JPH11129207A - 建 材 - Google Patents
建 材Info
- Publication number
- JPH11129207A JPH11129207A JP31291197A JP31291197A JPH11129207A JP H11129207 A JPH11129207 A JP H11129207A JP 31291197 A JP31291197 A JP 31291197A JP 31291197 A JP31291197 A JP 31291197A JP H11129207 A JPH11129207 A JP H11129207A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- veneer
- glyoxal resin
- building material
- resin
- veneers
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
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- Veneer Processing And Manufacture Of Plywood (AREA)
- Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 吸湿膨張が抑制されて寸法安定性に優れた建
材を提供する。 【解決手段】 複数枚の木質単板を積層接着して得られ
る建材において、少なくともその最外層を構成する木質
単板にグリオキザール樹脂が含浸固着されてなることを
特徴とする。グリオキザール樹脂の自己重縮合反応によ
る不溶化、木質単板中のセルロール等の水酸基とのエー
テル結合による不溶化、ならびにグリオキザール樹脂に
多価アルコール類を添加した場合の多価アルコール類の
水酸基とのエーテル結合による不溶化により、木質単板
中に水不溶性の反応物が生成される。このような木質単
板を少なくとも最外層に配して積層接着することによ
り、吸湿性が低く寸法安定性に優れ、且つ表裏バランス
が良好で反りやねじれの発生しない建材が得られる。
材を提供する。 【解決手段】 複数枚の木質単板を積層接着して得られ
る建材において、少なくともその最外層を構成する木質
単板にグリオキザール樹脂が含浸固着されてなることを
特徴とする。グリオキザール樹脂の自己重縮合反応によ
る不溶化、木質単板中のセルロール等の水酸基とのエー
テル結合による不溶化、ならびにグリオキザール樹脂に
多価アルコール類を添加した場合の多価アルコール類の
水酸基とのエーテル結合による不溶化により、木質単板
中に水不溶性の反応物が生成される。このような木質単
板を少なくとも最外層に配して積層接着することによ
り、吸湿性が低く寸法安定性に優れ、且つ表裏バランス
が良好で反りやねじれの発生しない建材が得られる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数枚の木質単板
を積層接着して得られる合板、単板積層材等の建材に関
する。
を積層接着して得られる合板、単板積層材等の建材に関
する。
【０００２】
【従来の技術】建材として、複数枚の木質単板を接着剤
を介してそれらの繊維方向が直交するように、あるいは
平行方向となるように積層して得られる合板、単板積層
材は公知である。かかる建材は、そのままで、またはそ
の表面に任意化粧を施して、建築部材、建具部材、造作
部材等に用いられる。
を介してそれらの繊維方向が直交するように、あるいは
平行方向となるように積層して得られる合板、単板積層
材は公知である。かかる建材は、そのままで、またはそ
の表面に任意化粧を施して、建築部材、建具部材、造作
部材等に用いられる。
【０００３】建材は水分の吸放出に伴う膨張収縮により
反りやねじれが発生するため、アセチル化処理、ホルマ
ール化処理、エステル化処理等による寸法安定化処理を
施すことが提案されている。
反りやねじれが発生するため、アセチル化処理、ホルマ
ール化処理、エステル化処理等による寸法安定化処理を
施すことが提案されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術による寸法安定化処理は、危険な薬剤や高価な薬
剤を使用する必要があり、あるいは特別な設備を要した
り、処理時間が長くかかる等の問題があり、いずれも生
産性が低く、実用上満足できるものではなかった。
来技術による寸法安定化処理は、危険な薬剤や高価な薬
剤を使用する必要があり、あるいは特別な設備を要した
り、処理時間が長くかかる等の問題があり、いずれも生
産性が低く、実用上満足できるものではなかった。
【０００５】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、上記従
来技術の問題点を解消し、吸湿膨張が抑制されて寸法安
定性に優れた建材を低コストで提供することを目的とす
る。
来技術の問題点を解消し、吸湿膨張が抑制されて寸法安
定性に優れた建材を低コストで提供することを目的とす
る。
【０００６】この目的を達成するため、請求項１記載の
本発明は、複数枚の木質単板を積層接着して得られる建
材において、少なくともその最外層を構成する木質単板
にグリオキザール樹脂が含浸固着されてなることを特徴
とする。
本発明は、複数枚の木質単板を積層接着して得られる建
材において、少なくともその最外層を構成する木質単板
にグリオキザール樹脂が含浸固着されてなることを特徴
とする。
【０００７】請求項２記載の本発明は、グリオキザール
樹脂が含浸固着されてなる木質単板を複数枚積層接着し
てなることを特徴とする建材である。
樹脂が含浸固着されてなる木質単板を複数枚積層接着し
てなることを特徴とする建材である。
【０００８】請求項３は、請求項１または２記載の建材
において、最外層を構成する木質単板のうち少なくとも
一方に突板が用いられることを特徴とする。
において、最外層を構成する木質単板のうち少なくとも
一方に突板が用いられることを特徴とする。
【０００９】
【発明の実施の形態】本発明の建材において用いられる
木質単板は、針葉樹材または広葉樹材の原木または原木
を切断して得られるフリッチをロータリーレース、ハー
フラウンドロータリーレース、スライサー、ベニアソー
等の切削装置を用いて切削して得られる。
木質単板は、針葉樹材または広葉樹材の原木または原木
を切断して得られるフリッチをロータリーレース、ハー
フラウンドロータリーレース、スライサー、ベニアソー
等の切削装置を用いて切削して得られる。
【００１０】木質単板の表面には、木材の細胞や導管孔
または仮導管孔からなる細胞孔が開孔され、あるいは無
数の細かい割れ目が現出されている。
または仮導管孔からなる細胞孔が開孔され、あるいは無
数の細かい割れ目が現出されている。
【００１１】得られた木質単板を乾燥してその含水率を
７〜２５％程度に調整した後、グリオキザール樹脂を塗
布含浸し、加熱乾燥することによりグリオキザール樹脂
を木質単板内に固着する。木質単板に対するグリオキザ
ール樹脂の塗布含浸は、ディッピングや、ロールコータ
ー、フローコーター、カーテンコーター、スプレー等の
塗布装置を用いて行うことができる。
７〜２５％程度に調整した後、グリオキザール樹脂を塗
布含浸し、加熱乾燥することによりグリオキザール樹脂
を木質単板内に固着する。木質単板に対するグリオキザ
ール樹脂の塗布含浸は、ディッピングや、ロールコータ
ー、フローコーター、カーテンコーター、スプレー等の
塗布装置を用いて行うことができる。
【００１２】グリオキザール樹脂は、尿素、グリオキザ
ールおよびホルムアルデヒドからなる初期縮合物であ
り、それらの配合モル比は１：０．５〜１：１〜３であ
ることが好ましい。
ールおよびホルムアルデヒドからなる初期縮合物であ
り、それらの配合モル比は１：０．５〜１：１〜３であ
ることが好ましい。
【００１３】木質単板に含浸されたグリオキザール樹脂
は、自己重縮合反応によって不溶化すると共に、該木質
単板中のセルロース等の水酸基とエーテル結合すること
により不溶化する。
は、自己重縮合反応によって不溶化すると共に、該木質
単板中のセルロース等の水酸基とエーテル結合すること
により不溶化する。
【００１４】グリオキザール樹脂には必要に応じて触媒
を添加して用いることができる。触媒としては、塩化マ
グネシウム系触媒、有機アミン塩系触媒、硝酸亜鉛系触
媒等を用いることができる。このような触媒の添加によ
りグリオキザール樹脂の自己重縮合反応が活発となって
不溶化が促進されるものであり、このためにグリオキザ
ール樹脂の不揮発成分に対して０．５〜２３重量％添加
して用いることが好ましい。触媒を２３重量％以上添加
しても問題はないが、その効果において顕著な向上が見
られないので実際的な意味が乏しい。
を添加して用いることができる。触媒としては、塩化マ
グネシウム系触媒、有機アミン塩系触媒、硝酸亜鉛系触
媒等を用いることができる。このような触媒の添加によ
りグリオキザール樹脂の自己重縮合反応が活発となって
不溶化が促進されるものであり、このためにグリオキザ
ール樹脂の不揮発成分に対して０．５〜２３重量％添加
して用いることが好ましい。触媒を２３重量％以上添加
しても問題はないが、その効果において顕著な向上が見
られないので実際的な意味が乏しい。
【００１５】またグリオキザール樹脂には必要に応じて
多価アルコール類を添加して用いることができる。多価
アルコール類としては、エチレングリコール系、プロピ
レングリコール系、グリセリン、ペンタエリトリトール
等を単独または任意複合して用いることができる。多価
アルコール類はグリオキザール樹脂の不揮発成分に対し
て重量比で８０：２０〜６０：４０の範囲で混合するこ
とが好ましい。多価アルコール類を添加することによ
り、グリオキザール樹脂が木質単板中のセルロース等の
水酸基とエーテル結合することに加えて、多価アルコー
ル類の水酸基ともエーテル結合するため、架橋密度が高
く共縮合されて不溶化を促進させる。
多価アルコール類を添加して用いることができる。多価
アルコール類としては、エチレングリコール系、プロピ
レングリコール系、グリセリン、ペンタエリトリトール
等を単独または任意複合して用いることができる。多価
アルコール類はグリオキザール樹脂の不揮発成分に対し
て重量比で８０：２０〜６０：４０の範囲で混合するこ
とが好ましい。多価アルコール類を添加することによ
り、グリオキザール樹脂が木質単板中のセルロース等の
水酸基とエーテル結合することに加えて、多価アルコー
ル類の水酸基ともエーテル結合するため、架橋密度が高
く共縮合されて不溶化を促進させる。
【００１６】グリオキザール樹脂に多価アルコール類を
添加して用いる場合、グリオキザール樹脂と多価アルコ
ール類の分子量が近似していることが好ましい。グリオ
キザール樹脂よりも低分子量または高分子量の多価アル
コール類が添加されると、木質単板内へのグリオキザー
ル樹脂と多価アルコール類の均一な浸透がなされずに分
離してしまい、十分なエーテル結合が阻害されるため、
不溶化の効果を期待通りに得ることができない。
添加して用いる場合、グリオキザール樹脂と多価アルコ
ール類の分子量が近似していることが好ましい。グリオ
キザール樹脂よりも低分子量または高分子量の多価アル
コール類が添加されると、木質単板内へのグリオキザー
ル樹脂と多価アルコール類の均一な浸透がなされずに分
離してしまい、十分なエーテル結合が阻害されるため、
不溶化の効果を期待通りに得ることができない。
【００１７】本発明の建材は、以上のようにしてグリオ
キザール樹脂が含浸固着された処理単板とグリオキザー
ル樹脂の含浸固着がなされていない未処理単板とを用
い、少なくとも建材の最外層には処理単板を配して複数
枚の木質単板を接着剤を介して積層接着して得られる。
キザール樹脂が含浸固着された処理単板とグリオキザー
ル樹脂の含浸固着がなされていない未処理単板とを用
い、少なくとも建材の最外層には処理単板を配して複数
枚の木質単板を接着剤を介して積層接着して得られる。
【００１８】あるいは、いずれもグリオキザール樹脂が
含浸固着された処理単板を複数枚接着剤を介して積層接
着して、本発明の建材とすることができる。
含浸固着された処理単板を複数枚接着剤を介して積層接
着して、本発明の建材とすることができる。
【００１９】建材の最外層を構成する木質単板（グリオ
キザール樹脂の含浸固着による処理単板）のうち少なく
とも一方には突板を用いることが好ましい。
キザール樹脂の含浸固着による処理単板）のうち少なく
とも一方には突板を用いることが好ましい。
【００２０】木質単板の積層に際しては、隣接する木質
単板同士でそれらの繊維方向が直交する方向に積層して
も、あるいはすべての木質単板の繊維方向を平行にして
積層してもよい。あるいは、建材を構成する木質単板の
多くを繊維方向をすべて平行にして積層しつつ、その任
意箇所において繊維方向を直交させて一または複数の木
質単板を配して積層した建材とすることもできる。
単板同士でそれらの繊維方向が直交する方向に積層して
も、あるいはすべての木質単板の繊維方向を平行にして
積層してもよい。あるいは、建材を構成する木質単板の
多くを繊維方向をすべて平行にして積層しつつ、その任
意箇所において繊維方向を直交させて一または複数の木
質単板を配して積層した建材とすることもできる。
【００２１】本発明の建材の構成によれば、少なくとも
最外層に配される木質単板にグリオキザール樹脂が含浸
固着され、グリオキザール樹脂の自己重縮合反応および
該木質単板中のセルロース等の水酸基とのエーテル結合
により不溶化し、加えて多価アルコールを添加した場合
にはグリオキザール樹脂が該多価アルコールの水酸基と
もエーテル結合して水不溶性の反応物を生成させるた
め、建材としての吸湿性が大幅に低下されて寸法安定性
が向上すると共に表裏バランスが良好となるので、反り
やねじれ等の発生が防止される。
最外層に配される木質単板にグリオキザール樹脂が含浸
固着され、グリオキザール樹脂の自己重縮合反応および
該木質単板中のセルロース等の水酸基とのエーテル結合
により不溶化し、加えて多価アルコールを添加した場合
にはグリオキザール樹脂が該多価アルコールの水酸基と
もエーテル結合して水不溶性の反応物を生成させるた
め、建材としての吸湿性が大幅に低下されて寸法安定性
が向上すると共に表裏バランスが良好となるので、反り
やねじれ等の発生が防止される。
【００２２】以上のようにして得られる本発明の建材に
は、必要に応じてその表面または表裏面に化粧層が形成
される。化粧層は、建材の表面に必要に応じて目止め処
理、シーラー処理、下塗り処理、サンディング処理等の
下地処理を施した後、着色塗装や柄模様印刷を施すこと
により形成される。あるいは、必要に応じて同様の下地
処理を施した後、接着剤を介してあるいは介さずして、
突板、人工突板、裏打ち材を貼着された突板や人工突
板、あるいは化粧紙、化粧合成樹脂含浸紙、化粧合成樹
脂フィルム等の化粧シート状物を貼着することにより化
粧層を形成してもよい。
は、必要に応じてその表面または表裏面に化粧層が形成
される。化粧層は、建材の表面に必要に応じて目止め処
理、シーラー処理、下塗り処理、サンディング処理等の
下地処理を施した後、着色塗装や柄模様印刷を施すこと
により形成される。あるいは、必要に応じて同様の下地
処理を施した後、接着剤を介してあるいは介さずして、
突板、人工突板、裏打ち材を貼着された突板や人工突
板、あるいは化粧紙、化粧合成樹脂含浸紙、化粧合成樹
脂フィルム等の化粧シート状物を貼着することにより化
粧層を形成してもよい。
【００２３】
【発明の効果】本発明によれば、木質単板を複数枚積層
接着してなる建材において少なくともその最外層を構成
する木質単板にグリオキザール樹脂が含浸固着されるた
め、建材の表裏面からの吸湿性が低く抑制され、したが
って吸湿膨張が抑制され、寸法安定性に優れ、反りやね
じれの発生しない建材が提供される。
接着してなる建材において少なくともその最外層を構成
する木質単板にグリオキザール樹脂が含浸固着されるた
め、建材の表裏面からの吸湿性が低く抑制され、したが
って吸湿膨張が抑制され、寸法安定性に優れ、反りやね
じれの発生しない建材が提供される。
Claims (3)
- 【請求項１】 複数枚の木質単板を積層接着して得られ
る建材において、少なくともその最外層を構成する木質
単板にグリオキザール樹脂が含浸固着されてなることを
特徴とする建材。 - 【請求項２】 グリオキザール樹脂が含浸固着されてな
る木質単板を複数枚積層接着してなることを特徴とする
建材。 - 【請求項３】 最外層を構成する木質単板のうち少なく
とも一方に突板が用いられることを特徴とする請求項１
または２の建材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31291197A JP2955992B2 (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | 建 材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31291197A JP2955992B2 (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | 建 材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11129207A true JPH11129207A (ja) | 1999-05-18 |
| JP2955992B2 JP2955992B2 (ja) | 1999-10-04 |
Family
ID=18034952
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31291197A Expired - Lifetime JP2955992B2 (ja) | 1997-10-30 | 1997-10-30 | 建 材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2955992B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013052518A (ja) * | 2011-09-01 | 2013-03-21 | Miki Riken Kogyo Kk | 木質材料の処理方法、当該方法で処理された木質材料及びその用途 |
| JP2013063619A (ja) * | 2011-09-20 | 2013-04-11 | Asao Shimazaki | 木質化粧板及びその製造方法 |
-
1997
- 1997-10-30 JP JP31291197A patent/JP2955992B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013052518A (ja) * | 2011-09-01 | 2013-03-21 | Miki Riken Kogyo Kk | 木質材料の処理方法、当該方法で処理された木質材料及びその用途 |
| JP2013063619A (ja) * | 2011-09-20 | 2013-04-11 | Asao Shimazaki | 木質化粧板及びその製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2955992B2 (ja) | 1999-10-04 |
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