JPH1112994A - 白板紙 - Google Patents

白板紙

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JPH1112994A
JPH1112994A JP16606697A JP16606697A JPH1112994A JP H1112994 A JPH1112994 A JP H1112994A JP 16606697 A JP16606697 A JP 16606697A JP 16606697 A JP16606697 A JP 16606697A JP H1112994 A JPH1112994 A JP H1112994A
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JP
Japan
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pulp
white paperboard
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present
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Pending
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JP16606697A
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English (en)
Inventor
Masahito Kunugi
正仁 功刀
Iwao Yoshimoto
巌 吉本
Keiji Baba
啓司 馬場
Shinichi Kirita
真一 桐田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 白板紙の表層の塗工表面と裏層が荷重を受け
て接触し、これを剥がす時に裏層表面の一部が表層塗工
面に取られて転移することがある。この現象がおこる
と、印刷した時に表面に付着している不純物により印刷
が損なわれるトラブルが発生する。本発明は、この印刷
トラブルを解消することを課題とする。 【解決手段】 表層、中層、裏層の3層以上の層から成
り、表層表面には顔料塗工層を有する白板紙において、
裏層が脱墨しない古紙を主体とする層であり、裏層の離
解パルプのフリーネスが100〜300mlであること
を特徴とする白板紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装用の箱などに
使用される白板紙に関する。
【0002】
【従来の技術】白板紙は例えば、洗剤箱、ティッシュペ
ーパーの箱、写真フィルムの箱、市販の薬の箱などの物
品包装用の箱として広く使用されている。また、本のカ
バー、絵本などのような包装以外の用途にも使用されて
いる。
【0003】白板紙は一般に表層、中層、裏層の少なく
とも3層以上からなり、中層には脱墨しない古紙パルプ
が使用され、表層にはバージンパルプまたは脱墨された
白色度の高い古紙パルプを用いる。裏層は用途により異
なり、両面に白色度が必要な場合は表層と同様とし、そ
の必要がない場合は白色度の低い古紙パルプを用いる。
中層の色を隠蔽するためには、表層には隠蔽性が必要
で、ある程度の厚さが必要となる。しかし、表層のみに
隠蔽性を求めるとコスト的に問題があるので、中層と表
層の間に、ある程度の白色度のある表下層を設けること
が多い。より美しい外観を必要とする場合には、一般の
印刷用塗工紙と同様に、白色度が高い顔料を用いた塗料
を表層表面に塗工する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】白板紙は、抄紙・塗工
後、印刷機にかけられるまでの間、巻取または枚葉で保
存・輸送されるが、表層の塗工表面と裏層が荷重を受け
て接触している時間があり、これを剥がす時に裏層表面
の一部が表層塗工面に取られて転移することがある。こ
の現象を「裏ケバ」と称する。「裏ケバ」がおこると、
印刷した時に表面に付着している不純物により印刷が損
なわれるトラブルが発生する。本発明は「裏ケバ」によ
る印刷トラブルを解消することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は以下の構成を採る。即ち本発明の第1の発
明は、表層、中層、裏層の3層以上の層から成り、表層
表面には顔料塗工層を有する白板紙において、裏層が脱
墨しない古紙を主体とする層であり、裏層の離解パルプ
のフリーネスが100〜300mlであることを特徴と
する白板紙に関するものである。
【0006】本発明の第2の発明は、裏層の離解パルプ
中の結束繊維の数が10個/(100g乾燥パルプ)以
下である、第1の発明に記載された白板紙に関するもの
である。さらにまた本発明の第3の発明は、裏層の離解
パルプ中に存在する粒径0.0025mm2以上の灰分
の個数が、1.8mm×2.38mmの面積当たり10
個以下である、第1の発明又は第2の発明に記載された
白板紙に関するものである。
【0007】本発明者らの研究によれば、裏ケバは裏層
の原料古紙の種類やロットにより発生するものである。
裏ケバを解決する手段として、表層に塗工する塗料のバ
インダーの物性変更や添加剤添加等による方法、裏面へ
の塗工物質の検討による方法も考えられる。しかし、裏
ケバは本質的には原料の品質のバラツキによるものであ
り、原料に根本的な対策を施すことが望ましい。本発明
者らは、このような観点に立って研究した結果、裏層を
剥離して離解した古紙パルプのフリーネス、結束繊維の
数、一定粒径以上の粒径の大きな灰分の個数等が大きな
要因であることを発見し、本発明に到達した。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の対象とする白板紙は少な
くとも表層、中層、裏層の3層からなり、多くの場合表
層と中層の間に表下層を設ける。表下層のパルプは表層
より白色度が低く、中層の着色を隠蔽することを主眼と
する層である。各層は2層以上でも良く、合計で5〜9
層抄きの場合が最も多い。
【0009】表層は最外層であり、白色度の高いパルプ
を使用し、中の着色を完全に隠蔽する。表層に使用する
パルプは、晒パルプであり、広葉樹、針葉樹のいずれで
も良く、化学パルプ、機械パルプのいずれでも良い。ま
た、脱墨古紙パルプも使用でき、これらを混合して配合
されても良い。
【0010】本発明は、表層の表面に顔料塗工層を設け
た白板紙を対象とする。顔料塗工は一般の印刷用塗工紙
に使用する塗料と同様の塗料で行われる。塗料は、クレ
ー、炭酸カルシウムなどの顔料、SBRラテックス、澱
粉、ポリビニルアルコールなどのバインダーなどから構
成される。
【0011】中層には新聞古紙、雑誌古紙、雑古紙など
を脱墨しないで使用する。裏層は一般的には中層と同様
である。特別な場合には裏層にも表層と同様なパルプを
用いて、両面に美粧性を出すこともある。しかしながら
本発明に規定する裏層とは、表面塗工された面と反対側
の最外層を指す。本発明は、裏層には主として脱墨しな
い古紙パルプを用いる場合を対象とし、具体的には、裏
層の全パルプのうち50重量%以上が脱墨しない古紙パ
ルプである。本発明において「裏層の離解パルプのフリ
ーネス」、「裏層の離解パルプ中の結束繊維の数」、
「裏層の離解パルプ中の粒径0.0025mm2以上の
灰分の個数」とは、それぞれ板紙の裏層を剥離して再離
解した古紙パルプのフリーネス、結束繊維の数、灰分の
個数をいう。
【0012】本発明の「フリーネス」とはJIS P 8121の
「カナダ標準ろ水度試験方法」によるフリーネスを言
う。本発明においては、裏層に用いる離解パルプのフリ
ーネスが100〜300mlの範囲にあることが必要で
ある。フリーネスが100mlに満たないと裏層表面の
強度が低下し、300mlを越えると、裏層表面の結束
繊維の増加、灰分の未分散により、表層塗工面にとられ
る結束繊維、灰分の数が増加する。本発明において、裏
層に用いる離解パルプのフリーネスを100〜300m
lの範囲にする方法としては、クリーナー、ウオッシャ
ー、フィルター、セパレーター等を使用して微細繊維や
灰分を除去する方法、リファイナー、ディスパーザー、
ニーダー等により、結束繊維や灰分を細分化する方法等
があげられる。
【0013】本発明において、更に裏ケバを確実に防止
するためには、裏層に用いる離解パルプ中の結束繊維の
数が10個/(100g乾燥パルプ)以下であることが
望ましい。裏層に用いる離解パルプ中の結束繊維の数を
10個/(100g乾燥パルプ)以下に調節する方法と
しては、スクリーンにより、結束繊維を除去する方法、
リファイナー、ディスパーザー、ニーダー等により、結
束繊維を細分化する方法等があげられる。結束繊維の測
定方法は実施例の所に記載する方法による。
【0014】本発明において、更に裏ケバを確実に防止
するためには、裏層の離解パルプ中に存在する粒径0.
0025mm2以上の灰分の個数が、1.8mm×2.
38mmの面積当たり10個以下であることが望まし
い。裏層に用いる離解パルプ中の粒径0.0025mm
2以上の灰分を1.8mm×2.38mmの面積当たり
10個以下に制御する方法としては、苛性ソーダ、界面
活性剤等の離解促進剤による化学的な灰分の分散方法、
リファイナー、ディスパーザー、ニーダー等による機械
的な灰分の分散方法があげられる。灰分の測定は実施例
の所に示した方法による。
【0015】
【実施例】以下に本発明を実施例により、さらに詳細に
説明する。なお測定方法は以下による。 <白板紙の裏層を剥離して再離解した古紙パルプの製造
方法>白板紙を温度20〜80℃の水に充分に浸漬した
のち、裏層のみを剥離したものを再離解した。離解方法
はJIS P8209の「パルプ試験用手すき紙調成方
法」に定められた標準離解機を用いた。 <フリーネス測定方法>白板紙の裏層を剥離して再離解
した古紙パルプのフリーネスを測定した。測定方法はJI
S P 8121の「カナダ標準ろ水度試験方法」を用いた。 <結束繊維の測定方法>白板紙の裏層を剥離して再離解
した古紙パルプ(絶乾重量100g)のスラリーを6c
utフラットスクリーンにかけた。このスクリーン上に
残った残渣を濾紙にとり、GP反応液をたらして赤紫色
に変色した結束繊維の数を数えた。 <粒径の大きな灰分の面積測定方法>白板紙の裏層を剥
離して再離解した古紙パルプの電子顕微鏡写真を撮影
し、1.8mm×2.38mmの面積中にある粒径0.
0025mm2以上の灰分の個数を数えた。
【0016】<実施例1〜5、比較例1〜2>新聞/週
刊誌=2/1の割合の古紙を裏層原料として使用した。
この古紙を離解し、通常のクリーニング、スクリーニン
グ工程を経た後の灰分は15〜25%であった。上記ス
ラリーを、スクリーンやリファイナー、デイスパーザ
ー、ニーダー等の処理条件を変更して処理し、トータル
米坪230〜500g/m2の白板紙の裏層(米坪40g/
m2)用の原料として使用した。この裏層用の原料は、製
造された白板紙の裏層を剥離して再離解した古紙パルプ
のフリーネス、結束繊維、灰分が表1となるように処理
された。(結束繊維、灰分は、各10回を測定した平均
値である。) 表層の上には、下記処方の塗料により顔料塗工層を1
9.5g/m2設けた。
【0017】<塗料配合> 上塗り:カオリン(ウルトラホワイト90)/炭酸カル
シウム(ブリリアント15)/酸化チタン(TCA33
3)=50/35/15(部)、及びラテックス22
部、澱粉6部。 下塗り:カオリン(イクシロン)/タンサンカルシウム
(エース25)/炭酸カルシウム(TI121S)=2
0/60/20(部)、及び、ラテックス14部、澱粉
4部。
【0018】各白板紙の裏ケバ評価を以下のように行っ
た。結果を表1に示す。 <裏ケバ評価方法> RI法:白板紙の裏面をRI印刷機(30回転)で印刷
し、ゴムロールにとられた繊維の個数を転写紙に写し取
り、その個数を測定する。 ホットプレス法:白板紙の表面と裏面を合わせて重ね、
60℃85%環境下に調湿後、ホットプレスで70℃、
20分間の加圧(30Kg/cm2)を行う。これを剥がし、
その際に、塗工面に取られた裏層の微細繊維数、結束繊
維数、コート粕、顔料のかたまりの数等を画像解析装置
で測定する。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明により、顔料塗工層や裏面の塗布
材料などに変更を加える必要がなく、かつ、確実に裏ケ
バを防止できるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桐田 真一 東京都江戸川区東篠崎2−3−2 王子製 紙株式会社江戸川工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表層、中層、裏層の3層以上の層から成
    り、表層表面には顔料塗工層を有する白板紙において、
    裏層が脱墨しない古紙を主体とする層であり、裏層の離
    解パルプのフリーネスが100〜300mlであること
    を特徴とする白板紙。
  2. 【請求項2】裏層の離解パルプ中の結束繊維の数が10
    個/(100g乾燥パルプ)以下である請求項1に記載
    された白板紙。
  3. 【請求項3】裏層の離解パルプ中に存在する粒径0.0
    025mm2以上の灰分の個数が、1.8mm×2.3
    8mmの面積当たり10個以下である請求項1又は2に
    記載された白板紙。
JP16606697A 1997-06-23 1997-06-23 白板紙 Pending JPH1112994A (ja)

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JP16606697A JPH1112994A (ja) 1997-06-23 1997-06-23 白板紙

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006183170A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Daio Paper Corp アルバム原紙
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JP2011012371A (ja) * 2009-07-06 2011-01-20 Daio Paper Corp 塗工板紙
JP2020133014A (ja) * 2019-02-14 2020-08-31 王子ホールディングス株式会社 白ボール及び塗工白ボール

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