JPH11129860A - エアバッグ制御装置 - Google Patents

エアバッグ制御装置

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JPH11129860A
JPH11129860A JP9298790A JP29879097A JPH11129860A JP H11129860 A JPH11129860 A JP H11129860A JP 9298790 A JP9298790 A JP 9298790A JP 29879097 A JP29879097 A JP 29879097A JP H11129860 A JPH11129860 A JP H11129860A
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JP
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vehicle
occupant
seat
airbag
shape
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JP9298790A
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English (en)
Inventor
Shuichi Takeuchi
修一 竹内
Takashi Suzuki
隆司 鈴木
Takuji Niisato
卓司 新里
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Tokai Rika Co Ltd
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Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアバッグ装置の不要な作動を防止すると共
に、乗員の体格や着座位置等による個人差を解消する。 【解決手段】 助手席12の着座部12Aには各格子領
域L(1、1) 〜L(5、5) の面積が一定の格子パターン38
が設けられている。格子パターン38は、助手席12の
着座部12Aに荷重が加わることによって変形する。格
子パターン38はCCDカメラ40で撮像され、制御回
路32は撮像された格子パターン38に基づいて各格子
領域の面積等を算出する。これにより乗員36の体格を
含む助手席12の荷重状態及び乗員36の着座位置を判
断できるので、算出された面積等に基づいてエアバッグ
袋体24の膨張率を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアバッグ制御装
置に係り、特に助手席側に備えられたエアバッグ装置の
作動を制御するエアバッグ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、乗用車等の車両の運転席側及
び助手席側等には着座している乗員の車両急減速状態時
における保護を補助するためのエアバッグ装置等の乗員
保護装置が搭載されている。この乗員保護装置には機械
着火式のもの、電気着火式のもの等が存在しているが、
いずれの乗員保護装置においても万一の車両急減速状態
時には確実に作動し、乗員の保護を補助しなければなら
ない。以下、電気着火式の乗員保護装置であるエアバッ
グ装置を対象にして説明する。
【0003】電気着火式のエアバッグ装置は、車両に取
り付けられた加速度センサによって所定値を超える加速
度が検出された場合に車両が急減速状態であると判断
し、インフレータを作動させ、このインフレータから噴
出されるガスによって袋体を乗員側に膨張させる。これ
によって、車両急減速状態時における乗員の安全性の向
上を図ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、助手席
側に備えられたエアバッグ装置は、車両の急減速状態を
検出した場合に運転席側に備えられたエアバッグ装置と
同時に作動する。このため、助手席に乗員が不在の場合
等のエアバッグ装置が作動する必要のない場合にでもエ
アバッグ装置が作動する、という問題がある。
【0005】また、車両の急減速状態を検出した場合に
エアバッグ装置が作動されるときの袋体の膨張率は常に
一定である。このため、乗員の体格や着座位置等によっ
てエアバッグ装置と乗員との間の距離や空間に個人差が
生じていた。
【0006】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたもので、エアバッグ装置の不要な作動を防止するこ
とができると共に、乗員の体格や着座位置等による個人
差を解消することができるエアバッグ制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、車両の急減速状態を検出す
る急減速状態検出手段と、作動時の膨張率が変更可能な
袋体を備え、前記急減速状態検出手段で前記車両の急減
速状態を検出した場合に該袋体を膨張させるエアバッグ
装置と、前記車両に備えられたシートの着座面を網羅す
るように設けられ、該シートに荷重が加わることによっ
て伸長して形状が変化する測定パターンと、前記測定パ
ターンの形状を測定する測定手段と、前記測定手段で測
定された前記測定パターンの形状に基づいて前記エアバ
ッグ装置の袋体の膨張率を設定する膨張率設定手段と、
前記エアバッグ装置の作動時に前記膨張率設定手段で設
定された膨張率で前記袋体の膨張を制御する膨張率制御
手段と、を有している。
【0008】請求項1に記載の発明によれば、エアバッ
グ制御装置には、車両の急減速状態を検出する急減速状
態検出手段が設けられている。急減速状態検出手段とし
ては、加速度センサ等が用いられ、この加速度センサに
よって所定値を超える加速度が検出された場合に車両が
急減速状態であることを検出する。また、エアバッグ制
御装置が作動を制御するエアバッグ装置は、作動時の膨
張率が変更可能な袋体が備えられている。エアバッグ装
置の袋体は、車両の急減速状態を検出した場合に所定の
膨張率で膨張する。
【0009】さらに、車両に備えられたシートの着座面
の裏面には、この着座面を網羅する測定パターンが設け
られている。測定パターンは、伸縮可能な部材であり、
シートに荷重が加わることによって伸長して形状が変化
する。エアバッグ制御装置には、測定パターンの形状を
測定する測定手段が設けられている。測定手段として
は、例えばCCDカメラを用いたり、発光素子と受光素
子によって構成された測定手段を用いることができる。
測定パターンの形状はシートに加わる荷重状態に応じて
変化することが予め分かっている。すなわち、シートに
加わる荷重の大きさに応じて測定手段で測定される測定
パターンの形状が変化する。従って、測定パターンの形
状を測定することにより乗員の体格を含むシートの荷重
状態を求めることができる。
【0010】また、エアバッグ制御装置には、エアバッ
グ装置の作動時における袋体の膨張率を設定する膨張率
設定手段が設けられている。膨張率設定手段は、測定手
段で測定された測定パターンの形状に基づいて袋体の膨
張率を設定する。すなわち、シートに着座している乗員
の体格を含むシートの荷重状態を考慮して袋体の膨張率
を設定する。例えば、測定手段で測定された測定パター
ンの形状と、シートに荷重が加わっていないときの測定
パターンの形状とを比較して変化がない場合にはシート
に乗員が着座していないと判断し、袋体の膨張率を0%
に設定する。なお、測定パターンの形状を測定した後、
形状の変化量を演算し、この変化量に基づいて袋体の膨
張率を設定してもよい。膨張率制御手段は、エアバッグ
装置の作動時の袋体の膨張率が膨張率設定手段で設定さ
れた膨張率になるように制御する。
【0011】このように、乗員の体格を含むシートの荷
重状態に応じた膨張率でエアバッグ装置の袋体が膨張す
るので、エアバッグ装置の不要な作動を防止できると共
に乗員の体格による個人差を解消することができる。
【0012】請求項2に記載の発明は、車両の急減速状
態を検出する急減速状態検出手段と、作動時の膨張率が
変更可能な袋体を備え、前記急減速状態検出手段で前記
車両の急減速状態を検出した場合に該袋体を膨張させる
エアバッグ装置と、前記車両に備えられたシートの着座
面を網羅するように設けられ、該シートに荷重が加わる
ことによって伸長して形状が変化する測定パターンと、
前記測定パターンの形状を測定する測定手段と、前記測
定手段で測定された前記測定パターンの形状に基づいて
前記シートに加わる荷重の重心位置を推定する重心位置
推定手段と、前記測定手段で測定された測定パターンの
形状及び前記重心位置推定手段で推定された前記シート
に加わる荷重の重心位置に基づいて前記エアバッグ装置
の袋体の膨張率を設定する膨張率設定手段と、前記エア
バッグ装置の作動時に前記膨張率設定手段で設定された
膨張率で前記袋体の膨張を制御する膨張率制御手段と、
を有している。
【0013】請求項2に記載の発明によれば、エアバッ
グ制御装置には、前述したように急減速状態検出手段及
びエアバッグ装置が設けられている。また、車両に備え
られたシートの着座面の裏面にはこの着座面を網羅し、
シートに荷重が加わることによって伸長する測定パター
ンが設けられている。測定手段は、測定パターンの形状
を測定する。測定手段としては、前述したようにCCD
カメラ等の撮像手段を用いたり、発光素子と受光素子に
よって構成することができる。
【0014】また、エアバッグ制御装置には、シートに
加わる荷重の重心位置を推定する重心位置推定手段が設
けられている。この重心位置推定手段は、測定手段で測
定された測定パターンの形状に基づいて荷重の重心位置
を推定する。これにより、シートに着座している乗員の
重心位置を判断することができる。従って、測定手段で
測定された測定パターンの形状に基づいてシートに加わ
る荷重の大きさ、すなわち乗員の体格を含むシートの荷
重状態を判断でき、かつ重心位置推定手段でシートに加
わる荷重の重心を推定することにより、シートに着座し
ている乗員の着座位置を判断することができる。
【0015】さらに、エアバッグ制御装置に設けられた
膨張率設定手段は、シートに加わる荷重の大きさ及びシ
ートに加わる荷重の重心位置に応じてエアバッグ装置の
作動時における袋体の膨張率を設定する。例えば、シー
トに加わる荷重が予め定められた所定値以上であり、か
つシートに加わる荷重の重心位置が車両の進行方向前方
に位置している場合には、乗員とエアバッグ装置との間
の距離が接近していると判断できるため、膨張率を低く
設定する。膨張率制御手段は、エアバッグ装置の作動時
の袋体の膨張率が膨張率設定手段で設定された膨張率に
なるように袋体の膨張を制御する。
【0016】このようにして、シートに加わる荷重の大
きさ、すなわち乗員の体格を含むシートの荷重状態、及
びシートに加わる荷重の重心位置、すなわち乗員の着座
位置に応じた膨張率でエアバッグ装置の袋体が膨張する
ので、エアバッグ装置の不要な作動を防止できると共に
乗員の着座位置の違いによる個人差を解消することがで
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1に示されるように、本実施の
形態に係るエアバッグ制御装置が搭載された車両10に
は、助手席12の車両前方のインストルメントパネル1
4に形成されたエアバッグドア16内にエアバッグ装置
18が収容されている。エアバッグドア16は、車幅方
向に対して長手状の矩形形状とされている。また、車両
10の運転席20にはステアリングホイール22の内部
に図示しないエアバッグ装置が収容されていると共に、
後部座席及び各座席の側方等にも車両10が急減速状態
になったときに乗員の安全性を向上させる目的でエアバ
ッグ装置が搭載されている(図示省略)。なお、図中の
矢印FRは車両前方方向を、矢印UPは車両上方方向を
示している。
【0018】以下、助手席12の車両前方に搭載された
エアバッグ装置18について説明する。
【0019】エアバッグ装置18は、車両10が急減速
状態となった場合、例えば車両10に取り付けられた加
速度センサ34(後述)によって検出された加速度が予
め定められた所定値以上であると判断した場合にインフ
レータを作動させることによって噴出されるガスにより
エアバッグ袋体24を所定の膨張率で膨張する。これに
より、エアバッグ袋体24はエアバッグドア16を破
り、車室内に展開する(図2参照)。
【0020】図3に示されるように、車両10に備えら
れたエアバッグ装置18のケース26は、車幅方向から
見た断面形状が略U字状とされている。また、ケース2
6には車両後方斜め上方に向けて開口部28が形成され
ている。この開口部28の内周部にはエアバッグ袋体2
4の開口縁部が固定されている。ケース26内の底部2
6Aの近傍には、円筒状のインフレータ30が車幅方向
に沿って配設されている。このインフレータ30にはガ
ス発生物質が充填されている。
【0021】インフレータ30は、インストルメントパ
ネル14の裏側下部に配設された制御回路32に接続さ
れている。制御回路32は、CPU、ROM、RAM及
び入出力ポートによって構成される図示しないマイクロ
コンピュータを含んで構成されている。また、制御回路
32には車両10の加速度を検出する加速度センサ34
及び助手席12の着座部12Aに設けられた格子パター
ン38(図4参照)の形状を撮像するCCDカメラ40
が接続されている。
【0022】図4に示されるように、格子パターン38
は助手席12の着座部12Aの内部に設けられ、着座部
12Aを網羅する形状とされている。この格子パターン
38の各格子領域L(1、1) 〜L(5、5) の大きさ、すなわ
ち面積は、助手席12の着座部12Aに荷重が加わって
いない場合に全て同一である(図5(A)参照)。これ
に対して、助手席12の着座部12Aに荷重が加わった
場合には、図5(B)に示されるように格子パターン3
8の形状は変化する。すなわち、格子パターン38の各
格子領域L(1、1) 〜L(5、5) の面積がそれぞれ変化す
る。なお、助手席12の着座部12Aに荷重が加わった
ときの各格子領域L(1、1) 〜L(5、5) の面積は、助手席
12の着座部12Aに加わる荷重の大きさに応じて変化
し、助手席12の着座部12Aに加わる荷重が大きい
程、各格子領域L(1、1) 〜L(5、5) の面積が大きくなる
ことが予め分かっている。従って、助手席12の着座部
12Aに加わる荷重と、格子パターン38の各格子領域
L(1、1) 〜L(5、5) の面積には相関関係がある。
【0023】なお、格子パターン38は、弾性部材等の
伸縮可能な部材によって構成されているため、助手席1
2の着座部12Aに荷重が加わって形状が変化した後に
再度元の形状に復元されるようになっている。
【0024】また、助手席12の着座部12AにはCC
Dカメラ40が配設されている。CCDカメラ40は、
前述した格子パターン38を撮像し、撮像結果を制御回
路32に出力する。制御回路32では、CCDカメラ4
0で撮像された格子パターン38と、予め定められた格
子パターン38(各格子領域L(1、1) 〜L(5、5) の面積
が同一の格子パターン)の形状を比較すると共に、CC
Dカメラ40で撮像された格子パターン38の各格子領
域L(1、1) 〜L(5、5) の面積及び上述した相関関係に基
づく所定の演算処理を施すことによって助手席12の着
座部12Aに加わる荷重を算出する。これにより、乗員
36の体格を含む助手席12の着座部12Aにおける荷
重状態を判断できる。さらに、CCDカメラ40で撮像
された格子パターン38の各格子領域L(1、1) 〜L(5、
5) の面積を求め、面積が最大となる格子領域を抽出す
ることによって助手席12の着座部12Aに加わる荷重
の重心位置を推定する。これにより、助手席12に着座
している乗員36の着座位置を判断できる。
【0025】次に、本発明の実施の形態の作用を図6に
示される制御ルーチン及び図7に示される膨張率設定ル
ーチンを参照して説明する。これらの制御ルーチンと膨
張率設定ルーチンは制御回路32に予め記憶されてお
り、乗員がエンジンを始動させると同時に実行され、エ
ンジンを停止させるまで所定時間毎に繰り返し実行され
る。
【0026】ステップ100では、CCDカメラ40で
助手席12の着座部12Aの内部に設けられた格子パタ
ーン38を撮像し、次のステップ102では、CCDカ
メラ40で撮像された格子パターン38の形状が予め定
められた格子パターン38(各格子領域L(1、1) 〜L
(5、5) の面積が同一の格子パターン)の形状と比較して
変化があるか否かを判定する。
【0027】このステップ102において、格子パター
ン38の形状に変化がないと判定された場合には、ステ
ップ104に移行してエアバッグ袋体24の膨張率を0
%に設定する。すなわち、助手席12の着座部12Aに
荷重が加わっておらず、エアバッグ装置18を作動する
必要がないと判断できるため、エアバッグ袋体24の膨
張率を0%に設定する。一方、ステップ102において
格子パターン38の形状に変化があると判定された場合
には、助手席12の着座部12Aに荷重が加わっている
と判断できるため、ステップ106に移行してエアバッ
グ装置18の作動時におけるエアバッグ袋体24の膨張
率を設定する。これは、図7に示される膨張率設定ルー
チンに基づいて設定される。
【0028】ここで、図7に示される膨張率設定ルーチ
ンを参照してエアバッグ装置18の作動時におけるエア
バッグ袋体24の膨張率の設定について説明する。
【0029】まず、ステップ200では、CCDカメラ
40によって撮像された格子パターン38の各格子領域
L(1、1) 〜L(5、5) の面積を算出し、ステップ202で
は、面積が最大となる格子領域を抽出する。本実施の形
態においては、図5(B)に示されるように格子領域L
(3、3) が抽出される。なお、このステップ202で抽出
された格子領域が助手席12の着座部12Aに加わる荷
重の重心位置となる。
【0030】次のステップ204では、ステップ202
において抽出された格子領域L(3、3) の面積と予め定め
られたしきい値Tth1 とを比較する。しきい値Tth1
は、助手席12に乗員36が着座していないこと及びチ
ャイルドシートが固定されていることを判断できる値と
して予め定められている。このステップ204で格子領
域L(3、3) の面積がしきい値Tth1 よりも小さいと判定
された場合には、乗員36が助手席12に着座していな
い、又はチャイルドシートが固定されていると判断でき
る。従って、エアバッグ装置18を作動する必要がない
ので、ステップ206に移行してエアバッグ装置18の
エアバッグ袋体24の膨張率を0%に設定する。
【0031】一方、ステップ204において格子領域L
(3、3) の面積がしきい値Tth1 以上であると判定された
場合には、ステップ208に移行して格子領域L(3、3)
が格子パターン38のL1領域に存在しているか否かを
判定する。すなわち、助手席12の着座部12Aに加わ
る荷重の重心位置を推定する。なお、格子パターン38
におけるL1領域からL5領域は、図5(A)に示され
るように格子パターン38における車両10の進行方向
前方から進行方向後方に向かって順に設定されている。
【0032】ステップ208において抽出された格子領
域がL1領域に存在していると判定された場合には、ス
テップ210でエアバッグ袋体24の膨張率を20%に
設定する。これは、乗員36が車両10の進行方向前方
に着座しており、エアバッグ装置18と乗員36との間
の距離が接近していると判断できるためである。
【0033】これに対して、抽出された格子領域がL1
領域に存在していないと判定された場合には、ステップ
212に移行して抽出された格子領域がL2領域に存在
しているか否かを判定する。ステップ202で抽出され
た格子領域がL2領域に存在していると判定された場合
には、ステップ214でエアバッグ袋体24の膨張率を
40%に設定する。また、ステップ216において格子
領域がL3領域に存在していると判定された場合には、
ステップ218でエアバッグ袋体24の膨張率を60%
に設定し、ステップ220において格子領域がL4領域
に存在していると判定された場合には、ステップ222
でエアバッグ袋体24の膨張率を80%に設定する。さ
らに、ステップ224において格子領域がL5領域に存
在していると判定された場合には、ステップ226でエ
アバッグ袋体24の膨張率を100%に設定する。
【0034】なお、本実施の形態では、ステップ202
において格子領域L(3、3) が抽出され、この格子領域L
(3、3) はL3領域に存在している。従って、ステップ2
16で肯定判定され、ステップ218でエアバッグ袋体
24の膨張率を60%に設定する。
【0035】次のステップ228では、ステップ202
において抽出された格子領域L(3、3) の面積と予め定め
られたしきい値Tth2 とを比較する。しきい値Tth2
は、所定の体格、所謂標準体型よりも小さい乗員36が
助手席12に着座していることを判断できる値として予
め定められている。このステップ228において格子領
域L(3、3) の面積がしきい値Tth2 よりも小さいと判定
された場合には、小柄な体格の乗員36が助手席12に
着座していると判断できる。このため、ステップ230
において前述した処理で設定されたエアバッグ袋体24
の膨張率を変更する。本実施の形態では、エアバッグ袋
体24の膨張率を所定量(本実施の形態では10%)だ
け低減する。例えば、エアバッグ袋体24の膨張率が6
0%に設定されていた場合には50%に変更する。この
ように、助手席12に着座している乗員36の着座位置
が同一であっても、乗員36の体格に応じてエアバッグ
袋体24の膨張率を変更する。
【0036】一方、ステップ228において助手席12
の着座部12Aに標準体型以上の乗員36が着座してい
ると判定された場合には、エアバッグ袋体24の膨張率
を変更せずに本膨張率設定ルーチンを終了する。
【0037】以上の処理を施すことによってエアバッグ
装置18の作動時のエアバッグ袋体24の膨張率を設定
すると、膨張率設定ルーチンを終了して図6に示される
制御ルーチンのステップ108に移行する。
【0038】ステップ108では、車両10の急減速状
態を検出したか否かを判定する。これは、加速度センサ
34によって所定値以上の加速度が検出された場合に車
両10が急減速状態であると判定する。このステップ1
08において車両10の急減速状態を検出した場合に
は、ステップ110に移行する。ステップ110では、
エアバッグ装置18の作動時のエアバッグ袋体24が予
め設定された膨張率となるようにエアバッグ装置18の
作動を制御する。
【0039】以上のように、エアバッグ装置18の作動
時には、乗員36の体格を含む助手席12の荷重状態及
び乗員36の着座位置に応じて設定された膨張率でエア
バッグ袋体24が膨張するので、エアバッグ装置18の
不要な作動を防止できると共に乗員36の着座位置や体
格等による個人差を解消することができる。
【0040】また、乗員36が助手席12の着座部12
Aに配設された格子パターン38に接触(間接的)する
ことによって検出される物理量(本実施の形態では格子
パターン38の形状の変化及び各格子領域L(1、1) 〜L
(5、5) の面積)に応じて助手席12の荷重状態を判断し
ている。このため、超音波センサ等によって助手席12
の荷重状態を判断する方法と比較して、精度良く荷重状
態を判断することができる。
【0041】なお、本実施の形態では、格子パターン3
8をCCDカメラ40で撮像し、撮像した格子パターン
38の各格子領域L(1、1) 〜L(5、5) の面積を算出する
ことによって乗員36の体格を含む助手席12の荷重状
態及び乗員36の着座位置を判断する場合を例として説
明したが、これに限定されるものではない。例えば、C
CDカメラ40に代えて発光素子と受光素子を配設する
ようにしてもよい。この場合には、発光素子から発光さ
れる光のうち、格子パターン40によって反射する光を
受光素子によって受光し、受光された光の光量に基づい
て乗員36の体格を含む助手席12の荷重状態及び乗員
36の着座位置を判断する。こうして発光素子と受光素
子を配設した場合には、CCDカメラを用いる場合と比
較して安価に構成することができる。
【0042】また、本実施の形態においては、CCDカ
メラ40で撮像された格子パターン38の各格子領域
(1、1) 〜L(5、5) の面積から直接、乗員36の体格を含
む助手席12の荷重状態及び乗員36の着座位置を判断
する場合を例として説明したが、これに限るものではな
い。例えば、予め定められた格子パターン38の各格子
領域L(1、1) 〜L(5、5) の面積と、CCDカメラ40で
撮像された格子パターン38の各格子領域L(1、1) 〜L
(5、5) の面積の変化量を算出し、この変化量に基づいて
乗員36の体格を含む助手席12の荷重状態及び乗員3
6の着座位置を判断するようにしてもよい。
【0043】さらに、助手席12の着座部12Aに荷重
が加わったときの格子パターン38の各格子領域L(1、
1) 〜L(5、5) の面積を算出し、面積が最大となる格子
領域を抽出したときに複数の格子領域が抽出されること
がある。例えば、格子パターン38が図8に示されるよ
うに変形している場合には、前述した図7のステップ2
02において格子領域L(2、4) 、L(4、4) が抽出され
る。このように、助手席12の着座部12Aに加わる荷
重の重心位置が複数(2つ)存在する場合には、着座部
12Aに乗員(子供)が立っていることが考えられる。
このような場合には、エアバッグ装置18の作動時にお
けるエアバッグ袋体24の膨張率を0%に設定する。従
って、助手席12の着座部12Aに加わる重心位置が分
散している場合には、車両10の急減速状態を検出して
もエアバッグ装置18が作動しないように制御すること
が好ましい。
【0044】また、助手席12に加わる荷重の時間的変
化を求めることにより、助手席12に乗員36が着座し
ているか、荷物が載置されているかを判断してエアバッ
グ袋体24の膨張率を設定するようにしてもよい。例え
ば、所定時間経過後に助手席12に加わる荷重の重心位
置が変化している場合には、乗員36が着座していると
判断し、所定時間経過後においても荷重の重心位置の変
化がない場合には、助手席12の着座部12Aに荷物が
載置されていると判断して、エアバッグ袋体24の膨張
率をそれぞれ設定する。
【0045】さらに、助手席12の着座部12Aは経時
劣化によってへたり等が生じることがあるが、格子パタ
ーン38の形状及び各格子領域L(1、1) 〜L(5、5) の面
積の変化量に基づいてエアバッグ袋体24の膨張率を設
定することができるので、助手席12の着座部12Aの
へたりがエアバッグ袋体24の膨張率設定に大きく影響
を及ぼすことはない。なお、助手席12の着座部12A
におけるへたりの影響を軽減するためには、定期的にキ
ャリブレーションテストを行うことが好ましい。
【0046】また、本実施の形態では、助手席12の着
座部12Aに測定パターンとして格子状に形成された格
子パターン38を設けた場合を例として説明したが、測
定パターンの形状は格子状に限定されるものではない。
但し、助手席12の着座部12Aを網羅する形状であ
り、素抜け部分が形成されていることが好ましい。
【0047】なお、本実施の形態においては助手席12
に搭載されたエアバッグ装置18の作動を制御する構成
を例として説明したが、運転席等に搭載されたエアバッ
グ装置に対しても適用可能である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明によれば、車両に備えられたシートに設けられた測定
パターンの形状に基づいて乗員の体格を含むシートの荷
重状態を判断して袋体の膨張率を設定し、設定された膨
張率で袋体を膨張させるので、エアバッグ装置の不要な
作動を防止できると共に乗員の個人差を解消することが
できる、という優れた効果を有する。
【0049】請求項2に記載の発明によれば、車両に備
えられたシートに設けられた測定パターンの形状に基づ
いて乗員の体格を含むシートの荷重状態及び乗員の着座
位置を判断して袋体の膨張率を設定し、設定された膨張
率で袋体を膨張させるので、エアバッグ装置の不要な作
動を防止できると共に乗員の個人差を解消することがで
きる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】エアバッグ装置が装備された車両を示す概略斜
視図である。
【図2】助手席に備えられたエアバッグ装置が作動した
状態を示す概略斜視図である。
【図3】助手席に乗員が着座した状態を示す概略側面図
である。
【図4】助手席の着座部の内部構成を示す概略構成図で
ある。
【図5】助手席の着座部に配設された格子パターンを示
す正面図である。(A)は助手席の着座部に荷重が加わ
っていない場合の格子パターンを示しており、(B)は
助手席の着座部に荷重が加わっている場合の格子パター
ンを示している。
【図6】本発明の実施の形態に係るエアバッグ制御装置
の制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】膨張率設定ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図8】その他の実施の形態として、助手席の着座部に
配設された格子パターンを示す正面図であり、重心位置
が複数存在する場合を示している。
【符号の説明】
10 車両 18 エアバッグ装置 24 エアバッグ袋体 32 制御回路 38 格子パターン 40 CCDカメラ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の急減速状態を検出する急減速状態
    検出手段と、 作動時の膨張率が変更可能な袋体を備え、前記急減速状
    態検出手段で前記車両の急減速状態を検出した場合に該
    袋体を膨張させるエアバッグ装置と、 前記車両に備えられたシートの着座面を網羅するように
    設けられ、該シートに荷重が加わることによって伸長し
    て形状が変化する測定パターンと、 前記測定パターンの形状を測定する測定手段と、 前記測定手段で測定された前記測定パターンの形状に基
    づいて前記エアバッグ装置の袋体の膨張率を設定する膨
    張率設定手段と、 前記エアバッグ装置の作動時に前記膨張率設定手段で設
    定された膨張率で前記袋体の膨張を制御する膨張率制御
    手段と、 を有するエアバッグ制御装置。
  2. 【請求項2】 車両の急減速状態を検出する急減速状態
    検出手段と、 作動時の膨張率が変更可能な袋体を備え、前記急減速状
    態検出手段で前記車両の急減速状態を検出した場合に該
    袋体を膨張させるエアバッグ装置と、 前記車両に備えられたシートの着座面を網羅するように
    設けられ、該シートに荷重が加わることによって伸長し
    て形状が変化する測定パターンと、 前記測定パターンの形状を測定する測定手段と、 前記測定手段で測定された前記測定パターンの形状に基
    づいて前記シートに加わる荷重の重心位置を推定する重
    心位置推定手段と、 前記測定手段で測定された測定パターンの形状及び前記
    重心位置推定手段で推定された前記シートに加わる荷重
    の重心位置に基づいて前記エアバッグ装置の袋体の膨張
    率を設定する膨張率設定手段と、 前記エアバッグ装置の作動時に前記膨張率設定手段で設
    定された膨張率で前記袋体の膨張を制御する膨張率制御
    手段と、 を有するエアバッグ制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002255010A (ja) * 2001-02-28 2002-09-11 Fujikura Ltd 乗員検知システム及び乗員保護システム
KR101959942B1 (ko) * 2018-03-05 2019-03-19 울산과학기술원 개인용 탑승형 이동 장치 및 그의 제어 방법
US11983952B2 (en) 2019-09-05 2024-05-14 Mitsubishi Electric Corporation Physique determination apparatus and physique determination method

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