JPH11120478A - 交通事故管理支援システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】事前に交通事故予測情報を提供し、また、交通
事故、交通違反取締りの際に、違反に対する免許証点数
の減点、反則金・罰金の徴収処理を行う。 【解決手段】交通事故の予測は、過去の履歴情報を交通
事故管理センタのデータベースに蓄積しておき、逐次交
信される車両情報とを比較・分析し、交通事故が起きる
の確率を算出し、状況に応じた警告情報（＝交通事故予
測情報）を音声または画像にて通知するようにし、交通
事故の発生を未然に防ぐことを特徴とする。また、交通
事故に遭遇した場合は、警察官の現場検証の際に走行中
の車両の履歴情報をＩＣカードの内容から読み取ること
で、事故状況の把握が可能になる。その際に免許証情報
とリンクさせることで、免許証点数の減点計算、及び反
則金・罰金の徴収、免許証点数等の運転資格の管理も可
能とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、測位手段により逐
次ＩＣカードに記録された走行情報・外部情報により、
交通事故が起こった際の交通事故状況を分析し、その情
報を基に交通事故予測情報として，事前に警告情報を提
供するナビゲーション装置に関すると共に、免許証情報
管理、交通違反時の反則金・罰金の徴収管理を有するＩ
Ｃカードに関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、車両の高機能化に伴い、ナビゲー
ション装置を初めとする各種運転補助装置が開発されて
いる。特開平６−７６００３号公報に開示されたナビゲ
ーションシステムにおいては，自動車等である目的地ま
で移動する場合において、視覚・音声によって、運転者
の技能レベル、地図情報、渋滞情報等から運転者に好適
な経路を案内するナビゲーションシステムを提供する。
特開平６−２９０１９１号公報に開示された車輌運行予
測方法においては，車輌に運行実績収集装置を備え、運
行実績をＩＣカードに収集し、所要時間の変動条件毎に
分類し累積することにより，指定した条件での地点間の
所要時間と最適ルートを提供する。特開平７−２９０８
７号公報に開示された交通量予測装置においては、交通
量の傾向を蓄積しており、それから高精度に交通量の予
測をするための装置を提供する。特開平８−２２１６８
７号公報に開示された道路渋滞認識方法及びナビゲーシ
ョン装置においては、外部の地上システムに頼ることな
く、自立航法による渋滞の程度を収集することができる
ため、次回以降の走行に個々の運転者の要望に応える適
切なデータを蓄積し、提供する。また、警察官の交通違
反取締り業務に関するものとして、以下のようなものが
開示されている。特開平７−１２１６０５号公報に開示
された携帯型発券装置においては、車輌等の交通違反切
符を間違いを生じず、かつ迅速に発行できるように、運
転免許証を読み取り、ＧＰＳを利用して測定し、地図デ
ータと照合し、地点を判別し、切符を発券することがで
きる。同様な仕組みとして、特開平６−５２１８６号公
報に開示された携帯用端末装置、特開平６−５２１９７
号公報に開示された交通違反票発行機がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来のナ
ビゲーション装置の目的は主に道路の渋滞情報を提供す
ることで、目的地までの所要時間、最適経路を提供する
ことに活用しているものが多い。道路渋滞には交通事故
による渋滞も原因のひとつとして考えられるが、既に起
こった交通事故を原因とした渋滞情報は取得可能である
が、事前に交通事故が起こりそうな交通事故予測情報は
提供されていない。また、交通事故、あるいは交通違反
取締りの場合には、従来の技術では、警察官がその場で
行う違反切符の発行の効率化を図ることを達成目的にし
ており、その後の違反結果に対する免許証データの更新
（点数の減点）、あるいは反則金・罰金の徴収までの処
理は含んでいないため、別途その処理は行わなければな
らないという課題があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、交通事故に着
目し、交通事故を未然に防ぐための警告情報を提供する
ことをひとつの特徴とするものである。具体的には交通
事故の予測は、場所・地形・走行速度・交通量・季節・
時刻・天候・温度・湿度等の過去の履歴情報を交通事故
管理センタのデータベースに蓄積しておき、その情報と
走行中の車両情報を比較・分析し、交通事故が起きるの
確率を算出し、状況に応じた警告情報（＝交通事故予測
情報）を音声または画像にて通知するようにし、交通事
故の発生を未然に防ぐことを特徴とする。時々刻々と変
化する車両の走行速度等の情報は、車載装置に記録さ
れ、常に交通事故管理センタと交信することにする。ま
た、万が一交通事故に遭遇した場合は、その際の走行中
の車両の履歴情報は全て車載装置からＩＣカードに記録
されているため、警察官の現場検証の際にＩＣカードの
内容を読み取ることで、事故状況の把握が可能となる。
その際に交通違反していた場合は、免許証情報とリンク
させることで、免許証点数の減点計算、及び反則金・罰
金の徴収も自動的に回収可能な仕組みを提供することも
特徴とする。このＩＣカードは車両のキー、及び免許証
機能を兼ね備える媒体として考えるか、あるいは３つが
そろわない限り車両のエンジンの始動ができないような
仕組みとして考えることで、車両を運転する資格管理を
可能とすることも特徴とする。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面に基づき説明する。図１は車両で移動する場合
を示すものであり、車両１００と交通事故情報を交信す
る交通事故管理センタ２００との関連を示す構成図が示
されている。図２は交通事故、あるいは交通違反取締り
の際に警察官が使用する現場検証用処理装置３００と交
通事故情報を交信する交通事故管理センタ２００との関
連を示す構成図が示されている。図３は車両１００の説
明をするためのフローチャートである。図４は交通事故
管理センタ２００の説明をするためのフローチャートで
ある。図５は現場検証用処理装置３００の説明をするた
めのフローチャートである。

【０００６】車両１００の中にあるナビゲーション装置
１００ｃはＧＰＳ（Global Positioning System）また
は、車内センサ（地磁気センサ、加速度センサ、ジャイ
ロ等）を用いて現在位置を取得し、地図情報記憶媒体の
中から現在位置の地理情報を読み出し、また道路交通デ
ータとして、建設省が主導する路車間データシステム
（ＲＡＣＳ）のビーコンが発する電波、あるいは警察庁
が主導する新自動車交通データ通信システム（ＡＭＴＩ
ＣＳ）のテレターミナルが発する電波、さらには官民共
同で推進している道路交通データ通信システム（ＶＩＣ
Ｓ）のテレターミナルが発する電波等の情報を分析した
結果、車載ディスプレイに地図と自車両の現在位置と進
路指示図形を表示したり、メッセージ音声を出力する機
能を有し、場所・地形・走行速度・交通量等の情報が提
供可能である。また、外部環境センサ１００ｄは走行車
両外部の温度、湿度等を検知したり、季節及び時刻を提
供するための時計機能を有し、季節・時刻・天候・温度
・湿度等の情報が提供可能である。これらの情報は車載
装置１００ｂに集約され、全ての情報はＩＣカード１０
０ａに書き込まれる。また、交通事故管理センタ２００
と情報が送受信可能な通信装置１００ｅから構成され
る。交通事故管理センタ２００は、過去の交通事故に関
する履歴情報（場所・地形・走行速度・交通量・季節・
時刻・天候・温度・湿度等）が蓄積されているデータベ
ース２００ｂ、及び現在走行中の車両１００、及び現場
検証用処理装置３００と送受信可能な通信装置２００
ｃ、これら２つの装置から得られる情報を比較・分析
し、交通事故確率を算出する中央処理装置２００ａから
構成される。現場検証用処理装置３００は、交通事故、
あるいは交通違反取締りの際に状況証拠を把握するため
に使用するＩＣカード１００ａの読み書き可能なカード
処理装置３００ａ、また交通事故管理センタ２００にそ
の情報を送受信する通信装置３００ｂから構成される。

【０００７】以下、図３のフローチャートに基づいて動
作状況を説明する。ここでＩＣカード１００ａは、車両
のキー、及び免許証機能を兼ね備える媒体として考える
か、あるいは３つがそろわない限り車両のエンジンの始
動ができないような仕組みとして考えることを特徴とす
る。ステップ１０では、まず車両を運転する際に車載装
置１００ｂにＩＣカード１００ａを差し込むことで、過
去の交通事故・交通違反情報、免許証情報を読み取る。
ステップ１１では運転する資格の確認で、運転車両の車
種が免許証上合致しているか、あるいは免許停止期間に
相当するかなどの照合・判断を行う。運転資格が確認さ
れた場合のみステップ１２に進みエンジンが始動され
る。ステップ１３ではナビゲーション装置１００ｃから
得られる場所・地形・走行速度・交通量等の走行情報、
外部環境センサ１００ｄから得られる季節・時刻・天候
・温度・湿度等の外部情報を一定時間毎に車載装置１０
０ｂに記録される。ステップ１４では走行中の車両の走
行情報・外部情報を交通事故管理センタ２００に常に送
信し、また走行状況に対して交通事故確率がある場合に
は、交通事故交通事故管理センタ２００から警告情報を
受信する。ステップ１５のエンジンの停止という行為が
終了した場合、ステップ１６に進み、それをひとつのカ
テゴリ情報として走行情報、外部情報を車載装置１００
ｂからＩＣカード１００ａに記録される。エンジンが停
止しない場合は、ステップ１３に戻り、継続して情報を
記録する。ここで、ＩＣカード１００ａの記憶容量には
限度があるため、一定期間交通事故も交通違反もしなか
った場合、あるいは現場検証用処理装置３００を利用し
て情報を送信した時点で過去の記録は消去するように
し、容量不足を解消するよう配慮してある。次に図４の
フローチャートに基づいて動作状況を説明する。ステッ
プ２０では交通事故管理センタで管理している車両か
ら、逐次その車両の走行情報、及び外部情報を受信、ま
た、交通事故が発生した場合は、現場検証用処理装置３
００から交通事故情報を受信し、データベースを更新す
る。ステップ２１ではそれらの取得情報と過去の交通事
故情報とを比較・分析し、走行中に交通事故を起こす確
率を予測する。その予測においては、場所・地形・走行
速度・交通量等の走行情報、季節・時刻・天候・温度・
湿度等の外部情報から過去の交通事故と類似する状況か
ら確率を算出するものである。ステップ２２では交通事
故の確率がある場合（０％以外）は、ステップ２３に進
み、該当車両にその事故発生の確率と状況に応じた警告
情報を送信し、音声や画像にて認識させるようにする。
最後に図５のフローチャートに基づいて動作状況を説明
する。ステップ３０では交通事故、あるいは交通違反取
締りが発生した場合、ステップ３１に進み、警察官が所
有している現場検証用処理装置３００でＩＣカード１０
０ａの内容を読み取る。ステップ３２では交通事故かど
うかの判定を行い、交通事故であったならステップ３３
で、その交通事故情報を交通事故管理センタ２００に送
信する。その際には交通事故管理センタ内のデータベー
スは自動的に更新される。交通事故ではなく、交通取締
りの場合はステップ３４に進む。ステップ３４では更に
そのＩＣカードから読み取った内容が交通規則に違反し
ているかどうかを判定する。例えば、地図情報とリンク
しているため、ある道路を法定速度内で走っていたか、
一方通行・進入禁止等の交通標識を遵守して走っていた
か等の情報入手も可能である。交通規則違反の場合には
ステップ３５で免許証点数を交通規則違反の点数に応じ
て引かれ、ＩＣカード１００ａに免許証情報が更新され
て残点数が記録される。また、交通規則違反に応じて、
反則金・罰金が課される場合は、ＩＣカード１００ａ内
に記録された電子マネーまたは違反該当者の口座から自
動的に支払われる仕組みを提供する。ステップ３５の処
理を行う場合、免許証点数の管理は、現状の警察庁の管
理センタで管理している場合には、現場検証用処理装置
３００との間でデータの更新処理を図る仕組みとし、あ
るいは交通事故管理センタ２００で管理しても構わな
い。また、反則金・罰金の支払い管理は、別途金融機関
に相当する機関との処理を図る仕組みとする。

【０００８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の交通事故
管理支援システムによると、次に示す効果が得られる。
従来のナビゲーション装置は主に道路の渋滞情報の提供
に着目したものが多い。道路渋滞には交通事故による渋
滞も原因のひとつとして考えられるが、既に起こった交
通事故を原因とした渋滞情報は取得可能であるが、事前
に交通事故が起こりそうな交通事故予測情報は提供され
ていない。ということで、本発明の効果として、交通事
故の予測を可能にし、事前に状況に応じた警告情報（＝
交通事故予測情報）を音声または画像にて通知するよう
にし、交通事故の発生を未然に防ぐことを効果とする。
また、交通事故、あるいは交通違反取締りの場合には、
従来の技術では、警察官がその場で行う違反切符の発行
の効率化を図ることを達成目的としているが、本発明で
はその後の違反結果に対する免許証データの更新（点数
の減点）、あるいは反則金・罰金の徴収の処理までを自
動的に行うことが可能となる。この際にはＩＣカードを
利用することで、ＩＣカードを車両のキー、及び免許証
機能を兼ね備える媒体として考えるか、あるいは３つが
そろわない限り車両のエンジンの始動ができないような
仕組みとして考えることで、車両を運転する資格管理を
可能とすることも可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】車両と交通事故管理センタの関連を示す装置構
成図。

【図２】現場検証用処理装置と交通事故管理センタの関
連を示す装置構成図。

【図３】本発明の実施形態の車両に関わるフローチャー
ト。

【図４】本発明の実施形態の交通事故管理センタに関わ
るフローチャート。

【図５】本発明の実施形態の現場検証用処理装置に関わ
るフローチャート。

【符号の説明】

１００…車両、 １００ａ…ＩＣカード、 １
００ｂ…車載装置、１００ｃ…ナビゲーション装置（Ｇ
ＰＳ、地図情報記憶媒体含む）、１００ｄ…外部環境セ
ンサ、 １００ｅ…通信装置、２００…交通事
故管理センタ、 ２００ａ…中央処理装置、２０
０ｂ…データベース、 ２００ｃ…通信装
置、３００…現場検証用処理装置、 ３００ａ…
ＩＣカード処理装置、３００ｂ…通信装置。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】現在走行中の車両情報（場所・地形・走行
   速度・交通量・季節・時刻・天候・温度・湿度等）をＩ
   Ｃカードに逐次記録していることで、過去の交通事故が
   どうのような状況下で起こったかという履歴情報を蓄積
   している交通事故管理センタと通信装置を介して比較・
   分析することにより、走行中に交通事故が起きる確率を
   算出し、その確率と状況に応じた警告情報を音声や画像
   にて促すことを特徴とする運転支援装置。
2. 【請求項２】車両走行中の車両情報は、車載されている
   ＩＣカードに全て記録されているため，交通事故が起き
   た際の事故状況は、そのＩＣカードから所定のカード処
   理装置から読み取り、交通事故管理センタに送信され、
   履歴情報として蓄積される情報伝達方法。
3. 【請求項３】交通事故、あるいは交通違反をした際に
   は、交通規則違反の点数に応じて免許証情報の点数が自
   動的に減点され、反則金、あるいは罰金はＩＣカード内
   に記録された電子マネー、または交通違反者の口座から
   自動的に引落とされ、その更新された情報はＩＣカード
   に蓄積される情報管理方法。
4. 【請求項４】ＩＣカードは車両のキー、及び免許証機能
   を兼ね備える媒体として考え、運転車両の車種が免許証
   上相違ないか、あるいは免許停止期間に相当するかなど
   の照合・判断を行う車両の運転資格管理方法。