JPH11102419A - リーダライタ - Google Patents

リーダライタ

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JPH11102419A
JPH11102419A JP9279966A JP27996697A JPH11102419A JP H11102419 A JPH11102419 A JP H11102419A JP 9279966 A JP9279966 A JP 9279966A JP 27996697 A JP27996697 A JP 27996697A JP H11102419 A JPH11102419 A JP H11102419A
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JP
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writer
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card
signal
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Application number
JP9279966A
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English (en)
Inventor
Takahiro Watanabe
高洋 渡辺
Manabu Nakamura
学 中村
Shinichi Miyashita
信一 宮下
Mitsuhiro Okada
充弘 岡田
Keisuke Igarashi
啓介 五十嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kokusai Electric Corp
Original Assignee
Kokusai Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 識別信号を無線送信して通信可能な移動情報
通信体を検出し、当該移動情報通信体に対して無線通信
を行うリーダライタにおいて、複数のリーダライタが近
傍に設置された場合にリーダライタ同士での干渉を防止
する。 【解決手段】 リーダライタ1では、変調部12や復調
部13によりアンテナ11を介して無線信号を送受信す
ることにより通信手段が構成され、CPU18が他のリ
ーダライタから受信した識別信号に基づいて、当該他の
リーダライタからの識別信号の送信タイミングを検出
し、検出された送信タイミングとずれたタイミングで通
信手段によりICカード2等に対して識別信号の送信を
行わせる。なお、このCPU18の処理により、上記検
出を行う検出手段及び識別信号の送信を制御する通信制
御手段が構成される。また、CPU18は通信手段や外
部の情報端末装置3とインタフェース14、17を介し
て接続されており、表示部15やスピーカ16からは各
種の情報が出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、識別信号を無線送
信して通信可能なICカード等といった移動情報通信体
を検出し、当該移動情報通信体に対して無線通信を行う
リーダライタ(RWU)に関し、特に、近傍に設置等さ
れた他のリーダライタとの間での干渉を防止するリーダ
ライタに関する。
【0002】
【従来の技術】例えばクレジットカード等と同様な大き
さのカード基板にマイクロコンピュータチップとメモリ
チップとを埋設して構成したICカードは、金融、流
通、交通、医療等の種々な分野において実用化が図られ
ている。このようなICカードを用いたICカードシス
テムでは、例えばリーダライタからICカードに対して
電力を伝送供給し、リーダライタとICカードとの間で
制御コードやデータ等といった情報を通信させることが
行われている。
【0003】リーダライタとICカードとの間の電力伝
送や情報通信では、端子同士を接触させて行う接触方式
の他に、電磁波を用いて行う非接触方式も採用されてい
る。図9には、このような非接触方式を採用したICカ
ードシステムの一例を示してあり、このICカードシス
テムには、上記したリーダライタ1及びICカード2
と、リーダライタ1と接続された情報端末装置3とが備
えられている。
【0004】リーダライタ1では、識別信号を無線送信
して通信可能なICカード2を検出し、検出したICカ
ード2に対して無線通信を行う。すなわち、リーダライ
タ1から送信された識別信号を受信したICカード2か
らは当該リーダライタ1に対して応答信号が送信され、
これによりリーダライタ1では、通信可能な領域内にI
Cカード2が存在するか否かを確認して、当該領域内に
ICカード2が存在した場合には当該ICカード2を認
証等して無線通信を行うことができる。
【0005】なお、リーダライタ1とICカード2との
間で無線通信を行うことが可能な通信可能領域として
は、例えばこれらの間で通信される無線信号の送信出力
強度等により定められる。また、情報端末装置3は例え
ばホストとなるパーソナルコンピュータ(PC)等から
構成されており、この情報端末装置3では、リーダライ
タ1との間での情報通信や、金融、流通、交通、医療等
のデータ処理等といったことが行われる。
【0006】図10には、上記したICカードシステム
により行われる無線通信の伝送プロトコルの一例を示し
てある。すなわち、リーダライタ1では、カード選別フ
ェーズにおいて識別信号を例えばポーリング(Pollin
g)方式により一定の時間間隔毎に送信し、通信可能領
域内にICカード2が存在するか否かを確認する。ま
た、リーダライタ1では、上記した応答信号により通信
可能領域内のICカード2を検出すると、カード認証フ
ェーズにおいて当該ICカード2を認証するための信号
(Authentication1、2)を送信し、これにより、例えば
ICカード2から固有の識別子を受信して当該ICカー
ド2を認証する。
【0007】そして、リーダライタ1では、上記のよう
にしてICカード2が正規に登録されたものであると認
証すると、データ交換フェーズにおいて例えばICカー
ド2に記憶されているデータの内容を読み出すための信
号(Read block)やICカード2に記憶されているデー
タの内容を書き換えるための信号(Write block)等を
送信することにより、当該ICカード2との間で無線通
信を行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなリーダライタでは、通常1つのリーダライタと1
つのICカードとの間で情報の通信が行われるため、例
えば非接触ICカードを電車の乗車券に適用して駅の改
札に複数のリーダライタを設置した場合等に、これら複
数の異なるリーダライタが近傍に設置されてしまうと、
リーダライタ同士で干渉を生じてしまうといった不具合
があった。例えば或るリーダライタの近傍に他のリーダ
ライタが設置されていて、これらのリーダライタの通信
可能領域が重複している場合に、これら複数の異なるリ
ーダライタからの識別信号が同時に送信されてしまう
と、送信された複数の識別信号が互いに干渉してしまっ
て、リーダライタでは通信可能なICカードを正常に検
出することができないといった不具合があった。
【0009】すなわち、図11に具体例を示すように、
カード選別フェーズにあるリーダライタ1aからの識別
信号と、カード識別フェーズにある他のリーダライタ1
bからの識別信号とが同一の送信タイミングでICカー
ド2に対して送信されてしまうと、これらの識別信号が
互いに干渉してしまうため、ICカード2ではこれらの
識別信号を正常に受信することができない。このため、
リーダライタ1aや他のリーダライタ1bでは通信可能
なICカードが存在するにもかかわらず、当該ICカー
ド2を検出することができないといった不具合が生じて
いた。
【0010】また、例えば、近傍に設置されたリーダラ
イタ同士の通信可能領域が重複していない場合であって
も、これらリーダライタのアンテナコイル間での弱い電
磁結合により互いに干渉し合ってしまい、上記と同様に
ICカードを正常に検出することができないといった不
具合があった。
【0011】また、同様に、上記のようなリーダライタ
では、例えば当該リーダライタの近傍に設置されている
他のリーダライタにより通信可能なICカードが検出さ
れて、当該他のリーダライタと当該ICカードとの間で
無線通信が行われている最中であっても、識別信号の送
信が行われてしまうといったことが生じていた。このた
め、このような場合には、これら複数の異なるリーダラ
イタからICカードに対して送信された信号が互いに干
渉を生じてしまって、上記した他のリーダライタとIC
カードとの間で行われている無線通信が妨害されてしま
うといった不具合があった。
【0012】すなわち、図12に具体例を示すように、
例えばリーダライタ1aと他のリーダライタ1bとが近
傍に設置されている場合に、カード認証フェーズやデー
タ交換フェーズにある他のリーダライタ1bとICカー
ド2との間で無線通信が行われている最中であっても、
カード選別フェーズにあるリーダライタ1aから識別信
号が送信されてしまうことがあった。このような場合
に、これら複数の異なるリーダライタ1a、1bから送
信された信号が同一のタイミングで重なってしまうと、
これらの信号が互いに干渉してしまって、上記した他の
リーダライタ1bとICカード2との間で行われている
無線通信が妨害されてしまうといった不具合が生じてい
た。
【0013】以上のように、複数の異なるリーダライタ
の電磁結合による干渉領域内では、これら複数の異なる
リーダライタから送信された信号が互いに干渉してしま
って、例えば送信した識別信号により他のリーダライタ
とICカードとの間での通信を妨害してしまうことや、
当該通信を全く不可能にしてしまうこと等が生じてい
た。なお、このようなリーダライタ同士での干渉は、例
えばリーダライタから一定の時間間隔毎に送信される識
別信号の送信タイミングが非同期であること等に起因し
て生じていた。
【0014】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたもので、識別信号を無線送信して通信
可能な移動情報通信体を検出し、当該移動情報通信体に
対して無線通信を行うに際して、例えば他のリーダライ
タが近傍に設置されている場合であっても、当該他のリ
ーダライタから送信された識別信号と、自己から送信さ
れた識別信号とが互いに干渉してしまうのを防止するこ
とができるリーダライタを提供することを目的とする。
【0015】また、本発明は、識別信号を無線送信して
通信可能な移動情報通信体を検出し、当該移動情報通信
体に対して無線通信を行うに際して、例えば近傍に設置
された他のリーダライタと移動情報通信体との間で無線
通信が行われている場合に、自己から送信される識別信
号に起因して当該他のリーダライタから送信される信号
が干渉を受けてしまうことを回避させ、これにより、当
該他のリーダライタと移動情報通信体との間で行われる
無線通信を妨害してしまうことを防止することができる
リーダライタを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るリーダライタでは、識別信号を無線送
信して通信可能な移動情報通信体を検出し、当該移動情
報通信体に対して無線通信を行うに際して、次のように
して識別信号の送信処理を行う。すなわち、通信手段が
無線信号を受信し、検出手段が他のリーダライタから受
信した識別信号に基づいて、当該他のリーダライタから
の識別信号の送信タイミングを検出する。そして、通信
制御手段が検出された送信タイミングとずれたタイミン
グで前記通信手段により識別信号の送信を行わせる。
【0017】従って、例えば或るリーダライタの近傍に
他のリーダライタが設置されている場合であっても、こ
れら複数の異なるリーダライタからの識別信号の送信が
互いにずれた送信タイミングで行われるため、これら複
数の異なるリーダライタからの識別信号が互いに干渉し
てしまうのを防止することができる。このようにリーダ
ライタでは、他のリーダライタから送信される識別信号
を例えば常時監視し、自己からの識別信号の送信タイミ
ングと他のリーダライタからの識別信号の送信タイミン
グとがずれるように送信タイミングの同期をとることに
より、これら複数の異なるリーダライタから送信された
識別信号が干渉してしまうことを回避させることがで
き、これにより、リーダライタでは通信可能な領域内に
存在する移動情報通信体を確実に検出することができ
る。
【0018】また、本発明に係るリーダライタでは、識
別信号を無線送信して通信可能な移動情報通信体を検出
し、当該移動情報通信体に対して無線通信を行うに際し
て、次のようにして識別信号の送信処理を行う。すなわ
ち、通信手段が無線信号を受信し、検出手段が移動情報
通信体を識別した他のリーダライタから送信された当該
移動情報通信体との無線通信を開始する通知信号を検出
する。そして、通信制御手段が検出手段により前記通知
信号が検出されたことに基づいて、前記通信手段からの
識別信号の送信を停止させる。
【0019】従って、リーダライタでは、例えば他のリ
ーダライタが近傍に設置されている場合であっても、当
該他のリーダライタと移動情報通信体との間で無線通信
が開始されるときに、当該他のリーダライタから送信さ
れた通知信号を検出することにより識別信号の送信が停
止させられるため、自己から送信される識別信号と当該
他のリーダライタから通信のために送信される信号とが
干渉してしまうのを回避することができ、これにより、
当該他のリーダライタと移動情報通信体との間で行われ
る無線通信を妨害してしまうのを防止することができ
る。
【0020】ここで、本発明で言う移動情報通信体に
は、上記したICカードばかりでなく、人に付されたネ
ームプレートや、商品や物品に付されたタグや、家畜に
付された識別用プレートや、宅配便の荷物に付された配
送先プレートや、コンテナに付された配送先プレート
や、自動車に付されたナンバー識別用プレート等といっ
た種々なものも包含される。
【0021】例えばリーダライタとタグとの間で無線通
信を行うことにより当該タグが付された商品の仕分け等
を行うシステムにおいて、複数の異なるリーダライタが
近傍に設置されている場合であっても、このシステムに
本発明を適用することにより、これら複数の異なるリー
ダライタから送信された信号が互いに干渉してしまうの
を防止することができ、これにより、商品の仕分け等を
正確に行うことを実現することができる。
【0022】このように、本発明は、上記したICカー
ドのようにリーダライタとの間で無線通信を行うもので
あれば、どのような移動情報通信体についても適用可能
なものであり、上記したネームプレートやタグ等といっ
たものに限られず、種々な移動情報通信体に適用するこ
とができるものである。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明に係る一実施例を図面を参
照して説明する。本例では、移動情報通信体としてIC
カードを用いた場合を示し、上記図9に示したものと同
様な構成から成るICカードシステムに本発明のリーダ
ライタを適用した場合について説明する。上記したよう
に、このICカードシステムには、リーダライタ1とI
Cカード2と情報端末装置3とが備えられており、リー
ダライタ1では、識別信号を送信して通信可能なICカ
ード2を検出し、認証処理等により識別された当該IC
カード2に対して無線通信を行う。なお、本例では、リ
ーダライタ1、ICカード2、情報端末装置3を上記図
9に示した符号と同一の符号を用いて示してある。
【0024】また、上記したリーダライタ1の近傍に
は、他のリーダライタ1が設置されており、これら複数
の異なるリーダライタ1の通信可能領域が重複している
とする。また、本例では、上記したリーダライタ1及び
他のリーダライタ1から一定の時間間隔毎に識別信号の
送信が行われる場合について説明する。
【0025】図1には、本発明に係るリーダライタ1の
回路構成の一例を示してあり、このリーダライタ1に
は、無線信号を送受信するアンテナ(ANT)11と、
変調処理を行う変調部12と、復調処理を行う復調部1
3と、変調部12及び復調部13と後述するCPU18
との間を接続するインタフェース14と、情報を表示す
る表示部15と、音声を出力するスピーカ16と、外部
に設置された情報端末装置3と後述するCPU18との
間を接続するインタフェース17と、これら各処理部1
1〜17により行われる処理を制御等するCPU18と
が備えられている。
【0026】変調部12は例えばデータを無線信号に変
調する変調回路から構成されており、送信対象となるデ
ータを無線信号としてアンテナ11から発信させ、これ
により、当該信号を無線送信させる機能を有している。
復調部13は例えば無線信号をデータに復調する復調回
路から構成されており、アンテナ11により受信された
信号を例えばコイルで検出して復調する機能を有してい
る。
【0027】インタフェース14は例えば直列入出力イ
ンタフェース(SIO:Serial I/OInterface)から構
成されており、上記した変調部12及び復調部13とC
PU18との間で情報の受け渡しを行う機能を有してい
る。本例では、上記した変調部12及び復調部13がC
PU18によりインタフェース14を介して制御され
て、アンテナ11を介して無線信号の送受信を行うこと
により、無線信号を送受信する通信手段が構成されてい
る。
【0028】表示部15は例えば液晶ディスプレイから
構成されており、CPU18により制御されて、ICカ
ード2の利用者に対するメッセージ等といった情報をデ
ィスプレイ画面に表示出力する機能を有している。スピ
ーカ16はCPU18により制御されて、ICカード2
の利用者に対するメッセージ等といった情報を音声で出
力する機能を有している。インタフェース17は例えば
直列入出力インタフェース(SIO)から構成されてお
り、CPU18と情報端末装置3との間で情報の受け渡
しを行う機能を有している。
【0029】CPU18は、上記した各処理部11〜1
7を制御する処理や、各種の演算処理等を実行する機能
を有しており、例えば所定の制御プログラムをRAMに
展開して実行することにより各種の制御や処理を行う。
CPU18では、カード選別フェーズにおいて上記した
変調部12等を制御することにより、一定の時間間隔毎
に識別信号を送信させて、通信可能領域内にICカード
2が存在するか否かを確認することを行う。また、識別
信号を受信したICカード2からは応答信号が送信さ
れ、CPU18では、上記した復調部13等によりIC
カード2からの応答信号が受信された場合に、カード認
証フェーズにおいて当該ICカード2の認証処理を行
う。
【0030】また、上記した認証処理の結果、ICカー
ド2が正規に登録されたものであることが確認される
と、CPU18では、データ交換フェーズにおいて変調
部12等を制御して、当該ICカード2に対して無線通
信を行う。なお、本例では、リーダライタ1からICカ
ード2へは電力の送電も行われ、ICカード2ではリー
ダライタ1から受電した電力を用いて各種の処理動作を
行う。また、CPU18ではインタフェース17を介し
て情報通信端末3との間で情報の通信を行い、情報通信
端末3ではこのようにしてリーダライタ1から受信した
情報の演算処理等が行われる。
【0031】また、CPU18には例えば時刻を計時す
るタイマが備えられており、CPU18では、上記した
復調部13等により他のリーダライタ1から受信された
識別信号に基づいて、当該他のリーダライタ1からの識
別信号の送信タイミングを検出する処理を行う。本例で
は、このようにしてCPU18が他のリーダライタ1か
らの識別信号の送信タイミングを検出することにより、
他のリーダライタから受信した識別信号に基づいて当該
他のリーダライタからの識別信号の送信タイミングを検
出する検出手段が構成されている。
【0032】CPU18では、上記のようにして他のリ
ーダライタ1からの識別信号の送信タイミングが検出さ
れると、検出された送信タイミングとずれたタイミング
で上記した変調部12等により識別信号の送信を行わせ
ることを行う。本例では、このようにしてCPU18が
識別信号の送信処理を制御することにより、検出された
送信タイミングとずれたタイミングで上記した変調部1
3等から構成される通信手段により識別信号の送信を行
わせる通信制御手段が構成されている。
【0033】また、本例では、CPU18が認証処理に
よりICカード2を識別して、当該ICカード2との間
で無線通信が開始されるに際して、CPU18では上記
した変調部12等を制御して、当該ICカード2との間
で無線通信を開始することを通知する通知信号を他のリ
ーダライタ1に対して送信することが行われるとする。
また、CPU18では、上記した復調部13等により他
のリーダライタからの通知信号が受信されたか否かを例
えば常時監視し、他のリーダライタ1からの通知信号が
受信されたことを検出すると、上記した変調部12等に
よる識別信号の送信処理を停止させることを行う。
【0034】本例では、上記のようにしてCPU18が
他のリーダライタ1からの通知信号を検出することによ
り、移動情報通信体を識別した他のリーダライタから送
信された当該移動情報通信体との無線通信を開始する通
知信号を検出する検出手段が構成されている。また、本
例では、上記のようにしてCPU18が識別信号の送信
を停止させることにより、上記した通知信号検出手段に
より通知信号が検出されたことに基づいて、上記した変
調部12等から構成される通信手段からの識別信号の送
信を停止させる通信制御手段が構成されている。
【0035】また、本例では、他のリーダライタ1から
の通知信号を受信することにより停止させられた識別信
号の送信処理は、当該他のリーダライタ1からの識別信
号を受信したときに、すなわち、当該他のリーダライタ
1とICカード2との間での無線通信が終了して再び識
別信号の送信が開始されたときに、CPU18の制御に
より再び開始される構成となっている。なお、例えばI
Cカード2との間で無線通信が終了したリーダライタ1
から当該終了を示す信号を送信するといった構成を用い
ることもでき、この場合には、CPU18では、他のリ
ーダライタ1から当該信号を受信したことに基づいて識
別信号の送信を再び開始させる。
【0036】以上の構成により、リーダライタ1では、
識別信号を無線送信して通信可能なICカード2を検出
し、当該ICカード2に対して無線通信を行う。例えば
リーダライタ1からは320mWの送信電力で無線信号
の発信が行われ、また、送信された無線信号は例えば2
5dBmといった減衰定数によって空間中を減衰しなが
ら伝搬していく。また、上記したようにリーダライタ1
では、識別信号の送信タイミングの制御や、識別信号の
送信を停止させる処理等といった各種の処理を行う。な
お、本例では、他のリーダライタ1の構成についても、
以上に示したリーダライタ1の構成と同様であるとす
る。
【0037】図2には、ICカード2の回路構成の一例
を示してあり、このICカード2には、無線信号を送受
信するアンテナ(ANT)21と、ブリッジ回路(ブリ
ッジDi)22と、トランジスタ等から成るレギュレー
タ回路(Reg)23と、復調処理を行う復調回路等か
ら成る復調部24と、特定の周波数信号を抽出する抽出
回路25と、信号の周波数を分周する分周器26と、上
記した復調部24、分周器26、及び後述するスイッチ
28、29と後述するCPU30との間を接続するイン
タフェース27と、無線信号の送信を行うためのスイッ
チ28、29と、これら各処理部21〜29を制御等す
るCPU30とから構成されている。なお、本例では、
上記したアンテナ21を除いた他の処理部22〜30が
1チップ(1chip)で構成されているICカード2の例
を示してある。
【0038】また、図2に示すように、アンテナ21と
ブリッジ22との間と、ブリッジ22とレギュレータ2
3との間と、スイッチ28及び29とアンテナ21との
間には、それぞれコンデンサC1、C2、C3、C4が
備えられている。また、上記したブリッジ22の一端
と、レギュレータ23等の一端と、スイッチ28、29
の一端はそれぞれ接地されている。
【0039】例えばアンテナ21によりリーダライタ1
からの電力が受電されると、当該電力は、整流処理を行
うブリッジ回路22及び平滑化処理を行うレギュレータ
23を介してCPU30等に供給される。なお、本例で
は、ICカード2がリーダライタ1から供給された電力
を用いて動作する構成としたが、例えばICカード2に
バッテリ等を備えて、当該バッテリ等から供給される電
力によりICカード2が動作を行うといった構成が用い
られてもよい。
【0040】また、例えばアンテナ21によりリーダラ
イタ1からの識別信号や情報通信の信号等が受信される
と、これらの信号は、ブリッジ回路22を介して復調部
24に入力されて、当該復調部24により復調された後
にインタフェース27を介してCPU30へ入力され
る。なお、アンテナ21により受信された信号は、例え
ば30dBといった信号対雑音(S/N)比で復調部2
4に入力される。
【0041】また、CPU30では、インタフェース2
7を介してスイッチ28、29を開閉等させることによ
り、送信対象となるデータを無線信号としてアンテナ2
1からリーダライタ1等へ発信させることを行う。上記
のように本例では、CPU30がスイッチ28、29等
を制御して無線送信を行うことにより送信機(Tx)と
しての機能が構成されており、また、復調部24等が無
線信号を復調等して無線受信を行うことにより受信機
(Rx)としての機能が構成されている。
【0042】また、CPU30には例えば固有の識別子
を格納したメモリが備えられており、本例では、この識
別子をリーダライタ1に通知することにより、リーダラ
イタ1では当該識別子に基づいてICカード2の認証処
理が行われる。また、アンテナ21により受信された信
号は、ブリッジ回路22を介して抽出回路25に入力さ
れ、当該抽出回路25により取り出された例えば13.
56MHzの周波数成分が分周器26へ出力される。分
周器26では入力された当該周波数成分を分周して、得
られた信号を例えばクロックとしてCPU30やインタ
フェース27へ出力する。
【0043】以上の構成により、ICカード2では、リ
ーダライタ1から送信された識別信号を受信し、当該リ
ーダライタ1に対して応答信号を送信することを行う。
また、ICカード2では、例えば固有の識別子をリーダ
ライタ1へ送信することにより、当該リーダライタ1に
自己を認証させ、当該リーダライタ1との間で無線通信
を行う。
【0044】図3には、上記したリーダライタ1とIC
カード2との間で通信される信号フレームの一構成例を
示してある。図3(a)には、リーダライタ1からIC
カード2へ送信される信号フレーム(コマンドブロッ
ク)の一例を示してあり、このコマンドブロックは、搬
送波の再生用信号であるプリアンブル信号PU(2バイ
ト)と、同期を確保する同期信号(同期キャラクタ)S
YN(2バイト)と、送信元及び宛先を示すノードアド
レスNAD(1バイト)と、信号の長さ情報LEN(1
バイト)と、例えば、リード、ライト等を制御すること
やICカード2との間でのサービスが複数ある場合にサ
ービス内容を選択することを行うコマンド信号であるI
NS信号(1バイト)と、送信対象となる情報を包含し
たデータフィールド(任意のバイト数)と、信号に発生
した誤りを検出する誤り検出符号EDC(2バイト)と
から構成されている。
【0045】また、図3(b)には、ICカード2から
リーダライタ1へ送信される信号フレーム(レスポンス
ブロック)の一例を示してあり、このレスポンスブロッ
クは、搬送波の再生用信号であるプリアンブル信号PU
(2バイト)と、同期を確保する同期信号(同期キャラ
クタ)SYN(2バイト)と、送信元及び宛先を示すノ
ードアドレスNAD(1バイト)と、信号の長さ情報L
EN(1バイト)と、ステータスコードSTS(1バイ
ト)と、送信対象となる情報を包含したデータフィール
ド(任意のバイト数)と、信号に発生した誤りを検出す
る誤り検出符号EDC(2バイト)とから構成されてい
る。
【0046】上記のように、リーダライタ1とICカー
ド2との間で通信されるコマンドブロックやレスポンス
ブロックといった伝送ブロックには、当該伝送ブロック
の送信元情報及び宛先情報を包含したノードアドレスN
ADが含まれている。本例では、このノードアドレスN
ADに基づいて、リーダライタ1により受信された伝送
ブロックの送信元及び宛先が検出される。すなわち、リ
ーダライタ1では、上記したCPU18により伝送ブロ
ック中のノードアドレスNADを検出すること等によ
り、受信した伝送ブロックが他のリーダライタ1からの
識別信号や通知信号等であるか否かを判定する処理を行
う。
【0047】なお、上記したノードアドレスNADは、
一般に、例えば複数の異なるリーダライタ1やICカー
ド2の間で複数の論理接続が同時に存在する場合にこれ
らの接続を区別するために用いられ、すなわち、ノード
アドレスNAD中の送信元及び宛先情報により、これら
の接続を区別することができる。また、上記した誤り検
出符号EDCとしては、例えば巡回検査文字CRCとい
った種々な符号を用いることができる。
【0048】次に、上記したリーダライタ1によりIC
カード2に対して行われる通信処理の手順を説明する。
なお、上記したように当該リーダライタ1の近傍には他
のリーダライタ1が設置されており、これら複数の異な
るリーダライタ1による通信可能領域が重複していると
する。また、以下では説明の便宜上から、これらのリー
ダライタ1をリーダライタ1a及び他のリーダライタ1
bとして説明を行う。
【0049】図4には、リーダライタ1a及び他のリー
ダライタ1bにより行われる処理の時間的なフローの一
例を示してあり、このフローでは、リーダライタ1aの
電源がオン(電源投入)されたときに、当該リーダライ
タ1aにより一定時間の間、他のリーダライタ1bから
の識別信号の送信があるか否かを受信待機して確認する
ことを行う。すなわち、リーダライタ1aでは電源がオ
ンされると一定時間の間、受信状態で待機し、例えばカ
ード選別フェーズにある他のリーダライタ1bにより一
定の時間間隔毎に識別信号の送信が行われている場合に
は、当該他のリーダライタ1bから送信された識別信号
がリーダライタ1aにより受信される。
【0050】他のリーダライタ1bからの識別信号を受
信したリーダライタ1aでは、例えば当該識別信号を受
信したときから一定時間経過後に、カード選別フェーズ
において識別信号の送信を行う。その後、リーダライタ
1aでは他のリーダライタ1bからの識別信号を例えば
常時監視して、受信した識別信号に基づいて当該他のリ
ーダライタ1bからの識別信号の送信タイミングを検出
することにより、当該他のリーダライタ1bからの識別
信号の送信タイミングと、自己からの識別信号の送信タ
イミングとの時間間隔の妥当性を確認する。
【0051】すなわち、リーダライタ1aでは、自己か
ら送信される識別信号と、他のリーダライタ1bから送
信される識別信号とが干渉しない程度で、これらの送信
タイミングが十分にずれているか否かといった妥当性を
確認し、これにより、他のリーダライタ1bからの送信
タイミングとずれたタイミングで自己からの識別信号の
送信を行うようにする。
【0052】また、例えば他のリーダライタ1bにおい
ても、近傍に存在するリーダライタ1aからの識別信号
を受信して、受信した識別信号に基づいて識別信号の送
信タイミングの妥当性を確認する処理が行われる。な
お、リーダライタ1aによる識別信号の送信タイミング
の制御としては、必ずしも上記のような制御の仕方でな
くともよく、例えば他のリーダライタ1bからの識別信
号を複数回受信して当該他のリーダライタ1bからの識
別信号の送信間隔を検出し、これにより、検出した送信
間隔の隙間の時刻を用いて識別信号を送信するといった
構成が用いられてもよい。
【0053】また、図5には、例えばリーダライタ1a
から識別信号の送信が開始された後に当該リーダライタ
1aにより行われる処理の手順の一例を示してある。す
なわち、リーダライタ1aでは、例えば識別信号の送信
処理を行うとともに受信待ちし(ステップS1)、送信
した識別信号に対してICカード2から応答信号が受信
されたか否かを検出するとともに(ステップS2)、他
のリーダライタ1bから送信された識別信号が受信され
たか否かを検出する(ステップS3)。
【0054】この検出処理によりリーダライタ1aで
は、例えばICカード2からの応答信号が検出されずに
他のリーダライタ1bからの識別信号が検出された場合
には、当該他のリーダライタ1bからの識別信号の送信
タイミングと、自己からの識別信号の送信タイミングと
の間の時間間隔の妥当性を確認する処理を行う(ステッ
プS4)。この確認処理の結果、リーダライタ1aから
の現在の識別信号の送信タイミングと、他のリーダライ
タ1bからの識別信号の送信タイミングとがずれている
ことが確認されると、リーダライタ1aでは、他のリー
ダライタ1bからの識別信号を受信してから一定時間後
の現在の送信タイミングを維持して識別信号を送信する
ことが行われる(ステップS5)。
【0055】一方、上記の確認処理の結果、リーダライ
タ1aによる現在の送信タイミングでは、当該リーダラ
イタ1aからの識別信号と他のリーダライタ1bからの
識別信号とが互いに干渉してしまうことが確認された場
合には、リーダライタ1aでは、自己からの識別信号が
他のリーダライタ1bからの識別信号と干渉してしまわ
ないようなタイミングに送信タイミングを変更して、変
更した送信タイミングにより識別信号を送信することが
行われる(ステップS6)。
【0056】なお、上記の処理において、例えばリーダ
ライタ1aによりICカード2からの応答信号も他のリ
ーダライタ1bからの識別信号も受信されなかった場合
には(ステップS3)、リーダライタ1aからは例えば
任意の送信タイミングで識別信号の送信が行われる(ス
テップS7)。また、上記の処理において、例えばリー
ダライタ1aから送信された識別信号に対してICカー
ド2からの応答信号が受信された場合には(ステップS
2)、リーダライタ1aでは当該ICカード2との間で
の通信処理が行われ(ステップS8)、当該通信処理の
後に再び識別信号を送信して受信待ちすることが行われ
る。
【0057】上記図4及び図5を用いて説明したよう
に、リーダライタでは他のリーダライタからの識別信号
の送信タイミングとずれたタイミングで識別信号の送信
が行われるため、例えば複数の異なるリーダライタが近
傍に設置された場合であっても、これら複数の異なるリ
ーダライタから送信された識別信号が互いに干渉を起こ
してしまうのを防止することができ、これにより、リー
ダライタにより通信可能な領域内に存在するICカード
が確実に検出されることを担保することができる。
【0058】図6には、リーダライタ1a及び他のリー
ダライタ1bにより行われる処理の時間的なフローの他
の一例を示してあり、このフローでは、他のリーダライ
タ1bとICカード2との間で無線通信が行われるに際
して、リーダライタ1aからの識別信号の送信を一時停
止させることを行う。例えば、リーダライタ1aと他の
リーダライタ1bとがカード選別フェーズにおいて互い
にずれた送信タイミングで識別信号の送信を行っている
ときに、他のリーダライタ1bによりICカード2から
の応答信号が受信されて当該ICカード2が認証される
と、当該他のリーダライタ1bからは上記した通知信号
がブロードキャストされる。
【0059】リーダライタ1aでは、他のリーダライタ
1bから送信された通知信号を受信すると、識別信号の
送信処理を一時停止して受信待機を行い、他のリーダラ
イタ1bから識別信号が再び受信されるのを待機する。
一方、他のリーダライタ1bでは認証処理によりリンク
が成立した上記ICカード2との間での通信が終了する
と、再びカード選別フェーズにおいて識別信号の送信を
開始させる。リーダライタ1aでは、当該他のリーダラ
イタ1bから再び送信された識別信号を受信すると、識
別信号の送信停止を解除してカード選別フェーズにおい
て識別信号の送信を再び開始させる。
【0060】なお、上記したように、他のリーダライタ
1bとICカード2との間の通信が終了したときに、当
該他のリーダライタ1bから当該終了を示す信号が送信
されるといった構成が用いられてもよく、この場合には
リーダライタ1aでは、当該他のリーダライタ1bから
の信号を受信したことに基づいて、識別信号の送信停止
を解除して当該識別信号の送信を再び開始させる。
【0061】また、図7及び図8には、上記したリーダ
ライタ1a及び他のリーダライタ1bにより行われる処
理の手順の一例を示してある。図7には、上記したリー
ダライタ1aにより行われる処理手順の一例を示してあ
る。すなわち、リーダライタ1aでは、例えば識別信号
を送信して受信待ちし(ステップS11)、他のリーダ
ライタ1bから送信された識別信号が受信されたか否か
を検出する(ステップS12)。
【0062】この検出処理により、リーダライタ1aで
は、他のリーダライタ1bからの識別信号を検出する
と、当該他のリーダライタ1bからの識別信号の送信タ
イミングとずれたタイミングで、例えば当該識別信号を
受信してから一定時間経過後に識別信号の送信を行う
(ステップS13)。このようにして識別信号の送信を
開始したリーダライタ1aにより他のリーダライタ1b
から送信された通知信号が受信されると(ステップS1
4)、リーダライタ1aでは、識別信号の送信を一時停
止して(ステップS15)、当該他のリーダライタ1b
からの識別信号等が受信されるのを待機する(ステップ
S16)。
【0063】リーダライタ1aでは、他のリーダライタ
1bからの識別信号等を受信すると(ステップS1
7)、再び識別信号の送信を開始し、他のリーダライタ
1bからの送信タイミングとずれたタイミングで識別信
号の送信を行う(ステップS13)。なお、上記の処理
において、他のリーダライタ1bの電源がオフにされて
いる等して、リーダライタ1aにより他のリーダライタ
1bからの識別信号が受信されなかった場合には(ステ
ップS12)、リーダライタ1aでは例えば任意の送信
タイミングで識別信号の送信を行う(ステップS1
8)。
【0064】上記図6及び図7を用いて説明したよう
に、リーダライタでは、他のリーダライタからの通知信
号が受信されたことに起因して識別信号の送信が停止さ
れるため、当該他のリーダライタとICカードとの間で
の通信中に識別信号を送信してしまって干渉を生じさせ
てしまうことを防止することができ、これにより、他の
リーダライタとICカードとの間で行われる無線通信が
妨害されることなく、正常に行われることを確保するこ
とができる。このようなリーダライタを用いたシステム
では、例えば複数の異なるリーダライタが近傍に設置さ
れた場合であっても、1つのリーダライタがICカード
との間で通信を開始するに際して他のリーダライタでは
識別信号の送信が停止されるため、リーダライタとIC
カードとの間で開始された無線通信が他のリーダライタ
により妨害されないようにすることができる。
【0065】また、図8には、上記した他のリーダライ
タ1bにより行われる処理手順の一例を示してある。す
なわち、他のリーダライタ1bでは例えば識別信号を送
信して受信待ちし(ステップS21)、送信した識別信
号に対してICカード2からの応答があった場合には
(ステップS22)、当該ICカード2を認証するとと
もに、近傍に設置されているリーダライタ1aへ通知信
号を送信する(ステップS23)。
【0066】そして、他のリーダライタ1bでは認証し
たICカード2との間で無線通信を行い(ステップS2
4)、当該ICカード2との間での通信が終了すると再
びカード選別フェーズにおいて識別信号の送信を行って
(ステップS25)、上記のように受信待ちを行う。
【0067】以上のように、リーダライタでは、例えば
近傍に設置された他のリーダライタとの間で通信可能領
域が重複してしまった場合であっても、ICカード等と
いった移動情報通信体との間での通信開始前において、
自己からの識別信号と他のリーダライタからの識別信号
とが同一のタイミングで送信されてしまうのを回避させ
ることができ、これにより、これら複数の異なるリーダ
ライタからの識別信号が互いに干渉してしまうのを防止
して、リーダライタにより通信可能な移動情報通信体が
確実に検出されることを担保することができる。
【0068】また、リーダライタでは、他のリーダライ
タとICカード等といった移動情報通信体との間で無線
通信が行われるに際して識別信号の送信を停止すること
により、自己から送信される識別信号と当該他のリーダ
ライタから送信される信号とが互いに干渉してしまうの
を回避させることができ、これにより、他のリーダライ
タと移動情報通信体との間で行われる無線通信が妨害さ
れてしまうのを防止して、当該通信が正常に行われるこ
とを確保することができる。
【0069】また、以上のようなことから、例えば複数
のリーダライタを比較的近傍に設置することや、利用目
的が異なる複数のリーダライタを同一の場所の近傍に設
置することが可能となるため、リーダライタの設置スペ
ースの削減等といったことを実現することができる。ま
た、複数のリーダライタを近傍に設置することができる
ため、例えばこれら複数のリーダライタによる処理を並
列的に行って、リーダライタ全体としての処理効率を高
めるといったことも可能となる。
【0070】具体的な一例として、例えば非接触ICカ
ードを電車の乗車券に適用することが構想されており、
駅の改札が複数存在して複数のリーダライタが近傍に設
置された場合等に、本発明を適用することができる。す
なわち、それぞれの改札に設置された複数のリーダライ
タ間の距離が比較的近い場合には、これら複数のリーダ
ライタの通信可能領域に重なりが生じてしまうといった
ことが生じるが、本発明を適用することにより、リーダ
ライタとICカードとの間での通信前や通信中における
リーダライタ同士での干渉を防止することができ、これ
により、リーダライタとICカードとの間での通信の確
実性を担保することができる。
【0071】また、例えば切符や定期券等といった複数
種類の乗車券をそれぞれ別個のリーダライタにより確認
する場合においても、切符用の改札や定期券用の改札と
いった具合にそれぞれの改札を別個に備える必要はな
く、これら複数種類の乗車券を確認するリーダライタを
例えば1つの改札の近傍にまとめて設置することができ
るため、リーダライタの設置スペースの削減等を実現す
ることができる。また、例えば駅のように利用者が多い
場所では、上記したように複数のリーダライタを近傍に
設置してこれらのリーダライタにより並列的な処理を行
うことにより、例えば多数の者の乗車券の確認を効率的
に行うことができる。
【0072】ここで、上記実施例では、複数の異なるリ
ーダライタの通信可能領域が重複している場合について
説明したが、このような場合でなく、例えば、複数の異
なるリーダライタがアンテナコイル間で弱い電磁結合を
生じてしまう程度の近傍に設置された場合においても、
上記と同様にリーダライタ同士での干渉を防止すること
ができる。
【0073】また、上記実施例では、リーダライタとI
Cカードとの間での通信が開始される前においてリーダ
ライタ同士での識別信号の干渉を防止する機能構成と、
他のリーダライタとICカードとの間での通信中に当該
通信を妨害してしまうのを防止する機能構成との両方を
リーダライタに備えた場合を示したが、例えば一方の機
能構成のみをリーダライタに備えてもよい。なお、上記
実施例のように両方の機能構成をリーダライタに備えた
場合には、リーダライタとICカード等といった移動情
報通信体との間での通信開始前及び通信中の両方におい
て、リーダライタ同士での干渉を防止して、リーダライ
タと移動情報通信体との間での通信の確実性を担保する
ことができる。
【0074】また、上記実施例に示したリーダライタで
は、例えばプロセッサやメモリを備えたハードウェア資
源においてCPUが制御プログラムを実行することによ
り、上記したリーダライタ同士での干渉防止処理を制御
する構成としたが、本発明では、当該処理を実行するた
めの各機能手段を独立したハードウェア回路として構成
してもよい。
【0075】また、上記実施例では、移動情報通信体と
してICカードを用いた場合を示したが、上記したよう
に、移動情報通信体としてはネームプレートやタグ等と
いった任意のものが用いられてよく、本発明は、このよ
うに種々な移動情報通信体に対して無線通信を行うリー
ダライタに適用可能なものである。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るリー
ダライタによると、識別信号を無線送信して通信可能な
移動情報通信体を検出し、当該移動情報通信体に対して
無線通信を行うに際して、例えば近傍に設置されている
他のリーダライタと電磁結合による干渉が発生してしま
う可能性のある場合であっても、当該他のリーダライタ
からの識別信号の送信タイミングを検出して、当該送信
タイミングとずれたタイミングで識別信号の送信を行う
ようにしたため、これら複数の異なるリーダライタから
送信された識別信号が互いに干渉してしまうのを防止す
ることができ、これにより、リーダライタにより通信可
能な移動情報通信体が確実に検出されることを担保する
ことができる。
【0077】また、本発明に係るリーダライタによる
と、識別信号を無線送信して通信可能な移動情報通信体
を検出し、当該移動情報通信体に対して無線通信を行う
に際して、例えば近傍に設置されている他のリーダライ
タと電磁結合による干渉が発生してしまう可能性のある
場合であっても、当該他のリーダライタにより移動情報
通信体との間で通信が開始される際に送信された通知信
号を検出したことに基づいて、識別信号の送信を停止す
るようにしたため、自己からの識別信号と当該他のリー
ダライタから通信対象となる移動情報通信体への信号と
が互いに干渉してしまうのを防止することができ、これ
により、他のリーダライタと移動情報通信体との間の無
線通信が確実に行われることを担保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るリーダライタの回路構
成例を説明するための図である。
【図2】ICカードの回路構成例を説明するための図で
ある。
【図3】リーダライタとICカードとの間で通信される
伝送ブロックの一例である。
【図4】リーダライタにより行われる通信処理の時間的
なフローの一例である。
【図5】リーダライタにより行われる処理の手順の一例
である。
【図6】リーダライタにより行われる通信処理の時間的
なフローの一例である。
【図7】リーダライタにより行われる処理の手順の一例
である。
【図8】リーダライタにより行われる処理の手順の一例
である。
【図9】ICカードシステムの一例である。
【図10】リーダライタとICカードとの間での伝送プ
ロトコルの一例である。
【図11】リーダライタ同士での干渉を説明するための
図である。
【図12】リーダライタ同士での干渉を説明するための
図である。
【符号の説明】
1・・リーダライタ、 2・・ICカード、 3・・情
報端末装置、11・・アンテナ、 12・・変調部、
13・・復調部、14・・インタフェース、 15・・
表示部、 16・・スピーカ、17・インタフェース
・、 18・・CPU、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 充弘 東京都中野区東中野三丁目14番20号 国際 電気株式会社内 (72)発明者 五十嵐 啓介 東京都中野区東中野三丁目14番20号 国際 電気株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 識別信号を無線送信して通信可能な移動
    情報通信体を検出し、当該移動情報通信体に対して無線
    通信を行うリーダライタにおいて、 無線信号を受信する通信手段と、 他のリーダライタから受信した識別信号に基づいて、当
    該他のリーダライタからの識別信号の送信タイミングを
    検出する検出手段と、 検出された送信タイミングとずれたタイミングで前記通
    信手段により識別信号の送信を行わせる通信制御手段
    と、 を備えたことを特徴とするリーダライタ。
  2. 【請求項2】 識別信号を無線送信して通信可能な移動
    情報通信体を検出し、当該移動情報通信体に対して無線
    通信を行うリーダライタにおいて、 無線信号を受信する通信手段と、 移動情報通信体を識別した他のリーダライタから送信さ
    れた当該移動情報通信体との無線通信を開始する通知信
    号を検出する検出手段と、 検出手段により前記通知信号が検出されたことに基づい
    て、前記通信手段からの識別信号の送信を停止させる通
    信制御手段と、 を備えたことを特徴とするリーダライタ。
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