JP2824067B2 - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性樹脂組成物

Info

Publication number
JP2824067B2
JP2824067B2 JP63244583A JP24458388A JP2824067B2 JP 2824067 B2 JP2824067 B2 JP 2824067B2 JP 63244583 A JP63244583 A JP 63244583A JP 24458388 A JP24458388 A JP 24458388A JP 2824067 B2 JP2824067 B2 JP 2824067B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
poly
flame
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63244583A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0292948A (ja
Inventor
昭和 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP63244583A priority Critical patent/JP2824067B2/ja
Priority to US07/389,258 priority patent/US5109068A/en
Priority to TW080107828A priority patent/TW209876B/zh
Priority to TW082104606A priority patent/TW269702B/zh
Priority to EP89115354A priority patent/EP0356857B1/en
Priority to AT89115354T priority patent/ATE114696T1/de
Priority to ES94101853T priority patent/ES2113003T3/es
Priority to AT94101853T priority patent/ATE159747T1/de
Priority to EP94101853A priority patent/EP0611802B1/en
Priority to DE68919591T priority patent/DE68919591T2/de
Priority to DE68928419T priority patent/DE68928419T2/de
Priority to FI894030A priority patent/FI894030A/fi
Priority to AU40896/89A priority patent/AU623170B2/en
Priority to KR1019890012716A priority patent/KR960006158B1/ko
Publication of JPH0292948A publication Critical patent/JPH0292948A/ja
Priority to KR1019960003815A priority patent/KR960006160B1/ko
Application granted granted Critical
Publication of JP2824067B2 publication Critical patent/JP2824067B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は難燃性樹脂組成物に関し、詳しくは電気・電
子材料,自動車部品,家庭台所用品などの難燃性を要求
される産業用又は家庭用資材の成形に好適な樹脂組成物
に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
一般に、ポリフェニレンエーテル樹脂(ポリフェニレ
ンオキシド(PPO))は自消性を有しており、そのため
ポリフェニレンエーテル樹脂を含む樹脂組成物もある程
度の難燃性を有している。
しかしながら、近年の電気・電子分野,自動車分野の
難燃性に対する要求は厳しく、ポリフェニレンエーテル
樹脂の自消性に拠る程度の難燃性では上記要求を満足す
ることができない。
ところで、本発明者のグループは、特願昭63-4921
号,同第63-4923号及び同第63-4924号明細書において、
主としてシンジオタクチック構造を有するスチレン系重
合体と他の熱可塑性樹脂及び/又はゴムからなる樹脂組
成物を提案し、その中で熱可塑性樹脂の一例として分子
量が10,000以下の低分子量ポリフェニレンエーテル樹脂
をあげている。
これらの樹脂組成物によれば、力学的物性や熱安定性
等についての改良が図られているものの、難燃性につい
ては必ずしも充分なものではなく、改良すべき余地が残
されている。
本発明の目的は、上記従来の欠点を解消し、充分な難
燃性を有するとともに、耐溶剤性,力学的物性等に優れ
た樹脂組成物を提供することにある。
また本発明においては、使用する難燃剤,難燃助剤の
量が軽減されている。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち本発明は、 (A)主としてシンジオタクチック構造を有するスチレ
ン系樹脂10〜95重量%及び (B)ポリフェニレンエーテル樹脂90〜5重量%の合計
100重量部に対して (C)難燃剤3〜40重量部及び (D)難燃助剤1〜15重量部 の割合で配合してなる難燃性樹脂組成物を提供すると
共に、これにさらに (E)ゴム状弾性体5〜85重量部及び/又は無機充填材
1〜250重量部の割合で配合してなる難燃性樹脂組成物
を提供するものである。
本発明の難燃性樹脂組成物は、上記の(A),
(B),(C)及び(D)成分あるいは(A),
(B),(C)(D)及び(E)成分を主成分とするも
のである。ここで(A)成分は、主としてシンジオタク
チック構造を有するスチレン系樹脂であるが、この主と
してシンジオタクチック構造とは、立体化学構造が主と
してシンジオタクチック構造、即ち炭素−炭素結合から
形成される主鎖に対して側鎖であるフェニル基や置換フ
ェニル基が交互に反対方向に位置する立体構造を有する
ものであり、そのタクティシティーは同位体炭素による
核磁気共鳴法(13C-NMR法)により定量される。13C-NMR
法により測定されるタクティシティーは、連続する複数
個の構成単位の存在割合、例えば2個の場合はダイアッ
ド,3個の場合はトリアッド,5個の場合はペンタッドによ
って示すことができるが、本発明に言う主としてシンジ
オタクチック構造を有するスチレン系重合体とは、通常
はダイアッドで75%以上、好ましくは85%以上、若しく
はペンタッド(ラセミペンタッド)で30%以上、好まし
くは50%以上のシンジオタクティシティーを有するポリ
スチレン,ポリ(アルキルスチレン),ポリ(ハロゲン
化スチレン),ポリ(アルコキシスチレン),ポリ(ビ
ニル安息香酸エステル)およびこれらの混合物、あるい
はこれらを主成分とする共重合体を指称する。なお、こ
こでポリ(アルキルスチレン)としては、ポリ(メチル
スチレン),ポリ(エチルスチレン),ポリ(イソプロ
ピルスチレン),ポリ(ターシャリーブチルスチレン)
などがあり、ポリ(ハロゲン化スチレン)としては、ポ
リ(クロロスチレン),ポリ(ブロモスチレン),ポリ
(フルオロスチレン)などがある。また、ポリ(アルコ
キシスチレン)としては、ポリ(メトキシスチレン),
ポリ(エトキシスチレン)などがある。これらのうち特
に好ましいスチレン系重合体としては、ポリスチレン,
ポリ(p−メチルスチレン),ポリ(m−メチルスチレ
ン),ポリ(p−ターシャリーブチルスチレン),ポリ
(p−クロロスチレン),ポリ(m−クロロスチレ
ン),ポリ(p−フルオロスチレン),更にはスチレン
とp−メチルスチレンとの共重合体をあげることができ
る(特開昭62-187708号公報)。
また、本発明に用いるスチレン系樹脂は、分子量につ
いて特に制限はないが、重量平均分子量が10,000以上の
ものが好ましく、とりわけ50,000〜1,000,000のものが
最適である。ここで重量平均分子量が10,000未満である
と、耐溶剤性が不足する傾向がある。さらに、分子量分
布についてもその広狭は制約がなく、様々なものを充当
することが可能である。この主としてシンジオクタチッ
ク構造を有するスチレン系重合体は融点が160〜310℃で
あって、従来のアタクチック構造のスチレン系重合体に
比べて耐熱性が格段に優れている。
このような主としてシンジオタクチック構造を有する
スチレン系樹脂は、例えば不活性炭化水素溶媒中または
溶媒の不存在下に、チタン化合物及び水とトリアルキル
アルミニウムの縮合生成物を触媒として、スチレン系単
量体(上記スチレン系重合体に対応する単量体)を重合
することにより製造することができる。
一方、本発明に用いる(B)成分は、次の一般式で表
わされるものである。
〔ただし、R1及びR2は、同一又は異なる炭素数1〜6個
のアルキル基,炭素数6〜8個のアリール基,ハロゲン
原子又は水素原子を示し、nは50〜500、好ましくは100
〜450の整数を示す。〕 このようなポリフェニレンエーテル樹脂の具体例とし
ては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテ
ル;ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテ
ル;ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル;ポリ(2−メチル−6−イソプロピル−
1,4−フェニレン)エーテル;ポリ(2−メチル−1,4−
フェニレン)エーテル;ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フ
ェニレン)エーテル;ポリ(2−エチル−6−ブロモ−
1,4−フェニレン)エーテル;ポリ(2−フェニル−1,4
−フェニレン)エーテル等があげられる。これらのう
ち、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル
が特に好適である。本発明に用いられるポリフェニレン
エーテル樹脂は、30℃のクロロホルム中での固有粘度が
0.28dl/g以上であることが好ましく、特に好ましくは0.
3〜0.66dl/gである。ここで固有粘度が0.28dl/g未満で
あると、力学的物性が不足し、耐溶剤性が不充分となる
虞れがある。
上記(A),(B)両成分の配合割合は、(A)成分
10〜95重量%,好ましくは20〜90重量%,さらに好まし
くは30〜90重量%と(B)成分90〜5重量%,好ましく
は80〜10重量%,さらに好ましくは70〜10重量%であ
る。(A)成分が10重量%を未満であると、耐溶剤性が
不足し、一方95重量%を超えると、伸び(靱性)が不足
する。また、(B)成分が90重量%を超えると、耐溶剤
性が不足し、5重量%未満であると、伸びが不足する。
また、本発明においては(C)成分として難燃剤を用
いる。ここで難燃剤としては種々のものが挙げられる
が、特にハロゲン系難燃剤,リン系難燃剤が好ましい。
ハロゲン系難燃剤としては、例えばテトラブロモビスフ
ェノールA,テトラブロモ無水フタール酸,ヘキサブロモ
ベンゼン,トリブロモフェニルアリルエーテル,ペンタ
ブロモトルエン,ペンタブロモフェノール,トリブロモ
フェニル−2,3−ジブロモープロピルエーテル,トリス
(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート,トリス(2
−クロロ−3−ブロモプロピル)ホスフェート,オクタ
ブロモジフェニルエーテル,デカブロモジフェニルエー
テル,オクタブロモビフェニル,ペンタクロロペンタシ
クロデカン,ヘキサブロモシクロドデカン,ヘキサクロ
ロベンゼン,ペンタクロロトルエン,ヘキサブロモビフ
ェニル,デカブロモビフェニル,デカブロモビフェニル
オキシド,テトラブロモブタン,デカブロモジフェニル
エーテル,ヘキサブロモジフェニルエーテル,エチレン
−ビス−(テトラブロモフタルイミド),テトラクロロ
ビスフェノールA,テトラブロモビスフェノールA,テトラ
クロロビスフェノールAまたはテトラブロモビスフェノ
ールAのオリゴマー,臭素化ポリカーボネートオリゴマ
ーなどのハロゲン化ポリカーボネートオリゴマー,ハロ
ゲン化エポキシ化合物,ポリクロロスチレン,ポリトリ
ブロモスチレン等の臭素化ポリスチレン,ポリ(ジブロ
モフェニレンオキシド),ビス(トリブロモフェノキ
シ)エタンなどが挙げられる。
一方、リン系難燃剤としては、例えばリン酸アンモニ
ウム,トリクレジルホスフェート,トリエチルホスフェ
ート,酸性リン酸エステル,トリフェニルホスフェンオ
キサイド等が挙げられる。
難燃剤としては、これらの中でも特にポリトリブロモ
スチレン,ポリ(ジブロモフェニレンオキシド),デカ
ブロモジフェニルエーテル,ビス(トリブロモフェノキ
シ)エタン,エチレン−ビス−(テトラブロモフタルイ
ミド),テトラブロモビスフェノールA,臭素化ポリカー
ボネートオリゴマーが好ましい。
難燃性を付与する目的では、上記難燃剤が有効に働き
好ましいが、本発明である難燃性組成物は、シンジオタ
クチック構造を有するスチレン重合体の耐熱性を生かし
て、用途によって高温で使用される場合、高温環境下で
の難燃剤のブリードアウト,成形品の変色,力学物性の
低下を起こさせない難燃剤の選択,配合量の決定が必要
である。
このような点から難燃剤として、融点,分解温度が単
に高い化合物を選択するだけでは不充分である。かかる
観点から選択される好ましい難燃剤の具体例として、ポ
リトリブロモスチレン,ポリトリクロロスチレン等のハ
ロゲン化ポリスチレン、ポリ(ジブロモフェニレンオキ
サイド)等のハロゲン化ポリフェニレンオキサイド、テ
トラクロロビスフェノールA,テトラブロモビスフェノー
ルA及びこれらのオリゴマー,臭素化ポリカーボネート
オリゴマー等のハロゲン化ポリカーボネートオリゴマ
ー、エチレン−ビス−(テトラブロモフタルイミド)等
が好ましい。その中でも、特にポリトリブロモスチレ
ン,ポリ(ジブロモフェニレンオキサイド)が好まし
い。
上記(C)成分(難燃剤)は、前記(A)成分及び
(B)成分の合計100重量部に対して、3〜40重量部、
好ましくは5〜35重量部、さらに好ましくは10〜35重量
部の割合で配合する。
ここで(C)成分の配合割合が3重量部未満では、得
られる樹脂組成物の難燃性が充分でない。
一方、40重量部を超えても難燃性はその割合に応じて
向上せず、逆に他の機械的物性や耐溶剤性が損なわれる
ため好ましくない。
さらに本発明においては、上述の(C)成分と共に、
(D)成分として難燃助剤を用いることが必要である。
(C)成分,(D)成分のいずれか一方のみを用いて
も目的とする効果を得ることはできない。
ここで難燃助剤としては、種々のものがあり、例えば
三酸化アンチモン,五酸化アンチモン,アンチモン酸ソ
ーダ,金属アンチモン,三塩化アンチモン,五塩化アン
チモン,三硫化アンチモン,五硫化アンチモン等のアン
チモン難燃助剤が挙げられる。また、これら以外にホウ
酸亜鉛,メタホウ酸バリウム,酸化ジルコニウム等を挙
げることができる。
これらの中でも(D)成分としては、特に三酸化アン
チモンが好ましい。
この(D)成分(難燃助剤)は、前記(A)成分及び
(B)成分の合計100重量部に対して1〜15重量部、好
ましくは2〜10重量部の割合で配合する。
ここで(D)成分の配合割合が1重量部未満では、難
燃助剤としての効果が充分でない。一方、15重量部を超
えても難燃助剤としての効果はその割合に応じて向上せ
ず、逆に他の物性が損なわれるおそれがあるため好まし
くない。
本発明の難燃性樹脂組成物は、基本的には上記(A)
〜(D)成分よりなるものであるが、さらに場合により
(E)成分としてゴム状弾性体及び/無機充填材を配合
することもできる。
ここで(E)成分として使用しうるゴム状弾性体は、
様々なものを充当することができるが、最も好適なもの
は、スチレン系化合物をその一成分として含むゴム状共
重合体である。例えば、スチレン−ブタジエン共重合体
ゴム(SBR),スチレン−ブタジエンブロック共重合体
のブタジエン部分を一部あるいは完全に水素化したゴム
(SEBS),スチレン−イソプレンブロック共重合体ゴ
ム,スチレン−イソプレンブロック共重合体のイソプレ
ン部分を一部あるいは完全に水素化したゴム,あるいは
特願昭63-121700号明細書に記載したように、アルキル
アクリレート、アルキルメタクリレート及び共役ジエン
型二重結合を有する多官能性単量体からなる群から選ば
れた一種又は二種以上の単量体を重合させて得られる重
合体の存在下にビニル系単量体を重合させて得られる粒
状弾性体、例えば、アクリロニトリル−スチレングラフ
ト化ブタジエンゴム(ABS),アクリロニトリル−スチ
レングラフト化ブタジエン−ブチルアクリレート共重合
体ゴム(AABS),メチルメタクリレート−スチレングラ
フト化ブチルアクリレートゴム(MAS),スチレングラ
フト化ブタジエンゴム(SB),メチルメタクリレート−
スチレングラフト化ブタジエンゴム(MBS),メチルメ
タクリレート−スチレングラフト化ブタジエン−ブチル
アクリレート共重合体ゴム(MABS)があげられる。これ
らは、いずれもスチレン単位を有するため、主としてシ
ンジオタクチック構造を有するスチレン系樹脂に対する
分散性が良好であり、その結果、物性の改善効果が著し
い。
さらに、ゴム状弾性体の例としては、上記の他、天然
ゴム,ポリブタジエン,ポリイソプレン,ポリイソブチ
レン,ネオプレン,エチレン−プロピレン共重合体ゴ
ム,ポリスルフィドゴム,チオコールゴム,アクリルゴ
ム,ウレタンゴム,シリコーンゴム,エピクロルヒドリ
ンゴムなどが挙げられる。
上記ゴム状弾性体は、前記(A)成分及び(B)成分
の合計100重量部に対して5〜85重量部、好ましく10〜5
0重量部の割合で配合される。このゴム状弾性体を配合
することにより力学的物性、特に耐衝撃性などが一層改
善される。この配合割合が5重量部未満であると、耐衝
撃強度,伸びの改善が不足し、85重量部を超えると、耐
熱性や耐溶剤性の改善が不足する。
一方、本発明において上記ゴム状弾性体に代えて、あ
るいはこのゴム状弾性体と共に(E)成分として使用し
うる無機充填材としては、繊維状のものであると、粒
状,粉状のものであるとを問わない。繊維状無機充填材
としてはガラス繊維,炭素繊維,アルミナ繊維等が挙げ
られ、特にガラス繊維,炭素繊維が好ましい。ここでガ
ラス繊維の形状としてはクロス状,マット状,集束切断
状,短繊維,フィラメント状のものがあるが、好ましく
は、集束切断状であり、長さが0.05mm〜13mm,繊維径が
5〜20μmのものであって、特にシラン系処理を施した
ものが好ましい。また、炭素繊維としてはポリアリロニ
トリル(PAN)系のものが好ましく、さらに好ましくは
チョップドファイバータイプであって、長さが3mm程
度、直径が7〜15μmの束ねたものが良い。
一方、粒状,粉状無機充填材としては、タルク,カー
ボンブラック,グラファイト,二酸化チタン,シリカ,
マイカ,炭酸カルシウム,硫酸カルシウム,炭酸バリウ
ム,炭酸マグネシウム,硫酸マグネシウム,硫酸バリウ
ム,オキシサルフェート,酸化スズ,アルミナ,カオリ
ン,炭化ケイ素,金属粉末等が挙げられ、特にタルク,
炭酸カルシウム,マイカが好ましい。タルクの好ましい
平均粒径は0.3〜20μm、さらに好ましくは0.6〜10μm
のものが良い。炭酸カルシウムの好ましい平均粒径は0.
1〜20μmである。また、マイカの好ましい平均粒径は4
0〜250μm、さらに好ましくは50〜150μmである。
上記無機充填材は、前記(A)成分及び(B)成分の
合計100重量部に対して、1〜250重量部、好ましくは10
〜150重量部の割合で配合される。ここで、無機充填材
の配合割合が1重量部未満であると、充填材としての充
分な効果が認められない。一方、250重量部を超えると
均一に分散できず、得られる組成物が機械的強度に劣る
ものとなる。
以上の(A)〜(E)成分よりなる樹脂組成物におい
ては、(A)成分及び(B)成分の合計100重量部に対
して、(C)成分を3〜40重量部、好ましくは5〜35重
量部の割合で配合する。
この配合割合を特定した理由は、前記(A)〜(D)
成分よりなる樹脂組成物における説明中で述べた通りで
ある。
一方、(D)成分についても、同様に(A)成分及び
(B)成分の合計100重量部に対して1〜15重量部、好
ましくは2〜10重量部の割合で配合する。この配合割合
を特定した理由も、前記(A)〜(D)成分よりなる樹
脂組成物における説明中で述べた通りである。
本発明の難燃性樹脂組成物は、上記の(A)〜(D)
成分、及び必要に応じてさらに(E)成分からなるもの
であるが、本発明の目的を阻害しない限り、各種の添加
剤あるいはその他の合成樹脂を必要に応じて配合するこ
とができる。ここで前記添加剤としては、例えば亜リン
酸エステル系,リン酸エステル系の酸化防止剤、ベンゾ
トリアゾール系,ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤、脂
肪族カルボン酸エステル系,パラフィン系の外部滑剤、
常用の核剤,離型剤,帯電防止剤,着色剤等が挙げられ
る。その他の合成樹脂としては、ポリエチレン,ポリプ
ロピレン,ポリスチレン,AS樹脂,ABS樹脂,ポリメチル
メタクリレート等の各樹脂を挙げることができる。
本発明の樹脂組成物は上記の(A),(D)成分及び
場合により(E)成分、さらに必要により各種の所望成
分を配合し、適宜温度、例えば270〜320℃で混練するこ
とにより得ることができる。この際の配合,混練は通常
の方法によればよい。具体的にはニーダー,ミキシング
ロール,押出機,バンバリーミキサー,ヘンシェルミキ
サーや混練ロールによる溶融混練法あるいは溶液ブレン
ド法等によればよい。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例及び比較例によりさらに詳しく
説明する。
参考例1(シンジオタクチック構造を有するポリスチレ
ンの製造) 反応容器に、溶媒としてトルエン2lと触媒成分として
テトラエトキシチタン5ミリモル及びメチルアルミノキ
サンをアルミニウム原子として500ミリモル加え、55℃
においてこれにスチレン15lを加え、4時間重合反応を
行なった。
反応終了後、生成物を塩酸−メタノール混合液で洗浄
し、触媒成分を分解除去した。次いで乾燥し、スチレン
系重合体(ポリスチレン)2.5kgを得た。次に、この重
合体をメチルエチルケトンを溶媒としてソックスレー抽
出し、抽出残分97重量%を得た。このものの重量平均分
子量は400,000、数平均分子量は180,000であり、融点は
269℃であった。また、この重合体は、13C-NMRによる分
析(溶媒:1,2−ジクロロベンゼン)から、シンジオタク
チック構造に基因する145.35ppmに吸収が認められ、そ
のピーク面積から算出したラセミペンタッドでのシンジ
オタクティシティーは98%であった。
参考例2 GEMポリマー(株)よりポリ(2,6−ジメチル−1,4−
フェニレン)エーテルの粉末を入手した。このものの、
30℃のクロロホルム中での固有粘度は、0.49dl/gであっ
た。
実施例1 上記参考例1で得られたシンジオタクチックポリスチ
レン50重量%と、上記参考例2で述べたポリ(2,6−ジ
メチル−1,4−フェニレン)エーテル50重量%からなる
樹脂混合物100重量部に、酸化防止剤として(2,6−ジ−
tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリト
ールジホスファイト(商品名PEP-36:アデカ・アーガス
社製)0.7重量部及び2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチ
ルフェノール(商品名スミライザーBHT:住友化学(株)
製)0.1重量部を加え、さらに前記樹脂混合物100重量部
に対してポリトリブロモスチレン12重量部及び三酸化ア
ンチモン(Sb2O3)3重量部を混合し、ドライブレンド
を行った後、一軸混練押出機によって混練し、錠剤化し
た。
得られたペレットから射出成形により、JIS K-7110に
準拠するアイゾット試験片,JIS K-7113に準拠する引張
試験片,JIS K-7203に準拠する曲げ試験片、及びUL-94規
格に準拠する難燃性試験片の4種類の試験片を作成し
た。
得られた難燃性試験片を用いた難燃性試験の結果を第
1表に示す。
また、得られた曲げ試験片をレギュラーガソリン(商
品名:出光赤アポロ,出光興産(株)製)に浸漬し、室
温で24時間放置した後、外観と重量変化率〔(浸漬後の
重量−浸漬前の重量)/浸漬前の重量〕を調べた。結果
を第2表に示す。
さらに、曲げ試験片を用いて熱変形温度を、引張試験
片について伸びを、アイゾット試験片についてアイゾッ
ト衝撃強度をそれぞれ測定した。結果を第2表に示す。
実施例2〜8および比較例1〜6 (A)〜(E)成分として第1表に示すものを所定割
合で配合したこと以外は、実施例1と同様にして各種試
験片を作成し、同様に各種物性の評価を行った。結果を
第1表及び第2表に示す。
*1 スチレン系樹脂 シンジオタクチック:参考例1で得られたシンジオタク
チック構造を有するポリスチレン アタクチック:出光石油化学(株)製,出光ポリスチレ
ン US-305 *2 PPO樹脂:参考例2で入手したポリフェニレンエ
ーテル樹脂 *3 難燃剤 a:ポリトリブロモスチレン・・日産フェロ社製,パイロ
チェック 68 PB b:デカブロモジフェニルエーテル・・エチルコーポレー
ション社製,SAYTEX 102 c:ポリ(ジブロモフェニレンオキシド)・・グレイトレ
イク社製,GLC PO-64P *4 A成分とB成分の合計100重量部に対する割合 *5 ゴム状弾性体 SB:スチレングラフト化ブタジエンゴム (粒径0.7μm,三菱レーヨン社製,試作商品名メタプレ
ン IP-2 MAS:メタクリル酸メチル−n−ブチルアクリレート−ス
チレン共重合体 (ローム&ハース社製,KM 330) *6 無機充填材 GF:ガラス繊維(旭ファイバー社製,CS03 MA 429A,繊維
長3mm,繊維径13μm) タルク:浅田製粉(株)製,タルクFFR,平均粒径0.6μ
m 炭カル:平均粒径2μmの炭酸カルシウム 〔発明の効果〕 以上の如く、本発明の樹脂組成物は、充分な難燃性を
有すると共に、力学的物性,耐溶剤性などに優れたもの
である。
さらに、ゴム状弾性体及び/又は無機充填材を配合し
た本発明の樹脂組成物は、優れた難燃性を維持しつつ、
力学的物性,耐溶剤性などにおいて一段と改良されたも
のである。
したがって、本発明の樹脂組成物は、難燃性,力学的
物性,耐溶剤性などの優れたエンジニアリングプラスチ
ックとして、電気・電子材料,自動車部品,家庭台所用
品など、特に難燃性を要求される用途に有効な利用が期
待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5/5397 C08K 5/5397 C08L 21/00 C08L 21/00 71/12 71/12 //(C08L 25/00 71:12 63:00) (C08L 25/00 71:12 25:18) (C08L 25/00 71:12) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 25/00 - 25/18 C08L 71/12 C08F 12/00 - 12/36

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)主としてシンジオタクチック構造を
    有するスチレン系樹脂10〜95重量%及び (B)ポリフェニレンエーテル樹脂90〜5重量%の合計
    100重量部に対して (C)テトラブロモビスフェノールA,テトラブロモ無水
    フタール酸,エチレン−ビス−(テトラブロモフタルイ
    ミド),テトラクロロビスフェノールA,テトラクロロビ
    スフェノールAのオリゴマー,テトラブロモビスフェノ
    ールAのオリゴマー,ハロゲン化エポキシ化合物,臭素
    化ポリスチレン,ポリクロロスチレン,ポリ(ジブロモ
    フェニレンオキシド)及びトリフェニルホスフェンオキ
    サイドからなる群から選ばれる少なくとも一種の難燃剤
    3〜40重量部及び (D)難燃助剤1〜15重量部の割合で配合してなる難燃
    性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(C)成分の難燃剤が、臭素化ポリスチレ
    ン,ポリクロロスチレン及びポリ(ジブロモフェニレン
    オキシド)から選ばれる少なくとも一種である請求項1
    記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(A)成分と(B)成分の合計100重量部
    に対して 更に、(E)ゴム状弾性体を5〜85重量部及び/又は無
    機充填材を1〜250重量部の割合で配合してなる請求項
    1又は2に記載の難燃性樹脂組成物。
JP63244583A 1988-08-31 1988-09-30 難燃性樹脂組成物 Expired - Fee Related JP2824067B2 (ja)

Priority Applications (15)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63244583A JP2824067B2 (ja) 1988-09-30 1988-09-30 難燃性樹脂組成物
US07/389,258 US5109068A (en) 1988-08-31 1989-08-02 Styrene-based polymer composition, stretched molding thereof and process for producing the same
TW082104606A TW269702B (ja) 1988-08-31 1989-08-14
TW080107828A TW209876B (ja) 1988-08-31 1989-08-14
DE68919591T DE68919591T2 (de) 1988-08-31 1989-08-19 Gestreckte Formteile aus Polymermischungen auf Styrolbasis und Verfahren zu ihrer Herstellung.
ES94101853T ES2113003T3 (es) 1988-08-31 1989-08-19 Composiciones polimericas a base de estireno.
AT94101853T ATE159747T1 (de) 1988-08-31 1989-08-19 Polymermischungen auf styrolbasis
EP94101853A EP0611802B1 (en) 1988-08-31 1989-08-19 Styrene-based polymer compositions
EP89115354A EP0356857B1 (en) 1988-08-31 1989-08-19 Stretched moldings of styrene-based polymer compositions and process for producing the same
DE68928419T DE68928419T2 (de) 1988-08-31 1989-08-19 Polymermischungen auf Styrolbasis
AT89115354T ATE114696T1 (de) 1988-08-31 1989-08-19 Gestreckte formteile aus polymermischungen auf styrolbasis und verfahren zu ihrer herstellung.
FI894030A FI894030A (fi) 1988-08-31 1989-08-28 Styrenbaserad polymerkomposition, varmstraeckt produkt och foerfarande foer framstaellning daerav.
AU40896/89A AU623170B2 (en) 1988-08-31 1989-08-30 Styrene-based polymer composition, stretched molding thereof and process for producing the same
KR1019890012716A KR960006158B1 (ko) 1988-08-31 1989-08-31 스티렌계 중합체 조성물, 신장성형체 및 그 제조방법
KR1019960003815A KR960006160B1 (ko) 1988-08-31 1996-02-16 스티렌계 중합체 조성물, 신장성형체 및 그 제조방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63244583A JP2824067B2 (ja) 1988-09-30 1988-09-30 難燃性樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0292948A JPH0292948A (ja) 1990-04-03
JP2824067B2 true JP2824067B2 (ja) 1998-11-11

Family

ID=17120880

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63244583A Expired - Fee Related JP2824067B2 (ja) 1988-08-31 1988-09-30 難燃性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2824067B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3705624B2 (ja) * 1995-05-16 2005-10-12 出光興産株式会社 酸変性ポリフェニレンエーテルの製造法
JP3901752B2 (ja) * 1995-07-20 2007-04-04 出光興産株式会社 難燃性ポリスチレン系樹脂組成物及びポリスチレン系樹脂成形体
KR100359903B1 (ko) * 2000-06-19 2002-11-07 제일모직주식회사 열가소성 난연성 수지 조성물
JP2006176697A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Umg Abs Ltd 耐衝撃性ポリフェニレンエーテルおよびその製造方法
US8889770B2 (en) * 2011-08-25 2014-11-18 Chemtura Corporation Brominated flame retardant, antimony oxide free polymer formulations
JP6159067B2 (ja) * 2012-09-13 2017-07-05 東洋スチレン株式会社 スチレン系難燃性樹脂組成物及び成形体
JP6586362B2 (ja) * 2015-12-15 2019-10-02 旭化成株式会社 熱可塑性樹脂組成物、及び太陽光発電モジュール用接続構造体

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08872B2 (ja) * 1984-02-25 1996-01-10 三菱瓦斯化学株式会社 難燃性に優れたポリフェニレンエーテル系樹脂組成物
JPS62187708A (ja) * 1985-11-11 1987-08-17 Idemitsu Kosan Co Ltd スチレン系重合体の製造法
JP2837162B2 (ja) * 1988-01-14 1998-12-14 出光興産株式会社 難燃性樹脂組成物
JPH01245052A (ja) * 1988-03-26 1989-09-29 Sumitomo Chem Co Ltd 熱可塑性樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0292948A (ja) 1990-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR960006160B1 (ko) 스티렌계 중합체 조성물, 신장성형체 및 그 제조방법
US5395890A (en) Styrene-based resin composition
US5200454A (en) Flame-retardant resin composition
EP0422495B1 (en) Styrene polymer composition
KR100403071B1 (ko) 신디오탁틱폴리스티렌계수지조성물
JP3901752B2 (ja) 難燃性ポリスチレン系樹脂組成物及びポリスチレン系樹脂成形体
JPH05247292A (ja) スチレン系樹脂組成物
CA1336625C (en) Styrene-based resin composition
US5891951A (en) Styrene-based resin composition
EP0318793B1 (en) Styrene-based resin composition
CA1336789C (en) Flame-retardant resin composition
US6013726A (en) Composition of styrene resin, thermoplastic resin and rubber
US6087435A (en) Composition of styrene resin, thermoplastic resin and rubber particles
JP2824067B2 (ja) 難燃性樹脂組成物
JPH0762175A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
US6008293A (en) Syndiotactic polystyrene and polycarbonate resin compositions
US6046275A (en) Styrene resin with rubber polymer particles
JP2744254B2 (ja) 難燃性樹脂組成物
US6093768A (en) Syndiotactic styrene resin, thermoplastic resin and rubber
JP2681642B2 (ja) スチレン系重合体樹脂組成物
JP2000080228A (ja) スチレン系熱可塑性樹脂組成物
JP2768483B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2765863B2 (ja) スチレン系樹脂組成物
JPH11116794A (ja) Icトレー成形用樹脂組成物
JPH111589A (ja) 樹脂の組成物およびic用耐熱トレー

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees