JPH11100531A - 防汚性シラン系吸水防止剤組成物 - Google Patents

防汚性シラン系吸水防止剤組成物

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JPH11100531A
JPH11100531A JP27954597A JP27954597A JPH11100531A JP H11100531 A JPH11100531 A JP H11100531A JP 27954597 A JP27954597 A JP 27954597A JP 27954597 A JP27954597 A JP 27954597A JP H11100531 A JPH11100531 A JP H11100531A
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JP
Japan
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usnic acid
water
hydrolyzable silane
composition
silane compound
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JP27954597A
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English (en)
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Takuya Omura
卓也 大村
Takashi Tsuda
隆 津田
Takenao Yamamura
武尚 山村
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】吸水防止性能を有する上、新製の躯体に対して
は真菌類、藻類、地衣類及び苔植物類等の汚染生物等の
発生を抑制し、又汚染された躯体に対しては、汚染生物
等を除去することができ、さらにこれらの効果が長期間
持続する防汚性吸水防止剤組成物の提供。 【解決手段】加水分解性シラン化合物及びウスニン酸又
はその塩からなる防汚性シラン系吸水防止剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート及び
石材等の躯体に対して、吸水防止性と汚染生物等の発生
防止及び除去性能を付与することにより、その美観と耐
久性を向上させる防汚性シラン系吸水防止剤組成物に関
するものであり、土木・建築構造物の内外装に広く使用
することができ、これら技術分野で賞用され得るもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来からアルコキシシランに代表される
加水分解性シラン化合物は、石造物やコンクリート等の
建築土木材料の撥水剤及び吸水防止剤として有用である
ことが広く知られている。そして、この種の撥水剤及び
吸水防止剤は、コンクリート、ブロック、スレート、レ
ンガ、タイル瓦、石膏及び石材等の多孔質材料の細孔に
浸透し、その細孔中で基体との結合を形成しつつ三次元
化するため、耐久性に優れる防止層を形成し、さらに外
観が変わらないという特長を有し、又従来のエポキシ樹
脂、アクリル樹脂及びウレタン樹脂等を成分とする有機
高分子系防水材料やメチルシリコネート水溶液系撥水材
料に比べて特に耐久性に優れており、意匠性の重視され
る土木や建築分野の材料に幅広く利用されている。
【0003】一般に、これら加水分解性シラン化合物
は、種々の有機溶剤で希釈されるか、又はエマルション
として使用されている。エマルションとして使用される
例としては、例えば、HLBが4〜15の乳化剤を用い
たシラン系水性エマルション(特開昭62−19736
9)や非イオン性乳化剤とアニオン性乳化剤を組み合わ
せたシラン系水性エマルション(特開平3−23252
7)等が報告されている。更にシラン系水性エマルショ
ンを、セメントモルタル用組成物としてセメントスラリ
ーに混和させて使用することで、得られる硬化物の耐久
性を向上させる例(特開平6−305800)も報告さ
れている。
【0004】一方、石材、コンクリート、ブロック及び
レンガ等の土木建築物等において、真菌類(かび)、藻
類、地衣類及び苔植物類等(以下汚染生物等という)の
発生を原因とする変色が問題となっている。躯体に付着
した汚染生物等は、ブラシと洗剤を使用して除去した
り、剥離剤を塗布し、当該剥離剤の硬化後に形成される
剥離層に変化させ、これを取り除いていた。しかしなが
ら、これらの方法は、汚染生物等が躯体に付着する都
度、洗浄又は剥離作業を行う必要があり、人手と手間を
要すること、躯体が曲面や多面を有するものの場合、汚
染生物等を十分除去できないこと、及び洗浄後の汚水や
剥離層の廃棄の問題があり、又遺跡や歴史的な価値の高
い土木建築物や石碑、石仏等の文化的価値のあるものに
ついては、これらの作業により傷つくことが懸念される
こともある。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】上記問題を解決する
ため、汚染生物等の発生自体を防止する方法が試みられ
ている。それらの中に、躯体に対して前記した撥水剤又
は吸水防止剤等を塗布する方法があり、これらは撥水剤
又は吸水防止剤等の防水性により、汚染生物等の成育に
必要な水を排除し、汚染生物等の発生を防止しようとす
るものであるが、その効果は充分なものではなかった。
該撥水剤又は吸水防止剤の改良を目的として、それらの
剤で使用される加水分解性シラン化合物の官能基を第四
級アンモニウムハライド基で置換した有機珪素化合物を
配合する例(特開平4−92875)や、有機アミンを
添加して塗工面に防かび効果を付与する例(特公平07
−42180)があるが、適用可能な汚染生物等の範囲
が狭く、汚染生物等の種類によっては抑制効果が弱くな
る、即ち抗菌スペクトルが狭い、汚染が発生した躯体に
対しては、除去効果が十分ではない及び持続性がない等
の問題があった。
【0006】又、躯体に対して、汚染生物等の成育を抑
制するウスニン酸を塗布する方法もあるが(特開平9−
87106号)、躯体が風雨等に曝されると、躯体から
ウスニン酸が流れ出てしまうために、その効果が長期間
持続しないという、持続性が不充分なものであった。
【0007】本発明者らは、吸水防止性能を有する上、
新製の躯体に対しては汚染生物等の発生を抑制し、又汚
染された躯体に対しては、汚染生物等を除去することが
でき、さらにこれらの効果が長期間持続する防汚性吸水
防止剤組成物を見いだすため鋭意検討を行ったのであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の検
討の結果、前記課題を解決するためには、加水分解性シ
ラン化合物とウスニン酸又はその塩を組み合わせた組成
物が、それらを単独で使用した場合と比較して、吸水防
止性能を有する上、新製の躯体に対しては汚染生物等の
発生を抑制し、又汚染された躯体に対しては、汚染生物
等を除去することができ、さらにこれらの効果が長期間
持続することを見い出し、本発明を完成した。以下、本
発明を詳細に説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】
◎加水分解性シラン化合物 本発明の組成物で使用する加水分解性シラン化合物は、
躯体に対して吸水防止性及び撥水性を付与することがで
きるものであれば種々のものが使用でき、モノマーでも
オリゴマーでも使用可能である。オリゴマーは、加水分
解性シラン化合物の2量体以上の縮合物であり、好まし
いオリゴマーは、2〜10量体である。10量体を超え
るオリゴマーを使用する場合は、得られる組成物の吸水
防止性能が低下することがあり、又当該組成物を躯体に
塗布して使用するときには、得られる被膜にムラができ
ることがある。本発明では、加水分解性シラン化合物と
して、下記一般式(1)で表される加水分解性シラン化
合物又はそのオリゴマーが好ましく使用できる。
【0010】
【化2】Rn Si(R1 4-n ・・・・(1)
【0011】ここで、式(1)において、Rは加水分解
を起こし難く、安定な疎水基であり、炭素数1〜30の
アルキル基、置換アルキル基又はアリール基である。ア
ルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オ
クチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘ
キサデシル基、オクタデシル基及びエイコシル基等を挙
げることができる。置換アルキル基としては、ハロゲン
化アルキル基、芳香族置換アルキル基等が挙げられる。
ハロゲン化アルキル基としては、上記アルキル基のフッ
素化物、塩素化物及び臭素化物等があり、具体的には3
−クロロプロピル基、6−クロロヘキシル基及び6,
6,6−トリフルオロヘキシル基等を挙げることができ
る。芳香族置換アルキル基としては、ベンジル基、並び
に4−クロロベンジル基及び4−ブロモベンジル基等の
ハロゲン置換ベンジル基等を挙げることができる。アリ
ール基としては、フェニル基、トリル基、メシチル基及
びナフチル基等が挙げられる。R1 は、加水分解性の官
能基であり、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原
子、アミノ基、ヒドロシキル基及びカルボキシル基であ
る。アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ
基及びプロポキシ基等が挙げられる。ハロゲン原子とし
ては、塩素原子又は臭素原子が好ましい。シラン化合物
が複数個のR又はR1 を持つ場合は、それぞれは同一で
あっても異なっていても良い。nは1又は2である。n
が0のものは、得られるエマルションによる吸水防止性
が十分でないという問題がある。
【0012】加水分解性シラン化合物の具体例として
は、下記に示すシラン化合物又はこれらのオリゴマーが
好適なものとして挙げることができる。 ○一般式(1)において、Rがアルキル基、ハロゲン化
アルキル基又は芳香族置換アルキル基で、R1 がアルコ
キシ基で、nが1のシラン化合物の例 Rがアルキル基の例としては、メチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、メチル−トリ−n−プ
ロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルト
リエトキシシラン、エチル−トリ−n−プロポキシシラ
ン、プロピルトリエトキシシラン、プロピル−トリ−n
−プロポキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチ
ルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラ
ン、イソブチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリ
メトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、シ
クロヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキ
シシラン、オクチルトリエトキシシラン、オクチルトリ
イソプロポキシシラン、2−エチルヘキシルトリメトキ
シシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメ
トキシシラン、テトラデシルトリエトキシシラン、ヘキ
サデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリエトキ
シシラン及びエイコシルトリメトキシシラン等が挙げら
れる。Rがハロゲン化アルキル基の例としては、6−ク
ロロヘキシルトリメトキシシラン及び6,6,6−トリ
フルオロヘキシルトリメトキシシラン等が挙げられる。
Rが芳香族置換アルキル基の例としては、ベンジルトリ
メトキシシラン、4−クロロベンジルトリメトキシシラ
ン、4−クロロベンジルトリエトキシシラン及び4−ブ
ロモベンジルトリ−n−プロポキシシラン等が挙げられ
る。
【0013】○一般式(1)において、Rがアルキル基
で、R1 がハロゲン原子で、nが1のシラン化合物の例 ドデシルトリクロロシラン及びドデシルトリブロモシラ
ン等が挙げられる。
【0014】○一般式(1)において、Rがアリール基
で、R1 がアルコキシ基で、nが1のシラン化合物の例 フェニルトリメトキシシラン及びフェニルトリエトキシ
シラン等が挙げられる。
【0015】○一般式(1)において、Rがアルキル基
で、R1 がアルコキシ基で、nが2のシラン化合物の例 ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジブチルジメトキシシラン及びジイソブチルジメト
キシシラン等が挙げられる。
【0016】本発明では、一般式(1)において、Rが
アルキル基、R1 がアルコキシ基で、nが1のシラン化
合物、即ちアルキルトリアルコシキシランを使用するこ
とが、保存安定性に優れ、粒子径の小さいエマルション
が得られるためより好ましい。
【0017】これら加水分解性シラン化合物又はそのオ
リゴマーは、2種以上を併用することもできる。
【0018】本発明で使用される加水分解性シラン化合
物又はそのオリゴマーは、製造時の不純物であるシラノ
ール基を持つ化合物や残留触媒等を含んでいるものであ
っても良い。
【0019】◎ウスニン酸又はその塩 本発明で使用するウスニン酸は、地衣成分の一つで、ウ
ジニン酸又はウスネインとも呼ばれ、Usnea、Al
ectoria、Ramalina、Evernia、
Cetraria、Parmelia、Cladoni
a、Lecanora及びHaematomma属の地
衣に広く分布する物質であり、グラム陽性菌及び結核菌
等に対して成長抑制作用があるものとして知られている
ものである。
【0020】本発明の組成物が水系組成物である場合に
は、水中のウスニン酸の溶解又は分散性を向上させるた
め、ウスニン酸塩として使用することが好ましい。当該
塩としては、下記に示すアルカリ性化合物によりウスニ
ン酸塩が中和されたものである。この場合、ウスニン酸
は、アルカリ性化合物により、一部又は全部が中和され
たウスニン酸の水溶液又は水性分散液として使用するこ
とがより好ましい。このとき、ウスニン酸は、酸及び/
又は塩として水中に存在する。アルカリ性化合物として
は、一般に有機酸の水中への溶解又は分散性を付与する
ために使用されているもので良く、例えば水酸化ナトリ
ウム及び水酸化カリウム等の金属水酸化物、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、ホウ酸
ナトリウム、燐酸1、2又は3ナトリウム、燐酸1、2
又は3カリウム、燐酸アンモニウムナトリウム、硫酸1
又は2ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢
酸アンモニウム、酢酸カルシウム、ぎ酸ナトリウム、硫
化1又は2ナトリウム、珪酸ナトリウム、アンモニア、
モノ、ジ又はトリエチルアミン、モノ、ジ又はトリエタ
ノールアミン、(エチレンジニトリロ)4酢酸ナトリウ
ム塩(E.D.T.A.ナトリウム)、ピリジン、並び
にアニリン等が挙げられる。これらは2種以上を併用す
ることもできる。
【0021】本発明の組成物が有機溶剤系組成物である
場合には、ウスニン酸又はその塩の有機溶剤溶液として
使用することができる。有機溶剤には特に限定はなく、
メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタ
ノール及びs−ブタノール等のアルコール類、n−ヘキ
サン、シクロヘキサン及びn−オクタン等の脂肪族炭化
水素、トルエン及びキシレン等の芳香族炭化水素、アセ
トン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン
等のケトン類、酢酸エチル、酢酸プロピル及び酢酸ブチ
ル等のエステル類、ケロシン、石油エーテル、リグロイ
ン、ソルベントナフサ、灯油、並びにミネラルスピリッ
ツ等が挙げられる。これらは2種類以上を併用したもの
であっても良い。
【0022】◎防汚性シラン系吸水防止剤組成物 本発明の組成物は、前記加水分解性シラン化合物とウス
ニン酸又はその塩からなるもので、通常これらの成分を
水中に溶解又は分散させて水性組成物として、又はこれ
らの成分を有機溶媒に溶解させ有機溶剤系組成物として
使用する。
【0023】組成物中の加水分解性シラン化合物とウス
ニン酸又はその塩の割合は、特に制限はないが、加水分
解性シラン化合物100重量部に対して、ウスニン酸
(ウスニン酸塩の場合は、ウスニン酸に換算した値。以
下同様)が0.5〜50重量部が好ましく、より好まし
くは1.2〜10重量部である。この割合が0.5重量
部を下回る場合は、防汚性及び吸水防止性等の所望の物
性が得られない場合があり、他方50重量部を越える
と、躯体の表面が変色する場合があり、さらにコスト高
となってしまう。水性組成物又は有機溶剤系組成物とし
て使用する場合、組成物中の加水分解性シラン化合物及
びウスニン酸の合計量の割合は、特に制限はないが、好
ましくは1.5〜65.5重量部であり、より好ましく
は5.5〜40.5重量部である。1.5重量部を下回
る場合は、防汚性及び吸水防止性等の所望の物性を得ら
れないことがあり、65重量部を越えると、組成物中の
加水分解性シラン化合物の経時安定性に問題が生じる場
合があり、コスト高にもなってしまい、又水系組成物に
おいては、エマルションの安定性にも問題が生じること
がある。
【0024】○水系組成物 本発明の組成物が、水系組成物である場合には、加水分
解性シラン化合物のエマルションにウスニン酸又はその
塩を含有させたものが好ましい。
【0025】水系組成物においては、加水分解性シラン
化合物を水性エマルションないしはそれに近い状態にす
る目的で、乳化剤を配合する。当該乳化剤としては、ノ
ニオン性、アニオン性及びカチオン性の何れのタイプの
ものも使用可能である。これらの中でもノニオン性乳化
剤を使用した加水分解性シラン化合物の水性エマルショ
ンは乳化安定性が優れており好ましい。ノニオン性及び
アニオン性乳化剤を使用する場合には、加水分解縮合反
応が比較的早く発生し効力が低下してしまうので、調製
後速やかに使用することが好ましい。ノニオン性乳化剤
としては、HLB=4〜22のタイプのもの、又はそれ
らの混合物が好適に使用される。具体例としては、ポリ
オキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン
オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ソルビ
タンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ポ
リオキシエチレンソルビタンモノラウレート及びポリオ
キシエチレンソルビタンモノステアレート等が挙げられ
る。その他の乳化剤のHLBとしては1.5〜22のも
のが好ましく、より好ましくは4〜15である。乳化剤
は、加水分解性シラン化合物に対して0.1〜50重量
%に範囲で使用することが好ましく、より好ましくは1
〜20重量%である。乳化剤の種類及び濃度は、使用す
る加水分解性シラン化合物により変化するため、乳化剤
を使用するに当たっては、実験的に検討し決定すること
が好ましい。これら乳化剤は、2種以上を併用すること
もできる。
【0026】加水分解性シラン化合物を分散させるため
の分散媒の水は、その好ましい使用割合は、シラン系水
性エマルション中に35〜99重量%であり、より好ま
しくは50〜95重量%である。エマルション中の水の
割合が35重量%に満たないと、シラン化合物の乳化が
困難になったり、得られたエマルションが不安定で分離
し易くなる場合があり、他方99重量%を超えると、シ
ラン化合物の割合が少ないため、得られる被膜又は硬化
物が、撥水性及び吸水防止性を発現し難くなる場合があ
る。
【0027】当該水性エマルション中の加水分解性シラ
ン化合物の割合は、1〜65重量%であることが好まし
く、より好ましくは5〜50重量%である。この割合が
1重量%に満たない場合には、得られる水性エマルショ
ンが躯体に対して吸水防止性及び撥水性等の所望の性能
を発現し難くなることがあり、他方65重量%を越える
場合には、加水分解性シラン化合物の乳化が困難になっ
たり、得られた水性エマルションが不安定で分離し易く
なることがある。
【0028】水性エマルション中の加水分解性シラン化
合物の平均粒子径としては、10μ以下が好ましく、よ
り好ましくは1μ以下である。
【0029】本発明を水系組成物として使用する場合に
は、上記必須成分の他、必要に応じて、シリコーン系マ
クロモノマーからなる乳化剤等の前記したもの以外の乳
化剤、保護コロイド剤及び緩衝剤等を通常の割合含有し
ても良い。この他にも、防黴剤、殺菌剤、フレグラン
ス、着色剤、シックナー、発泡剤及び消泡剤等をシラン
系水性エマルションの性能を損わない程度添加すること
もできる。
【0030】本発明では、エマルション中の加水分解性
シラン化合物の加水分解反応を抑制する目的で、緩衝剤
を配合することが好ましい。緩衝剤としては、有機酸、
無機酸、塩基及びこれらの塩等が挙げられる。無機酸と
しては、炭酸、燐酸、硫酸及びヒドロ硫酸等が挙げられ
る。有機酸としては、炭素数1〜6のオルガノ−、モノ
又はポリカルボン酸、有機酸の塩としては、炭素数2〜
30のアルキレンイミノポリカルボン酸のモノ又はポリ
アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又はアミン塩等が
挙げられる。塩基としては、アンモニア、炭素数1〜3
0の有機塩基等が挙げられる。本発明では、無機酸の塩
を使用することが好ましく、具体的には、炭酸水素ナト
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、ホウ酸ナ
トリウム、燐酸1、2又は3ナトリウム、燐酸1、2又
は3カリウム、燐酸アンモニウムナトリウム、硫酸1又
は2ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸
アンモニウム、酢酸カルシウム、ぎ酸ナトリウム、硫化
1又は2ナトリウム、アンモニア、モノ、ジ又はトリエ
チルアミン、モノ、ジ又はトリエタノールアミン、(エ
チレンジニトリロ)4酢酸ナトリウム塩(E.D.T.
A.ナトリウム)、ピリジン、アニリン及び珪酸ナトリ
ウム等が挙げられる。これらは2種以上を併用すること
もできる。緩衝剤の配合割合は、通常シラン系水性エマ
ルションに添加されている割合で良く、具体的には水性
エマルション中に0.01〜5重量%が好ましい。
【0031】水系組成物の製造方法としては、例えば加
水分解性シラン化合物の水性エマルションに、ウスニン
酸又はその塩を撹拌下添加する方法、アルカリ性化合物
により一部又は全部が中和されたウスニン酸の水溶液又
は水性分散液(以下単にウスニン酸の水溶液又は水性分
散液という)に、加水分解性シラン化合物を添加し、乳
化する方法、並びに水中に、加水分解性シラン化合物及
びウスニン酸又はその塩を、別々に又はそれらの混合物
として添加して乳化する方法等が挙げられる。ウスニン
酸又はその塩を添加する場合には、そのままでも、ウス
ニン酸の水溶液又は分散液としても、ウスニン酸又はそ
の塩のアルコール等の親水性有機溶剤溶液としても使用
しても良い。
【0032】好ましい製造方法は、加水分解性シラン化
合物又はその水性エマルション、及びウスニン酸の水溶
液又は水性分散液を、乳化剤を用い又は用いることなく
水に分散させる方法であり、より好ましくは加水分解性
シラン化合物の水性エマルションに、ウスニン酸の水溶
液又は水性分散液を添加する方法である。これにより、
加水分解シラン化合物の水性エマルションを安定に製造
することができる。
【0033】又、水系組成物としては、加水分解性シラ
ン化合物又は該シラン化合物の水性エマルションと、当
該シラン化合物の硬化させるための硬化触媒水溶液とか
らなる2液型としても良い。この場合、ウスニン酸は、
加水分解性シラン化合物の水性エマルション、硬化触媒
水溶液及びこれら両方のいずれに配合しても良い。硬化
触媒としては、p−トルエンスルホン酸等の酸性触媒、
並びに水酸化ナトリウム、アンモニア及びアミン等のア
ルカリ性触媒等が挙げられる。
【0034】加水分解性シラン化合物の水性エマルショ
ンは、市販されており、例えば1液タイプのものとして
は、タイトシラン〔東洋インキ(株)〕やアクアプルー
フ〔東亞合成(株)〕があり、2液タイプのものとして
は、アクアシール1100W〔住友精化(株)〕等があ
る。
【0035】○有機溶剤系組成物 本発明の組成物が、加水分解性シラン化合物及びウスニ
ン酸又はその塩が有機溶剤に溶解させた有機溶剤系組成
物である場合において、有機溶剤としては、前記ウスニ
ン酸の項で挙げたものと同様のものが使用できる。
【0036】本発明を有機溶剤系組成物として使用する
場合には、上記必須成分の他、必要に応じて、フレグラ
ンス及び着色剤等を組成物の性能を損わない程度添加す
ることもできる。
【0037】有機溶剤系組成物の製造方法としては、種
々の方法が採用でき、例えば加水分解性シラン化合物の
有機溶剤溶液に、ウスニン酸又はその塩そのものを又は
ウスニン酸又はその塩の有機溶剤溶液を、撹拌下添加す
る方法、並びに有機溶剤中に、加水分解性シラン化合物
及びウスニン酸又はその塩を、別々に又はそれらの混合
物として添加する方法等がある。
【0038】加水分解性シラン化合物の有機溶剤溶液は
市販されおり、例えばアロンウオーターシャット〔東亞
合成(株)〕、アクアシール200S、アクアシールS
F〔住友精化(株)〕等がある。
【0039】◎使用方法 本発明の防汚性シラン系吸水防止剤組成物は、種々のコ
ンクリート等の躯体に塗布又は添加することにより、こ
れら躯体に吸水防止性能を付与すると共に、汚染生物等
が発生した躯体に対してはこれを除去し、新製の躯体に
対しては汚染生物等の発生を防止することができる。躯
体としては、種々の材料並びに該材料からなる建築物及
び構造物に適用することができ、例えばモルタル、コン
クリート、ALC及び気泡コンクリート等のセメント系
材料、スレート及びサイジングボード等のセメントを結
合剤とする材料、タイル、煉瓦及び瓦等のセラミック
ス、硅酸カルシウム板、並びに石材等の無機質建築材料
が好ましく、その他木材、プラスチック等にも可能であ
る。本発明の組成物を躯体に塗布して使用する場合の塗
布方法としては、常法に従えばよく、例えば組成物を、
ハケ塗り法、ローラー塗り法、エアースプレー法、エア
レススプレー法、含浸法又はカーテンロールコーター法
等の常法に従い躯体に塗布し、乾燥させる方法等が挙げ
られる。本発明の組成物の使用量は、固形分濃度、躯体
の多孔性及び表面処理方法によって変化するが、概ね
0.05〜2.0kg/m2 である。躯体製造時において、
原料の混練時に配合する場合も、常法に従えば良く、他
の減水防止剤や消泡剤等の一般の混和剤と同様に添加し
て練り混ぜれば良い。本発明の組成物の使用量として
は、セメント系材料の固形分濃度、躯体の多孔性によっ
て変化するが、混練中のセメントスラリー中のセメント
100重量部に対して、1〜10重量部が好ましい。こ
の割合が1重量部に満たないと、防汚性及び吸水防止性
が充分発揮できない場合があり、他方10重量部を超え
ると、得られる躯体が着色したり、又その強度が低下し
たりする場合がある。
【0040】
【作用】本発明の防汚性シラン系吸水防止剤組成物が、
撥水及び吸水防止性能を有する上、加水分解性シラン化
合物を単独で使用した場合、又はウスニン酸を単独で使
用した場合と比較して、既に汚染生物等が発生している
躯体に対して除去効果があり、又新製の躯体表面、或い
は汚染生物等を除去した後の表面においては、汚染成分
等の発生を抑制し、これらの効果が長期間持続するとい
う効果を発揮する理由としては、次のことが推察され
る。即ち、本発明の組成物においては、加水分解性シラ
ン化合物が、その硬化物に起因する吸水防止性によっ
て、生物育成に必要な水分を排除し、又ウスニン酸が、
それに起因して、汚染生物等の成長を抑制又は死滅さ
せ、更に当該ウスニン酸が本発明の組成物の硬化物中に
固定されるため、躯体が風雨等にさらされてもウスニン
酸が流出し難いためであると考えられる。
【0041】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明をよ
り具体的に説明する。尚、各例において、「部」は、
「重量部」を、「%」は「重量%」を意味する。
【0042】○製造例1(ウスニン酸水溶液の調製) pH13のNaOH水溶液90部に、市販のウスニン酸
10部を混合して、ウスニン酸水溶液を調製した。
【0043】○製造例2(シラン化合物及びウスニン酸
混合物の調製) ヘキシルトリエトキシシラン20部に、市販のウスニン
酸0.5部を混合し、シラン化合物及びウスニン酸の混
合物を調製した。
【0044】○製造例3(ウスニン酸有機溶剤溶液の調
製) ミネラルスピリッツ79.5部に、市販のウスニン酸
0.5部を混合して、ウスニン酸の有機溶剤溶液を調製
した。
【0045】○製造例4(シラン系水性エマルションの
調製) ヘキシルトリエトキシシラン40部に、水55.8部、
ノニオン系乳化剤のオクチルフェノールポリエチレンオ
キエタノール〔70部のUNION CARBIDE社
TRITON(商標)X−100と30部のTRITO
N(商標)X−305からなる乳化剤〕混合物4部及び
重炭酸ナトリウム0.2部を加え、高速撹拌して乳化さ
せ、有効成分40%のシラン系水性エマルションを調製
した。
【0046】○製造例5(シラン系水性エマルションの
調製) ヘキシルトリエトキシシラン40部に、市販のウスニン
酸1.0部を混合した混合物41部に対して、水54.
8部、ノニオン系乳化剤のオクチルフェノールポリエチ
レンオキエタノール〔70部のUNION CARBI
DE社TRITON(商標)X−100と30部のTR
ITON(商標)X−305からなる乳化剤〕混合物4
部及び重炭酸ナトリウム0.2部を加え、高速撹拌して
乳化させ、有効成分40%のシラン系水性エマルション
を調製した。
【0047】○実施例1 製造例4のシラン系水性エマルション50部に対し、製
造例1のウスニン酸水溶液5部及び水45部を加え、シ
ラン化合物100部に対してウスニン酸2.5部を含有
する水系の防汚性シラン系吸水防止剤組成物を調製し
た。得られた組成物について、下記に示す評価を行っ
た。それらの結果を表1に示す。
【0048】○実施例2 製造例5のシラン系水性エマルション50部に対し、水
50部を加え、シラン化合物100部に対してウスニン
酸2.5部を含有する水系の防汚性シラン系吸水防止剤
組成物を調製した。得られた組成物について、下記に示
す評価を行った。それらの結果を表1に示す。
【0049】○実施例3 製造例2のシラン化合物及びウスニン酸混合物20.5
部に対し、市販のミネラル・スピリッツ79.5部を加
え、シラン化合物100部に対してウスニン酸2.5部
を含有する有機溶剤系の防汚性シラン系吸水防止剤組成
物を調製した。得られた組成物について、下記に示す評
価を行った。それらの結果を表1に示す。
【0050】○実施例4 ヘキシルトリエトキシシラン20部に、製造例3のウス
ニン酸有機溶剤溶液80部を加え、シラン化合物100
部に対してウスニン酸2.5部を含有する有機溶剤系の
防汚性シラン系吸水防止剤組成物を調製した。得られた
組成物について、下記に示す評価を行った。それらの結
果を表1に示す。
【0051】○実施例5 ヘキシルトリエトキシシラン20部に、市販のミネラル
・スピリッツ79.5部を加え、更にウスニン酸0.5
部を添加して、シラン化合物100部に対してウスニン
酸2.5部を含有する有機溶剤系の防汚性シラン系吸水
防止剤組成物を調製した。得られた組成物について、下
記に示す評価を行った。それらの結果を表1に示す。
【0052】○比較例1 製造例4のシラン系水性エマルション50部に対し、水
50部を加え、シラン化合物のみからなる水系組成物を
調製した。得られた組成物について、下記に示す評価を
行った。それらの結果を表1に示す。
【0053】○比較例2 ヘキシルトリエトキシシラン20部に対し、市販のミネ
ラル・スピリッツ80部を加え、シラン化合物のみから
なる有機溶剤系組成物を調製した。得られた組成物につ
いて、下記に示す評価を行った。それらの結果を表1に
示す。
【0054】○比較例3 pH13のNaOH水溶液99.5部に、市販のウスニ
ン酸0.5部を混合して、ウスニン酸水溶液を調製し
た。得られた組成物について、下記に示す評価を行っ
た。それらの結果を表1に示す。
【0055】○評価 ・新製面での汚染評価 市販のコンクリートブロックの全面に、実施例1〜同
5、並びに比較例1〜同3で得られた組成物を300g
/m2 となるようローラーを用いて塗布し、20℃、6
0%R.H雰囲気下で7日間養生したものを試験体と
し、これを屋外の地上1mの位置に36カ月放置曝露さ
せた後の外観を目視で観察した。表1における○、△及
び×は、以下の意味を示す。 ○:殆ど汚染生物等が付着せず △:汚染生物等がやや付着 ×:汚染生物等が発生し、植物の繁殖が見られる。
【0056】結果は、実施例1〜同5では、汚染生物等
による汚れがほとんど付着せず(○)、比較例1及び同
3ではやや汚れが付着し(△)、さらに比較例2及び無
処理のコンクリートブロックは、汚染生物による汚れが
発生し、植物の繁殖見られた(×)。
【0057】・既に汚染のある面での汚染評価 コンクリート表面に地衣類・藍藻類の繁殖している某社
研究所建築物の垂直面を縦割りに15区画に分け、実施
例1の組成物、無処理、実施例2の組成物、無処理、実
施例3の組成物、無処理、実施例4の組成物、無処理、
実施例5の組成物、無処理、比較例1の組成物、無処
理、比較例2の組成物、無処理及び比較例3の組成物の
順で、300g/m2 となるよう各組成物をローラーを
用いて塗布した。塗布後6カ月後の外観と36カ月後の
外観を目視で観察した。表1における○、△及び×は、
以下の意味を示す。 ○:汚染生物等が除去された △:汚染生物等が無処理箇所より減少した。 ×:無処理の箇所と変わらない。
【0058】結果は、塗布6ヶ月後では、実施例1〜同
5及び比較例3の組成物を塗布した箇所では、汚染生物
等が除去され(○)、比較例1及び同2の組成物を塗布
した箇所では、無処理箇所より減少した(△)。塗布3
6カ月後では、実施例1〜5の組成物を塗布した箇所で
は、汚染生物等が除去され(○)、比較例1及び同3の
組成物を塗布した箇所では、やや汚染生物による汚れが
発生し、更に比較例2では無処理の箇所と変わらない状
態に戻ってしまった(×)。
【0059】・吸水防止性評価 材令4ヶ月の70mm×70mm×20mm下地モルタル(J
ISR 5201)に、実施例1〜同5並びに比較例1
〜同3で得られた組成物を、各々300g/m2 の割合
で刷毛にて塗布した後、20℃、60%R.H雰囲気下
で7日間養生して評価用の供試体とした。該供試体をJ
ISA1404の方法に準じて7日間水浸後の吸水比を
求めた。
【0060】
【式1】
【0061】結果は、実施例1〜同5並びに比較例1及
び同2では、何れも0.1程度であり、吸水防止性に優
れるものであった。比較例3は、吸水防止性に劣るもの
であった。
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】本発明の防汚性シラン系吸水防止剤組成
物は、吸水防止性能を有するため、水分に起因する劣
化、例えば塩害及び酸性雨等による躯体の浸食、及び凍
害等による躯体脆弱化が抑制され、更に、新製の躯体表
面へ適用した場合は、数年単位で汚染生物等の発生を防
ぐと共に、既に汚染生物等が発生した躯体に適用した場
合は、一ヶ月後には効果が出始め、半年で生物汚染が除
去されると共に、数年単位で生物汚染の再発生が認めら
れないもので、躯体に対して、美観維持と耐久性を同時
に実現できるものである。又、本発明の組成物は、躯体
製造時において、セメントスラリー等に配合した場合に
おいても、得られた躯体の表面が、シラン系水性エマル
ジョンを単に配合した場合と比較して、躯体の美観維持
に優れていると共に、吸水防止性及び撥水性に遜色がな
いと共に、防汚性をも兼ね備えているのである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加水分解性シラン化合物及びウスニン酸又
    はその塩からなる防汚性シラン系吸水防止剤組成物。
  2. 【請求項2】加水分解性シラン化合物が下記一般式
    (1)で表される化合物又はそのオリゴマーであること
    を特徴とする請求項1記載の防汚性シラン系吸水防止剤
    組成物。 【化1】Rn Si(R1 4-n ・・・・(1) (式中、Rは炭素数1〜30のアルキル基、置換アルキ
    ル基又はアリール基、R1 は炭素数1〜6のアルコキシ
    基、ハロゲン原子、アミノ基、ヒドロシキル基又はカル
    ボキシル基であり、複数個のR又はR1 を持つ場合、そ
    れぞれは同一でも異なっていても良い。nは1又は2で
    ある)
  3. 【請求項3】加水分解性シラン化合物、ウスニン酸又は
    その塩、乳化剤及び水を含有する水性エマルションから
    なる請求項1又は請求項2記載の防汚性シラン系吸水防
    止剤組成物。
  4. 【請求項4】加水分解性シラン化合物又はその水性エマ
    ルション、及びアルカリ性化合物により一部又は全部が
    中和されたウスニン酸の水溶液又は水性分散液を、乳化
    剤を用い又は用いることなく水に分散させる請求項3記
    載の防汚性シラン系吸水防止剤組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】加水分解性シラン化合物及びウスニン酸又
    はその塩の有機溶剤溶液からなる請求項1又は請求項2
    記載の防汚性シラン系吸水防止剤組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001335385A (ja) * 2000-05-26 2001-12-04 Matsushita Electric Works Ltd 無機質硬化体
CN111410893A (zh) * 2020-04-09 2020-07-14 无锡市堰桥化工涂料有限公司 一种用于饮用水管道的水性防腐涂料及其制备方法

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