JP2015158317A - 空気調和装置 - Google Patents

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Yuko Takatsuma
裕子 高妻
禎夫 関谷
Sadao Sekiya
禎夫 関谷
恵理 森田
eri Morita
恵理 森田
植田 英之
Hideyuki Ueda
英之 植田
横関 敦彦
Atsuhiko Yokozeki
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Abstract

【課題】アキュムレータにより適切な量の油を圧縮機へ供給することで圧縮機の信頼性を向上する。【解決手段】冷凍サイクルに封入される冷媒と冷凍機油とが、冷媒に対する油濃度が20〜50%の範囲で低温側二層分離温度が−20℃を上回るような物性で構成されるとともに、アキュムレータは、油分離器により分離された油が流入する油流入管と、冷媒が流入する冷媒流入管と、油流入管から流入する油を貯留する油貯留部と、油貯留部とは別に冷媒流入管から流入する液冷媒を貯留する液冷媒貯留部と、油貯留部の底部に貯留された油を吸いこむ開口部を有し、上方に油を流す油戻し管と、液冷媒貯留部の底部に貯留された液冷媒を吸い込む開口部を有し、上方に液冷媒を流す冷媒戻し管と、を備え、冷媒戻し管と油戻し管とを合流させ、冷媒流入管からの冷媒が冷媒戻し管又は油戻し管を流れる。【選択図】図3

Description

本発明は、空気調和装置に関する。
従来から特許文献1(特開2010−203733号公報)に示すような油分離器とアキュムレータを備えた空気調和装置が知られている。この従来の空気調和装置の冷房運転時の冷凍サイクルについて図10を用いて説明する。
図10の空気調和装置は、室外機30と室内機31とを備えて構成され、ここでは1台の室外機30に対し2台の室内機が液配管13及びガス配管12により接続される例を示している。
この空気調和装置は、冷房運転時に圧縮機1により圧縮されて吐出された冷媒が、油分離器5により油が分離された後、四方弁2を経由して室外熱交換器3に流入する。この四方弁2は冷房運転時と暖房運転時とで冷媒の流れを切り換えるものである。室外熱交換器3を冷媒が流れる際に室外ファン4により送風される室外空気と熱交換することで冷媒は凝縮して液化する。この凝縮した液冷媒は、室外膨張弁8を通って液配管13へ流入し、室内機31へ送られる。
室内機31へ流入した液冷媒は室内膨張弁18で減圧されて低温・低圧の気液混合冷媒となり、室内熱交換器16に流入する。室内熱交換器16では気液混合冷媒が室内ファン17により送風される室内空気と熱交換することで蒸発してガス冷媒となって室内機31からガス配管12へ流出し室外機30へ流れる。そしてガス管接続口6を介して室外機30へ流入したガス冷媒は四方弁2を通り、入口配管25を経由してアキュムレータ40に流入する。
一方で圧縮機1から冷媒と共に吐出された油の一部は油分離器5で冷媒と分離され、バイパス回路24を通って冷媒の入口配管25と合流した後、アキュムレータ40へと戻る。また、油分離器5で分離されなかった油は冷媒の流れと同様に、室外熱交換器3、液配管13、室内機31、ガス配管12を通った後、入口配管25からアキュムレータ40へと流入するため、アキュムレータ40には、室内熱交換器16から戻る冷媒と油が混合して流入する。
図11に特許文献1に開示された従来のアキュムレータ40を示す。U字形状配管52がアキュムレータ40内に収容され、U字形状配管52の一端がアキュムレータ40内で上方に向かって開口し、他端が圧縮機1の吸入配管22に接続されている。冷媒流入管27からアキュムレータ40に流入する冷媒は油が混合しており、アキュムレータ40内でガス冷媒と油とが分離され、油は底部に溜まる。このときアキュムレータ40に流入する冷媒に液冷媒が混ざっていることがあり、この場合には液冷媒と油とが混合した状態で底部に溜まるようになっている。大量の液冷媒が圧縮機1に戻ると、圧縮機1において液圧縮が生じる可能性がある。これは圧縮機1の故障の原因となるため、アキュムレータ40は液冷媒の圧縮機1へ戻る量を抑制するバッファの役割を果たしている。
一方で圧縮機1は内部の摺動部の潤滑のために適量の油を戻す必要があり、アキュムレータ40ではこの適量の油を戻すために、アキュムレータ40内の下部に位置する曲がり部に第一の油戻し穴70が設けられている。ガス冷媒がU字形状配管52の上方の開口部から流入して他端側の吸入配管22に流れる際に、この油戻し穴70から油を吸うことでガス冷媒は油を含んだ状態で圧縮機1に流れるものである。なお、液冷媒が混合している場合には液冷媒と油が混ざった状態で底部に溜まっており、この場合には、ガス冷媒がU字形状配管52を流れる際に第一の油戻し穴70から混合状態の液冷媒及び油を吸ってガス冷媒とともに圧縮機1の吸入配管22に流れる。
また、U字形状配管52には第一の油戻し穴70より上側に第二の油戻し穴71が形成され、アキュムレータ40の底部の油の油面高さが上昇した場合に、第二の油戻し穴71からも油を吸うようにすることで圧縮機1に戻る油が不足することがないようにしている。なお、この場合も液冷媒が混合していれば、混合状態の液冷媒及び油が第一の油戻し穴70及び第二の油戻し穴71の双方から吸われ、ガス冷媒とともに圧縮機1の吸入配管22に流れる。
なお、圧縮機1が停止した場合にU字形状配管52内に液冷媒及び油が溜まっており、かつ、第一の油戻し穴70及び第二の油戻し穴71の双方が液冷媒及び油で充満した状態となっていると、圧縮機1起動時に一度に大量の液冷媒もしくは油が圧縮機1に戻り液圧縮が生じる恐れがある。そこで第二の油戻し穴71よりさらに上側に均圧穴76を形成することで、起動時に必ずガス冷媒を同時に戻すことができるようにしたものである。
近年、空気調和装置において、地球温暖化抑制効果の高いHFC系冷媒が使用されている。HFC系冷媒は分子構造的に極性を有するため、従来、使用されている鉱油には相溶しない。そのため冷凍機油の分子に極性を有する結合を取り入れ、HFC系冷媒と相溶する冷凍機油が開発されている。具体的にはポリオールエステル(POE)やポリビニルエーテル(PVE)等が挙げられる。
しかしながら、HFC系冷媒と相溶する冷凍機油であっても、実際は低温側二層分離温度が高くなる場合があり、そのような組み合わせではアキュムレータ40内の第1の油戻し穴70と第2の油戻し穴71との間に油面が形成される問題が発生する。液冷媒と油との二層分離が生じると、比重の軽い油が液冷媒の上に浮くため、第1の油戻し穴70からは液冷媒が吸い込まれる。つまり、ガス冷媒がU字形状配管52を流れる際に第1の油戻し穴70から油を吸うことができなくなるので、圧縮機1への返油量が低減するという課題がある。
このような課題に対して特許文献2(特開平10−205931号公報)では、アキュムレータの底部近くに位置する導出管7の管壁に設けた油戻し穴9と、導出管7の開口側管壁に上下方向に沿って少なくとも1個以上設けた補助油戻し穴10とを備えることにより、貯留室5に液冷媒が溜まる場合でも、溜まらない場合でも、圧縮機への返油量を確保できるとしている。
また特許文献3(特許第3163312号公報)では、アキュムレータを2つ直列に接続した場合に、冷媒圧力損失が大きくなり、冷凍能力が十分に発揮できなくなるという課題に対して、一つの圧力容器内に仕切り板21を設けて第1のアキュムレータに対応する第1の部屋22と、第2のアキュムレータに対応する第2の部屋23に分割し、仕切り板21の上側に二つの部屋を連通する連通穴部28を設け、第1の部屋22に冷媒が流入する冷媒流入管24を備え、前記第1の部屋22または第2の部屋23に冷媒が流出する冷媒流出管24を設け、第2の部屋23に油分離器2に接続された油流入管26と圧縮機1に接続される油流出管27を設けることが開示されている。
特開2010−203733号公報 特開平10−205931号公報 特許3163312号公報
特許文献1の従来技術によれば、上記したようにアキュムレータ内において液冷媒と油との二層分離が生じた場合に、油が液冷媒の上に浮いてしまい、下方に備えた油戻し穴からの返油が必ずしもうまくいかないという課題があった。
特許文献2のようにアキュムレータの導出管に複数の補助油戻し穴を備えた場合であっても、アキュムレータ内の液冷媒の量は変動するので、必ずしも上部に設けた補助油戻し穴の位置に油の層があるとは限らず、圧縮機へ所定の返油量が確保できない恐れがあり、同様の課題を有していた。
また、液面高さが低い場合には、U字形状配管の上方からガス冷媒と共に下方の油戻し穴から油を吸い込むことになるが、液面高さが高くなると、U字形状配管の上方からガス冷媒と共に上方の補助油戻し穴から油を吸い込むと同時に、下方の複数の補助油戻し穴と油戻し穴から液冷媒を吸い込むことになるため、油の冷媒に対する流量比が低下する。このように、結果として必要な油流量を確保するのが難しいという課題を有していた。
特許文献3に開示された従来技術では、アキュムレータの底部から油を取り出す構造のため、アキュムレータ内部に油を貯留できず、アキュムレータに流れた油の全てが冷凍サイクルに流れることになり、適量の油を戻すことができない。多量の油が冷凍サイクル中に流れれば、たとえば熱交換器などにおける損失が大きくなるという課題を有していた。
そこで本発明はこれらの課題を解決し、冷凍サイクルに封入される冷媒と冷凍機油とが、実使用温度域において二層分離が生じるような物性で構成された場合であっても、アキュムレータにより、適切な量の油を圧縮機へ供給することで圧縮機の信頼性を向上するとともに省エネルギー化を図ることを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、
「冷凍サイクルに封入される冷媒と冷凍機油とが、冷媒に対する油濃度が20〜50%の範囲で低温側二層分離温度が−20℃を上回るような物性で構成されるとともに、アキュムレータは、油分離器により分離された油が流入する油流入管と、冷媒が流入する冷媒流入管と、油流入管から流入する油を貯留する油貯留部と、油貯留部とは別に冷媒流入管から流入する液冷媒を貯留する液冷媒貯留部と、油貯留部の底部に貯留された油を吸いこむ開口部を有し、上方に油を流す油戻し管と、液冷媒貯留部の底部に貯留された液冷媒を吸い込む開口部を有し、上方に液冷媒を流す冷媒戻し管と、を備え、冷媒戻し管と油戻し管とを合流させ、冷媒流入管からの冷媒が冷媒戻し管又は油戻し管を流れること」を特徴とする空気調和装置。
本発明によれば、冷凍サイクルに封入される冷媒と冷凍機油とが、実使用温度域において二層分離が生じるような物性で構成された場合であっても、アキュムレータにより、適切な量の油を圧縮機へ供給することで圧縮機の信頼性を向上するとともに省エネルギー化を図ることが可能となる。
実施例1における冷媒と冷凍機油の組み合わせの低温側二層分離特性である。 実施例1における空気調和装置の構成を示す冷凍サイクルの構成図である。 実施例1におけるアキュムレータ40の内部構造図である。 実施例2におけるアキュムレータ40の内部構造図である。 実施例3におけるアキュムレータ40の内部構造図である。 実施例4におけるアキュムレータ40の内部構造図である。 実施例5におけるアキュムレータ40の内部構造図である。 実施例6における空気調和装置の構成を示す冷凍サイクルの構成図である。 実施例6における空気調和装置の構成を示す冷凍サイクルの構成図である。 従来の空気調和装置の冷房運転時の冷凍サイクルについて説明する図である。 従来のアキュムレータの内部構造図である。
本発明における実施形態に係わる空気調和装置について、図1〜図7を用いて、以下詳細に説明する。
本発明の第1の実施例を、図1、2、3を用いて説明する。
図1に冷媒と冷凍機油の油濃度と二層分離温度の関係を示す。同じHFC系冷媒であるR410A(HFC32:50%、R125:50%)とエーテル油の組み合わせでは、低温側二層分離温度が−50℃と低く、空調機として使用される温度帯である−20℃では二層分離が発生しない。一方、HFC32とエステル油との組み合わせでは、油濃度20〜50%の範囲にて二層分離温度が−1℃と高く、冷媒と冷凍機油の組み合わせによっては、実使用温度域にて二層分離が発生する。なお、この油濃度とは、液冷媒量をQliq[kg]、油量をQoil[kg]としたときのQoil/(Qliq+Qoil)[kg]で定義され、冷媒と油量とのそれぞれの物性により決まる。
ここで本実施例では、HFC32との相溶性があるエステル油を採用するものである。しかしながら、このエステル油は上記したように油濃度が20〜50%の範囲で低温側二層分離温度が−20℃を上回るため、上記したようにR32冷媒と組み合わせて冷凍サイクルに用いると、実使用温度域において二層分離が生じる恐れがある。これに対して本実施例のアキュムレータの構造によれば、このような場合であっても適切な量の油を圧縮機へ供給することで圧縮機の信頼性を向上することを目的とする。
以下においては、冷凍サイクルに封入する冷媒として70重量%以上がR32冷媒であるものを採用し、かつ、冷凍機油としてエステル油を採用した場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。つまり、冷凍サイクルに封入される冷媒と冷凍機油とが、冷媒に対する油濃度が20〜50%の範囲で低温側二層分離温度が−20℃を上回る、もしくは上回る可能性がある物性で構成されるような冷媒と冷凍機油の組み合わせであれば同様の効果を奏することができる。
図2は、本実施例における空気調和装置の構成を示す冷凍サイクルの構成図である。本実施例でも図10と同様に、室外機30と室内機31が液配管13とガス配管12によって接続されており、冷媒を圧縮する圧縮機1と、圧縮機1により圧縮された冷媒から油を分離する油分離器5と、圧縮機1の吸込側に配置されるアキュムレータ40と、を備える。
その他の図10と同様の内容については説明を省略するが、図1においては、油分離器5で分離された油の通るバイパス回路24と、冷凍サイクルから戻る冷媒の通る入口配管25とが合流せずに、それぞれバイパス回路24がアキュムレータ40内の油流入管26に、入口配管25が冷媒流入管27に直接接続されるところが図10の構成と異なっている。本実施例では、室内機31を2台並列に接続した例を示しているが、1台または複数台接続しても良い。
図3は、本実施例におけるアキュムレータ40の内部構造図である。本実施例では、アキュムレータ40の容器内部に、アキュムレータ40よりも径が小さく上部が開口した小型のタンク80を上方に設置しており、このタンク80の底部を油貯留部81としている。そして油分離器5により分離された油60は、油流入管26から流入し、油貯留部81内部に貯留される。
一方、冷凍サイクルから戻る冷媒は冷媒流入管27から流入し、ガス冷媒と液冷媒との気液分離がされた後、液冷媒61がアキュムレータ40の容器底部の液冷媒貯留部82に貯留される。すなわち本実施例においては、アキュムレータ40の内部に油貯留部81とこの油貯留部81とは別の液冷媒貯留部82という2つの貯留部を形成し、それらの上部空間を連通させているものである。油流入管26は油貯留部81内へ、冷媒流入管27は液冷媒貯留部82内へ向かって吐出されるように開口しており、それぞれの配管から流入する油や冷媒が混合せずに各貯留部へ貯留される構成となっている。
U字形状の冷媒戻し管52は、冷媒流入管27から流入したガス冷媒を上端に形成される流入部55から吸い込むものであり、流入部55から液冷媒貯留部82の底部に向かうように構成される。そして冷媒戻し管52は、液冷媒貯留部82の底部においてU字形状に折り曲げられて上方に向かい、その他端がアキュムレータ40の上部にて吸込配管22と接続される。また冷媒戻し管52は吸込配管22との接続口近傍に均圧穴76を備える。
そして冷媒戻し管52の下部には液冷媒貯留部82の底部に貯留された液冷媒を吸い込む液冷媒戻し穴74(開口部)が形成され、この液冷媒戻し穴74(開口部)により吸い込んだ液冷媒61を上方に流す。これにより液冷媒戻し穴74(開口部)から吸い込まれた液冷媒61は冷媒戻し管52の内部を通るガス冷媒と共に吸込配管22へと流出する構造となっている。
また冷媒戻し管52は液冷媒戻し穴74よりも高く、かつ冷媒戻し管52の吐出側の位置に液冷媒戻し穴75が形成されており、内部に貯留される液冷媒61の量が増えると、圧縮機1へ戻る液冷媒61の流量が増大するように構成されている。
一方で、油貯留部81の底部に貯留された油を吸いこむ油戻し穴72(開口部)を有し、上方に油を流す油戻し管53が配置され、図3では油戻し管53の油戻し穴72(開口部)は油貯留部81の底部において下方に開口する構成となっている。また油戻し管53の他端は、接続部54で冷媒戻し管52に接続されて油戻し管53及び冷媒戻し管52の流路が合流するように構成されている。
次にこのアキュムレータ40内における動作について説明する。アキュムレータ40には冷凍サイクル中で蒸発したガス冷媒が冷媒流入管27から流入し、冷媒戻し管52の上端に形成される流入部55から吸い込まれ、冷媒戻し管52から圧縮機1の吸込配管22へと流出する。このときガス冷媒が冷媒戻し管52の内部を流れることによって圧力損失が生じ、冷媒戻し管52内の圧力が低下する。これにより、アキュムレータ40の内部空間と接続部54の間に差圧が生じるため、この差圧に応じて油貯留部81に貯留された油が油戻し管53を通って冷媒戻し管52内部へと流出する。したがって、油は冷媒とともに吸込配管22を通って圧縮機1へ流入するので、この作用によって、圧縮機1への給油が可能となっている。
以上のように本実施例では、アキュムレータ40内部において、油60と液冷媒61とが油貯留部81と液冷媒貯留部82とに分けて別々に貯留される構造となっており、それぞれ冷媒戻し管52内部へとガス冷媒の流量に応じて吸入される構造となっているため、液冷媒61が溜まった状態であっても、油戻し管53からの給油が可能であり、圧縮機1の信頼性を高めることが可能となっている。
また、油分離器5で分離されずに冷凍サイクル中に流出した1部の油は、冷媒流入管27からアキュムレータ40内に流入するので、液冷媒貯留部82に貯留されることになる。このような場合であっても、本実施例では、液冷媒戻し穴74を介して冷媒戻し管52内部へ取り込まれ、圧縮機1へ吸い込まれるので、油が戻らなくなることを防止できる。このように液冷媒貯留部82に溜まる油を排出する機能も備えているので、油不足になることを防止でき、信頼性の高い空気調和装置を提供することができる。
ここで本実施例では、油は油戻し管53により上方に向かって流れ、かつ接続部54の高さを油貯留部81の上端よりも高い位置としているため、空気調和装置の停止時には、油戻し管53内部の油は重力によって油貯留部81内に戻る。よって、この場合に圧縮機1に給油されることはない。なお、油貯留部81の上端とは小型タンク80の壁面の上端、あるいは小型タンクの上部開口部が形成される高さ位置を示す。
一方で接続部54が油貯留部81の上端よりも低い位置に配置された場合において、油貯留部81の油面高さが接続部54よりも高い位置にあった場合は、運転停止時に接続部54と油貯留部81の油面高さが同じになるまで油60は油戻し管53を通じて冷媒戻し管52側へと流出し、その後、冷媒戻し管52の底部に設けた液冷媒戻し穴74から液冷媒貯留部82内へと流出することになる。この場合、大量の油が冷媒と混合してしまうことになり、この状態において2相分離が生じると油が浮いて液冷媒戻し穴74から戻らなくなる虞があるため、油不足により信頼性を損なう可能性があった。
そこで本実施例では、接続部54の位置を油貯留部81の上端よりも高い位置に配置するとしたので、油60を確実にアキュムレータ40内の油貯留部81に液冷媒61とは別に貯めておくことができ、2相分離を回避できる。したがって、圧縮機1への給油を確保することが可能となるため、空気調和装置の信頼性を向上させることができる。
また圧縮機1へ給油される油の量は、冷媒戻し管52の流入部55から接続部54までの冷媒側圧力損失によって定まるものであり、言い換えると冷媒の流量に応じて定まる。圧縮機1に必要な給油量は、冷媒の流量と相関があるので、この作用により、圧縮機1に過剰に給油することを防止することができるので、圧縮機1の効率を高く保つことができ、省エネルギー性が高い空気調和装置を提供することができる。
ここで一般に、冷媒戻し管52の流入部55は冷媒圧力損失が過剰に増大しないように、冷媒戻し管52の内径又は横断面積と同じに開口されており、仮に液冷媒61が冷媒戻し管52の流入部55よりも高い位置までくると大量の液冷媒61が吸い込まれることになる。この状況が発生すると、圧縮機1の信頼性に影響を与える可能性があるので、冷媒戻し管52の流入部55は、液冷媒61を吸い込むことが無いように高さが設計されている。
そこで本実施例では小型タンク80により構成される油貯留部81の上端は、冷媒戻し管52の吸入側の上端の流入部55よりも高い位置となるように配置されるようにしている。これにより、液冷媒が小型タンク80により構成される油貯留部81の壁面を越えて油貯留部に流入することを防止することができる。よって、冷媒と油とが混合することを防止することができるので、2相分離の問題を回避することのでき、信頼性の高い空気調和装置を提供することができる。
また、余剰油を貯留する油貯留部81内に貯留される油60の量が増えた場合、圧縮機1内の油保有量が減少している虞がある。そこで本実施例の油戻し配管53は油戻し穴72(開口部)よりも高く、かつ小型タンク80により構成される油貯留部81の上端よりも低い位置に油戻し穴73が形成されるものとしている。これにより、油60の戻し量を増加させ、圧縮機1への給油量を増やすことができるため、圧縮機1の信頼性を高めることができる。
また本実施例では上部に形成された油戻し穴73の内径又は面積は、油戻し穴72(開口部)の内径又は面積よりも大きくするようにしている。なお、以下の実施例において穴の面積とは、図3の油戻し穴73のように配管の表面に形成されたものであれば、油戻し穴73が形成される表面積を示し、油戻し穴72のように配管の端部を開放することで形成されたものであれば、油戻し穴72の配管の横断面積を示すものとする。
これにより、油戻し穴73の位置まで油60の量が増加した場合には、油60の戻り量を大幅に増加させることができるので、圧縮機1の信頼性をさらに高めることができる。なお、油戻し穴73により油戻し量を多くしても、さらに圧縮機1へ油を戻す必要がある場合には、小型タンク80から溢れて液冷媒貯留部82へと流出するため、液冷媒戻し穴74から液冷媒61とともに油を戻すことで給油量をさらに増加させることができる。
ところで冷凍サイクルから戻る冷媒がガス冷媒と液冷媒が混合した2相状態の場合には、冷媒流入管27から流入した冷媒が気液分離され、ガス冷媒が冷媒戻し管52の流入部55から吸込配管22へ向かい、液冷媒61は液冷媒貯留部82の底部に貯留される。アキュムレータ40から一度に大量の液冷媒61が圧縮機1へ戻ることが無いように、液冷媒61は冷媒戻し管52の下端近傍の液冷媒戻し穴74からガス冷媒と混合されて少しずつ圧縮機1へ戻される。
液冷媒の流量は、冷媒戻し管52の流入部55から液冷媒戻し穴74までの冷媒圧損により生じる冷媒戻し管52の内部と外部との圧力差に応じて定まる。本実施例では、冷媒戻し管52により液冷媒を圧縮機1に徐々に戻すことができるので、一度に大量の液冷媒が戻ることを防止できるだけでなく、積極的に戻すことにより、アキュムレータ40内部の液冷媒を早期に減少させることができる。
ところで、油戻し管53による圧縮機1への油戻し量は、上述の通り冷媒戻し管52内を流れる冷媒流量によって定まるが、油貯留部81の油面高さから接続部54までの高低差によって生じる重力の影響、すなわちヘッド差よりも冷媒戻し管52内の冷媒圧力損失が大きくなければならないという制約が生じる。空気調和装置の省エネルギー性を高めるためには、冷媒圧力損失は小さいほうが望ましい。
そこで本実施例では小型タンク80により構成される油貯留部81の底面は液冷媒貯留部82の底面よりも高い位置に配置されるようにしている。これにより、所定量の給油に必要な油のヘッド差が小さくなり、冷媒戻し管52内の冷媒圧力損失を小さくすることができるので、省エネルギー性の高い空気調和装置を提供することができる。
また本実施例では、冷媒戻し管52は上部の液冷媒戻し穴75の内径又は面積を液冷媒貯留部82の底部の液冷媒戻し穴74の内径又は面積よりも大きくするように構成している。これにより、液冷媒の液面が上部の液冷媒戻し穴75より高くなり難くなるので、液冷媒と油が液冷媒貯留部82に混在した状態であり、油が上方に浮く場合には、油が液冷媒戻し穴75の近傍に存在することになるので、液冷媒戻し穴75を介して油を圧縮機1へ戻すことができ、やはり信頼性を向上させることができる。
本発明の第2の実施例を、図4を用いて説明する。実施例1と同様の点については説明を省略する。
図4は、本実施例におけるアキュムレータ40の内部構造図である。図4に示すように本実施例の油戻し管53は、油貯留部81の底部から上方に向かい、前記油貯留部81の上端よりも低い位置において小型タンク80の壁面部を介して冷媒戻し管52に向かうように構成されている。これにより、実施例1では油戻し管53は油貯留部81から油貯留部81の上端よりも高い位置から冷媒戻し管52に向かうように構成されていたのに対し、本実施例の構成によれば、油貯留部81の油面高さと接続部54との高低差を小さくすることができる。
よって、油戻し管53から冷媒戻し管52へ所定量の油を流すために必要となる冷媒戻し管52の冷媒圧力損失を小さくすることができる。したがって、冷媒戻し管52の冷媒圧力損失が小さくしながら圧縮機1への適量の油戻しを行うことができるため、省エネルギー化を図りつつ、信頼性の高い空気調和装置を提供することができる。
また本実施例では、油戻し管53の油戻し穴72(開口部)から、油戻し管53と小型タンク80との接続箇所の高さが、実施例1における油戻し管53の油戻し穴72(開口部)から、油戻し穴73までの高さに相当する。油貯留部81内の油が油戻し穴72(開口部)から冷媒戻し管52に流入する原理は、実施例1と同様であるが、本実施例では、油面高さが接続部54よりも高くなると、ヘッド差により油が冷媒戻し管52側へ流出することになる。
したがって、油貯留量が増大すると、ヘッド差を利用して圧縮機1への給油量を増大させることができるため、実施例1では必要であった上部の油戻し穴73を不要とすることができる。
本発明の第3の実施例を、図5を用いて説明する。実施例1と同様の点については説明を省略する。
図5は、本実施例におけるアキュムレータ40の内部構造図である。
本実施例では油戻し管53が略U字形状に形成されており、冷媒流入管27から流入したガス冷媒が油戻し管53の上端に形成される流入部77から吸い込まれ、油戻し管53から圧縮機1の吸込配管22へと流出する。つまり油戻し管53は吸込み側の流入部77から下方に向かい油貯留部81の底部においてU字形状に折り曲げられ、上方に向かい吸込配管22と接続されるように構成される。
このときガス冷媒が油戻し管53の内部を流れることによって圧力損失が生じ、油戻し管53内の圧力が低下する。これにより、油戻し管53の底部に形成される油戻し穴72(開口部)の内部と外部との圧力差が生じるため、この差圧に応じて油貯留部81に貯留された油が油戻し管53を通って吸込配管22へ流出する。したがって、油は冷媒とともに吸込配管22を通って圧縮機1へ流入するので、この作用によって、圧縮機1への給油が可能となっている。また、冷媒戻し管52は本実施例においてはガス冷媒が流れるものではないため、油戻し管53の断面積は冷媒戻し管52の断面積よりも大きくしている。
本実施例の構成によれば、実施例1、2の冷媒戻し管52に比べて短い油戻し管53内部をガス冷媒が流れることで油を圧縮機1に戻すものであるため、実施例1に比べて油戻し管53における圧力損失を小さくすることができ、省エネルギー性を高めた空気調和装置を提供することができる。
また油戻し配管53には油戻し穴72(開口部)よりも高く、かつ小型タンク80により構成される油貯留部81の上端よりも低い位置に油戻し穴73が形成される。これにより、油60の戻し量を増加させ、圧縮機1への給油量を増やすことができるため、圧縮機1の信頼性を高めることができる。
一方で、冷媒戻し管52は液冷媒貯留部82の底部に貯留された液冷媒を吸いこむ液冷媒戻し穴74(開口部)を有し、液冷媒戻し穴74(開口部)により上方に液冷媒を流すものである。この図5では冷媒戻し管52の液冷媒戻し穴74(開口部)は液冷媒貯留部82の底部において下方に開口する構成となっている。液冷媒戻し穴74(開口部)の他端は、油貯留部81内の油面よりも高い位置に設けられた接続部54で、冷媒戻し管52と油戻し管53とを接続することで流路を合流させるものとしている。
これにより冷媒戻し管52の液冷媒戻し穴74をアキュムレータ40の底面に近い位置とすることができるため、底面に貯留してU字形状配管の場合には吸入できない油があったとしても本実施例の液冷媒戻し穴74(開口部)であれば、吸入可能とすることができる。
本発明の第4の実施例を、図6を用いて説明する。実施例3と同様の点については説明を省略する。
図6は、本実施例におけるアキュムレータ40の内部構造図である。本実施例では、冷媒戻し管52の構成を実施例3とは異なるものとして実施例1と同様のものを用いている。油戻し管54の構成は実施例3と同様なので詳細な説明は省略する。
本実施例の冷媒戻し管52では略U字形状に形成されており、冷媒流入管27から流入したガス冷媒が冷媒戻し管52の上端に形成される流入部55から吸い込まれる。また、冷媒戻し管52は吸込み側の流入部55から下方に向かい、液冷媒貯留部82の底部においてU字形状に折り曲げられ、上方に向かうように構成される。そして、油貯留部81内の油面よりも高い位置に設けられた接続部54で、冷媒戻し管52と油戻し管53とを接続することで流路を合流させるものとしている。
したがって、本実施例では、ガス冷媒が油戻し管54の流入部77及び冷媒戻し管52の流入部55の双方から流入し、それぞれが吸込配管22に向かって流れることで、油戻し管54では油戻し穴72(又は油戻し穴73)から油を吸込み、また冷媒戻し管52では液冷媒戻し穴74(又は液冷媒戻し穴75)から液冷媒を吸い込む。これによりガス冷媒が流れるとともに油及び液冷媒を圧縮機1に供給することを可能とするものである。
図5に示す実施例3の構成によれば、ガス冷媒が油戻し管54を流れることで同様に油及び液冷媒を圧縮機1に供給可能であったが、冷媒戻し管52のヘッド差が大きいため、液冷媒61がアキュムレータ40に溜まり過ぎないようにして冷凍サイクルに戻すには、冷媒戻し管52のヘッド差よりも大きくなるように油戻し管54にガス冷媒が流れる際に圧力損失をつけて接続部43の圧力を大きく低減する必要があった。
そこで本実施例においては、上記した構成とすることにより、接続部54における圧力を図5のように低減しなくとも冷媒戻し管52にガス冷媒が流れることで液冷媒戻し穴74(又は液冷媒戻し穴75)から液冷媒を吸い込むことが可能であるため、実施例3に比べて圧力損失を小さくでき、さらなる省エネルギー化を図ることが可能となる。
なお、本実施例では小型タンク80を用いて油貯留部81と液冷媒貯留部82とを分ける構成としたが、これに限定されるものではなく、アキュムレータ40の底部に仕切板を設けることにより、仕切り板の一方と他方の側で各貯留部を形成する構成としても良い。また油戻し管53と冷媒戻し管52は、必ずしもアキュムレータ40内部で接続する必要はなく、油貯留部81の油面より高い位置であれば、アキュムレータ40の外側にて接続されてもよい。
本発明の第5の実施例を、図7を用いて説明する。実施例4と同様の点については説明を省略する。
図7は、本実施例におけるアキュムレータ40の内部構造図である。本実施例では、油戻し管53及び冷媒戻し管52をU字形状とし、これらを直列に接続したものである。
まず、冷媒戻し管52は略U字形状に形成されており、冷媒戻し管52は上端に形成される流入部55からガス冷媒が流入した後、液冷媒貯留部82の底部に向かうように構成される。そして、冷媒戻し管52は液冷媒貯留部82の底部において、液冷媒戻し穴74が形成されるとともにU字形状に折り曲げられ、液冷媒戻し穴74で液冷媒を吸い込んだ後、上方に向かうように構成されている。
油戻し管53は冷媒戻し管52と上部の接続部54において連結されて構成されており、油戻し管53はこの接続部54から油貯留部81の底部に向かうように構成される。なお、ここでは油戻し管53と冷媒戻し管52とを分けて、さらにその間を接続部54と呼んでいるが、これらは一体に構成されていてもよい。
そして、油戻し管53は油貯留部81の底部において、油戻し穴72が形成されるとともにU字形状に折り曲げられ、油戻し穴72で油を吸い込んだ後、上方に向かい吸込配管22と接続するように構成されている。
本実施例においても接続部54は油貯留部81の油面高さよりも高い位置に配置するようにしているため、油と液冷媒を確実に分けて貯留しておくことができる。また高い位置に配置される油貯留部81内に配置される油戻し管が下流側になるように構成している。配管内の冷媒圧力損失は、油の混合比率が高いと大きくなる傾向がある。したがって、油の混合比率が高くなる油戻し管を下流側に配置することで、冷媒圧力損失の増加を抑制することができる。
また直列に接続したことにより、配管のロー付け作業部を少なくすることができるので、製作が容易となり、信頼性も向上させることができる。
本発明の第6の実施形態を、図8を用いて説明する。
図8は本実施例における空気調和装置の構成を示す冷凍サイクルの構成図である。本実施例では、アキュムレータを2つの液冷媒量タンク41と油用タンク42で構成した。冷凍サイクルからの冷媒が流れる入口配管25は、液冷媒用タンク41に接続され、油分離器5からの油が流れるバイパス回路24は、油用タンク42に接続される。液冷媒用タンク41の内部には、上方に開口し、底部近傍でU字形状に曲げられた液戻し管52が配置されており、液戻し管52のU字形状部近傍には液戻し穴74が配置されている。
また油用タンクには、上方に開口し、底部近傍でU字形状に曲げられた油戻し管53が配置されており、底部近傍の配管部には油戻し穴71が形成されている。また油用タンク42と液冷媒用タンク41は、それぞれのタンク上端部近傍を連通させる連通配管29で接続されている。冷凍サイクルから戻るガス冷媒および液冷媒は、液冷媒用タンク41の内部で気液分離され、液戻し管52の内部を流れるガス冷媒と共に、液冷媒が圧縮機1の吸込配管22に流出する。
一方、油分離器5から戻る油は油用タンク42の内部へ流入する。油用タンク42には、液冷媒用タンク41の上端近傍に開口する連通配管29から冷媒が流入するが、液冷媒用タンク41内にて気液分離されたガス冷媒のみが流入するので、油と液冷媒が混合することを防止している。油は液冷媒用タンク41から流入するガス冷媒と共に、油戻し管53を通って油用タンク42外へと流出し、油用タンク42内の油面よりも高い位置にて、液冷媒用タンク41から流出する冷媒と合流する。
したがって、運転停止時を含め油用タンク内に貯留される油と、液冷媒用タンク内に貯留される液冷媒とが混合することはなく、信頼性が高くかつ、省エネルギー性の高い空気調和装置を提供することができる。
本発明の第7の実施形態を、図9を用いて説明する。
図9は本実施例における空気調和装置の構成を示す冷凍サイクルの構成図である。本実施例では、室外機90を2台並列に接続することで1台の室外ユニットとして機能させる方式の空調機に適用した場合の実施例のサイクル系統図を示している。
複数台の室外機を並列に接続する場合には、サイクルから戻った冷媒が一方の室外機に偏って戻る場合があり、このような場合には他方の室外機で油不足が生じるので、信頼性上の課題があった。このような課題に対して従来技術1に示したように、アキュムレータ40内に第1の油戻し穴と第2の油戻し穴を備える技術が知られている。
実施例1〜6においては、いずれも油戻し管の下端近傍に第一の油戻し穴72、その上方に第2の油戻し穴73を設ける構成としたので、油量が増加した場合には、圧縮機1への給油量を増加せしめ、サイクル中への油流出量を増加させることができるので、最終的に室外機間の保有油量の不均一を是正することが可能な構成となっている。したがって、このようなサイクル構成のシステムに適用した場合であっても、信頼性の高い空気調和装置を提供することができる。
1…圧縮機、5…油分離器、26…油流入管、27…冷媒流入管、40…アキュムレータ、52…冷媒戻し管、53…油戻し管、55…冷媒戻し管の吸入側の上端、72・73…油戻し穴、74・75…液冷媒戻し穴、81…油貯留部、82…液冷媒貯留部。

Claims (7)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機と、
    該圧縮機により圧縮された冷媒から油を分離する油分離器と、
    前記圧縮機の吸込側に配置されるアキュムレータと、を備えた空気調和装置において、
    冷凍サイクルに封入される冷媒と冷凍機油とが、冷媒に対する油濃度が20〜50%の範囲で低温側二層分離温度が−20℃を上回るような物性で構成されるとともに、
    前記アキュムレータは、
    前記油分離器により分離された油が流入する油流入管と、
    冷媒が流入する冷媒流入管と、
    前記油流入管から流入する油を貯留する油貯留部と、
    前記油貯留部とは別に前記冷媒流入管から流入する液冷媒を貯留する液冷媒貯留部と、
    前記油貯留部の底部に貯留された油を吸いこむ開口部を有し、上方に油を流す油戻し管と、
    前記液冷媒貯留部の底部に貯留された液冷媒を吸い込む開口部を有し、上方に液冷媒を流す冷媒戻し管と、を備え、
    前記冷媒戻し管と前記油戻し管とを合流させ、前記冷媒流入管からの冷媒が前記冷媒戻し管又は前記油戻し管を流れることを特徴とする空気調和装置。
  2. 請求項1に記載の空気調和装置において、
    前記油戻し管と前記冷媒戻し管とを前記油貯留部の上端よりも高い位置で合流させたことを特徴とする空気調和装置。
  3. 請求項1に記載の空気調和装置において、
    前記油貯留部の上端は、前記冷媒戻し管の吸入側の上端よりも高い位置となるように配置されたことを特徴とする空気調和装置。
  4. 請求項1に記載の空気調和装置において、
    前記油戻し管の開口部は、前記油貯留部の底部において形成された第1の油戻し穴として形成されるとともに、
    前記油戻し管は前記第1の油戻し穴よりも高く、かつ前記油貯留部の上端よりも低い位置に第2の油戻し穴が形成され、
    前記第2の油戻し穴の面積は、前記第1の油戻し穴の面積よりも大きいことを特徴とする空気調和装置。
  5. 請求項1に記載の空気調和装置において、
    前記油貯留部の底面は前記液冷媒貯留部の底面よりも高い位置に配置されたことを特徴とする空気調和装置。
  6. 請求項1に記載の空気調和装置において、
    前記冷媒戻し管の開口部は、前記液冷媒貯留部の底部において形成された第1の液冷媒戻し穴として形成されるとともに、
    前記冷媒戻し管は前記第1の液冷媒戻し穴よりも高く、かつ冷媒戻し管の吐出側の位置に第2の液冷媒戻し穴が形成され、
    前記第2の液冷媒戻し穴の面積は、前記第1の液冷媒戻し穴の面積よりも大きいことを特徴とする空気調和装置。
  7. 請求項1に記載の空気調和装置において、
    冷凍サイクルに封入される冷媒のうち70重量%以上がR32であるとともに冷凍機油にエステル油が用いられることを特徴とする空気調和装置。
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