JPH11103809A - 高機能の性質を有する乾燥おから粉末の製造方法及びその食品の製造方法並びにそれを含む食品素材 - Google Patents

高機能の性質を有する乾燥おから粉末の製造方法及びその食品の製造方法並びにそれを含む食品素材

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JPH11103809A
JPH11103809A JP9281106A JP28110697A JPH11103809A JP H11103809 A JPH11103809 A JP H11103809A JP 9281106 A JP9281106 A JP 9281106A JP 28110697 A JP28110697 A JP 28110697A JP H11103809 A JPH11103809 A JP H11103809A
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Toshio Sato
藤 利 夫 佐
Tetsuji Ehata
幡 徹 士 江
Yasuo Kosaka
坂 康 雄 小
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KUREE KK
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KUREE KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸水性に優れ水懸濁液が高粘性を有し、粉砕
容易で大量生産可能でかつ殺菌をほとんど又は全く必要
としない乾燥おから粉末の提供。 【解決手段】生おからを品温110℃〜130℃で加熱
乾燥すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多彩な高い機能の
性質を有する乾燥おから粉末の製造方法及び該おから粉
末を利用した食品の製造方法並びに該おからを含む食品
素材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術として本発明者が他の発明者と
共同して開発した特開平7−51014号及び特開平8
−214813号がある。特開平7−51014号には
以下の記述がされている。即ち、おからは従来から一部
食用として用いられているほか、飼料、肥料として利用
されてきたが、その利用率は低く、しかも極めて腐敗し
易いことや水分含有率が高い(80%)ことから、年間
排出量70万トン以上に及ぶおからのほとんどが産業廃
棄物として処理されている。年間100億円に及ぶ処理
費は年々上昇傾向にあり、豆腐の製造コストを押し上げ
る要因になっている。また一方おからの山野への投棄
は、環境上問題があるとして業界では、おからの焼却処
理を推奨している。
【0003】しかし、この方法もコストが高くつくだけ
でなく、焼却おからの約1%(7000トン)に及ぶ窒
素酸化物を撒き散らす結果になってしまうのである。お
からそのものは、栄養学的に見ても固形物当たり、蛋白
質25%、油脂15%、食物繊維50%を含んでおり、
産業廃棄物とするのは余りにも無策であり、その高度利
用、特に食品への応用研究が望まれている。これまで生
おからは、そのまま食品原料に配合し、増量材として一
部の食品の製造などに用いられてきたが、おから粒子は
高い含水率にも拘らず柔軟性に乏しく、他の食品素材へ
少量添加した場合でも、ざらついた食味の悪い食品しか
得られなかった。
【0004】おからを食品素材として利用する他の方法
として、おからを一旦乾燥した後で、微粉砕して乾燥お
から粉末として食品原料に添加する方法も一部で行なわ
れている。しかしながら、おからの水分は極めて強固な
結合水として存在するため、生おから塊の乾燥には高温
を要し、得られた乾燥おから塊は茶褐色に変色してしま
う。さらにこのようにして得られた乾燥おから塊は極め
て硬く、これをミクロン単位の粒子にすることは容易で
はない。加えてこのような乾燥おから粉末は、たとえ微
粉末であっても、水和性に乏しいため、これを水と混和
してもなじみが悪く、他の食品素材と少量混ぜても均一
な混和物が得られにくく、出来上がった食品はざらつき
感が残った食味の悪いものとなる。以上要するに、高温
で脱水した乾燥おから粉末はその製造が容易でなく、コ
スト高であるばかりか、食品素材としては極めて限定さ
れた用途にしか使用出来ない欠点があった。
【0005】上記した従来のおからの利用方法は、おか
らを単に食品の増量材としてとらえ、専ら微細化するこ
とに注力して、おからを添加した食品の食味を劣化させ
ないことに力点がおかれていた。しかしながら、おから
は固形分当たりペクチンを主成分とする食物繊維を約5
0%含んでおり、これを活用すれば、おからを単なる増
量材から、高機能の性質を有する食品加工素材に変換す
ることも可能であることに着目し、我々は、おからを単
純な増量材に留まらず、より高い機能を備えた新規な食
品加工素材として提供することを目的として、この研究
を始めた。
【0006】我々の研究によれば、ペクチン等の食物繊
維の物理化学的特性を生かして、おからを高機能性食品
加工素材とするためには、おから繊維中の水可溶性多糖
類をセルロ−ス、ヘミセルロ−スのマトリックスから遊
離させ、水可溶化させることが極めて重要であることが
明かとなった。この爲、このような食品加工素材として
のおからを製造する際には、放出された水可溶性多糖類
を十分な自由水と結合させるために、加水処理すること
が必要条件となる。
【0007】即ち、おから粒子に含まれる繊維間物質の
放出を目的として、粒子を磨砕、切断、らい漬などの手
段により、おから粒子の形状を残存させないように解粒
すると、繊維間物質の水可溶性多糖類が水中に放出さ
れ、これがおから中の自由水と結合することにより、粘
度の高い高機能おからぺ−ストが得られることを見出し
たことが記述されている。しかし、おからの粒子の形状
を残存させないように磨砕を行なうことが困難であつ
た。
【0008】そこで特開平8−214813号に示され
ている製法では、種々の機器を検討した結果、極めて特
殊な磨砕機(高馬力マスコロイダ−)を用いておからの
磨砕を行なうことが記載されている。その理由は、おか
らに残された細胞壁はかなり強固であり、さらに問題な
のは胚軸(黒目の部分)が極めて硬く通常の機器では磨
砕不能であったことによる。しかしこのことは、おから
の大量処理を行なううえで新たな難問を投げかけること
になった。すなわちマスコロイダ−は、石臼式の構造を
しているため、おからの連続処理を行なうのが困難であ
り大量処理には不向きであるということであった。
【0009】これに加えておからペ−ストの殺菌方法も
大きな問題になった。おからは周知のように極めて腐敗
し易く、特に夏場では半日ですでに異臭を発する。しか
もおからには、耐熱性の芽胞菌が常時付着しており、上
記先行技術に記載されている方法で調製したおからペ−
ストも、120℃以上の温度でレトルト殺菌を行なう必
要が生じ、このこともおからペ−ストの大量生産を困難
にすることになった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明のうち請
求項1及び2記載の発明は、保水性に優れ、水懸濁液が
高粘性を有し、粉砕容易で大量生産可能であり、かつ殺
菌をほとんどまたは全く必要としない、という高い機能
の性質を有する乾燥おから粉末の提供を目的としたもの
であり、請求項3記載の発明は請求項1の目的に加え
て、吸湿性が少なく、歯ざわりがよく、かつ栄養価の高
い食品を製造することを目的とし、請求項4記載の発明
は請求項1記載の目的に加えて、食品の保水性を向上さ
せて食味、食感を良くし、かつ栄養価の高い食品を製造
することを目的とし、請求項5記載の発明は請求項1〜
4記載の目的を有する食品素材の提供を目的とするもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、生おからを品温110℃か
ら130℃で加熱乾燥することを特徴とし、請求項2記
載の発明は、生おからを薄いシ−ト状にし、110℃か
ら130℃という比較的低温で加熱乾燥し、フレ−ク状
とし、このフレ−ク状として得られたおからを粉砕する
ことに特徴を有する。
【0012】本発明は、まず生おからの乾燥温度と得ら
れた乾燥粉末の水懸濁液が示す粘性の関係を検討した。
生おから或いはこれをペ−スト状にしたおからを140
℃で乾燥して得られた粉末の水懸濁液は、既に低い粘性
しか示さず高機能性を失っていた。そこで80℃〜14
0℃の比較的低温で生おからを乾燥し、フレ−ク状と
し、得られたおからフレ−クを粉砕した後にその粘度特
性を検討した。その結果を図1に示す。
【0013】図1から明らかなように、80℃〜130
℃で乾燥したおから粉末の水懸濁液はいずれも高粘性を
発現しており、その機能性を維持していた。しかしなが
ら、80℃〜100℃で乾燥したおからフレ−クに含ま
れる胚軸(黒目の部分)は生おからの場合と同様に極め
て強固であり、粉砕が困難であった。これにたいし11
0℃〜130℃で乾燥したフレ−ク状のおからに含まれ
る黒目は、極めて脆くなっており通常の粉砕機で容易に
粉末(80メッシュパス)にすることができ、淡黄色の
均一な粉末が得られるものであった。
【0014】次ぎに120℃以下でも110℃迄ならほ
とんど殺菌する必要がなく、120℃以上であるならば
殺菌は全く必要としないことを知っておりそこに着眼し
た。
【0015】ここで品温とは、生おからそのものの温度
のことをいう。たとえば200℃の高温の空気を吹き付
けても、おからそのものの温度が110℃〜130℃で
あることをいう。
【0016】請求項3記載の発明は高温調理の食品の製
造に関するものであり、請求項1又は2記載の製造方法
により製造された乾燥おから粉末に、この乾燥おから粉
末とは他の(別の)可食性素材、例えば小麦粉、薄力
粉、砂糖、食塩、野菜、肉、魚、スキムミルク等と混合
し、170℃〜300℃で加熱処理したことに特徴を有
する。170℃〜300℃で加熱処理するということ
は、高温調理の温度が170℃〜300℃だからであ
る。この製造方法により、吸湿性が少なく、歯ざわりが
良く、かつ栄養価の高い食品を提供することが出来るも
のである。
【0017】請求項4記載の発明は、調理温度が120
℃以下で、保水性の食品例えばうどんやお好み焼きなど
の保水性を有する(必要とする)食品に関するものであ
り、この食品の加工時に請求項1又は2記載の製造方法
により製造されたおから粉末を添加することに特徴を有
し、この製造方法により食品の保水性を向上させ、食
味、食感を良くし、かつ栄養価の高い食品を提供するこ
とが出来る。
【0018】請求項5記載の発明は、請求項1又は2記
載の乾燥おから粉末と、この乾燥おから粉末以外の上述
した可食性素材とを含むことからなる食品素材を提供す
ることに特徴を有し、含まれる可食性素材により吸湿性
が少なく、歯ざわりの良い、又は保水性を向上させ食
味、食感を良くする食品を提供することが出来るが、い
ずれも本発明の乾燥おから粉末を含んでいるので、さら
に栄養価の非常に高い食品を提供することが出来るもの
である。
【0019】次ぎに図1についてさらに詳述し、図2に
ついて説明する。 〔高機能のおから粉末の粘度性〕図1に100℃〜14
0℃で乾燥したおから粉末の粘度特性を示す。シ−ト状
(厚さ1〜2mm)の生おからをそれぞれ100℃、12
0℃、130℃、140℃で乾燥して得られたおから粉
末各5gに、水40mlを加えて良く混和してからミキサ
−で2分間練り合わせた後、B型粘度計で粘度を測定し
た。 A:100℃で乾燥したおからの粘度(3200cp) B:120℃で乾燥したおからの粘度(2880cp) C:130℃で乾燥したおからの粘度(2000cp) D:140℃で乾燥したおからの粘度(950cp)
【0020】図1からも明らかなように、100℃から
130℃で乾燥したおから粉末は非加熱の高機能おから
ペ−ストに近い高粘性を示し、これに対し、140℃で
乾燥したおから粉末の粘性は極めて低く粘性の機能を失
っている。粘性とは別に、100℃で乾燥したおから粉
末は黒目がつぶれ難く粉砕が十分出来ない上、100℃
では芽胞菌が十分に死滅しないため保存性が劣る。従っ
て高機能の性質をもつ乾燥おから粉末の乾燥温度として
は110℃〜130℃が適切である。
【0021】〔高機能おから粉末の吸水性と加熱による
耐湿性の獲得〕図2に120℃で乾燥したおから粉末の
保水能力と、このおから粉末を更に180℃で40分間
処理した乾燥おから粉末の保水能力を示す。120℃で
乾燥して得たおから粉末、及びこのおから粉末を更に1
80℃で40分間処理したおから粉末各5gをそれぞれ
100mlの水に分散させ、綿栓をしたロ−トで濾過し
た。ロ−ト上の含水おからの重量を測定して吸水率を算
出した。
【0022】図2から明らかなように120℃で乾燥し
たおから粉末は、図2の左側のグラフに示されるように
極めて高い吸水性(保水性)を示す。このような吸水性
は、最初から170℃以上で乾燥して製造した従来のお
から粉末では見られないものである。この高粘性と高い
吸水性を有する乾燥おから粉末を後述のうどん、お好み
焼き等調理温度が120℃以下で保水性を有する各種食
品の加工時に添加すると、食品の吸水性(保水性)を向
上させて食味、食感を大きく改善させた食品を提供する
ことが出来る。
【0023】図2の右側のグラフに示されるように、1
20℃で乾燥させたおから粉末を更に180℃で40分
間処理すると吸水性を失って耐湿性を獲得する。この性
質は次ぎのような利点を生み出す。通常行なわれる高温
調理の温度は170℃〜300℃であり、フライやてん
ぷらを挙げる場合170℃以上となり、オ−ブンで調理
するときは200℃〜300℃になる。300℃以上で
はおから粉末は焦げてしまう。本発明の乾燥おから粉末
を他の可食性素材と混合して170℃〜300℃で加熱
処理(高温調理)すると、吸水性を失い耐湿性を示す。
この性質を利用して食品の製造を行えば、例えばエビフ
ライ、コロッケなどの中味は美味に保たせたまま、外側
だけをパリッとさせ、更にそれを維持させることの出来
る食品を製造することが出来る。又、パリッとした歯ざ
わりのよさを長く維持できる煎餅やクッキ−等を製造す
ることが出来る。
【0024】つまり、生おからを110℃〜130℃で
加熱乾燥して製造したおから粉末は、高い吸水性と高粘
性を保持した高機能の性質を有する乾燥おから粉末とな
り、更にこれを他の可食性素材と混合して170℃〜3
00℃で加熱(高温調理)すると、耐湿性を有し、それ
を長く維持できる食品となる。これに対し従来の方法で
製造された乾燥おから粉末は、最初から170℃以上の
高温で乾燥されているため、吸水性に乏しく粘性も低い
ばさばさの粉末となり、本発明のおから粉末の持つ機能
を失っている。
【0025】以下に本発明の製造例を示す。 製造例1 生おからの品温を110℃〜130℃にする手段は高温
の空気を吹きつける等品温を110℃〜130℃に出来
ればどのような手段でも良い。
【0026】製造例2 豆腐製造時に副生した生おから(水分81%)100k
gをドラム表面温度120℃でドラムドライヤ−上に約
1mmの厚さに伸展させて乾燥させた。その結果フレ−ク
状となったおからを粉砕機(細川ミクロン社製)で粉砕
し、80メッシュパスの淡黄色の高機能の性質を有する
乾燥おから粉末26kgを得た。
【0027】
【本発明における高機能の性質を有する乾燥おから粉末を利用した食品の製造例】
食品製造例1(茹でうどん) 食塩250gを含む塩水1.75kgに本発明による乾
燥おから粉末100gを分散させ、これを小麦粉(中力
粉)12.5kg中に添加して室温10分間ミキサ−を
用いて混和した。次いで、ロ−ル式麺帯製造機にかけ三
段仕上げを行い麺帯を作成した。これを室温で1時間放
置して熟成させた後、10番の切り刃を用いて切断して
生うどんを得た。得られた生うどんを沸騰水中に22分
間浸漬した後、冷水で水洗し茹でうどん(A)33.6
kgを得た。なおコントロ−ルとしておから粉末を加え
ず、茹で時間を18分とした外は全く同様の操作で調製
した茹でうどん(S)の重量は29.9kgであり、こ
の高機能の性質を有する乾燥おから粉末を添加した場合
に明らかな増量効果が認められた。この高機能の性質を
有する乾燥おから粉末を添加したうどん(A)はコント
ロ−ルのうどん(S)に比べて、甘みが出てソフト感が
あるにも拘らず、弾力は失われていなく、歯切れが良い
など多大な食感向上が認められた。更にうどん(A)は
(S)に比べてほぐれが格段に良いと共に煮くずれしに
くいことも観察された。
【0028】食品製造例2(お好み焼き) 水270mlに薄力粉170g及び本発明による乾燥お
から粉末1.7g(1%)を加え均一になるまでかき混
ぜた。これに細ぎりキャベツ60g、むきみえび(小)
45g、薄切り豚肉80gを加え、均一に混ぜてから常
法どおり鉄板上で焼きあげた。このお好み焼きは、外側
はパリッと焼き上がり、かつ中身は小麦粉の粉臭さがな
く、この乾燥おから粉末を加えないお好み焼きと比べ格
段に美味であった。
【0029】食品製造例3(食パン) 強力粉250g、砂糖10g、塩4g、スキムミルク6
g、ドライイ−スト2.5g、本発明による乾燥おから
粉末2.5gを混ぜ合わせ、これに水190mlを加え
て均一に練りあわせ、最後にショ−トニング15gを加
えて更に均一に練って食パン生地を製した。この生地を
家庭用製パン器(タイガ−魔法瓶株式会社製、ホ−ムベ
−カリ−KBA)に充填し、常法により食パンを製造し
た。出来上がった食パンは、食感がしっとりしており、
かつサックリしていた。又、噛んだとき市販品に比べ、
歯にくっつくようなべたつき感が少なく高級感のある食
パンが出来た。
【0030】食品製造例4(ハンバ−グ) 玉ねぎ小1個(160g)をみじん切りにし、コ−ン油
大サジ2杯を加えてしんなりするまで炒め冷ましてお
く。ボ−ルに合い挽き肉(300g)を入れ、炒めた玉
ねぎと1/3カップの牛乳でしんなりさせたパン粉(3
0g)を加え、粘りが出るまで良く混ぜ、次いで本発明
による乾燥おから粉末2.5gを振り入れ、更に少量の
ナツメグ、塩、こしょうを加えてよく混ぜ4人分の種を
製した。この種を4等分して小判型に形を整え、小麦粉
を両面に薄くまぶした。フライパンにサラダ油大サジ1
杯をくわえてから種を置いて熱し、きれいな焼色がつい
たら返して中弱火にし蓋をして中まで火を通して焼き上
げた。本発明の乾燥おから粉末を用いると、種がまとま
り易く非常に調理し易かった。また食味も肉汁が滲み出
てこないため、肉がパサつかずホロリとくずれ非常にジ
ュ−シ−で美味なハンバ−グが出来上がった。このハン
バ−グに用いた種を利用してミ−トボ−ル、メンチカ
ツ、ミ−トロ−フを試製したが、いずれも極めて美味な
食味を呈した。
【0031】食品製造例5(エビフライ) 本発明による乾燥おから粉末30gに水210mlと小
麦粉(薄力粉)35gを加えて均一に混和しバッタ−液
とした。無頭皮むきブラックタイガ−エビを小麦で打ち
粉処理後、バッタ−液に浸漬し、次いでパン粉を添着し
た。この場合、十分の量のパン粉が密着して添着されて
いた。次いで180℃で2分間油ちょうしてエビフライ
を得た。このエビフライは、色調、食感、食味におい
て、鶏卵液をバッタ−液として用いたエビフライと同様
またはそれ以上であった。
【0032】食品製造例6(餃子) 刻んだ白菜(1/4株)を茹でてから軽く水気を絞りみ
じん切りにした。次いで椎茸(3個)、ニラ(150
g)をそれぞれみじん切りにした。豚挽き肉(250
g)とみじんぎりのねぎ(大サジ1杯)と先に用意した
白菜、椎茸、にらをよく混ぜ合わせ、醤油(大サジ3.
5杯)とごま油(大さじ1.5杯)を加えてさらによく
混ぜ合わせた。これに本発明による乾燥おから粉末2.
5gを加えてよく練りあわせた。この具を小さじ1.5
杯づつ市販の餃子の皮で包んだ。フライパンをよく熱し
少々油をしいてなじませ、生餃子を間隔をあけないよう
に並べ、最初強火で焼き焦げ目がついたら1カップ弱の
熱湯をさして蓋をし、弱火にして汁けがなくなるまで蒸
し焼きにした。かくして調製した餃子は、水分が皮の外
に出にくくなり、皮が水っぽくならず、中身は非常にジ
ュ−シ−であった。
【0033】食品製造例7(コロッケ) 本発明による乾燥おから粉末100gと乾燥マッシュポ
テト100gを水440mlに分散させ、ミキサ−で5
分間練合し、次いでみじん切りの人参(30g)と玉ね
ぎ(40g)及び食塩4gを加えて2分間混和した後、
コロッケの形状に成形した。これを上記食品製造例5で
調製したバッタ−液に浸漬し、次いでパン粉を添着させ
てから175℃で3分間油ちょうした。この際コロッケ
本体が油ちょう中に油底に沈むことはなく極めて作業し
易かった。油ちょう後のコロツケは明るい茶褐色の色調
で、歯ざわりもパリッとして非常に美味であった。この
コロッケは市販のコロッケと異なり、室温3時間後にお
いてもその食感にほとんど変化がなく良好であった。
【0034】食品製造例8(クッキ−) 室温で柔らかくしたバタ−(無塩と有塩を半々)200
gにさとう120gを3回に分けて加えながら、泡だて
器でクリ−ム状に混ぜ合わせた。これにときほぐした卵
1個を少しずつ加えてときのばし、少量のバニラエッセ
ンスを加えた。これに小麦粉200gと本発明による乾
燥おから粉末100gを混ぜ合わせてふるったものを入
れ、混ぜ合わせてからビニ−ル袋に入れて室温で1時間
放置した。袋から取り出し厚さ3〜4mmに延ばしてから
直径6cmの円形に型抜きした。これを180℃に予熱
したオ−ブンに入れて10分間焼き上げた。出来上がっ
たクッキ−は、通常の小麦粉のみを用いたクッキ−に比
べて歯ごたえがあった。
【図面の簡単な説明】
【図1】100℃〜140℃で乾燥したおから粉末の粘
度特性を示す図である。
【図2】120℃で乾燥したおから粉末の保水能力と、
このおから粉末を更に180℃で10分間処理した乾燥
おから粉末の保水能力を示す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年10月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A23L 1/48 A23L 1/48

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生おからを品温110℃〜130℃で加
    熱乾燥することにより製造されることを特徴とする高機
    能の性質を有する乾燥おから粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 生おからを薄いシ−ト状にし、110℃
    〜130℃で加熱乾燥し、フレ−ク状とし、このフレ−
    ク状として得られたおからを粉砕することにより製造さ
    れることを特徴とする高機能の性質を有する乾燥おから
    粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の製造方法により製
    造された乾燥おから粉末を他の可食性素材と混合し、1
    70℃〜300℃で加熱処理したことにより製造される
    ことを特徴とする食品の製造方法。
  4. 【請求項4】 調理温度が120℃以下で保水性の食品
    の加工時に、請求項1又は2記載の製造方法により製造
    される乾燥おから粉末を添加することにより製造される
    ことを特徴とする食品の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の製造方法により製
    造された乾燥おから粉末と他の可食性素材とを含むこと
    を特徴とする食品素材。
JP9281106A 1997-09-30 1997-09-30 高機能の性質を有する乾燥おから粉末の製造方法及びその食品の製造方法並びにそれを含む食品素材 Pending JPH11103809A (ja)

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JP9281106A JPH11103809A (ja) 1997-09-30 1997-09-30 高機能の性質を有する乾燥おから粉末の製造方法及びその食品の製造方法並びにそれを含む食品素材

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001292730A (ja) * 2000-04-14 2001-10-23 Fuji Enterprise:Kk 粒状多孔質健康食品及びその使用
JP2002085002A (ja) * 2000-09-18 2002-03-26 Ok Food Industry Co Ltd おからを利用した調理方法
JP2009297043A (ja) * 2009-09-30 2009-12-24 Fuji Enterprise:Kk 凝固状健康食品
JP2013158267A (ja) * 2012-02-02 2013-08-19 Otoufu Factory Ishikawa Co Ltd 食品残渣物を用いたペーストの製造方法

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