第1容器1に移動する。
【0086】このように、ガス流通管4,通気管7,連
通管8などの構成によって、第1容器1内部では、主に
液冷媒10が選択的に第2容器2に運搬される。さら
に、その運搬動作が不完全で液冷媒に冷凍機油が混入
し、第2容器2に冷凍機油が流入した場合でも、本実施
の形態によれば第2容器2に入った冷凍機油11aは第
1容器1に回収され、さらに油戻し管6から圧縮機に回
収される。従って、圧縮機への冷凍機油10の流量を減
らすことなく必要量を確保でき、冷凍機や冷凍空調回路
の信頼性を向上することができる。
【0087】実施の形態12.本発明の実施の形態12
による冷凍空調回路に用いられるアキュムレータの構成
について説明する。本実施の形態では、第2容器に冷凍
機油と液冷媒が混濁し、流入する場合を想定し、第2容
器に混入した冷凍機油を第1容器に回収するものであ
り、第2容器の内部に複数の穴を有する管を設け、管の
下端部を第1容器に接続される吸入管の内壁に突出する
ように構成している。図18は本実施の形態によるアキ
ュムレータを示す縦断面図であり、その一部を拡大して
共に示している。図において、40は流入手段で、例え
ば吸入管、41は液体回収手段で、例えば中空円筒状の
油回収管であり、第2容器2の液体蓄積部に浸かるよう
に設けたもので、その側面には上下方向に複数の油回収
穴41aが設けられている。油回収穴41aの最高位置
は第2容器2内部に溜まる液面高さの最高位置付近に設
け、さらに任意の位置に液面がある場合でも冷凍機油1
1aを第1容器1に回収できるように、油回収穴41a
を上下方向の異なる位置に複数個設置している。42は
油回収管41の下端部と吸入管40を導通する接続手段
で、例えば油回収管である。油回収管42の吸入管40
側の端部は吸入管40の内壁面から内側に例えば数ミリ
程度突出するように構成する。
【0088】以下、動作について説明する。第2容器2
に蓄積されている冷凍機油11aが任意の位置にある場
合でも、油面位置に相当する油回収穴41aからは冷凍
機油11aが油回収管41の内部に入り込み、液冷媒1
0aに面した油回収穴41aからは液冷媒11aが油回
収管41の内部に入り込む。そして、油回収管42の吸
入管40側の端部では、吸入管40を流れるガス冷媒9
によってエゼクタ効果が作用し、周囲の静圧に比べて負
圧となる。即ち、吸入管40内部の油回収管42の先端
部の圧力をP5 とすると、P5 <P2 の状態が生成され
る。この結果、油回収管41の内部に入り込んだ冷凍機
油11aや液冷媒10aは吸入管40の内部に吸い込ま
れ、ガス冷媒とともに第1容器1に回収される。このよ
うに、運転中に第2容器2に入り込んだ冷凍機油11a
を第1容器1に回収できる。
【0089】また、冷凍空調回路の停止時には、第2容
器2内部の液冷媒10aや冷凍機油11aは、重力によ
って油回収管41を通り第1容器1に移動する。以上の
動作により、本実施の形態によれば、液冷媒10の第2
容器2への選択的運搬動作が不完全で、液冷媒10aに
冷凍機油11が混入して第2容器2に冷凍機油11aが
流入した場合でも、第2容器2に入った冷凍機油11a
を第1容器1に回収することができる。さらに回収され
た冷凍機油10は油戻し管6を通って圧縮機に回収され
る。このため、圧縮機への冷凍機油の流量を減らすこと
なく必要量を確保でき、圧縮機や冷凍空調回路の信頼性
を向上することができる。
【0090】実施の形態13.本発明の実施の形態13
による冷凍空調回路に用いられるアキュムレータの構成
について説明する。本実施の形態も第2容器に冷凍機油
と液冷媒が混濁し、流入する場合を想定し、第2容器に
混入した冷凍機油を第1容器に戻すものであり、第1容
器に接続する吸入管の内壁に突出するように備えた複数
の連通管を第2容器と連通するように構成している。図
19は本実施の形態によるアキュムレータを示す縦断面
図であり、その一部を拡大して共に示している。本実施
の形態は、実施の形態11の構成を変形した例である。
即ち、実施の形態11の構成を実施の形態2の構成に適
用したもので、第1容器1を第2容器2の上に配置して
いる。
【0091】図において、43は吸入管、44a、44
b、44cは油回収管であり、最高位置(油回収管44
cの位置)は第2容器2内部に溜まる液面高さの最高位
置付近に設定し、さらに任意の位置に液面がある場合で
も冷凍機油11aを第2容器2に回収できるように上下
方向に油回収管44b,44cを複数、この場合は2個
設置している。油回収管44a,44b,44cの一端
は、拡大して示すように吸入管43の内側に突出してお
り、他端は第2容器2の下方に接続するように構成す
る。本実施の形態の動作は、実施の形態11と同様であ
るので、説明を省略する。
【0092】このような構成でも、液冷媒10の第2容
器2への選択的運搬動作が不完全で、液冷媒10aに冷
凍機油11が混入して第2容器2に冷凍機油11aが流
入した場合でも、第2容器2に入った冷凍機油11aを
第1容器1に回収することができる。さらに回収された
冷凍機油10は油戻し管6を通って圧縮機に回収され
る。このため、圧縮機への冷凍機油の流量を減らすこと
なく、高い信頼性の冷凍空調回路を得ることができる。
【0093】次に、実施の形態14,15は、第1容器
1や第2容器2内部の液冷媒や冷凍機油が容器内部のガ
ス冷媒9の流れによって乱されることを防止し、気液分
離や冷凍機油と液冷媒の分離を効果的に行わせることを
目的としたものである。
【0094】実施の形態14.本発明の実施の形態14
による冷凍空調回路に用いられるアキュムレータの構成
について説明する。図20は本実施の形態によるアキュ
ムレータを示す縦断面図であり、第1容器1内部の液面
(油面)を安定させること、および、冷凍機油11と液
冷媒10の境界面を安定させるための構成を示す。
【0095】図において、45は液面安定板であり、液
冷媒10が第1容器1内に滞留した状態で冷凍機油11
と液冷媒10との境界面近傍に設置されている。また、
46は整流板であり、油面(液面)の上方に固定して設
置されている。液面安定板45および整流板46は、第
1容器1内の液面を安定させる液面安定手段を構成し、
例えば、金網(メッシュ)構造や発泡金属や焼結金属の
ような液体やガスの透過性の良いものを選択する。
【0096】吸入管3よりガス冷媒9,液冷媒10,冷
凍機油11が第1容器1に流入する。液冷媒10および
冷凍機油11は整流板46を通過する際、その勢いが低
下して静かに第1容器1に滞留している液面上に落下す
る。一方、ガス冷媒9は整流板46によって流れの方向
が変えられ、第1空間1の下方に流れにくくなり、スム
ーズにガス流通管4や通気管7へ流入しやすくなる。
【0097】アキュムレータの性能を向上するために
は、第1容器1の気液分離効率を向上し、冷凍機油10
を第1容器1内に安定して留めること、および、液冷媒
10と冷凍機油11とを効果的に2層分離することであ
る。気液分離効率を向上するためには、第1容器1の内
部の液面(油面)ができるだけ乱れないような状況を実
現することが重要である。またさらに、効率よく液冷媒
10と冷凍機油11が比重差によって2層分離するため
には、冷凍機油11と液冷媒10との境界面近傍をでき
るだけ静粛に保つことが重要である。このため、ガス冷
媒が直接、油面に衝突することを防止し、ガス冷媒が透
過する構成として、流れの方向を変える整流板46また
は金網構造や発泡金属構造の液面安定板45が有効とな
る。
【0098】また、落下した液体は液面安定板45があ
るため、比重の軽い冷凍機油11と比重の重い液冷媒1
0に素早く分離し、その境界面は安定する。また、液面
に何らかの攪乱があっても、液面安定板45によって、
その攪乱はある程度吸収され、境界面及び液面は安定に
保持される。
【0099】なお、本実施の形態では、第1容器1の形
状が円筒状であり、吸入管3はこの円筒の内壁面に沿う
ように流体を導入する構成である。このため、円筒の内
壁面に沿って流れながら液体は勢いを低下させて落下し
ていくので、整流板46や液面安定板45も効果的に作
用し、スムーズな流れが形成できる。
【0100】また、本実施の形態では、第1容器1に液
面安定板45と整流板46の両方を設けた構成とした
が、どちらか一方を有する構成でも気液分離効率を向上
する効果がある。
【0101】実施の形態15.本発明の実施の形態15
による冷凍空調回路に用いられるアキュムレータの構成
について説明する。図21は本実施の形態によるアキュ
ムレータを示す縦断面図であり、第2容器2内部の液面
(油面)を安定するための構成を示す。
【0102】図において、47は整流板であり、第2容
器2内部の油面(液面)の上方で、ガス流通管4の開口
が設けられている位置よりも下方に設置されている。ガ
ス流通管4から入ったガス冷媒9が直接的に冷凍機油1
1aの表面や液冷媒10aの表面に衝突することを防止
する構成である。整流板47は、液体やガスの透過性の
よいものが選択され、例えば金網(メッシュ)構造や発
泡金属や焼結金属などで構成している。
【0103】ガス流通管4を通ってガス冷媒9や液冷媒
10a、冷凍機油11aが第2容器2に流入する。この
際、液冷媒10a冷凍機油11は、第2容器2に蓄積さ
れ、ガス冷媒は吐出管5から冷凍空調回路に導出され
る。そこで、第2容器2内に図のような整流板47が設
けられていると、ガス冷媒が直接蓄積されている液面に
衝突するのが防止され、スムーズに吐出管5へ流れるこ
とになる。
【0104】以上、実施の形態1ないし実施の形態13
は、第1容器1と第2容器2の2つの容器で構成して、
冷凍機油と液冷媒を分離して効率よく冷凍機油を圧縮機
に戻す効果を得たものである。以下に示す実施の形態1
6ないし実施の形態23は、1つの容器に仕切板を設け
て2つの空間(第1空間及び第2空間)を形成したもの
であり、実施の形態1ないし実施の形態13における第
1容器及び第2容器と同様の作用により同様の効果を得
ることができ、さらに簡単な構成で小型化できる構成の
ものである。
【0105】実施の形態16.実施の形態16は実施の
形態2に示した構成のアキュムレータを1つの容器で構
成した例であり、このアキュムレータについて説明す
る。図22(a)は本実施の形態によるアキュムレータ
を示す縦断面図であり、図22(b)は図22(a)の
X−X線断面図である。図において、60はアキュムレ
ータ容器、61はアキュムレータ容器60の内部を上下
に仕切る仕切板、62は第1空間、63は第2空間、6
4は吸入管、65はガス流通管、66は通気管、67は
連通管、68は吐出管、69は油戻し管に相当する油戻
し穴である。
【0106】本実施の形態では、実施の形態2における
第1容器1が第1空間62に相当し、第2容器2が第2
空間63に相当する。実施の形態2と同一または相当の
部分は同一の名称を付し同様な機能を有する。なお、実
施の形態2において図示していないが、通常は吐出管5
を第2容器2から圧縮機へ導き、また、油戻し管6も第
2容器2から圧縮機へ導く構造となっている。本実施の
形態ではアキュムレータ容器60内部で油戻し穴69と
吐出管68を連通し、ガス冷媒と冷凍機油が導出される
吐出管68を圧縮機に導く構造としている。
【0107】第1空間62の底面から油戻し穴69まで
の高さh1、第1空間62の底面から連通管67までの
高さh2、第1空間62の底面から通気管66の下端部
までの高さh3は、h3<h1<h2の関係を有する。
また、通気管66の上端部の位置は、ガス流通管65の
上端部とほぼ同じ位置に開放されている。
【0108】ここで、第1空間62の液面(油面)がh
3からh2の場合、通気管66から連通管67を通って
ガス流通管65にガス冷媒が流入する。このとき、通気
管66の下端部側には液面高さに応じて液冷媒が入り込
んでいる。そして液面(油面)がh2以上になると、通
気管66から連通管67を通ってガス流通管65に液冷
媒が流入する。この液冷媒は、重力落下や内部のガスの
流動とともに下部にある第2空間63に移動し、第2空
間63の底部に蓄積され、第1空間62内の液面高さは
低下する。このように、第1空間62内部では液面(油
面)高さがh2で、ほぼ一定に保持され、余分な液冷媒
は第2空間63に蓄積される。このため、図2で説明し
たように、冷凍空調回路に液冷媒との溶解性が微弱な冷
凍機油が適用される場合、油戻し管69から吐出管68
を経て圧縮機に流れる冷凍機油の流量を一定にでき、圧
縮機への冷凍機油の流量を減らすことなく必要量を確保
し、圧縮機や冷凍空調回路の信頼性を向上することがで
きる。また、アキュムレータ容器60に接続されている
管は、吸入管64,吐出管64であり、外観の単純なア
キュムレータが得られる。
【0109】実施の形態17.実施の形態17は実施の
形態16を変形したものであり、第1空間と第2空間を
横に置いた構成例であり、このアキュムレータについて
説明する。図23(a)は本実施の形態によるアキュム
レータを示す縦断面図、図23(b)は図23(a)の
X−X線断面図である。図において、70はアキュムレ
ータ容器、71はアキュムレータ容器70の内部を仕切
る仕切板、72は第1空間、73は第2空間、74は吸
入管、75はガス流通管、76は通気管、77は連通
管、78は吐出管、79は油戻し管である。
【0110】第1空間72の底面から油戻し管79まで
の高さh1、第1空間72の底面から連通管77までの
高さh2、第1空間72の底面から通気管76の下端部
までの高さh3は、h3<h1<h2の関係を有する。
また、通気管76の上端部の位置は、ガス流通管75の
上端部とほぼ同じ位置に開放されている。
【0111】ここで、第1空間72の液面(油面)がh
3からh2の場合、通気管76から連通管77を通って
ガス流通管75にガス冷媒が流入する。このとき、通気
管76の下端部側には液面高さに応じて液冷媒が入り込
んでいる。そして液面(油面)がh2以上になると、通
気管76から連通管77を通ってガス流通管75に液冷
媒が流入する。この液冷媒は、その内部のガスの流動と
ともに第2空間73に移動し、第2空間73の底部に蓄
積され、第1空間72内の液面高さは低下する。このよ
うに、第1空間72内部では液面(油面)高さがh2
で、ほぼ一定に保持され、余分な液冷媒は第2空間73
に蓄積される。このため、図2で説明したように、冷凍
空調回路に液冷媒との溶解性が微弱な冷凍機油が適用さ
れる場合、油戻し管79から圧縮機に流れる冷凍機油の
流量を一定にでき、圧縮機への冷凍機油の流量を減らす
ことなく必要量を確保し、圧縮機や冷凍空調回路の信頼
性を向上することができる。また、アキュムレータ容器
70に接続されている管は、吸入管74,吐出管78,
油戻し管79であり、外観の単純なアキュムレータが得
られる。
【0112】実施の形態18.実施の形態18は実施の
形態6を1つの容器で構成し、さらに第1空間を第2空
間の横に置いた構成例であり、このアキュムレータにつ
いて説明する。図24は本実施の形態によるアキュムレ
ータを示す縦断面図であり、図24(a)はアキュムレ
ータの全体を示し、図24(b)は一部を拡大して示し
たものである。図において、80はアキュムレータ容
器、81はアキュムレータ容器80の内部を仕切る仕切
板、81aは仕切板に加工したガス流通穴、82は第1
空間、83は第2空間、84は吸入管、85は分離板、
86は冷媒吸い上げ管、87は吐出管、88は油戻し管
である。分離板85と冷媒吸い上げ管86の下端部には
それぞれ第1空間82の底面との間に隙間が存在するよ
うに構成されている。実施の形態6における第1容器1
が第1空間82に相当し、また、第2容器2が第2空間
83に、ガス流通管22はガス流通穴81aに、円筒2
3は分離板85に、冷媒吸い上げ管24は冷媒吸い上げ
管86にそれぞれ相当する。
【0113】第1空間82の底面から油戻し管88まで
の高さh1、第1空間82の底面から冷媒吸い上げ管8
6までの高さh2、第1空間82の底面から分離板85
の下端部までの高さh3は、h3<h1<h2の関係を
有する。
【0114】冷凍空調回路が動作しているときには、ガ
ス冷媒が第1空間82からガス流通穴81aを通って第
2空間83に流れることによって、圧力損失が生じてい
る。即ち、第1空間82内の圧力が第2空間83内の圧
力よりも高くなっている。ここで、第1空間82の液面
(油面)がh3からh2の場合、冷媒吸い上げ管86内
にガス冷媒が入り込み、圧力差によって冷媒吸い上げ管
86内を押し上げられる。このとき、液面高さに応じて
分離板85の下端部から冷媒吸い上げ管86の設けられ
た側に液冷媒が入り込んでいる。そして、液面(油面)
がh2以上になると、冷媒吸い上げ管86内に液冷媒が
入り込み、圧力差によって冷媒吸い上げ管86内を押し
上げられる。このため、第1空間82内の液冷媒10が
第2空間83に移動し、第2空間83の底部に蓄積さ
れ、第1空間82内の液面高さは低下する。
【0115】このように、第1空間82内部では液面
(油面)高さがh2で、ほぼ一定に保持され、余分な液
冷媒は第2空間83に蓄積される。このため、図2で説
明したように、冷凍空調回路に液冷媒との溶解性が微弱
な冷凍機油が適用される場合、油戻し管88から圧縮機
に流れる冷凍機油の流量を一定にでき、圧縮機への冷凍
機油の流量を減らすことなく必要量を確保し、圧縮機や
冷凍空調回路の信頼性を向上することができる。また、
アキュムレータ容器80に接続されている管は、吸入管
84,吐出管87,油戻し管88であり、外観の単純な
アキュムレータが得られる。
【0116】実施の形態19.実施の形態19は実施の
形態8を1つの容器で構成した例であり、このアキュム
レータの構成について説明する。図25(a)は本実施
の形態によるアキュムレータを示す縦断面図、図25
(b)は図25(a)のX−X線断面図である。図にお
いて、89はアキュムレータ容器、90はアキュムレー
タ容器89の内部を上下に仕切る仕切板、91は第1空
間、92は第2空間、93は吸入管、94はガス流通
管、95は通気管、96は連通管、97は連通管、98
は吐出管、99は油戻し管である。実施の形態8の第1
容器1が第1空間91に相当し、また、第2容器2が第
2空間92に相当する。
【0117】第1空間91の底面から油戻し管99まで
の高さh1、第1空間91の底面から連通管96までの
高さh2、第1空間91の底面から通気管95の下端部
までの高さh3は、h3<h1<h2の関係を有する。
また、通気管95の上端部の位置は、ガス流通管94の
上端部とほぼ同じ位置に開放されている。
【0118】ここで、第1空間91の液面(油面)がh
3からh2の場合、通気管95から連通管96を通って
ガス流通管94にガス冷媒が流入する。このとき、通気
管95の下端部から液面高さに応じて液冷媒が入り込ん
でいる。そして液面(油面)がh2以上になると、通気
管95から連通管96を通ってガス流通管94に液冷媒
が流入する。この液冷媒は、内部のガスの流動とともに
第2空間92に移動し、第2空間92の底部に蓄積さ
れ、第1空間91内の液面高さは低下する。冷凍空調回
路が動作しているときには、ガス冷媒が第1空間91か
らガス流通管94を通って第2空間92に流れることに
よって、圧力損失が生じている。即ち、第1空間91内
の圧力が第2空間92内の圧力よりも高くなっている。
このため、第2空間92に移動した液冷媒は連通管97
から第1空間91に戻ることはないが、冷凍空調回路が
停止したときに第1空間91内部と第2空間92内部の
圧力差がなくなり、重力によって第2空間92に蓄積し
た液冷媒は連通管97から第1空間91に戻ることにな
る。
【0119】このように、第1空間91内部では液面
(油面)高さがh2で、ほぼ一定に保持され、余分な液
冷媒は第2空間91に蓄積される。このため、図2で説
明したように、冷凍空調回路に液冷媒との溶解性が微弱
な冷凍機油が適用される場合、油戻し管99から圧縮機
に流れる冷凍機油の流量を一定にでき、圧縮機への冷凍
機油の流量を減らすことなく必要量を確保し、圧縮機や
冷凍空調回路の信頼性を向上することができる。また、
アキュムレータ容器89に接続されている管は、吸入管
93,吐出管98,油戻し管99であり、外観の単純な
アキュムレータが得られる。
【0120】実施の形態20.実施の形態20は、実施
の形態9に示した構成のアキュムレータを1つの容器で
構成し、第1容器の中に第2容器を配置した例であり、
このアキュムレータについて説明する。図26(a)は
本実施の形態によるアキュムレータを示す縦断面図で、
図26(b)は上面図である。図において、100はア
キュムレータ容器、101はアキュムレータ容器100
の内部を分離する内容器、102は内容器101で分離
された第1空間、103は第2空間、104は吸入管、
105はガス流通管、105aは連通穴、106は通気
管、107は連通管、108は油戻し管、109は吐出
管である。
【0121】本実施の形態では、実施の形態9における
第1容器1が第1空間102に相当し、第2容器2が第
2空間103に相当し、連通管33が連通穴105aに
相当する。実施の形態9と同一または相当の部分は同一
の名称を付し同様な機能を有する。
【0122】第1空間100の底面から油戻し管108
までの高さh1、第1空間100の底面から連通管10
7までの高さh2、第1空間100の底面から通気管1
06の下端部までの高さh3は、h3<h1<h2の関
係を有する。また、通気管106の上端部の位置は、ガ
ス流通管105の一方の開放端部とほぼ同じ位置に開放
されている。
【0123】ここで、第1空間100の液面(油面)が
h3からh2の場合、通気管106から連通管107を
通ってガス流通管105にガス冷媒が流入する。このと
き、通気管106の下端部からその液面高さに応じて液
冷媒が入り込んでいる。そして液面(油面)がh2以上
になると、通気管106から連通管107を通ってガス
流通管105に液冷媒が流入する。この液冷媒は、内部
のガスの流動とともに第2空間103に移動し、第2空
間103の底部に蓄積され、第1空間100の液面高さ
は低下する。冷凍空調回路が動作しているときには、ガ
ス冷媒が第1空間100からガス流通管105を通って
第2空間102に流れることによって、圧力損失が生じ
ている。即ち、第1空間100内の圧力が第2空間10
3内の圧力よりも高くなっている。このため、第2空間
103に移動した液冷媒は連通管から第1空間100に
戻ることはないが、冷凍空調回路が停止したときに第1
空間100内部と第2空間103内部の圧力差がなくな
り、重力によって第2空間103に蓄積した液冷媒は連
通穴105から第1空間100に戻ることになる。
【0124】このように、第1空間100内部では液面
(油面)高さがh2で、ほぼ一定に保持され、余分な液
冷媒は第2空間103に蓄積される。このため、図2で
説明したように、冷凍空調回路に液冷媒との溶解性が微
弱な冷凍機油が適用される場合、油戻し管108から圧
縮機に流れる冷凍機油の流量を一定にでき、圧縮機の不
良発生を抑制できる。また、アキュムレータ容器100
に接続されている管は、吸入管104,油戻し管10
8,吐出管109であり、外観の単純なアキュムレータ
が得られる。
【0125】なお、図27はガス流通管の変形例を示し
たものであり、第2空間内に配置されるガス流通管11
0の上下方向の異なる位置に、複数の連通穴、例えば2
個の連通穴110a,110bを設けた構成である。こ
のように連通穴110a,110bを異なる位置に設け
ることにより、第2空間に蓄積される液体の液面の高さ
に係わらず、冷凍空調回路の停止したときに第1空間に
効率よく戻すことができる。特に冷凍機油が入り込んで
液体蓄積部の上方に存在する場合でも、その冷凍機油を
スムーズに第1空間に戻すことができる。
【0126】実施の形態21.実施の形態21は、実施
の形態12に示した構成のアキュムレータを1つの容器
で構成し、第1容器と第2容器を仕切板で隔てて配置し
た例であり、このアキュムレータについて説明する。図
28(a)は本実施の形態によるアキュムレータを示す
縦断面図で、図28(b)は図28(a)のX−X線断
面図である。図において、111はアキュムレータ容
器、112はアキュムレータ容器111の内部を上下に
仕切る仕切板、113は第1空間、114は第2空間、
115は吸入管、116はガス流通管、117は通気
管、118は連通管、119は油戻し管、120は吐出
管、121と122は油回収管である。
【0127】本実施の形態では、実施の形態12におけ
る第1容器1が第1空間113に相当し、第2容器2が
第2空間114に相当する。実施の形態12と同一また
は相当の部分は同一の名称を付し同様な機能を有する。
【0128】第1空間113の底面から油戻し管11ま
での高さh1、第1空間113の底面から連通管118
までの高さh2、第1空間113の底面から通気管11
7の下端部までの高さh3は、h3<h1<h2の関係
を有する。また、通気管117の上端部の位置は、ガス
流通管116の一方の開放端部とほぼ同じ位置に開放さ
れている。
【0129】ここで、第1空間113の液面(油面)が
h3からh2の場合、通気管117から連通管118を
通ってガス流通管116にガス冷媒が流入する。このと
き、液面高さに応じて通気管117の下端部から液冷媒
が入り込んでいる。そして液面(油面)がh2以上にな
ると、通気管117から連通管118を通ってガス流通
管116に液冷媒が流入する。この液冷媒は、内部のガ
スの流動とともに第2空間114に移動し、第2空間1
14の底部に蓄積され、第1空間113内の液面高さは
低下する。
【0130】このように、第1空間113内部では液面
(油面)高さがh2で、ほぼ一定に保持され、余分な液
冷媒は第2空間114に蓄積される。このため、図2で
説明したように、冷凍空調回路に液冷媒との溶解性が微
弱な冷凍機油が適用される場合、油戻し管119から圧
縮機に流れる冷凍機油の流量を一定にでき、圧縮機の不
良発生を抑制できる。
【0131】また、油回収管121は上下方向の異なる
位置に複数の油回収穴を有し、第2空間114の液体蓄
積部に浸かるように配置している。油回収穴の最高位置
は第2空間114内部に溜まる液面高さの最高位置付近
に設け、さらに第2空間114内に蓄積した液体の液面
が任意の位置にある場合でも、その液体の上方に分離し
ている冷凍機油を第1空間113に回収できるように、
油回収穴を上下方向に複数個設置している。油回収管1
21の下端部と吸入管115を連通する油回収管122
は、その一方の端部を吸入管115の内側に例えば数ミ
リ程度突出するように構成している。
【0132】以下、油回収管121,122の動作につ
いて説明する。第2空間114に蓄積されている冷凍機
油が任意の位置にある場合でも、油面位置に相当する油
回収穴からは冷凍機油が油回収管121の内部に入り込
み、液冷媒に面した油回収穴からは液冷媒が油回収管1
21の内部に入り込む。そして、油回収管122の先端
部では吸入管115内部の流れによるエゼクタ効果の作
用により、周囲の静圧に比べて負圧となる。この結果、
油回収管122の内部に入り込んだ冷凍機油や液冷媒は
吸入管115の内部に吸い込まれ、第1空間113に回
収される。このように、冷凍空調回路の運転中にでも第
2空間114に入り込んだ冷凍機油を第1空間113に
回収できる。また、冷凍空調回路の停止時には、第2空
間114内部の液体は、重力によって油回収管121,
122を通り第1空間113に移動する。
【0133】以上の動作により、本実施の形態によれ
ば、液冷媒の第2空間114への選択的運搬動作が不完
全で、液冷媒に冷凍機油が混入して第2空間114に冷
凍機油が流入した場合でも、第2空間114に入った冷
凍機油を第1空間113に回収することができる。さら
に回収された冷凍機油は油戻し管119を通って圧縮機
に回収される。このため、圧縮機への冷凍機油の流量を
減らすことなく、高い信頼性の冷凍空調回路を得ること
ができる。
【0134】また、アキュムレータ容器111に接続さ
れている管は、吸入管115,油戻し管119,吐出管
120であり、外観の単純なアキュムレータが得られ
る。
【0135】実施の形態22.実施の形態22は、第1
空間の液面高さ保持手段として実施の形態6に示した円
筒と冷媒吸い上げ管を有する構成とし、第1,第2空間
を1つの容器とした配置や第2空間に蓄積した液体を第
1空間に移動する移動手段として実施の形態21に示し
た構成としたものである。以下、このアキュムレータに
ついて説明する。図29(a)は実施の形態22による
アキュムレータを示す縦断面図、図29(b)は図29
(a)のX−X線断面図である。図において、123は
アキュムレータ容器、124はアキュムレータ容器12
3の内部を上下に仕切る仕切板、125は第1空間、1
26第2空間、127は吸入管、128はガス流通管、
129は油戻し管、130は吐出管、131と132は
油回収管、133は冷媒吸い上げ管、134は円筒であ
る。
【0136】第1空間125の底面から油戻し管129
までの高さh1、第1空間125の底面から冷媒吸い上
げ管133の下端部までの高さh2、第1空間125の
底面から円筒134の下端部までの高さh3は、h3<
h1<h2の関係を有する。また、冷媒吸い上げ管13
3の上端部は仕切板124を貫通し、第2空間126に
連通している。
【0137】ここで、第1空間133の液面(油面)が
h3からh2の場合、ガス冷媒が冷媒吸い上げ管133
を通って第2空間126に流入する。このとき液面高さ
に応じて円筒134の下端部から液冷媒が入り込んでい
る。そして液面(油面)がh2以上になると、冷媒吸い
上げ管133を通って第2空間126に流入し、第1空
間125内の液面高さは低下する。冷凍空調回路が動作
しているときには、ガス冷媒が第1空間125からガス
流通管128を通って第2空間126に流れることによ
って、圧力損失が生じている。即ち、第1空間125内
の圧力が第2空間126内の圧力よりも高くなってい
る。このため、第2空間126に移動した液冷媒は冷媒
吸い上げ管133から第1空間125に戻ることはない
が、冷凍空調回路が停止したときに第1空間125内部
と第2空間126内部の圧力差がなくなり、重力によっ
て第2空間126に蓄積した液冷媒は冷媒吸い上げ管1
33から第1空間125に戻ることになる。
【0138】このように、第1空間125内部では液面
(油面)高さがh2で、第1容器125内部の液面がほ
ぼ一定化し、従って、油戻し管129の高さ近傍に冷凍
機油を存在させ、選択的に冷凍機油を圧縮機に戻すこと
ができる。また、液冷媒を第2空間126に蓄積するこ
とができる。このため、冷凍空調回路に液冷媒との溶解
性が微弱な冷凍機油が適用される場合、油戻し管129
から圧縮機に流れる冷凍機油の流量を一定にでき、圧縮
機の不良発生を抑制できる。
【0139】また、移動手段として、油回収管133は
上下方向の異なる位置に複数の油回収穴を有し、第2空
間126の液体蓄積部に浸かるように配置している。油
回収穴の最高位置は第2空間126内部に溜まる液面高
さの最高位置付近に設け、さらに第2空間126内に蓄
積した液体の液面が任意の位置にある場合でも、その液
体の上方に分離している冷凍機油を第1空間125に回
収できるように、油回収穴を上下方向に複数個設置して
いる。油回収管131の下端部と吸入管127を連通す
る油回収管132は、その一方の端部を吸入管127の
内側に例えば数ミリ程度突出するように構成している。
【0140】油回収管131,132の動作は実施の形
態21と同様、第2空間126に蓄積されている冷凍機
油が任意の位置にある場合でも、油面位置に相当する油
回収穴からは冷凍機油が油回収管131の内部に入り込
み、液冷媒に面した油回収穴からは液冷媒が油回収管1
31の内部に入り込む。そして、油回収管132の先端
部では吸入管127内部の流れによるエゼクタ効果の作
用により、周囲の静圧に比べて負圧となる。この結果、
油回収管132の内部に入り込んだ冷凍機油や液冷媒は
吸入管127の内部に吸い込まれ、第1空間125に回
収される。このように、冷凍空調回路の運転中にでも第
2空間126に入り込んだ冷凍機油を第1空間125に
回収できる。
【0141】以上のことから、第2空間に蓄積される冷
凍機油と液冷媒は、その液面の高さに係わらず、冷凍空
調回路の動作中でも停止中でも、第1空間に効率よく戻
すことができ、さらに冷凍機油は油戻し管129を経由
して圧縮機に戻すことができる。また、アキュムレータ
容器123に接続されている管は、吸入管127,油戻
し管129,吐出管130であり、外観の単純なアキュ
ムレータが得られる。
【0142】実施の形態23.実施の形態23は、第1
容器1として実施の形態2を、第2容器2として実施の
形態12を1つの容器で構成した例であり、このアキュ
ムレータの構成について説明する。図30は実施の形態
23を示す断面図である。図において、135はアキュ
ムレータ容器、136はアキュムレータ容器135の内
部を上下に仕切る仕切板、137は第1空間、138は
第2空間、139は吸入管、140はガス流通管、14
1は通気管、142は連通管、143は油戻し管に相当
する油戻し穴、144は吐出管である。実施の形態23
は、第1空間の液面高さ保持手段として実施の形態1に
示した通気管と連通管を有する構成とし、第1,第2空
間を1つの容器とした配置や第2空間に蓄積した液体を
第1空間に移動する移動手段として実施の形態12に示
した油回収管を有する構成としたものである。以下、こ
のアキュムレータについて説明する。図30(a)は実
施の形態23によるアキュムレータを示す縦断面図、図
30(b)は図30(a)のX−X線断面図である。図
において、135はアキュムレータ容器、136はアキ
ュムレータ容器135の内部を上下に仕切る仕切板、1
37は第1空間、138は第2空間、139は吸入管、
140はガス流通管、141は通気管、142は連通
管、143は油戻し管に相当する油戻し穴、144は吐
出管、145と146は油回収管である。本実施の形態
では、吐出管144に油戻し穴143を設け、吐出管1
44によって冷媒ガスと冷凍機油を冷凍空調回路に戻す
ように構成している。
【0143】第1空間137の底面から油戻し穴143
までの高さh1、第1空間137の底面から連通管14
2までの高さh2、第1空間137の底面から通気管1
41の下端部までの高さh3は、h3<h1<h2の関
係を有する。また、ガス流通管140の下端部は仕切板
124を貫通し、第2空間138に連通している。
【0144】ここで、第1空間137の液面(油面)が
h3からh2の場合、ガス冷媒は通気管141から連通
管142を通り、ガス流通管140から第2空間138
に流入する。このとき、通気管141の下端部からはそ
の液面高さに応じて液冷媒が入り込んでいる。そして液
面(油面)がh2以上になると、液冷媒は連通管142
を通り、ガス流通管140から第2空間138に流入す
る。そして第2空間138に蓄積し、第1空間137の
液面高さは低下する。
【0145】このように、第1空間137内部では液面
(油面)高さがh2で、第1容器137内部の液面がほ
ぼ一定化し、従って、油戻し穴143の高さ近傍に冷凍
機油を存在させ、選択的に冷凍機油を圧縮機に戻すこと
ができる。また、液冷媒を第2空間138に蓄積するこ
とができる。このため、冷凍空調回路に液冷媒との溶解
性が微弱な冷凍機油が適用される場合、油戻し穴143
から圧縮機に流れる冷凍機油の流量を一定にでき、圧縮
機の不良発生を抑制できる。
【0146】また、移動手段として、油回収管145は
上下方向の異なる位置に複数の油回収穴を有し、第2空
間138の液体蓄積部に浸かるように配置している。油
回収穴の最高位置は第2空間138内部に溜まる液面高
さの最高位置付近に設け、さらに第2空間138内に蓄
積した液体の液面が任意の位置にある場合でも、その液
体の上方に分離している冷凍機油を第1空間137に回
収できるように、油回収穴を上下方向に複数個設置して
いる。油回収管145の下端部と吸入管139を連通す
る油回収管146は、その一方の端部を吸入管139の
内側に例えば数ミリ程度突出するように構成している。
【0147】油回収管145,146の動作は実施の形
態21と同様であり、第2空間138に蓄積されている
冷凍機油が任意の位置にある場合でも、油面位置に相当
する油回収穴からは冷凍機油が油回収管145の内部に
入り込み、液冷媒に面した油回収穴からは液冷媒が油回
収管145の内部に入り込む。そして、油回収管146
の先端部では吸入管139内部の流れによるエゼクタ効
果の作用により、周囲の静圧に比べて負圧となる。この
結果、油回収管146の内部に入り込んだ冷凍機油や液
冷媒は吸入管139の内部に吸い込まれ、第1空間13
7に回収される。このように、冷凍空調回路の運転中に
でも第2空間138に入り込んだ冷凍機油を第1空間1
37に回収できる。
【0148】以上のことから、第2空間に蓄積される冷
凍機油は、その液面の高さに係わらず、冷凍空調回路の
動作中でも停止中でも、第1空間に効率よく戻すことが
でき、さらに冷凍機油は油戻し穴143,吐出管144
を経由して圧縮機に戻すことができる。また、アキュム
レータ容器135に接続されている管は、吸入管139
と吐出管144であり、外観の単純なため、扱い易いア
キュムレータが得られる。
【0149】なお、以上のように、実施の形態16〜実
施の形態23では、1つの容器でアキュムレータを構成
する例を示した。しかし、実施の形態1から実施の形態
15を組み合わせて1つの容器で構成する方法として
は、他にも様々な変形例が考えられろ。ここでは、上記
の実施の形態に限ることなく、他の構成によって第1空
間と第2空間を1つの容器で構成し、単純な外観で扱い
やすいアキュムレータを得るようにしてもよい。
【0150】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1の構成によ
れば、冷凍空調回路を循環する流体である液体と気体を
流入手段により導入する第1空間、気体流通手段により
気体を第1空間から導入し流出手段により冷凍空調回路
へ導出すると共に、液体を蓄積し得るように構成した第
2空間、第1空間に導入した液体の滞留高さが所定の高
さ以上になるのを防止する液面高さ保持手段、第1空間
内で所定の高さ以上となったときに液体を第1空間から
第2空間へ移動させる液体流通手段、および第1空間の
所定の高さよりも低い位置に開口し、第1空間に滞留し
ている液体を冷凍空調回路に導出する戻し手段を備えた
ことにより、第1空間の液面高さをほぼ一定に保って圧
縮機への液冷媒流入量を抑制でき、圧縮機内の冷凍機油
の必要量を確保でき、信頼性を向上できるアキュムレー
タが得られる。
【0151】また、本発明の第2の構成によれば、第1
の構成における液体流通手段および気体流通手段を、一
端部が第1空間の気体部に開口すると共に他端部が第2
空間に開口し、第1空間内の気体部と液体滞留部にわた
って上下方向に配置した気体流通管で構成し、液面高さ
保持手段を、第1空間内で上下方向に配置した気体流通
管に所定の高さの位置で連通する連通部と、連通部と第
1空間内の上部を連通する第1経路と、連通部と第1空
間内の所定の高さより低い位置の空間を連通する第2経
路とを有するもので構成したことにより、第1空間の液
面高さをほぼ一定に保って圧縮機への液冷媒流入量を抑
制でき、圧縮機内の冷凍機油の必要量を確保でき、信頼
性を向上できるアキュムレータが得られる。
【0152】また、本発明の第3の構成によれば、第1
または第2の構成において、第2空間内に蓄積した液体
を第1空間に移動する移動手段を備えたことにより、第
2空間に蓄積した冷凍機油を第1空間から圧縮機へ戻し
て、圧縮機に必要な冷凍機油を確保できるアキュムレー
タが得られる。
【0153】また、本発明の第4の構成によれば、第3
の構成において、第2空間を第1空間の上方に配置し、
移動手段を、第2空間の液体蓄積部と第1空間とを導通
する連通手段で構成したことにより、第2空間に蓄積し
た冷凍機油を第1空間から圧縮機へ戻して、圧縮機に必
要な冷凍機油を確保できるアキュムレータが得られる。
【0154】また、本発明の第5の構成によれば、第3
の構成において、移動手段を、流入手段と第2空間の液
体蓄積部を単数または複数の接続手段で導通し、この接
続手段の流入手段側の端部が流入手段の内壁面から内側
へ突出するように構成し、流入手段により流体を第1空
間へ流入するとき、第2空間に蓄積された液体を伴うよ
うにしたことにより、冷凍空調回路を停止することなく
第2空間に蓄積した冷凍機油を第1空間から圧縮機へ戻
して、圧縮機に必要な冷凍機油を確保できるアキュムレ
ータが得られる。
【0155】また、本発明の第6の構成によれば、第3
の構成において、移動手段を、第2空間の液体蓄積部に
上下方向に設けられその上下方向の異なる位置の液体を
回収しうる液体回収手段と、流入手段と液体回収手段と
を導通する接続手段とで構成し、接続手段の流入手段側
の端部を流入手段の内壁面から内側へ突出するように構
成し、流入手段により流体を第1空間へ流入するとき、
第2空間に蓄積された液体を伴うようにしたことによ
り、冷凍空調回路を停止することなく、第2空間に蓄積
した冷凍機油を第1空間から圧縮機へ戻して、圧縮機に
必要な冷凍機油を確保できるアキュムレータが得られ
る。
【0156】また、本発明の第7の構成によれば、第3
の構成において、第2空間を第1空間の上方に配置し、
移動手段を、第2空間と第1空間の中間部に設けた第3
空間と、第1空間と第3空間の間に設けた第1開閉弁
と、第2空間と第3空間の間に設けた第2開閉弁とで構
成し、第2開閉弁の開放時には第1開閉弁を閉塞し、第
2開閉弁の閉塞時には第1開閉弁を開放して第2空間に
蓄積した液体を第3空間を介して第1空間に移動するこ
とを特徴とすることにより、冷凍空調回路を停止するこ
となく、第2空間に蓄積した冷凍機油を第1空間から圧
縮機へ戻して、圧縮機に必要な冷凍機油を確保できるア
キュムレータが得られる。
【0157】また、本発明の第8の構成によれば、第1
ないし第7のいずれかの構成において、第1空間および
第2空間の少なくともいずれか一方に空間内部の液面を
安定させる液面安定手段を備えたことにより、第1空間
や第2空間の内部の液面を安定させ、気液分離を効果的
に行うことのできるアキュムレータが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1によるアキュムレータ
を示す断面図である。
【図2】 実施の形態1に係わるアキュムレータの動作
を示す説明図である。
【図3】 本発明の実施の形態2によるアキュムレータ
を示す断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態3によるアキュムレータ
を示す断面図である。
【図5】 実施の形態4に係わる第1容器を示す縦断面
図である。
【図6】 本発明の実施の形態4によるアキュムレータ
を示す断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態5によるアキュムレータ
を示す断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態6によるアキュムレータ
を示す断面図である。
【図9】 実施の形態6に係わる冷媒吸い上げ管を示す
縦断面図である。
【図10】 実施の形態6によるアキュムレータを示す
断面図である。
【図11】 本発明の実施の形態7によるアキュムレー
タを示す断面図である。
【図12】 本発明の実施の形態8によるアキュムレー
タを示す断面図である。
【図13】 実施の形態8に係わる第2容器を示す縦断
面図である。
【図14】 本発明の実施の形態9によるアキュムレー
タを示す縦断面図である。
【図15】 本発明の実施の形態10によるアキュムレ
ータを示す縦断面図である。
【図16】 実施の形態10に係わる移動手段の動作を
示す説明図である。
【図17】 本発明の実施の形態11によるアキュムレ
ータを示す縦断面図である。
【図18】 本発明の実施の形態12によるアキュムレ
ータを示す縦断面図である。
【図19】 本発明の実施の形態13によるアキュムレ
ータを示す縦断面図である。
【図20】 本発明の実施の形態14によるアキュムレ
ータを示す縦断面図である。
【図21】 本発明の実施の形態15によるアキュムレ
ータを示す縦断面図である。
【図22】 本発明の実施の形態16によるアキュムレ
ータを示す断面図である。
【図23】 本発明の実施の形態17によるアキュムレ
ータを示す断面図である。
【図24】 本発明の実施の形態18によるアキュムレ
ータを示す断面図である。
【図25】 本発明の実施の形態19によるアキュムレ
ータを示す断面図である。
【図26】 本発明の実施の形態20によるアキュムレ
ータを示す断面図である。
【図27】 実施の形態20に係わるガス流通管を示す
を示す縦断面図である。
【図28】 本発明の実施の形態21によるアキュムレ
ータを示す断面図である。
【図29】 本発明の実施の形態22によるアキュムレ
ータを示す断面図である。
【図30】 本発明の実施の形態23によるアキュムレ
ータを示す断面図である。
【図31】 従来のアキュムレータの一例を示す縦断面
図である。
【図32】 従来のアキュムレータに係わる液冷媒面高
さ(mm)に対する液冷媒と冷凍機油の流量(kg/
h)を示す特性図である。
【図33】 従来のアキュムレータの他の例を示す縦断
面図である。
【図34】 従来のアキュムレータのさらに他の例を示
す縦断面図である。
【図35】 従来のアキュムレータに係わる液冷媒面高
さ(mm)に対する液冷媒と冷凍機油の流量(kg/
h)を示す特性図である。
【図36】 従来のアキュムレータの流量特性の変化を
説明する説明図である。
【符号の説明】
1 第1容器、2 第2容器、3 吸入管、4,12
ガス流通管、5 吐出管、6 油戻し管、7,13 通
気管、8,14 連通管、9 ガス冷媒、10,10a
液冷媒、11,11a 冷凍機油、15 ガス流通
管、16 冷凍機油が溶解した液冷媒、17,20,2
3,27 円筒、18,21 隙間、19,22、2
6,29 ガス流通管、24,25 冷媒吸い上げ管、
28 冷媒戻し管、29a 冷媒戻し穴、30 フロー
ト、31,31a 連通管、31b連通穴、32 ガス
流通管、33 連通管、34 中間容器、35,36
開閉弁、37a,37b,37c,37d 連通管、3
8,40,43 吸入管、39,41,44a,44
b,44c 油回収管、45 液面安定板、46,47
整流板、60,70,80,89,100,111,1
23,135 アキュムレータ容器、61,71,8
1,90,112,124,136 仕切板、62,7
2,82,91,102,113,125,137 第
1空間、63,73,83,92,103,114,1
26,138 第2空間、64,74,84,93,1
04,115,127,139 吸入管、65,75,
94,105,116,128,140 ガス流通管、
66,76,95,106,117,141 通気管、
67,77,96,107,118,142 連通管、
68,78,87,98,109,120,130,1
44 吐出管、69,143油戻し穴、79,88,9
9,108,119,129 油戻し管、81aガス流
通穴、85 分離板、86,133 冷媒吸い上げ管、
97 連通管、101 内容器、105a 連通穴、1
21,122,131,132,145,146 油回
収管、134 円筒。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 直樹 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 飯島 等 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 豊島 正樹 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍空調回路を循環する流体である液体
    と気体を流入手段により導入する第1空間、気体流通手
    段により上記気体を上記第1空間から導入し流出手段に
    より上記冷凍空調回路へ導出すると共に、上記液体を蓄
    積し得るように構成した第2空間、上記第1空間に導入
    した上記液体の滞留高さが所定の高さ以上になるのを防
    止する液面高さ保持手段、上記第1空間内で上記所定の
    高さ以上となったときに上記液体を上記第1空間から上
    記第2空間へ移動させる液体流通手段、および上記第1
    空間の上記所定の高さよりも低い位置に開口し、上記第
    1空間に滞留している上記液体を上記冷凍空調回路に導
    出する戻し手段を備えたアキュムレータ。
  2. 【請求項2】 上記液体流通手段および上記気体流通手
    段は、一端部が第1空間の気体部に開口すると共に他端
    部が第2空間に開口し、上記第1空間内の上記気体部と
    液体滞留部にわたって上下方向に配置した気体流通管で
    あり、上記液面高さ保持手段は、上記第1空間内で上下
    方向に配置した上記気体流通管に上記所定の高さの位置
    で連通する連通部と、上記連通部と上記第1空間内の上
    部を連通する第1経路と、上記連通部と上記第1空間内
    の上記所定の高さより低い位置の空間を連通する第2経
    路とを有するものであることを特徴とする請求項1記載
    のアキュムレータ。
  3. 【請求項3】 第2空間内に蓄積した液体を第1空間に
    移動する移動手段を備えたことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載のアキュムレータ。
  4. 【請求項4】 第2空間を第1空間の上方に配置し、上
    記移動手段は、上記第2空間の液体蓄積部と第1空間と
    を導通する連通手段であることを特徴とする請求項3記
    載のアキュムレータ。
  5. 【請求項5】 上記移動手段は、流入手段と第2空間の
    液体蓄積部を単数または複数の接続手段で導通し、この
    接続手段の上記流入手段側の端部が上記流入手段の内壁
    面から内側へ突出するように構成し、上記流入手段によ
    り流体を第1空間へ流入するとき、第2空間に蓄積され
    た液体を伴うようにしたことを特徴とする請求項3記載
    のアキュムレータ。
  6. 【請求項6】 上記移動手段は、第2空間の液体蓄積部
    に上下方向に設けられその上下方向の異なる位置の液体
    を回収しうる液体回収手段と、流入手段と上記液体回収
    手段とを導通する接続手段とで構成し、上記接続手段の
    上記流入手段側の端部を上記流入手段の内壁面から内側
    へ突出するように構成し、上記流入手段により流体を第
    1空間へ流入するとき、第2空間に蓄積された液体を伴
    うようにしたことを特徴とする請求項3記載のアキュム
    レータ。
  7. 【請求項7】 第2空間を第1空間の上方に配置し、上
    記移動手段を、第2空間と第1空間の中間部に設けた第
    3空間と、上記第1空間と上記第3空間の間に設けた第
    1開閉弁と、上記第2空間と上記第3空間の間に設けた
    第2開閉弁とで構成し、第2開閉弁の開放時には第1開
    閉弁を閉塞し、第2開閉弁の閉塞時には第1開閉弁を開
    放して上記第2空間に蓄積した上記液体を上記第3空間
    を介して上記第1空間に移動することを特徴とする請求
    項3記載のアキュムレータ。
  8. 【請求項8】 第1空間および第2空間の少なくともい
    ずれか一方に空間内部の液面を安定させる液面安定手段
    を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項7のい
    ずれかに記載のアキュムレータ。
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