JPH11125472A - 冷凍サイクルの冷媒流量制御装置 - Google Patents

冷凍サイクルの冷媒流量制御装置

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JPH11125472A
JPH11125472A JP9288940A JP28894097A JPH11125472A JP H11125472 A JPH11125472 A JP H11125472A JP 9288940 A JP9288940 A JP 9288940A JP 28894097 A JP28894097 A JP 28894097A JP H11125472 A JPH11125472 A JP H11125472A
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JP
Japan
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evaporator
flow control
sub
refrigerant
control valve
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JP9288940A
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Takeshi Matsunaga
健 松永
Yasushi Yamanaka
康司 山中
Hiroshi Kinoshita
宏 木下
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リア側蒸発器のごとく主蒸発器15に対して
並列接続される副蒸発器16の冷媒流量制御装置の簡略
化を図るとともに、副蒸発器16の冷媒流量制御装置に
おける冷媒通過音が外部へ伝播するのを抑制する。 【解決手段】 リア側蒸発器のごとき副蒸発器16は主
蒸発器15に比較して冷房熱負荷が小さく冷媒流量も少
ない補助的冷却器であるため、圧縮機吸入冷媒の状態
(過熱度)はほとんど主蒸発器15からの冷媒の状態に
より支配される。従って、副蒸発器への冷媒流量制御を
概略的に行っても、実用上支障が生じない。そこで、全
閉位置から複数段の開度位置に操作可能な多段電磁弁か
らなる電磁式流量制御弁14の開度を副蒸発器の冷房熱
負荷(送風量)に応じて制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍サイクルにお
いて蒸発器に流入する冷媒流量を制御する冷媒流量制御
装置に関するもので、例えば、車両用空調装置における
リア側空調ユニットに用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車室内のフロント側とリア側の双
方に、冷凍サイクルの蒸発器を内蔵する空調ユニットを
配設する車両用空調装置が実開昭59−111717号
公報等にて知られている。この従来装置では、フロント
側の蒸発器とリア側の蒸発器とを並列に配置するととも
に、フロント側蒸発器に流入する冷媒を減圧するための
減圧手段として、温度式膨張弁を用い、一方、リア側蒸
発器に流入する冷媒を減圧するための減圧手段として、
電子制御膨張弁を用い、リア側の空調ユニットの停止時
には電気的に電子制御膨張弁を全閉状態に操作すること
により、電子制御膨張弁に開閉弁機能を兼務させるよう
にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電子制御膨張
弁は、リア側蒸発器の冷媒の過熱度制御のために広範囲
にわたる冷媒流量調整を行うので、弁体の開度調整を微
細に行う必要がある。そのため、電子制御膨張弁の駆動
機構としてステップモータ等が必要となり、駆動回路が
複雑となり、コストアップを招く。
【0004】本発明は上記点に鑑み、リア側蒸発器のご
とく主蒸発器に対して並列接続される副蒸発器の冷媒流
量制御装置の簡略化を図ることを目的とする。また、本
発明は副蒸発器の冷媒流量制御装置における冷媒通過音
が外部へ伝播するのを抑制することを他の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】リア側蒸発器のごとき副
蒸発器(16)は、主蒸発器(15)に比較して冷房熱
負荷が小さく、冷媒流量も少ない補助的冷却器であるた
め、圧縮機(10)への吸入冷媒の状態(過熱度)はほ
とんど主蒸発器(15)からの冷媒の状態により支配さ
れる。従って、副蒸発器(16)への冷媒流量制御を概
略的に行っても、実用上、支障が生じない。
【0006】本発明では上記点に着目して、電磁式流量
制御弁(14)を用いて副蒸発器(16)の冷媒流量制
御装置を構成することにより、冷媒流量制御装置の簡略
化を実現するものである。すなわち、請求項1〜4記載
の発明では、主蒸発器(15)に対して並列接続される
副蒸発器(16)の入口側に、電磁式流量制御弁(1
4)を配置し、この電磁式流量制御弁(14)を、全閉
位置から複数段の開度位置に操作可能な多段電磁弁によ
り構成し、副蒸発器(16)による冷却作用を停止する
時には電磁式流量制御弁(14)を全閉状態にし、一
方、副蒸発器(16)による冷却作用を発揮させる時に
は、副蒸発器(16)の冷房熱負荷の増大に応じて電磁
式流量制御弁(14)の開度を段階的に増大させること
を特徴としている。
【0007】これによると、電磁式流量制御弁(14)
の開閉により副蒸発器(16)への冷媒流れを断続でき
るので、電磁式流量制御弁(14)に、副蒸発器(1
6)の冷却作用の断続機能を持たせることができる。し
かも、副蒸発器(16)の冷房熱負荷に応じて電磁式流
量制御弁(14)の開度を段階的に変化させることによ
り、冷房熱負荷に応じた冷媒流量調整作用を発揮でき、
起動時のごとく冷房熱負荷の大きいときは電磁式流量制
御弁(14)の開度を全開して冷媒流量を増大させ冷房
能力を増加できる。
【0008】そして、このような冷媒流量制御作用を発
揮する電磁式流量制御弁(14)は多段電磁弁からなる
ものであって、基本構造は電磁弁であるから、従来技術
のようなステップモータ等の駆動機構を必要とする電子
制御膨張弁に比して構成を大幅に簡略化できるととも
に、駆動回路部も簡略化でき、冷媒流量制御装置のコス
ト低減を達成できる。
【0009】なお、冷房熱負荷は、請求項3のごとく副
蒸発器(16)への送風量に基づいて判定したり、請求
項4のごとく副蒸発器(16)の吹出空気温度に基づい
て判定することができる。特に、請求項3のごとく副蒸
発器(16)への送風量に基づいて冷房熱負荷を判定し
て、送風量の増加に応じて電磁式流量制御弁(14)の
開度を増大させるようにすれば、起動時のごとく急速冷
房(クールダウン)のために電磁式流量制御弁(14)
の開度を増大させ、冷媒流量を増加させる場合には、こ
れに連動して送風量も増加しているので、電磁式流量制
御弁(14)での冷媒通過音が送風音によって消されて
しまい、使用者の耳まで伝播するのを抑制できる。しか
も、冷媒通過音低減のために弁開度を絞るといった手法
を採用しないから、冷房能力の低下を招くことなく、冷
媒通過音による不快感を解消できる。
【0010】さらに、本発明は、請求項5記載のよう
に、車室内のフロント側とリア側の双方に、空調空気を
車室内へ吹き出す空調ユニット(17、18)を備え、
フロント側の空調ユニット(17)に主蒸発器(15)
を配置し、リア側の空調ユニット(18)に副蒸発器
(16)を配置する車両用空調装置において、リア側の
空調ユニット(18)の冷媒流量制御装置として好適に
実施できる。
【0011】なお、上記各手段および特許請求の範囲に
記載の各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形
態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づいて説明する。図1は、本発明による冷媒流量制御装
置を備えた冷凍サイクルの全体構成を示しており、この
図1の冷凍サイクルは、車両のフロント側とリア側にそ
れぞれ独立に制御可能な空調ユニットを持つ車両用空調
装置に使用されるものである。
【0013】図1の冷凍サイクルは、圧縮機10を備え
ており、この圧縮機10には、動力伝達を断続する電磁
クラッチ(図示せず)が装着されており、この電磁クラ
ッチが接続状態になると、図示しない車両エンジンから
動力が伝達されて圧縮機10が作動し、吸入冷媒を圧縮
し、高温高圧のガス冷媒として吐出する。凝縮器11
は、図示しない冷却ファンによる空冷作用を受けて圧縮
機10からの吐出ガス冷媒を冷却して凝縮させ、この凝
縮後の液冷媒は受液器12内に流入する。この受液器1
2は、その内部に流入した凝縮冷媒を気液分離して、液
冷媒のみを流出させる。
【0014】受液器12の下流側には、液冷媒を気液2
相状態に減圧膨張させるフロント側膨張弁13、および
リア側の電磁式流量制御弁14と、この両弁13、14
を通過した冷媒を蒸発させるフロント側蒸発器(主蒸発
器)15およびリア側蒸発器(副蒸発器)16が相互に
並列に配設されている。ここで、膨張弁13および蒸発
器15は、車室内前部の計器盤部に配置されるフロント
側空調ユニット17内に設けられ、車室内のフロント側
の空調のために使用されるものであって、フロント側空
調ユニット17によって車室内が主に空調される。膨張
弁13は周知のごとく蒸発器15の出口冷媒の過熱度を
所定値に維持するように弁開度が自動調整される温度式
の膨張弁である。
【0015】一方、電磁式流量制御弁14および蒸発器
16は、車室内後部、例えばワゴンタイプの自動車の天
井部に配置されるリア側空調ユニット18内に設けら
れ、車室内のリア側の空調のために使用されるものであ
って、リア側空調ユニット18は車室内を補助的に空調
するものである。なお、フロント側空調ユニット17お
よびリア側空調ユニット18内にそれぞれ空調用のモー
タ駆動の送風機19、20等が内蔵されている。蒸発器
15、16の冷媒出口側は合流して圧縮機10の吸入側
に接続されている。
【0016】電磁式流量制御弁14は、リア側空調ユニ
ット18の蒸発器16への冷媒流量制御装置を構成する
もので、その具体的構造は図2に示す通りである。図2
において、140はアルミニウム等の金属で形成された
弁本体で、受液器12からの高圧液冷媒が流入する冷媒
入口141、および蒸発器16の入口側に接続される冷
媒出口142を有する。この冷媒入口141と冷媒出口
142を接続する冷媒流路の途中には、冷媒を減圧膨張
させる絞り通路143が配置されている。
【0017】この絞り通路143の一端部には弁座部1
44が形成され、この弁座部144に対向するように円
柱状のプランジャ145の弁体部145aが配置されて
いる。この円柱状のプランジャ145は磁性体から構成
され、軸方向(図2の上下方向)に移動可能なものであ
って、絞り通路143の開度を調整する役割を果たすも
のである。
【0018】この円柱状のプランジャ145において、
弁体部145aとは反対側の端部145bに対して所定
の空隙(最大リフト)を介在して、磁性体からなる固
定磁極部材146が配置され、この両者145b、14
6の間には圧縮コイルばね147が配置され、このばね
147によりプランジャ145は閉弁方向(図2下方
側)に付勢される。なお、円柱状のプランジャ145の
収容されている空間は、弁本体140、固定磁極部材1
46等により外部に対して密閉されている。
【0019】一方、円柱状のプランジャ145および固
定磁極部材146の外周側には円筒状に巻回された電磁
コイル148が配置され、この電磁コイル148の外周
には磁性体からなるヨーク部材149が配置されてい
る。さらに、電磁式流量制御弁14を多段電磁弁として
構成するために、円柱状のプランジャ145の外周面か
ら径方向の外方へ突出する鍔状部145cが一体に設け
られている。図2は円柱状のプランジャ145の弁体部
145aが弁座部144に圧着して、絞り通路143を
全閉している状態にあり、この全閉状態において、鍔状
部145cからプランジャ145の移動方向(図2の上
方)に所定間隔(すなわち、最小リフト)を開けて、
第1ストッパー150が配置されている。
【0020】この第1ストッパー150はプランジャ1
45の外周面に遊嵌合する環状ストッパー面150a
と、この環状ストッパー面150aの外周端から軸方向
に延びる円筒状支持部150bとから構成されている。
プランジャ145が絞り通路143の全閉位置にあると
きには、第1ストッパー150の円筒状支持部150b
が圧縮コイルばね151のばね力により弁本体140の
段付き面152に当接して、環状ストッパー面150a
と鍔状部145cとの間に最小リフトが設定されてい
る。
【0021】次に、第2ストッパー153も同様に、環
状ストッパー面153aと、この環状ストッパー面15
3aの外周端から軸方向に延びる円筒状支持部153b
とから構成されている。プランジャ145が絞り通路1
43の全閉位置にあるときには、第2ストッパー153
の円筒状支持部153bが圧縮コイルばね154のばね
力により弁本体140の段付き面152に当接して、環
状ストッパー面153aと鍔状部145cとの間に所定
の間隔(中間リフト)が設定されている。
【0022】なお、第1、第2ストッパー150、15
3は樹脂製、金属製のいずれでもよい。プランジャ14
5の上記3つのリフト量は、最小リフト<中間リフト
<最大リフトの関係に設定されている。電磁コイル
148に通電すると、この電磁コイル148の起磁力に
よりプランジャ145、固定磁極部材146およびヨー
ク部材149により構成される磁気回路に磁束が流れ、
円柱状のプランジャ145の端面145bと固定磁極部
材146の端面との間に吸引力が発生して、ばね14
7、151、154のばね力に抗して、プランジャ14
5が固定磁極部材146側に吸引されるようになってい
る。
【0023】次に、図1おいて、電磁式流量制御弁14
への通電を制御する制御システムを説明すると、21は
リア側空調ユニット18の送風機20の風量調整用のス
イッチで、乗員により手動操作される。本例では、風量
調整用スイッチ21により送風機20のモータへの印加
電圧を切り替えて、送風機20のモータ回転数を低速
(Lo)、中速(Me)、高速(Hi)の3段階に切り
替えるようになっている。
【0024】また、22は電磁式流量制御弁14の通電
を断続するリレーで、リア側空調ユニット18のクーラ
スイッチ23を介して車載電源24から通電されるよう
になっている。電磁式流量制御弁14の電磁コイル14
8は、本例では、リレー22および風量調整用スイッチ
21を介して車載電源24から通電されるようになって
いる。
【0025】次に、上記構成において本実施形態の作動
を説明する。夏期において、フロント側空調ユニット1
7により車室内の冷房作用を行うときには、フロント側
空調ユニット17の図示しない制御装置にて圧縮機10
の電磁クラッチに通電されて圧縮機10が作動するとと
もに、フロント側空調ユニット17の送風機19が作動
し、この送風機19の送風空気が蒸発器15にて冷却さ
れて冷風となり、車室内フロント側へ吹き出して、車室
内の冷房を行う。
【0026】このように、フロント側空調ユニット17
が車室内の冷房作用を行っているときに、さらに、車室
内リア側も冷房するときは、リアクーラスイッチ23を
投入するとともに、風量調整用スイッチ21を投入す
る。これにより、電磁式流量制御弁14の電磁コイル1
48がリレー22および風量調整用スイッチ21を介し
て車載電源24から通電されるので、電磁コイル148
の起磁力によりプランジャ145が、ばね147、15
1、154のばね力に抗して、固定磁極部材146側に
吸引され、絞り通路143を開口する。
【0027】これにより、リア側空調ユニット17の蒸
発器16にも冷媒が流入し、冷媒の蒸発潜熱が送風機2
0の送風空気から吸熱されて、送風空気は冷風となり、
この冷風が車室内リア側へ吹き出してリア側を冷房す
る。ここで、風量調整用スイッチ21の投入位置を低速
(Lo)、中速(Me)、高速(Hi)の3段階に切り
替えることにより、リア側送風機20のモータ印加電圧
が切り替わって、リア側送風機20のモータ回転数が調
整されて、リア側空調ユニット17の送風量が調整され
る。
【0028】リア側蒸発器16の冷房熱負荷はこのリア
側送風量と比例関係にあるから、このリア側送風量に応
じて電磁式流量制御弁14の開度を調整することによ
り、リア側の冷房熱負荷に応じてリア側蒸発器16への
冷媒流量を調整できることとなる。そこで、風量調整用
スイッチ21の出力側に、リア側送風機20と電磁式流
量制御弁14とを並列的に接続して、電磁式流量制御弁
14の電磁コイル148への電流値(印加電圧)を風量
調整用スイッチ21の投入位置、すなわち,リア側送風
量に応じて変化させる。これにより、電磁式流量制御弁
14のプランジャ145のリフト量をリア側送風量に応
じて変化させることができる。
【0029】このプランジャ145のリフト量変化につ
いて、さらに具体的に詳述すると、電磁コイル148の
起磁力によるプランジャ145の吸引力は電磁コイル1
48への電流値に応じて変化するので、風量調整用スイ
ッチ21の投入位置が低速(Lo)位置であるときは、
電磁コイル148への電流値(印加電圧)が最小電流I
L となって、プランジャ145の吸引力も最小となる。
そのため、プランジャ145がばね147のみを圧縮し
て、鍔状部145cが第1ストッパー150に当接する
位置まで、プランジャ145が移動(リフト)し、この
位置でプランジャ145が停止する。
【0030】従って、この場合はプランジャ145のリ
フト量が最小値となり、電磁式流量制御弁14の開度
を最小値とするので、リア側送風量(冷房熱負荷)の最
小値に対応した流量の冷媒をリア側蒸発器16に流入さ
せる。次に、風量調整用スイッチ21を中速(Me)位
置に投入すると、電磁コイル148への電流値(印加電
圧)が中間電流IM となって、プランジャ145の吸引
力も中間値となる。そのため、プランジャ145の鍔状
部145cにより第1ストッパー150を介してばね1
51を圧縮して、第1ストッパー150が第2ストッパ
ー153に当接する位置まで、プランジャ145が移動
(リフト)し、ここで停止する。
【0031】従って、この場合はプランジャ145のリ
フト量が中間リフトとなり、電磁式流量制御弁14の
開度を中間開度として、リア側送風量(冷房熱負荷)の
中間値に対応したレベルまで、リア側蒸発器16への流
入冷媒量を増加させる。次に、風量調整用スイッチ21
を高速(Hi)位置に投入すると、電磁コイル148へ
の電流値(印加電圧)が最大電流IH となって、プラン
ジャ145の吸引力も最大値となる。そのため、プラン
ジャ145の鍔状部145cにより第1ストッパー15
0および第2ストッパー153を介してばね154も圧
縮して、プランジャ145の端部145bが固定磁極部
材146に当接する位置まで、プランジャ145が移動
(リフト)し、ここで停止する。
【0032】従って、この場合はプランジャ145のリ
フト量が最大リフトとなり、電磁式流量制御弁14の
開度を最大開度(全開状態)として、リア側送風量(冷
房熱負荷)の最大値に対応したレベルまで、リア側蒸発
器16への流入冷媒量を増加させる。以上により、リア
側蒸発器16への流入冷媒量をリア側送風量(冷房熱負
荷)応じて調整できる。風量調整用スイッチ21を停止
(OFF)位置に操作するか、あるいは、リアクーラス
イッチ23をオフすると、電磁式流量制御弁14への通
電か遮断されるので、ばね147、151、154のば
ね力でプランジャ145が図2の位置に復帰する。従っ
て、電磁式流量制御弁14が全閉状態となり、リア側蒸
発器16への冷媒流入を遮断する。図3は以上の作動を
まとめて示す図表である。
【0033】なお、リア側蒸発器16への流入冷媒量の
調整方式として、リア側送風量(冷房熱負荷)に応じて
冷媒量を調整する、いわば、簡略的な方式としている
が、次の理由から実用上、支障が生じることはない。す
なわち、車両用空調装置において、車室内の冷房を主に
行うのはフロント側空調ユニット17であり、一方、リ
ア側空調ユニット17は車室内のリア側を補助的に冷房
するものであるため、冷房熱負荷が小さく小能力に設計
される。そのため、リア側空調ユニット17の蒸発器1
6はフロント側蒸発器15に比して冷媒流量が少ない。
【0034】従って、圧縮機10に吸入される冷媒の状
態(過熱度)は、流量の多いフロント側蒸発器15から
の冷媒状態にて支配されることになるが、フロント側蒸
発器15では、温度式膨張弁13による冷媒流量調整作
用にて蒸発器出口冷媒が所定の過熱度に維持されてい
る。それ故、リア側蒸発器16への流入冷媒量を、精密
な過熱度調整方式でなく、多段電磁弁による、冷房熱負
荷に応じた簡略的な方式で調整しても、実用上、液圧縮
等の支障が生じることはない。
【0035】さらには、本第1実施形態によると、電磁
式流量制御弁14での冷媒通過音が車室内に伝播するの
を、冷房性能の低下を招くことなく、効果的に抑制でき
るという利点を持つ。すなわち、リア側空調ユニット1
7の起動時に、電磁式流量制御弁14の開度が全開にな
ると、電磁式流量制御弁14の絞り通路143を通過す
る冷媒流量の増加により、耳障りな冷媒通過音が発生す
る。
【0036】しかし、この冷媒通過音の増大する条件、
つまり、冷媒流量の増加するときには、必ず、これと連
動して、リア側送風機20の送風量が増加しているの
で、リア側送風機20の送風音によって冷媒通過音が消
されてしまう。そのため、リア側の乗員が耳障りな冷媒
通過音により不快感を感じることがない。しかも、冷媒
通過音の低下のために冷媒流量を減少させるという手法
を採らないので、冷房性能を低下させることもない。
【0037】なお、第1実施形態では、冷房熱負荷に応
じて電磁式流量制御弁14への電流値を制御する制御手
段を風量調整用スイッチ21とリレー22とにより構成
している。(第2実施形態)図4は第2実施形態であ
り、リア側の冷房熱負荷を判定する手段として、第1実
施形態のようにリア側送風量を使用せずに、リア側蒸発
器16の吹出空気温度を検出するようにしている。
【0038】そのため、第2実施形態では、リア側蒸発
器16の吹出側にサーミスタからなる温度センサ25を
設置するとともに、この温度センサ25の検出信号をリ
ア側空調ユニット17の電子制御装置(制御手段)26
に入力する。この電子制御装置26にはリアクーラスイ
ッチ23を介して電源24から給電される。電子制御装
置26によりリア側蒸発器16の吹出空気温度を予め設
定した設定温度と比較して、図5に示す低温域、中間温
度域、高温域の3領域のいずれにあるかを判定し、この
判定結果に基づいて電磁式流量制御弁14へのコイル電
流値を最小値IL 、中間値IM 、最大値IH に切り替え
て、電磁式流量制御弁14の弁開度を切り替えるように
したものである。このようにしても、リア側蒸発器16
への流入冷媒量を電磁式流量制御弁14により冷房熱負
荷に応じて簡略的に調整できる。図5は第2実施形態の
作動をまとめて示す図表である。
【0039】なお、上記した第1、第2実施形態では、
電磁式流量制御弁14の弁開度を全閉位置から3段階
(リフト量〜)の開度位置に切替るようにしている
が、この弁開度の切替段数を必要に応じて4段階以上に
増加してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す冷凍サイクルの全
体システム図である。
【図2】図1における電磁式流量制御弁14の具体的構
造を示す断面図である。
【図3】第1実施形態の作動を示す図表である。
【図4】本発明の第2実施形態を示す冷凍サイクルの全
体システム図である。
【図5】第2実施形態の作動を示す図表である。
【符号の説明】
13…温度式膨張弁、14…電磁式流量制御弁、15…
主蒸発器、16…副蒸発器、17…フロント側空調ユニ
ット、18…リア側空調ユニット。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主蒸発器(15)に対して副蒸発器(1
    6)が並列接続される冷凍サイクルに適用される冷媒流
    量制御装置であって、 前記副蒸発器(16)の入口側に電磁式流量制御弁(1
    4)を配置し、 この電磁式流量制御弁(14)を、全閉位置から複数段
    の開度位置に操作可能な多段電磁弁により構成し、 前記副蒸発器(16)による冷却作用を停止する時には
    前記電磁式流量制御弁(14)を全閉状態にし、一方、
    前記副蒸発器(16)による冷却作用を発揮させる時に
    は、前記副蒸発器(16)の冷房熱負荷の増大に応じ
    て、前記電磁式流量制御弁(14)の開度を段階的に増
    大させることを特徴とする冷凍サイクルの冷媒流量制御
    装置。
  2. 【請求項2】 前記冷房熱負荷に応じて前記電磁式流量
    制御弁(14)への電流値を制御する制御手段(21、
    22、26)を有していることを特徴とする請求項1に
    記載の冷凍サイクルの冷媒流量制御装置。
  3. 【請求項3】 前記冷房熱負荷を、前記副蒸発器(1
    6)への送風量に基づいて判定することを特徴とする請
    求項1または2に記載の冷凍サイクルの冷媒流量制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記冷房熱負荷を、前記副蒸発器(1
    6)の吹出空気温度に基づいて判定することを特徴とす
    る請求項1または2に記載の冷凍サイクルの冷媒流量制
    御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1つに記載
    の冷凍サイクルの冷媒流量制御装置を備える車両用空調
    装置であって、 車室内のフロント側とリア側の双方に、空調空気を車室
    内へ吹き出す空調ユニット(17、18)を備え、 前記フロント側の空調ユニット(17)に前記主蒸発器
    (15)が配置され、 前記リア側の空調ユニット(18)に前記副蒸発器(1
    6)が配置されていることを特徴とする車両用空調装
    置。
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