JPH11115466A - 電気車両用空調装置 - Google Patents

電気車両用空調装置

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JPH11115466A
JPH11115466A JP30490697A JP30490697A JPH11115466A JP H11115466 A JPH11115466 A JP H11115466A JP 30490697 A JP30490697 A JP 30490697A JP 30490697 A JP30490697 A JP 30490697A JP H11115466 A JPH11115466 A JP H11115466A
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heat exchanger
temperature
air
hot water
compressor
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JP30490697A
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Hideki Fukuda
秀樹 福田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気車両において、空調通路に補助熱源を設
けるも、異物の混入による電気系統を保護し、通風抵抗
の増大を防ぎ、省電力化を図る。 【解決手段】 エバポレータ8とサブコンデンサ9とを
空調通路に配し、コンプレッサ17、サブコンデンサ
9、膨張弁16、及びエバポレータ8を含む冷媒循環サ
イクルと、室外に配された温水加熱装置27と、サブコ
ンデンサ9の下流側に設けられて温水加熱装置27で加
熱された温水を循環させる温水ヒータ25とを含む温水
循環サイクルを備える。エバポレータ8の入口空気温度
がある温度よりも低い場合に温水循環サイクルのみを作
動させ、エバポレータ8の入口空気温度がある温度より
も高く、車室内温度が目標温度よりも低い場合に温水循
環サイクルと冷媒循環サイクルとを作動させ、車室内温
度が目標温度以上である場合に冷媒循環サイクルのみを
作動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンプレッサの
吐出側と膨張装置の流入側との間に配される第1の熱交
換器と、膨張装置の流出側とコンプレッサの吸入側との
間に配される第2の熱交換器とを空調通路内に配し、第
1の熱交換器の下流側に補助熱源として第3の熱交換器
を配して構成される電気車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平5−229333号公報に示され
るヒートポンプ式の冷暖房装置は、空調ダクト内に第1
の車室内熱交換器(サブコンデンサ)と、これより上流
側に配された第2の車室内熱交換器(エバポレータ)と
を設け、車室外熱交換器(メインコンデンサ)の流入側
に設けられた流路切り換え手段(三方弁)によって、コ
ンプレッサから流出した冷媒を車室外熱交換器(メイン
コンデンサ)へ供給する場合とバイパスする場合とを選
択できるようにし、冷房運転時には車室外熱交換器、第
1の車室内熱交換器、膨張弁、第2の車室内熱交換器、
コンプレッサの順で冷媒を循環させ、暖房運転時には車
室外熱交換器をバイパスさせて、第1の車室内熱交換
器、膨張弁、第2の車室内熱交換器、コンプレッサの順
で冷媒を循環させるようにしている。
【0003】このような空調装置は、暖房運転時におい
て、第1の車室内熱交換器を放熱器として用い、第2の
車室内熱交換器を吸熱器として用い、空調ダクトを流れ
る空気を第2の車室内熱交換器で冷却除湿すると同時に
第1の車室内熱交換器によって加熱する構成となってお
り、外気温度が0℃を下回る低外気時には効率が悪くな
り、第1の車室内熱交換器のみでは、十分な暖房能力が
得られない不都合が指摘されている。そこで、その対応
策の1つとして、補助熱源を空調通路内に設けることが
検討されている。
【0004】空調通路内に補助熱源を設ける点は、特開
平7−223429号公報に示されるように公知であ
り、この公報には、車室内に設けられた通風回路内にヒ
ートポンプを構成する2つの車室内熱交換器を設け、下
流側の車室内熱交換器よりもさらに下流側に電気ヒータ
を設け、省スペース化を図る観点から、この電気ヒータ
を下流側の熱交換器と一体型の構成とした点が示されて
いる。また、電気ヒータは高電圧を使用するので、車室
内に配されると危険であることから、上流側の熱交換器
後方から車室外へ分岐し、再び車室内の通風回路に合流
する第2の通風回路を設け、この第2の通風回路に下流
側の熱交換器と電気ヒータとを配置するようにした点が
示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような補助熱源の構成は、漏電による感電や異物が電気
ヒータに付着して電気ヒータの電気系統を短絡させてし
まう危険があり、特に、電気自動車などの電気車両にあ
っては、そもそも全ての動力を電気でまかなっているの
で、できるだけ電気系統の不祥事をなくし、安全面を優
先させたい。
【0006】安全面の点を考慮すれば、上記従来技術の
ように車室外に突出する通路を設け、電気ヒータをこの
通路に配置することで車室内の安全を図ろうとする構成
にも一応のメリットは認められるが、このような構成に
あっても通路内に入った異物が電気ヒータに付着してシ
ョートする点を回避し得るわけではなく、また、室内に
導入した空気を一旦車室外に導き、加熱した後に再び車
室内に戻さなければならず、通風経路が複雑になり、通
路抵抗を増大させてしまう。
【0007】また、電気車両の長時間の使用を可能にし
たい要請から、冷媒循環サイクルと補助熱源との組み合
わせによる暖房制御をできるだけ効率よく行なって有効
な電力利用を図る必要があり、さらには、従来と同様に
省スペース化を図ることが望ましい。
【0008】そこで、この発明においては、電気車両に
おいて、低外気時での暖房能力の向上を図るために補助
熱源を設けるも、異物の混入による電気系統の保護と通
風抵抗の増大を防ぎ、しかも省電力化の要請を満たすこ
とができる電気車両用空調装置を提供することを課題と
している。また、省スペース化の要請などを図ることも
課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、この発明に係る電気車両用空調装置は、コンプレッ
サと、このコンプレッサの吐出側に設けられる第1の熱
交換器と、この第1の熱交換器を通過した冷媒を減圧す
る膨張装置と、前記膨張装置の流出側と前記コンプレッ
サの流入側との間に設けられる第2の熱交換器とを含む
冷媒循環サイクルを備え、室内側に設けられた空調通路
に前記第2の熱交換器と前記第1の熱交換器とを上流側
からこの順で配置し、車室外に配されて流体を加熱する
流体加熱装置と、前記空調通路の前記第1の熱交換器よ
りも下流側に設けられ、前記流体加熱装置によって加熱
された流体を循環させる第3の熱交換器とを設け、前記
第2の熱交換器の入口空気温度が第1の温度よりも低い
場合に前記コンプレッサを停止させて前記流体加熱装置
を作動させ、前記第2の熱交換器の入口空気温度が前記
第1の温度以上であり、且つ、車室内温度が第2の温度
よりも低い場合に前記コンプレッサと前記流体加熱装置
とを作動させ、車室内温度が前記第2の温度以上である
場合に前記コンプレッサを作動させて前記流体加熱装置
を停止させることを特徴としている(請求項1)。
【0010】ここで、冷媒循環サイクルとしては、コン
プレッサと第1の熱交換器との間に車室外熱交換器を通
過する経路とこれをバイパスする経路とを備え、暖房運
転制御時には車室外熱交換器をバイパスする経路のみに
冷媒を流通させるようにしてもよい(請求項2)。
【0011】したがって、上記冷媒循環サイクルによる
暖房によれば、コンプレッサで加圧された高温高圧の冷
媒が第1の熱交換器へ導かれ、ここで放熱された後に膨
張装置により減圧されて第2の熱交換器に入り、この第
2の熱交換器で吸熱し、しかる後にコンプレッサへ戻さ
れる。よって、空調通路に導入された空気は、第2の熱
交換器で除湿され、その後第1の熱交換器で加熱されて
下流側へ送られる。
【0012】前述した如く、低外気時には第1の熱交換
器での加熱能力が十分に得られない場合もあるが、温水
を熱源とする第3の熱交換器が第1の熱交換器の下流側
に配置されていることから、この第3の熱交換器をもっ
て空気を加熱することができ、第1の熱交換器では対応
できない低外気時においても十分な温風を車室へ送風す
ることができる。
【0013】第3の熱交換器は、それ自体電気系統を有
しておらず、車室外に配された流体加熱装置によって暖
められた温水を熱源としているので、異物がこの熱交換
器に付着しても電気系統の短絡の恐れはなく、漏電によ
る感電の恐れ等もないため、車室内の空調通路上にその
まま配しても安全性の上で問題はない。
【0014】しかも、第2の熱交換器の入口空気温度が
第1の温度よりも低く、冷媒循環サイクルでの加熱能力
が十分得られないような場合には、冷媒循環サイクルを
作動させても電力の無駄となるだけであることから、こ
の場合には、コンプレッサを停止させて冷媒循環サイク
ルによる加熱は行なわず、空調通路に導入される空気の
加熱は専ら第3の熱交換器でのみ行なわれる。
【0015】また、第2の熱交換器の入口空気温度が冷
媒循環サイクルでの暖房制御を十分に行なえる温度とな
っているが、車室内温度が低いために即暖性を要する場
合(第2の熱交換器の入口空気温度が第1の温度以上で
あり、車室内温度が第2の温度未満である場合)には、
コンプレッサが作動されると共に流体加熱装置も作動さ
れ、導入空気を第1の熱交換器と第3の熱交換器とによ
って加熱し、十分に暖められた状態で車室に供給する。
【0016】そして、即暖性を必要とする領域を超えて
車室内温度が第2の温度以上となった場合には、以後に
おいて冷媒循環サイクルによる通常の空調制御を行なえ
ば足りるので、流体加熱装置への電力供給を止めて冷媒
循環サイクルのみによって暖房を継続し、電力の無駄を
省く。
【0017】よって、低外気時での暖房要請や即暖性、
省電力などの観点から、補助熱源を冷媒循環サイクルと
の関係で最も効率的に作動させることができる。
【0018】さらに、上述の構成にあっても、従来と同
様に省スペース化を図る目的から、第3の熱交換器を第
1の熱交換器と一体に形成するようにしてもよい(請求
項3)。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
により説明する。図1において、電気自動車などの電気
車両に搭載される電気車両用空調装置が示され、この空
調装置は、空調通路1を構成する空調ダクト2の最上流
側にインテーク装置3が設けられ、内気入口4と外気入
口5との開口割合がインテークドア6によって調整され
るようになっている。このインテーク装置3を介して送
風機7の回転により吸引された空気は、エバポレータ8
及びサブコンデンサ9に送られ、ここで熱交換されるよ
うになっている。
【0020】サブコンデンサ9は、エバポレータ8より
も下流側に配置され、そこを通過する空気とバイパスす
る空気との割合をエアミックスドア10の開度を調節す
ることによって可変できるようになっている。このサブ
コンデンサ9が第1の熱交換器に、エバポレータ8が第
2の熱交換器に対応している。
【0021】そして、空調ダクト2の最下流側は、デフ
ロスト吹出口11、ベント吹出口12、およびヒート吹
出口13に分かれて車室に開口し、その分かれた部分に
モードドア14a,14b,14cが設けられ、このモ
ードドアを操作することにより吹出モードが切り換えれ
るようになっている。
【0022】前記サブコンデンサ9の流出側は、リキッ
ドタンク15及び膨張弁16を介してエバポレータ8の
流入側に接続され、エバポレータ8の流出側はコンプレ
ッサ17の吸入側に配管接続されている。また、コンプ
レッサ17の吐出側は電磁弁18を介してメインコンデ
ンサ19の流入側に接続され、このメインコンデンサ1
9の流出側は、逆止弁20を介してサブコンデンサ9の
流入側に接続されている。更に、コンプレッサ17の吐
出側と逆止弁20の流出側との間には、電磁弁21にて
開閉されると共にメインコンデンサ19をバイパスする
バイパス通路22が接続されている。
【0023】したがって、電磁弁18,21の開閉制御
により、コンプレッサ17から吐出した冷媒をメインコ
ンデンサ19、逆止弁20、サブコンデンサ9、リキッ
ドタンク15、膨張弁16、エバポレータ8へとこの順
で通過させてコンプレッサ17に戻す第1のサイクル経
路と、メインコンデンサ19をバイパスしてサブコンデ
ンサ9、リキッドタンク15、膨張弁16、エバポレー
タ8へとこの順で通過させてコンプレッサ17に戻す第
2のサイクル経路とが選択的に切り替えられるようにな
っている。
【0024】このような冷媒循環サイクル(ヒートポン
プ)により、冷房制御においては、電磁弁18を開、電
磁弁21を閉とし、冷媒を前記第1のサイクル経路に流
す。すると、コンプレッサ17から吐出した冷媒は、メ
インコンデンサ19で放熱され、逆止弁20を通ってサ
ブコンデンサ9に供給される。エアミックスドア10
は、冷房制御時にサブコンデンサ9への通風量を抑えよ
うとする位置にあり、サブコンデンサ9ではあまり放熱
作用はなく、そのままリキッドタンク15へ送られる。
その後、膨張弁16で減圧されてエバポレータ8に入
り、ここでエバポレータ8を通過する空調ダクト2内の
空気から吸熱し、しかる後にコンプレッサ17に戻され
る。よって、送風機7の駆動によって空調ダクト2に吸
引される空気は、エバポレータ8で冷却され、その大半
はサブコンデンサ9を通ることなく車室へ供給され、車
室を冷却する。
【0025】これに対して、暖房制御においては、電磁
弁18を閉、電磁弁21を開とし、冷媒を前記第2のサ
イクル経路に流す。このような運転モードでは、エアミ
ックスドア10は、サブコンデンサ9への通風量を大き
くする位置にあり、特に、車室内温度が非常に低い場合
や即暖性を要する場合には、サブコンデンサ9への通風
量は最大となる。すると、コンプレッサ17から吐出し
た冷媒は、メインコンデンサ19を通過することなくバ
イパス通路22を通ってサブコンデンサ9に入り、ここ
で放熱した後にリキッドタンク15に入る。その後、膨
張弁16で減圧されてエバポレータ8に入り、ここでエ
バポレータ8を通過する空気から吸熱し、しかる後にコ
ンプレッサ17に戻される。エバポレータ8での吸熱量
とサブコンデンサ9での放熱量のバランスは、コンプレ
ッサ17の仕事分だけ放熱量が多いことから、空調ダク
ト2内に吸引される空気は、エバポレータ8で冷却除湿
されるものの、サブコンデンサ9によってエバポレータ
8で冷却された以上に加熱され、全体として温かい空気
として車室へ供給される。
【0026】サブコンデンサ9の下流側には、さらに第
3の熱交換器を構成する温水ヒータ25が配置されてい
る。この温水ヒータ25は、温水を熱源として通過空気
を加熱するもので、車室内外を仕切る仕切壁26を介し
て温水を流通する配管が引き出され、車室外に配された
温水加熱装置27に接続されている。この温水加熱装置
27は、シーズ型ヒータなどの電気ヒータ28によって
加熱された温水をポンプ29により温水ヒータ25に循
環させるもので、電気ヒータ28とポンプ29との通電
が行われて始めて温水ヒータ25へ温水を供給すること
ができ、電気ヒータ28とポンプ29への通電が停止さ
れると、温水ヒータ25による加熱作用は停止される。
【0027】このような温水循環サイクルの温水ヒータ
25は、サブコンデンサ9と一体に形成されており、そ
の具体的構成が図2(a),(b)に示されている。こ
の例では、サブコンデンサ9も温水ヒータ25も一対の
タンク部9a,9b,25a,25bと、これらタンク
部間を連通する多数の偏平チューブ9c、25cと、偏
平チューブ間に介在されたコルゲート状のフィン30と
によってそれぞれ構成されており、タンク部9a,9
b,25a,25bとフィン30とが両熱交換器で一体
に形成されたものとなっている。つまり、各熱交換器の
タンク部は、1つのタンクブロック31の内部を隔壁3
2をもって通風方向の前後に画成した構成としているも
ので、チューブ9c、25cは、それぞれの熱交換器で
別々に形成されており、隔壁32にかからないようにタ
ンクブロック31に挿入接合されている。また、フィン
30は、一方の熱交換器のチューブ間と他方の熱交換器
のチューブ間とにわたって設けられている。
【0028】このような構成に代えて、図3(a)に示
されるように、各熱交換器のチューブも一体のチューブ
33で構成するようにしてもよい。つまり、チューブ3
3を図3(b)に示されるように、内部に設けられたリ
ブ34をもって2つの通路35,36に分け、このリブ
34とタンクブロック30に設けられる仕切壁32とを
突き合わせてチューブ33をタンクブロック31に接合
し、一方の通路35をサブコンデンサ9用に、他方の通
路36を温水ヒータ25用にそれぞれ用いるようにして
もよい。このような構成によれば、チューブが一体に形
成されている分だけタンクブロック31の通風方向巾を
小さくすることができ、一層の小型化を図ることができ
る。
【0029】尚、39は、蓄熱タンクであり、温水加熱
装置27によって加熱された温水の熱を蓄積しておき、
空調装置が一旦止められて再起動するような場合に、初
期の段階から温度の高い温水を利用できるようにし、も
って即暖性の向上を図るようにしたものである。
【0030】また、40は、エバポレータ8の上流側に
設けられてこのエバポレータ8を通過しようとする入口
空気温度を測定するダクト内温度センサであり、暖房運
転時には、インテーク装置3が外気導入モードに設定さ
れる場合であれば、実質において外気温度を検出するも
のであり、内気導入モードに設定される場合であれば、
実質において車室内温度を検出する。さらに、41は、
車室内温度を検出する室温センサであり、これら温度セ
ンサ40、41からの検出信号は、他のセンサからの信
号や図示しないマニュアル設定部からの設定信号と共に
制御部42に入力される。
【0031】制御部42は、図示しない中央演算処理装
置(CPU)、読出専用メモリ(ROM)、ランダムア
クセスメモリ(RAM)、入出力ポート(I/O)等を
備えると共に、コンプレッサ17を駆動させるインバー
タや、電磁弁18,21のオンオフ、電気ヒータ28へ
の通電のオンオフ、ポンプ29のオンオフを制御する駆
動回路等を有して構成され、ROMに与えられた所定の
プログラムにしたがって各種入力信号を処理し、コンプ
レッサ、電磁弁、電気ヒータ、ポンプ等を駆動制御する
ようになっている。
【0032】図4において、制御部42による暖房制御
時の冷媒循環サイクルと温水循環サイクルとの動作例が
フローチャートとして示されている。このフローチャー
トでは、空調装置の各種ドア6、10,14a,14
b,14cや送風機7など、本発明と直接関係のない制
御は割愛されており、ここで示される制御は、空調装置
が暖房制御モードに切り換えられた後に繰り返し行われ
る制御ルーチンの一環として実行される。
【0033】先ず、ステップ50において、ダクト内温
度センサ40や室温センサ41などからの信号が入力さ
れ、次のステップ52において、ダクト内温度センサ4
0によって検出されたエバポレータの入口空気温度(エ
バ入口空気温度)が所定温度(例えば、0℃のような低
い温度)よりも低いか否かが判定される。
【0034】そして、このステップ52において、エバ
入口空気温度が所定温度よりも低いと判定された場合に
は、ステップ54へ進み、温水加熱装置27を作動さ
せ、コンプレッサ17は停止状態として温水ヒータ25
のみによる暖房を行なう。これにより、空調ダクト内に
導入された空気は、エバポレータ8及びサブコンデンサ
9では熱交換せず、そのまま温水ヒータ25で加熱され
て暖められ、車室へ供給される。
【0035】ここで、コンプレッサ17の作動の有無、
即ち、冷媒循環サイクルの作動の有無を温度の低い所定
温度を基準としているのは、上述したヒートポンプ構成
では、吸入空気が氷点下であるような場合には十分な暖
房能力を得ることができないことから、所定温度よりも
吸入空気温度が低い場合には、冷媒循環サイクルを作動
させる実益がないためにこれを停止して省電力化を図ろ
うとするためである。したがって、冷媒循環サイクルに
よる暖房能力が氷点下でも十分に得られる構成であれ
ば、この基準値は0℃よりも低い値として設定すること
が可能である。
【0036】ステップ52でエバ入口空気温度が所定温
度以上であると判定された場合には、ステップ56にお
いて、車室内温度が目標温度(例えば、25℃)よりも
低いか否かが判定され、車室内温度が目標温度よりも低
いと判定された場合には、ステップ58へ進み、コンプ
レッサ17と温水加熱装置27との両方を作動させる。
これにより、空調ダクト2内に導入された空気は、エバ
ポレータ8で冷却除湿され、サブコンデンサ9において
加熱され、さらに、温水ヒータ25で加熱され、車室へ
供給される。
【0037】ステップ56において、室温が目標温度以
上であると判定された場合には、ステップ60へ進み、
コンプレッサ17を作動させ、温水加熱装置27を停止
させる。この時点では、目標温度を超えた室温を目標温
度に漸近させる必要があることから、それに見合う吹出
温度を形成するためにエアミックスドア10の開度が調
節される。これにより、空調ダクト2内に導入された空
気は、エバポレータ8で冷却除湿され、サブコンデンサ
9を通過する空気はここにおいて加熱され、その後温水
ヒータ25を通過するものの、ここでの積極的な加熱は
抑えられ、温水ヒータ25の下流側においてサブコンデ
ンサ9をバイパスする空気と混合されて車室へ供給され
る。
【0038】以上のことから、外気が氷点下である場所
に長時間放置された車両において、空調装置を作動させ
て内気循環モードで車中を暖房する場合を想定すると、
エバ入口空気温度は車室温度とおおよそ一致しており、
室温が氷点下の状態であるうちは、補助ヒータ25のみ
が作動して暖房が開始される。
【0039】この状態では、図5に示されるように、即
暖性の点で幾分問題はあるものの、ヒートポンプを作動
させたところでより大きな暖房能力は得られないので、
専ら補助ヒータの暖房能力に頼って車室内が暖房され
る。その後、車室が暖められて0℃以上になると、コン
プレッサ17が駆動されてヒートポンプによる暖房が開
始され、サブコンデンサ9と温水ヒータ25との両方に
よって空気が暖められる。その結果、目標温度に向かっ
て急速に車室内が暖められる。
【0040】しばらくして車室内温度が目標温度を超え
ると、もはや即暖する必要がなく、しかも、この時点で
はヒートポンプによる暖房制御のみで事足りるので、補
助ヒータ25による加熱を停止し、ヒートポンプのみに
よって車室内温度を目標値に保つ。
【0041】よって、ヒートポンプでは対応できない低
外気時や、ヒートポンプを用いつつも、即暖性を要求さ
れる場合には、補助ヒータが作動し、それ以外のとき
は、補助ヒータをオフとして省電力の要請に答える。ま
た、サブコンデンサと温水ヒータとが一体に形成されて
いることから、省スペース化を図ることができると同時
に、サブコンデンサ9への冷媒の供給や温水ヒータ25
への温水の供給が停止している場合にあっても、一方の
熱交換器の熱が他方の熱交換器の構成部材に伝達され、
実質的に放熱面積が拡大されて暖房能力が高められる。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
冷媒循環サイクルを構成する第1及び第2の熱交換器の
下流側に車室外に配された流体加熱装置で暖められる流
体を熱源とする第3の熱交換器を配するようにしたの
で、空調通路内に異物が入ってもそれによって電気系統
を短絡させるなどの不都合はなく、また、漏電によって
乗員が感電する恐れもない。しかも、第3の熱交換器を
車室側に配置しても支障がないことから、空調通路も分
岐路を形成するような複雑な形状とする必要がなくな
り、通路抵抗の増大を抑えることができる。
【0043】そして、冷媒循環サイクルによる暖房能力
が十分でない低外気時においては、第3の熱交換器によ
ってのみ空気を加熱し、冷媒循環サイクルによる暖房は
有効に行なえる状態であるが車室内温度が低い場合に
は、冷媒循環サイクルによる空気の加熱と第3の熱交換
器による空気の加熱を併用して即暖性を高め、車室内温
度が十分な温度に達した場合には、冷媒循環サイクルの
みによる暖房制御としたので、冷媒循環サイクルのみで
は暖房できない極低温領域にも対応することができ、ま
た、即暖の要請も満たしつつ省電力化を図ることができ
る。
【0044】さらに、省スペース化を図るために第1の
熱交換器と第3の熱交換器とを一体に構成すれば、省電
力の要請からコンプレッサ又は流体加熱装置の作動が停
止するような場合にあっても、一方の熱交換器の熱が他
方の熱交換器に伝達されることから熱交換面積が実質的
な増大されることとなり、熱交換能力を高めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかる電気車両用空調装置を
示す構成図である。
【図2】図2は、上記電気車両用空調装置に用いられる
サブコンデンサと温水ヒータとを示す図であり、図2
(a)は、通風方向に沿って切断した断面図、図2
(b)は、正面図の一部を示す。
【図3】図3は、上記電気車両用空調装置に用いられる
サブコンデンサと温水ヒータとを示す他の構成例であ
り、図3(a)は、通風方向に沿って切断した断面図、
図3(b)は、図3(a)で用いられるチューブの断面
図である。
【図4】図4は、制御部での暖房制御例を示すフローチ
ャートである。
【図5】暖房制御時の室温の変化を示す特性線図であ
る。
【符号の説明】
1 空調通路 2 空調ダクト 8 エバポレータ 9 サブコンデンサ 16 膨張弁 17 コンプレッサ 19 メインコンデンサ 22 バイパス通路 25 温水ヒータ 27 温水加熱装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンプレッサと、このコンプレッサの吐
    出側に設けられる第1の熱交換器と、この第1の熱交換
    器を通過した冷媒を減圧する膨張装置と、前記膨張装置
    の流出側と前記コンプレッサの流入側との間に設けられ
    る第2の熱交換器とを含む冷媒循環サイクルを備え、室
    内側に設けられた空調通路に前記第2の熱交換器と前記
    第1の熱交換器とを上流側からこの順で配置するように
    した電気車両用空調装置において、 車室外に配されて流体を加熱する流体加熱装置と、 前記空調通路の前記第1の熱交換器よりも下流側に設け
    られ、前記流体加熱装置によって加熱された流体を循環
    させる第3の熱交換器とを設け、 前記第2の熱交換器の入口空気温度が第1の温度よりも
    低い場合に前記コンプレッサを停止させて前記流体加熱
    装置を作動させ、 前記第2の熱交換器の入口空気温度が前記第1の温度以
    上であり、且つ、車室内温度が第2の温度よりも低い場
    合に前記コンプレッサと前記流体加熱装置とを作動さ
    せ、 車室内温度が前記第2の温度以上である場合に前記コン
    プレッサを作動させて前記流体加熱装置を停止させるこ
    とを特徴とする電気車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記冷媒循環サイクルは、前記コンプレ
    ッサと前記第1の熱交換器との間に車室外熱交換器を通
    過する経路とこれをバイパスする経路とを備え、暖房運
    転制御時には、前記車室外熱交換器をバイパスする経路
    のみに冷媒を流通させるものである請求項1記載の電気
    車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記第3の熱交換器は、前記第1の熱交
    換器と一体に形成されている請求項1又は2記載の電気
    車両用空調装置。
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